本明細書には、被験体(ヒトの被験体または被験体の眼が挙げられるが、これらに限定されない)に対する治療剤の送達に関する、組成物、液体製剤および方法について記載されている。これらの組成物、液体製剤および方法は、眼の疾患および状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得る。眼の疾患および状態としては、後部の疾患および状態が挙げられるがこれに限定されない。また、後部の疾患および状態としては、脈絡膜血管新生;黄斑変性症;加齢黄斑変性症;(滲出型AMDおよび萎縮型AMD);網膜血管腫症;慢性のブドウ膜炎;および他の網膜増殖性の状態が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかのバリエーションにおいて、上記組成物、液体製剤および方法は、上述した眼の疾患または状態の治療に使用される。
本明細書には、以下の(1)〜(6)について記載されている。(1)本明細書に記載の組成物、液体製剤および方法を用いて被験体(ヒトの被験体または被験体の眼が挙げられるが、これらに限定されない)に送達され得る治療剤;(2)上記治療剤の送達によって治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る疾患および状態;(3)上記治療剤の送達に使用され得る液体製剤;(4)上記液体製剤の送達用の投与経路;(5)治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない)の長期間にわたる送達;ならびに(6)上述の組成物および液体製剤を用いた、被験体(ヒトの被験体または被験体の眼が挙げられるが、これらに限定されない)に対するラパマイシンの長期間にわたる送達によって、CNVおよびAMDを治療することの説明。
本明細書において使用されるとき、用語「約」は、本明細書に記載の方法(例えば実施例に記載の方法)が使用される場合に得られる正確さの度合いを指す。しかし、「約」によって、製剤の成分のある量は、記載されている量の90〜110%であると意図される。
〔治療剤〕
ほとんど一般的に任意の化合物および組成物が、本明細書に記載の組成物、液体製剤および方法に使用するための治療剤であり得る。上記化合物および組成物は、本明細書に記載の疾患および状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させることに有効であることがこれまでに知られているか、または発見されている化合物および組成物である。
使用され得る治療剤としては、細胞タンパク質のイムノフィリンファミリーに属するメンバーと結合することによって作用する化合物が挙げられる。そのような化合物は、「イムノフィリン結合化合物」として知られている。イムノフィリンに結合する化合物としては、「リムス(limus)」ファミリーの化合物が挙げられるがこれらに限定されない。リムス化合物の例としては、シクロフィリンおよびFK−506結合タンパク質(FKBPs)(シロリムス(ラパマイシン)およびその水溶性類似物SDZ−RAD(ノバルティス(Novartis))、TAFA−93(イソテクニカ(Isotechnika))、タクロリムス、エベロリムス、RAD−001(ノバルティス)、ピメクロリムス、テムシロリムス、CCI−779(ワイエス(Wyeth))、AP23841(アリアド(Ariad))、AP23573(アリアド)ならびにABT−5789(アボットラボラトリーズ(Abbott Laboratories))が挙げられる)が挙げられるがこれらに限定されない。使用され得るリムス化合物の類似物および誘導体としては、米国特許第5,527,907号明細書;米国特許第6,376,517号明細書;米国特許第6,329,386号明細書および米国特許出願公開第09/950,307号明細書に記載の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの文献の全体は、参照によって本願に援用される。また、治療剤としては、リムス化合物の類似物、プロドラッグ、塩およびエステルが挙げられる。
本明細書において、以下の用語、ラパマイシン、ラパおよびシロリムスは、交換可能に使用される。
使用され得る他のラパマイシン誘導体としては、7−エピ−ラパマイシン、7−チオメチル−ラパマイシン、7−エピ−トリメトキシフェニル−ラパマイシン、7−エピ−チオメチル−ラパマイシン、7−デメトキシ−ラパマイシン、32−デメトキシ−ラパマイシン、2−デスメチル−ラパマイシン、ラパマイシンのモノエステル誘導体、ラパマイシンのジエステル誘導体、ラパマイシンの27−オキシム;ラパマイシンの42−オキソ類似物、二環式のラパマイシン、ラパマイシンのダイマー;ラパマイシンのシリルエーテル;アリールスルホン酸ラパマイシン、スルホン酸ラパマイシン、30−デメトキシラパマイシンのモノエステル、30−デメトキシラパマイシンの31および42位におけるジエステル、ならびに以下の文献に記載の他の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。上記文献は、「Vezina et al., “Rapamycin (AY-22,989), A New Antifungal Antibiotic. I. Taxonomy Of The Producing Streptomycete And Isolation Of The Active Principle” J. Antibiot. (Tokyo) 28:721-726 (1975)」;「 Sehgal et al., “Rapamycin (AY-22,989), A New Antifungal Antibiotic. II. Fermentation, Isolation And Characterization” J. Antibiot. (Tokyo) 28:727-732 (1975)」;「Sehgal et al., “Demethoxyrapamycin (AY-24,668), A New Antifungal Antibiotic” J. Antibiot. (Tokyo) 36:351-354 (1983)」;「Paiva et al., “Incorporation Of Acetate, Propionate, And Methionine Into Rapamycin By Streptomycetes hygroscopicus” J Nat Prod 54:167-177 (1991)」国際公開第92/05179号パンフレット;欧州特許第467606号明細書; 米国特許第5,023,262号明細書(Caufieldらの“Hydrogenated Rapamycin Derivatives”);米国特許第5,120,725号明細書(Kao et alらの“Bicyclic Rapamycins”);米国特許第5,120,727号明細書(Kaoらの“Rapamycin Dimers”);米国特許第5,120,842号明細書(Failliらの“Silyl Ethers Of Rapamycin”);米国特許第5,177,203(Failliらの“Rapamycin 42-Sulfonates And 42-(N-carboalkoxy) Sulfamates Useful As Immunosuppressive Agents”);「Nicolaou et al., “Total Synthesis Of Rapamycin” J. Am. Chem. Soc. 115: 4419-4420 (1993)」;「Romo et al, “Total Synthesis Of (-) Rapamycin Using An Evans-Tishchenko Fragment Coupling” J. Am. Chem. Soc. 115:7906-7907 (1993)」;および「Hayward et al, “Total Synthesis Of Rapamycin Via A Novel Titanium-Mediated Aldol Macrocyclization Reaction” J. Am. Chem. Soc., 115:9345-9346 (1993)」であり、これらの文献の全体が参照によって本願に援用される。
化合物のリムスファミリーは、眼の疾患および状態(脈絡膜血管新生が挙げられる)を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために、上記組成物、液体製剤および方法に使用され得る。化合物のリムスファミリーは、AMD(滲出型AMDが挙げられる)を予防、治療、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得る。ラパマイシンならびにラパマイシンの誘導体および類似物は、血管新生に関連する眼の疾患および状態(滲出型AMDが挙げられる)を予防、治療、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得る。ラパマイシンは、AMDいくつかのバリエーションにおいて、化合物のリムスファミリーに属するメンバーまたはラパマイシンは、滲出型AMD、または血管新生に関連する眼の疾患および状態(脈絡膜血管新生が挙げられる)を治療するために使用される。
使用され得る他の治療剤としては、以下の特許文献および刊行物に開示されている治療剤が挙げられる。上記特許文献および刊行物は、参照によってその全体が本願に援用される、国際公開第号パンフレット(公開日:2004年4月1日、発明の名称:Method of inhibiting choroidal neovascularization、譲受人:ペンシルバニア大学の受託者);米国特許第5,387,589号明細書(発行日:1995年2月7日、発明の名称:Method of Treating Ocular Inflammation、発明者:Prassad Kulkarni、譲受人:ユニバーシティーオブルイビルリサーチファンデーション(Louisville Research Foundation));米国特許第6,376,517号明細書(発行日:2003年4月32日、発明の名称:Pipecolic acid derivatives for vision and memory disorders、譲受人:GPI NILホールディングス(Holdings));国際公開第2004/028477号パンフレット(公開日:2004年4月8日、発明の名称:Method subretinal administration of therapeutics including steroids: method for localizing pharmadynamic action at the choroid and retina; and related methods for treatment and or prevention of retinal diseases、譲受人:インノルクス(Innorx)インク);米国特許第6,416,777号明細書(発行日:2002年7月9日、発明の名称:Ophthalmic drug delivery device、譲受人:アルコンユニバーサル(Alcon Universal)エルティーディー);米国特許第6,713,081号明細書(発行日:2004年3月30日、発明の名称:Ocular therapeutic agent delivery device and methods for making and using such devices、譲受人:保健社会福祉省);米国特許第5,100,899号明細書(発行日:1992年3月31日、発明の名称:Methods of inhibiting transplant rejection in mammals using rapamycin and derivatives and prodrugs thereof)である。
使用され得る他の治療剤としては、ピロリジン、ジチオカルバメート(NFκB阻害剤);スクアラミン;TPN470類似物およびフマギリン;PKC(プロテインキナーゼC)阻害剤;Tie−1およびTie−2キナーゼ阻害剤;VEGF受容体キナーゼの阻害剤;プロテオソーム阻害剤(例えば、ベルケード(Velcade)(商標)(注入用のボルテゾミブ;ラニブズマブ(ルセンティス(Lucentis)(商標))および同じ標的に対する他の抗体);ペガプタニブ(マキュゲン(Macugen)(商標)));ビトロネクチン受容体アンタゴニスト(例えば、ビトロネクチン受容体型インテグリンの環状ペプチドアンタゴニスト);α−v/β−3インテグリンアンタゴニスト;α−v/β−1インテグリンアンタゴニスト;チアゾリジンジオン(例えば、ロシグリタゾンまたはトログリタゾン);インターフェロン(γインターフェロン、あるいはデキストランおよび金属の配位を利用することによってCNVに標的化されたインターフェロンが挙げられる);色素上皮由来因子(PEDF);エンドスタチン;アンジオスタチン;トゥミスタチン;カンスタチン;アネコルターブアセテート;アセトニド;トリアムシノロン;テトラチオモリブデン酸塩;血管形成因子(VEGF発現を標的とするリボザイムが挙げられる)のRNAサイレンシングまたはRNA干渉(RNAi);アキュタン(Accutane)(商標)(13−シス レチノイン酸);ACE阻害剤(キノプリル、カプトプリルおよびペリンドズリルが挙げられるが、これらに限定されない);mTOR(哺乳類におけるラパマイシンの標的)の阻害剤;3−アミノチアリドミノ;ペントオキシフィリン;2−メトキシエストラジオール;コルチシン;AMG−1470;シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えばネパフェナク、ロフェコキシブ、ジクロフェナ、ロフェコキシブ、NS398、セレコキシブ、ビオックス(vioxx)および(E)−2−アルキル−2(4−メタンスルフォニルフェニル)−1−フェニルエテン;tRNA合成修飾因子;金属プロテアーゼ13阻害剤;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤;カリウムチャネル遮断剤;エンドレペリン;6−チオグアニンのプリン類似物;環状ペルオキシド ANO−2;(組換え)アルギニンデイミナーゼ;エピガロカテキン−3−ガレート;セリバスタチン;スラミンの類似物;VEGF捕捉分子;アポトーシス阻害剤;光線力学療法(PDT)とともに使用され得るビスジン(Visudyne)(商標)、snET2および他の感光剤;肝細胞成長因子の阻害剤(当該成長因子またはその受容体に対する抗体、HGFの切詰めバージョンであるc−met チロシンキナーゼの小分子阻害剤(例えばNK4))が挙げられる。
いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はBCR/ABL阻害剤である。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はSrcファミリーチロシンキナーゼ阻害剤である。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はBCR/ABLおよびSrcファミリーチロシンキナーゼの二元の阻害剤である。いくつかのバリエーションにおいて、BCR/ABLおよびSrcファミリーチロシンキナーゼの二元の上記阻害剤は、ダサチニブ(すなわち、BMS−354825、スプリセル(Sprycel)(登録商標)、またはN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボキシアミド一水和物)もしくはこれらの誘導体、類似物、または薬学的に受容可能な塩もしくはエステルである。いくつかのバリエーションにおいて、ダサチニブは、眼疾患を治療、予防、または抑制するか、眼疾患の発症を遅らせるか、あるいは退縮させることに使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は加齢黄斑変性症(AMD)である。いくつかのバリエーションにおいて、上記AMDは滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記AMDは萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫(糖尿病性黄斑浮腫が挙げられるが、これに限定されない)である。
使用され得る他の治療剤としては、抗炎症剤(非ステロイド系の抗炎症剤およびステロイド系の抗炎症剤が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤に使用され得る活性剤は、ace阻害剤、内在性のサイトカイン、基底膜に影響を与える作用物質、内皮細胞の成長に影響を与える作用物質、アドレナリン作用性のアゴニストもしくは遮断剤、コリン作用性のアゴニストまたは遮断剤、アルドースリダクターゼ阻害剤、鎮痛剤、麻酔剤、抗アレルギー剤、抗菌剤、抗高血圧剤、昇圧剤、抗原虫剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗感染剤、抗腫瘍剤、代謝拮抗剤、および抗血管新生剤である。
使用され得るステロイド系の治療剤としては、21−アセトキシプレグネノロン、アルコメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベータメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノル、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾル、デフラザコルト、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドネート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオキノロンアセトニド、フルオキオノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロロンアセテート、フルプレドニデンアセテート、フルプレドニソロン、フルランドレノリド、フルチカゾンプロピオネート、フォルモコルタル、ハルシノニド、ハロベタゾールプロピオネート、ハロメタゾン、ハロプレドンアセテート、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン 25−ジエチルアミノ−アセテート、プレドニゾロン ナトリウムホスフェート、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド、およびこれらの任意の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかのバリエーションにおいて、コルチゾン、デキサメタゾン、フルオシノロン、ヒドロコルチゾン、メチルプレゾニドロン、プレドニゾロン、プレドニゾンもしくはトリアムシノロン、またはこれらの誘導体が使用され得る。上記液体製剤としては、2つ以上のステロイド系の治療剤の組合せが挙げられ得る。
非限定的な1つの例において、ステロイド系の上記治療剤は、上記液体製剤の重量の約0.05%〜約50%を構成し得る。他の非限定的な例において、ステロイドは、上記液体製剤の重量の約0.05%〜約10%、約10%〜約20%、約30%〜約40%、または約40%〜約50%を構成している。
使用され得る治療剤の他の非限定的な例としては、麻酔剤、鎮痛剤、細胞輸送/移動インペンディング(impending)剤(例えば、コルチシン、ビンクリスチン、サイトカラシンBおよび関連化合物);炭酸アンヒドラーゼ阻害剤(例えば、アセタゾールアミド、メタゾールアミド、ジクロルフェンアミド、ジアモックスおよび神経保護剤(例えば、ニモジピンおよび関連化合物));抗生剤(例えば、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシン、グラミシジン、セファレキシン、オキシテトラサイクリン、クロラムフェニコール、リファンピシン、シプロフロキサシン、アミノシド、ゲンタマイシン、エリスロマイシンおよびペニシリン、キノロン、セフタジジム、バンコマイシンイミペネム);抗真菌剤(例えば、アンフォテリシンB、フルコナゾール、ケトコナゾールおよびミコナゾール);抗菌剤(例えば、スルホンアミド、スルファジアジン、スルファセタミド、スルファメチゾールおよびスルフィソキサゾール、ニトロフラゾンおよびプロピオン酸ナトリウム);抗ウイルス剤(例えば、イドクスウリジン、トリフルオロチミジン、トリフルオロウリジン、アシクロビル、ガンシクロビル、シドフォビル、インターフェロン、DDI、AZT、フォスカメット、ビダラジン、イルバビリン、プロテアーゼ阻害剤および抗サイトメガロウイルス剤);抗アレルギー剤(例えば、ナトリウムクロモグリケート、アンタゾリン、メタピリリン、クロルフェニラミン、セチリジン、ピリラミンおよびプロフェンピリダミン);合成グルコルチコイド、合成電解質コルチコイド、およびコレステロール代謝物(DHEA、プロゲステロン、エストロゲン)に由来するより一般的なホルモンの形態;非ステロイド系の抗炎症剤(例えば、サリチレート、インドメタシン、イブプロフェン、ジクロフェナク、フルビプロフェン、ピロキシカムおよびCOX2阻害剤);抗腫瘍剤(例えば、カルムスチン、シスプラチン、フルオロウラシル、アドリアマイシン、アスパラギナーゼ、アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シクロフォスファミド、シクロスポリン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドクソルビシン、エストラムスチン、エトポシド、エトレチネート、フィルグラスチン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フロルキシメステロン、フルタミド、ゴセレリン、ヒドロキシウレア、イフォスファミド、ロイプロリド、レバミゾール、リムスチン、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキセート、ミトマイシン、ミトタン、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、サルグラモスチン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、タキソール、テニポシド、チオグアニン、ウラシルマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチンおよびビンデンシン);免疫学的薬剤(例えば、ワクチンおよび免疫刺激剤);インスリン、カルシトニン、パラチロイドホルモン、パラチロイドペプチドおよびバソプレシン視床下部放出因子;βアドレナリン作用性遮断剤(例えば、チモロール、レボブノロールおよびベータキソロール);サイトカイン、インターロイキンおよび成長因子、上皮成長因子、線維芽細胞成長因子、血小板由来成長因子、形質転換成長因子β、毛様体神経栄養因子、グリア由来栄養因子、NGF、EPO、PLGF、脳神経成長因子(BNFG)、血管内皮成長因子(VEGF)、ならびに当該成長因子に対するモノクロナル抗体またはそれらの断片;抗炎症剤(例えば、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、フルオシノロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、フルオロメトロン、ベータメタゾンおよびトリアムシノロン);充血緩和剤(例えば、フェニレフリン、ナファゾリンおよびテトラヒドラゾリン);縮瞳剤および抗コリンエステラーゼ(例えば、ピロカルピン、カルバコール、ジ−イソプロピルフルオロホスフェート、ホスホリンヨウ素および臭化デメカリウム);散瞳剤(例えば、アトロピンサルフェート、シクロペントレート、ホマトロピン、スコポラミン、トロピカミド、ユーカトロピン);交感神経興奮剤(例えば、エピネフリン)、ならびに血管収縮剤および血管拡張剤、抗凝固剤(例えば、ヘパリン、アンチフィブリノゲン、フィブリノリシン、抗凝固アクチベース)、抗糖尿病薬(アセトヘキサミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、トラザミド、トルブタミド、インスリンおよびアルドースリダクターゼを阻害する阻害剤、ホルモン、ペプチド、核酸、糖、脂質、糖脂質、糖タンパク質ならびに他の巨大分子(内分泌ホルモン(例えば、下垂体製剤、インスリン、インスリン関連成長因子、チロイド、成長ホルモン)が挙げられる);熱ショックタンパク質;免疫応答修飾因子(例えば、ムラミルジペプチド、シクロスポリン、インターフェロン(α、βおよびγ−インターフェロンが挙げられる)、インターロイキン2、サイトカイン、FK506(エポキシ−ピリド−オキサアズシクロトリコシン−テトロン、タクロリムスとしても知られている)、腫瘍壊死因子、ペントスタチン、チモペンチン、形質転換因子β2、エリスロポエチン);抗新生タンパク質(例えば、抗VEGF、インターフェロン)、抗体(モノクロナル抗体、ポリクロナル抗体、ヒト化抗体など)もしくは抗体断片、オリゴアプタマー、アプタマーおよび遺伝子断片(オリゴヌクレオチド、プラスミド、リボザイム、スモールインターフェレンスRNA(SiRNA)、核酸断片、ペプチド)、免疫調節因子(例えば、エンドキサン、サリドマイド、タモキシフェン);抗血栓溶解剤および抗血管拡張剤(例えば、rtPA、ウロキナーゼ、プラスミン);一酸化窒素供与体、核酸、デキサメタゾン、シクロスポリンA、アザチオプリン、ブレキナール、ガスペリムス、6−メルカプトプリン、ミゾリビン、ラパマイシン、タクロリムス(FK−506)、葉酸類似物(例えば、デノプテリン、エダトレキセート、メトトレキセート、ピリトレキシム、プテロプテリン、トムデックス(Tomudex)(登録商標)、トリメトレキセート)、プリン類似物(例えば、クラドリビン、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チアグアニン)、ピリミジン類似物(例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ドキシフリジン、エミテフール、エノシタビン、フロクスウリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、テガフール)、フルオシノロン、トリアミノロン、アネコルテーブ(anecortave)アセテート、フルオロメトロン、メドリゾン、およびプレドニスロンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかのバリエーションにおいて、免疫抑制剤はデキサメタゾンである。いくつかのバリエーションにおいて、免疫抑制剤はシクロスポリンAである。
いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤は1つ以上の治療剤の組合せを含んでいる。
本明細書に記載の製剤に使用され得る治療剤の非限定的な他の例としては、抗菌剤;合成抗菌剤;抗真菌性の抗生剤;合成抗真菌剤;抗腫瘍剤、抗生剤および類似物;代謝拮抗剤;炎症剤(ステロイド系の炎症剤および非ステロイド系の炎症剤)が挙げられる。上記抗菌剤は、例えば、アミノグリコシド(例えば、アミカシン、アプラマイシン、アルベカシン、バンベルマイシン、ブチロシン、ジベカシン、ジヒドロストレプトマイシン、フォルチミシン、ゲンタマイシン、イセパミシン、カナマイシン、ミクロノミシン、ネオマイシン、ネオマイシン アンデシレネート、ネチルミシン、パロモマイシン、リボスタマイシン、シソミシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、トロスペクトマイシン)、アンフェニコール(例えば、アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、チアンフェニコール)、アンサマイシン(例えば、リファミド、リファムピン、リファマイシンsv、リファペンチン、リファキシミン)、P−ラクタム(例えば、カルバセフェム(例えば、ロラカルベフ)、カルバペネム(例えば、ビアペネム、イミペネム、メロペネム、パニペネム)、セファロスポリン(例えば、セファクロール、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セファゼドン、セファゾリン、セフカペンピボキシル、セフクリジン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフィキシム、セフィネノキシム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォチアム、セフォゾプラン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピローム、セフポドキシム プロキセチル、セフプロジル、セフロキサジン、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフテゾール、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セフゾナム、セファセトリル ナトリウム、セファレキシン、セファログリシン、セファロリジン、セファロスポリン、セファロシン、セファピリン ナトリウム、セフラジン、ピブセファレキシン)、セファマイシン(例えば、セフブペラゾン、セフィネタゾール、セフミノクス、セフォテタン、セフォキシチン)、モノバクタム(例えば、アズトレオナム、カルモナム、チゲモナム)、オキサセフェム、フロモキセフ、モキサラクタム)、ペニシリン(例えば、アンジノシリン、アンジノシリン ピボキシル、アモキシシリン、アンピシリン、アパルシリン、アスポキシシリン、アジドシリン、アズロシリン、バカンピシリン、ベンジルペニシリン酸、ベンジルペニシリン ナトリウム、カルベニシリン、カリンダシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクラシリン、ジクロキサシリン、エピシリン、フェンベニシリン、フロキサシリン、ヘタシリン、レナンピシリン、メタンピシリン、メチシリン ナトリウム、メズロシリン、ナフシリン ナトリウム、オキサシリン、ペナメシリン、ペネタメートヨウ化水素酸塩、ペニシリンg ベネタミン、ペニシリンg ベンザチン、ペニシリンg ベンズヒドリルアミン、ペニシリンg カルシウム、ペニシリンg ヒドラバミン、ペニシリンg カリウム、ペニシリンg プロカイン、ペニシリンn、ペニシリンo、ペニシリンv、ペニシリンv ベンザチン、ペニシリンv ヒドラバミン、ペニメピサイクリン、フェネチシリン カリウム、ピペラシリン、ピバンピシリン、プロピシリン、キナシリン、スルベニシリン、サルタミシリン、タランピシリン、テモシリン、チカルシニンン)、リチペネム、リンコサミド(例えば、シリンダマイシン、リンコマイシン)、マクロライド(例えば、アジスロマイシン、カルボマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンアシストレート、エリスロマイシンエストレート、エリスロマイシングルコヘプトネート、エリスロマイシンラクトビオネート、エリスロマイシンプロピオネート、エリスロマイシンステアレート、ジョサマイシン、ロイコマイシン、ミデカマイシン、ミオカマイシン、オレアンドマイシン、プリマイシン、ロキタマイシン、ロサラマイシン、ロキシスロマイシン、スピラマイシン、トロレアンドマイシン)、ポリペプチド(例えば、アンフォマイシン、バシトラシン、カプレオマイシン、コリスチン、エンデュラシジン、エンビオマイシン、フサフンギン、グラミシジンs、グラミシジン、ミカマイシン、ポリミキシン、プリスチナマイシンン、リストセチン、テイコプラニン、チオストレプトン、チュベラクチノマイシン、チロシジン、チロスリシン、バンコマイシン、ビオマイシン、バージニアマイシン、亜鉛バシトラシン)、テトラサイクリン(例えば、アピサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、グアメサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、ペニメピサイクリン、ピパサイクリン、ロリテトラサイクリン、サンサイクリン、テトラサイクリン)、および他のもの(例えば、シクロセリン、ムピロシン、チュベリン)である。上記合成抗菌剤は、例えば、2,4−ジアミノピリミジン(例えば、ブロジモプリム、テトロクソプリム、トリメトプリム)、ニトロフラン(例えば、フラルタドン、フラゾリウムクロライド、ニフラデン、ニフラテル、ニフルフォリン、ニフルピリノール、ニフルプラジン、ニフルトイノール、ニトロフラントイン)、キノロンおよび類似物(例えば、シノキサシン、シプロフラクサシン、クリナフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、フレロキサシン、フルメキン、グレパフロキサシン、ロメフロキサシン、ミロキサシン、ナジフロキサシン、ナリジキシン酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オキソリン酸、パズフロキサン、ペフロキサシンン、ピペミド酸、ピロミド酸、ロソキサシン、ルフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシン)、スルホンアミド(例えば、アセチルスルファメトキシピラジン、ベンジルスルファミド、クロラミンb、クロラミンt、ジクロラミンt、n2−ホルミルスルフィソミジン、n4−β−d−グルコシルスルファニルアミド、マフェニド、4’−(メチルスルファモイル)スルファニルアニリド、ノプリルスルファミド、フタリルスルファセタミド、フタリルスルファチアゾール、サラゾスルファシミジン、スクシニルスルファチアゾール、スルファベンズアミド、スルファセタミド、スルファクロルピリダジン、スルファクリソイジン、スルファシチン、スルファジアジン、スルファジクラミド、スルファジメトキシン、スルファドキシン、スルファエチドール、スルファグアニジン、スルファグアノール、スルファレン、スルファロクス酸(sulfaloxic acid)、スルファメラジン、スルファメータ、スルファメタジン、スルファメチゾール、スルファメトミジン、スルファメトキサゾール、スルファメトキシピリダジン、スルファメトロール、スルファミドクリソイジン、スルファモキソール、スルファニルアミド、4−スルファニルアミドサリチル酸、n4−スルファニルスルファニルアミド、スルファニルウレア、n−スルファニル−3,4−キシルアミド、スルファニトラン、スルファペリン、スルファフェナゾール、スルファプロキシリン、スルファピラジン、スルファピリジン、スルファソミゾール、スルファシマジン、スルファチアゾール、スルファチオウレア、スルファトールアミド、スルフィゾミジン、スルフィゾキサゾール)、スルホン(例えば、アセダプソン、アセジアスルホン、アセトスルホンナトリウム、ダプソン、ジアチモスルホン、グルコスルホンナトリウム、ソラスルホン、スクシスルホン、スルファニル酸、p−スルファニルベンジルアミン、スルフォキソンナトリウム、チアゾスルホン)、および他のもの(例えば、クロフォクトール、ヘキセジン、メテンアミン、メテンアミン アンヒドロメチレンシトレート、メテンアミンヒプレート、メテンアミンマンデレート、メテンアミンスルホサリチレート、ニトロキソリン、タウロリジン、キシボモール)である。抗真菌性の上記抗生剤は、例えば、ポリエン(例えば、アンフォテリシンb、カンジシジン、デルモスタチン、フィリピン、フンギクロミン、ハキマイシン、ハマイシン、ルセンソマイシン、メパルトリシン、ナタマイシン、ニスタチン、ペシロシン、ペリマイシン)、アザセリン、グリセオフルビン、オリゴマイシン、ネオマイシンアンデシレネート、ピロリントリン、シカニン、チュベルシジン、ビリジンである。上記合成抗真菌剤は、例えば、アリルアミン(例えば、ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン)、イミダゾール(例えば、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロルダントイン、クロルミダゾール、クロコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、エニルコナゾール、フェンチコナゾール、フルトリマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール硝酸塩、セルタコナゾール、スルコナゾール、ティオコナゾール)、チオカルバメート(例えば、トルシクレート、トリンデート、トルナフテート)、トリアゾール(例えば、フルコナゾール、イトラコナゾール、セペルコナゾール、テルコナゾール)、アクリソルシン、アモロルフィン、ビフェナミン、ブロモサリチルクロルアニリド、ブクロサミド、プロピオン酸カルシウム、クロルフェネシン、シクロピロックス、クロキシキン、コパラフィネート、ジアメタゾール、ジヒドロクロライド、エキサラルニド(exalarnide)、フルシトシン、ハレタゾール、ヘキセチジン、ロフルカルバン、ニフラテル、ヨウ化カリウム、プロピオン酸、ピリチオン、サリチルアニリド、プロピオン酸ナトリウム、スルベンチン、テノニトロゾール、トリアセチン、ウジョチオン(ujothion)、ウンデシレン酸、プロピオン酸亜鉛である。上記抗腫瘍剤、抗生剤および類似物は、例えば、アクラシノマイシン、アクチノマイシンf1、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カルビシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドクソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、メノガリル、ミトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ピラルビシン、プリカマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、チュベルシジン、ジノスタチン、ゾルビシンである。上記代謝拮抗剤は、例えば、葉酸類似物(例えば、デノプテリン、エダトレキセート、メトトレキセート、ピリトレキシム、プテロプテリン、トムデックス(登録商標)、トリメトレキセート)、プリン類似物(例えば、クラドリビン、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン)、ピリミジン類似物(例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ドキシフルウリジン、エミテフール、エノシタビン、フロクスウリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、タガフール)である。ステロイド系の上記炎症剤は、例えば、アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベータメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコルト、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドネート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロロンアセテート、フルプレドニデンアセテート、フルプレドニソロン、フルランドレノリド、フルチカゾンプロピオネート、フォルモコルタル、ハルシノニド、ハロベタゾールプロピオネート、ハロメタゾン、ハロプレドンアセテート、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、
ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフルオエート、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン 25−ジメチルアミノアセテート、プレドニゾロンナトリウムホスフェート、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、チクソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、およびトリアムシノロンヘキサセトニドである。非ステロイド系の上記炎症剤は、例えば、アミノアリールカルボキシル酸の誘導体(例えば、エンフェナム酸、エトフェナメート、フルフェナム酸、イソニキシン、メクロフェナミン酸、メフェナム酸、ニフルム酸、タルニフルメート、テロフェナメート、トルフェナム酸)、アリール酢酸の誘導体(例えば、アセクロフェナク、アセメタシン、アルクロフェナク、アンフェナク、アムトルメチン グアシル、ブロムフェナク、ブフェキサマク、シンメタシン、クロピラク、ジクロフェナク ナトリウム、エトドラク、フェルビナク、フェンクロジン酸(fenclozic acid)、フェンチアザク、グルカメタシン、イブフェナク、インドメタシン、イソフェゾラク、イソキセパク、ロナゾラク、メチアジン酸、メフェゾラク、オキサメタシン、ピラゾラク、プログルメタシン、スリンダク、チアラミド、トルメチン、トロペシン、ゾメピラク)、アリールブチル酸の誘導体(例えば、ブマジゾン、ブチブフェン、フェンブフェン、キセンブシン)、アリールカルボキシル酸(例えば、クリダナク、ケトロラク、チノリジン)、アリールプロピオン酸の誘導体(例えば、アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ベルモプロフェン、ブクロクス酸(bucloxic acid)、カプロフェン、フェノプロフェン、フルノキサプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、イブプロキサム、インドプロフェン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、ナプロフェン、オキサプロジン、ピケトプロフェン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、プロチジン酸、スプロフェン、チアプロフェン酸、キシモプロフェン、ザルトプロフェン)、ピラゾール(例えば、ジフェナミゾール、エピリゾール)、ピラゾロン(例えば、アパゾン、ベンズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、モラゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピペブゾン、プロピフェナゾン、ラミフェナゾン、スキシブゾン、チアゾリノブタゾン)、サリチル酸の誘導体(例えば、アセトアミノサロール、アスピリン、ベノリレート、ブロモサリゲニン、カルシウムアセチルサリチレート、ジフニサル、エテルサレート、フェンドサル、ゲンチシン酸、グリコールサリチレート、イミダゾールサリチレート、リジンアセチルサリチレート、メサラミン、モルホリンサリチレート、1−ナフチルサリチレート、オルサラジン、パルサルミド、フェニルアセチルサリチレート、フェニルサリチレート、サラセタミド、サリチルアミド o−酢酸、サリチルスルホン酸、サラサレート、スルファサラジン)、チアジンカルボキシアミド(例えば、アンピロキシカム、ドロキシカム、イソキシカム、ロモキシカム、ピロキシカム、テノキシカム)、ε−アセタミドカプロン酸、s−アデノシルメチオニン、3−アミノ−4−ヒドロキシブチル酸、アミキセトリン、ベンダザク、ベンジダミン、a−ビサボロール、ブコロム、ジフェンピラミド、ジタゾール、エモルファゾン、フェプラジノール、グアイアズレン、ナブメトン、ニメスリド、オキサセプロール、パラニリン、ペリソキサル、プロカゾン、スーパーオキシドジムスターゼ、テニダップ、およびジロイトンである。
また、他の治療剤および治療法と組み合わせて使用され得る上記治療剤としては、血管新生または新血管形成、特にCNVを治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために有用な薬剤および治療法が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかのバリエーションにおいて、血管新生または新血管形成、特にCNVの退縮を治療するために、付加的な薬剤または治療法が使用される。そのような付加的な薬剤および治療法の非限定的な例としては、ピロリジン、ジチオカルバメート(NFκB阻害剤);スクアラミン;TPN470類似物およびフマギリン;PKC(プロテインキナーゼC)阻害剤;Tie−1およびTie−2キナーゼ阻害剤;VEGF受容体キナーゼの阻害剤;プロテオソーム阻害剤(例えば、ベルケード(Velcade)(商標)(注入用のボルテゾミブ;ラニビズマブ(ルセンティス(商標))および同じ標的に対する他の抗体);ペガプタニブ(マキュゲン(商標)));ビトロネクチン受容体型アンタゴニスト(例えば、ビトロネクチン受容体型インテグリンの環状ペプチドアンタゴニスト);α−v/β−3インテグリンアンタゴニスト;α−v/β−1インテグリンアンタゴニスト;チアゾリジンジオン(例えば、ロシグリタゾンまたはトログリタゾン);インターフェロン(γインターフェロン、あるいはデキストランおよび金属の配位を利用することによってCNVに標的化されたインターフェロンが挙げられる);色素上皮由来因子(PEDF);エンドスタチン;アンジオスタチン;トゥミスタチン;カンスタチン;アネコルターブアセテート;アセトニド;トリアムシノロン;テトラチオモリブデン酸塩;血管形成因子(VEGF発現を標的とするリボザイムが挙げられる)のRNAサイレンシングまたはRNA干渉(RNAi);アキュタン(商標)(13−シス レチノイン酸);ACE阻害剤(キノプリル、カプトプリルおよびペリンドズリルが挙げられる);mTOR(哺乳類におけるラパマイシンの標的)の阻害剤;3−アミノチアリドミド;ペントキシフィリン;2−メトキシエストラジオール;コルチシン;AMG−1470;シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えばネパフェナク、ロフェコキシブ、ジクロフェナク、ロフェコキシブ、NS398、セレコキシブ、ビオックスおよび(E)−2−アルキル−2(4−メタンスルフォニルフェニル)−1−フェニルエテン);tRNA合成修飾因子;金属プロテアーゼ13阻害剤;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤;カリウムチャネル遮断剤;エンドレペリン;6−チオグアニンのプリン類似物;環状ペルオキシド ANO−2;(組換え)アルギニンデイミナーゼ;エピガロカテキン−3−ガレート;セリバシタチン;スラミンの類似物;VEGF捕捉分子;肝細胞成長因子の阻害剤(当該成長因子またはその受容体に対する抗体、HGFの切詰めバージョンであるc−met チロシンキナーゼの小分子阻害剤(例えばNK4));アポトーシス阻害剤;光線力学療法(PDT)とともに使用され得るビスジン(商標)、snET2および他の感光剤;ならびにレーザ光凝固装置が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は他の治療剤と組み合わせて使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はベルテポルフィン(ビスジン(商標))と組み合わせて使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は血管内皮成長因子(VEGF)と組み合わせて使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は血管内皮成長因子−A(VEGF−A)と組み合わせて使用される。いくつかのバリエーションにおいて、VEGFの阻害剤は、VEGF捕捉分子(リジェネロン ファーマシューティカル(Regeneron Pharmaceticals)によって開発されたVEGFトラップが挙げられるが、これに限定されない)である。いくつかのバリエーションにおいて、VEGFの阻害剤は、VEGFに標的化された抗体またはこれらの断片である。いくつかのバリエーションにおいて、VEGFに標的化された抗体またはこれらの断片は、ベバシズマブ(すなわちアバスチン(Avastin)(商標))である。いくつかのバリエーションにおいて、VEGFに標的化された抗体またはこれらの断片は、ラニビズマブ(すなわちルセンティス(商標))である。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はリムス化合物であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、ラパマイシン、またはこれらの類似物もしくは誘導体(「治療剤」の項に記載のものが挙げられる)であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はラパマイシンである。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はダサチニブである。
いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン、またはこれらの類似物もしくは誘導体(「治療剤」の項に記載ののものが挙げられる)、ならびに他の治療剤(例えば、ラニビズマブ(すなわちルセンティス(商標)))である。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン、またはこれらの類似物もしくは誘導体(「治療剤」の項に記載のものが挙げられる)、ならびに他の治療剤は、ラニビズマブ(すなわちルセンティス(商標))またはベバシズマブ(すなわちアバスチン(商標))である。また、ヒトの被験体における滲出型AMDを治療または予防する方法が提供される。当該方法は、治療剤および他の治療剤を含んでいる液体製剤の投与を包含している。当該治療剤は、例えば、ラパマイシン、またはこれらの類似物もしくは誘導体(「治療剤」の項に記載のものが挙げられる)、ならびに他の治療剤(例えば、ラニビズマブ(すなわちルセンティス(商標))、ベバシズマブ(すなわちアバスチン(商標))またはVEGFトラップ)である。いくつかのバリエーションにおいて、ヒトの被験体における滲出型AMDを治療または予防する方法は、ラパマイシン、ならびにラニビズマブ(すなわちルセンティス(商標))、ベバシズマブ(すなわちアバスチン(商標))またはVEGFトラップを含んでいる液体製剤の投与を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、ラパマイシン、ならびにラニビズマブ(すなわちルセンティス(商標))、ベバシズマブ(すなわちアバスチン(商標))またはVEGFトラップを含んでいる上記液体製剤は、硝子体内、結膜下、テノン嚢下(subtenonally)または局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、ルセンティスまたはアバスチンの総量は、約0.1mg、約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、または約0.7mgのうちのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、ルセンティスまたはアバスチンの総量は、0.3mgまたは0.5mgである。
いくつかのバリエーションにおいて、他の治療剤と組み合わせて使用される上記治療剤は、当該他の治療剤と、同時に投与(すなわち同時投与)され得るか、連続して投与(すなわち連続投与)され得るか、または独立して投与され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤は、同一の投与経路によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤の両方は、医師への1回の来診時に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤の両方は、同じ医師の往診時に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤は、医師への1回を超えるの来診時に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤は、同一の投与経路によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤は、異なる投与経路によって投与される、いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は結膜下投与(結膜下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され、上記他の治療剤は硝子体内投与(硝子体内注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は硝子体内投与(硝子体内注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され、上記他の治療剤は結膜下投与(結膜下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は結膜下投与(結膜下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され、上記他の治療剤はテノン嚢下投与(テノン嚢下注入が挙げられるがこれに限定されない)によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はテノン嚢下投与(テノン嚢下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され、上記他の治療剤は結膜下投与(結膜下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は硝子体内投与(硝子体内注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され、上記他の治療剤はテノン嚢下投与(テノン嚢下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はテノン嚢下投与(テノン嚢下注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され、上記他の治療剤は硝子体内投与(硝子体内注入が挙げられるが、これに限定されない)によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は局所的に投与され、上記他の治療剤は結膜下投与、テノン嚢下投与および/または硝子体内投与によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記他の治療剤は局所的に投与され、上記治療剤は結膜下投与、テノン嚢下投与および/または硝子体内投与によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤および上記他の治療剤の剤形は同じ(すなわち同一)である。
いくつかのバリエーションにおいて、治療剤の投与および他の治療剤の投与の組合せは、1つまたは両方の治療剤の投与される用量(例えば、用量の体積、用量の濃度または治療剤の量)を低下させる。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤および他の治療剤の組合せは、投与期間を伸ばさせるか、もしくは延長させるか、および/または1つもしくは両方の治療剤の投与頻度を低下させる。
いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はラパマイシンである。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はダサチニブである。いくつかのバリエーションにおいて、上記他の治療剤は、ベルテポルフィン、ベバシズマブ、および/またはラニビズマブである。
非限定的なほんの一例として、ラパマイシンの投与によって、ベバシズマブまたはラニビズマブの投与頻度を低下させ得る。非限定的な1つの例において、滲出型AMDは、1用量、2用量または3用量のアバスチンまたはルセンティスの投与、これに続くラパマイシン単独の投与、またはアバスチンもしくはルセンティスとラパマイシンとの組合せの投与によって治療される。
〔治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る疾患および状態〕
本項目には、本明細書に記載の治療剤および製剤、液体製剤ならびに方法を用いて、治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る疾患および状態について記載されている。いくつかのバリエーションにおいて、上記疾患または状態は、本明細書に記載の治療剤および製剤、液体製剤、ならびに方法を用いて治療される。特に断りがなければ、実施され得る治療の方法のすべてに関する被験体としては、ヒトの被験体が挙げられると想定されるが、これに限定されない。
本明細書に記載の治療剤および製剤、液体製剤、ならびに方法を用いて治療、予防、または抑制されやすいか、発症を遅らせられやすいか、あるいは退縮されやすい任意の眼の疾患または状態が、一般的に、治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る。眼の疾患または状態の例としては、新血管形成と関連する疾患または状態が挙げられるが、これらに限定されない。新血管形成と関連する疾患または状態としては、網膜および/または脈絡膜の新血管形成が挙げられる。
本明細書に記載の製剤、液体製剤および方法を用いて治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る、網膜および/または脈絡膜の新血管形成と関連する疾患または状態としては、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、滲出型および萎縮型AMD、早発性の網膜症(水晶体後繊維増殖症)、感染に起因する網膜炎または脈絡膜炎、推定眼ヒストプラスマ症、近視性変性、網膜色素線条症および眼外傷が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の製剤、液体製剤および方法を用いて治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る、網膜および/または脈絡膜の新血管形成と関連する疾患または状態としては、弾性線維性仮性黄色腫、血管閉塞症、動脈閉塞症、頚動脈閉塞性疾患、鎌状赤血球貧血、イールズ病、近視、慢性の網膜剥離、過粘稠度症候群、トキソプラスマ症、外傷、ポリープ状脈絡膜血管症、レーザ照射後の合併症、特発性の中心性漿液性網脈絡膜症の合併症、脈絡膜の炎症状態の合併症、皮膚潮紅、皮膚潮紅と関連する疾患(遇角の新血管形成)、血管新生緑内障、ブドウ膜炎および慢性のブドウ膜炎、黄斑変性症、増殖性網膜症、ならびに血管結合組織もしくは繊維組織の異常増殖に起因する疾患または状態が挙げられる。血管結合組織または繊維組織の異常増殖としては、糖尿病と関連するか、または関連しない増殖性硝子体網膜症(手術後の増殖性硝子体網膜症が挙げられる)のすべての形態が挙げられる。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)が眼の疾患または状態になる危険性が高い場合に、当該眼の疾患または状態の治療または発症の遅延のために使用される。疾患または状態になる危険性が高い被験体は、当該疾患または状態が特定の被験体において生じるおそれのある1つ以上の徴候を有する被験体である。いくつかのバリエーションにおいて、滲出型AMDにかかる危険性の高い被験体は、少なくとも1つの眼において萎縮型AMDにかかっている被験体である。いくつかのバリエーションにおいて、一方の僚眼において滲出型AMDにかかる危険性の高い被験体は、他方の眼において滲出型AMDにかかっている被験体である。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、CNVにかかる危険性の高い被験体におけるCNVの予防または発症の遅延(被験体の僚眼におけるCNVの予防または発症の遅延が挙げられるが、これらに限定されない)のために使用される。当該被験体としては、一方の眼においてAMDにかかっている被験体が挙げられるが、これに限定されない。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、一方の眼において滲出型AMDにかかっている被験体の僚眼におけるCNVの予防または発症の遅延のために使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤および薬学的製剤は、リムス化合物(ラパマイシンが挙げられるが、これらに限定されない)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤および薬学的製剤は、20/40以上の視力を有するヒトの被験体に対して、眼周囲(結膜下が挙げられるが、これに限定されない)に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤および薬学的製剤は、ヒトの被験体の眼に対して、眼周囲(結膜下が挙げられるが、これに限定されない)に投与され、ここで、当該製剤が投与される眼が20/40以上の視力を有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、AMDの治療、予防または発症の遅延のために使用される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、萎縮型AMDの治療、予防または発症の遅延のために使用される。いくつかのバリエーションにおいて、被験体(非中心性の地図状萎縮にかかっている被験体が挙げられるが、これらに限定されない)は、非中心性の地図状萎縮の治療、予防または発症の遅延のために、本明細書に記載の製剤または薬学的製剤の投与を受ける。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤および薬学的製剤は、リムス化合物(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤および薬学的製剤は、20/40以上の視力を有している被験体に対して眼周囲(結膜下が挙げられるが、これに限定されない)に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤が投与され、被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)はまた、上記疾患または状態を治療する第2の療法を用いて治療される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記薬剤および薬学的製剤が、滲出型または萎縮型AMDの治療、予防または発症の遅延のために使用され、被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)はまた、本明細書に記載の当該製剤および薬学的製剤を用いた治療前、治療中または治療後のいずれかにおいてレーザ療法(例えば、光線力学的レーザ療法)を用いて治療される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、ブドウ膜炎、アレルギー性結膜炎、黄斑変性症、緑内障またはドライアイの1つ以上を治療するために使用される。
いくつかのバリエーションにおいて、製剤または薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、ドライアイの治療、予防または発症の遅延のために投与される。いくつかのバリエーションにおいて、製剤または薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、アレルギー性結膜炎の治療、予防または発症の遅延のために投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、緑内障の治療のために使用される。いくつかのバリエーションにおいて、緑内障を治療するための、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、外科的な合併症の治療、予防または発症の遅延のために外科的な補助剤として使用される。いくつかのバリエーションにおいて、緑内障を治療するための、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、手術による移植の上首尾な結果の増進または持続のために使用される。いくつかのバリエーションにおいて、緑内障を治療するための、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、アルゴンレーザ線維柱帯切除術または緑内障に関連する他の手術の上首尾な結果の増進または持続のために使用される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は神経保護作用を有しており、緑内障の治療のために使用される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は網膜色素変性症の治療に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、緑内障を治療するための、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、網膜色素変性症の治療、予防または発症の遅延に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、神経保護作用を有しており、網膜色素変性症の治療に使用される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、網膜中心静脈疾患(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜血管の疾患、網膜血管の状態、黄斑変性症、糖尿病性黄斑変性症、虹彩新血管形成、糖尿病網膜症、または角膜移植拒絶反応の1つ以上の治療に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、製剤または薬学的製剤は、リムス化合物(例えば、ラパマイシン)を含んでおり、これらの疾患または状態の1つ以上の治療、予防または発症の遅延に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤または薬学的製剤は20/40以上の視力を有する眼に対して網膜下に投与される。
ブドウ膜炎を治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用される場合に、本明細書に記載の上記製剤および薬学的製剤は、当該分野において公知の種々の経路(眼球投与または経口投与が挙げられるが、これらに限定されない)によって投与される。他の投与経路が、公知であり、当該技術において通常のものである。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤は、ラパマイシンを含んでおり、ブドウ膜炎の治療に使用される。
本明細書に記載の上記製剤、液体製剤および方法を用いて治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る疾患の1つは、AMDの滲出型の形態である。いくつかのバリエーションにおいて、滲出型AMDは、本明細書に記載の上記製剤、液体製剤および方法を用いて治療される。AMDの滲出型の形態は、脈絡膜の正常な位置から網膜下の所望されない位置に成長する血管によって特徴付けられる。これらの新生の血管からの漏洩および出血によって視力の低下および可能性として失明を生じる。
また、本明細書に記載の上記製剤、液体製剤および方法は、AMDの萎縮型の形態から滲出型の形態への移行(ここで、網膜色素上皮またはRPEが変性し、光受容体細胞の死および網膜下におけるドルーゼ(druse)と呼ばれる黄色の堆積物の形成を導く)を抑制するか、または遅らせるために使用され得る。
「黄斑変性症」は、黄斑および網膜における繊維性の堆積物の過剰形成、ならびに網膜色素上皮の萎縮によって特徴付けられる。本明細書に使用されるとき、黄斑変性症に「かかっている」眼は、当該眼が黄斑変性の疾患と関連する検出可能な身体的特徴の少なくとも1つを示していることを意味すると理解される。ラパマイシンの投与によって、治療しない場合に生じ得る新生血管(例えば、加齢黄斑変性症における脈絡膜の新血管形成)の制限および退縮が現れる。本明細書に使用されるとき、用語「血管新生」は、組織または器官内における新たな血管の生成(「新血管形成」)を意味する。眼または網膜の「血管新生に関連する疾患または状態」は、新たな血管が、眼または網膜において病因をなすように生成され、視力の低下、失明または他の問題(例えば、AMDと関連する脈絡膜の新血管形成)を生じる、疾患または状態である。
また、本明細書に記載の上記製剤および液体製剤(ラパマイシン含有の製剤および液体製剤が挙げられるが、これらに限定されない)は、免疫と関連する種々の疾患または状態(宿主における器官移植の拒絶反応、宿主に対する移植片の疾患、自己免疫疾患、炎症性の疾患、過剰増殖性の血管疾患、固形腫瘍、および真菌感染が挙げられるが、これらに限定されない)を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得る。本明細書に記載の上記製剤および液体製剤(ラパマイシン含有の製剤および液体製剤が挙げられるが、これらに限定されない)は、免疫と関連する種々の疾患または状態(宿主における器官移植の拒絶反応、宿主に対する移植片の疾患、自己免疫疾患、炎症性の疾患、過剰増殖性の血管疾患、固形腫瘍、および真菌感染が挙げられるが、これらに限定されない)の治療に使用される。本明細書に記載の上記製剤および液体製剤(ラパマイシン含有の製剤および液体製剤が挙げられるが、これらに限定されない)は、免疫抑制剤として使用され得る。本明細書に記載の上記製剤および液体製剤(ラパマイシン含有の製剤および液体製剤が挙げられるが、これらに限定されない)は、移植された器官または組織(移植された心臓、肝臓、腎臓、脾臓、肺、小腸、膵臓および骨髄が挙げられるが、これらに限定されない)の拒絶反応の発生の治療、予防、抑制、発生の遅延に使用され得る。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記製剤および液体製剤は、移植された器官または組織(移植された心臓、肝臓、腎臓、脾臓、肺、小腸、膵臓および骨髄が挙げられるが、これらに限定されない)の拒絶反応の発生を治療するために使用される。免疫関連疾患(移植の拒絶反応が挙げられるが、これに限定されない)を治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用される場合、本明細書に記載の上記製剤および液体製剤は、当該技術において公知の種々の経路(経口投与が挙げられるが、これに限定されない)によって投与され得る。
全身性の投与が、上記液体製剤の経口投与によって実現され得る。全身性の他の投与経路は、公知であり、当該技術において通常のものである。これらのいくつかの例が「発明を実施するための形態」の項に記載されている。
本明細書に使用されるとき、治療剤の投与によって疾患または状態を「抑制」することは、当該疾患または状態の検出可能な特徴または徴候の少なくとも1つの進行が、当該治療剤を投与しない場合の疾患または状態の進行と比べて、当該治療剤の投与後に遅延させられるか、または停止させられることを意味する。
本明細書に使用されるとき、治療剤の投与によって疾患または状態を「予防」することは、当該疾患または状態の検出可能な特徴または徴候が、当該治療剤の投与後に生じないことを意味する。
本明細書に使用されるとき、治療剤の投与による疾患または状態の「発症の遅延」は、当該疾患または状態の検出可能な特徴または徴候の少なくとも1つが、当該治療剤を投与しない場合の疾患または状態の進行と比べて、当該治療剤の投与後に遅れて生じることを意味する。
本明細書に使用されるとき、治療剤の投与によって疾患または状態を「治療」することは、当該疾患または状態の検出可能な特徴または徴候の少なくとも1つの進行が、当該治療剤を投与しない場合の疾患または状態の進行と比べて、当該治療剤の投与後に遅延させられるか、停止させられるか、または逆に進むことを意味する。
本明細書に使用されるとき、治療剤の投与による疾患または状態を「退縮」させることは、当該疾患または状態の検出可能な特徴または徴候の少なくとも1つの進行が、当該治療剤の投与後にある程度まで逆に進むことを意味する。
素因を有するか、または予防を必要とする被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)は、本明細書の教示を受けて分野において確立された方法および基準によって当業者に特定され得る。また、当業者は、本明細書の教示を受けて血管新生および/または新血管形成を同定するための、当該分野において確立されている基準に基づく抑制または治療の必要性に応じて、個体を容易に診断し得る。
本明細書に使用されるとき、「被験体」は、一般的に、本明細書に記載の上記治療剤の投与から恩恵を受け得る任意の動物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は哺乳類の被験体に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はヒトの被験体に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は家畜動物の被験体に投与され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は実験モデル動物の被験体に投与され得る。
本明細書に記載の上記方法を用いて治療、予防、または抑制され得るか、発症を遅らせられ得るか、あるいは退縮され得る他の疾患および状態としては、以下の特許文献および刊行物に記載の疾患および状態が挙げられる。上記特許文献および刊行物は、その内容の全体が参照によって本願に援用される、国際公開第2004/027027号パンフレット(公開日:2004年4月1日、発明の名称:Method of inhibiting choroidal neovascularization、譲受人:ペンシルバニア大学の受託者;米国特許第5,387,589号明細書(発行日:1995年2月7日、発明の名称:Method of Treating Ocular Inflammation、発明者:Prassad Kulkarni、譲受人:ユニバーシティーオブルイビルリサーチファンデーション);米国特許第6,376,517号明細書(発行日:2003年4月32日、発明の名称:Pipecolic acid derivatives for vision and memory disorders、譲受人:GPI NILホールディングス);国際公開第2004/028477号パンフレット(公開日:2004年4月8日、発明の名称:Method subretinal administration of therapeutics including steroids: method for localizing pharmadynamic action at the choroid and retina; and related methods for treatment and or prevention of retinal diseases、譲受人:インノルクスインク);米国特許第6,416,777号明細書(発行日:2002年7月9日、発明の名称:Ophthalmic drug delivery device、譲受人:アルコンユニバーサルエルティーディー);米国特許第6,713,081号明細書(発行日:2004年3月30日、発明の名称:Ocular therapeutic agent delivery device and methods for making and using such devices、譲受人:保健社会福祉省);米国特許第5,536,729号明細書(発行日:1996年7月16日、発明の名称:Rapamycin Formulations for Oral Administration、譲受人:アメリカンホームプロダクツコープ(American Home Products Corp));米国特許出願公開第60/503,840号明細書;および米国特許出願公開第10/945,682号明細書である。
〔液体製剤〕
本明細書に記載の液体製剤は、上記治療剤を含有しており、一般的に任意の液体製剤(液体剤、懸濁剤および乳濁剤が挙げられるが、これらに限定されない)であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、ウサギの眼の硝子体に入れられた場合に、周囲の媒体に対して非分散性の塊を形成する。
ある体積の液体製剤が投与される場合に、当該液体製剤の投与に使用され得る種々の器具の精度に誤差が生じることが理解される。ある体積が特定されている場合に、これが目的の体積であることが理解される。しかし、ある器具(例えば、インスリンシリンジ)は、10%を超える誤差であり、いくつかの場合に20%以上の誤差である。ハミルトンHPLC型のシリンジは、10%以内の精度であり、注入される10μL未満の体積が推奨される。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約500μL未満、約400μL未満、約300μL未満、約200μL未満、約100μL未満、約90μL未満、約80μL未満、約70μL未満、約60μL未満、約50μL未満、約40μL未満、約30μL未満、約20μL未満、約10μL未満、約5μL未満、約3μL未満、または約1μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約20μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約10μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約0.1μL〜約200μL、約50μL〜約200μL、約50μL〜約150μL、約0.1μL〜約100μL、約0.1μL〜約50μL、約1μL〜約40μL、約1μL〜約30μL、約1μL〜約20μL、約1μL〜約10μL、または約1μL〜約5μLの間である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約1μL〜約10μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約1μL〜約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約1μL〜約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約0.1μL〜200約μLである。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約1000μL未満、約900μL未満、約800μL未満、約700μL未満、約600μL未満、約500μL未満、約400μL未満、約300μL未満、約200μL未満、約100μL未満、約90μL未満、約80μL未満、約70μL未満、約60μL未満、約50μL未満、約40μL未満、約30μL未満、約20μL未満、約10μL未満、約5μL未満、約3μL未満、または約1μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約20μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約10μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約0.1μL〜約200μL、約50μL〜約200μL、約200μL〜約300μL、約300μL〜約400μL、約400μL〜約500μL、約600μL〜約700μL、約700μL〜約800μL、約800μL〜約900μL、約900μL〜約1000μL、約50μL〜約150μL、約0.1μL〜約100μL、約0.1μL〜約50μL、約1μL〜約40μL、約1μL〜約30μL、約1μL〜約20μL、約1μL〜約10μL、または約1μL〜約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約1μL〜約10μLの間である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約1μL〜約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤の約1μL〜約5μLの体積が、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に投与されて、網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約0.1μL〜約200μLである。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約2μL、約4μL、約5μL、約6μL、約8μL、約10μL、約12μL、約14μL、約16μL、約18μL、または約20μLのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約2μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)の硝子体に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約8μLである。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約150μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約10μL、約20μL、約30μL、約40μL、約50μL、約60μL、約70μL、約80μL、約90μL、または約100μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約10μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約20μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約30μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、40μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して網膜下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約10μL〜約50μL、約15μL〜約45μL、約20μL〜約40μL、または約25μL〜約35μLのいずれかである。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の総体積は、約1000μL未満、約900μL未満、約800μL未満、約700μL未満、約600μL未満、約500μL未満、約400μL未満、約300μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約100μL未満、約90μL未満、約80μL未満、約70μL未満、約60μL未満、約50μL未満、約40μL未満、約30μL未満、約20μL未満、約10μL未満、約5μL未満、約3μL未満、または約1μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約200μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約100μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約0.1μL〜約200μL、約50μL〜約200μL、約200μL〜約300μL、約300μL〜約400μL、約400μL〜約500μL、約600μL〜約700μL、約700μL〜約800μL、約800μL〜約900μL、約900μL〜約1000μL、約50μL〜約150μL、約0.1μL〜約100μL、約0.1μL〜約50μL、約1μL〜約40μL、約1μL〜約30μL、約1μL〜約20μL、約1μL〜約10μL、または約1μL〜約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約10μL〜約200μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約0.1μL〜約200μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約50μL〜約150μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約30μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギまたは被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対してテノン嚢下に投与される本明細書に記載の液体製剤の体積は、約120μLである。
いくつかのバリエーションにおいて、約5mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約5.0mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.5mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.0mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.0mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.2mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.0mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.8mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.6mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.4mg未満の総量の治療剤がテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の治療剤のある量を含有する体積の製剤が投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約5mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約5.0mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.5mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.0mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.0mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.2mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.0mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.8mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.6mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.4mg未満の総量の治療剤が網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の治療剤のある量を含有する体積の製剤が投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約200μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約200μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約300μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約400μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約500μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約600μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約800μg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1mg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3mg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4mg未満の総量の治療剤が硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の治療剤のある量を含有する体積の製剤が投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、網膜下に投与される治療剤の総量は、約50μg〜約3mg、約150μg〜約750μg、約300μg〜約1000μg、約300μg〜約950μg、約400μg〜約900μg、約450μg〜約850μg、約500μg〜約800μg、約550μg〜約750μg、または約600μg〜約700μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、網膜下に投与される治療剤の総量は、約220μg、約440μg、約587μg、約630μg、約660μg、約880μg、約1320μg、約1760μg、または約2200μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、網膜下に投与される治療剤の総量は、約220μgである。いくつかのバリエーションにおいて、網膜下に投与される治療剤の総量は、約440μgである。いくつかのバリエーションにおいて、網膜下に投与される治療剤の総量は、約660μgである。いくつかのバリエーションにおいて、網膜下に投与される治療剤の総量は、約880μgである。いくつかのバリエーションにおいて、220μgの量の治療剤を含有している薬剤製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約10μL投与することによってヒトの被験体に対して網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、440μgの量の治療剤を含有している薬剤製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約20μL投与することによってヒトの被験体に対して網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、660μgの量の治療剤を含有している薬剤製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約30μL投与することによってヒトの被験体に対して網膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、880μgの量の治療剤を含有している薬剤製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約40μL投与することによってヒトの被験体に対して網膜下に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与される治療剤の総量は、約20μg〜約750μg、約20μg〜約500μg、または約30μg〜約200μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与される治療剤の総量は、約44μg、約110μg、約132μg、約133.5μg、約176μg、約264μg、約352μg、約440μg、または約976μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与される治療剤の総量は、約44μgである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与される治療剤の総量は、約110μgである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与される治療剤の総量は、約976μgである。いくつかのバリエーションにおいて、44μgの量の治療剤を含有している液体製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約2μL投与することによってヒトの被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、110μgの量の治療剤を含有している液体製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約5μL投与することによってヒトの被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、176μgの量の治療剤を含有している液体製剤は、本明細書に記載の液体製剤を約8μL投与することによってヒトの被験体に対して硝子体内に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の総量は、約1000μL未満、約900μL未満、約800μL未満、約700μL未満、約600μL未満、約500μL未満、約400μL未満、約300μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約100μL未満、約90μL未満、約80μL未満、約70μL未満、約60μL未満、約50μL未満、約40μL未満、約30μL未満、約20μL未満、約10μL未満、約5μL未満、約3μL未満、または約1μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の量は、約200μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の量は、約100μL未満である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の量は、約0.1μL〜約200μL、約50μL〜約200μL、約200μL〜約300μL、約300μL〜約400μL、約400μL〜約500μL、約600μL〜約700μL、約700μL〜約800μL、約800μL〜約900μL、約900μL〜約1000μL、約50μL〜約150μL、約0.1μL〜約100μL、約0.1μL〜約50μL、約1μL〜約40μL、約1μL〜約30μL、約1μL〜約20μL、約1μL〜約10μL、または約1μL〜約5μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の総量は、約10μL〜約200μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の総量は、約0.1μL〜約200μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の総量は、約40μL〜約160μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の総量は、約40μLである。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼または被験体の眼(ヒトの被験体の眼が挙げられるが、これに限定されない)に対して局所的に投与される本明細書に記載の液体製剤の総量は、約80μLである。
