JP2010273519A - 充放電制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電を繰り返しても蓄電池の劣化を抑制すること。
【解決手段】複数の蓄電池は、低頻度にて充放電を行なう主蓄電池5および高頻度にて充放電を行なう副蓄電池6に分けられたうえで太陽電池1それぞれに並列接続される。設定値記憶部4aは、主蓄電池5の充電特性に応じて予め設定された「第1電圧値(放電終止電圧)<第2電圧値<第3電圧値<第4電圧値(満充電電圧)」と、副蓄電池6の充電特性に応じて予め設定された「第5電圧値(放電終止電圧)<第6電圧値」とを記憶する。スイッチ制御部4cは、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、設定値記憶部4aが記憶する第1電圧値〜第6電圧値とに基づいてスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、充放電制御方法に関する。
従来より、太陽電池と蓄電池とを組み合わせた太陽電池システムは、電源インフラの確保が困難な場所などに設置される負荷の電源として用いられている。例えば、太陽電池システムでは、昼間は、太陽電池によって発電された電力が負荷に供給されるとともに、余剰電力で蓄電池が充電され、夜間は、蓄電池からの放電で負荷に必要な電力が賄われる。
このような太陽電池システムの具体的な構成例について、図15を用いて説明する。図15は、従来技術を説明するための図である。
図15に示すように、従来の太陽電池システムは、太陽電池と、コンバータと、蓄電池とから構成され、さらに太陽電池システムから供給される電力を用いて動作する負荷と接続される。
太陽電池は、太陽光により電力を発生する装置であり、コンバータは、太陽電池が発生した直流電力を蓄電池および負荷が受容できる電圧に変換する装置である。
このような構成からなる太陽電池システムにおいては、日照があることで太陽電池の発電電力が十分大きく、コンバータの出力電力が負荷の所要電力を超える場合、余剰分が組電池へ供給されることで、蓄電池にて充電が行なわれる。逆に、夜間や日照不足により太陽電池の発電電力では負荷への供給電力が不足する場合、蓄電池からの放電によって不足分の電力が補われる。これにより、太陽電池システムは、太陽光のない夜間だけでなく、天候が悪化した昼間においても、負荷に電力を供給することが可能となる。
また、太陽電池の発電電力を一旦、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)に蓄えたのちに蓄電池(ニッケル・水素蓄電池)へ所望の電圧・電流を供給することにより、蓄電池の過充電や充電不足を回避して効率よく充電することが可能となる独立型太陽光発電システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、太陽電池の発電電力を一旦、電気二重層コンデンサに蓄えたのちに複数の蓄電池(ニッケル・水素蓄電池)へ所望の電圧・電流を分配して供給することにより、個々の蓄電池を流れる電力を低減させ、システムを構成する蓄電池の小型化・低価格化を実現することが可能となる独立型太陽光発電システムも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−250646号公報 特開2001−069688号公報
ところで、蓄電池は、充放電を繰り返すことにより劣化が起こるため、蓄電池の寿命を延ばすためには、できるだけ充放電を減らし、蓄電池を満充電状態に維持することが必要となる。
しかしながら、上記した従来の太陽電池システムでは、蓄電池に対して充電および放電が頻繁に繰り返され、繰り返し行なわれる充電および放電に応じて、蓄電池の残容量が変動することから、蓄電池の劣化が促進され、その結果、蓄電池の取替えが早期に必要となるという課題があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、充放電を繰り返しても蓄電池の劣化を抑制することが可能となる充放電制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この方法は、太陽電池が発生した電力を用いて充電および放電を行なう複数の蓄電池と、前記太陽電池または前記複数の蓄電池から供給される電力を用いて動作する負荷とから構成される太陽電池システムにて、前記複数の蓄電池の充放電を制御する充放電制御方法であって、前記複数の蓄電池が、低頻度にて充放電を行なう第一の系統および高頻度にて充放電を行なう第二の系統に分けられたうえで前記太陽電池それぞれに並列接続された場合に、前記第一の系統が満充電状態または満充電に近い状態に維持され、かつ、前記第二の系統が過放電とならない状態に維持されるように、前記第一の系統および前記第二の系統それぞれを構成する蓄電池の充電特性に応じて予め設定された複数の設定値を所定の記憶部に格納する格納ステップと、前記所定の記憶部が記憶する前記複数の設定値と、前記第一の系統および前記第二の系統それぞれの充電状態を示す指標値とに基づいて各系統それぞれにおける充放電を制御する制御ステップを含んだことを要件とする。
開示の方法によれば、充放電を繰り返しても蓄電池の劣化を抑制することが可能となる。
図1は、実施例1における太陽電池システムの構成を説明するための図である。 図2は、実施例1における設定値記憶部を説明するための図である。 図3は、実施例1におけるスイッチ制御部を説明するための図である。 図4は、実施例1における制御部による主蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートである。 図5は、実施例1における制御部による主蓄電池の放電制御処理を説明するためのフローチャートである。 図6は、実施例1における制御部による副蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートである。 図7は、実施例1における制御部による副蓄電池の放電制御処理を説明するためのフローチャートである。 図8は、実施例2における設定値記憶部を説明するための図である。 図9は、実施例2におけるスイッチ制御部を説明するための図である。 図10は、実施例2における制御部による主蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートである。 図11は、実施例2における制御部による副蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートである。 図12は、実施例3における設定値記憶部を説明するための図である。 図13は、実施例4における太陽電池システムの構成を説明するための図である。 図14は、変形例を説明するための図である。 図15は、従来技術を説明するための図である。
以下に添付図面を参照して、本願の開示する充放電制御方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、太陽電池および複数の蓄電池から構成される自立型電源と自立型電源から供給される電力により動作する負荷とからなる太陽電池システムに、本願の開示する充放電制御方法を実行する制御部が設置された場合を実施例として説明する。
まず、実施例1における太陽電池システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、実施例1における太陽電池システムの構成を説明するための図である。
図1に示すように、本実施例における太陽電池システムは、太陽電池1と、コンバータ2と、負荷3と、制御部4と、主蓄電池5と、副蓄電池6と、ダイオード8eと、第一充電スイッチ9aと、第二充電スイッチ9bと、第一放電スイッチ10aと、第二放電スイッチ10bと、第一電流検出抵抗11aと、第二電流検出抵抗11bとを有する。なお、図1において、実線は、電力線を示しており、点線は、制御部4による制御の対応関係を示している。
太陽電池1は、太陽光により電力を発生する装置であり、コンバータ2は、太陽電池1が発生した直流電力を主蓄電池5、副蓄電池6および負荷3が受容できる電圧に変換する装置である。
負荷3は、太陽電池1あるいは主蓄電池5および副蓄電池6から供給される電力により動作する装置である。
主蓄電池5および副蓄電池6は、ともに鉛蓄電池セル(公称電圧2V)が6セル直列接続されて構成された組電池である。ここで、主蓄電池5および副蓄電池6の満充電電圧は、ともに13.2V(2.2V×6セル)であり、主蓄電池5および副蓄電池6の放電終止電圧は、ともに10.2V(1.7V×6セル)である。しかし、主蓄電池5の蓄電容量は、200Ahであり、副蓄電池6の蓄電容量は、6Ahとなっている。
