JP2010274334A - 表面被覆切削工具およびその製造方法 - Google Patents

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秀明 金岡
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吉生 岡田
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Abstract

【課題】耐摩耗性と耐欠損性との両者に優れた表面被覆切削工具を提供する。
【解決手段】本発明の表面被覆切削工具は、基材と被覆層を含み、被覆層表面に対する法線を含む平面で切断した場合の断面において、基材のすくい面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点aと、同逃げ面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点bとを結ぶ直線を直線Iとし、該被覆層のすくい面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点cと、同逃げ面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点dとを結ぶ直線を直線IIとし、該直線Iと該直線IIとが交わる角度をθとする場合、該角度θは、1°≦θ≦20°の範囲となることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材と該基材表面に形成された被覆層とを含む表面被覆切削工具およびその製造方法に関する。
従来、一般の鋼や鋳物の切削加工には、WC−Co合金もしくはWC−Co合金にTiおよび/またはTa、Nb等の炭窒化物を添加した合金からなる超硬合金製の切削工具が用いられてきた。しかし、その切削加工の際に、切削工具の刃先は800℃以上の高温となるので、これらの超硬合金よりなる切削工具は、その切削加工時の熱により塑性変形しやすかった。そして、その結果、逃げ面摩耗の進行が増大しやすくなっていた。
そこで、高温での切削工具の切削特性を改善するために、上記超硬合金を母材(基材)とし、その表面に、周期律表のIVa族金属の炭化物、窒化物、または炭窒化物(TiC、TiN、またはTiCNなど)、あるいはAl23等といった硬質セラミックスの単一層、またはこれらの硬質セラミックスの複合層からなる被覆層を形成した表面被覆切削工具が使用されている。これらの被覆層の形成には、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの化学的蒸着法、またはイオンプレーティング法やイオンスパッタリング法などの物理的蒸着法が用いられる。
これらの方法で形成された被覆層のうち、特に化学的蒸着法により形成した被覆層は、超硬合金の母材との密着強度が非常に高く、耐摩耗性が非常に優れている。近年、切削の高速化および高能率化の要望から被覆層はますます厚くなる傾向にあるため、超硬合金母材と被覆層との密着強度は重要である。
しかし一方で、化学的蒸着法で被覆層を形成する際には、被覆層の温度が約1000℃近くの高温となるため、被覆層形成後に室温まで冷却すると、超硬合金母材と被覆層との熱膨張係数の差により被覆層に引張応力が残留する。その結果、切削加工時に被覆層の表面を起点として亀裂が発生すると、引張応力によりその亀裂が伝播し、被覆層の脱落やチッピングが発生する。具体的には、超硬合金母材の熱膨張係数は約5.1×10-6-1程度であるのに対し、被覆層の熱膨張係数は、たとえばTiNの場合約9.2×10-6-1であり、TiCの場合約7.6×10-6-1であり、Al23の場合約8.5×10-6-1である。
現在一般に使用されている表面被覆切削工具の被覆層の厚みは、約数μmから約十数μmの範囲であるのは、被覆層の厚みを厚くするほど耐摩耗性が向上するものの、上記の理由から厚い被覆層ほど工具が異常損傷を引き起こす可能性が高まり、耐欠損性が低下することに起因する。上記に加えて、現在一般に使用されている表面被覆切削工具の被覆層は、基材の表面形状に依存して成長するため、切削加工時の断続的な負荷が刃先における異なる被覆層同士の界面および被覆層と基材との界面に作用することから、当該界面に亀裂が集中する結果、被覆層の脱落やチッピングが生じやすかった。
そこで、このような被覆層の特性を改善するための様々な技術が提案されている。たとえば特開平07−216549号公報(特許文献1)には、アルミナ層成膜後の冷却時に発生するクラックを無くすことで、切削工具の切削寿命を向上させる技術が記載されている。
また、特開平05−057507号公報(特許文献2)には、硬質材料からなる工具母材の表面に、化学気相成長法によって最外層としてTiN、TiCNのいずれかの膜を、最外層に隣接する内層としてAl23膜を形成した後、工具刃先部のみを研磨処理し、Al23膜を露出することで切屑の耐溶着性と切削加工時の耐衝撃性を向上することができるとされ、工具の長寿命化を図る技術として提案されている。
