JP2011003557A - 高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯の点灯方法及びプロジェクタ - Google Patents

高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯の点灯方法及びプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】高圧放電灯点灯装置において、フリッカ抑制に伴う副作用を効果的に防止する。
【解決手段】第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段を備え、第1の電極がリフレクタのネック側に、第2の電極がリフレクタの開口側に配置される高圧放電灯点灯装置において、交流電力供給手段が、矩形波交流電流の電流値を決定する直流出力手段及び矩形波交流電流の極性反転を制御する交流変換手段を備え、第1の電極から第2の電極に向かう電流を正電流、その逆を負電流とした場合、第1の変調期間では正電流の電流時間積が負電流の電流時間積よりも大きく、第2の変調期間では負電流の電流時間積が正電流の電流時間積よりも大きく、第1及び第2の変調期間が所定の周期で繰り返され、所定の周期の1周期において正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなるようにした。
【選択図】図18

Description

本発明は交流ランプ電流を供給して高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置及び高圧放電灯の点灯方法に関する。
液晶プロジェクタ等の光源装置においては、図27Aに示すような高圧水銀ランプのような高圧放電灯(以下、「ランプ」又は「高圧放電灯」という)が用いられる。このようなランプにはハロゲン物質、希ガス及び水銀が封入され、発光管内には一対の電極が対向配置されている。このようなランプは、通常50Hz〜1kHz(より一般的には50Hz〜400Hz)の固定周波数の矩形波電流によって点灯される。
図28は高圧放電灯の一般的な点灯装置の回路構成図である。制御回路70において、抵抗71及び72はランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路であり、抵抗73はランプ電流を検出するものである。検出されたランプ電圧とランプ電流とが乗算器77によって乗算処理されてランプ電力が検出される。誤差増幅器76によって乗算器77の出力と直流電源79の電圧とが比較され、誤差増幅器76の出力がPWM制御回路74に入力され、降圧チョッパ回路20のトランジスタ21のON幅が制御される。これにより、定ランプ電力制御が行われる。
降圧チョッパ回路20によって制限された直流出力を受けて、フルブリッジ回路30におけるトランジスタ31及び34とトランジスタ32及び33がブリッジ制御回路75よって所定の点灯周波数(50Hz〜400Hz)で交互にオン・オフされる。これにより、降圧チョッパ回路20の直流出力が交流電流に変換され、交流矩形波電流が高圧放電灯50に供給される。その結果、図29のようなランプ電流波形が高圧放電灯50に供給される。
なお、始動回路40は高圧放電灯50の放電開始時に動作するものであり、放電開始後の安定点灯中は非動作となる。本発明は安定点灯中の動作に関するものであり、始動動作は発明の本質ではないので始動回路40に関する詳細を省略する。
ところで、ランプを上記のような交流電流で点灯し続けると、放電アークの起点が電極先端上でジャンプするいわゆるフリッカが発生してしまうことが知られている。これは点灯時間が進むにつれ、図27Bに示すように電極先端部が荒れ、放電アークの起点が電極先端の複数の凸部を移動し一点に定まらなくなることによる。
このフリッカを抑制するために、ランプに何らかの特殊な波形の電流を投入することによる対策がこれまで報告されてきた。例えば、特許文献1では、低周波矩形波電流をベースとしてその半サイクルの終了間際にパルス電流を重畳するものが開示されている。そして、そのような電流波形で点灯することにより、ランプ電極先端に例えば図27Cに示すような1つの突起が成長し、その突起にアークの起点が定まることによりフリッカが抑制される。
電極先端に突起が成長する現象のメカニズムは必ずしも明確ではないが下記のように推測される。加熱されたタングステンが蒸発し、それが発光管内に存在するハロゲン等と結合してタングステン化合物が形成される。このタングステン化合物は対流などによって管璧付近から電極先端付近へ拡散され、高温部でタングステン原子に分解される。そしてタングステン原子はアーク中で電離することで陽イオンとなる。交流点灯している両電極が陽極と陰極を点灯周波数ごとに繰り返すが、この陰極動作をしている時にアーク中の陽イオンは、電界によって陰極側に引き寄せられることで両電極先端に析出され、それが突起を形成するものと考えられている。
なお、封入したハロゲン物質はランプ点灯時に適正なハロゲンサイクルを行うためのものであり、これによりランプ点灯中に蒸発した電極の材料であるタングステンが発光管内壁に付着し黒化するという現象を防止することができる。さらに、ある温度条件満たすことでハロゲンサイクルが安定して行われ、安定してハロゲンサイクルが行われていれば蒸発したタングステンは電極の先端に付着し、電極先端の突起を成長させる作用もある。
ところが、特許文献1のような電流波形を用いた場合、確かに電極上に放電アークの起点となり得るような突起が成長されることは確認されているが、その成長に伴う弊害も確認されている。
第1の弊害は突起の過度の成長の問題である。突起が成長すると電極間距離が減少してランプ電圧が下がる。そして、突起が過度に成長するとランプ電圧がさらに下がり、定格ランプ電流を投入してもランプ電力が確保できなくなる場合がある。この場合、ランプ温度が下がり、その結果突起がさらに成長してランプ電力もさらに下がるという悪循環に陥り、最終的に照度不足や電極間ショート等のランプの不具合をもたらすおそれがある。
この第1の弊害に対して、突起を溶解する技術として、交流ランプ電流のデューティ比や電流値を正電流/負電流間で偏らせるものが開示されている(特許文献2及び3)。具体的には、特許文献2には、交流用高圧放電灯の製造工程において、交流ランプ電流のデューティ比を正負で偏らせて点灯させることにより、長すぎる突起を溶解して電極間距離(ギャップ長)を拡げる調整方法が開示されている。特許文献3には、高圧放電灯の点灯中にランプ電力又はランプ電圧等を検出して所定値以下になった場合、突起が過度に成長したものとしてランプ電流のデューティ比又はランプ電流値を正負で偏らせて電極間距離(ギャップ長)を回復する方法が開示されている。
また、突起の長さを適切な範囲に保つための構成も開示されている(例えば、特許文献4)。同文献では、矩形波にパルスを重畳した電流を印加して突起を成長させ、その後突起が成長し過ぎた場合に、アーク長の減少によるランプ電圧の低下が検出され、パルスの重畳が停止される。これにより、突起成長によりランプ電圧が過度に低下して定格ランプ電流を投入しても所定の照度が得られなくなることが回避される。そして、突起が消耗してランプ電圧が所定値に回復した場合、再びパルスを重畳する制御が行われる(なお、同引例においては、突起の成長/溶解のメカニズムに対する認識が他の特許文献や本発明とは異なるが、成長/溶解を繰り返すという発想をもって先行技術文献としている)。
第2の弊害は複数の突起発生の問題である。突起の長さが適度に維持されたとしても、その後点灯を続けると図27Bに示すようにその突起の周囲に他の突起も形成され、上述した複数の突起に起因するフリッカの問題が解消されない場合がある。
従って、電極上に突起を成長させた後に、それを維持しようとするのではなく、あえてその突起を溶解して電極全体を修復してから再び突起を成長させることを繰り返すのが望ましい。
この第2の弊害に対して、突起の成長及び溶解(修復)を繰り返すための電極表面補修期間を設けることが開示されている(例えば、特許文献5)。これによると、ランプ点灯中の所定の時期に、電極表面補修期間としてランプ電流が定格電流以上になる期間又は点灯周波数が5Hz以下となる期間を設けることが開示されている。この補修期間の作用により電極表面が一様に加熱・溶解され、問題となる複数の突起がなくなるというものである。
なお、特許文献4及び5をそれぞれ第1及び第2の弊害を防止するものとして説明したが、両文献の手法は基本的には類似し、概略としては以下のような作用が予想される。
図30は両文献におけるランプ電極先端の状態の変化を模擬的に表したものである。図30において、最初に状態(a)のような突起があり、突起成長のためのモードが適用されるものとする。そして、状態(b)のように突起が成長し過ぎると、次に突起溶解のためのモードが適用される。その後、突起が溶解されて状態(c)を経て状態(d)のようになる。再び突起成長のためのモードが適用されて状態(e)となり、上記が繰り返される。
特表平10−501919号公報 特許第3847153号 特開2003−264094号公報 特開2004−158273号公報 特許第3840054号
特許文献2及び3の方法によると、例えば、ランプ電流の正負についてデューティ比や電流値(即ち、正負ランプ電流の実効電流値)を偏らせることにより、その偏りの極性を問わず、成長し過ぎた突起を溶解できるとしている。即ち、例えば、第1又は第2の電極の突起のどちらが成長した状態であるかにかかわらず、第1の電極から第2の電極への電流を増大させると(又はその逆を行うと)、電極間(ギャップ長)距離を拡げられるとしている。
しかし、現実には、例えば第1の電極から第2の電極への電流を増大させ(即ち、第1の電極陽極時に電流を増大させ)、第2の電極から第1の電極への電流を減少させれば(即ち、第1の電極陰極時に電流を減少させれば)、第1の電極の突起は溶解するが第2の電極の突起は溶解しない。なぜなら、上記の場合、第1の電極陽極時には第1の電極の突起が溶解され、第2の電極の突起が成長する傾向が強まり、第1の電極陰極時に電流を減少させるとその逆の傾向(第1の電極の突起が成長し、第2の電極の突起が溶解される傾向)が弱まり、結果として第1の電極の突起がより溶解され、第2の電極の突起がより成長することになるからである。
従って、本来は、成長し過ぎた突起を持つ電極が陽極となる期間の電流を増大させ、突起が成長していない側の電極が陽極となる期間の電流を減少させる必要があるが、その極性を逆にしてしまうと、成長し過ぎた突起をより成長させ、突起の成長していない側の電極を消耗させてしまう結果となってしまう。
従って、2つの電極のうち成長した方の突起だけを特定して溶解する必要があるが、どちらの電極の突起が成長したかは、少なくとも電気的に、即ち、点灯回路側で検出することはできない。従って、増大させる電流の極性を決定するには、点灯前の目視等により判断することになるが、通常の使用中にはその判断・制御を行うことができない。
