JP2010513901A - 癌バイオマーカー - Google Patents

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Abstract

癌、特に男性対象における前立腺癌を検出するためのバイオマーカーであって、少なくとも1種のホメオドメインを含有する転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片を含むバイオマーカーを提供する。前立腺癌の検出及び/又は治療における前記バイオマーカーの使用は、その方法及びキットと共に提供される。

Description

本発明は、前立腺癌のバイオマーカーとしての、少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチドの使用に関する。
前立腺癌は、近年男性の癌関連死の主要な原因であり、イギリスだけでも毎年10000人の男性が亡くなっている。しかし、前立腺癌を非侵襲的に検出するために利用できるバイオマーカーは現在のところ、前立腺特異的抗原(PSA)にほぼ限られている。血清中PSAレベルは、前立腺癌患者で有意に上昇し、PSA試験は近年、この疾患の進行及び治療に対する応答性を観察するために使用されている。
残念なことに、PSA試験にはいくつかの重大な欠点がある。PSAレベルは前立腺のその他の非癌性症状、例えば、前立腺症及び良性の肥大でも有意に上昇するので、必ずしもPSAレベルの上昇の検出が患者の前立腺癌の真な指標とはならない。さらに、PSAレベルは、疾患の大きさ又は結節若しくは骨転移の発症に必ずしも関連していない。
全PSAに対する遊離PSAの比及び「PSA速度」などの徴候を使用する近年の試みは、擬陽性のレベルが非常に高く、不必要な侵襲性生検が大量に生じるためほとんど成功しないことがわかっている。
実際に、PSAのレベルは、前立腺癌では非常にゆっくりしか上昇しないと考えられ、したがって、PSAレベルを測定する場合、陽性の結果が得られる頃には疾患はかなり進行してしまっていることが多い。さらに、PSAレベルは、年齢及び前立腺の大きさによって変動し得るので、正規化しなければならない。
カリクレイン、つい最近ではe−カドヘリンの80kDa断片(Kuefer他、2005)を含め、前立腺癌の他の有望な化学的マーカーもいくつか存在する。これらのバイオマーカーも、PSAに関して前述した顕著な欠点の多くを示す傾向がある。
したがって、当業界では信頼できる前立腺癌バイオマーカーが必要とされている。
驚くべきことに、ホメオティック転写因子HOXC4が前立腺腫瘍から分泌され、その血清中濃度が前立腺癌の患者で有意に上昇することを発見した。したがって、血清などの体液中におけるHOXC4の存在は、早期及び後期前立腺癌の有用な指標となる。
第2のHOXタンパク質HOXB6と第3のタンパク質HOXB5も、類似の結果を示すことも発見した。HOXA3とHOXD9も、バイオマーカーとして有用であると考えられる。
前立腺癌由来細胞系LNCaP及びPC3、さらには初代前立腺癌細胞において、ホメオドメイン含有転写因子Engrailed2(EN−2)がRNAレベル及びタンパク質レベルの両方で発現していることをさらに確認した。さらに、EN−2タンパク質は、この細胞の周囲の培地に分泌され得る。
驚くべきことに、前立腺癌の患者において、PSAレベルが正常であることが認められていても、これらの癌マーカーすべてのレベルの上昇を検出することができた。これはさらに、本発明のマーカーは、その他のマーカー、例えば、PSAと比較すると、前立腺癌の診断において信頼性が高いことを示している。
したがって、第1の態様では、本発明は、前立腺癌のバイオマーカーとしての、少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子又はそれらの断片の使用を提供する。ホメオドメイン含有転写因子の例には、HOX及びEN−2ペプチドが含まれる。本発明はまた、患者の試料中において少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子を検出することを含む、前立腺癌疾患の診断方法に関する。
少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド又はそれらの断片は、体液中で検出可能であることが特に好ましい。
好ましくは、バイオマーカーはHOXC4単独である。バイオマーカーはHOXB5単独が好ましく、又はHOXB6単独がより好ましい。バイオマーカーはEN−2単独も好ましい。バイオマーカーはHOXA3単独も好ましい。バイオマーカーはHOXD9単独も好ましい。しかし、組合せも好ましい。このような組合せには、HOXC4及びHOXB5;HOXC4及びHOXB6;HOXB5及びHOXB6;HOXC4、HOXB5及びHOXB6;EN−2及びHOXC4;EN−2及びHOXB5;EN−2及びHOXB6;EN−2、HOXC4及びHOXB5;EN−2、HOXC4及びHOXB6;EN−2、HOXB5及びHOXB6;EN−2、HOXC4、HOXB5及びHOXB6が含まれる。このような組合せにはさらに、HOXA3及び/又はHOXD9の1つ又は両方を含めることができる。他の組合せには、HOXA3及びHOXD9;HOXA3及びHOXC4;HOXA3及びHOXB5;HOXA3及びHOXB6;HOXA3及びEN−2;HOXD9及びHOXC4;HOXD9及びHOXB5;HOXD9及びHOXB6;HOXD9及びEN−2が含まれる。マーカーの特に好ましい組合せには、HOXC4、HOXB5、HOXB6及びEN−2の1つ又は複数、好ましくはすべてが含まれる。
好ましくは、体液は血清又は尿である。その他の好ましい体液は以下に説明する。
HOX遺伝子は、発生早期に細胞及び組織のアイデンティティを決定するホメオドメイン含有転写因子のファミリーである(Morgan、2006の総説)。Miller他、2003を含む最近の刊行物においては、前立腺癌腫瘍細胞で発現して細胞内に保持されるすべてのタンパク質一つ一つが効率的に同定されたことが報告された。もちろん、これは、HOXペプチドを含む、全部で約10000から12000個のタンパク質が同定されたことを意味する。
しかし、我々は驚くべきことに、前立腺癌細胞で発現したこれらの数千のタンパク質の中から、例えば、HOXC4タンパク質は細胞外でも認められ、前立腺癌の優秀なバイオマーカーであることを発見した。
これはいくつかの理由によって、驚くべきことである。第1に、HOXC4は、転写因子であり、したがって、血清中で見出すことは予測されなかった。第2に、前立腺癌ではその他のバイオマーカーが知られているが、信頼できるバイオマーカーは依然として発見しにくく、例えば、PSAに関する前述の問題が参考となる。実際に、HOXC4は、図1に示したように、早期及び後期両方、特に後期のバイオマーカーである。
したがって、このタンパク質は、その他の前立腺癌細胞で発現することが知られていたものの、これまで前立腺癌のバイオマーカーとして同定されていなかった。前立腺癌細胞においては、他にも数千のタンパク質が発現しているのだが、その多くは前立腺癌のバイオマーカーとして記述されることはなかった。このことについては、HOXB5及びHOXB6を含むその他のHOXペプチドについても同様である。
HOXペプチドのように、Engrailed(En)タンパク質はまた、発生中に非常に高い程度の機能保存を示すホメオドメイン含有転写因子である(Morgan、2006の総説)。元々のEn遺伝子はショウジョウバエにおいて研究がすすめられ、En変異体は前翅及び後翅の間の境界を形成することができない遺伝子として特徴づけられた(Garcia−Bellido及びSantamaria、1972)。Enの脊椎動物相同体は同様に発生中調節的役割を担い、それには四肢の発達及び早期の特異化及びその後の神経系の軸索伸長の両方が含まれる(Morgan 2006)。
転写調節に加えて、ENタンパク質は見かけ上無関係であるが、機能的に重要ないくつかのその他の特性を有する。第1には、細胞から分泌され、その他の因子によって内部に取り入れられる能力である(Cosgaya他、1998;Joliot他、1998;Morgan、2006の総説)。この現象の基本となる正確な機構はわかっていないが、ホメオドメインに位置する保存された核外輸送配列に依存することは明らかである(Maizel他、1999;Chatelin他、1996;Derossi他、1996;Joliot他、1997)。