特開平07−216549号公報 特開平05−057507号公報
しかしながら、特許文献1に開示された工具であっても、被覆層中には依然として引張応力が残留しているため、高速加工および高能率加工で断続的に切削を行なう場合には、依然として耐欠損性に劣るという問題があった。また、切削工具の刃先稜線部における被覆層と基材との外郭形状が相似形状であるため、異なる被覆層同士の界面および被覆層と基材との界面において切削時の断続負荷が集中することから亀裂が当該界面に発生するという問題があった。
また、特許文献2に開示された工具は刃先部の表面粗さに主眼をおいており、被覆層同士の界面および被覆層と基材との界面において切削時の断続負荷が集中する場合には亀裂が当該界面に発生するという問題があった。
上記のような問題に起因して、被覆層の脱落やチッピングによって摩耗が不均一に進行し、耐摩耗性が低下するという問題があった。これらの問題は、表面被覆切削工具全般にわたる問題であるが、とりわけフライス加工や溝付き材の旋削加工などの切削加工に用いられる表面被覆切削工具において特に顕著となる問題であった。上記の用途に用いられる表面被覆切削工具では、断続的な荷重が負荷されることによって刃先の欠損が極めて起こりやすかった。したがって、本発明は、耐摩耗性と耐欠損性との両者に優れた表面被覆切削工具を提供することを目的とする。
本発明の表面被覆切削工具は、基材と、該基材表面に形成された被覆層とを含み、該基材と該被覆層とは、それぞれ刃先稜線部においてホーニング処理が施されており、該被覆層表面に対する法線を含む平面で該表面被覆切削工具を切断した場合の断面において、該基材のすくい面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点aと、該基材の逃げ面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点bとを結ぶ直線を直線Iとし、該被覆層のすくい面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点cと、該被覆層の逃げ面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点dとを結ぶ直線を直線IIとし、該直線Iと該直線IIとが交わる角度をθとする場合、該角度θは、1°≦θ≦20°の範囲となることを特徴とする。
ここで、上記被覆層は、3μm以上20μm以下の厚みを有することが好ましい。また、上記基材は、硬質化合物よりなる複数の硬質相と、該硬質相同士を結合する結合相とを含み、該硬質化合物は、周期律表のIVa族元素(Ti、Zr、Hf等)、Va族元素(V、Nb、Ta等)、およびVIa族元素(Cr、Mo、W等)のいずれかに属する少なくとも一種の元素の炭化物、窒化物、および炭窒化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物と、炭化タングステンと、からなることが好ましい。またあるいは、上記硬質化合物は、炭化タングステンであることが好ましい。
一方、上記結合相は、鉄、コバルト、およびニッケルからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素により構成されることが好ましく、上記被覆層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、アルミニウム、およびシリコンからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素(B)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素とからなる化合物により構成されることが好ましい。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の表面被覆切削工具の製造方法であって、上記被覆層の逃げ面側の一部をマスキングすることによって、上記被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す工程を含む、表面被覆切削工具の製造方法にも係る。
本発明の表面被覆切削工具は、上記の通りの構成を有することにより、優れた耐摩耗性と優れた耐欠損性とを有している。
被覆層表面に対する法線を含む平面で切断した場合の本発明の表面被覆切削工具の刃先稜線部周辺の模式的断面図である。 表面被覆切削工具をマスキングプレートでマスキングした状態の模式的断面図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、以下の説明では、図面を用いて説明する場合があるが、本発明の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