いくつかのバリエーションにおいて、約5mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約5.0mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.5mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.0mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.0mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.2mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.0mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.8mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.6mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.4mgの総量の治療剤が局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の治療剤のある量を含有する体積の製剤が投与される。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約20μg〜約4000μg、約10μg〜約2000μg、約10μg〜約1750μg、約1500μg〜約1000μg、または約10μg〜約1000μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約1660μgである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約880μgである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約40μgである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約28μgである。
いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はリムス化合物であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はラパマイシンまたはこれらの類似物もしくは誘導体(「治療剤」の項に記載のものが挙げられる)。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はラパマイシンである。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はダサチニブである。
本明細書に使用されるとき、「治療剤の総量」は、患者、医師および/または他の医療従事者による単回の投与のセッション中に投与される治療剤の総量を指す。いくつかのバリエーションにおいて、単回の投与のセッションは、上記治療剤の単回投与を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、1回の投与のセッションは上記治療剤の1回を超える投与を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、1回の投与のセッションは単一の投与経路を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、1回の投与のセッションは複数の投与経路を包含している。したがって、いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤の総量の一部は、単回の投与のセッション中に分けて投与される。そのようなバリエーションにおいて、分けて投与される総量の一部は、同じか、および/または異なる投与経路によって投与され得る。さらに、いくつかのバリエーションにおいて、分けて投与される総量の一部は、同じか、および/または異なる製剤として投与される。
本明細書に使用されるとき、「液体製剤の総体積」は、患者、医師および/または他の医療従事者による単回の投与のセッション中に投与される液体製剤の総体積を指す。いくつかのバリエーションにおいて、単回の投与のセッションは上記液体製剤の単回投与を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、1回の投与のセッションは上記液体製剤の1回を超える投与を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、1回の投与のセッションは単一の投与経路を包含している。いくつかのバリエーションにおいて、1回の投与のセッションは、複数の異なる投与経路を包含している。したがって、いくつかのバリエーションにおいて、総体積の一部は、単回投与のセッション中に分けて投与される。そのようなバリエーションにおいて、分けて投与される総量の一部は、同じか、および/または異なる投与経路によって投与され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は複数の眼の位置に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は硝子体内および結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は硝子体内およびテノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤はテノン嚢下および結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は硝子体内に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は結膜下に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は結膜下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は硝子体内に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は硝子体内に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与はテノン嚢下に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は結膜下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与はテノン嚢下に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤はテノン嚢下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は結膜下に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤はテノン嚢下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は硝子体内に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は硝子体内、結膜下またはテノン嚢下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は局所的に行われる。初回の投与は薬剤応答を包含しており、後の投与は当該薬剤応答を維持する。いくつかのバリエーションにおいて、同じ(すなわち単一の)液体製剤が、異なる投与経路(例として硝子体内投与および結膜下投与が挙げられるが、これらに限定されない)に関して使用される。いくつかのバリエーションにおいて、複数の眼の位置に対する投与が医師への1回の来診時になされる。いくつかのバリエーションにおいて、複数の眼の位置に対する投与が医師への個別の来診時になされる。
いくつかのバリエーションにおいて、治療剤は複数の眼の位置に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤は硝子体内および結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤は硝子体内に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は結膜下に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤は結膜下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は硝子体内に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤は、硝子体内、結膜下またはテノン嚢下に最初に投与され、少なくとも1回の後の投与は局所的に行われる。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤の同じ(すなわち単一の)液体製剤が、初回および後の投与に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、異なる液体製剤が、初回および後の投与に関する硝子体内投与および結膜下投与に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、複数の眼の位置への投与が、医師への1回の来診時になされる。いくつかのバリエーションにおいて、複数の眼の位置への投与が、医師への個別の来診時になされる。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、一定の期間内(互いの投与の間が1時間以内が挙げられるが、これに限定されない)に結膜下の複数の位置に投与される。眼組織の局部がより多い体積を吸収する能力に限界がみられることから、そのような複数の投与(例えば、複数の注入)によって、単一の用量に比べて結膜下に投与される総用量をより多くすることが可能になると考えられるが、この考えに縛られることはない。
本明細書に記載の1つの液体製剤は、インサイチューにてゲル化する製剤である。本明細書に記載のインサイチューにてゲル化する製剤は、治療剤および複数のポリマーを含んでおり、ここで、当該複数のポリマーは、水性媒体(眼の水性媒体が挙げられるが、これに限定されない)に入れられるとゲルまたはゲル状物を形成する。
本明細書に記載の上記液体製剤のいくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、液体媒体におけるラパマイシンの溶液または懸濁液である。液体媒体としては、溶媒(「治療剤の可溶化」の項に記載の溶媒が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書に記載の上記液体製剤は可溶化剤成分を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記可溶化剤成分は界面活性剤である。溶媒および可溶化剤であり得る成分の間にいくらかの重複があり、したがって、同じ成分が同じ系において溶媒または可溶化剤のいずれかとして使用され得ることに留意すべきである。液体製剤は、治療剤、ならびに溶媒または可溶化剤もしくは界面活性剤のいずれかと見做され得る成分を含んでおり、ここで、当該成分は、溶媒の役割を果たす場合に溶媒と見做され、溶媒の役割を果たさない場合に溶解剤または界面活性剤と見做され得る。
液体製剤は、安定化剤、賦形剤、ゲル化剤、補助剤、抗酸化剤、および/または本明細書に記載のような他の成分を、必要に応じてさらに含み得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体成分における上記治療剤以外の成分のすべては室温において液体である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は放出調節剤を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記放出調節剤はフィルム形成ポリマー成分である。上記フィルム形成ポリマー成分は1つ以上のフィルム形成ポリマーを含み得る。任意のフィルム形成ポリマーが賦形剤成分に使用され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記フィルム形成ポリマーは水溶性のフィルム形成ポリマーを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記放出調整剤はアクリルポリマー(ポリメタクリレート(ユードラジット(Eudragit)RLが挙げられるが、これに限定されない)が挙げられるが、これに限定されない)を含んでいる。
ここでは、「治療剤」の項に記載の治療剤を送達するための組成物および液体製剤について説明する。本明細書に記載の組成物および液体製剤を用いた治療剤の送達は、「疾患および状態」の項に記載の疾患および状態を治療、予防、または抑制する、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得る。本明細書に記載の組成物および液体製剤は、「治療剤」の項に記載の任意の治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない)を含み得る。本明細書に記載の組成物および液体製剤は1つ以上の治療剤を含み得る。本明細書に明確に記載されているものに加えて、他の組成物および液体製剤が使用され得る。
上記治療剤がラパマイシンである場合に、上記組成物および液体製剤は、硝子体に存在するラパマイシンの、滲出型AMDの治療的に有効な量を維持するために使用され得る。非限定的な1つの例において、ラパマイシンを送達して、一定期間にわたってラパマイシンの硝子体における濃度を約10pg/mL〜約2μg/mLに維持する液体製剤が、滲出型AMDの治療に使用され得ると考えられる。非分散性の塊を形成するラパマイシンが液体製剤に存在している場合に、上述のラパマイシンの濃度は、眼の疾患または状態の治療的に有効な量であって、非分散性の塊の形態を有する部分に存在しない量のみを表している。非限定的な他の例において、ラパマイシンを送達して、一定期間にわたってラパマイシンの網膜の脈絡膜の組織における濃度を約0.01pg/mL〜約10ng/mLに維持する送達系は、滲出型AMDの治療に使用され得る。また、治療剤の治療的に有効な他の量が考えられ、本明細書の教示を受けて、当該分野の当業者によって容易に決定され得る。
上記治療剤がラパマイシンである場合に、本明細書に記載の組成物および液体製剤は、被験体に(ヒトの被験体または被験体の眼が挙げられるが、これらに限定されない)対する所定用量のラパマイシンを送達するために使用され得る。非限定的な1つの例において、約20μg〜約4mgの用量を含有している液体製剤が滲出型AMDの治療に使用され得ると考えられる。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤において上記治療剤は、当該組成物の総重量の約0.01〜約30%:約0.05〜約15%;約0.1〜約10%;約1〜約5%;約5〜約15%;約8〜約10%;約0.01〜約1%;約0.05〜約5%;約0.1〜約0.2%;約0.2〜約0.3%;約0.3〜約0.4%;約0.4〜約0.5%;約0.5〜約0.6%;約0.6〜約0.7%;約0.7〜約1%;約1〜約5%;約5〜約10%;約15〜約30%;約20〜約30%;約25〜約30%を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤における上記治療剤は、当該組成物の総重量の約0.001〜約1.00%を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤における上記治療剤は、当該組成物の総重量の約0.07%、約0.08%、0.09%、0.17%、1.38%、1.47%、2%、4%、4.84%、または5%のいずれかを構成している。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はリムス化合物であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、ラパマイシンまたはこれらの類似物もしくは誘導体(「治療剤」の項に記載のものが挙げられるが、これに限定されない)であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はラパマイシンである。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はダサチニブである。
当業者は、任意の治療剤のどれだけの量または濃度がラパマイシンの量または濃度に等しいのかを、本明細書の教示に基づいて決定し得る。当該決定は、例えば、疾患モデル系(例えば、インビボまたはインビボのモデル系)に対して種々の量または濃度の治療剤を投与すること、ならびに当該モデル系における結果をラパマイシンの種々の量または濃度の結果と比較することによってなされる。また、当業者は、所定の治療剤のどれだけの量または濃度がラパマイシンの量または濃度に等しいのかを、本明細書の教示に基づいて以下のように決定し得る。つまり、当該決定は、ラパマイシンの他の治療剤との比較が実施されている科学文献を精査することによってなされる。例えば、異なる疾患または状態が評価される場合、または異なる種類の剤形が使用される場合、同じ治療剤であってもラパマイシンの等価なレベルが異なり得ることが理解される。眼疾患に関してラパマイシンおよび他の治療剤の比較研究についての科学文献の非限定的な例は、「Ohia et al., Effects of steroids and immunosuppressive drugs on endotoxin-uveitis in rabbits, J. Ocul. Pharmacol. 8(4):295-307 (1992)」;「Kulkarni, Steroidal and nonsteroidal drugs in endotoxin-induced uveitis, J. Ocul. Pharmacol. 10(1):329-34 (1994)」;「Hafizi et al., Differential effects of rapamycin, cyclosporine A, and FK506 on human coronary artery smooth muscle cell proliferation and signaling, Vascul Pharmacol. 41(4-5):167-76 (2004)」;および米国特許出願公開第2005/0187241号明細書である。
例えば、滲出型AMDに関するモデルにおいて、ある治療剤が滲出型AMDの治療におけるラパマイシンよりもおよそ10倍少ない効力または有効性であることが分かった場合には、10ng/mLの濃度の当該治療剤が、1ng/mLの濃度のラパマイシンに等しい。また、ある治療剤が滲出型AMDの治療におけるラパマイシンよりもおよそ10倍少ない効力または有効性であることが分かった場合には、10倍量の当該治療剤がラパマイシンの量に比例して投与される。
上記溶媒成分は、例えば、組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%を構成し得る。
上記可溶化剤は、例えば、組成物の総重量の約0.01〜約30%:約0.1〜約20%;約2.5〜約15%;約10〜約15%;約5〜約10%;約8〜約12%;約10〜約20%;または約20〜約30%を構成し得る。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、40%〜120%センチポイズの粘度を有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、60%〜80%センチポイズの粘度を有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は治療剤成分および溶媒成分を含んでいる。上記溶媒成分は単一の溶媒または溶媒の組合せを含んでいる。上記治療剤成分は単一の治療剤または治療剤の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、グリセリン、ジメチルスルフォキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセタミド(DMA)、ジメチルホルムアミド、蟻酸グリセロール、エトキシジグリコール、トリエチレングリコール、ジメチルエーテル、トリアセチン、ジアセチン、トウモロコシ油、アセチルトリエチルシトレート(ATC)、エチルラクテート、ポリグリコール化カプリルグリセリド、γ−ブチロラクトン、ジメチルイソソルビド、ベンジルアルコール、エタノール、イソプロピルアルコール、種々の分子量のポリエチレングリコール(PEG300およびPEG400が挙げられるが、これらに限定されない)、もしくはプロピレングリコール、またはこれらの混合物である。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、溶液剤であり、治療剤成分および溶媒成分を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分はエタノールを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、エタノールおよびポリエチレングリコール(液体のポリエチレングリコール(PEG300またはPEG400の1つ以上が挙げられるが、これに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない)を含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL以下のポリエチレングリコールを含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL以下、約200μL以下、約150μL以下、約125μL以下、約100μL以下、約75μL以下、約50μL以下、約25μL以下、約20μL以下、約15μL以下、約10μL以下、約7.5μL以下、約5μL以下、約2.5μL以下、約1.0μL以下、または約0.5μL以下のポリエチレングリコールを含有している。ポリエチレングリコールを含有している製剤は、例えば、PEG300またはPEG400を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、懸濁剤であり、治療剤成分および希釈剤成分を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記希釈剤成分は、溶媒または可溶化剤として本明細書に記載の1つ以上の成分を含んでおり、ここで、生じる混合物は懸濁物である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は部分的に溶液剤であり、部分的に懸濁剤である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、インサイチューにてゲル化する製剤であり、治療剤成分およびポリマー成分を含んでおり、ここで当該ポリマー成分は複数のポリマーを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤はポリメタクリレートポリマーを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤はポリビニルピロリドンポリマーを含んでいる。
液体製剤のいくつかのバリエーションは、総重量の約0.01%〜20%の治療剤または薬剤(例えば、ラパマイシンであるが、これに限定されない)、総重量の約5%〜約15%の溶媒、ならびに総重量の約5%〜約15%の可溶化剤(界面活性剤が挙げられるが、これに限定されない)を、主要な残部としての水とともに含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、製剤は、総重量の約0〜約40%の安定化剤、賦形剤、補助剤、または抗酸化剤をさらに含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、総重量の約5%以下の治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない);および総重量の約99.9%以下の溶媒成分を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、総重量の約5%以下の治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない);および総重量の約99.9%以下の希釈剤成分を含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、総重量の約5%以下の治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない);総重量の約10%以下の溶媒;および総重量の約85%以下の可溶化成分を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、当該可溶化成分は界面活性剤の水溶液である。
複数のポリマー成分は、例えば、組成物の総重量の約0.01〜約30%;約0.1〜約20%;約2.5〜約15%;約10〜約15%;約3〜約5%;約5〜約10%;約8〜約12%;または約10〜約20%を構成し得る。
液体製剤のいくつかのバリエーションは、総重量の約0.01%〜約20%の治療剤または薬剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない)、総重量の約60%〜約98%の溶媒成分、ならびに総重量の約0.1%〜約15%の混合比率である複数のポリマーを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤は、総重量の約0〜約40%の安定化剤、賦形剤、補助剤または抗酸化剤をさらに含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、総重量の約4%の治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない);総重量の約91%の溶媒;および総重量の約5%のポリマー成分を含み得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約2%(w/w)のラパマイシン、約4%(w/w)のエタノールおよび約94%(w/w)のPEG400を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約1.69%(w/w)のラパマイシン、約3.39%(w/w)のエタノール、約79.54%(w/w)のPEG400および約15.38%(w/w)の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約1.47%(w/w)のラパマイシン、約2.93%(w/w)のエタノール、約94%(w/w)のPEG400および約26.6%(w/w)の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約1.38%(w/w)のラパマイシン、約2.75%(w/w)のエタノール、約64.62%(w/w)のPEG400および約31.25%(w/w)の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は治療剤成分および溶媒成分を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、ポリエチレングリコール400(PEG400)と等しいか、またはそれを超える吸湿性を有する溶媒を含み得る。上記溶媒成分は、ポリエチレングリコール400(PEG400)を超える吸湿性を有する溶媒を含み得る。上記溶媒成分は、ポリエチレングリコール400(PEG400)と等しい吸湿性を有する溶媒を含み得る。上記溶媒成分は、ポリエチレングリコール400(PEG400)より低い吸湿性を有する溶媒を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、2%のラパマイシン、4%のエタノールおよび94%のPEG400からなる液体製剤とおよそ等しい吸湿性を有している。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、2%のラパマイシン、4%のエタノールおよび94%のPEG400からなる液体製剤より低い吸湿性を有している。
いくつかのバリエーションにおいて、材料の吸湿性の測定に使用されるパラメータとしては、相対的な臨界湿度(「水分計」(例えば、ハイグロメーター(すなわち、BKプレシジョン(Precision)製のサーモハイグロメーターモデル(Thermo Hygrometer Model)625))によって測定され得る)、潜在吸湿度(hygroscopicity potential)、吸湿係数、または吸収熱(示差走査熱量計(DSC)によって測定され得る)が挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、本明細書の教示を受けて、ポリエチレングリコール400(PEG400)の吸湿性と比較して、等しいか、より低いか、またはより高い吸湿性を有する溶媒の特定が通常のことであると理解する。
上記溶媒成分は単一の溶媒または溶媒の組合せを含んでいる。上記治療剤成分は単一の治療剤または治療剤の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミン(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、ポリエチレングリコール400(PEG400)、エタノールまたはこれらの1つ以上の混合物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、溶媒(N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミン(DMA)、またはジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられる)の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、溶媒(プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、ポリエチレングリコール400(PEG400)が挙げられる)の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は少なくとも2つの溶媒の組合せを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、少なくとも2つの溶媒の組合せは、第1の溶媒(例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミン(DMA)、またはジメチルスルホキシド(DMSO))、および第2の溶媒(例えば、プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、ポリエチレングリコール400(PEG400))を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、溶媒成分は、N−メチルピロリドン(NMP)およびプロピレングリコール(PG)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、溶媒成分は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール600(PEG600)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、溶媒成分は、ジメチルアセトアミン(DMA)およびプロピレングリコール(PG)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、溶媒成分は、ジメチルアセトアミン(DMA)およびポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、溶媒成分は、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびプロピレングリコール(PG)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、溶媒成分は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール400(PEG400)を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分はエタノールをさらに含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は水をさらに含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、ポリエチレングリコール400(PEG400)の吸湿性と比較して、等しいか、より低いか、またはより高い吸湿性を有している。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(Cremophor)(PEG35 ヒマシ油))、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマル(Capmul)MCM(C8))、アルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))、50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(Phosal)(登録商標)50PG)、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、マクロゴール15ヒドロキシステアレート、エタノール、またはこれらの1つ以上の混合物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は少なくとも2つの溶媒の組合せを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、少なくとも2つの溶媒の上記組合せは、第1の溶媒(例えば、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、マクロゴール15ヒドロキシステアレート、またはアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー)))、および第2の溶媒(例えば、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8)))を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒はエタノールをさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は水をさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%の水を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の約15〜約30%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の少なくとも15%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の少なくとも20%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の少なくとも25%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の少なくとも約5%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の約16%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の約22%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の約28%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、水は上記液体製剤の約83%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満の水を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満の水を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満の水を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のN−メチルピロリドン(NMP)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の約10〜約40%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の少なくとも約10%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の少なくとも約11%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の少なくとも約25%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の少なくとも約35%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の約10%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の約28%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、NMPは上記液体製剤の約39%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のN−メチルピロリドン(NMP)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のN−メチルピロリドン(NMP)を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のN−メチルピロリドン(NMP)を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のジメチルアセトアミン(DMA)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、DMAは上記液体製剤の約10〜約40%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMAは上記液体製剤の少なくとも約10%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMAは上記液体製剤の約15%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMAは上記液体製剤の約10%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMAは上記液体製剤の約11%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のジメチルアセトアミン(DMA)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のN−メチルピロリドン(NMP)を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のジメチルアセトアミン(DMA)を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のジメチルスルフォキシド(DMSO)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、DMSOは上記液体製剤の約10〜約40%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMSOは上記液体製剤の少なくとも約10%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMSOは上記液体製剤の少なくとも約11%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、DMSOは上記液体製剤の約10%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のジメチルスルフォキシド(DMSO)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のジメチルスルフォキシド(DMSO)を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のジメチルスルフォキシド(DMSO)を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、PGは上記液体製剤の約35〜約75%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PGは上記液体製剤の少なくとも約35%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PGは上記液体製剤の少なくとも約75%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PGは上記液体製剤の約90%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PGは上記液体製剤の約39%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PGは上記液体製剤の約74%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のプロピレングリコール(PG)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のプロピレングリコール(PG)を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のプロピレングリコール(PG)を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のポリエチレングリコール(PEG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の約35〜約75%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の少なくとも約35%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の少なくとも約75%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の約90%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の約39%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の約74%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の約80%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、PEGは上記液体製剤の約74%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、当該PEGはポリエチレングリコール400である。いくつかのバリエーションにおいて、当該PEGはポリエチレングリコール600である。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のポリエチレングリコール(PEG)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満の水を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のポリエチレングリコール(PEG)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、当該PEGはポリエチレングリコール400である。いくつかのバリエーションにおいて、当該PEGはポリエチレングリコール600である。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のポリエチレングリコール(PEG)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、当該PEGはポリエチレングリコール400である。いくつかのバリエーションにおいて、当該PEGはポリエチレングリコール600である。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のエタノールを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約5%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約1%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約0.5%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約5%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約2.9%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、エタノールは上記液体製剤の約0.35%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のエタノールを含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満の水を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のエタノールを含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のエタノールを含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))は、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))は、上記液体製剤の約8.35%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))は、上記液体製剤の約7.18%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満のポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))は、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))は、上記液体製剤の約9.47%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))は、上記液体製剤の約8.37%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))は、上記液体製剤の約8.15%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))は、上記液体製剤の約6.81%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、アルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))は、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、アルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))は、上記液体製剤の約8.12%(w/w)を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、アルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))は、上記液体製剤の約6.81%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%の50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)は、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)は、上記液体製剤の約5%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)は、上記液体製剤の約3.12%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満の50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満の50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満の50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)を含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のプロピレングリコールモノラウレートを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、プロピレングリコールモノラウレートは、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、プロピレングリコールモノラウレートは、上記液体製剤の約5%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、プロピレングリコールモノラウレートは、上記液体製剤の約3.12%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のプロピレングリコールモノラウレートを含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のプロピレングリコールモノラウレートを含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のプロピレングリコールモノラウレートを含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のプロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートは、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートは、上記液体製剤の約5%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートは、上記液体製剤の約3.12%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のプロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートを含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のプロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートを含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のプロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートを含有している。
