JP2011014252A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を低減でき、かつ、アノード循環経路をエアで置換可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】アノードオフガスを循環させるアノード循環経路に水素ポンプ26を設け、アノード循環経路の排出弁30との接続部Sとエゼクタ23との間に第1遮断弁27を設け、アノード経路のエゼクタ23とバイパス配管b6との間に第2遮断弁24を設ける。燃料電池10の発電停止時に、アノード循環経路を掃気する場合には、エアコンプレッサ41を停止した状態で、排出弁30およびエア導入弁44を開弁し、第1遮断弁27および第2遮断弁24を閉弁し、水素ポンプ26を作動させることにより、エアコンプレッサ41の上流からの外気が、バイパス配管b5,b6から配管a4に導入され、アノード流路11、水素ポンプ26、排出弁30などを通って外部に排出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池のアノードを掃気する制御手段を備えた燃料電池システムに関する。
例えば、車両などに搭載される燃料電池システムでは、燃料電池のアノードに水素が供給され、カソードに空気(酸素)が供給されることによって発電が行われるとともに、カソードでは水が生成される。また、この生成水は、電解質膜を介してアノードに透過し、アノード循環経路内に残留する。そこで、燃料電池の発電停止時における凍結を防止するため、カソードに供給するエアをエアコンプレッサからアノードに導入して、アノードをエアで掃気する技術(例えば、特許文献1,2参照)、またアノード循環経路に水素ポンプを配置して、アノード系を排水する際に水素ポンプを作動させる技術(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2007−193983号公報(図1および図2) 特開2007−193984号公報(図1および図2) 特開2008−186624号公報(図1および図2)
しかしながら、特許文献1,2のようにエアコンプレッサのエアによりアノードを掃気すると、排水や液滴除去のために、大流量のエアをエアコンプレッサから送る必要があり、しかもカソード内の圧力制御のためにカソードオフガス流路に背圧弁を設けたために、背圧弁を完全に閉鎖することができないものでは、エアコンプレッサからのエアの全量がアノード側に送られず、アノードにエアを送り込む際にロスが発生し、その分エアコンプレッサの消費電力が無駄になるという課題があった。
また、特許文献3のように水素ポンプを駆動してアノード循環経路内の排水を行うものでは、アノード循環経路からなる閉空間から排水しなければならず、排水後にアノード循環経路をエアで置換することができなかった。ちなみに、アノード循環経路をエアで置換するのは、アノード循環経路に水素が残留していると、カソードに残留するエアとアノードに残留する水素とが反応して燃料電池が高電位の状態となり、燃料電池が劣化する原因となるからである。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、消費電力を低減でき、かつ、アノード循環経路をエアで置換可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、カソードガスとアノードガスとが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池に対してアノードガスを供給および排出するアノード経路と、前記燃料電池に対してカソードガスを供給および排出するカソード経路と、前記カソード経路の前記カソードガスの排出側に配置され前記カソードガス圧を制御するカソードガス圧力制御弁と、前記燃料電池からのアノードオフガスを前記燃料電池に供給されるアノードガスに合流部を介して合流させて循環するアノード循環経路と、前記アノード循環経路のアノードオフガスを循環させるアノードガス循環手段と、前記カソード経路にカソードガスを供給するカソードガス供給手段と、前記燃料電池の上流側のアノード経路と前記燃料電池の上流側の前記カソード経路とを繋ぎ、前記アノード経路内に前記カソードガス供給手段からカソードガスを供給可能とする、カソードガス導入弁を備えたバイパス経路と、前記アノードガス循環手段の下流で前記アノード循環経路からアノード循環経路内のアノードオフガスを排出可能とする排出弁と、を有する燃料電池システムであって、前記アノード循環経路の前記排出弁との接続部と前記合流部との間のガス流れを遮断可能とする第1遮断弁および前記アノード経路の前記バイパス経路と前記合流部との間のガス流れを遮断可能とする第2遮断弁の少なくとも一方を備え、前記燃料電池のアノードを掃気する際、前記カソードガス供給手段を停止し、前記カソードガス導入弁と前記排出弁とを開弁制御し、前記第1遮断弁および前記第2遮断弁の少なくとも一方を閉弁制御して、前記アノードガス循環手段を作動制御する、アノード掃気制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池の発電停止時に、カソードガス供給手段(後記する実施形態でのエアコンプレッサに相当)を停止した状態において、カソードガス導入弁と排出弁とを開弁し、第1遮断弁および第2遮断弁の少なくとも一方を閉弁して、アノードガス循環手段(実施形態での水素ポンプに相当)を作動させることにより、アノード循環経路に残留する生成水を、排出弁を介して燃料電池システムの外部に排出することができる。しかも、カソードガス導入弁を開弁すると、エアコンプレッサの上流がアノード循環経路を通って燃料電池システムの外部と連通する。このため、水素ポンプを作動させることによってカソードガスがカソードガス導入弁からアノード循環経路(アノード経路)に導入され、そして排出弁から外部に排出されるので、アノード循環経路をカソードガスに置換することが可能になる。