発生上の役割に加えて、En−2は近年、乳癌において潜在的な癌遺伝子であることが示された(Martin他、2005)。EN−2を発現するように強制された非腫瘍形成性マウス***細胞系はその後、細胞周期の短縮及び細胞と細胞の接触の欠如を含むいくつかの悪性特性を示す。さらに、EN−2のRNAiサイレンシングでは、EN−2はヒト乳癌細胞系において形質転換表現型の維持に必要であることを示している。
我々はEN−2が、細胞系LNCaP由来の前立腺癌及び前立腺癌由来のヒト組織試料中で過剰発現し、分泌されることを発見した。さらに、EN−2は、腺管細胞及び腺癌腫瘍から分泌され、前立腺癌患者の尿中に存在する。EN−2が前立腺癌のマーカーであることが示唆されたのはこれが最初である。
好ましくは、少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の有無を検出する。
好ましくは、少なくとも1種のHOXペプチドは、HOXペプチド又はそれらの断片が血清又は尿などの体液中で検出可能であるならば、以下に挙げたような任意のHOXペプチドから選択される。
好ましくは、少なくとも1種のHOXペプチド又はそれらの断片は、HOXA、HOXB、HOXC又はHOXDサブファミリー由来である。複数のHOXペプチドを使用する場合、これらは、同一のファミリー由来、又はファミリーの組合せ由来であってよい。同一タンパク質の断片又は異なるタンパク質の断片による断片の組合せも考慮される。異なるペプチドの組合せはより正確な診断を行うことができる。HOXペプチドは、HOXA4、HOXA1、HOXA7、HOXB3又はHOXB9ではないことが好ましい。
HOXペプチドは、HOXC4ペプチド、及び/又はHOXB6ペプチド及び/又はHOXB5ペプチド、及び/又はHOXA3ペプチド、及び/又はHOXD9ペプチド又はそれらの断片であることが特に好ましい。
好ましくは、HOXC4ペプチドは配列番号1(NCBI受託番号P09017、gi:123279)又はそれらの断片で提供されるものである。好ましくは、HOXB6ペプチドは配列番号2(NCBI受託番号P17509、gi:116242515)又はそれらの断片で提供されるものである。好ましくは、HOXB5ペプチドは配列番号3(NCBI受託番号P09067、gi:400000)又はそれらの断片で提供されるものである。好ましくは、EN−2ペプチドは配列番号4(NCBI受託番号P19622、gi:21903415)又はそれらの断片で提供されるものである。好ましくは、HOXA3ペプチドは配列番号5(mRNA NCBI受託番号NM_030661、gi:84043946)又はそれらの断片で提供されるものである。好ましくは、HOXD9ペプチドは配列番号6(mRNA NCBI受託番号NM_014213、gi:23397673)又はそれらの断片で提供されるものである。
HOXC4、HOXC4ペプチド又はそれらの断片について記載したが、明記しない限り、これらの用語は同義に使用できることを理解されたい。その他のHOXペプチド及びEN−2も同様である。
さらに、本明細書ではHOXC4、HOXB6、HOXB5、HOXA3又はHOXD9について記載したが、明記しない限り、これはまたその他のHOXペプチド、又はそれらの組合せに適用される。
同様に、本明細書では特定の配列、例えば、参照配列又は配列番号を記載したが、明記しない限り、これは全配列番号及び以下に挙げたHOX配列のいずれにも適用される。
好ましくは、断片は、参照配列(例、HOXC4、HOXB6、HOXB5、HOXA3、HOXD9又はEN−2)に対して少なくとも80%の配列相同性、より好ましくは参照配列に対して85%、より好ましくは90%、より好ましくは95%、より好ましくは97%、より好ましくは99%、最も好ましくは99.9%の配列相同性を含み、又は必要に応じてそれに近い配列相同性を含む。配列相同性を確立するために適切な方法には、BLASTプログラムが含まれる。
好ましくは、断片は、参照配列(例、HOXC4、HOXB6、HOXB5、HOXA3、HOXD9又はEN−2)に対して少なくとも80%の配列同一性を含み、より好ましくは参照配列に対して85%、より好ましくは90%、より好ましくは95%、より好ましくは97%、より好ましくは99%、最も好ましくは99.9%の配列同一性を含み、又は必要に応じてそれに近い配列同一性を含む。配列同一性を確立するために適した方法には、BLASTプログラムが含まれる。
本明細書でこの用語を使用したように、ポリペプチドの1つの配列がその他のポリペプチドの配列と十分に高い程度の同一性又は類似性を有するならば、2種類のペプチドは「相同」であると言われる。「同一性」は、整列した配列の任意の特定の位置において、アミノ酸残基が配列間で同一であることを示す。「類似性」は、整列した配列の任意の特定の位置において、アミノ酸残基が配列間で類似の種類であることを示す。同一性及び類似性の程度は、容易に計算することができる(「コンピュータによる分子生物学(Computational Molecular Biology)」Lesk,A.M.編、Oxford University Press、New York、1988;「バイオコンピューティング、情報学及び遺伝子プロジェクト(Biocomputing.Informatics and Genome Projects)」Smith,D.W.編、Academic Press、New York、1993;「配列データのコンピュータ分析(Computer Analysis of Sequence Data)」Part 1、Griffin,A.M.及びGriffin,H.G.編、Humana Press、New Jersey、1994;「分子生物学における配列分析(Sequence Analysis in Molecular Biology)」von Heinje,G.、Academic Press、1987;及び「配列分析プライマー(Sequence Analysis Primer)」Gribskov,M.及びDevereux,J.編、M Stockton Press、New York、1991)。本明細書で言及したように、パーセント同一性は、BLASTバージョン2.1.3を使用して、NCBI(the National Center for Biotechnology Information;http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)によって指定された初期設定変数[ブロッサム62マトリクス;ギャップ開始ペナルティ=11及びギャップ伸長ペナルティ=l]を使用して決定される。
好ましくは、この断片は、配列番号1、2、3、4、5若しくは6などの参照配列から少なくとも4個の連続したアミノ酸、より好ましくはこの参照配列から少なくとも5個、より好ましくは少なくとも6個、より好ましくは少なくとも7個、より好ましくは少なくとも8個の連続したアミノ酸を含むが、少なくとも10、15、20、25、30、50、75、100、150、200、225個の、及び少なくとも250個までのアミノ酸のより長い断片も好ましい。断片にはまた、x個のアミノ酸がN末端及び/又はC末端から欠失した切断型ペプチドが含まれる。このような切断型では、xは1又はそれ以上であってよいが(即ち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100又はそれ以上)、好ましくは150未満である。
理論に結びつけはしないが、HOXC4は非古典的な経路を介して、シグナル配列を必要とせずに分泌されると考えられる。したがって、配列番号1で挙げた配列は、血清中に見出されるタンパク質と同一であると考えられる。検出されたバンドは、遺伝子配列をベースにして予測された大きさに対応する大きさ(Mw)であることが観察によって裏付けられている。HOXタンパク質はまた、細胞溶解などのその他の機構によって細胞から遊離することができる。