特許文献4及び5については、図30の状態(b)において、双方の電極からの突起の成長を適当な長さの時に瞬時に止めるのは現実には難しい。なぜなら、第1に、ランプ電圧の検出精度を上げるためにサンプリング期間を長くすることによって制御(応答)の遅れが生じてしまうからである。当然に、サンプリング期間を短くすれば応答は速くなるが検出精度が低くなり、制御の誤動作等を生じる結果となる。また第2に、装置側の制御に対して突起の挙動の応答が即時に追従しないからである。即ち、突起が双方の電極から成長してくる状況において、突起の成長を止めたい瞬間にランプ電流値を定格値まで増大させても成長がすぐには止まらない場合がある(オーバーシュート的な状態となる場合がある)。その結果として、上述した突起の過度の成長による弊害を適切に防止することができないことが問題となる。
従って、フリッカ防止のための突起について、突起の過度の成長による問題及び複数の突起による問題を解決するための確実かつ簡素な対策が要求されている。
また、後述するように、選択された点灯周波数やランプのライフに影響を受けないような長時間的に有効な対策が要求される。
また一般に、点灯開始から安定点灯に到達するまでの数分間(以下、「立ち上り期間」という)とその後の安定点灯中とではランプの点灯状態が異なる。通常は、点灯開始直後はランプ電圧が10数V程度しかなく、立ち上り期間においてランプ電圧が上昇していき、その後安定点灯(例えば、ランプ電圧70V等)に到達する。
そして、標準的な点灯装置では、立ち上り期間では定格ランプ電流による点灯(定電流制御)を行い、安定点灯時ではランプ電力を定格値付近に保つ点灯(定電力制御)を行う。即ち、ランプ電流は立ち上り期間では最大定格値付近に維持され、安定点灯時ではそれ以下となる(ランプ電圧が極端に低くない場合を除く)。
従って、ランプ電流が大きい立ち上り期間とランプ電流がそれよりも小さい安定点灯時では、同じランプ電流波形を印加してもその作用は異なるものとなり、これを考慮して点灯装置を設計する必要がある。
またさらに、発明者らは、ランプの温度分布(より厳密には電極間の温度差)によっても突起の成長/溶解の挙動が影響を受けることを認識した。即ち、ランプには通常リフレクタが装着されるが、その高温側となるネック側の電極(図26における左側の電極)と低温側となる開口側の電極(図26における右側の電極)について、ネック側電極は開口側電極よりも突起の溶解が速く、開口側電極はネック側電極よりも突起の成長が速いことが分かってきた。この傾向は高圧放電灯点灯装置及びランプをプロジェクタに使用した場合に、空冷ファンの冷却作用が加わるとさらに顕著に現れる。
ここで、突起の成長には限度があるものの、突起の溶解は電極本体の消耗へと発展してしまうことが確認された。従って、両電極間に電気的又は電子的に同じ作用を施すとネック側電極の消耗が大きくなってしまうが、これに対策をうつことによりランプ寿命が改善されることが期待できる。従って、上記の問題と併せて、この電極間温度差にも対応した点灯方法を開発する必要がある。
従って、フリッカ防止のための突起について、電極間温度差に起因する問題を解決するための対策が要求されている。
課題を解決するための一参考例は、第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段を備え、交流電力供給手段によって供給される矩形波交流電流の1変調期間T0が、第1の電極の先端に形成された突起を溶解させるとともに第2の電極の先端に形成された突起を成長させるための第1の非対称電流期間T1、正負対称の矩形波が通電される対称電流期間Ts、及び第1の突起を成長させるとともに第2の突起を溶解させるための第2の非対称電流期間T2からなる高圧放電灯点灯装置である。
ここで、第1の電極から第2の電極に向かう電流を正電流、その逆を負電流とした場合に、第1の非対称電流期間T1においては正電流のデューティが負電流のデューティよりも大きく、対称電流期間Tsにおいては正電流と負電流のデューティが等しく、第2の非対称電流期間T2においては負電流のデューティが正電流のデューティよりも大きいことを特徴とする。
また、交流電力供給手段が、高圧放電灯のランプパラメータを検出する検出回路、及びランプパラメータに応じて期間Tsにおける周波数を制御するモード制御回路を備えてもよい。
さらに、検出回路がランプパラメータとしてランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路からなり、モード制御回路が、ランプ電圧が所定値V1以下になるまでは通常モードを適用し、ランプ電圧が所定値V1以下になった後所定値V2(V1<V2)に戻るまでは電圧低下対策モードを適用し、ランプ電圧が所定値V2以上に戻った後は通常モードを適用するよう構成され、電圧低下対策モードにおける対称電流期間Tsの周波数が、通常モードにおける対称電流期間Tsの周波数よりも高いことを特徴とする。
また、交流電力供給手段が、高圧放電灯のランプパラメータを検出する検出回路、及び、ランプパラメータに応じて期間T0に含まれる総サイクル数に対する期間Tsに含まれるサイクル数の割合を制御するモード制御回路を備えてもよい。
さらに、検出回路がランプパラメータとしてランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路からなり、モード制御回路が、ランプ電圧が所定値V1以下になるまでは通常モードを適用し、ランプ電圧が所定値V1以下になった後所定値V2(V1<V2)に戻るまでは電圧低下対策モードを適用し、ランプ電圧が所定値V2以上になった後は通常モードを適用するよう構成され、電圧低下対策モードにおける期間T0に含まれるサイクル数に対する対称電流期間Tsのサイクル数の割合が、通常モードにおける期間T0に含まれるサイクル数に対する対称電流期間Tsに含まれるサイクル数の割合よりも大きいことを特徴とする。
課題を解決するための一参考例は、第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段を備え、
前記第1の電極から前記第2の電極に向かう電流を正電流、その逆を負電流とした場合に、前記交流電力供給手段によって供給される矩形波交流電流の1変調期間T0が、正電流側の半周期の実効値が負電流側の半周期の実効値よりも大きい第1の非対称電流期間T1、及び負電流側の半周期の実効値が正電流側の半周期の実効値よりも大きい第2の非対称電流期間T2からなる高圧放電灯点灯装置である。
課題を解決するための一参考例は、第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段、高圧放電灯の点灯に関するランプパラメータを検出する検出手段、及び交流電力供給手段の出力状態を切り換える切換手段を備えた高圧放電灯点灯装置であって、切換手段が、点灯開始後からランプパラメータが所定の条件を満たすまでは出力状態を第1の出力状態に維持し、ランプパラメータが所定の条件を満たした後に第1の出力状態を第2の出力状態に切換えるよう構成され、少なくとも第2の出力状態における矩形波交流電流が、第1の電極の先端に形成された突起を溶解させるとともに第2の電極の先端に形成された突起を成長させるための第1の非対称電流期間T1、及び第1の突起を成長させるとともに第2の突起を溶解させるための第2の非対称電流期間T2からなり、第1及び第2の非対称電流期間T1及びT2が所定の周期で繰り返される非対称矩形波電流であり、第1の出力状態における矩形波交流電流の波形が、第2の出力状態における矩形波交流電流の波形よりも非対称性が小さくなるようにした。
ここで、交流電力供給手段が、矩形波交流電流の電流値を決定する直流出力手段、及び矩形波交流電流の極性反転を制御する交流変換手段からなり、第1の電極から第2の電極に向かう電流を正電流、その逆を負電流とした場合、第2の出力状態において、第1の非対称電流期間T1では正電流の積分値(X)が負電流の積分値(X)よりも大きく、第2の非対称電流期間T2では負電流の積分値(X)が正電流の積分値(X)よりも大きくなるように、直流出力手段及び交流変換手段によって矩形波交流電流が形成され、第1の出力状態におけるXとXの差が、第2の出力状態におけるXとXの差よりも小さくなるようにした。
また、交流変換手段がさらに、正電流と負電流のデューティ比を調整する制御手段を備え、第2の出力状態において、第1の非対称電流期間T1では正電流のデューティ(D)が負電流のデューティ(D)よりも大きく、第2の非対称電流期間T2では負電流のデューティ(D)が正電流のデューティ(D)よりも大きくなるように制御手段が構成され、第1の出力状態におけるDとDの差が、第2の出力状態におけるDとDの差よりも小さくなるようにした。
また、交流電力供給手段が、矩形波交流電流の極性反転を制御する交流変換手段からなり、第1及び第2の非対称電流期間T1及びT2が、正負対称の矩形波が通電される対称電流期間Tsを挟んで間欠的に所定の周期で繰り返される非対称矩形波電流であり、第1の出力状態における前記期間T1及びT2に含まれるサイクル数に対する対称電流期間Tsのサイクル数の割合が、第2の出力状態における期間T1及びT2に含まれるサイクル数に対する対称電流期間Tsのサイクル数の割合よりも小さくなるように交流変換手段を構成してもよい。
さらに、第1の出力状態における矩形波交流電流を正負対称波形とした。
また、第1の出力状態における矩形波交流電流の周波数を50Hz〜1kHzとなるようにした。
課題を解決するための一参考例は、第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段、高圧放電灯の点灯に関するランプパラメータを検出する検出手段、及び交流電力供給手段の出力状態を切り換える切換手段を備えた高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯の点灯方法であって、(A)点灯開始後からランプパラメータが所定の条件を満たすまでは出力状態を第1の出力状態に維持するステップ、及び(B)ランプパラメータが所定の条件を満たした後に切換手段によって第1の出力状態を第2の出力状態に切換えるステップからなり、第2の出力状態における矩形波交流電流が、第1の電極の先端に形成された突起を溶解させるとともに第2の電極の先端に形成された突起を成長させるための第1の非対称電流期間T1、及び第1の突起を成長させるとともに第2の突起を溶解させるための第2の非対称電流期間T2からなり、第1及び第2の非対称電流期間T1及びT2が連続的又は間欠的に所定の周期で繰り返される非対称矩形波電流であり、第1の出力状態における矩形波交流電流が、第2の出力状態の矩形波交流電流よりも非対称性を小さくしたものである点灯方法である。
本発明の第1の側面は、第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段を備え、第1の電極から第2の電極に向かう電流を正電流、その逆を負電流とした場合に、電流波形を正負対称としたならば第1の電極が前記第2の電極よりも高温になる高圧放電灯点灯装置において、交流電力供給手段が、矩形波交流電流の電流値を決定する直流出力手段、及び矩形波交流電流の極性反転を制御する交流変換手段からなり、第1の非対称電流期間T1では正電流の電流時間積が負電流の電流時間積よりも大きく、第2の非対称電流期間T2では負電流の電流時間積が正電流の電流時間積よりも大きく、第1の非対称電流期間T1及び第2の非対称電流期間T2が所定の周期で繰り返され、所定の周期の1周期において、正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなるように、直流出力手段及び交流変換手段によって矩形波交流電流が形成される高圧放電灯点灯装置である。