また、アノード循環経路の排出弁との接続部と、合流部(後記する実施形態でのエゼクタに相当)との間に遮断弁(第1遮断弁)が設けられている場合には、アノード循環経路(アノード経路)に導入されたカソードガスが合流部を通って逆流したとしても遮断弁によって逆流を防止でき、アノード循環経路をカソードガスが循環することがないので、アノード循環経路に導入されたカソードガスを、燃料電池を通って排出弁から排出させることができる。
また、アノード経路のバイパス経路と合流部との間に遮断弁(第2遮断弁)が設けられている場合には、アノード循環経路(アノード経路)に導入されたカソードガスが合流部を逆流するのを防止でき、アノード循環経路をカソードガスが循環することがなくなるので、アノード循環経路に導入されたカソードガスを、燃料電池を通って排出弁から排出させることができる。また、第2遮断弁を設けることにより、アノードガス循環手段を作動させてカソードガスをアノード循環経路に導入(吸引)する際に、カソードガス(外気)をアノード経路により導入(吸引)し易くなる。
なお、第1遮断弁と第2遮断弁の双方が設けられていてもよい。この場合にもバイパス経路からアノード循環経路に導入されたカソードガスの逆流を防止でき、アノード循環経路に導入されたカソードガスが燃料電池を通って排出弁から排出される。また、第1遮断弁と第2遮断弁の双方を設ける場合において、第2遮断弁を合流部から燃料電池へのガス流れのみを許容する逆止弁としてもよい。
このようにアノード循環経路に残留する生成水を排出できるので、燃料電池の発電停止時に、氷点下に至るような低温環境下での使用における残留水の凍結を防止できる。しかも、燃料電池の発電停止時において、アノード循環経路に残留するアノードガスをカソードガスに置換できるので、発電停止時にアノードガスとカソードガスとが反応して燃料電池が高電位に曝されるのを防止することができ、燃料電池の劣化を抑制することが可能になる。
さらに、カソードガス圧力制御弁(後記する実施形態での背圧制御弁)を例えばバタフライ弁で構成して、カソードガス供給手段からアノード循環経路にカソードガスを導入する場合、カソードガスの全量がアノード側に送られず、つまり、カソードガスの一部がカソードガス圧力制御弁を介して抜けてしまい、アノード循環経路にカソードガスを送り込む際にロスが発生し、その分カソードガス供給手段の消費電力が無駄になるという課題が生じていたが、本発明のようにカソードガス供給手段を停止して、アノードガス循環手段を駆動させることにより、消費電力を少なくことができる。しかも、アノードガス循環手段は、アノード循環経路内における循環機能を有しているだけでよいので、前記した消費電力の低減とともに、装置の小型化、振動や騒音の低減を図ることが可能になる。
本発明によれば、消費電力を低減でき、かつ、アノード循環経路をエアで置換可能な燃料電池システムを提供できる。
本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図である。 本実施形態の燃料電池システムにおける発電停止時の掃気制御を示すフローチャートである。 本実施形態の燃料電池システムの変形例を示す全体構成図である。
以下、本実施形態の燃料電池システム1Aについて図面を参照して説明する。なお、以下では、本実施形態の燃料電池システム1Aを燃料電池自動車などの車両に適用した場合を例に挙げて説明するが、車両に限定されるものではなく、船舶や航空機、または家庭用や業務用の定置式のものなど様々なものに適用できる。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1Aは、燃料電池10、アノード系20、カソード系40、冷媒系50、電力消費系60、制御系70などで構成されている。
燃料電池10は、例えば固体高分子型の燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、MEA(Membrane Electrode Assembly、膜電極接合体)を図示しない導電性のセパレータ(図示せず)で挟持してなる単セルを厚み方向に複数積層し、各単セルを電気的に直列に接続した構造を有している。
MEAは、電解質膜(固体高分子膜)を、触媒を含むアノードおよびカソード等で挟持した構造を有している。アノードに対向するセパレータには、水素(アノードガス)が通流するアノード流路11、カソードに対向するセパレータには、酸素を含む空気(カソードガス)が通流するカソード流路12が形成されている。また、アノードに対向するセパレータの反対側の面および/またはカソードに対向するセパレータの反対側の面には、燃料電池10を冷却する冷媒が通流する冷媒流路13が形成されている。なお、冷媒は、エチレングリコール、水、腐食防止用の添加剤などの混合液で構成される。
