本発明の実施例及び適用例は、限定的でない添付図面によって例証する。添付図面は、本発明の概念を例証する目的のためであり、一律の縮尺に従わずに描かれていることがあり得る。
以下の説明では、当業者に対して、より詳細な理解をもたらすよう具体的な詳細を提示する。しかし、本明細書及び特許請求の範囲を不必要に分かりにくくすることを避けるために、周知の構成要素の詳細は、示していないか、又は説明していないことがあり得る。よって、本願の明細書、特許請求の範囲及び図面は、限定的な意味合いでなく、例証の意味合いでみるものとする。
図2は、レーザ誘起された熱転写処理における、ストライプ特徴32(この例では赤色)の反復する特徴パターン30で通常、パターン化されたカラー・フィルタ受取器素子18の一部分を略示している。前述の処理では、ストライプ特徴32に対応する領域は、ドナー素子24から受取器素子18上への画像形成材料(図示せず)の転写により、受取器素子18上に撮像される。図2では、ドナー素子24は、明瞭化の目的のみで、受取器素子18よりも小さいものとして示す。ドナー素子24は、必要に応じて、受取器素子18の1つ又は複数の部分に重なり得る。
明瞭化の目的で、赤色のストライプ特徴32のみを図2に示す。異なる色のフィルタ10の部分は通常、別個の撮像工程で撮像され、各撮像工程は、色が撮像されるために適切な別の色のドナー素子を使用する。各ドナー素子24は、対応する撮像工程が完了すると除去される。色特徴が転写された後、撮像カラー・フィルタは、撮像された色特徴の1つ又は複数の物理的特性(例えば、硬度)を変えるよう、例えば、アニーリング工程などの1つ又は複数の更なる処理工程を受け得る。
ストライプ特徴32がパターン化される受取器素子18の領域はランダムに選ばれる訳でない。むしろ、ストライプ特徴32は、受取器素子18に関連付けられた(破線で示す)位置合わせ領域35にほぼ位置合わせされて形成される。この例では、位置合わせ領域35は、受取器素子18上に形成されたマトリクス20を含む。マトリクス20は、セルの反復する位置合わせパターン36に配置された複数のセル34を含む。前述の例では、特徴パターン30は、ストライブ特徴32の一部分が、主走査軸42と合わせられた方向に沿ってマトリクス20の一部分に完全に重なり、サブ走査方向44と合わせられた方向に沿ってマトリクス20の他の部分に完全に重なって、位置合わせパターン36と「理想的に」位置合わせされる。部分的な重なりの許容可能な量は部分的には、特徴パターン30と位置合わせパターン36との間の位置合わせの度合いを規定する。
撮像ヘッド26によって発出された撮像ビーム(図示せず)をドナー素子24にわたって走査させると、画像形成材料が受取器素子18上に画像単位で転写される。撮像ヘッド26は、個々にアドレス指定可能な撮像チャネル40のアレイを含む。撮像ヘッド26によって生成された撮像ビームは、書き込む対象の特徴パターンを規定する画像データによって画像単位で変調される間に、主走査方向42において受取器素子18にわたって走査される。チャネルの群48は、特徴を形成することが望ましい場合は必ず、アクティブな強度レベルで撮像ビームを生成するよう適切に駆動される。特徴に対応しないチャネル40は、対応する領域を撮像しないように駆動される。
従来のレーザベースのマルチチャネル撮像ヘッドによって使用される照射システムの例は図3に略示する。空間光変調器又はライト・バルブは、複数の撮像チャネルを生成するために使用される。例証された例では、線形ライト・バルブ・アレイ100は、半導体基板102上に製造された複数の変形可能なミラー素子101を含む。ミラー素子101は個々にアドレス指定可能である。ミラー素子101は、例えば、変形可能なミラー超小型素子などの微小電子機械(MEMS)素子であり得る。レーザ104は、円柱レンズ108及び110を備えたアナモルフィック・ビーム拡大器を使用してライト・バルブ100上に照射線106を生成することが可能である。ミラー素子101それぞれが照射線106の一部分によって照射されるように複数の素子101にわたって側方に分散する。Gelbartによる米国特許第5517359号明細書には、照射線を形成する手法が開示されている。
レンズ112は、通常、素子101がその非駆動状態にある場合、開口絞り116において開口部114を介してレーザ照射を集束させる。駆動素子からの光は開口絞り116によって阻止される。レンズ118は、基板の領域にわたって走査して帯状画像片を形成することが可能な個々の画像単位に変調された複数のビーム120を形成するようライト・バルブ100を撮像する。ビーム120それぞれは素子101のうちの1つによって制御される。各素子101はマルチチャネル撮像ヘッドのチャネルを制御する。
ビームそれぞれは、対応する素子101の駆動状態に応じて、撮像基板上に「画像画素」を撮像するか、又は撮像しないよう動作可能である。すなわち、画像データに応じて画素を撮像することが必要な場合、特定の素子101は、基板上に画素画像を当てるのに適したアクティブ強度レベルで、対応するビームを生成するよう駆動させる。画像データに応じて、画素を撮像しないことが必要な場合、特定の素子101は撮像ビームを生成しないよう駆動させる。撮像ヘッド・チャネルによって発出される撮像ビームは、種々の経路を進んで、対応する画素を形成することが可能である。撮像ビームは経路に沿って偏向され得る。本明細書及び特許請求の範囲記載の画素は、組み立てられたディスプレイ装置上に表示された画像の一部分に関して画素の語が使用されることと区別して、基板上の画像の単一の要素を表す。例えば、本発明が、カラー・ディスプレイ用のフィルタを作成するために使用された場合、本発明によって作成された画素を隣接画素と合成して、ディスプレイ装置上に表示される画像の単一の画素を形成する。
もう一度、図2を参照すれば、撮像ヘッド26のチャネル40が、撮像された帯状片を作成するよう、画像データに応じて制御される一方、受取器素子18、撮像ヘッド26、又は両方の組合せは互いに移動させる。一部の場合には、撮像ヘッド26の画像は静止状態であり、受取器素子18は移動させる。他の場合には、受取器素子18は静止状態であり、撮像ヘッド26は移動させる。
撮像ヘッド26のチャネル40は、第1のチャネル46によって撮像される第1の画素と最後のチャネル45によって撮像される最後の画素との間の距離に関連した幅を有する帯状片を撮像することが可能である。通常、受取器素子18は、単一の帯状片内で撮像するには大きすぎる。したがって、各撮像ヘッド26の複数の走査は通常、受取器素子18上の種々の画像を済ませる必要がある。
サブ走査方向44に沿った撮像ヘッド26の移動は、各帯状片の撮像が主走査方向42において済んだ後に生じ得る。あるいは、撮像ヘッド26は、同期させてサブ走査方向44に沿って受取器素子18に対して平行移動させることができる。ドラムタイプの撮像器により、主走査方向42及びサブ走査方向44に撮像ヘッド26を同時に移動させ、よって、ドラム上にらせん状に延在している帯状片に画像を書き込むことが可能であり得る。受取器素子18上に所望の撮像領域を撮像するために使用することが可能な受取器素子18と撮像ヘッド26との間の相対運動の考えられるパターンが他に存在していることを当業者は認識するであろう。
何れかの適切な機構を施して、撮像ヘッド26を受取器素子18にわたって移動させることができる。平台撮像器は通常、ディスプレイ・パネルの製造において一般的であるように、比較的固定された受取器素子18を撮像するために使用される。平台撮像器は、受取器素子18を水平な向きに固定する支持体を有する。Gelbartによる米国特許第6957773号明細書には、ディスプレイ・パネルの撮像に適した高速平台撮像器が開示されている。あるいは、柔軟な受取器素子18を「ドラムタイプの」支持体の外部又は内部表面に固定して、帯状片の撮像をもたらすことができる。伝統的に硬いと考えられる受信器素子(ガラスなど)も、基板が十分薄く、支持体の直径が十分大きいという前提で、ドラムベ―スの撮像器上に撮像することができる。
図2は、破線41として表すように、撮像チャネル群48と転写パターンとの間の「理想化した」対応関係を描く。ストライプ特徴32などの特徴は一般に、撮像チャネル40によって撮像された画素の幅よりも大きな寸法をサブ走査方向44に有する。前述の特徴は、走査経路に沿ってチャネルを走査している間に、サブ走査方向44において特徴の幅を跨るチャネル群をオンにすることによって撮像することが可能である。この例では、チャネル群48におけるチャネル40は、マトリクス20と正しく位置合わせされるために正確なサイズ及び周期性を備えたストライプ特徴32の形成につながる、理想的なサイズの画素の形成を必要とするので、チャネル群48とストライプ特徴32との間の対応関係は理想化されている。セル34と平行であり、特徴パターン30とマトリクス20がほぼ位置合わせされることを容易にする走査経路に沿ってヘッド26と受取器素子18との間の相対運動が存在している間に画像特徴パターン30の形成が行われるので、図2に示す例も理想化されている。
しかし、多くの場合には、理想的な撮像状態は存在しない。別々の製造物品は別々の位置合わせパターン及び異なるセル・サイズを有し得る。例えば、コンピュータ・アプリケーションにおいて使用されるマトリクスは通常、テレビジョン・アプリケーションにおいて使用されるマトリクスとは異なるセル・サイズ及び周期性を有する。前述の差異により、汎用撮像システムで、前述の異なる製品構成に対応することは困難になり得る。マルチチャネル撮像ヘッドの走査経路と位置合わせパターンとの向きの狂いは、反復する位置合わせパターンと、反復する特徴パターンとを正確に位置合わせすることに関連した難しさも増大させ得る。複数のマルチチャネル撮像ヘッドを使用することを更なる生産スループット需要が要求するにつれ、位置合わせ要件に対する更なる負担が更に生じる。
図4は、本発明の例示的な実施例において使用される装置50を示す。装置50は、受取器素子18A上に画像を形成するよう動作可能である。受取器素子18Aは、位置合わせ領域47として併せて表し、破線で示す複数の位置合わせ領域47A、47B、47C及び47Dを含む。本発明のこの例示的な実施例では、各位置合わせ領域47はマトリクス20を含む。各マトリクス20は複数のセル34を含む。セル34は、図1Aに示すような矩形形状、又は、特定のカラー・フィルタ構成によって必要とされる何れかの他の適切な形状であり得る。この例示的な実施例では、マトリクス20は更に、種々の位置合わせマークを含み得る。この例では、(位置合わせマーク21として併せて知られている)位置合わせマーク21A、21B及び21Cは各位置合わせ領域47と関連付けられる。位置合わせマーク21は、種々の位置合わせの表示又は基準を含み得るが、これらに限定されない。位置合わせマーク21は、位置合わせの目的に適した種々のグラフィカル形状(例えば、十文字)を含み得、マトリクス20自体を生成するために使用される同じ材料及び/又は処理から形成することが可能である。図4に示すように、3つの位置合わせ特徴21が各マトリクス20と関連付けられる。本発明のこの例示的な実施例では、各位置合わせ領域47は、受取器素子18Aに対する位置合わせ領域の向きを規定するために使用することが可能な複数の位置合わせマーク21を含む。本発明のこの例示的な実施例では、位置合わせ領域47のうちのいくつかは、他の位置合わせ領域47に対して別々の向きを有する。