「バイオマーカー」という用語は当業界を通じて使用されており、過程、事象又は状態に特有な生物学的指標、又は生物学的に生じた指標を意味する。言い換えると、バイオマーカーは、ある種の生物学的状態、例えば、癌組織の存在の指標である。場合によっては、バイオマーカーの異なる形態がある種の疾患状態の指標となることができるが、理論に結びつけはしないが、体液、例えば、血清中でHOXC4ペプチド又はそれらの断片のレベル上昇の存在のみが前立腺癌の指標となると考えられる。例えば、HOXC4ペプチドの異なるグリコフォームが分泌されることは今のところ考えられていないが、それでもこれらは本発明に包含される。例えば、HOXC4では、異なるグリコフォーム、例えば、変化したグリコフォーム構造又は糖含量が測定され得るが、これらは包含され、前立腺癌進行の指標となることもできる。HOXC4ペプチド又はそれらの断片の切断、変異、又は欠失又は連結も考えられる。
しかし、本発明の基礎となる主要な発見は、体液、例えば、血清中において検出可能なHOXC4のレベルの有意な増加があることである。HOXC4は分泌されるが、死細胞から漏出するHOXC4タンパク質による可能性があることも考えられる。同様に、EN−2は、障害を受けた、又は死んだ細胞からの漏出によって体液中に分泌し、検出可能になる可能性がある。このようなレベルの上昇は、早期及び後期両方の前立腺癌の指標となる。対照レベル又は正常レベルと早期前立腺癌との間には顕著な上昇があるが、前立腺癌の早期と後期の間にも非常に顕著な上昇がある。概して、前立腺癌の実体及び状態も検出できることが本発明の利点である。これは、予後及び適切な治療の提供に役立つ。
良性の前立腺肥大症BTH(BPH)などの過剰な状態を区別することができることも本発明の利点である。前立腺の肥大を導くこのような状態は、前立腺癌の存在を決定するための確立された技術、例えば、直腸診(DRE)を使用して前立腺癌と誤診される可能性がある。不快で、有害な恐れもあり、不正確でもあり得る侵襲性技術を使用せずに、正確な診断を提供できることは、本発明のもう1つの利点である。さらに、本発明は特に高感度である。好ましくは、本発明の方法は、その他のいかなる検出方法よりも前に、且つ前立腺癌の明白な徴候が出現する前に、前立腺癌の発症を検出することができる。したがって、このような処置に反応性が高く、且つ転移段階に入る可能性が高くないときに、癌を早期に治療することができる。
前立腺癌の異なる型が知られている。最も一般的には前立腺細胞で発生し、前立腺癌(prostate adenocarcinoma)として知られている。しかし、前立腺癌のその他の型、例えば、肉腫、小細胞癌及び移行上皮癌が存在する。本発明の方法は、腺癌の検出が好ましいが、これらの種類の癌のいずれかの発症を検出するために使用することができる。
癌の進行は、病期変化によってモニターされる。これは、癌がどのくらい進行していて、拡散しているかどうかを示す。スコアは1から4に進み、各病期で予後が段階的に悪くなる。
病期1:悪性細胞が前立腺に限定されている。リンパ節又はその他の器官には広がっていない。グリーソンスコアは、2から4の間で、前立腺の5パーセント未満が腫瘍増殖からなる。
病期2:グリーソンスコアは5以上で、前立腺の5%超が異常な増殖を示す。癌はまだ、前立腺に限定されている。
病期3:悪性細胞が精嚢に広がっているが、リンパ節又はその他の器官には広がっていない。
病期4:リンパ節、骨盤組織又はより遠くの器官に影響が及んでいる。
好ましくは、本発明の方法は、ステージ1又はステージ2の、より好ましくはステージ1の前又は間に前立腺癌の発症を検出する。
本発明のペプチドバイオマーカーは、診断法、例えば、臨床スクリーニングにおいて、及び予後評価、治療結果のモニター、特定の治療的処置に最も応答する可能性が高い患者の同定の方法、並びに薬剤スクリーニング及び薬剤開発において使用することができる。さらに、本発明のバイオマーカー及びそれらの使用は、新規薬剤治療の同定及び薬剤治療の新規標的の発見に役立つ。
したがって、他の態様では、本発明は、少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片を検出及び/又は定量することを含む、前立腺癌の進行の診断又はモニターの方法を提供する。好ましくは、このペプチドは、配列番号1、2、3、4、5又は6によるアミノ酸配列を含むか、又はそれらから成る。好ましくは、少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片は、試験対象の生物試料に存在する。前記生物試料は、好ましくは体液試料である。
体液は、細胞液、脳脊髄液(CSF)、***、尿、血液、リンパ液又は唾液を含む任意のヒト体液であってよい。しかし、体液は全血、特に血清又は尿であることが特に好ましい。体液は、細胞全体/無傷細胞を実質的に、又は完全に含まないことも好ましい。好ましくは、体液は、血小板及び細胞残渣(例えば、細胞の溶解によって生じたもの)を含まない。好ましくは、体液は、原核細胞及び真核細胞の両方を含まない。
このような体液は、任意の数の当業界で公知の手段、例えば、当業者に明らかな手段によって得ることができる。例えば、尿試料は容易に入手可能で、血液又は血清試料は、例えば、針及びシリンジを使用することによって非経口的に入手することができる。細胞を含まない、又は実質的に細胞を含まない試料は、体液に、限定はしないが、遠心及び濾過を含む当業者に公知の様々な技法を施すことによって得ることができる。
一般的に、非侵襲性技術を使用して試料を得ることが好ましいが、組織ホモジェネート、組織切片及び生検標本などの試料を得ることも依然として好ましい。
本発明のモニター方法は、前立腺癌の発症、進行、安定化、改善及び/又は緩解を検出するために使用することができる。したがって、少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片の検出は、医師に特定の治療を指示させるために、疾患の進行を測定するために使用することができる。
好ましくは、少なくとも2回の検出及び/又は定量ステップを、好ましくは時間的に間隔をおいて、例えば、数日間、数週間、数年間又はより好ましくは数カ月間おいて行って、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド、又はそれらの断片のレベルが変化したかどうかを決定することにより、癌の進行が変化したかどうかが示される。これによって、ペプチドのレベルの経時的な上昇は癌の発症又は進行を示し、ペプチドのレベルの減少は癌の改善及び/又は緩解を示す可能性があるので、2回以上採取された試料中のバイオマーカーのレベルの比較が可能となる。
好ましくは、本発明による診断の、又はモニターの方法は、1種又は複数の対照におけるレベルと試験試料中に存在するペプチドのレベルとを比較することを含む。こうして、発症又は進行をモニターするために、好ましくは、対照は同じ患者の以前の試料から得ることができる。しかし、対照は、集団、特に前立腺癌のない健康な、又は正常な集団で正規化することができることも好ましい。言い換えると、対照は正常な対照の正常な対照試料中で発見されたバイオマーカーのレベルからなることができる。
したがって、少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片の量を定量又は検出すること、及び前記試験試料中の前記ペプチドの量を正常対象又は疾患発生前の健康な同対象から得られた対照の正常生物試料中に存在する量と比較することを含む、前立腺癌の診断方法を提供する。試験試料中に少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片のレベルの有意な上昇が認められる場合、疾患が進行しているか、又は発症していることの指標となる。
前述のように、少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片のこの検出方法は、早期前立腺癌の検出に特に有用であり、PSAレベルを検出する伝統的な試験よりも感受性が高い。したがって、本発明の方法は、患者が従来の方法、例えば、PSAの検出を使用して癌について陰性であると試験されたときに、癌を確認するために特に有用である。
一般的に、少なくとも1種のHOXペプチド又はEN−2ペプチドの体液中への分泌のレベルは、以下に説明した範囲内である。
「ペプチド」及び「タンパク質」という用語は、特に明記しない限り、本明細書では交換可能であることが理解されよう。
