JP2011002132A - 調湿システム - Google Patents

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Abstract

【課題】室内を調湿する調湿装置と室内の空気を室外へ排出する排気用の補助ファンとを備えた調湿システムにおいて、上記補助ファンの運転状態に影響されずに調湿装置の運転を継続させる。
【解決手段】調湿システム(1)に、補助ファン(4)を起動する起動信号又は補助ファン(4)を停止する停止信号が補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、圧縮機(53)の運転容量を上記起動信号又は停止信号の入力時の運転容量よりも小さくする圧縮機制御部(6)を設ける。
【選択図】図12

Description

本発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続された吸着熱交換器を利用して調湿運転を行う調湿装置を備えた調湿システムに関するものである。
従来より、室内を調湿する調湿装置が知られている。例えば、特許文献1には、表面に吸着剤を担持させた吸着熱交換器を備えた調湿装置が開示されている。
特許文献1の調湿装置は、2つの吸着熱交換器を備えた冷媒回路が設けられている。この冷媒回路は、第1の吸着熱交換器が凝縮器となって第2の吸着熱交換器が蒸発器となる第1動作と、第2の吸着熱交換器が凝縮器となって第1の吸着熱交換器が蒸発器となる第2動作とを、所定の時間間隔で交互に行う。蒸発器として動作する吸着熱交換器では、吸着剤に空気中の水分が吸着される。凝縮器として動作する吸着熱交換器では、水分が吸着剤から脱離して空気に付与される。
又、特許文献1の調湿装置は、各吸着熱交換器を通過した空気の一方を室内へ供給して他方を室外へ排出する。除湿運転中の調湿装置では、第1及び第2の吸着熱交換器のうち蒸発器として動作する方を通過した室外空気が室内へ供給され、凝縮器として動作する方を通過した室内空気が室外へ排出される。また、加湿運転中の調湿装置では、第1及び第2の吸着熱交換器のうち蒸発器として動作する方を通過した室内空気が室外へ排出され、凝縮器として動作する方を通過した室外空気が室内へ供給される。
ところで、例えばオフィス等の省エネ対策として、室内を適正な換気量に保つことが考えられる。つまり、室内の目標換気量は、その室内にいる人の人数によっても決定されるため、例えば、その室内に頻繁に人が出入りする場合には、目標換気量が大きく変動する。このことから、上記調湿装置だけでは十分に対応できないことがある。
そこで、上記調湿装置と、該調湿装置とは別に設けられた排気用の補助ファンとで構成された調湿システムを用いることが考えられる。この調湿システムを用いれば、目標換気量の変動に合わせて上記補助ファンをON/OFFすることで、室内を適正な換気量に保ち、且つオフィス等の省エネ要望にも対応可能となる。
特開2006−078108号公報
しかしながら、このような調湿システムにおいて、上記調湿装置の運転中に補助ファンをON/OFFすると、上記調湿装置の調湿運転がうまく行えなくなる可能性がある。
つまり、上記補助ファンを起動すると、室内の静圧が下がるために、上記調湿装置における供給空気の風量が増加するとともに排出空気の風量が減少する。また、上記補助ファンを停止すると、逆に上記調湿装置における供給空気の風量が減少するとともに排出空気の風量が増加する。
このように、上記調湿装置の運転中に上記補助ファンを起動又は停止させることで、上記調湿装置の供給空気及び排出空気の風量が変動すると、該供給空気及び排出空気を被熱交換流体とする上記吸着熱交換の熱交換量が変動して、上記冷媒回路の圧力状態、特に高圧側の圧力が安定しなくなる。そして、凝縮器となる吸着熱交換器を通過する供給空気又は排出空気の風量が極端に低下した場合、上記冷媒回路の高圧側の圧力が急上昇し、場合によっては、高圧異常で上記調湿装置を停止しなければならないこともある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内を調湿する調湿装置と室内の空気を室外へ排出する排気用の補助ファンとを備えた調湿システムにおいて、上記補助ファンの運転状態に影響されずに調湿装置の運転を継続させることにある。
第1の発明は、室外の空気を供給空気として室内へ供給する給気ファン(26)と、室内の空気を排出空気として室外へ排出する排気ファン(25)と、一方を上記供給空気が通過して他方を上記排出空気が通過する第1及び第2吸着熱交換器(51,52)が接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(50)を有する調湿装置(10)と、室内の空気を室外へ排出する排気用の補助ファン(4)とを備えた調湿システムを前提としている。
そして、上記調湿システムにおいて、上記冷媒回路(50)に接続された圧縮機(53)は、運転容量可変に構成され、上記補助ファン(4)を起動する起動信号又は上記補助ファン(4)を停止する停止信号が該補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、上記圧縮機(53)の運転容量を上記起動信号又は上記停止信号の入力時の運転容量よりも小さくする容量制御部(6)を備えていること特徴としている。
第1の発明では、上記圧縮機(53)の運転容量を小さくして上記冷媒回路(50)の冷媒循環量を少なくすることにより、上記補助ファン(4)の起動又は停止に起因して生じる上記冷媒回路(50)の高圧圧力の上昇を抑えることができるようになる。
第2の発明は、第1の発明において、上記排出空気の風量を変更する排気側の風量変更機構(8a)と、上記調湿装置(10)が供給空気を除湿する除湿運転中に、上記起動信号が該補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、上記排気側の風量変更機構(8a)を制御して上記排出空気の風量を上記起動信号入力時の風量よりも大きくする排気側の風量調整部(5a)とを備えたことを特徴としている。
