JP2010513383A - セロトニン、ドーパミンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤としてのアザビサイクリック化合物 - Google Patents

セロトニン、ドーパミンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤としてのアザビサイクリック化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)’:
Figure 2010513383

[式中:
Aは
Figure 2010513383

であり;
Kは、モノまたはビサイクリックアリール基であり;
は、ハロゲン、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、かかるRは、pの値に基づいて意味が異なっていてもよく;
pは、0〜5の整数であり;
はPであり
ここに、Pは:
Figure 2010513383

であり;
は、水素、C1−4アルキル、Cシクロアルキル、CシクロアルキルC1−3アルキル、ハロC1−2アルキルまたは置換されていてもよいフェニル基であり;
Xは、酸素、−NR−または硫黄であり;
nは、0または1であり;
は、水素またはメチルであり;
は、水素またはメチルであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
は、水素またはC1−4アルキルである]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物、その製造方法、これらの製造に用いる中間体、これらを含有する医薬組成物およびセロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害再取り込み阻害剤としての治療におけるこれらの使用に関する。

Description

本発明は、新規化合物、その製造法、これらの方法で用いられる中間体、セロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)、再取り込み阻害剤として、これらを含有する医薬組成物および治療におけるその使用に関する。
脳組織は、シナプスと称される特定の細胞構造により互いにコミュニケーションをとることができる神経細胞により構成される。シナプスにおける神経間のシグナルの交換は、シナプス後またはシナプス前の受容体と称される特定の標的蛋白質分子に作用する神経伝達物質と称される神経化学的メッセンジャーにより生じる。モノアミンは、共通の化学的特徴を共有する小さい神経伝達物質分子のファミリーを意味し、セロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)を含む。
モノアミン神経伝達物質は、ニューロン間のシナプス軸に放出され、標的細胞の膜上に存在する受容体と相互作用する。神経化学的シグナルの切り替えは、主に、モノアミントランスポーターと称される他の蛋白質分子(5−HTについてはSERT、DAについてはDAT、およびNEについてはNET)により神経伝達物質分子を除去することにより生じる。トランスポーターは、神経伝達物質分子に結合することができ、これをシナプス前末端に移動させ、この細胞機構が、再取り込みと称される。再取り込みプロセスの生理学的阻害は、シナプスレベルでのモノアミンの増加を引き起こし、結果として、神経伝達物質の生理活性の増強を引き起こし得る。
脳におけるセロトニン性神経伝達は、G−蛋白質結合受容体および14のサブタイプを含むリガンド依存性イオンチャンネルの両方を含む受容体の大きなファミリーにより介在され、非常に多くの生理作用に関与している。
SERTでの阻害プロパティーを与える化合物は、ヒトを含む哺乳動物において、この神経系に関連する種々の障害、例えば摂食障害、大うつ病および気分障害、強迫障害、パニック障害、アルコール依存症、痛み、記憶障害および不安を治療する能力を有すると推測される。これらの障害には、うつ病に関連する障害、例えば偽認知症またはガンザー症候群、片頭痛痛み、病的飢餓、肥満症、月経前症候群または遅発性黄体期、たばこ乱用、パニック障害、心的外傷後症候群、記憶喪失、老人性痴呆、後天性免疫不全症症候群痴呆コンプレックス、高齢での記憶障害、対人恐怖症、注意欠陥過活動性障害、慢性疲労症候群、早漏、***困難、拒食症、睡眠障害、自閉症、無言症または抜毛癖を含む。
大うつ病は、不安および動揺に関連する、深い悲しみ感、倦怠感、絶望感およびすべてのすべての喜びに対する興味の喪失(無快感症)、死について繰り返し考えること、精神機能低下、活力の喪失、判断不能を含む様々な兆候により特徴付けられる、情動障害または気分障害である。これらの兆候は持続し、軽度から重度まで様々である。
大うつ病の病理は多因子症候群であり理解が乏しく、いくつかの神経伝達物質系が関与している。しかしながら、重要な脳領域において、モノアミン神経伝達物質、主にNEおよび5−HTのシナプス濃度の減少が原因であると一般的に考えられ、うつ病の「モノアミン理論」が導かれた。
ある臨床前および臨床での証拠は、セロトニン介在神経伝達の増強は大うつ病の治療に効果的であることを示しており、実際に、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)は、少なくとも20年の間うつ病の治療を支配してきた。フルオキセチン、最初に導入されたSSRIは、この群のプロトタイプである。他に、パロキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、シタロプラムが挙げられる。
しかしながら、これらの薬剤がうつ病を緩和するのにどのように作用するかわ正確には明らかになっていない。他の群の抗うつ剤と同様に、セロトニン再取り込みを急激に阻止したにもかかわらず、気分高揚効果の発現までに数週間の差がある。第2の適応変化は、セロトニン作動性シナプスで、SSRIの慢性投与後に生じ、すなわち、放出制御自己受容体のダウンレギュレーションが生じ、神経伝達物質放出が増加すると推測されている。抗うつ効果の遅延発生は、現在用いられているSSRIの重大な欠点であると考えられる。さらに、一般的に、SSRIの良好な耐性があるけれども、中枢および末梢シナプスでの5−HTレベルの増加は、5−HT2Cおよび5−HTのような受容体サブタイプの刺激を誘発し、これは胃腸および性機能の副作用を伴う、興奮および不安の一因となる。
SSRIの成功は、強力な抗うつ剤としての選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)の開発への興味を再燃させた。多くのかかる化合物、例えば、ニソキセチン、マプロチリン、トモキセチンおよびレボキセチンが合成された。さらに、旧来の三環系抗鬱剤を含む多くの化合物が、混合型NETおよびSERT阻害特性を有しており、例えばイミプラミンおよびアミトリプチリン(SERT効力>NET)およびデシプラミン、トルトリプチリンおよびプロトリプチリン(NET>SERT遮断)等が挙げられる。
DATの薬理学的処置は、原理的には、中脳辺縁系におけるDAレベルを上昇させ、大うつ病の中核症状である無快感症を回復する能力を有し得る。DAT阻害要素は、SERTおよびNETの遮断と組み合わせて、モチベーションおよび注意力の改善能を有し、うつ病患者に見られる認知障害を増強する。一方、DATは、洗剤的な強化作用および乱用経口を避けるために慎重に管理しなければならない。しかしながら、薬理学において、DAT阻害を有する化合物、例えばデクスメチルフェニデート、メチルフェニデートおよびブプロピオンが市販されている。
臨床研究は、SSRIの効果に応答不良の患者は、ドーパミン作動性を増強する薬剤との組み合わせ療法が有益であることを示している。結果として、優れたバランスのNET遮断および中程度のDAT阻害活性と組み合わせた強力なSERT阻害活性を有する化合物は、現在の組合せ治療の代わりになり得、抗うつ作用のより早い発現を伴って、大きな効果および治療フレキシビリティを提供する
このような有益なDAT阻害により、本発明の化合物は、パーキンソン病、うつ病、肥満症、ナルコレプシー、コカイン乱用を含む薬物嗜癖または乱用、注意血管過活動性障害、ジル・ドゥ・ラ・トゥレット疾患および老人性痴呆の治療に有用であると考えられる。ドーパミン再取り込み阻害剤は、ドーパミンニューロンを解して、間接的にアセチルコリンの放出を像挙止、したがって、記憶障害、例えば、アルツハイマー病、初老性痴呆、高齢での記憶障害、および慢性疲労症候群の治療に有用である。ノルアドレナリン再取り込み阻害剤は、注意、覚醒の増強に有用であり、うつ病の治療に有用であると考えられる。
本発明の目的は、セロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)再取り込み阻害剤である新規化合物を提供することである。
第1の態様において、本発明は、式(I):
Figure 2010513383
[式中:
Aは
Figure 2010513383
であり;
Kは、モノまたはビサイクリックアリール基であり;
は、ハロゲン、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、かかるRは、pの値に基づいて意味が異なっていてもよく;
pは、0〜5の整数であり;
はPであり
ここに、Pは:
Figure 2010513383
であり;
は、水素、C1−4アルキル、Cシクロアルキル、CシクロアルキルC1−3アルキル、ハロC1−2アルキルまたは置換されていてもよいフェニル基であり;
Xは、酸素、−NR−または硫黄であり;
nは、0または1であり;
は、水素またはメチルであり;
は、水素またはメチルであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
は、水素またはC1−4アルキルである]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを提供する。
別の態様において、本発明は、式(IA):
Figure 2010513383
[式中:
Aは
Figure 2010513383
であり;
Kは、モノまたはビサイクリックアリール基であり;
は、ハロゲン、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、かかるRは、pの値に基づいて意味が異なっていてもよく;
pは、0〜5の整数であり;
はPまたはPであり;
ここに、Pは
Figure 2010513383
であり;

Figure 2010513383
であり;
は、水素、C1−4アルキル、CシクロアルキルまたはCシクロアルキルC1−3アルキルであり;
は水素またはメチルである]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを提供する。
本明細書で用いられる場合、「C−Cシクロアルキル基」なる用語は、3〜6個の炭素原子を有する非芳香族単環式炭化水素環を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを意味し;一方、不飽和シクロアルキルは、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル等を含む。
本明細書で用いられる場合、「CシクロアルキルC1−3アルキル」なる用語は、1個の水素原子が、上記したC−Cシクロアルキル基により置換された1〜3個の炭素原子を有するアルキルを意味し、例えば、メチルシクロプロパンを意味する。
「C1−4アルコキシ」なる用語は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルコキシ(または「アルキルオキシ」)基を意味し、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシを意味する。
本明細書で用いられる場合、「ハロゲン」およびその省略系である「ハロ」なる用語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)またはヨウ素(I)を意味する。用語「ハロ」は、他の基の前に用いられ、これは、その基が1、2または3個のハロゲン原子により置換されていていることを示す。
本明細書で用いられる場合、「アリール」なる用語は、芳香族炭素環基;例えば、単環である場合、フェニル、二環式基である場合、ビフェニルまたはナフチルを示す。
本明細書で用いられる場合、「ハロC1−2アルキル基」なる用語は、少なくとも1個のハロゲン、好ましくはフッ素により置換されているCアルキル基であってもよく、例えば−CHCF、−CHF、または−CFである。
これらの基はすべて、適当な位置で分子の残りの部分に結合していてもよい。
立体異性体に関しては、構造式(I)で示される化合物は、少なくとも3個またはそれ以上の不斉炭素原子を有し、ラセミ体、ラセミ混合物、エナンチオマーおよび個々のジアステレオマーとして生じうる。すべてのかかる異性体は、その混合物も含め本発明に含まれる。
式(I)で示される化合物またはその塩の特定のエナンチオマーまたはジアステレオマを要する場合、これは、対応するエナンチオマーまたはジアステレオ混合物を、慣用的な方法を用いて分割することにより得ることができる。
かくして、例えば、本発明の特定のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、対応するエナンチオマーまたはジアステレオ混合物から、キラルクロマトグラフィー法、例えばキラルHPLCを用いて得ることができる。
さらに、本発明の化合物の特定の立体異性体、エナンチオマーまたはジアステレオマーは、適当な光学活性中間体から、本明細書に記載の一般的な方法を用いて合成することができる。
光学活性中間体または立体化学的に富んだ中間体は、対応するエナンチオマーまたはジアステレオ混合物を、慣用的な方法で分割することにより、もしくは、立体選択的反応を行うことにより、あるいは、異なる分割技術を組み合わせることにより得ることができる。
また、化合物の特定のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、上記した慣用的な方法を組み合わせることにより得ることもできる。
本発明の化合物の光学異性体の絶対配置は、VCD(振動円二色性)を用いて決定した。
キラル分子は、振動円二色性(VCD)を示す。振動円二色性(VCD)は、キラル分子の振動励起の間の左右の円偏光赤外放射との相互作用の差である。
キラル分子のVCDスペクトルは、その三次元構造に依存する。最も重要には、キラル分子のVCDスペクトルは、フレキシブル分子の場合に、その配座の絶対配置の影響を受ける。したがって、原則として、VCDは、キラル分子の構造の決定を可能にする。VCDスペクトルは、最初に、1970年台に測定された。ついで、優れたスペクトル範囲および感度のVCD装置が開発された。近年、液体および溶液のVCDスペクトルは、分散およびフーリエ変換(FT)VCD装置を用いて基本赤外(IR)スペクトル範囲の大部分(ν≧650cm−1)にわたって、許容可能な分解能(1〜5cm−1)で高感度で測定することができる。最近は、市販のFT VCD装置が入手可能になっており、VCDスペクトルの利用性が非常に向上している。
キラル分子の絶対配置の確実な決定法としてのVCDの使用は、確立されている(例えば、Shah RDら、Curr Opin Drug Disc Dev 2001;4:764−774;Freedman TBら、Helv Chim Acta 2002;85:1160−1165;Dyatkin ABら、Chirality2002;14:215−219;Solladie−Cavallo A,Balaz Metら、Tetrahedron Assym 2001;12:2605−2611;Nafie LAら、Circular dichroism,principles and applications,2nd ed.New York:John Wiley & Sons;2000.p97−131;Nafie LAら:Yan B,GremlishH−U,editors.Infrared and Raman spectroscopy of biological materials.New York:Marcel Dekker;2001.p15−54;Polavarapu PLら、J Anal Chem 2000;366:727−734;Stephens PJら、Chirality 2000;12:172−179;Solladie−Cavallo Aら、Eur J Org Chem 2002:1788−1796を参照)。
この方法は、測定したIRおよびVCDスペクトルを、特定の立体配置に関するスペクトルの計算値との比較を必要とし、絶対配置および溶液構造についての情報を提供する。
絶対配置が知られていないキラル分子の測定スペクトルを決定する場合、一般的な方法は、下記の通りである:
1)すべての可能性ある構造を定義する;2)これらの構造のスペクトルを予測する;および3)予測したスペクトルを測定したスペクトルと比較する。正確な構造は実験のものと一致し;正確でない構造は実験のものと一致しないだろう。
VCDスペクトルは、常に、振動非偏光吸収スペクトル(「赤外(IR)スペクトル」)と同時に測定され、2つの振動スペクトルは、VCDスペクトル単独の場合よりもさらなる情報を提供する。加えて、振動非偏光吸収スペクトルは、VCDスペクトルと同時に自動的に予測される。
最初の配置は、VCDおよび非分極IRスペクトルを、Gaussian 98ソフトウェアパッケージを用いて計算した。
式(I)で示される化合物は、少なくとも3個の、すなわち分子の1−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン部分の1、5および6位に立体中心を有することは当業者に明らかだろう。縮合シクロプロパンが存在するので、式(I)で示される化合物は、式(I)’で示される化合物に示されるように「cis」配置の置換基(二環系に結合する基が、両方とも二環系の同じ面にある)を有すると考えられる。
Figure 2010513383
かくして、本発明の一の具体例において、シクロプロピル基に隣接する2つの太字で強調された「cis」配置を有する、式(I)’
Figure 2010513383
[式中、R、R、R、RおよびAは、式(I)の化合物の記載と同意義である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを提供する。
式(I)’で示される化合物は、A基およびcis結合の水素原子に対して、R基の空間の相対的な位置により決定される、相対的なエキソまたはエンド立体化学を有することは当業者に明らかだろう。
以下の構造式は、エンド−式(I)’およびエキソ−式(I)’で示される化合物に関する相対的なエキソ/エンド立体化学を示す:
Figure 2010513383
エキソ−式(I)’で示される化合物の結合の太字は、R基、cis結合のA基および水素が、シクロプロパン環の同じ面に位置することを示している。
エンド−式(I)’で示される化合物の太字/破線は、R基、cis結合のA基および水素が、シクロプロパン環の反対の面に位置することを示している。
かくして、式(I)’で示される化合物は、式(IB)および(IC)で示される立体化学、すなわち下記に示すような二環式環の1および5位でのエナンチオマーで存在することは当業者に理解できるだろう。
Figure 2010513383
本発明の一の具体例において、式(I)’で示される化合物において、A基およびHを有するシクロプロピル基に隣接する2つの結合の太字は、cis異性体(IB)および(IC)の混合物を示す(限定するものではないが、ラセミ混合物を含む)。
本発明の別の具体例において、式(I)’で示される化合物において、A基およびHを有するシクロプロピル基に隣接する2つの結合の太字は、立体中心1および5での単一の絶対配置に富んだ、式(IB)または(IC)で示されるcis立体異性体を示す。
本発明において、式(IB)または(IC)で示される立体化学異性体は、1および5の中心での一の配置に富んでいることを意図する。一の具体例において、異性体は、少なくとも90%e.e.(エナンチオマー過剰率)に相当する。他の具体例において、異性体は、少なくとも95%e.e.に対応する。他の具体例において、異性体は、少なくとも99%e.e.に対応する。
下記に示すように、式(I)’で示される化合物は、式(ID)、(IE)[cis結合のAおよび水素原子に対するR基の空間の相対的な配置により決定される、エキソ立体化学]、(IF)および(IG)[cis結合のAおよび水素原子に対するR基の空間の相対的な配置により決定される、エンド立体化学]で示される少なくとも4つの立体異性体で存在することは当業者に明らかだろう。
Figure 2010513383
本発明の一の具体例において、エキソ−式(I)’で示される化合物の太字は、式(ID)および(IE)の立体異性体の混合物を意味する。
本発明の一の具体例において、エキソ−式(I)’で示される化合物における結合の太字は、1、5および6位での立体中心での単一の絶対配置に富んだ式(ID)または(IE)で示される立体異性体を意味する。
本発明の一の具体例において、エンド−式(I)’で示される化合物における結合の太字/破線は、式(IF)および(IG)で示される立体異性体の混合物を意味する。
本発明の一の具体例において、エンド−式(I)’で示される化合物における結合の太字/破線は、1、5および6位での立体中心での単一の絶対配置に富んだ式(IF)または(IG)で示される立体異性体を意味する。
本発明において、式(ID)、(IE)、(IF)および(IG)で示される立体化学異性体は、1、5および6位の中心で一の配置に富んでいることを意図する。一の具体例において、異性体は、少なくとも90%e.e.(エナンチオマー過剰率)に相当する。他の具体例において、異性体は、少なくとも95%e.e.に相当する。他の具体例において、異性体は、少なくとも99%e.e.に相当する。
エンド−式(I)’およびエキソ−式(I)’で示される化合物において、Rが水素以外である場合、この置換基は、多くの立体異性体を生じる、Aに対してシンまたはアンチ配置が選択されることは当業者には明らかだろう。
下記構造式は、Rが水素以外である、エンド−式(IL)、エンド−式(IM)、エキソ−式(IN)およびエキソ−式(IO)で示される化合物に関する相対的なエキソ/エンド立体化学を示す:
Figure 2010513383
エキソ−式(IL)で示される化合物の結合の太字は、R基、cis結合にあるA基および水素が、シクロプロパン環の同じ面にあること、R基およびA基は、ピロリジン環の同じ面にあることを示す。
エンド−式(IN)で示される化合物の結合の太字および破線は、R基が、cis結合のA基および水素に対して、シクロプロパン環の反対側にあること、おおびR基およびA基が、ピロリジン環の同じ面にあることを示す。
エキソ−式(IM)で示される化合物の結合の太字および破線は、R基、cis結合のA基および水素が、シクロプロパン環の同じ面にあること、およびR基およびA基が、ピロリジン環の反対の面にあることを示す。
エンド−式(IO)で示される化合物の結合の太字および破線は、R基が、cis結合のA基および水素に対してシクロプロパン環の反対の面にあること、およびR基およびA基が、ピロリジン環の反対の面にあることを示す。
が水素以外である、エキソ−式(I)’で示される化合物が、下記の式(IP)、(IQ)、(IR)および(IS)で示される少なくとも4つの立体異性体で存在しうることは当業者には明らかだろう:
Figure 2010513383
本発明の一の具体例において、エキソ−式(IL)またはエキソ−式(IM)で示される化合物の結合の太字は、式(IP)および(IS)で示される立体異性体の混合物、または式(IQ)および(IR)で示される立体異性体の混合物をそれぞれ意味する。
式(I)で示される化合物のすべての特徴および具体例は、式(I)’、(IA)、(IB)、(ID)、(IE)、(IF)、(IG)、(IH)、(IL)、(IM)、(IN)、(IO)、(IP)、(IQ)、(IR)、(IS)で示される化合物に準用する。
また、ほとんどの生物学的に活性な分子と同じように、生物学的活性のレベルは、所定の分子の個々の立体異性体間で変化しうることは明らかだろう。本発明の範囲は、本明細書に記載の方法で適当な生物学的活性が示された、すべての別個の立体異性体(ジアステレオマーおよびエナンチオマー)および、限定するものではないがラセミ混合物を含むそれらのすべての混合物を含むことが意図される。
一の具体例において、Kは、フェニル基またはナフチル基である。他の具体例において、Kはフェニル基である。さらなる具体例において、Kはナフチル基である。
一の具体例において、Rはハロゲンである。他の具体例において、Rはクロロである。
一の具体例において、pは、0、1または2である。他の具体例において、pは、0または2である。さらなる具体例において、pは0である。さらなる具体例において、pは2である。
一の具体例において、nは、0または1である。他の具体例において、nは0である。さらなる具体例において、nは1である。
一の具体例において、Xは、酸素、−NR−または硫黄である。他の具体例において、Xは酸素である。さらなる具体例において、Xは、−NR−または硫黄である。さらなる具体例において、Xは硫黄である。
一の具体例において、Rは、水素、C1−4アルキル、Cシクロアルキル、CシクロアルキルC1−3アルキル、ハロC1−2アルキルまたは置換されていてもよいフェニル基である。他の具体例において、Rは水素である。さらなる具体例において、RはC1−4アルキルである。さらなる具体例において、Rは、Cシクロアルキル、CシクロアルキルC1−3アルキル、ハロC1−2アルキルまたは置換されていてもよいフェニル基である。付加的な具体例において、Rは、Cシクロアルキル、CシクロアルキルC1−3アルキルまたはハロC1−2アルキルである。
一の具体例において、Rは、水素またはメチルである。他の具体例において、Rは水素である。
一の具体例において、Rは、水素またはメチルである。他の具体例において、Rは水素である。
一の具体例において、Rは、水素またはメチルである。他の具体例において、Rは水素である。
一の具体例において、Rは、水素またはメチルである。他の具体例において、Rは水素である。
一の具体例において、Rは、水素またはメチルである。
一の具体例において、Kはナフチル基であり、pは0である。
他の具体例において、Kはフェニル基であり、pは2であり、Rはクロロである。
本発明の他の具体例において、シクロプロピル基の近傍の2つの結合の太字により示される「cis」配置を有する式(I)で示される化合物に相当する、式(IH)で示される化合物、その塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを提供する:
Figure 2010513383
[式中、R、R、R、R、R、nおよびAは、式(I)で示される化合物の記載と同意義である]
式(IH)において、一の具体例において、Rは、水素またはメチルであり、Rは水素であり、Rは、水素またはメチルであり、nは、0または1であり、Rは、水素またはメチルであり、Aは、3,4−ジクロロフェニルまたはナフチル基である。
式(IH)において、他の具体例において、Rは水素であり、Rは水素であり、Rは水素であり、nは0であり、Rは水素であり、Aは、3,4−ジクロロフェニルまたはナフチル基である。
式(IH)において、さらなる具体例において、Rは水素であり、Rは水素であり、R水素であり、nは0であり、Rは水素であり、RはC1−4アルキルであり、Aは3,4−ジクロロフェニルである。
本発明に含まれるある種の基/置換基は、異性体として存在してもよい。本発明は、ラセミ体、エナンチオマー、互変異性体およびこれらの混合物を含むすべての異性体を範囲内に含む。
式(I)の化合物またはこれらの調製に用いられる中間体におけるある種の基は、1個またはそれ以上の互変異性体として存在してもよい。本発明は、これらの混合物を含むすべての互変異性体を範囲内に含む。
本明細書において用いられる場合、「塩」なる用語は、本発明の化合物の、無機または有機酸あるいは塩基から調製される塩、第四級アンモニウム塩および内部塩を含み、また、医薬上許容される塩も含む。医薬上許容される塩は、親化合物と比べて水溶性が大きいので医薬への適用に特に適している。かかる塩は、明らかに医薬上許容されるアニオンまたはカチオンを有しなければならい。
式(I)の化合物の塩は慣用的な方法により調製することができ、本発明の範囲内に含まれる。
ある種の本発明の化合物は、1当量またはそれ以上の酸または塩基と、酸または塩基付加塩を形成してもよい。本発明は、すべての可能性ある化学量論的および非化学量論的形態を範囲内に含む。
医薬上許容される塩は、また、式(I)で示される化合物の他の医薬上許容される塩を含む、他の塩から、慣用的な方法を用いて調製することもできる。