例えば、表1及び図1は、HOXC4血清タンパク質濃度の非常に大きな上昇を示している。表2及び図2は、HOXB6と類似の結果を示している。HOXB6が後期前立腺癌のバイオマーカーであることも示した(データは示さず)。HOXB5はまたバイオマーカーであるが、HOXB6又はHOXC4よりも好ましくない(表3及び図7)。その他の代わりのバイオマーカーには、HOXA3及びHOXD9が含まれる(図8参照)。
好ましくは、標準的方法、例えば、「t検定」を使用することによって測定して、信頼区間が好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.5%、より好ましくは少なくとも99.95%、最も好ましくは少なくとも99.99%であれば、上昇は統計的に有意である。
好ましくは、対照と早期前立腺癌の指標となる試料との間の上昇は、約110〜200%の間、より好ましくは約120〜180%の間、より好ましくは約130〜160%の間、より好ましくは約140〜150%の間、より好ましくは約110〜140%の間、より好ましくは約115〜130%の間、より好ましくは約120〜130%の間、より好ましくは約120〜140%の間、最も好ましくは約125%である。前記終点のその他の組合せも考慮される。
後期癌又は進行癌の測定に関して、対照と前記の後期前立腺癌の指標となる試料との間の上昇は、約400〜800%の間、より好ましくは約450〜750%の間、より好ましくは約500〜700%の間、より好ましくは約520〜680%の間、より好ましくは約540〜640%の間、より好ましくは約550〜620%の間、より好ましくは約560〜600%の間、より好ましくは約570〜590%の間、最も好ましくは約580%である。増加はまた、550〜800%又は400〜600%の範囲内であってよい。前記終点のその他の組合せも考慮される。
早期癌及び後期癌の間の上昇は、正常な(即ち、癌ではない)対照に対して、又は早期試料に対して、又は同患者の対照に対して測定することができる。早期試料に対しては、約100%と300%との間、より好ましくは約150%と250%との間、より好ましくは約175%と225%との間、より好ましくは約185%と215%との間、より好ましくは約100%と220%との間、より好ましくは約170%と300%との間、最も好ましくは約200%の上昇が好ましい。
前述のように、本明細書で少なくとも1種のホメオドメイン含有ペプチドについて記載している場合、明記しない限り、これはHOXペプチド、例えば、HOXC4、HOXB6、HOXB5、HOXA3及びHOXD9並びにEN−2ペプチドに適用される。
本明細書で少なくとも1種のHOXペプチド又は複数のHOXペプチドについて記載している場合、明記しない限り、これはHOXC4、HOXB6、HOXB5、HOXA3及びHOXD9、並びに特に以下に挙げたその他のHOXペプチドに適用される。
体液、好ましくは血清1ml当たりの少なくとも1種のHOX又はEN−2タンパク質の絶対量については、これは、対照試料では好ましくは約0.5〜1.5ng/mlの間、より好ましくは約0.75〜1.25ng/mlの間、最も好ましくは約1.0ng/mlである。早期癌試料では、好ましい範囲は、約2.0〜5.0ng/mlの間、より好ましくは約2.5〜4.5ng/mlの間、より好ましくは約2.5〜4.0ng/mlの間、より好ましくは約2.75〜3.5ng/mlの間、より好ましくは2.75〜3.0ng/mlの間、より好ましくは約2.0〜3.5ng/mlの間、より好ましくは約2.0〜3.0ng/mlの間、最も好ましくは約3.0ng/mlである。
後期癌試料では、好ましい範囲は、約6.0〜20ng/mlの間、より好ましくは約8.0〜15ng/mlの間、より好ましくは約8.5〜13ng/mlの間、より好ましくは約9.0〜12ng/mlの間、より好ましくは約9.5%〜11ng/mlの間、より好ましくは約7〜13ng/mlの間、より好ましくは約8.5〜16ng/mlの間、最も好ましくは約10ng/mlである。
「診断」という用語は、前立腺癌の有無と共に前立腺癌の進行段階、例えば、早期若しくは後期、又は良性若しくは転移性前立腺癌の同定、確認及び又は特徴付けを含む。
癌疾患段階の「早期」及び「後期」の性質は、医師によって決定されることが理解されよう。これらはそれぞれ、非転移性及び転移性と呼ぶことができることも考えられる。
本発明はまた、対象の生物試料中に存在する少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド、又はそれらの断片を検出及び/又は定量することを含む、前立腺癌の治療効果のモニター方法を提供する。前記のように、治療中に何らかの進展があったかどうか、言い換えると、少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片のレベルが上昇又は減少したかどうかを判定するために、2種類の試料を、時間的に間隔をおいて、例えば、2、3カ月おいて得ることが好ましいと考えられる。前記少なくとも1種のHOXペプチド又はEN−2ペプチドのレベルの減少は、疾患が緩解し、したがって、治療計画が成功していることを示す。疾患のこのようなモニターは、患者が治療に反応しているかどうか、又は治療に反応しないかどうかを迅速に示す。後者ならば、他の治療法を提供することができる。したがって、このような方法は、治療計画が効果的であるかどうかの速やかな指標を提供し、患者に効果が認められるまで、医師がこのような治療計画を変更するのを可能にする。
本発明の方法では、試験試料中のペプチド又はそれらの断片の量は、1種又は複数の対照中に、及び/又は前記の同一試験対象の早期に採取した1種又は複数の以前の試験試料中に存在する量と比較することが好ましい。早期と後期の試料間の時間の長さは、ほんの数日であってよいが、数カ月又は数年であってもよく、医師が疾患の進行及び患者の病歴に基づいて決定する。或いは、対照は、疾患のない患者の試験試料であってよい。
ペプチド又はそれらの断片は、前記バイオマーカーの存在を確認することによって検出する。試料中に存在するバイオマーカーの量の定量には、好ましくは、試料中のペプチドバイオマーカーの濃度の測定が含まれる。検出及び/又は定量のステップは、試料に直接的に、又はそれらの抽出物若しくはそれらの希釈物について間接的に実施することができる。
本発明は、バイオマーカーに関し、これらが体液中で検出可能でなければならないことが理解されよう。HOXファミリーのいくつかの構成要素は体液中では検出不可能で、したがって、本発明によるバイオマーカーではない。
少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片の検出可能なレベルは他のところで論じるが、HOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片が検出可能ではない理由はいくつかあり得ることは理解されよう。理論に結びつけることはしないが、ペプチドが体液中で分解され、即ち、「安定」ではないことが1つの理由であり得る。
したがって、少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片は、実質的に分解されず、且つ/又は体の末梢、即ち、より簡単に試料採取できる、好ましくは腕の皮膚表面近くの静脈でも検出可能である(即ち、検出可能な濃度で存在する)ことが好ましい。
このペプチドは、細胞分解若しくは漏出、又は分泌によって体液中に放出され得る。
少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片の検出及び/又は定量は、生物試料中の特定のタンパク質又はペプチドの存在及び/又は量の検出に適した任意の方法によることができる。これは、バイオマーカーの直接的検出法、例えば、MALDI−TOF又はSELDIによることが可能である。
しかし、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド又はそれらの断片が1種又は複数のリガンドとの相互作用によって直接的又は間接的に検出されることも好ましい。このようなリガンドには、抗HOX抗体若しくは抗EN−2抗体又はそれらの結合断片、アプタマー、又はオリゴヌクレオチドを含めることができる。これらのリガンドは、HOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片に特異的に結合することができなければならないことは理解されよう。それは適切に標識され、アフィニティータグを含むことができる。適切な標識は、蛍光、放射活性又はルミネセンスであってよい。標識は、抗体に直接、又はリンカーを介して結合することができる。
