JP2011006377A - 沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠 - Google Patents

沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠 Download PDF

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Abstract

【課題】沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠を提供する。
【解決手段】有効成分である沈降炭酸カルシウムおよび滑沢剤に加えて、賦形剤として結晶セルロース、および崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を用いて錠剤形態に調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠に関する。より詳細には、硬度が比較的高いにも拘わらず、口腔内で速やかに崩壊する特性を有する、沈降炭酸カルシウムを有効成分とした口腔内崩壊錠に関する。
慢性腎不全や透析療法を継続する患者では、腎臓の機能低下に伴って血液中のリン濃度が高くなることによって、高リン血症を発症し、その状態が持続すると、動脈硬化につながる血管壁の石灰化や、骨が痛む、脆くなる、変形する、骨折しやすい等の症状を特徴とする腎性骨症などの合併症を起こしやすくなる。かかる高リン血症を改善する方法として、従来から、沈降炭酸カルシウムなどのリン結合作用を有するカルシウム化合物を有効成分とするリン吸着薬が使用されている(特許文献1等参照)。
現在販売されている沈降炭酸カルシウムを有効成分とするリン吸着薬は、錠剤および細粒であり、高齢者や嚥下困難な患者にあっては必ずしも服用しやすいとはいえず、さらなる剤型の改良が求められている。
一方、近年、高齢者や嚥下困難な患者にも服用しやすい剤型として、水なしで服用できる口腔内崩壊錠が注目されている(特許文献2〜6等)。かかる口腔内崩壊錠は、水なしで服用しても口腔内で速やかに崩壊する特性(口腔内での易崩壊性)を有すると同時に、打錠障害を起こすことなく、且つ携帯やPTP包装からの取り出しに耐えられる程度の硬度を備える必要がある。
特開2000−336033号公報 特開2002−154988号公報 WO2006/085497 特開2006−76971号公報 WO2007/018192 特開2008−260709号公報
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、高リン血症の患者のリン吸着薬として有用な、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。特に、打錠障害を起こすことなく、且つ携帯やPTP包装からの取り出しに耐えられる程度の硬度を備えるとともに、水なしで服用しても口腔内で速やかに崩壊する特性を有する口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねていたところ、有効成分として使用する沈降炭酸カルシウムに加えて、賦形剤として結晶セルロース、崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を用い、これに滑沢剤を配合することにより、適度な硬度と口腔内での易崩壊性を兼ね備えた、上記課題に適う口腔内崩壊錠が調製できることを見出し、これに更に結合剤としてデンプン、特にアルファー化デンプン等の加工デンプンを配合することで、硬度と崩壊性という互いに相反する特性をともに向上させることができることを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の実施形態を備えるものである。
(I)口腔内崩壊錠
(I-1)沈降炭酸カルシウムを有効成分とし、賦形剤、崩壊剤および滑沢剤を含有する口腔内崩壊錠であって、賦形剤が結晶セルロース、崩壊剤が低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種であり、0.5〜3ton/cmの圧力で圧縮成形して調製されることを特徴とする、口腔内崩壊錠。
なお、ここで結晶セルロースは、賦形剤として使用される他、結合剤としての作用および崩壊剤としての作用を有する。また同様に、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは崩壊剤として使用される他、結合剤としての作用も有する。従って、本発明でいう賦形剤、崩壊剤および結合剤といった添加剤の分類は、厳格なものではない。ゆえに、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤において、滑沢剤に加えて、上記添加剤の区分けに拘泥せず、実質的に結晶セルロース、並びに低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含有する口腔内崩壊錠であれば全て、上記本発明の口腔内崩壊錠に含まれるものとする。