すなわち、本実施例における太陽電池システムにおいては、複数の蓄電池が蓄電容量の異なる2つの系統(蓄電容量の大きい主蓄電池5および蓄電容量の小さい副蓄電池6)に分けられたうえで、図1に示すように、太陽電池1に並列接続されている。
なお、コンバータ2は、上述したように太陽電池1が発生した直流電力を受容電圧に変換して主蓄電池5、副蓄電池6あるいは負荷3へ出力するが、本実施例において、コンバータ2の最高出力電圧は、主蓄電池5および副蓄電池6の満充電電圧に一致する13.2Vである。
ダイオード8eは、整流作用を有する電子素子であり、ダイオード8eのアノードおよびカソードの端子が、図1に示すように接続されることにより、副蓄電池6から主蓄電池5への逆流が防止される。
第一電流検出抵抗11aは、主蓄電池5と接続される電流検出用の抵抗であり、後述する制御部4は、第一電流検出抵抗11aの両端に発生する電位差を正負の符号を含めて計測することで、主蓄電池5への充電電流および主蓄電池5からの放電電流の大きさを算出する。
第二電流検出抵抗11bは、副蓄電池6と接続される電流検出用の抵抗であり、後述する制御部4は、第二電流検出抵抗11bの両端に発生する電位差を正負の符号を含めて計測することで、副蓄電池6への充電電流および副蓄電池6からの放電電流の大きさを算出する。なお、第一電流検出抵抗11aおよび第二電流検出抵抗11bを用いた制御部4の処理は、後述する実施例4において詳細に説明する。
第一充電スイッチ9aは、主蓄電池5の充電を行なうために用いられるスイッチであり、スイッチング素子7aおよびダイオード8aから構成される。また、第一放電スイッチ10aは、主蓄電池5からの放電を行なうために用いられるスイッチであり、スイッチング素子7bおよびダイオード8bから構成される。例えば、スイッチング素子7aおよびスイッチング素子7bは、FET(電界効果トランジスタ、Field Effect Transistor)により実現される。
主蓄電池5は、スイッチング素子7aが短絡となることにより充電が可能となり、スイッチング素子7aが開放となるとダイオード8aが充電を妨げる向きであるため充電が不可能になる。また、主蓄電池5は、スイッチング素子7bが短絡となることにより放電が可能となり、スイッチング素子7bが開放となるとダイオード8bが放電を妨げる向きであるため放電が不可能になる。
第二充電スイッチ9bは、副蓄電池6の充電を行なうために用いられるスイッチであり、スイッチング素子7cおよびダイオード8cから構成される。また、第二放電スイッチ10bは、副蓄電池6からの放電を行なうために用いられるスイッチであり、スイッチング素子7dおよびダイオード8dから構成される。例えば、スイッチング素子7cおよびスイッチング素子7dは、FETにより実現される。
副蓄電池6は、スイッチング素子7cが短絡となることにより充電が可能となり、スイッチング素子7cが開放となるとダイオード8cが充電を妨げる向きであるため充電が不可能になる。また、副蓄電池6は、スイッチング素子7dが短絡となることにより放電が可能となり、スイッチング素子7dが開放となるとダイオード8dが放電を妨げる向きであるため放電が不可能になる。
制御部4は、スイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する(図1の制御部4から各スイッチング素子へ伸びる点線矢印参照)。
具体的には、制御部4は、主蓄電池5の充電を可能とする場合、スイッチング素子7aの制御電極にON信号を与えて短絡とし、主蓄電池5の充電を禁止する場合、スイッチング素子7aへのON信号をリセットして開放とする。また、制御部4は、主蓄電池5の放電を可能とする場合、スイッチング素子7bの制御電極にON信号を与えて短絡とし、主蓄電池5の放電を禁止する場合、スイッチング素子7bへのON信号をリセットして開放とする。
また、制御部4は、副蓄電池6の充電を可能とするときはスイッチング素子7cの制御電極にON信号を与えて短絡とし、充電を禁止するときはスイッチング素子7cへのON信号をリセットして開放とする。また、制御部4は、副蓄電池6の放電を可能とする場合、スイッチング素子7dの制御電極にON信号を与えて短絡とし、副蓄電池6の放電を禁止する場合、スイッチング素子7dへのON信号をリセットして開放とする。
このように、本実施例における太陽電池システムは、太陽電池1が発生した電力を用いて充電および放電を行なう主蓄電池5および副蓄電池6と、太陽電池1または主蓄電池5および副蓄電池6から供給される電力を用いて動作する負荷3とを有し、以下、詳細に説明する制御部4によるスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dの制御により、充放電を繰り返しても蓄電池の劣化を抑制することが可能となることに主たる特徴がある。以下、この主たる特徴について、図1などを用いて説明する。
実施例1における制御部4は、図1に示すように、設定値記憶部4aと、電圧取得部4bと、スイッチ制御部4cとを有する。
設定値記憶部4aは、太陽電池システムの管理者から図示しない入力部を介して格納された複数の設定値を記憶する。すなわち、太陽電池システムの管理者は、主蓄電池5を低頻度にて充放電を行なう電池系統とし、副蓄電池6を高頻度にて充放電を行なう電池系統としたうえで、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれを構成する蓄電池の充電特性に応じて複数の設定値を予め設定して、設定値記憶部4aに格納する。
具体的には、太陽電池システムの管理者は、主蓄電池5が満充電状態または満充電に近い状態に維持され、かつ、副蓄電池6が過放電とならない状態に維持されるように複数の設定値を設定して、設定値記憶部4aに格納する。
より具体的には、太陽電池システムの管理者は、主蓄電池5が過放電状態にあることを示す「第1電圧値」、主蓄電池5が過放電状態に近い充電状態にあることを示す「第2電圧値」、主蓄電池5が満充電状態に近い充電状態にあることを示す「第3電圧値」および主蓄電池5が満充電状態にあることを示す「第4電圧値」を設定して、設定値記憶部4aに格納する。また、太陽電池システムの管理者は、副蓄電池6が過放電状態にあることを示す「第5電圧値」および副蓄電池6が過放電状態に近い充電状態にあることを示す「第6電圧値」を設定して、設定値記憶部4aに格納する。
例えば、設定値記憶部4aは、図2に示すように、「第1電圧値=10.2V(放電終止電圧)」、「第2電圧値=10.8V」、「第3電圧値=12.6V」および「第4電圧値=13.2V(満充電電圧)」、「第5電圧値=10.2V(放電終止電圧)」および「第6電圧値=10.8V」を記憶する。すなわち、設定値の大小関係は、「第1電圧値<第2電圧値<第3電圧値<第4電圧値」および「第5電圧値<第6電圧値」となる。なお、図2は、実施例1における設定値記憶部を説明するための図である。
図1に戻って、電圧取得部4bは、主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧を計測して取得する(図1に示す各蓄電池から制御部4への点線矢印参照)。
スイッチ制御部4cは、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、設定値記憶部4aが記憶する複数の設定値とに基づいてスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する。
具体的には、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示す対応表に基づいて、各蓄電池における充放電の許可または禁止を行なう。なお、図3は、実施例1におけるスイッチ制御部を説明するための図である。
図3の(A)に示す対応表は、主蓄電池5および副蓄電池6の充電状態(残容量の状態)と、主蓄電池5および副蓄電池6の充放電の許可/禁止の状態との対応関係を表している。
まず、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、主蓄電池5および副蓄電池6が如何なる充電状態であっても、主蓄電池5の充電を常に許可する。
そして、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、『主蓄電池5および副蓄電池6がともに満充電である「状態1」』および『主蓄電池5が満充電であり、副蓄電池6が通常である「状態2」』において、主蓄電池5からの放電を禁止し、副蓄電池6の充放電を許可する。また、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、『主蓄電池5が満充電であり、副蓄電池6が過放電である「状態3」』において、主蓄電池5からの放電および副蓄電池6の充電を許可し、副蓄電池6からの放電を禁止する。
