JP2010535547A - 糞管理システム - Google Patents

Abstract

本発明は、直腸から糞便を収集するための糞管理システムに関する。本システムは、第一糞受取り袋（１）と、第二近位側開口部（２３）と蓄積部分（２２）との間において流れ方向に延びる細長部分（２１）を有する第二糞受取り袋（２０）と、を備えており、第一糞受取り袋及び第二糞受取り袋は互いに連結可能になっている。このことは、糞管理システムが使用者に対する適応性を提供しており、例えば第一糞受取り袋が、コンパクトで持ち運び可能な装置として作製されうる。糞便が第一糞受取り袋に収集されるので、使用者が動き回ることを可能し、それによりあらゆる厄介な事故を避けるようになる。また、使用者がベッドに横たわったとき、第二糞受取り袋は第一糞受取り袋に連結し、例えば夜間の排便を収集するために容量を追加することが可能になる。
【選択図】図８

Description

本発明は、直腸から糞便を収集するための糞管理システムに関する。

寝たきりの人々、例えば入院している人々であって、特に完全に意識が無い可能性のある外傷患者は糞便の失禁をよく患う。さらに、造孔（ｏｓｔｏｍｙ）を有する人々は、多くの場合、彼らの排出物をコントロールすることができない。このことは当然のことであるが非衛生的な状況をもたらし、そのため、糞便の排出を制御すること、特にこれらの排出物が周囲の環境に、例えば人々のベッドに入り込むことを防ぐのが望ましい。

この要求を満たすために、造孔袋が造孔の使用者に提供されており、糞収集袋が便失禁者の直腸の周りに適用されている。

しかしながら、袋が満杯になるたびに袋を交換することは、皮膚炎を引き起こす可能性があるので、必ずしも望ましいことではない。従って、その代替案として、追加の収集袋を造孔袋又は糞収集袋に連結するのが望ましく、追加の収集袋は、満杯になったときに新しいものを連結することができるよう、別々に分離されてよい。

特許文献１は、失禁患者、特に寝たきりの失禁患者から糞便を採取するための容器を開示している。

米国特許第４，７８４，６５６号明細書

本発明は、糞便を直腸から収集するための糞管理システム（以下、単にシステムとも称される）に関する。本システムは、直腸の周りに取付け可能な第一近位側開口部と閉鎖可能な第一遠位側開口部との間において流れ方向に延びる第一糞受取り袋を備える。さらに、本システムは、第二近位側開口部と蓄積部分との間において流れ方向に延びる細長部分を有する第二糞受取り袋を備える。蓄積部分は、細長部分と遠位側端部との間において流れ方向に延びている。第一遠位側開口部は第二近位側開口部に連結可能である。

このことは、使用者に対して適応性のある糞管理システムを提供する。第一糞受取り袋は、コンパクトで持ち運び可能な装置として作製されうる。このことは、糞便が第一糞受取り袋に収集されるので、使用者が動き回ることを可能にし、それによりあらゆる厄介な事故を避ける。使用者がベッドに横たわるとき、第二糞受取り袋が第一糞受取り袋に連結してよい。このことは、収集、例えば夜の便通に対して容量の追加を可能にする。さらに、第二糞受取り袋は通常、持ち歩くことを目的としておらず、そのため、第一糞受取り袋よりもさらに大きい容積容量を提供することができる。

細長部分は、蓄積部分が使用者から離れて配置されることを可能にする。典型的には、細長部分は使用者のひざを越えて配置することが可能な長さを有しており、好ましくは、細長部分はさらにベッドの側部まで延びるようになっている。そのベッドの側部において、蓄積部分は掛けられることが可能であり、収集された糞便の量を介護人が容易に監視できるようになっている。

閉鎖可能な第二遠位側開口部が、蓄積部分の遠位側端部に設けられてよい。このことは、第二糞受取り袋が空にされることを可能にするか、又は介護者が標本を採ることを可能にする。

