JP2011011735A - サンルーフ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】シェードパネルを閉じる際、簡単なスイッチ操作でルーフパネルの閉め忘れを防止できるサンルーフ装置を提供する。
【解決手段】ルーフパネル４がルーフパネル用開閉スイッチ６の操作に基づいてルーフパネル用モータ１０の駆動により開閉し、シェードパネル５がシェードパネル用開閉スイッチ７の操作に基づいてシェードパネル用モータ１１の駆動により開閉するサンルーフ装置１において、ルーフパネル４およびシェードパネル５が共に全閉時以外の状態でシェードパネル用開閉スイッチ７が閉方向の操作入力を受けたとき、シェードパネル用モータ１１と共にルーフパネル用モータ１０が駆動することによりシェードパネル５に連動してルーフパネル４も閉方向に動作し、シェードパネル５が全閉となったときにルーフパネル４も全閉となるようにする。
【選択図】図１

Description

本発明は、車両の固定ルーフの開口部を開閉するルーフパネルおよびシェードパネルを備えたサンルーフ装置に関する。

前記両パネルを備えた従来のサンルーフ装置では、ルーフパネルの開閉が殆ど電動式であるのに対しシェードパネルの開閉は手動式であるものが多い。しかし、近年では開口部の大開口化に伴って両パネルの開閉ストロークが車両後方側に延びる傾向にあり、着座姿勢のまま手を上げて開閉を行う手動操作ではストロークの後端周りまで手が届きにくいという問題が出てきた。

これに対し、特許文献１には電動式のシェードパネルを備えたサンルーフ装置が記載されている。同文献には、ルーフパネルの開方向の動作に電気的に連動させてシェードパネルを開方向に作動させる技術に加え、ルーフパネルが開いた状態でシェードパネル用開閉スイッチを閉方向に操作したとき、シェードパネルの閉方向への作動を制限する技術が開示されており、後者の技術によればシェードパネルを閉じる際のルーフパネルの閉め忘れを防止できる旨記載されている。

特許第３３３９６９５号公報（請求項３、段落[０００８]、[００２８]）

特許文献１における後者の技術は、シェードパネル用開閉スイッチの操作を強制的に無効にする技術であり、閉める意思でスイッチ操作したにも拘わらずシェードパネルが全く反応しないという事象は、当該制限機能に慣れていない乗員によっては違和感を覚えやすい。そして、この技術によれば、ルーフパネルが開いた状態でシェードパネルを閉める場合には、先ずルーフパネル用開閉スイッチを操作してルーフパネルを閉めてからシェードパネル開閉スイッチを操作してシェードパネルを閉めるという操作態様になるため、スイッチ操作の回数が増えて利便性が悪いという問題がある。

本発明は、このような問題を解決するために創作されたものであり、シェードパネルを閉じる際、簡単なスイッチ操作でルーフパネルの閉め忘れを防止できるサンルーフ装置を提供することを目的としている。

本発明は、前記課題を解決するため、車両の固定ルーフの開口部を開閉するルーフパネルおよびシェードパネルを備え、前記ルーフパネルは、ルーフパネル用開閉スイッチの操作に基づいてルーフパネル用モータの駆動により開閉し、前記シェードパネルは、シェードパネル用開閉スイッチの操作に基づいてシェードパネル用モータの駆動により開閉するサンルーフ装置において、前記ルーフパネルおよびシェードパネルが共に全閉時以外の状態で前記シェードパネル用開閉スイッチが閉方向の操作入力を受けたとき、前記シェードパネル用モータと共に前記ルーフパネル用モータが駆動することによりシェードパネルに連動してルーフパネルも閉方向に動作し、シェードパネルが全閉となったときにルーフパネルも全閉となる閉方向連動手段を備えたことを特徴とする。

