JP2011015702A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルエレメントからの出力信号を取捨選択する事なく全ての信号を利用する手段を提供する。
【解決手段】被検体1に静磁場2および傾斜磁場3を印加するための磁場発生手段と、被検体を天板へ載置して任意の位置へ移動させる移動手段と、被検体の撮影部位の位置を合わせるための位置決め手段と、高周波磁場パルスを照射する送信手段14aと、核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信手段14bと、所定のパルスシーケンスに基づき各手段を制御するパルスシーケンス制御手段4と、受信手段から検出された核磁気共鳴信号から画像再構成処理を行う信号処理手段7と、装置全体の動作を制御する中央処理装置8とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、受信手段は受信コイルを含み、複数のコイルエレメントにて構成され、複数のコイルエレメントにより受信される信号を合成する合成手段30を受信コイルの外側に備える。
【選択図】図1
【解決手段】被検体1に静磁場2および傾斜磁場3を印加するための磁場発生手段と、被検体を天板へ載置して任意の位置へ移動させる移動手段と、被検体の撮影部位の位置を合わせるための位置決め手段と、高周波磁場パルスを照射する送信手段14aと、核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信手段14bと、所定のパルスシーケンスに基づき各手段を制御するパルスシーケンス制御手段4と、受信手段から検出された核磁気共鳴信号から画像再構成処理を行う信号処理手段7と、装置全体の動作を制御する中央処理装置8とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、受信手段は受信コイルを含み、複数のコイルエレメントにて構成され、複数のコイルエレメントにより受信される信号を合成する合成手段30を受信コイルの外側に備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(以下、「NMR」という)信号を測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を画像化する磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」という)装置に関し、特に複数の要素コイル(以下、「コイルエレメント」という)を備えるRF受信コイル(以下、「受信コイル」という)からの信号を合成する技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。撮影においては、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
このNMR信号を検出するために被検体の検査対象部位や用途に応じて様々な受信コイルが用意される。
近年、受信コイル内に配置された複数のコイルエレメントを用いる場合や複数の受信コイルを用いる場合があり、これら受信コイルから出力される信号の数は増加している。その際、複数のコイルエレメントを組み合わせて処理系に入力される信号数を削減する方法や、信号の取捨選択を行って必要最低限の信号のみを取得する方法を用いるなどして、画像再構成にかかる時間の短縮を図る場合があった。
コイルエレメントの組み合わせ技術として、例えば、特許文献1には、複数のコイルエレメントの組み合わせを変えてチャンネルに割り当てることが可能な場合に、検査時間を短縮することができるMRI装置に関する技術が開示されている。
また、信号の取捨選択を行う技術として、例えば、特許文献2には、撮影者がMRI撮影に最も適したコイルエレメントおよびコイルエレメントの組み合わせを容易且つ確実に選択できるMRI装置の選択方法に関する技術が開示されており、特許文献3には、撮影位置の変更や被検***置の移動、撮影対象の変更などの条件変更があった場合に、自動的に最適な受信コイルを選択することが可能なMRI装置に関する技術が開示されている。
上記のような場合、多くは信号処理系へ入力可能な信号数の制限のために、または画像再構成にかかる時間短縮のために受信コイルの各コイルエレメントから出力された信号の取捨選択が行われ、不要と判断されたコイルエレメントからの信号は画像再構成には用いられない。
そこで、本発明の目的は、コイルエレメントから出力される信号のチャンネル数が信号処理のチャンネル数より多い場合でも、各受信信号を任意に、或いは、自動的に合成して信号処理系に出力することにより、信号処理系への入力可能な信号数が制限されている場合でも、全てのコイルエレメントからの受信信号を利用することができるMRI装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、被検体に静磁場および傾斜磁場を印加するための磁場発生手段と、前記被検体を天板へ載置して任意の位置へ移動させる移動手段と、前記被検体の撮影部位の位置を合わせるための位置決め手段と、前記被検体の生体組織を構成する原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるための高周波磁場パルスを照射する送信手段と、前記核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信手段と、所定のパルスシーケンスに基づき前記各手段を制御するパルスシーケンス制御手段と、前記受信手段から検出された核磁気共鳴信号から画像再構成処理を行う信号処理手段と、装置全体の動作を制御する中央処理装置とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、前記受信手段は受信コイルを含み、複数のコイルエレメントにて構成され、前記複数のコイルエレメントにより受信される信号を合成する合成手段を前記受信コイルの外側に備える。
本発明によれば、コイルエレメントからの出力信号を取捨選択する事なく全てのコイルエレメントからの信号を利用することが出来るようになる。
以下、添付図面に従って本発明のMRI装置の好ましい実施形態について詳説する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明に係るMRI装置の一例の全体概要を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係るMRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、図1に示すように、MRI装置は静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、信号処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8とを備えて構成される。
静磁場発生系2は、垂直磁場方式であれば、被検体1の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば、体軸方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体1の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場発生系3は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX,Y,Zの3軸方向に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X,Y,Zの3軸方向に傾斜磁場Gx,Gy,Gzを印加する。撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1にRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとから成る。高周波発振器11から出力された高周波パルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと信号合成器30と信号増幅器15と直交位相検波器16と、A/D変換器17とから成る。送信側の高周波コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、LC回路等の公知の信号合成器30で合成された信号を信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理系7に送られる。