<表面被覆切削工具>
本発明の表面被覆切削工具は、基材と、該基材表面に形成された被覆層とを含む。このような構成を有する本発明の表面被覆切削工具は、たとえばドリル加工用、エンドミル加工用、フライス加工用、旋削加工用、クランクシャフトのピンミーリング加工用等の刃先交換型切削チップとして有用に用いることができるが、これらの用途および形状に限定されるものではない。本発明の表面被覆切削工具は、フライス加工や溝付き材の旋削加工など、断続的な荷重が負荷される切削加工用途において特に適している。
<基材>
本発明の表面被覆切削工具の基材としては、このような切削工具の基材として知られる従来公知のものを特に限定なく使用することができる。たとえば、超硬合金(たとえばWC基超硬合金、WCの他、Coを含み、あるいはさらにTi、Ta、Nb等の炭窒化物等を添加したものも含む)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化硅素、窒化硅素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、およびこれらの混合体など)、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体等をこのような基材の例として挙げることができる。
そして本発明においては、上記のような基材の中でも、特に硬質化合物よりなる複数の硬質相(通常マトリックスとなる)と、該硬質相同士を結合する結合相とを含む構造を有したものが好ましく、特に硬質化合物である金属炭化物の粉末等を焼結して製造される超硬合金が好ましい。ここで、このような硬質化合物としては、たとえば周期律表のIVa族元素、Va族元素、およびVIa族元素のいずれかに属する少なくとも一種の元素の炭化物、窒化物、および炭窒化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物と、炭化タングステンと、からなることが好ましい。またあるいは、上記硬質化合物は、炭化タングステンのみであることが好ましい。なお、周期律表のIVa族元素、Va族元素、およびVIa族元素のいずれかに属する少なくとも一種の元素の炭化物、窒化物、および炭窒化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物の具体例としては、TiC、TiN、TaC、NbC、ZrCN、Cr32、ZrC、ZrN、TiCN等を挙げることができる。またなお、上記硬質相は上記の硬質化合物の代わりに、サーメット等により構成されるものであってもよい。
上記のような硬質化合物で構成される硬質相は、硬質であり、耐摩耗性に優れている。また、高温時の硬度低下も小さい。このため、本発明の表面被覆切削工具の基材の素材として適している。
一方、上記結合相は、上記硬質相同士を結合する作用を有するものであり、たとえば鉄系金属、すなわち鉄、コバルト、およびニッケルからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素により構成されることが好ましい。このような元素による結合相は、上記の硬質相、特に金属炭化物よりなる硬質相同士の結合を強化する性質を有しているので好適である。なお、硬質相がサーメットよりなっている場合、結合相はコバルト、ニッケル、またはコバルトとニッケルとの合金であることが特に好ましい。
本発明において、基材として超硬合金を使用する場合、そのような超硬合金は、組織中に遊離炭素やη相と呼ばれる異常相を含んでいても本発明の効果は示される。なお、本発明で用いる基材は、その表面が改質されたものであっても差し支えない。たとえば、超硬合金の場合はその表面に脱β層が形成されていたり、サーメットの場合には表面硬化層が形成されていても良く、このように表面が改質されていても本発明の効果は示される。
<被覆層>
本発明の被覆層は、基材上の全面を被覆する態様を含むとともに、部分的に被覆層が形成されていない態様をも含み、さらにまた表面被覆切削工具の特定の部分において被覆層の一部の積層態様が異なっているような態様をも含む。また、このような本発明の被覆層は、その全体の厚みが3μm以上20μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以上18μm以下である。被覆層の厚みを3μm以上とすることにより、被覆層の耐摩耗性向上の効果を得ることができ、被覆層の厚みが厚くなるほど耐摩耗性は向上する。一方、被覆層の厚みを20μm以下とすることにより、被覆層の耐欠損性を確保することができる。
このような被覆層としては、従来公知の被覆層を特に限定なく採用することができ、たとえば硬質セラミックス、特に周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、アルミニウム、およびシリコンからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素とからなる化合物により構成されることが好ましい。