また、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、『主蓄電池5が通常であり、副蓄電池6が満充電である「状態4」』および『主蓄電池5および副蓄電池6がともに通常である「状態5」』において、主蓄電池5からの放電および副蓄電池6の充電を禁止し、副蓄電池6からの放電を許可する。また、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、『主蓄電池5が通常であり、副蓄電池6が過放電である「状態6」』において、主蓄電池5からの放電を許可し、副蓄電池6の充放電を禁止する。
また、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、『主蓄電池5が過放電であり、副蓄電池6が満充電である「状態7」』および『主蓄電池5が過放電であり、副蓄電池6が通常である「状態8」』において、主蓄電池5からの放電および副蓄電池6の充電を禁止し、副蓄電池6からの放電を許可する。また、スイッチ制御部4cは、図3の(A)に示すように、『主蓄電池5および副蓄電池6がともに過放電である「状態9」』において、主蓄電池5からの放電および副蓄電池6の充放電を禁止する。
ここで、スイッチ制御部4cは、各蓄電池の充電状態(満充電、通常および過放電)を判定するために、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、上述した第1電圧値〜第6電圧値を用いる。すなわち、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回った場合、主蓄電池5の充電状態が通常から満充電に移行したと判定する(図3の(B)の(1)参照)。また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回った場合、主蓄電池5の充電状態が満充電から通常に移行したと判定する(図3の(B)の(2)参照)。
また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5(副蓄電池6)の電池電圧が第1電圧値(第5電圧値)を下回った場合、主蓄電池5(副蓄電池6)の充電状態が通常から過放電に移行したと判定する(図3の(B)の(3)参照)。また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5(副蓄電池6)の電池電圧が第2電圧値(第6電圧値)を上回った場合、主蓄電池5(副蓄電池6)の充電状態が過放電から通常に移行したと判定する(図3の(B)の(4)参照)。
すなわち、主蓄電池5は、優先して充電され、副蓄電池6は、主蓄電池5が満充電になるまで充電されず、副蓄電池6が優先して負荷3への放電を行い、主蓄電池5は、副蓄電池6が放電終止電圧に達するまで放電しないこととなる。
なお、実施例1におけるスイッチ制御部4cは、図3の(B)に示すように、副蓄電池6については、「通常から満充電」および「満充電から通常」への移行判定を行なわず、「通常から過放電」および「過放電から通常」への移行判定のみ行なう。
図3の(A)に示す主蓄電池5における充放電制御をまとめると、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5が充電されることを常に許可するようにスイッチング素子7aを制御したうえで、主蓄電池5の電池電圧が第2電圧値を上回り、かつ、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回る場合に主蓄電池5から放電が開始されるようにスイッチング素子7bを制御する。さらに、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第1電圧値を下回る場合に、あるいは、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回る場合に主蓄電池5から放電を中止するようにスイッチング素子7bを制御する。
また、図3の(A)に示す副蓄電池6における充放電制御をまとめると、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合に副蓄電池6が充電されるようにスイッチング素子7cを制御し、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合に副蓄電池6の充電を中止するようにスイッチング素子7cを制御する。さらに、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回る場合に副蓄電池6から放電が開始されるようにスイッチング素子7dを制御し、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回る場合に副蓄電池6からの放電を中止するようにスイッチング素子7dを制御する。
なお、図3を用いて説明したスイッチ制御部4cのスイッチング素子7a〜7dの制御については、以下、フローチャートを用いて詳細に説明する。
次に、図4〜7を用いて、実施例1における太陽電池システムを構成する制御部4の充放電制御処理について説明する。なお、図4は、実施例1における制御部による主蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートであり、図5は、実施例1における制御部による主蓄電池の放電制御処理を説明するためのフローチャートであり、図6は、実施例1における制御部による副蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートであり、図7は、実施例1における制御部による副蓄電池の放電制御処理を説明するためのフローチャートである。
ここで、以下では、太陽電池システムの管理者により複数の設定値が設定値記憶部4aに格納されたのちの処理について説明する。また、図4〜7において、電圧取得部4bは、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると、主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧の取得を開始する。また、以下に説明する図4〜7の処理は、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けた時点から、同時に開始される。
図4に示すように、実施例1における制御部4は、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると(ステップS101肯定)、スイッチ制御部4cは、スイッチング素子7aを短絡させ(ステップS102)、処理を終了する。すなわち、主蓄電池5の充電は、制御処理を終了してもスイッチング素子7aが短絡されたままとなることから、常に許可されていることとなる。
また、図5に示すように、実施例1における制御部4は、図4と同様に、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると(ステップS201肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5からの放電が行なわれないように、スイッチング素子7bを開放させる(ステップS202)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第2電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS203)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第2電圧値以下である場合(ステップS203否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS203にて、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第2電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第2電圧値を上回る場合(ステップS203肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS204)。