1つ又は複数の受取器素子上に複数の数のカラー・フィルタを生成する場合、マトリクス20の互いの位置合わせ不良は図4に示すように生じ得る。平行移動及び回転(すなわち、スキュー)の位置合わせ不良は、種々のマトリクス間で生じ得る。種々のマトリクス20間の位置合わせ不良は、ステップ・アンド・リピート式の光リソグラフィ手法が使用される場合、特に、マトリクスの形成中に生じ得る。図4に示すように、位置合わせ領域47Aは、位置合わせ領域74Bが向いている角度θ2とは異なる角度θ1のほうを向いている。位置合わせ領域47C及び47Dはそれぞれ、位置合わせ領域47A及び47Bと、距離Δ1及びΔ2(Δ1はΔ2と異なる)だけ、側方にずれている。角度θ1、θ2、及びずれΔ1、Δ2の大きさは話を明瞭にするために強調している。本発明の種々の例示的な実施例では、大きさはより小さいことがあり得る。例えば、カラー・フィルタ・アプリケーションでは、受取器素子上に形成された複数のマトリクス間の位置合わせ不良は通常、ミクロラジアン及びミクロンで測定することが可能である。しかし、種々の位置合わせ領域間の前述のわずかな位置合わせ不良も、位置合わせ領域内に規定された反復する位置合わせサブ領域パターンと、反復する特徴パターンとを正確に位置合わせするための労力の支障となり得る。
本発明のこの例示的な実施例では、画像は、レーザ誘起された熱転写処理により、受取器素子18A上に形成される。受取器素子18Aは、受取器素子18Aが担体51の所定の領域内にほぼ位置合わせされ、配置されることを可能にするテンプレート52を含む担体51上に配置される。テンプレート52はサイズが受取器素子18Aよりもわずかに大きい。担体51は、主走査方向42と位置合わせされた経路に沿って受取器素子18Aを伝えるよう動作可能である。複数のマルチチャネル撮像ヘッド26A及び26B(併せて撮像ヘッド26として知られている)が支持体53上に配置される。各撮像ヘッド26は、サブ走査方向44と合わせられた経路に沿って他の撮像ヘッド26と無関係に移動するよう制御される。本発明のこの例示的な実施例では、サブ走査44は、主走査方向42に対してほぼ垂直である。本発明のこの例示的な実施例では、撮像ヘッド26はそれぞれ、それぞれの撮像ヘッド26に応じて、サブ走査方向44と合わせられた経路に沿って移動する1つ又は複数の視覚システム56を含む。この例示的な実施例では、視覚システム56はCCDカメラ57及びフラッシュ58を含む。CCDカメラ57は、受取器素子18Aの適切な画像をキャプチャするためにCCD及び関連付けられた光学素子を含み得る。本発明のこの例示的な実施例では、光学素子は顕微鏡61を含む。本発明のこの例示的な実施例では、ドナー素子24(図4中に示していない)は受取器素子18上に適切に配置され、担体51は、主走査方向42と合わせられた経路に沿って媒体の集合体を伝える。この動き中、撮像ヘッド26は、複数の放射ビームで媒体集合体を走査して、画像形成材料(図示せず)をドナー素子24から受取器素子18Aに転写させて受取器素子18A上に画像を形成するよう制御される。撮像電子回路84は、放射ビームの発出を調節するよう各撮像ヘッド26の撮像チャネルの起動を制御する。本発明のこの例示的な実施例では、各位置合わせ領域47は単一の撮像ヘッド26で撮像されるが、各位置合わせ領域47を複数の撮像ヘッドで撮像することができ、したがって、何れかの適切な数の撮像ヘッドを本発明の他の実施例に使用することが可能である。
何れかの適切な原動機、動力伝達部材、及び/又は導材を含む1つ又は複数の動きシステムを含み得る動きシステム59は担体51の動きをもたらす。本発明のこの例示的な実施例では、動きシステム59は更に、サブ走査方向44と合わせられた対応する経路に沿って撮像ヘッド26A及び26Bそれぞれの独立した動きを制御する。別個の動きシステムを使用して装置50内の別々のシステムを動作させることが可能であるということを当業者は容易に認識するであろう。
1つ又は複数のコントローラを含み得るコントローラ60は、担体48及び撮像ヘッド26によって使用される種々の動きシステム59を含むが、それらに限定されない1つ又は複数の装置50のシステムを制御するために使用される。コントローラ60は、受取器素子18A及びドナー素子24の装填及び/又は取り出しを開始させることが可能な制御媒体処理機構も制御することが可能である。コントローラ60は、撮像ヘッド26に画像形成データを転写し、このデータに応じて撮像ビームを発出するよう撮像ヘッドを制御することが可能である。コントローラ60は、視覚システム56を制御するために使用することも可能である。前述の種々のシステムは、種々の制御信号を使用し、かつ/又は種々の手法を実現して制御することが可能である。コントローラ60は、適切なソフトウェアを実行するよう構成することができ、適切なハードウェア(限定列挙でない例示として、アクセス可能なメモリ、論理回路、ドライバ、増幅器、A/D及びD/A変換器、入出力ポート等を含む)とともに1つ又は複数のデータ・プロセッサを含み得る。コントローラ60は、限定列挙でないが、マイクロプロセッサ、チップ上のコンピュータ、コンピュータのCPUや、何れかの他の適切なマイクロコントローラを含み得る。上述の露光システムに関連付けられたコントローラ60は、対応する材料処理システムの動作を制御するコントローラと同じコントローラであり得る(が、必ずしもそうでなくてよい)。
装置50は、位置合わせ領域47それぞれにおいて画像を形成する。本発明のこの例示的な実施例では、装置50は、種々のカラー・フィルタ特徴パターン(図示せず)を形成する。単独の、又は組み合わせたカラー・フィルタの特徴パターンそれぞれの視覚品質は、形成された画像と位置合わせ領域47との間の最終的な位置合わせに依存する。本発明のこの例示的な実施例では、カラー・フィルタそれぞれの視覚品質は、対応するカラー・フィルタのマトリクス20との撮像色特徴の位置合わせに依存する。
多くの要因が撮像位置合わせに影響を及ぼし得る。例えば、受取器素子がガラスでできている場合、摂氏1度の温度上昇により、受取器素子における約10ミクロン以上の拡張をもたらし得る。通常のマトリクス線幅は20ミクロン以下であり得、前述の程度の熱の位置合わせの狂いは、無色の空所や、色要素の重なりの存在(何れも、最終的なカラー・フィルタの品質の低下をもたらす)につながり得る。
テンプレート52に対する受取器素子18Aの位置は、撮像位置合わせに影響を及ぼし得る。自動化(例えば、ロボットのローダ)を使用して、テンプレート52の領域内に受取器素子18を装填することが可能であるが、ある程度の位置合わせ誤りが生じる可能性が非常に高い。受取器素子18Aのテンプレート52との位置合わせの狂いは、平行移動の位置合わせの狂い、及び回転の位置合わせの狂いを含み得る。
装置50が位置合わせ領域47それぞれを撮像することが可能になるためには、位置合わせ領域47それぞれの向きは、撮像方向(すなわち、主走査方向42及びサブ走査方向44)で参照したように事前に求めなければならない。本発明のこの例示的な実施例では、視覚システム56は、位置合わせ領域47を正確に位置特定するために使用される。
図5は、本発明の例示的な実施例により、位置合わせ領域47の場所を求め、位置合わせ領域47と合わせられた関係で画像を形成するためのフローチャートを示す。図5における工程は、示した順序で行わなくてよい。例えば、撮像装置を撮像のために準備する前に、間隔、及び基板の回転の補正を行うことが可能である。図5のフローチャートは、図4に略示した装置50を表すが、例証された処理に使用するのに、他の装置も適している。処理は工程300から始まる。工程300では、各位置合わせ領域47の場所を識別するための位置合わせ領域情報62がコントローラ60に供給される。位置合わせ領域情報62は、限定列挙でないが、受取器素子18A上に存在している位置合わせ領域47の数、位置合わせ領域それぞれに関連付けられた位置合わせマーク21の数及びタイプ、それぞれの領域内の位置合わせマーク21の位置、個別の位置合わせ領域それぞれの間の間隔、及び何れかの適切なマトリクス20の情報(例えば、マトリクス・セル間のピッチ間隔)を含み得る。位置合わせ領域情報62は何れかの適切なデータ入力形式でコントローラに供給することが可能である。
工程320では、各位置合わせ領域47の実際の位置が求められる。本発明のこの例示的な実施例では、位置合わせ領域47それぞれに関連付けられた位置合わせマーク21それぞれが探求される。コントローラ60は、この探求を開始させるための位置合わせ領域情報62に応じて、信号を動きシステム59及び視覚システム56に供給する。コントローラ60は、動きシステム59及び視覚システム56からのフィードバック信号を受信することが可能である。
本発明のこの例示的な実施例では、フラッシュ58及びCCDカメラ57を動きシステム59と同期化させる。例えば、動きシステム59が、特定の顕微鏡61の下に受取器素子18Aを配置させると、関連付けられたフラッシュ58は、配置中にCCDカメラ57が画像をキャプチャするにつれ、特定の距離の間、光の照射フラッシュを生成するようトリガされる。動きシステムの速度が増加するにつれ、より明るい光フラッシュがトリガされる。本発明のこの例示的な実施例では、撮像ヘッド26及びそれに関連付けられた視覚システム56が、サブ走査方向44と合わせられた種々の場所に配置される。動きシステム59が、主走査方向42と合わせられた経路に沿って受取器素子18Aを移動させるにつれ、各視覚システム50は、受取器素子18A上の求められた特定の点における一連の複数の画像をキャプチャする。この処理は、「動的キャプチャ」として表される。
通常、各顕微鏡61の視野が小さいので、装置50は、各位置合わせ領域47を規定する位置合わせマーク21のマルチ画像探求を行わなければならない。3つの非共線的位置合わせマーク21のうちの最小値が、主走査方向42及びサブ走査方向44に関係した参照フレームにおいて各位置合わせ領域47の位置を規定するために必要である。幾何学的位置特定ソフトウェア(例えば、カリフォルニア州リバーモアのアデプト・テクノロジーズ社によって販売されているアデプト・へックスサイト)は、位置合わせマーク27が、キャプチャされた画像それぞれに現れているか、及びどこに現れているかを判定するために使用される。このソフトウェアに対する入力は通常、各位置合わせマーク21がどのようなものであるか、及びキャプチャされた画像座標を含む。