例えば、検出及び/又は定量は、MALDI−TOF、SELDI、1−D又は2−Dゲルをベースにした分析系、液体クロマトグラフィーと質量分析技術を併用する液体クロマトグラフィーからなる群から選択された1種又は複数の方法によって実施することができる。これらの後者は、好ましくは、ICAT(登録商標)又はiTRAQ(登録商標)(いずれもApplied Biosystems、USAから入手)を含むことができる。
液体クロマトグラフィー技術は、HPLC(高圧液体クロマトグラフィー)又は低圧液体クロマトグラフィー(LPLC)も含むことができる。さらに、薄層クロマトグラフィー、NMR分光法及び本明細書で説明した任意のその他の方法も好ましい。
ペプチド又はそれらの断片は、免疫学的方法、例えば、サンドイッチ免疫測定法、例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、放射性免疫測定法(RAI)、酵素免疫測定法(EIA)、ウェスタンブロッティング、免疫沈降法を使用して、検出及び/又は定量することができる。また、例えば、金、銀若しくはラテックス粒子、磁石粒子又はQ−dotの使用を含むことができる粒子ベースの免疫測定法が好ましい。このような方法は、例えば、マイクロタイタープレート又はストリップフォーマット又は「チップ」上で実施することができる。
特に好ましいのは、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチドに特異的な抗体を含むELISAである。1種又は複数の抗HOX抗体又は抗EN−2抗体を、直接又はリンカーを介して、レポーター分子、例えば、放射性同位元素、蛍光分子、ルミネセンス分子又は酵素に結合させることが好ましい。好ましい酵素の一例は、Invitrogen社、UKから市販されているアルカリホスファターゼであるが、その他のレポーターが当業界では知られている。
抗ヒトHOXC4抗体の一例は、Abcam社、UKからカタログ番号ab24338として市販されている。これは、ウサギの抗ヒトHOXC4抗体で、したがって、HOXC4抗体複合体を検出するために、レポーター、例えば、アルカリホスファターゼに結合させた抗ウサギIgG第2抗体を使用することが好ましいことがあり得る。抗HOXB6抗体の一例は、Abcam社からカタログ番号ab26077として市販されている。抗HOXB5抗体の一例は、Abcam社からカタログ番号ab26079として市販されている。抗HOXA3抗体の一例は、Abcam社からカタログ番号ab28771として市販されている。抗HOXD9抗体の一例は、Abcam社からカタログ番号ab60708として市販されている。その他の抗HOX抗体の例が知られている。抗EN−2抗体の一例は、Abcam社からカタログ番号ab45867として市販されている。
ウェスタンブロッティング法はまた、特にこれらは濃度測定データをもたらすことができるので、好ましい。
対照、早期癌及び後期癌の間を区別するために十分な少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチドの存在の適切な比較レベル及びそれらの組合せについて前述している。
抗体を使用する場合、これらは、ポリクローナル、モノクローナル、二重特異性、ヒト化又はキメラ抗体であってよい。抗体は、1本鎖から構成されていてよいが、少なくとも軽鎖又は重鎖から構成されていることが好ましく、HOXエピトープ又はEN−2エピトープに結合するためには、少なくとも1個の相補性決定領域(CDR)が必要であることが理解されよう。
もちろん、1種又は複数のエピトープはリガンド、例えば抗体による結合又は認識に利用可能でなければならないことも理解されよう。抗HOX及び抗EN−2抗体は既に知られているが、異なる特異性を備えた他の抗体又は結合リガンドが必要ならば、これらを得ることができた。抗体の作製方法は当業界では公知である。例えば、ポリクローナル抗体が所望ならば、選択した哺乳類、例えば、マウス、ウサギ、ヤギ又はウマを選択した抗原、例えば、ヒトHOX又はEN−2で免疫することができる。免疫した動物の血清をその後収集し、抗体を得るために、例えば、免疫親和性クロマトグラフィーによって処理する。ヒトHOX又はEN−2は、例えば、ウサギに注射し、ウサギの免疫応答を誘発し、抗HOX又は抗EN−2抗体を生じさせて、標準的方法を使用することによって単離することができる。
もちろん、モノクローナル抗体は当業界で公知の方法によって生成することができ、一般的に好ましい。ハイブリドーマ技術を使用したモノクローナル抗体の一般的な作製方法はよく知られている(例えば、Kohler,G.及びMilstein,C.、Nature 256:495〜497(1975);Kozbor他、Immunology Today 4:72(1983);Cole他、77〜96 Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R.Liss,Inc.(1985)参照)。
したがって、本明細書で記載した抗体は、エピトープ結合領域、例えば、CDRから構成されなければならない。本明細書では、「抗体」という用語は、完全な分子並びにそれらの断片、例えば、エピトープに結合することができるFab、Fab’、F(ab’)及びFvを意味する。好ましくは、抗体はまた、エフェクター部分、例えば、Fc領域を含む。
抗体は、IgE、IgM、IgD、IgA、特にIgGを含む任意の適切な型であってよい。これらの抗体の様々なサブクラスも考慮される。
したがって、バイオセンサーは少なくとも1種のペプチドバイオマーカー又はそれらの断片の検出に使用されることがまた好ましい。バイオセンサーは、例えばバイオマーカーを検出するために、前述したような免疫学的方法、又は電気的、熱的、磁気的、光学的、例えば、ホログラム、又は音響的手段若しくは技術を組み込むことができる。このようなバイオセンサーを使用して、バイオマーカーは検出及び/又は定量することが考えられる。したがって、他の態様では、本発明は、ペプチド又はそれらの断片を検出及び/又は定量するためのバイオセンサーの使用を提供する。
好ましくは、少なくとも1種のHOX又はEN−2バイオマーカーは、「スマート」ホログラムの使用に基づいたバイオセンサー、又は高周波音響システムを使用して検出することができ、特にこのようなシステム自体は立体配置を整列するのに適している。例えば、Smart Holograms Limited、Cambridge UKから市販されているスマートホログラムセンサーでは、ホログラフィック画像はバイオマーカーと特異的に反応するように感光された薄いポリマーフィルムに保存される。曝露すると、バイオマーカーはポリマーと反応し、ホログラムによって表された画像に変化をもたらす。試験結果を読み取ることによって、画像の光学的な明るさ、画像、色及び/又は位置の変化を見ることができる。これは、肉眼によっても読み取ることができる。
少なくとも1種のHOX又はEN−2バイオマーカーを検出及び/又は定量できるバイオセンサーは、試料中の前記バイオマーカーの存在、又は定量値の検出を検出可能な信号に変換するための適切な手段を備えた生体分子認識と組み合わせることが好ましいことは理解されよう。例えば、刻印された認識素子、薄層トランジスター技術、磁気音響共鳴装置及びその他の新たな音響−電気系は、少なくとも1種のHOX又はEN−2バイオマーカーの検出及び/又は定量のために本発明のバイオセンサーで好ましく使用できる。好ましくは、本発明によるバイオセンサーは、HOXC4、HOXB5、HOXB6、HOXA3、HOXD9及びEN−2のうちの1つ又は複数、好ましくは2、3、4、5又は6つを検出する。さらに、好ましいバイオセンサーはまたさらに、前述した様なその他のHOXバイオマーカーを検出することができる。