第2の発明では、上記調湿装置(10)の除湿運転中に、上記補助ファン(4)を起動しようとする場合には、上記排気側の風量変更機構(8a)により、排出空気の風量を増加させる。つまり、上記補助ファン(4)を起動すると、室内の静圧が下がるために、上記調湿装置(10)の排出空気の風量が減少しようとするが、上記排気側の風量変更機構(8a)により、この風量の減少が抑制される。これにより、上記除湿運転時に補助ファン(4)が起動した場合でも、排出空気の風量が変動しにくくなる。この結果、上記冷媒回路(50)の高圧圧力が安定する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記供給空気の風量を変更する給気側の風量変更機構(8b)と、上記調湿装置(10)が供給空気を加湿する加湿運転中に、上記停止信号が該補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、上記給気側の風量変更機構(8b)を制御して上記供給空気の風量を上記停止信号入力時の風量よりも大きくする給気側の風量調整部(5b)とを備えていることを特徴としている。
第3の発明では、上記調湿装置(10)の加湿運転中に、上記補助ファン(4)を停止しようとする場合には、上記給気側の風量変更機構(8b)により、供給空気の風量を増加させる。つまり、上記補助ファン(4)を停止すると、室内の静圧が上がるために、上記調湿装置(10)の供給空気の風量が減少しようとするが、上記給気側の風量変更機構(8b)により、この風量の減少が抑制される。これにより、上記加湿運転時に補助ファン(4)が起動した場合でも、供給空気の風量が変動しにくくなる。この結果、上記冷媒回路(50)の高圧圧力が安定する。
本発明によれば、上記容量制御部(6)により、上記補助ファン(4)の起動又は停止に起因して生じる上記冷媒回路(50)の高圧圧力の上昇を抑えることができる。これにより、上記調湿システムにおいて、上記補助ファン(4)の運転状態に影響されずに調湿装置(10)の運転を継続させることができる。
また、上記第2の発明によれば、上記排気側の風量変更機構(8a)により、上記補助ファン(4)の起動に起因して生じる排出空気の風量の減少を抑制することができ、上記冷媒回路(50)の高圧圧力が安定する。これにより、上記調湿システムにおいて、上記補助ファン(4)の運転状態に影響されずに調湿装置(10)の運転を継続させることができる。
また、上記第3の発明によれば、上記給気側の風量変更機構(8b)により、上記補助ファン(4)の停止に起因して生じる供給空気の風量の減少を抑制することができ、上記冷媒回路(50)の高圧圧力が安定する。これにより、上記調湿システムにおいて、上記補助ファン(4)の運転状態に影響されずに調湿装置(10)の運転を継続させることができる。
前面側から見た調湿装置をケーシングの一部および電装品箱を省略して示す斜視図である。 調湿装置をケーシングの天板を省略して示す平面図である。 冷媒回路の構成を示す配管系統図であって、(A)は第1動作中の動作を示すものであり、(B)は第2動作中の動作を示すものである。 吸着熱交換器の概略斜視図である。 調湿装置におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 除湿換気運転の第1動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図、及び左側面図である。 除湿換気運転の第2動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図、及び左側面図である。 加湿換気運転の第1動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図、及び左側面図である。 加湿換気運転の第2動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図、及び左側面図である。 単純換気運転における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図、及び左側面図である。 調湿システムの概略図である。 調湿システムにおけるシステムコントローラの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態の調湿システム(1)は、調湿装置(10)と排気用の補助ファン(4)とを備えている。
上記調湿装置(10)は、室内の湿度調節と共に室内の換気を行うものであり、取り込んだ室外空気(OA)を湿度調節して室内へ供給すると同時に、取り込んだ室内空気(RA)を室外に排出するものである。一方、上記排気用の補助ファン(4)は、室内の目標換気量の変動に伴って、起動又は停止するものである。
まず、上記調湿装置(10)及び上記排気用の補助ファン(4)について説明した後で、上記調湿システム(1)について説明する。
〈調湿装置〉
まず、上記調湿装置(10)の構造について説明する。なお、ここでの説明で用いる「上」「下」「左」「右」「前」「後」「手前」「奥」は、特にことわらない限り、調湿装置(10)を前面側から見た場合の方向を意味している。
図1,図2に示すように、調湿装置(10)は、ケーシング(11)を備えている。また、ケーシング(11)内には、冷媒回路(50)が収容されている。この冷媒回路(50)には、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)、及び電動膨張弁(55)が接続されている。冷媒回路(50)の詳細は後述する。
ケーシング(11)は、やや扁平で高さが比較的低い直方体状に形成されている。ケーシング(11)では、図1における左手前の側面(即ち、前面)を形成する部分が前面パネル部(12)となり、同図における右奥の側面(即ち、背面)を形成する部分が背面パネル部(13)となっている。また、このケーシング(11)では、同図における右手前の側面を形成する部分が第1側面パネル部(14)となり、同図における左奥の側面を形成する部分が第2側面パネル部(15)となっている。