受取り袋は、漏洩せず無臭の手段により糞便を収容し処理するのに適した、多くの異なる材料から作製され得る。一実施形態において、受取り袋は押出成形された材料によって形成されてよい。しかしながら、押出成形に適した材料は弾性を有する傾向があり、匂いを通さないように相対的に厚くする必要がある。そのような厚い材料は大きくて取扱いにくい受取り袋を提供し、その結果として装着又は横たわるのが不快になる。そのため、一実施形態において、第一糞受取り袋及び第二糞受取り袋は、第一シート壁部及び第二シート壁部から形成されている。第一シート壁部及び第二シート壁部はそれらの周囲に沿って互いに接着されてよく、さらに、非弾性の材料によって形成されてよい。シート壁部を用いることにより受取り袋を形成するために、押出成形の材料と比較して相対的に薄い材料であって、さらに、匂いを防止する特性を有する材料を使用できる。シート壁部は、例えば互いに溶着されるか又は接着剤により接着され、当業者に知られた他の如何なる方法により取付けられてよい。

一実施形態において、第一シート壁部及び第二シート壁部はポリマホイルシートであってよい。異なった特性を壁部に設けるために、第一シート壁部及び第二シート壁部は、異なるシート材料の層状構造を備えてよい。例えば第一及び第二シート壁部のうち少なくともひとつの外側の層は不織布材料である。これにより、外側の層が接触に対して快適になり、外側の層が使用者の肢、例えば脚に沿って配置されるのに適するようになる。さらに、受取り袋の快適性を改良するために、不織布材料は湿気分散特性を有してもよい。特に濡れた感触は、使用者に対して漏洩が発生していると不必要に心配させる可能性があるので、湿気分散特性により快適で乾いた感触を与える。

受取り袋を取扱うために、それらは様々な取扱い機構、例えば複数の耳（ears）が設けられてよく、それらは突出する小さなフランジであって、人々が前記フランジ／耳の各側面を二本の指で握りしめて保持するのに充分な大きさである。特に、第一遠位側開口部及び第二開口部が互いに連結可能である場合、第二近位側開口部は一方の側部に配置された取扱い用の耳を有する平面連結部材が設けられていることが、本明細書に開示されている。従って、使用者は第二受取り袋を容易に取扱うことができ、第二近位側開口部を第一遠位側開口部に容易に位置合わせすることができる。

上述のように、第二糞受取り袋はベッドの側部に配置されてよく、それにより、介護者は第二受取り袋を監視してもよい。そのために、第二糞受取り袋は、その周囲沿いに少なくとも一つの貫通支持孔が形成されており、第二受取り袋がフック又は似たような引掛け装置に掛けられるのを可能にしている。さらに、第二糞受取り袋の側部には目盛が設けられており、介護者は受取り装置を空にするのか又は交換するときなのかわかるようになっている。そのような目盛は文字情報を有する多数の線により提供されてよく、例えば袋の中に含まれる糞便の高さ位置又は量をその線で指し示す。

第一糞受取り装置を直腸の周りに簡単に取付けるために、接着ウェーハが第一近位側開口部の周りに取付けられ得る。さらに、接着ウェーハは、接着ウェーハをわたる折り畳み軸の周りで折り返されてよい。このことは、面的で平らな接着ウェーハと比較して、接着ウェーハが使用者の臀部の間に容易に位置することを可能にする。

さらに、直腸は身体に対して垂直方向に開いていない、すなわち、正中矢状面と前額面との交差によって身体が作り出した谷を延びる中心軸（垂直方向）を考慮すると、直腸はこの中心軸に対して平行な方向に開いていない。そのため、簡便な適用と快適な装着とを提供するために、接着ウェーハは、第一近位側開口部の中心軸と流れ方向との間が０度（即ち平行）とは異なる角度で、第一糞受取り袋に取付けられ得る。３５度の角度を選択することが使用者の大多数に適用可能であることが示されている。

快適性と支持とを提供して、さらに、第一糞受取り袋が離れる危険性を減少させるために、第一糞受取り袋は脚帯が設けられている。その脚帯は袋を所定の位置に支持し、第一近位側開口部からその脚帯までの応力の一部を分散している。

よじれを防止するために、特に細長部分において、細長部分及びその代わりの蓄積部分の一部は、細長部分の長手方向の長さに沿って延びる、少なくとも第一及び第二細長支持細片が設けられてよい。その複数の細片が支持して細長部分の形状を維持すると共に、細長部分が曲げられる又はねじられる状態になる危険性を減少させる。