(I-2)さらに結合剤を含有する(I-1)記載の口腔内崩壊錠。
(I-3)結合剤が、デンプン及び加工デンプンからなる群から選択される少なくとも1種である、(I-2)に記載する口腔内崩壊錠。
(I-4)上記加工デンプンが、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプンまたはカルボキシメチルスターチナトリウムである、(I-3)に記載する口腔内崩壊錠。
(I-5)口腔内崩壊錠100質量%中に含まれる沈降炭酸カルシウムの割合が、80〜90質量%である、(I-1)乃至(I-4)のいずれかに記載する口腔内崩壊錠。
(I-6)高リン血症改善剤である、(I-1)乃至(I-5)のいずれかに記載する口腔内崩壊錠。
(I-7)3kgf以上の硬度(径方向)を有し、水なしで口腔内で60秒以内に崩壊する特性を有する錠剤である、(I-1)乃至(I-6)のいずれかに記載する口腔内崩壊錠。
(II)口腔内崩壊錠の製造方法
(II-1)(a)沈降炭酸カルシウム、賦形剤として結晶セルロース、並びに崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を混合し、湿式造粒して、打錠用顆粒を調製する工程、および
(b)打錠用顆粒に滑沢剤を配合して混合後、0.5〜3ton/cmの圧力で圧縮成形する工程
を有する、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠の製造方法。
(II-2)(a)工程において、沈降炭酸カルシウム、賦形剤および崩壊剤に加えて、さらに結合剤を配合する(II-1)記載の製造方法。
(II-3)結合剤が、デンプン及び加工デンプンからなる群から選択される少なくとも1種である、(II-1)または(II-2)に記載する製造方法。
(II-4)上記加工デンプンが、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプンまたはカルボキシメチルスターチナトリウムである、(II-3)に記載する製造方法。
(II-5)口腔内崩壊錠100質量%中に占める割合が80〜90質量%になるように沈降炭酸カルシウムを配合する、(II-1)乃至(II-4)のいずれかに記載する製造方法。
(II-6)口腔内崩壊錠が高リン血症治療剤である、(II-1)乃至(II-5)のいずれかに記載する製造方法。
(II-7)口腔内崩壊錠が、3kgf以上の硬度(径方向)を有し、水なしで口腔内で60秒以内に崩壊する特性を有する錠剤である、(II-1)乃至(II-6)のいずれかに記載する製造方法。
(III)口腔内崩壊性特性を向上する方法
(III-1)沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤の口腔内崩壊特性を向上する方法であって、沈降炭酸カルシウムおよび滑沢剤に加えて、賦形剤として結晶セルロース、並びに崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を配合し、0.5〜3ton/cmの圧力で圧縮成形することを特徴とする、上記方法。
(III-2)さらに結合剤を配合する、(III-1)に記載する、口腔内崩壊特性の向上方法。
(III-3)結合剤が、デンプン及び加工デンプンからなる群から選択される少なくとも1種である、(III-1)または(III-2)に記載する口腔内崩壊特性の向上方法。
(III-4)上記加工デンプンが、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプンまたはカルボキシメチルスターチナトリウムである、(III-3)に記載する口腔内崩壊特性の向上方法。
(III-5)沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤が、錠剤100質量%中に沈降炭酸カルシウムを80〜90質量%の割合で含むものである、(III-1)乃至(III-4)のいずれかに記載する口腔内崩壊特性の向上方法。
(III-6)沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤が、3kgf以上の硬度(径方向)を有するものであって、当該錠剤の口腔内崩壊時間を水なしで60秒以内にする方法である、(III-1)乃至(III-5)のいずれかに記載する口腔内崩壊特性の向上方法。
本発明の方法によれば、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤を、PTP包装からの取り出しや、携帯・流通過程においても損傷しない程度の錠剤硬度を備えながらも、口腔内で水なしでも速やかに崩壊し分散するため、嚥下困難者や高齢者でも服用しやすい、口腔内崩壊錠の形態に調製することができる。特に本発明の口腔内崩壊錠によれば、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする高リン血症治療剤を、上記口腔内崩壊錠として提供することができる。