ここで、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値以上である場合(ステップS204否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS203に戻って、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第2電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回る場合(ステップS204肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5からの放電を開始するために、スイッチング素子7bを短絡させる(ステップS205)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第1電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS206)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第1電圧値を下回る場合(ステップS206肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5からの放電を中止するために、ステップS202に戻って、スイッチング素子7bを開放させる。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第1電圧値以上である場合(ステップS206否定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS207)。
ここで、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値以下である場合(ステップS207否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS206に戻って、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第1電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回る場合(ステップS207肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5からの放電を中止するために、ステップS202に戻って、スイッチング素子7bを開放させる。
また、図6に示すように、実施例1における制御部4は、図4および図5と同様に、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると(ステップS301肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の充電が行なわれないように、スイッチング素子7cを開放させる(ステップS302)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS303)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値以下である場合(ステップS303否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS303にて、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第4電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合(ステップS303肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の充電を開始するために、スイッチング素子7cを短絡させる(ステップS304)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS305)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値以上である場合(ステップS305否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS305にて、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第3電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合(ステップS303肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の充電を中止するために、ステップS302に戻って、スイッチング素子7cを開放させる。
また、図7に示すように、実施例1における制御部4は、図4〜6と同様に、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると(ステップS401肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6からの放電が行なわれないように、スイッチング素子7dを開放させる(ステップS402)。
そして、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS403)。
ここで、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値以下である場合(ステップS403否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS403にて、順次取得される副蓄電池6の電池電圧と第6電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回る場合(ステップS403肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6からの放電を開始するために、スイッチング素子7dを短絡させる(ステップS404)。
そして、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS405)。
ここで、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値以上である場合(ステップS405否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS405にて、順次取得される副蓄電池6の電池電圧と第5電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回る場合(ステップS405肯定)、スイッチ制御部4cは、ステップS402に戻って、副蓄電池6からの放電を中止するために、スイッチング素子7dを開放させる。
上述してきたように、実施例1では、スイッチ制御部4cは、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、設定値記憶部4aが記憶する第1電圧値〜第6電圧値とに基づいてスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する。すなわち、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5が充電されることを常に許可するようにスイッチング素子7aを制御したうえで、主蓄電池5の電池電圧が第2電圧値を上回り、かつ、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回る場合に主蓄電池5から放電が開始されるようにスイッチング素子7bを制御する。さらに、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第1電圧値を下回る場合に、あるいは、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回る場合に主蓄電池5から放電を中止するようにスイッチング素子7bを制御する。
また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合に副蓄電池6が充電されるようにスイッチング素子7cを制御し、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合に副蓄電池6の充電を中止するようにスイッチング素子7cを制御する。さらに、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第6電圧値を上回る場合に副蓄電池6から放電が開始されるようにスイッチング素子7dを制御し、副蓄電池6の電池電圧が第5電圧値を下回る場合に副蓄電池6からの放電を中止するようにスイッチング素子7dを制御する。
