JP2010516043A - 異なった強磁性材料層を含む記憶素子並びにその作製および使用方法 - Google Patents

異なった強磁性材料層を含む記憶素子並びにその作製および使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】交互する第一および第二強磁性材料層を包含する記憶素子を提供する。
【解決手段】第一強磁性材料層の各々は、第一層厚(L)と第一限界電流密度(JC)とを有し、第二強磁性材料層の各々は、第二層厚(L)と第二限界電流密度(JC)とを有し、JC<JCであり、Lは約300nmよりも大きく、Lは約20nmから約200nmの範囲にある。該素子は、交互する、磁壁で隔てられた相反対方向の磁区を含む。これら磁区および磁壁は、駆動電流を印加することにより、第一および第二強磁性材料層に亘って移動させることができる。これを利用し、データを、磁区および磁壁の位置として記憶素子中に格納することができる。
【選択図】図4

Description

関連出願の相互参照
本出願は、同時係属中の米国特許出願、名称「FORMATION OF NANOSTRUCTURES COMPRISING COMPOSITIONALLY MODULATED FERROMAGNETIC LAYERS BY PULSED ECD)」(代理人整理番号YOR20060193US1−SSMP19769)および「FORMATION OF VERTICAL DEVICES BY ELECTROPLATING」(代理人整理番号YOR20060194US1−SSMP19770)に関連し、該出願は、本出願と同日付で出願されており、本出願と同一の譲受人に譲渡される。上記の同時係属中の米国特許出願の全内容は、全ての目的のため参照によって本出願に組み込まれる。
本発明は概して磁気記憶素子(memory storage devices)に関連する。具体的には、本発明は、交互する異なった強磁性材料の層を含む磁気記憶素子に関する。上記の磁気記憶素子には、磁区および磁壁の位置としてデータを格納することができ、電流を用いて、かかる磁区および磁壁を、上記記憶素子からのデータ読取りあるいはこれへの書込みのため、読取りまたは書込み素子(reading or writing device)を通過移動させることができる。
磁気抵抗ランダム・アクセス・メモリ(MRAM:magnetoresistive random access memory)素子は、強磁性材料中の磁気モーメントの方向を使ってデータを格納する。本明細書で用いる「強磁性材料」という用語は、自発磁化を示す任意の材料をいう。
通常、平衡化ないし非磁性化された強磁性材料においては、こういった強磁性材料の比較的大きな体積内の原子の磁気モーメントは、原子の間の磁気交換相互作用によって相互に平行に整列され(すなわち同一方向となり)、磁区(magnetic domain)を形成する。同じ磁区内の原子の磁気モーメントは平行状態に整列されているが、隣接する磁区はランダムに方向付けられている、すなわち、隣接する各磁区の中の原子の磁気モーメントはいろいろな方向を有することになる。隣接する2つの磁区の境界域は、通常、磁壁(domain wall)といわれる。磁壁域内では、原子レベルで磁化の方向が徐々に変化している。しかしながら、十分に強い外部磁界が強磁性材料に印加されると、該強磁性材料中の全ての磁区が印加された磁界の方向沿い(すなわち磁化方向)に整列する。外部磁界が取り除かれても、強磁性材料中の磁区は、磁化方向に向いたままの状態に留まる。別の十分強い、新しい方向の磁界を印加すると、磁区はその新しい磁界の方向に再整列される。
MRAMへの一つのアプローチでは、メモリ・セルとして磁気トンネル接合を用いる。磁気トンネル接合は、薄い絶縁材料層を使って、強磁性材料の2つの層を隔てることにより形成される。各強磁性材料層は、単一の磁区を含む。第一強磁性材料層中の磁区は固定された方向を有するが、第二強磁性材料層中の磁区方向は、外部磁界に応じて転換することが可能になっている。これにより、第二強磁性材料層の磁区方向は、第一強磁性材料層の方向と順方向または逆方向のいずれかとなり、記憶保持ため「0」または「1」状態を表す。
しかしながら、現在入手可能なMRAM素子は、1メガビット(Mbt)まで格納できるだけで、大方のメモリ用途で必要な容量よりも大幅に少ない。加えて、各MRAMメモリ・セルは、一度に1ビットのデータを格納するだけなので、こういった素子の最大可能記憶容量は大きく制限される。
従って、高い格納密度で大記憶容量の改良されたMRAM素子が引き続き求められている。
本発明と同じ事業体が所有する、2004年12月21日付で「SHIFTABLE MAGNETIC SHIFT REGISTER AND METHOD OF USING THE SAME」に対し発行された米国特許第6,834,005号は、強磁性ワイヤまたは強磁性材料ストリップで形成されたデータ記憶トラックを含む記憶素子を開示している。
図1Aは、上記の強磁性ワイヤ100の部分図を示し、該ワイヤは単一の磁区に均質に磁化されている。図1A中の矢印は、強磁性ワイヤ100中の原子の磁気モーメントを表し、これらは一様に右向きに方向付けられている。強磁性ワイヤ100の小区間を磁化して、図1Bに示すような相反対方向の磁区102および106を形成することができる。このような相反対方向の磁区102と106とは、磁壁104によって相互に隔てられ、該磁壁内では、図1B中の矢印で示すように、磁化が一方向から他方向に徐々に変化している。図1Cに点線矢印で示すように、強磁性ワイヤの右側から左に電子の流れを印加すると、磁区102中の励磁によって電子群が分極されるので、右側の磁区102が拡大する。分極された電子群は、磁区102中の原子またはイオンと同じスピンを有し、磁壁104に力を及ぼす。駆動電流の密度が、強磁性材料の抵抗を乗り越えるのに十分なものであれば、磁壁104は、右から左へ移動する。