(1)口腔内崩壊錠およびその製造
口腔内崩壊錠は、一般に、錠剤の取り扱いやすさを残したまま、口腔内で唾液または少量の水で速やかに崩壊することで飲み込み易くなるように設計された固体形態の製剤である。嚥下困難な高齢者や小児患者、および水分摂取が制限されている患者に適した製剤であるが、それだけでなく、突発的な症状のとき水がなくても服用できる製剤であるという利点もある。
本発明の口腔内崩壊錠は、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤であって、添加剤として滑沢剤に加えて、賦形剤として結晶セルロース、並びに崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、およびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする。
沈降炭酸カルシウムは、従来より胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、および上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)の疾患における制酸作用と症状の改善、並びに高リン血症の改善の有効成分として使用されている薬剤であり、本発明においても日本薬局方規定の沈降炭酸カルシウムを広く使用することができる。口腔内崩壊錠中に含まれる沈降炭酸カルシウムの割合として80質量%以上を挙げることができる。好ましくは80〜95質量%、より好ましくは80〜90質量%である。
かかる沈降炭酸カルシウムに組み合わせて使用される賦形剤としては、前述するように結晶セルロースを挙げることができる。
結晶セルロースは、繊維性植物から得られたα−セルロースを酸で部分的に解重合して精製されたものであり、医薬品添加剤(賦形剤、結合剤、崩壊剤など)として広く使用されている成分である。本発明においても日本薬局方で規定される結晶セルロースを広く使用することができ、また微結晶セルロースと称されるものも使用することができる。
本発明の錠剤において使用される結晶セルロースとして、具体的には、セオラスPH101、セオラスPH102、セオラスPH301、セオラスPH302、アビセルPH−F20JP、セオラスKG802(以上、旭化成(株)製)、VIVAPUR(グレード105、101、103、301、102、112)、ARBOCEL(グレードM80、P290、A300)、プロソルブSMCC50、プロソルブSMCC90(以上、JRS PHARMA社製)等が挙げられる。これらの結晶セルロースは単独でもよいが、二種以上併用することもできる。好ましくは錠剤製造前の結晶セルロースの平均粒子径が10〜150μm、より好ましくは30〜130μm、特に好ましくは40〜120μmのものである。
口腔内崩壊錠中に配合する結晶セルロースの割合として、通常1〜17質量%を挙げることができる。好ましくは1〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
また、口腔内崩壊錠に含まれている沈降炭酸カルシウム100質量部に対する結晶セルロースの割合としては、1.2〜24質量部、好ましくは1.2〜18質量部、より好ましくは1.2〜13質量部を挙げることができる。
また沈降炭酸カルシウムに組み合わせて使用される崩壊剤としては、前述するように低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、およびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、少量のヒドロキシプロピル基をセルロースのグルコース環に導入したものであり、医薬品添加剤(崩壊剤、結合剤など)として広く使用されている成分である。本発明においても日本薬局方で規定される低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを広く使用することができる。
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとして、例えばヒドロキシプロピルセルロースにおけるヒドロキシプロポキシル基含量(以下、HPC基含量と略記することもある)が、約7〜13重量%である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを挙げることができる。中でも、崩壊性改善作用から、HPC基含量が約7〜9.9重量%である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。これらの低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、商業的に入手することができ、例えば信越化学工業(株)から、LH-11、LH-21、B1およびLH-31(以上、HPC基含量:10-12.9%)、並びにLH-22およびLH-32(以上、HPC基含量:7.0-9.9%)として販売されている。
