JP2010282794A - 車輌用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 太陽光の発光ユニットへの入射を防止する。
【解決手段】 光源として用いられた発光ダイオード11bを有する発光ユニット11と、発光ダイオードから出射された光を反射するリフレクター12とを設け、リフレクターを発光ダイオードの点灯時に発光ダイオードから出射された光を反射する反射位置と発光ダイオードの消灯時に発光ユニットへ向かって入射される太陽光を遮蔽する遮蔽位置との間で移動可能とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は車輌用灯具に関する。詳しくは、発光ダイオードの消灯時にリフレクターを遮蔽位置に移動させて太陽光の発光ユニットへの入射を防止する技術分野に関する。
車輌用灯具には、ランプボデイと該ランプボデイの開口を閉塞するアウターカバーとによって構成された灯具外筐の内部に、光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が用いられたランプユニットが配置されたタイプがある(例えば、特許文献1参照)。発光ダイオードは回路基板に搭載され、発光ダイオード及び回路基板等によって発光ユニットが構成されている。
このようなランプユニットは、光源(発光ダイオード)、リフレクター、シェード及び投影レンズ等の各部又はその一部によって構成されている。
上記のような車輌用灯具にあっては、例えば、発光ダイオードから出射された光がリフレクターによって投影レンズへ向けて反射され、一部がシェードによって遮蔽された状態で投影レンズ及びアウターカバーを透過されて外部へ照射される。
ところで、車輌の走行中や停車中には太陽光が車輌用灯具の内部に入射される可能性がある。例えば、走行中や停車中に偶然に車輌用灯具の光軸と太陽の光線の進行方向が一致した状態になると、太陽光が発光ダイオードから出射された光の経路と反対の経路を通って車輌用灯具の内部に入射され、発光ダイオードの出射点やその近傍に集光されるおそれがある。
このような太陽光の集光が生じてしまうと、例えば、発光ユニットにおける発光ダイオードや回路基板の損傷や破壊等と言った不具合を生じるおそれがある。
そこで、本発明車輌用灯具は、太陽光の発光ユニットへの入射を防止することを課題とする。
車輌用灯具は、上記した課題を解決するために、光源として用いられた発光ダイオードを有する発光ユニットと、前記発光ダイオードから出射された光を反射するリフレクターとを設け、前記リフレクターを前記発光ダイオードの点灯時に前記発光ダイオードから出射された光を反射する反射位置と前記発光ダイオードの消灯時に前記発光ユニットへ向かって入射される太陽光を遮蔽する遮蔽位置との間で移動可能としたものである。
従って、車輌用灯具にあっては、発光ダイオードの消灯時に、太陽光が入射された場合に遮蔽位置にあるリフレクターによって遮蔽される。
本発明車輌用灯具は、光源として用いられた発光ダイオードを有する発光ユニットと、前記発光ダイオードから出射された光を反射するリフレクターとを備え、前記リフレクターを前記発光ダイオードの点灯時に前記発光ダイオードから出射された光を反射する反射位置と前記発光ダイオードの消灯時に前記発光ユニットへ向かって入射される太陽光を遮蔽する遮蔽位置との間で移動可能としたことを特徴とする。
従って、発光ダイオードの消灯時に太陽光がリフレクターによって遮蔽されて発光ユニットへの入射が防止され、発光ユニットの損傷や破壊等と言った不具合の発生を防止することができる。
請求項2に記載した発明にあっては、前記リフレクターを前記発光ダイオードから出射された光を順次反射する各位置に複数配置し、前記複数のリフレクターのうち少なくとも一つのリフレクターを前記反射位置と前記遮蔽位置の間で移動可能としている。
従って、発光ダイオードから出射された光の制御の自由度を向上させた上で太陽光の発光ユニットへの入射を確実に防止することができる。
請求項3に記載した発明にあっては、前記複数のリフレクターのうち前記発光ダイオードの最も近くに位置するリフレクターを前記反射位置と前記遮蔽位置の間で移動可能としたので、リフレクターの移動範囲及び移動距離を小さくすることが可能となり、車輌用灯具の小型化を図ることができる。
以下に、本発明車輌用灯具を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