適当には、本発明の化合物の医薬上許容される塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸および硫酸、ならびに有機酸、例えば酒石酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、ナフトエ酸、ギ酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、カンファースルホン酸、イソチオン酸、粘液酸、ゲンチシン酸、イソニコチン酸、糖酸、グルクロン酸、フロ酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ステアリン酸、スルフィン酸、アルギン酸、ガラクツロン酸およびあるいー留スルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸との酸付加塩;および内部塩を含む。医薬上許容されないアニオンを有する塩は、医薬上許容される塩の調製に有用な中間体として、および/または非治療用、例えばインビトロでの使用用として本発明の範囲内に含まれる。
有機化学において当業者には、多くの有機化合物が溶媒と複合体を形成することができることは明らかであり、これらは反応において、または沈殿または結晶化において形成する。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内に含まれる。式(I)の化合物は、結晶化または適当な溶媒のエバポレーションにより溶媒分子と一緒に単離することができ、対応する溶媒和物が得られる。
加えて、プロドラッグもまた、本発明の範囲内に含まれる。本明細書で用いられる場合、「プロドラッグ」なる用語は、体内で、例えば血液中の加水分解によって、医薬効果がある活性形態に転換される化合物を意味する。医薬上許容されるプロドラッグは以下に記載されている:T. Higuchi and V. Stella, Prodrugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series, Edward B. Roche, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987,および D. Fleisher, S. Ramon and H. Barbra 「Improved oral drug delivery: solubility limitations overcome by the use of prodrugs」, Advanced Drug Delivery Reviews (1996) 19(2) 115-130。
プロドラッグは、一般的には、慣用的な操作により、またはインビボで開裂するように、官能基を修飾することにより調製される。プロドラッグは、例えば、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基がいずれかの基に結合した本発明の化合物は開裂して、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成する。かくして、プロドラッグの代表的な例としては、(限定するものではないが)構造(I)の化合物のアルコール、スルフヒドリルおよびアミン官能基酢酸、ギ酸および安息香酸誘導体が挙げられる。
以後、本発明のいずれもの態様において記載される式(I)の化合物およびそれらの医薬上許容される塩、溶媒和物およびプロドラッグ(化学合成における中間体化合物を除く)は、「本発明の化合物」として記載される。
さらに、本発明の化合物の結晶形態のいくつかは、多形体として存在することができ、これは本発明に含まれる。
当業者には、本発明の化合物の調製において、望ましくない副反応を防止するために分子中の1個またはそれ以上の感受性基を保護することが必要である、および/または望ましいことは明らかだろう。本発明において用いられる適当な保護基は、当業者によく知られており、慣用的な方法により用いることができる。例えば、「Protecting Groups in organic synthesis」 T.W. Greene and P.G.M. Wuts (John Wiley & sons 1991)または「Protecting Groups」 P.J. Kocienski (Georg Thieme Verlag 1994)を参照。適当なアミノ保護基の例としては、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロアセチル、アセチル)、芳香族ウレタン型保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換Cbz)、脂肪族ウレタン型保護基(例えば、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル)およびアルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリチル、クロロトリチル)が挙げられる。適当な酸素保護基の例としては、例えば、アルキルシリル基、例えばトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリル;アルキルエーテル、例えばテトラヒドロピラニルまたはtert−ブチル;またはエステル、例えばアセテートが挙げられる。
本発明はまた、同位体標識化合物を含み、これは、式(I)の化合物と一致するが、実際には、1個またはそれ以上の原子が、天然に通常見られる原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子に置換されている。本発明の化合物およびその医薬上許容される塩に組み入れることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iが挙げられる。
上記した同位体および/またはそれ以外の原子の同位体を含む本発明の化合物およびその医薬上許容されない塩は、本発明の範囲に含まれる。本発明の同位体標識化合物、例えばH、14Cのような放射活性同位体が組み込まれた化合物は、薬剤および/または物質の組織分布アッセイに有用である。三重水素、すなわちHおよびカーボン−14、すなわち14C同位体は、調製の容易さおよび検出能のために特に好ましい。11Cおよび18F同位体は、PET(陽電子放出断層撮影)において有用であり、125I同位体は、特にSPECT(単光子放出断層撮影)において有用であり、すべては脳撮像において有用である。さらに、重同位体、例えば重水素、すなわちHの置換は、より大きな代謝安定性を生じるという治療的利点、例えば、インビボ半減期の増加または投与要求量の減少を与え、したがって、ある場合において好ましい。本発明の同位体標識化合物およびその医薬上許容されない塩は、一般的に、非同位体標識試薬を容易に入手可能な同位体標識試薬に置き換えることにより下記スキームおよび/または実施例に記載の方法を行うことにより調製することができる。
本発明の化合物の例としては:
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール;
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
またはその医薬上許容される塩を含む。
本発明の化合物の例としては:
[(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;(1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
([(1S,5S,6S/1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロヘキシルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン トリフルオロアセテート;
(1S,5R,6R/1R,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−プロピル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン トリフルオロアセテート;
[(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
[(1S,2R,5S,6Sまたは1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
[(1S,2R,5S,6Sまたは1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S/1R,5R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(1R/1S)−1−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)および(1R,5R,6S/1S,5S,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
[(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]エタノール;
(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(エチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0];
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0];
([(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
([(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
{[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチル}ジメチルアミン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを含む。
他の具体例において、本発明の化合物の例としては:
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
([(1S,5S,6S/1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
([(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロヘキシルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを含む。
本発明はまた、上記した式(I)で示される化合物またはその塩の製造方法を提供する。
下記の反応スキームにおいて、特記しない限り、R〜R,A,K,p,Pおよびnは第1の態様に記載と同意義である。
明細書全体にわたって、一般式は、ローマ数字(I)、(II)、(III)、(IV)等で指定される。これら一般式のサブセットは、(Ia)、(Ib)、(Ic)等、(IVa)、(IVb)、(IVc)等として定義される。
がメチル基である式(I)で示される化合物である、式(Ia)で示される化合物は、スキーム1に従って、式(Ib)で示される化合物、すなわち、Rが水素である式(I)で示される化合物を、標準的な還元アミノ化反応により、例えば、ホルムアルデヒドおよび適当な還元剤、例えばトリアセトキシボロヒドリドナトリウムを、プロトン性溶媒(例えば、メタノール)中室温で用いて反応させることにより得ることができる。
Figure 2010513383
上記した式(Ib)で示される化合物は、スキーム2に従って、Pgが適当なN−保護基(典型的にはBoc)である式(XVI)で示される化合物から、N−Pg基(例えば、BOCについてはDCM中TFAを0℃〜室温で用いる)を脱保護することにより得ることができる。
Figure 2010513383
がP基であり、Xが酸素または硫黄であり、Pgが適当なN−保護基(典型的にはBoc)である式(XVIa)で示される化合物は、スキーム3に従って、式(XVIb)で示される化合物、すなわち、RがP基であり、Xが酸素であり、Rが水素である式(XVIa)で示される化合物を、メタンスルホニルクロライドと、トリアルキルアミン塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、0℃〜室温で反応させ、ついで、形成したメシル基を、アルコレート、例えばナトリウム2,2,2−トリフルオロエタノレート(実施例に記載のように調製する)またはチオアルコレート、例えばメタンチオレートを用いることにより脱保護することにより得ることができる。別法として、Xが酸素である式(XVIa)で示される化合物は、スキーム2に従って、上記した式(XVIb)で示される化合物から開始して、標準的なアルキル化法、例えばRYアルキル化剤(ここに、Yは、ハロゲン原子のような脱離基である)を、強塩基(例えば、NaH)の存在下、非プロトン性溶媒(例えば、DMF)中、0℃〜室温で用いることにより得ることができる。
Figure 2010513383
がメチルであり、n=0である式(XVIa)で示される化合物である式(XVIc)で示される化合物は、スキーム4に従って、式(II)で示される化合物から、THF中酢酸水銀(II)、ついで、NaOHおよびNaBHの添加によるオキシ水銀化−還元反応により得ることができる。
Figure 2010513383
式(II)で示される化合物は、スキーム5に従って、式(III)で示される化合物から、メチレントリフェニルホスホラン(トリフェニルホスフィンメチリド)をTHF中室温で用いるWittig反応により得ることができる。
Figure 2010513383
上記した式(III)で示される化合物は、スキーム6に従って、式(XVId)で示される化合物、すなわち、nが0であり、Rが水素である式(XVIb)で示される化合物を、例えば、デス−マーチンペルヨウジナンをDCM中0℃〜室温で用いて酸化することにより得ることができる。
Figure 2010513383
がP基であり、n=0であり、Xが窒素であり、Rが水素であり、Pgが適当なN−保護基(典型的には、Boc)である式(XVI)で示される化合物である、式(XVIe)で示される化合物は、スキーム7に従って、式(III)で示される化合物を、例えば第一級または第二級アミンおよび適当な還元剤、例えばトリアセトキシボロヒドリドナトリウムを、有機溶媒(例えば、THF)中、室温で用いる還元アミノ化反応により反応させることにより得ることができる。
Figure 2010513383
がPであり、nが1であり、Rが水素であり、Xが酸素であり、Pgが適当なN−保護基(典型的には、Boc)である式(XVIb)で示される化合物である、式(XVIf)で示される化合物は、式(II)で示される化合物から、スキーム8に従って、アルケンを、ボラン−THF複合体で、THF中0〜室温でヒドロホウ素化し、ついで、過酸化水素およびNaOH3.0Mで0℃で処理することにより得ることができる。
Figure 2010513383
上記した式(XVId)で示される化合物は、式(Im)で示される化合物、すなわち、RがPであり、Rが水素であり、nが0であり、Xが酸素であり、Rが水素である式(I)で示される化合物から、スキーム9に従って、適当な保護剤を用いて、例えばBoc無水物を、DCM中、0℃〜室温で用いて得ることができる。
Figure 2010513383
が水素である式(Im)で示される化合物である、式(In)で示される化合物は、スキーム10に従って、式(V)で示される化合物から出発して、ボラン−THF複合体を、非プロトン性溶媒(例えば、THF)中、還流温度で、適当な時間、典型的には8〜12時間用いる、完全還元法により得ることができる。
Figure 2010513383
式(Va)で示される化合物、すなわち、上記したRがC1−4アルキルである式(V)で示される化合物は、スキーム11に従って、式(VI)で示される化合物から、式(VII)で示される適当なジアゾ誘導体(Org.Biomol.Chem.,2004,2,3044−3049に従って調製する)と、非プロトン性溶媒(例えば、トルエン)中、適当な時間、典型的には2〜6時間加熱還流して、シクロ付加反応することにより得ることができる。
Figure 2010513383
式(Vb)で示される化合物、すなわち、上記したRが水素である式(V)で示される化合物は、スキーム12に従って、Pgが適当な保護基、例えば4−メトキシまたは2,4−ジメトキシベンジルである式(VIII)で示される化合物から得ることができる。メトキシ−ベンジル保護基の除去は、硝酸セリウムアンモニウムを用い、非プロトン性/プロトン性溶媒の混合物、例えばアセトニトリルおよび水の混合物中、室温で、12〜24時間、酸化的開裂反応により行われる。
Figure 2010513383
が水素である式(VIII)で示される化合物は、スキーム13に従って、式(IX)で示される化合物から、溶媒を用いず、適当な温度、典型的には180〜200℃で、24時間行う加熱分解反応により得ることができる。
Figure 2010513383
式(IX)で示される化合物が、スキーム14に従って、上記したPgが適当な保護基式(X)で示される化合物から、ジアゾ酢酸エチルを、非プロトン性溶媒(例えば、エーテルまたはDCM)中、室温で、5〜7日間行うシクロ付加反応により得ることができる。別法として、反応は、トルエン、100℃で、24時間行うことができる。
Figure 2010513383
上記した式(X)で示される化合物は、スキーム15に従って、Pgが上記したような適当な保護基である式(XI)で示される化合物から、適当なアリールボロン酸を、触媒(例えば、Pd(PPhCl)、弱塩基(例えば、フッ化セシウム)および相移動促進剤(例えば、ベンジルトリエチル塩化アンモニウム)を、溶媒混合物(例えば、トルエンおよび水)中、60〜100℃で用いる修飾スズキカップリングにより得ることができる。
Figure 2010513383
上記した式(XI)で示される化合物は、スキーム16に従って、式(XII)で示される無水ブロモマレイン酸化合物を、適当な置換ベンジルアミンと、プロトン性溶媒(例えば、酢酸)中、還流温度で、12〜16時間反応させることにより得ることができる。
Figure 2010513383
別法として、Rが水素である式(Vb)で示される化合物は、スキーム17に従って、式(VI)で示される化合物から開始して、強塩基(例えば、NaH)の存在下、および(エトキシカルボニルメチル)−ジメチルスルホニウムの存在下、非プロトン性溶媒(例えば、DMF)中、0℃〜室温での、修飾シクロプロパン化Corey法により得ることができる。
Figure 2010513383
式(VI)で示される化合物は、スキーム18に従って、式(XIII)で示されるマレイミドから、有機溶媒(例えば、MeCN)中、ジアゾ化剤(例えば、硝酸tert−ブチル)、置換アニリンおよびラジカルプロモーター(例えば、CuCl)の存在下、Journal of theAmerican Chemical Society(1956),78,6115−20と類似の方法で行なう修飾Meerweinアリール化により得ることができる。
Figure 2010513383
別法として、上記した式(XVId)で示される化合物は、スキーム19に従って、式(XIV)で示される化合物から出発して、ボラン−THF複合体を用い、非プロトン性溶媒(例えば、THF)中、還流温度で、適当な時間、典型的には8〜12時間行う完全還元法により得ることができる。
Figure 2010513383
式(XIV)で示される化合物は、スキーム20に従って、グリニャール試薬を、エーテル様溶媒中、−78℃で、式(XV)で示される化合物に加えることにより得ることができる。
Figure 2010513383
上記した式(XV)で示される化合物は、スキーム21に従って、式(VIII)で示される化合物から出発して、酸性条件下(すなわち、酢酸中6.0NのHCl)、90℃で適当な時間、適当には12〜24時間行う加水分解により得ることができる。
Figure 2010513383
本発明の化合物は、化合物のモノアミン神経伝達物質再取り込み阻害活性に応答する障害または疾患の治療に有用である。本発明の化合物のこの活性により、化合物は、パーキンソニズム、うつ病、摂食障害、睡眠障害、物質関連障害、注意欠陥過活動性障害、不安障害、認知機能障害、性機能不全、強迫神経スペクトル障害、ジルドラトゥレット病および老年性痴呆、ならびに他の化合物のモノアミン神経伝達物質再取り込み−阻害活性に感受性である障害の治療に有用である。
本発明の範囲において、本明細書で用いられるある兆候を記載する用語は、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 4th Edition(American Psychiatric Association(DSM−IV)および/またはInternational Classification of Diseases, 10th Edition(ICD−10))において分類されている。本明細書に記載する障害の種々のサブタイプは、本発明の一部として組み入れる。疾患の後の括弧内の数字は、DSM−IVにおける分類コードを示す。
「うつ病」なる用語は以下のものを含む:
うつ病および気分障害(双極性障害以外)、例えば、大うつ病エピソード、躁病エピソード、混合性エピソードおよび軽躁病エピソード;抑欝障害、例えば、大欝病性障害、気分変調性障害(300.4)、抑欝障害、特定不能(311);その他の気分障害、例えば、亜型抑欝的特徴を伴うもの、大うつ病様エピソードを伴うもの、躁病的特徴を伴うものおよび混合性特徴を伴うものを含む、一般的健康状態に起因する気分障害(293.83);物質誘発性気分障害(亜型抑欝的特徴を伴うもの、躁病的特徴を伴うものおよび混合性特徴を伴うものを含む)および気分障害、特定不能(296.90):
双極性障害、例えば双極性I型障害、双極性II型障害(軽躁エピソードを伴う再発性大うつ病エピソード)(296.89)、気分循環性障害(301.13)および他の特定不能な双極性障害(296.80);
「不安障害」なる用語は以下のものを含む:
不安障害、例えば、パニック発作;パニック障害、例えば、広場恐怖症を伴わないパニック障害(300.01)および広場恐怖症を伴うパニック障害(300.21);広場恐怖症;パニック障害の病歴のない広場恐怖症(300.22)、特定恐怖症(300.29、かつては単純恐怖症)、例えば、亜型動物型、自然環境型、血液−注射−外傷型、状況型およびその他の型)、対人恐怖(社会不安障害、300.23)、強迫性障害(300.3)、心的外傷後ストレス障害(309.81)、急性ストレス障害(308.3)、全身性不安障害(300.02)、一般的健康状態に起因する不安障害(293.84)、物質誘発性不安障害、分離不安障害(309.21)、不安神経症を伴う適応障害(309.24)および不安障害、特定不能(300.00):
「物質関連障害」なる用語は以下のものを含む:
物質関連障害、例えば、物質使用障害、例えば、物質依存、物質渇望および物質乱用;物質誘発性障害、例えば、物質中毒、物質離脱、物質誘発性せん妄、物質誘発性持続性認知症、物質誘発性持続性健忘障害、物質誘発性精神病性障害、物質誘発性気分障害、物質誘発性不安障害、物質誘発性性的機能不全、物質誘発性睡眠障害および幻覚発現物質持続性知覚障害(フラッシュバック);アルコール関連障害、例えば、アルコール依存(303.90)、アルコール乱用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール離脱(291.81)、アルコール中毒せん妄、アルコール離脱せん妄、アルコール誘発性持続性認知症、アルコール誘発性持続性健忘障害、アルコール誘発性精神病性障害、アルコール誘発性気分障害、アルコール誘発性不安障害、アルコール誘発性性的機能不全、アルコール誘発性睡眠障害およびアルコール関連障害、特定不能(291.9);アンフェタミン(またはアンフェタミン様)関連障害、例えば、アンフェタミン依存(304.40)、アンフェタミン乱用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン離脱(292.0)、アンフェタミン中毒せん妄、アンフェタミン誘発性精神病性障害、アンフェタミン誘発性気分障害、アンフェタミン誘発性不安障害、アンフェタミン誘発性性的機能不全、アンフェタミン誘発性睡眠障害およびアンフェタミン関連障害、特定不能(292.9);カフェイン関連障害、例えば、カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘発性不安障害、カフェイン誘発性睡眠障害およびカフェイン関連障害、特定不能(292.9);***関連障害、例えば、***依存(304.30)、***乱用(305.20)、***中毒(292.89)、***中毒せん妄、***誘発性精神病性障害、***誘発性不安障害および***関連障害、特定不能(292.9);コカイン関連障害、例えば、コカイン依存(304.20)、コカイン乱用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン離脱(292.0)、コカイン中毒せん妄、コカイン誘発性精神病性障害、コカイン誘発性気分障害、コカイン誘発性不安障害、コカイン誘発性性的機能不全、コカイン誘発性睡眠障害およびコカイン関連障害、特定不能(292.9);幻覚発現物質関連障害、例えば、幻覚発現物質依存(304.50)、幻覚発現物質乱用(305.30)、幻覚発現物質中毒(292.89)、幻覚発現物質持続性知覚障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚発現物質中毒せん妄、幻覚発現物質誘発性精神病性障害、幻覚発現物質誘発性気分障害、幻覚発現物質誘発性不安障害および幻覚発現物質関連障害、特定不能(292.9);吸入薬関連障害、例えば、吸入薬依存(304.60)、吸入薬乱用(305.90)、吸入薬中毒(292.89)、吸入薬中毒せん妄、吸入薬誘発性持続性認知症、吸入薬誘発性精神病性障害、吸入薬誘発性気分障害、吸入薬誘発性不安障害および吸入薬関連障害、特定不能(292.9);ニコチン関連障害、例えば、ニコチン依存(305.1)、ニコチン離脱(292.0)およびニコチン関連障害、特定不能(292.9);オピオイド関連障害、例えば、オピオイド依存(304.00)、オピオイド乱用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド離脱(292.0)、オピオイド中毒せん妄、オピオイド誘発性精神病性障害、オピオイド誘発性気分障害、オピオイド誘発性性的機能不全、オピオイド誘発性睡眠障害およびオピオイド関連障害、特定不能(292.9);フェンシクリジン(またはフェンシクリジン様)関連障害、例えば、フェンシクリジン依存(304.60)、フェンシクリジン乱用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒せん妄、フェンシクリジン誘発性精神病性障害、フェンシクリジン誘発性気分障害、フェンシクリジン誘発性不安障害およびフェンシクリジン関連障害、特定不能(292.9);鎮静薬、催眠薬または抗不安薬関連障害、例えば、鎮静薬、催眠薬、または抗不安薬依存(304.10)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬乱用(305.40)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬中毒(292.89)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬離脱(292.0)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬中毒せん妄、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬離脱せん妄、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬持続性認知症、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬持続性健忘障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性精神病性障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性気分障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性不安障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性性的機能不全、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性睡眠障害および鎮静薬、催眠薬または抗不安薬関連障害、特定不能(292.9);各種薬物関連障害、例えば、各種薬物依存(304.80);ならびにその他の(または未知の)物質関連障害、例えば、タンパク質同化ステロイド、硝酸塩吸入薬および亜酸化窒素;
「睡眠障害」なる用語は以下のものを含む:
