JP2011013151A - 試料加熱装置 - Google Patents

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顕一 北村
Shinichi Mihashi
新一 三橋
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Abstract

【課題】厚い断熱材を用いなくても高い断熱性を確保することができる試料加熱装置を提供する。
【解決手段】分析試料を加熱するためのオーブンとオーブンの周囲を覆う断熱材の間に、熱伝導率の低い空気の層を断熱層として形成する。これにより、従来よりも高い断熱性を確保することができる。空気から成る断熱層は薄くても十分な断熱効果が得られるため、従来の装置よりも断熱材を薄くすることができ、装置を小型化することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、分析対象試料等を加熱するための試料加熱装置に関する。
従来より液体試料や固体試料をガスクロマトグラフ等のガス分析装置で分析するために、試料を加熱し試料から分析対象の成分を気化させる試料加熱装置が用いられている。試料加熱装置では、試料を収めたバイアル瓶等の試料容器が装置内の加熱スペースに収容され、ヒータにより試料の加熱がなされる。
また、加熱スペースから外部への放熱を抑えるために、加熱スペースの周囲を断熱材で覆うことが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2001-165920号公報
加熱スペースの周囲を断熱材で覆えば、加熱スペースの保温性が高まるため、外部への放熱量が減少し、装置の消費電力を低減させる効果を期待することができる。しかし、例えば300℃程度の高い温度まで試料を加熱する場合には、単に加熱スペースの周囲を断熱材で覆うだけでは放熱を十分に抑えることができない。断熱材を厚くすれば断熱効果は高まるものの、その分だけ装置のサイズが大きくなり、装置に広い設置スペースが必要となる。
本発明は以上のような課題を解決するために成されたものであり、その目的は、厚い断熱材を用いなくても高い断熱性を確保することができる試料加熱装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る試料加熱装置は、
a)分析試料を加熱するためのオーブンと、
b)前記オーブンの周囲を覆う断熱材と、
c)前記オーブンと前記断熱材の間に空気から成る断熱層を形成するために該断熱材を該オーブンから離間させる離間手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る試料加熱装置によれば、熱伝導率の低い空気の層がオーブンと断熱材の間に断熱層として形成されるため、従来よりも高い断熱性を確保することができる。また、空気から成る断熱層は薄くても十分な断熱効果が得られるため、従来の装置よりも断熱材を薄くすることができ、装置を小型化することができる。
本発明の実施例に係る試料加熱装置の正面図(a)、縦断面図(b)及び横断面図(c)。 切り起こし部付近の拡大断面図。 屈曲部付近の拡大断面図。 ピン付近の拡大断面図。
以下、図面に基づき、本発明に係る試料加熱装置の実施例について説明する。
図1に本発明の実施例に係る試料加熱装置10の正面図(a)、縦断面図(b)、及び横断面図(c)を示す。試料加熱装置10は、バイアル瓶等の試料容器に収納された試料の加熱や保温を行うためのオーブンを中心に構成される。オーブンは筒状の側板11、側板11の上下の開口を覆い後述する側面断熱材16の外周部まで張り出している天板12及び底板13、試料を所定温度(例えば300℃)まで加熱するためのヒータ14を主な構成要素とする。側板11、天板12及び底板13には使用温度に応じた耐熱性を有するものを使用し、本実施例では鉄やステンレス等の金属板を用いる。天板12には図2に示すように上向きに切り起こされた切り起こし部121を複数箇所(例えば3箇所)に形成する。天板12の張り出し部の端部には図3に示すように、側面断熱材の横方向への移動を規制するための、下方に屈曲した屈曲部122を複数箇所(例えば3箇所)に設ける。側板11、天板12及び底板13は互いに溶接やボルト等によって固定する。なお、側板11は本実施例では円筒状であるが、四角筒等の角筒状であってもよい。ヒータ14には様々な形態のものを用いることができるが、シート状ヒータを用いることが望ましい。シート状ヒータを側板11の内壁に、加熱スペースを取り囲むように貼り付けておくことにより、加熱スペース内の温度分布をより均一にすることができる。なお、オーブン内の床面には試料容器を回転させるためのターンテーブルを設け、また、天面には加熱スペース内の空気を攪拌するためのファンを設けることができる。