クロスポビドンは、1−エテニルピロリジン−2−オンの架橋ホモポリマーであり、医薬品添加剤(崩壊剤など)として広く使用されている成分である。本発明においても医薬品添加物規格で規定されるクロスポビドンを広く使用することができる。かかるクロスポビドンは、商業的に入手することができ、例えばコリドンCL(BASF社製)、ポリプラスドンXL、ポリプラスドンXL−10、およびポリプラスドンINF−10(以上、ISP社製)などを挙げることができる。
カルメロースカルシウムは、セルロースの多価カルボキシメチルエーテルのカルシウム塩であり、別名カルボキシメチルセルロースカルシウム、CMCカルシウム、または繊維素グリコール酸カルシウムとも称され、医薬品添加剤(崩壊剤など)として広く使用されている成分である。本発明においても日本薬局方で規定されるカルメロースカルシウムを広く使用することができる。かかるカルメロースカルシウムは、商業的に入手することができ、例えばE.C.G-505(五徳薬品(株))などを挙げることができる。
これらの崩壊剤は、各成分を単独で使用することもできるし、また二種以上を任意に併用することもできる。例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース単独、あるいは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと他の崩壊剤との併用が挙げられる。かかる崩壊剤の口腔内崩壊錠中の割合として、通常1〜17質量%を挙げることができる。好ましくは3〜17質量%、より好ましくは3〜15質量%である。また、口腔内崩壊錠に含まれている沈降炭酸カルシウム100質量部に対する崩壊剤の割合としては、1.2〜24質量部、好ましくは3.6〜24質量部、より好ましくは3.6〜18質量部を挙げることができる。
また滑沢剤としては、従来から錠剤の製造において、粉体の流動性をよくし圧縮形成を容易にするために用いられる医薬品添加剤を同様に使用することができる。かかる滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウムを挙げることができる。好ましくはステアリン酸マグネシウム、およびフマル酸ステアリルナトリウムである。
かかる滑沢剤の口腔内崩壊錠中の割合として、通常0.1〜5質量%を挙げることができる。好ましくは0.1〜3質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。また、口腔内崩壊錠に含まれている沈降炭酸カルシウム100質量部に対する滑沢剤の割合としては、0.1〜6質量部、好ましくは0.1〜3.6質量部、より好ましくは0.1〜2.4質量部を挙げることができる。
本発明の口腔内崩壊錠は、これらの医薬品添加物に加えて、さらに結合剤を配合することもできる。結合剤としては、本発明の効果を損なわない限り、従来から錠剤の製造において、原料の粉体粒子同士を結びつけて錠剤の機械的強度を調整するために用いられる医薬品添加剤を同様に使用することができる。かかる結合剤としては、デンプン(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等)、加工デンプン(アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、トウモロコシデンプン造粒物、酸化デンプン、半消化体デンプン、酸処理デンプン、アルカリ処理デンプン、漂白デンプン、焙焼デキストリン、酵素処理デンプン、トウモロコシシロップ、アクリル酸デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、α又はβシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルスターチ、アミロペクチン、低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム、デンプンリン酸エステル、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、酢酸デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプン、デンプングリコール酸ナトリウムなど)、アラビアガム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。これらの結合剤はいずれも汎用の成分であり、商業的に入手することができる。なお、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースといったセルロース誘導体は、通常結合剤として使用されるものの、口腔内で崩壊する特性を有する製剤が得られなくなる傾向が高いため、本発明では配合を避けることが好ましい。