位置合わせ領域情報62に応じて、コントローラ60は、サブ走査方向44と合わせられた種々の予備的な位置に撮像ヘッド26それぞれを動きシステム59が無関係に配置することを可能にする。図4に示すように、撮像ヘッド26Aは、位置合わせ領域47A及び47Cに対して予備的な位置に移動している。撮像ヘッド26Bは、位置合わせ領域47B及び47Dに対して予備的な位置に移動している。探求は、まず、各位置合わせ領域47の3つの位置合わせマークのうちの2つを位置特定することによって促進される。例えば、位置合わせ領域47A及び47Cそれぞれに関連付けられた位置合わせマーク21A及び21Bは、受取器素子18Aが、主走査方向42と合わせられた経路に沿って移動するにつれ、画像の列をその関連付けられた視覚システム50が動的にキャプチャする第1のサブ走査位置に撮像ヘッド26Aが移動する方形サーチ探求において位置特定される。幾何学的位置特定ソフトウェアは、位置合わせ領域47A及び47Bそれぞれに関連付けられた位置合わせマーク21A及び21Bの何れかの存在及び場所を判定するために使用される。前述の位置合わせマーク21が何れも位置特定されないか、又は前述の位置合わせマーク21の一部のみが位置特定される場合、動きシステム59は、次のサブ走査位置に撮像ヘッド26Aを配置し、別の画像列が動的にキャプチャされ、解析される。この処理は、位置合わせ領域47A及び47Cに対応する位置合わせ特徴21A及び21B全てが位置特定されるまで反復される。
第1の2つの位置合わせ特徴21A及び21Bの導き出された位置情報を使用して、位置合わせ領域47A及び47Cの残りの位置合わせ特徴21Cの場所が求められる。(種々の位置合わせ特徴間の間隔情報を含む)位置合わせ領域情報62、及び位置合わせ特徴21A及び21Bの求められた位置を使用すれば、コントローラ60は、探求なしで、CCDカメラの視野の中心に、残りの位置合わせ特徴21Cが配置される推定位置に動きシステム59が撮像ヘッド26Aを移動させることを可能にする。前述の処理の目的は、できる限り速く、残りの位置合わせ機能21Cの画像をキャプチャすることである。この点で、システムは、動的キャプチャを使用してCCDカメラ50の単一パスにおいて位置合わせ領域47A及び47Cそれぞれの残りの位置合わせ特徴21Cをキャプチャしようとする。位置合わせ特徴21Cの画像は、撮像ヘッド26A及びその対応する視覚システム56を推定位置に移動させるか、又は別の視覚システムを推定位置に移動させることにより、キャプチャすることが可能である。
位置合わせマーク全ての位置をできる限りすばやく判定することが有益である。本発明のこの例示的な実施例では、位置合わせ領域47B及び47Dに対応する位置合わせマーク21の場所は、位置合わせ領域47A及び47Cに対応する位置合わせマーク21が位置特定される間に、撮像ヘッド26Bに関連付けられた視覚システム56によって求められる。
本発明のこの例示的な実施例では、位置合わせ特徴21の各組の求められた位置は同様に、その対応する位置合わせ領域47の場所及び位置を求める。本発明の他の例示的な実施例では、各位置合わせ領域の場所及び向きは、他の手法によって求めることが可能である。例えば、視覚システム56は、各位置合わせ領域47内のマトリクス20の場所及び向きを求めるために使用することが可能である。マトリクス20の場所及び向きを求める工程は、マトリクス20の一部分の場所及び向きを求める工程を含み得る。マトリクス20の一部分は、マトリクス20のエッジ及び/又は隅部を含み得る。
工程310は、装置50の任意の校正ルーチン(破線で示す工程310)を含む。例えば、撮像ヘッド26それぞれによって発出される撮像ビームの位置は、通常、撮像ヘッド26の内外の温度の変動によって影響を受ける。種々の構成部分の温度が経時的に変動する場合、誘導された撮像ビームは、それ得る。この効果は「熱ドリフト」と呼ばれる。校正工程310は、熱ドリフトを調節することが可能である。
各位置合わせ領域47の場所及び向きが、視覚システム50を使用して工程320で求められている。本発明のこの例示的な実施例では、この工程は同様に、各マトリクス20の位置及び向きを規定している。結果として生じるカラー・フィルタの視覚品質は、種々のセル34によって規定された特定の領域にドナー素子24から、画像形成材料を正確に転写させることに依存する。特定の領域を正確に撮像することが可能であるように撮像ヘッド26それぞれをどのようにして移動させるかを判定するために、撮像ビ―ムと、CCDカメラ57の視野との間の位置関係も撮像ヘッド26毎に求めなければならない。熱ドリフトが前述の位置関係を変え得るということを当業者は認識するであろう。本発明のこの例示的な実施例では、前述の位置関係は、主走査方向44及びサブ走査方向42に関連した参照フレームに基づいて求められる。
本発明の例示的な実施例では、位置関係はビーム探索器64を使用して求められる、図6は、装置50の部分断面図を示す。本発明のこの例示的な実施例では、ビーム探索器64は複数、存在している(すなわち、ビーム探索器64A及びビーム探索器64B)。単一のビーム探索器64を使用することが可能であるが、複数のビーム探索器64は、時間効率良く、複数の撮像ヘッド26の校正を可能にする。ビーム探索器64A及び64Bは、受取器素子18A(図示せず)を支持するために使用される担体51の下に配置される。
図7は、本発明の例示的な実施例によるビーム探索器64を示す。ビーム探索器64は、サブ走査位置標的68、カメラ標的69及び主走査位置標的70を含む領域を画定するマスク66を含む。マスク66は、光リソグラフィ手法によって生成することが可能である。本発明の前述の例示的な実施例では、サブ走査位置標的68は、サブ走査方向44と交差するように合わせられた1つ又は複数の領域71(この例では1つ)を含み、主走査位置標的70は、サブ走査方向44に対して所定の角度で合わせられた1つ又は複数の領域72(すなわち、この例では1つ)を含む。フォトダイオード(図示せず)は、領域71及び72の近くに配置され、放射によって撮像されると種々の信号を発出するよう応答する。カメラ標的69は1つ又は複数の領域73(この例では1つ)を含む。光源(図示せず)は領域73付近に配置される。コントローラ60は、領域73を照射するよう光源を起動させるよう動作可能である。サブ走査位置標的68、カメラ標的69及び主走査位置標的70は互いに正確に求められる。
撮像ヘッド26毎に、その撮像ビームと、その関連付けられたCCDカメラ57の視野との間の位置関係が、ビーム探索器64付近の担体51と撮像ヘッド26との間の相対運動を確立することによって求められる。図6及び図7を参照すれば、各撮像ヘッド26は、関連付けられたビーム探索器64を1つ又は複数の撮像ビーム(図示せず)で撮像しながら、サブ走査方向44と合わせられたそれぞれの経路76A又は76Bに沿って移動させる。1つ又は複数の撮像ビームが各ビーム探索器の両端を移動するにつれ、サブ走査位置標的68及び主走査位置標的70の近くに配置されたフォトダイオードがサンプリングされる。1つ又は複数の撮像ビームがサブ走査位置標的68の両端を移動するにつれ、サンプリングされたフォトダイオードからの信号は、1つ又は複数のビームのサブ走査位置に対応する第1のピーク74によって規定される強度レベルを有する。1つ又は複数の撮像ビームが主走査位置標的70の両端を移動するにつれ、サンプリングされたフォトダイオードからの信号は、1つ又は複数のビームの主走査位置に対応する第2のピーク75によって規定される強度レベルを有する。第1のピーク74及び第2のピーク75の例は図8に略示する。
図8は、強度の平坦域77を含む第1のピーク74を略示する。強度の平坦域の最初及び最後は、サブ走査点78及び79それぞれによって規定される。サブ走査点78は、その1つ又は複数の撮像ビームによって発出される放射全てがまず、サブ走査位置標的68に関連付けられたフォトダイオードによってキャプチャされる撮像ヘッド26のサブ走査位置に対応する。サブ走査点79は、その1つ又は複数の撮像ビームによって発出された放射全てがサブ走査位置標的68に関連付けられたフォトダイオードによって最後にキャプチャされる、撮像ヘッド26のサブ走査位置に対応する。動きシステム59のサブ走査符号化器によって供給される信号を、コントローラ60によって使用して、1つ又は複数の撮像ビームのサブ走査位置を正しく判定する。
図8は、強度の平坦域80を含む第2のピーク75を略示する。強度の平坦域の最初及び最後は、サブ走査点81及び82それぞれによって規定される。サブ走査点81は、その1つ又は複数の撮像ビームによって発出された放射全てがまず、主走査位置標的70と関連付けられたフォトダイオードによってキャプチャされる、撮像ヘッド26のサブ走査位置に対応する。サブ走査点82は、その1つ又は複数の撮像ビームによって発出される放射全てが、主走査位置標的70に関連付けられたフォトダイオードによって最後にキャプチャされる、撮像ヘッド26のサブ走査位置に対応する。コントローラ60は、前述のサブ走査位置を表す動きシステム59のサブ走査符号化器によって供給される信号を解析し、第1のピーク74と第2のピーク80との間の距離83を求める。距離83は、1つ又は複数の撮像ビームが主走査位置標的70と交差する主走査位置の関数として変動する。距離83を、矩形形状の領域71と、平行四辺形形状の領域72との間の変動する間隔と比較すれば、コントローラ60は、それにより、1つ又は複数の撮像ビームの主走査位置を求めることが可能である。
1つ又は複数の撮像ビームのサブ走査位置及び主走査位置が求められた後、コントローラ60はカメラ標的69を照射する。CCDカメラ57及び顕微鏡61はカメラ標的69を位置特定するために使用され、動きシステム59のサブ走査符号化器及び主走査符号化器によって供給される信号をコントローラ60によって使用して、それにより、この場所でCCDカメラ57の位置を正確に求める。コントローラ60は次いで、各撮像ヘッド26のCCDビームと撮像ビームとの間の位置関係を確立することが可能である。
装置50における種々の更なる構成部分の機械的な位置合わせは完全でない。例えば、支持体構造が完全に正しい位置にある訳でないことがあり得、位置符号化器は、完全に正確な訳でない。前述及び他の非完全状態を補償するために、校正工程310により、それらについて説明することが可能になる。不完全状態を測定することが可能であり、測定された場所から正しい場所までのオフセットの2次元マトリクスを含む装置補正マップを撮像ヘッド26毎に求めることが可能である。
もう一度図5を参照すれば、工程330により、装置50が撮像に備えられる。位置合わせ領域47それぞれの場所及び向きは工程320において求められている。工程330では、1つ又は複数の「配置補正マップ」が、撮像ヘッド26毎にコントローラ60によって生成される。テンプレート52内の受取器素子18Aの配置を補償し、スキューは、装置の誤りでなく、位置合わせ領域47に関連付けられている以外は、装置補正マップと同様である。コントローラ60を使用して装置補正マップ及び配置補正マップを組合せて、撮像ヘッド26毎の最終の補正マップの組を作成する。
最終的な補正マップの各組は、各撮像ヘッド26が経る動きの2次元の動きの相対的な範囲全体を包含する。本発明の例示的な実施例では、補正マップの最終的な組は、サブ走査補正マップ及び主走査補正マップを含む。サブ走査補正マップは、撮像ヘッド26毎の連係された動き経路を規定するために、コントローラ60により、動きシステム59に通信される情報を含む。主走査補正マップは、撮像ヘッド26によって発出された撮像ビームの種々のタイミング遅延を設定するために撮像電子回路84に送出される。