ケーシング(11)には、外気吸込口(24)と、内気吸込口(23)と、給気口(22)と、排気口(21)とが形成されている。外気吸込口(24)及び内気吸込口(23)は、背面パネル部(13)に開口している。背面パネル部(13)では、その下側部分に外気吸込口(24)が形成され、その上側部分に内気吸込口(23)が形成されている。給気口(22)は、第1側面パネル部(14)における前面パネル部(12)側の端部付近に配置されている。排気口(21)は、第2側面パネル部(15)における前面パネル部(12)側の端部付近に配置されている。
ケーシング(11)の内部空間には、上流側仕切板(71)と、下流側仕切板(72)と、中央仕切板(73)と、第1仕切板(74)と、第2仕切板(75)とが設けられている。これらの仕切板(71〜75)は、何れもケーシング(11)の底板に立設されており、ケーシング(11)の内部空間をケーシング(11)の底板から天板に亘って区画している。
上流側仕切板(71)及び下流側仕切板(72)は、前面パネル部(12)及び背面パネル部(13)と平行に配置されている。ケーシング(11)の内部空間において、上流側仕切板(71)は背面パネル部(13)寄りに配置され、下流側仕切板(72)は前面パネル部(12)寄りに配置されている。
第1仕切板(74)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を右側から塞ぐように配置されている。第2仕切板(75)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を左側から塞ぐように配置されている。中央仕切板(73)は、上流側仕切板(71)及び下流側仕切板(72)と直交する姿勢で、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間に配置されている。中央仕切板(73)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を左右に区画している。
図6にも示すように、ケーシング(11)内では、上流側仕切板(71)と背面パネル部(13)の間の空間が、上下2つの空間に仕切られている。上下に仕切られたこの空間は、上側の空間が内気側通路(32)を構成し、下側の空間が外気側通路(34)を構成している。
内気側通路(32)は、内気吸込口(23)に接続するダクトを介して室内と連通している。内気側通路(32)には、空気から塵埃等を除去するための内気側フィルタ(27)が設けられている。内気側通路(32)は、この内気側フィルタ(27)によって前後に区画されている。内気側通路(32)における内気側フィルタ(27)の前側(下流側)の部分には、内気温湿度センサ(96)が収容されている。この内気温湿度センサ(96)は、空気の温度と相対湿度を計測する計測器であって、ケーシング(11)の天板に取り付けられている。
外気側通路(34)は、外気吸込口(24)に接続するダクトを介して室外空間と連通している。外気側通路(34)には、空気から塵埃等を除去するための外気側フィルタ(28)が設けられている。外気側通路(34)は、この外気側フィルタ(28)によって前後に区画されている。外気側通路(34)における外気側フィルタ(28)の前側(下流側)の部分には、外気温湿度センサ(97)が収容されている。この外気温湿度センサ(97)は、空気の温度と相対湿度を計測する計測器であって、ケーシング(11)の底板に取り付けられている。
上述したように、ケーシング(11)内における上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間は、中央仕切板(73)によって左右に区画されている。左右に仕切られたこの空間は、中央仕切板(73)の右側の空間が第1熱交換器室(37)を構成し、中央仕切板(73)の左側の空間が第2熱交換器室(38)を構成している。
第1熱交換器室(37)には、第1吸着熱交換器(51)が収容されている。また、第1熱交換器室(37)には、冷媒回路(50)の電動膨張弁(55)が収容されている。第2熱交換器室(38)には、第2吸着熱交換器(52)が収容されている。各吸着熱交換器(51,52)は、全体として長方形の厚板状あるいは扁平な直方体状に形成されている。そして、吸着熱交換器(51,52)は、熱交換器室(37,38)内に立設され、熱交換器室(37,38)を前後に区画している。なお、吸着熱交換器(51,52)の詳細は後述する。
図6にも示すように、ケーシング(11)の内部空間では、下流側仕切板(72)の前面に沿った部分が上下に仕切られている。上下に仕切られたこの空間は、上側の空間が給気側通路(31)を構成し、下側の空間が排気側通路(33)を構成している。
上流側仕切板(71)には、開閉式のダンパ(41〜44)が4つ設けられている。各ダンパ(41〜44)は、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、上流側仕切板(71)のうち内気側通路(32)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1内気側ダンパ(41)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2内気側ダンパ(42)が取り付けられる。また、上流側仕切板(71)のうち外気側通路(34)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1外気側ダンパ(43)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2外気側ダンパ(44)が取り付けられる。
下流側仕切板(72)には、開閉式のダンパ(45〜48)が4つ設けられている。各ダンパ(45〜48)は、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、下流側仕切板(72)のうち給気側通路(31)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1給気側ダンパ(45)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2給気側ダンパ(46)が取り付けられる。また、下流側仕切板(72)のうち排気側通路(33)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1排気側ダンパ(47)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2排気側ダンパ(48)が取り付けられる。