ここで、第1の電極がリフレクタのネック側に、第2の電極がリフレクタの開口側に配置されるようにした。
また、矩形波交流電流がさらに、正負対称矩形波の対称電流期間Tsを第1の非対称電流期間T1と第2の非対称電流期間T2の間に含む構成とした。
また、交流変換手段が正電流と負電流のデューティ比を調整する制御手段を備え、第1の非対称電流期間T1では正電流のデューティが負電流のデューティよりも大きく、第2の非対称電流期間T2では負電流のデューティが正電流のデューティよりも大きく、所定の周期の1周期において正電流の平均デューティが負電流の平均デューティよりも小さくなるように制御手段が構成された。
また、第1の非対称電流期間T1における正電流と負電流のデューティ差が第2の非対称電流期間T2における負電流と正電流のデューティ差と等しく、第1の期間T1が第2の期間T2よりも短くなるようにした。
本発明の第2の側面は、上記第1の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯、リフレクタ、並びに高圧放電灯点灯装置及びリフレクタを内包する筐体を備えたプロジェクタである。
本発明Iの第1の実施例によるランプ電流波形を示す図である。 ランプ電流波形を説明する図である。 本発明Iを説明する図である。 本発明Iの第2の実施例によるランプ電流波形を示す図である。 本発明Iの第3の実施例によるランプ電流波形を示す図である。 本発明Iの第4の実施例によるランプ電流波形を示す図である。 本発明Iを説明するフローチャートである。 本発明Iを説明するフローチャートである。 本発明IIを説明する図である。 本発明IIのランプ電流波形を示す図ある。 本発明II、本発明IIIの回路構成図である。 本発明IIを説明するフローチャートである。 本発明IIIの実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明IIIの実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明IIIを説明するフローチャートである。 本発明IIIを説明するタイミングチャートである。 本発明IVの第5の実施例を示す図である。 本発明IVの第5の実施例を示す図である。 本発明IVを説明するフローチャートである。 本発明Vの第1の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第2の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第3の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第3の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第4の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第5の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第6の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第6の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第6の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの第6の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明Vの点灯方法のフローチャートである。 本発明Vの点灯方法のフローチャートである。 副反射鏡を説明する図である。 本発明の光源装置の図である。 高圧放電灯の電極の変化を示す図である。 高圧放電灯の電極の変化を示す図である。 高圧放電灯の電極の変化を示す図である。 一般的な高圧放電灯点灯装置の回路構成図である。 一般的な高圧放電灯点灯装置のランプ電流波形を示す図ある。 従来の高圧放電灯の電極の変化を示す図である。
<<発明I.基本実施形態>>
本発明における点灯装置の回路構成および基本的な動作は図28に示した従来例の回路と同じであるため説明を省略する。
実施例1.
図1Aは発明Iにおける高圧放電灯のランプ電流波形である。図1Aに示すように、ランプ電流は周波数がf1で一定の矩形波交流電流であるが、変調周期T0の変調矩形波電流となっている。変調周期T0は非対称電流期間T1及びT2を含み、期間T1と期間T2を通じて極性反転の周波数はf1で一定であるが、1サイクル内の電流極性切換りタイミング(デューティ比)が期間T1と期間T2では異なっている。即ち、期間T1では正側のデューティが負側のデューティよりも大きく、期間T2ではその逆となっている。なお、デューティ比はブリッジ制御回路75によって制御される。
図1Bは図1Aの期間T1における突起の成長及び溶解を説明する図である。なお、説明においては、電極Aから電極Bに向かう電流を正電流としている。上述したように、陽極側ではタングステンが蒸発されて突起が溶解し、陰極側ではタングステンが引き寄せられて突起が成長する。従って、図1Bのように、電極A陽極時に電流を増大させると、電極Aの突起が溶解し、かつ、電極Bの突起が成長する傾向が強まり、電極A陰極時に電流を減少させると、その逆の傾向(電極Aの突起が成長し、かつ、電極Bの突起が溶解する傾向)が弱まる。従って、期間T1においては、電極Aの突起が溶解するとともに電極Bの突起が成長し、その逆の傾向を持つ期間T2においては、電極Aの突起が成長するとともに電極Bの突起が溶解する。
繰り返し周期T0における平均デューティ比は50%対50%であることが望ましい。これにより、電極A及びBにおける突起が均等に成長及び溶解されるからである。
また、期間T1においては正電流のデューティを80%程度以下とするのが望ましい。同じく、期間T2においても負電流のデューティを80%程度以下とするのが望ましい。過度にデューティを大きくすると点灯状態が直流点灯に近くなり、交流点灯用のランプとしての特性上好ましくないからである。
また、周期T0について、発明者らの実験によると、T0=0.6〜0.7s程度で効果があることが確認された。しかし、T0の値は対象とするランプの特性によって適宜設定することが好ましい。例えば、成長/溶解し難いランプであればT0を長くする必要があり、成長/溶解し易いランプであればT0を短くする必要がある。また、もともとの電極間距離の設定によってもT0の値は異なる。電極間距離が短ければ短いほどT0を短くして成長/溶解の繰り返しを頻繁にする必要がある。従って、T0は、態様に応じて数百msから数分の間で設定されればよい。
ここで、従来技術においては図30のように状態(b)電極間距離(即ち、アーク長)が過度に減少してしまうのに対し、本発明では図2のように、状態(a)から(e)にかけて電極間距離がほぼ一定に維持されている。従って、図30の状態(b)のように電極間距離が大幅に減少した状態を考慮し、図30の状態(d)とライフ末期とを区別してランプ電圧を略一定に保つような対処ができる。
図2は上記実施例におけるランプ電極先端の状態の変化を表したものである。最初に状態(a)のような突起があるとして、正電流のデューティが増大されると、電極は状態(b)となる。次に、負電流のデューティが増大されると、電極は状態(c)を経て状態(d)となる。再び正電流のデューティが増大されると、電極は状態(e)となる(状態(a)に戻る)。もちろん、図2は本発明の原理を誇張して図示したものであり、現実には視認できるほどの突起の成長/溶解があるとは限らない。
ここで、図30の従来技術においては、状態(a)から(e)にかけて電極間距離(即ち、アーク長)が大きく変動するのに対し、本発明の図2においては、状態(a)から(e)にかけて電極間距離がほぼ一定に維持されている。従って、図30の状態(b)のように電極間距離が大幅に減少した状態を考慮する必要もないし、図30の状態(d)とライフ末期とを区別して対処する必要もない。なお、点灯周波数が50Hz〜400Hzの範囲で正/負電流のデューティを50%で点灯した場合、突起の成長及び溶解があったとしてもそれは比較的に遅いものである。従って、デューティ比の偏り(即ち、実効値の偏り)の変化が突起の成長及び溶解の支配的要因となる。
上述したように、本実施例によると、一対の電極の突起が交互かつ同時に成長/溶解される。従って、仮に一方の突起の成長が過度に進んだとしても、他方の突起が溶解されているので、従来例におけるような突起の過度の成長による問題は起こらない。また、ランプ電圧は従来例と比べて狭い変動範囲内にある(仮に、ライフによる電極の磨耗がなければランプ電圧は原理的には一定である)ので、定格ランプ電流を投入すれば定格ランプ電力が確保される。また、突起の成長/溶解の制御のためのランプ電圧検出を行う必要はないので、簡素かつ安定な制御が得られる(もちろん、ライフ末期検出などの別の目的にはランプ電圧検出は必要な場合がある)。
実施例2.
図3に発明Iの他の実施例の波形図を示す。図3においては、2つの異なるデューティ比の非対称電流期間(T1、T2)の間にデューティ比が50%の対称電流期間(Ts)が挿入されている。この場合においても図1の電流波形と同様の効果が得られる。
なお、本実施例は成長と溶解の効果を得つつも、電極の特性に応じて成長と溶解の程度を小さくしたい場合に有用である。
正負対称期間(Ts)の技術的意義について、ライフテスト試験の結果等から以下のことが言える。
(1)正負対称期間(Ts)がないとすると、電極の動作温度が高い(負荷が大きい)状態か、低い状態の2種類のみとなってしまうが、Tsが存在することで電極動作温度が高い状態、中間の状態(Ts)、低い状態の3種類の状態が存在することになり、電極が高い温度での動作時間比率を下げることが可能となる。これにより、電極への負荷を軽減できる。
(2)このTsを設けることで、デューティ非対称波形によってランプ(発光管)に生じる温度勾配を緩やかにし、熱歪によるランプの破裂確率を低減することができる。
(3)通常の矩形波点灯によるランプ電圧制御(即ち、点灯周波数を制御してランプ電圧を調整する等)の方法を、デューティ変調点灯にも導入することができる。例えば、正負対称期間Tsの周波数、サイクル数を制御することで、上記のランプ電圧制御が可能となる。これについては、発明IIで詳しく説明する。
実施例3.
図4は発明Iの他の実施例による矩形波変調電流の波形図を示す。図4においては、デューティ比が時間と共に連続的に増大/減少させられている。この場合においても図1の電流波形と同様の効果が得られる。
なお、本実施例はランプ電流波形の急激な変調を伴わないので、制御の切換えが視認されることはなく、また、切り替えに起因する不要なノイズが発生することもないという利点がある。
実施例4.