したがって、本実施例では、主蓄電池5が可能な限り満充電に維持され、副蓄電池6が毎日の頻繁な充放電を担うことになるので、太陽電池システムにおいて主蓄電池5の充放電頻度が少なくなり、上記した主たる特徴の通り、充放電を繰り返しても蓄電池の劣化を抑制することが可能となる。また、本実施例では、蓄電容量の大きい主蓄電池5の蓄電池寿命を延伸することができ、太陽電池システムの運用にかかるコストを抑えることが可能となる。また、本実施例では、充放電頻度が高く、交換頻度が高くなると予想される副蓄電池6を、蓄電容量を小さい蓄電池とすることで、交換にかかるコストを抑えることができる。
実施例2では、実施例1で説明した蓄電池と異なる種類の蓄電池が太陽電池システムに設置される場合について説明する。
実施例2における太陽電池システムは、図1を用いて説明した実施例1における太陽電池システムと同様の構成となるが、主蓄電池5および副蓄電池6を構成する蓄電池と、設定値記憶部4aが記憶する設定値と、スイッチ制御部4cによる主蓄電池5および副蓄電池6の充電制御処理の内容とが実施例1と異なる。以下、これらを中心に説明する。
実施例2における主蓄電池5および副蓄電池6は、ともにニッケル水素蓄電池セル(公称電圧1.2V)が10セル直列接続されて構成された組電池である。こで、主蓄電池5および副蓄電池6の満充電電圧は、ともに16V(1.6V×10セル)であり、主蓄電池5および副蓄電池6の放電終止電圧は、ともに10V(1.0V×10セル)である。しかし、主蓄電池5の蓄電容量は、100Ahであり、副蓄電池6の蓄電容量は、6Ahとなっている。
すなわち、実施例2における太陽電池システムにおいても、複数の蓄電池が蓄電容量の異なる2つの系統(蓄電容量の大きい主蓄電池5および蓄電容量の小さい副蓄電池6)に分けられたうえで、太陽電池1に並列接続されている。
なお、実施例2におけるコンバータ2の最高出力電圧は、主蓄電池5および副蓄電池6の満充電電圧に一致する16Vである。
実施例2における設定値記憶部4aは、実施例1と同様に、主蓄電池5が過放電状態にあることを示す「第1電圧値」、主蓄電池5が過放電状態に近い充電状態にあることを示す「第2電圧値」、主蓄電池5が満充電状態に近い充電状態にあることを示す「第3電圧値」および主蓄電池5が満充電状態にあることを示す「第4電圧値」と、副蓄電池6が過放電状態にあることを示す「第5電圧値」および副蓄電池6が過放電状態に近い充電状態にあることを示す「第6電圧値」を記憶する。
さらに、実施例2における設定値記憶部4aは、第1電圧値〜第6電圧値に加え、副蓄電池6が満充電状態に近い充電状態にあることを示す「第7電圧値」および副蓄電池6が満充電状態にあることを示す「第8電圧値」を記憶する。
例えば、設定値記憶部4aは、図8に示すように、「第1電圧値=10V(放電終止電圧)」、「第2電圧値=12V」、「第3電圧値=14V」および「第4電圧値=16V(満充電電圧)」と、「第5電圧値=10V(放電終止電圧)」、「第6電圧値=12V」、「第7電圧値=14V」および「第8電圧値=16V(満充電電圧)」を記憶する。すなわち、設定値の大小関係は、「第1電圧値<第2電圧値<第3電圧値<第4電圧値」および「第5電圧値<第6電圧値<第7電圧値<第8電圧値」となる。なお、図8は、実施例2における設定値記憶部を説明するための図である。
実施例2におけるスイッチ制御部4cは、実施例1と同様に、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、設定値記憶部4aが記憶する複数の設定値とに基づいてスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する。
ここで、実施例2における各蓄電池は、ニッケル水素蓄電池から構成されているが、ニッケル水素蓄電池を充電する場合は、劣化を回避するために、満充電後には充電電流を零とするのが望ましい。そこで、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、図9の(A)に示す対応表に基づいて、各蓄電池における充放電の許可または禁止を行なう。なお、図9は、実施例2におけるスイッチ制御部を説明するための図である。
図9の(A)に示す対応表は、図3の(A)に示す対応表と同様に、主蓄電池5および副蓄電池6の充電状態(残容量の状態)と、主蓄電池5および副蓄電池6の充放電の許可/禁止の状態との対応関係を表している。なお、図9の(A)に示す状態1〜9は、図3の(A)に示す状態1〜9と同じ主蓄電池5および副蓄電池6の充電状態である。
すなわち、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、状態4〜9に関しては、実施例1と同様に、主蓄電池5および副蓄電池6の充放電の許可/禁止を行なう。しかし、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、図9の(A)に示すように、主蓄電池5の充電を、主蓄電池5が満充電である状態1〜3すべての場合で禁止し、副蓄電池6の充電を、主蓄電池5および副蓄電池6がともに満充電である状態1で禁止する。なお、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、図9の(A)に示すように、状態1〜3における主蓄電池5および副蓄電池6からの放電と、状態2および3における副蓄電池6の充電とに関しては、実施例1と同様の許可/禁止を行なう。
また、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、各蓄電池の充電状態(満充電、通常および過放電)を判定するために、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、第1電圧値〜第8電圧値とを用いる。
ここで、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、実施例1とは異なり、副蓄電池6についても「通常から満充電」および「満充電から通常」への移行判定を行なう必要があるため、第7電圧値および第8電圧値を用いる。すなわち、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第8電圧値を上回った場合、副蓄電池6の充電状態が通常から満充電に移行したと判定する(図9の(B)の(1)参照)。また、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第7電圧値を下回った場合、副蓄電池6の充電状態が満充電から通常に移行したと判定する(図9の(B)の(2)参照)。
なお、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、主蓄電池5の「通常から満充電」および「満充電から通常」への移行判定と、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの「通常から過放電」および「過放電から通常」への移行判定とに関しては、図9の(B)に示すように、実施例1と同様に第1電圧値〜第6電圧値を用いて行なうので、説明を省略する。
すなわち、実施例1と同様、実施例2においても、主蓄電池5は、優先して充電され、副蓄電池6は、主蓄電池5が満充電になるまで充電されず、副蓄電池6が優先して負荷3への放電を行い、主蓄電池5は、副蓄電池6が放電終止電圧に達するまで放電しないこととなる。ただし、実施例2において、主蓄電池5は、満充電となった時点で充電が中止され、副蓄電池6は、主蓄電池5が満充電である状態で満充電となった時点で充電が中止される。
図9の(A)に示す主蓄電池5における充電制御をまとめると、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合に主蓄電池5が充電されるようにスイッチング素子7aを制御し、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合に主蓄電池5の充電を中止するようにスイッチング素子7aを制御する。
また、図9の(A)に示す副蓄電池6における充電制御をまとめると、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回り、かつ、副蓄電池6の電池電圧が第7電圧値を下回る場合に副蓄電池6が充電されるようにスイッチング素子7cを制御する。また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合に、あるいは、副蓄電池6の電池電圧が第8電圧値を上回る場合に副蓄電池6の充電を中止するようにスイッチング素子7cを制御する。
また、図9の(A)に示す主蓄電池5における放電制御および副蓄電池6における放電制御は、実施例1で図3の(A)を用いて説明した主蓄電池5における放電制御および副蓄電池6における放電制御と同じであるので説明を省略する。