ケーシング(11)内では、給気側通路(31)及び排気側通路(33)と前面パネル部(12)との間の空間が、仕切板(77)によって左右に仕切られている。この左右に仕切られた空間は、仕切板(77)の右側の空間が給気ファン室(36)を構成し、仕切板(77)の左側の空間が排気ファン室(35)を構成している。この仕切板(77)は、中央仕切板(73)よりも更に第2側面パネル部(15)寄りに立設されている。給気ファン室(36)及び排気ファン室(35)は、何れもケーシング(11)の底板から天板に亘る空間である。
給気ファン室(36)には、給気ファン(26)が収容されている。また、排気ファン室(35)には排気ファン(25)が収容されている。給気ファン(26)及び排気ファン(25)は、何れも遠心型の多翼ファン(いわゆるシロッコファン)である。これらのファン(25,26)は、ファンロータと、ファンケーシング(86)と、電動機であるファンモータ(89)とを備えている。図示しないが、ファンロータは、ファンケーシング(86)に収容され、ファンモータ(89)によって駆動される。
給気ファン室(36)において、給気ファン(26)は、ファンケーシング(86)の吸入口(87)が下流側仕切板(72)と対面する姿勢で設置されている。また、この給気ファン(26)のファンケーシング(86)の吹出口(88)は、給気口(22)に連通する状態で第1側面パネル部(14)に取り付けられている。
排気ファン室(35)において、排気ファン(25)は、ファンケーシング(86)の吸入口(87)が下流側仕切板(72)と対面する姿勢で設置されている。また、この排気ファン(25)のファンケーシング(86)の吹出口(88)は、排気口(21)に連通する状態で第2側面パネル部(15)に取り付けられている。
給気ファン室(36)には、冷媒回路(50)の圧縮機(53)と四方切換弁(54)とが収容されている。圧縮機(53)及び四方切換弁(54)は、給気ファン室(36)における給気ファン(26)と仕切板(77)との間に配置されている。
ケーシング(11)内において、第1仕切板(74)と第1側面パネル部(14)の間の空間は、第1バイパス通路(81)を構成している。また、ケーシング(11)内において、第2仕切板(75)と第2側面パネル部(15)の間の空間は、第2バイパス通路(82)を構成している。
第1バイパス通路(81)の始端(背面パネル部(13)側の端部)は、外気側通路(34)だけに連通しており、内気側通路(32)からは遮断されている。第1バイパス通路(81)の終端(前面パネル部(12)側の端部)は、仕切板(78)によって、給気側通路(31)、排気側通路(33)、及び給気ファン室(36)から区画されている。仕切板(78)のうち給気ファン室(36)に臨む部分には、第1バイパス用ダンパ(83)が設けられている。第1バイパス用ダンパ(83)は、概ね縦長の長方形状に形成された開閉式のダンパである。
第2バイパス通路(82)の始端(背面パネル部(13)側の端部)は、第2仕切板(75)に形成された連通口(76)を介して内気側通路(32)だけに連通しており、外気側通路(34)からは遮断されている。第2バイパス通路(82)の終端(前面パネル部(12)側の端部)は、仕切板(79)によって、給気側通路(31)、排気側通路(33)、及び排気ファン室(35)から区画されている。仕切板(79)のうち排気ファン室(35)に臨む部分には、第2バイパス用ダンパ(84)が設けられている。第2バイパス用ダンパ(84)は、概ね縦長の長方形状に形成された開閉式のダンパである。
なお、図6の右側面図及び左側面図では、第1バイパス通路(81)、第2バイパス通路(82)、第1バイパス用ダンパ(83)、及び第2バイパス用ダンパ(84)の図示を省略している。
ケーシング(11)の前面パネル部(12)では、その右寄りの部分に電装品箱(90)が取り付けられている(図2を参照)。電装品箱(90)は、直方体状の箱であって、その内部に制御用基板(91)と電源用基板(92)とが収容されている。制御用基板(91)及び電源用基板(92)は、電装品箱(90)の側板のうち前面パネル部(12)に隣接する部分(即ち、背面板)の内側面に取り付けられている。
〈調湿装置における冷媒回路の構成〉
上記冷媒回路(50)について、図3を参照しながら説明する。
上記冷媒回路(50)は、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)、及び電動膨張弁(55)が設けられた閉回路である。この冷媒回路(50)は、充填された冷媒を循環させることによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。
上記冷媒回路(50)において、圧縮機(53)の吐出側が四方切換弁(54)の第1のポートに、該圧縮機(53)の吸入側が四方切換弁(54)の第2のポートにそれぞれ接続されている。第1吸着熱交換器(51)の一端は、四方切換弁(54)の第3のポートに接続されている。第1吸着熱交換器(51)の他端は、電動膨張弁(55)を介して第2吸着熱交換器(52)の一端に接続されている。第2吸着熱交換器(52)の他端は、四方切換弁(54)の第4のポートに接続されている。
上記四方切換弁(54)は、第1のポートと第3のポートが連通して第2のポートと第4のポートが連通する第1状態(図3(A)に示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通して第2のポートと第3のポートが連通する第2状態(図3(B)に示す状態)とに切り換え可能となっている。
上記冷媒回路(50)では、2つの吸着熱交換器(51,52)のうち凝縮器として動作する方に高圧のガス冷媒が加熱用の熱媒体として供給され、蒸発器として動作する方に低圧の気液二相冷媒が冷却用の熱媒体として供給される。
第1吸着熱交換器(51)と第2吸着熱交換器(52)のそれぞれは、フィン・アンド・チューブ熱交換器の表面に吸着剤を担持させたものである。