図5は発明Iの他の実施例による矩形波変調電流の波形図を示す。本実施例では、図5(a)に示すように、ブリッジ制御回路75によってランプ電流波形がデューティ比50%一定で制御される一方、PWM制御回路74によってランプ電流の半周期の実効値が増加/減少させられている。この場合においても図1の電流波形と同様の効果が得られる。
なお、本実施例は、ブリッジ制御回路75においてデューティ制御を行う必要がないのでブリッジドライバICに安価なものを使用することができるが、降圧チョッパ回路20の電流容量を大きくする必要がある。
また、デューティ比を変化させる実施例とは異なり、図5(b)に示すように、ランプ電流の絶対値の変化が光出力として表れることになる。従って、その光出力の変化が視認されないように、点灯周波数を比較的高くする必要がある(例えば100Hz以上、より好ましくは200Hz以上)。
図6Aは発明Iの点灯方法を示すフローチャートである。同フローチャートはランプ放電開始の始動動作を経て安定点灯状態に達した後の動作を示すものである。
ステップS100において、安定点灯の初期動作が行われ、このステップの終了時に電極先端の状態は図2の(d)の状態にあるものとする。
ステップS110において、電極Aの突起を溶解させるとともに電極Bの突起を成長させるための非対称電流が供給される(期間T1)。具体的には、正電流>負電流となるように電流波形が形成される。
ステップS120において、電極Aの突起を成長させるとともに電極Bの突起を溶解させるための非対称電流が供給される(期間T2)。具体的には、正電流<負電流となるように電流波形が形成される。
なお、ここでいう非対称電流は図1、図3及び図5の電流波形のいずれかに相当する。図4の電流波形については、正電流が負電流よりも大きい期間がステップS110に相当し、正電流が負電流よりも小さい期間がステップS120に相当する。
そして、ステップS110とS120が周期T0で繰り返される。ここで、1回のループにおける正電流の実効値(積分値)と負電流の実効値(積分値)とが等しくなるようにする。
また、図6Bに示すように、図3の電流波形に対応して、ステップS110及びステップS120の後に、対称の(即ち、正電流=負電流の)矩形波電流を供給するステップS115及びS125をそれぞれ挿入してもよい(期間T3)。そして、ステップS110からS125が周期T0で繰り返される。ここでも、ループ1週における正電流の実効値(積分値)と負電流の実効値(積分値)が等しくなるようにする。
上記より、一対の電極の突起を交互かつ同時に成長/溶解するようにしたので、フリッカを防止しつつも、突起の過度の成長による照度不足等の問題を解消できる。
なお、上記実施例は発明Iの最も好適な例として示したものであるが、それに関連して以下を注記しておく。
(1)直流出力手段として示した降圧チョッパ回路20は他の周知の回路方式(例えば、フライバック型等)であってもよい。同様に、交流変換手段として示したフルブリッジ回路30も他の周知の回路方式(例えば、プッシュプル型等)であってもよい。
(2)上記各実施例における非対称矩形波電流は図1、3、4及び5の波形を適宜組み合せた複合的なものであってもよい。即ち、正電流の実効値と負電流の実効値を周期的に偏らせた非対称波形としつつも、変調1周期における両者の実効値がほぼ等しくなるようにすればよい。
<<発明II.対称電流期間Tsの制御>>
ここでハロゲンサイクルについて簡単に説明しておく。ハロゲンサイクルはある温度条件を満たすことで安定して行われることが知られているが、温度条件はランプ電流波形や点灯周波数、ランプ空冷方法で変えることができる。また、温度条件を急激に変化させるとハロゲンサイクルが活性化し突起が一時成長したり溶解したりすることが実験でわかっている。例えば、温度が高くなるような波形または周波数で点灯させた電極を、温度が低くなる波形または周波数に切り替えた場合、温度変化率にもよるが突起は一時成長し、その逆は一時溶解する。
これに基づき、図7においてランプ電極先端の状態の変化を再度詳細に説明すると、最初に状態(a)のような突起があるとして、正電流のデューティが増大されると、電極は状態(b)となる。次に対称矩形波電流、すなわちデューティが正負対称の時は、非対称波形時に温度が高かったA側の電極は温度が低くなることで一時成長、また温度が低かったB側の電極は温度が高くなることで一時溶解する(図7(c))。しかし、安定したハロゲンサイクルの温度条件を満たさない対称波形でランプを点灯させていると、ハロゲンサイクルのバランスが崩れ両突起はともに溶解し、電極は状態(d)となる。そして次に負電流のデューティが増大されると、電極は状態(e)となる。再び正電流のデューティが増大されると、電極は状態(f)となる(状態(a)に戻る)。もちろん、図7は本発明の原理を誇張して図示したものであり、現実には視認できるほどの突起の成長/溶解があるとは限らない。
ところで上記発明Iにおいては、突起の溶解と成長が同程度の速さで進行するものとして基本的な概念を説明した。しかし、実際には、溶解と成長とを全く同じ速さで進行させることは難しく、それらの速さには若干の差がある。その結果として短時間的にはランプ電圧をある範囲に維持できるものの、長時間的には、速さの差の影響が徐々に累積し、ランプ電圧を所定の範囲に維持できない場合がある。
発明者らの実験によると、対称矩形波電流部分の周波数を高くする、または周期数を増やすとハロゲンサイクルのバランスが崩れて溶解の進行が成長の進行を若干上回ることが確認された。ここで、長時間的には、突起の溶解の進行が成長の進行を上回れば電極間距離は増大してランプ電圧が上昇し、成長の進行が溶解の進行を上回れば電極間距離は減少してランプ電圧が低下することになる。そして、この傾向はランプ電流波形の非対称性だけでなく、選択する点灯周波数・周期、ライフの進行度などによっても影響を受けることが確認されている。
より具体的には、期間T1、Ts、T2を同じ周波数f1で点灯する場合、期間T1及びTsでは期間T2よりも電極間距離の短縮傾向(長期的な成長傾向)が若干強いことが確認されている。即ち、f1が比較的低い周波数(fL)の場合には、期間T1及びTsでも期間T2でも少しずつ長期的成長が進むが、その寄与度は期間T1及びTsの方が期間T2よりも若干大きい。また、f1が比較的高い周波数(fH)の場合には、期間T1及びTsでも期間T2でも少しずつ長期的溶解が進むが、その寄与度は期間T2の方が期間T1及びTsよりも若干大きい。そして、f1がその中間的な周波数(fM)の場合、期間T1及びTsではわずかに長期的成長が進み、期間T2ではわずかに長期的溶解が進むことになる。
発明IIは、上記の傾向を勘案し、ランプパラメータ(ランプ電圧、点灯時間等)を検出した上でランプ電流波形の正負対称波形の周波数、または周期数を制御し、選択した点灯周波数やライフにかかわらず長時間的に電極間距離を適正に保つものである。
概略として、検出されたランプパラメータに応じて、(A)期間Tsの周波数を制御し、又は(B)期間T0に含まれる全サイクル数に対する期間Tsに含まれるサイクル数の割合を制御するものである。
なお、ここでいう「又は」とは(A)のみを行なう場合、(B)のみを行なう場合、及び(A)と(B)の両方を同時に行なう場合を意味している。
また、(B)の態様には、(B1)T0の期間長を固定として、Tsの期間長を変化させる(同時にT1及びT2の期間長も変化させる)もの、(B2)T0の期間長を可変として、T1及びT2の期間長を固定してTsの期間長を変化させるもの、及び(B3)T0の期間長を可変として、Tsの期間長を固定してT1及びT2の期間長を変化させるものが含まれる。
より詳細には、以下の4通りの態様がある。
(1)f1=fLの場合であって、ランプパラメータが電極間距離の所定量以上の減少を示した場合に、(A)Tsの周波数を比較的高めのf2に上昇させてTsにおける電極の溶解傾向を強め、電極間距離を回復させる。
(2)f1=fHの場合であって、ランプパラメータが電極間距離の所定量以上の増加を示した場合に、(A)Tsの周波数を比較的低めのf0に降下させてTsにおける電極の成長傾向を強め、電極間距離を回復させる。
(3)f1=fMの場合であって、ランプパラメータが電極間距離の所定量以上の減少を示した場合に、(A)Tsの周波数を比較的高めのf2に上昇させてTsにおける電極の溶解傾向を強め、又は(B)T0に含まれる全サイクル数に対する期間Tsに含まれるサイクル数の割合を増加させてT0全体における電極の溶解傾向を強め、電極間距離を回復させる。
(4)f1=fMの場合であって、ランプパラメータが電極間距離の所定量以上の増加を示した場合、(A)Tsの周波数を比較的低めのf0に降下させてTsにおける電極の成長傾向を強め、又は(B)T0に含まれる全サイクル数に対する期間Tsに含まれるサイクル数の割合を減少させてT0全体における電極の成長傾向を強め、電極間距離を回復させる。
以下に示す実施例においては、特に、上記の(1)及び(3)の場合を想定して説明する。なぜなら、上記(1)及び(3)は、一般に使用される50〜400Hz程度の点灯周波数で想定される状況であり、一方、上記(2)の場合はf1として一般に使用される周波数よりも高い周波数fHをあえて使用しない限り起こり難い状況であるとともに、上記(2)や(4)の場合のような電極間距離の増加は大きな問題ではないからである(ランプ電流を絞る等すれば電極間距離を回復できる)。もちろん、上記(2)又は(4)の場合についても、以下に示す実施例と同様の考え方を適用することができることは言うまでもない。
なお、以降の説明において「周期数」と「サイクル数」とは同義のものとする。
実施例.