好ましくは、バイオセンサーは前述したようにリガンド及び/又は抗体を含む。バイオセンサーは、バイオセンサーが少なくとも1種のHOXペプチド、又はEN−2ペプチド又はそれらの断片に特異的に結合することができ、検出手段を提供するように、適切なアレイ又は「チップ」上に提供することができる。適切な検出手段については前述したが、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の特異的結合が実施されたことを示すために使用者に検出可能な信号、好ましくは、HOX若しくはEN−2の濃度又は前記アレイ若しくはチップ上で生じた特異的な結合現象の数の指標を提供することができるレポーター系、例えば、アルカリホスファターゼ又はスマートホログラムを含むことができる。
本発明はさらに、前記検出及び/又は定量のためのキットを提供する。このようなキットは、前立腺癌の診断及び/又はモニターに有用である。したがって、このようなキットは、少なくとも1種のペプチド又はそれらの断片での特異的な結合を可能にするリガンド、好ましくは抗体などのバイオセンサー、及び、例えば本明細書で記載したレポーター系を使用して、使用者に前記特異的な結合を示すための手段を含むことが好ましい。特に言及するならば、キットは、アレイ又はチップを含む。
他の態様では、本発明は、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の発生を抑制することができる物質を同定するために、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の特異的結合及び認識を可能にするバイオセンサー、好ましくはリガンド、最も好ましくは抗体の使用を提供する。好ましくは、この物質は、前立腺癌によるバイオマーカーの産生を抑制することができる。言い換えると、リガンドは、推定若しくは確立された抗前立腺癌治療の効率又は非効率を測定するために使用することができる。
したがって、推定抗癌治療の効率を検出するための方法は、
(a)HOXペプチド又はEN−2ペプチドを発現する細胞全体をインキュベートして、放出されたHOXペプチド又はEN−2ペプチドの量を検出するステップと、
(b)細胞を推定抗癌治療で処理するステップと、
(c)処理後に放出されたHOXペプチド又はEN−2ペプチドの量を検出するステップと、
(d)推定抗癌治療が放出されたペプチドの量に影響を及ぼすかどうかを確認するために処理前後両方に放出されるHOXペプチド又はEN−2ペプチドの量を比較するステップとを含むことができる。
或いは、方法は、
(a)細胞表面上にHOXペプチド又はEN−2ペプチドを発現する細胞全体又はHOXペプチド又はEN−2ペプチドを含有する細胞膜と標識リガンドをインキュベートするステップと、
(b)細胞全体又は細胞膜に結合した標識リガンドの量を測定するステップと、
(c)推定抗癌剤をステップ(a)の標識リガンド及び細胞全体又は細胞膜の混合物に添加し、混合物を平衡に到達させるステップと、
(d)ステップ(c)の後、細胞全体又は細胞膜に結合した標識リガンドの量を測定するステップと、
(e)ステップ(b)及び(d)で結合した標識リガンドの差を比較し、ステップ(d)において結合の減少を引き起こす化合物がHOX又はEN−2発現の阻害剤であり、したがって抗癌剤であるとみなされるステップとを含むことができる。
例えば、前立腺癌細胞系LNCaPなどの細胞系は、このような測定法で使用することができた。LNCaP細胞は、推定された、又は確立された抗癌剤の存在下又は非存在下で増殖することができ、EN−2の相対的発現が比較された。EN−2の発現レベルが低ければ低いほど、抗癌活性が優れていることを示している。発現レベルは、生成されたタンパク質(即ち、最終産物)を検出することによって、又は生成されたRNA(即ち、中間産物)を検出することによって検出することができた。タンパク質産物の検出方法については前述している。RNAは、例えば、定量的PCR又はオリゴヌクレオチドアレイを使用して検出することができる。
前記はまた、本発明の方法及びキットに関する。
本発明によるその他の方法又はキットは、当業者には明らかであろう。これらは、例えば、米国特許出願公開第2006/014301号明細書、米国特許出願公開第2004/063216号明細書、国際公開第01/92879号パンフレット及び国際公開第02/054936号パンフレットで開示されたバイオマーカー検出系を含むことができる。
したがって、本発明は、新たな抗前立腺癌治療法を同定するために使用することができ、推定抗癌剤の効率を測定するために、少なくとも1種のHOX又はEN−2ペプチド又はそれらの断片のレベルを推定抗癌剤の存在下又は非存在下で検出及び/又は定量する。本発明はまた、例えば、アレイフォーマット、例えば、チップ上又はマルチウェルアレイに配列されたハイスループットスクリーニング技術の方法で使用することができる。
前立腺癌は男性に関連した疾患なので、対象又は患者は男性であることは理解されよう。
血清中のHOXC4タンパク質を検索するためのウェスタンブロットの一例の図である。結果はまた、濃度測定によって分析され、各群について全部で6個の試料の平均として示している。エラーバーは平均の標準誤差を示す。これらのデータは、HOXC4が潜在的に、前立腺癌の早期及び後期両方の特異的で正確な診断マーカーであることを示している。 腫瘍が小さく、前立腺に限定されている早期前立腺癌の患者6人及び同年齢の対照6人におけるHOXB6の検出を示した図である。 (a)LNCaP及び原発性腫瘍細胞におけるEN−2発現(βアクチンの一部としての転写レベル)のRT−QPCR分析。(b、c)抗En−2抗体で染色した前立腺癌のコア生検。En2陽性染色(褐色)が腫瘍細胞の細胞質に存在し、最も強い染色が管腔境界に存在する(1)。En2陽性の空胞が管腔境界(2)内に結合しているか、又は管腔内(3)には含まれないことが確認されている。核は青色に染色される。倍率:(a)×100、(b)×60。 (a)正常な前立腺組織、(b)良性の前立腺肥大、及び(c及びd)悪性前立腺腫瘍のTMAコア生検による切片。EN−2染色(褐色)は間質細胞(白い矢印)に存在し、腺内で最も強い染色は管腔境界(黒い矢印)で認められる。核は青色に染色される。倍率:(a〜c)×60、(d)×100。 培地中におけるEN−2タンパク質のウェスタンブロットによる検出を示した図である。 尿中におけるEN−2タンパク質を示した図である。尿は、前立腺癌と合致した徴候を調べ、EN−2タンパク質の存在をスクリーニングした個体から収集した。癌の有無は生検によって調べた。EN−2の予測MWは30kDaであるが、陽性対照(マウス小脳抽出物)では33kDaに第2のバンドも検出された。30kDaのバンドは、生検中に前立腺癌細胞を有する患者の50%の尿中に限られて存在し(C Pa)、陰性生検の患者又は前立腺の良性肥大(BHP)又は高悪性度上皮内新生物(HGPIN)の患者では存在しなかった。 腫瘍が小さく、前立腺に限定されている早期前立腺癌の患者3人及び後期前立腺癌の患者3人及び同年齢の対照3人におけるHOXB5の検出を示した図である。 正常な隣接組織と比較した腫瘍組織における様々なHOXA及びHOXD遺伝子の発現レベルを示した図である。DU145及びPC3は、前立腺腫瘍由来の細胞系である。
(実施例1)
HOXC4
血清は進行したホルモン難治性前立腺癌の患者6人、腫瘍が小さく、前立腺に限定されている早期前立腺癌の患者6人及び同年齢の対照6人から得た。これを脱塩し、12.5%PAGE/SDSゲルを使用して分画した。ヒトHOXC4タンパク質(UniProtKB/スイスプロット登録番号P09017)は、ウサギの抗ヒトHOXC4抗体(Abcam、UK、カタログ番号ab24338)と共にアルカリホスファターゼに結合した抗ウサギIgG第2抗体(Invitrogen、UK)を用いたウェスタンブロッティングを使用して検出した。この方法を使用して、全前立腺癌患者の血清中では高レベルのHOXC4タンパク質が検出されたが、同年齢の対照血清では非常に低いレベルのみしか発見されなかった(図1)。
結果を以下の表1に示す。
HOXC4は、ELISAなどの標準的アッセイ技術を使用することによって、前立腺癌の診断及び/又は予後試験の基礎として使用することができた。これには、患者血清試料中のHOXC4タンパク質の量を定量するために、アルカリホスファターゼなどのレポーターに結合させた抗HOXC4抗体を使用することが含まれる。ウェスタンブロッティングを含むその他の方法も使用することができた。HOXC4タンパク質の量は、疾患が存在するかどうか、及びどの病期に達しているかに関しての指標となるだろう。