さらに、細長支持細片は弾性のある材料により形成されてよい。これは快適な作用（ｆｅｅｌ）を可能にしており、例えば使用者が細長部分に横たわった場合、使用者が離れたときにしばらくしてその初期の状態に復帰するようになる。

複数の細長支持細片は、多くの異なる方法、例えば細長部分の外側又は分離された区画の内部に設けられてよく、また、それらは細長部分の内腔の内部に配置されてもよい。細長支持細片が内腔の内部に設けられる場合、簡便な構造がそこに提供されてよく、単一の連続的な溶着工程が第二糞受取り袋を作り出してもよい。

細長部分が例えば下着やベッドの表面に配置されたとき、よじれたりねじれたりするのを防ぐために、細長部分は可能な限り動き回らないほうがよい。ベッドの表面に接触する細長部分の一部に細長支持細片を取付けることによって、一方又は両方の細長支持細片がその反対側（ベッドの表面に横たわっていない方）に配置された場合より、細長部分はより動き回らない傾向がある。従って、細長支持細片は、細長部分を二分した一方（ｏｎｅ ｂｉｓｅｃｔｉｏｎ）に配置されてよい。二分したものとは、要素が二つの等しい又は略等しい部分に、例えば糞受取り袋が互いに溶着された二つのシートより形成される場合の一つのシートに、切断されるか又は分割されるときに得られる断片であることを理解すべきである。

ガスを排出して、受取り袋の膨れを防止することを可能にするために、第一糞受取り袋は、第一糞受取り袋からガスを排出することを可能にするフィルタ装置を備えてよい。さらに、第一糞受取り袋が歩行中及び起立中に装着されるように構成されている場合、フィルタ装置は第一近位側開口部に近接して配置されてよい。糞便が閉鎖可能な第一遠位側開口部に向けて移動するので、この配置は糞便がフィルタ装置を閉じるのを防ぐ。

本明細書において開示された、糞管理システムにおいて使用されている第一糞受取り袋を示す図である。 本明細書において開示された、糞管理システムにおいて使用されている第二糞受取り袋を示す図である。 第二糞受取り袋の細長部分を示す断面図である。 第二糞受取り袋の細長部分を示す断面図である。 第二糞受取り袋の細長部分を示す断面図である。 第一糞受取り袋を装着している使用者を示す図である。 第一糞受取り袋を装着している使用者を示す図である。 第一糞受取り袋を装着している使用者を示す図である。 第一糞受取り袋を装着している使用者を示す図である。 使用中の糞管理システムを示す図である。 使用中の糞管理システムを示す図である。

第一糞受取り袋１を図１に示す。第一糞受取り袋は、第一近位側開口部２と第一遠位側開口部３との間において、実線の矢印によって示されると共に第一糞受取り袋の全体的な軸Ａ−Ａに対して並行する流れ方向に延びている。第一糞受取り袋は、第一近位側シート壁部４及び第一遠位側シート壁部５（図１には示されていない）により形成されている。二つのシート壁部は、第一溶着部６沿いのシート壁部の周囲に沿って一体的に溶着されている。

接着ウェーハ７は、第一糞受取り袋１に取付けられており、中心軸Ｂ−Ｂを有する第一近位側開口部２の周りに配置されている。第一貫通孔８が接着ウェーハに形成されており、第一貫通孔８及び第一近位側開口部２を通じて、第一糞受取り袋の中又は外に連通（ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）可能になっている。

接着ウェーハは、造孔器具に使用されるもののように、親水コロイド接着剤によって形成されてよく、そのような接着剤は皮膚に非常に優しく皮膚の表面に良く付着する。

接着ウェーハは対称軸周りに曲げられると共に向きを変えて折り曲げられ、それによって対称的な半分が接触するか又はほとんどが互いに接触する。このことは、直腸の周りに付着するのにより良く適合する接着ウェーハを提供し、それによって、接着ウェーハは容易に臀部の間に容易に挿入されると共に臀部に接着するようになる。接着ウェーハは、第一近位側開口部２の周りに取付けられている。装着されるときに快適な取付けを提供するために、第一近位側開口部の全体的な軸Ａ−Ａと中心軸Ｂ−Ｂとの間に、０度ではない（即ち平行でない）角度αが形成されるように、接着ウェーハ７が第一糞受取り袋に配置されてよい。実施例においては、角度αは３５度で示されているが、角度αは０度と９０度との間であってよく、特に３０度から４０度との間であってよい。