図4に示すように、これら吸着熱交換器(51,52)は、銅製の伝熱管(58)とアルミニウム製のフィン(57)とを備えている。吸着熱交換器(51,52)に設けられた複数のフィン(57)は、それぞれが長方形板状に形成され、一定の間隔で並べられている。また、伝熱管(58)は、フィン(57)の配列方向に蛇行する形状となっている。つまり、この伝熱管(58)では、各フィン(57)を貫通する直管部と、隣り合った直管部同士を接続するU字管部(59)とが交互に形成されている。そして、吸着熱交換器(51,52)では、各フィン(57)の表面に吸着剤が担持されており、フィン(57)の間を通過する空気がフィン(57)に担持された吸着剤と接触する。
本実施形態の吸着熱交換器(51,52)では、吸湿性を有する有機高分子材料が吸着剤として用いられている。吸着剤として用いられる有機高分子材料では、分子中に親水性の極性基を有する複数の高分子主鎖が互いに架橋されており、互いに架橋された複数の高分子主鎖が三次元構造体を形成している。
本実施形態の吸着剤は、水蒸気を捕捉(即ち、吸湿)することによって膨潤する。この吸着剤が吸湿することによって膨潤するメカニズムは、以下のようなものと推測される。つまり、この吸着剤が吸湿する際には、親水性の極性基の周りに水蒸気が吸着され、親水性の極性基と水蒸気が反応することで生じた電気的な力が高分子主鎖に作用し、その結果、高分子主鎖が変形する。そして、変形した高分子主鎖同士の隙間へ水蒸気が毛細管力によって取り込まれ、水蒸気が入り込むことによって複数の高分子主鎖からなる三次元構造体が膨らみ、その結果、吸着剤の体積が増加する。
このように、本実施形態の吸着剤では、水蒸気が吸着剤に吸着される現象と、水蒸気が吸着剤に吸収される現象の両方が起こる。つまり、この吸着剤には、水蒸気が収着される。また、この吸着剤に捕捉された水蒸気は、互いに架橋された複数の高分子主鎖からなる三次元構造体の表面だけでなく、その内部にまで入り込む。その結果、この吸着剤には、表面に水蒸気を吸着するだけのゼオライト等に比べ、多量の水蒸気が捕捉される。
また、この吸着剤は、水蒸気を放出(即ち、放湿)することによって収縮する。つまり、この吸着剤が放湿する際には、高分子主鎖同士の隙間に捕捉された水の量が減少してゆき、複数の高分子主鎖で構成された三次元構造体の形状が元に戻ってゆくため、吸着剤の体積が減少する。
なお、本実施形態の吸着剤として用いられる材料は、吸湿することによって膨潤して放湿することによって収縮するものであれば上述した材料に限定されず、例えば吸湿性を有するイオン交換樹脂であってもよい。
〈調湿装置におけるコントローラの構成〉
上記調湿装置(10)は、コントローラ(93)を備えている。このコントローラ(93)は、制御用基板(91)に設けられており、各ダンパ(41〜48,83,84)の開閉、圧縮機(53)の運転周波数の調整、電動膨張弁(55)の開度の調節、四方切換弁(54)の切り換え等を行う。
又、上記コントローラ(93)には、図5に示すように、上記排気ファン(25)の運転周波数を変更する排気ファン用インバータ(排気側の風量変更機構)(8a)と上記給気ファン(26)の運転周波数を変更する給気ファン用インバータ(給気側の風量変更機構)(8b)と上記圧縮機(53)の運転周波数を変更する圧縮機用インバータ(9)とが設けられている。
〈排気用の補助ファン〉
次に、排気用の補助ファン(4)について説明する。この排気用の補助ファン(4)は、遠心型の多翼ファン(いわゆるシロッコファン)である。この補助ファン(4)は、ファンロータと、ファンケーシングと、電動機であるファンモータとを備えている。図示しないが、ファンロータは、ファンケーシングに収容され、ファンモータによって駆動される。
−運転動作−
本実施形態の調湿装置(10)は、三つの運転モード(除湿換気運転、加湿換気運転、単純換気運転)を実行可能である。つまり、この調湿装置(10)は、除湿換気運転と、加湿換気運転と、単純換気運転とを選択的に行う。
除湿換気運転中や加湿換気運転中の調湿装置(10)は、取り込んだ室外空気(OA)を湿度調節してから供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、取り込んだ室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。一方、単純換気運転中の調湿装置(10)は、取り込んだ室外空気(OA)をそのまま供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、取り込んだ室内空気(RA)をそのまま排出空気(EA)として室外へ排出する。
又、これら三つの運転モード中に、室内の目標換気量に応じて給気ファン(26)及び排気ファン(25)の運転周波数を増減する換気調整運転を行う。
〈除湿換気運転〉
除湿換気運転中の調湿装置(10)では、後述する第1動作と第2動作が所定の時間間隔(例えば3分間隔)で交互に繰り返される。この除湿換気運転中において、第1バイパス用ダンパ(83)及び第2バイパス用ダンパ(84)は、常に閉状態となる。
除湿換気運転中の調湿装置(10)において、給気ファン(26)を運転すると、室外空気が外気吸込口(24)からケーシング(11)内へ第1空気として取り込まれる。また、排気ファン(25)を運転すると、室内空気が内気吸込口(23)からケーシング(11)内へ第2空気として取り込まれる。
先ず、除湿換気運転の第1動作について説明する。図6に示すように、この第1動作中には、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が開状態となり、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。
この第1動作中の冷媒回路(50)では、図3(A)に示すように、四方切換弁(54)が第1状態に設定される。この状態の冷媒回路(50)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、冷媒回路(50)では、圧縮機(53)から吐出された冷媒が第1吸着熱交換器(51)、電動膨張弁(55)、第2吸着熱交換器(52)の順に通過し、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器となって第2吸着熱交換器(52)が蒸発器となる。