睡眠障害、例えば、睡眠異常などの原発性睡眠障害、例えば、原発性不眠症(307.42)、原発性過眠症(307.44)、ナルコレプシー(347)、呼吸関連睡眠障害(780.59)、日内周期睡眠障害(307.45)および睡眠異常、特定不能(307.47);睡眠時随伴症などの原発性睡眠障害、例えば、悪夢障害(307.47)、夜驚症(307.46)、睡眠持遊行症(307.46)および睡眠時随伴症、特定不能(307.47);別の精神病に関連する睡眠障害、例えば、別の精神病に関連する不眠症(307.42)および別の精神病に関連する過眠症(307.44);一般的健康状態に起因する睡眠障害;および物質誘発性睡眠障害、例えば、亜型不眠症型、過眠症型、睡眠随伴症型および混合型;
「摂食障害」なる用語は以下のものを含む:
摂食障害、例えば、拒食症(307.1)、例えば、亜型制限型および無茶食い/排出型;神経性過食症(307.51)、例えば、亜型排出型および非排出型;肥満症;心因性摂食障害;過食症;および摂食障害、特定不能(307.50):
「注意欠陥/多動性障害」なる用語は以下のものを含む:
注意欠陥/多動性障害、例えば、亜型注意欠陥/多動性障害混合型(314.01)、注意欠陥/多動性障害注意力障害優位型(314.00)、注意欠陥/多動性障害多動性−衝動性優位型(314.01)および注意欠陥/多動性障害、特定不能(314.9);多動性障害;破壊的行動障害、例えば、行動障害、例えば、亜型小児期発症型(321.81)、青年期発症型(312.82)および不特定発症(312.89)、反抗的行為障害(313.81)および破壊的行動障害、特定不能;ならびにチック障害、例えば、トゥレット障害(307.23);
「認知機能障害」なる用語は以下のものを含む:
認知機能障害、例えば、認知障害を伴う統合失調症、双極性障害、うつ病、その他の精神医学的障害および精神病性状態などのその他の疾患、例えば、アルツハイマー病における認知障害;
「性機能不全」なる用語は以下のものを含む:
性的機能不全、例えば、性的欲求障害、例えば、性的欲求低下障害(302.71)および性的嫌悪障害(302.79);性的興奮障害、例えば、女性の性的興奮障害(302.72)および男性の***障害(302.72);オルガスム障害、例えば、女性のオルガスム障害(302.73)、男性のオルガスム障害(302.74)および早漏(302.75);性的疼痛障害、例えば、***疼痛症(302.76)および膣痙(306.51);性的機能不全、特定不能(302.70);性的倒錯、例えば、露出症(302.4)、フェティシズム(302.81)、窃触症(302.89)、小児性愛(302.2)、性的マゾヒズム(302.83)、性的サディズム(302.84)、服装倒錯性フェティシズム(302.3)、窃視症(302.82)および性的倒錯、特定不能(302.9);性同一性障害、例えば、小児における性同一性障害(302.6)および青年または成人における性同一性障害(302.85);ならびに性的障害、特定不能(302.9);
「強迫神経スペクトル障害」なる用語は以下のものを含む:
強迫神経スペクトル障害、例えば強迫障害(300.3)、身体表現性障害、例えば身体醜形障害(300.7)および憂うつ病(300.7)、病的飢餓拒食症(307.51)、拒食症(307.1)、他に分類されない摂食障害(307.50)、例えば過食症、他に分類されない衝動調節障害(間欠性爆発性障害(312.34)、強迫的購買または買物、反復自傷、咬爪癖、心因性擦創、窃盗癖(312.32)、病的賭博(312.31)、抜毛癖(312.39)およびインターネット中毒)、性的倒錯(302.70)および非性的倒錯性性的嗜癖、シデナム舞踏病、斜頸、自閉性障害(299.0)、強迫性貯蔵、および運動障害、例えばトゥレット症候群(307.23)。
本明細書に記載の障害のすべての種々の形態およびサブ形態は、本発明の一部として組み入れられる。
一の具体例において、本発明の化合物は鎮痛剤として有用であり得る。例えば、これらは、慢性炎症性疼痛(例えば、関節リウマチ、変形性関節症、リウマチ様脊椎炎、痛風性関節炎および若年性関節炎に付随する痛み);筋骨格系疼痛;背下部および首痛;捻挫および緊張;ニューロパシー痛;交感神経依存性疼痛;筋炎;癌および線維筋痛に付随する痛み;片頭痛に付随する痛み;インフルエンザまたは他のウイルス性感染症、例えば風邪に付随する痛み;リウマチ様熱病;機能性腸障害、例えば非潰瘍性消化不良に付随する痛み、非心臓性胸痛および過敏性腸症候群;心筋虚血に付随する痛み;術後の痛み;頭痛;歯痛;および月経困難症の治療に有用であり得る。
本発明の化合物は、ニューロパシー痛の治療において有用であり得る。ニューロパシー痛症候群は、ニューロン損傷に進行し、その結果、元の損傷が治癒した後でさえも痛みが数ヶ月または数年持続し得る。ニューロン損傷は、末梢神経、後根、脊髄または脳の特定の領域で生じうる。ニューロパシー痛症候群は、伝統的に、疾患またはそれを引き起こしたイベントにより分類される。ニューロパシー痛症候群としては:糖尿病性ニューロパシー;坐骨神経痛;非特異性腰痛;多発性硬化症疼痛;線維筋痛;HIV関連ニューロパシー;ヘルペス後神経痛;三叉神経痛;および物理的外傷、切断、癌、毒素または慢性炎症症状に起因する痛みが挙げられる。これらの症状は治療するのが困難であり、複数の薬剤が限定的な効果を有することが知られているが、完全に痛みを制御することはめったにない。ニューロパシー痛の徴候は、非常に異質であり、自然発生的な激痛および電撃痛、または継続している灼熱痛として描写される。さらに、「しびれの直りかけのピリピリ感(pinandneedles)」のような通常の無痛性感覚に関連する痛み(知覚異常および感覚不全)、接触に対する感受性増大(知覚過敏症)、非侵害性刺激後の有痛性感覚(動的、静的または熱的異痛症)、侵害刺激に対する感受性増大(熱的、寒冷的、機械的痛覚過敏)、刺激除去後の痛覚の継続(痛覚過敏)または選択的感覚経路の不在もしくは該経路における欠損(痛覚鈍麻)である。
本発明の化合物は、炎症性障害の緩和、例えば皮膚症状(例えば、日焼け、火傷、湿疹、皮膚炎、乾癬);眼疾患、例えば緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎および眼組織に対する急性傷害(例えば、結膜炎);肺障害(例えば、喘息、気管支炎、肺気腫、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、鳩飼病、愛鳥家肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD);胃腸管障害(例えば、アフター性潰瘍、クローン病、アトピー性胃炎、痘瘡状胃炎、潰瘍性結腸炎、セリアック病、限局性回腸炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、胃食道逆流症);炎症性成分に付随する他の症状、例えば、片頭痛、多発性硬化症、心筋虚血の治療に有用であり得る。
一の具体例において、本発明の化合物は、うつ病および不安障害の治療に有用である。
他の具体例において、本発明の化合物は、うつ病の治療に有用である。
「治療」は、関連症状に適当な場合予防も含む。
別として、またはさらなる態様において、ヒトを含む哺乳動物の治療、具体的には、化合物のモノアミン神経伝達物質再取り込み阻害活性に応答する障害または疾患の治療方法であって、有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。
一の具体例において、本発明は、セロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害が有益である症状の治療方法であって、該治療を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。
他の態様において、本発明は、治療において用いるための本発明の化合物を提供する。
さらなる具体例において、本発明は、哺乳動物における、セロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害が有益である症状の治療において用いるための本発明の化合物を提供する。
一の態様において、本発明は、モノアミン神経伝達物質再取り込み阻害活性に応答する障害または疾患の治療用の医薬の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
一の具体例において、本発明は、哺乳動物におけるセロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害が有益である症状の治療用の医薬の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明の化合物はまた、他の治療剤と組み合わせて用いることができる。かくして、本発明は、さらなる態様において、さらなる治療剤と一緒に本発明の化合物を含む組合せを提供する。
本発明の化合物は、以下の精神障害を治療または予防するための薬剤:i)抗精神病薬;ii)錐体外路の副作用のための薬剤、例えば、抗コリン作用薬(例えば、ベンズトロピン、ビペリデン、プロシリジンおよびトリヘキシフェニジル)、抗ヒスタミン剤(例えば、ジフェンヒドラミン)およびドーパミン作動薬(例えば、アマンタジン);iii)抗鬱剤;iv)抗不安剤;およびv)認知機能増強剤、例えば、コリンエステラーゼ阻害剤(例えば、タクリン、ドネペジル、リバスチグミンおよびガランタミン)と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、うつ病および気分障害の治療または予防用の抗うつ剤と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、双極性疾患の治療または予防用の以下の薬剤:i)気分安定剤;ii)抗精神病剤;およびiii)抗鬱剤と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、不安障害の治療または予防用の以下の薬剤:i)抗不安剤;およびii)抗鬱剤と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、ニコチン離脱の改善、およびニコチン切望の減少用の以下の薬剤:i)ニコチン置換療法、例えば、ニコチンベータ−シクロデキストリン舌下剤およびニコチンパッチ;およびii)ブプロピオンと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、アルコール離脱の改善、およびアルコール切望の減少用の以下の薬剤:i)NMDA受容体アンタゴニスト例えば、アカンプロセート;ii)GABA受容体アゴニスト、例えば、テトラバメート;およびiii)オピオイド受容体アンタゴニスト、例えばナルトレキソンと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、アヘン離脱の改善、およびアヘン切望の減少用の以下の薬剤:i)μオピオイド受容体アゴニスト/κオピオイド受容体アンタゴニスト、例えば、ブプレノルフィン;ii)オピオイド受容体アンタゴニスト、例えば、ナルトレキソン;およびiii)血管拡張降圧剤、例えば、ロフェキシジンと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、睡眠障害の治療または予防用の以下の薬剤:i)ベンゾジアゼピン、例えばテマゼパン、ロルメタゼパン、エスタゾラムおよびトリアゾラム;ii)非ベンゾジアゼピン睡眠薬、例えばゾルピデム、ゾピクロン、ザレプロンおよびインジプロン;iii)バルビツール酸系催眠薬、例えばアプロバルビタール、ブタバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタールおよびフェノバルビタール;iv)抗うつ剤;v)他の催眠鎮静薬、例えば、クロラール水和物およびクロロメチアゾールと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、拒食症の治療の以下の薬剤:i)食欲刺激剤、例えばシプロヘpチジン;ii)抗うつ剤;iii)抗精神病剤;iv)亜鉛;およびv)月経前剤、例えば、ピリドキシンおよびプロゲステロンと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、病的飢餓の治療または予防用の以下の薬剤:i)抗うつ剤;ii)オピオイド受容体アンタゴニスト;iii)制吐剤、例えば、オンダンセトロン;iv)テストステロン受容体アンタゴニスト、例えば、フルタミド;v)気分安定剤;vi)亜鉛;およびvii)月経前剤と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、自閉症の治療または予防用の以下の薬剤:i)抗精神病剤;ii)抗うつ剤;iii)抗不安剤;およびiv)覚醒剤、例えば、メチルフェニデート、アンフェタミン形成剤およびペモリンと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、ADHDの治療または予防用の以下の薬剤:i)覚醒剤、例えば、メチルフェニデート、アンフェタミン形成剤およびペモリン;およびii)非覚醒剤、例えば、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(例えば、アトモキセチン)、アルファ2アドレナリン受容体アゴニスト(例えば、クロニジン)、抗うつ剤、モダフィニルおよびコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ガランタミンおよびドネゼピル)と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、人格障害の治療用の以下の薬剤:i)抗精神病剤;ii)抗うつ剤;iii)気分安定剤;およびiv)抗不安剤と組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、男性の性機能不全の治療または予防用の以下の薬剤:i)ホスホジエステラーゼV阻害剤、例えば、バルデナフィルおよびシルデナフィル;ii)ドーパミンアゴニスト/ドーパミントランスポート阻害剤、例えば、アポモルフィンおよびブプロプリオン;iii)アルファアドレナリン受容体アンタゴニスト、例えば、フェントルアミン;iv)プロスタグランジンアゴニスト、例えば、アルプロスタジル;v)テストステロンアゴニスト、例えばテストステロン;vi)セロトニントランスポート阻害剤、例えば、セロトニン再取り込み阻害剤;v)ノルアドレナリントランスポート阻害剤、例えば、レボキセチンおよびvii)5−HT1Aアゴニスト、例えば、フリバンセリンと組み合わせて用いてもよい。
本発明の化合物は、女性の性機能不全の治療または予防用の男性の性機能不全に関する記載と同じ薬剤と、加えて、エストロゲンアゴニスト、例えばエストラジオールと組み合わせて用いてもよい。
抗精神病剤は、典型的な抗精神病剤(例えば、クロルプロマジン、チオリダジン、メソリダジン、フルフェナジン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、トリフルオペラジン、チオチキシン、ハロペリドール、モリンドンおよびロキサピン);および非定型抗精神病剤(例えば、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピラゾール、ジプラシドンおよびアミスルプリド)を含む。
抗うつ剤は、セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、パロキセチンおよびセルトラリン;デュアルセロトニン/ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(例えば、ベンラファキシン、デュロキセチンおよびミルナシプラン);ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(例えば、レボキセチン);三環系抗うつ剤(例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、イミプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリンおよびトリミプラミン);モノアミンオキシダーゼ阻害剤(例えば、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジンおよびトラニルシプロミン);および他の薬剤(例えば、ブプロピオン、ミアンセリン、ミルタザピン、ネファゾドンおよびトラゾドン)を含む。
気分安定剤は、バルプロ酸リチウム、ナトリウム/バルプロ酸/ジバルプロエクス、カルバンアゼピン、ラモトリジン、ガバペンチン、トピラメートおよびチアガビンを含む。
抗不安剤は、ベンゾジアゼピン、例えば、アルプラゾラムおよびロラゼパムを含む。
医薬に用いる場合、本発明の化合物は、通常、標準的な医薬組成物として投与される。したがって、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物および医薬上(すなわち、生理学的に)許容される担体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、本明細書に記載のいずれの症状の治療に用いることができる。
本発明の化合物は、慣用的な方法、例えば、経口、非経口(例えば、静脈内)、バッカル、舌下、鼻腔、直腸または経皮投与により投与してもよく、医薬組成物はこれらに適合する。
経口で投与された場合に活性な本発明の化合物は、液体または固体、例えば、シロップ、懸濁液またはエマルジョン、錠剤、カプセルおよびロゼンジとして処方することができる。
液体処方は、一般的には、適当な液体担体、例えば、水性溶媒、例えば水、エタノールまたはグリセリン、または非水性溶媒、例えばポリエチレングリコールまたは油中の化合物またはその塩の懸濁液または溶液からなるだろう。処方はまた、懸濁化剤、保存剤、フレーバー剤または着色剤を含有していてもよい。
錠剤の形態の組成物は、慣用的に固体処方の製造に用いられる適当な医薬担体を用いて調製することができる。かかる担体の例としては、ステアリン酸マグネシウム、でんぷん、ラクトース、シュークロースおよびセルロースが挙げられる。
カプセル形態の組成物は、慣用的なカプセル化手法を用いて調製することができる。例えば、活性成分を含有するペレットを標準的な担体を用いて調製し、ついで、ハードゼラチンカプセルに封入することにより調製することができる;別法として、分散液または懸濁液を、適当な医薬担体、例えば、水性ガム、セルロース、シリケートまたは油を用いて調製し、ついで、分散液または懸濁液をソフトゼラチンカプセルに封入することにより調製することができる。
典型的な非経口組成物は、滅菌水性担体または非傾向的に許容される油、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、ラッカセイ油またはゴマ油中の化合物または塩の溶液または懸濁液からなる。別法として、溶液を凍結乾燥し、ついで、投与の直前に適当な溶媒で還元することができる。
鼻腔投与用の組成物は、有利には、エアロゾール、滴剤、ゲルおよび散剤として処方することができる。エアロゾール処方は、典型的には、医薬上許容される水性または非水性溶媒中の活性物質の溶液または細粒懸濁液を含み、通常、シールした容器中の滅菌形態で単回または複数回量で提供され、カートリッジの形態で提供されるか、または噴霧デバイスで使用するために再充填することができる。別法として、シールした容器は、単一の噴霧装置、例えば単回投与鼻用吸入器、あるいは容器の内容物が空になるとすぐに処分することが意図される計量バルブを備えたエアロゾールディスペンサーであってもよい。剤形がエアロゾールディスペンサーを含む場合、これは、圧縮ガス、例えば圧縮空気である推進剤または有機推進剤、例えばフルオロクロロ炭化水素を含有するだろう。エアロゾール剤形はまた、ポンプ噴霧器の形態であってもよい。
バッカルまたは舌下投与用組成物は、錠剤、ロゼンジおよびトローチを含み、これらは活性成分を、担体、例えば糖およびアカシア、トラガカントまたはゼラチンおよびグリセリンと一緒に処方する。
直腸投与用の組成物は、有利には、慣用的な坐剤基剤、例えばココアバターを含有する坐剤の形態である。
経皮投与に適した組成物は、軟膏、ゲルおよびパッチを含む。
一の具体例において、組成物は、単位剤形、例えば錠剤、カプセルまたはアンプルである。
経口投与についての個々の投与単位は、例えば、遊離塩基として計算して、0.5〜250mg(および、非経口投与に関しては、例えば、0.05〜25mg)の本発明の化合物を含有する。
医薬上許容される本発明の化合物は、通常、1日の投与量計画(成人の患者に対して)、例えば、遊離塩基として計算して、経口投与では1mg〜500mg、例えば1mg〜400mg、例えば10〜250mgまたは静脈内、皮下または筋肉内投与では0.1mg〜100mg、例えば0.1mg〜50mg、例えば1〜25mgの式(I)の化合物またはその塩の量で投与されるだろう。化合物は、1日あたり1〜4回、例えば、1日あたり1〜2回投与される。一の具体例において、本発明の化合物は1日1回投与してもよい。
適当には、化合物は、連続した治療期間、例えば1週間またはそれ以上の間投与されるだろう。
経口投与に関して、典型的な投与量な、1日あたり1〜200mgの範囲、例えば、1日あたり60〜200mgである。
本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体が、同じ病状に対して活性である第2の治療剤と組み合わせて用いられる場合、各々の化合物の投与量は、その化合物を単独で用いる場合とは異なりうる。適当な投与量は、当業者により容易に評価されるだろう。治療に用いるのに必要な本発明の化合物の量は、治療する症状の性質、および患者の年齢および症状により変化し、最終的に主治医または獣医師により決定されるだろうことは明らかだろう。
上記した組み合せは、有利には、医薬処方の形態で用いられ、かくして、医薬上許容される担体または賦形剤と一緒に上記組み合せを含む医薬処方は、本発明のさらなる態様を含む。かかる組合せの個々の成分は、別個の薬剤で連続してまたは同時に、あるいは、慣用的な経路での組み合わせ医薬処方で投与してもよい。
本発明はまた、同時、別個または連続投与用の、本発明の化合物を含む第1の剤形および他の治療剤を含む第2の剤形を含む、上記したような症状の治療のおいて用いるのに適した新規キット−オブ−パートに関する。
連続して投与される場合、本発明の化合物または第2の治療剤のいずれを最初に投与してもよい。同時に投与する場合、組み合わせは、同じまたは別個の医薬組成物で投与することができる。
同じ処方に組み合わせた場合、2つの化合物は安定で、互いにおよび処方の他の成分と適合しなければならいことは明らかだろう。別個の処方した場合、いずれもの有利な処方、有利には、当該分野においてかかる化合物に関してよく知られているような方法で提供してもよい。
生物学的アッセイ
細胞生物学
a)哺乳動物の細胞におけるhSERT、hNET、およびhDATの発現用のBacMamウイルスの生成
SPA−結合アッセイ用の膜を、各々単一のヒトSERT、NET、およびDATトランスポーターに関して生成したBacMamウイルスでのHEK−293F細胞感染により産生する。hSERTおよびhDATをpFBMRfAベクターにクローン化し、一方、hNETをpFASTBacMam1ベクターにクローン化する。BacMamウイルスの生成および使用は、Condreay JP et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1999, 96:127-132およびHassan NJ et al, Protein ExpressionおよびPurification, 47(2): 591-598, 2006に記載されている。
ヒトトランスポーターSERT、NETおよびDATに対するアフィニティー
ヒトセロトニントランスポーター(SERT)、ヒトノルエピネフリントランスポーター(NET)およびヒトドーパミントランスポーター(DAT)に対する本発明の化合物のアフィニティーは、下記のアッセイにより測定することができる。かかるアフィニティーは、典型的には、トランスポーターから50%の放射性標識リガンドを置換するのに必要な化合物の濃度であるIC50から計算され、下記等式:
Figure 2010513383
[式中、L=放射性リガンド、K=トランスポーターに対する放射性リガンドアフィニティー]
により計算される「K」値として記録する(Cheng and Prusoff, Biochem. Pharmacol. 22:3099, 1973)。本発明において、pKi値(Kiの真数に対応する)をKiの代わりに用いる; pKi結果は、正確には約0.3〜0.5であると見積もられるにすぎない。
a)ヒトDAT、NETおよびSERT結合に関するシンチレーション近接アッセイ(SPA)
hSERT/hDAT/hNET BacMamウイルスでのHEK−293F細胞のトランスフェクション
HEK−293F懸濁液細胞株(Invitrogen)を、慣用的に、293_Freestyle発現培地(Invitrogen)で、振盪フラスコ懸濁液培養で増殖させる。培養物を、適当なトランスポーターBacMamで、細胞あたり100ウイルス粒子のMOI(感染の多重度)で形質導入し、37℃、空気中5%COで48時間インキュベートし、加湿振盪インキュベーター中90rpmで振盪する。ついで、培養物を、1000g、4℃で10分間遠心分離に付すことにより集め、細胞ペレットを必要になるまで−80℃で貯蔵する。
BacMam hSERT/hDAT/hNET−HEL293F細胞膜の調製
形質導入した細胞ペレットを、10倍容量に、バッファーA(50mM HEPES、1mM EDTA、1mMロイペプチン、25ug/mLバシトラシン、1mMフェニルメチルスルホニルフルオライド、PMSF、2μMペプスタチンA、pH7.7)で再懸濁させ、ガラスワーリングブレンダーにて2×15秒のバーストで均質化する。ついで、均質化した液を、500gで20分間遠心分離に付す。これについで、上清をプールし、13、000gで30分間遠心分離に付す。ついで、ペレットを、4倍オリジナルのペレット容量に、バッファーB(50mM TRIS pH7.4、130mM NaCl)で再懸濁させ、0.8mmニードルに通し、均質な懸濁液を得る。膜アリコートを必要になるまで−80℃で貯蔵する。蛋白質濃度を、Bradfordアッセイにより定量した。
hSERT、hNET、およびhDATに関するSPA結合アッセイプロトコール
本発明の化合物のhSERT、hNETまたはhDATに対するアフィニティーはまた、上記に製造したBacMam−組み換えヒトSERT、NETおよびDAT膜でのSPAでの[H]シタロプラム、[H]ニソキセチンまたは[H]WIN−35、428結合アッセイを用いることにより評価することもできる。SPA法(GE Healthcare、Amersham)でのトランスポーター−結合放射活性のみ、ビーズ励起を引き起こすことができ、かくして、結合/非結合放射性リガンドの分離を必要としない。
hSERT結合SPAのプロトコールは、Triluxベータ−カウンター(Wallac、Perkin−Elmer)に基づく。詳細には、ニートDMSO(または正の対照としての1μMフルオキセチン)中の0.5μLの化合物を、アッセイバッファー(20mM HEPES、145mM NaCl、5mM KCl、pH7.3)中2mg/ml SPAビーズ(Amersham RPNQ0001)、4μg/mL hSERT Bacmam膜、0.01%プロノニックF−127、2.5nM[H]シタロプラムを含有する50μLのSPA混合物に加える。インキュベーションは、室温にて少なくとも2時間行う。計数は安定しており、3日まで読み取ることができる。
別法として、hDAT hNETおよびhSERT SPA−結合アッセイは、最終容量30μL、384−ウェルプレートフォーマット(Greiner 781075)中、イメージングPS−WGAビーズ(Amersham RPNQ0260)で、Viewluxベータ−カウンター(Wallac、Perkin−Elmer)を用いることにより行うことができる。詳細には、ニートDMSO中0.3μLの試験化合物および0%および100%効果対照(全結合に対してDMSO、および正の対照として10または1μMインダトラリン)を、Hummingbird(Genomic Solutions)を用いてウェルに加え、ついで、アッセイバッファー(20mM HEPES、145mM NaCl、5mM KCl、pH7.3−7.4)中、1mg/ml SPAビーズ(hSERT)または2mg/ml SPAビーズ(hDATおよびhNET)、40μg/mlまたは20μg/mlまたは6μg/mlのhDATまたはhNETまたはhSERT BacMam膜、0.02%プルロニックF−127、10nM[H]WIN−35、428または10nM[H]ニソキセチンまたは3nM[H]シタロプラム(hDATまたはhNETまたはhSERT結合SPAアッセイに関して)を含有する30μLのSPA混合物を添加する。インキュベーションは、室温にて少なくとも2時間行い、暗所で一晩が最もよい。結合放射活性は、600s 6×ビニングおよび613nmエミッションフィルターを用いてViewlux装置で記録する。