前記閉方向連動手段を備える構成とすれば、シェードパネルが全閉となったときにルーフパネルも自動で全閉となるので、ルーフパネルの閉め忘れが防止される。シェードパネル用の開閉スイッチとルーフパネル用の開閉スイッチの両方の操作を要することなく、シェードパネル用開閉スイッチの操作のみでルーフパネルも閉まるため、スイッチ操作の利便性も向上する。

また、本発明は、前記シェードパネル用開閉スイッチは、マニュアル閉動作モードとオート閉動作モードを備えたスイッチであり、いずれのモードにおいても前記閉方向連動手段が適用されることを特徴とする。

マニュアル閉動作モードとオート閉動作モードのいずれのモードにおいても閉方向連動手段が適用されることで、ルーフパネルの閉め忘れが確実に防止される。

本発明によれば、シェードパネルを閉じる際、簡単なスイッチ操作でルーフパネルの閉め忘れを防止できる。

本発明に係るサンルーフ装置の平面図である。 本発明に係るサンルーフ装置の側面動作説明図である。 （ａ）、（ｂ）はそれぞれルーフパネル用開閉スイッチ、シェードパネル用開閉スイッチの正面図である。 シェードパネルに連動してルーフパネルも閉動作を行う様子を示す側面図である。 ルーフパネルが全閉状態であるとき、シェードパネルが単独で開閉動作を行う様子を示す側面図である。

以下では、それぞれ車両前後方向に複数に分割されたルーフパネルおよびシェードパネルを備えたサンルーフ装置を例にして説明する。図１および図２に示すように、サンルーフ装置１は、固定ルーフ２の開口部３を開閉するルーフパネル４としてのフロントルーフパネル４Ａおよびリアルーフパネル４Ｂと、これらの下方に位置するシェードパネル５としてのフロントシェードパネル５Ａおよびリアシェードパネル５Ｂとを備えている。図２の符号１２は車室天井を構成するルーフライニングを示す。

図１において、フロントルーフパネル４Ａおよびリアルーフパネル４Ｂは、ルーフパネル用開閉スイッチ６の操作に基づいてルーフパネル用モータ１０の駆動により開閉し、フロントシェードパネル５Ａおよびリアシェードパネル５Ｂは、シェードパネル用開閉スイッチ７の操作に基づいてシェードパネル用モータ１１の駆動により開閉する。ルーフパネル用開閉スイッチ６とルーフパネル用モータ１０との間には、ルーフパネル用開閉スイッチ６の操作入力に応じてルーフパネル用モータ１０の駆動を制御するルーフパネル用モータ制御回路８が設けられ、シェードパネル用開閉スイッチ７とシェードパネル用モータ１１との間には、シェードパネル用開閉スイッチ７の操作入力に応じてシェードパネル用モータ１１の駆動を制御するシェードパネル用モータ制御回路９が設けられる。

図２（ａ）はルーフパネル４とシェードパネル５が共に全閉となった状態を示し、図２（ｂ）は、図２（ａ）の状態からフロントルーフパネル４Ａがチルトアップした状態を示している。フロントシェードパネル５Ａはフロントルーフパネル４Ａのチルトアップ動作に連動して若干後方に開くようになっており、これにより車内換気が可能になる。ここで図２（ａ）の状態にあるルーフパネル４の位置を「全閉位置」といい、図２（ｂ）の状態にあるルーフパネル４の位置を「チルト位置」というものとする。

図２（ｃ）は、図２（ｂ）の状態からフロントルーフパネル４Ａがチルトアップ状態のまま後方にスライドし、リアルーフパネル４Ｂのスライドを伴わない範囲でフロントルーフパネル４Ａがその開閉ストロークの後端に達した状態を示している。リアルーフパネル４Ｂは固定ルーフ２からリフトダウンしているものの未だスライドはしていない。この間、フロントルーフパネル４Ａに連動してフロントシェードパネル５Ａおよびリアシェードパネル５Ｂも後方にスライドしている。リアシェードパネル５Ｂは固定ルーフ２とルーフライニング１２との間に形成された収納部において上方に移動し、リアシェードパネル５Ｂの下方にフロントシェードパネル５Ａが収納されるようになっている。ここで図２（ｃ）の状態にあるルーフパネル４の位置を「半開位置」というものとする。