図9Aは、位置合わせ領域47E(破線で示す)を含む受取器素子18Bを略示する。位置合わせ領域47Eは主走査方向42及びサブ走査方向44に対して曲がっている(すなわち、歪曲の量は話を明瞭にするために強調している)。受取器素子18Bが、主走査方向42に合わせられた経路に沿って移動可能である一方、マルチチャネル撮像ヘッド26C(本明細書及び特許請求の範囲では撮像ヘッド26Cとして表す)は、サブ走査方向44と合わせられた経路に沿って移動可能である。この場合、位置合わせ領域47Eと位置合わせされて受取器素子18上に画像200が形成されることが望ましい(話を明瞭にするために、位置合わせ領域47Eは画像200よりも大きいものとして示している)。この場合、画像200は、そのエッジが、位置合わせ領域47Eの対応するエッジと平行の場合に位置合わせ領域47Eと位置合わせされる。
図9Bは、受取器素子18Bの従来の撮像を示す。この場合、撮像ヘッド26Cは、複数の帯状画像片202を生成することにより、受取器素子18Bを撮像する。画像200を表す画像情報データ218は、コントローラ60により、撮像ヘッド26Cに供給される。各帯状片は撮像ヘッド26Cの走査中に形成される。この場合、各帯状片202は、固定のサブ走査位置に撮像ヘッド26Cを維持しながら、主走査方向42と合わせられた経路に沿って受取器素子18Bを走査することによって形成される。サブ走査方向44と合わせられた経路に沿った撮像ヘッド26Cの移動が、順次撮像された帯状片202間で行われる。各走査中、撮像された帯状片202に対応する画像部分が受取器素子18B上に形成される。しかし、この撮像方法により、位置合わせ領域47Eと位置合わせされていない画像200Aが形成される結果が生じる。この結果は、撮像された受取器素子18Bの視覚品質を低下させ得る。
図9C乃至図9Dは、位置合わせ領域47Eとほぼ位置を合わせて画像を形成するために使用される本発明の例示的な実施例による一連の工程を示す。図9Cを参照すれば、撮像ヘッド26C及び受取器素子18Aは、各走査中に同期して移動する。本発明のこの例示的な実施例では、サブ走査動きは、上述の補正マップにより、主走査動きと連係される。コントローラ60は、サブ走査軸のサーボの標的位置がリアルタイムで補正マップと直接関係しているように動きシステム59(図示せず)を制御することにより、この連係された動きを達成するために補正マップを使用する。主走査動きが確立されるにつれ、所要の同期サブ走査動きは、補正マップ及び、指向させた帯状片202Aによって規定される。走査中に、連係された動きを使用することにより、画像200Bが形成される結果となる。画像200Bは、エッジ204及び206が位置合わせ領域47Eの一部と位置合わせされた状態で形成される。連係された動きは、連続かつ平滑であるエッジ204及び206を形成するために使用することが可能である。これは、位置合わせ領域の一部分との、形成された画像の一部分の正確な位置合わせを容易にし得る、
図9Cは、連係された動きはエッジ204及び206を備えた画像200Bの形成をもたらしているが、画像200Bのエッジ208及び210は位置合わせ領域47Eとなお、位置合わせされていないことを示す。図9Dは、撮像ヘッド26Cにおける種々のチャネルの起動タイミングが、位置合わせ領域47Eと位置が合わせられ、所望の画像200と特性がほぼ近い撮像領域200Cを生成するよう変えられる工程を示す。チャネルは、画像データに基づいて撮像ビームを発出するよう、又は発出しないよう起動される。しかし、撮像ビームを発出するか、又は発出しないようチャネルを起動させることが可能な実際の時間は、チャネルの起動タイミングを調節することによって進めるか、又は遅らせることが可能である。起動タイミングの変更を使用して、複数の撮像領域の位置を互いに異ならせることが可能である。起動タイミングの変更を使用して、撮像領域の位置及び非撮像領域の位置を互いに異ならせることが可能である。
(破線で示す)画像200Bは、起動タイミング変更の参照として図9Dに示す。本発明のこの例示的な実施例では、(矢印312で略示する)起動タイミングを異ならせ、よって、エッジ214及び216が位置合わせ領域47Eとほぼ位置合わせされた画像200Cを形成する。エッジ214及び216は、性質上、のこぎり波状であるが、位置合わせ領域47Eの対応する部分と位置合わせされる。本発明の一部の例示的な実施例では、のこぎり状エッジ・プロファイルにおけるステップ・サイズは、対応する領域の撮像に関連付けられた起動タイミング遅延の量に関係する。本発明の他の例示的な実施例では、撮像チャネル起動タイミングを進めることが可能である。コントローラ60及び撮像電子回路84(図9には示していない)は、校正マップに応じて、種々の撮像チャネルの起動タイミングを変える。各帯状片の撮像中に使用される撮像チャネルの全部又は一部の起動タイミングを変えることが可能である。本発明のこの例示的な実施例では、各帯状片を撮像するために使用されるチャネルは全て、帯状片間で一様な遅延が与えられる。
本発明の他の例示的な実施例では、画像情報データは、位置合わせ領域47Eと位置合わせされており、所望の画像200に特性がほぼ近い撮像領域を生成するよう修正される。図9Eに略示するように、画像情報データ218を、「画像シアリング」と呼ばれる処理において修正して、シェアリングされた画像データ220を生成する。シアリングされた画像データ220は、撮像ヘッド26Cによって撮像されると、位置合わせ領域47Eとエッジ222及び224がほぼ位置合わせされた画像200Dが生成される修正ラスタ・ファイルを含む。エッジ222及び224は、性質上、のこぎり状である。起動タイミング変更が各のこぎりの立ち上がりの高さを定める本発明の実施例と違って、この実施例におけるのこぎりステップそれぞれの立ち上がり225は、修正されたデータ・ファイルに応じて撮像ヘッド26Cによって撮像される画素233のサイズに関係する。
図9C及び図9Dは、連係された動き及びチャネル起動タイミング変更を使用して、位置合わせ領域とほぼ位置合わせされて画像を形成する工程を示す。図9B及び図9Eは、連係された動き及びシアリングされた画像を使用して、位置合わせ領域とほぼ位置合わせされて画像を形成する工程を示す。もう一度図4を参照すれば、複数の位置合わせ領域47が示され、そのうちのいくつかは互いに異なる向きを有する。本発明のこの例示的な実施例では、各位置合わせ領域47は、それぞれの位置合わせ領域を撮像する対象の撮像ヘッド26に対応するサブ走査補正マップ及び主走査補正マップにおいて表す。位置合わせ情報62に規定される名目位置合わせ領域座標と組み合わせた、位置合わせマーク21の各組の求められた向き及び配置の座標は同様に、その特定の位置合わせ領域47の回転、スケール及びシフトを規定する。
図4に対応する本発明の例示的な実施例では、別々の連係された動き及び撮像チャネル起動シーケンスを撮像ヘッド26毎に使用して、対応する位置合わせ領域47とほぼ位置が合わせられて画像を形成する。例えば、位置合わせ領域47Aは角度θ1だけ、曲がっており、位置合わせ領域47Bは、異なる角度θ2だけ、曲がっているので、撮像ヘッド26Aは、位置合わせ領域47Bと位置合わせされた画像の形成中に撮像ヘッド26Bによって使用される組とは別の組の連係された動きパラメータ及びチャネル・タイミング起動により、位置合わせ領域47Aと位置合わせされて画像を形成する。本発明のこの例示的な実施例では、各撮像ヘッド26A及び26Bは、各撮像ヘッドが撮像している間、サブ走査方向に沿って、異なる速度を有し得る。本発明の他の例示的な実施例では、別々のマルチチャネル撮像ヘッドは、各ヘッドが撮像している間、主走査方向に沿って異なる速度を有し得る。本発明の他の例示的な実施例では、別々のマルチチャネル撮像ヘッドは、各撮像ヘッドが撮像している間、主走査方向及びサブ走査方向に沿って異なる速度を有し得る。
本発明の例示的な実施例では、各撮像ヘッド26A及び26Bにおける種々のチャネルの起動タイミングは、各撮像ヘッドが撮像している間、別々の時点で生起する。本発明の他の例示的な実施例では、異なる数のチャネルの起動タイミングは、撮像ヘッド26A及び26B毎に異なる。本発明の他の例示的な実施例では、別々の群のチャネルの起動タイミングは、撮像ヘッド26A及び26B毎に異なる。本発明の他の例示的な実施例では、撮像ヘッド26Aにおける種々のチャネルの起動タイミングは、撮像ヘッド26Bにおける種々のチャネルの起動タイミングを進め得る一方で、遅らせることが可能である。
図4をもう一度参照すれば、撮像ヘッド26Aは、位置合わせ領域47Aにわたって走査している間に、位置合わせ領域47Cと位置合わせされて画像を形成することも必要である。本発明のこの例示的な実施例では、位置合わせ領域47Cは、曲がった向きを呈しないが、距離Δ1だけ、サブ走査方向44においてシフトされる。撮像ヘッド26Aは、位置合わせ領域47Cと位置合わせされて画像を形成するための連係された動きを経なくてよいが、撮像ヘッド26Aは、位置合わせ領域47A及47C間の領域において、連係された動きを経ることがあり得る。連続して形成される画像間の連係した動きの使用により、後続画像の撮像中に撮像ヘッドが適切に配置されることが可能になり得る。本発明の他の例示的な実施例では、複数の画像が、受取器素子にわたる、マルチチャネル撮像ヘッドの走査中に形成される。画像はそれぞれ、互いに違ったふうに位置合わせされ、撮像ヘッドは、走査経路に沿って各画像を撮像している間、別々の連係された動き及び撮像チャネル起動シーケンスを使用する。本発明の他の例示的な実施例では、複数の画像が、受取器素子にわたる、マルチチャネル撮像ヘッドの走査中に、対応する複数の位置合わせ領域と位置合わせされて形成される。位置合わせ領域はそれぞれ、互いに違ったふうに位置合わせされ、撮像ヘッドは、その対応する位置合わせ領域と位置合わせされて各画像を撮像している間に、別々の連係された動き及び撮像チャネル起動シーケンスを使用する。
独立した連係された動き及び撮像チャネル起動シーケンスが、複数の撮像ヘッドを備える撮像システムの各撮像ヘッドによって使用される場合、各撮像ヘッドは、互いに違ったふうに位置合わせされた対応する画像を形成するために使用することが可能である。前述の対応する画像は、1つ又は複数の受信器素子上に形成することが可能である。別々の連係された動き及び撮像チャネル起動シーケンスが、複数の撮像ヘッドを備える撮像システムの各撮像ヘッドによって使用される場合、各撮像ヘッドは、互いに異なる向きを有する位置合わせ領域とほぼ位置合わせされた対応する画像を形成するために使用することが可能である。独立した連係された動き及び撮像チャネル起動シーケンスを使用するマルチ撮像ヘッド・システムは効果的には、生産性を向上させることが可能である。
本発明の一部の例示的な実施例では、マルチチャネル撮像ヘッドにおける種々のチャネルの起動タイミングは、位置合わせ領域の対応する部分と、画像の種々の部分を位置合わせするよう変えられる。起動タイミングを異ならせる一手法は、帯状片単位で特徴を撮像するために使用される撮像チャネルの起動タイミングを調節する工程を伴う。
