JP2010537331A - ビデオ画像のオンライン較正方法およびシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】路面上のレーンマークその他の側線を含む画面フレーム内でバニッシングポイントを推定するオンライン較正方法において、車線の左側および右側の少なくとも一方のレーンマークを捉えるか、または遠方において互いに交わるように外挿することによって、バニッシングポイントの位置を特定し、所定の時刻における所与の画面フレームにおいて、レーンマークの片側だけしか捉えられない場合でも、一連の画像を時間フィルタにかけて、長時間にわたるバニッシングポイントの平均座標を求め、このバニッシングポイントの平均座標から、ぶれの影響を除去したビデオカメラのヨー角度とピッチ角度を割り出す。破線状に繰返し規則的に現れるレーンマークを捉え、または遠方において互いに交わるように推測することによって、あるいは路面の特性の出現頻度の変化を用いて、ビデオカメラのピッチ角度を割り出し、かつバニッシングポイントの平均座標を算出する。
【選択図】図1b
Description
本発明の方法においては、車線の左側および右側の少なくとも一方のレーンマークを捉えるか、または遠方において互いに交わるように外挿することによって、バニッシングポイントの位置を特定するようになっており、所定の時刻における所与の画面フレームにおいて、レーンマークの片側だけしか捉えられない場合でも、一連の画像を時間フィルタにかけて、長時間にわたるバニッシングポイントの平均座標を求めることができ、かつこのバニッシングポイントの平均座標から、ぶれの影響を除去したビデオカメラのヨー角度とピッチ角度を求めうるようになっている。
バニッシングポイント11は、地平線13上に位置している。本実施形態の方法は、ビデオカメラの撮像範囲内で、バニッシングポイント11の垂直位置を発見しつつ進行する。ビデオカメラの光軸の垂直面内における向きは、直前の向きを較正することによって知ることができる。したがって、これら2つのビデオカメラの光軸の向きの差を積み重ねることもできる。これらの差の長時間にわたる平均は、静的な環境下におけるビデオカメラのピッチ角度と直接に関連づけられている。車両が動くことによる(動的な環境下での)ビデオカメラのピッチ角度の変化は、経時的に均せば0と想定されるため(仮にそうでないならば、車両は、下り坂または上り坂を進んでいることになる)、ビデオカメラの光軸の垂直面内における向きを割り出すことについて、影響を与えることはない。
ここで、nは、光軸に対応する画素行と地平線に対応する画素行23との間にある画素行の数、kyは、1つの画素の垂直方向の長さ、FLは、焦点距離21を示す。光線20(光軸の方向に延びる)と光線13(地平線に向かって延びる)は、ビデオカメラの焦点22において交わる。
図3は、平坦な道路におけるビデオカメラ4の平面図である。ビデオカメラ4を搭載している車両1(図1a参照)は、レーンマーク30,31と平行に走行している。バニッシングポイントは、光線33の延長上に位置し、ビデオ画面上の1本の画素列32に写し出される。光線33は、道路のレーンマーク30,31と平行に延び、レンズ(ピンホールと同等)を通過し、ビデオカメラの光軸に対応する光線34と角度Ψで交差しつつ、バニッシングポイントとして写し出される。
ここで、mは、光軸34の延長上にある画素列とバニッシングポイントに対応する画素列32との間に位置する画素列の数、kxは、1つの画素の水平方向の長さ、FLは、焦点距離36を示す。また、車両1は、レーンマーク30,31と平行に走行すると仮定する。
第2のアプローチ:レーンマークが1つしか捉えられない場合に、バニッシングポイントの位置を特定する。
第3のアプローチ:生地の織り目を辿るような過程を踏んで、バニッシングポイントの位置を特定する。
第4のアプローチ:道路がカーブを描いている場合に、バニッシングポイントの位置を再設定する。
以下に、これら4つのアプローチを詳細について、説明する。
レーンマークを、画像フィルタにかけて割り出す。すなわち、画像フィルタを介して、バックグラウンドと対比することにより、一定の大きさを有するとともに、車両の走行によっても変動せず、かつ車両の走行方向を示す一貫した指標となりうる対象物を探し出す。例えば、レーンマークは、ビデオカメラを用いるレーンマーク検知方法、および画像処理方法を利用して見出すことができる。以下においては、レーンマークが発見されたことを前提として説明を進める。
このようなアプローチとして最も簡単なシステムにおいては、バニッシングポイントの位置を特定するために、道路の最も左側および右側のレーンマークを用いる(これ以外に、位置が最も確かなレーンマークを用いることもできる)。
ピッチ角度を推定した場合には、バニッシングポイントの長時間にわたる平均値を求めるために使用する前に、大きく外れた値を除去する。
