JP2011009557A - 光電変換セルおよび光電変換モジュール - Google Patents

光電変換セルおよび光電変換モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性を高めた光電変換セルおよび光電変換モジュールを提供すること。
【解決手段】光電変換セルは、第1の電極層2と、第1の電極層2の一方側に設けられた光吸収層4と、光吸収層4の一方側に設けられたIII-VI族化合物を含むバッファ層5と、バッファ層5の一方側に設けられたIII-VI族化合物を含む第2の電極層6と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光を吸収して電力を生じさせる光電変換セル、およびそれを複数具備して成る光電変換モジュールに関するものである。
従来、太陽電池は、カルコパライト系のCIGS等の光吸収層を具備する太陽電池セルを構成単位とし、この太陽電池セルをガラス等の基板上で複数直列または並列接続することによって構成されている。
この太陽電池セルは、その受光面すなわち光吸収層の上部にバッファ層が設けられている。バッファ層としては、環境に対する負荷を低減するため、および、光吸収層と好適なヘテロ接合を得るために、ケミカルバスデポジション(CBD)法等によって溶液から化学的に成長させた、イオウを含んだ亜鉛混晶化合物半導体膜が用いられている。また、このバッファ層の上部には透明電極として酸化亜鉛膜が設けられている。
特開平08−330614号公報
しかしながら、特許文献1に示すような光電変換セルは、高温高湿耐性に代表される耐久性が悪く、このような状況下では光電変換セル性能が短時間で急激に低下するという問題点があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、耐久性を高めた光電変換セルおよび光電変換モジュールを提供することである。
本発明の一実施形態に係る光電変換セルは、第1の電極層と、該第1の電極層の一方側に設けられた光吸収層と、該光吸収層の一方側に設けられたIII-VI族化合物を含むバッファ層と、該バッファ層の一方側に設けられたIII-VI族化合物を含む第2の電極層と、を具備する。このような、III-VI族化合物を含むバッファ層と、III-VI族化合物を含む第2の電極層とを併用した構成とすることによって、光電変換セルの高温高湿下での耐久性が向上することがわかった。
上記光電変換セルは、好ましくは、前記第2の電極層の一方側に設けられた集電電極をさらに具備する。
上記光電変換セルにおいて、好ましくは、前記バッファ層がインジウムを含み、前記第2の電極層が酸化インジウムを含む。
上記光電変換セルにおいて、好ましくは、前記光吸収層はカルコパイライト系の材料を含む。
本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールは、上記光電変換セルを複数有し、隣接する前記光電変換セルを電気的に接続している。
本発明によれば、光電変換セルおよび光電変換モジュールの耐久性を高めることができる。
本発明に係る光電変換セルおよび光電変換モジュールの実施の一形態を示す断面図である。 本発明に係る光電変換セルおよび光電変換モジュールの実施の他の形態を示す断面図である。 本発明に係る光電変換セルおよび光電変換モジュールの実施の他の形態を示す断面図である。 本発明に係る光電変換セルおよび光電変換モジュールの実施の他の形態を示す断面図である。 各光電変換セルの変換効率維持率の時間的推移を示す図である。
以下に、本発明の光電変換セルおよび光電変換モジュールについて図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例である光電変換セル20およびそれを用いた光電変換モジュール21の斜視図であり、図2はその断面図である。光電変換セル20は、基板1と、第1の電極層2と、光電変換層3と、第2の電極層6とを含んで構成される。図1において、光電変換層3は、光吸収層4とバッファ層5との積層体である。光電変換モジュール21は、光電変換セル20を複数並べて成る。
図1、図2において、光電変換セル20は、光電変換層3の基板1側に第1の電極層2と離間して設けられた第3の電極層8を具備している。そして、光電変換層3に設けられた接続導体7によって、第2の電極層6と第3の電極層8とが電気的に接続されている。この第3の電極層8は、隣接する光電変換セル20の第1の電極層2と一体化されている。この構成により、隣接する光電変換セル20同士を容易に直列接続することができる。なお、一つの光電変換セル20内において、接続導体7は光電変換層3を分断するように設けられており、第1の電極層2と第2の電極層6とで挟まれた光電変換層3で光電変換が行なわれる。