磁壁速度(V)と駆動電流の密度との典型的な関係が、図2のプロットに示されている。駆動電流の密度が限界電流密度(JC)より低い場合は、磁壁速度(V)はゼロとなる、すなわち、磁壁の移動は観測されないことになる。駆動電流が限界電流密度(JC)以上の場合には、磁壁は、個別の駆動電流の密度に相関する速度で移動することになる。
上記の強磁性ワイヤは、このようにして、データ記憶トラックとして機能させることが可能で、情報はその中に磁区として格納することができる。電流を使い、このような磁区および関連する磁壁を、データ記憶トラック沿いに電子の流れの方向に移動させることができる。これら磁区および磁壁が、読取り装置を通過して移動する際に、データ記憶トラックから情報を読取ることができる。同様に、これら磁区および磁壁が、書込み装置を通過して移動する際に、データ記憶トラックに情報を書込むことができる。
米国特許第6,834,005号により開示された記憶素子を使って、多数のデータ・ビットを格納することができる(100ビット台以上)。これにより、少数の磁気素子を使って非常に大量のデータを格納することができ、デジタル・カメラ、携帯端末、安全器具、メモリ・スティック、リムーバブル記憶装置などのさまざまな電子機器の重要な用途を担っている。
米国特許第6,834,005号により開示された記憶素子の改良が、引き続き望まれている。具体的には、データ記憶トラック沿いの磁区および磁壁の移動を精度よく制御し、磁区または磁壁の有害なドリフティングを回避して、もっと正確で信頼できるデータ読取りおよび書込みが実現できるようにすることが望まれている。加えて、より低廉なコストで作製可能なより高精度の素子を提供することが望まれよう。
本発明は、交互する、相異なった限界電流密度および相異なった層厚の強磁性層を含む強磁性構造を用い、磁区および磁壁の該強磁性構造沿いの移動を精度よく制御する。
一つの態様において、本発明は、交互する少なくとも複数の第一および第二強磁性層を含む構造に関し、第一強磁性層の各々は、第一層厚(L)と第一限界電流密度(JC)とを有し、第二強磁性層の各々は、第二層厚(L)と第二限界電流密度(JC)とを有し、JC<JCであり、Lは約300nmよりも大きく、Lは約20nmから約200nmの範囲にある。さらに望ましくは、Lは約400nmよりも大きく、Lは約40nmから約200nmの範囲にある。
本発明の好適な実施形態において、前述の構造は、交互する少なくとも複数の、間に位置する磁壁で相互に隔てられた相反対方向の磁化の磁区をさらに含む。該磁区および磁壁は、該構造に駆動電流を印加することにより、第一および第二強磁性層に亘って移動させることができる。
上記の構造には、第一強磁性層と第二強磁性層との間に一つ以上の追加の層を含めることができる。かかる追加層は、極度に薄く例えば10nm未満にすることができる。これら追加層は、強磁性とすることも非磁性とすることもでき、第一強磁性層と第二強磁性層とを分離または絶縁するなど、さまざまなの異なった機能を実現するために設けることができる。
前述の第一強磁性層と第二強磁性層とは、材料組成、応力、局所粗さ、粒径、スピン分極、飽和磁化、スピン移動効率、局所スピン、格子定数、飽和保磁力、磁気異方性、交換結合エネルギー、磁壁厚さ、および磁気歪から成る群から選択された一つ以上の特性が異なるようにすることができる。
本出願の、必須ではないが好適な実施形態において、第一強磁性層と第二強磁性層とは、材料組成が異なる。例えば、第一強磁性層と第二強磁性層とには、異なった強磁性元素を含めることができる。これに換えて、第一強磁性層と第二強磁性層とには、相異なる非磁性元素と混合または合金された同一の強磁性元素を含めることができる。さらに、第一強磁性層と第二強磁性層とには、異なった比率の同じ強磁性元素群を含めることができる。さらになお、第一強磁性層と第二強磁性層とには、同じ元素の同じ配合ではあるが、相異なる粒構造または粒径を有するものを含めることができる。
例えば、第一および第二強磁性層の両方ともNi−Fe合金を含むが、NiとFeとの重量比が異なる。第一強磁性材料層には、約75wt%から約85wt%までのNiと約15wt%から約25wt%までのFeとを有する第一Ni−Fe合金を含め、第二強磁性材料層には、約30wt%から約60wt%までのNiと約40wt%から約70wt%までのFeとを有する第二Ni−Fe合金を含めることができる。
これらの第一および第二強磁性材料層は、望ましくは、約20nmから約500nmの範囲、さらに望ましくは、約20nmから約200nmの範囲の直径を有する金属ワイヤの形に形成される。
別の態様において、本発明は、前述の構造含む記憶素子と、記憶素子から選択的にデータを読取るため該記憶素子に近接して配置された読取り素子と、記憶素子に選択的にデータを書込むため該記憶素子に近接して配置された書込み素子と、
を含む記憶手段に関し、データは、磁区および磁壁の位置として記憶素子の中に格納される。