その結果、第nフレームにおいては、より正確さの高い座標位置において、新規なバニッシングポイント40'を得ることができ、さらに、第mフレームにおいては、より正確さの高い座標位置において、新規なバニッシングポイント40''を得ることができる。
x座標を−8から始める。
x座標を−4へ移動させる。
x座標を−2へ移動させる。
x座標を−1へ移動させる。
x座標を−0.5へ移動させる。
以下、同様。このようにすれば、正確な交点のx座標に近づくことは分かると思う。
座標(−4.1)から、(−4.1−(−0.4))/2動かして、座標を(−2.25)とする。
座標(−2.25)から、(−2.21−(−0.1))/2動かして、座標を(−1.175)とする。
この過程を繰り返すと、−0.7875、−0.39375、0.003125……と続いていく。
こうして、加えるノイズの大きさに拘わらず、正確な値である0に接近していく(ノイズの数列が発散していく場合を除く)。
簡単にするため、1本のレーンマークだけが、角度を変化させた状態で捉えられるものとする。これは、2本のレーンマークが角度を変化させた状態で捉えられる場合に拡張しうる。
レーンマークの角度を、上記のノイズに類似した態様(−20°,−40°−10°,−40°,0,+40°等の任意の数列)で変化させる。バニッシングポイントの推定値の較正は、常にレーンマークと直交する方向に行う。
レーンマークの推定は2次元的に行うため、較正の手順は複雑である。そこで、簡単のため、最初の過程のみ説明する。
傾きm、y切片bmark、およびリアルタイムのバニッシングポイントの座標(xn,yn)を用いる線形方程式で表されるバニッシングポイントの新規な較正位置を与える基本的な方程式は、下記数3および数4の通りである。
他方、レーンマークが2本捉えられ(ブロック58)、コンピュータによって、これら2本のレーンマークの外挿線の交点が導出されたときは(ブロック59)、バニッシングポイントを、その交点に向かって移動させる。こうして、修正されたバニッシングポイントは、ブロック57に向かい、このプロセスを繰返すために、ブロック51へ移動して、ビデオカメラから画像データを受け取る。
このアプローチでは、上述のバニッシングポイントに接近するように逐次距離を狭めていくアプローチで説明した距離よりも近接した距離で、規則的に離間したパターン(織り目模様)を用い、ビデオカメラの傾斜角を割り出すために、この離間の規則性を利用する。レーンマークが破線として描かれている場合は、この規則的に離間したパターンに該当する。この技術的思想は、後述するように、アスファルトの粗い粒条の路面にも拡張しうる。
道路がカーブしている場合には、レーンマークの推定線の交点に当たるバニッシングポイントは、左右へ移動する。したがって、道路がカーブしているということは、バニッシングポイントの真の値に偏りを生じさせる原因となる。しかし、この偏りを除去し、道路が、実際とは異なり、まっすぐに延びるものと再構成して、バニッシングポイントの真の値に到達することができる。このためには、走行中の車両から送られる、道路のリアルタイム曲率半径についてのシグナルを利用する。このシグナルは、ヨー角度の変化率、ホイールの回転速度、ステアリング角等である。道路の曲率半径が分かれば、レーンマークの画像を、道路がまっすぐであれば位置すべきポイントへ復帰させ、すでに説明したように、推定線を前方へ延ばすことによって、バニッシングポイントの真の座標を得ることができる。
2,12 道路
4 ビデオカメラ
8 電気回路
9,10 入力信号
11 バニッシングポイント
13 地平線
14,15 レーンマーク
Claims (12)
- 車載ビデオカメラを介して、車線内の走行を保つ運転支援システムを有する車両において、路面上のレーンマークその他の側線を含む画面フレーム内でバニッシングポイントを推定するオンライン較正方法であって、車線の左側および右側の少なくとも一方のレーンマークを捉えるか、または遠方において互いに交わるように推測することによって、バニッシングポイントの位置を特定するようになっており、所定の時刻における所与の画面フレームにおいてレーンマークの片側だけしか捉えられない場合でも、一連の画像を時間フィルタにかけて、長時間にわたるバニッシングポイントの平均座標を求めることができ、かつこのバニッシングポイントの平均座標から、ぶれの影響を除去したビデオカメラのヨー角度とピッチ角度を求めることを特徴とするオンライン較正方法。