このような化合物としては、より具体的には、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、アルミニウム、およびシリコンからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物、炭酸化物、炭酸窒化物、硼窒化物、および硼炭窒化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物が挙げられ、さらに具体的には、TiC、TiCN、TiN、TiSiN、TiSiCN、TiCNO、TiHfN、TiNbN、TiTaN、TiAlN、TiAlCrN、TiAlSiN、TiAlSiCrN、TiBN、TiAlBN、TiSiBN、TiBCN、TiAlBCN、TiSiBCN、CrN、AlN、AlCrN、Al23、ZrN、ZrCN、ZrO2、VN、TiO2等を挙げることができる。
このような被覆層は、単一層であってもよいし、複数の層からなる複合層であってもよい。このような被覆層を基材表面に形成することにより、耐摩耗性が向上する。
<ホーニング処理および角度θ>
本発明の表面被覆切削工具において、上記で説明した基材と被覆層とは、それぞれ刃先稜線部においてホーニング処理が施されている。ここで、刃先稜線部とは、すくい面と逃げ面とが交差する稜およびその周辺部(稜が存在しない場合はすくい面と逃げ面とを仮定的に交差させてなる仮定的な稜に対するその周辺部を含む)であって、切削に関与する部位をいう。また、切削に関与する部位とは、被削材と実際に接触する部位およびその周辺部位であって切削加工により温度が上昇する部位をいう。また、ホーニング処理とは、刃先稜線部が明瞭な稜を形成すると容易にチッピング等を生じるため、その稜に対して面取り加工やアール(R)付与加工等を施す処理をいう。このため、刃先稜線部は、上記のように定義されるが、その稜は面取りやアール(R)が付与された状態となっており実際に明瞭な稜を示す場合は少ない。
そして、本発明の表面被覆切削工具においては、たとえば図1に示すように、該被覆層2の表面に対する法線(被覆層2を平面または曲面と仮定した場合にその表面に対する垂直な直線)を含む平面で該表面被覆切削工具10を切断した場合の断面において、該基材1のすくい面3におけるホーニング処理が施されている領域5とホーニング処理が施されていない領域との境界点aと、該基材1の逃げ面4におけるホーニング処理が施されている領域5とホーニング処理が施されていない領域との境界点bとを結ぶ直線を直線I(図1では破線で表わされている)とし、該被覆層2のすくい面3におけるホーニング処理が施されている領域6とホーニング処理が施されていない領域との境界点cと、該被覆層2の逃げ面4におけるホーニング処理が施されている領域6とホーニング処理が施されていない領域との境界点dとを結ぶ直線を直線II(図1では破線で表わされている)とし、該直線Iと該直線IIとが交わる角度をθとする場合、該角度θ(狭い方の角度)は、1°≦θ≦20°の範囲となることを特徴とする。該角度θは、より好ましくは、2°≦θ≦10°の範囲とすることが好適である。
このように、該角度θを上記のような特定の範囲に制御したことにより、切削加工時の刃先稜線部に作用する衝撃負荷を分散させることが可能となり、これにより、被覆層と基材との密着強度を増加させることが可能となった。このため、被覆層によって耐摩耗性を向上しつつ、被覆層の脱落やチッピングを防ぐことができ、以って本発明の表面被覆切削工具は耐摩耗性と耐欠損性との両者に優れたものとなる。該角度θが20°を超えると、被覆層による被覆機能が十分に発揮されないため工具の耐摩耗性が低下する。一方、該角度θが1°未満の場合には、十分な負荷分散効果が得られず、被覆層の剥離によるチッピングを引き起こす。
なお、上記において各々の境界点は、上記断面を顕微鏡により観察することにより決定する。通常、その断面において直線を呈するすくい面および逃げ面に対して、その直線が屈曲する点を境界点とする。
また、上記法線を含む平面は、該法線を中心として回転させられるため無数に存在することとなるが、それらの平面のうちいずれかの平面において上記角度θが1°≦θ≦20°の範囲外となる場合等のように、角度θの特定が困難となる場合は、該法線として被覆層表面のすくい面の中心(中央部に貫通孔が開けられている場合はその貫通孔が開けられていないと仮定した場合の幾何学的な意味での中心とする)に対する法線を選択し、この法線とともに2つの逃げ面が交差する稜(仮定的な稜となる場合を含む)をも含む平面で切断した場合の断面における角度θで判断するものとする(このような断面が複数ある場合はいずれか一の断面で判断する)。通常、その断面における刃先稜線部が切削加工の中心的部位となるからである。