フィルタ装置９は、接着ウェーハに近接する近位側シート壁部４に設けられている。フィルタ装置は、第一糞受取り袋からガスを排出し、それと同時に匂いに対してガスを清浄することを可能にしている。同じ要求を実現する造孔器具において公知であるフィルタ装置を、この目的のために使用してもよい。

第一平面連結部材１０が第一糞受取り袋１に取付けられて、第一遠位側開口部３の周りに配置されている。第二貫通孔１１が第一平面連結部材に形成されており、それにより第二貫通孔１１及び第一遠位側開口部３を通じて第一糞受取り袋の中又は外に連通可能になっている。

第一平面連結部材１０は、第一糞受取り袋を空にするために、第一糞受取り袋の開閉を可能にしている。本構成に関するそのような特徴は、コロプラストＡ／Ｓによって製造販売されているハイドアウェイ（Ｈｉｄｅ−ａｗａｙ、登録商標）として知られており、国際公開ＷＯ９９／６６８５９号に記載されている。さらに、第一平面連結部材の有用性が提供されてよく、記載されているように、平面連結部材は、さらに他の受取り袋に第一受取り袋を連結する連結要素として機能することができる。

第一平面連結部材が閉鎖部として機能するとき、第一平面連結部材は、細長開口部の周りを折り畳まれると共に巻き上げられて、それによって第一及び第二係止片１２、１３に並ぶようになる。さらに、そのような折り畳みは、遠位側シート壁部に配置される第一ベルクロ（登録商標）ループパッチ１４を、第一及び第二係止片に並ぶように上方に動かす。第一及び第二係止片１２、１３には、それぞれに配置された第一及び第二ベルクロ（登録商標）フックパッチ１５、１６がある。第一ベルクロループパッチ１４は係止片に並ぶよう折り畳まれるとき、係止片は折り畳まれて、第一及び第二ベルクロフックパッチによってベルクロループパッチに取付けられ、それにより、第一糞受取り袋は閉鎖状態に保持され得る。

脚帯１７は、第一糞受取り袋に取付けられている。第一糞受取り袋が直腸の周りに取付けられるとき、脚帯は使用者の大腿部の周囲に取付けられる。このことは、袋を所定位置に保持し、それにより使用者を不快にさせる抑制できないぶら下がりや揺れがなくなる。その上、さらに脚帯は、他の方法により接着ウェーハに加えられるであろう応力（ｓｔｒｅｓｓ）の一部を取り除くのに役立つ。接着ウェーハ上の過剰な応力は、接着ウェーハが直腸の周りの皮膚から部分的に又は全体的に分離する原因となる可能性がある。

シート壁部４、５は、部分的（図示される）に又は全体的に外側不織布層１８によって覆われてよい。これにより、第一糞受取り袋の側面が脚の皮膚に対してたびたび接触したときに快適な感触を提供し、それにより使用者を刺激することがなくなる。

折り畳まれて閉鎖された第一平面連結部材は、さらに折り畳まれて外側不織布層１８の下側に隠されてよい。それは、第一ベルクロループパッチ１４が不織布層の下方に部分的に配置された第三ベルクロ（登録商標）フックパッチ１９に取付けられることによって、所定の位置に保持される。上記のことから、第一ベルクロループパッチ１４が、第一、第二及び第三ベルクロフックパッチに取付け可能な寸法を有することが理解されうる。

第二糞受取り袋２０を図２に示す。第二糞受取り袋は細長部分２１と蓄積部分２２とから形成される。

細長部分２１は、第二近位側開口部２３から蓄積部分２２まで延びている。第二平面連結部材２４は、第二平面連結部材に形成された第三貫通孔２５と第二近位側開口部との周りに配置され、第三貫通孔２５及び第二近位側開口部２３を通じて、第二糞受取り袋の中又は外に連通可能になっている。