図9は本発明IIの第1の実施例を示す回路図である。図28と異なる点はブリッジ制御回路75にモード制御回路700が付加された点である。モード制御回路700にはランプ電圧検出回路(抵抗71及び72)のA点が接続され、ランプ電圧が入力される。モード制御回路700は検出されるランプ電圧に基づいて出力パラメータであるデューティ比を決定してブリッジ制御回路75に入力し、そのデューティ比に従ってブリッジ回路30のスイッチング動作が行われる。
ここで、モード制御回路はランプ電圧に応じて2つの点灯モードを選択できる。一方の点灯モードは通常モードであり、例えば、図8(a)のように正/負電流のデューティを期間T1ではf1を100Hzとし70%:30%を10サイクル(期間T2ではf3を100Hzとし30%:70%を10サイクル)、期間Tsではf2を100Hzとし50%:50%を10サイクルとするものである。他方の点灯モードはVL低下対策モードであり、例えば、図8(b)のように期間Tsのf2を200Hzとし50%:50%を20サイクルとするものである。上述したように、通常点灯モードよりもVL低下対策モードの方が、対称矩形波電流の周波数が高く周期数が多い。よって通常点灯モードでは突起の成長傾向が溶解傾向よりも若干強く、VL低下対策モードでは突起の溶解傾向が成長傾向よりも若干強い。
点灯モードの選択について、まず(当初のランプ電圧がV1以上にあるという前提の下)通常モードで点灯し、ランプ電圧が下限値V1に達したらVL低下対策モードによる点灯を行なってランプ電圧を上昇させ、ランプ電圧が上限値V2(V1<V2)に達したら通常モードによる点灯を行なってランプ電圧を下降させるような制御が行われる。
なお、上記実施例では、期間T0を順に各1個ずつの期間T1、Ts及びT2で構成したが、期間T0内の各期間の順序、個数等は適宜選択可能である。
図10は上述の制御を説明するフローチャートである。
図10において、まず高圧放電灯点灯装置に電源が投入されると、ステップS200の始動・立ち上がり制御を経てランプ50の安定点灯が開始される。この電源が投入されてから安定点灯到達前の数分間の始動・立ち上がり制御では一般的な制御を用いればよく、本発明の本質ではないので説明を省略する。
ステップS210において、デフォルトの設定である通常モードによる点灯が行われる。通常モードの周波数・周期数はランプによって最適なものを適用すればよい。
モード制御回路700はランプ電圧が下限値V1になるまでブリッジ制御回路75に最適となるように設定した周波数かつ周期数で出力させる。ここでは一例としてその値を周波数100Hz、周期数10サイクルとした。なお、下限値V1は55V〜65V程度であればよい。
ステップS220において、ランプ電圧が下限値V1に達するとステップS230に移行する。
モード制御回路700は点灯モードをVL低下対策モードに切替え、ランプ電圧が上限値V2になるまでブリッジ制御回路75に突起溶解用の周波数・周期数で出力させる。ここでは一例としてその値を周波数200Hz、周期数20サイクルとした。定調矩形波電流の周波数100Hz・サイクル数10サイクルから周波数200Hz・サイクル数20サイクルへと変更したことにより、ランプ電圧は上昇していく。なお、上限値V2は65V〜75V程度であればよい。
ステップS240において、ランプ電圧が上限値V2に達するとステップS210に戻り、モード制御回路700は点灯モードを溶解モードから成長モードに切替える。以降、点灯中はステップS210からS240までが繰り返される。
以上のように、対称矩形波電流部分でランプ電圧を積極的にコントロールすることによって、ランプ電圧を長時間にわたって略一定に保つことができ、ランプ電力を確実に確保することができる。また、各モード間の切替えが周波数または周期数の変更のみであるから、ユーザにはモード切替えは視認されない。また、上記の制御は点灯周波数に影響を受け難い(即ち、影響を吸収し易い)構成であるので点灯周波数の設定に自由度が増す。従って、他の条件により点灯周波数に制約がある場合にも適用が容易である。
また、本発明においては、ランプ電圧が低下傾向にある時(即ち、電極間距離が短縮傾向にある時)でも、その電圧低下速度(即ち、電極間距離短縮速度)は、両電極が同時に成長するような従来例における電圧低下速度(電極間距離短縮速度)よりも格段に遅い。即ち、突起の成長速度をG、溶解速度をMとした場合、電極間距離短縮速度が従来例では2×Gであるのに対し、本発明では(G−M)となる。従って、(G−M)<<2Gであるから、本発明においては、電極間距離の挙動をコントロールするのが従来例に比べて大幅に容易となる。
これにより、ランプ電圧検出のサンプリング期間を長くして検出精度を上げることができるとともに、装置の制御に対する突起状態の挙動の追従が高くなるので電極間距離短縮のオーバーシュート的な状態は起こらない。その結果として、突起の過度の成長による弊害を適切かつ確実に防止することができる。
設計例.
実験の結果、以下のような高圧放電灯点灯装置を設計すると好適に突起の成長及び溶解をコントロールできることが分かった。なお、使用ランプの定格電力は200Wである。
通常モードの対称矩形波電流部分(Ts)の周波数を100Hz・サイクル数を5サイクル、VL低下対策モードの対称矩形波電流部分(Ts)の周波数を200Hz・サイクル数を20サイクルとした。そして、通常モードにおける下限値V1、VL低下対策モードにおける上限値V2をそれぞれ62V、68Vとした。
なお、上記は設計の概要を明確にするために代表的な好適な設計例を示したものであり、本発明は上記の数値に限定されるものではない。使用するランプによって適切な数値を設定すればよい。
また、ランプパラメータとしてランプ電圧を検出する例を示したが、ランプパラメータを点灯時間としてもよく、適当なインターバルで通常モードとVL低下対策モードとを切替えるようにしてもよい。なお、この場合の検出回路はタイマとなる(図示せず)。この例は、突起の成長と溶解の挙動がある程度予測できるようなランプ(例えば実験によりそれが実証されたランプ)に対して有効な手法である。そして、ランプ出力の検出を伴わないので誤動作の可能性がないという利点がある。
また、ランプパラメータはランプ電力やランプ電流であってもよい。具体的には、通常モードで点灯した後、定ランプ電流制御時にランプ電力が所定値以下になったことを検出してVL低下対策モードに移行するようにしてもよいし、定ランプ電力制御時にランプ電流が所定値以上になったことを検出してVL低下対策モードに移行してもよい。もっとも、これらの場合は間接的にランプ電圧を検出していることになる。
<<発明III.ランプパラメータに基づくランプ電流波形の制御>>
発明IIでも述べたように、発明Iにおいては、突起の溶解と成長が同程度の速さで進行するものとして本発明の基本的な概念を説明した。しかし、実際には、溶解と成長とを全く同じ速さで進行させることは難しく、それらの速さには若干の差がある。その結果として短時間的にはランプ電圧をある範囲に維持できるものの、長時間的には、速さの差の影響が徐々に累積し、ランプ電圧を所定の範囲に維持できない場合がある。
発明IIでも述べたように、発明者らの実験によると、ランプ電流波形の正負の非対称性を増加させると(例えば正負のデューティ差を大きくすると)溶解の進行が成長の進行を若干上回り、非対称性を低下させると(例えば正負のデューティ差を小さくすると)成長の進行が溶解の進行を若干上回る傾向にあることが確認された。ここで、長時間的には、突起の溶解の進行が成長の進行を上回れば電極間距離は増大してランプ電圧が上昇し、成長の進行が溶解の進行を上回れば電極間距離は減少してランプ電圧が低下することになる。そして、この傾向はランプ電流波形の非対称性だけでなく、選択する点灯周波数やライフの進行度によっても影響を受けることが確認されている。
発明IIIは、上記の傾向を勘案し、ランプパラメータ(ランプ電圧、点灯時間等)を検出した上でランプ電流波形の非対称性の度合いを制御し、選択した点灯周波数やライフにかかわらず長時間的に電極間距離を適正に保つものである。
具体的には、期間T1での正負電流の電流時間積の差をΔIt1とし、期間T2での正負電流の電流時間積の差をΔIt2とした場合、検出されたランプパラメータに応じてΔIt1、ΔIt2の少なくとも一方を制御するものである。
実施例.
本発明IIIの実施例を示す回路図は前述した図9と同じである。即ち、図28と異なる点はブリッジ制御回路75にモード制御回路700が付加された点である。モード制御回路700にはランプ電圧検出回路(抵抗71及び72)のA点が接続され、ランプ電圧が入力される。モード制御回路700は検出されるランプ電圧に基づいて出力パラメータであるデューティ比を決定してブリッジ制御回路75に入力し、そのデューティ比に従ってブリッジ回路30のスイッチング動作が行われる。
ここで、モード制御回路はランプ電圧に応じて2つの点灯モードを選択できる。一方の点灯モードは通常モードであり、例えば、図11のように正/負電流のデューティを期間T1では60%:40%(期間T2では40%:60%)とするものである。他方の点灯モードはVL低下対策モードであり、例えば、図12のように正/負電流のデューティを期間T1では80%:20%(期間T2では20%:80%)とするものである。上述したように、通常点灯モードの非対称性よりもVL低下対策モードの非対称性が大きく、通常点灯モードでは突起の成長傾向が溶解傾向よりも若干強く、VL低下対策モードでは突起の溶解傾向が成長傾向よりも若干強い。
点灯モードの選択について、まず(当初のランプ電圧がV1以上にあるという前提の下)通常モードで点灯し、ランプ電圧が下限値V1に達したらVL低下対策モードによる点灯を行なってランプ電圧を上昇させ、ランプ電圧が上限値V2(V1<V2)に達したら通常モードによる点灯を行なってランプ電圧を下降させるような制御が行われる。
図13は上述の制御を説明するフローチャートであり、図14は図13のフローチャートに対応したタイミングチャートである。
図13において、まず高圧放電灯点灯装置に電源が投入されると、ステップS200の始動・立ち上がり制御を経てランプ50の安定点灯が開始される(図14のtに対応)。この電源が投入されてから安定点灯到達前の数分間の始動・立ち上がり制御では一般的な制御を用いればよく、本発明の本質ではないので説明を省略する。
ステップS210において、デフォルトの設定である通常モードによる点灯が行われる。通常モードのデューティ比はランプによって最適なものを適用すればよい。
モード制御回路700はランプ電圧が下限値V1になるまでブリッジ制御回路75に最適となるように設定したデューティ比Dsを出力させる。ここでは一例としてその値をデューティ比60%:40%とした。なお、下限値V1は55V〜60V程度であればよい。
ステップS220において、ランプ電圧が下限値V1に達するとステップS230に移行する。
モード制御回路700は点灯モードをVL低下対策モードに切替え、ランプ電圧が上限値V2になるまでブリッジ制御回路75に突起溶解用のデューティDmを出力させる(図14のtに対応)。ここでは一例としてその値をデューティ比80%:20%とした。デューティ比を60%:40%(Ds)から80%:20%(Dm)へと、正/負電流のデューティ比がより偏った変調矩形波電流に変更したことにより、ランプ電圧は上昇していく。なお、上限値V2は65V〜75V程度であればよい。
ステップS240において、ランプ電圧が上限値V2に達するとステップS210に戻り、モード制御回路700は点灯モードを溶解モードから成長モードに切替える(図14のtに対応)。以降、点灯中はステップS210からS240までが繰り返される。
以上のように、変調矩形波電流でランプ電圧を積極的にコントロールすることによって、ランプ電圧を長時間にわたって略一定に保つことができ、ランプ電力を確実に確保することができる。また、各モード間の切替えがデューティの変更のみであるから、ユーザにはモード切替えは視認されない。また、上記の制御は点灯周波数に影響を受け難い(即ち、影響を吸収し易い)構成であるので点灯周波数の設定に自由度が増す。従って、他の条件により点灯周波数に制約がある場合にも適用が容易である。
また、本発明においては、ランプ電圧が低下傾向にある時(即ち、電極間距離が短縮傾向にある時)でも、その電圧低下速度(即ち、電極間距離短縮速度)は、両電極が同時に成長するような従来例における電圧低下速度(電極間距離短縮速度)よりも格段に遅い。即ち、突起の成長速度をG、溶解速度をMとした場合、本発明では電極間距離短縮速度が(G−M)であるのに対し、従来例では2×Gとなる。従って、(G−M)<<2Gであるから、本発明においては、電極間距離の挙動をコントロールするのが従来例に比べて大幅に容易となる。
これにより、ランプ電圧検出のサンプリング期間を長くして検出精度を上げることができるとともに、装置の制御に対する突起状態の挙動の追従が高くなるので電極間距離短縮のオーバーシュート的な状態は起こらない。その結果として、突起の過度の成長による弊害を適切かつ確実に防止することができる。
設計例.