ヒトトランスポーターSERT、NET、およびDATに関する化合物のアフィニティー範囲
式(I)’の化合物は、典型的には、3つのトランスポーターSERT、NETおよびDATの各々に関して4.5以上のpKiを示す。一の具体例において、式(I)の化合物は、典型的には、3つのトランスポーターの各々に関して5.5以上のpKiを示す。他の具体例において、式(I)’の化合物は、3つのトランスポーターの各々に関して6.5以上のpKiを示す。さらなる具体例において、式(I)’の化合物は、典型的には、3つのトランスポーターの各々に関して7.5以上のpKiを示す。
一の具体例において、本発明は、7〜8.5に含まれるhSERT pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。他の具体例において、本発明は、8.5〜10のhSERT pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。
一の具体例において、本発明は、6.5〜7.5に含まれるhDAT pKi式(I)の化合物を提供する。他の具体例において、本発明は、7.5〜9に含まれるhDAT pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。
一の具体例において、本発明は、6.5〜7.5に含まれるhNET pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。他の具体例において、本発明は、7.5〜10に含まれるhNET pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。
一の具体例において、本発明は、8.5〜10に含まれるhSERT pKi、7.5〜20に含まれるhNET pKiおよび7.5〜9に含まれるhDAT pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。
一の具体例において、本発明は、9〜10に含まれるhSERT pKi、8.0〜8.5に含まれるhNET pKiおよび7.5〜8.0に含まれるhDAT pKiを有する式(I)’の化合物を提供する。
実施例
本発明を、さらに以下の非限定的実施例により説明する。
以下の方法において、典型的には、各々の出発物質、調製または実施例の後に数字を付与する。これは単に当業者を補助するために提供する。出発物質は、必ずしも、参照されるバッチから調製されるとは限らない。
「同様の」または「類似の」方法の使用に言及する場合、当業者には明らかであるように、かかる方法は、軽微な修飾、例えば、反応温度、試薬/溶媒量、反応時間、処理条件またはクロマトグラフィー精製条件の修飾を含みうる。
以下の方法において、構造式における破線または太い結合の使用は、立体中心の絶対配置を示すためのものではなく、[3.1.0]アザビサイクリック環に結合した置換基の空間における相対的な位置を示すものである。
例えば、下記に示す実施例2において、C−5水素原子およびC1−3,4ジクロロフェニル環は、C−6−CHOH基に対して、シクロプロパン環の反対の面にあることを意図する(立体化学のエンドを形成する)が、下記に示される実施例1は、これらがシクロプロパン環の同じ面にあることを意図する(立体化学のエキソを形成する)。
Figure 2010513383
可能な場合は、絶対立体化学を、化合物の名前に示す立体中心の絶対配置により提供する。
化合物名が、スラッシュ記号により分けられた反対の配置を記載することによって、立体中心の絶対配置に言及している場合、これらは、対応する立体異性体の1:1混合物を意図し、実際には、ラセミ混合物である[例えば、(1S,5S,6S/1R,5R,6R)は、(1S,5S,6S)および(1R,5R,6R)立体異性体の混合物である)]。
プロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、典型的には、300、400または500MHzでVarian装置、または300および400MHzBruker装置を用いて記録した。化学シフトは、内部標準としての残留溶媒を基準としてppm(d)で記録した。***パターンは、s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;q、カルテット;m、マルチプレット;b、ブロードとして記録した。NMRスペクトルは、25〜90℃の温度範囲で記録した。1個以上のコンフォーマーが検出された場合、最も豊富なものの化学シフトを記録した。
質量スペクトル(MS)は、典型的には、4 II トリプル四重極質量計(Micromass UK)またはES(+)およびES(−)イオン化モードを用いるAgilent MSD 1100質量計、またはHPLC装置 Agilent 1100シリーズに接続されたES(+)およびES(−)イオン化モードを用いるAgilent LC/MSD 1100質量計を用いて記録した[LC/MS−ES(+):Supelcosil ABZ+Plus(33×4.6mm、3μm)(移動相:1分間、100%[水+0.1%HCOH]、ついで、5分で100%[水+0.1%HCOH]〜5%[水+0.1%HCOH]および95%[CHCN]、最終的に、2分間この条件;T=40℃;流速=1mL/分;LC/MS−ES(−))で行う分析:Supelcosil ABZ+Plus(33×4.6mm、3μm)(移動相:1分間、100%[水+0.05%NH]、ついで、5分で100%[水+0.05%NH〜5%[水+0.05%NH]および95%[CHCN]、最終的に2分間この条件下;T=40℃;流速=1mL/分)で行う分析]。質量スペクトルにおいては、分子イオンクラスターのただ1つのピークを記録した。
DADクロマトグラフィー追跡、マスクロマトグラムおよびマススペクトルは、ESIポジティブまたはネガティブで操作するMicromass ZQTM質量計を接続したUPLC/MS AcquityTMシステムで行った。用いた相は以下の通り:A)H2O/ACN 95/5+0.1% TFA;B)HO/ACN 5/95+0.1%TFA;勾配:t=0分)95%A 5%B、t=0.25)95%A 5%B、t=3、30)100%B、t=4.0)100%B、ついで、1分のリコンディショニング。
化合物は、ACD/NamePRO6.02化合物命名ソフトウェア(Advanced Chemistry Development Inc.,Toronto,Ontario,M5H2L3,Canada)を用いて命名した。
フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーを、シリカゲル230−400メッシュ(Merck AG Darmstadtにより提供される、Germany)またはVarian Mega Be−SiプレパックカートリッジまたはプレパックBiotageシリカカートリッジを用いて行った。
SPE−SCXカートリッジは、Varianにより提供されるイオン交換固体相抽出カラムである。SPE−SCXカートリッジで用いる溶出液は、メタノール、ついで、メタノール中2Nアンモニア溶液である。
多くの精製法において、精製は、Biotage 手動フラッシュクロマトグラフィー(Flash+)または自動フラッシュクロマトグラフィー(Horizon、SP1)システムを用いて行った。すべての装置は、Biotage Silicaカートリッジを用いて行った。
SPE−Siカートリッジは、Varianから提供されるシリカ固体相抽出カラムを用いた。
以下の略号を本明細書にて用いる:AcOH=酢酸、EtOAc=酢酸エチル、DCM=ジクロロメタン、EtO=ジエチルエーテル、THF=テトラヒドロフラン、TFA=トリフルオロ酢酸、MeOH=メタノール、DMSO=ジメチルスルホキシド、DMF=N、N−ジメチルホルムアミド、TEA=トリエチルアミン、Boc2O=ジ−t−ブチルジカルボネート、SCX=強カチオン交換、乾燥は無水硫酸ナトリウムで乾燥した溶液を意味し、r.t.(RT)は室温を意味し、Rt=保持時間;h=時間、FC=フラッシュクロマトグラフィー、NHカラム:第二級アミン官能化シリカカートリッジを意味する。
エナンチオマー1またはエナンチオマー2は、絶対化学で特徴付けられていない単一のエナンチオマーを意味する。
調製法1:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(P1)
Figure 2010513383
マレイミド(10g)、無水CuCl(10g)およびtert−ブチルニトリル(11mL)のCHCN(300mL)中撹拌スラリーに、0℃で、3,4−ジクロロアニリン(10g)のCHCN(100mL)中溶液を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、20%HCl(500mL)を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥した。得られた粗物質のイソプロパノール(100mL)中溶液に、2,6−ルチジン(7mL)を加え、混合物を30分間還流温度に暖めた。減圧下で溶媒を除去した後、粗物質を酢酸エチルに溶解し、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧下で濃縮し、粗物質をジエチルエーテルでトリチュレートした。固体を濾過し、減圧下で乾燥して、標題化合物を2.59gの収量で褐色固体として得た。
MS(m/z):241[M−H]
調製法2:[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)および(1S,5S,6R/1R,5R,6S)]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P2)
Figure 2010513383
鉱油中水酸化ナトリウム60%(0.66g)を、(エトキシカルボニルメチル)−ジメチルスルホニウムブロマイド(5g)の無水DMSO(20mL)中溶液に少量ずつ加えた。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌し、ついで、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(P1、2g)のDMSO(20mL)中溶液を滴下し、得られた混合物を室温で1分撹拌した。反応温度を0℃にし、飽和NHCl水溶液(80mL)を、ついで、EtO(100mL)をゆっくりと加えた。二相を分離した後、有機層を水(2×60mL)、ブライン(1×60)で2回洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させて、粗化合物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン20:80で溶出する)により精製して、780mgの標題化合物を得た。
MS(m/z):326[M−H];立体化学複合体は与えられなかった。
調製法3:3−ブロモ−1−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1H−ピロール−2,5−ジオン(P3)
Figure 2010513383
3−ブロモ−2,5−フランジオン(6g)、1−[4−(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(4.44mL)、およびAcOH(80mL)の混合物を、100℃で一晩加熱した。ついで、溶液を減圧下で濃縮した。AcOH(70mL)およびAcONa(2g)を粗生成物に加え、混合物を2時間還流した。ついで、水を加え、水相をDMCで抽出した。有機層を乾燥し、減圧下で乾燥させた。粗物質は、シクロヘキサン/酢酸エチル(9/1〜7/3)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(8.2g)。
NMR(H,CDCl)δ7.32(d,2H),6.86(m,3H),4.66(s,2H),3.80(s,3H)
調製法4:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1H−ピロール−2,5−ジオン(P4)
Figure 2010513383
3−ブロモ−1−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1H−ピロール−2,5−ジオン(P3,4g)、(3,4−ジクロロフェニル)ボロン酸(5.16g)、Pd(PPhCl(1.028g)、フッ化セシウム(5.54g)およびベンジルトリエチル塩化アンモニウム(307mg)の、トルエン/HOの1:1溶媒混合物中の溶液を、90℃で19時間加熱した。ついで、溶液を減圧下で濃縮した。ジクロロメタンを加え、有機層を飽和NHCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥し、減圧下で乾燥させた。EtOを粗物質に加え、沈殿物を濾過し、ついで、濾液を減圧下で乾燥させた。粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル(9/1〜8/2)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(1.93g)。
NMR(H,CDCl)δ8.09(s,1H),7.77(d,1H),7.54(d,1H),7.36(d,2H),6.88(d,2H),6.77(s,1H),4.69(s,2H),3.81(s,3H)
調製法5:6a−(3,4−ジクロロフェニル)−5−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−4,6−ジオキソ−1,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボン酸エチル(P5)
Figure 2010513383
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1H−ピロール−2,5−ジオン(P4、1.93g)およびエチルジアゾアセテート(0.61mL)のDCM(15mL)中溶液を、室温で4日間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、シクロヘキサン/酢酸エチル(9/1〜8/2〜で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(1.84g)。
NMR(H,CDCl)δ7.45(d,1H),7.34(d,2H),7.17(s,1H),7.01(d,1H),6.87(d,2H),4.72(s,2H),4.39(m,2H),3.82(s,3H),1.39(t,3H);MS(m/z):476[MH]
調製法6:(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P6)
Figure 2010513383
6a−(3,4−ジクロロフェニル)−5−{[4−(メチルオキシ)フェニル]メチル}−4,6−ジオキソ−1,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボン酸エチル(P5、1.84g)を200℃で20時間加熱した。粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル(9/1〜8/2)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(1.03g)を得た。
NMR(H,CDCl)δ7.55(s,1H),7.46(d,1H),7.27(m,3H),6.85(d,2H),4.53(dd,2H),3.98(q,2H),3.80(s,3H),3.41(m1H),2.59(s,1H),1.06(t,3H)
この物質(0.98g)および硝酸セリウムアンモニウム(2.64g)のCHCN/HO(1:1)中混合物を、室温で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、ついで、酢酸エチルを混合物に加えた。有機層を分離し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥し、減圧下で乾燥させた。粗物質を、シクロヘキサン/酢酸エチル(9/1〜8/2)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(380mg)。
NMR(H,CDCl)δ7.56(s,1H),7.48(d,1H),7.32(m,1H),4.02(q,2H),3.42(s,1H),2.92(s,1H),1.10(t,3H)
標題生成物を、UPLC(超高速液体クロマトグラフィー)によるクロマトグラフィー分析に付した。
Waters ZQ TM単一四極子MS検出基と組み合わせた、UPLC Waters AcquityTMシステム。システムは、UV(DAD210−350nm波長域)を捕捉し、ES(100−1000amu)またはES(100−800amu)イオン化モードを用いて、全イオン電流(TIC)MSクロマトグラフィー追跡を行った。
カラム:AcquityTM BEH C182.1×50mm 1.7μm(カラム温度40℃)
流速1ml/分。
移動相:A=HO+0.1%ギ酸およびB=MeCN+0.06%ギ酸
勾配タイムテーブル:時間0分3%B〜0.05分で6%B、0.52分で70%B、さらに0.49分で99%(0.39分間続く)。1.45分で、勾配組成は、97%A/3%B(初期条件)になり、0.05分間続く(停止時間=1.50分)。
Rt=0.72分;MS(m/z):326[M]
調製法7:1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ブロモ−1H−ピロール−2,5−ジオン(P7)
Figure 2010513383
1−[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メタンアミン(2.58mL)から、調製法3に記載のものと類似の方法を用いて、標題化合物を2.7gの収量で黄色油として調製した。
MS(m/z):327[MH]
調製法8:1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−(2−ナフタレニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(P8)
Figure 2010513383
1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ブロモ−1H−ピロール−2,5−ジオン(P7)および2−ナフタレニルボロン酸(2.13g)から、調製法4に記載のものと類似の方法を用いて、標題化合物を0.78gの収量で黄色油として調製した。
MS(m/z):374[MH]
調製法9:(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(2−ナフタレニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P9)
Figure 2010513383
3−(2−ナフタレニル)−1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1H−ピロール−2,5−ジオン(P8、0.78g)およびエチルジアゾアセテート(1.1mL)のトルエン(15mL)中溶液を、100℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を200℃で20時間加熱した。粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル(9/1〜)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−3−{[2,5−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(2−ナフタレニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(200mg)を得た。
NMR(H,CDCl)δ7.91(d,1H),7.84(m,3H),7.53−7.50(m,3H),7.18(d,1H),6.46(m,2H),4.68(d,1H),4.528(d,1H),3.88−3.82(m,5H),3.54(d,1H),2.71(d,1H),0.90(t,3H);MS(m/z):460[MH]
この物質(0.20g)のアセトニトリル(3mL)中混合物に、硝酸セリウムアンモニウム(0.54g)の水(3mL)中溶液を加え、混合物を室温で、一晩撹拌した。硝酸セリウムアンモニウム(0.12g)の水(0.5mL)中溶液を反応混合物に加えた後、溶液を室温で4時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンを混合物に加えた。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で乾燥させた。粗物質を、シクロヘキサン/酢酸エチル 8/2で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(105mg)。
NMR(H,CDCl)δ7.91−7.85(ms,4H),7.54−7.52(m,3H),3.93−3.88(q,2H),3.56(d,1H),3.01(d,1H),0.94(t,3H)
調製法10:[(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(P10)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(2−ナフタレニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P9、0.1g)の0.5mLの乾燥THF中溶液に、BH−THF複合体のTHF(1M、2.6mL)中溶液を、N雰囲気下0℃でゆっくりと加えた。反応混合物を6時間還流し、ついで、0℃に冷却し、最初にメタノール(1mL)、ついで、HCl(エーテル中1M、5mL)を注意深く加え、反応混合物を2時間撹拌した。溶媒を減圧下で一部除去し、残渣を、SCXカラムに充填し、NH/MeOH(2M)で溶出した。メタノール相を減圧下で蒸発させて標題化合物(70mg)を得た。
MS(m/z):239[MH]
調製法11:トリフルオロメチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P11)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1に記載の方法と同様の方法で調製した、500mg)のジクロロメタン(19mL)中撹拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(0.33mL)およびトリフルオロ酢酸無水物(302μL)を加えた。12時間撹拌を続け;ついで、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和NHCl溶液でクエンチした。有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル、90/10〜70/30勾配)により精製して、標題化合物を得た(300mg)。
NMR(H,CDCl):δppm7.38−7.51(m,2H),7.15−7.23(m,1H),4.22−4.42(m,1H),3.91−4.09(m,1H),3.66−3.81(m,1H),3.30−3.64(m,3H),1.92−2.05(m,1H),1.36−1.43(m,1H),1.24−1.32(m,1H)
調製法12:1,1−ジメチルエチル(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P12)
Figure 2010513383
方法A:
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1を得るための方法と類似の方法に従って得た、500mg)のジクロロメタン(20mL)中撹拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(0.4mL)およびビス(1,1−ジメチルエチル)ジカルボネート(455mg)を加えた。6時間撹拌を続け、ついで、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和NHCl水溶液でクエンチした。有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物を、シリカのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル、80/20〜10/10勾配)により精製して、所望の生成物を得た(658mg)。
NMR(H,CDCl):δppm7.33−7.45(m,2H),7.10−7.21(m,2H),3.94−4.13(m,10.48Hz,1H),3.69−3.87(m,1H),3.26−3.65(m,4H),1.78−1.87(m,1H),1.51−1.64(m,9H),1.38−1.45(m,1H),1.17(s,1H)
方法B:
(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P6、7.44g)のテトラヒドロフラン(20mL)中溶液に、BH3−THF複合体(THF中1M溶液、180mL)をゆっくりと加えた。淡黄色溶液を、ゆっくりと加熱還流し、この温度で8時間撹拌し、ついで、室温で一晩撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、ついで、MeOH(30mL)およびHCl(6N、20mL)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。NaOH(3N)を、pH=10にまるまで加えた(約50ml)。BOC−無水物(5.26mL)のTHF(20mL)中溶液を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。EtO(500mL)を加え、有機層を分離し、ついで、水相をEtO(350mL)で逆抽出した。合した有機相をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。9.1gの無色の油を回収した。これを、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 85:15〜60:40により溶出する)により精製した。標題化合物を白色泡沫体として得た(4.66g)。
NMR(H,DMSO−d6):δppm7.56−7.61(1H,m),7.52(1H,d),7.30(1H,dd),4.41(1H,t),3.89(1H,t),3.53(1H,d),3.37−3.48(1H,m),3.09−3.21(2H,m),2.99−3.11(1H,m),1.90−1.95(1H,m),1.37(9H,s),1.01−1.11(1H,m);MS(m/z):343[MH−CH3]
調製法13:1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−(ブロモメチル)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P13)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P12、170mg)のCHCl(5mL)中溶液に、0℃で、TEA(0.073mL)およびメタンスルホニルクロライド(0.052mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、ついで、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで希釈した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(207mg)を、さらに精製することなく次に用いた。
臭化銅(I)−ジメチルスルフィド複合体(108mg)の3mLのTHF中撹拌溶液に、ジエチルエーテル(0.380mL)中3MのEtMgBrを−78℃で加えた。−78℃で30分後、予め得ていた1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(207mg)のTHF(2mL)中溶液を加え、混合物を室温にゆっくりと加温した。3時間撹拌し、これを飽和NHCl水溶液でクエンチした。混合物をセライトのパッドで濾過し、濾液をNHOHで洗浄し、EtOAcで抽出した。抽出物を乾燥し、減圧下で乾燥させた。残渣を、シリカでのクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc、90/10〜80/20勾配)により精製して、150mgの標題化合物を得た。
MS(m/z):364[MH−56]+