なお、ホーニング処理が施されている領域の被覆層は、ホーニング処理が施されていない領域の被覆層に比し、厚みが薄くなるとともに、2以上の層により被覆層が形成されている場合にはその積層数が減少する場合がある。
<製造方法>
本発明に係る表面被覆切削工具の製造方法は、上記被覆層の逃げ面側の一部をマスキングすることによって、上記被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す工程を含む。本発明の製造方法は、このような工程を含む限り、他の任意の工程を含むことができ、たとえば、基材を準備する工程、基材の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す工程、被覆層を形成する工程等をこの順に含むことができる。そして、これらの工程後に、被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す工程を行なうことが好ましい。以下、このような製造方法について、さらに詳述する。
まず、基材を準備する。続いて、ブラシまたはプラスティックメディアを用いて基材の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す。このようなホーニング処理はショットピーニングを用いて微粒子を基材に衝突させる方法を用いてもよい。なお、このようなホーニング処理の諸条件は従来公知の条件を採用することができる。
次いで、基材の表面に被覆層を形成する。被覆層は、たとえばチャンバ内に基材を配置し、CVD法などの気相合成法を用いて、800℃以上1100℃以下の温度で基材上に成膜される。特にこのようなCVD法により形成した被覆層は、基材との密着強度が非常に高いため好ましい。また、これにより被覆層を厚く形成することができ、耐摩耗性を向上させることができる。なお、本発明における被覆層の形成方法は、このようなCVD法のみに限定されるものではなく、このようなCVD法に代えてたとえばイオンプレーティング法やイオンスパッタリング法等の物理的蒸着法を用いてもよい。
次に、上記のようにして形成された被覆層の逃げ面側に対して、当該被覆層の逃げ面側の一部をマスキングすることによって、この被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す。この場合、かかるマスキングは、図2(マスキングプレートにより表面被覆切削工具をマスキングした状態で、被覆層表面であってすくい面の中心に対する法線とともに2つの逃げ面が交差する稜(仮定的な稜となる場合を含む)をも含む平面でそれらを切断した場合の断面図。なお、図面中央部の破線で示した部分は、貫通孔を示す。)に示したように刃先部分20(すくい面と逃げ面とが(仮定的に)交差する(仮定的な)稜を意味する)から0.05mm〜0.45mm、好ましくは0.1mm〜0.4mmの範囲(図2においてAで示した部分)が覆われないようにして、厚み(図2においてBで示した部分)0.5mm〜4mm、好ましくは0.7mm〜3mmのマスキングプレート30(好ましくは金属製プレート)により被覆層の逃げ面側に対してマスキングを施す。このようなマスキングは、通常、表面被覆切削工具の逃げ面側をマスキングプレートで帯状に覆うようにして行なわれる。
そして、ブラシまたはプラスティックメディアを用いて上記のようにマスキングされた被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す。このようなホーニング処理はショットピーニングを用いて微粒子を被覆層に衝突させる方法を用いてもよい。なお、上記のマスキングの媒体は、マスキングプレートのみに限られるものではない。また、このようなホーニング処理の上記以外の諸条件は従来公知の条件を採用することができる。
このように、被覆層の逃げ面側の一部(すなわち刃先部分から一定の範囲を除いた残りの部分)をマスキングすることにより、ホーニング処理時にブラシまたはプラスティックメディア等のメディアが逃げ面側に回り込むことを抑制できるため、上記のような角度θを形成することができる。このような角度θは、上記のようにマスキングプレートによりマスキングされない範囲および/またはマスキングプレートの厚みを調整することにより調整することが可能となる。
なお、被覆層の刃先稜線部のホーニング処理時において上述のようなマスキングを施さない場合には、上記のような角度θを形成することはできない。そして、そのような場合は、表面被覆切削工具の耐欠損性を向上させることができなくなる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
JIS(Japanese Industrial Standard)に規定されるJIS B 4120(1998) CNMG120408の切削工具形状を有する超硬合金母材を基材として準備した。なお、このような基材は、後述の各試料(A1〜A6)毎に3個ずつ計18個準備した。また、この基材の組成は、87.0wt%のWCと、7.0wt%のCoと、3.0wt%のTiCと、3.0wt%のNbCとにより構成されている。
