JP2011007518A - 不審者検知装置、不審者検知システム及び不審者検知方法 - Google Patents

不審者検知装置、不審者検知システム及び不審者検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の不審者が侵入した場合においても、不審者の数及び不審者の位置を特定すること。
【解決手段】遅延時間変化解析部105は、広帯域なパルス信号が送信されてから、当該パルス信号が反射源により反射されて到来波として受信されるまでの遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を抽出し、反射源判定部106は、入力される到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分に基づいて、到来波の反射源が、人体等の呼吸、心拍を伴う動体か、壁又は什器等の固定物体かを判定するようにした。また、送信パルスに広帯域なUWBパルス信号を用いることにより、時間軸上で到来波が分離されるため、エリア内に侵入した不審者を検知し、不審者の数を検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、UWB(Ultra-Wide-Band)パルス無線を利用した不審者検知装置、不審者検知システム及び不審者検知方法に関する。
近年、無線IC(Integrated Circuit)カードを用いて、オフィスなどの特定のエリアの出入り口に無線ICカードリーダを配置し、エリアに出入りする人間がエリアに入ることを許可されているかどうかを認証するセキュリティシステムが一般的に知られている。このようなシステムでは、入出門時にカードリーダにICカードをかざす必要があり、時間がかかるという問題がある。
この問題を解決するシステムとして、特許文献1にマイクロ波無線信号を用いたセキュリティシステムが開示されている。
特許文献1のセキュリティシステムでは、特定の範囲をカバーする基地局を複数配置し、基地局は、カバー範囲に進入する人間がタグを携帯しているか否か判定し、タグを携帯していない場合、不審者が新入したとして警告する。
マイクロ波信号を送信する基地局と、基地局から送信された信号を受信し、再び基地局へ向けて送信するタグにより構成される。基地局は、タグからの信号を受信することにより、自らが管理するエリアに登録された人間が入ったことを検知する。一方で、あらかじめ登録されていないタグを持たない人間がエリアに入ったことを検知するために、人体からの反射波を利用する。
しかし、基地局で受信する信号には、タグからの送信波、壁で反射する反射波、什器で反射する反射波、人体などの動体から反射する反射波など、さまざまな反射波が受信されている。よって、基地局は、どの反射物からの反射波であるかを判別する必要がある。
タグからの反射波は、M系列のような擬似ランダム系列を用いて信号を変調されているので、受信信号の復調結果からM系列を取り出すことができるか否かにより、タグからの反射波か否か判別できる。受信信号からM系列を取り出すことができれば、タグからの反射波であると判別できる。
一方、壁や什器等の固定物体からの反射波と人間(不審者)からの反射波とを区別するために、特許文献1に開示されたセキュリティシステムでは、受信信号の周波数解析を行う。そして、タグを持たない不審者がエリア内に侵入した場合、反射波を解析し、その周波数特性から、不審者が侵入したことを検知することが可能である。
特許第3763454号明細書
しかしながら、上記セキュリティシステムでは、マイクロ波無線信号を用いているため、エリア内に不審者が複数人侵入した場合、不審者が何人侵入したかを検知することが困難となる。これは、不審者からの複数の反射波が基地局で足し合わされ、受信信号としてひとつに見えるためである。このため、上記セキュリティシステムでは、足し合わされた到来波が、壁や什器等の固定物体からの反射波であるか、人間からの反射波であるかを区別することはできるものの、反射源が複数の場合にそれを見分けることが困難となる。
また、特許文献1に記載のセキュリティシステムに、UWB(Ultra-Wide-Band)パルス無線を単に適用しても、不審者からの反射波を分離することができるものの、特許文献1に記載のセキュリティシステムでは、送信信号を90°移相した信号を用いて固定物体からの反射波であるか人間からの反射波であるか否か区別しているため、UWB帯での90°移相信号を生成する必要があり、回路構成が複雑となってしまう。
本発明の目的は、複数の不審者が侵入した場合においても、不審者の数及び不審者の位置を特定する不審者検知装置、不審者検知システム及び不審者検知方法を提供することである。
本発明の不審者検知装置は、所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信する送信手段と、受信手段と、前記所定間隔毎に、前記受信手段により受信された受信信号の遅延プロファイルを生成する生成手段と、前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出する検出手段と、前記送信手段が前記広帯域なパルス信号を送信してから、前記受信手段が前記到来波を受信するまでの遅延時間の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析する解析手段と、前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定する判定手段と、を具備する。
本発明の不審者検知装置は、所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信する送信手段と、受信手段と、前記所定間隔毎に、前記受信手段により受信された受信信号の遅延プロファイルを生成する生成手段と、前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出する検出手段と、前記到来波の受信強度の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析する解析手段と、前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定する判定手段と、を具備する。