以下に示した最良の形態は、本発明車輌用灯具を車輌用前照灯に適用したものである。尚、本発明車輌用灯具の適用範囲は車輌用前照灯に限られることはなく、本発明は、光源として発光ダイオードが用いられると共に該発光ダイオードから出射された光を反射するリフレクターを有する各種の車輌用灯具に適用することができる。
車輌用灯具(車輌用前照灯)1は、車体の前端部における左右両端部にそれぞれ取り付けられて配置されている。
車輌用灯具1は、図1に示すように、例えば、前方に開口されたランプボデイ2と該ランプボデイ2の前端部に取り付けられたアウターカバー3とによって構成された灯具外筐4の内部が灯室5として形成され、該灯室5にランプユニット6が配置されている。
灯室5には保持部材7が光軸調整機構8を介して水平方向及び垂直方向に傾動自在に配置されている。
保持部材7は熱伝導性の高い金属材料によって形成され、前後方向を向くベース部9と、該ベース部9の上下方向における中央部から前方へ突出された取付突部10とを有している。
ベース部9の上下両端部には被支持部9a、9a、9aが設けられている(図1には二つの被支持部9a、9aのみを示す。)。ベース部9の後面には後方へ突出された放熱フィン9b、9b、・・・が上下に離隔して設けられている。
取付突部10の上面には発光ユニット11が配置されている。
発光ユニット11は回路基板11aと該回路基板11a上に搭載され光源として機能する発光ダイオード11bと該発光ダイオード11bを閉塞して保護する保護カバー11cとを有している。
取付突部10の上面側にはリフレクター12が移動可能な状態で配置されている。リフレクター12は内面が反射面12aとして形成されている。リフレクター12は図示しない移動機構によって移動され、発光ダイオード11bの点灯時に該発光ダイオード11bから出射された光を反射する反射位置(図1に実線で示す位置)と発光ダイオード11bの消灯時にアウターカバー3を介して入射され発光ユニット11へ向かう太陽光を遮蔽する遮蔽位置(図1に破線で示す位置)との間で移動可能とされている。
リフレクター12の反射位置と遮蔽位置の間での移動は、例えば、直線的な移動、回動や回転による移動等の任意の態様に設定することが可能である。
取付突部10の前面には連結部材13が取り付けられている。連結部材13は後半部がシェード13aとして設けられ、前半部がシェード13aから前方へ突出された保持突部13bとして設けられている。シェード13aの上面における前端は発光ダイオード11bから出射されリフレクター12によって反射された光の集光点13cとして形成されている。
連結部材13の前端部には投影レンズ14が取り付けられている。
車輌用灯具1において、上記した発光ユニット11、リフレクター12、連結部材13及び投影レンズ14によってランプユニット6が構成される。
車輌用灯具1にあっては、上記したように、発光ダイオード11bの点灯時にリフレクター12が反射位置に移動され、発光ダイオード11bの消灯時にリフレクター12が遮蔽位置に移動される。
リフレクター12の反射位置は焦点がシェード13aの集光点13cに一致される位置であり、リフレクター12が反射位置に存在するときには、発光ダイオード11bから出射された光が所定の配光パターンで前方へ照射される。また、リフレクター12の遮蔽位置は発光ユニット11を、例えば、前方側から覆う位置であり、リフレクター12が遮蔽位置に存在するときには、太陽光がアウターカバー3から投影レンズ14を介して入射された場合において、太陽光がリフレクター12によって遮蔽され発光ユニット11への入射が防止される。
車輌用灯具1は、例えば、上記したように、車輌用前照灯であり、一般に、発光ダイオード11bの点灯時には車輌用灯具1を備えた車輌は夜間に走行され、発光ダイオード11bの消灯時には車輌用灯具1を備えた車輌は日中に走行される。従って、発光ダイオード11bの点灯時には、通常、太陽光が車輌用灯具1の内部に入射されることはない。
光軸調整機構8はエイミングスクリュー15、15(図1に一方のエイミングスクリュー15のみを示す。)とレベリングアクチュエーター16を有している。
エイミングスクリュー15、15は灯室5の上部において左右に離隔して位置され、回転操作部17、17と該回転操作部17、17からそれぞれ前方へ突出された軸部18、18とから成り、該軸部18、18の前端部が螺軸部18a、18aとして設けられている。