外気側通路(34)へ流入した第1空気は、第2外気側ダンパ(44)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、その表面に担持された吸着剤が第1空気から吸湿し、その際に生じた熱を冷媒が吸熱する。第2吸着熱交換器(52)を通過する間に除湿された第1空気は、第2給気側ダンパ(46)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン(26)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
一方、内気側通路(32)へ流入した第2空気は、第1内気側ダンパ(41)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、冷媒によって加熱された吸着剤が放湿し、吸着剤から放出された水蒸気が第2空気に付与される。第1吸着熱交換器(51)を通過する間に水蒸気を付与された第2空気は、第1排気側ダンパ(47)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン(25)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
次に、除湿換気運転の第2動作について説明する。図7に示すように、この第2動作中には、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が閉状態となる。
この第2動作中の冷媒回路(50)では、図3(B)に示すように、四方切換弁(54)が第2状態に設定される。この状態の冷媒回路(50)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、冷媒回路(50)では、圧縮機(53)から吐出された冷媒が第2吸着熱交換器(52)、電動膨張弁(55)、第1吸着熱交換器(51)の順に通過し、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器となって第2吸着熱交換器(52)が凝縮器となる。
外気側通路(34)へ流入した第1空気は、第1外気側ダンパ(43)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、その表面に担持された吸着剤が第1空気から吸湿し、その際に生じた熱を冷媒が吸熱する。第1吸着熱交換器(51)を通過する間に除湿された第1空気は、第1給気側ダンパ(45)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン(26)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
一方、内気側通路(32)へ流入した第2空気は、第2内気側ダンパ(42)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、冷媒によって加熱された吸着剤が放湿し、吸着剤から放出された水蒸気が第2空気に付与される。第2吸着熱交換器(52)を通過する間に水蒸気を付与された第2空気は、第2排気側ダンパ(48)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン(25)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
〈加湿換気運転〉
加湿換気運転中の調湿装置(10)では、後述する第1動作と第2動作が所定の時間間隔(例えば3分間隔)で交互に繰り返される。この加湿換気運転中において、第1バイパス用ダンパ(83)及び第2バイパス用ダンパ(84)は、常に閉状態となる。
加湿換気運転中の調湿装置(10)において、給気ファン(26)を運転すると、室外空気が外気吸込口(24)からケーシング(11)内へ第2空気として取り込まれる。また、排気ファン(25)を運転すると、室内空気が内気吸込口(23)からケーシング(11)内へ第1空気として取り込まれる。
先ず、加湿換気運転の第1動作について説明する。図8に示すように、この第1動作中には、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が閉状態となる。
この第1動作中の冷媒回路(50)では、図3(A)に示すように、四方切換弁(54)が第1状態に設定される。そして、この冷媒回路(50)では、除湿換気運転の第1動作中と同様に、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器となって第2吸着熱交換器(52)が蒸発器となる。
内気側通路(32)へ流入した第1空気は、第2内気側ダンパ(42)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、その表面に担持された吸着剤が第1空気から吸湿し、その際に生じた熱を冷媒が吸熱する。第2吸着熱交換器(52)を通過する間に水分を奪われた第1空気は、第2排気側ダンパ(48)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン(25)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
一方、外気側通路(34)へ流入した第2空気は、第1外気側ダンパ(43)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、冷媒によって加熱された吸着剤が放湿し、吸着剤から放出された水蒸気が第2空気に付与される。第1吸着熱交換器(51)を通過する間に加湿された第2空気は、第1給気側ダンパ(45)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン(26)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