本発明の不審者検知システムは、上記記載の不審者検知装置であって、前記送信手段が前記広帯域なパルス信号を送信してから、前記受信手段が前記到来波を受信するまでの遅延時間に基づいて、前記反射源との距離を測定する距離測定手段と、受信した前記到来波の到来方向を測定する到来方向測定手段と、を更に具備し、前記判定手段は、測定された前記距離及び前記到来方向に基づいて、更に、前記反射源の位置を特定する前記不審者検知装置と、前記不審者検知装置から送信される前記広帯域なパルス信号を受信する受信手段と、受信した前記広帯域なパルス信号に自装置に固有のタグIDを付加する付加手段と、前記タグIDを付加した前記パルス信号を増幅して送信する送信手段と、を具備する端末と、を具備する端末と、を備える。
本発明の不審者検知方法は、所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信し、前記所定間隔毎に受信信号の遅延プロファイルを生成し、前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出し、前記パルス信号を送信してから、前記到来波が受信されるまでの遅延時間の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析し、前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定するようにした。
本発明の不審者検知方法は、所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信し、前記所定間隔毎に受信信号の遅延プロファイルを生成し、前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出し、前記到来波の受信強度の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析し、前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定するようにした。
本発明によれば、複数の不審者が侵入した場合においても、不審者を別々に検知することができる。
本発明の実施の形態1に係る不審者検知装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係る不審者検知装置から送信される基準信号を示した図 本発明において想定される周辺環境を示した図 図3に示される環境において測定される遅延プロファイルの一例を示した図 人間が呼吸をしたときの反射面の変化を説明するための図 本発明の実施の形態2に係る不審者検知装置の要部構成を示すブロック図 電波暗室内に構築した測定環境を表す図 電波暗室内に構築した別の測定環境を表す図 金属板により反射された反射波の周波数解析結果を示す図 図8Aの一部を拡大した図 人体により反射された反射波の周波数解析結果を示す図 図9Aの一部を拡大した図 本発明の実施の形態3に係る不審者検知システムの全体構成を示した図 実施の形態3に係る不審者検知装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態3における反射源判定方法を説明するためのフロー図 実施の形態3に係る不審者検知装置の別の要部構成を示すブロック図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る不審者検知装置の要部構成を示すブロック図である。図1の不審者検知装置100は、受信アンテナ101、受信無線部102、遅延プロファイル生成部103、ピーク検出部104、遅延時間変化解析部105、反射源判定部106、パルス生成部107、送信無線部108、及び送信アンテナ109を備える。
受信アンテナ101は、送信アンテナ109から送信されたパルス信号(送信パルス)の反射波を受信する。受信アンテナ101は、受信したパルス信号(受信パルス)を受信無線部102に送出する。
受信無線部102は、入力された受信パルスに対して増幅、検波、AD(Analog to Digital)変換等の処理を行い、デジタルベースバンド信号に変換する。受信無線部102は、変換後のデジタルベースバンド信号を遅延プロファイル生成部103に送出する。
遅延プロファイル生成部103は、入力されたデジタルベースバンド信号から、遅延プロファイルを生成する。遅延プロファイルとは、広帯域なパルス信号を送信し、その受信信号を検波することにより生成することができ、縦軸に受信強度(受信電力)、横軸に遅延時間として作成された到来遅延時間特性である。ここで、遅延時間とは、広帯域なパルス信号が送信されてから、当該パルス信号が反射源により反射されて到来波として受信されるまでの時間である。したがって、インパルスを送受信するUWB方式では、受信信号が遅延プロファイルそのものとなる。遅延プロファイル生成部103は、生成した遅延プロファイルをピーク検出部104へ送出する。
ピーク検出部104は、入力された遅延プロファイルにおいて上に凸となる変曲点を検出する。遅延プロファイルにおいて上に凸となる変曲点は、到来波の存在を意味する。したがって、ピーク検出部104は、上に凸となる変曲点の時間を求めることにより、送信アンテナ109からパルス信号が送信されてから、到来波が受信アンテナ101に到着して受信されるまでの遅延時間を求めることができる。ピーク検出部104は、到来波の遅延時間を反射源毎に検出し、検出した到来波の遅延時間及び受信強度を遅延時間変化解析部105に送出する。