基板1は、光電変換セル20を支持するためのものである。基板1に用いられる材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂、および金属等が挙げられる。光電変換モジュール21を構成する場合、複数の基板1のそれぞれに光電変換セル20を設け、これらを並べて互いに直列接続してもよく、または、1つの基板1に複数の光電変換セル20を設けてもよい。このように1つの基板1に複数の光電変換セル20を設けた場合、光電変換モジュール21の作製が容易となる。
第1の電極層2および第3の電極層8は、Mo、Al、TiまたはAu等の導電体が用いられ、基板1上にスパッタリング法または蒸着法等で形成される。
光電変換層3は、光を吸収して電力に変換することのできるものであり、光吸収層4とバッファ層5との接合構造である。
光吸収層4は、シリコン系および化合物半導体系等の半導体材料が用いられる。シリコン系としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、およびアモルファスシリコン等が挙げられる。化合物半導体系としては単結晶系および多結晶系が挙げられ、例えば、III-V族化合物半導体、II-VI族化合物半導体、およびI-III-VI族化合物を含むカルコパイライト系(CIS系ともいう)化合物半導体等がある。特にカルコパイライト系化合物半導体は、変換効率が高く、薄膜で作製できることから好ましい。このようなカルコパイライト系化合物半導体としては、Cu(In,Ga)Se(CIGSともいう)、Cu(In,Ga)(Se,S)(CIGSSともいう)、およびCuInS(CISともいう)が挙げられる。光電変換層3は、例えば、薄膜で作製する場合、スパッタリング法、蒸着法または塗布法等で形成される。なお、Cu(In,Ga)Seとは、CuとInとGaとSeとから主に構成された化合物をいう。また、Cu(In,Ga)(Se,S)とは、CuとInとGaとSeとSとから主に構成された化合物をいう。
なお、II-VI族化合物とは、12族(2B族ともいう)と16族(6B族ともいう)との化合物である。III-V族化合物とは、13族(3B族ともいう)と15族(5B族ともいう)との化合物である。I-III-VI族化合物とは、11族(1B族ともいう)と13族(3B族ともいう)と16族(6B族ともいう)との化合物である。
光吸収層4に接触するように、単層または複数層のIII-VI族化合物を含むバッファ層5が形成される。バッファ層5とは、光吸収層4に対してヘテロ接合を行う層をいう。好ましくはリーク電流を低減するという観点からは抵抗率が1Ω・cm以上の層であるのがよい。III-VI族化合物としては、例えば、InSeやIn、In等の半導体が挙げられる。このようなIII-VI族化合物は、例えばケミカルバスデポジション(CBD)法等で形成され、水酸化物や酸化物を含む混晶化合物であってもよい。このような混晶化合物を含んだバッファ層5としては、In(S,O,OH)、(Zn,In)(S,O,OH)、(Zn,In)(Se,O,OH)等が挙げられる。なお、In(S,O,OH)とは、硫化インジウムに加え、水酸化インジウムおよび/または酸化インジウムを含む化合物をいう。同様に、(Zn,In)(S,O,OH)は、硫化亜鉛および硫化インジウムに加え、水酸化亜鉛および/または酸化亜鉛、水酸化インジウムおよび/または酸化インジウムを含む化合物をいう。同様に、(Zn,In)(Se,O,OH)は、セレン化亜鉛およびセレン化インジウムに加え、水酸化亜鉛および/または酸化亜鉛、水酸化インジウムおよび/または酸化インジウムを含む化合物をいう。バッファ層5は光吸収層4の吸収効率を高めるため、光吸収層4の吸収光に対して光透過性を有するものが好ましい。
好ましくは、バッファ層5はインジウムを含み、第2の電極層6が酸化インジウムを含むことが好ましい。第2の電極層6が酸化インジウムを含むことで、透明性が高いとともに高い導電率を有することができる。さらにバッファ層5にインジウムを含むことで、バッファ層5と第2の電極層6が同じ元素を含み、層間の元素の相互拡散による導電率の変化を抑制することができる。より好ましくは、光吸収層4はインジウムを含むカルコパイライト系の材料であり、バッファ層5はインジウムを含み、第2の電極層6が酸化インジウムを含むことが好ましい。これにより、光吸収層4、バッファ層5、第2の電極層6がすべてインジウムを含むことにより、層間の元素の相互拡散による導電率やキャリア濃度の変化を抑制することができる。