調製法14:1,1−ジメチルエチルカルボキシレート(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P14)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P12、300mg)のDCM(4mL)中溶液に、0℃で、TEA(0.128mL)およびメタンスルホニルクロライド(0.091mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、ついで、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで希釈した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮して、標題化合物を得た(308mg)。
Rt=0.87分
UPLC条件:ZQ単一四極子質量スペクトル計(Waters−Micromass)と組み合わせた、AcquityTM UPLCシステム;正の電子スプレーイオン化法(ES+)モードで操作した。カラム Acquity UPLCTM BEH C18、1.7μm 2.1×50mm;カラム温度40℃;移動相:A:H2O+0.1%HCOOH;B:CH3CN+0.06%HCOOH
勾配:t=0分、3%(B);t=0.05分、6%(B);t=0.57分、70%(B);t=1.06分、99%(B);t=1.44分、99%(B);t=1.45分、3%(B);停止時間:1.50分。
流速:1ml/分;UV範囲:210−350nm;サンプリングレート:20ポイント/秒、ZQ/MS
イオン化:ES+;質量範囲:100−1000amu;スキャン/スキャン間隔:0.10秒/0.01秒;両極性モードスキャン間隔:0.025秒;DAD/MSデータオフセットタイム:+0.01分。
調製法15:1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P15)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(100mg、ジクロロメタンの代わりに乾燥THFを用いてP12に記載のように調製した)の乾燥ジクロロメタン(2.8mL)中溶液に、トリエチルアミン(0.058mL)およびメタンスルホニルクロライド(0.024mL)を、0℃で加えた。5分後、反応混合物を室温に加温した。1時間後、水を加え、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NHCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このように得られた粗1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(160mg)を、さらに精製することなく用いた。
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液、34.1mg)を、4−フルオロフェノール(92mg)の乾燥DMF(1.4mL)中溶液に、0℃で加えた。20分後、懸濁液を室温に加温し、さらに10分間撹拌した。このように調製した1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(160mg)の乾燥DMF(1.4mL)中溶液を加え、混合物を室温で1時間撹拌し、ついで、220℃で1時間30分加熱した。飽和NHCl水溶液を加え、混合物を、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Si 25Sカラム、シクロヘキサン/酢酸エチル 93/7〜40/60勾配、10CV)により精製して、185mgの淡黄色油を得た。これをジクロロメタン中に溶解し、このように得た溶液を、1MのNaOH水溶液および水で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このように得た化合物(127mg)を、さらに、シリカカートリッジ(5g、シクロヘキサン/酢酸エチル、95/5〜90/10勾配)により精製して、123mgの標題化合物を淡黄色油として得た。
MS(m/z):396[MH−56]+
調製法16:1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−ホルミル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P16)
Figure 2010513383
デスーマーチンペルヨウジナン(123mg)を、25℃で、1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P12、80mg)の乾燥ジクロロメタン(2mL)中溶液に加えた。30分後、チオ硫酸ナトリウム(280mg)および飽和NaHCO水溶液(15mL)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。ついで、混合物をジクロロメタンで抽出し;有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、83mgの標題化合物を無色の油として得た。
NMR(H,CDCl):δppm9.07(bs,1H),7.42(m,2H),7.12(m,1H),4.20−3.62(m,3H),3.40(s,1H),2.68(m,1H),2.20(s,1H),1.55(s,9H);MS(m/z):300[MH−56]+
調製法17:1,1−ジメチルエチル (1R,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(ジメチルアミノ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P17)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−ホルミル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P16、83mg)の乾燥テトラヒドロフラン(2.3mL)中溶液にジメチルアミン(0.349mL)、酢酸(0.043mL)およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(173mg)を、25℃で加えた。1時間室温で撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。ついで、ジクロロメタンを加え、有機層を飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Si 12Sカラム、シクロヘキサン/酢酸エチル、90/10〜0/100勾配、ついで、酢酸エチル/メタノール100/1)により精製して、35mgの標題化合物を無色の油として得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.40−7.30(m,2H),7.09(m,1H),4.05−3.68(m,2H),3.55(m,1H),3.35(m,1H),2.32(m,1H),2.19(s,6H),1.80(m,1H),1.65(m,1H),1.45(s,9H),1.20(m,1H);MS(m/z):385[MH]+
調製法18:1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P18)
Figure 2010513383
トリエチルアミン(0.047mL)およびメタンスルホニルクロライド(0.019mL)を、0℃で、1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P12、80mg)の乾燥ジクロロメタン(2.2mL)中溶液に加えた。反応混合物を、25℃で1時間撹拌し、ついで、水を加え、混合物を、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NHCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、103mgの粗1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートを得、これをさらに精製することなく用いた。これを乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)に溶解し、ナトリウムチオメトキシド(47.2mg)を加えた。混合物を一晩室温で撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加え、混合物を、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Si 25S カラム、シクロヘキサン/酢酸エチル 98/2〜80/20勾配)により精製して、21mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.42−7.22(m,2H),7.09(m,1H),4.05−3.65(m,2H),3.55(m,1H),3.35(m,1H),2.50−2.30(m,1H),2.19(s,3H),2.19(m,1H),1.80(m,1H),1.45(s,9H),1.20(m,1H);MS(m/z):332[MH−56]+
調製法19:1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−(3,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(P19)
Figure 2010513383
1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−ブロモ−1H−ピロール−2,5−ジオン(45g、P7を得る方法と類似の方法に従って得た)から、調製法4(P4)に記載の方法と類似の方法を用いて、標題化合物を5.65gの収量で調製した。
NMR(H,CDCl)δ8.1(s,1H),7.8(d,1H),7.5(d,1H),7.17(d,1H),6.8(d,1H),6.45(m,2H),4.82(s,2H),3.85(s,3H),3.80(s,3H)
調製法20:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P20)
Figure 2010513383
1−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−3−(3,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(5.6g、P19)のDCMエチルジアゾアセテート中溶液に、加えた(1.8g)。混合物を室温で24時間撹拌した。1当量以上のエチルジアゾアセテートを加え、溶液をさらに24時間撹拌した。この後、さらに1当量以上のエチルジアゾアセテートを加え、溶液をさらに24時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。かくして回収した粗物質を、エーテルでトリチュレートし、濾過し、得られた固体を減圧下で乾燥して、5−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−6a−(3,4−ジクロロフェニル)−4,6−ジオキソ−1,3a,4,5,6,6a−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボン酸エチル(5.28g)を得た。この得られた化合物(5.28g)を200℃で36時間加熱した。ついで、反応混合物を室温に冷却し、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル=8:2で溶出)により精製して、標題化合物を3.2gの収量で得た。
NMR(H,CDCl)δ7.55(s,1H),7.45(d,1H),7.25(d,1H),7.17(d,1H),6.45(m,2H),4.66−4.46(dd,2H),3.98(q,2H),3.82(s,3H),3.81(s,3H),3.39(d,1H),2.61(d,1H),1.06(t,3H)
調製法21:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸(P21)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P20、1.0g)の酢酸(5mL)中溶液に、6NのHCl(1mL)を加え、混合物を90℃で撹拌しながら24時間加熱した。反応混合物を減圧下で蒸発させて、0.9gの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl)δ7.57(s,1H),7.46(d,1H),7.26(d,1H),7.17(d,1H),6.46(m,2H),4.66−4.47(dd,2H),3.81(s,6H),3.38(d,1H),2.62(d,1H)
調製法22:(1R,2S,5R,6R/1S,2R,5S,6S)または(1R,2R,5R,6R/1S,2S,5S,6S)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−4−オキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸(P22)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸(P21、300mg)のTHF(6.5mL)中溶液に、ヨウ化メチルマグネシウムのジエチルエーテル(3M、0.44mL)中溶液を、N雰囲気下−78℃で滴下した。混合物を−78℃で2時間撹拌し、ついで、室温に加温し、一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却し、ヨウ化メチルマグネシウムのジエチルエーテル(3M、0.44mL)中溶液を滴下し、混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、HCl 0.5Mを滴下し、生成物をDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。このように得られた粗物質を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:[DCM:MeOH:AcOH=9:1:0.1]=9:1で溶出)により精製して、205mgの標題化合物を得た。
NMR(H,DMSO−d)δ7.85(s,1H),7.68(d,1H),7.55(d,1H),7.02(d,1H),6.54(s,1H),6.44(d,1H),4.30(d,2H),3.77(s,3H),3.73(s,3H),3.57(d,1H),3.14(d,1H)
調製法23および24:[(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)または(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(P23)および[(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)または(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(P24)
Figure 2010513383
(1R,2S,5R,6R/1S,2R,5S,6S)または(1R,2R,5R,6R/1S,2S,5S,6S)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−4−オキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸(205mg、P22)のTHF(2mL)中溶液に、0℃で、BH−THF複合体のTHF(2.64mL、1M)中溶液を加え、混合物を12時間還流温度で撹拌した。混合物を0℃に冷却し、さらにBH−THF複合体のTHF(1.5当量、1M)溶液を反応混合物に加えた。これを還流温度で1時間撹拌し、ついで、0℃に冷却した。最初にメタノール(1mL)、ついで、HCl(5mL、EtO中1M)を滴下し、混合物を40℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗物質をSCXカートリッジに充填し、メタノールで洗浄し、メタノール(1M)中アンモニアで溶出した。溶媒を減圧下で蒸発させ、固体を回収し、シリカカラムのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:[DCM/MeOH/NH3acq=90/10/0.5]、100〜20%のDCM勾配)により精製して、[(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)または(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(35mg)を淡黄色油として(P23)、
NMR(H,CDCl)δ7.37(m,2H),7.26(d,1H),7.14(d,1H),6.51−6.46(m,2H),3.83−3.80(m,7H),3.72(d,1H),3.59(d,1H),3.38(m,3H),3.19(d,1H),2.66(d,1H),2.06(m,1H),1.52(d,1H),1.10(d,3H)、および
[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または[(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(35mg)を淡黄色油として得た(P24)、
NMR(H,CDCl)δ7.34(m,2H),7.17(d,1H),7.09(d,1H),6.45(m,2H),3.83−3.78(m,8H),3.40(m,2H),3.32(m,2H),2.93(m,1H),2.39(d,1H),2.02(m,1H),1.68(m,1H),1.23(d,3H)。
調製法25:[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P25)
Figure 2010513383
[[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(35mg、P23)のp乾燥ジクロロメタン(1mL)中の溶液に、メタンスルホニルクロライド(7.1μl)を0℃で加えた。10分後、反応物を室温で加温し、一晩撹拌した。水を反応混合物に加え、生成物を、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチルメタンスルホネートを粗生成物として得た。
水素化ナトリウムのDMF(0.5mL)中溶液に、エタノール(14μL)を0℃で加えた。0℃で30分間撹拌した後、懸濁液を室温に加温し、30分間撹拌した。[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチルメタンスルホネート(39mg、上記のように得た)のDMF(0.5mL)中溶液を加え、混合物を60℃で6時間、室温で一晩撹拌した。0℃に冷却し、ナトリウムエトキシドのエタノール(21%w、50μL)中溶液を加えた。混合物を60℃で4時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、氷水を加え、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質を、シリカカラムのフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/シクロヘキサン=3:7で溶出)により精製して、標題化合物を得た(15mg)。
NMR(H,CDCl)δ7.38(m,2H),7.25(d,1H),7.14(d,1H),6.51−6.46(m,2H),3.83(s,3H),3.80(s,3H),3.72(d,1H),3.54(d,1H),3.40(m,1H),3.32−3.17(m,5H),2.66(d,1H),2.20(m,1H),1.55(d,1H),1.28(m,3H),1.09(t,3H)
調製法26:[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P26)
Figure 2010513383
標題化合物を63mgの収量で黄色油として得た。[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(100mg、調製法24に記載の方法と類似の方法に従って調製した)から、調製法25に記載の方法と類似の方法に従って調製した。
NMR(H,CDCl)δ7.40(s,1H),7.31(d,1H),7.19(s,1H),7.12(s,1H),6.46−6.43(m,2H),3.81(s,3H),3.77(s,3H),3.37−3.19(m,5H),2.95−2.89(m,2H),2.36(d,1H),2.00(m,1H),1.59(m,1H),1.52(m,1H),1.23(d,3H),1.11(t,3H)
調製法27:1,1−ジメチルエチル−(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−エテニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P27)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P12方法B、0.5g)のDCM(15mL)中撹拌溶液に、0℃で、デスーマーチンペルヨウジナン(0.710g)を滴下し、ついで、反応物を室温にした。2時間後、さらにデス−マーチン試薬(0.1g)を加え、反応物をさらに1時間撹拌した。濃NaHCO溶液(8mL)およびチオ硫酸ナトリウム溶液(5mL水中2g)を加え、混合物を1時間撹拌した。混合物をDCMで抽出し;有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥し、減圧下で蒸発させて、0.48gの対応する粗1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−ホルミル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートを白色泡沫体として得た。
メチル(トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(0.626g)のTHF(3mL)中の撹拌懸濁液に、0℃で、ブチルリチウム(0.70mL、ヘキサン中2.5M溶液)を滴下した。暗黄色反応混合物を、室温に冷却し、20分間撹拌した。暗黄色反応混合物を室温にし、20分間撹拌し、ついで0℃に冷却し、上記した粗1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−ホルミル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(0.48g)のTHF(1.5mL)中溶液を滴下した。氷浴を除去し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。ジエチルエーテルおよび水を加え、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を、FC(シクロヘキサン/酢酸エチル、1/0〜9/1で溶出する)により精製して、0.277gの標題化合物を油として得た。
H NMR(H,CDCl)δppm7.36−7.43(m,1H)7.30−7.35(m,1H)7.02−7.12(m,1H)4.98−5.18(m,2H)4.88−4.96(m,1H)3.88−4.09(m,1H)3.72−3.87(m,1H)3.53−3.65(m,1H)3.37(d,1H)1.89−1.96(m,1H)1.72−1.81(m,1H)1.43−1.51(m,9H);(MS(m/z):298[MH−C
調製法28:2−ジアゾプロパン酸エチル(P28)
Figure 2010513383
トシル−Cl(4g)のアセトン(60mL)中撹拌溶液に、0℃で、NaN(1.37g)の水(60.0mL)中溶液を加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。アセトンを減圧下で蒸発させ、水相をジエチルエーテルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、4gの粗トシルアジド中間体を無色油として得た。NaH(0.810g、鉱油中60%)の乾燥ジエチルエーテル(15mL)中撹拌懸濁液に、室温で、2−メチル−3−オキソブタン酸エチル(1.5g)のジエチルエーテル(3mL)中溶液を、5分間にわたって滴下した。反応混合物を0℃に冷却し、1.1gの上記したトシルアジドを、5分間にわたって加えた。反応混合物をジエチルエーテル(10mL)で希釈し、45分間撹拌し、沈殿物を濾過した。濾液を水(100mL)で抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して、0.16gの粗標題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CHLOROFORM−d)δppm:4.23(q,2H)1.92−2.01(s,3H)1.23−1.34(t,3H)
調製法29:1,1−ジメチルエチル−(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートおよび1,1−ジメチルエチル−(1R,5R,6S/1S,5S,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P29)
Figure 2010513383
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(P1に記載の方法と類似の方法に従って調製した、0.1g)および2−ジアゾプロパン酸エチル(P28、0.16g)のトルエン(2.2mL)中溶液を100℃に加温し、3時間撹拌した。この後、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をTHF(4mL)中に溶解し、BH THF複合体(3.80mL、THF中1M)を滴下し、得られた反応混合物を4時間還流した。反応物を0℃に冷却し、2NのHClを加え、混合物を0.5時間室温で撹拌した。混合物のpHを、飽和炭酸ナトリウムで約9にし、反応混合物をDCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、対応する粗[(1R,5R/1S,5S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(MS(m/z):272[MH])を得た。この物質をDCM(4mL)に溶解し、ビス(1,1−ジメチルエチル)ジカルボネート(90mg)を加え、混合物を一晩撹拌した。反応混合物を、最初に飽和NaHCO、ついで、ブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して、42mgの粗標題化合物を白色泡沫体として得た。
MS(m/z):315.97[MH−C
調製法30:1,1−ジメチルエチル (1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(2−ヒドロキシエチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P30)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル−(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−エテニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P27)(0.138g)のTHF(2mL)中撹拌溶液に、0℃および窒素雰囲気下で、BH−THF複合体(0.467mL、THF中1M)を滴下した。氷浴を除去し、反応混合物を3.5時間室温で撹拌した。混合物を0℃に冷却し、水(0.6mL)を滴下してクエンチした。3MのNaOH(1.4mL)および30%H(1.4ml)を加え、得られた混合物を0.5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し;有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、77mgの標題化合物を得た。
(MS(m/z):316[MH−C
実施例1および2(方法A):[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1)および[(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E2)