このような燃料電池10では、アノードに水素が供給され、カソードに酸素を含む空気が供給されることにより、アノードおよびカソードに含まれる触媒の作用によって、燃料電池10が発電可能な状態となる。また、燃料電池10は、後記する外部負荷(エアコンプレッサ41、冷媒循環ポンプ52、高圧バッテリ64、走行モータ65など)と電気的に接続され、外部負荷によって電流が取り出されると、燃料電池10が発電するようになっている。
アノード系20は、燃料電池10のアノードに対して水素を給排する系であり、水素タンク21、水素遮断弁22、エゼクタ23(合流部)、第2遮断弁24、気液分離器25、水素ポンプ26(アノードガス循環手段)、第1遮断弁27、ドレイン弁28、パージ弁29、排出弁30、配管a1〜a14などで構成されている。なお、本実施形態でのエゼクタ23が合流部に相当し、配管a3,a4,a5,a6,a7およびa8がアノード循環経路に相当し、配管a1〜a7,a9〜a14がアノード経路に相当し、配管a1〜a4が上流側のアノード経路に相当する。
水素タンク21は、高純度の水素を高圧で圧縮した容器であり、配管a1を介して下流側の水素遮断弁22と接続されている。水素遮断弁22は、例えば電磁作動式のものであり、配管a2を介して下流側のエゼクタ23と接続されている。
エゼクタ23は、燃料電池10から排出された未反応の水素(アノードオフガス)を吸引して再びアノードに戻して再循環させるポンプの一種であり、配管a3、第1遮断弁27、配管a4を介してアノード流路11の入口と接続されている。
また、エゼクタ23の戻りポートは、配管a8、第1遮断弁27、配管a7、水素ポンプ26、配管a6、気液分離器25、配管a5を介してアノード流路11の出口と接続されている。
第2遮断弁24は、例えば電磁作動式のノーマルオープン型の開閉弁で構成され、エゼクタ23(合流部)と後記するカソード系40のバイパス配管b6との間のアノード経路に位置している。この第2遮断弁24は、燃料電池10の発電時(発電中)には開弁しており、燃料電池システム1Aの運転停止時(燃料電池10の発電停止時)に閉弁されることにより、ガス流れが遮断可能となるように構成されている。
気液分離器25は、燃料電池10のアノード側から排出されたアノードオフガスを、重力を利用して主に水素と水分とに分離し、分離した水分(液滴)を溜める容器(貯留空間)を有している。また、気液分離器25には、アノード流路11からアノードオフガスの流れに同伴して排出された生成水(液滴)も容器内に溜められる。
水素ポンプ26は、例えばモータによって駆動され、アノード循環経路のアノードオフガス(水素オフガス)を循環させるものであり、後記するエアコンプレッサ41よりも小型で低消費電力のもので構成されている。また、水素ポンプ26は、例えば、燃料電池システム1Aの運転時(燃料電池10の発電時)に作動して、アノード循環経路のアノードオフガスを積極的に燃料電池10のアノードに供給し、燃料電池10からの発電電流の取出量を増加させる。また、水素ポンプ26は、燃料電池システム1Aの運転停止時(燃料電池10の発電停止時)に作動して、アノード循環経路をエア(空気)に置換するアノード掃気(劣化抑制)、アノード循環経路の生成水を排出するアノード掃気(液滴除去)を行うようになっている。なお、アノード掃気(劣化抑制、液滴除去)の詳細については後記する。
第1遮断弁27は、例えば電磁作動式のノーマルオープン型の開閉弁で構成され、アノード循環経路の後記する排出弁30との接続部Sとエゼクタ23(合流部)との間に位置している。この第1遮断弁27は、燃料電池10の発電時(発電中)には開弁しており、燃料電池システム1Aの運転停止後(車両停止後)の発電停止時に閉弁されることにより、ガス流れが遮断可能となるように構成されている。
ドレイン弁28は、気液分離器25に溜まった生成水を車外に排出する開閉弁であり、配管a9を介して気液分離器25と接続され、配管a10を介して後記する希釈器43と接続されている。なお、ドレイン弁28を開弁するタイミングは、例えば、水位センサの検出値によって判断してもよく、燃料電池10から取り出される発電量(積算発電量、積算電流量など)に基づいて判断してもよい。
パージ弁29は、発電中に定期的に開弁することにより、または発電性能の低下に応じて不定期に開弁することにより、アノード流路11を含むアノード循環経路内の不純物(窒素、生成水など)を水素に置換して、アノード循環経路内の水素濃度を高めるようになっている。また、パージ弁29は、配管a11を介して水素ポンプ26の下流の配管a7に接続され、配管a12を介して希釈器43と接続されている。なお、パージ弁29の開弁時間は、例えば、予め実験等によって決められた値が設定される。
排出弁30は、発電停止後のアノード掃気時に開弁されるものであり、配管a13を介してパージ弁29よりも上流の配管a7に接続され、配管a14を介して希釈器43と接続されている。なお、排出弁30は、アノード掃気時に開弁されることにより、ドレイン弁28やパージ弁29を開弁したときよりも大流量のガスが流れるように、配管a13,a14の径が配管a9〜a12よりも大きく形成されている。