望ましくは、記憶素子は、第一および第二強磁性層に亘って磁壁の移動を行うため該記憶素子に駆動電流を印加する電流源をさらに含む。該駆動電流は、必須ではないが望ましくは、交互する高電流パルスと低電流パルスとを有するパルス電流である。低電流パルスは、望ましくは、磁壁を第一強磁性層を越えて移動し第二強磁性層で停止させるため、JCより高いがJCよりは低い、比較的に低い電流密度(Jlow)を有する。高電流パルスは、望ましくは、磁壁を第二強磁性層を抜け出て移動させるため、JCより高い比較的に高い電流密度(Jhigh)を有する。
高電流および低電流パルスの持続時間は、良好に制御され、磁壁が、第二強磁性層に正しく位置設定されることを確実にする。さらに具体的には、磁壁が、第一強磁性層中の低電流パルスの下で第一速度(V)を有し、第一強磁性層中の高電流パルスの下で第二速度(V’)を有し、さらに第二強磁性層中の高電流パルスの下で第三速度(V)を有するとき、低電流パルスの維持時間(Dlow)は、望ましくはL/V以上であるが2×L/Vよりは短く、高電流パルスの維持時間(Dhigh)は、L/V以上であるがL/V+L/V’よりは短い。
前述の読取りおよび書込み素子は、望ましくは、低電流パルスの終端で、次の高電流パルスが印加される前に記憶素子からの読取りまたはこれへの書込みを行う。
まださらなる態様において、本発明は、前述の構造を含む記憶素子を形成するステップと、該記憶素子からデータを選択的に読取るステップと、該記憶素子にデータを選択的に書込むステップと、を含む方法に関し、データは、磁区および磁壁の特定の位置として記憶素子中に格納される。
さらに別の態様において、本発明は、交互する少なくとも複数の第一および第二強磁性層を含む記憶素子を形成するステップと、該記憶素子に駆動電流を印加して、磁区と磁壁とを読取りまたは書込み素子を通過して移動させるステップと、磁壁速度がVに等しくなったときに、該記憶素子から選択的にデータを読取りまたはこれに書込むステップとを含む方法に関し、該方法においては、第一強磁性層の各々は第一限界電流密度(JC)を有し、第二強磁性層の各々は第二限界電流密度(JC)を有し、JC<JCであり、該記憶素子は、間に位置する磁壁で相互に隔てられた交互する複数の相反対方向の磁区をさらに含み、データは、磁区および磁壁の特定の位置として記憶素子中に格納され、駆動電流は、JCよりも大きい定電流密度(JCconstant)を有し、磁壁は、該駆動電流において第一強磁性層中で第一速度(V)を有し、該駆動電流において第二強磁性層中で第二速度(V)を有し、V<Vである。
本発明の他の態様、特質、および利点は、以下の開示と添付の特許請求の範囲からさらに十分に明確になろう。
図1Aは、ただ一つの磁区を有し一様に磁化された、従来技術の強磁性ワイヤの部分図を示す。図1Bは、図1Aの従来技術強磁性ワイヤの区分磁化後の部分図を示し、該ワイヤは、間に磁壁を有する少なくとも2つの相反対方向の磁区を含む。図1Cは、駆動電流の印加による、図1Bの従来技術強磁性ワイヤ中の磁区の移動を示す。 従来技術の強磁性材料の磁壁速度を、印加した駆動電流密度の関数としてプロットしたグラフである。 2つの異なる強磁性材料の磁壁速度を、印加した駆動電流密度の関数としてプロットしたグラフである。 図4Aは、本発明の一つの実施形態による、交互する2つ異なった強磁性材料の層を包含する強磁性ワイヤの部分図であり、この強磁性ワイヤはただ一つの磁区を有し一様に磁化されている。図4Bは、図4Aの強磁性ワイヤの区分磁化後の部分図を示し、該ワイヤは、間に磁壁を有し相反対方向の少なくとも2つの磁区を含む。図4Cは、比較的に低い駆動電流の印加による、図4Bの強磁性ワイヤ中の磁区の移動を示す。図4Dは、比較的に高い駆動電流の印加による、図4Bの強磁性ワイヤ中の磁区の移動を示す。 本発明の一つの実施形態による、交互する異なった強磁性材料の層を含む例示的な記憶素子を示す。 本発明の一つの実施形態による、図5の記憶素子中の磁壁の移動を精度よく制御するために使用できる例示的パルス電流を示す。 図7A〜図7Bは、本発明の一つの実施形態による、交互するNi45Fe55とNi80Fe20との層を包含する強磁性ワイヤを示すが、撮像目的のため、Ni45Fe55層は選択的にエッチングされている。 一定の駆動電流の下での、異なった強磁性材料での異なった磁壁速度を示すグラフである。 一定な駆動電流の下での、交互する異なった強磁性材料の層を含む記憶素子中の磁壁速度の時間的推移を示すグラフである。
以下の説明において、本発明の徹底した理解を提供するために、特定の構造、構成要素、材料、寸法、処理ステップ、および技法など、数多くの具体的詳細を述べる。しかしながら、当業者は、こういった具体的詳細なしでも、本発明が実施できることはよく理解していよう。他の事例では、本発明が不明瞭になるのを避けるため、周知の構造または処理ステップは詳細を記載していない。
層、部位、または基材などの要素が、別の要素の「上に(on)」あると記載されている場合、該要素が該別の要素の直接上にあることも、その間に介在する要素が存在することもあると理解するであろう。これに対し、要素が、別の要素の「直接上に」と記載されている場合、それら要素の間に介在する要素は存在しないものとする。また、ある要素が、別の要素に「接続」または「連結」されると記載されている場合、それが直接に接続または連結されることもあり、介在する要素が存在することもあると理解するであろう。これに対し、ある要素が別の要素に「直接接続」または「直接連結」されると記載されている場合、介在する要素は存在しないものとする。