Figure 2010513383

(1S,5S,6S/1R,5R,6R)および(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P2、0.78g)の1mLの乾燥THF中撹拌溶液に、BH−THF複合体のTHF(1M、19mL)中溶液を、N雰囲気下0℃でゆっくりと加えた。反応混合物を6時間再還流し、ついで、0℃に冷却し、HCl(6N、7.5mL)を注意深く加え、反応混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下で一部除去し、残渣を、NH/MeOH(2M)で溶出するMCX(ixed−mode strong ation echange)カラムにより精製した。メタノール相を減圧下で蒸発させて、粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア 33%95:5:0.5で溶出する)により精製して以下を得た:
実施例1(E1):[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1)(白色油)(165mg)。
NMR(H,CDCl):δ7.40(m,2H),7.38(d,1H),7.14(dd,1H),3.51(dd,1H),3.41(dd,1H),3.32(d,1H),3.12(m,2H),2.91(d,1H),1.69(m,1H),1.39(m,1H);MS(m/z):258[MH]
関連配置を、Roesyデータに基づいて評価した。
実施例2(E2):[(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(350mg)
NMR(H,CDCl):δ7.35(d,1H),7.25(d,1H),7.01(d,1H),4.90(m,2H),3.58(d,1H),3.36(m,2H),3.31(m,1H),1.95(m,1H),1.42(m,1H);MS(m/z):258[MH]
関連配置を、Roesyデータに基づいて評価した。
実施例1(方法B):[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(P6、380mg)のTHF(0.6mL)中溶液に、室温で、BH−THF複合体のTHF(1M、9mL)中溶液を加え、混合物を6時間還流した。MeOH(3mL)およびHCl 1MのEtO(15mL)中溶液を加え、溶液を室温で2時間撹拌した。減圧下で濃縮して、粗物質を、MeOH中NH 2Mで溶出するSCXカートリッジにより精製して、標題化合物を得た(268mg)。
NMR(H,CDCl):δ7.40(m,2H),7.16(d,1H),3.54−3.34(m,3H),3.16(m,2H),2.92(d,1H),1.71(m,1H),1.42(m,1H);MS(m/z):258[MH]
関連配置を、Roesyデータに基づいて評価した。
実施例3:[(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール塩酸塩(E3)
Figure 2010513383
[(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E2、15mg)のDCM(1mL)中溶液に、HCl(55μL、EtO中1M)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させて、このように得られた物質をEtOでトリチュレートして、15mgの標題化合物をわずかに吸湿性の白色固体として得た。
NMR(H,DMSO−d6):δ9.15(bs,1H),8.85(bs,1H),7.59(d,2H),7.30(d,1H),4.90(bs,1H),3.69(m,2H),3.62(m,2H),3.25(m,2H),2.45(m,1H),1.65(m,1H)
MS(m/z):258[MH]
実施例4:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E4)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1、73mg)のジクロロメタン(3mL)中撹拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(59μL)およびビス(1,1−ジメチルエチル)ジカルボネート(68mg)を加えた。撹拌を6時間続け、ついで、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物をジクロロメタンおよびビカルボネートで処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質の乾燥DMF(3mL)中撹拌溶液に、水素化ナトリウム(18mg)を0℃で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。ヨウ化メチル(21μL)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルおよび水を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。
この粗物質のDCM(4mL)中溶液に、TFA(1ml)を加えた。反応混合物を、室温で1時間撹拌し、これを減圧下で濃縮し、粗生成物を、SCXカラムに充填し、MeOH/NH(2M)で溶出した。得られた粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水95:5:0.5で溶出する)により精製して、5mgの標題化合物を白色油として得た。
NMR(H,CDCl):δ7.41(d,1H),7.39(d,1H),7.16(dd,1H),3.30(d,1H),3.21(s,3H),3.20−3.10(m,4H),3.90(d,1H),1.74(m,1H),1.37(m,1H);MS(m/z):272[MH]
さらに同様の方法で調製した実施例4(95mg)を、分取HPLC(キラルカラム chiralpak AD−H、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール、勾配アイソクラチック18%B、流速14mL/分、検出UV:230nm)に付して、別個のエナンチオマーを得た。所定の保持時間を、分析HPLC(キラルカラム chiralpak AD−H、25X4.6cm、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール、勾配アイソクラチック20%B、流速0.8mL/分、検出UV:230nm)により得た。
実施例4A:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー1)を白色固体として回収した(30mg)。Rt.=7.19分
実施例4B(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー2)を白色固体として回収した(30mg)。Rt.=8.54分
実施例5:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E5)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E4、5mg)のジクロロメタン(1mL)中溶液に、HCl(18μL、EtO中1M)の溶液を加え、溶媒を減圧下で蒸発させて、得られた物質をEtOでトリチュレートして5mgの標題化合物をわずかに吸湿性の白色固体として得た。
NMR(H,DMSO−d6):δ9.30(酸性プロトン),7.72(d,1H),7.61(d,1H),7.39(dd,1H),3.77(d,1H),3.52(dd,1H),3.40(d,1H),3.19(d,1H),3.06(m,1H),3.04(s,3H),2.97(m,1H),2.24(m,1H),1.69(m,1H);MS(m/z):272[MH]
実施例6:(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E6)
Figure 2010513383
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E2、80mg)から、実施例4に記載の方法と類似の方法に従って、標題化合物を30mgの収量で白色油として得た。
MS(m/z):272[MH]
実施例7:(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E7)
Figure 2010513383
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E6、30mg)から、実施例5に記載の方法と類似の方法に従って、標題化合物を30mgの収量でわずかに吸湿性の白色固体として得た。
NMR(H,DMSO−d6):δ9.15(酸性プロトン),7.59(d,2H),7.26(d,1H),3.68−3.55(m,5H),3.30(s,3H),3.22(m,1H),2.44(m,1H),1.69(m,1H);MS(m/z):272[MH]
実施例8:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E8)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1、146mg)(実施例1、方法Aと類似の方法に従って調製した)のDCM(5.5mL)中撹拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(100μL)およびビス(1,1−ジメチルエチル)ジカルボネート(128.3mg)を、連続して加えた。2時間撹拌し、ついで、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物をジクロロメタンおよび水で処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質(200mg)の乾燥DMF(3mL)中撹拌溶液に、水素化ナトリウム(14mg)を0℃で加え、反応混合物を0.5時間撹拌し、この後、ブロモメチルシクロプロパン(56μL)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。さらに、水素化ナトリウム(14mg)を0℃で加え、反応混合物を1時間撹拌し、ついで、さらにブロモメチルシクロプロパン(56μL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌た。酢酸エチルおよび冷水を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質(126mg)のジクロロメタン(5mL)中溶液に、TFA(1ml)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、これを減圧下で濃縮し、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/33%アンモニア水溶液 95:5:0.5で溶出する)により精製して、62mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δ7.45(d,1H),7.37(d,1H),7.20−7.17(dd,1H),3.40−3.30(m,2H),3.18−3.14(m,3H),3.07−2.89(m,3H),1.63−1.61(m,1H),1.42−1.36(m,1H),1.00−0.96(m,1H),0.53−0.49(m,2H),0.15−0.13(m,2H),NHは観察されなかった。
実施例9:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E9)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E8、62mg)のジクロロメタン(1.5mL)中溶液に、HCl(0.198mL、EtO中1M)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させて、得られた物質をEtOでトリチュレートして、65mgの標題化合物を得た。
NMR(H,DMSO):δ9.86−8.13(br.s.,2H),7.73.7.70(d,1H),7.62−7.58(d,1H),7.42−7.36(dd,1H),3.81−3.70(d,1H),3.52−3.45(dd,1H),3.41−3.36(d,1H),3.28−3.22(dd,1H),3.20−3.14(d,1H),3.09−3.02(dd,1H),2.95−2.80(m,2H),2.24−2.14(m,1H),1.68−1.54(m,1H),0.88−0.74(m,1H),0.45−0.20(m,2H),−0.06−0.09(m,2H)
E9(61mg)を、半分取HPLC(キラルカラム chiralpakAD−H、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール、勾配アイソクラチック20%B、流速15mL/分、検出UV:225nm)に付して、ラセミ混合物を単一のエナンチオマーに分割した。所定の保持時間は、分析HPLC(キラルカラム chiralpak AD−H、25X4.6cm、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール、勾配アイソクラチック20%B、流速0.8mL/分、検出UV:235nm)により得た。
E8A:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0](エナンチオマー1)を白色固体として得た、Rt.=6.04分;(16mg)。
E8B:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0](エナンチオマー2)を白色固体として得た、Rt.=7.54分;(16mg)。
実施例10:(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E10)
Figure 2010513383
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E2、390mg)(実施例1、方法Aと類似の方法に従って調製した)のDCM(15mL)中撹拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(275μL)およびビス(1,1−ジメチルエチル)ジカルボネート(346mg)を、連続して加えた。2時間撹拌し、ついで、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物をジクロロメタンおよび水で処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質(90mg)の乾燥DMF(2.5mL)中撹拌溶液に、水素化ナトリウム(12mg)を0℃で加え、反応混合物を0.5時間撹拌し、ついで、ブロモメチルシクロプロパン(47μL)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。さらに水素化ナトリウム(12mg)を0℃で加え、反応混合物を1時間撹拌し、ついで、ブロモメチルシクロプロパン(47μL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。酢酸エチルおよび氷水を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質(107mg)のジクロロメタン(5mL)中溶液に、TFA(1ml)を0℃で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌し、これを減圧下で濃縮し、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/33%水性アンモニア 95:5:0.5で溶出する)により精製して、16mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δ7.35(d,1H),7.28(s,1H),7.03−7.01(dd,1H),3.84−3.75(m,2H),3.47−3.44(d,1H),3.40−3.36(dd,1H),3.34−3.31(m,3H),3.26−3.23(d,1H),1.97−1.93(m,1H),1.54−1.49(m,1H),1.12−1.07(m,1H),0.58−0.54(m,2H),0.24−0.21(m,2H),NHは検出しなかった。
実施例11:(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E11)
Figure 2010513383
(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−6−[(シクロプロピルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E10、16mg)のジクロロメタン(0.5mL)中溶液に、HCl(0.051mL、EtO中1M)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させて、得られた物質をEtOでトリチュレートして、16mgの標題化合物を得た。
NMR(H,DMSO):δ10.00−7.70(br.s.,2H),7.47−7.43(d,1H),7.44−7.42(d,1H),7.13−7.08(dd,1H),3.57−3.49(dd,1H),3.49−3.36(m,4H),3.22−3.10(m,2H),3.11−3.03(d,1H),2.34−2.27(m,1H),1.60−1.51(m,1H),0.93−0.81(m,1H),0.35−0.26(m,2H),−0.04−0.05(m,2H)
実施例12:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E12)
Figure 2010513383
方法A:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1、47.5mg)媒を減圧の乾燥DMF(1mL)中撹拌溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(7mg、鉱油中60%)を加え、ついで、0.5時間後、ヨウ化エチル(16μL)を加えた。反応混合物を4時間撹拌し、ついで、水(2mL)を加え、混合物をエチルエーテル(5mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗生成物を得、これをDCMおよびトリフルオロ酢酸(6:2mL)の3:1混合物で、室温で2時間処理した。反応混合物のpHを、炭酸ナトリウムで約9にし、混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCMで抽出して、16mgの標題化合物を得た。MS(m/z):286[MH]
方法B:[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1、610mg)(調製法1、2および実施例1、方法Aと類似の方法に従って調製した)およびトリエチルアミン(0.494mL)の乾燥THF(15mL)中溶液に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(567mg)のTHF(8mL)中溶液を加えた。得られた透明な反応混合物を室温にした。2時感度、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル 88/12〜0/100で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、815mgの対応するN−Boc誘導体を得た。この化合物の別のバッチ(356mg)を、上記と同じ方法に従って調製した。
2つのバッチの混合物(946mg)を乾燥ジクロロメタン(26mL)中に溶解した。トリエチルアミン(0.552mL)およびメタンスルホニルクロライド(0.226mL)を、0℃で加えた。10分後、反応物を室温に加温し、一晩撹拌した。水を加え、混合物を、ジクロロメタンで抽出した。有機を、飽和NHCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、1.17gの粗1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートを得、これをさらに精製することなく用いた。
エタノール(0.470mL)を、0℃で、水素化ナトリウム(0.332g、鉱油中60%)の乾燥DMF(13mL)中懸濁液に加えた。30分後、懸濁液を室温に加温し、さらに30分間撹拌した。1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(1.17g)の乾燥DMF(13mL)中溶液を加え、混合物を60℃で一晩、さらに、室温で48時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を加え、混合物を、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインおよび冷水で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 95/5〜60/40で溶出)により精製して、781mgの(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1,1−ジメチルエチル 1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートを得た。
トリフルオロ酢酸(1.546mL)を、0℃で、この化合物の乾燥ジクロロメタン(15mL)中溶液に加えた。ついで、混合物を25℃で撹拌した。1.5時間後、TFA(0.7mL)を加えた。2時間後、反応混合物を減圧下で濃縮した。
粗生成物を、SCXカートリッジ(10g、MeOH、ついで、MeOH中NH0.5Mで溶出)に付して、557mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δ7.43(s,1H),7.37(d,1H),7.18(d,1H),3.41−3.20(m,4H),3.15(s,2H),3.07(m,1H),2.91(d,1H),1.94(m,1H),1.63(m,1H),1.38(m,1H),1.13(t,3H),NHは観察されなかった;MS(m/z):286[MH]
この化合物のエナンチオマーを、半分取HPLC(キラルカラム Chiralpak AD−H 25cm×2cm、粒度5マイクロ、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール85/15v/v、流速14mL/分、検出UV:230nm)により分割して、標題化合物のエナンチオマー1および2を遊離塩基として得た:
E12A:エナンチオマー1(Rt.=6.5−7.5分)241mg(実施例12A)
E12B:(エナンチオマー2(Rt.=8.0−9.5分)261mg(実施例12B)
12Aおよび12Bの絶対配置の決定:
別のバッチのE12A(5mg)およびE12B(5mg)を、Ab Initio VCD(振動円偏光二色性)分析に付して、これらの光学異性体の絶対配置を測定した。
実施例12A(エナンチオマー1):(1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
Figure 2010513383
NMR(H,CDCl):δ7.43(s,1H),7.37(d,1H),7.18(d,1H),3.41−3.20(m,4H),3.15(s,2H),3.07(m,1H),2.91(d,1H),1.94(m,1H),1.63(m,1H),1.38(m,1H),1.13(t,3H),NHは観察されなかった。
実施例12B(エナンチオマー2):(1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
Figure 2010513383
NMR(H,CDCl):δ7.43(s,1H),7.37(d,1H),7.18(d,1H),3.41−3.20(m,4H),3.15(s,2H),3.07(m,1H),2.91(d,1H),1.94(m,1H),1.63(m,1H),1.38(m,1H),1.13(t,3H),NHは観察されなかった。
実施例13:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E13)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E12、方法A、16mg)のDCM(0.5mL)中溶液に、1当量のHCl(EtO中1M)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させて、得られた物質をEtOでトリチュレートして、16mgの標題化合物をわずかに吸湿性の白色固体として得た。
NMR(H,CDCl):δ9.24(br.s2H),7.70(d,1H),7.59(d,1H),7.37(dd,1H),3.74(d,1H),3.49(dd,1H),3.38(d,1H),3.22(m,1H),3.17(d,1H),3.16(m,1H),3.07(m,1H),2.91(dd,1H),2.20(t,1H),1.64(m,1H),0.94(t,3H);MS(m/z):286[MH]
実施例14:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E14)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1、47.5mg)(実施例1、方法Aと類似の方法に従って調製した)の乾燥DMF(1mL)中撹拌溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(7mg、鉱油中60%)を加え、ついで、0.5時間後にヨウ化n−プロピル(20μL)を加えた。反応物を4時間撹拌し、ついで、水(2mL)を加え、混合物をエチルエーテル(5mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗生成物を得、これをDCMおよびトリフルオロ酢酸の3:1混合物(6:2mL)で、室温で2時間処理した。反応混合物のpHを、炭酸ナトリウムで約9にし、混合物を減圧下で濃縮して、残渣をDCMで抽出して、17mgの標題化合物を得た。
MS(m/z):300[MH]
実施例15:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E15)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E14、17mg)のDCM(0.5mL)中溶液に、1当量のHCl(EtO中1M)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた物質をEtOでトリチュレートして、18mgの標題化合物をわずかに吸湿性の白色固体として得た。
NMR(H,CDCl):δ9.24(br.s2H),7.72(d,1H),7.60(d,1H),7.39(dd,1H),3.78(d,1H),3.50(dd,1H),3.40(d,1H),3.23(m,1H),3.16(m,2H),2.97(m,1H),2.91(dd,1H),2.22(m,1H),1.66(m,1H),1.34(m,2H),0.73(t,3H);MS(m/z):300[MH]
実施例15(16mg)を、半分取HPLC(キラルカラム Chiralpak AD−H、25×0.46cm、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール+0.1%イソプロピルアミン 85/15v/v、流速0.8mL/分、検出UV:235nm)により分割して、エナンチオマー1および2を遊離塩基として得た:
実施例14A:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー1)(Rt.=5.494分)4.7mg
実施例14B:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー2)(Rt.=6.876分)2.7mg
実施例16:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E16)
Figure 2010513383