なお、図9を用いて説明したスイッチ制御部4cのスイッチング素子7aおよび7cを用いた充電制御については、以下、フローチャートを用いて詳細に説明する。
次に、図10および図11を用いて、実施例2における太陽電池システムを構成する制御部4の充電制御処理について説明する。なお、図10は、実施例2における制御部による主蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートであり、図11は、実施例2における制御部による副蓄電池の充電制御処理を説明するためのフローチャートである。ここで、実施例2における制御部4による主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの放電制御処理は、図5および図7を用いて説明した実施例1における制御部4による主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの放電制御処理と同様であるので、説明を省略する。
なお、以下では、実施例1と同様に、太陽電池システムの管理者により、複数の設定値が設定値記憶部4aに格納されたのちの処理について説明する。また、図10および図11において、電圧取得部4bは、実施例1と同様に、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると、主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧の取得を開始する。
図10に示すように、実施例2における制御部4は、実施例1と同様に、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると(ステップS501肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5を電気的に保護するために、スイッチング素子7aを開放させる(ステップS502)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS503)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値以上である場合(ステップS503否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS503にて、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第3電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合(ステップS503肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の充電を開始するために、スイッチング素子7aを短絡させる(ステップS504)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS505)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値以下である場合(ステップS505否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS505にて、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第4電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合(ステップS505肯定)、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の充電を中止するために、ステップS502に戻って、スイッチング素子7aを開放させる。
また、図11に示すように、実施例2における制御部4は、図10と同様に、管理者により充放電制御の開始要求を受け付けると(ステップS601肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6を充電させないために、スイッチング素子7cを開放させる(ステップS602)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS603)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値以下である場合(ステップS603否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS603にて、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第4電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合(ステップS603肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第7電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS604)。
ここで、副蓄電池6の電池電圧が第7電圧値以上である場合(ステップS604否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS603に戻って、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第4電圧値との比較判定処理を継続する。
一方、副蓄電池6の電池電圧が第7電圧値を下回る場合(ステップS604肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の充電を開始するために、スイッチング素子7cを短絡させる(ステップS605)。
そして、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回ったか否かを判定する(ステップS606)。
ここで、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合(ステップS606肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の充電を中止するために、ステップS602に戻って、スイッチング素子7cを開放させる。
一方、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値以上である場合(ステップS606否定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の電池電圧が第8電圧値を上回ったか否かを判定する(ステップS607)。
ここで、副蓄電池6の電池電圧が第8電圧値を上回る場合(ステップS607肯定)、スイッチ制御部4cは、副蓄電池6の充電を中止するために、ステップS602に戻って、スイッチング素子7cを開放させる。
一方、副蓄電池6の電池電圧が第8電圧値以下である場合(ステップS607否定)、スイッチ制御部4cは、ステップS606に戻って、順次取得される主蓄電池5の電池電圧と第3電圧値との比較判定処理を継続する。
上述してきたように、実施例2では、第1電圧値〜第6電圧値に加え、第7電圧値および第8電圧値をさらに用いて各蓄電池が過充電とならないように制御することができ、満充電後には充電を行なわないことが劣化を防止するために必要とされる蓄電池で構成される太陽電池システムにおいても、充放電の繰り返しによる蓄電池の劣化を抑制することが可能となる。
上述した実施例1および2では、主蓄電池5および副蓄電池6が同じ種類の蓄電池から構成される場合について説明したが、実施例3では、主蓄電池5および副蓄電池6が異なる種類の蓄電池から構成される場合について説明する。
実施例3における太陽電池システムは、図1を用いて説明した実施例1における太陽電池システムと同様の構成となるが、主蓄電池5および副蓄電池6を構成する蓄電池が実施例1および実施例2と異なる。以下、これを中心に説明する。
実施例3における主蓄電池5は、鉛蓄電池セル(公称電圧2V)が6セル直列接続されて構成された組電池である。ここで、主蓄電池5の満充電電圧は、13.2V(2.2V×6セル)であり、主蓄電池5の放電終止電圧は、10.2V(1.7V×6セル)であり、主蓄電池5の蓄電容量は200Ahである。
一方、実施例3における副蓄電池6は、ニッケル水素蓄電池セル(公称電圧1.2V)が10セル直列接続されて構成された組電池である。ここで、副蓄電池6の満充電電圧は16V(1.6V×10セル)であり、副蓄電池6の放電終止電圧は、10V(1.0V×10セル)であり、副蓄電池6の蓄電容量は6Ahである。