すなわち、単一の一様な調節を、何れかの特定の帯状片において使用されるアクティブな撮像チャネル全ての起動タイミングに対して行う。他の帯状片では、別の単一の一様な調節が、前述の帯状片それぞれにおいて使用されるアクティブな撮像チャネル全ての起動タイミングに対して行われる。このようにして、この形式のスキュー補正は通常、整数の数の帯状片により、補正が行われる、のこぎり形状の補正をもたらす。
図4に対応する本発明の別の例示的な実施例では、別々の連係された動き及びシアリングされた画像データ200を撮像ヘッド26毎に使用して、対応する位置合わせ領域47とほぼ位置が合わせられて画像を形成する。位置合わせ領域47Aは角度θ1だけ、曲がっており、位置合わせ領域47Bは、異なる角度θ2だけ、曲がっているので、撮像ヘッド26Aは、位置合わせ領域47Bと位置合わせされた画像の形成中に撮像ヘッド26Bによって使用される組とは別の組の連係された動きパラメータ及びシアリングされた画像データにより、位置合わせ領域47Aと位置合わせされて画像を形成する。本発明のこの例示的な実施例では、各撮像ヘッド26A及び26Bは、各撮像ヘッドが撮像している間、サブ走査方向に沿って、異なる速度を有する。本発明の他の例示的な実施例では、別々のマルチチャネル撮像ヘッドは、各ヘッドが撮像している間に、主走査方向に沿って異なる速度を有し得る。本発明の他の例示的な実施例では、別々のマルチチャネル撮像ヘッドは、各撮像ヘッドが撮像している間、主走査方向及びサブ走査方向に沿って異なる速度を有し得る。
要求の厳しい一部のアプリケーション(例えば、カラー・フィルタのレーザ誘起された撮像)の場合、帯状片単位の起動タイミングの調節、又はシアリングされた画像データは、位置合わせサブ領域の反復パターンとほぼ位置合わせされた、反復する特徴パターンの形成をもたらさないことがあり得る。カラー・フィルタのようなアプリケーションでは、最終製品の視覚品質は、反復する特徴パターン(例えば、カラー・フィルタ要素のパターン)が、反復する位置合わせサブ領域パターン(例えば、マトリクス)とどの程度正確に位置合わせされるかに依存する。特徴サイズが削減されるにつれ、このことは、特に、反復する特徴パターンが形成される場合、一層困難になっている。位置合わせは更に、反復する島の特徴パターンが撮像された場合に複雑化する。サブ走査方向44及び主走査方向42に沿った位置合わせが通常、必要であるからである。マルチチャネル撮像ヘッドにおける撮像チャネルの数を増やして生産性スループットを向上させるにつれ、帯状画像片のサイズが増加するので、位置合わせにも悪影響が及ぼされ得る。
図10Aは、2つの色特徴226及び228とマトリクス部分230との間の向きを示す。色特徴226及び228はそれぞれ、マトリクス20と位置合わせされるように撮像ヘッド26Dによって撮像される対象の島の特徴である。撮像ヘッド26Dは、個々にアドレス指定可能なチャネル40のアレイ227Aを含む。撮像ヘッド26Dは、チャネル40の一次元アレイ又は2次元アレイ227Aを含み得る。この例証的なケースでは、撮像ヘッド26Dは、軸231がサブ走査方向44と合わせられた一次元アレイ227Aを含む。撮像ヘッド26Dは、受取器素子18Cにわたる走査中に色特徴それぞれを撮像する。色特徴226及び228は、特定の走査中に同時に撮像するか、又は、別個の走査において別個に撮像することが可能である。この場合、色特徴226及び228は、互いに重なることなく、マトリクス230に重なることが必要である。本発明のこの例示的な実施例では、色特徴226及び228はそれぞれ、複数の撮像チャネル40によって撮像される。本発明のこの例示的な実施例では、色特徴226及び228はそれぞれ、複数の連続した撮像チャネル40によって撮像される。
互いに重なることなく、マトリクス部分230と位置が合うように色特徴226及び228を撮像する場合、種々の要因を考慮に入れなければならない。例えば、色特徴226及び228はそれぞれ、カラー・フィルタの所望の品質特性を達成するための特定の量だけ、マトリクス部分230に重なるように撮像しなければならない。色特徴226及び228それぞれを撮像するために必要な最小の重なりは以下の式から推定することが可能である。
(1)最小の所要重なり(MRO)=プロッタ精度+マトリクス反復可能性+絶対的な最小の重なり
プロッタ精度は、色特徴226及び228を撮像するために使用される撮像システムの精度を表す。この精度は、ビーム探索器精度、撮像ビームのドリフト、形成される画像のエッジの粗さ、及び撮像中の撮像ヘッド26Dの配置に関連付けられた機械的な反復可能性によって影響を受け得る。プロッタ精度の一般的な値の範囲は、+/−2.5ミクロンであり得る。
マトリクス反復可能性は、受取器素子18に対するマトリクス部分の位置におけるばらつきを表す。マトリクス反復可能性の一般的な値の範囲は、+/−0.5ミクロンであり得る。
絶対的な最小重なりは、所望の品質特性を達成するために色特徴が有することが必要な絶対的な最小重なりを表す。絶対的な最小重なりの一般的な値は1ミクロンである。
上記一般的な値に基づいた最小所要重なり(MRO)は約4ミクロンであると推定することが可能である。
他の要因は、互いに重ならないように、2つの色特徴226及び228間の最小ギャップ要件を含み得る。最小ギャップ要件は、特に、色特徴226及び228それぞれが別個の走査中に撮像された場合に、撮像反復可能性によって影響を受け得る。最小ギャップ要件は以下の式で推定することが可能である。
(2)最小ギャップ(MG)=2×撮像反復可能性
撮像反復可能性は、その意図された位置において色要素226及び228を位置特定することの反復可能性を表す。撮像反復可能性は、形成される画像のエッジの粗さ、ビーム・ドリフト、撮像中の撮像ヘッド26Dの配置に関連付けられた機械的な反復可能性によって影響を受け得る。最小ギャップ(MG)を5ミクロンにするための、撮像反復可能性の一般的な値の範囲は、+/−2.5ミクロンである。
他の要因は、撮像ヘッド26Dのアドレス指定可能性を含み得る。撮像色特徴226及び228それぞれのサイズを制御する機能は画素サイズの関数である。例えば、一画素だけ、色特徴226及び228それぞれのサイズを変えることは事実上、各特徴のエッジの位置が、マトリクス部分230の対応するエッジに対して1/2画素だけ、変動することを意味する。最小ギャップ(MG)と最小所要重なり(MRO)との間のマージン(1./2画素)が、前述の要件を満たすことが可能であることを確実にするために必要である。アドレス指定可能性要件は以下の式から推定することが可能である。
(3)アドレス指定可能性=マトリクス線幅−2×最小所要重なり(MRO)−最小ギャップ(MG)、ここで、
アドレス指定可能性は、撮像ヘッド26Dによって撮像される画素サイズ特性を表す。この特定のケースでは、アドレス指定可能性は、主走査方向における画素サイズ特性(すなわち、主走査アドレス指定可能性)を表す。主走査アドレス指定可能性は、撮像ビームを誘導するにつれ、撮像チャネル40の露光タイミングを調節することによって変えることが可能である。特定の撮像ビームが媒体と相互作用する時間の長さを変えることにより、媒体が露光される速度が変わり、それにより、走査方向に沿って画素のサイズが変わる。この場合、チャネル40の露光タイミングは、動きシステム59に関連付けられた主走査符号化器に対して調節することが可能である。ディジタル合成位相ロック・ループは、主走査符号化器を使用して撮像タイミングを制御するために使用することが可能である。ループにおけるパラメータの調節は、主走査のアドレス指定可能性の厳密な制御をもたらし、走査方向に沿って撮像画素のサイズを変えるために使用することが可能である。本発明の種々の例示的な実施例では、走査方向に沿った画素のサイズを種々の理由で調節する。例えば、各セルにおける着色剤の一貫した配置を確実にするためにマトリクス20の各セル34における走査方向に沿って整数の数の画素を撮像することが好ましい。位置における如何なる体系的変動も、バンディングなどの画像アーチファクトをもたらし得る。画素のサイズは、位置合わせサブ領域のパターンとほぼ位置合わせされて特徴パターンを形成するよう調節することが可能である。それぞれが一様にマトリクス部分230に重なってMRO及びMGの要件を容易にするためにほぼ走査方向に沿って種々の特徴のサイズを適切に合わせることが好ましい。特徴パターンの間隔が、走査方向に沿ったマトリクス・セル34の間隔に一致するように、走査方向に沿って種々の特徴のサイズを適切に合わせることが好ましい。本発明の種々の例示的な実施例では、走査方向に沿った画素のサイズは、主走査の分解能を変えることにより、変える。カラー・フィルタなどのアプリケーションでは、約5ミクロン以下の主走査アドレス指定可能性が望ましい。本発明の一部の例示的な実施例では、主走査アドレス指定可能性は、位置合わせサブ領域のパターンに応じて調節される。本発明の一部の例示的な実施例では、主走査アドレス指定可能性は、非整数値を有するよう調節される。
マトリクス線幅は、マトリクス部分230のサイズ特性である。この例では、これは、マトリクス部分230のサイズWに対応する。
式(1)、(2)、(3)を編成し、最小マトリクス線幅を以下のように推定することができる。
(4)マトリクス線幅(W)=アドレス指定可能性+2×最小重なり+最小ギャップ
上記一般的な値を使用することにより、最小マトリクス線幅(W)は18ミクロン(すなわち、5ミクロン+(2×4ミクロン)+5ミクロン)であると推定することが可能である。一部の従来のカラー・フィルタは、約20乃至24ミクロンのマトリクス線幅を有する。前述の従来の値よりも小さなマトリクス線幅を備えたカラー・フィルタを生成することが望ましい。
図10は、エッジ232及び234が227Aのチャネル・アレイの軸231と合わせられて色特徴226及び228が撮像されるように撮像ヘッド26Dがマトリクス20に対して配置される所望のケースを示す。エッジ232及び234は互いに重ならず、マトリクス部分230と位置合わせされて形成される。
図10Bは、撮像ヘッド26Dのチャネル・アレイ227Aの軸231に対して角度θ3だけ、マトリクス20を回転させたケースを示す。色特徴226などの色特徴は、マトリクス20と形成する対象のパターンの一部を形成する。この場合、複数の色特徴226及び色特徴228は、撮像ヘッド27Dの各走査中に、連係された動き手法を使用して撮像される。撮像された帯状片234Aは第1の走査中に生成され、帯状画像片234Bは第2の走査中に生成される。この場合、各帯状片は、約900個(厳密な数は図示せず)の撮像チャネルのアレイによって撮像され、約4,5mm幅の帯状片を生成するためのアドレス指定可能性は5ミクロンである。色特徴226及び228それぞれは、20個の撮像チャネルによって撮像され、(色特徴226(A)乃至226(O)として示す)15個の色特徴226の行が各走査中に形成されるようにパターンに規則的に配置される。色特徴228(色特徴228(A)乃至228(O)として示す)は、同様に配置され、撮像される。色特徴228は、色特徴226とは別の色を有し、通常、色特徴226とは別の走査で撮像される。話を明瞭にするために、色特徴226(A)乃至226(O)及び228(A)乃至228(O)、及びマトリクス・セル34の全てを示している訳でない。この場合、色特徴226及び228はそれぞれ、3つのセル34に対応する間隔で反復する。