本明細書で用いる「限界電流密度(critical current density)」または「JC」という用語は、交互する相反対方向の磁区の間に位置する磁壁を、特定の強磁性材料を越えて駆動するため必要な閾値電流密度をいう。
2004年12月21日付で「SHIFTABLE MAGNETIC SHIFT REGISTER AND METHOD OF USING THE SAME」に対し発行された米国特許第6,834,005号の全内容は、全ての目的のため参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、異なる固有特性を有する二つ以上の材料を用いて磁壁移動の精度ある制御を実現する。具体的には、材料組成、応力、局所粗さ、粒径、スピン分極、飽和磁化、スピン移動効率、局所スピン、格子定数、飽和保磁力、磁気異方性、交換結合エネルギー、磁壁厚さ、磁気歪などの、強磁性層の材料特性における何らかの変化が、かかる強磁性層中の限界電流密度および磁壁移動の速度に影響を与えることになる。
本明細書で用いる「強磁性層」または「強磁性層群」という用語は、全体として自発磁化を示す一つ以上の層状構造をいう。本発明の強磁性層または層群は、少なくとも一つの強磁性元素を含み、それ以外の強磁性元素または非磁性元素を含むことも含まないこともある。
強磁性材料中の磁壁移動を生起するため必要な限界電流密度(JC)は、以下の式により求められる。
Figure 2010516043
上式のSは強磁性材料の局所スピンであり、aは該強磁性材料の格子定数であり、Kは該強磁性材料の困難軸から見た磁気異方性であり、λは該強磁性材料中の磁壁の厚さであり、これは該強磁性材料の磁気交換結合と異方性との間の比率に依存し、eは単一の電子が担持する電荷(定数)であり、
Figure 2010516043
は普遍定数である。Physical Review Letters誌、92(8)086601(2004)号のジェン・タタラ(Gen Tatara)およびヒロシ・コーノ(HiroShi Kohno)の論文を参照できる。
上記から、強磁性材料中で磁壁移動を生起するため必要な限界電流密度(JC)は、該強磁性材料の材料特性から直接的に求められることは明らかである。
さらに、磁壁移動の速度(V)は、磁壁が位置する強磁性材料の材料特性に依存し、磁壁は、次の式に従い印加駆動電流によって該材料を通って移動される。
Figure 2010516043
上式のPは電流の分極、すなわち印加駆動電流中の局所磁化により分極された電子のパーセントであり、μはボーア磁子(定数)であり、eは単一の電子が担持する電荷(定数)であり、Mは強磁性材料の飽和磁化であり、gは該強磁性材料のスピン移動効率であり、Jは印加駆動電流の電流密度である。Europhysics Letters,69(6)誌、990(2005)号のA.チアビル(A.Thiaville)、Y.ナカタニ(Y.Nakatani)、J.ミルタット(J.Miltat)、およびY.スズキ(Y.Suzuki)の論文を参照できる。
従って、限界電流密度(JC)および(駆動電流の密度が限界電流密度よりも高い場合の)磁壁移送速度(V)双方は、異なった強磁性材料に対しては異なるものとなる。言い換えれば、磁壁移動に対する抵抗は各種強磁性材料によって違うことになる。
例えば、図3に示すように、2つの異なった強磁性材料AおよびBの限界電流密度がそれぞれJCおよびJCであり、JC<JCである場合、JCより高いがJCを下回る、比較的に低い電流密度(Jlow)の駆動電流を印加した場合、第一強磁性材料A中の磁壁は移動されるが、第二強磁性材料B中の磁壁は移動されないことになる。これに換えて、JCを上回る比較的に高い密度(Jhigh)の駆動電流を印加した場合は、第一および第二強磁性材料、AとBとの両方中の磁壁が移動されるがその速度は異なることになる。典型的には、図3に示すように、磁壁は、第一強磁性材料Aと比べて、高い限界電流密度を有する第二強磁性材料Bの中ではかなり低い速度で移動することになる。
上記の所見に基づき、本発明は、前述したような交互する異なった材料特性の強磁性層を含む強磁性構造を提供する。こういった強磁性構造を使って、磁壁を位置設定し、非常に離散的で精度ある増分ないしステップで、一切ドリフトすることなく、磁壁が移動することを確実にできる。
具体的に、図4Aに、交互する異なった第一および第二強磁性材料、AおよびBの層10と12とを含む強磁性ワイヤの部分図を示す。第一強磁性材料Aを包含する層10は第一限界電流密度(JC)を有し、第二強磁性材料Bを包含する層12は、より大きい第二限界電流密度(JC)を有する。図4Aに示された強磁性ワイヤの全体は、ただ一つの磁区に一様に磁化されており、図4Aの強磁性ワイヤに包含されている原子またはイオンの磁気モーメントを表す矢印で、それが示されている。
図4Aの強磁性ワイヤには、図4Bに示すように、その小区分を磁化して、交互する相反対方向の磁区22および26を形成することができる。かかる相反対の磁区22と26とは、その間に位置する磁壁24によって相互に隔てられ、該磁壁内では磁化が徐々に一つの方向から他の方向に変化している。磁区22の一つは、第一強磁性材料Aを包含する層10の一つから、第二強磁性材料Bを包含する隣接層12にまで延びている。図4Bに示すように、すぐ後の磁壁24およびその後の磁区26(反対磁化方向)の両方は、同様に第一強磁性材料Aを包含する次の層10中に位置している。