光電変換セル20の耐湿性を向上するという観点からは、バッファ層5はIII-VI族化合物を主成分として含むことが好ましい。なお、III-VI族化合物を主成分として含むというのは、バッファ層5を構成する化合物のうち、III-VI族化合物が50モル%以上、より好ましくは80モル%以上であることをいう。さらに光電変換セル20の耐湿性を向上するという観点からは、バッファ層5を構成する金属元素のうち、Zn元素が50 atomic%以下、より好ましくは20 atomic%以下であるのがよい。
また、バッファ層5は、その厚みが100nm以上であるのがよい。これにより、高温高湿条件化における光電変換効率の低下を特に効果的に抑制することができる。
第2の電極層6は、ITO等のIII-VI族化合物を含む導電体が用いられ、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等で形成される。第2の電極層6は、バッファ層5よりも抵抗率の低い層であり、光電変換層3で生じた電荷を取り出すためのものである。第2の電極層6が複数層から成る場合は、複数層全体でみたときの抵抗率がバッファ層5よりも低くなるように設計される。光電変換層3で生じた電荷を良好に取り出すという観点からは、第2の電極層6の抵抗率が1Ω・cm未満でシート抵抗が50Ω/□以下であるのがよい。
第2の電極層6は光電変換層3の吸収効率を高めるため、光電変換層3の吸収光に対して光透過性を有するものが好ましい。光透過性を高めると同時に光反射ロス防止効果および光散乱効果を高め、さらに光電変換によって生じた電流を良好に伝送するという観点から、第2の電極層6は0.05〜0.5μmの厚さとするのが好ましい。また、第2の電極層6とバッファ層5との界面での光反射ロスを防止する観点からは、第2の電極層6とバッファ層5の屈折率は等しいのが好ましい。
光電変換セル20の耐湿性を向上するという観点からは、第2の電極層6はIII-VI族化合物を主成分として含むことが好ましい。なお、III-VI族化合物を主成分として含むというのは、第2の電極層6を構成する化合物のうち、III-VI族化合物(複数種のIII-VI族化合物がある場合、その合計)が50モル%以上、より好ましくは80モル%以上であることをいう。さらに光電変換セル20の耐湿性を向上するという観点からは、第2の電極層6を構成する金属元素のうち、Zn元素が50 atomic%以下、より好ましくは20 atomic%以下であるのがよい。
光電変換セル20において、好ましくは、バッファ層5と第2の電極層6とを合わせた部分、すなわち、光吸収層4と集電電極9とで挟まれる部分において、III-VI族化合物を主成分として含むことが好ましい。なお、III-VI族化合物を主成分として含むというのは、このバッファ層5と第2の電極層6とを合わせた部分を構成する化合物のうち、III-VI族化合物(複数種のIII-VI族化合物がある場合、その合計)が50モル%以上、より好ましくは80モル%以上であることをいう。さらに光電変換セル20の耐湿性を向上するという観点からは、このバッファ層5と第2の電極層6とを合わせた部分を構成する金属元素のうち、Zn元素が50 atomic%以下、より好ましくは20 atomic%以下であるのがよい。
光電変換セル20は、複数個を並べてこれらを電気的に接続し、光電変換モジュール21とすることができる。隣接する光電変換セル20同士を容易に直列接続するために、図1、図2に示すように、光電変換セル20は、光電変換層3の基板1側に第1の電極層2と離間して設けられた第3の電極層8を具備している。そして、光電変換層3に設けられた接続導体7によって、第2の電極層6と第3の電極層8とが電気的に接続されている。
接続導体7は、第2の電極層6を形成する際に同時形成して一体化することが好ましい。これにより、工程を簡略化できるとともに第2の電極層6との電気的な接続信頼性を高めることができる。
接続導体7は、第2の電極層6と第3の電極層8とを接続するとともに、隣接する光電変換セル20の各光電変換層3も分断するように形成されている。このような構成により、隣接する光電変換層3でそれぞれ光電変換を良好に行い、直列接続で電流を取り出すことができる。
図1、図2に示すように、第2の電極層6上に集電電極9が形成されていてもよい。集電電極9は、第2の電極層6の電気抵抗を小さくするためのものである。光透過性を高めるという観点からは、第2の電極層6の厚さはできるだけ薄いことが好ましいが、薄いと導電性が低下してしまう。しかしながら、第2の電極層6上に集電電極9が設けられていることにより、光電変換層3で発生した電流を効率よく取り出すことができる。その結果、光電変換セルの発電効率を高めることができる。