この場合、マトリクス20は、撮像システム内の受取器素子18Cの通常の位置の変形に対応する1ミリラジアンである角度θ3だけ、撮像ヘッド26Dに対して回転させる(図10E、10C、10D及び10Eは、話を明瞭にするために、強調した角度θ3を示している)。この回転誤りを補償するために、各帯状片234Bを生成するために使用されたチャネル40全ての起動タイミングは、帯状片234Aの形成に関して異ならせる。4.5ミクロンに等しいオフセット229が、1ミリラジアン回転を補償するために2つの撮像帯状片234A及び234B間で形成される。前述の小さいように思われるオフセットはしかし、数多くの問題につながり得る。例えば、マトリクス20と、撮像色特徴226(A)及び228(A)との間の位置合わせは、帯状片間の起動タイミングの変動によってあまり影響を受けないが、マトリクス20と、色特徴226(O)及び228(O)などの色特徴との間の位置合わせは、結果として生じるオフセット(ずれ)によって影響を受け得る。
図10C及び図10Dは、色特徴226(O)及び228(O)などの特徴に関連付けられた考えられる位置合わせの影響を略示する。図10Cのケースでは、最小所要重なりが色特徴226(O)及び228(O)それぞれにおいてなお、ほぼ維持されるように帯状片間の起動タイミングを遅らせている。しかし、色特徴226(A)及び228(A)と違って、帯状片間の起動タイミングの変動により、全体オフセット4.5ミクロンにほぼ等しい量だけ、撮像された特徴226(O)及び228(O)がずれている。色特徴226(O)及び228(O)の部分236及び238は、最小ギャップ領域内で当たり、望ましくない状態(色特徴226(O)及び228(O)は領域235において互いに重なって示されている)において互いに重なる可能性を増加させている。この場合、マトリクス部分230の幅Wは18ミクロンであった。特徴間の最小ギャップは5ミクロンであり、最小所要重なりは4ミクロンであった。やはり、角度θ3は話を明瞭にするために強調しており、図10Bに示したものと同一でないことがあり得る。
最小ギャップが、図10Dに示すように維持されるようにチャネル40の起動タイミングを遅らせることにより、最小ギャップ領域内で当たることを避けようとし得る。しかし、これにより、部分236及び238は、最小所要重なり領域内で当たり、非撮像領域240が、マトリクス部分230と撮像された色特徴との間で生じ得る可能性が増加する。やはり、角度θ3は、話を明瞭にするために強調しており、実際には、部分236及び238は、図10C及び図10Dに示すウェッジ形状よりも、矩形形状を含む。明らかに、スループット要件の増加により、撮像チャネル数がなお大きな撮像ヘッドが要求されるにつれ、種々の色特徴とマトリクスとの間の位置合わせの狂いは、帯状片の幅の増加とともに増加し得る。
図10Eは、本発明の例示的な実施例により撮像された、図10Bの受取器素子18C上の特徴226及び228のパターンの撮像を示す。マトリクス20はやはり、撮像ヘッド26Dに対して角度θ3だけ、回転させる。この実施例では、マトリクス20は、チャネル・アレイ227Aの軸231に対して角度θ3だけ回転させる。本発明のこの例示的な実施例では、色特徴226及び228それぞれの部分は、撮像ヘッド26Dの各走査中に、連係された動きの手法を使用して撮像される。本発明の別の例示的な実施例では、色特徴226及び228の一部分は、他の手法によって撮像することが可能である。撮像された帯状片234Cは第1の走査中に生成され、帯状画像片234Dは第2の走査中に生成される。色特徴226及び228はそれぞれ、20個の撮像チャネル40によって撮像される。数行の15個の色特徴226(色特徴226(A)乃至226(O)として示す)及び数行の色特徴228(色特徴228(A)乃至228(O)として示す)を含むパターンに規則正しく配置される。本発明のこの例示的な実施例では、色特徴226及び228の各パターンは、撮像ヘッド26Eの走査中に撮像される。色特徴228は、色特徴226とは別の色を有し、通常、色特徴226とは別の走査で撮像される。やはり、話を明瞭にするために、色特徴226(A)乃至226(O)及び色特徴228(A)乃至228(O)の全てを示している訳でない。
マトリクス20は、やはり1ミリラジアンである角度θ3(θ3は話を明瞭にするために強調している)だけ、撮像ヘッド26Dに対して回転させる。この回転誤りを補償し、マトリクス20と、色特徴226及び228それぞれとの間の所望の位置合わせを維持するために、チャネル・アレイにおけるチャネルの種々のサブ群241の起動タイミングを異ならせる。本発明のこの例示的な実施例では、チャネル・サブ群241はそれぞれ、20個の撮像チャネルを含む。本発明の他の例示的な実施例では、チャネル・サブ群241は、異なる数の撮像チャネル40を含み得る。1ミリラジアンの回転は、帯状片全体にわたり、合計4.5ミクロンの補償を必要とするので、各チャネル・サブ群241は、チャネル・サブ群241におけるチャネルの数に同等の部分を補償する。この例示的な実施例では、撮像された帯状片の対応する部分それぞれが、(20/900)×4.5ミクロンすなわち0.1ミクロンに等しいオフセット247だけ、互いにずれるようにチャネルのサブ群それぞれの起動タイミングが調節される。オフセット247は、撮像に関連付けられた走査方向と合わせられる。本発明のこの例示的な実施例では、走査方向は、使用される連係された動き手法に関係する。本発明の他の例示的な実施例では、走査方向は主走査方向42と合わせることが可能である。種々のチャネル・サブ群241内の種々のチャネルは、撮像された領域を形成するよう起動される。種々のチャネル・サブ群内の種々のチャネルが、非撮像領域を形成するよう起動される。本発明のこの例示的な実施例では、色特徴それぞれが、特定の走査中にチャネル・サブ群241によって撮像されるので、色特徴自体は、0.1ミクロンの倍数に等しい量だけ、互いにずれる。このようにして、色特徴226(A)乃至226(O)及び色特徴228(A)乃至228(O)それぞれはそれぞれ、マトリクス20との位置合わせの狂いが0.1ミクロン以下である。このわずかなオフセット量は、マトリクス20が撮像ヘッド26Dに対して、回転方向に曲がっていても、先行して規定された最小所要重なり及び最小ギャップの要件によって課される制約に影響を及ぼすものでない。効果的には、このことは、線がより細いマトリクスを備えた受取器素子の撮像を容易にする。
最低0.1ミクロンのオフセットをもたらすようチャネル・サブ群241の起動タイミングを調節することは、撮像システムの生産性を損なうことなく容易に達成される。例えば、毎秒最大2メートルの走査速度の場合、0.1ミクロンのオフセットは、50ナノ秒の起動タイミング遅延に対応し、これは、現在の起動電子回路によって容易に達成可能である。8ナノ秒の分解能の起動タイミング遅延が本願発明者によって使用されている。一部のアプリケーションの場合、回転スキューの角度全体によるシアリング画像データは、撮像色特徴とマトリクスとの間で必要な位置合わせの度合いをもたらさないことがあり得る。シアリング画像データは、撮像画素又は非撮像画素に各ビットが対応するビット・マップ・ファイルをもたらす。よって、シアリング画像データは、撮像システムのアドレス指定可能性に基づいた撮像オフセットにつながり得る。前述の例では、5ミクロンの個々のチャネル指定可能性が使用されており、この値に基づいた、結果として生じるオフセットは、マトリクス20と、撮像色特徴226及び228との間の所要の位置合わせをもたらさない。種々のチャネルの起動タイミングの調節は、画像画素の特徴的なサイズよりも小さなオフセットの形成を可能にする。
位置合わせサブ領域のパターンは、位置合わせサブ領域の種々の空間的な配置を含む。隣接した位置合わせサブ領域は、位置合わせサブ領域のパターン内の1つ又は複数の方向で反復する。以下明細書で使用するように、位置合わせサブ領域のパターンに平行でないと説明される場合、それは、隣接する位置合わせサブ領域が位置合わせサブ領域のパターン内で反復する方向によって規定される線に平行でないことを表す。隣接した位置合わせサブ領域は、位置合わせサブ領域のパターン内の1つ又は複数の方向で反復し得る。本明細書及び特許請求の範囲では、位置合わせサブ領域のパターンに平行でないことは、隣接する位置合わせサブ領域が位置合わせサブ領域のパターンの行に沿って反復する方向の線に平行でないことを含み得る。本明細書及び特許請求の範囲では、位置合わせサブ領域のパターンに平行でないことは、隣接する位置合わせサブ領域が位置合わせサブ領域のパターンの列に沿って反復する方向の線に平行でないことを含み得る。本発明の一部の例示的な実施例では、位置合わせサブ領域のパターンは、チャネル・アレイの軸(例えば、軸231)に平行でない。本発明の一部の例示的な実施例では、位置合わせサブ領域のパターンは、受取器素子18Cに撮像ヘッド26Dによって誘導される撮像ビームの走査方向に平行でない。本発明の一部の例示的な実施例では、相対運動が、位置合わせサブ領域のパターンに平行でない第1の方向に沿って撮像ヘッド26Dと受取器素子18Dとの間で確立される。本発明の一部の例示的な実施例では、複数の撮像チャネル40が、位置合わせサブ領域のパターンに平行でない撮像線(例えば、図12の撮像線243)を形成するよう起動される。
本発明の一部の例示的な実施例では、複数の特徴のメンバは、対応するチャネル・サブ群により、撮像ヘッド26Dの別個の走査中に撮像される。複数の特徴は、インタリーブされたかたちで撮像することが可能である。例えば、第1の特徴及び第2の特徴は、1つ又は複数のチャネル・サブ群内のチャネルを起動させることにより、第1の走査中に撮像することが可能である一方、第3の特徴は、更なるチャネル・サブ群内のチャネルを起動させることにより、第2の走査中に第1の色特徴と第2の色特徴との間で撮像される。前述のチャネル・サブ群のうちの少なくとも1つのメンバの起動タイミングは、前述のチャネル・サブ群の別のメンバの起動タイミングと異なる。
本発明の一部の例示的な実施例では、種々のチャネル・サブ群の起動タイミングは、チャネル・サブ群内の種々のチャネルが、撮像ビームを誘導するよう起動されるか否かに無関係に制御される。本発明の一部の例示的な実施例では、チャネル・サブ群は、撮像ビームを誘導するよう起動された1つ又は複数のチャネルに対応するよう選択される。本発明の一部の例示的な実施例では、第1のチャネル・サブ群が、撮像ビームを誘導するよう起動された1つ又は複数のチャネルに対応するよう選択される一方、第2のチャネル・サブ群は、撮像ビームを誘導しないよう制御される1つ又は複数のチャネルに対応するよう選択される。