上記溶媒成分は、例えば、上記組成物の総重量の約0.01〜約99.9%:約0.1〜約99%;約25〜約55%;約30〜約50%;約35〜約45%;約0.1〜約10%;約10〜約20%;約20〜約30%;約30〜約40%;約40〜約45%;約40〜約45%;約45〜約50%;約50〜約60%;約50〜約70%;約70〜約80%;約80〜約90%;または約90〜約100%のマクロゴール15ヒドロキシステアレートを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、マクロゴール15ヒドロキシステアレートは、上記液体製剤の約10%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、マクロゴール15ヒドロキシステアレートは、上記液体製剤の約5%(w/w)未満を構成している。いくつかのバリエーションにおいて、マクロゴール15ヒドロキシステアレートは、上記液体製剤の約3.12%(w/w)を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満のマクロゴール15ヒドロキシステアレートを含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250μL未満、約200μL未満、約150μL未満、約125μL未満、約100μL未満、約75μL未満、約50μL未満、約25μL未満、約20μL未満、約15μL未満、約10μL未満、約7.5μL未満、約5μL未満、約2.5μL未満、約1.0μL未満、または約0.5μL未満のマクロゴール15ヒドロキシステアレートを含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、約250mg未満、約200mg未満、約150mg未満、約125mg未満、約100mg未満、約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約15mg未満、約10mg未満、約7.5mg未満、約5mg未満、約2.5mg未満、約1.0mg未満、または約0.5mg未満のマクロゴール15ヒドロキシステアレートを含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は溶媒成分を含有しており、ここで、当該溶媒成分は、約10.5%のNMP、約73.7%のプロピレングリコールおよび約15.8%の水を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は溶媒成分を含有しており、ここで、当該溶媒成分は、約38.9%のNMP、約38.9%のプロピレングリコールおよび約22.2%の水を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は溶媒成分を含有しており、ここで、当該溶媒成分は、約10.5%のDMA、約73.7%のプロピレングリコールおよび約15.8%の水を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は溶媒成分を含有しており、ここで、当該溶媒成分は、約10.5%のDMSO、約73.7%のプロピレングリコールおよび約51.8%の水を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は溶媒成分を含有しており、ここで、当該溶媒成分は、約27.9%のNMP、約39%のPEG400および約28.4%の水を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は治療剤をさらに含有している。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は上記液体製剤の総重量の約5%以下である。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、上記液体製剤の総重量の約5%、4%、3%、2%または1%のいずれかより少ない。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約8.35%のポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))、約8.37%のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))、約0.07%の治療剤、ならびに約83.21%の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約8.15%のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))、8.12約%のアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))、約0.09%の治療剤、約0.35%のエタノール、ならびに約83.29%の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約6.81%のアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))、約6.81%のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))、約0.08%の治療剤、約3.12%の50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)、ならびに約83.21%の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約7.18%のポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))、約9.47%のカプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))、約0.17%の治療剤、および約83.18%の水性溶液(例えば、水または生理食塩水)を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はラパマイシンである。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤はダサチニブである。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、網膜下注入、テノン嚢下注入および/または硝子体内注入によって投与される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は眼疾患の治療または予防に使用される。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は滲出型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は萎縮型AMDである。いくつかのバリエーションにおいて、上記眼疾患は黄斑浮腫である。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤のいずれかは希釈され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、約5倍、約4倍、約3倍、約2倍、約1.9倍、約1.8倍、約1.7倍、約1.6倍、約1.5倍、約1.4倍、約1.3倍、約1.2倍または約1.1倍のいずれかに希釈され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は約1.5倍に希釈される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は約1.4倍に希釈される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、水性溶液(水または生理食塩水が挙げられるが、これらに限定されない)を用いて希釈される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は生理食塩水を用いて希釈される。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は水を用いて希釈される。本明細書に使用されるとき、倍希釈は、希釈物の作製のために加えられた未希釈の液体製剤の総体積によって割った、希釈された上記液体製剤の最終的な総体積を指す。例えば、1.5倍希釈は、500μLの未希釈の液体製剤が250μLの生理食塩水に加えられて、750μLの最終的な総体積の希釈済の液体製剤を生じることになる(750μLの最終的な総体積の希釈済の液体制剤/500μLの総体積の未希釈の液体製剤=1.5)。いくつかのバリエーションにおいて、上記希釈物は溶液である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶液は透明な溶液である。いくつかのバリエーションにおいて、上記希釈物は懸濁物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記懸濁物は乳状の懸濁物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記希釈物は患者または医師に対する供給前に作製される。いくつかのバリエーションにおいて、上記希釈物は患者または医師によって作製される。いくつかのバリエーションにおいて、上記希釈物は投与前に作製される。いくつかのバリエーションにおいて、希釈済の上記液体製剤の全体が被験体に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、希釈済の上記液体製剤の一部が被験体に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、未希釈の上記液体製剤の体積に等しい希釈済の上記液体製剤の一部が被験体に投与される。
本明細書に記載の液体製剤のいくつかの例およびバリエーションが、調製され、表1に記載された。それらの種類にしたがって、記載された製剤は、溶液剤(「S」)、懸濁剤(「SP」)、乳剤(「E」)またはインサイチューにてゲル化する剤(「ISG」)の1つ以上によって表示された。粒径の中央値は、いくつかの懸濁剤に関して記載されている。本明細書に使用されるとき、いくつかの液体製剤は、例えば水性環境(例えば、眼の硝子体)への注入の後に、非分散性の塊を形成する。ウサギの眼の硝子体に注入されたそれらの製剤に関して、表1の右側の欄には、特定の体積がウサギの眼の硝子体に注入された後に、非分散性の塊(NMD)が形成されたか否かが示されている。
以下の参考文献には、1つ以上の製剤(ラパマイシン製剤が挙げられるが、これに限定されない)について示されており、種々の用量におけるラパマイシンの使用ならびに種々の疾患または状態を治療する他の治療剤について記載されている。上記参考文献は、米国特許出願第60/651,790号(出願日2005年2月9日:、発明の名称:FORMULATIONS FOR OCULAR TREATMENT、代理人整理番号:57796−30002.00);米国特許出願第60/664,040号(出願日2005年2月9日:、発明の名称:LIQUID FORMULATIONS FOR TREATMENT OF DISEASES OR CONDITIONS、代理人整理番号:57796−30004.00);米国特許出願第60/664,119号(出願日:2005年3月21日、発明の名称:DRUG DELIVERY SYSTEMS FOR TREATMENT OF DISEASES OR CONDITIONS、代理人整理番号:57796−30005.00);米国特許出願第60/664,306号(出願日:2005年3月21日、発明の名称:IN SITU GELLING FORMULATIONS AND LIQUID FORMULATIONS FOR TREATMENT OF DISEASES OR CONDITIONS、代理人整理番号:57796−30006.00);米国特許出願第 / 号(出願日:2006年2月9日、発明の名称:FORMULATIONS FOR OCULAR TREATMENT、代理人整理番号:57796−20002.00);米国特許出願第 / 号(出願日:2006年2月9日、発明の名称:LIQUID FORMULATIONS FOR TREATMENT OF DISEASES OR CONDITIONS、代理人整理番号:57796−20004.00);米国特許出願公開第2005/0187241号明細書;および米国特許出願公開第2005/0064010号明細書であり、これらの参考文献は参照によって本願に援用される。
〔非分散性の塊を形成する液体製剤〕
本明細書に記載の液体製剤の一部類は、水性媒体に入れられると非分散性の塊を形成する。本明細書に使用されるとき、「非分散性の塊」は、上記液体製剤がある環境に置かれると、当該液体製剤が置かれる当該環境に関連して形成される構造または予測される形態を指す。液体製剤の非分散性の塊は、一般的に、周囲の媒体における液体製剤の均質な分散物以外の任意のものである。非分散性の塊は、投与された液体製剤を視覚的に検査すること、および周囲の媒体と比べた外見を特徴付けることによって明らかにされ得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記水性媒体は水である。いくつかのバリエーションにおいて、水は、脱イオン化水、蒸留水、滅菌水または生水(カリフォルニア州のユニオンシティーにおけるマキュサイト(MacuSight)の事業所において利用可能な生水が挙げられるが、これに限定されない)である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記水性媒体は、被験体の水性媒体である。いくつかのバリエーションにおいて、上記水性媒体は、被験体の眼の水性媒体(被験体の眼の硝子体が挙げられるが、これに限定されない)である。いくつかのバリエーションにおいて、上記被験体はヒトの被験体である。いくつかのバリエーションにおいて、上記被験体はウサギである。
いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、ある温度または温度範囲(室温付近、周囲温度付近、約30℃、約37℃、または被験体の水性媒体の温度付近が挙げられるが、これらに限定されない)にさらされると、非分散性の塊を形成する。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、あるpHまたはpH範囲(約6〜約8のpHが挙げられるが、これに限定されない)にさらされると、非分散性の塊を形成する。
いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊はゲルまたはゲル状の物質を含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊はポリマーマトリクスを含んでいる。いくつかの実施形態において、非分散性の塊は治療剤が分散しているポリマーマトリクスを含んでいる。
本明細書に記載の液体製剤は、一般的に、被験体または被験体の眼(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)に投与された後に、任意の形態または形状であり得る。いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊は約0.1〜約5mmである。いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊は約1〜約3mmである。非分散性の塊を形成する液体製剤は、硝子体に投与された場合に、例えば小さな球状の塊として現われ得る。いくつかの例において、上記液体製剤は、周囲の媒体に対して非分散性の塊として現われ得る。ここで、非分散性の塊は不明瞭であり、その形態は球状よりも無定形である。
本明細書に記載の非分散性の塊を形成する液体製剤は、媒体に入れられると直ちに非分散性の塊を形成し得るか、または液体製剤の配置後からある期間をおいて非分散性の塊を形成し得る。いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日または約7日の間に形成される。いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊は、約1週間、約2週間または約3週間のうちに形成される。
いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊を形成する本明細書に記載の上記液体製剤は、入れられる媒体に対して乳状または白色の半連続的または半流動性の非分散性の塊として現われる。
本明細書に記載の液体製剤の1つは、当該液体製剤が水、ウサギの眼の硝子体、もしくはウサギの眼の強膜と結膜との間のいずれか、またはすべてに注入されると、徐放性製剤の形態を有する非分散性の塊を形成する。本明細書に記載の液体製剤の1つは、当該液体製剤が水、ウサギの眼の硝子体、もしくはウサギの眼の強膜と結膜との間のいずれか、またはすべてに注入されると、半固体の形態を有する非分散性の塊を形成する。本明細書に記載の液体製剤の1つは、当該液体製剤が水、ウサギの眼の硝子体、もしくはウサギの眼の強膜と結膜との間のいずれか、またはすべてに注入されると、ポリマーマトリクスの形態を有する非分散性の塊を形成する。本明細書に記載の液体製剤の1つは、当該液体製剤が水、ウサギの眼の硝子体、もしくはウサギの眼の強膜と結膜との間のいずれか、またはすべてに注入されると、ゲル、ヒドロゲルまたはゲル状の物質の形態を有する非分散性の塊を形成する。
本明細書に記載のいくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、周囲の媒体が水性である場合に、周囲の媒体に対して非分散性の塊を形成する。「水性媒体」または「水性環境」は、少なくとも50%の水を含有しているものである。水性媒体の例としては、水、硝子体、細胞外液、結膜、強膜、強膜と結膜との間、水性の体液、胃液、および少なくとも50%の水から構成されている任意の組織もしくは体液が挙げられるがこれらに限定されない。水性媒体としては、ゲル構造(結膜および強膜のゲル構造が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるがこれに限定されない。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、試験体積の液体製剤がウサギの眼の硝子体に配置されると、非分散性の塊を形成する。いくつかのバリエーションにおいて、試験体積がウサギの眼に投与され、当該試験体積が被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)に投与される液体製剤の体積に等しい。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に投与される試験体積は、被験体の眼に投与されるある倍率を掛けた体積に等しく、当該倍率は、被験体の眼の平均体積によって割ったウサギの眼の平均体積に等しい。本明細書に使用されるとき、眼の「平均体積」は、任意の特定の個体の眼の平均体積ではなく、一般的な考えに基づいて年齢の近い群に属する種の眼の平均体積を指す。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に投与される試験体積は約10μL〜約50μLの間である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に投与される試験体積は約1μL〜約30μLの間である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に投与される試験体積は約50μL〜約100μLの間である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に投与される試験体積は約25μL〜約75μLの間である。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に投与される試験体積は約30μLである。
いくつかのバリエーションにおいて、媒体に入れられると非分散性の塊を形成する上記液体製剤は、総重量の約0.01%〜約10%の濃度を有する治療剤または薬剤、ならびに総重量の約10%〜約99%の溶媒を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記製剤は、可溶化剤(界面活性剤が挙げられるが、これに限定されない)をさらに含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、総重量の約0〜約40%の安定化剤、賦形剤、補助剤または抗酸化剤などをさらに含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は総重量の約5%であり、上記溶媒成分は総重量の約95%である。
液体製剤が被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)内にあるときに周囲の媒体に対して非分散性の塊を生じるか否かは、例えば溶媒と治療剤とを混合すること、被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)の眼の硝子体に治療剤と溶媒との混合物を投与すること、および周囲の媒体と液体製剤をと比較することによって決定され得る。
被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)の疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得る液体製剤の1つは、ウサギの眼の硝子体に入れられると非分散性の塊を形成する液体製剤である。被験体の疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるため使用される場合に、上記液体製剤は被験体に投与される。上記液体製剤は、被験体において非分散性の塊を生じ得るか、または生じ得ない。本明細書に記載の液体製剤の1つは、被験体に投与されると非分散性の塊を形成し、ウサギの眼に投与されると非分散性の塊を形成する。
硝子体におけるラパマイシンの可溶性の低さが、本明細書に記載のいくつかのラパマイシン含有液体製剤による非分散性の塊の形成に寄与するものと考えられるが、この考えに縛られることはない。硝子体は、水によってほとんどすべて(99%以下)が構成されている透明なゲルである。注入された液体製剤におけるラパマイシンが硝子体と接触すると、ラパマイシンが沈殿すると考えられるが、この考えに縛られることはない。
非分散性の塊の形成および形態に影響すると考えられる要因としては、製剤におけるラパマイシンの濃度、製剤の粘度、製剤のエタノール含有量、および注入体積が挙げられるが、この考えに縛られることはない。製剤の注入後におけるラパマイシンの局所的な低濃度とは逆に、製剤の注入後におけるラパマイシンの局所的な高濃度を維持することが非分散性の塊の形成に好ましいと考えられる。所定の用量に関して体積が増大するにつれて、非分散性の塊の形成に好ましくない状態になり得る。非分散性の塊の形成は、ラパマイシン濃度および/または粘度が上昇するにつれて、より好ましい状態になり得る。エタノールの含有量は、製剤におけるラパマイシンの可溶性および製剤の粘度の両方に影響を与える。
1つの比較において、0.4%のラパマイシン、4.0%のエタノールおよび95.6%のPEG400からなる100μL溶液(400μgの用量)は、ウサギの眼に対する注入後に非分散性の塊を形成しなかった。これに対して、2.00%のラパマイシン、4.0%のエタノールおよび94%のPEG400からなる20μL溶液(同じく400μgの用量)は、ウサギの眼に対する注入後に小さな球形の非分散性の塊を形成した。
後述する実施例において、非分散性の塊の形成は、図1A〜1Cおよび以下の記載に示すように生じたと仮定されるが、この仮定に縛れることはない。液体製剤は、その粘度に起因して、注入によって硝子体110内に球形の小滴100を形成した。それから、エタノールがこの小滴を拡散させて小滴内にラパマイシンの局在化した沈殿120を生じた。また、ポリプロピレングリコールが小滴を拡散させて、ラパマイシンの非分散性の塊130を固体として残させた。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の非分散性の塊は、ウサギの眼の硝子体に注入された場合に、治療剤の体積の少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%を構成している。
いくつかのバリエーションにおいて、ラパマイシンを含んでいる非分散性の塊の形成によって、長期間にわたってほぼ一定の比率において継続的に薬剤を送達する。硝子体における非分散性の塊からのラパマイシンの送達は、硝子体におけるラパマイシンの溶解に依存し、ラパマイシンの溶解は、硝子体から他の組織への順次の薬剤のクリアランスに依存すると考えられるが、この考えに縛られることはない。この放出過程は、硝子体におけるラパマイシンの濃度を安定状態に維持すると考えられるが、この考えに縛られることはない。
いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊の形成は、非分散性の塊を形成しない同じ用量の液体製剤と比べて、注入された液体製剤の毒性を低減させる。硝子体に注入される液体製剤が非分散性の塊を形成しないバリエーションにおいて、薬剤(例えば、ラパマイシン)は、硝子体において分散すると思われる。いくつかのバリエーションにおいて、これは視界の妨げになり得る。
いくつかのバリエーションにおいて、懸濁剤である液体製剤は、硝子体への注入によって非分散性の塊を形成する。注入された懸濁剤からの非分散性の塊の形成は、懸濁されている粒径が大きいほど、より好ましくなり得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)の眼に注入されると、視覚的に観察可能な非分散性の塊を形成する。
いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、結膜下に注入されると非分散性の塊を形成すると考えられる。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤を結膜下に投与すると、当該液体製剤が強膜組織において徐放性製剤を形成すると考えられる。つまり、上記治療剤は、注入部位の近傍にある強膜に吸収され、強膜における薬剤の局所的な濃縮状態を形成する。
〔インサイチューにてゲル化する製剤〕
ここでは、水性媒体に配置されると、ゲルまたはゲル状の物質を形成する、非分散性の塊を形成する液体製剤について説明される。いくつかのバリエーションにおいて、非分散性の塊はゲルを含んでおり、いくつかのバリエーションにおいて、当該ゲルはヒドロゲルである。
本明細書に使用されるとき、「インサイチューにてゲル化する製剤」は、液体製剤が水性媒体(水である水性媒体、ウサギの眼の硝子体である水性媒体、およびウサギの眼の強膜と結膜との間にある水性媒体が挙げられるが、これらに限定されない)に入れられると、ゲル状の非分散性の塊を形成する液体製剤を指す。いくつかのバリエーションにおいて、インサイチューにてゲル化する製剤は、生水に入れられるとゲル状の非分散性の塊を形成する。
いくつかのバリエーションにおいて、上記インサイチューにてゲル化する製剤は、水性媒体に入れる前の懸濁剤であり、水性媒体に入れるとインサイチューにおいてゲルを形成する。いくつかのバリエーションにおいて、上記インサイチューにてゲル化する製剤は、水性媒体に入れる前の溶液剤であり、水性媒体に入れるとインサイチューにおいてゲルを形成する。いくつかのバリエーションにおいて、上記インサイチューにてゲル化する製剤は、水性媒体に入れる前の乳剤であり、水性媒体に入れるとインサイチューにおいてゲルを形成する。いくつかのバリエーションにおいて、ゲル状の非分散性の塊は、水性媒体(水である水性媒体、ウサギの眼の硝子体である水性媒体、およびウサギの眼の強膜と結膜との間にある水性媒体が挙げられるが、これらに限定されない)にインサイチューにてゲル化する製剤を配置した後に形成される。
ここでは、被験体(ヒトの被験体が挙げられるが、これに限定されない)の疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用され得るインサイチューにてゲル化する製剤について説明する。被験体の疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用される場合、上記インサイチューにてゲル化する製剤は当該被験体に投与される。本明細書に記載の液体製剤の1つは、被験体に投与されると非分散性の塊を形成し、ウサギの眼に投与されると非分散性の塊を形成するインサイチューにてゲル化する製剤を含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、上記インサイチューにてゲル化する製剤は1つ以上のポリマーを含んでいる。ここでは、種々の種類のポリマー(溶媒であるポリマー、可溶化剤であるポリマー、放出調節剤であるポリマー、安定化剤であるポリマーが挙げられるが、これらに限定されない)について説明する。いくつかのバリエーションにおいて、ポリマーの任意の組合せが使用される。ここで、上記治療剤と組み合わせられる場合の当該ポリマーは、水性媒体(水、硝子体、もしくは強膜と結膜との間のすべてまたはいずれかが挙げられるが、これらに限定されない)に入れられると、非分散性の塊、ゲル、ヒドロゲルもしくはポリマーマトリクスのすべてまたはいずれかを形成する。
いくつかのバリエーションにおいて、上記インサイチューにてゲル化する製剤は、被験体に投与されると、長期間にわたって治療剤を放出することによって被験体に当該治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、治療剤および複数のポリマーを含んでいる。ここで当該ポリマーの1つ以上がポリメタクリレートである。ポリメタクリレートは、種々の名称によって知られており、種々の調製物が利用可能である。ポリメタクリレートの種々の調製物としては、ポリメリックメタクリレート、メタクリル酸−エチルアクリレートのコポリマー(1:1)、メタクリル酸−エチルアクリレートのコポリマー(1:1)の30%分散物、メタクリル酸−メチルメタクリレートのコポリマー(1:2)、アシドゥム メタクリクム エト エチリス アクリラス ポリメリサトゥム(acidum methacrylicum et ethylis acrylas polymerisatum) 1:1、アシドゥム メタクリクム エト エチリス アクリラス ポリメリサトゥム 1:1 ディスペルシオ 30 ペル チェントゥム(dispersio 30 per centum)、アシドゥム メタクリクム エト メチリス(methylis) アクリラス ポリメリサトゥム 1:2、USPNF:アンモニオメタクリレートのコポリマー、メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸コポリマーの分散物が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかのバリエーションにおいて、上記ポリマーの1つはポリビニルピロリドンである。ポリビニルピロリドンは種々の名称によって知られており、種々の調製物が利用可能である。ポリビニルピロリドンの種々の調製物としては、ポビドン、ポビドヌム(povidonum)、コリドン(kollidon)、プラスドン(plasdone)、ポリ[1−(2−オキソ−1−ピロリジニル)エチレン]、ポリビドン、PVP、1−ビニル−2−ピロリジノンポリマー、および1−エチル−2−ピロリジノンホモポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の液体製剤の1つは、治療剤および溶媒成分を含んでいる。上記溶媒成分は単一の溶媒または溶媒の組合せを含んでいる。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、グリシン、ジメチルスルフォキシド、N−メチルピロリドン、エタノール、イソプロピルアルコール、種々の分子量のポリエチレングリコール(PEG300およびPEG400が挙げられるが、これらに限定されない)、もしくはプロピレングリコール、またはこれらの1つ以上の混合物である。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒はポリエチレングリコールである。ポリエチレングリコールは、種々の名称によって知られており、種々の調製物が利用可能である。ポリエチレングリコールの種々の調製物としては、マクロゲル(macrogel)(マクロゲル400、マクロゲル1500、マクロゲル4000、マクロゲル6000、マクロゲル20000、マクロゴラ(macrogola)、ブレオックス(breox)PEG)、カーボワックス(carbowax)、カーボワックス セントリー(sentry)、ホダッグ(Hodag)PEG、リポ(Lipo)、リポキソール(Lipoxol)、ルトロール(Lutrol)E、PEG、プルリオール(Pluriol)E、ポリオキシエチレングリコール、およびα−ヒドロ−ω−ヒドロキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)が挙げられるが、これらに限定されない。
〔治療剤の送達用の組成物および液体製剤〕
本明細書に記載の組成物および液体製剤は、「疾患および状態」の項に記載の疾患および状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させる有効な量の上記治療剤を送達するために使用され得る。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記組成物および液体製剤は、長期間にわたって1つ以上の治療剤を送達する。
本明細書に使用されるとき、投与に関する治療剤の「有効な量」は、被験体に投与される場合に必要とされる治療効果を示す治療剤の量であり、本明細書において「治療的に有効な量」とも記載される。異なる治療効果の達成には、治療剤の異なる有効な量が要求され得る。例えば、疾患または状態の予防に使用される治療剤の治療的に有効な量は、当該疾患または状態を治療、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために使用される治療的に有効な量と異なり得る。さらに、治療的に有効な量は、治療が施される疾患または状態の専門家によく知られているように、被験体の年齢、体重、および他の健康条件に依存し得る。したがって、治療的に有効な量は、上記治療剤が投与される被験体ごとに同じではないことがある。
また、特定の疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるための治療剤の有効な量は、本明細書において当該疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために有効な治療剤の量を指す。
治療剤のレベルが「疾患および状態」の項に記載の疾患および状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために「治療的に有効な量」であるか否かを決定するために、液体製剤は、所望の疾患または状態に関する動物モデルに投与され得、その効果が観察され得る。さらに、用量の範囲に関する人間の臨床試験が、治療剤の治療的に有効な量を決定するために実施され得る。
上記治療剤は、通常、所望の送達期間にわたって被験体または被験体の眼に当該治療剤の治療的に有効な量の送達が可能な任意の組成物または液体製剤に調剤され得る。組成物としては液体製剤が挙げられる。
〔治療剤の可溶化〕
使用され得る組成物または液体製剤の1つは、上記治療剤が溶媒成分に溶解される組成物または液体製剤である。治療剤が溶解するという所望の効果を有する任意の溶媒が、治療剤の溶解に通常に使用され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は水性である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は非水性である。「水性溶媒」は少なくとも約50%の水を含有している溶媒である。
所望の効果を有する任意の濃度の可溶化された治療剤が、通常に使用され得る。上記溶媒成分は単一の溶媒または溶媒の混合物であり得る。溶媒および溶媒の種類は、そのような薬剤送達技術における専門家によく知られている。例えば、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy, Twentieth Edition, Lippincott Williams & Wilkins; 20th edition (December 15, 2000)」;「Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Eighth Edition, Lippincott Williams & Wilkins (August 2004)」;「Handbook Of Pharmaceutical Excipients 2003, American Pharmaceutical Association, Washington, DC, USA and Pharmaceutical Press, London, UK」;および「Strickley, solubilizing Excipients in Oral and Injectable Formulations, Pharmaceutical Research, Vol. 21, No. 2, February 2004」を参照すればよい。
また、上述のように、いくつかの溶媒は可溶化剤としての役割を果たし得る。
使用され得る溶媒としては、DMSO、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、ヒマシ油、プロピレングリコール、グリセリン、ポリソルベート80、ベンジルアルコール、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、トリアセチン、ジアセチン、トウモロコシ油、アセチルトリエチルシトレート(ATC)、エチルラクテート、蟻酸グリセロール、エトキシジグリコール(トランスカトール(Transcutol)、ガットフォッシー(Gattefose))、トリエチレングリコールジエチルエーテル(トリグリム(Triglyme))、ジメチルイソソルビド(DMI)、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、種々の分子量のポリエチレングリコール(PEG300およびPEG400が挙げられるが、これらに限定されない)、ポリグリコール化カプリルグリセリド(ラボラゾール(Lborasol)、ガットフォッシー)、上述した1つ以上のものの任意の組合せ、または上述した1つ以上のものの類似物もしくは誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒はポリエチレングリコールである。ポリエチレングリコールは、種々の名称によって知られており、種々の調製物が利用可能である。ポリエチレングリコールの種々の調製物としては、マクロゲル(マクロゲル400、マクロゲル1500、マクロゲル4000、マクロゲル6000、マクロゲル20000、マクロゴラ、ブレオックスPEG)、カーボワックス、カーボワックス セントリー、ホダッグPEG、リポ、リポクソール、ルトロールE、PEG、プルリオールE、ポリオキシエチレングリコール、およびα−ヒドロ−ω−ヒドロキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジル)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかのバリエーションにおいて、上記ポリエチレングリコールは、液体のPEGであり、PEG300またはPEG400の1つ以上である。
他の溶媒は、治療剤の可溶化に十分な量のC6−C24の脂肪酸を含み得る。