表1
(実施例2)
HOXB6
これらの試料中におけるHOXB6の検出は、第1抗体がウサギの抗ヒトHOXB6(Abcam、カタログ番号ab26077)であること以外はHOXC4の通りに実施した。HOXB6タンパク質の相対値は、X線フィルムの濃度測定によって評価した(予測分子量に位置したバンドを使用した)。これらの値は、特定の位置の背景に対するバンドの光学的密度である。したがって、同年齢の対照(AMC)で示されるように相対的な濃度測定値が負の値となりえることが理解されようが、これはHOXB6タンパク質の量が負の値であることを意味するのではないことも理解されよう。
これらのデータを図2で図示する。
表2

(実施例3)
EN−2
定量的PCR(QPCR)を使用して、EN−2の発現レベルをヒト前立腺癌細胞系LNCaPにおいて試験した(Horoszewicz他、1983)。これは、ヒト前立腺癌の転移病変から得られた細胞系で、この癌のin vitroモデルとして広く使用されている。さらに、EN−2の発現を、前立腺腫瘍の生検から得られた組織において試験した。両試料でEN−2が発現していた。原発性の腫瘍細胞ではまた、タンパク質としてEN−2が発現していた。これは、前立腺癌の切片で検出することができた(図3a)。これらの切片でのEN−2染色は、細胞質及び核画分の両方に存在するが、最も強いのは管腔境界及び管腔に入る分泌空胞(secretory bleb)である(図3b、c)。
EN−2が正常な前立腺、良性肥大及び悪性腫瘍の組織に存在する範囲をさらに調べるため、それぞれから代表的な部分を含有する組織マイクロアレイ(TMA)を抗EN−2抗体で染色した。これによって、EN−2は悪性化した腺、特に管腔境界で強く発現しているが(図4)、正常組織及び肥大組織の腺ではいくらか染色することが確認された。全組織ではまた、間質細胞においてEN−2の染色が見られた(図4)。腺における染色を定量するために、各組織を0から3まで記録した。ここで、0は染色しないことを表し、3は最も強い染色を表す。これに基づいて、正常な組織の腺(図4a)のスコアの平均値は0.5(n=10、sd=0.52)で、良性肥大(図4b)では0.67(n=6、sd=0.51)で、悪性腫瘍(図4c&d)は2.3(n=6、sd=0.52)であった。
これらのデータは、EN−2がこれらの前立腺癌細胞で発現していることを明白に示している。
(実施例4)
LNCaP及び原発性前立腺腫瘍細胞の周囲の培地を、EN−2がこれらの細胞から分泌され得るかどうかを確証するために調べた。両方の種類の細胞を2時間培養し、その際に使用した培地を脱塩して濃縮した。この濃縮物中に含有されるタンパク質を、その後アクリルアミドゲルで分離した。ウェスタンブロッティングによって、両方の種類の細胞の周囲の培地にEN−2特異的バンドが存在することが明らかになり(図5)、in vitroにおいて転写されたEN−2タンパク質の標準量を使用した定量によって、LNCaP細胞を培養するために使用した培地中のEN−2の量は3ng/mlであり、一方、原発性腫瘍細胞は48時間で1.75ng/mlを産生することが示された。
(実施例5)
尿試料は、最近前立腺生検及びマッサージを受けた個体17人から入手した。これらの個体のうち、10人で生検に癌があることが発見された。その他のうち、2人は高悪性度前立腺上皮細胞内腫瘍(HGPIN)を有し、3人は良性肥大の徴候を示し、2人は生検部分に癌細胞がなかった。癌と診断された患者のうち5人は、尿中のEN−2の量が多く、癌と診断されなかった個体の尿試料ではEN−2タンパク質の有意な量の含有はなかった(図6)。
(実施例6)
HOXB5
これらの試料中におけるHOXB5の検出は、第1抗体がウサギの抗ヒトHOXB5(Abcam、カタログ番号ab26079)であったこと以外はHOXC4及びHOXB6の通りに実施した。HOXB5タンパク質の相対値は、X線フィルムの濃度測定によって評価した(予測分子量に位置したバンドを使用した)。これらの値は、特定の位置の背景に対するバンドの光学密度である。
表3

これらのデータは図7に図示される。
(実施例7)
尿試料は、前立腺癌の疑いがあり、その後この疾患と診断された個体17人から入手した。尿試料中のEN2のタンパク質レベルは、前述のように評価した。これらの個体の8人(47%)の尿試料で、EN2レベルの上昇が見られた。対照的に、前立腺癌が疑われたが、その後癌が確認されなかった患者15人から得られた尿試料中では、EN2レベルの上昇はなかった(0%)。尿試料中のEN2レベルの上昇が見られ、前立腺癌と診断された患者のうち3人ではPSAレベルの上昇がなかったことは注目に値する。これは、本発明の方法が、従来の検出方法では不十分であった癌の検出に有効であることを示している。
(実施例8)
正常組織及び腫瘍組織におけるHOX遺伝子発現の検出
RNA抽出:腫瘍及び正常な隣接組織のRNAは、Ambion、USAから購入した。細胞培養物のRNAは、RNeasy Miniキット(Qiagen、UK)を使用して抽出した。
cDNA合成:RNAは、まず、65℃で5分間加熱することによって変性させた。RNA1〜5mgを50mlの量で、DTT10mM、dNTPミックス1mM、並びにpolyTプライマー100mg/ml、逆転写酵素(Invitrogen、USA)200単位及びRNASEout(Invitrogen、USA)40単位の最終濃度で37℃で1時間インキュベートした。cDNA合成反応は、試験管に65℃で5分間静置することによって終了させた。
リアルタイムPCR:半定量RT−PCRは、Stratagene MX4000リアルタイムPCR機器を使用して実施した。Stratagene MX4000は、増幅が限られた試薬及び周期の変動に脆弱になる前に、対数反応期中のPCR産物蓄積を測定する。蛍光は、PCR産物レベルの上昇に応じて増加する。各転写物の相対量は、各試料中のベータアクチン転写物の量との比として測定された。
使用したプライマーは以下の表4に挙げた。
結果は図8に示す。この方法を用いることによって、HOXA3及びHOXD9の遺伝子は、腫瘍組織試料で明らかに過剰発現しているので、これらは前立腺癌の潜在的バイオマーカーとして同定された。


(参考文献)

Claims (38)

  1. 体液中における少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子又はそれらの断片を検出及び/又は定量することを含む、前立腺癌の進行の診断又はモニターの方法。
  2. 前記ホメオドメイン含有転写因子がHOXペプチド又はEN−2ペプチドである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ペプチド又はそれらの断片が、HOXC4、HOXB5、HOXB6、HOXA3、HOXD9及び/又はEN−2であるか、又はそれらから得られる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ペプチド又はそれらの断片が、HOXC4、HOXB5、HOXB6及び/又はEN−2であるか、又はそれらから得られる、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記ペプチド又はそれらの断片が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5及び/又は配列番号6であるか、又はそれらから得られる、請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ペプチド又はそれらの断片が、配列番号1、配列番号2、配列番号3及び/又は配列番号4であるか、又はそれらから得られる、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記断片が、前記配列番号に対して少なくとも80%の配列相同性、より好ましくは前記配列番号に対して85%、より好ましくは90%、より好ましくは95%、より好ましくは97%、より好ましくは99%、最も好ましくは99.9%の配列相同性を有する、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記断片が前記配列番号の少なくとも4個の連続したアミノ酸を含む、請求項5又は7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片が試験対象の生物試料中に存在する、請求項3から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記体液が、細胞液、脳脊髄液(CSF)、***、尿、血液又は唾液である、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記体液が血液又は血清である、請求項10に記載の方法。