次に、加湿換気運転の第2動作について説明する。図9に示すように、この第2動作中には、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が開状態となり、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。
この第2動作中の冷媒回路(50)では、図3(B)に示すように、四方切換弁(54)が第2状態に設定される。そして、この冷媒回路(50)では、除湿換気運転の第2動作中と同様に、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器となって第2吸着熱交換器(52)が凝縮器となる。
内気側通路(32)へ流入して内気側フィルタ(27)を通過した第1空気は、第1内気側ダンパ(41)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、その表面に担持された吸着剤が第1空気から吸湿し、その際に生じた熱を冷媒が吸熱する。第1吸着熱交換器(51)を通過する間に水分を奪われた第1空気は、第1排気側ダンパ(47)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン(25)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
一方、外気側通路(34)へ流入した第2空気は、第2外気側ダンパ(44)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、冷媒によって加熱された吸着剤が放湿し、吸着剤から放出された水蒸気が第2空気に付与される。第2吸着熱交換器(52)を通過する間に加湿された第2空気は、第2給気側ダンパ(46)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン(26)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
〈単純換気運転〉
単純換気運転中における調湿装置(10)の動作について、図10を参照しながら説明する。この単純換気運転は、外気をそのまま室内へ供給しても室内の快適性が損なわれない時期(例えば、春季や秋季などの中間期)に行われる。つまり、この単純換気運転は、室内へ供給される空気の湿度調節は不要であるが、室内の換気は行う必要がある場合に実行される。
この単純換気運転では、第1バイパス用ダンパ(83)及び第2バイパス用ダンパ(84)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第2外気側ダンパ(44)、第1給気側ダンパ(45)、第2給気側ダンパ(46)、第1排気側ダンパ(47)、及び第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、単純換気運転中において、冷媒回路(50)の圧縮機(53)は停止状態となる。つまり、単純換気運転中において、冷媒回路(50)での冷凍サイクルは行われない。
単純換気運転中の調湿装置(10)において、給気ファン(26)を運転すると、室外空気が外気吸込口(24)からケーシング(11)内へ取り込まれる。外気吸込口(24)を通って外気側通路(34)へ流入した室外空気は、外気側フィルタ(28)を通過後に第1バイパス通路(81)へ流入し、第1バイパス用ダンパ(83)を通って給気ファン室(36)へ流入する。給気ファン室(36)へ流入した室外空気は、給気ファン(26)へ吸い込まれ、給気口(22)を通って室内へ供給される。
また、単純換気運転中の調湿装置(10)において、排気ファン(25)を運転すると、室内空気が内気吸込口(23)からケーシング(11)内へ取り込まれる。内気吸込口(23)を通って内気側通路(32)へ流入した室内空気は、内気側フィルタ(27)を通過後に第2バイパス通路(82)へ流入し、第2バイパス用ダンパ(84)を通って排気ファン室(35)へ流入する。排気ファン室(35)へ流入した室内空気は、排気ファン(25)へ吸い込まれ、排気口(21)を通って室外へ排出される。
〈調湿システム〉
上記調湿システム(1)は、図11に示すように、上記調湿装置(10)と上記排気用の補助ファン(4)とこれらの運転を制御するシステムコントローラ(2)とを備えている。以下、このシステムコントローラ(2)について説明する。
上記システムコントローラ(2)には、図12に示すように、補助ファン制御部(7)と排気ファン制御部(排気側の風量調整部)(5a)と給気ファン制御部(給気側の風量調整部)(5b)と圧縮機制御部(容量制御部)(6)とが設けられている。
上記補助ファン制御部(7)の入力側には、室内の二酸化炭素濃度を検出するCO2センサ(3)が電気的に接続されている。又、上記補助ファン制御部(7)の出力側には、上記補助ファン(4)が電気的にされている。そして、上記補助ファン制御部(7)では、上記CO2センサ(3)からCO2濃度の検出値が入力されると、その検出値が設定値以上か否かが判定される。判定の結果、上記検出値が設定値以上であれば起動信号を上記補助ファン(4)へ出力する。又、上記検出値が設定値より小さければ停止信号を上記補助ファン(4)へ出力する。上記補助ファン(4)は、上記起動信号を受けると起動し、上記停止信号を受けると停止する。
このように、室内の二酸化炭素の濃度に応じて上記補助ファン(4)が起動又は停止することにより、室内の換気量が調整される。
上記排気ファン制御部(5a)の入力側には、上記補助ファン(4)へ起動信号又は停止信号の入力の有無を検知する補助ファン検知器(図示無し)と上記調湿装置(10)の運転状態を検出する調湿装置検出器(図示無し)とが電気的に接続されている。又、上記排気ファン制御部(5a)の出力側には上記排気ファン用インバータ(8a)が電気的に接続されている。
そして、上記排気ファン制御部(5a)では、上記補助ファン(4)へ起動信号が入力されたことを知らせる信号が上記補助ファン検知器から入力され、且つ上記調湿装置(10)が除湿換気運転であることを知らせる信号が上記調湿装置検出器から入力されると、上記排気ファン用インバータ(8a)へ向かって、上記排気ファン(25)の運転周波数を増加させる増加信号を出力する。