また、リン脂質溶媒が使用され得る。当該リン脂質溶媒は、例えば、レシチン;ホスファチジルコリン;リン酸のコリンエステルと結合されたステアリン酸、パルミチン酸およびオレイン酸の種々のジグリセリドの混合物;水素化されたソイホスファチジルコリン(HSPC);ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG);L−α−ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC);L−α−ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)である。
溶媒のさらなる例としては、例えば、アルコール、プリピレングリコール、種々の分子量のポリエチレングリコール、プロピレングリコールエステル、脂肪酸(例えば、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、カプリル酸、リノレン酸など)を用いてエステル化されたプロピレングリコール、中鎖のモノ−、ジ−またはトリ−グリセリド、長鎖脂肪酸、天然に生じるオイル、およびこれらの混合物といった成分が挙げられる。溶媒系にとってのオイル成分としては、天然に生じるオイルの他に、市販のものが挙げられる。上記オイルはさらに植物油または鉱物油であり得る。上記オイルは、親水性親油性バランス値を典型的に有していない非界面活性性のオイルと特徴づけられ得る。中程度の鎖長のトリグリセリドを含んでいる市販の物質としては、キャプテックス(Captex)100、キャプテックス300、キャプテックス355、ミグリオール(Miglyol)810、ミグリオール812、ミグリオール829、およびダイナセリン(Dynacerin)660が挙げられるが、これらに限定されない。市販のプロピレングリセロールエステル組成物には、キャプテックス200およびミグリオール840などが包含される。市販品のキャプマルMCMには、モノグリセリドおよびジグリセリドを含んでいる中鎖の混合物の多くの見込みのあるもののうちの1つが包含される。
他の溶媒としては、天然に生じるオイル(例えば、はっか油および種油)が挙げられる。例示的な天然のオイルとしては、オレイン酸、ヒマシ油、ベニバナ油、ダイズ油、ヒマワリ油、ゴマ油、およびピーナツ油が挙げられる。また、ダイズ脂肪酸が使用され得る。完全に飽和した非水性の溶媒の例としては、中鎖から長鎖の脂肪酸のエステル(例えば、約C6〜C24の鎖長を有する脂肪酸トリグリセリド)が挙げられるが、これらに限定されない。また、水素化されたダイズ脂肪酸および他の植物油が使用され得る。脂肪酸の混合物は、天然オイル(例えば、ココナツ油、パーム核油またはババス油など)から分離され得、精製され得る。いくつかの実施形態において、中鎖(約C6〜約C12)のトリグリセリド(例えば、ココナツ油またはパーム油から得られるカプリン酸/カプリル酸)が使用され得る。また、中鎖のモノグリセリドおよびジグリセリドが使用され得る。完全に飽和した非水性の他の溶媒としては、飽和ココナツ油(典型的にラウリル酸、モリスチン酸、パルミチン酸、カプリル酸およびカプロン酸の混合物を含んでいる)が挙げられるが、これに限定されない。当該飽和ココナツ油としては、ハルス(Huls)からミグリオール(商標)の商標として、810、812、829および840の流通用の記号を付して販売されているものが挙げられる。また、ドルーケミカルズ(Drew Chmicals)によって販売されている製品ネオビー(NeoBee)(商標)が知られている。非水性溶媒としては、イソプロピルミリステートが挙げられる。合成オイルの例としては、炭素数6〜24の飽和または不飽和の脂肪酸のトリグリセリドおよびプロピレングリコールが挙げられる。当該脂肪酸は、例えば、ヘキサン酸、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデカン酸、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、ヘプタデカン酸、エイコサン酸、ヘンエイコサン酸、ドコサン酸、およびリグノセリン酸などである。不飽和カルボン酸の例としては、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸などが挙げられる。上記非水性溶媒は、脂肪酸のモノグリセリルエステル、ジグリセリルエステル、トリグリセリルエステルもしくはグリセリドの混合物、および/またはプロピレングリコールのモノエステルもしくはジエステル(1つ以上のグリセロール分子が種々の炭素原子長の脂肪酸を用いてエステル化されている)を含み得る。溶媒として有用な「非オイル」の非限定的な例はポリエチレングリコールである。
例示的な植物油としては、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油、ダイズ油、オリーブ油、分留したヤシ油、ピーナツ油、ヒマワリ油、ベニバナ油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、パーム核油、ババス油、ブナ油、アマニ油、およびナタネ油などが挙げられる。また、植物油(トウモロコシ油が挙げられるが、これに限定されない)のモノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリドが使用され得る。
また、架橋または非架橋のポリビニルピロリドン(PVP)が溶媒として使用され得る。さらなる溶媒としては、C6−C24の脂肪酸、イムウィッター(Imwitor)742、キャプマル、F68、F68(ルトロール)、プルロニクス(PLURONICS)(プルロニクスF108、F127およびF68、ポロキサマー(Poloxamaers)、ジェファミンズ(Jeffamines)が挙げられるが、これらに限定されない)、テトロニクス(Tetronics)、F127、シクロデキストリン(例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン(キャプティソール(Captisol)))、CMC、ポリソルビタン20、キャビトロン(Cavitron)、種々の分子量のポリエチレングリコール(例えば、PEG300およびPEG400)が挙げられる。
また、蜜蝋およびd−α−トコフェロール(ビタミンE)が溶媒として使用され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、ポリエチレングリコール400(PEG400)、エタノールまたはこれらの1つ以上の混合物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、溶媒(N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、またはジメチルスルフォキシド(DMSO)が挙げられるが、これらに限定されない)の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、溶媒(ポリプロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、またはポリエチレングリコール400(PEG400)が挙げられるが、これらに限定されない)の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は少なくとも2つの溶媒の組合せを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、少なくとも2つの溶媒は、第1の溶媒(例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、またはジメチルスルフォキシド(DMSO))、第2の溶媒(例えば、ポリプロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、またはポリエチレングリコール400(PEG400))を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール600(PEG600)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ジメチルアセトアミド(DMA)およびポリプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、ジメチルアセトアミド(DMA)およびポリエチレングリコール400(PEG400)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ジメチルスルフォキシド(DMSO)およびポリプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール400(PEG400))を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒はエタノールをさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は水をさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ポリエチレングリコール400(PEG400)の吸湿性と比較して、ほぼ等しいか、より低いか、またはより高い吸湿性を有し得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))、アルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))、フォサル(登録商標)50PG、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、マクロゴール15ヒドロキシステアレート、エタノール、またはこれらの1つ以上の混合物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は少なくとも2つの溶媒の組合せを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、少なくとも2つの溶媒は、第1の溶媒(例えば、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))またはアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー)))、および第2の溶媒(例えば、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8)))を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)をさらに含み得る。
液体製剤に使用する溶媒は、当該技術において公知の種々の方法によって決定され得る。当該方法としては、(1)それらの溶解度パラメータ値を理論的に見積もること、および当該分野において標準的な条件を用いて治療剤と適合する溶媒を選択すること、ならびに(2)溶媒における治療剤の飽和溶解度を実験的に測定すること、および所望の溶解度を示す溶媒を選択することが挙げられるが、これらに限定されない。
〔ラパマイシンの可溶化〕
上記治療剤がラパマイシンである場合に、ラパマイシンの溶液剤または懸濁剤の作製に使用され得る溶媒としては、本明細書に記載の任意の溶媒(DMSO、グリセリン、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、ヒマシ油、プロピレングリコール、ポリビニルプロピレン、グリセリン、ポリソルベート80、ベンジルアルコール、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、蟻酸グリセロール、エトキシジグリコール(トランスカトール、ガットフォッシー)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグリム)、ジメチルイソソルビド(DMI)、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、種々の分子量のポリエチレングリコール(PEG300およびPEG400が挙げられるが、これらに限定されない)、およびポリグリコール化カプリルグリセリド(ラボラゾール、ガットフォッシー)のうちのいずれか1つ以上が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
さらなる溶媒としては、C6−C24の脂肪酸、オレイン酸、イムウィッター742、キャプマル、F68、F68(ルトロール)、プルロニクス(プルロニクスF108、F127およびF68、ポロキサマー、ジェファミンズが挙げられるが、これらに限定されない)、テトロニクス、F127、β−シクロデキストリン、CMC、ポリソルビタン20、キャビトロン、ソフチゲン(softigen)767、キャプティソール、およびゴマ油が挙げられるが、これらに限定されない。
ラパマイシンを溶解するために使用され得る他の方法が、Solubilization of Rapamycin, P. Simamora et al. Int’l J. Pharma 213 (2001) 25-29に記載されており、その内容の全体が参照によって本願に援用される。
非限定的な例としてラパマイシンは、5%のDMSOまたはメタノールの平衡化塩溶液に溶解され得る。ラパマイシン溶液は、ラパマイシンの不飽和、飽和または過飽和の溶液であり得る。ラパマイシン溶液は固体のラパマイシンと接触し得る。非限定的な1つの例において、ラパマイシンは約400mg/mL以下の濃度に溶解され得る。また例えば、ラパマイシンは、脂肪酸(例えば、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、カプリン酸、リノール酸など)を用いてエステル化されたプロピレングリコールに溶解され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、プロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、ポリエチレングリコール400(PEG400)、エタノールまたはこれらの1つ以上の混合物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、溶媒(N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、またはジメチルスルフォキシド(DMSO)が挙げられるが、これらに限定されない)の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、溶媒(ポリプロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、またはポリエチレングリコール400(PEG400)が挙げられるが、これらに限定されない)の組合せを含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は少なくとも2つの溶媒の組合せを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、少なくとも2つの溶媒は、第1の溶媒(例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、またはジメチルスルフォキシド(DMSO))、第2の溶媒(例えば、ポリプロピレングリコール(PG)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、またはポリエチレングリコール400(PEG400))を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール600(PEG600)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ジメチルアセトアミド(DMA)およびポリプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒成分は、ジメチルアセトアミド(DMA)およびポリエチレングリコール400(PEG400)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ジメチルスルフォキシド(DMSO)およびポリプロピレングリコール(PG)を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール400(PEG400))を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒はエタノールをさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は水をさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ポリエチレングリコール400(PEG400)の吸湿性と比較して、ほぼ等しいか、より低いか、またはより高い吸湿性を有し得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8))、アルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー))、フォサル(登録商標)50PG、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、マクロゴール15ヒドロキシステアレート、エタノール、またはこれらの1つ以上の混合物である。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は少なくとも2つの溶媒の組合せを含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、少なくとも2つの溶媒は、第1の溶媒(例えば、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))またはアルキルアリールポリエーテルアルコールの非イオン性ポリマー(例えば、チロキサポール(p−tert−オクチルフェノールホルムアルデヒドのエトキシル化ポリマー)))、および第2の溶媒(例えば、カプリル酸のモノグリセリドおよび/またはジグリセリド(例えば、キャプマルMCM(C8)))を含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は、50%のホスファチジルコリンのプロピレングリコール/エタノール担体溶液(例えば、フォサル(登録商標)50PG)をさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒はエタノールをさらに含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記溶媒は水をさらに含み得る。
多くの他の溶媒が考えられる。当業者は、本明細書の教示を受けてラパマイシン用の溶媒を特定することが通常のことであると理解する。
〔可溶化剤〕
任意の可溶化剤または可溶化剤の任意の組合せが、本明細書に記載の上記液体製剤に通常に使用され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記可溶化剤は、界面活性剤または界面活性剤の組合せである。多くの界面活性剤が考えられる。また、界面活性剤(種々の種類の界面活性剤が挙げられる)の組合せが使用され得る。例えば、非イオン性、アニオン性、カチオン性、双性イオン性、ポリマー性、または両性の界面活性剤が使用され得る。
使用され得る界面活性剤は、予想される溶媒および界面活性剤と治療剤を混合すること、および媒体にさらした後に製剤の性質を観察することによって決定され得る。
界面活性剤としては、脂肪酸エステルもしくは脂肪酸アミドまたはこれらのエーテル類似物、あるいはこれらの親水性の誘導体;脂肪酸モノエステルもしくは脂肪酸ジエステルまたはこれらの親水性の誘導体、あるいはこれらの混合物;脂肪酸モノグリセリドもしくは脂肪酸ジグリセリドまたはこれらの親水性の誘導体、あるいはこれらの混合物;富化されたモノグリセリドおよび/またはジグリセリド、あるいはこれらの親水性の誘導体を有する混合物;親水性部分を用いて部分的に誘導体化された界面活性剤;他のアルコール、ポリオール、単糖、オリゴ糖、多糖、オキシアルキレンのオリゴマー、オキシアルキレンのポリマー、オキシアルキレンのブロックポリマーのモノエステル、ジエステルもしくは多価エステル、またはこれらの親水性の誘導体、あるはこれらのアミド類似物;アミン、ポリアミン、ポリイミン、アミノアルコール、アミノ糖、ヒドロキシアルキルアミン、ペプチド、ポリペプチド、またはこれらのエーテル類似物の脂肪酸誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
親水性親油性バランス(「HLB」)は、水およびオイル(または乳剤系の2相が考えられる)に対する界面活性剤の相対的な同時の誘引力を表している。
界面活性剤はそれらの分子の親水性部分と親油性部分とのバランスにしたがって特徴付けられる。親水性親油性バランス(HLB)数は、1〜40の範囲の整数によって分子の極性を示し、最も一般的に使用される乳化剤は1〜20の値を有している。HLBは親水性の増大にしたがって増える。
使用され得る界面活性剤としては、10、11、12、13または14を超えるHLBを有する界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。界面活性剤の例としては、水素化された植物油のポリオキシレン化生成物、ポリエトキシル化されたヒマシ油またはポリエトキシル化および水素化されたヒマシ油、ポリオキシエチレン−ソルビタン−脂肪酸エステル、ならびにポリオキシレン化されたヒマシ油の誘導体(例えば、ニッコル(Nikkol)HCO−50、ニッコルHCO−35、ニッコルHCO−40、ニッコルHCO−60(日光化学);クレモフォア(BASA)(例えば、クレモフォアRH40、クレモフォアRH60、クレモフォアEL、クレモフォアHR410、およびクレモフォアRH455など)、TWEEN(ICIケミカルズ)(例えば、TWEEN20、TWEEN21、TWEEN40、TWEEN60、TWEEN80、TWEEN81)などが挙げられる。
界面活性剤成分は、少なくとも1〜100のエチレンオキシド単位から形成されている少なくとも1つのエーテル、および少なくとも12〜22の炭素原子を有している少なくとも1つの脂肪アルコール鎖を有している化合物;少なくとも1〜100のエチレンオキシド単位から形成されている少なくとも1つのエーテル、および少なくとも12〜22の炭素原子を有している少なくとも1つの脂肪酸鎖を有している化合物;少なくとも1〜100のエチレンオキシド単位から形成されている少なくとも1つのエーテル、エステルもしくはアミド、および少なくとも1つのビタミンもしくはビタミン誘導体を有している化合物;ならびに2つ以下の界面活性剤からなるこれらの組合せから選択され得る。
界面活性剤の他の例としては、ルムルス(Rumulse)GRH−40、ポリソルベート−80(TWEEN80)、ポリソルベート−20(TWEEN20、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、グリセリルグリコールエステル、ポリエチレングリコールエステル、およびポリグリコール化グリセリドなど、あるいはこれらの混合物;ポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリセロールエステル(例えば、タガット(Tagat)TO、タガットL、タガットI、タガットI2およびタガット0(ゴールドシュミットケミカル(エッセン、ドイツ)から市販されている));エチレングリコールエステル、(例えば、グリコールステアレートおよびグリコールジステアレート);プロピレングリコールエステル(例えば、プロピレングリコールミリステート);脂肪酸のグリセリルエステル(例えば、グリセリルステアレートおよびグリセリルモノステアレート);ソルビタンエステル(例えば、スパンおよびTWEEN);ポリグリセリルエステル(例えば、ポリグリセリル4−オレアート);脂肪アルコールエトキシレート(例えば、ブリジ(Brij)タイプの乳化剤);エトキシル化およびプロポキシル化されたブロックポリマー(例えば、ポロキサマー);脂肪酸のポリエチレングリコールエステル(例えば、PEG300 リノレン酸グリセリドもしくはラブラフィル(Labrafil)2125CS、PEG300 オレイン酸グリセリドもしくはラブラフィルM1944CS、PEG400カプリル酸/カプリン酸グリセリドもしくはラボラゾール、およびPEG300カプリル酸/カプリン酸グリセリドまたはソフチゲン767);クレモフォア(例えば、クレモフォアE、ポリオキシル35 ヒマシ油またはクレモフォアEL、クレモフォアEL−P、クレモフォアRH4OP、ポリオキシ40 ヒマシ油の水素化物、クレモフォアRH40、ポリオキシ60 ヒマシ油の水素化物またはクレモフォアRH60、グリセロールモノカプリレート/カプレート(例えば、キャムプマルCM10));ポリオキシエチル化脂肪酸(PEG−ステアレート、PED−ラウレート、ブリジ(登録商標))、脂肪酸のポリオキシル化グリセリド、ポリオキシル化グリセロール脂肪酸エステル(すなわちソリュトール(Slutol)HS−15);PEG−エーテル(ミルジ(Mirj)(登録商標))、ソルビタン誘導体(TWEEN)、ソルビタンモノオレエートまたはスパン20、芳香族化合物(トライトン(Triton)(登録商標))、PEG−グリセリド(ペセオール(PECOL)(登録商標))、PEG−PPG(ポリプロピレングリコール)のコポリマー(プルロニクス(プルロニクスF108、F127およびF68、ポロキサマー、ジェファミンズが挙げられるが、これらに限定されない))、テトロニクス、ポリグリセリン、PEG−トコフェロール、PEG−LICOL6−オレエート;プロピレングリコール誘導体、糖および多糖のアルキル誘導体およびアクリル誘導体(オクチルスクロース、スクロースステアレート、ラウロリデキストランなど)および/またはこれらの混合物;エチレンオキシドと共重合されたポリアルコールのオレアートまたはラウレートエステルから作られた界面活性剤;ラブラソールゲルシア(Lbrasol Gelucire)44/14;ポリオキシレンステアレート;飽和ポリグリコール化グリセリド;あるいはポロキサマーが挙げられる。これらのいずれもが市販されている。ポリオキシレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60およびポリソルベート80)が挙げられ得る。ポリオキシエチレンステアレートとしては、ポリオキシ6ステアレート、ポリオキシ8ステアレート、ポリオキシ12ステアレートおよびポリオキシ20ステアレートが挙げられ得る。飽和ポリグリコール化グリセリドは、例えば、ゲルシア(商標)44/14またはゲルシア50/13(ガットフォッシー、ウェストウッド、NJ、アメリカ)である。ここで使用されるポリオキサマーとしては、ポリオキサマー124およびポリオキサマー188が挙げられる。
界面活性剤としては、d−α−トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート(TPGS)、ポリオキシ8ステアレート(PEG400モノステアレート)、ポリオキシル40ステアレート(PEG1750モノステアレート)およびハッカ油が挙げられる。
いくつかのバリエーションにおいて、上記界面活性剤は、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))である。
いくつかのバリエーションにおいて、10未満のHLBを有している界面活性剤が使用される。そのような界面活性剤は、必要に応じて共同する界面活性剤として他の界面活性剤との組合せにおいて使用される。10以下のHLBを有しているいくつかの界面活性剤、混合物および他の等価な組成物の例は、プロピレングリコール、グリセリル脂肪酸、グリセリル脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエステル、グリセリルグリコールエステル、ポリグリコール化グリセリドおよびポリオキシエチルステリルエーテルである。プロピレングリコールエステルまたは部分的なエステルは、市販品(例えば、プロピレングリコールラウレートを含有しているラウログリコールFCC)の組成物を形成する。市販の賦形剤であるマイシン(Maisine)35−1は、長鎖脂肪酸(例えば、グリセリルリノレエート)を含んでいる。また、製品(例えば、ポリオキシエチレンステアリルエーテルを含んでいるアッコノン(Acconon)E)が使用され得る。ラブラフィルM1944CSは、組成物がグリセリルグリコールエステルおよびポリエチレングリコールエステルの混合物を含有している界面活性剤の一例である。
〔ラパマイシン用の可溶化剤〕
多くの可溶化剤(上述の「可溶化剤」の項に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない)がラパマイシン用に使用され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、上記可溶化剤は界面活性剤である。ラパマイシン用に使用され得る界面活性剤の非限定的な例としては、10、11、12、13または14を超えるHLBを有している界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。非限定的な1つの例はクレモフォアELである。いくつかのバリエーションにおいて、上記界面活性剤は、ポリエトキシル化されたヒマシ油(例えば、クレモフォア(PEG35 ヒマシ油))である。いくつかのバリエーションにおいて、上記界面活性剤は、ポリマーの界面活性剤(プルロニクスF108、F127およびF68、ならびにテトロニクスが挙げられるが、これらに限定されない)であり得る。また、本明細書に記載の通り、いくつかの溶媒は界面活性剤としての役割を果たし得る。当業者は、本明細書の教示を受けて可溶化剤および界面活性剤がラパマイシン用に使用されることの特定が通常のことであると理解する。
〔粘度調節剤〕
本明細書に記載の上記液体製剤は、粘度調節剤とともに投与され得るか、または粘度調整剤を含み得る。
使用され得る粘度調節剤の一例はヒアルロン酸である。ヒアルロン酸はグリコサミノグリカンである。ヒアルロン酸はグルクロン酸およびグルコサミンの繰返しの配列から形成されている。ヒアルロン酸は、体内の多くの組織および器官に存在し、そのような組織および器官の粘度および密度に寄与している。ヒアルロン酸は、眼(硝子体が挙げられる)に存在し、コラーゲンとともにこれらの粘度に寄与している。本発明に記載の上記液体製剤は、ヒアルロン酸をさらに含み得るか、またはヒアルロン酸とともに投与され得る。
粘度調節剤の非限定的な他の例としては、ポリアルキレンオキシド、グリセロール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キトサン、デキストラン、デキストランサルフェートおよびコラーゲンが挙げられる。これらの粘度調節剤は化学的に修飾され得る。
使用され得る他の粘土調節剤としては、カラゲナン、セルロースゲル、コロイド状の二酸化ケイ素、ゼラチン、プロピレンカルボネート、炭酸、アルギン酸、寒天、カルボキシビニルポリマーまたはカルボキシビニルカルボマーおよびポリアクリルアミド、アカシアゴム、エステルゴム、グアールゴム、アラビアゴム、ガッティー(ghatti)、カラヤゴム、トラガカント、テラ、ペクチン、タマリンド、カラマツのアラビノガラクタン、アルギン酸塩、イナゴマメ、キサンタンゴム、スターチ、ビーゴム(veegum)、トラガカント、ポリビニルアルコール、ゲランゴム、親水コロイド混合物、およびポビドンが挙げられるが、これらに限定されない。また、当該分野に公知の他の粘度調節剤が使用され得る。当該粘度調節剤としては、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、アルギン、カラゲナン、ガラクトマンナン、ヒドロプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ナトリウムカルボキシメチルキチン、ナトリウムカルボキシメチルデキストラン、ナトリウムカルボキシメチルスターチ、キサンタンゴム、およびゼインが挙げられるが、これらに限定されない。
〔液体製剤の他の成分〕
本明細書に記載の製剤は、種々の他の成分(例えば、安定化剤など)をさらに含み得る。本明細書に記載の上記製剤に使用され得る安定化剤としては、(1)封入物質(例えば、ゼラチン)との賦形剤の適合性を向上させる薬剤、(2)治療剤(例えば、ラパマイシンおよび/またはラパマイシン誘導体)の安定性を向上させる(例えば、治療剤(例えばラパマイシン)の結晶成長を阻止する)薬剤、および/または(3)製剤安定性を向上させる薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。安定化剤である成分と、溶媒、可溶化剤または界面活性剤との間に重複があり、同じ成分が2つ以上の役割を果たし得ることに留意すべきである。
安定化剤は、脂肪酸、脂肪アルコール、アルコール、長鎖脂肪酸エステル、長鎖エーテル、脂肪酸の親水性の誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、炭化水素、疎水性のポリマー、吸湿性のポリマー、およびこれらの組合せから選択され得る。また、上述の安定化剤のアミド類似物が使用され得る。選択される安定化剤は、製剤の疎水性を変化させ得るか(例えば、オレイン酸、ワックス)、もしくは製剤における種々の成分の混和性を向上させ得るか(例えば、エタノール)、製剤における湿度の度合いを制御し得るか(例えば、PVP)、相の移動度を制御し得るか(室温より高い融点を有する物質(例えば、長鎖脂肪酸、アルコール、エステル、エーテル、アミドなど、またはこれらの混合物;ワックス)、および/または封入材料に対する製剤の適合性を向上させ得る(例えば、オレイン酸またはワックス)。これらの安定化剤のいくつかは、溶媒/共溶媒(例えば、エタノール)として使用され得る。安定化剤は、治療剤(例えば、ラパマイシン)の結晶化を抑制するために十分な量だけ存在し得る。
安定化剤の例としては、飽和脂肪酸、モノエン脂肪酸、ポリエン脂肪酸、分枝状の脂肪酸、環含有脂肪酸、アセチレン型脂肪酸、ジカルボキシル脂肪酸、および官能基含有脂肪酸(例えば、そのような脂肪酸はオレイン酸、カプリル酸、カプリン酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、DHAである);脂肪アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セテリルアルコール);他のアルコール(例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール);長鎖脂肪酸エステル、長鎖脂肪酸エーテルまたは長鎖脂肪酸アミド(例えば、グリセリルステアレート、セチルステアレート、オレイルエーテル、ステアリルエーテル、セチルエーテル、オレイルアミド、ステアリルアミド);脂肪酸の親水性の誘導体(例えば、ポリグリセリル脂肪酸、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル);ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール(PVA)、ワックス、ドコサヘキサエン酸およびデヒドロアビエチン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
上述の製剤は、ゲルの形成を介して最終的な製剤の性質を変更させるゲル化剤をさらに含有し得る。
本明細書に記載の使用に関する治療剤(例えば、ラパマイシン)は、従来の製薬に関する作業(例えば、滅菌)に供され得、また、当該治療剤を含有する組成物は、従来の補助剤(例えば、防腐剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤など)を含有し得る。また、上記治療剤は、臨床用途の薬学的に受容可能な賦形剤とともに調剤されて、薬学的組成物を製造し得る。眼投与に関する製剤は、固体物質の溶液剤、固体物質の懸濁剤、ポリマーマトリクスもしくは液体製剤の中に混合された固体物質の分散性の塊もしくは固体物質の粒子、または眼投与用の他の任意の形態として提供され得る。上記治療剤は、本明細書に記載の任意の状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるための医薬を調製するために使用され得る。いくつかのバリエーションにおいて、上記治療剤は、本明細書に記載の任意の状態を治療する医薬の調製に使用され得る。
治療剤(例えば、ラパマイシン)を含有している組成物は、望ましい投与経路に適した1つ以上の補助剤を含有し得る。上記治療剤が混合され得る補助剤としては、ラクトース、スクロース、スターチ粉末、アルカン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸のナトリウム塩、硫酸のナトリウム塩、リン酸のカルシウム塩、硫酸のカルシウム塩、アカシアゴム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロドン、および/またはポリビニルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。可溶化製剤が求められる場合に、上記治療剤は、溶媒(種々の分子量のポリエチレングリコール、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースのコロイド状の溶液、メタノール、エタノール、DMSO、トウモロコシ油、ピーナツ油、綿実油、ゴマ油、トラガカントゴム、および/または種々の緩衝剤が挙げられるが、これらに限定されない)中にあり得る。他の補助剤および投与モデルは、製薬の分野においてよく知られており、本明細書に記載の方法、組成物および液体製剤の実施に使用され得る。担体または希釈剤は、時間遅延物質(例えば、グリセロールモノステアレートもしくはグリセリルジステアレートの単独、またはワックスもしくは当該分野において公知の他の物質との組合せ)を含み得る。また、本明細書に記載の使用に関する製剤としては、ゲル製剤、侵食性のポリマー、非侵食性のポリマー、微粒子、およびリポソームが挙げられ得る。
使用され得る他の補助剤および賦形剤としては、C8−C10脂肪酸エステル(例えば、ソフチゲン767、ポリソルベート80、プルロニクス、テトロニクス、ミグリオール、およびトランスカトール)が挙げられるが、これらに限定されない。
製薬分野において通常に利用される添加剤および希釈剤が、薬学的組成物および液体製剤に、必要に応じて加えられ得る。これらとしては、増粘剤、造粒剤、分散剤、香料添加剤、甘味剤、着色剤、および安定化剤(pH安定化剤、他の賦形剤、抗酸化剤(例えば、トコフェロール、BHA、BHT、TBHQ、トコフェロールアセテート、アスコルビン酸パルミテート、およびアスコルビン酸プロピルガレートなど)、および防腐剤(例えば、パラベン)などが挙げられる)が挙げられる。例示的な防腐剤としては、ベンジルアルコール、エチルアルコール、ベンザルコニウムクロライド、フェノール、およびクロロブタノールなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの有用な抗酸化剤は、製剤に酸素抑制剤または過酸化物抑制剤を供給し、当該抗酸化剤としては、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、プロピルガレート、アスコルビン酸パルミテート、およびα−トコフェロールなどが挙げられるが、これらに限定されない。増粘剤(例えば、レシチン、ヒドロキシプロピルセルロースおよびステアリン酸アルミニウムなど)は、製剤の性質を向上させ得る。
いくつかのバリエーションにおいて、治療剤はラパマイシンであり、ラパマイシンは固体または液体の形態におけるラパミューン(rapamune)として調剤されている。いくつかのバリエーションにおいて、ラパミューンは経口製剤として調剤されている。
さらに、粘性のポリマーが懸濁剤に加えられて、局在化、ならびに配置および取り扱いの容易さを補助し得る。液体製剤のいくつかの使用において、強膜におけるくぼみが形成されて、液体製剤の注入を受け入れ得る。強膜のヒドロゲル構造体は、律速膜として機能し得る。懸濁剤を形成する治療剤物質の粒子は、公知の方法(例えばセラミックビーズを用いることによるボールミル粉砕が挙げられるが、これに限定されない)によって製造され得る。例えば、コールパーマー(Cole Parmer)ボールミル(例えば、ラブミル(Labmill)8000)は、トーソー(Tosoh)またはノーストーン(Nostone)から入手可能な0.8mmのYTZセラミックビーズとともに使用され得る。
製剤は、単位用量の形態において従来どおりに提供され得、従来の製薬手法によって調製され得る。そのような手法は、治療剤ならびに薬学的な担体または賦形剤を会合状態にさせる工程を包含している。製剤は、液体担体、細かく粉砕された固体担体またはこの両方と活性剤とを均一かつ密接に会合させること、それから必要に応じて生成物の成型によって調製され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の製剤は、1以上の単位用量の形態において提供される。ここで、当該単位用量の形態は、投与される疾患または状態の治療または予防に有効な量の、本明細書に記載の液体製剤を含有している。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の製剤は、1以上の単位用量の形態において提供される。ここで、当該単位用量の形態は、投与される疾患または状態の治療または予防に有効な量の、本明細書に記載の液体ラパマイシン製剤を含有している。
いくつかのバリエーションにおいて、単位用量の形態は、それが投与される濃度に調製される。いくつかのバリエーションにおいて、単位用量の形態は被験体に投与される前に希釈される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、被験体に投与される前に水性媒体において希釈される。いくつかのバリエーションにおいて、上記水性媒体は等張性の媒体である。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、被験体に投与される前に非水性媒体において希釈される。
さらなる局面において、本明細書に示されているのは、本明細書に記載の1以上の単位用量の形態を備えているキットである。いくつかの実施形態において、キットは、1つ以上のパッケージ、ならびに1つ以上の疾患または状態を治療するための使用に関する取扱説明書を備えている。いくつかの実施形態において、キットは、製剤または薬学的製剤と物理的に接触していない希釈剤を備えている。いくつかの実施形態において、キットは、密閉容器に入った本明細書に記載の1以上の単位用量の形態の任意のものを備えている。いくつかの実施形態において、キットは、1以上の無菌の単位用量の形態の任意のものを備えている。
いくつかのバリエーションにおいて、単位用量の形態は、容器(無菌の密閉容器が挙げられるが、これらに限定されない)に入っている。いくつかのバリエーションにおいて、上記容器は、バイアル、アンプルまたは低容量のアプリケータ(シリンジが挙げられるが、これに限定されない)である。いくつかのバリエーションにおいて、低容量のアプリケータには、眼疾患または眼の状態の治療用のラパマイシン(加齢黄斑変性症の治療用のリムス化合物が挙げられるが、これに限定されない)が前充填されている。本明細書に記載されているのは、治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない)を含んでいる製剤が前充填された、前充填式の低容量のアプリケータである。いくつかのバリエーションにおいて、低容量のアプリケータには、治療剤(ラパマイシンが挙げられるが、これに限定されない)およびポリエチレングリコールを含んでいる溶液が前充填されている。ここで、当該溶液は、1つ以上の付加的な成分(エタノールが挙げられるが、これに限定されない)を、必要に応じてさらに含んでいる。いくつかのバリエーションにおいて、前充填式のアプリケータには、約2%ラパマイシン、約94%のPEG−400、約4%のエタノールを含んでいる溶液が充填されている。
本明細書に記載されているのは、1つ以上の容器を備えているキットである。いくつかのバリエーションにおいて、キットは、治療剤を含んでいる本明細書に記載の製剤が充填されている1つ以上の低容量のアプリケータを備えている。ここで、本明細書に記載の製剤としては、ラパマイシンを含んでいる製剤、ラパマイシンおよびポリエチレングリコールを含んでいる製剤であって、1つ以上の付加的な成分(エタノールが挙げられるが、これに限定されない)を必要に応じてさらに含んでいる製剤、および約2%ラパマイシン、約94%のPEG−400、約4%のエタノールを含んでいる、液体の形態の製剤が挙げられるが、これに限定されない。いくつかのバリエーションにおいて、キットは、1つ以上の容器(前充填式の低容量のアプリケータが挙げられるが、これに限定されない)を、使用に関する取扱説明書とともに備えている。さらなるバリエーションにおいて、キットは、ラパマイシンが前充填されている1つ以上の低容量のアプリケータを、眼の疾患または状態の治療に使用するための取扱説明書とともに備えている。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の容器は第2のパッケージに入っている。
〔投与経路〕
本明細書に記載されている組成物、方法および液体製剤は、1以上の治療剤を、非限定的にヒト被験体を含む被験体に送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の組成物、方法および液体製剤は、1以上の治療剤を、ヒト被験体の水性媒体に送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の組成物、方法および液体製剤は、1以上の治療剤を、疾患または状態を治療、予防、抑制する、もしくは疾患または状態の発症を遅延させる、もしくは疾患または状態の退縮を生じさせる領域またはその近傍にある水性媒体に送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の組成物、方法および液体製剤は、1以上の治療剤を、被験体の眼(黄斑および網膜の脈絡膜の組織を含む)に、〔疾患および状態〕の項に記載されている疾患または状態を治療、予防、抑制する、もしくはこれらの疾患または状態の発症を遅延させる、もしくはこれらの疾患または状態の退縮を引き起こすに有効な量および期間で、送達する。
本明細書中において使用される場合、「網膜の脈絡膜」および「網膜の脈絡膜の組織」は、同じ意味であり、眼の網膜と脈絡膜との複合組織を指す。
非限定的な例として、本明細書に記載の組成物、液体製剤および方法は、CNVおよび滲出型AMDを治療、予防、抑制する、もしくはCNVおよび滲出型AMDの発症の遅延させる、CNVおよび滲出型AMDを退縮させるために有効な量および期間、硝子体、房水、強膜、結膜、強膜と結膜との間、網膜の脈絡膜、黄斑、または被験体の眼の中もしくは目に隣接した他の領域に投与され得る。投与は、これらの組織への直接投与、または眼周囲の経路による投与のいずれかである。有効な量および期間は、それぞれのCNVおよび滲出型AMDの治療、予防、抑制、発症の遅延、引き起こされる退縮ごとに異なるものであり得、送達される種々の部位ごとに異なるものであり得る。