信号処理系7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、光ディスク19、磁気ディスク18等の外部記憶装置と、CRT等からなるディスプレイ20とを有し、受信系6からのデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記録する。
操作部25は、MRI装置の各種制御情報や上記信号処理系7で行う処理の制御情報を入力するもので、トラックボール又はマウス23、及び、キーボード24から成る。この操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者がディスプレイ20を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
なお、図1において、送信側の高周波コイル14aと傾斜磁場コイル9は、被検体1が挿入される静磁場発生系2の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体1に対向して、水平磁場方式であれば被検体1を取り囲むようにして設置されている。また、受信側の高周波コイル14bは、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
現在MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。
次に、本実施例について図2を用いて説明する。同図は信号合成器30を用いた信号の合成方法に関する概要を示したものである。CPU8は、受信コイル14bから信号合成器30に入力される信号のチャンネル数nと信号処理系7が処理可能なチャンネル数kを判断して、使用する受信コイル14bや撮像方法等から信号合成器30で出力する信号のチャンネル数mの最適な値を決定してシーケンサ4に情報を送信する。シーケンサ4は、CPU8からの情報を処理して信号合成器30へ制御信号を送る。信号合成器30は、シーケンサ4からの制御信号によって出力信号のチャンネル数がmになるように内部で合成回路を形成する。信号合成器30から出力された信号は、信号処理系7と同数のチャンネル数kを有する信号増幅器15で増幅された後、必要とされる処理が施される。
次に、本実施例の動作について図3を用いて説明する。
受信信号の合成処理は、撮像で使用するコイルエレメントの数から信号合成の必要の有無を判断するステップ(100)と、信号の合成方法を決定するステップ(200)で構成される。
受信信号の合成処理は、撮像で使用するコイルエレメントの数から信号合成の必要の有無を判断するステップ(100)と、信号の合成方法を決定するステップ(200)で構成される。
信号合成判断ステップ100は、信号合成器30に入力される信号のチャンネル数nが、信号処理系7の処理可能なチャンネル数kより多い場合(n>k)に信号合成が必要であると判断する。また、n≦kの場合でも信号合成が必要と判断されれば信号合成を可能とする。
信号合成方法決定ステップ200は、上記の信号合成判断ステップ100で信号合成が必要と判断された場合、信号合成器30から出力される信号のチャンネル数mがk以下(m≦k)になるようにシーケンサ4で制御される。また、n≦kで信号合成が不要の場合は、信号合成器30に入力されたチャンネル数nの信号が直接mとして出力される(m=n)。
次に図4は、2つのコイルエレメントからの出力信号から、1つの合成信号を生成する回路の一例を示す図である。つまり、2つの入力端子(A、B)に基づいて、1つの出力端子(C)へ出力する例を示す回路である。図4で示した合成回路によれば、コンデンサあるいはリアクトルが示されている。図4では、2つのコイル出力から1つの合成信号を生成する場合を示しているが、合成しなければならない信号の数が3つ以上の場合には、適宜図4に示す回路を直列あるいは並列に連ねたり、接続するようにすれば良い。
上記実施例によれば、コイルエレメントからの出力信号を取捨選択する事なく全てのコイルエレメントからの信号を利用することが出来るようになる。
1 被検体、2 静磁場発生系、3 傾斜磁場発生系、4 シーケンサ、5 送信系、6 受信系、7 信号処理系、8 中央処理装置(CPU)、9 傾斜磁場コイル、10 傾斜磁場電源、11 高周波発信器、12 変調器、13 高周波増幅器、14a 高周波コイル(送信コイル)、14b 高周波コイル(受信コイル)、15 信号増幅器、16 直交位相検波器、17 A/D変換器、18 磁気ディスク、19 光ディスク、20 ディスプレイ、21 ROM、22 RAM、23 トラックボール又はマウス、24 キーボード、30 信号合成器、51 ガントリ、52 テーブル、53 筐体、54 処理装置
Claims (1)
- 被検体に静磁場および傾斜磁場を印加するための磁場発生手段と、前記被検体を天板へ載置して任意の位置へ移動させる移動手段と、前記被検体の撮影部位の位置を合わせるための位置決め手段と、前記被検体の生体組織を構成する原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるための高周波磁場パルスを照射する送信手段と、前記核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信手段と、所定のパルスシーケンスに基づき前記各手段を制御するパルスシーケンス制御手段と、前記受信手段から検出された核磁気共鳴信号から画像再構成処理を行う信号処理手段と、装置全体の動作を制御する中央処理装置とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
前記受信手段は受信コイルを含み、複数のコイルエレメントにて構成され、前記複数のコイルエレメントにより受信される信号を合成する合成手段を前記受信コイルの外側に備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009160302A JP2011015702A (ja) | 2009-07-07 | 2009-07-07 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009160302A JP2011015702A (ja) | 2009-07-07 | 2009-07-07 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Publications (1)
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JP2011015702A true JP2011015702A (ja) | 2011-01-27 |
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ID=43593981
Family Applications (1)
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JP2009160302A Pending JP2011015702A (ja) | 2009-07-07 | 2009-07-07 | 磁気共鳴イメージング装置 |
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JP (1) | JP2011015702A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116520223A (zh) * | 2023-07-03 | 2023-08-01 | 北京化工大学 | 一种高场谱仪射频收发装置 |
-
2009
- 2009-07-07 JP JP2009160302A patent/JP2011015702A/ja active Pending
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CN116520223A (zh) * | 2023-07-03 | 2023-08-01 | 北京化工大学 | 一种高场谱仪射频收发装置 |
CN116520223B (zh) * | 2023-07-03 | 2023-08-25 | 北京化工大学 | 一种高场谱仪射频收发装置 |
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