図２（ｄ）は、図２（ｃ）の状態からフロントルーフパネル４Ａおよびリアルーフパネル４Ｂが共にスライドして開閉ストロークの最後端に達した状態を示しており、この間、フロントシェードパネル５Ａおよびリアシェードパネル５Ｂも連動して後方にスライドしている。リアルーフパネル４Ｂとフロントシェードパネル５Ａ、リアシェードパネル５Ｂは固定ルーフ２とルーフライニング１２との間の収納部に収納される。この図２（ｄ）の状態にあるルーフパネル４の位置を「全開位置」というものとする。

図３（ａ）において、ルーフパネル用開閉スイッチ６は、乗員の指の操作入力により中央位置から双方向にスライド可能なスイッチ６Ａを備える。スイッチ６Ａは指を離すと中央位置に復帰するようになっている。ルーフパネル用開閉スイッチ６は、スイッチ６Ａが指の操作入力を受け続ける間、ルーフパネル４が開閉するマニュアルモードと、スイッチ６Ａから指を離してもルーフパネル４が自動で開閉するオートモードとを備える。

ルーフパネル用開閉スイッチ６の仕様の一例としては例えば次の通りである。
（ａ）「プッシュ：チルトアップ動作」
中央位置にあるスイッチ６Ａを押すと、ルーフパネル４は図２（ｂ）の「チルト位置」になる。
（ｂ）「一方向１段スライド：マニュアル開動作」
スイッチ６Ａを一方向に一段スライドさせ、指でスイッチ６Ａをそのスライド位置に保持している間、ルーフパネル４が開く。
（ｃ）「一方向２段スライド：オート開動作」
１回目の操作入力としてスイッチ６Ａを一方向に二段スライドさせると、ルーフパネル４は図２（ｃ）の「半開位置」になる。２回目の操作入力としてスイッチ６Ａを再度一方向に二段スライドさせると、ルーフパネル４は図２（ｄ）の「全開位置」になる。
（ｄ）「一方向２段スライドダブルクリック：オート全開動作」
スイッチ６Ａを一方向の２段スライド位置にダブルクリックすると、ルーフパネル４は「半開位置」で停止することなく、図２（ｄ）の「全開位置」になる。
（ｅ）「他方向１段スライド：マニュアル閉動作」
スイッチ６Ａを他方向に一段スライドさせ、指でスイッチ６Ａをそのスライド位置に保持している間、ルーフパネル４が閉まる。
（ｆ）「他方向２段スライド：オート全閉動作」
スイッチ６Ａを他方向に２段スライドさせると、ルーフパネル４は図２（ａ）の「全閉位置」になる。ルーフパネル４が「半開位置」よりも開いている場合には、「半開位置」で一旦停止することなく図２（ａ）の「全閉位置」になる。

次に、図３（ｂ）において、シェードパネル用開閉スイッチ７もルーフパネル用開閉スイッチ６と同様に、乗員の指の操作入力により中央位置から双方向にスライド可能なスイッチ７Ａを備える。スイッチ７Ａも指を離すと中央位置に復帰する。シェードパネル用開閉スイッチ７は、スイッチ７Ａが指の操作入力を受け続ける間、シェードパネル５が開閉するマニュアルモードと、スイッチ７Ａから指を離してもシェードパネル５が自動で開閉するオートモードとを備える。