そして、この基材の刃先稜線部に対してSiCブラシ等を用いてホーニング処理を施した。次いで、このようにホーニングされた基材の表面上に被覆層を形成した。この被覆層は、CVD法により形成し、まず基材表面と接するように0.5μmの厚みを有するTiNを形成し、その上に順次、7.0μmの厚みを有するMT(moderate temperature)−TiCN、1.0μmの厚みを有するTiN、7.0μmの厚みを有するAl23、および1.5μmの厚みを有するTiNをこの順に成膜した。
続いて、上記のようにして形成された被覆層の逃げ面側に対して、当該被覆層の逃げ面側の一部をマスキングすることによって、この被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施した。具体的には、刃先部分から0.2mmの範囲が覆われないようにして、以下のそれぞれ厚みが異なるマスキングプレート(金属製プレート)により被覆層の逃げ面側に対してマスキングを施した。すなわち、当該マスキングプレート(金属としてSUS304を用いたもの)は、試料A2については厚み0.1mmとし、試料A3については厚み0.5mmとし、試料A4については厚み1.0mmとし、試料A5については厚み4.0mmとし、試料A6については厚み5.0mmとした。一方、試料A1についてはマスキングを施さなかった。このようなホーニング処理は、被覆層の刃先稜線部の表面からブラシを用いて行ない、表面被覆切削工具を得た。
このようにして得られた各試料(表面被覆切削工具)のうち、各試料毎に1個ずつ、被覆層表面に対する法線(すくい面の中心に対する法線)とコーナー(2つの逃げ面が交差する稜)とを含む平面に沿って試料を切断し、その断面を機械研磨した。そして、この断面を電子顕微鏡を用いて観察することにより角度θを測定した。その結果を表1に示す。
一方、上記で切断しなかった試料のうち、各試料毎に1個ずつを用いて以下の条件により耐摩耗性を評価した。さらに、また残りの試料について、各試料毎に1個ずつを用いて以下の条件により耐欠損性(耐チッピング性)を評価した。これらの結果を同じく以下の表1に示す。
<耐摩耗性の評価>
被削材 :SCM435(JIS)
切削速度:270m/min.
送 り:0.3mm/rev.
切込み :1.5mm
切削油 :湿式
切削時間:20min.
評 価:逃げ面摩耗量を測定(該数値が小さい方が耐摩耗性に優れる)
<耐欠損性の評価>
被削材 :SCM435(JIS)溝入材
切削速度:330m/min.
送 り:0.25mm/rev.
切込み :1.5mm
切削油 :湿式
評 価:チッピングまたは欠損するまでの時間(長い方が耐欠損性に優れる)
Figure 2010274334
表1中、試料A3〜A5が実施例であり、試料A1、A2およびA6が比較例である。表1より明らかなように、本発明の実施例である試料A3〜A5は、試料A1およびA2と同等の逃げ面摩耗量の結果が得られている一方で、試料A1およびA2よりもチッピングまたは欠損するまでの時間(表1の「衝撃時間」)が飛躍的に長くなっている。一方、試料A6は、試料A3〜A5とほぼ同等のチッピングまたは欠損するまでの時間であるものの、これらの実施例に比し逃げ面摩耗量は大きくなっていた。したがって、以上の結果より、本発明の表面被覆切削工具は、耐摩耗性と耐欠損性との両者において優れていることが確認できた。
<実施例2>
実施例1で用いたのと同じ基材を準備した。なお、このような基材は、後述の各試料(B1〜B3)毎に3個ずつ計9個準備した。
そして、この基材の刃先稜線部に対してSiCブラシ等を用いてホーニング処理を施した。次いで、このようにホーニングされた基材の表面上に被覆層を形成した。この被覆層は、CVD法により形成し、まず基材表面と接するように0.5μmの厚みを有するTiNを形成し、その上に順次、10.0μmの厚みを有するMT(moderate temperature)−TiCN、1.0μmの厚みを有するTiBN、6.0μmの厚みを有するAl23、および1.5μmの厚みを有するTiNをこの順に成膜した。
続いて、上記のようにして形成された被覆層の逃げ面側に対して、当該被覆層の逃げ面側の一部をマスキングすることによって、この被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施した。具体的には、刃先部分からの距離が以下のような距離となる範囲のみが覆われないようにして、厚みが1mmであるマスキングプレート(金属製プレート(金属としてSUS304を用いたもの))により被覆層の逃げ面側に対してマスキングを施した。すなわち、刃先部分からの距離(表2における「マスキングの位置」の欄参照)が、試料B1については0mmとし、試料B2については0.25mmとし、試料B3については0.50mmとして、それぞれその部分だけを覆わないようにしてマスキングを行なった(試料B1については、マスキングプレートにより逃げ面の全面を覆ったことになる)。なお、このようなホーニング処理は、被覆層の刃先稜線部の表面からブラシを用いて行ない、表面被覆切削工具を得た。