[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(E1、実施例1、方法Bと類似の方法に従って調製した)(268mg)のDCM(10mL)中溶液に、室温で、TEA(217μL)およびBocO(250mg)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を加え、有機層を分離し、飽和NaHCO溶液で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル 9/1〜1/1で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、300mgの白色泡沫体を得た。
この物質(150mg)のDCM(4mL)中溶液に、室温で、TEA(87μL)およびメタンスルホニルクロライド(46μL)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。飽和NHCl水溶液を加え、ついで、有機層を分離して、飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥し、減圧下で乾燥させた。
粗生成物をDMF(1mL)中に溶解し、これを、2,2,2−トリフルオロエタノール(61μL)およびNaH60%(33mg)のDMF(3mL)中混合物に加えた。
混合物を室温で2時間撹拌し、60℃で3時間加熱し、ついで、室温で一晩撹拌した。飽和NHCl水溶液を反応混合物に加え、水相をEtOで抽出した。有機層を分離し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥し、減圧下で乾燥させた。
粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル 9/1〜7/3で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、120mgの白色泡沫体として得た。
この物質(120mg)のDCM(3mL)中溶液に、室温で、TFA(0.5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。ついで、溶液を減圧下で濃縮した。粗生成物を、MeOH中NH2Mで溶出するSCXカートリッジにより精製して、標題化合物を得た(80mg)。
NMR(H,CDCl)δ7.41(m,2H),7.16(d,1H),3.67−3.51(m,3:H),3.35(d,1H),3.27(t,1H),3.16(m,2H),2.92(d,1H),1.67(s,1H),1.41(m,1H);MS(m/z):340[MH]
実施例16(78mg)を、半分取HPLC(キラルカラム Chiralpak AD−H、25×0.46cm、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール90/10v/v、流速1mL/分、検出UV:230nm)により分割して、エナンチオマー1および2を遊離塩基として得た
実施例16A:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー1)(Rt.=5.996分)32mg
実施例16B:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー2)(Rt.=7.406分)35mg
実施例17:([(1S,5S,6S/1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E17)
Figure 2010513383
[(1S,5S,6S/1R,5R,6Rまたは1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール(P10、70mg)のDCM(3mL)中撹拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(61μL)およびビス(1,1−ジメチルエチル)ジカルボネート(70mg)を、連続して加えた。2時間撹拌し、ついで、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物をジクロロメタンおよび水で処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質の乾燥DMF(3mL)中撹拌溶液に、水素化ナトリウム(23mg、鉱油中60%)を0℃で加え、反応混合物を0.5時間撹拌し、この後、ヨウ化メチル(27μL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。酢酸エチルおよび冷水を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。この粗物質のジクロロメタン(4mL)中溶液に、TFA(1ml)を0℃で加えた。反応混合物を室温で撹拌した。これを減圧下で濃縮し、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーに付し、最初にカラム(ジクロロメタン/メタノール/33% 水性アンモニア 95:5:0.5で溶出する)、ついで、アミンカラム(酢酸エチル/シクロヘキサン 2/8〜8/2)により精製して、52mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δ7.86−7.76(m,4H),7.52−7.45(m,3H),3.44(d,1H),3.28−3.25(m,3H),3.19(s,3H),3.15−3.04(m,2H),1.84(m,1H),1.45(m,1H),NHは観察されなかった。
実施例17(50mg)を、SFCHPLC(キラルカラム Chiralcel OD−H、25×0.46cm、溶出:エタノール+0.1%イソプロピルアミン25%、流速2mL/分、検出UV:230nm)により分割して、エナンチオマー1および2を流離塩基として得た。
実施例17A:([(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー1)(Rt.=5.193分)14mg
実施例17B:([(1R,5R、6Rまたは1S,5S,6S)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(エナンチオマー2)Rt.=12.689分)13mg
実施例17の立体中心の配置は、上記したキラル分割により得られた代表的なエナンチオマーの分光特性に基づいて評価した。関連配置を、Roesyデータに基づいて評価した。
実施例18:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E18)
Figure 2010513383
酢酸(0.016mL)、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.061mL)およびトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(28.9mg)を、(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E12A、エナンチオマー1、26mg)のメタノール(1mL)中溶液に加えた。反応混合物を25℃で撹拌した。5時間後、酢酸(0.016mL)、ホルムアルデヒド(0.061mL)およびトリアセトキシボロヒドリドナトリウム(28.9mg)を加えた。6時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンを加え、有機層を飽和NaHCO水溶液および水で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン/メタノール 100/0〜96/4で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、27mgの標題化合物を無色の油として得た。
NMR(H,CDCl):δ7.42(s,1H),7.35(d,1H),7.15(d,1H),3.38−3.28(m,2H),3.26−3.12(m,3H),3.05−2.97(m,1H),2.54(m,1H),2.33(s,3H),2.32(m,1H),1.98(m,1H),1.61(m,1H),1.07(t,3H);MS(m/z):300[MH]
実施例19:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E19)
Figure 2010513383
HCl(ジエチルエーテル中1M、93μL)を、(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E18、27mg)のジクロロメタン(4mL)中溶液に加えた。混合物を蒸発させ、残渣ジエチルエーテルでトリチュレートして、標題化合物をわずかに吸湿性の白色固体として得た(24mg)。
実施例20:(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E20)
Figure 2010513383
方法A:
トリフルオロメチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P11、290mg)のCHCl(5mL)中溶液に、0℃で、TEA(0.126mL)およびメタンスルホニルクロライド(0.089mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、ついで、これを飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで希釈した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質を、シリカでのクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 90/10〜70/30勾配)により精製して、[(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチルメタンスルホネートを粗物質として得た(316mg)。
2−プロパノール(0.113mL)を、NaH(鉱油中60%、58.5mg)の乾燥DMF(3mL)中溶液に、0℃で加えた。20分後、懸濁液を室温に加温し、さらに20分間撹拌した。得られた[(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチルメタンスルホネート(316mg)の乾燥DMF(2mL)中溶液を加え、反応物を60℃で2時間加熱した。室温に冷却した後、MeOHを溶液に加えた。反応混合物を、最初にMeOH、ついで、MeOH中NH2Mで溶出するSCXカートリッジに付した。MeOH/NHフラクションを減圧下で濃縮し、残渣を、シリカのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl、/MeOH/NHOH 99/1/0.1〜9/1/0.1勾配)により精製した。得られた化合物(44mg)をさらに、LCクロマトグラフィー(カラム XBridge Prep C18、移動相:A:NHHCO10mM水溶液、pH=10;B:CHCN;勾配:1分間25%(B)、12.5分で25%(B)→45、1.5分で45%(B)→100%(B)、流速:17ml/分、UV範囲210−350nm)により精製した。10mgの(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを得た。
Rt:4.70分,MS(m/z):300[MH]+
方法B:
2−プロパノール(0.064mL)を、NaH(鉱油中60%、34mg)の乾燥DMF(4mL)中懸濁液に0℃で加えた。30分後、懸濁液を室温に加温し、1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P14と類似の方法に従って調製した、183mg)の乾燥DMF(2mL)中溶液を加えた。反応物を60℃に6時間加熱した。室温に冷却した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル 90/10〜80/20勾配)により精製して、純粋でない1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(120mg)を得た。これを乾燥ジクロロメタン(3mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を0℃で加えた。2時間後、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、最初にMeOH、ついで、MeOH中NH2.0Mで溶出するSCXカートリッジにより、ついで、シリカのフラッシュクロマトグラフィー(100%DCM〜DCM/MeOH/NHOH 9/1/0.1勾配)により精製して、8mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.48(1H,d),7.39(1H,d),7.19(1H,dd),3.36−3.46(2H,m),3.24−3.35(3H,m),2.94−3.06(2H,m),1.65−1.71(1H,m),1.44−1.53(1H,m),1.08(3H,d),1.01(3H,d);MS(m/z):300[MH]+
ラセミ混合物(E20方法A、10mg)を、キラルクロマトグラフィーに付して、単一のエナンチオマーに分割した(分析条件SFC;カラム Chiralcel OD−H、修飾剤:エタノール+0.1%イソプロピルアミン12%、流速2.0ml/分、圧力 100bar、温度35℃、DAD210−340nm)。
実施例20A(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン:エナンチオマー1:Rt:6.081分、1.3mg
実施例20B(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン:エナンチオマー2:Rt:8.612分、1.3mg
実施例21:(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E21)
Figure 2010513383
(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E20、方法B、6mg)に、1.0当量のジエチルエーテル中HCl 1Mを、25℃で加えた。揮発性物質を蒸発させて、標題化合物を得た(6mg)。
実施例22:(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E22)
Figure 2010513383
シクロブタノール(0.026mL)を、NaH(鉱油中60%、13.30mg)の乾燥DMF(1mL)中懸濁液に0℃で加えた。20分後、懸濁液を室温に加温し、20分間撹拌した。1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−(ブロモメチル)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P13、70mg)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、水相をEtOで2回抽出した。合した有機相をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた粗1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(52mg)を、CHCl(2mL)中に、0℃で溶解し、TFA(0.100mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、ついで、溶液を減圧下で濃縮した。残渣を、最初にMeOH、ついで、MeOH中NH2Mで溶出するSCXカートリッジにより精製した。MeOH/アンモニアフラクションを減圧下で濃縮して、標題化合物(E22、35mg)を得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.42−7.49(m,J=1.26Hz,1H),7.16(dd,J=8.15,1.45Hz,1H),3.65−3.78(m,1H),3.33(d,J=11.49Hz,1H),3.13−3.23(m,3H),2.87−3.04(m,2H),1.97−2.20(m,4H),1.80−1.92(m,1H),1.58−1.72(m,3H),1.33−1.51(m,2H);MS(m/z):312[MH]+
実施例E22AおよびE22B:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E22A)および(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E22B)
31mgの反応混合物(E22)を、半分取キラル分割に付した(クロマトグラフィー条件:カラム Chiralcel OD−H、移動相:n−ヘキサン/イソプロパノール 90/10%v/v、流速1.0ml/分、DAD210−340nm)。
エナンチオマー1:Rt:7.93分、10mg
エナンチオマー2:Rt:10.02分、10mg
エナンチオマー1のジクロロメタン中溶液に、HCl(1当量、EtO中1M)を加え;溶媒を減圧下で蒸発させて、10mgの対応する塩酸塩、E22Aを得た。
エナンチオマー2のジクロロメタン中溶液に、HCl(1当量、EtO中1M)を加え;溶媒を減圧下で蒸発させて、6mgの対応する塩酸塩、E22Bを得た。
実施例23:(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E23)
Figure 2010513383
シクロペンタノール(28.6mg)を、NaH(鉱油中60%、13.30mg)の乾燥DMF(1mL)中懸濁液に0℃で加えた。20分後、懸濁液を室温に加温し、20分間撹拌した。1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−(ブロモメチル)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P13、70mg)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、反応物を室温で3時間、ついで、60℃で3時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を加え、水相をEtOで2回抽出した。合した有機相をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた粗物質1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(70mg)をCHCl(2mL)中に0℃で溶解し、TFA(0.126mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、ついで、これを減圧下で濃縮した。残渣を、最初にMeOHで、ついで、MeOH中NH2Mで溶出するSCXカートリッジにより精製した。MeOH/アンモニアフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物を得た(22mg)。
NMR(H,CDCl):δppm7.46(d,1H),7.37(d,1H),7.17(dd,1H),3.60−3.68(m,1H),3.30−3.39(m,2H),3.13−3.17(m,2H),2.87−2.97(m,2H),1.30−1.86(m,11H);MS(m/z):326[MH]+
実施例23Aおよび23B:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E23A)および(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E23B)
20mgのラセミ混合物(E23)を、半分取キラル分割(クロマトグラフィー条件:カラムChiralpak AD−H、移動相:n−ヘキサン/エタノール+0.1%イソプロピルアミン80/20%v/v、流速0.8ml/分、DAD210−340nm)に付した。
エナンチオマー1(6mg)、Rt:5.24分、100%ee、
エナンチオマー2(6mg)、Rt:6.60分、>99%ee、
エナンチオマー1のジクロロメタン中溶液に、HCl(1当量、EtO中1M)を加え;溶媒を減圧下で蒸発させて、7mgの対応する塩酸塩、E23Aを得た。
エナンチオマー2のジクロロメタン中溶液に、HCl(1当量、EtO中1M);溶媒を減圧下で蒸発させて、7mgの対応する塩酸塩E23Bを得た。
実施例24:(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロヘキシルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン トリフルオロアセテート(E24)
Figure 2010513383
シクロヘキサノール(0.040mL)を、NaH(鉱油中60%、15.22mg)の乾燥DMF(1mL)中懸濁液に0℃で加えた。20分後、懸濁液を室温に加温し、さらに20分間撹拌した。1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P14、80mg)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、反応物を4時間60℃で撹拌した。飽和NHCl水溶液を加え、水相をEtOで抽出した。合した有機相をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質を、シリカゲルのクロマトグラフィー(勾配 シクロヘキサン/EtOAc 90/10〜80/20)により精製して、1,1−ジメチルエチル (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロヘキシルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(24mg)を得た。得られた生成物(24mg)をCHCl(2mL)中に0℃で溶解し、TFA(0.042mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、ついで、減圧下で濃縮した。残渣を、最初にMeOH、ついで、MeOH中NH2Mで溶出するSCXカートリッジにより精製した。MeOH/アンモニアフラクションを減圧下で濃縮し、純粋でない(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロヘキシルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(20mg)を得た。生成物をさらに、LC/MS−FractionLynx自動精製システムに付して、3mgの標題化合物を得た。
分取条件:カラム:XBridge PREPC18、100×19mm、5μm;移動相:A:H2O+0.1%TFA;B:CHCN、勾配:1分間10%(B)、12分で10%〜95%(B)、1.5分間95%(B);流速:17ml/分;UV範囲:210−350nm;イオン化:ES+
NMR(H,CDCl):δppm10.43(br.s.,1H),9.72(br.s.,1H),7.51(d,1H),7.44(d,1H),7.20(dd,1H),3.69−3.79(m,1H),3.54−3.69(m,2H),3.31−3.42(m,2H),2.95−3.09(m,2H),1.98(t,1H),1.57−1.86(m,5H),1.44−1.53(m,1H),1.11−1.23(m,5H);MS(m/z):340[MH]+
実施例26:[(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E26)
Figure 2010513383
[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(15mg、P25)の1,2−ジクロロエタン(1mL)中溶液に、1−クロロエチルクロロホルメート(36μl)を加え、混合物を6時間加熱還流した。反応物を室温に冷却し、メタノール(0.5mL)を加えた。混合物を、2時間還流し、室温に冷却し、残渣を、最初にメタノール、ついで、メタノール中2.0N NHで溶出するSCXカートリッジにより精製した。さらに、シリカカラムのFC(DCM:MeOH=95:5で溶出)により精製して、標題化合物(1mg)を得た。
H NMR(600MHz,CHLOROFORM−d)δppm7.43(d,1H)7.36(d,1H)7.15(dd,1H)3.39(q,1H)3.30−3.37(m,1H)3.16−3.28(m,3H)3.04(dd,1H)2.98(d,1H)1.44(d,1H)1.31−1.35(m,1H)1.19(d,3H)1.12(t,3H)
MS(m/z):300[MH]
実施例27:[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E27)
Figure 2010513383
[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)または(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−3−{[2,4−ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(63mg、P26)から、実施例26に記載の方法に従って、標題化合物を30mgの収量で調製した。
NMR(H600MHz,CDCl)δppm7.44(d,1H)7.35(d,1H)7.14(dd,1H)3.51−3.60(m,1H)3.31−3.42(m,2H)3.27(d,1H)3.16−3.25(m,1H)2.90−3.00(m,2H)1.53−1.56(m,1H)1.36−1.41(m,1H)1.19(d,3H)1.11(t,3H)
MS(m/z):300[MH]
実施例28および29:[(1S,2R,5S,6Sまたは1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E28)および[(1S,2R,5S,6Sまたは1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E29)
[(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン)(30mg、E27)を半分取キラルHPLCに付して、単一のエナンチオマーを得た(条件:キラルカラム chiralpak AD−H、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール、勾配アイソクラチック5%B、流速14mL/分、検出UV:230nm)。所定の保持時間を、分析HPLC(キラルカラム chiralpak AD−H、25X4.6cm、溶出液A:n−ヘキサン;B:エタノール、勾配アイソクラチック5%B、流速1mL/分、検出UV:230nm)により得た。
エナンチオマー1、Rt.=8.92分
エナンチオマー2、Rt.=11.16分
エナンチオマー1のジクロロメタン(1mL)中溶液に、HCl(1当量、EtO中1M)を加え;溶媒を減圧下で蒸発させて、得られた物質をEtOでトリチュレートして、8mgの対応する塩酸塩をわずかに吸湿性の白色固体として得た、E28。
エナンチオマー2のジクロロメタン(1mL)中溶液に、HCl(1当量、EtO中1M);溶媒を減圧下で蒸発させて、得られた物質をEtOでトリチュレートして、8mgの対応する塩酸塩をわずかに吸湿性の白色固体として得た、E29。
NMR(H400MHz,DMSO−d)ppm8.14(m,1H),8.04(d,1H),7.82(dd,1H),4.51(m,1H),4.15(d,2H),3.70−3.62(m,3H),3.55(m,1H),3.36(m,1H),2.64(m,1H),2.19(m,1H),1.75(d,3H),1.39(t,3H);MS(m/z):300[MH]
実施例30:(1S,5S/1R,5R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(1R/1S)−1−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E30)
Figure 2010513383
酢酸水銀(II)(0.124g)の水(0.4mL)中撹拌溶液に、室温で、THF(0.4mL)を加え、ついで、1,1−ジメチルエチル−(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−エテニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P27、0.138g)のTHF(0.4mL)中溶液を加えた。混合物を0.5時間撹拌し、ついで、3MのNaOH(0.4mL)を滴下し、ついで、61mgの12wt%NaBHの14MのNaOH中溶液を加えた。反応混合物を15分間撹拌し、ついで、酢酸エチルで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して、(1S,5S/1R,5R)1,1−ジメチルエチル (1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(1R/1S)1−ヒドロキシエチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートを含有する粗混合物を得た。