本発明の一部の例示的な実施例では、起動タイミングは、複数のチャネル・サブ群のメンバ毎に異なり、チャネル・サブ群の少なくとも1つは、チャネル・サブ群の別のメンバとは異なる数のチャネルを含む。本発明の一部の例示的な実施例では、第2のチャネル・サブ群において撮像ビームを誘導するよう起動されるチャネルの数とは異なる、第1のチャネル・サブ群におけるチャネル数が撮像ビームを誘導するよう起動される。
本発明の一部の例示的な実施例では、特徴の第1の部分が、第1のチャネル・サブ群内の種々のチャネルを起動することによって撮像される一方、特徴の第2の部分が、第2のチャネル・サブ群内の種々のチャネルを起動することによって撮像され、第1のチャネル・サブ群の起動タイミングは第2のチャネル・サブ群の起動タイミングとは異なる。本発明の一部の例示的な実施例では、特徴の第1の部分及び第2の部分は、特徴のエッジの第1の部分及び第2の部分に対応する。第1のチャネル・サブ群及び第2のチャネル・サブ群の起動タイミングは、第1のエッジ部分及び第2のエッジ部分を互いにずらすよう制御することが可能である。カラー・フィルタ特徴のレーザ誘起された熱転写などのアプリケーションでは、前述のずれは、レーザ誘起された熱転写処理の転写特性、及び画像形成材料とエッジ部分との間のずれの大きさがわずかであることにより、容易に目に見えないことがあり得る。しかし、前述のエッジ部分は、ずれたかたちで撮像される。
チャネル・サブ群毎に選択されるチャネルの数は、チャネル・サブ群のスイッチング分解能に関係する撮像速度に依存し得る。チャネル・サブ群毎に選択されるチャネルの数は、撮像チャネルのアレイと、撮像された特徴パターンとの間で必要な回転角度に依存し得る。例えば、複数の撮像チャネルを含むチャネル・サブ群を使用する本発明の種々の例示的な実施例は、撮像チャネル・アレイ内で1ミリラジアン程度に回転するマトリクスにカラー・フィルタ特徴を撮像するために使用することが可能である。この回転角度がより大きな大きさ(例えば、10度)に増加するにつれ、単一の画素を含むサブ群を使用する本発明の実施例がより適切になる。
もう一度図5を参照すれば、工程340は、間隔及び基板回転の補正に関係する。位置合わせ領域は、その領域に対して形成された画像に必要な限度を表す。一部の場合には、位置合わせ領域は、反復する撮像特徴パターンを位置合わせしなければならない反復するサブ領域パターン(例えば、マトリクス)を含む。図11Aは、反復するサブ領域パターンを含む位置合わせ領域47Fとの反復する特徴パターンの所望の位置合わせの例を示す。この例では、位置合わせ領域47Fは、複数のマトリクス・セル34を含むマトリクス20を含む。種々の特徴は、通常、いくつかの工程において、マトリクス・セルに対して形成される。この場合、赤色の特徴12A、緑色の特徴14A、及び青色の特徴16Aを受取器素子18D上に形成することが望ましい。赤色の特徴12A、緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aそれぞれが、望ましくないバックライト効果を避けるようマトリクス20の部分に重なる。赤色の特徴12A、緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aそれぞれは、それら自体が重なることなく、マトリクス20の部分に重なる。よって、この例では、望ましくは、赤色の特徴12A、緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aの個別の反復パターンそれぞれの間隔「Pf」が、サブ領域(すなわち、マトリクス・セル34)の反復パターンの間隔「Pr」にほぼ等しい。
図11Bは、従来の撮像手法により、図11Aに示す受取器素子18Dを撮像することの困難性を略示する。図11Bは、対応するマトリクス・セル34と位置合わせされて、所望の赤色の特徴12Aを撮像しようとする従来の撮像処理を略示する。緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aは話を明瞭にするために省略している。撮像ヘッド26Eは、赤色の特徴12Aの所望のパターンに対応する赤色の特徴12Bの反復パターンを形成する。撮像ヘッド26Eは、撮像ビームを発出することができる個々にアドレス指定可能なチャネル40のアレイ227Bを含み、サブ走査軸44と合わせられた経路に沿って移動可能である。チャネル・アレイ227Bは、1次元アレイ又は2次元アレイを含み得る。この例示的なケースでは、撮像ヘッド26Eは、通常の向きを前提とし、アレイ227Bの軸231は、マトリクス・セル34のパターンにほぼ平行である。図11Bに示すように、赤色の特徴12Bが撮像されるマトリクス・セル34の間隔Prに、当初の間隔「Pi」が等しい、赤色の特徴12Aの反復パターンを撮像することが可能でないアドレス指定可能性を有する。撮像された赤色の特徴12Bそれぞれのサイズ及び位置を制御する機能は画素サイズの関数である。撮像ヘッド26Eによって生成される撮像ビームはそれぞれ、赤色の特徴12Aの所望のパターンを生成することが可能でないサイズの画素を生成する。撮像された赤色の特徴12Bは、種々の量だけ、対応するセル34に重なる。この場合、他のドナー素子で撮像された他の特徴が赤色の特徴12Bに重なる点に、赤色の特徴12Bの一部のセル重なりの量が増加しており、これは、上述の問題を含む種々の問題をもたらし得る。いくつかの赤色の特徴12Bが特定の帯状片において撮像される一部の場合、前述の赤色の特徴12Bの一部は、マトリクス線に全く重ならず、望ましくない非撮像領域242をもたらし得る。
図11Cは、本発明の例示的な実施例による、図11Aに示す受取器素子18Dの撮像を略示する。図11Cは、所望の赤色の特徴12Aに関する撮像処理のみを示す。話を明瞭にするために、緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aは省略している。緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aのパターンは、本発明の前述の実施例又は他の例示的な実施例によって撮像することが可能である。赤色の特徴12Cは、図11Bに示す従来の撮像手法において使用されている撮像ヘッド26Eによって撮像されている。本発明のこの例示的な実施例では、撮像ヘッド26Eはマトリクス20に対して回転させる。この実施例では、撮像ヘッド26Eは、アレイ227Bの軸231に対してサブ走査方向44から測定された角度θ4だけ、回転させる。角度θ4は、回転させた撮像ヘッド26Eによってもたらされる撮像帯状片が、マトリクス・セル34の間隔Prに間隔Pfが等しい赤色の特徴12Cのパターンを撮像させる撮像ビームを生成するようサイズが合わせられるように選択される。本発明のこの例示的な実施例では、赤色の特徴12Cそれぞれの間の間隔距離は、撮像された赤色の特徴12C間の間隔を調節するために、撮像ヘッド26Eの回転によって調節される。撮像ヘッド26Eの回転により、更に、撮像された画素のサイズが変わる。本発明のこの例示的な実施例では、画素のサイズは、撮像ヘッド26Eによって形成される帯状画像片に略垂直な方向に変えられる。画素サイズの変更は、サブ走査方向42に沿って分かる。画素サイズの変更により、撮像された赤色の特徴12Cのサイズが、赤色の特徴12Aの目標サイズからわずかにずれ得る。撮像された赤色の特徴12Cと目標の赤色の特徴12Aそれぞれの間のサイズのずれは、撮像チャネル40のアレイの固有のサブ走査アドレス指定可能性によって影響される。本発明を実施するためのこの実施例では、調節された画素サイズの数が十分である状態で特徴それぞれを撮像するよう、十分な数のチャネルが選択される。カラー・フィルタ撮像などのアプリケーションでは、色特徴それぞれは通常、前述のばらつきを吸収し得る特定の範囲内でマトリクスに重なることが可能になる。マトリクス20に対して角度θ4だけ、撮像チャネル40のアレイを回転させることにより、赤色の特徴12Cの反復パターンの間隔がマトリクス・セル34の間隔に一致することが可能になり、よって、撮像された赤色の特徴12C全てとマトリクス20との間の重なりの度合いが確実に一貫したものになる。本発明の実施例は、同様に他の特徴の反復パターンを撮像するために使用することも可能である。
図11Cに示す本発明の実施例では、撮像ヘッド26Eは、サブ走査方向44に対して平行に、当初の位置から回転させているが、本発明の他の例示的な実施例では、撮像ヘッド26Eは、当初の位置から、適切な角度だけ、回転させている(必ずしもそうでなくてよい)。
図12は、本発明の例示的な実施例による、受信器素子18Dの撮像を略示する。受取器素子18Dは、主走査方向42に対して角度ρだけ、曲がっている以外は、図11に示すものと同じである。図12は、赤色の特徴12Aの撮像に関する撮像処理のみを示す。話を明瞭にするために、緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aは省略している。撮像ヘッド26Eにおける個々にアドレス指定可能なチャネル40のアレイ227Bは、赤色の特徴12Dを形成するために使用される走査撮像線243を形成するよう撮像ビームを誘導するよう起動される。本発明のこの例示的な実施例では、撮像ヘッド26Eはサブ走査方向44にほぼ平行の経路に沿って移動可能である。相対運動は、主走査方向42と合わせられた方向に撮像ヘッド26Eと受取器エレメント18Bとの間で確立される。撮像チャネル40のアレイ227Bは、走査経路に沿って走査している間に撮像ビームを発出するよう制御される。本発明のこの例示的な実施例では、マトリクス・セル34の有効間隔Preffに有効間隔Pfeffが等しい赤色の特徴12Dのパターンを撮像させるよう、マトリクス20に対してチャネル・アレイを回転させる。図12に示すように、チャネル・アレイ227Bは角度θ5だけ、回転させる。この実施例では、これは、アレイ227Bの軸231に対して、サブ走査方向44から測定される。チャネル・アレイ227Bの所要の回転の量は、マトリクス20とチャネル・アレイ229Bとの間のスキューの当初の量に依存する。当初のスキューにより、マトリクス・セルの固有の間隔Prが変わって有効間隔Preffがもたらされる。本発明のこの例示的な実施例では、有効間隔Preffは、撮像線243に平行の方向に沿って求められる。