実験の結果、以下のような高圧放電灯点灯装置を設計すると好適に突起の成長及び溶解をコントロールできることが分かった。なお、使用ランプの定格電力は200Wである。
通常モードのデューティ比Dsを60%:40%、VL低下対策モードのデューティ比Dmを80%:20%とした。そして、通常モードにおける下限値V1、VL低下対策モードにおける上限値V2をそれぞれ57V、70Vとした。
なお、上記は設計の概要を明確にするために代表的な好適な設計例を示したものであり、本発明は上記の数値に限定されるものではない。使用するランプによって適切な数値を設定すればよい。
変形例.
上記実施例では、期間T1及びT2についてΔIt1及びΔIt2を制御する構成としたが、期間T1のみ又はT2のみについてそれぞれΔIt1のみ及びΔIt2のみを制御する構成としてもよい。なお、両電極構造、発光管の構造、光源装置の構造又はそれらの配置の非対称性に応じて、特に両電極間の温度差に応じて、期間T1の電流波形全体と期間T2の電流波形全体とが互いに正負非対称となっているもの(例えば、通常モードにおける正負のデューティ比が期間T1で55:45、期間T2で35:65等)にも本発明を適用できる。
また、各モードでの変調矩形波電流は図1、3、4及び5の波形を適宜組み合せた複合的なものであってもよい。
なお、図3においては、期間T1及びT2について上記実施例と同様の制御を行えばよい。また、期間T1、T2のデューティ比を変化させずに、期間Ts(デューティ50%の期間)が全体に占める割合を制御してもよい。即ち、VL低下対策モードにおける期間T3の割合を通常モードにおける割合よりも小さくして、VL低下対策モードにおける非対称性を通常モードにおける非対称性よりも増すようにすればよい。
図4においては、例えば、VL低下対策モードにおける最大デューティを通常モードにおける最大デューティよりも大きくすればよい。
また、図5においては、VL低下対策モードにおけるランプ電流上限値を通常モードにおけるランプ電流上限値よりも大きくすればよい(言い換えると、VL低下対策モードにおけるランプ電流下限値を通常モードにおけるランプ電流下限値よりも小さくすればよい)。但し、VL低下対策モードにおけるランプ電流値下限値として放電維持に影響しない程度の電流値を確保する必要がある。
また、ランプパラメータとしてランプ電圧を検出する例を示したが、ランプパラメータを点灯時間としてもよく、適当なインターバルで通常モードとVL低下対策モードとを切替えるようにしてもよい。なお、この場合の検出回路はタイマとなる(図示せず)。この例は、突起の成長と溶解の挙動がある程度予測できるようなランプ(例えば実験によりそれが実証されたランプ)に対して有効な手法である。そして、ランプ出力の検出を伴わないので誤動作の可能性がないという利点がある。
なお、上記実施例は本発明の最も好適な例として示したものであるが、それに関連して以下を注記しておく。
(1)直流出力手段として示した降圧チョッパ回路20は他の周知の回路方式(例えば、フライバック型等)であってもよい。同様に、交流変換手段として示したフルブリッジ回路30も他の周知の回路方式(例えば、プッシュプル型等)であってもよい。
(2)上記各実施例における変調矩形波電流は図1、3、4及び5の波形を適宜組み合せた複合的なものであってもよい。即ち、正電流の電流時間積と負電流の電流時間積を周期的に偏らせた変調波形として、その非対称性(偏り)を制御できればよい。
(3)上記変調矩形波電流の非対称性(偏り)を電流時間積の差によって規定したが、電流二乗時間積の差で規定してもよい。
<<発明IV.立ち上り時の制御>>
ところで、安定点灯時についてのみを考慮するのであれば発明I〜IIIの設計で十分である。しかし、課題としても述べたように、立ち上り期間における制御を別途設けることが望ましい。発明者らの実験によると、上記の安定点灯時の電流波形を立ち上り期間においても印加すると、両電極の突起が溶解してしまうことが分かっている。
立ち上り期間に突起が溶解してしまっても、長時間点灯させるのであれば安定点灯中に再び突起が成長する場合もあるが、ユーザによっては短時間でON/OFFを繰り返す場合もあり、これにより立ち上り期間が点灯時間全体に占める割合が増え、突起が消耗し、ランプが短寿命になってしまうことが予想される。その対策として、以下の実施例では、立ち上り期間は突起の消耗度の小さいランプ電流波形を印加するものである。
実施例1.
図15は発明IVの実施例を示す回路図である。図28と異なるのは、検出手段15及び切換手段16をさらに備えた点である。なお、説明の便宜上、これらの手段を個別のものとして記載しているが、これらの手段は通常のPWM制御回路74等に組み込まれているようなものである。
検出手段15はランプの点灯に関するランプパラメータを検出する手段である。ランプパラメータとは、ランプ点灯開始からの経過時間、ランプ電圧値、ランプ電圧の時間に対する微分値、ランプ電力等のうちの少なくとも1つを含むものである。なお、それぞれの具体的検出方法は後述するように周知のものを用いればよい。
切換手段16は検出手段15からの入力に応じてブリッジ制御回路75の動作状態、即ち、高圧放電灯点灯装置からランプ50への出力状態を第1の出力状態から第2の出力状態切換えるための手段である。即ち概略として、図16に示すように、立ち上り期間は第1の出力状態を維持し、安定点灯時には第2の出力状態とするものである。
ここで、立ち上り期間では突起の消耗度の小さいランプ電流波形を印加する必要があるため、第1の出力状態においては、第2の出力状態よりも正負ランプ電流の非対称性を弱めればよい(即ち、偏りの程度を小さくすればよい)。
具体的には、例えば、発明Iの実施例1〜3との関連においては、第1の出力状態のランプ電流の正負間のデューティ差が、第2の出力状態のランプ電流の正負間のデューティ差よりも小さくなるようにすればよい。
また、発明Iの実施例4との関連においては、第1の出力状態のランプ電流の正負間の電流波高値の差が、第2の出力状態のランプ電流の正負間の電流波高値の差よりも小さくなるようにすればよい。
さらに、発明IIとの関連において、第1の出力状態における期間T0に含まれるサイクル数に対する対称電流期間Tsのサイクル数の割合が、第2の出力状態における期間T0に含まれるサイクル数に対する対称電流期間Tsに含まれるサイクル数の割合よりも大きくなるようにすればよい。
第1の出力状態において、ランプ電流をデューティ50%の正負対称波形としてもよい(正負のデューティ差=0)。
また、突起の消耗が激しくないランプであれば、第1の出力状態においても非対称性を弱めつつも(偏りを小さくしつつも)非対称としてもよい。例えば、第1の出力状態においては、正/負ランプ電流のデューティを60/40%の波形(正負のデューティ差=60−40=20)とし、第2の出力状態においては、正/負ランプ電流のデューティを70/30%の波形(正負のデューティ差=70−30=40)等としてもよい。
そして、発明者らの実験によると、第1の出力状態における正負のデューティを50%として、その出力周波数(点灯周波数)を50Hz〜1kHzから選択した周波数とすることにより、立ち上り期間における突起の溶解を防止できることが確認された。
従って、第1の出力状態と第2の出力状態とでデューティ比だけでなく点灯周波数も切換えるようにしてもよい。
検出手段15と切換手段16による切換動作は以下の通りである。
例えば、ランプパラメータを点灯開始からの経過時間とする場合、検出手段15はタイマであればよい。そして、切換手段16は、経過時間が所定値t1に達するまではブリッジ回路30の出力を第1の出力状態に維持し、所定値t1に達した後は第1の出力状態から第2の出力状態に切換えればよい。なお、t1はランプの種類にもよるが、1分〜20分程度とすればよい。
また、ランプパラメータをランプ電圧値とする場合は、検出手段15は降圧チョッパ回路20の出力端に接続された分圧回路であればよい(抵抗71及び72を用いればよい)。そして、切換手段16は、ランプ電圧が所定値V1に達するまではブリッジ回路30の出力を第1の出力状態に維持し、所定値V1に達した後は第1の出力状態から第2の出力状態に切換えるようにすればよい。
また、ランプパラメータをランプ電圧の時間に対する微分値とする場合は、検出手段15は上記の分圧回路に加えて微分値を検出する手段を備えればよい。そして、切換手段16は、ランプ電圧微分値が所定値dV1/dtに下がるまではブリッジ回路30の出力を第1の出力状態に維持し、所定値dV1/dtまで低減された後は第1の出力状態から第2の出力状態に切換えるようにすればよい。
またさらに、経過時間、ランプ電圧値、ランプ電圧微分値による検出を併用して、それらによる検出結果の論理和又は論理積をとるようにしてもよい。
また、立ち上り期間(低ランプ電圧期間)のための定電流制御から安定点灯時のための定電力制御への切換えと、第1の出力状態から第2の出力状態への切換えを同時に行なってもよい。これによりPWM制御回路74等における制御系の構成を簡素化できる。