上記排気ファン用インバータ(8a)は、上記増加信号を受けると、上記排気ファン(25)の運転周波数を所定量だけ増加させる。
又、上記給気ファン制御部(5b)の入力側には、上記補助ファン検知器と上記調湿装置検出器とが電気的に接続されている。又、上記給気ファン制御部(5b)の出力側には上記給気ファン用インバータ(8b)が電気的に接続されている。
そして、上記給気ファン制御部(5b)では、上記補助ファン(4)へ停止信号が入力されたことを知らせる信号が上記補助ファン検知器から入力され、且つ上記調湿装置(10)が加湿換気運転であることを知らせる信号が上記調湿装置検出器から入力されると、上記給気ファン用インバータ(8b)へ向かって、上記給気ファン(26)の運転周波数を現在よりも増加させる増加信号を出力する。
上記給気ファン用インバータ(8b)は、上記増加信号を受けると、上記給気ファン(26)の運転周波数を所定量だけ増加させる。
又、上記圧縮機制御部(6)の入力側には、上記補助ファン検知器が電気的に接続されている。又、上記圧縮機制御部(6)の出力側には上記圧縮機用インバータ(9)が電気的に接続されている。
そして、上記圧縮機制御部(6)では、上記補助ファン(4)へ起動信号又は停止信号が入力されたことを知らせる信号が上記補助ファン検知器から入力されると、上記圧縮機用インバータ(9)へ向かって、上記圧縮機(53)の運転周波数を現在よりも増加させる増加信号を出力する。
上記圧縮機用インバータ(9)は、上記増加信号を受けると、上記圧縮機(53)の運転周波数を所定量だけ減少させる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、上記システムコントローラ(2)の圧縮機制御部(6)により、上記補助ファン(4)の起動又は停止に起因して生じる上記冷媒回路(50)の高圧圧力の上昇を抑えることができる。これにより、上記調湿システムにおいて、上記補助ファン(4)の運転状態に影響されずに調湿装置(10)の運転を継続させることができる。
又、本実施形態によれば、上記システムコントローラ(2)の排気ファン制御部(5a)により、上記補助ファン(4)の起動に起因して生じる排出空気の風量の減少を抑制することができ、上記冷媒回路(50)の高圧圧力が安定する。これにより、上記調湿システムにおいて、上記補助ファン(4)の運転状態に影響されずに調湿装置(10)の運転を継続させることができる。
又、本実施形態によれば、上記システムコントローラ(2)の給気ファン制御部(5b)により、上記補助ファン(4)の停止に起因して生じる供給空気の風量の減少を抑制することができ、上記冷媒回路(50)の高圧圧力が安定する。これにより、上記調湿システムにおいて、上記補助ファン(4)の運転状態に影響されずに調湿装置(10)の運転を継続させることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、上記風量調整機構としてファン用インバータを用いて、上記給気ファン(26)及び排気ファン(25)の運転周波数を変更することにより、上記供給空気及び上記排出空気の風量を変更していたが、これに限定されず、例えば、上記風量調整機構として風量調整用のダンパを用いて、上記供給空気及び上記排出空気の風量を変更してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続された吸着熱交換器を利用して調湿運転を行う調湿装置について有用である。
1 調湿システム
2 システムコントローラ
4 補助ファン
5a 排気ファン制御部(排気側の風量調整部)
5b 給気ファン制御部(給気側の風量調整部)
6 圧縮機制御部(容量制御部)
7 補助ファン制御部
8a 排気ファン用インバータ(排気用の風量変更機構)
8b 給気ファン用インバータ(給気用の風量変更機構)
9 圧縮機用インバータ
10 調湿装置
25 排気ファン
26 給気ファン
50 冷媒回路
51 第1吸着熱交換器
52 第2吸着熱交換器
53 圧縮機

Claims (3)

  1. 室外の空気を供給空気として室内へ供給する給気ファン(26)と、室内の空気を排出空気として室外へ排出する排気ファン(25)と、一方を上記供給空気が通過して他方を上記排出空気が通過する第1及び第2吸着熱交換器(51,52)が接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(50)を有する調湿装置(10)と、室内の空気を室外へ排出する排気用の補助ファン(4)とを備えた調湿システムであって、
    上記冷媒回路(50)に接続された圧縮機(53)は、運転容量可変に構成され、
    上記補助ファン(4)を起動する起動信号又は上記補助ファン(4)を停止する停止信号が該補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、上記圧縮機(53)の運転容量を上記起動信号又は上記停止信号の入力時の運転容量よりも小さくする容量制御部(6)を備えていること特徴とする調湿システム。
  2. 請求項1において、
    上記排出空気の風量を変更する排気側の風量変更機構(8a)と、
    上記調湿装置(10)が供給空気を除湿する除湿運転中に、上記起動信号が該補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、上記排気側の風量変更機構(8a)を制御して上記排出空気の風量を上記起動信号入力時の風量よりも大きくする排気側の風量調整部(5a)とを備えたことを特徴とする調湿システム。
  3. 請求項1又は2において、
    上記供給空気の風量を変更する給気側の風量変更機構(8b)と、
    上記調湿装置(10)が供給空気を加湿する加湿運転中に、上記停止信号が該補助ファン(4)に入力されたことを検知すると、上記給気側の風量変更機構(8b)を制御して上記供給空気の風量を上記停止信号入力時の風量よりも大きくする給気側の風量調整部(5b)とを備えていることを特徴とする調湿システム。
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