このようにして得られた各試料(表面被覆切削工具)のうち、各試料毎に1個ずつ、被覆層表面に対する法線(すくい面の中心に対する法線)とコーナー(2つの逃げ面が交差する稜)とを含む平面に沿って試料を切断し、その断面を機械研磨した。そして、この断面を電子顕微鏡を用いて観察することにより角度θを測定した。その結果を表2に示す。
一方、上記で切断しなかった試料のうち、各試料毎に1個ずつを用いて実施例1と同じ条件で耐摩耗性を評価した。さらに、また残りの試料について、各試料毎に1個ずつを用いて実施例1と同じ条件で耐欠損性(耐チッピング性)を評価した。これらの結果を同じく以下の表2に示す。
Figure 2010274334
表2中、試料B2が実施例であり、試料B1およびB3が比較例である。表2より明らかなように、本発明の実施例である試料B2は、試料B3と同等の逃げ面摩耗量の結果が得られている一方で、試料B3よりもチッピングまたは欠損するまでの時間(表2の「衝撃時間」)が飛躍的に長くなっている。一方、試料B1は、試料B2とほぼ同等のチッピングまたは欠損するまでの時間であるものの、この実施例に比し逃げ面摩耗量は大きくなっていた。したがって、以上の結果より、本発明の表面被覆切削工具は、耐摩耗性と耐欠損性との両者において優れていることが確認できた。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基材、2 被覆層、3 すくい面、4 逃げ面、5,6 ホーニング処理が施されている領域、10 表面被覆切削工具、20 刃先部分、30 マスキングプレート。

Claims (7)

  1. 基材と、該基材表面に形成された被覆層とを含む表面被覆切削工具であって、
    前記基材と前記被覆層とは、それぞれ刃先稜線部においてホーニング処理が施されており、
    前記被覆層表面に対する法線を含む平面で前記表面被覆切削工具を切断した場合の断面において、前記基材のすくい面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点aと、前記基材の逃げ面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点bとを結ぶ直線を直線Iとし、前記被覆層のすくい面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点cと、前記被覆層の逃げ面におけるホーニング処理が施されている領域とホーニング処理が施されていない領域との境界点dとを結ぶ直線を直線IIとし、前記直線Iと前記直線IIとが交わる角度をθとする場合、
    前記角度θは、1°≦θ≦20°の範囲となる、表面被覆切削工具。
  2. 前記被覆層は、3μm以上20μm以下の厚みを有する、請求項1記載の表面被覆切削工具。
  3. 前記基材は、硬質化合物よりなる複数の硬質相と、該硬質相同士を結合する結合相とを含み、
    前記硬質化合物は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、およびVIa族元素のいずれかに属する少なくとも一種の元素の炭化物、窒化物、および炭窒化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物と、炭化タングステンと、からなる、請求項1または2に記載の表面被覆切削工具。
  4. 前記基材は、硬質化合物よりなる複数の硬質相と、該硬質相同士を結合する結合相とを含み、
    前記硬質化合物は、炭化タングステンである、請求項1または2に記載の表面被覆切削工具。
  5. 前記結合相は、鉄、コバルト、およびニッケルからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素により構成される、請求項3または4に記載の表面被覆切削工具。
  6. 前記被覆層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、アルミニウム、およびシリコンからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素とからなる化合物により構成される、請求項1〜5のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の表面被覆切削工具の製造方法であって、
    前記被覆層の逃げ面側の一部をマスキングすることによって、前記被覆層の刃先稜線部に対してホーニング処理を施す工程を含む、表面被覆切削工具の製造方法。
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