遅延時間変化解析部105は、入力された到来波の情報(遅延時間及び受信強度)のうち、遅延時間の情報を用いて、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)を反射源毎に解析する。送信パルスは、後述する送信アンテナ109より繰り返し送信される。したがって、送信アンテナ109から送信された送信パルスの反射波も、不審者検知装置100において繰り返し到来波として受信される。すなわち、遅延時間変化解析部105は、この反射波(到来波)の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)を、異なる反射源から毎に解析する。なお、遅延時間変化解析部105において検出可能な周波数成分は、送信パルスの送信間隔(繰り返し間隔)により決定される。例えば、送信パルスの送信間隔(繰り返し間隔)が100nsとすると、遅延時間変化解析部105は、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を10MHzまで検出することができる。遅延時間変化解析部105は、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を解析結果として反射源判定部106に送出する。
反射源判定部106は、異なる反射源により反射された反射源毎の到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の解析結果から、特定の周波数成分の到来波のみを検出する。例えば、人体からの反射波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分が0.5Hz〜2Hzであるとすると、反射源判定部106は、0.5Hz〜2Hzに強い周波数成分を持つ到来波を検出し、当該到来波の反射源が人体であると推定する。反射源判定部106は、すべての到来波に対し、時間的な揺らぎ(遅延時間変化)が0.5Hz〜2Hzに強い周波数成分を持つか否か判定することにより、反射源が人体か否か推定する。反射源判定部106は、反射源が人体であると推定した数、及び、人体からの到来波の遅延時間を判定する。そして、反射源判定部106は、人体からの到来波の数から、エリア内の不審者の数を算出する。更に、反射源判定部106は、人体からの到来波の遅延時間の結果を用いて、不審者との距離を算出する。
パルス生成部107は、一定周期で繰り返しパルス信号を生成する。上述したように、送信パルスの送信間隔(繰り返し間隔)は、検出可能な周波数成分を決定する。以下では、パルス生成部107が、100ns毎にパルス信号を生成する場合を例に説明する。これにより、遅延時間変化解析部105は、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を10MHzまで検出することができる。なお、パルス生成間隔は100nsに限られず、遅延時間変化解析部105が検出すべき遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を考慮して決定すればよい。パルス生成部107は、生成したパルス信号を送信無線部108に送出する。
送信無線部108は、入力されるパルス信号を周波数変換又は発振回路を用いて無線周波数に変換する。送信無線部108は、無線周波数に変換されたパルス信号を増幅し、帯域制限を行った後に、送信アンテナ109に送出する。
送信アンテナ109は、入力されるパルス信号を送信パルスとして空間へ送信する。
図2は、送信アンテナ109から送信されるパルス信号の一例を示す図である。図2は、パルス信号が100ns間隔で送信されている例である。図2において、送信パルス200は、送信アンテナ109から最初に送信されるパルス信号である。送信パルス200が送信されてから100ns後に、送信パルス201が送信される。以下同様に100nsの間隔で送信パルス202、送信パルス203が順次送信される。このように、送信パルスは一定間隔で繰り返し送信される。
図3は、不審者検知装置100を搭載した基地局300と、当該基地局300の周辺の環境の一例を示す図であり、図3は、基地局300、壁301、什器302、不審者303、壁304、不審者305を含む環境例を示している。
基地局300は、図2に示したように、パルス信号を繰り返し送信し、壁301,304、什器302、及び不審者303,305で反射されるパルス信号を受信する。
壁301は、基地局300から最も近い距離に存在する。壁301は、基地局300から送信されるパルス信号を反射する。
什器302は、基地局300から2番目に近い距離に存在する。什器302は、基地局300から送信されるパルス信号を反射する。
不審者303は、基地局300から3番目に近い距離に存在する。不審者303は、基地局300から送信されるパルス信号を反射する。
壁304は、基地局300から4番目に近い距離に存在する。壁304は、基地局300から送信されるパルス信号を反射する。
不審者305は、基地局300から5番目に近い距離に存在する。不審者305は、基地局300から送信されるパルス信号を反射する。
図4は、図3に示すような環境において、基地局300から送信された信号が、壁301,304、什器302、不審者303,305で反射され、再び基地局300で受信された状況における遅延プロファイルを示す。
図4において、横軸は到来波の遅延時間を表し、縦軸は受信パルスの受信強度(受信電力)を表す。また、図4において、t=1は送信パルス200を基地局300が受信した時に生成される遅延プロファイルを示す。同様に、t=2は送信パルス201、t=3は送信パルス202、t=4は送信パルス203を基地局300が受信した時に生成される遅延プロファイルを示す。
図4において、到来波400は、壁301で反射されて基地局300で受信された到来波である。壁301は固定物体であるため、壁301で反射されて受信される信号の遅延時間は、t=1〜4において受信パルスにより生成された遅延プロファイルを通じて変化しない。