シェードパネル用開閉スイッチ７の仕様の一例としては例えば次の通りである。
（ｇ）「一方向１段スライド：マニュアル開動作」
スイッチ７Ａを一方向に一段スライドさせ、指でスイッチ７Ａをそのスライド位置に保持している間、シェードパネル５が開く。
（ｈ）「一方向２段スライド：オート開動作」
スイッチ７Ａを一方向に二段スライドさせると、シェードパネル５は図２（ｄ）の状態まで開く。
（ｉ）「他方向１段スライド：マニュアル閉動作」
スイッチ７Ａを他方向に一段スライドさせ、指でスイッチ７Ａをそのスライド位置に保持している間、シェードパネル５が閉まる。
（ｊ）「他方向２段スライド：オート閉動作」
スイッチ７Ａを他方向に二段スライドさせると、シェードパネル５は図２（ａ）の状態まで閉まる。

以上の構成において、本発明のサンルーフ装置１は、ルーフパネル４およびシェードパネル５が共に全閉時以外の状態、すなわちルーフパネル４のチルトアップも含め、ルーフパネル４およびシェードパネル５が共に開いている状態において、シェードパネル用開閉スイッチ７が閉方向の操作入力を受けたとき、シェードパネル用モータ１１と共にルーフパネル用モータ１０が駆動することによりシェードパネル５に連動してルーフパネル４も閉方向に作動し、シェードパネル５が全閉となったときにルーフパネル４も全閉となる閉方向連動手段を備える。

例えば、図４の上図に示すようにルーフパネル４およびシェードパネル５が共に全開状態にあるとき、シェードパネル用開閉スイッチ７を閉方向に操作入力すると、図４の下図に示すように、シェードパネル５と共にルーフパネル４も閉動作を行う。図２（ｂ）や図２（ｃ）の状態などにおいても、シェードパネル用開閉スイッチ７を閉方向に操作入力すると、シェードパネル５と共にルーフパネル４も閉動作を行う。

電気回路上では、例えば、シェードパネル用開閉スイッチ７が閉方向の操作入力を受けたとき、シェードパネル用モータ制御回路９からルーフパネル用モータ制御回路８に、ルーフパネル用モータ１０を閉方向に回転駆動させるためのトリガー信号等が送信される。

以上の閉方向連動手段を備える構成とすれば、シェードパネル５が全閉となったときにルーフパネル４も全閉となるので、うっかりシェードパネル５のみを閉めてしまい、そのため室内から目視できなくなったルーフパネル４を閉め忘れてしまうという事態が生じない。特許文献１の技術のように、シェードパネル用の開閉スイッチとルーフパネル用の開閉スイッチの両方の操作を要することなく、シェードパネル用開閉スイッチ７の操作のみでルーフパネル４も閉まるため、スイッチ操作の利便性も向上する。

ここで、シェードパネル用開閉スイッチ７の閉方向の操作入力としては、前記したように（ｉ）のマニュアル閉動作と（ｊ）のオート閉動作の２モードがあり、（ｉ）のマニュアル閉動作に関しては、完全にマニュアル操作と割り切って、一切ルーフパネル４を連動させることなくシェードパネル５のみを閉動作させ、前記閉方向連動手段を（ｊ）のオート閉動作のモードにのみ適用することも可能である。この考えは、一般に、乗員のシェードパネル５の操作として、若干の開閉調節の場合にはマニュアル閉動作モードを用い、完全に閉める場合にはオート閉動作モードを用いる傾向が強いことによる。

しかしながら、マニュアル閉動作モードでもシェードパネル５を全閉にすることが可能であることを考えると、マニュアル閉動作モードとオート閉動作モードのいずれのモードにおいても前記閉方向連動手段を適用することが望ましい。

また、本発明において、ルーフパネル４が連動して閉方向に動き出すタイミングは特に限定されず、シェードパネル５が全閉となったときに結果的にルーフパネル４も全閉となっていればよい。つまり、シェードパネル５とルーフパネル４とが同時に閉方向に動作する場合の他に、シェードパネル５が先に閉方向に動作してからルーフパネル４がそれに追従したり、ルーフパネル４が先に閉方向に動作してからシェードパネル５が追従するようにすることができる。若しくはそれらを組み合わせて、例えばシェードパネル５の開度の方がルーフパネル４の開度よりも大きい場合にはシェードパネル５を先に閉方向に動作させ、逆にルーフパネル４の開度の方がシェードパネル５の開度よりも大きい場合にはルーフパネル４を先に閉方向に動作させることもできる。この場合、各パネルの位置はそれぞれルーフパネル用モータ１０、シェードパネル用モータ１１の回転角度を検出することで容易に割り出すことが可能である。