カソード系40は、燃料電池10のカソードに対して空気を給排する系であり、エアコンプレッサ41(カソードガス供給手段)、背圧制御弁42(カソードガス圧力制御弁)、希釈器43、エア導入弁44(カソードガス導入弁)、配管b1〜b4、バイパス配管b5,b6(バイパス経路)などで構成されている。なお、本実施形態での配管b1〜b4がカソード経路に相当し、配管b1が上流側のカソード経路に相当し、配管b2,b3がカソード経路のカソードガス排出側に相当する。
エアコンプレッサ41は、例えばモータ(不図示)で駆動される機械式の過給器であり、配管b1を介してカソード流路12の入口と接続されている。エアコンプレッサ41から取り込まれた外気(空気)は、圧縮されてカソードに供給されるようになっている。
背圧制御弁42は、例えばバタフライ弁で構成され、弁開度を調整することによって、燃料電池10のカソードに供給されるエアの圧力(カソードガス圧力)を制御するようになっている。
希釈器43は、燃料電池10の発電時において、アノード循環経路からパージ弁29を介して排出されたアノードオフガス(水素オフガス)を滞留させる滞留空間を有し、パージ弁29の開弁時に排出されたアノードオフガスに含まれる水素を規定の水素濃度以下となるようにカソードオフガスで希釈した後、車外に排出するようになっている。
エア導入弁44は、開弁することにより、エアコンプレッサ41から導入されたエアをアノード経路に供給可能とするものであり、バイパス配管b5を介して配管b1(燃料電池10の上流側のカソード経路)と接続され、バイパス配管b6を介して配管a4(燃料電池10の上流側のアノード経路)と接続されている。
なお、図示していないが、配管b1には、エアコンプレッサ41からの低湿潤なエア(カソードガス)を加湿する加湿器が設けられている。例えば、低湿潤なエアを加湿する加湿源としては、燃料電池10のカソード側から排出されるカソードオフガス(高湿潤なエア)を用いることができる。
冷媒系50は、燃料電池10に対して冷媒を循環させる系であり、ラジエータ51、冷媒循環ポンプ52、配管c1,c2,c3などで構成されている。
ラジエータ51は、燃料電池10の発電によって暖められた冷媒を放熱させる機能を有し、走行時の冷却風や、図示しないラジエータファンの冷却風によって冷媒を冷却するようになっている。冷媒循環ポンプ52は、作動することにより、冷媒を燃料電池10とラジエータ51との間に循環させる機能を有している。
電力消費系60は、燃料電池10で発電した電力を外部負荷で消費する系であり、電力制御器61、DC/DCコンバータ62、コンタクタ63、高圧バッテリ64、走行モータ65などで構成されている。
電力制御器61は、後記する制御部71から出力される電圧(電流)指令値つまり燃料電池10に対する発電指令に基づいて、燃料電池10から取り出される発電電力を制御するようになっている。
DC/DCコンバータ62は、直流の電圧を別の直流の電圧に変換する機能を有し、燃料電池10と高圧バッテリ64との間に接続され、燃料電池10の電力を降圧して高圧バッテリ64に充電し、また高圧バッテリ64の電力を昇圧して走行モータ65などに供給するように構成されている。
コンタクタ63は、電磁開閉器などを備えて構成され、DC/DCコンバータ62と高圧バッテリ64との間に設けられ、後記する制御部71によって適宜開閉制御されるようになっている。例えば、コンタクタ63は、発電停止時に、高圧バッテリ64と他の外部負荷との接続が遮断される。
高圧バッテリ64は、放電することにより、燃料電池10で不足している電力を補助するとともに、燃料電池10で発生した電力を蓄電する機能を有している。なお、高圧バッテリ64の種類としては、例えば、リチウムイオン、リチウムポリマー、ニッケル水素などの二次電池などを挙げることができる。また、高圧バッテリ64に替えて、電気二重層キャパシタや電解コンデンサなどからなるキャパシタであってもよく、または高圧バッテリ64とキャパシタとを組み合わせたものであってもよい。
また、高圧バッテリ64は、発電停止時(IG−OFF時)において、高圧バッテリ64に蓄電された電力で、水素ポンプ26、エアコンプレッサ41などを作動させるようになっている。また、電力消費系60には、別のDC/DCコンバータ(不図示)が設けられており、高電圧から低電圧に降圧された電力が低圧バッテリ(不図示)に蓄電される。システム停止時(燃料電池システム1Aの運転停止時)には、低圧バッテリの電力が後記する制御部71の必要な回路のみに供給され、システム再起動時には、低圧バッテリの電力を制御部71に供給するようになっている。
走行モータ65は、例えば永久磁石式の3相交流同期モータで構成され、燃料電池10および/または高圧バッテリ64から供給される電力によって燃料電池自動車に設けられた駆動輪を回転駆動させる。
制御系70は、制御部(ECU:Electronic Control Unit)71、イグニッションスイッチ(IGSW)72、タイマ73、温度センサ74〜76などで構成されている。
制御部71は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)などで構成され、水素遮断弁22、第1遮断弁27、第2遮断弁24、ドレイン弁28、パージ弁29、排出弁30、エア導入弁44を開閉制御し、背圧制御弁42の開度を制御し、水素ポンプ26、エアコンプレッサ41、冷媒循環ポンプ52の各モータ(不図示)の回転速度を制御し、DC/DCコンバータ62のスイッチングの周期を制御し、コンタクタ63のスイッチ(不図示)を開閉制御する。