到来波401は、什器302で反射され基地局300で受信された到来波である。什器302が固定物体であるため、什器302で反射されて受信される到来波の遅延時間は、到来波400と同様に、t=1〜4において受信パルスにより生成された遅延プロファイルを通じて変化しない。
到来波402は、不審者303で反射され基地局300で受信された到来波である。不審者303で反射して受信される到来波の遅延時間は、t=1、3では同じであるが、t=2、4ではそれぞれt=1よりも短く、又は長くなっている。このように、不審者303からの反射波に対しては、遅延時間に時間的な揺らぎが発生する。この遅延時間の揺らぎは、不審者303の人体で信号が反射されるときに、心拍や呼吸により、基地局300と反射点との距離が微妙に変化するために発生する。遅延時間の時間的な揺らぎについては、後述する。
到来波403は、壁304で反射され基地局300で受信される到来波である。壁301の場合と同様に、壁304で反射して受信される到来波の遅延時間は、t=1〜4において受信パルスにより生成された遅延プロファイルを通じて変化しない。
到来波404は、不審者305で反射され基地局300で受信された到来波である。不審者303の場合と同様に、不審者305で反射されて受信される到来波の遅延時間は、時間的な揺らぎが発生する。
このように、反射して基地局300で受信される到来波のうち、壁又は什器等の固定物体で反射して受信される到来波は、遅延時間が変化せず、遅延時間の時間的な揺らぎはない。一方、人体で反射して基地局300で受信される到来波は、人体が静止していた場合でも、心拍や呼吸動作により、信号の反射点が微妙に変化するため、遅延時間が心拍や呼吸の動作に合わせて変化し、遅延時間に時間的な揺らぎが発生する。
平常時の人の心拍数は、1分間で60回程度である。また、平常時の人の呼吸は、2秒に1回程度である。したがって、基地局300から送信された送信信号が人体の表面で反射される時、反射面は0.5Hzから1Hz程度の周波数で変動する。このため、人体の表面で反射した反射波が基地局300で受信される時、遅延時間は、心拍や呼吸の周期に応じて変動する。
なお、心拍や呼吸の特徴を抽出するためには、送信パルスを周期的に繰り返し送信する必要がある。具体的には、送信パルスの繰り返し周期は、人体の表面の変動が1Hzまでなので、0.5秒間隔よりも短ければよい。
遅延時間変化解析部105は、一定期間のデータを内部のメモリに取り込み、取り込んだデータの時間的な揺らぎ(遅延時間変化)を解析する。このとき、遅延時間変化解析部105は、0.5Hzの周波数成分を持った変動を検出することができるように、2秒以上のデータ量をメモリに取り込む。取り込まれたデータは雑音の影響を受けているため、誤差が発生する。したがって、雑音の影響を少なくするために、0.5秒間隔よりも短い周期でパルス信号を送信し、0.5秒以内の区間で遅延時間の平均値を計算することにより、雑音の耐性を上げることができる。
このようにして、遅延時間変化解析部105は、人体の変動の特徴として、時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を抽出する。一方で、壁又は什器等の固定物体からの反射波は、反射点が変動しないため、このような特徴をもたない。換言すると、壁又は什器等の固定物体からの反射波は、反射波の遅延時間が変化しないという特徴を持っている。
図5は、人間が呼吸をしたときの反射面の変化を説明するための図である。図5において、上段は人間が息を吐いたときの状態を表し、下段は人間が息を吸ったときの状態を表している。ここで、アンテナ500とアンテナ502とは同一アンテナであり、人体501と人体503とは、同一である。上段において、アンテナ500から送信されたパルス信号は、人体501において反射して再びアンテナ500で受信される。同様に、下段において、アンテナ502から送信されたパルス信号は、人体503において反射して再びアンテナ502で受信される。人体の表面は、呼吸にあわせて、膨張したり収縮したりを繰り返す。図5の上段の息を吐いた状態は、人体501の表面が最も収縮した状態を表し、図5の下段の息を吸ったときの状態は、人体503の表面が最も膨張した状態を表す。パルス信号を送受信するアンテナからの距離に注目すると、人体501の状態と人体503の状態との間には、送受信アンテナとの距離に差、すなわち、経路差が発生する。この経路差は、送受信アンテナから送信されるパルス信号が、人体501,503で反射して再び受信されるまでの距離が異なることを意味する。したがって、パルス信号を送信してから受信されるまでの時間が二つの状態で異なる。図5の上段の場合、遅延時間は長くなり、図5の下段の場合、遅延時間は短くなる。このように、人体で反射した到来波を受信したときに、その到来波の遅延時間は、人体の呼吸に合わせて変化することとなる。
同様のことが心拍における膨張、収縮にも言える。心拍においても、呼吸と同様に、心拍にあわせて人体の表面が膨張、収縮を繰り返している。呼吸と比較するとその膨張、収縮度合いは小さくなる。したがって、人体から反射した到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)も呼吸と比較すると小さくなる。また、その膨張と収縮の周期が呼吸とは異なることから、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)を分析したときに抽出される周波数成分は異なる。
これらの特徴を用いて、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を検出することで、壁又は什器等の固定物体からの反射波であるか、呼吸、心拍を伴う人体からの反射波であるかを区別することができる。