集電電極9は、例えば、図1に示すように、光電変換セル20の一端から接続導体7にわたって線状に形成されている。これにより、光電変換層3の光電変換により生じた電流を第2の電極層6を介して集電電極9に集電し、これを接続導体7を介して隣接する光電変換セル20に良好に導電することができる。よって、集電電極9が設けられていることにより、第2電極層6を薄くしても光電変換層3で発生した電流を効率よく取り出すことができる。その結果、発電効率を高めることができる。
集電電極9は光電変換層3への光を遮るのを抑制するとともに良好な導電性を有するという観点からは、50〜400μmの幅を有するのが好ましい。また、集電電極9は、枝分かれした複数の分岐部を有していてもよい。
集電電極9は、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散させた金属ペーストをパターン状に印刷し、これを硬化することによって形成することができる。
好ましくは、集電電極9は、半田を含むことが好ましい。これにより、曲げ応力に対する耐性を高めることができるとともに、抵抗をより低下させることができる。より好ましくは、融点の異なる金属を2種以上含み、少なくとも1種の金属を溶融させ、他の少なくとも1種の金属は溶融しない温度で加熱して硬化したものがよい。これにより、低い融点の金属が溶融して集電電極9を緻密化し、抵抗を下げることができるとともに、加熱して硬化させる際に溶融した金属が広がろうとするのを高い融点の金属によって抑制することができる。
集電電極9は、平面視して光電変換層3の外周端部まで達するように設けられていることが好ましい。このような構成により、集電電極9が光電変換層3の外周部を保護し、光電変換層3の外周部での欠けを抑制して光電変換層9の外周部においても光電変換を良好に行うことができる。また、この光電変換層3の外周部で発生した電流を外周端部まで達する集電電極9によって効率よく取り出すことができる。その結果、発電効率を高めることができる。
このように光電変換層3の外周端部に達する集電電極9によって光電変換層3の外周部を保護することができるため、第1の電極層2と集電電極9との間に設けられた部材の合計厚みを小さくすることができる。よって、部材の削減をすることができるとともにこれらの作製工程も短縮化することができる。好ましくは、第1の電極層2と集電電極9との間に設けられた部材の合計厚み(図3の例では、光吸収層4とバッファ層5と第2の電極層6との合計厚み)を1.56〜2.7μmと薄くするのがよい。具体的には、図3の例では、光吸収層4の厚みを1.5〜2.0μm、バッファ層5の厚みを0.01〜0.2μm、第2の電極層6の厚みを0.05〜0.5μmとすればよい。
また、好ましくは、集電電極9が達している光電変換層3の外周端部において、集電電極9の端面、第2の電極層6の端面および光電変換層3の端面が面一になっていることが好ましい。これにより、光電変換層3の外周端部で光電変換した電流を良好に取り出すことができる。なお、集電電極9が平面視して光電変換層3の外周端部まで達しているというのは、集電電極9が完全に光電変換層3の最も外側の外周端部まで達していることが好ましいが、それに限定されない。すなわち、光電変換層3の外周端部を基点として欠けが進行するのを有効に抑制して、欠けを抑制するという観点からは、光電変換層3の最も外側の外周端部と集電電極9の端部との距離が1000μm以下の場合も含む。
次に、本発明の実施の形態の他の例である光電変換セル22およびそれを用いた光電変換モジュール23について説明する。図3は光電変換セル22および光電変換モジュール23の断面図である。図1、図2の光電変換セル20および光電変換モジュール21と同じ構成のものには同じ符号を付している。
光電変換セル22は、第2の電極層6’の表面に凹凸を有している点で光電変換セル20と異なっている。これにより、光反射ロス防止効果および光散乱効果を高めることができる。その結果、光電変換セル22の変換効率を高めることができる。第2電極層6’の表面は、光電変換セル22の変換効率を高めるという観点からは、その表面の凹凸の算術平均粗さ(Ra)が100nm以上1000nm以下であるのがよい。このような表面は、第2電極層6’の表面をエッチングすることによって、形成することができる。
次に、本発明の実施の形態の他の例である光電変換セル24およびそれを用いた光電変換モジュール25について説明する。図4は光電変換セル24および光電変換モジュール25の断面図である。図1、図2の光電変換セル20および光電変換モジュール21と同じ構成のものには同じ符号を付している。
光電変換セル24は、表面に凹凸を有するバッファ層5’と、バッファ層5’の凹凸に追従した表面形状を有する第2の電極層6''とを有している点で光電変換セル20と異なっている。これにより、光反射ロス防止効果および光散乱効果を高めることができる。その結果、光電変換セル24の変換効率を高めることができる。さらに集電電極9との第2の電極層6''との密着性も向上することができ、光電変換セル24の耐久性を向上することができる。