硝子体内投与は、他のいくつかのタイプの眼の治療よりも侵襲的である。副作用の潜在的リスクのために、硝子体内投与は、比較的に健康な眼への治療としては最適ではないと考えられる。これに対し、眼周囲への投与(結膜下投与など)は、硝子体内投与よりもはるかに侵襲性が低い。治療剤が眼周囲の経路によって送達される場合、硝子体内投与によって治療され得る眼よりも健康な眼の患者に対して治療が可能であろう。いくつかのバリエーションにおいて、結膜下への注入は、視力が20/40かそれよりも良い患者の眼の疾患または状態の予防またはこれらの発症の遅延のために用いられる。
本明細書において使用されるとき場合、「結膜下」への配置または注入は、強膜と結膜との間への配置または注入をいう。本明細書において結膜下(subconjunctival)を、結膜下(sub-conj)という場合もある。
液体製剤を投与するために用いられ得る投与経路としては、被験体中の水性媒体への液体製剤の配置(例えば注入によるもの)が挙げられるがこれに限定されるものではなく、被験体の眼への配置(非限定的に注入によるもの)が挙げられるがこれに限定されるものではない。被験体としてはヒト被験体が挙げられるがこれに限定されるものではない。液体製剤は、全身的に投与され得るものであり、非限定的に以下の送達経路が挙げられる:直腸投与、膣投与、静脈内注入、筋肉投与、腹膜内投与、動脈内投与、くも膜下投与、気管支内投与、大槽内投与、皮膚投与、皮下投与、皮内投与、経皮投与、静脈内投与、頚管内投与、腹腔内投与、頭蓋内投与、眼内投与、肺内投与、胸腔内投与、気管内投与、経鼻投与、口腔投与、舌下投与、経口投与、非経口投与、またはエアゾール噴射剤を用いて噴霧化もしくはエアロゾル化しての投与。
治療剤を含む組成物および液体製剤は、種々の手段を用いて眼に直接投与され得る。種々の手段としては、(1)注射器および皮下注射針を用いた注射によって治療剤が投与される手段、(2)治療剤を注入するために特別に設計された器具を用いる手段、(3)治療剤を注入する前に、治療剤または治療剤組成物の容器としての機能を果たすポケットを強膜内に外科的に形成する手段、が挙げられるがこれらに限定されるものではない。例えば、ある投与手段においては、外科医が眼の強膜内にポケットを形成し、次いでこのポケット内に、治療剤を含む溶液または液体製剤を注入する。
別の手段としては、(1)治療剤が眼の一部に直接配置されるように特別に設計された湾曲したカニューレを介して、治療剤の製剤が注入される手段、(2)治療剤の圧縮形が眼の一部に直接配置される手段、(3)特別に設計された注射器または挿入器によって治療剤を強膜内に挿入する手段、(4)治療剤を含む液体製剤がポリマー内に取り込まれている手段、(5)強膜に隣接する構造を固定するための縫合糸およびあらゆる治療剤送達構造体を渡す小さな結膜切開を、外科医が作る手段、(6)眼の硝子体内、あるいは言及されている他の任意の部位内に直接注入するために注射針が用いられる手段、が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本明細書に記載されている液体製剤は、局所性投与のために、例えば、エリキシル剤として、注入によって、直接用いられ得る。局所性投与としては、点眼を介して、またはハードゼラチンもしくはソフトゼラチンもしくはデンプンのカプセル内のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。カプセルは、漏れを防止するために、バンドで締められ得る。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されている液体製剤は、局所性投与によって投与され得る。いくつかのバリエーションにおいて、局所性投与は、眼局所性投与である。いくつかのバリエーションにおいて、眼局所性投与としては、点眼液、コンタクト、パンクチュアルプラグ、または他の眼球用具を介した投与が挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は局所的に用いられ、一日におよそ1、2、3、4または5回の何れかで、眼に局所的に用いられる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は局所的に用いられ、およそ1、2、3、4、5、6、7、10、14、21または28日に1回またはそれ以下の頻度で、眼に局所的に用いられる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は局所的に用いられ、1日に1回以下の頻度で、眼に局所的に用いられる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は局所的に用いられ、およそ5日に1回以下の頻度で、眼に局所的に用いられる。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤は、局所的に用いられ、およそ10日に1回以下の頻度で、眼に局所的に用いられる。
〔注入による送達〕
本明細書に記載の組成物および液体製剤を送達するために用いられ得る1つの方法は、注入による送達である。この方法においては、組成物および液体製剤は、非限定的にヒト被験体を含む被験体に注入し得、あるいは被験体もしくは被験体の眼への送達のために、被験体の眼内もしくは眼に隣接する位置に注入し得る。注入は、眼内への注入および眼周囲への注入が挙げられるが、これらに限定されるものではない。被験体の眼内または隣接する位置の非限定的な例は以下の通りである。
硝子体内への治療剤の注入は、硝子体および網膜において、治療剤を局所的に高濃度にし得る。さらに、硝子体における薬剤のクリアランス半減期は、分子量とともに増加することが分かっている。
前房内注入、または眼の前房内への注入もまた用いられ得る。一実施例として、最大およそ100μLまで、前房内に注入し得る。
送達の眼周囲経路は、硝子体内送達におけるいくつかのリスクを伴うことなく、治療剤を網膜に送達し得る。眼周囲経路としては、結膜下送達、テノン嚢下(subtenon)送達、眼球後送達、球周囲および後強膜近接(posterior juxtascleral)送達が挙げられるがこれらに限定されるものではない。「眼周囲」投与経路は、眼の近くあるいは周囲への配置を意味する。網膜への薬物送達のための典型的な眼周囲経路の説明としては、「Periocular routes for retinal drug delivery, Raghava et al. (2004), Expert Opin. Drug Deliv. 1(1):99-114」を参照でき、このすべてが参照として本明細書に取り込まれる。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されている液体製剤は、眼内へ投与される。眼内投与としては、眼内への配置または注入が挙げられ、眼内への配置または注入には硝子体内への配置または注入が含まれる。
結膜下注入は、結膜下部への治療剤の注入、または強膜と結膜との間への治療剤の注入によるものであり得る。一実施例では、最大約500μLまで、結膜下に注入され得る。非限定的な一実施例として、約25〜約30ゲージで、長さが約30mmの注射針を使用し得る。結膜下部位への治療剤投与の局所圧は、局所的な脈絡膜の血流を低減させることによって、後部への治療剤の送達を高め得る。
テノン嚢下注入は、眼上部のテノン嚢への治療剤の注入、または上直筋の「膨大部」への治療剤の注入によるものであり得る。一実施例において、最大約4mLまで、テノン嚢下に注入され得る。非限定的な一実施例として、長さが約2.5cmである先端が丸いカニューレを使用し得る。
球後注入は、眼球の背後にある、4つの直筋の円錐区画およびそれらの筋間中隔への注入を指す。一実施例において、最大約5mLまで、球後に注入され得る。非限定的な一実施例として、約25〜約27ゲージのとがっていない注射針を使用し得る。
球周囲注入は、4つの直筋およびそれらの筋間中隔の領域の外部の位置、すなわち、筋円錐の外側であり得る。例えば、最大約10mLまでの量が球周囲に注入され得る。非限定的な一実施例として、長さが約1.25インチであり、約25ゲージである先端が丸いカニューレを使用し得る。
後強膜近接送達は、強膜の外側表面に直接接触させるが、眼球への穿刺は行わない、黄斑の近くおよび上部への治療剤の配置を指す。一実施例において、最大約500mLまでが、後強膜近接に注入され得る。非限定的な一実施例として、特別に56°に設計された、先端が丸い湾曲したカニューレを、強膜中の切り口の中に治療剤を配置するために使用され得る。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、眼内に注入される。眼内の注入には、眼の内部への注入が含まれる。
液体製剤および組成物が投与され得る部位としては、硝子体、房水、強膜、結膜、強膜と結膜との間、網膜の脈絡膜の組織、黄斑、または被験体の眼の中の他の領域もしくは眼に隣接した他の領域が挙げられるが、これらに限定されるものではない。組成物および液体製剤の配置に用いられ得る方法としては、注入が挙げられるがこれに限定されるものではない。
用いられ得る一方法において、治療剤は溶媒または溶媒混合物に溶解され、次いで、硝子体、房水、強膜、結膜、強膜と結膜との間、網膜の脈絡膜の組織、黄斑、被験体の眼の中の他の領域もしくは眼に隣接した他の領域、もしくは被験体の他の媒質、の内部または隣接部に、上述の手段の何れかにしたがって、注入される。このような用いられ得る一方法において、治療剤は、液体製剤中のラパマイシンである。
治療剤がラパマイシンである場合、眼の組織に一定のラパマイシン量を送達し、眼の組織におけるラパマイシン量を維持するために、組成物および液体製剤が用いられ得る。眼の組織としては、非限定的に、網膜の脈絡膜、または硝子体である。また、ラパマイシン量は、AMDの治療に有効な量である。非限定的な一実施例において、硝子体におけるラパマイシンの濃度が約0.1pg/mL〜約2μg/mLとなるようにし得る量のラパマイシンを送達する液体製剤が、滲出型AMDの治療に用いられ得ると考えられている。いくつかの非限定的な実施例において、網膜の脈絡膜の組織における濃度が約0.1pg/mg〜約1μg/mgとなるラパマイシンを送達する液体製剤が、滲出型AMDの治療に用いられ得ると考えられている。他の有効な濃度については、当業者であれば本明細書に記載の教示に基づいて、容易に確認できる。
本明細書において使用する場合、「テノン嚢下に投与される」とは、テノン嚢下への投与のことをいう。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤または液体製剤は、テノン嚢下の注入によって、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、治療剤または液体製剤は、テノン嚢下の注入以外の手段によって、テノン嚢下に投与される。
〔液体製剤の調製方法〕
本明細書に記載の液体製剤(ラパマイシンを含んでいる液体製剤などであるがこれに限定されない)の調製に用いられる非限定的な一方法としては、室温またはわずかに高い温度で、溶液または懸濁液が得られるまで、溶媒および治療剤を混合し(必要に応じて超音波処理器を使用)、次いで製剤を冷却することによる方法がある。その後、上述の他の構成要素(これらに限定されない)が製剤に混合され得る。用いられ得る他の調製方法は、実施例も含め、本明細書に記載されている。また、当業者は、本明細書における教示に基づいて他の調製方法を選択できるであろう。
〔さらに詳細な治療剤の送達〕
次に示す1つまたはそれ以上の特性を持つインビボでの送達プロファイルまたはクリアランスプロファイルを示す、組成物および液体製剤について記載する。上記送達プロファイルまたはクリアランスプロファイルは、上記組成物または液体製剤を、結膜下注入またはウサギの眼の硝子体中へ注入した後の、インビボでの治療剤のクリアランスに関する。いくつかの変形的態様では、上記送達プロファイルまたはクリアランスプロファイルは、上記組成物または液体製剤を、結膜下注入またはウサギの眼の硝子体中へ注入した後のインビボでのラパマイシンのクリアランスに関する。ウサギの硝子体の体積は、ヒトの硝子体の体積の約30−40%である。治療剤の量は、実施例2で記載した方法を用いて測定されるが、実施例2に記載した製剤および治療剤に限定されない。
いくつかのバリエーションでは、本明細書に記載のインビボの送達プロファイルまたはクリアランスプロファイルを持つ治療剤は、治療剤のセクションで記載されたものが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの変形的態様では、上記治療剤はラパマイシンである。いくつかの変形的態様では、ここで記載された液体製剤は、ラパマイシンと同等の或る濃度で、治療剤を送達するために用いられる。ここで記載される上記液体製剤は、上記治療剤のセクション中に挙げたいかなる治療剤も、ラパマイシンと同等の或る濃度で含みうるが、これらに限定されず、上記治療剤の濃度としては、実施例に記載されたものも含み本明細書に記載の濃度が挙げられるが、これらに限定されない。
「インビボの平均比率」レベルとは、所定の時点において複数のウサギの眼から得られた治療剤の平均濃度であり、および一時点での治療剤の平均濃度を他の時点での治療剤の平均濃度で割って得られるものである。インビボの平均比率レベルに係るいくつかの変形的態様において、上記治療剤はラパマイシンである。
上記治療剤を含む製剤を投与後の所定の時間における、ウサギの眼の組織中での治療剤の平均濃度は、次に示す方法に従い測定できる。10μL以下量の注入にはハミルトンシリンジが使用される。
上記液体製剤は、使用前、2〜8℃で保存される。
上記実験動物は、特定病原菌フリー(SPF)のニュージーランドシロウサギである。約50%がオスで、約50%がメスである混合集団が使用される。これらウサギは、投与の段階で、少なくとも12週齢であり、通常は少なくとも14週齢である。これらウサギそれぞれの体重は、投与の段階で、少なくとも2.2kgであり、通常は少なくとも2.5kgである。試験に供する前に、これら動物は、少なくとも一週間隔離をし、一般的な健康パラメータの検査を行う。不健康な動物は、試験には使用しない。少なくとも6個の眼について測定をし、所定の時点で平均をとる。
ハウジングおよび衛生管理は、この研究分野で用いられる標準手法に従い行われる。上記動物は、テクラド社純製の高繊維ウサギ飼料(Teklad Certified Hi-Fiber Rabbit Diet)を、毎日、約150グラム与えられ、生水を無制限に与えられる。この水は汚染物を含まないことが知られており、地方水道局が行う以外の追加的な分析は行われていない。環境条件は監視される。
動物はそれぞれ、前処理として、資格を有する獣眼科医が行う、眼検(細隙灯および検眼鏡検査)を受ける。眼に関する所見は、Dermatoxicology, F. N. Marzulli and H.I. Maibach, 1977 “Eye Irritation,” T.O. McDonald and J.A. Shadduck (pages 579-582).に記載された、マクドナルドおよびシャダック(Shadduck)によるスコアリングシステムに従いスコア付けされる。観察結果は、標準化されたデータ収集シートを用いて記録される。研究におけるプレースメント用の判定基準は次の通りである。すなわち、結膜の充血および腫れに関しては1以下のスコアであり、その他の全ての観察変数に関してはスコアが0である。
投薬前日、投薬日(第1日)、および投薬後日(第2日)に、毎日二回、動物それぞれの両眼内にゲンタマイシン点眼薬を付与する。投薬は、或るセットの動物を含む第一フェーズ、および他の動物を含む第二フェーズの、二段階のフェーズで行われる。投薬の各フェーズに先立ち、動物は別々に、修正したラテン方陣を用いた無作為化を受けてマスク化処理群とされる。動物は、注入前に少なくとも8時間絶食させる。絶食の開始時刻、および注入時刻は記録される。
動物は、体重測定、および、0.1−0.2mL/kg量のケタミン/キシラジンカクテル(ケタミン87mg/mL,キシラジン13mg/mL)の静脈注射による麻酔を受ける。動物それぞれの両眼は、次のように注射にそなえて調製される。すなわち、注射の約5分前に、眼用のベタジン溶液で、眼を湿潤させる。5分後に、滅菌した生理食塩水により、ベタジンを眼から洗い流す。0.5%プロパラカイン塩酸塩(1−2滴)を、眼それぞれに送達する。硝子体内注射がなされる眼に関しては、1%トロピカミド(1滴)を眼それぞれに送達する。
第1日において、動物それぞれの両眼は、被験物質または対照物質の注入を受ける。選択された群の動物に対して、第90日±1日において、二度目の投薬がなされる。投薬は、結膜下投与または硝子体内投与である。実際の治療、注入部位、および投薬量はマスク化されて、研究終了時点で明かされる。
結膜下注入は、インシュリン用シリンジおよび30ゲージ×1/2インチの注射針を用いて行われる。背側側頭側(dorsotemporal)の4分区画内にある眼球結膜を、かん子を用いて持ち上げる。テスト物は、結膜下の空間に注入される。
硝子体内注射は、インシュリン用シリンジおよび30ゲージ×1/2インチの注射針を用いて行われる。各注射に関して、眼の腹側−鼻腔側の4分区画を通して注射針を導入し、注射針の導入は、辺縁よりも約2−3mm後方の位置で、かつ注射針の斜角はレンズを回避するように下向きかつ後方となるように行う。被験物質は、一つの丸剤の形態にて、網膜近傍の硝子中に注射される。
動物は、一日二回、死亡率/罹病率に関して観察される。瀕死であると決定付けられた動物は、市販の安楽死溶液を静脈注射して安楽死させる。両眼は取り外され、将来行いうる評価用として−70℃で凍結保存される。死体硬直の開始前に、動物が死んでいると発見された場合は、両眼は取り外され、将来行いうる評価用として−70℃で凍結保存される。死体硬直の開始後に発見された動物は、検死を行わない。
投薬前および安楽死前の第1日において、動物は無作為化条件下で体重測定される。
いくつかのバリエーションにおいて、第5±1日目、30±1日目、60±1日目、90±1日目、およびそれより後日に、全ての動物について眼の観察(細隙灯および間接検眼鏡検査)を実施する。観察は、資格を有する獣眼科医によって実施される。90±1日目に投与される動物に対しては、投与の前に眼の観察を実施する。
眼に関する所見は、Dermatoxicology, F.N. Marzulli and H.I. Maibach, 1977 "Eye Irritation", T.O. McDonald and J.A. Shadduck (pages 579-582)に記載されたマクドナルドおよびシャダックスコアリングシステムに従ってスコア付けされる。また、観察結果は、標準化されたデータ収集シートを用いて記録される。
検視の前に各動物から全血サンプル(サンプルあたり1〜3mL)を、EDTAを含有している真空採血管(vacutainer tube)に収集する。各チューブとも少なくとも全量の2/3まで満たし、少なくとも30秒間、十分に混合させる。ドライアイスにのせて出荷するまで、チューブを冷凍保存する。
動物は、市販の安楽死溶液を静脈注射することによって、安楽死させる。安楽死は、その業界で使用されている標準的な手段によって実施される。
硝子体内または結膜下にブラセボが投与される処理群に対しては、これらの群の各個体に由来する眼球を全て、デイビッドソン溶液(Davidsons solution)中におよそ24時間静置させる。24時間の期間に続けて、その眼球を70%エタノールに移す;これらの眼球は、資格を有する獣病理学者によるマスク化組織病理学評価を受ける。眼球がデイビッドソン内に静置させられる時刻および移動時刻は記録される。
硝子体内または結膜下に被験物質が投与される処理群に対しては、これらの群の各個体に由来するいくつかの眼球を、−70℃にて凍結させて、薬物動態学的分析に供する。これらのグループの各個体の残りの眼球を、デイビッドソン溶液中におよそ24時間静置させる。24時間の期間に続けて、その眼球を70%エタノールに移す;これらの球は、資格を有する獣病理学者による覆面性組織病理学評価を受ける。眼球がデイビッドソン内に静置させられる時刻および移動時刻は記録される。
薬物動態学的分析に供される凍結試料は、使い捨て器具を用いて解体される。眼球ごとに器具の1セットが用いられ、その後捨てられる。組織周囲の霜が確実に取り除かれるように、試料を室温で1〜2分間解凍する。強膜を四分円に解体し、硝子体を取り除く。硝子体内に非分散塊(NDM)がはっきりと見られる場合には、硝子体を2つの区画に分離する。NDMを含む区画は、硝子体のおよそ3分の2である。NDMを含まない区画は、硝子体における、NDMから最も離れている部分である。房水、水晶体、虹彩および角膜を分離する。ピンセットを用いて網膜の脈絡膜の組織を取り除き、分析のために回収する。結膜を強膜から分離する。
種々の型の組織を、個別に分かれており予め重量を測定してある個々のバイアルに回収して、次いでふたをしてこのバイアルの重量を測定する。分析を行うまで、組織のバイアルは−80℃で保存する。
網膜の脈絡膜、強膜、硝子体液、および全抗凝固処理血液のシロリムス含量を、高速液体クロマトグラフィ/タンデム質量分析(HPLC/MS/MS)を用いて、32−O−デスメトキシラパマイシンを内部標準として、測定する。硝子体内にNDMが観察された部分では、NDMを含有している硝子体の区画およびNDMを含有していない硝子体の区画を分けて分析する。
ある期間にわたっての治療剤の平均濃度は、その期間にわたっての代表的なタイムポイントにおける各タイムポイントでの平均濃度を意味している。例えば、期間が30日である場合、平均濃度は、5日おきに測定され得る:5日目の平均濃度として、5日目の濃度の測定値の平均が計算されることが想定される;10日目の平均濃度として、10日目の濃度の測定値の平均が計算されることが想定される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、後述する特性を有する硝子体に対するインビボ送達プロファイルを示し得る。ここで、送達プロファイルは、ウサギの眼球の強膜と結膜との間への液体製剤の注入後における、治療剤のインビボ送達に関するものである。硝子体に対するインビボ送達プロファイルについての非限定的な1つのバリエーションを図2に示す。
注入後の40日目において、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約70%〜約100%であり得、より一般的には、約80%〜約90%であり得る。注入後の40日目において、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約70%、より一般的には、約80%を超え得る。
注入後の67日目において、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約75%〜約115%であり得、より一般的には、約85%〜約105%であり得る。注入後の67日目において、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約75%、より一般的には、約85%を超え得る。
注入後の90日目において、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約20%〜約50%であり得、より一般的には、約30%〜約40%であり得る。注入後の90日目において、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約20%、より一般的には、約30%を超え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、注入から20日後のレベルと比較して、以下の特徴を有している:注入後の40日目において、約100%未満であり;注入後の67日目において、約115%未満であり;そして、注入後の90日目において、約50%未満である。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合、液体製剤は、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、ウサギの眼に液体製剤が投与されてから少なくとも約30日後、少なくとも約60日後または少なくとも約90日後に少なくとも約0.01ng/mLとなるように、治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合、液体製剤は、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、ウサギの眼に液体製剤が投与されてから少なくとも約30日後、少なくとも約60日後または少なくとも約90日後に少なくとも約0.1ng/mLとなるように、治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合、液体製剤は、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が、ウサギの眼に液体製剤が投与されてから少なくとも約30日後、少なくとも約60日後または少なくとも約90日後に少なくとも約1ng/mLとなるように、治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、後述する特性を有する網膜の脈絡膜に対するインビボ送達プロファイルを示し得る。ここで、送達プロファイルは、ウサギの眼の強膜と結膜との間への液体製剤の注入後における、治療剤のインビボ送達に関するものである。
注入後の40日目において、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約350%〜約410%であり得、より一般的には、約360%〜約400%であり得る。注入後の40日目において、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約350%、より一般的には、約360%を超え得る。
注入後の67日目において、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約125%〜約165%であり得、より一般的には、約135%〜約155%であり得る。注入後の67日目において、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約125%、より一般的には、約135%を超え得る。
注入後の90日目において、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約10%〜約50%であり得、より一般的には、約20%〜約40%であり得る。注入後の90日目において、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約10%、より一般的には、約20%を超え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、インビボ平均比率の網膜の脈絡膜におけるレベルは、注入から20日後のレベルと比較して、以下の特徴を有している:注入後の40日目において、約410%未満であり;注入後の67日目において、約165%未満であり;そして、注入後の90日目において、約50%未満である。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合、液体製剤は、ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、ウサギの眼に液体製剤が投与されてから少なくとも約30日後、少なくとも約60日後または少なくとも約90日後に少なくとも約0.001ng/mLとなるように、治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合、液体製剤は、ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織における治療剤の平均濃度が、ウサギの眼に液体製剤が投与されてから少なくとも約30日後、少なくとも約60日後または少なくとも約90日後に少なくとも約0.01ng/mLとなるように、治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、網膜の脈絡膜における治療剤のレベルは、初めに上昇し、ピークを迎え、そして減少する。例えば、注入から約40日後にピークを迎える。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、後述する特性を有する強膜に対するインビボクリアランスプロファイルを示し得る。ここで、クリアランスプロファイルは、ウサギの眼の強膜と結膜との間へ液体製剤を注入した後におけるインビボでの治療剤のクリアランスに関するものである。注入が強膜と結膜との間になされる場合、強膜のレベルは、注入された液体製剤を含むと考えられる。
注入後の40日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約150%〜約230%であり得、より一般的には、約170%〜約210%であり得る。注入後の40日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入から20日後におけるレベルと比較して、約150%、より一般的には、約170%を超え得る。
注入後の67日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の20日目に示すレベルと比較して、約30%〜約70%、より一般的には約40%〜約60%であり得る。注入後の67日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の20日目に示すレベルと比較して、約30%、より一般的には約40%を超え得る。
注入後の90日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の20日目に示すレベルと比較して、約110%〜約160%、より一般的には約125%〜約145%であり得る。注入後の90日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の20日目に示すレベルと比較して、約110%、より一般的には約125%を超え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、以下の特性:注入後の20日目に示すレベルと比較して、注入後の40日目において約230%未満;注入後の67日目において約70%未満;および注入後の90日目において約160%未満を有している。
いくつかのバリエーションにおいて、強膜に存在する治療剤のレベルは、始めに上昇し、それからピークに達し、減少する。例えば、注入から約40日目にピークを迎え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の液体製剤は、後述する特性を有する硝子体に対するインビボ送達プロファイルを示し得る。ここで、送達プロファイルは、ウサギの眼の強膜と結膜との間に対する液体製剤の注入後の、インビボにおける治療剤の送達に関する。
注入後の14日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約1350%〜約1650%、より一般的には約1450%〜約1550%であり得る。注入後の14日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約1350%、より一般的には約1450%を超え得る。
注入後の35日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約200%〜約300%、より一般的には約225%〜約275%であり得る。注入後の35日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約200%、より一般的には約225%を超え得る。
注入後の62日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約100%〜約160%、より一般的には約115%〜約145%であり得る。注入後の62日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約100%、より一般的には約115%を超え得る。
注入後の85日目において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約5%〜約30%、より一般的には約10%〜約25%であり得る。注入後の85日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の2日目に示すレベルと比較して、約5%、より一般的には約10%を超え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、インビボ平均比率の硝子体におけるレベルは、以下の特性:注入後の2日目に示すレベルと比較して、注入後の14日目において約1600%未満;注入後の35日目において約300%未満;注入後の62日目において約160%未満;および注入後の85日目において約30%未満を有している。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合に、ウサギの眼への上記液体製剤の投与から少なくとも30日間、少なくとも60日間、または少なくとも80日間、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.01ng/mLとなるような、治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合に、ウサギの眼への上記液体製剤の投与から少なくとも30日間、少なくとも60日間、または少なくとも80日間にわたって、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1ng/mLとなるような、治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合に、ウサギの眼への上記液体製剤の投与から少なくとも30日間、または少なくとも60日間、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が少なくとも約1ng/mLとなるような、治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に存在する治療剤のレベルは、始めに上昇し、それからピークに達し、減少する。例えば、注入から約14日目にピークを迎え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、後述する特性を有する網脈絡膜に対するインビボ送達プロファイルを示し得る。ここで、送達プロファイルは、ウサギの眼の強膜と結膜との間に対する液体製剤の注入後の、インビボにおける治療剤の送達に関する。
注入後の35日において、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約320%〜約400%、より一般的には約340%〜約380%であり得る。注入後の35日において、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約320%、より一般的には約340%を超え得る。
注入後の62日において、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約3%〜約25%、より一般的には約6%〜約20%であり得る。注入後の62日において、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約3%、より一般的には約6%を超え得る。
注入後の85日において、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.1%〜約6%、より一般的には約6%〜約20%であり得る。注入後の85日において、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.1%、より一般的には約0.5%を超え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、インビボ平均比率の網脈絡膜におけるレベルは、以下の特性:注入後の14日目に示すレベルと比較して、注入後の35日目において約400%未満;注入後の62日目において約25%未満;および注入後の85日目において約6%未満を有している。
いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合に、ウサギの眼への上記液体製剤の投与から少なくとも30日間、少なくとも60日間、または少なくとも80日間、ウサギの眼の硝子体における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.001ng/mLとなるような、治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、上記液体製剤は、ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される場合に、ウサギの眼への上記液体製剤の投与から少なくとも30日間、少なくとも60日間、または少なくとも80日間、ウサギの眼の硝子体にける治療剤の平均濃度が少なくとも約0.01ng/mLとなるような、治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載の上記液体製剤は、後述する特性を有する強膜からのインビボクリアランスプロファイルを有し得る。ここで、クリアランスプロファイルは、ウサギの眼の強膜と結膜との間に対する液体製剤の注入後の、インビボにおける治療剤のクリアランスに関する。強膜と結膜との間への注入に関して、強膜におけるレベルは、注入された液体製剤を含めて考えられる。
注入後の35日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.1%〜約0.7%、より一般的には約0.2%〜約0.6%であり得る。注入後の35日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.1%、より一般的には約0.2%を超え得る。
注入後の62日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.05%〜約0.35%、より一般的には約0.07%〜約0.3%であり得る。注入後の62日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.05%、より一般的には約0.07%を超え得る。
注入後の85日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.1%〜約0.9%、より一般的には約0.3%〜約0.7%であり得る。注入後の85日において、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、注入後の14日目に示すレベルと比較して、約0.1%、より一般的には約0.3%を超え得る。
いくつかのバリエーションにおいて、インビボ平均比率の強膜におけるレベルは、以下の特性:注入後の14日目に示すレベルと比較して、注入後の35日目において約0.7%未満;注入後の62日目において約0.35%未満;および注入後の85日目において約0.9%未満を有している。
いくつかのバリエーションでは、本明細書中に記載されている液体製剤は、後述するような、インビボにおける硝子体からのクリアランス(clearance)特性を備え得る。上記クリアランス特性は、液体製剤をウサギ眼(rabbit eye)の硝子体内へ注入した後の、インビボにおける治療剤のクリアランスに関するものである。硝子体内へ注入される場合には、測定される硝子体レベルには、注入された製剤が含まれると考えられる。
注入してから35日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから14日後の硝子体レベルの約1%〜約40%であり得、より高頻度には約1%〜約10%であり得る。注入してから35日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから14日後の硝子体レベルの約1%よりも大きい。
注入してから62日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから14日後の硝子体レベルの約1%〜約40%であり得、より高頻度には約5%〜約25%であり得る。注入してから62日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから14日後の硝子体レベルの約1%よりも大きく、更に高頻度には、注入してから14日後の硝子体レベルの約5%よりも大きい。
注入してから90日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから14日後の硝子体レバルの約1%〜約40%であり得、より高頻度には約10%〜約30%であり得る。注入してから90日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから14日後の硝子体レベルの約1%よりも大きく、更に高頻度には、注入してから14日後の硝子体レベルの約10%よりも大きい。
いくつかのバリエーションでは、硝子体内に存在する治療剤のレベルは、はじめに増加し、最高点に到達してから減少する。最高点には、例えば、注入してから約14日後に到達し得る。
いくつかのバリエーションでは、本明細書中に記載されている液体製剤は、後述するような、インビボにおける網膜の脈絡膜(retina choroid)への送達特性を備え得る。上記送達特性は、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した後の、インビボにおける治療剤の送達に関するものである。
注入してから35日後におけるインビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約3400%〜約5100%であり得、より高頻度には約3750%〜約4750%であり得る。注入してから35日後におけるインビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約3400%よりも大きく、更に高頻度には約3750%よりも大きい。
注入してから62日後におけるインビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約0.1%〜約5%であり得、より高頻度には約1%〜約3%であり得る。注入してから62日後におけるインビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約0.1%よりも大きく、更に高頻度には約1%よりも大きい。
注入してから90日後におけるインビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約10%〜約50%であり得、より高頻度には約20%〜約40%であり得る。注入してから90日後におけるインビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約10%よりも大きく、更に高頻度には約20%よりも大きい。
いくつかのバリエーションでは、インビボの網膜の脈絡膜レベルの平均比率は、注入してから35日後には、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約5100%よりも小さく、注入してから62日後には、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約5%よりも小さく、注入してから90日後には、注入してから14日後の網膜の脈絡膜レベルの約50%よりも小さい。
いくつかのバリエーションでは、本明細書中に記載されている液体製剤は、後述するような、インビボにおける強膜への送達特性を備え得る。上記送達特性は、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した後の、インビボにおける治療剤の送達に関するものである。
注入してから35日後におけるインビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の強膜レベルの約1700%〜約2600%であり得、より高頻度には約1900%〜約2400%であり得る。注入してから35日後におけるインビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の強膜レベルの約1700%よりも大きく、更に高頻度には約1900%よりも大きい。
注入してから62日後におけるインビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の強膜レベルの約120%〜約180%であり得、より高頻度には約140%〜約160%であり得る。注入してから62日後におけるインビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の強膜レベルの約120%よりも大きく、更に高頻度には約140%よりも大きい。
注入してから90日後におけるインビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の強膜レベルの約95%〜約155%であり得、より高頻度には約115%〜約135%であり得る。注入してから90日後におけるインビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから14日後の強膜レベルの約95%よりも大きく、更に高頻度には約115%よりも大きい。
いくつかのバリエーションでは、インビボの強膜レベルの平均比率は、注入してから35日後には、注入してから14日後の強膜レベルの約2600%よりも小さく、注入してから62日後には、注入してから14日後の強膜レベルの約180%よりも小さく、注入してから90日後には、注入してから14日後の強膜レベルの約155%よりも小さい。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の強膜内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.001ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の強膜内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.01ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の強膜内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、硝子体内に存在する治療剤のレベルは、はじめに増加し、最高点に到達してから減少する。最高点には、例えば、注入してから約14日後に到達し得る。最高点には、例えば、注入してから約35日後に到達し得る。
いくつかのバリエーションでは、本明細書中に記載されているインサイチューにてゲル化する製剤は、後述するような、インビボにおける硝子体への送達特性を備え得る。上記送達特性は、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した後の、インビボにおける治療剤の送達に関するものである。