更に、送信パルスに広帯域なUWBパルス信号を用いることにより、反射源により反射して受信される信号が時間軸上で分離され、到来波402と到来波404とを区別できることから、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)を解析し、人体の反射波であると特定できる到来波が複数存在する場合においても、これらを区別することができる。したがって、基地局300がカバーするエリア内に複数の不審者が存在した場合においても、これら複数の不審者を区別して検知することができる。
更に、複数の不審者を区別することができることから、エリア内に侵入した不審者の数を検出することが可能である。
以上のように、本実施の形態では、遅延プロファイル生成部103は、入力されたデジタルベースバンド信号から遅延プロファイルを生成し、ピーク検出部104は、遅延プロファイルから到来波の遅延時間を反射源毎に検出し、遅延時間変化解析部105は、反射源毎に到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分を解析し、反射源判定部106は、入力される反射源毎の到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分に基づいて、到来波の反射源が、人体等の呼吸、心拍を伴う動体か、壁又は什器等の固定物体かを判定するようにした。また、送信パルスに広帯域なUWBパルス信号を用いることにより、時間軸上で到来波が分離されるため、エリア内に侵入した不審者を検知し、不審者の数を検出することができる。
(実施の形態2)
図6は、本実施の形態に係る不審者検知装置の要部構成を示すブロック図である。なお、図6の本実施の形態に係る不審者検知装置において、図1と共通する構成部分には、図1と同一の符号を付して説明を省略する。図6の不審者検知装置100Aは、図1の不審者検知装置100に対して、遅延時間変化解析部105及び反射源判定部106に代えて、振幅変化解析部110及び反射源判定部106Aを有する。
振幅変化解析部110は、入力される到来波の遅延時間及び受信強度(受信電力)の情報のうち、受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)を解析する。振幅変化解析部110は、到来波の受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)を周波数変換し、周波数変換結果を反射源判定部106Aに送出する。
反射源判定部106Aは、入力される到来波の受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の周波数変換結果から、特定の周波数成分を持つ到来波を抽出することにより、反射源が不審者か固定物体かを区別する。
実施の形態1で説明したように、人体からの反射波については、心拍や呼吸の動作により反射点が微妙に変化する。反射点が変化することにより、人体で反射して受信される到来波の振幅(強度)は微妙な変化が発生する。一方で、壁や什器等の固定物体からの反射波は、反射点が変化しないため、これらの物体から反射し受信する到来波の受信強度は、変動しない。この特徴を利用し、反射源判定部106Aは、到来波の受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の周波数成分に基づいて、特定の周波数成分を持つ到来波を抽出することにより、不審者からの反射波か固定物体からの反射波かを区別し、不審者の検出を行う。
更に、上述したように、送信パルスに広帯域なUWBパルス信号を用いることにより、時間軸上で到来波が分離されるため、反射源判定部106Aは、複数の不審者がエリア内に存在した場合においても、不審者毎の反射波を別の到来波として区別できるため、エリア内に存在する不審者の数を数えることができる。
このように、本実施の形態では、反射源判定部106Aは、到来波の振幅の変動、すなわち、受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の周波数成分に基づいて、不審者からの反射波か固定物体からの反射波かを区別し、不審者を検出する。
なお、本発明の発明者らは、反射物からの反射波の振幅変動の特徴を観測するために、以下の測定を行った。
(1)送信アンテナから反射物に向かってパルス信号を送信し、反射物からの反射波を受信アンテナで受信する。送信アンテナと受信アンテナはともに指向性の鋭いホーンアンテナを用いた。ホーンアンテナは、前方方向に細いアンテナ指向性を構成する。
(2)反射物として、金属板と人体との二種類を用いた。なお、反射物はどちらも静止させた。
(3)送信アンテナから送信されるパルス信号は、1GHzのキャリア信号とし、送信出力は0dBmとした。また、測定は10回行った。
図7A、図7Bは、電波暗室内に構築した上記測定環境を表す図である。図7Aは、反射物に固定物体として金属板を用いたときの測定環境を表す。また、図7Bは、反射物に人体を用いたときの測定環境を表す。
図7Aの測定系は、送信アンテナ600、受信アンテナ601、及び金属板602を備える。また、図7Bの測定系は、送信アンテナ600、受信アンテナ601、及び人体603を備える。図7Bの測定系と図7Aの測定系との違いは、反射物を、金属板602から人体603へ変更した点である。その他は、図7Aと同様である。
図8A、図8Bは、図7Aの測定系における各反射波の受信強度の時間的な揺らぎの周波数解析結果を示し、図9A、図9Bは、図7Bの測定系における各反射波の受信強度の時間的な揺らぎの周波数解析結果を示している。図8Aは、金属板602からの反射波をフーリエ変換し、横軸を周波数、縦軸を受信強度として表している。なお、図8Aは、10回の測定結果を重ねてグラフ化している。図8Bは、図8Aの点線で囲んだ部分について拡大している。
図9Aは、図8Aと同様に、人体603からの反射波をフーリエ変換し、横軸を周波数、縦軸を受信強度として表している。図9Bは、図9Aの点線で囲んだ部分について拡大している。