結合剤として、好ましくはデンプンおよび加工デンプンである。なお、加工デンプンとしては、特に制限されないが、好ましくはアルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、α又はβシクロデキストリン、トウモロコシデンプン造粒物、ヒドロキシプロピルスターチ、アクリル酸デンプン300、アクリル酸デンプン1000、アミロペクチン、酸化デンプン、低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、トウモロコシシロップ、半消化体デンプンを、より好ましくはアルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、およびカルボキシメチルスターチナトリウムを挙げることができる。
後述する実験例2に示すように、結合剤としてデンプンまたは加工デンプンを使用することで、口腔内での崩壊性に悪影響を与えることなく、錠剤硬度を上げることができる。特にアルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、またはこれと同等の性質を備えるカルボキシメチルスターチナトリウム等の加工デンプンによれば、錠剤硬度を上げるだけでなく、それと相反する性質である崩壊性も向上し、口腔内崩壊時間を著しく短縮することが可能になる。
結合剤を配合する場合、その口腔内崩壊錠中の割合として、通常0.5〜10質量%を挙げることができる。好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜3質量%である。また、口腔内崩壊錠に含まれている沈降炭酸カルシウム100質量部に対する結合剤の割合としては、0.5〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは1〜3質量部を挙げることができる。
本発明の口腔内崩壊剤は、本発明の効果を損なわない限り、上記の医薬品添加物以外の添加物であって、錠剤の製造に一般的に使用される添加物を配合することもできる。かかる添加物としては、例えば、増量剤、矯味剤(甘味料を含む)、香料、着色剤、および溶解補助剤を例示することができる。
本発明の口腔内崩壊錠は、製剤分野における慣用の方法により製造することができる。例えば、前述する沈降炭酸カルシウム、賦形剤および崩壊剤、また必要に応じて結合剤を混合した後、水を用いて湿式造粒して打錠用顆粒を調製し、次いで得られた打錠用顆粒に滑沢剤を配合し混合し、圧縮成形する方法を挙げることができる。
打錠用顆粒の調製(造粒)は、例えば、撹拌造粒機などの装置を用いて、沈降炭酸カルシウム、賦形剤および崩壊剤、また必要に応じて結合剤を混合した後、水、好ましくは精製水を加えて練合することによって行うことができる。また、上記撹拌造粒機を用いた撹拌造粒法以外にも、例えば、転動造粒法(例、遠心転動造粒法)、流動層造粒法(例、転動流動層造粒、流動造粒等)、または押し出し造粒法などを用いることができる。なお、上記で添加する水の量は、通常、口腔内崩壊錠100質量部に対して10〜60質量部程度、好ましくは40質量部程度を挙げることができる。
斯くして得られた造粒物は、乾燥後、必要に応じて整流機を用いて整粒し、打錠用顆粒として調製される。乾燥には、例えば通風乾燥や流動層乾燥など製剤一般の乾燥方法を使用することができる。次いで、調製された打錠用顆粒に滑沢剤を配合し、混合した後、圧縮成形に供せられる。
圧縮成形は、油圧式ハンドプレス機、単発錠剤機、またはロータリー式打錠機等の当該分野において通常使用される打錠機を用い、通常0.5〜3ton/cm2、好ましくは1〜2ton/cm2の圧力で打錠(圧縮成形)することにより行われる。
本発明の口腔内崩壊錠は、錠剤形態であれば、その具体的な形状は特に問わず、例えば円盤状、楕円盤状、多角形板状、球状、フットボール形、キャプレット状、ドーナツ状等を挙げることができる。好ましくは円盤状である。大きさは、1錠あたり有効成分である沈降炭酸カルシウムを100〜1000mg、好ましくは100〜750mg、より好ましくは200〜600mg含む大きさであれば制限されない。好ましくは、直接嚥下されずに、口腔内で崩壊させて服用できるように、若干大きめに調製される。例えば、かかる大きさとしては、直径7〜15mm、好ましくは7〜13mm;厚み3〜7mm、より好ましくは3〜6mmを例示することができる。
また本発明の口腔内崩壊錠は、例えばPTP包装からの取り出しや携帯によっても破損しないような硬度を備えていることが好ましい。かかる硬度は、3kgf以上を挙げることができる。耐破損性と口腔内での崩壊性との兼ね合いから、錠剤硬度として好ましくは3〜10kgf、より好ましくは4〜10kgf、特に好ましくは5〜10kgfを挙げることができる。なお、かかる錠剤硬度は、測定する錠剤を打錠後、室温、相対湿度60%以下の条件で保存し、8時間以内に錠剤破壊強度測定器(例えば、TH-203MP、富山産業(株)製)を用いて、直径方向の強度を測定することで求めることができる。