すなわち、実施例3における太陽電池システムにおいても、複数の蓄電池が蓄電容量の異なる2つの系統(蓄電容量の大きい主蓄電池5および蓄電容量の小さい副蓄電池6)に分けられたうえで、太陽電池1に並列接続されている。
なお、実施例3におけるコンバータ2の最高出力電圧は、副蓄電池6の満充電電圧に一致する16Vである。
実施例3における設定値記憶部4aは、実施例2と同様に、複数の設定値として、第1電圧値〜第8電圧値を記憶する。
例えば、設定値記憶部4aは、図12に示すように、「第1電圧値=10.2V(主蓄電池5の放電終止電圧)」、「第2電圧値=10.8V」、「第3電圧値=12.6V」および「第4電圧値=13.2V(主蓄電池5の満充電電圧)」を記憶する。また、設定値記憶部4aは、図12に示すように、「第5電圧値=10V(副蓄電池6の放電終止電圧)」、「第6電圧値=12V」、「第7電圧値=14V」および「第8電圧値=16V(副蓄電池6の満充電電圧)」を記憶する。すなわち、設定値の大小関係は、「第1電圧値<第2電圧値<第3電圧値<第4電圧値」および「第5電圧値<第6電圧値<第7電圧値<第8電圧値」となる。なお、図12は、実施例3における設定値記憶部を説明するための図である。
実施例3におけるスイッチ制御部4cは、実施例1および2と同様に、電圧取得部4bが取得した主蓄電池5および副蓄電池6の電池電圧と、設定値記憶部4aが記憶する複数の設定値とに基づいてスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する。
具体的には、実施例2におけるスイッチ制御部4cは、実施例2において説明した図9の(A)に示す対応表および図9の(B)に示す充電状態の移行判定条件に基づいて、各蓄電池における充放電の許可または禁止を行なう。
すなわち、実施例1および2と同様、実施例3においても、主蓄電池5は、優先して充電され、副蓄電池6は、主蓄電池5が満充電になるまで充電されず、副蓄電池6が優先して負荷3への放電を行い、主蓄電池5は、副蓄電池6が放電終止電圧に達するまで放電しないこととなる。また、実施例2と同様に実施例3においても、主蓄電池5は、満充電となった時点で充電が中止され、副蓄電池6は、主蓄電池5が満充電である状態で満充電となった時点で充電が中止される。
ここで、鉛蓄電池セルから構成される組電池である実施例3の主蓄電池5に対しても、ニッケル水素蓄電池セルから構成される組電池である実施例2の主蓄電池5と同様の充電制御を行なう理由は、コンバータ2の最高出力電圧(16V)が主蓄電池5の満充電電圧(13.2V)より高いため、主蓄電池5を電気的に保護するために、主蓄電池5が満充電電圧に達したとき充電を止める必要があるからである。
なお、実施例3における副蓄電池6は、実施例2と同様に、ニッケル水素蓄電池であるため、満充電時に充電を止める必要があり、実施例3における副蓄電池6に対する充電制御は、実施例2と同様の充電制御となる。
すなわち、実施例2と同様、実施例3においても、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合に主蓄電池5が充電されるようにスイッチング素子7aを制御し、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回る場合に主蓄電池5の充電を中止するようにスイッチング素子7aを制御する。また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第4電圧値を上回り、かつ、副蓄電池6の電池電圧が第7電圧値を下回る場合に副蓄電池6が充電されるようにスイッチング素子7cを制御する。また、スイッチ制御部4cは、主蓄電池5の電池電圧が第3電圧値を下回る場合に、あるいは、副蓄電池6の電池電圧が第8電圧値を上回る場合に副蓄電池6の充電を中止するようにスイッチング素子7cを制御する。
なお、実施例3において、主蓄電池5における放電制御および副蓄電池6における放電制御は、実施例1で説明した主蓄電池5における放電制御および副蓄電池6における放電制御と同じであるので説明を省略する。
また、実施例3における制御部4(スイッチ制御部4c)による主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充電制御処理は、実施例2において図10および図11それぞれを用いて説明した実施例2における主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充電制御処理と同様であるので説明を省略する。
また、実施例3における制御部4(スイッチ制御部4c)による主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの放電制御処理は、実施例1において図5および図7それぞれを用いて説明した実施例1における主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの放電制御処理と同様であるので説明を省略する。
上述してきたように、実施例3では、満充電となった蓄電池に過剰な電圧が供給されないように設定値を用いて適切に制御することができ、コンバータ2の最高出力電圧が蓄電池の満充電電圧を超える太陽電池システムにおいても、充放電の繰り返しによる蓄電池の劣化を抑制することが可能となる。
上述した実施例1〜3では、設定値が電池電圧値である場合について説明したが、実施例4では、設定値が残容量である場合について、図13を用いて説明する。なお、図13は、実施例4における太陽電池システムの構成を説明するための図である。
実施例4における太陽電池システムは、図13に示すように、制御部4が残容量算出部4dを新たに有する点が、実施例1〜3と異なる。また、実施例4における太陽電池システムは、残容量算出部4dの設置にともなって設定値記憶部4aが記憶する設定値が、実施例1〜3と異なる。以下、これらを中心に説明する。
残容量算出部4dは、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの残容量を算出する。具体的には、残容量算出部4dは、第一電流検出抵抗11aの両端に発生する電位差を正負の符号を含めて計測することで、主蓄電池5への充電電流および主蓄電池5からの放電電流の大きさを算出する。また、残容量算出部4dは、第二電流検出抵抗11bの両端に発生する電位差を正負の符号を含めて計測することで、副蓄電池6への充電電流および副蓄電池6からの放電電流の大きさを算出する。
そして、残容量算出部4dは、例えば、充放電制御開始時において電圧取得部4bが取得した各蓄電池の電池電圧と、「残容量:100%」である各蓄電池の満充電電圧と、「残容量:0%」である各蓄電池の放電終止電圧とから、充放電制御開始時の各蓄電池それぞれの残容量を算出する。そして、残容量算出部4dは、充放電制御開始以降、各蓄電池それぞれの充放電電流の大きさと向きを計測して自己放電量を算出することで、現時点での各蓄電池それぞれの推定残容量を順次算出する。
なお、上記では、残容量算出部4dによる各蓄電池の残容量算出処理にて、各蓄電池における充放電電流の計測が電流検出抵抗を用いることにより行なわれる場合について説明したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、各蓄電池の入出力配線に電流の大きさに依存して発生する磁界を検知する部品を用いることにより行なわれる場合であってもよい。
実施例4における設定値記憶部4aは、電池電圧値に代わり、残容量を記憶する。すなわち、実施例4において太陽電池システムの管理者は、複数の設定値として残量量を設定したうえで、設定した複数の設定値を設定値記憶部4aに格納する。
例えば、実施例1で説明した主蓄電池5および副蓄電池6が実施例4における太陽電池システムに設置された場合、設定値記憶部4aは、太陽電池システムの管理者が設定した「第1残容量=0%(放電終止)」、「第2残容量=10%」、「第3残容量=90%」および「第4残容量=100%(満充電)」、「第5電圧値=0%(放電終止)」および「第6電圧値=10%」を記憶する。すなわち、設定値の大小関係は、「第1残容量<第2残容量<第3残容量<第4残容量」および「第5残容量<第6残容量」となる。
また、実施例2または実施例3で説明した主蓄電池5および副蓄電池6が実施例4における太陽電池システムに設置された場合、設定値記憶部4aは、太陽電池システムの管理者が設定した「第1残容量=0%(放電終止)」、「第2残容量=10%」、「第3残容量=90%」および「第4残容量=100%(満充電)」、「第5電圧値=0%(放電終止)」、「第6電圧値=10%」「第7残容量=90%」および「第8残容量=100%(満充電)」を記憶する。すなわち、設定値の大小関係は、「第1残容量<第2残容量<第3残容量<第4残容量」および「第5残容量<第6残容量<第7残容量<第8残容量」となる。