反射物が金属板602の場合の結果を示す図8Bにおいて、1GHzの電力に着目すると、受信強度に変動は見られない。一方、反射物が人体603の場合の結果を示す図9Bにおいて、1GHzの受信強度に着目すると、10回の測定でばらつきが見られる。このように、同じ測定環境で測定した場合でも、人体603からの反射波の受信強度には、変動が見られる。すなわち、この変動の特徴を解析することによって、反射物が、呼吸、心拍を伴う人体等の動体であるか、又は金属板等の固定物体であるかを検出することができる。
以上のように、本実施の形態では、振幅変化解析部110により解析された到来波の遅延時間及び受信強度の情報の変化に基づいて、反射源判定部106Aは、到来波の反射源が、物体か固定物体かを判定するようにした。
更に、遅延プロファイル生成部103及びピーク検出部104により、送信パルスにUWB信号を用いる場合、到来波が時間軸上で分離されるために、複数の不審者がエリア内に存在した場合に、それぞれの反射波を別の到来波として区別できるため、エリア内に存在する不審者の数を数えることができる。
(実施の形態3)
図10は、本実施の形態に係る不審者検知システムの構成を示した図である。不審者検知システムは、タグ700と基地局710とを含む。
本実施の形態に係る不審者検知システムにおいて、基地局710は、タグ700へ向けて、位置を特定するためのパルス信号を送信する。パルス信号を受信したタグ700は、再び基地局710へ向けてパルス信号を返信する。この信号を基地局710が受信し、タグ700の位置を特定する。更に、タグの返信以外の受信信号を用いてタグを持たない不審者の検知を行う。
タグ700は、人体や物体に携帯される。タグ700は、他のタグと区別ができるように、固有の識別ID(Identifier)を持つ。タグ700で受信した基地局710から送信されたパルス信号に対してASK変調を施し、基地局710へ返信するため再送信する。ASK変調を行う方法としては、増幅器の電源を制御する方法やRFスイッチを制御することで変調することができる。
基地局710は、実施の形態1に係る不審者検知装置100を具備し、タグ及び不審者の位置を検出するためのパルス信号を送信し、タグから返されるパルス信号を用いてタグIDの復調、タグの位置測定、及び、不審者を検出する。なお、図10では、一例としてタグ数が1個の場合を示したが、これに限るものではなく、複数のタグが同時に存在してもよい。
図11は、本実施の形態に係る不審者検知システムにおける基地局710の内部構成を示した図である。なお、図11の基地局710において、図1の不審者検知装置100と共通する構成部分には、図1と同一の符号を付して説明を省略する。
基地局710は、受信アンテナ101、受信無線部102、遅延プロファイル生成部103、ピーク検出部104、遅延時間変化解析部105、パルス生成部107、送信無線部108、送信アンテナ109、ID抽出部711、距離測定部712、アレーアンテナ713、到来方向測定無線部714、到来方向測定部715、及び反射源判定部716を備える。
アレーアンテナ713は、タグや壁、什器、人体等からの反射波を受信する。受信した信号は、到来方向測定無線部714へ送出される。
ID抽出部711は、ピーク検出部104において遅延プロファイルから抽出された到来波の情報を入力とし、到来波からタグIDを抽出する。
ここで、タグ700において付加されるタグIDのフォーマットについて説明する。タグ700は、タグIDを非同期でASK変調する。そのため、到来波が時間的に存在する場合と存在しない場合とがあり、受信側の基地局710がタグIDの先頭を見つけられない場合がある。そこで、各タグは、基地局710がタグIDの先頭を検出することができるように、全てのタグで同一のプリアンブルをASK変調し、タグIDの前に付加する。
ID抽出部711は、上記プリアンブルのパターンと到来波との相関演算を行い、高い相関値を出力した部分をタグIDの先頭と判定する。そして、ID抽出部711は、先頭以降をタグIDとして復調することにより、タグIDを抽出する。到来波情報から抽出されたタグIDは、反射源判定部716へ送出される。なお、タグIDが付加されていない到来波についての情報も同様に反射源判定部716へ送出される。
距離測定部712は、ピーク検出部104から出力される到来波情報とパルス生成部107から出力されるパルス信号とを入力とし、到来波情報及びパルス信号を用いて、パルス信号を送信してから受信するまでの時間を測定する。基地局710から送信されたパルス信号が反射源で反射され、再び基地局710で受信されるまでの時間は往復の時間であるので、距離測定部712は、その半分の時間と光速とを用いて反射源との距離を計算する。このように計算した各到来波の反射源と基地局710との距離は、反射源判定部716へ送出される。
到来方向測定無線部714は、アレーアンテナ713で受信したパルス信号に対して、増幅、帯域制限、周波数変換、AD変換等を施し、デジタルベースバンド信号を生成する。このとき、帯域制限に用いるフィルタの帯域幅は、後の処理での扱いやすさを考えると、狭帯域であることが望ましい。デジタルベースバンド信号は、到来方向測定部715へ送出される。
到来方向測定部715は、入力されたデジタルベースバンド信号に対して、アレーアンテナ713の指向性制御や到来方向推定アルゴリズムを用いて、到来波の到来方向を算出する。到来方向推定アルゴリズムとしては、MUSIC(Multiple SIgnal Classfication)或いはESPRIT(Estimation of signal parameters via rotational invariance techniques)等の方法が一般的に知られている。これらの方法で求めた到来波の到来方向は、反射源判定部716へ送出される。