斯くして調製される本発明の錠剤は、特に口腔内崩壊錠として有用であり、水なしで、または水とともに服用することができる。かかる服用方法としては、具体的には、口に含みそのまま飲み込まず少量の水、または水なしで口腔内の唾液で溶解または崩壊させて服用する方法を挙げることができる。かかる口腔内崩壊錠は、近くに飲用水がない場合、錠剤を飲み込むことが困難な患者(嚥下困難者)が服用する場合、または通常の錠剤の場合に喉に詰まらせてしまう恐れのある高齢者や子供が服用する場合などに有利に用いられる。但し、本発明の錠剤は、水とともに服用されることを制限するものではない。
口腔内乾燥症などの唾液分泌障害がない健常者の場合、上記の服用方法、特に水なしの方法で本発明の口腔内崩壊錠を服用すると、唾液により、口腔内で速やかに崩壊し分散する。その口腔内で錠剤が完全に崩壊して分散する時間(口腔内崩壊時間)は、通常60秒以内であり、好ましくは50秒以内、より好ましくは40秒以内である。
本発明の口腔内崩壊錠は、沈降炭酸カルシウムを有効成分とするものであるため、その効能・効果に基づいて、胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)といった疾患の制酸作用およびその症状を改善するための薬剤として、また高リン血症治療剤として使用される。
本発明の口腔内崩壊錠の投与量は、治療対象とする疾患によって相違するが、例えば高リン血症の場合、成人1回投与あたりの沈降炭酸カルシウムの投与量が1000〜3000mg、好ましくは1000〜2000mg、1日の総量が3000〜6000mgとなるような割合を挙げることができる。投与方法は、食直後に1日3回経口投与する方法を挙げることができる。
(2)沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤の口腔内崩壊特性の向上方法
また本発明は、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤を対象として、口腔内崩壊特性を向上する方法を提供する。当該方法は、錠剤の製造にあたり、有効成分である沈降炭酸カルシウム、および滑沢剤に加えて、賦形剤として結晶セルロース、並びに崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を用いることによって達成することができる。
対象とする錠剤は、好ましくは最終錠剤100質量%中に沈降炭酸カルシウムを80〜95質量%もの高含有量で含むものである。
ここで使用する、沈降炭酸カルシウム、滑沢剤、賦形剤および崩壊剤の種類およびその割合、ならびに錠剤の製造方法は、(1)で説明する通りである。また、滑沢剤、賦形剤および崩壊剤に加えて、さらに結合剤を配合することもできる。結合剤の種類およびその割合も(1)で説明する通りである。結合剤として、特にデンプンまたは加工デンプン、より好ましくはアルファー化デンプンや部分アルファー化デンプン等の加工デンプンを用いることで、錠剤硬度を高めるとともに、口腔内での崩壊性をより向上させることができる。
本発明の方法によれば、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤について、当該錠剤を水なしで服用した場合の口腔内崩壊時間を60秒以内に短縮することができる。また、本発明の方法で崩壊性を向上させてなる口腔内崩壊錠は、所定の硬度(3kgf以上)(径方向)を有するため、PTP包装からの取り出しや携帯による破損を受けにくいという耐破損性を備える。
以下、本発明の内容を以下の実験例を用いて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実験例に何ら制限されるものではない。なお、下記の実験例において、特に言及しない限り、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ意味するものとする。
実験例1
(1)被験錠剤の調製
表1に記載する処方に従って1錠600mg、直径10mm、厚み5.5mmの錠剤(被験錠剤1〜12)を調製した。具体的には、まず撹拌造粒機(LFS-GS-1J、深江パウテック(株)製)を用いて、沈降炭酸カルシウム500g、賦形剤60.8gおよび崩壊剤35gを混合し、これに精製水230mLを加えて練合し造粒した。その後、これを棚式通風乾燥機(DAE-20、三和加工機製)にて乾燥し、次いで整粒機(P-02S、ダルトン製)を用いて整粒し、打錠用顆粒を調製した。斯くして得られた顆粒に滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム)を4.2g加え混合し、次いでロータリー式打錠機(VIRG 0512SS2AZ、菊水製作所)にて1.5〜2ton/cm2圧で打錠して圧縮成形することにより、1錠当たり500mgの沈降炭酸カルシウムを有効成分とする600mgの錠剤(直径10mm、厚み5.5mm)を得た。
(2)被験錠剤の評価
(1)で調製した各錠剤(被験錠剤1〜12)について、下記試験法に従って錠剤硬度および口腔内崩壊時間を測定した。