なお、第2の出力状態において実施例4の制御を用いる場合、切換手段16はPWM制御回路74に、又はブリッジ制御回路75及びPWM制御回路74に接続されるべきである。本発明はこのような各種制御の組み合わせ及び各手段/回路の接続を限定するものではない。
上記の構成により、ランプ点灯開始から消灯まで使用期間全体にわたって電極の突起を適切な状態に制御しながら点灯することができ、フリッカの防止及び適切なランプ電圧の維持を達成できる。
図6Aは実施例1に対応する本発明の点灯方法を示すフローチャートである。同フローチャートはランプ放電開始の始動動作を経て安定点灯状態に達した後の動作を示すものである。
ステップS100において、安定点灯の初期動作が行われ、このステップの終了時に電極先端の状態は図2の(d)の状態にあるものとする。
ステップS110において、電極Aの突起を溶解させるとともに電極Bの突起を成長させるための非対称矩形波電流が供給される(期間T1)。具体的には、正電流>負電流となるように電流波形が形成される。
ステップS120において、電極Aの突起を成長させるとともに電極Bの突起を溶解させるための非対称矩形波電流が供給される(期間T2)。具体的には、正電流<負電流となるように電流波形が形成される。
なお、ここでいう非対称矩形波電流は図1、図3及び図5の電流波形のいずれかに相当する。図4の電流波形については、正電流が負電流よりも大きい期間がステップS110に相当し、正電流が負電流よりも小さい期間がステップS120に相当する。
そして、ステップS110とS120が周期T0で繰り返される。ここで、1回のループにおける正電流の積分値の合計と負電流の積分値の合計とが等しくなるようにする。
また、図6Bに示すように、図3の電流波形に対応して、ステップS110及びステップS120の後に、対称の(即ち、正電流=負電流の)矩形波電流を供給するステップS115及びS125をそれぞれ挿入してもよい(期間T3)。そして、ステップS110からS125が周期T0で繰り返される。ここでも、ループ1週における正電流の積分値の合計と負電流の積分値の合計が等しくなるようにする。
上記より、一対の電極の突起を交互かつ同時に成長/溶解するようにしたので、フリッカを防止しつつも、突起の過度の成長による照度不足等の問題を解消できる。
図17は実施例5に対応する点灯方法を示すフローチャートである。言い換えると、同フローチャートは図6A又は16BのステップS100に含まれ得る部分である。
点灯が開始されると、ステップS102で立ち上り期間のための第1の出力状態が維持される。例えば、正/負のデューティが50%/50%であり、周波数50Hz〜1kHzの正負対称波形のランプ電流が印加される。
ステップS104において、上述したようなランプパラメータの検出及び判断が行われる。ステップS104でYesの場合、即ちランプパラメータが所定の条件を満たした場合、ステップS106に進む。Noの場合はステップS102に戻り第1の出力状態を維持する。
ステップS106で第1の出力状態から第2の出力状態に切換えられる。第2の出力状態においては、実施例1〜4に示したような電流波形をランプに印加すればよい。
上記より、立ち上り期間及び安定点灯時それぞれに適した点灯方法を適用したので、フリッカを防止しつつも、ランプ点灯開始から消灯までの全使用期間について、突起の過度の成長による照度不足等の問題を解消できる。
なお、上記実施例は本発明の最も好適な例として示したものであるが、それに関連して以下を注記しておく。
(1)直流出力手段として示した降圧チョッパ回路20は他の周知の回路方式(例えば、フライバック型等)であってもよい。同様に、交流変換手段として示したフルブリッジ回路30も他の周知の回路方式(例えば、プッシュプル型等)であってもよい。
(2)上記各実施例における非対称矩形波電流は図1、3、4及び5の波形を適宜組み合せた複合的なものであってもよい。
<<発明V.リフレクタ使用時の制御>>
発明I〜IVにおいて、通常の矩形波で点灯した場合に(即ち、両電極に同じ電子的作用を与えた場合に)両電極の温度が等しくなるという仮定の下でその作用効果を説明してきた。
発明Vとして、実際にランプがリフレクタに取り付けられ、あるいはさらにランプに副反射鏡が取り付けられ、同じ電子的作用を及ぼしたとしても電極A、B間に温度差が生じるような場合について説明する。以下の説明においては、電極Aがリフレクタのネック側に、電極Bが開口側に装着され、副反射鏡はないものとする(副反射鏡がある場合については段落0134において述べる)。
ここで、仮に正負対称波形を印加した場合(同じ電子的作用を及ぼした場合)、電極Aの平均温度が電極Bの平均温度に比べて高くなる。また、発明Iのように、周期T0において、正電流と負電流の総量(電流時間積の合計)が等しくなるような場合も同様に、電極Aの平均温度が電極Bの平均温度に比べて高くなり、電極Aの突起は電極Bの突起よりも溶解し易く、その結果として電極Aは電極Bよりも消耗が大きくなる。
従って、以下の実施例においては、上記発明Iの基本的原理を取り入れつつも、周期T0について正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなるようにして電極Aの突起溶解を緩和し、それにより電極本体の消耗を抑制し、ランプの長寿命化を図るものである。
発明Vの実施例の回路構成は発明Iのものと同様であるが、期間T1及びT2の相対的な関係が異なる。
実施例1.
図18は発明Vの第1の実施例を示す電流波形図である。なお、以降の説明において、期間T1の正電流/負電流のデューティ比をそれぞれD1/D1、期間T2の正電流/負電流のデューティ比をそれぞれD2/D2とする。
本実施例においては、図1Aの参考例と同様に、変調周期T0が期間T1及び期間T2を含み、期間T1と期間T2を通じて点灯周波数はf1で一定であるが、1サイクル内のデューティ比が期間T1と期間T2では異なっている。即ち、期間T1ではD1>D1であり、期間T2ではD2<D2である。なお、デューティ比はブリッジ制御回路75によって制御され、点灯周波数f1は50Hz〜1kHz、好ましくは50Hz〜400Hzである。
本実施例が発明Iの図1Aと相違する点は以下の通りである。
期間T1と期間T2とでは正負電流間のデューティ差が異なり、期間T1におけるデューティ差(D1−D1)が期間T2のデューティ差(D2−D2)よりも小さい。例えば、期間T1においてデューティD1、D1をそれぞれ60%、40%(デューティ差20%)として、期間T2におけるデューティD2、D2をそれぞれ20%、80%(デューティ差60%)等とすればよい。
その結果として、期間T0において正電流の平均デューティが負電流の平均デューティよりも小さくなり、従って正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
以上のように、本実施例によると、ネック側電極Aの突起の溶解及び電極本体の消耗が抑制され、ランプ寿命が改善される。
実施例2.
図19は発明Vの第2の実施例を示す電流波形図である。
本実施例においては、実施例1と同様に、変調周期T0が期間T1及び期間T2を含み、期間T1と期間T2を通じて点灯周波数はf1で一定であり、期間T1ではD1>D1であり、期間T2ではD2<D2である。なお、デューティ比はブリッジ制御回路75によって制御され、点灯周波数f1は50Hz〜1kHz、好ましくは50Hz〜400Hzである。
同実施例が実施例1と相違する点は、各デューティについて、D1=D2、D1=D2であり、期間T1と期間T2とでは正負電流間のデューティ差は等しいが、期間T1の長さが期間T2よりも短い点である。
その結果として、期間T0において正電流の平均デューティが負電流の平均デューティよりも小さくなり、従って正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
なお、得られる効果は実施例1と同様である。
実施例3.
図20Aは発明Vの第3の実施例を示す電流波形図である。
なお、以降の説明において、期間T1の正電流/負電流の電流幅をそれぞれd1/d1、期間T2の正電流/負電流の電流幅をそれぞれd2/d2とする。
本実施例では、各電流幅について、d1<d2、d1=d2であり、期間T1と期間T2とでは点灯周波数は異なるが期間長が等しい。但し、各デューティについては、実施例1又は2と同様に、D1>D1、かつ、D2<D2である。
その結果として、期間T0において、正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
図20Bは発明Vの第3の実施例の変形例である。
ここでも各電流幅について、d1<d2、d1=d2であり、期間T1と期間T2とでは点灯周波数は異なるが各期間に含まれる波形のサイクル数が等しい。
その結果として、期間T0において、正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
なお、実施例3(図20A及び20B)によって得られる効果は実施例1と同様である。
また、期間T1及びT2において、それぞれ適正な周波数(例えば、50Hz〜1kHz、より好ましくは50Hz〜400Hz)とすることが必要である。
実施例4.