図4Cに示すように、比較的に低い電流密度の駆動電流(Jlow、JC<Jlow<JCである)が強磁性ワイヤに印加された場合、磁壁24は、相対的に低い限界電流密度(JC)の第一強磁性材料Aを包含する後ろ側の層10を越えて移動することになる。具体的には、磁壁24は、駆動電流の方向に沿ってすなわち図の右から左に、Jlowと第一強磁性材料Aの材料特性とによって決まる磁壁速度で移動することになる。しかしながら、磁壁24が、相対的に高い限界電流密度(JC)の第二強磁性材料Bを包含する層12に入ると、比較的に低い電流密度(Jlow)の駆動電流では、第二強磁性材料Bの抵抗を乗り越えて磁壁24を層12から抜け出させるには不十分なので、図4Cに示すように、磁壁24は層12に「位置設定」される。従って、Jlowの駆動電流がどれほど長時間強磁性ワイヤに印加されようとも、磁壁24は第二強磁性材料Bの層12内に留まることになる。
しかしながら、図4Dに示すように、別の、比較的に高い電流密度(Jhigh、JC<Jhighである)の駆動電流を使って、第二強磁性材料Bの抵抗を乗り越え、磁壁24を層12から先行の層10内に抜け出させることができる。駆動電流Jhighは、磁壁24を層12を抜けて移動させるのに十分な範囲において、非常に短期のパルスとすることができる。再び第一強磁性材料Aを包含する該先行層10において、次に第二強磁性材料Bの別の層12に入るまでは、層10沿いに磁壁24を移動させるには先に使ったJlowの駆動電流で十分である。
このような方法で、パルス駆動電流を使って、図4A〜図4Dの強磁性ワイヤに亘って、離散的増分ないしステップで、磁壁を移動することができる。
さらに効果的に磁壁を位置設定し、さらに精度よく磁壁の移動を制御するために、相対的に高い限界電流密度の第二強磁性材料Bを包含する強磁性材料層(すなわち層12)の厚さを抑えることが重要である。この層厚は、第二強磁性材料B中の磁壁の厚さ(λ)にできるだけ近くすべきである。層12は、望ましくは約20nmから約200nmの範囲、さらに望ましくは約40nmから約200nmの範囲、最も望ましくは約50nmの厚さを有する。
相対的に低い限界電流密度の第一強磁性材料Aを包含する強磁性材料層(すなわち層10)は、磁区を収容するため適切な任意の厚さとすることができる。望ましくは、層10には、層12よりもかなり大きな層厚を持たせ、層10中の磁壁の離散的な移動増分が、層12中の無移動に対してさらにはっきり識別できるようにする。例えば、層10は、望ましくは約300nm、さらに望ましくは約400nm、最も望ましくは約500nmの厚さを有する。
図5は、それぞれが第一および第二強磁性材料AとBとを含有する交互の強磁性層32と34とを包含する、「U」形状の強磁性ワイヤまたはストリップを含む記憶素子30を示す。一方で、相対的に低い限界電流密度の第一強磁性材料Aを含む層32は、約300nmよりも大きな層厚Lを有する。他方で、相対的に高い限界電流密度の第二強磁性材料Bを含む層34は、約20nmから約200nmの範囲の層厚Lを有する。区分した磁化が行われ、交互する、磁壁で相互に隔てられた相反対方向(図5の強磁性ワイヤ中に矢印で示されている)の磁区が形成される。
米国特許第6,834,005号が参照により本明細書に組み込まれているが、同特許に記載されているように、図5の強磁性ワイヤに駆動電流を印加し、中の磁壁の移動を行い、かかる強磁性ワイヤ中の対応する磁区を読取りまたは書込み素子を通過して移動させ、このときこれら素子が該強磁性ワイヤからデータを読取り又はこれに書込むようにすることができる。
図5に例として示された強磁性ワイヤはほぼ円形の断面形状を有するが、本発明は、これに限定されるものでなく、正方形、矩形、三角形、多角形、半円形、楕円形など、任意の対称形または非対称の断面形状を有する任意の強磁性構造をも幅広く含むことに留意するのが重要である。さらに、本発明の強磁性構造は、固体ワイヤ、あるいは、非磁性の絶縁材または抵抗性半導体コアを囲む任意の管状構造とすることができる。
本発明の特に好適な実施形態において、図6に示されるようなパルス電流を使い、図5に示された強磁性ワイヤに沿って磁壁および磁区が移動される。具体的には、該パルス電流は交互する高電流および低電流の電流パルスを包含する。各低電流パルスは、JCよりは大だがJCよりは小の比較的に低い電流密度(Jlow)を有し、各高電流パルスは、JCより大の比較的に高い電流密度(Jhigh)を有する。低電流パルスは、磁壁が、第一強磁性層32を越えて移動し第二強磁性層34で停止するよう機能し、高電流パルスは、磁壁が第二強磁性層34を出て第一強磁性層32中に移動するよう機能する。
望ましくは、高および低電流パルスは、磁壁のドリフティング(すなわち、所定点より行き過ぎた望ましくない移動)またはスタガリング(すなわち、所定点に達する前の過早の停止)を最小化するためタイミング合わせされる。
図3に示すように、磁壁は、第一強磁性材料層32中の低電流パルスの下で第一速度(V)を有し、第一強磁性層中の高電流パルスの下で、第二速度(V’)を有し、第二強磁性材料層34中の高電流パルスの下で第三速度(V)を有する。低電流パルスの持続時間(Dlow)は、L/V以上であるが2×L/Vよりは短く、高電流パルスの持続時間(Dhigh)は、L/V以上であるがL/V+L/V’よりは短いことが望ましい。
もしDlow<L/Vであれば、低電流パルスは、磁壁を第一強磁性材料層32の全長を通して移動させるのに十分な時間長を持てないことになろう。その結果、磁壁は、第二強磁性材料層34に到達する前に、第一強磁性材料層32内で過早に停止し、スタッガリングが生じることになる。