第二平面連結部材は、漏れや匂いに対して堅い（ｔｉｇｈｔ）継ぎ手方式で、第一及び第二受取り袋を一体的に連結するのに役立つ。このことは、第二及び第三貫通孔を位置あわせ（ａｌｉｇｎｉｎｇ）して、第二及び第三貫通孔の周りにおいて第一及び第二平面連結部材を折り畳むことにより実現される。次いで、平面連結部材は、同平面連結部材の周りにある第三及び第四係止片２６、２７をそれぞれ折り畳み、それらを第四及び第五のベルクロ（登録商標）フックパッチ２８、２９を介して第二平面連結部材の背面に取付けることにより、この継ぎ手方式で固定される。

このタイプの継ぎ手方式は、平坦で確実な、すなわち、二つの受取り袋の間において漏れや匂いに対して堅い連結を提供する。しかしながら、他の継ぎ手方式により実現されてもよい。

細長部分は、連通した状態で蓄積部分が第一糞受取り袋から離れて位置することを可能にするための伸張要素として機能する。第一糞受取り袋及び受取り部分が糞便を蓄積して集めるための容器として機能し、これにより、中間の輸送要素として機能する細長部分と比較して大容量を有するようになる。そのため、細長部分の構成及び配置は、糞便の流れを遮断するもつれ、ねじれ及び他の影響を引き起こす傾向がよくある。

そのような、流れの遮断の危険性を減らすために、第一支持細片３０及び第二支持細片３１が、細長部分内に配置されている。これらの細片が、細長部分の内部において、第二近位側開口部と蓄積部分との間の長さの大部分に対してわたっている。支持細片は、細長部分の壁を別々に分離してそれにより流れをより良くし、さらに細長部分がねじられて及び／又は曲げられてよじれるようになる危険性を減少させている。

使用中、細長部分が使用者又は介護者の脚によって締め付けられる、若しくは、使用者が細長部分を通して糞便を無理に通過させたくなる場合がある。使用者に快適性を提供するよう細長部分の圧縮を可能にするために、又はできるだけ多くの糞便を絞り出すために、支持細片は圧縮可能な材料により形成されてよい。好ましくは、それらは、圧縮後に最初に延ばされた状態に戻ることができるよう、弾力性のある材料により形成されてよい。

細長部分は蓄積部分に連通しており、蓄積部分は細長部分から第二遠位側開口部３２まで延びている。第一糞受取り袋の第一遠位側開口部３の周りと同様に閉鎖可能な装置が、第二遠位側開口部３２の周りに設けられている。そのため、満杯になったときに第二糞受取り袋を空にすることができる。符号（’）が後につく参照番号の構成要素が、第一糞受取り袋の装置と同様に、閉鎖可能な装置を形成するのに使用されている。

従って、第三平面連結部材１０’が第二遠位側開口部３２の周りに配置されており、第三貫通孔１１’が蓄積部分との連通を可能にするよう第三平面連結部材に形成されている。第二遠位側開口部を閉じるために、第五及び第六係止片１２’、１３’と、第二ベルクロ（登録商標）ループパッチ１４’と、第六、第七、第八ベルクロ（登録商標）ループパッチ１５’、１６’、１９’とが提供されている。

第一糞受取り袋と同様、第二糞受取り袋もまた第二近位側シート壁部３３及び第二遠位側シート壁部３４（図２には表示されていない）から形成されている。二つのシート壁部は、第二溶着部３５沿いのシート壁部の周囲に沿って一体的に溶着されている。

図３ａは図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図である。図から判るように、細長部分２１は、一体的に溶着された第二近位側シート壁部及び第二近位側シート壁部から形成されている。第一及び第二支持細片３０、３１は、第二遠位側シート壁部３４であって細長部分の内腔の内側の表面に取付けられている。支持細片は、様々な方法、例えば溶着又は接着により取付けられうる。

細長部分は、第二遠位側シート壁部がベッド４０の表面に横たわるように配置されている。このことは、支持細片が第二遠位側シート壁部を介してベッドの表面に摩擦により係合されることにより、支持細片が後ろや前に滑らないときの細長部分の危険性を減少させる解決方法を提供する。

第一及び第二の支持細片の配置の別の実施形態が図３ｂに示されており、第一支持細片が第二近位側シート壁部に配置されて、第二支持細片が第二遠位側シート壁部に配置されている。そして図３ｃでは、支持細片が、細長部分に並行してわたる第一及び第二分離導管３６、３７の内部に配置されている。