図21は発明Vの第4の実施例を示す電流波形図である。
本実施例は、図5(a)と同様に、ブリッジ制御回路75によってランプ電流波形がデューティ比50%一定で制御される一方、PWM制御回路74によってランプ電流の波高値が増加/減少させられている。なお、ブリッジ制御回路75においてデューティ制御を行う必要がないのでブリッジドライバICに安価なものを使用することができるが、降圧チョッパ回路20の電流容量を大きくする必要がある。
また、参考例と同様に、その光出力の変化が視認されないように、点灯周波数を比較的高くする必要がある(例えば100Hz以上、より好ましくは200Hz以上)。
本実施例が図5(a)と相違する点は以下の通りである。
期間T1と期間T2とでは正負電流間の波高値の差が異なり、期間T1の波高値の差が期間T2の波高値の差よりも小さい。図21の破線で示したように、期間T1の平均電流値の絶対値は期間T2の平均電流値の絶対値よりも小さい。
その結果として期間T0において、正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
実施例5.
図22は発明Vの第5の実施例を示す電流波形図である。
本実施例も実施例4と同様に、ブリッジ制御回路75によってランプ電流波形がデューティ比50%一定で制御される一方、PWM制御回路74によってランプ電流の波高値が増加/減少させられている。
本実施例は、期間T1と期間T2とでは正負電流間の波高値の差は等しいが、期間T1の長さが期間T2よりも短い点で図5(a)の参考例と異なる。
その結果として期間T0において、正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
実施例6.
図23A〜23Dは発明Vの第6の実施例を示す電流波形図である。
実施例6においては、図3と同様に、電流時間積を偏らせない電流、即ち正負対称電流の期間Tsを挿入している。
図23Aは実施例1(図18)、実施例3(図20A)及び実施例4(図21)に対応するものである。即ち、図23Aは、図18、図20A又は図21における期間T1と期間T2の間に期間Tsを挿入したものである。
図23Bは実施例2(図19)、実施例3(図20B)及び実施例5(図22)に対応するものである。即ち、図23Bは、図19、図20B又は図22における期間T1と期間T2の間に期間Tsを挿入したものである。なお、期間Tsの技術的意義や決定方法等は図3に関連して説明した参考例と同様である。
図23Cは基本的には実施例1(図18)、実施例3(図20A)及び実施例4(図21)に対応するものである。図23Cは、期間T0当たりの期間T1、T2及びTsの挿入回数について、期間T1の挿入回数が期間T2の挿入回数よりも少なくしたものである。
また、図23Dは基本的には実施例2(図19)、実施例3(図20B)及び実施例5(図22)に対応するものである。図23Dは、期間T0当たりの期間T1、T2及びTsの合計期間長について、期間T1の合計期間長が期間T2の合計期間長よりも短くしたものである。
なお、T1、T2及びTsの並び順は規則的なものであってもよいし、ランダムなものであってもよい。
図23A〜23Dいずれの場合も、その結果として期間T0において正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなる。
実施例7.
またさらに、図18〜図23のいずれかの波形において、期間毎の波形変化を連続的なものとしてもよい。例えば、図4に示した波形のようにデューティの変化を連続的にして、期間T0において正電流の電流時間積の合計が負電流の電流時間積の合計よりも小さくなるようにしてもよい。
以上の実施例1〜7によって、フリッカの効果的な防止に加えて、ネック側電極の消耗を抑制することができるので、参考例で得られた効果に加えてランプの長寿命化を図ることができる。
図24Aは発明Vの点灯方法を示すフローチャートである。同フローチャートはランプ放電開始の始動動作を経て安定点灯状態に達した後の動作を示すものである。
ステップS100において、安定点灯の初期動作が行われ、このステップの終了時に電極先端の状態は図2の(d)の状態にあるものとする。
ステップS110において、電極Aの突起を溶解させるとともに電極Bの突起を成長させるための変調矩形波電流が供給される(期間T1)。具体的には、正電流の電流時間積(It)>負電流の電流時間積(It)となるように電流波形が形成される。
ステップS120において、電極Aの突起を成長させるとともに電極Bの突起を溶解させるための変調矩形波電流が供給される(期間T2)。具体的には、正電流の電流時間積(It)<負電流の電流時間積(It)となるように電流波形が形成される。
なお、ここでいう変調矩形波電流は図18〜図22に対応する電流波形のいずれかに相当する。
そして、ステップS110からS120までが周期T0で繰り返される。ここで、1回のループにおける正電流の電流時間積の合計(ΣIt)が負電流の電流時間積の合計(ΣIt)よりも小さくなるようにする。
また、図24Bに示すように、図23A〜23Dの電流波形に対応して、ステップS110及びステップS120の後に、対称の(即ち、正負対称の)矩形波電流を供給するステップS115及びS125をそれぞれ挿入してもよい(期間T3)。そして、ステップS110からS125までが周期T0で繰り返される。ここでも、1回のループにおける正電流の電流時間積の合計(ΣIt)が負電流の電流時間積の合計(ΣIt)よりも小さくなるようにする。
上記より、温度条件の異なる一対の電極の突起を、その温度条件に対応して交互かつ同時に成長/溶解するようにしたので、フリッカを防止しつつもランプの長寿命化を図ることもできる。
なお、図25のようにランプに副反射鏡64が取り付けられている場合は、正負対称波形を印加したとすると副反射鏡側電極が高温となる。従って、副反射鏡付きの場合は、上記説明において、「正電流」及び「+」の符号をそれぞれ「負電流」及び「−」の符号に、「負電流」及び「−」の符号をそれぞれ「正電流」及び「+」の符号に読み替えるものとする(即ち、図25に示すように、電極Bから電極Aへ向かう電流を正電流とし、その逆を負電流として図18〜23を参照するものとする)。
また、本明細書においては、電極間の温度差の要因として、リフレクタによるもの、副反射鏡によるもの及びランプ冷却手段によるものを挙げたが、それ以外でも、両電極構造の差によるもの、ランプ設置の向きによるものなど他の要因による温度差に対しても本発明は適用可能である。
即ち、正負対称電流を印加したなら高温となる側の電極から他方の電極に向かう電流を正電流とし、その逆を負電流として各実施例を実施するものとする。
なお、上記実施例は本発明の最も好適な例として示したものであるが、それに関連して以下を注記しておく。
(1)直流出力手段として示した降圧チョッパ回路20は他の周知の回路方式(例えば、フライバック型等)であってもよい。同様に、交流変換手段として示したフルブリッジ回路30も他の周知の回路方式(例えば、プッシュプル型等)であってもよい。
(2)上記各実施例における変調矩形波電流は図18〜23の波形を適宜組み合せた複合的なものであってもよい。即ち、正電流の電流時間積と負電流の電流時間積を周期的に偏らせた変調波形としつつも、変調1周期における正電流の電流時間積の合計を負電流の電流時間積の合計よりも小さくすればよい。
(3)上記各実施例において、波形を電流時間積によって規定したが、電流二乗時間積によって規定しても同様の作用効果が得られる。
上記各発明の実施例では、従来の種々の問題を解消する高圧放電灯点灯装置を示したが、それを用いたアプリケーションとしてのプロジェクタを図26に示す。図26において、61は上記で説明した実施例の高圧放電灯点灯装置、62は高圧放電灯50が取り付けられるリフレクタ、63は高圧放電灯点灯装置61、高圧放電灯50及びリフレクタ62を内蔵する筐体である。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。そして、図示されない映像系の部材等を筐体63内に適宜配置してプロジェクタが構成される。
これにより、フリッカ回避はもちろんのこと、照度不足の回避、長期的な信頼性の確保等を達成する信頼性の高いプロジェクタを得ることができる。
1:発光管
10:直流電源
15:検出手段
16:切換手段
20:降圧チョッパ回路
30:フルブリッジ回路
40:始動回路
50:高圧放電灯
61:高圧放電灯点灯装置
62:リフレクタ
63:筐体
64:副反射鏡
70:制御回路
71,72,73:抵抗
74:PWM制御回路
75:ブリッジ制御回路
76:誤差アンプ
77:乗算器
78:積分回路
79:直流電源
700:モード制御回路
A、B:電極

Claims (6)

  1. 第1及び第2の電極が対向配置された発光管を有する高圧放電灯に矩形波交流電流を供給するための交流電力供給手段を備え、前記第1の電極から前記第2の電極に向かう電流を正電流、その逆を負電流とした場合に、電流波形を正負対称としたならば前記第1の電極が前記第2の電極よりも高温になる高圧放電灯点灯装置において、
    前記交流電力供給手段が、前記矩形波交流電流の電流値を決定する直流出力手段、及び前記矩形波交流電流の極性反転を制御する交流変換手段からなり、
    第1の非対称電流期間T1では正電流の電流時間積が負電流の電流時間積よりも大きく、第2の非対称電流期間T2では負電流の電流時間積が正電流の電流時間積よりも大きく、前記第1の非対称電流期間T1及び第2の非対称電流期間T2が所定の周期で繰り返され、前記所定の周期の1周期において、前記正電流の電流時間積の合計が前記負電流の電流時間積の合計よりも小さくなるように、前記直流出力手段及び前記交流変換手段によって前記矩形波交流電流が形成される高圧放電灯点灯装置。
  2. 請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記第1の電極がリフレクタのネック側に、前記第2の電極が前記リフレクタの開口側に配置される高圧放電灯点灯装置。
  3. 請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記矩形波交流電流がさらに、正負対称矩形波の対称電流期間Tsを前記第1の非対称電流期間T1と前記第2の非対称電流期間T2の間に含む高圧放電灯点灯装置。
  4. 請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記交流変換手段が正電流と負電流のデューティ比を調整する制御手段を備え、
    前記第1の非対称電流期間T1では正電流のデューティが負電流のデューティよりも大きく、前記第2の非対称電流期間T2では負電流のデューティが正電流のデューティよりも大きく、前記所定の周期の1周期において正電流の平均デューティが負電流の平均デューティよりも小さくなるように前記制御手段が構成された高圧放電灯点灯装置。
  5. 請求項4記載の高圧放電灯点灯装置において、前記第1の非対称電流期間T1における正電流と負電流のデューティ差が前記第2の非対称電流期間T2における負電流と正電流のデューティ差と等しく、前記第1の期間T1が前記第2の期間T2よりも短い高圧放電灯点灯装置。
  6. 請求項1から5いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、前記高圧放電灯、リフレクタ、並びに前記高圧放電灯点灯装置及び前記リフレクタを内包する筐体を備えたプロジェクタ。
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