(2-1)硬度試験
錠剤破壊強度測定器(TH-203MP、富山産業(株)製)を用いて、各錠剤の直径方向の硬度を測定した。なお、試験は測定する対象の錠剤を打錠後、室温、相対湿度60%以下の条件で保存し、8時間以内に行った。また試験は5回行い、その平均値を求めた。
(2-2)口腔内崩壊時間
各錠剤を口腔内に水なしに含ませ、錠剤が口腔内の唾液のみで完全に崩壊、分散するまでの時間を測定した。試験は5回行い、その平均値を求めた。
結果を表1に併せて示す。なお、表1には錠剤1錠あたりの各成分の含有量(mg)を記載する。
Figure 2011006377
この結果からわかるように、有効成分として沈降炭酸カルシウムを80%以上含む錠剤において、賦形剤として結晶セルロースを用いることで、全体として錠剤硬度が向上しながら口腔内での崩壊時間が短くなる傾向があること(被験錠剤9〜12)、特に結晶セルロースに加えて、崩壊剤として、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、またはカルメロースカルシウムを併用することで、錠剤硬度5kgf以上、口腔内崩壊時間60秒以内の、口腔内崩壊錠に適した特性を有する錠剤(被験錠剤9〜11:実施例1〜3)が調製できることが確認された。
実験例2
(1)被験錠剤の調製
実験例1(1)に記載する方法と同様の方法で、表2に記載する処方に従って、1錠あたり、有効成分として沈降炭酸カルシウム500mg、賦形剤として結晶セルロース5.15mg、崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース35mg、および結合剤としてトウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、または部分アルファー化デンプン9mgを含む、直径10mm、厚み5.5mmの錠剤(被験錠剤13〜15:実施例4〜6)を調製した。
(2)被験錠剤の評価
(1)で調製した各錠剤(被験錠剤13〜15)について、実験例1(2)に記載する試験法に従って錠剤硬度および口腔内崩壊時間を測定した。
結果を表2に併せて示す。なお、表2には、表1と同様に錠剤1錠あたりの各成分の含有量(mg)を記載する。
Figure 2011006377
この結果からわかるように、結合剤を配合することで、口腔内崩壊時間を増加させることなく、錠剤硬度を上昇させることができることが確認された。特に、結合剤としてアルファー化デンプンおよび部分アルファー化デンプンなどのアルファー化されたデンプンまたはこれと同様の性質を有するカルボキシメチルスターチナトリウム等の加工デンプンを使用することで、錠剤硬度を上昇させながらも、口腔内崩壊時間を有意に短縮させることができることが確認され、中でも部分アルファー化デンプンは、本発明の錠剤において、錠剤硬度を上昇させ、且つ口腔内崩壊時間の短縮させる効果に優れている結合剤であることが判明した。

Claims (8)

  1. 沈降炭酸カルシウムを有効成分とし、賦形剤、崩壊剤および滑沢剤を含有する口腔内崩壊錠であって、賦形剤が結晶セルロース、崩壊剤が低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種であり、0.5〜3ton/cmの圧力で圧縮成形して調製されることを特徴とする、口腔内崩壊錠。
  2. さらに結合剤を含有する請求項1記載の口腔内崩壊錠。
  3. 結合剤が、デンプン及び加工デンプンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載する口腔内崩壊錠。
  4. 口腔内崩壊錠100質量%中に含まれる沈降炭酸カルシウムの割合が、80〜90質量%である、請求項1乃至3のいずれかに記載する口腔内崩壊錠。
  5. 高リン血症治療剤である、請求項1乃至4のいずれかに記載する口腔内崩壊錠。
  6. (a)沈降炭酸カルシウム、賦形剤として結晶セルロース、崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種、並びに必要に応じて結合剤を混合し、湿式造粒して、打錠用顆粒を調製する工程、および
    (b)打錠用顆粒に滑沢剤を配合して混合後、0.5〜3ton/cmの圧力で圧縮成形する工程
    を有する、沈降炭酸カルシウムを有効成分とする口腔内崩壊錠の製造方法。
  7. 沈降炭酸カルシウムを有効成分とする錠剤の口腔内崩壊特性を向上する方法であって、沈降炭酸カルシウムおよび滑沢剤に加えて、賦形剤として結晶セルロース、並びに崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を配合し、0.5〜3ton/cmの圧力で圧縮成形することを特徴とする、上記方法。
  8. さらに結合剤を配合する、請求項7に記載する口腔内崩壊性の向上方法。
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