図４から図７は、使用者が第一糞受取り袋１を使用してる様々な状況を示している。第一糞受取り袋は、使用者の大腿部の内側に装着できるよう形成されている。そのため、様々な人々に対して様々な袋の寸法が必要とされる場合がある。しかしながら、２７０ｍｍの長さと１３０ｍｍの幅を有する袋は、大多数の人々に対して適合するであろう。この寸法は全部で７８０ｍｌの容積を提供しているが、臀部が接着ウェーハの周囲の上方部分を握りしめるので、その容積は事実上３００ｍｌに減少される。しかしながら、３００ｍｌという容積は、数時間から一日までの長時間、第一糞受取り袋を取り替えるか又は空にすることについて心配することなく、使用者が動き回ることを可能にするのに充分である。

図４は歩き回る使用者を示す。図から判るように、第一糞受取り袋１は、半ズボン５０又は他の衣服例えばドレスやズボンの下にうまく装着されている。脚帯１７は大腿部に沿って所定の位置に袋を保持し、袋が使用者の歩調のリズムから外れて揺れはじめるのを防ぐ。それと同時に、脚帯は第一糞受取り袋を支持し、他の方法により接着ウェーハ７に加えられるであろう応力の一部を受ける。

図５から判るように、使用者が座った場合、袋は大腿部の向きに追従し、脚の間であって、使用者が袋の上に座る又は袋が物の間に締め付けられる危険性のない適切な位置に保持される。

さらに、図６に示すように、使用者が横になった場合、糞受取り袋は脚の間に安全に横たわるようになり、夜間に使用者が向きを変えたときに、糞受取り袋が使用者とベッドとの間に締め付けられるのを防ぐ。

図７は、使用者がどのようして第一糞受取り装置を容易に空にするかを示している。使用者は座る前に脚帯を取り除く。次いで、座ったときに、使用者は第一遠位側開口部３を開け、第一糞受取り袋の側面に沿って使用者の手でかくこと（ｓｔｒｏｋｉｎｇ）により、袋に含まれる糞便が絞り出される。次いで、トイレットペーパの一切れを使用することで、使用者は第一平面連結部材１０を容易に清浄して、第一遠位側開口部３を閉じる。

使用者が就寝する又は寝たきりになったとき、糞受取り袋を空にするために、夜間に起きる必要があるか又は介護職員を呼び使用者を手助けさせる必要がある。そのような場合、第二糞受取り装置が延長部として第一糞受取り装置に取付けられ得る。第二糞受取り装置は、第一糞受取り装置より大きい容量、例えば２リットルの容量を有している。このことは、使用者が一晩就寝することを可能にし、介護者が何度も仕える必要がなくなる。

図８から判るように、そのような第二糞受取り袋は、第一糞受取り袋に延長部分を介して連結されてよい。図９に示すように、そのような延長部分は、第二糞受取り装置がベッドの側面に掛けられることを可能にし、それによって、介護者は使用者を煩わせることなく第二袋の糞便の量を容易に監視することができる。第二糞受取り袋が満杯になったとき、全ての装置、例えば第一糞受取り袋及び第二糞受取り袋の両方が交換されてよく、又は第二糞受取り袋のみが交換されてもよい。あるいは又は加えて、閉鎖可能な開口部が第二糞受取り袋に設けられてよく、それによって、第二糞受取り袋を第一糞受取り袋から分離することなく、第二糞受取り袋を空にすることを可能にする。

１ 第一糞受取り袋
２ 第一近位側開口部
３ 第一遠位側開口部
４ 近位側シート壁部
５ 遠位側シート壁部
６ 溶着部
７ 接着ウェーハ
８ 第一貫通孔
９ フィルタ装置
１０ 第一平面連結部材
１１ 第二貫通孔
１２ 第一係止片
１３ 第二係止片
１４ 第一ベルクロ（登録商標）ループパッチ
１５ 第一ベルクロ（登録商標）フックパッチ
１６ 第二ベルクロ（登録商標）フックパッチ
１７ 脚帯
１８ 外側不織布層
１９ 第三ベルクロ（登録商標）フック
２０ 第二糞受取り袋
２１ 細長部分
２２ 蓄積部分
２３ 第二近位側開口部
２４ 第二平面連結部材
２５ 第三貫通孔
２６ 第三係止片
２７ 第四係止片
２８ 第四ベルクロ（登録商標）フックパッチ
２９ 第五ベルクロ（登録商標）フックパッチ
３０ 第一支持細片
３１ 第二支持細片
３２ 第二遠位側開口部
３３ 第二近位側シート壁部
３４ 第二遠位側シート壁部
３５ 第二溶着部
３６ 第一分離導管
３７ 第二分離導管