  12. 前立腺癌の発症、進行、安定化、改善及び/又は緩解を検出するための、請求項1から11までのいずれかに記載の方法。
  13. 少なくとも2回の検出及び/又は定量ステップを、時間的に間隔をおいて行う、請求項12に記載の方法。
  14. 前記少なくとも2回のステップを、数日、数週間、数年又は数カ月間の間隔をおいて行って、少なくとも1種のHOXペプチド又はそれらの断片のレベルが変化したかどうかを判定することにより、癌の進行が変化したかどうかが示され、これによって、前記少なくとも1種のペプチドのレベルの経時的な上昇は癌の発症又は進行を示し、前記少なくとも1種のペプチドのレベルの減少は癌の改善及び/又は緩解を示す可能性があるので、2回以上採取された試料中のバイオマーカーのレベルの比較が可能となる、請求項13に記載の方法。
  15. 試験試料中に存在する前記ペプチドのレベルを1種又は複数の対照におけるレベルと比較することを含む、請求項1から14までのいずれかに記載の方法。
  16. 体液中で検出可能な少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド若しくはEN−2ペプチド又はそれらの断片の量を定量又は検出すること、及び前記試験試料中の前記少なくとも1種のペプチドの量を癌ではない正常対象から得られた対照の正常生物試料中に存在する量と比較することを含み、前記試験試料中に見出される前記少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子又はそれらの断片のレベルの上昇が、前記疾患が進行しているか、又は発症したことを示す、前立腺癌の診断方法。
  17. 「t検定」を使用することによって測定して、信頼区間が好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.5%、より好ましくは少なくとも99.95%、最も好ましくは少なくとも99.99%であれば、前記上昇が統計的に有意である、請求項16に記載の方法。
  18. 対照と早期前立腺癌を示す試料との間の上昇が約110〜200%の間、最も好ましくは約125%である、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 対照と前記後期前立腺癌を示す試料との間の上昇が約550〜620%、より好ましくは約560〜600%の間、より好ましくは約570〜590%の間、最も好ましくは約580%である、請求項16又は17に記載の方法。
  20. 早期試料又は対照に対する上昇が約100%と300%との間、好ましくは約200%であることが早期から後期の疾患の癌の進行を示す、請求項16又は17に記載の方法。
  21. 対象の生物試料中に存在する少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片を検出及び/又は定量することを含む、前立腺癌の治療効果のモニター方法。
  22. 体液中で検出可能な少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の検出及び/又は定量が、MALDI−TOF、SELDI、1種又は複数のリガンドとの相互作用、1−D又は2−Dゲルをベースにした分析系、ICAT(登録商標)又はiTRAQ(登録商標)を含む、液体クロマトグラフィーと質量分析技術を併用する液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー及びNMR分光法からなる群の1種又は複数によって行われる、請求項7から21までのいずれかに記載の方法。
  23. 前記少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の検出及び/又は定量が、サンドイッチ免疫測定法、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、放射性免疫測定法(RAI)、酵素免疫測定法(EIA)、ウェスタンブロッティング、免疫沈降法、及び金、銀若しくはラテックス粒子、磁気粒子又はQ−dotの使用を含む粒子ベースの免疫測定法からなる群の1種又は複数によって行われる、請求項1から22までのいずれかに記載の方法。
  24. 前記少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の検出及び/又は定量が、マイクロタイタープレート、ストリップフォーマット、アレイ又はチップ上で実施される、請求項23に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の検出及び/又は定量が、好ましくはレポーターに結合した前記少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片に特異的な抗体を含むELISAによる、請求項24に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片の検出及び/又は定量がバイオセンサーによって行われる、請求項1から25までのいずれかに記載の方法。
  27. 前立腺癌のバイオマーカーとしての、体液中で検出可能な少なくとも1種のホメオドメイン含有転写因子、例えば、HOXペプチド又はEN−2ペプチド又はそれらの断片の使用。
  28. 前記ペプチド又はそれらの断片が、HOXC4、HOXB5、HOXB6、HOXA3、HOXD9及び/又はEN−2であるか、又はそれらから得られる、請求項27に記載の使用。
  29. 前記ペプチド又はそれらの断片が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5及び/又は配列番号6であるか、又はそれらから得られる、請求項28に記載の使用。
  30. 前記ペプチド又はそれらの断片が、HOXC4、HOXB5、HOXB6及び/又はEN−2であるか、又はそれらから得られる、請求項27に記載の使用。
  31. 前記ペプチド又はそれらの断片が、配列番号1、配列番号2、配列番号3及び/又は配列番号4であるか、又はそれらから得られる、請求項30に記載の使用。
  32. 前記断片が、前記配列番号に対して少なくとも80%の配列相同性、より好ましくは前記配列番号に対して85%、より好ましくは90%、より好ましくは95%、より好ましくは97%、より好ましくは99%、最も好ましくは99.9%の配列相同性を有する、請求項29又は31のいずれか一項に記載の使用。
  33. 前記断片が前記配列番号の少なくとも4個の連続したアミノ酸を含む、請求項29、31又は請求項32に記載の方法。
  34. 前記使用が、臨床スクリーニング、予後評価、治療結果のモニター、特定の治療的処置に最も応答する可能性が高い患者の同定の方法、並びに薬剤スクリーニング及び薬剤開発からなる群から選択される方法における使用である、請求項27から33のいずれか一項に記載の使用。
  35. 体液中で検出可能な少なくとも1種のHOXペプチド、EN−2ペプチド又はそれらの断片に結合する、又は特異的に認識することができるリガンド及びレポーター手段を含む、請求項1から34のいずれかの記載に応じた使用のためのキット。
  36. アレイ又はチップである、請求項35に記載のキット。
  37. 前記体液試料が実質的に細胞を含まない、請求項1から10までのいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記患者がPSAを検出するアッセイを使用して癌について陰性であると既に診断されている、請求項34に記載の使用。
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