- 前記バニッシングポイント(40)の位置特定のために、最初の推定値を設定するようになっており、第1の画面フレーム(n)において第1のレーンマーク(41)が道路(2)の片側に捉えられた場合には、前記バニッシングポイントの最初の推定値を、前記レーンマーク(41)に向かって、レーンマーク(41)からの垂直距離に比例し、かつ時間の経過に従って逓減する値でウェート付けされた距離だけ直線的に動かし、第2の画面フレーム(m)において第2のレーンマーク(43)が捉えられた場合には、前記第1の画面フレーム(n)におけるバニッシングポイントの位置を基に、より正確な位置に新しいバニッシングポイント(40')を定めるという手順を繰返し、バニッシングポイントの最初の推定値は、時間が経過するにつれて、段々に小さい修正量で、真の値に近づくようになっていることを特徴とする請求項1記載のオンライン較正方法。
- 前記バニッシングポイントの逐次的な修正システムは、再帰的な平均化フィルタリングによって、ビデオカメラによる測定値が、従前の値よりも著しくずれているとされた場合には、この測定値を採用しないようになっていることを特徴とする請求項1または2記載のオンライン較正方法。
- 多項式モデルに沿ってレーンマークを外挿し、レーンマークに接近したバニッシングポイントの修正値の不確実さは、前記レーンマーク(41)(43)に接近したバニッシングポイントの修正値の不確実さは、そのレーンマークからの垂直距離における、道路が写し出されたフレームの画素の大きさに関係するようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のオンライン較正方法。
- レーンマークの前方への外挿線に基づいて、画像上でバニッシングポイントを特定する際、外挿線を形成する前に、画面上においても実際の路面上においても、レーンマークを外挿するのに十分なだけ離間した複数の点を選ぶこと、十分な車速の下で測定すること、複数のレーンマークが互いに十分な角度を保って延びていること、およびレーンマークの位置についての確かさを含む所定の条件を満たすか否かを判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオンライン較正方法。
- 車載ビデオカメラを介して、車線内の走行を保つ運転支援システムを有する車両において、路面上のレーンマークその他の側線が現れた画面フレーム内でバニッシングポイントを推定するオンライン較正方法であって、破線状に繰返し規則的に現れるレーンマークを捉え、または遠方において互いに交わるように外挿することによって、ビデオカメラのピッチ角度を割り出し、一連の画像を時間フィルタにかけて、長時間にわたるバニッシングポイントの平均座標を算出することを特徴とするオンライン較正方法。
- 車載ビデオカメラを介して、車線内の走行を保つ運転支援システムを有する車両において、路面の特性が現れた画面フレーム内でバニッシングポイントを推定するオンライン較正方法であって、路面の特性の出現頻度の変化を用いてビデオカメラのピッチ角度を割り出し、かつ一連の画像を時間フィルタにかけて、長時間にわたるバニッシングポイントの平均座標を算出することを特徴とするオンライン較正方法。
- 請求項1〜5に係る方法、請求項6に係る方法、請求項7に係る方法を組み合わせたことを特徴とする方法。
- 車載ビデオカメラを介して、車線内の走行を保つ運転支援システムを有する車両において、路面上のレーンマークその他の側線、または路面の特性が現れた画面フレーム内でバニッシングポイントを推定する請求項1〜8のいずれかに記載のオンライン較正方法を実施しうる、車両前方の路面を検証するための画像処理装置と、コンピュータを含む電気回路とを備えるオンライン較正システムであって、前記コンピュータを含む電気回路は、ビデオカメラおよび光軸のぶれを含む、バニッシングポイントのおおよその位置を特定し、このバニッシングポイントの位置から、レーンマークその他の側線の外挿線を用いて、連続的な修正のための時間フィルタリングにかけ、一画素の範囲内の正確さで、ビデオカメラのピッチ角度とヨー角度を導出しうるようになっていることを特徴とするオンライン較正システム。
- 前記バニッシングポイントは、車両に載せる貨物の重量に関連づけられた変数と結び付けられ、前記貨物の重量が大きくなれば、車両が車線から外れるのを抑制する効果が働き、かつピッチ角度およびヨー角度の正確な値を求めうるようになっていることを特徴とする請求項9記載のオンライン較正システム。
- ヨー角度の変化率、ホイールの回転速度、ステアリング角を含む車両から送られるシグナルを基に道路の局所的な曲率を算出し、画面上でレーンマークをまっすぐなものに修正した後に、バニッシングポイントの位置とビデオカメラの向きを推定するための外挿線を用いるようになっていることを特徴とする請求項9または10記載のオンライン較正システム。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のオンライン較正方法、または請求項9または10記載のオンライン較正システムを実行するためのコンピュータが読み取り可能な媒体に格納されたコンピュータプログラム。
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