本発明のこの例示的な実施例では、マトリクス20は曲がっており、赤色の特徴12Dの反復パターンも、曲がったかたちで撮像される。本発明の種々の例示的な実施例は、撮像された画素が階段状に配置された状態で各特徴のエッジを撮像するよう、撮像ヘッド26Eによって発出される撮像ビームを制御することにより、曲がったかたちで撮像し得る。特徴の曲がったエッジを撮像する別の方法は、連係された動きを使用するというものである。本発明の一部の例示的な実施例では、チャネル・アレイ227Bは走査経路に沿って撮像ビームを誘導するよう動作可能であり、マトリクス20は走査経路に対して曲がっている。この曲がりにより、マトリクス・セルの固有の間隔Prが変わって、有効間隔Preffがもたらされ、特徴のパターンは、有効間隔Preffに等しい有効間隔Pfeffで撮像される。特徴のパターンは、この曲がりに対応するようチャネル・アレイ227Aを回転させることにより、撮像することが可能である。図13は、本発明の別の例示的な実施例により、図11に示す受取器素子18Dの撮像を略示する。図13は、赤色の特徴12Aの撮像に関する撮像処理のみを示す。話を明瞭にするために、緑色の特徴14A及び青色の特徴16Aは省略している。赤色の特徴12Eは、撮像ヘッド26Fによって撮像される。本発明のこの例示的な実施例では、撮像ヘッド26Fはズーム機構250を含む。ズーム機構250は、赤色の特徴12Eのパターンが、赤色の特徴12Eが撮像されるマトリクス・セル34の間隔Prに等しい間隔Pfで撮像されるように撮像ヘッド26Fによって発出された撮像ビームのサイズを調節する。ズーム機構250は、当該ビームによって撮像された画素のサイズを調節するよう撮像ビームのサイズを調節することが可能である。マトリクスが撮像ヘッド26Fの走査経路に対して曲がっている場合、有効間隔がマトリクス・セルの有効間隔Preffに等しい状態で赤色特徴12Eのパターンを撮像させるようズーム機能250を動作させることが可能である。
図14は、本発明の例示的な実施例において使用されるズーム・システム250を略示する。ズーム・システム250は、固定フィールド光学成分252と、2つ以上の可動ズーム光学成分254と、開口絞り256と、固定フィールド成分258と、可動フォーカス光学成分260とを含む。本発明のこの例示的な実施例では、開口絞り256は、可動ズーム光学成分と固定フィールド光学成分252との間に配置さえる。ズーム機構250は、ズーム調節範囲を介して物体平面262及び画像平面264の位置を維持する。可動ズーム光学成分254の位置は、光学系の倍率を設定するための表に応じて移動させる。種々の光学成分はそれぞれ、1つ又は複数の光学素子を含む。光学素子の1つ又は複数はアナモルフィックであり得る。本発明の他の例示的な実施例は、他のズーム機構を使用することが可能である。
位置合わせサブ領域(例えば、マトリクス)のパターンの間隔は、直接測定を含む種々のやり方で求めることが可能である。例えば、ビーム探索器を使用して、位置合わせサブ領域のパターンの固有間隔又は有効間隔を求めることが可能である。撮像された画素、撮像ビーム、及び/又は撮像された帯状片のサイズも、測定によって求めることが可能であり、撮像された画素、撮像ビーム、及び/又は撮像された帯状片のサイズは、反復する位置合わせサブ領域パターンの間隔と、反復する特徴パターンの間隔との一致に資するように使用することが可能である。
画素のサイズは、本発明の1つ又は複数の例示的な実施例に応じて調節することが可能である。本発明の一部の例示的な実施例では、第1の方向における画素のサイズは、第2の方向における画素のサイズとは違ったふうに変えられる。第2の方向は、第1の方向に対してほぼ垂直であり得る。本発明の一部の例示的な実施例では、サブ走査方向における画素のサイズは、主走査方向における画素のサイズとは違ったふうに変えられる。本発明の一部の例示的な実施例では、画素のサイズ特性は、別々の方向において異なるサイズを有するよう調節される。本発明の一部の例示的な実施例では、画素の特性は、別々の手法により、別々の方向で調節される。本発明の一部の例示的な実施例では、第1の方向における画素のサイズは、第2の方向における画素のサイズとは無関係に変えられる。本発明の一部の例示的な実施例では、サブ走査方向における画素のサイズは、主走査方向における画素のサイズとは無関係に変えられる。
種々の位置合わせ領域の向きが分かると、反復する特徴パターンは、図5の工程350のように、位置合わせ領域と位置合わせされて撮像される。撮像は種々のやり方で達成することが可能である。例えば、図4の撮像装置50を参照すれば、撮像は、位置合わせ計算によって計算されるようにコントローラ60から取り出された開始位置に、サブ走査方向44に沿って撮像ヘッド26A及び26Bそれぞれを配置することによって行われる。受取器素子18Aは、主走査方向42に沿って、コントローラ60によって供給された開始位置を配置される。この開始位置は、撮像速度に向けて加速することが必要な距離を考慮に入れている。装置50は次いで、受取器素子18Aを撮像速度まで加速化させる。これにより、受取器素子18Aは、撮像ヘッド26A及び26Bの下で正しい速度において正しい位置に移動する。受取器素子18Aが移動するのと同時に、撮像ヘッド26A及び26Bそれぞれが、連係したかたちでサブ走査方向42に移動する。撮像ヘッド26A及び26Bは、種々の撮像された帯状片を形成するために受取器素子18Aに向けて撮像ビームを発出するよう制御される。撮像ヘッド26A及び26Bそれぞれが、別々の位置合わせ領域47の上を撮像した場合、撮像ヘッドの速度及び起動タイミングは、他のものの速度及び起動タイミングとは無関係である。撮像ヘッド26A及び26Bがそれらのそれぞれの帯状片を済ませるにつれ、それらの主走査動きを反転させ、同時に、撮像ヘッド26を、サブ走査方向44に沿って、帯状片の幅の一部分又は全部にわたって移動させる。撮像装置は、主走査動きの両方の方向で受取器素子18Aを撮像することが可能である。本発明の他の例示的な実施例は、他の撮像方法を含み得る。
撮像ヘッド26は、個々にアドレス指定可能なチャネル40を有する何れかの適切なマルチチャネル撮像ヘッドを含み得る。各チャネルは、制御することが可能な強度又は電力を有する撮像ビームを生成することができる。何れかの適切な機構を使用して撮像ビームを生成することができる。撮像ビームは何れかの適切なやり方で構成することができる。
本発明の一部の実施例は赤外線レーザを使用する。波長830nmにおいて合計電力出力が約50Wの150μmエミッタを使用する赤外線ダイオード・レーザ・アレイが本発明において首尾良く使用されている。可視光レーザを含む別のレーザも、本発明を実施するために使用することができる。使用されるレーザ光源の選択は、撮像する対象の媒体の特性によって動機付けられ得る。
図4に示すように、特徴パターン30を表すデータ63がコントローラ60に入力される。限定するものでないが、特徴パターン30は、カラー・フィルタの一部分を形成する色特徴のパターンを表すことができる。
本発明の種々の例示的な実施例を、画像形成材料が受取器素子に転写されるレーザ誘起された熱転写処理について説明してきた。本発明の他の例示的な実施例を、他の撮像方法及び媒体に使用することが可能である。画像は、本発明の範囲から逸脱しない限り、種々の方法により、媒体上に形成することが可能である。例えば、媒体は画像修正可能な表面を含み得、修正可能な表面の性質又は特性は、画像を形成するために撮像ビームによって照射されると変わる。撮像ビームを使用して、画像を形成するために媒体の表面を融除することが可能である。種々の撮像方法を容易に使用することが可能であることを当業者は認識するであろう。
プログラム・プロダクト67は、装置50によって要求される種々の機能を行うためにコントローラ60によって使用することが可能である。一機能は、位置合わせサブ領域の1つ又は複数の反復する位置合わせパターン36と、1つ又は複数の反復する特徴30のパターンを位置合わせするための、撮像ヘッド26の制御パラメータの設定を含む。限定するものでないが、プログラム・プロダクト67は、コンピュータ・プロセッサによって実行されると、本明細書及び特許請求の範囲記載の方法をコンピュータ・プロセッサに実行させる目例を含むコンピュータ読み取り可能な信号の組を収容する何れかの媒体を含み得る。プログラム・プロダクト67は、広い範囲の形式のうちの何れかのものであり得る。プログラム・プロダクト67は、例えば、フロッピー(登録商標)・ディスケット、ハード・ディスク・ドライブを含む磁気記憶媒体、光データ記憶媒体(CD ROM、 DVDを含む)、ROM、フラッシュRAM等を含む電子データ記憶媒体などの物理媒体を含み得る。 命令は任意的には、媒体上に圧縮し、かつ/又は暗号化することができる。
本明細書及び特許請求の範囲記載の方法の場合、反復する特徴30のパターンは、主走査方向42と合わせられたエッジを有するストライプの形式を有し得る。反復する特徴30のパターンは、反復する島の特徴のパターンも含み得る。しかし、本発明は、矩形形状の島の特徴の撮像に限定されるものでない。
特徴は、編目スクリーン・データを含む画像データに応じて撮像することができる。編目撮像では、特徴は、網点として知られる要素パターンを含む。網点は、撮像された特徴の所望の明るさ又は暗さに応じてサイズが変わる。各網点は通常、撮像ヘッドによって撮像される画素よりも大きく、通常、複数の撮像チャネルによって撮像された画素のマトリクスを含む。網点は通常、単位長毎の網点の数によって通常、規定される選ばれたスクリーン規則、及び網点が指向する角度で通常、規定される選ばれたスクリーン角度で撮像される。本発明の例示的な実施例では、特徴は、当該特徴を撮像するために選ばれた対応する網目スクリーン・データに応じたスクリーン密度で撮像することができる。
本発明の他の例示的な実施例では、特徴は、等しいサイズの点の変動する空間周波数を含む確率的スクリーンで撮像することができる。本発明の更に他の例示的な実施例では、特徴は、(通常、「ハイブリッド」スクリーンとして表す)合成された網目スクリーン及び確率的スクリーンで撮像することができる。
特徴のパターンは、ディスプレイにおける色特徴のパターンについて説明してきた。本発明の一部の例示的な実施例では、特徴はLCDディスプレイの一部であり得る。本発明の他の例示的な実施例では、特徴は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの一部であり得る。OLEDディスプレイは種々の構成を有し得る。例えば、LCDディスプレイと同様に、種々の色特徴を、白色OLED光源とともに使用されるカラー・フィルタに形成することが可能である。あるいは、ディスプレイにおける種々の色照射源は、本発明の種々の実施例により、種々のOLED材料で形成することが可能である。前述の実施例では、OLEDベースの照射源はそれ自体が、パッシブなカラー・フィルタを必ずしも必要とすることなく、着色光の発出を制御する。OLED材料は、適切な媒体に転写することが可能である。 OLED材料は、レーザ誘起された熱転写手法により、受取器素子に転写することが可能である。
本発明は、ディスプレイ及び電子装置の製造における例示的なアプリケーションを使用して説明してきたが、本明細書及び特許請求の範囲記載の方法は、ラボオンチップ(LOC)製造のためのバイオメディカル・イメージングにおいて使用されるものを含む何れかの特徴パターンの撮像に直接、適用可能である。LOC装置は、いくつかの反復特徴パターンを含み得る。本発明は、医療、印刷、及び電子製造手法などの他の手法への適用例を有し得る。
例示的な実施例は本発明を例証しているに過ぎず、上記実施例の多くの変形は、本発明の範囲から逸脱しない限り、当該技術分野における当業者によって考え出すことが可能である。したがって、前述の変形が全て、特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に含まれることが意図されている。