また、制御部71は、アノード掃気制御手段を有し、燃料電池システム1Aの運転停止時(燃料電池10の発電停止時)に、燃料電池10の劣化を抑制するアノード掃気を実行するとき、エアコンプレッサ41を停止した状態において、排出弁30およびエア導入弁44を開弁し、さらに第1遮断弁27および第2遮断弁24を閉弁して、水素ポンプ26を作動することにより、燃料電池10内のアノード流路11を含むアノード循環経路をエアで掃気するようになっている。
このように排出弁30およびエア導入弁44を開いて水素ポンプ26を作動させる場合、第1遮断弁27および第2遮断弁24を閉じるので、エア導入弁44を通って導入されたエアがアノード循環経路を循環することがなく、燃料電池10のアノード流路11を含むアノード循環経路に残留する生成水をエアで掃気する(吹き飛ばす)ことが可能になる。しかも、掃気時にはアノード循環経路がエアコンプレッサ41の上流と連通した状態にあるので、エアを吸引しながらアノード循環経路にエアを導入でき、アノード流路11を含むアノード循環経路内をエアに置換することができる。
IGSW72は、燃料電池システム1A(燃料電池自動車)の起動スイッチであり、制御部71によって、IGSW72のオン/オフ信号が検知されるようになっている。
タイマ73は、例えば、発電停止時にシステムを定期的に起動させる時間Tm1を計測するため、また、IGSW72がオフにされてからの経過時間(所定時間Tm2)を計測するためなどに用いられる。
温度センサ74は、冷媒流路13の出口の配管c1に設けられ、また温度センサ75は、カソード流路12の出口の配管b2に設けられ、また温度センサ76は、気液分離器25の出口の配管a6に設けられ、システム温度(燃料電池10の温度)Tを検出するようになっている。なお、システム温度Tは、温度センサ74〜76のいずれかひとつの検出値によって判断してもよく、複数の検出値によって判断してもよい。
次に、本実施形態の燃料電池システム1Aの発電停止時の動作について図2を参照して説明する。IGSWがオフ(IG−OFF)されると、IG−OFF信号を検知した制御部71は、ステップS1において、水素遮断弁22を閉弁することで、燃料電池10のアノードへの水素の供給を停止し、ステップS2において、エアコンプレッサ41を停止することで、燃料電池10のカソードへの空気(酸素)の供給を停止して、燃料電池10の発電を停止させる。
そして、制御部71は、ステップS3に進み、図示しない燃料電池10用のコンタクタ(不図示)を遮断(開、OFF)して燃料電池10と外部負荷との接続を遮断し、高圧バッテリ64用のコンタクタ63を遮断(開、OFF)して、高圧バッテリ64と外部負荷(水素ポンプ26、エアコンプレッサ41、冷媒循環ポンプ52、走行モータ65など)との接続を遮断して、システムを停止(燃料電池システム1Aの運転を停止、燃料電池10の発電を停止)する。なお、システム停止時には、図示しない低圧バッテリの電力によりタイマ73が作動され、例えば制御部71のシステム再起動に必要な一部の回路のみが起動した状態にある。
なお、図2のフローには図示していないが、必要に応じて、IG−OFFされた際に、エアコンプレッサ41を停止する前に所定時間だけ作動させて、希釈器43内の水素を、カソード流路12から排出されるカソードオフガスで希釈した後に、車外に排出する処理を行ってもよい。
そして、制御部71は、ステップS4に進み、タイマ73によってシステム停止から計測された時間が、所定時間Tm1以上であるか否かを判断し、所定時間Tm1以上でないと判断した場合には(No)、ステップS4の処理を繰り返し、所定時間Tm1以上であると判断した場合には(Yes)、ステップS5に進み、制御部71を起動して、システム(燃料電池システム1A)を再起動する。なお、所定時間Tm1は、例えば30分や1時間に設定される。
そして、制御部71は、ステップS6に進み、例えば温度センサ74の検出値によって得られるシステム温度Tが閾値a以下であるか否かを判断する。なお、閾値aは、燃料電池システム1Aが凍結するか否かを判断する温度であり、例えば5℃に設定される。なお、システム温度Tは、アノード流路11、カソード流路12、冷媒流路13の出口温度に限定されず、燃料電池システム1Aの外部(燃料電池自動車の車外)の温度を検出する外気温度センサによって判断してもよく、車両に搭載されたナビゲーションシステムが受信した自車の位置データや気象データなどに基づいて凍結するか否かの凍結情報を取得して判断してもよい。
そして、制御部71は、ステップS6において、システム温度Tが閾値a以下ではないと判断した場合には(No)、ステップS7に進み、アノード掃気(劣化抑制)を実行したかどうかを判断する。アノード掃気(劣化抑制)を実行した場合にはフラグ(例えば、f=1)を設定することにより、アノード掃気(劣化抑制)を実行したかどうかを判断できる。なお、アノード掃気(劣化抑制)とは、燃料電池10の発電停止時における燃料電池10の劣化を抑制するために実行される処理であり、アノード循環経路内をエアで掃気して、アノード循環経路をエアに置換する処理である。アノード掃気(劣化抑制)の詳細な制御については、後記するステップS9において説明する。