Claims (21)

1. 直腸から糞便を収集するための糞管理システムであって、
   前記直腸の周りに取付け可能な第一近位側開口部と閉鎖可能な第一遠位側開口部との間において流れ方向に延びる第一糞受取り袋と、さらに、第二近位側開口部と蓄積部分との間において前記流れ方向に延びる細長部分を有する第二糞受取り袋と、を備え、前記蓄積部分は前記細長部分に取付けられる近位側端部と遠位側端部との間において流れ方向に延びており、前記第一遠位側開口部は前記第二近位側開口部に連結可能になっている、糞管理システム。
2. 前記第一糞受取り袋及び前記第二糞受取り袋は、第一シート壁部と第二シート壁部とがそれらの周囲に沿って互いに取付けられて、形成されている、請求項１に記載の糞管理システム。
3. 前記第一シート壁部及び前記第二シート壁部は、ポリマホイルシートを含む、請求項２に記載の糞管理システム。
4. 前記第一シート壁部及び前記第二シート壁部は、異なるシート材料の層状構造を備える、請求項２又は３に記載の糞管理システム。
5. 前記第一シート壁部及び前記第二シート壁部のうち少なくとも一方の外側の層が、不織布材料である、請求項２から４の何れか一項に記載の糞管理システム。
6. 前記不織布材料が湿気分散特性を有する、請求項５に記載の糞管理システム。
7. 前記シート壁部は、非弾性材料により形成される、請求項２から６の何れか一項に記載の糞管理システム。
8. 前記第二近位側開口部は、一方に配置された取扱い用の耳を有する平面連結部材が設けられる、請求項１から７の何れか一項に記載の糞管理システム。
9. 前記第二糞受取り袋は、該第二糞受取り袋の周囲沿いに、少なくとも一つの貫通支持孔が形成されている、請求項１から８の何れか一項に記載の糞管理システム。
10. 前記第二糞受取り装置の側部に目盛が設けられる、請求項１から９の何れか一項に記載の糞管理システム。
11. 接着ウェーハが、前記第一近位側開口部の周りに取付けられ、前記接着ウェーハを横切る折り畳み軸の周りに、前記接着ウェーハが折り返される、請求項１から１０の何れか一項に記載の糞管理システム。
12. 前記接着ウェーハは、前記折り畳み軸と前記流れ方向との間が９０度未満の角度で、前記第一糞受取り袋に取付けられる、請求項１１に記載の糞管理システム。
13. 前記角度が３２度である、請求項１２に記載の糞管理システム。
14. 前記第一糞受取り袋は、脚帯が設けられている、請求項１から１３の何れか一項に記載の糞管理システム。
15. 前記細長部分は、該細長部分の長手方向の長さに沿って延びる、少なくとも第一細長支持細片及び第二細長支持細片が設けられている、請求項１から１４の何れか一項に記載の糞管理システム。
16. 前記細長支持細片は、弾性材料により形成されている、請求項１５に記載の糞管理システム。
17. 前記細長支持細片は、前記細長部分の内腔の内部に配置されている、請求項１５又１６に記載の糞管理システム。
18. 前記細長支持細片は、前記細長部分を二分した一方に配置されている、請求項１５から１７の何れか一項に記載の糞管理システム。
19. 前記第一糞受取り袋は、ガスが前記第一糞受取り袋から排出するのを可能にするフィルタ装置を備えている、請求項１から１８の何れか一項に記載の糞管理システム。
20. 前記フィルタ装置は、前記第一近位側開口部に近接して位置されている、請求項１９に記載の糞管理システム。
21. 閉鎖可能な第二遠位側開口部が前記遠位側端部に設けられる、請求項１から２０の何れか一項に記載の糞管理システム。

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