また、マニュアル閉動作モードにおいても閉方向連動手段を適用したとき、なるべくシェードパネル５のみをマニュアル操作で動かす仕様に近づけたい場合、シェードパネル５が全閉となった時点からルーフパネル４の閉方向動作を開始させればよい。また、図２（ａ）に示すように、シェードパネル５（５Ａ）の前縁がルーフライニング１２と重なり代をもって閉まる構造の場合にあっては、シェードパネル５がルーフライニング１２と重なった時点以降からルーフパネル４の閉方向動作を開始させればよい。なおこの場合、シェードパネル５が全閉となった時点またはシェードパネル５がルーフライニング１２と重なった時点から遅くとも数秒以内（例えば３秒以内）にルーフパネル４の閉方向動作を開始させることが望ましい。これによれば、シェードパネル５が略全閉状態となるまでの間は、ルーフパネル４を動作させることなくシェードパネル５のみを自由に開閉調節できることになる。

以上、それぞれ車両前後方向に複数に分割されたルーフパネル４およびシェードパネル５を備えたサンルーフ装置１について説明したが、本発明は、単枚のルーフパネルやシェードパネルを有するサンルーフ装置においても適用可能である。

図５（ａ）〜（ｃ）はそれぞれルーフパネル４が全閉状態であるときのシェードパネル５が全開状態、半開状態、全閉状態を示している。ルーフパネル４が全閉状態となっているときには、シェードパネル用開閉スイッチ７（図３（ｂ））によりシェードパネル５をマニュアルモード、オートモードのどちらのモードで開閉動作させてもルーフパネル４が連動して開くことはなく、シェードパネル５を単独で（ａ）→（ｂ）→（ｃ）の閉方向、（ｃ）→（ｂ）→（ａ）の開方向に動作させることができる。

１ サンルーフ装置
２ 固定ルーフ
３ 開口部
４ ルーフパネル
４Ａ フロントルーフパネル
４Ｂ リアルーフパネル
５ シェードパネル
５Ａ フロントシェードパネル
５Ｂ リアシェードパネル
６ ルーフパネル用開閉スイッチ
７ シェードパネル用開閉スイッチ
８ ルーフパネル用モータ制御回路
９ シェードパネル用モータ制御回路
１０ ルーフパネル用モータ
１１ シェードパネル用モータ

Claims (2)

1. 車両の固定ルーフの開口部を開閉するルーフパネルおよびシェードパネルを備え、
   前記ルーフパネルは、ルーフパネル用開閉スイッチの操作に基づいてルーフパネル用モータの駆動により開閉し、前記シェードパネルは、シェードパネル用開閉スイッチの操作に基づいてシェードパネル用モータの駆動により開閉するサンルーフ装置において、
   前記ルーフパネルおよびシェードパネルが共に全閉時以外の状態で前記シェードパネル用開閉スイッチが閉方向の操作入力を受けたとき、前記シェードパネル用モータと共に前記ルーフパネル用モータが駆動することによりシェードパネルに連動してルーフパネルも閉方向に動作し、シェードパネルが全閉となったときにルーフパネルも全閉となる閉方向連動手段を備えたことを特徴とするサンルーフ装置。
2. 前記シェードパネル用開閉スイッチは、マニュアル閉動作モードとオート閉動作モードを備えたスイッチであり、いずれのモードにおいても前記閉方向連動手段が適用されることを特徴とする請求項１に記載のサンルーフ装置。

Images