低電流パルスの印加延長は、磁壁の移動にほとんどまたは全く影響しない。というのは、磁壁が第一強磁性材料層32を出て、第二強磁性材料層34内に移動してしまうと、さらに低電流パルスを印加しても、第二強磁性材料層34中の磁壁はそれ以上のいかなる移動も行わないからである。従って、DlowをL/Vより大きくすることができる。しかしながら、電流印加によるワイヤの顕著な熱上昇を避け、また、素子のスピーディな動作を実現するため、Dlowを2×L/V以下に抑えることが望ましく、1.5×L/V以下に抑えるのがさらに望ましい。
同様に、もしDhigh<L/Vであれば、高電流パルスは、磁壁が第二強磁性材料層34を抜け出て移動するのに十分な時間長を持てないことになる。このため、磁壁は、第一強磁性材料層32に到達する前に、第二強磁性材料層34内で過早に停止し、スタッガリングが生じることになろう。従って、L/V以上の持続時間(Dhigh)を有する高電流パルスを用いるのが望ましい。
しかしながら、Dhigh>>L/Vであれば、磁壁が第二強磁性材料層34を抜け出た後も、磁壁は強磁性ワイヤに沿って、引き続く第一および第二強磁性材料層群を縦断して移動し続け、Dhighが完全に終了するまで停止しないことになろう。従って、高電流パルスの延長印加は、磁壁の有害なドリフティングを生じさせ、記憶素子の機能に弊害をもたらす。しかして、L/V+L/V’より短い高電流パルスの持続時間(Dhigh)を有する、比較的に短期の高電流パルスを使うことが望ましく、さらに望ましくはL/V+1/2L/V’より短い、最も望ましくはL/V+1/4L/V’より短いパルスであって、有意なドリフティングを生ずることなく磁壁が第一強磁性材料層を抜け出て移動するのに十分な時間長のパルスを使用する。
次の高電流パルスが開始される前の各低電流パルスの終端時には、磁区および磁壁の位置はほぼ同一点に留まっている。この時点で、米国特許第6,834,005号に開示されている読取りおよび書込み素子を使って、図5の記憶素子からの読取りまたはこれへの書込みを行うことができる。
駆動電流中の低電流および高電流パルスの合計数は、個別の磁壁移動の必要条件に基づいて変えることができる。例えば、所定位置の読取りまたは書込み素子を通過させて6つの磁区と5つの磁壁を移動させるためには、図6に示すような6つの低電流パルスと5つの高電流パルスを包含する駆動電流を使うのがよい。別の例では、所定位置の読取りまたは書込み素子を通過させて4つの磁区と3つの磁壁を移動させるためには、4つの低電流パルスと3つの高電流パルスを包含する駆動電流を使うべきであろう。
2より多い異なった強磁性層を用いて本発明の強磁性構造を形成することができ、さらに、非常に薄い(例、10nmより小)追加の非磁性層を、本発明の強磁性構造に含めることもできるが、簡易化のため、以下の説明は主として2つの異なった強磁性層だけを含む構造を対象としており、こういった簡易化された記述が、本発明の幅広い範囲を限定すると解釈すべきではない。
上記に開示した強磁性材料AとBとには、相異なった材料特性を有し磁壁の移動に対し相異なった抵抗を持つ限りにおいて、純粋な形態であれ他の強磁性または非磁性元素との合金または混合体であれ、任意の適切な強磁性元素を含めることができる。例えば、強磁性材料AおよびBには、以下に限らないが、Fe、Ni、Co、Gd、Dy、Tb、Ho、Er、およびこれらの混合物または組合せを含め、一つ以上の強磁性元素群を包含する任意の強磁性材料(群)を含めることができる。これら強磁性元素(群)に加え、強磁性材料AおよびBには、以下に限らないが、Ru、Mo、Mn、Cr、Si、Ge、Ga、As、Cu、Re、Rh、Pt、Au、B、Pなどを含め、任意の非磁性元素(群)をさらに包含させることができる。但し、かかる非磁性元素(群)が、材料AおよびBの全体としての強磁性特性には影響しないようにする。
強磁性材料AとBとには、相異なる強磁性元素、または同じ強磁性元素であるが異なった非磁性元素と合金化又は混合されたもの、あるいは同じ強磁性元素群であるが異なった比率のもの、または同一の強磁性組成であるが異なった粒径または粒構造を持つものなどを含めることができる。前述したように、強磁性材料AとBとの間の違いについては、材料組成、応力、局所粗さ、粒径、スピン分極、飽和磁化、スピン移動効率、局所スピン、格子定数、飽和保磁力、磁気異方性、交換結合エネルギー、磁壁厚さ、磁気歪などから成る群から選択された一つ以上の材料特性の差異とすることができる。
材料AとBとを包含し交互する層は、化学気相堆積(CVD:chemical vapor deposition)処理、物理気相堆積(PVD:physical vapor deposition)処理、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)処理、電気化学堆積(ECD:electrochemical deposition)処理、および無電解堆積処理など、一つ以上の周知の堆積処理によって容易に形成することができる。
本発明の、必須ではないが例示的な実施形態において、第一および第二強磁性材料層、AとBとは双方とも同一の強磁性元素群を含み、相異なった比率で合金されている。こういった層AおよびBは、同時係属中の米国特許出願、名称「FORMATION OF NANOSTRUCTURES COMPRISING COMPOSITIONALLY MODULATED FERROMAGNETIC LAYERS BY PULSED ECD」に記載されたパルスECD処理によって堆積することができ、該出願は、本出願と同一の譲受人に譲渡され、先記の参照によって本出願に組み込まれている。