エイミングスクリュー15、15は回転操作部17、17がそれぞれランプボデイ2の後端部に回転自在に支持され、螺軸部18a、18aがそれぞれ保持部材7の上側の被支持部9a、9aに螺合されている。
レベリングアクチュエーター16は駆動部19と該駆動部19から前方へ突出された軸部20とから成り、該軸部20の前端部が螺軸部20aとして設けられている。レベリングアクチュエーター16は螺軸部20aが保持部材7の下側の被支持部9aに螺合されている。
車輌用灯具1において、回転操作部17が図示しないドライバー等の治具によって操作されて被支持部9aに連結されたエイミングスクリュー15が回転されると、その回転方向に応じた方向へ他の被支持部9a、9aを支点としてランプユニット6が傾動され、ランプユニット6の光軸調整(エイミング調整)が行われる。
また、駆動部19の駆動力によって被支持部9aに連結された軸部20が回転されると、その回転方向に応じた方向へ他の被支持部9a、9aを支点としてランプユニット6が傾動され、ランプユニット6の光軸調整(レベリング調整)が行われる。
以上のように構成された車輌用灯具1において、ランプユニット6の発光ダイオード11bから光が出射されると、出射された光は反射位置にあるリフレクター12で反射され投影レンズ14及びアウターカバー3を透過されて前方へ照射される。
以上に記載した通り、車輌用灯具1にあっては、ランプユニット6のリフレクター12が発光ダイオード11bの消灯時に遮蔽位置に移動される。従って、発光ダイオード11bの消灯時にアウターカバー3及び投影レンズ14を介して太陽光が入射されたときに、太陽光がリフレクター12によって遮蔽されて発光ユニット11への入射が防止され、回路基板11aや発光ダイオード11bの損傷や破壊等と言った不具合の発生を防止することができる。
尚、上記には、投影レンズ14を用いて光を照射する所謂プロジェクター型のランプユニット6を例として示したが、本発明の適用範囲は、プロジェクター型のランプユニット6に限られることはない。例えば、本発明は、図2に示すように、発光ユニット11の発光ダイオード11bから出射されリフレクター12Aで反射された光を照射する所謂リフレクター型のランプユニット6Aにも適用することが可能である。ランプユニット6Aにおいても、リフレクター12Aが発光ダイオード11bの点灯時に該発光ダイオード11bから出射された光を反射する反射位置(図2に実線で示す位置)と発光ダイオード11bの消灯時に発光ユニット11へ向かう太陽光を遮蔽する遮蔽位置(図2に破線で示す位置)との間で移動可能とされている。
また、上記には、ランプユニット6、6Aがそれぞれ一つのリフレクター12、12Aのみを有する例を示したが、ランプユニットに設けられるリフレクターは一つのみに限られることはなく、以下に示すように、リフレクターが複数配置されていてもよい(図3及び図4参照)。
ランプユニット6Bは、例えば、投影レンズ21を有するプロジェクター型のランプユニットである(図3参照)。
ランプユニット6Bは第1のリフレクター22と第2のリフレクター23を有し、第1のリフレクター22が発光ユニット11の近傍に配置されている。第1のリフレクター22は反射位置(図3に実線で示す位置)と遮蔽位置(図3に破線で示す位置)の間で移動可能とされ、第2のリフレクター23は固定されている。
ランプユニット6Bにおいて、発光ダイオード11bから光が出射されると、出射された光は反射位置にある第1のリフレクター22で反射され、続いて、第2のリフレクター23で反射され投影レンズ21及び図示しないアウターカバーを透過されて前方へ照射される。
このようにランプユニット6Bにあっては、発光ダイオード11bから出射された光の一部が第1のリフレクター22で反射されて第2のリフレクター23へ向かうため、光の有効活用を図ることができる。また、第1のリフレクター22がシェードとしても機能するため、専用のシェードを配置する必要がない。
一方、ランプユニット6Bにおいて、発光ダイオード11bの消灯時には第1のリフレクター22が遮蔽位置に移動され、太陽光の発光ユニット11への入射が防止される。
尚、上記には、ランプユニット6Bがプロジェクター型のランプユニットである例を示したが、ランプユニット6Bはリフレクター型のランプユニットであってもよい。