反射源判定部716は、遅延時間変化解析部105で抽出した到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の特徴量と、ID抽出部711で検出した到来波のタグIDと、距離測定部712で測定した各到来波の反射源と基地局710との距離情報と、到来方向測定部715で算出した各到来波の到来方向とを入力とする。反射源判定部716は、タグID、遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の特徴量の情報から、その到来波がタグ700からの反射波であるか、壁や什器等の固定物体からの反射波であるか、又は、不審者からの反射波であるかを判定する。更に、反射源判定部716は、到来波の反射源と基地局710との距離、到来方向を用いて、反射源の位置を特定し、判定した反射源の判定結果及び反射源の位置の情報を出力する。
図12は、反射源判定部716における反射源の判定手順を示したフロー図である。図12では、反射源判定部716が、反射源として、(1)タグからの反射波、(2)壁や什器などの固定物体からの反射波、(3)不審者からの反射波、(4)これら以外の動体からの反射波の4つに分ける場合を例に説明する。
反射源判定部716において、処理が開始されると、ST800へと進む。
ST800において、反射源判定部716は、到来波にタグIDが付加されているかを確認する。タグIDが付加されている場合(ST800:YES)、反射源判定部716は、到来波がタグからの反射波であると判定する(ST801)。一方、タグIDが付加されていない場合(ST800:NO)、ST802へ進む。
ST802において、遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の特徴量の周波数解析結果が0.5Hz未満の場合(ST802:YES)、反射源判定部716は、到来波を壁や什器等の固定物体からの反射波であると判定する(ST803)。一方、遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の特徴量の周波数解析結果が0.5Hz以上の場合(ST802:NO)、ST804へ進む。
ST804において、遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の特徴量の周波数解析結果が0.5Hz〜2Hzである場合(ST804:YES)、反射源判定部716は、到来波が不審者からの反射波であると判定する(ST805)。一方、遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の特徴量の周波数解析結果が2Hz以上の場合(ST804:NO)は、反射源判定部716は、上記以外の動体からの反射波と判定する(ST806)。
以上のように、本実施の形態では、基地局710において、ID抽出部711は、到来波からタグIDを抽出し、距離測定部712は、広帯域なパルス信号を送信してから、反射源により反射されたパルス信号を受信するまでの遅延時間に基づいて、反射源との距離を測定し、到来方向測定無線部714は、受信したパルス信号の到来方向を測定し、反射源判定部716は、実施の形態1の反射源判定部106と同様に、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数成分に基づいて、反射源がタグ700か、壁や什器等の固定物体か、不審者かを判定し、更に、反射源判定部716は、測定された反射源との距離及び到来方向に基づいて、反射源の位置を特定するようにした。
これにより、基地局710が管理するエリア内に不審者が侵入した場合に、複数の不審者の侵入を検知するとともに、複数の不審者の位置を特定することができる。また、複数の不審者の位置を検知し続けることで、複数の不審者の移動を同時に測定することができる。
また、反射源判定部716は、到来波の遅延時間の時間的な揺らぎ(遅延時間変化)の周波数解析結果を用いて、到来波の反射源が人体か、又は異なる動物(動体)か、を判定することができる。また、これら判定結果を利用することにより、例えば災害時等に、人間が生存しているか否かを検出することができる。
なお、以上の説明では、実施の形態1で説明した不審者検知装置100を搭載する基地局710を含む不審者検知システムについて説明したが、基地局710が実施の形態2で説明した不審者検知装置100Aを搭載する場合においても、不審者検知システムは、上記同様の効果を得ることができる。
以下、基地局710が実施の形態2で説明した不審者検知装置100Aを搭載する場合について説明する。
図13は、実施の形態2で説明した不審者検知装置100Aを搭載する基地局710Aの内部構成を示した図である。なお、図13の基地局710Aにおいて、図11の基地局710と共通する構成部分には、図11と同一の符号を付して説明を省略する。図13の基地局710Aは、図11の基地局710に対して、遅延時間変化解析部105及び反射源判定部716に代え、振幅変化解析部110及び反射源判定部716Aを備える。
反射源判定部716Aは、振幅変化解析部110で抽出した到来波の受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の特徴量、ID抽出部711で検出した到来波のタグID、距離測定部712で測定した各到来波の反射源と基地局710Aとの距離情報、及び、到来方向測定部715で算出した各到来波の到来方向を入力とする。反射源判定部716Aは、タグID、受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の特徴量の情報から、その到来波がタグ700からの反射波であるか、壁や什器等の固定物体からの反射波であるか、又は、不審者からの反射波であるかを判定する。更に、反射源判定部716Aは、反射源との距離、到来方向を用いて、反射源の位置を特定し、判定した反射源の判定結果及び反射源の位置の情報を出力する。