例えば、Ni2+、Fe2+およびNaClなど一つ以上の種を含むメッキ液にパルスメッキ電位を印加して、交互する異なったNi−Fe合金層を形成することができる。該パルスメッキ電位は、高電位パルスおよび低電位パルスを含む。高電位パルス印加の間は、比較的に少ないFeが堆積され、比較的に多いNiが堆積されることになる。これに対し、低電位パルス印加の間は、比較的に多いFeが堆積され、比較的に少ないNiが堆積されることになる。このような方法で、NiFeのNiリッチな合金とNiFeのFeリッチな合金との交互する層が堆積されて強磁性ワイヤが形成され、これには交互する異なったNiFe合金の層が包含される。このように堆積されるNiFeのNiリッチな合金のNi含有量は、約75wt%から約85wt%の範囲とすることができ、NiFeのNiリッチな合金のFe含有量は、約15wt%から約25wt%の範囲とすることができる。NiFeのFeリッチな合金のNi含有量は、約30wt%から約60wt%の範囲とすることができ、NiFeのFeリッチな合金のFe含有量は、約40wt%から約70wt%の範囲とすることができる。
図7Aは、交互するNi45Fe55層とNi80Fe20層とを包含する多数の強磁性ワイヤのSEM写真を示す。組成変調された強磁性層を形成する能力をよりはっきり示すため、Ni45Fe55層がエッチングされている。通常、Fe含有量のより高いNiFe合金は、より低いFe含有量のNiFe合金よりも速くエッチングされる。図7Bは、図7Aの白丸で囲んだ部分を拡大した写真である。図7Bに示されたNi45Fe55層は、約400nmの厚さを有し、Ni80Fe20層は、約200nmの厚さを有する。Ni45Fe55合金とNi80Fe20合金とは、大きく異なる飽和保磁力、磁化強さ、磁気歪、または他の特性、あるいはこれらの複数が異なる特性を有し、本発明の強磁性構造を形成するのに特に好適である。
本発明は、上記のものと類似ではあるが、交互する任意の適切な厚さの強磁性層を含む記憶素子をさらに意図している。かかる記憶素子にほぼ一定の駆動電流を印加して、磁区および磁壁を読取りまたは書込み素子を通過して移動させることができる。
具体的には、この駆動電流は、第一および第二強磁性材料AおよびB双方の限界電流密度より大きな一定の電流密度(Jconstant)を有する(すなわち、JC<JC<JCconstant)。かかる駆動電流の下では、磁壁は、交互する材料AとBとの第一および第二強磁性層を縦断して移動するが、各層中の速度が異なる。すなわち、図8に示すように、磁壁は、第強磁性材料A中では第一速度(V)で、第二強磁性材料B中では第二速度(V)で移動し、V<<Vである。このため、図9に示すように、この一定駆動電流の下で、記憶素子全体における磁壁速度はVとVとの間で振動し、磁壁が比較的に遅い速度(V)で移動しているときに、容易にデータ読取りおよび書込みを行うことができる。
上記の記憶素子では、もはや第二強磁性層は磁壁の位置設定には使われない。代わりに、第二強磁性層は、今度は磁壁の移動を減速させ、読取り/書込み時間間隔を確保するために使われる。このため、かかる記憶素子の第二強磁性層の場合は、情報を読取りおよび書込みに十分な長さの時間間隔を取るために十分な層厚とする必要がある。例えば、第二強磁性層を、第一強磁性層と匹敵する厚さとすることができる。
本明細書において、特定の実施形態、特質、および態様を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものでなく、記載外の修改案、変更案、アプリケーション、および実施形態に対する用途に展開でき、従って、かかる記載外の修改案、変更案、アプリケーション、および実施形態は、本発明の精神および範囲内にあると見なされることを認識するであろう。

Claims (22)

  1. 交互する少なくとも複数の第一および第二強磁性層を含む構造であって、前記第一強磁性層の各々は、第一層厚(L)と第一限界電流密度(JC)とを有し、前記第二強磁性層の各々は、第二層厚(L)と第二限界電流密度(JC)とを有し、JC<JCであって、Lは約300nmより大きく、Lは約20nmから約200nmの範囲にある、構造。
  2. 間に位置する磁壁で相互に隔てられ相反対に磁化された、交互する複数の磁区をさらに含み、前記磁区および磁壁は、前記構造に駆動電流を印加することによって、前記第一および第二強磁性層に亘って移動させることが可能な、請求項1に記載の構造。
  3. 前記第一強磁性層と第二強磁性層との間に、一つ以上の追加の層をさらに含む、請求項1に記載の構造。
  4. 前記第一強磁性層と第二強磁性層とは、材料組成、応力、局所粗さ、粒径、スピン分極、飽和磁化、スピン移動効率、局所スピン、格子定数、飽和保磁力、磁気異方性、交換結合エネルギー、磁壁厚さ、および磁気歪から成る群から選択された一つ以上の特性が異なる、請求項1に記載の構造。
  5. 前記第一強磁性層と第二強磁性層とは材料組成が異なる、請求項4に記載の構造。
  6. 前記第一強磁性層と第二強磁性層とは相異なる強磁性元素を含む、請求項5に記載の構造。
  7. 前記第一強磁性層と第二強磁性層とは、相異なる非磁性元素と合金された同一の強磁性元素を含む、請求項5に記載の構造。
  8. 前記第一強磁性層と第二強磁性層とは、同じ強磁性元素群を含むがその比率が異なる、請求項5に記載の構造。