バッファ層5’および第2電極層6''の表面は、光電変換セル24の変換効率を高めるという観点からは、その表面の凹凸の算術平均粗さが100nm以上1000nm以下であるのがよい。このような表面は、バッファ層5’をCBD法で形成することによって、形成することができる。
本発明の光電変換セルについて、以下のようにして評価した。
表面に、Moから成る第1の電極層2と、CIGSから成る光吸収層4が形成された基板1を用意した。この光吸収層4上に塩化インジウムおよびチオアセトアミドを溶解させ塩酸を加えた水溶液からのCBD法によって、InS系(In、InおよびIn(OH)から成り、InとSとOの元素比がそれぞれ54 atomic%、38 atomic%、8 atomic%である)バッファ層5を形成した。さらにこのバッファ層5上に、スパッタリング法により、ITOから成る第2の電極層6を形成し、サンプル1としての光電変換セル20を作成した。
比較例1として、上記InS系バッファ層5に変えて、ZnS系バッファ層としたものを作成した。ZnSから成るバッファ層は酢酸亜鉛およびチオ尿素を溶解さアンモニア水を加えた水溶液からのCBD法によって形成した。ZnS系バッファ層はZnS、ZnOおよびZn(OH)から成り、ZnとSとOの元素比がそれぞれ52 atomic%、20 atomic%、28 atomic%であった。第2の電極層は上記サンプル1と同様、ITOを用いた。
また、比較例2として、サンプル1と同様、光吸収層にCIGS、バッファ層にInS系を用い、第2の電極層6にスパッタリング法で形成したZnO:Alを用いた光電変換セルを作成した。この時、比較例2のZnO:Alとサンプル1のITOの導電率を同等レベルのものとした。
これらの光電変換セルの変換効率維持率の推移を図5に示す。横軸に高温高湿環境(温度:90℃、湿度:95%)下での経過時間、縦軸に変換効率の維持率を示す。ZnS系とITOを組み合わせた比較例1としての光電変換セルでは高温高湿環境下での経過時間0.5時間において、変換効率は初期効率に対して20%程度になり、性能が極端に悪くなることがわかる。また、比較例2としてのZnO:Alで作製した光電変換セルについても、高温高湿環境下での経過時間0.5時間において、変換効率は初期に対して93%、経過時間4時間において、変換効率は初期効率に対して70%程度になり、性能が極端に悪くなることがわかった。
一方、本発明のサンプル1としてのInS系とITOを組み合わせた光電変換セルでは高温高湿環境下での経過時間4時間においても変換効率の維持率は100%であり、性能を維持することができており、耐久性が大幅に増大していることが示された。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。例えば、光電変換セル20,22,24の上側にガラス板などの保護部材あるいはレンズ機能を有する集光部材を設けてもよい。さらにこのような保護部材または集光部材と光電変換セル20,22,24との間に透明封止材を充填して光電変換セル20,22,24を保護してもよい。
1:基板
2:第1の電極層
3:光電変換層
4:光吸収層
5:バッファ層
6、6’、6'':第2の電極層
7:接続導体
8:第3の電極層
9:集電電極
20、22、24:光電変換セル
21、23、25:光電変換モジュール

Claims (5)

  1. 第1の電極層と、
    該第1の電極層の一方側に設けられた光吸収層と、
    該光吸収層の一方側に設けられたIII-VI族化合物を含むバッファ層と、
    該バッファ層の一方側に設けられたIII-VI族化合物を含む第2の電極層と、
    を具備することを特徴とする光電変換セル。
  2. 前記第2の電極層の一方側に設けられた集電電極をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の光電変換セル。
  3. 前記バッファ層がインジウムを含み、前記第2の電極層が酸化インジウムを含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光電変換セル。
  4. 前記光吸収層はカルコパイライト系の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光電変換セル。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光電変換セルを複数有し、隣接する前記光電変換セルを電気的に接続したことを特徴とする光電変換モジュール。
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