そして、制御部71は、ステップS7において、アノード掃気(劣化抑制)を実行していないと判断した場合には(No)、ステップS8に進み、燃料電池10の発電停止(IG−OFF直後の最初のシステム停止)から所定時間Tm2が経過したかどうかを判断する。なお、所定時間Tm2は、例えば90分に設定される。
そして、制御部71は、ステップS8において、発電停止から所定時間Tm2が経過したと判断した場合には(Yes)、ステップS9に進み、アノード掃気(劣化抑制)を実行する。すなわち、制御部71は、コンタクタ63を接続して、排出弁30とエア導入弁44を開弁し、第1遮断弁27と第2遮断弁24を閉弁した状態において、水素ポンプ26を作動させるのに必要な電力を、高圧バッテリ64からDC/DCコンバータ62を介して供給する。水素ポンプ26が作動することにより、エアコンプレッサ41の上流からエア(外気)が吸引され、吸引されたエアが、配管b1,b5、エア導入弁44、配管b6を通ってアノード循環経路(アノード経路)の配管a4に導入される。
このとき、第1遮断弁27および第2遮断弁24が閉じているので、アノード側に導入されたエアは、配管a4、アノード流路11、配管a5、気液分離器25、配管a6、水素ポンプ26、配管a7,a13、排出弁30、配管a14を通って希釈器43に排出される。よって、アノード循環経路のアノードオフガスは、アノード循環経路を循環することなく、排出弁30を介して車外に排出されることになる。しかも、このようなエアの流れ(ガス流れ)が形成されることにより、水素ポンプ26の作動時には、エア導入弁44が開いてエアコンプレッサ41の上流側からエアを吸引することができるので、アノード流路11を含むアノード循環経路をエアに置換することが可能になる。なお、第1遮断弁27より上流側の配管a7内に残留するアノードオフガス(水素)は、水素ポンプ26から排出弁30に流れるエアの吸引力によって排出弁30を通って希釈器43に排出される。
そして、制御部71は、ステップS10において、アノード掃気が完了したかどうかを判断する。なお、アノード掃気が完了したかどうかは、例えば、アノード掃気の開始から所定時間が経過したかどうかによって判断できる。所定時間は、予め実験等によって求められ、タイマ73によって計測される。制御部71は、アノード掃気が完了していないと判断した場合には(S10、No)、ステップS10の処理を繰り返し、アノード掃気が完了したと判断した場合には(S10、Yes)、ステップS11に進む。なお、制御部71は、アノード掃気が完了したと判断した場合には(S10、Yes)、排出弁30およびエア導入弁44を閉じ、第1遮断弁27および第2遮断弁24を開く。第1遮断弁27および第2遮断弁24を開弁しておくことにより、その後の温度低下によって弁が凍結するのを回避することが可能になる。ただし、第1遮断弁27および第2遮断弁24は、閉弁状態を維持していてもよく、燃料電池システム1Aの構成に応じて適宜変更できる。
また、制御部71は、ステップS11に進み、タイマ73をリセットし、タイマ73を再スタートさせて、システムを停止する。システムを停止する際、制御部71は、コンタクタ63をOFF(開)にして、高圧バッテリ64と水素ポンプ26との電気的な接続を遮断する。そして、制御部71は、ステップS4に戻る。
また、制御部71は、アノード掃気(劣化抑制)を実行したと判断した場合(S7、Yes)、発電停止から所定時間Tm2が経過していないと判断した場合(S8、No)、ステップS11に進む。
一方、制御部71は、ステップS6において、システム温度Tが閾値a以下であると判断した場合には(Yes)、ステップS12に進み、カソード掃気を実行する。ちなみに、システム温度Tを閾値a以下に設定することにより、燃料電池10の温度低下によって結露が促進されるので、その後の水分(結露水)の発生を抑えることができる。
ステップS12のカソード掃気では、制御部71によって、コンタクタ63が接続されて、高圧バッテリ64の電力によってエアコンプレッサ41が作動され、また背圧制御弁42が全開に制御され、エアコンプレッサ41から導入されたエアが、配管b1、カソード流路12、配管b2、背圧制御弁42、配管b3を介して希釈器43に排出される。なお、エアコンプレッサ41のモータ(不図示)の回転速度は、残留する生成水を排出できる流量(圧力)となるように、予め実験等によって求められた値が設定される。
そして、制御部71は、ステップS13において、カソード掃気が完了したかどうかが判断される。カソード掃気が完了したかどうかは、例えば、所定時間が経過したかどうかによって判断できる。所定時間は、カソード流路12およびカソード経路内の水分を排出することができる時間に設定され、予め実験等によって求められた値が用いられる。制御部71は、カソード掃気が完了していないと判断した場合には(S13、No)、ステップS13の処理が繰り返され、カソード掃気が完了したと判断された場合には、(S13、Yes)、ステップS14に進み、アノード掃気(液滴除去)が実行される。
ステップS14のアノード掃気(液滴除去)では、制御部71によって、排出弁30およびエア導入弁44が開弁され、第1遮断弁27および第2遮断弁24が閉弁された状態において、高圧バッテリ64の電力により、水素ポンプ26が作動される。なお、水素ポンプ26のモータの回転速度は、アノード循環経路に残留する生成水を排出できる流量(圧力)となるように、予め実験等によって求められた値が設定される。