  9. 前記第一および第二強磁性層の双方がNi−Fe合金を含み、前記第一強磁性層は、約75wt%から約85wt%までのNiと約15wt%から約25wt%までのFeとを有する第一Ni−Fe合金を含み、前記第二強磁性層は、約30wt%から約60wt%までのNiと約40wt%から約70wt%までのFeとを有する第二Ni−Fe合金を含む、請求項8に記載の構造。
  10. は約400nmより大きく、Lは約40nmから約200nmの範囲にある、請求項1に記載の構造。
  11. 前記第一および第二強磁性層は、約20nmから約200nmの範囲の直径を有する金属ワイヤまたは金属ストリップを形成する、請求項1に記載の構造。
  12. 請求項2に記載の前記構造および磁壁を含む記憶素子と、
    前記記憶素子から選択的にデータを読取るため、前記記憶素子に近接して配置された読取り素子と、
    前記記憶素子中に選択的にデータを書込むため、前記記憶素子に近接して配置された書込み素子と、
    を含む記憶手段であって、
    データは、前記記憶素子内に磁区および磁壁の位置として格納される、
    記憶手段。
  13. 前記記憶素子に駆動電流を印加して、特定の磁区を、前記読取りおよび書込み素子の一つを通過して移動させ、前記記憶素子からデータを読取りまたは書込みできるようにするための電流源をさらに含む、請求項12に記載の記憶手段。
  14. 前記駆動電流は、交互する高電流および低電流パルスを有するパルス電流であって、前記低電流パルスは、前記磁区および磁壁を前記第一強磁性層を越えて移動させ前記第二強磁性層で停止させるため、JCよりは大きいがJCよりは小さい比較的に低い電流密度(Jlow)を有し、前記高電流パルスは、前記磁区および磁壁を前記第二強磁性層を抜け出て移動させせるため、JCより大きい比較的に高い電流密度(Jhigh)を有する、請求項13に記載の記憶手段。
  15. 前記磁壁は、前記第一強磁性層中の前記低電流パルスの下で第一速度(V)を有し、前記第一強磁性層中の前記高電流パルスの下で第二速度(V’)を有し、前記第二強磁性層中の前記高電流パルスの下で第三速度(V)を有し、前記低電流パルスの持続時間(Dlow)は、L/V以上であるが2×L/Vよりは短く、前記高電流パルスの持続時間(Dhigh)は、L/V以上であるがL/V+L/V’よりは短い、請求項14に記載の記憶手段。
  16. 前記読取り素子または書込み素子は、低電流パルスの終端だが次の高電流パルスの前で前記記憶素子からの読取りまたはこれへの書込みを行う、請求項15に記載の記憶手段。
  17. 請求項2に記載の前記構造を含む記憶素子を形成するステップと、
    前記記憶素子からデータを選択的に読取るステップと、
    前記記憶素子の中にデータを選択的に書込むステップと、
    を含む方法であって、
    データは、前記記憶素子中に磁区および磁壁の位置として格納される、
    方法。
  18. 前記選択的読取りおよび書込みは、前記記憶素子に駆動電流を印加し、前記磁区を読取りまたは書込み素子を通過して移動させることによって実施される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記駆動電流は、交互する高および低電流パルスを有するパルス電流であって、前記低電流パルスは、前記磁区および磁壁を前記第一強磁性層を越えて移動させ前記第二強磁性層で停止させるため、JCよりは大きいがJCよりは小さい比較的に低い電流密度(Jlow)を有し、前記高電流パルスは、前記磁区および磁壁を前記第二強磁性層を抜けて移動させせるため、JCより大きい比較的に高い電流密度(Jhigh)を有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記磁壁は、前記第一強磁性材料層中の前記低電流パルスの下で第一速度(V)を有し、前記第一強磁性材料層中の前記高電流パルスの下で第二速度(V’)を有し、前記第二強磁性材料層中の前記高電流パルスの下で第三速度(V)を有し、前記低電流パルスの持続時間(Dlow)は、L/V以上であるが2×L/Vよりは短く、前記高電流パルスの持続時間(Dhigh)は、L/Vと等しいかやや長いがL/V+L/V’よりは短い、請求項19に記載の方法。
  21. 前記選択的読取りまたは書込みは、低電流パルスの終端だが次の高電流パルスの前で行われる、請求項20に記載の方法。
  22. 交互する少なくとも複数の第一強磁性層と第二強磁性層とを含む記憶素子を形成するステップであって、前記第一強磁性層の各々は第一限界電流密度(JC)を有し、前記第二強磁性層の各々は第二限界電流密度(JC)を有し、JC<JCであり、前記記憶素子は、間に位置する磁壁によって相互に隔てられた、交互する複数の相反対方向の磁区をさらに含み、データは、前記記憶素子中に磁区および磁壁の位置として格納される、前記ステップと、
    前記記憶素子に駆動電流を印加して、前記磁区および磁壁を読取り素子または書込み素子を通過して移動させるステップであって、前記駆動電流は、JCより大きい一定電流密度(JCconstant)を有し、前記磁壁は、前記第一強磁性層中の前記駆動電流の下で第一速度(V)を有し、前記第二強磁性層中の前記駆動電流の下で第二速度(V)を有し、V<Vである、前記ステップと、
    前記磁壁速度がVに等しくなったとき、前記記憶素子からデータを選択的に読取り、またはこれに書込むステップと、
    を含む方法。
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