また、反射位置と遮蔽位置の間で移動されるリフレクターは第2のリフレクター23であってもよく、第1のリフレクター22と第2のリフレクター23の双方が反射位置と遮蔽位置の間で移動されるようにしてもよい。
上記のように、ランプユニット6Bにあっては、第1のリフレクター22又は第2のリフレクター23の少なくとも一方が発光ダイオード11bの消灯時に遮蔽位置に移動されるため、太陽光の発光ユニット11への入射を防止することができる。
また、複数のリフレクターを配置すると共に少なくとも一つのリフレクターを反射位置と遮蔽位置の間で移動可能としているため、発光ダイオード11bから出射された光の制御の自由度を向上させた上で太陽光の発光ユニット11への入射を確実に防止することができる。
さらに、発光ダイオード11bの近傍に位置する第1のリフレクター22を反射位置と遮蔽位置の間で移動可能とすることにより、移動範囲及び移動距離を小さくすることが可能となり、車輌用灯具の小型化を図ることができる。
ランプユニット6Cは、投影レンズ24を有しプロジェクター型及びリフレクター型の双方の型の機能を備えたランプユニットである(図4参照)。
ランプユニット6Cは第1のリフレクター25と第2のリフレクター26と第3のリフレクター27を有し、第1のリフレクター25が発光ユニット11に最も近い位置に配置されている。第2のリフレクター26又は第3のリフレクター27は反射位置と遮蔽位置の間で移動可能とされている。
一方、ランプユニット6Cにおいて、発光ダイオード11bから光が出射されると、出射された光の一部は第1のリフレクター25で反射され、投影レンズ24及び図示しないアウターカバーを透過されて前方へ照射される。
また、発光ダイオード11bから出射された光の別の一部は第2のリフレクター26で反射され、続いて、第3のリフレクター27で反射されアウターカバーを透過されて前方へ照射される。
ランプユニット6Cにおいて、発光ダイオード11bの消灯時には第2のリフレクター26又は第3のリフレクター27が遮蔽位置に移動され、太陽光の発光ユニット11への入射が防止される。
尚、上記には、第2のリフレクター26又は第3のリフレクター27が反射位置と遮蔽位置の間で移動される例を示したが、移動されるリフレクターは第1のリフレクター25、第2のリフレクター26又は第3のリフレクター27のうちの何れのリフレクターであってもよい。また、移動されるリフレクターの数も一つに限られることはなく、複数のリフレクターを移動可能としてもよい。
上記のように、ランプユニット6Cにあっては、第1のリフレクター25、第2のリフレクター26又は第2のリフレクター27の少なくとも一つが発光ダイオード11bの消灯時に遮蔽位置に移動されるため、太陽光の発光ユニット11への入射を防止することができる。
また、複数のリフレクターを配置すると共に少なくとも一つのリフレクターを反射位置と遮蔽位置の間で移動可能としているため、発光ダイオード11bから出射された光の制御の自由度を向上させた上で太陽光の発光ユニット11への入射を確実に防止することができる。
上記した発明を実施するための最良の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
1…車輌用灯具、11…発光ユニット、11b…発光ダイオード、12…リフレクター、22…第1のリフレクター、23…第2のリフレクター、25…第1のリフレクター、26…第2のリフレクター、27…第3のリフレクター
Claims (3)
- 光源として用いられた発光ダイオードを有する発光ユニットと、
前記発光ダイオードから出射された光を反射するリフレクターとを備え、
前記リフレクターを前記発光ダイオードの点灯時に前記発光ダイオードから出射された光を反射する反射位置と前記発光ダイオードの消灯時に前記発光ユニットへ向かって入射される太陽光を遮蔽する遮蔽位置との間で移動可能とした
ことを特徴とする車輌用灯具。 - 前記リフレクターを前記発光ダイオードから出射された光を順次反射する各位置に複数配置し、
前記複数のリフレクターのうち少なくとも一つのリフレクターを前記反射位置と前記遮蔽位置の間で移動可能とした
ことを特徴とする請求項1に記載の車輌用灯具。 - 前記複数のリフレクターのうち前記発光ダイオードの最も近くに位置するリフレクターを前記反射位置と前記遮蔽位置の間で移動可能とした
ことを特徴とする請求項2に記載の車輌用灯具。
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