これにより、エアコンプレッサ41の上流から吸引されたエアは、配管b1、バイパス配管b5、エア導入弁44、バイパス配管b6を通ってアノード循環経路の配管a4に導入され、そして、アノード流路11、配管a5、気液分離器25、配管a6、水素ポンプ26、配管a7,a13、排出弁30、配管a14を通って希釈器43に排出され、アノード流路11を含むアノード循環経路に残留する生成水を排出弁30から排出することができる。
そして、制御部71は、ステップS15において、アノード掃気(液滴除去)が完了したかどうかを判断する。アノード掃気が完了したかどうかは、例えば、所定時間が経過したかどうかによって判断できる。なお、所定時間は、アノード循環経路に残留する生成水を排出するまでの時間に設定することができ、予め実験等によって求められた値が用いられる。
また、ステップS15の掃気完了における所定時間としては、排水完了までの時間、不純物の排出完了までの時間、エア置換完了までの時間、乾燥完了までの時間を加味した時間など、必要に応じて任意に設定することができる。また、それぞれに必要な時間に応じて水素ポンプ26による流量を任意に設定することができる。
排水完了までの時間とは、アノード掃気(液滴除去)時にドレイン弁28を開弁することによって、気液分離器25の容器内および配管a9に残留する生成水の排出が完了するまでの時間である。また、不純物の排出完了までの時間とは、アノード掃気(液滴除去)時にパージ弁29を開弁することによって、アノード循環経路に残留している窒素などの不純物の排出が完了するまでの時間である。また、エア置換完了までの時間とは、ステップS9のアノード掃気(劣化抑制)で説明したように、アノード循環経路に対してエア置換が完了するまでの時間である。また、乾燥完了までの時間とは、生成水の排出完了後に膜(MEA)の表面や内部に残留している水分の乾燥が完了するまでの時間である。
よって、排水完了まで実行する場合には、ドレイン弁28および排出弁30が特許請求の範囲にいう排出弁に相当し、不純物の排出完了まで実行する場合には、パージ弁29および排出弁30が特許請求の範囲にいう排出弁に相当する。また、排水完了までの時間と不純物の排出完了までの時間を加味して所定時間を設定してもよい。この場合には、ドレイン弁28、パージ弁29および排出弁30が特許請求の範囲にいう排出弁に相当する。
なお、アノード流路11の乾燥まで実行する場合においては、水素ポンプ26によるアノード掃気完了後、もしくはアノード掃気と並行して、エアコンプレッサ41から小流量のエアがアノード流路11に供給されるように作動するようにしてもよい。この場合、背圧制御弁42を全閉にすることにより、エアコンプレッサ41からのエアのロスを最小にすることができる。
ステップS15のアノード掃気完了後、制御部71は、ステップS16に進み、タイマ73をリセットし、コンタクタ63をオフにして、システムを停止する。
なお、外気温度がマイナス20℃の極低温の場合等には、アノード掃気(劣化抑制)が行われる前にシステム温度Tが閾値a以下となり、凍結防止対策として、アノード掃気(液滴除去)の方がアノード掃気(劣化抑制)よりも優先して実施される。なお、アノード掃気(液滴除去)がアノード掃気(劣化抑制)よりも先に実施された場合には、アノード掃気(液滴除去)によってアノード側の水素が既にエアに置換されているので、その後アノード掃気(劣化抑制)が実施されることはない。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム1Aによれば、燃料電池10の発電停止時に、エアコンプレッサ41を停止した状態において、エア導入弁44と排出弁30とを開弁し、第1遮断弁27および第2遮断弁24を閉弁して、水素ポンプ26を作動させることにより、アノード流路11を含むアノード循環経路に残留する生成水を、排出弁30を介して燃料電池システム1Aの外部に排出することができる。しかも、エア導入弁44の開弁によりエアコンプレッサ41の上流と希釈器43の下流とがアノード循環経路と連通するので、水素ポンプ26を作動させることによってエア(カソードガス)をアノード循環経路に吸引することができ、アノード循環経路をエアに置換することができる。
このようにアノード掃気(液滴除去)によって、アノード循環経路に残留する生成水を排出できるので、燃料電池10の発電停止時に、氷点下に至るような低温環境下での使用における残留水の凍結を防止できる。しかも、燃料電池10の発電停止時に、アノード循環経路に残留するアノードオフガスをエアに置換できるので、発電停止時にアノードオフガスに含まれる水素とエアに含まれる酸素とが反応して燃料電池10が高電位に曝されるのを防止することができ、燃料電池10の劣化を抑制することが可能になる。
さらに、本実施形態では、アノード循環経路内に設けた水素ポンプ26を駆動させることにより、従来のエアコンプレッサ41での掃気と同等のエア量(大流量のエア)を供給する必要がないので、また、背圧制御弁42からエア抜けによるロスを考慮する必要がないので、消費電力を低減することができる。しかも、水素ポンプ26は、アノード循環経路内における循環機能を有しているだけでよいので、装置の小型化、振動や騒音の低減を図ることも可能になる。