注入してから32日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約25%〜約85%であり得、より高頻度には約45%〜約65%であり得る。注入してから40日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約25%よりも大きく、更に高頻度には約45%よりも大きい。
注入してから45日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約2%〜約50%であり得、より高頻度には約8%〜約20%であり得る。注入してから67日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約2%よりも大きく、更に高頻度には約5%よりも大きい。
注入してから90日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約40%〜約100%であり得、より高頻度には約60%〜約80%であり得る。注入してから90日後におけるインビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約40%よりも大きく、更に高頻度には約60%よりも大きい。
いくつかのバリエーションでは、インビボの硝子体レベルの平均比率は、注入してから32日後には、注入してから7日後の硝子体レベルの約80%よりも小さく、注入してから45日後には、注入してから7日後の硝子体レベルの約30%よりも小さく、注入してから90日後には、注入してから7日後の硝子体レベルの約100%よりも小さい。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜(conjunctiva)との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1pg/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.01ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約1ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、または、少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約10ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.001ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.01ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.5ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mL〜10.0ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mL〜10ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.1ng/mL〜10ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.5ng/mL〜10.0ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が100よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が50よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が10よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が5よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
本明細書において「ほぼ一定(approximately constant)」とは、平均濃度が、長期間にわたって1桁を超えて変化しないこと、換言すれば、適切な期間内に測定した平均濃度の最大値と最小値との差が10倍よりも小さいことを意図する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に当該溶液を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が0.1ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が1.0ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織(retina choroid tissues)内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.001ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.005ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.01ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜1.0ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜0.50ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜0.15ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜0.1ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.005ng/mg〜1.0ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.005ng/mg〜0.50ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.005ng/mg〜0.15ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.005ng/mg〜0.1ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜1.0ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜0.50ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜0.15ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜0.1ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最大平均濃度の比率が100よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最大平均濃度の比率が50よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最大平均濃度の比率が10よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最大平均濃度の比率が5よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mgよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.005ng/mgよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mgよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも100ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも1000ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも10,000ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が100ng/mL〜100,000ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が100ng/mL〜50,000ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が1000ng/mL〜100,000ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が1000ng/mL〜50,000ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が100よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が50よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の硝子体内における治療剤の最大平均濃度の比率が10よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が100ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が1000ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が10,000ng/mLよりも大きな値にてほぼ一定になるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.001ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.01ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.05ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも0.10ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜10.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜5.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.001ng/mg〜1.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜10.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜5.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.01ng/mg〜1.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.05ng/mg〜10.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.05ng/mg〜5.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.05ng/mg〜1.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.10ng/mg〜10.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.10ng/mg〜5.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が0.10ng/mg〜1.00ng/mgになるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最大平均濃度の比率が100よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の硝子体内へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間または少なくとも120日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最小平均濃度に対するウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の最大平均濃度の比率が50よりも小さくなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、本明細書中に記載されているインサイチューにてゲル化する製剤(in situ gelling liquid formulations)は、後述するような、インビボにおける網膜の脈絡膜の組織への送達特性を備え得る。上記送達特性は、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した後の、インビボにおける治療剤の送達に関するものである。
注入してから32日後におけるインビボの硝子体レベルの比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約20%〜約80%であり得、より高頻度には約40〜約60%であり得る。注入してから40日後におけるインビボの硝子体レベルの比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約20%よりも大きく、より高頻度には約40%よりも大きい。
注入してから45日後におけるインビボの硝子体レベルの比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約15%〜約55%であり得、より高頻度には約25〜約45%であり得る。注入してから67日後におけるインビボの硝子体レベルの比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約15%よりも大きく、より高頻度には約25%よりも大きい。
注入してから90日後におけるインビボの硝子体レベルの比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約60%〜約100%であり得、より高頻度には約70〜約90%であり得る。注入してから90日後におけるインビボの硝子体レベルの比率は、注入してから7日後の硝子体レベルの約60%よりも大きく、より高頻度には約70%よりも大きい。
いくつかのバリエーションでは、インビボの硝子体レベルの比率は、注入してから32日後では注入してから7日後の約80%よりも小さく、注入してから45日後では注入してから7日後の約60%よりも小さく、注入してから90日後では注入してから7日後の100%よりも小さい。
いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1pg/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.01ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約0.1ng/mgとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。いくつかのバリエーションでは、液体製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼に液体製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、ウサギ眼の硝子体内における治療剤の平均濃度が少なくとも約1ng/mLとなるように、液体製剤が治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションでは、2個以上の網膜の脈絡膜の組織、強膜および硝子体内における治療剤の平均レベルの常用対数(base ten logarithms)の比率は、インサイチューにてゲル化する製剤を眼の中または眼の近くに配置した後、長期間にわたってほぼ一定である。いくつかのバリエーションでは、2個以上の網膜の脈絡膜の組織、強膜および硝子体内における治療剤の平均レベルの常用対数(base ten logarithms)の比率は、インサイチューにてゲル化する製剤を眼の強膜と結膜との間の位置に配置した後、長期間にわたってほぼ一定である。いくつかのバリエーションでは、硝子体内および強膜内における治療剤の平均レベルの常用対数(base ten logarithms)の比率は、インサイチューにてゲル化する製剤を眼の強膜と結膜との間の位置に配置した後、長期間にわたってほぼ一定である。
いくつかのバリエーションでは、硝子体内および網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルの常用対数(base ten logarithms)の比率は、長期間にわたってほぼ一定である。換言すれば、対数スケール(logarithmic scale)に基づいて考えた場合には、硝子体内における治療剤の濃度が上昇するにつれて、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の濃度も同程度に上昇する。逆も、また同様である。
いくつかのバリエーションでは、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルの常用対数に対する硝子体内における治療剤の平均レベルの常用対数の比率は、約7日間、約30日間、約60日間または約90日間にわたって、ほぼ一定である。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤を眼の強膜と結膜との間の位置に配置した後の、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルに対する硝子体内における治療剤の平均レベルの比率は、7日後では約37:1で一定であり、32日後では約40:1にて一定であり、45日後では約10:1にて一定であり、90日後では約34:1にて一定である。
いくつかのバリエーションでは、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルに対する硝子体内における治療剤の平均レベルの比率は、約7日間、約32日間、約45日間、または約90日間、約40:1にて一定である。
いくつかのバリエーションでは、網膜の脈絡膜の組織、強膜および硝子体の何れかの中またはこれらの全ての中の治療剤の平均レベルは、インサイチューにてゲル化する製剤を眼の中または眼の近くに配置した後、長期間にわたってほぼ一定である。
いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤を強膜と結膜との間に配置した後、硝子体内における治療剤の平均レベルは、約8.1ng/mLにてほぼ一定である。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤を強膜と結膜との間に配置した後、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルは、約0.25ng/mgにてほぼ一定である。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤を強膜と結膜との間に配置した後、強膜内における治療剤の平均レベルは、約1930ng/mgにてほぼ一定である。
いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約0.1pg/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約0.001ng/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約0.01ng/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約0.1ng/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約1ng/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約10ng/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、硝子体内における治療剤の平均レベルを約100ng/mLの値にて、ほぼ一定に維持する。
いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルを約0.1pg/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルを約0.001ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルを約0.01ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルを約0.1ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルを約1ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、網膜の脈絡膜の組織内における治療剤の平均レベルを約10ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。
いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約0.1pg/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約0.001ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約0.01ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約0.1ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約1ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約10ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約100ng/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約1μg/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。いくつかのバリエーションでは、インサイチューにてゲル化する製剤をウサギ眼の強膜と結膜との間へ注入した場合に、ウサギ眼にインサイチューにてゲル化する製剤を投与してから少なくとも30日間、少なくとも60日間または少なくとも90日間、強膜内における治療剤の平均レベルを約10μg/mgの値にて、ほぼ一定に維持する。
ある種の疾患または状態の治療、予防、抑制、発症の遅延、または回復のためには、治療的に有効な量の治療剤の送達を、長期間にわたって維持することが望ましいであろう。治療、予防、抑制、発症の遅延、または回復される疾患または状態に応じて、当該「長期間」は、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約9ヶ月間、または少なくとも約1年間であり得る。しかしながら、一般的には、あらゆる期間にわたって送達することが可能である。治療的に有効な量の治療剤が、液体製剤または組成物によって長期間にわたって送達される。そして、当該液体製剤または組成物が、長期間にわたって、被験体内または被験体の眼内における治療剤の濃度を、治療効果を発揮するために十分な値に維持する。
治療的に有効な量の治療剤の長期間にわたる送達は、1つの組成物または液体製剤を配置(placement)することによって行うことも可能であるし、2用量以上の組成物または液体製剤を投与(application)することによって行うことも可能である。このような複数投与の例として以下の例を挙げることができるが、この例に限定されない。つまり、3ヶ月間の治療量を送達する1つの液体製剤または組成物を投与することによって、または、複数の液体製剤または組成物を継続的(sequential)に投与することによって、血管新生型加齢黄斑変性症(wet AMD)の治療、予防、抑制、発症の遅延、または回復のためのラパマイシンの治療量が、3ヶ月間にわたって維持される。最適な用量のレジームは、送達される必要のある治療剤の量、および、送達される必要のある期間に依存する。このような延長された治療剤の送達服用(extended therapeutic agent delivery dosing)に精通した人であれば、使用され得る服用レジーム(dosing regimes)をどのように特定するのか、本明細書中の開示内容に基づいて理解するであろう。
ある治療剤を用いるとき、またはある疾患を治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅延させる、もしくは退縮させるために、眼の領域の中への液体製剤または組成物の配置直後に開始しないが、少し遅れてから開始する治療剤の送達が望ましい。例えば、限定されないが、そのような遅延放出は、治療剤が創傷治癒を抑制するまたは遅延させる場合に有用であり得、遅延放出は、液体製剤または組成物の配置によって生じるあらゆる創傷の治癒を可能にすることが望まれる。送達される治療剤および/または治療、予防、もしくは抑制されるか、発症を遅延させられる、および退縮される疾病および状態によって、治療剤の送達が開始する前のこの遅延期間は、約1時間、約6時間、約12時間、約18時間、約1日間、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、約11日間、約12日間、約13日間、約14日間、約21日間、約28日間、約35日間、または約42日間であり得る。他の遅延期間は可能性である。用いられ得る遅延放出製剤は、この技術に精通している人に公知である。
AMDを治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、または退縮させるための、ラパマイシンの硝子体内、結膜下、テノン嚢下(Subtenonal)、および局所的な送達
本明細書に記載された1つの方法において、限定されないが、例えばAMDにおいて観察されるようなCNVを治療することを含む、眼における血管新生を予防、治療、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために、ラパマイシンを含んでいる液体製剤は、結膜下または眼の硝子体に対して送達される。いくつかのバリエーションにおいて、限定されないが、例えばAMDにおいて観察されるようなCNVを治療することを含む、眼における血管新生を治療するために、液体製剤は用いられる。その全体が参考として本明細書に援用される米国特許出願公開第10/665,203号明細書に記載されているように、ラパマイシンは、ラットおよびマウスのモデルにおいてCNVを抑制することが示されている。ラパマイシンは、全身的に網膜下に投与されると、マトリゲルTM(MatrigelTM)およびレーザによって誘導されたCNVを抑制することが認められている。同様に、ラパマイシンの眼周囲への注入は、レーザによって誘導されたCNVを抑制する。
眼における血管新生(CNVなど)を治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために、眼、特に眼の硝子体に対して送達され得る他の治療剤は、限定されないが、エベロリムス(everolimus)およびタクロリムス(tacrolimus)(FK−506)を含む、ラパマイシン以外のリムスファミリー(limus family)化合物の一員である。
本明細書に記載されたように、扱われる状態、つまりその状態が、治療される状態、予防される状態、抑制される状態、発症を遅延させる状態、または退縮させる状態であるかどうか、特定の治療剤、並びに被験体の体重および状態、および治療剤の投与経路といった他の臨床学的因子によって、治療剤の用量は決まると予想される。本明細書に記載された方法、液体製剤、および組成物は、他の可能な動物に用いると同様に、ヒトおよび家畜の両方への使用に適用できることが理解される。本明細書に記載された場合、容量あたりの質量の単位で表された治療剤の組織濃度は、例えば硝子体のような、主に水性の組織をいう。質量あたりの質量の単位で表された治療剤の組織濃度は、一般に、例えば強膜または網膜の脈絡膜の組織のような他の組織をいう。
本明細書に記載された方法に用いられ得るラパマイシンの1つの濃度は、組織レベルにおいて、約0.01pg/mL以上または約0.01pg/mg以上のラパマイシンを供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約0.1pg/mLまたはng/mgまたはそれ以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約1pg/mLまたはng/mgまたはそれ以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約0.01ng/mLまたはng/mgまたはそれ以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約0.1ng/mLまたはng/mgまたはそれ以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約0.5ng/mLまたはng/mgまたはそれ以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約1ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約2ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約3ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約5ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約10ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約15ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約20ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約30ng/mL以上を供給する。用いられ得る他の濃度は、組織レベルにおいて、約50ng/mL以上を供給する。当業者は、本明細書の教示を与えられれば、利用される投与経路および投与期間に応じて適切な濃度に到達する方法を知っているだろう。
一般的に、液体製剤において投与されるラパマイシンの量は、必要とされる期間にわたって眼の疾患または状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために、十分な量である。いくつかのバリエーションにおいて、液体製剤において投与されるラパマイシンの量は、必要とされる期間にわたって眼の疾患または状態を治療するために十分な量である。
いくつかのバリエーションにおいて、約5mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.5mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.0mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.0mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.2mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.0mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.8mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.6mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.4mg未満の総量のラパマイシンが結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された所定量のラパマイシンを含有している所定容量の製剤が投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約0.5%〜約6%の濃度のラパマイシンを含有している液体製剤は、約0.1μL〜約200μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約0.5%〜約4%の濃度のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約50μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約1.5%〜約3.5%の濃度のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約15μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約2%の濃度のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約15μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約0.2μg〜約4mgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約0.1μL〜約200μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約2mgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約100μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約1mgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約50μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約500μgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約25μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約300μgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約15μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約200μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約200μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約300μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約400μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約500μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約600μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約800μg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1mg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3mg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4mg未満の総量のラパマイシンは、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された所定量のラパマイシンを含有する所定容量の製剤が投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約0.5%〜約6%のラパマイシンを含有している液体製剤は、約0.1μL〜約200μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約0.5%〜約4%のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約50μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約1.5%〜約3.5%のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約15μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、総重量の約2%のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約15μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約0.2μg〜約4mgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約0.1μL〜約200μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約2mgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約100μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約1mgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約50μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約500μgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約25μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約300μgの量のラパマイシンを含有している液体製剤は、約1μL〜約15μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約5mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約5.0mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.5mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.0mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.0mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.2mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.0mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.8mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.6mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.4mg未満の総量のラパマイシンは、テノン嚢下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された所定量の治療剤を含有する所定容量の製剤が投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、約5mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約5.0mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.5mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約4.0mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.5mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3.0mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2.5mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約2mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.2mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1.0mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.8mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.6mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約0.4mg未満の総量のラパマイシンは、局所的に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された所定量のラパマイシンを含有する所定容量の製剤が投与される。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約20μg〜約4000μg、約10μg〜約2000μg、約10μg〜1750μg、約1500μg〜1000μg、または約10μg〜1000μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約1660μgである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約880μgである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、40μgである。いくつかのバリエーションにおいて、局所的に投与される治療剤の総量は、約28μgである。
いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に対して局所的に投与されるときの液体製剤は、ウサギの眼の角膜において約0.001ng/mg、0.01ng/mg、0.1ng/mg、または1ng/mgの少なくともいずれかの平均濃度の治療剤を与える治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に対して局所的に投与されるときの液体製剤は、ウサギの眼の角膜において少なくとも0.01ng/mgの平均濃度の治療剤を与える治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に対して局所的に投与されるときの液体製剤は、ウサギの眼の角膜において約0.0001ng/mg、0.001ng/mg、0.01ng/mg、0.1ng/mg、または1ng/mgの少なくともいずれかの平均濃度の治療剤を与える治療剤を送達する。いくつかのバリエーションにおいて、ウサギの眼に対して局所的に投与されるときの液体製剤は、ウサギの眼の網膜の脈絡膜の組織において少なくとも0.001ng/mgの平均濃度の治療剤を与える治療剤を送達する。