オーブンの周囲は側面断熱材16、上面断熱材17、下面断熱材18で覆う。各断熱材には、使用温度(例えば300℃)以上の耐熱性を有するものを使用し、例えば、グラスウールやロックウール等の成形体を用いることができる。側面断熱材16は筒状とし、側板11との間に隙間が形成されるように、その内径を側板11の外径よりも所定寸法だけ大きくする。側面断熱材16は、平板状の成形体を丸めて筒状にしたものであってもよい。上面断熱材17と下面断熱材18は、天板12又は底板13と同じ大きさの平板状のものとする。
上面断熱材17の上には上面カバー板19を設け、下面断熱材18の下には下面カバー板20を設ける。各カバー板は、天板12等よりも低い耐熱性のものを用いることができる。各カバー板には天板12と同様の切り起こし部を形成する。このとき、上面カバー板19の切り起こし部は下向きに突出させ、下面カバー板20の切り起こし部は上向きに突出させる。各カバー板は上面断熱材17又は下面断熱材18を貫通するボルト(図示せず)等により天板12又は底板13に固定する。
図1(a)に示すように上面断熱材17は上面カバー板19及び天板12の間に挟まれている。このとき、上面断熱材17側に突出する各板の切り起こし部の端部が上面断熱材17に接することにより、各板と上面断熱材17の間に切り起こし部の高さに相当する幅の隙間が生じ、そこに空気から成る断熱層が形成される。
同様に、下面断熱材18と下面カバー板20の間にも切り起こし部の高さに相当する幅の隙間が生じ、そこに空気から成る断熱層が形成される。
底板13と下面カバー板20の間隔を、下面断熱材18とその下の断熱層を合わせた厚さよりも広げることにより、下面断熱材18と底板13の間にも空気から成る断熱層が形成される。
上面断熱材17の上下の断熱層の厚さは次のように設定する。上面断熱材17では、加熱スペースの熱が下方から上方に移動する。このとき、上面断熱材17の上下の断熱層の厚さを小さくすれば、断熱層にて空気の対流が発生せず、熱が移動しにくい。しかし、断熱層の厚さをあまりに小さくすると、静止空気の熱抵抗が小さくなり、熱が移動しやすくなる。そこでレイリー数Raを用いて熱抵抗が最大となる断熱層の厚さを設定する。レイリー数Raは次のように定義される無次元数であり、レイリー数Raが限界レイリー数(1700程度)以下であると、断熱層に対流が生じない。
Ra=β・g・ΔT・d3/(λ・ν)
β:空気の体積膨張係数
g :重力加速度
ΔT:放熱温度差
d :断熱層の厚さ
λ:空気の温度伝導率
ν:空気の動粘性係数
例えば断熱層の下側の部材の表面温度を300℃、上側の部材の表面温度を20℃とすると、レイリー数Raが1700となるのは断熱層の厚さdが5.6mmのときである。つまりこの条件では、断熱層の厚さを5.6mmとすれば、断熱層の熱抵抗が最大となる。
前述の通り、側面断熱材16と側板11の間にも隙間が設けられており、そこに空気から成る断熱層が形成されている。この断熱層では、熱の移動方向が上記した上面断熱材17の上下の断熱層とは異なり、対流の様子が異なる。そこで、断熱層の厚さを次のように設定する。ここでは断熱層の上下が天板12及び底板13により閉じられている点に着目し、密閉流体層内の自然対流熱伝達に関するヌセルト数Nuを用いて熱抵抗が最大となる断熱層の厚さを設定する。ヌセルト数Nuは次の実験式で表される無次元数であり、対流が生じていなければNu=1である。
Nu=0.20(Gr・Pr)1/4 (H/d)-1/9
Gr:空気のグラスホフ数(断熱層の厚さd、放熱温度差ΔTを含む)
Pr:空気のプラントル数
H :断熱層の高さ
d :断熱層の厚さ
例えば断熱層の高さ(側板11及び側面断熱材16の高さ)を100mm、側板11の断熱層側の表面温度を300℃、側面断熱材16の断熱層側の表面温度を20℃とすると、ヌセルト数Nuが1となるのは断熱層の厚さdが10.1mmのときである。つまりこの条件では、断熱層の厚さを10.1mmとすれば対流が生じず、断熱層の熱抵抗が最大となる。