さらに、本実施形態では、アノード経路(配管a3,a4)のエゼクタ23とバイパス配管b6との間に第2遮断弁24を設けることにより、水素ポンプ26でエアコンプレッサ41の上流から配管b1、バイパス配管b5,b6を介して配管a4(アノード経路)にエアを導入する際に、配管a4(アノード経路)に導入されたエアが分岐してエゼクタ23側に流れることがないので、エアコンプレッサ41の上流と連通する外気を吸引し易くなる。
なお、前記した実施形態では、第1遮断弁27と第2遮断弁24とをほぼ同時に閉じてもよいが、第2遮断弁24を第1遮断弁27よりも先に閉じることにより、エア導入弁44から配管a4に導入されたエアが配管a3に逆流するのをより確実に防止できる。
また、前記した実施形態では、第1遮断弁27および第2遮断弁24の閉弁と、エア導入弁44の開弁とをほぼ同時にする場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、先にエア導入弁44のみを開けた状態で水素ポンプ26を作動させて、アノード循環経路内の圧力を高めた後に排出弁30を開いて、第1遮断弁27および第2遮断弁24を閉じることにより、配管a3,a8内の残留水素などを排出でき、発電停止中の燃料電池10の劣化抑制に対してより効果的となる。
図3は本実施形態の燃料電池システムの変形例を示す全体構成図である。この燃料電池システム1Bは、燃料電池システム1Aの第2遮断弁24を替えて逆止弁31に置き換えた構成である。なお、燃料電池システム1Aと同様の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
燃料電池システム1Bの逆止弁31は、エゼクタ23から燃料電池10のアノード流路11へのガス流れのみを許容するものである。したがって、アノード掃気(劣化抑制、液除去)を実行する際に、水素ポンプ26を作動させて、エアコンプレッサ41の上流から配管b1、バイパス配管b5,b6を介してアノード循環経路(配管a4)にエアを導入したときに、配管a4からエゼクタ23へのエアの逆流を防止することができる。このように逆止弁31を設けることにより、第2遮断弁24を設けた場合と同様に、水素ポンプ26でエアを吸引する際に、エアコンプレッサ41と連通する外気を吸引し易くなる。
なお、前記した燃料電池システム1Aでは、第1遮断弁27および第2遮断弁24を設けた構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、第1遮断弁27のみの構成であってもよく、第2遮断弁24のみの構成であってもよい。また、第1遮断弁27と第2遮断弁24の双方が設けられている構成において、アノード掃気(劣化抑制、液滴除去)時に、第1遮断弁27のみを閉弁するようにしてもよく、第2遮断弁24のみを閉弁するようにしてもよい。
1A,1B 燃料電池システム
10 燃料電池
23 エゼクタ(合流部)
24 第2遮断弁
26 水素ポンプ(アノードガス循環手段)
27 第1遮断弁
28 ドレイン弁
29 パージ弁
30 排出弁
41 エアコンプレッサ(カソードガス供給手段)
42 背圧制御弁(カソードガス圧力制御弁)
44 エア導入弁(カソードガス導入弁)
71 制御部(アノード掃気制御手段)
a1〜a7,a9〜a14 配管(アノード経路)
a3〜a8 配管(アノード循環経路)
b1〜b4 配管(カソード経路)
b5,b6 バイパス配管(バイパス経路)

Claims (1)

  1. カソードガスとアノードガスとが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に対してアノードガスを供給および排出するアノード経路と、
    前記燃料電池に対してカソードガスを供給および排出するカソード経路と、
    前記カソード経路の前記カソードガスの排出側に配置され前記カソードガス圧を制御するカソードガス圧力制御弁と、
    前記燃料電池からのアノードオフガスを前記燃料電池に供給されるアノードガスに合流部を介して合流させて循環するアノード循環経路と、
    前記アノード循環経路のアノードオフガスを循環させるアノードガス循環手段と、
    前記カソード経路にカソードガスを供給するカソードガス供給手段と、
    前記燃料電池の上流側のアノード経路と前記燃料電池の上流側の前記カソード経路とを繋ぎ、前記アノード経路内に前記カソードガス供給手段からカソードガスを供給可能とする、カソードガス導入弁を備えたバイパス経路と、
    前記アノードガス循環手段の下流で前記アノード循環経路からアノード循環経路内のアノードオフガスを排出可能とする排出弁と、
    を有する燃料電池システムであって、
    前記アノード循環経路の前記排出弁との接続部と前記合流部との間のガス流れを遮断可能とする第1遮断弁および前記アノード経路の前記バイパス経路と前記合流部との間のガス流れを遮断可能とする第2遮断弁の少なくとも一方を備え、
    前記燃料電池のアノードを掃気する際、前記カソードガス供給手段を停止し、前記カソードガス導入弁と前記排出弁とを開弁制御し、前記第1遮断弁および前記第2遮断弁の少なくとも一方を閉弁制御して、前記アノードガス循環手段を作動制御する、アノード掃気制御手段を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
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