いくつかのバリエーションにおいて、結膜下に投与されるラパマイシンの総量は、約50μg〜約3mg、約150μg〜約750μg、約300μg〜約1000μg、約300μg〜約950μg、約400μg〜約900μg、約450μg〜約850μg、約500μg〜約800μg、約550μg〜約750μg、または約600μg〜約700μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、結膜下に投与されるラパマイシンの総量は、約220μg、約440μg、約587μg、約630μg、約660μg、約880μg、約1320μg、約1760μg、または約2200μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、結膜下に投与されるラパマイシンの総量は、約220μgである。いくつかのバリエーションにおいて、結膜下に投与されるラパマイシンの総量は、約440μgである。いくつかのバリエーションにおいて、結膜下に投与されるラパマイシンの総量は、約660μgである。いくつかのバリエーションにおいて、結膜下に投与されるラパマイシンの総量は、約880μgである。いくつかのバリエーションにおいて、220μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、約10μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、440μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、約20μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、660μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、約30μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、880μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、約40μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して結膜下に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与されるラパマイシンの総量は、約20μg〜約750μg、約20μg〜約500μg、または約30μg〜約200μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与されるラパマイシンの総量は、約44μg、約110μg、約132μg、約133.5μg、約176μg、約264μg、約352μg、または約440μgのいずれかである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与されるラパマイシンの総量は、約44μgである。いくつかのバリエーションにおいて、硝子体内に投与されるラパマイシンの総量は、約110μgである。いくつかのバリエーションにおいて、44μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、約2μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、110μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、本明細書に記載された液体製剤の約5μLを投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、176μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、約8μLの本明細書に記載された液体製剤を投与することによって、ヒト被験体に対して硝子体内に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約4mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約1.2mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約10μg〜約0.5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約10μg〜90μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約60μg〜約120μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約100μg〜約400μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約400μg〜約1mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1mg〜約5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約3mg〜約7mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約5mg〜約10mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約4mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約1.2mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約10μg〜約0.5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約10μg〜90μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約60μg〜約120μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約100μg〜約400μgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約400μg〜約1mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1mg〜約5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約3mg〜約7mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約5mg〜約10mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約4mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約1.2mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約10μg〜約0.5mgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約10μg〜90μgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約60μg〜約120μgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約100μg〜約400μgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約400μg〜約1mgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1mg〜約5mgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約3mg〜約7mgのラパマイシンの量、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約5mg〜約10mgのラパマイシンの量は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、限定されないが脈絡膜血管新生を含む血管新生の治療のために、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量を含有している液体製剤はヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約20μg〜約4mgのラパマイシンの量は、ヒト被験体に対して投与される;約20μg〜約1.2mg;約10μg〜約0.5mgは、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与され、約10μg〜90μg、約60μg〜120μgはヒト被験体に投与される;約100μg〜400μg、約400μg〜1mgは、ヒト被験体に投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約1mg〜5mgのラパマイシンの量は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約3mg〜7mgのラパマイシンの量は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、限定されないが脈絡膜血管新生を含む血管新生の治療のために、約5mg〜10mgのラパマイシンの量はヒト被験体に対して投与される。
1つの方法において、本明細書に記載されたように、液体製剤は、所定量のラパマイシンに等しい量を含有している。
1つの方法において、本明細書に記載されたように、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤を含有している液体製剤は、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;約20μg〜約1.2mg;約10μg〜約0.5mgは、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与され、約10μg〜90μg、約60μg〜120μgは、ヒト被験体に対して投与される;ヒト被験体に対して投与される、約100μg〜400μg、約400μg〜1mgは、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約1mg〜5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約3mg〜7mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約5mg〜10mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤を含有している液体製剤は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約4mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤を含有している液体製剤は、ヒト被験体に対して投与される;約20μg〜約1.2mg;約10μg〜約0.5mgは、滲出型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与され、約10μg〜90μg、約60μg〜120μgは、ヒト被験体に対して投与される;約100μg〜400μg、約400μg〜1mgは、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約1mg〜5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約3mg〜7mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約5mg〜10mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、萎縮型AMDの治療のためにヒト被験体に対して投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約1μg〜約5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤を含有している液体製剤は、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたように、約20μg〜約4mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤を含有している液体製剤は、ヒト被験体に対して投与される;約20μg〜約1.2mg;約10μg〜約0.5mgは、滲出型AMDの予防のためにヒト被験体に対して投与され、約10μg〜90μg、約60μg〜120μgは、ヒト被験体に対して投与される;約100μg〜400μg、約400μg〜1mgは、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約400μg〜1mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約1mg〜5mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約3mg〜7mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、ヒト被験体に対して投与される;いくつかのバリエーションにおいて、約5mg〜10mgのラパマイシンの量に等しい所定量の治療剤は、滲出型AMDを予防するためにヒト被験体に対して投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された製剤のいずれか1つ以上は、脈絡膜血管新生、滲出型AMD、萎縮型AMDの1つ以上を治療するために、滲出型AMDを予防するために、または萎縮型AMDから滲出型AMDへの進行を予防するために、3ヶ月以上ごと、6ヶ月以上ごと、9ヶ月以上ごと、または12ヶ月以上ごとに、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された製剤のいずれか1つ以上は、脈絡膜血管新生、滲出型AMD、萎縮型AMDの1つ以上を治療するために、または滲出型AMDを予防するために、3ヶ月以上ごと、6ヶ月以上ごと、9ヶ月以上ごと、または12ヶ月以上ごとに、結膜下に投与される。
いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載された製剤のいずれか1つ以上は、脈絡膜血管新生、滲出型AMD、萎縮型AMDの1つ以上を治療するために、滲出型AMDを予防するために、または萎縮型AMDから滲出型AMDへの進行を予防するために、3ヶ月以上ごと、6ヶ月以上ごと、9ヶ月以上ごと、または12ヶ月以上ごとに、硝子体内に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、本明細書に記載されたラパマイシン製剤のいずれか1つ以上は、脈絡膜血管新生、滲出型AMD、萎縮型AMDの1つ以上を治療するために、または滲出型AMDを予防するために、3ヶ月以上ごと、6ヶ月以上ごと、9ヶ月以上ごと、または12ヶ月以上ごとに、結膜下に投与される。いくつかのバリエーションにおいて、ラパマイシンの作用は、ラパマイシンが眼組織に存在している期間を超えて持続する。
本明細書に記載された治療剤の送達は、投与の経路および投与の持続期間によって、例えば、約1ng/日〜約100μg/日の範囲の用量、またはこの範囲より多いまたは少ない用量で送達されてもよい。本明細書に記載された方法において用いられた液体製剤または組成物のいくつかのバリエーションにおいて、治療剤は、約0.1μg/日〜約10μg/日の範囲の用量で送達される。本明細書に記載された方法において用いられた液体製剤または組成物のいくつかのバリエーションにおいて、治療剤は、約1μg/日〜約5μg/日の範囲の用量で送達される。本明細書に記載された種々の疾病および状態を治療、予防、または抑制するか、これらの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるための種々の治療剤の用量は、臨床試験を行うことによって詳細に論ぜられ得る。
CNV治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために長期間にわたるラパマイシンの治療的に有効な量の眼内または眼周囲への投与による1つの限定されない実施例のように、限定されないが、溶液、懸濁液、乳剤およびsituゲル化製剤を含む液体製剤、および本明細書に記載された組成物は、眼に対する送達のために用いられる。それゆえ、滲出型AMDもしくは萎縮型AMDから滲出型AMDへの移行を治療、予防、または抑制するか、これの発症を遅らせるか、あるいは退縮させるために用いられ得る。限定されないが液体製剤の成分を含む本明細書に記載された液体製剤の特定の特性、限定されないが結膜下または硝子体内への配置を含む送達される液体製剤の眼における局在を変えることによって、液体製剤は、約1週間を越える期間、約2週間を越える期間、約3週間を越える期間、約1ヶ月間を越える期間、約3ヶ月間を越える期間、約6ヶ月間を越える期間、約9ヶ月間を越える期間、約1年を越える期間の治療剤の送達を含む、様々な長期間にわたって、眼に対してラパマイシンの治療的に有効な量を送達するために用いられ得ると信じられる。
ラパマイシンの治療的に有効な量が、滲出型AMDに罹患している被験体に対して投与されると、ラパマイシンは、滲出型AMDを治療し得る、抑制し得る、または退縮させ得る。異なる治療的に有効な量は、治療または抑制するか、あるいは退縮させるために必要とされてもよい。滲出型AMDに罹患している被験体は、CNV病変(CNV lesions)を有していてもよく、ラパマイシンの治療的に有効な量の投与は、限定されないがCNV病変を退縮させること、CNV病変を安定化すること、および活性型CNV病変の進行を予防することを含む種々の作用を有し得ると信じられる。
ラパマイシンの治療的に有効な量が、萎縮型AMDに罹患している被験体に対して投与されると、ラパマイシンは、萎縮型AMDから滲出型AMDへの進行を予防するまたは遅延させ得ると信じられる。
文脈が他を示していない限り、チャートにおけるエラーバーは、1つの標準偏差を示す。エタノールが用いられる場合は、ゴールドシールドディストリビューター(Gold Shield Distributors),ヘイワード,CAが提供する200プルーフエタノールである。ラパマイシンが用いられる場合は、LC研究所,ウォバーン,MA、または中華化学合成&バイオテク(Chunghwa Chemical Synthesis & Biotech Co., LTD)(CCSB),台北県,台湾,ROCが提供する。PEG400が用いられる場合は、ダウケミカルカンパニー(Dow Chemical Company),ニューミルフォード,CTが提供する。グラフのいくつかは、μLまたはμgをいうために、それぞれ、表示“uL”または“ug”を用いる。10μLより少ない容量が投与される場合は、ハミルトンHPLC注射器が用いられた。
(実施例1〜45)ラパマイシン含有組成物の調製および投与
例となるラパマイシン含有組成物の調製および特性、並びにニュージーランド白ウサギに対するこれらの投与は、MudumbaらのUS2006/0258698およびWO2006/102378A2に記載されている(実施例1〜45および本明細書の関連図面は、参考として本明細書に援用される)。
(実施例46)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
約320gのエタノールは、N2を用いて約10分間散布され、そしてその後、約40gのシロリムスが上記エタノールに対して加えられた。シロリムス原液を形成するために、混合物は、シロリムスの全てが溶液の状態となる終わりまで、約20分間超音波処理された。希釈溶媒は、約1880gのPEG400を、約60分間超音波処理し、そしてその後、窒素を用いて、約10分間溶媒を散布することによって調製された。
希釈溶媒と原液とを混合するために、シロリムス原液およびPEG400は、その後、室温にて、回転式蒸発器において、10分間循環させられた。混合後、上記溶液は、窒素を用いて、約10分間散布され、そして窒素を用いて、約5分間行き渡らせられた。上記溶液が窒素を用いて分散され、そして満たされた後で、溶液温度を上昇させ、40℃を超えない温度を長期間にわたって維持し、そして約2.5時間、溶液の循環を続けることによって、約240gの過剰なエタノールが溶液から蒸発させられた。
結果として生じる溶液は、約40gのシロリムス(約2重量%)、約80gのエタノール(約4重量%)、および約1880gのPEG400(約94重量%)を含んでいた。この溶液は、窒素を用いて約10分間散布され、そして窒素を用いて約5分間行き渡らせられた。上記溶液は、その後、0.2ミクロンフィルターを通してろ過された。USPタイプIガラスバイアルは、約2mLのそれぞれの容器にヘッドスペースを残して、ろ過された溶液のそれぞれ0.5mLで満たされた。このヘッドスペースは、窒素ガスで満たされ、ふたを被せられた。この溶液は、表1に製剤#340として記載される。
(実施例47)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
約32gのエタノールは、N2を用いて10分間散布され、そしてその後、約4gのシロリムスが上記エタノールに対して加えられた。シロリムス原液を形成するために、混合物は、シロリムスの全てが溶液の状態となる終わりまで、約20分間超音波処理された。希釈溶媒は、約92gのPEG400を、約60分間超音波処理し、そしてその後、窒素を用いて、約10分間溶媒を散布することによって調製された。
希釈溶媒と原液とを混合するために、シロリムス原液およびPEG400は、その後、約室温にて、回転式蒸発器において、10分間循環させられた。混合後、上記溶液は、窒素を用いて、約10分間散布され、窒素を用いて、約5分間行き渡らせられた。上記溶液が窒素を用いて分散され、そして満たされた後で、溶液温度を上昇させ、40℃を超えない温度を長期間にわたって維持し、そして約2.5時間、溶液の循環を続けることによって、約28gの過剰なエタノールが溶液から蒸発させられた。
結果として生じる溶液は、約4gのシロリムス(約4重量%)、約4gのエタノール(約4重量%)、および約92gのPEG400(約92重量%)を含んでいた。この溶液は、窒素を用いて約10分間散布され、そして窒素を用いて約5分間行き渡らせられた。上記溶液は、その後、0.2ミクロンフィルターを通してろ過された。USPタイプIガラスバイアルは、約2mLのそれぞれの容器にヘッドスペースを残して、のろ過された溶液のそれぞれ0.5mLで満たされた。このヘッドスペースは、窒素ガスで満たされ、ふたを被せられた。この溶液は、表1に製剤#326として記載される。
(実施例48)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
約200μLのノーマルセーライン(塩化ナトリウム,0.9%)は、0.5ccインスリン注射器を用いて0.5mLの実施例46の溶液(あらかじめ2mL USPタイプIガラスバイアルに満たされた)に対して加えられ、そして穏やかに渦を巻かせることによって混合された。結果として生じる混合物は、澄んだ溶液であり、そして1.47%(w/w)のシロリムス、2.93%(w/w)のエタノール、26.6%(w/w)のノーマルセーライン、および69%(w/w)のPEG400に近似する組成を有している。この溶液は、表1に製剤#327として記載される。
(実施例49)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
約250μLのノーマルセーライン(塩化ナトリウム,0.9%)は、0.5ccインスリン注射器を用いて0.5mLの実施例46の溶液(あらかじめ2mL USPタイプIガラスバイアルに満たされた)に対して加えられ、そして穏やかに渦を巻かせることによって混合された。結果として生じる混合物は、分散された形態であり、そして1.38%(w/w)のシロリムス、2.75%(w/w)のエタノール、31.25%(w/w)のノーマルセーライン、および64.62%(w/w)のPEG400に近似する組成を有している。この溶液は、表1に製剤#328として記載される。
(実施例50)ラパマイシン含有溶液の結膜下への注入
40μLの実施例46、実施例48、もしくは実施例49に記載された溶液、または20μLの実施例47に記載された溶液は、ニュージーランド白ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入された。図1は、注入後14日、30日、60日、および90日において、網膜の脈絡膜に存在しているラパマイシンの平均濃度(ng/g)を対数目盛で示している。
分析は、内部標準を用いる液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)によっておこなわれた。それぞれの時点において、それぞれのウサギから、それぞれの眼に関して得られたラパマイシンの濃度を合計し、そして分析された眼の数によって合計を除することによって、ラパマイシンの平均濃度は計算された。この実験において、それぞれの時点は、2羽のウサギのそれぞれの2つの眼(その時点において4つの眼)のどちらか一方の平均を表している。
全ての網膜の脈絡膜はホモジナイズされ、そして分析された。網膜の脈絡膜の平均濃度は、分析された網膜の脈絡膜の質量によって、測定されたラパマイシンの質量を除することによって計算された。試料は投与部位を含まなかった;それゆえ、この測定は、被検物質(この場合は、実施例46、47、48、および49の溶液)を介して網膜の脈絡膜に対して送達されたラパマイシンのレベルを示した。
実施例46の溶液の結膜下への注入後14日、30日、60日、および90日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約56.94ng/g、9.79ng/g、2.26ng/g、および0.00ng/gであった。実施例47の溶液の結膜下への注入後14日、30日、60日、および90日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約90.19ng/g、6.0ng/g、5.72ng/g、および0.98ng/gであった。実施例48の溶液の結膜下への注入後14日、30日、60日、および90日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約103.86ng/g、20.54ng/g、6.07ng/g、および12.76ng/gであった。実施例49の溶液の結膜下への注入後14日、30日、60日、および90日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約70.12ng/g、27.83ng/g、3.99ng/g、および5.94ng/gであった。
(実施例51)ラパマイシン含有溶液の硝子体内への注入
6μLの実施例46の溶液または8.5μLの実施例48の溶液は、10μLハミルトン注射器を用いてニュージーランド白ウサギの眼の硝子体の中に注入された。図2は、注入後3日、14日、30日、45日および60日において、網膜の脈絡膜に存在しているラパマイシンのレベル(ng/g)を対数目盛で示している。
それぞれの眼の全ての硝子体はホモジナイズされ、液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC/MS/MS)によって分析された。実施例46の溶液の硝子体内への注入後3日、14日、30日および60日において、硝子体内におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約63,064.3ng/mL、6,095.56ng/mL、58.21ng/mL、および0.15ng/mLであった。実施例48の溶液の硝子体内への注入後3日、14日、30日、45日および60日において、硝子体内におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約58,930.4ng/mL、18,573.1ng/mL、6,793.21ng/mL、799.18ng/mL、および4116.17ng/mLであった。
全ての網膜の脈絡膜は、ホモジナイズされ、そして分析された。網膜の脈絡膜の平均濃度は、分析された網膜の脈絡膜の質量によって、測定されたラパマイシンの質量を除することによって計算された。試料は投与部位を含まなかった;それゆえ、この測定は、被検物質(この場合は、実施例46または48の溶液)を介して網膜の脈絡膜に対して送達されたラパマイシンのレベルを示した。実施例46の溶液の硝子体内への注入後3日、14日、30日、および60日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約1971.84ng/g、478.02ng/g、57.70ng/g、および1.90ng/gであった。実施例48の溶液の硝子体内への注入後3日、14日、30日、45日および60日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約2869.05ng/g、3633.64ng/g、43.38ng/g、37.09ng/gおよび27.36ng/gであった。
(実施例52)ラパマイシン含有溶液の硝子体内およびテノン嚢下への注入
30μLの実施例46の溶液は、ニュージーランド白ウサギの眼の胸膜および結膜の間に注入された。図3は、注入後3日、7日、14日、30日、60日および90日において、網膜の脈絡膜に存在しているラパマイシンの平均濃度(ng/g)および全血液に存在しているラパマイシンの平均濃度(ng/mL)を対数目盛で示している。
前述したように、全ての網膜の脈絡膜は処理され、そして分析された。実施例46の溶液の結膜下への注入後3日、7日、14日、30日、60日および90日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約174.1ng/g、129.5ng/g、34.7ng/g、7.8ng/g、1.7ng/g、および1.7ng/gであった。全血液試料は、公知の量の有機溶媒の添加によって沈殿させられ、ホモジナイズされ、遠心分離された。そして上清は、LC/MS/MSを用いてラパマイシンレベルを分析するために回収された。実施例46の溶液の結膜下への注入後3日、7日、14日、30日および60日において、血液におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約13.0ng/mL、4.6ng/mL、2.0ng/mL、0.3ng/mL、および0.3ng/mLであった。
30μLをテノン嚢下に注入するために、20ゲージ×1/2インチの鋭いBD針を、角膜輪部(limbus)の3mm後部であり、かつ背側直筋連結部(dorsal rectus muscle attachment)に対して側頭部である背側の側頭部の象限(dorsotemporal quadrant)において結膜を通して出し入れすることによってガイド孔が形成された。無菌の0.5cc BD注射器に取り付けられた24Gフカサク麻酔カニューレは、その後、このガイド孔を通してテノン嚢下の空間の中に、後方に導入され、そして実施例46の溶液は、視神経に近い強膜の後面に対してゆっくりと注入された。図3は、注入後3日、7日、14日、30日、60日および90日において、網膜の脈絡膜に存在しているラパマイシンの平均濃度(ng/g)および全血液に存在しているラパマイシンの平均濃度(ng/mL)を対数目盛で示している。
前述したように、全ての網膜の脈絡膜は処理され、そして分析された。実施例46の溶液のテノン嚢下への注入後3日、7日、14日、30日、60日および90日において、網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約202.1ng/g、49.61ng/g、10.51ng/g、6.01ng/g、1.71ng/g、および3.9ng/gであった。全血液試料は、公知の量の有機溶媒の添加によって沈殿させられ、ホモジナイズされ、遠心分離された。そして上清は、LC/MS/MSを用いてラパマイシンレベルを分析するために回収された。実施例46の溶液のテノン嚢下への注入後3日、7日、14日、30日および60において、血液におけるラパマイシンの平均レベルは、それぞれ、約23.8ng/mL、5.9ng/mL、2.1ng/mL、0.4ng/mL、および0.8ng/mLであった。
(実施例53)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
以下の溶媒調製は、5%(w/w)以下のラパマイシンを可能にする。N−メチルピロリドン(NMP)およびプロピレングリコール(PG)は、10.5:73.7の比率において混合され、シロリムスの望まれる量(最終組成物の5%w/w以下)は、上記混合に溶解され、そしてその後、最終溶液を得るために、水(最終組成物の15.8%w/w以下)はゆっくりと加えられる。この溶液は、表1に製剤#333として記載される。
(実施例54)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
以下の溶媒調製は、5%(w/w)以下のラパマイシンを可能にする。N−メチルピロリドン(NMP)およびプロピレングリコール(PG)は、38.9:38.9(1:1)の比率において混合され、シロリムスの望まれる量(最終組成物の5%w/w以下)は、上記混合に溶解され、そしてその後、最終溶液を得るために、水(最終組成物の22.2%w/w以下)はゆっくりと加えられる。この溶液は、表1に製剤#334として記載される。
(実施例55)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
以下の溶媒調製は、5%(w/w)以下のラパマイシンを可能にする。N−メチルピロリドン(NMP)およびポリエチレングリコール600(PEG600)は、10.5:73.7の比率において混合され、シロリムスの望まれる量(最終組成物の5%w/w以下)は、上記混合に溶解され、そしてその後、最終溶液を得るために、水(最終組成物の15.8%w/w以下)はゆっくりと加えられる。この溶液は、表1に製剤#335として記載される。
(実施例56)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
以下の溶媒調製は、5%(w/w)以下のラパマイシンを可能にする。ジメチルアセトアミド(DMA)およびプロピレングリコール(PG)は、10.5:73.7の比率において混合され、シロリムスの望まれる量(最終組成物の5%w/w以下)は、上記混合に溶解され、そしてその後、最終溶液を得るために、水(最終組成物の15.8%w/w以下)はゆっくりと加えられる。この溶液は、表1に製剤#336として記載される。
(実施例57)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
以下の溶媒調製は、5%(w/w)以下のラパマイシンを可能にする。ジメチルスルホキシド(DMSO)およびプロピレングリコール(PG)は、10.5:73.7の比率において混合され、シロリムスの望まれる量(最終組成物の5%w/w以下)は、上記混合に溶解され、そしてその後、最終溶液を得るために、水(最終組成物の15.8%w/w以下)はゆっくりと加えられる。この溶液は、表1に製剤#337として記載される。
(実施例58)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
N−メチルピロリドン(NMP)、ポリエチレングリコール400(PEG400)およびエタノールは、27.9:28.4:4.7の比率(それぞれ)において混合され、シロリムスの望まれる量(最終組成物の5%w/w以下)は、上記混合に溶解され、そしてその後、最終溶液を得るために、水(最終組成物の28.4%w/w以下)はゆっくりと加えられる。この溶液は、表1に製剤#338として記載される。
(実施例59)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
8.35%のクレモフォール(Cremophor)(総重量に占める割合)は、8.37%のカプムルMCM(Capmul MCM)(総重量に占める割合)と混合される。0.07%ラパマイシン(総重量に占める割合)は、超音波浴を用いてクレモフォール−カプムルMCM溶液に溶解された。83.21%(総重量に占める割合)の滅菌水は、先の溶液に対して加えられ、そして結果として生じる溶液は、乳状のマイクロエマルジョンを作るためにボルテックされる。溶液は使用まで2℃〜8℃におかれた。この溶液は、表1に製剤#329として記載される。
(実施例60)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
8.15%のカプムルMCM(総重量に占める割合)は、8.12%のチロキサポール(Tyloxapol)(総重量に占める割合)と混合される。0.09%ラパマイシン(総重量に占める割合)は、0.35%のエタノールが加えられたチロキサポール−カプムルMCM溶液に溶解された。最終の溶解は、超音波浴を用いることによって達成される。83.29%(総重量に占める割合)の滅菌水は、先の溶液に対して加えられ、そして結果として生じる溶液は、乳状のマイクロエマルジョンを作るためにボルテックされる。溶液は使用まで2〜8℃におかれた。この溶液は、表1に製剤#330として記載される。
(実施例61)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
6.81%のチロキサポール(総重量に占める割合)は、6.81%のカプムルMCM(総重量に占める割合)および3.12%のフォーサル(登録商標)50PG(総重量に占める割合)と混合される。0.08%ラパマイシン(総重量に占める割合)は、超音波浴を用いてチロキサポール−カプムルMCM−フォーサル(登録商標)50PG溶液に溶解された。83.21%(総重量に占める割合)の滅菌水は、先の溶液に対して加えられ、そして結果として生じる溶液は、乳状のマイクロエマルジョンを作るためにボルテックされる。溶液は使用まで2〜8℃におかれた。この溶液は、表1に製剤#331として記載される。
(実施例62)ラパマイシン含有溶液の調製および特性
7.18%のクレモフォール(総重量に占める割合)は、9.47%のカプムルMCM(総重量に占める割合)と混合される。0.17%ラパマイシン(総重量に占める割合)は、0.35%のエタノールが加えられたクレモフォール−カプムルMCM溶液に溶解された。83.18%(総重量に占める割合)の滅菌水は、先の溶液に対して加えられ、そして結果として生じる溶液は、乳状のマイクロエマルジョンを作るためにボルテックされる。溶液は使用まで2〜8℃におかれた。この溶液は、表1に製剤#332として記載される。
(実施例63)ラパマイシン含有製剤の局所的な投与
0日目(投薬の日)に、それぞれの動物の両眼(または研究によっては一つの眼)は、目盛り付きピペットを用いて、研究される製剤の1滴または2滴(1滴あたり40μL)を受けた。結果は、表3〜6および図4〜9に示される。
表3〜6に関して、実施例46の溶液(製剤#340)は、グループIに関して1度だけ、両眼に対して、1日に2回、2滴投与され、グループIIに関して1度だけ、1つの眼に対して、1日1回、2滴投与され、そしてグループIIIにおいて6日間、両眼に対して、1日1回、2滴投与された。グループIIにおいて、左眼(OS)ではなく右眼(OD)が点眼薬を受けた。さらなる研究において、0日目に、製剤#340(880μgのラパマイシンを含有している40μL)の1滴は投与された。図4に示すように、一回の点眼薬の投与後に、角膜におけるラパマイシン濃度は、投与後9日(例えば、216時間)で0.01ng/gを超えて残留していた。一方、網膜の脈絡膜におけるラパマイシン濃度は、投与後9日(例えば、216時間)で0.001ng/gを超えて残留していた。実際に、一回の点眼薬の投与後、角膜におけるラパマイシン濃度は、投与後9日(例えば、216時間)で10.0ng/gを超えて(0.01ng/mgを超えて)残留していた。一方、網膜の脈絡膜におけるラパマイシン濃度は、投与後9日(例えば、216時間)で1.0ng/gを超えて(0.001ng/mgを超えて)残留していた。
さらに、図9に示すように、さらなる研究において、4%、1%または0.5%ラパマイシンを含有している一回の非水性の点眼製剤の投与の後に、ラパマイシンの持続されたレベルが角膜および網膜の脈絡膜において検出された。特に、一回の点眼薬の投与後、角膜におけるラパマイシン濃度は、投与後少なくとも9日間、0.01ng/gを越えて(0.01ng/mgを越えて)残留していた。一方、網膜の脈絡膜におけるラパマイシン濃度は、投与後少なくとも9日間、0.001ng/gを越えて(0.001ng/mgを超えて)残留していた。対照的に、血液におけるラパマイシン濃度は、角膜および網膜の脈絡膜において観察されたラパマイシン濃度よりも大幅に低下していた。これは、非水性の点眼製剤は、ラパマイシンに対して著しい全身曝露をもたらさないことを示唆している。
図5および6に関して、表1の水性ラパマイシン含有製剤#329および#330は、28日間以上、1日1回または2回、2滴投与された。図7および8に関して、表1の水性ラパマイシン含有製剤#331および#332は、6日間、1日2回、2滴投与された。要するに、試験された水性ラパマイシン含有製剤は、角膜において少なくとも0.01ng/gの(図5〜8において0.01ng/mg〜0.1ng/mgより多い)角膜におけるラパマイシンの平均濃度を達成し、少なくとも0.01ng/gの(図5〜8のいくつかの測定において0.001ng/mg〜0.01ng/mgより多い)網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均濃度を達成し、少なくとも0.1ng/mLの(1.0ng/mLより多い)眼房水におけるラパマイシンの平均濃度を達成し、少なくとも0.1ng/mLの(1.0ng/mLより多い)硝子体液におけるラパマイシンの平均濃度を達成した。
図10Aおよび図10Bに関して、約0.2%ラパマイシンを含有している水性または非水性製剤の1滴は、6日間(0日目〜6日目)、1日に1回、ウサギ被験体の両眼に対して投与された。本明細書で用いた場合、用語“水性”および“親水性”は、主成分が水のような水性の化合物である製剤をいう(例えば、表1の製剤#342および#342)。一方、用語“非水性”および“脂溶性”は、主成分がPEG400のような非水性の化合物である製剤をいう(例えば、表1の製剤#344および#345)。角膜、網膜の脈絡膜および血液におけるラパマイシン濃度は、7日目および14日目に測定された。試験された両方の製剤は、7日目および14日目に、少なくとも0.01ng/g(少なくとも10ng/g)の角膜におけるラパマイシンの平均濃度を達成し、7日目および14日目に、少なくとも0.01ng/g(少なくとも1ng/g)の網膜の脈絡膜におけるラパマイシンの平均濃度を達成した。
図11に関して、約0.2%ラパマイシンを含有している非水性製剤(例えば、製剤#344または#345)の1滴は、0日目、7日目、14日目および21日目において、1日1回、ウサギ被験体の両眼に対して投与された。角膜、網膜の脈絡膜および眼房水におけるラパマイシン濃度は、3日目、10日目、17日目、24日目および28日目において測定された。非水性の点眼薬の低頻度の投与は、ラパマイシンの持続した治療学的なレベルを達成した。特に、少なくとも0.01ng/gの(10ng/gを超えた)網膜における持続したラパマイシン濃度、および少なくとも0.01ng/mLの(1ng/mLを越えた)網膜の脈絡膜および眼房水における持続したラパマイシン濃度が達成された。
(実施例64)ラパマイシン含有製剤の調製および硝子体内への投与
例となるラパマイシン含有製剤は、0.2003gのラパマイシンを5.9989gのNMPに対して加えることによって調製された。混合後、7.8030gのPGは加えられ、その後6.010gの滅菌水が加えられる。このレシピは、およそ以下の総重量に占める割合としての最終濃度を有する製剤をもたらす:ラパマイシン 1.0%、NMP 30.0%、PG 39.0%および滅菌水 30.0%。この製剤は、表1に製剤#346として記載される。
この実施例の製剤は、しかしながら、安定ではなかった。インビボにおける研究のとき(この調製が行われた後10日)には、ラパマイシンの有効性は0.6%であることが測定された。0.6%ラパマイシン含有製剤の20μLは、ニュージーランド白ウサギの眼の硝子体の中に注入された。硝子体、網膜の脈絡膜および強膜におけるラパマイシン濃度は、実施例51に記載されたようにして測定された。図12は、注入後30日以上(例えば、30日、60日、90日および120日またはそれ以上)において、硝子体、網膜の脈絡膜および強膜に存在しているラパマイシンのレベルを示している。
(実施例65)ラパマイシン製剤の調製および結膜下への投与
例となる2%ラパマイシン懸濁液は、5056.3mgの低粘性の1%カルボキシメチルセルロース(CMC)(97.93重量%)水溶液に、106.9mgのラパマイシン(2.07重量%)を懸濁することによって調製された。簡単にいえば、106.9mgのラパマイシンおよび5056.3mgの低粘性の1%カルボキシメチルセルロースは琥珀色のバイアルの中に置かれた。直径3mmの高耐摩耗性ジコニア粉砕媒体(ビーズ)は、総容量の3/4まで加えられた。このバイアルは封をされ、そしてコール−パーマー(Cole-Parmer)製粉装置内に少なくとも24時間置かれた。ラパマイシンに関する中央粒子サイズおよび平均粒子サイズは、それぞれ3.2957μmおよび3.5487μmであった。この製剤は、使用まで4℃に置かれた。総重量に占める割合としての最終濃度は、およそ以下のとおりであった:ラパマイシン 2.07%、CMC 1%、および滅菌水 97.93%。この製剤は、表1に製剤#347として記載される。
他の例となる2%ラパマイシンのインサイチューにてゲル化する製剤は、1678.0mgのNMPに、459.9mgのPLGA(75/25)を、一晩溶解することによって調製される。その後、44.8mgのラパマイシンは、完全溶解までは加えられる。この製剤は、使用まで4℃に置かれた。総重量に占める割合としての最終濃度は、およそ:ラパマイシン 2.05%、PLGA75/25 21.07%、およびNMP 76.88%であった。この製剤は、表1に製剤#348として記載される。
さらに例となる2%ラパマイシン製剤は、ラパマイシンをNMPに溶解することによって調製された。その後、PEG400は連続的に攪拌しながら加えられ、その後、滅菌水が連続的に攪拌しながら加えられる。上記製剤は、使用まで4℃に置かれた。総重量に占める割合としての最終濃度は、およそ:ラパマイシン 2.02%、NMP 44.47%、PEG400 29.04%、および滅菌水24.47%であった。この製剤は、表1に製剤#349として記載される。
2%ラパマイシン含有製剤の30μLは、ニュージーランド白ウサギの眼の強膜と結膜との間に注入される。投与後30日、60日および90日において、硝子体、網膜/脈絡膜および強膜におけるラパマイシン濃度は、実施例51に記載されたように測定される。
(実施例66)ラパマイシン含有SDFの調製および局所的な投与
例となるラパマイシン含有固形製剤(solid dosage form)(SDF)は、溶媒キャスト技術(solvent cast technique)を用いて調製された。簡単にいえば、以下の化合物は一緒に混合された:10.0%ラパマイシン、57.9%コリドン90F(KOLLIDON 90F)(PVP90)、20.0%フォーサル50SD(phosal 50 SD)、10.1%PEG400、1.0%ビタミンE(γトコフェロール)、および1.0%アスコルビン酸パルミテート(例えば、表1における製剤#351に相当する)。エタノールの容量は、最終的な割合として30%の全固形分を得るために十分量加えられた(例えば、70%エタノール)。混合物は、その後、リリースライナー(release liner)(シリコーン剥離塗布面を有するポリエステルフィルム)の上に注がれ、そして、ガードナーナイフを用いて50mmの厚さに広げられた。エタノールは、暗く、窒素に富んだ雰囲気(すなわち、グローブボックス)において、約24時間、蒸発させられた。乾燥後、SDFにおけるラパマイシンの濃度は、液体クロマトグラフィーによって9.1±0.1%(例えば、0.9%ラパマイシンが失われた)であると決定された。乾燥された製剤は、望まれる直径にせん孔された。この実施例のSDFは、0.15〜0.20mmの厚さとともに4mmの直径を有し、約246±21μgのラパマイシン用量をもたらすものであった。
SDFは、下結膜嚢(inferior cul-de-sac)に配置することによってニュージーランド白ウサギの眼に対して局所的に投与された。簡単にいえば、眼の下瞼は引き出された。これは、1対のピンセットを用いて、下側(強膜側ではない)の結膜嚢の底に配置することを可能にした。角膜、網膜の脈絡膜、硝子体液、眼房水および血液におけるラパマイシン濃度は測定された。図13は、投与後1日、7日、14日、21日および28日において、種々の組織におけるラパマイシンのレベルを示している。
(実施例67)デキサメタゾン含有SDFの調製
例となるデキサメタゾン含有固形製剤(SDF)は、溶媒キャスト技術を用いて調製される。SDFは、およそ以下の総重量に占める割合としての濃度で調製される:25.3%デキサメタゾン、33.2%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、32.0%オイドラギットRS30D(eudragit RS 30D)、および9.5%キサンタンガム。直径3mm未満または直径3mmに相当するSDFは、6ヶ月以内にわたる網膜/脈絡膜における制御された放出のために、結膜下に挿入される(1ng/g〜100ng/gデキサメタゾン)。この製剤は、表1に製剤#352として記載される。
(実施例68)ダサチニブ(Dasatanib)製剤の調製および硝子体内への投与
例となるダサチニブ含有溶液は、DMAにダサチニブを溶解することによって調製された。PEG400は、その後、連続的に攪拌しながら加えられた。総重量に占める割合としての最終濃度は、およそ:ダサチニブ 4.8%、ジメチルアセトアミド16.0%、およびPEG400 79.2%であった(例えば、表1における製剤#339に相当する)。
4.84%ダサチニブ含有製剤の20μLは、ニュージーランド白ウサギの眼の硝子体内に注入された。硝子体および網膜の脈絡膜におけるダサチニブ濃度は、測定された。図14は、注入後約2週、5週および10週において、硝子体および網膜の脈絡膜に存在しているダサチニブのレベルを示している。