以上のように、基地局710Aにおいて、反射源判定部716Aは、実施の形態2の反射源判定部106Aと同様に、到来波の受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の周波数成分に基づいて、反射源がタグ700か、壁や什器等の固定物体か、不審者等の呼吸、心拍を伴う動体かを判定し、更に、反射源判定部716Aは、測定された距離及び到来方向に基づいて、反射源の位置を特定するようにした。
これにより、基地局710Aが管理するエリア内に不審者が侵入した場合に、複数の不審者の侵入を検知するとともに、複数の不審者の位置を特定することができる。また、複数の不審者の位置を検知し続けることで、複数の不審者の移動を同時に測定することができる。
また、反射源判定部716Aは、到来波の受信強度の時間的な揺らぎ(時間変化)の周波数解析結果を用いて、到来波の反射源が人体か、異なる動物(動体)か、を判定することができる。また、これら判定結果を利用することにより、例えば災害時等に、人間が生存しているか否かを検出することができる。
本発明は、広帯域なパルス信号を用いたセキュリティシステム、例えば、無線タグを用いて行う測位技術を利用したセキュリティシステムに有用である。更には、遠隔医療管理システム等の医療分野への用途にも応用できる。
100,100A 不審者検知装置
101,601 受信アンテナ
102 受信無線部
103 遅延プロファイル生成部
104 ピーク検出部
105 遅延時間変化解析部
106,106A 反射源判定部
107 パルス生成部
108 送信無線部
109 送信アンテナ
110 振幅変化解析部
500,502 アンテナ
300,710,710A 基地局
501,503,603 人体
600 送信アンテナ
602 金属板
700 タグ
711 ID抽出部
712 距離測定部
713 アレーアンテナ
714 到来方向測定無線部
715 到来方向測定部
716,716A 反射源判定部

Claims (5)

  1. 所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信する送信手段と、
    受信手段と、
    前記所定間隔毎に、前記受信手段により受信された受信信号の遅延プロファイルを生成する生成手段と、
    前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出する検出手段と、
    前記送信手段が前記広帯域なパルス信号を送信してから、前記受信手段が前記到来波を受信するまでの遅延時間の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析する解析手段と、
    前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定する判定手段と、
    を具備する不審者検知装置。
  2. 所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信する送信手段と、
    受信手段と、
    前記所定間隔毎に、前記受信手段により受信された受信信号の遅延プロファイルを生成する生成手段と、
    前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出する検出手段と、
    前記到来波の受信強度の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析する解析手段と、
    前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定する判定手段と、
    を具備する不審者検知装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の不審者検知装置であって、
    前記送信手段が前記広帯域なパルス信号を送信してから、前記受信手段が前記到来波を受信するまでの遅延時間に基づいて、前記反射源との距離を測定する距離測定手段と、
    受信した前記到来波の到来方向を測定する到来方向測定手段と、を更に具備し、
    前記判定手段は、測定された前記距離及び前記到来方向に基づいて、更に、前記反射源の位置を特定する前記不審者検知装置と、
    前記不審者検知装置から送信される前記広帯域なパルス信号を受信する受信手段と、
    受信した前記広帯域なパルス信号に自装置に固有のタグIDを付加する付加手段と、
    前記タグIDを付加した前記パルス信号を増幅して送信する送信手段と、を具備する端末と、
    を備える不審者検知システム。
  4. 所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信し、
    前記所定間隔毎に受信信号の遅延プロファイルを生成し、
    前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出し、
    前記パルス信号を送信してから、前記到来波が受信されるまでの遅延時間の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析し、
    前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定する、
    不審者検知方法。
  5. 所定間隔毎に広帯域なパルス信号を送信し、
    前記所定間隔毎に受信信号の遅延プロファイルを生成し、
    前記遅延プロファイルのピークを検出することにより、前記広帯域なパルス信号が反射源により反射された到来波を前記反射源毎に検出し、
    前記到来波の受信強度の時間的な揺らぎの周波数成分を、前記反射源毎に解析し、
    前記反射源毎の前記周波数成分に基づいて、前記反射源が動体か固定物体かを判定する、
    不審者検知方法。
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