(MS(m/z):316[MH−C
この粗物質をTHF(1.5mL)中に溶解し、NaH(0.031g、油中60%)を室温で加え、反応混合物を0.5時間撹拌した。この後、ヨウ化メチル(0.061mL)を加え、混合物を4時間撹拌し;さらにヨウ化メチル(0.061mL)を加え、反応混合物を70℃に加温し、4時間撹拌した。ついで、反応混合物を室温にし、一晩撹拌した。飽和NHClを加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて、粗生成物を得、これを、FC(シクロヘキサン/酢酸エチル 1/0〜8/2で溶出する)により精製して、25mgのN−Boc中間体を得た。これを2mLのDCM中に溶解し、TFA(0.1mL)を室温で加え、1時間撹拌した。混合物をさらにDCM(5mL)で希釈し、1MのNaOHを塩基性pHになるまで加えた。有機層を分離相カートリッジに付し、溶媒を減圧下で除去して、14mgの油を得た。この生成物をMeOH中に溶解し、最初にメタノール、ついで、メタノール中2MのNHで溶出するSCXカートリッジに付して、12mgの標題化合物を油として得た。
H NMR,CDCl:δppm7.36(d,1H)7.28(d,1H)7.03(dd,1H)3.32(d,1H)3.23(s,3H)3.15(d,1H)3.08(dd,1H)2.88(d,1H)2.65−2.74(m,1H)1.93−1.97(m,1H)1.05(dd,1H)0.98(d,3H);MS(m/z):286[MH]
実施例31:(1R,5R,6R/1S,5S,6S)および(1R,5R,6S/1S,5S,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E31)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル−(1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレートおよび1,1−ジメチルエチル−(1R,5R,6S/1S,5S,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P29、42mg)のTHF(2mL)中撹拌溶液に、室温で、NaH(6.77mg、油中60%)を加えた。20分後、ヨウ化エチル(0.027mL)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。さらにNaH(6.77mg、油中60%)およびヨウ化エチル(0.027mL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。ジエチルエーテルおよび飽和NHClを反応混合物に加え;有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、FC(シクロヘキサン/酢酸エチル 1/0〜8/2で溶出する)により精製して、24mgの対応するエチル誘導体を得た。この生成物をDCM(0.5mL)中に溶解し、TFA(0.05mL)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残渣をDCMおよび飽和NaCO水溶液で処理した。有機層を、分離相カートリッジにより分離し、ついで、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、FC(DCM/MeOH 1/0〜47/3で溶出する)により精製して、5mgの標題化合物を得た。
H NMRCDCl:δppm:7.39−7.43(m,1H)7.35(d,1H)7.10−7.15(m,1H)3.22−3.61(m,4H)2.99−3.18(m,4H)1.29−1.31(s,3H)1.26(t,1H)1.07(t,3H);MS(m/z):300[MH]
実施例32:[(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]エタノール(E32)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(2−ヒドロキシエチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P30、4mg)のDCM(0.3mL)中溶液に、TFA(0.050mL)を室温で加えた。1時間後、反応混合物を減圧下で蒸発させて、残渣をメタノール(0.3mL)中に溶解し、1MのNaOH(0.3mL)を加えた。0.5時間後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCM中に溶解した。有機層を、分離相カートリッジにより分離し、溶媒を減圧下で蒸発させて、1.2mgの標題化合物を得た。
H NMRCDCl:δppm7.38(d,1H)7.32−7.34(m,1H)7.08(dd,1H)3.59−3.63(m,2H)3.31(d,1H)3.10−3.13(m,2H)2.93(d,1H)1.68(none,18H)1.50−1.61(m,2H)1.08−1.30(m,3H);MS(m/z):272[MH]
実施例33:(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E33)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(2−ヒドロキシエチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P30、73mg)のTHF(1.5mL)中撹拌溶液に、室温で、NaH(10.98mg、油中60%)を加えた。20分後、ヨウ化メチル(0.270mL)を滴下し、得られた反応混合物を一晩撹拌した。ジエチルエーテルおよび飽和NHCl水溶液を加え、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗N−Boc中間体dを得た。この生成物をDCM(1.5mL)に溶解し、TFA(0.2mL)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。この後、混合物を減圧下で蒸発させ、残渣をDCM(3mL)中に溶解し、1MのNaOH(1mL)で洗浄し、相分離カートリッジに付した。有機層を減圧下で蒸発させて、36mgの標題化合物を油として得た。
H NMRCDClδppm7.37(dd,1H)7.31−7.34(m,1H)7.07(dd,1H)3.25−3.36(m,6H)3.06−3.12(m,2H)2.91(d,1H)1.49−1.59(m,2H)1.23−1.30(m,2H);MS(m/z):286[MH]
実施例34および35::(1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E34)および(1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E35)
33mgの(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E33)を、半分取キラルクロマトグラフィーに付して、7.4mgのエナンチオマー1(E34)(Rt18.82分)および8.4mgのエナンチオマー2(E35)(Rt22.04分)を得た。
クロマトグラフィー条件:
カラム:Chiralcel OD−H(25x0.46cm)
移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール95/5%v/v
流速:1.0ml/分
DAD:210−340nm
CD:230nm
実施例34Aおよび35A::(1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E34A)および(1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E35A)
エナンチオマー1をDCM(0.3mL)中に溶解し、エーテル中1NのHCl(26μL)を加えた。溶媒を減圧下で蒸発させて、対応する塩酸塩(8.3mg)を淡黄色固体として得た(E34A)。
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm9.72(br.s.,1H)9.21(br.s.,1H)7.69(d,1H)7.61(d,1H)7.36(dd,1H)3.66−3.86(m,1H)3.40−3.54(m,1H)3.30−3.42(m,1H)3.12(s,3H)3.08−3.26(m,3H)2.13−2.24(m,1H)1.37−1.48(m,1H)1.27−1.39(m,1H)1.02−1.13(m,1H);MS(m/z):286[MH]
エナンチオマー2をDCM(0.3mL)中に溶解し、エーテル中1NのHCl(30μL)を加えた。溶媒を減圧下で蒸発させて、対応する塩酸塩(9.4mg)を白色固体として得た(E35A)。
実施例36:(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(エチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E36)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−(2−ヒドロキシエチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P30と類似の方法に従って調製した、80mg)のTHF(1.5mL)中撹拌溶液に、室温で、NaH(15.47mg、油中60%)を加えた。20分後、ヨウ化エチル(0.035mL)を滴下し、得られた反応混合物を一晩撹拌した。ジエチルエーテルおよび塩化アンモニウムの飽和溶液を加えた。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗N−Boc中間体を得た。この生成物をDCM(1.5mL)中に溶解し、TFA(0.1mL)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。ついで、混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(3mL)中に溶解し、1MのNaOH(1mL)で洗浄し、相分離カートリッジを通して乾燥した。有機層を減圧下で蒸発させて、5.6mgの標題化合物を油として得た。
H NMRCDClδppm7.37(d,1H)7.32(d,1H)7.04−7.10(m,1H)3.39−3.47(m,2H)3.28−3.39(m,3H)3.10−3.15(m,2H)2.93(d,1H)1.55−1.60(m,2H)1.15−1.21(m,4H)0.89−0.94(m,1H);MS(m/z):300[MH]
実施例4A、4B、8A、8B、14A、14B、16A、16B、17Aおよび17Bの塩酸塩を、実施例3(E3)と同様の方法を用いて調製した;個々の化合物の得られた量を、下記表に要約する:
Figure 2010513383
Figure 2010513383
Figure 2010513383
実施例37:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E37)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P15、123mg)の乾燥ジクロロメタン(2mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(0.209mL)を室温で加えた。50分後、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、SCXカートリッジ(2g、最初に、MeOH 7CV、ついで、MeOH中NH0.5M 7CV)、ついで、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage Si 25Sカラム、溶出液A:ジクロロメタン、B:ジクロロメタン/メタノール9/1、アイソクラチック5%B 1CV、10CVで5%〜60%B、アイソクラチック60% B 1CV、3CVで60%〜80%B)により精製して、73mgの標題化合物を無色の油として得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.43(s,1H),7.36(d,1H),7.18(d,1H),6.92(m,2H),6.70(m,2H),3.82(m,1H),3.60(m,1H),3.36(d,1H),3.19(s,2H),2.95(d,1H),2.15(bs,1H)1.75(m,1H),1.58(m,1H);MS(m/z):352[MH]+
実施例38:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E38)
Figure 2010513383
(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E37、73mg)のジクロロメタン(4mL)中溶液に、ジエチルエーテル(0.20mL)中HCl 1Mを、25℃で加えた。混合物を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を白色固体として得た(77mg)。
NMR(H,DMSO):δppm9.25(bs,2H),7.73(d,1H),7.58(d,1H),7.43(dd,1H),7.04(m,2H),6.77(m,2H),3.78−3.86(m,2H),3.58−3.50(m,2H),3.47−3.43(m,1H),3.25(m,1H),2.40(m,1H),1.90(m,1H);MS(m/z):352[MH]+
実施例39:{[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチル}ジメチルアミン(E39)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1R,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(ジメチルアミノ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P17、31mg)の乾燥ジクロロメタン(1mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(0.062mL)を室温で加えた。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、SCXカートリッジ(1g、MeOH 10CV ついで、MeOH中NH0.5M 10CV)により精製して、22mgの標題化合物を淡黄色油として得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.40−7.32(m,2H),7.09(m,1H),3.30(d,1H),3.15(s,2H),2.96(d,1H),2.40(m,1H),2.20(s,6H),2.19(bs,1H),1.75−1.62(m,2H),1.20(m,1H);MS(m/z):285[MH]+
実施例40:(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E40)
Figure 2010513383
1,1−ジメチルエチル (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボキシレート(P4、16mg)の乾燥ジクロロメタン(1mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(0.032mL)を室温で加えた。30分後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、SCXカートリッジ(1g、MeOH 10CV、ついで、MeOH中NH0.5M 10CV)により精製して、1mgの標題化合物を得た。
NMR(H,CDCl):δppm7.42−7.32(m,2H),7.11(m,1H),3.32(d,1H),3.17(s,2H),2.95(d,1H),2.40(m,1H),2.20−2.10(m,1H),2.10(s,3H),2.06(bs,1H),1.68(m,1H),1.32(m,1H);MS(m/z):288[MH]+
標題化合物のエナンチオマーを、キラルHPLC(キラルカラム Chiralcel OJ−H(25×0.46cm)、溶出液A:n−ヘキサン;B:2−プロパノール+0.1%イソプロピルアミン、アイソクラチック4%B、27分から10%B、流速1mL/分、検出UV:210−340nm、CD230nm)により分割した。所定の保持時間を、分析HPLC(キラルカラム Chiralcel OJ−H(25×0.46cm)、溶出液A:n−ヘキサン;B:2−プロパノール+0.1%イソプロピルアミン、アイソクラチック4%B、流速1mL/分、検出UV:210−340nm、CD230nm)を用いて得た。
実施例41:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E41)(エナンチオマー1)を、無色の油として回収した、Rt.=17.18分(3.7mg)。
NMR(H,CDCl):δppm7.42−7.32(m,2H),7.11(m,1H),3.32(d,1H),3.17(s,2H),2.95(d,1H),2.40(m,1H),2.20−2.10(m,1H),2.10(s,3H),1.68(m,1H),1.32(m,1H),NHは観察されなかった。
実施例42:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E42)(エナンチオマー2)を無色の油として回収した、Rt.=21.46分(3.8mg)。
NMR(H,CDCl):δppm7.42−7.32(m,2H),7.11(m,1H),3.32(d,1H),3.17(s,2H),2.95(d,1H),2.40(m,1H),2.20−2.10(m,1H),2.10(s,3H),1.68(m,1H),1.32(m,1H),NHは観察されなかった。
実施例43:(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E43)
ジエチルエーテル(0.013mL)中HCl 1Mを、25℃で、(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(E41、3.7mg)のジクロロメタン(2mL)中溶液に加えた。混合物を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルでトリチュレート(2×)して、標題化合物を白色固体として得た(4mg)。
MS(m/z):288[MH]+
実施例44:(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E44)
ジエチルエーテル(0.013mL)中HCl 1Mを、25℃で、(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E42、3.8mg)のジクロロメタン(2mL)中溶液に加えた。混合物を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルでトリチュレート(2×)して、標題化合物を白色固体として得た(4mg)。
MS(m/z):288[MH]+

Claims (10)

  1. 式(I)’:
    Figure 2010513383
    [式中:
    Aは
    Figure 2010513383
    であり;
    Kは、モノまたはビサイクリックアリール基であり;
    は、ハロゲン、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、かかるRは、pの値に基づいて意味が異なっていてもよく;
    pは、0〜5の整数であり;
    はPであり
    ここに、Pは:
    Figure 2010513383
    であり;
    は、水素、C1−4アルキル、Cシクロアルキル、CシクロアルキルC1−3アルキル、ハロC1−2アルキルまたは置換されていてもよいフェニル基であり;
    Xは、酸素、−NR−または硫黄であり;
    nは、0または1であり;
    は、水素またはメチルであり;
    は、水素またはメチルであり;
    は、水素またはC1−4アルキルであり;
    は、水素またはC1−4アルキルであり;
    は、水素またはC1−4アルキルである]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
  2. [(1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メタノール;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6R/1R,5R,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6R/1R,5R,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;(1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(プロピルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(2,2,2−トリフルオロメチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    ([(1S,5S,6S/1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−3−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(1−メチルエチル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロブチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−[(シクロペンチルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6R/1S,5S,6S)−6−[(シクロヘキシルオキシ)メチル]−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン トリフルオロアセテート;
    (1S,5R,6R/1R,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−プロピル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン トリフルオロアセテート;
    [(1S,2S,5S,6S/1R,2R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    [(1S,2R,5S,6S/1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    [(1S,2R,5S,6Sまたは1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    [(1S,2R,5S,6Sまたは1R,2S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−2−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S/1R,5R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(1R/1S)−1−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6R/1S,5S,6S)および(1R,5R,6S/1S,5S,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(エチルオキシ)メチル]−6−メチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    [(1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]エタノール;
    (1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5S,6Sまたは1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5S,6S/1S,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[2−(エチルオキシ)エチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルオキシ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0];
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−6−{[(シクロプロピルメチル)オキシ]メチル}−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0];
    ([(1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    ([(1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)]−6−[(メチルオキシ)メチル]−1−(2−ナフタレニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(4−フルオロフェニル)オキシ]メチル}−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    {[(1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−6−イル]メチル}ジメチルアミン;
    (1S,5S,6S/1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1S,5S,6Sまたは1R,5R,6R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    (1R,5R,6Rまたは1S,5S,6S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−6−[(メチルチオ)メチル]−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
    である請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
  3. セロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害が有益である症状の治療方法であって、該治療を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に、有効量の請求項1〜2いずれか1項記載の化合物を投与することを含む方法。
  4. 治療すべき症状がうつ病である、請求項3記載の方法。
  5. 哺乳動物におけるセロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害が有益である症状の治療用の医薬の製造における、請求項1〜2いずれか1項記載の化合物の使用。
  6. 治療すべき症状がうつ病である、請求項5記載の使用。
  7. 治療において用いるための請求項1〜2いずれか1項記載の化合物。
  8. 哺乳動物におけるセロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)の阻害が有益である症状の治療において用いるための、請求項1〜2いずれか1項記載の化合物。
  9. うつ病の治療において使用するための請求項1〜2いずれか1項記載の化合物。
  10. 請求項1〜2いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグおよび医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
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