試料加熱装置10によれば、熱伝導率の低い空気の層がオーブンと各断熱材の間に断熱層として形成されるため、オーブンと各断熱材が接する場合よりも高い断熱性を確保することができる。また、空気から成る断熱層は薄くても十分な断熱効果が得られるため、オーブンと各断熱材が接する場合よりも断熱材を薄くすることができ、装置を小型化することができる。
従来の試料加熱装置では設置時に装置を支持する脚部として、プリント配線板等で利用される六角柱状の金属製のスペーサが一般に用いられている。スペーサは熱伝導率が大きいため、それを介して多くの熱が外部(装置の設置面)に流出する。
そこで、本実施例に係る試料加熱装置10では、スペーサの代わりにコイルばね21を用いる。コイルばね21は底板13の下面に取り付け、下面断熱材18及び下面カバー板20に設けた貫通孔を貫通させ、下方に突出させる。コイルばね21の形状は円筒状に限らず、胴曲がりが生じにくい円錐状のもの(円錐コイルばね)であってもよい。コイルばね21は底板13の外周付近に複数取り付ける方が装置を安定して支持することができるという点では望ましいが、後記放熱量の低減のため、底板13の中央に1個取り付けるだけでもよい。
従来用いられていたスペーサと比較すると、コイルばね21は伝熱断面積が小さく、伝熱距離が長いため、装置からの放熱量を抑えることができる。例えば加熱スペースの温度が300℃、外部の温度が20℃の場合、六角柱の長さ40mm、径(六角形の対角距離)7mmのステンレス製のスペーサを3本使用すると、放熱量が4.1Wであるのに対し、線径1mm、螺旋中心径10mm、巻数10回のばね鋼製のコイルばねを3本使用すると、放熱量は約1/10の0.4Wである。このようにコイルばね21を用いることにより、脚部を介して装置設置面へ流出する熱量を大幅に減らすことができる。なお、セラミックス製のコイルばねを使用することにより、放熱量は更に低減することができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。例えば、切り起こし部は天板12やカバー板に限らず、側板11や底板13に形成してもよい。屈曲部は天板12ではなく底板13に形成してもよい。
断熱材をオーブンから離間させるための離間手段として、切り起こし部121や屈曲部122を用いる代わりに、図4に示すようなピン22を用いてもよい。ピン22は断熱材(例えば上面断熱材17)のオーブン側の面に差し込み、頭部を断熱材から所定の高さだけ突出させる。このピンの頭部がオーブンの所定の面(例えば天板12)に接することにより、断熱材とオーブンの間に隙間が生じ、そこに空気から成る断熱層が形成される。
断熱材に面する相手側ではなく、断熱材の方に離間手段を設けてもよい。すなわち、断熱材の表面の適宜箇所に複数の凸部を設けることにより、断熱材とオーブン又は上面カバー板等の間に空気から成る断熱層を形成することができる。
10…試料加熱装置
11…側板
12…天板
121…切り起こし部
122…屈曲部
13…底板
14…ヒータ
16…側面断熱材
17…上面断熱材
18…下面断熱材
19…上面カバー板
20…下面カバー板
21…コイルばね
22…ピン

Claims (5)

  1. a)分析試料を加熱するためのオーブンと、
    b)前記オーブンの周囲を覆う断熱材と、
    c)前記オーブンと前記断熱材の間に空気から成る断熱層を形成するために該断熱材を該オーブンから離間させる離間手段と、
    を備えることを特徴とする試料加熱装置。
  2. 前記離間手段が、前記オーブンの上面、側面又は底面を構成する板状部材に外向きに形成された複数の切り起こし部であることを特徴とする請求項1に記載の試料加熱装置。
  3. 前記離間手段が、前記断熱材の前記オーブン側の面に差し込まれており頭部が前記断熱層の厚さに対応する高さだけ突出している複数のピンであることを特徴とする請求項1に記載の試料加熱装置。
  4. 前記離間手段が、前記オーブンの側面を囲う断熱材と前記オーブンの側面の間の隙間を固定するために該断熱材の外側から該断熱材の移動を規制する部材であることを特徴とする請求項1に記載の試料加熱装置。
  5. 前記オーブンの下面に、該オーブンを支持するためのコイルばねが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の試料加熱装置。
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