実施例4におけるスイッチ制御部4cは、実施例1〜3とは異なり、残容量算出部4dが算出した主蓄電池5および副蓄電池6の推定残容量と、設定値記憶部4aが記憶する複数の設定値とに基づいてスイッチング素子7a〜スイッチング素子7dを制御することで、主蓄電池5および副蓄電池6における充放電を制御する。
すなわち、実施例1で説明した主蓄電池5および副蓄電池6が実施例4における太陽電池システムに設置された場合、スイッチ制御部4cは、図4〜7に示す「電圧値」を「残容量」に置き換えたフローチャートにしたがって、充放電制御を行なう。
また、実施例2または実施例3で説明した主蓄電池5および副蓄電池6が実施例4における太陽電池システムに設置された場合、スイッチ制御部4cは、図10、図5、図11および図7に示す「電圧値」を「残容量」に置き換えたフローチャートにしたがって、充放電制御を行なう。
上述してきたように、実施例4では、管理者は、蓄電池ごとに設定する必要のある電圧値でなく、一般的な数値(%)で設定できる残容量を設定値として格納するだけでよいので、充放電を繰り返す蓄電池の劣化を容易に抑制することが可能となる。
なお、上述した実施例1〜4では、1つの制御部4が主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充放電制御を一括して行なう場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として、複数の制御部が、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充放電制御を分担して行なう場合であってもよい。例えば、本発明は、2つの制御部それぞれが、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充放電制御を分担して行なう場合や、4つの制御部それぞれが、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充電制御および放電制御を分担して行なう場合であってもよい。これについて、図14を用いて説明する。なお、図14は、変形例を説明するための図である。
図14に示す変形例における太陽電池システムにおいては、主蓄電池5の推定残容量を算出する第一残容量算出部401と、副蓄電池6の推定残容量を算出する第二残容量算出部402とが設置される。なお、第一残容量算出部401は、主蓄電池5の電池電圧を取得する機能も有し、第二残容量算出部402は、副蓄電池6の電池電圧を取得する機能も有している。
そして、第一制御部41は、第一残容量算出部401が算出した主蓄電池5の推定残容量を用いてスイッチング素子7aの短絡および開放を制御することで、主蓄電池5の充電を制御し、第二制御部42は、第一残容量算出部401が算出した主蓄電池5の推定残容量を用いてスイッチング素子7bの短絡および開放を制御することで、主蓄電池5の放電を制御する。
また、第三制御部43は、第二残容量算出部402が算出した副蓄電池6の推定残容量を用いてスイッチング素子7cの短絡および開放を制御することで、副蓄電池6の充電を制御し、第四制御部44は、第二残容量算出部402が算出した副蓄電池6の推定残容量を用いてスイッチング素子7dの短絡および開放を制御することで、副蓄電池6の放電を制御する。
なお、第一制御部41〜第四制御部44は、自身が担当するスイッチング素子を制御するために用いる設定値のみを記憶する場合であっても、太陽電池システムに設置されるスイッチング素子それぞれを制御するために用いられるすべての設定値を記憶する場合であってもよい。また、第一制御部41および第二制御部42と、第三制御部43および第四制御部44とは、主蓄電池5および副蓄電池6それぞれの充放電を制御するために統合されてもよい。また、上記では、各蓄電池の残容量を用いて充放電制御を行なう場合について説明したが、実施例1〜3と同様に、各蓄電池の電池電圧を用いて充放電制御を行なう場合であってもよい。
また、上述した実施例1〜4では、鉛蓄電池あるいはニッケル水素蓄電池を用いた太陽電池システムを実施例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、主蓄電池5や副蓄電池6にリチウムイオン蓄電池といった他の種類の蓄電池を用いることも可能である。特に、高頻度の充放電を担う副蓄電池6に充放電劣化に対して強い耐性を有するキャパシタを適用することで、太陽電池システム全体の一層の長寿命化が可能となる。
また、上述した実施例1〜4では、複数の蓄電池を充放電の頻度が異なる2つの系統に分けて太陽電池1に並列接続する場合に、高頻度に充放電を行なう系統(副蓄電池6)の蓄電容量が、低頻度に充放電を行なう系統(主蓄電池5)の蓄電容量がより小さくなるよう設定される場合について説明した。しかし、本発明は、充放電の頻度が異なる2つの系統に分けて太陽電池1に並列接続する場合に、高頻度に充放電を行なう系統(副蓄電池6)に要するコストが、低頻度に充放電を行なう系統(主蓄電池5)に要するコストより小さくなるように設定される場合であってもよい。すなわち、微小電流による充電が頻発する副蓄電池6の交換頻度は、主蓄電池5の交換頻度より大きくなることが予想されるので、コストに基づいて複数の蓄電池を充放電の頻度が異なる系統に分けることで、太陽電池システム全体の蓄電池における劣化を抑制することが可能となるとともに、太陽電池システムを維持するために要するコストを抑制することが可能となる。
また、上述した実施例1〜4では、2つの蓄電池(組電池)が低頻度に充放電を行なう系統と高頻度に充放電を行なう系統との2つの系統に分けられて太陽電池1に並列接続される場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、太陽電池1に並列接続される3つ以上の蓄電池(組電池)が低頻度に充放電を行なう系統と高頻度に充放電を行なう系統との2つの系統に分けられ、これら2つの系統に対する充放電制御が、電池電圧または残容量と、複数の設定値とに基づいて行なわれる場合であってもよい。
また、上述した実施例1〜4では、各蓄電池の充電特性に基づいて管理者が設定した複数の設定値を記憶する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、管理者が入力した各蓄電池の充電特性に基づいて制御部4が算出した複数の設定値を記憶する場合であってもよい。
なお、本実施例で説明した充放電制御方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上のように、本発明に係る充放電制御方法は、太陽電池が発生した電力を用いて充電および放電を行なう複数の蓄電池と、太陽電池または複数の蓄電池から供給される電力を用いて動作する負荷とから構成される太陽電池システムにて、複数の蓄電池の充放電を制御する場合に有用であり、特に、充放電を繰り返しても蓄電池の劣化を抑制することに適する。
1 太陽電池
2 コンバータ
3 負荷
4 制御部
4a 設定値記憶部
4b 電圧取得部
4c スイッチ制御部
5 主蓄電池
6 副蓄電池
7a〜7d スイッチング素子
8a〜8e ダイオード
9a 第一充電スイッチ
9b 第二充電スイッチ
10a 第一放電スイッチ
10b 第二放電スイッチ
11a 第一電流検出抵抗
11b 第二電流検出抵抗

Claims (4)

  1. 太陽電池が発生した電力を用いて充電および放電を行なう複数の蓄電池と、前記太陽電池または前記複数の蓄電池から供給される電力を用いて動作する負荷とから構成される太陽電池システムにて、前記複数の蓄電池の充放電を制御する充放電制御方法であって、
    前記複数の蓄電池が、低頻度にて充放電を行なう第一の系統および高頻度にて充放電を行なう第二の系統に分けられたうえで前記太陽電池それぞれに並列接続された場合に、前記第一の系統が満充電状態または満充電に近い状態に維持され、かつ、前記第二の系統が過放電とならない状態に維持されるように、前記第一の系統および前記第二の系統それぞれを構成する蓄電池の充電特性に応じて予め設定された複数の設定値を所定の記憶部に格納する格納ステップと、
    前記所定の記憶部が記憶する前記複数の設定値と、前記第一の系統および前記第二の系統それぞれの充電状態を示す指標値とに基づいて各系統それぞれにおける充放電を制御する制御ステップを含んだことを特徴とする充放電制御方法。
  2. 前記格納ステップは、前記複数の設定値として、前記第一の系統が過放電状態にあることを示す第一の設定値、前記第一の系統が過放電状態に近い充電状態にあることを示す第二の設定値、前記第一の系統が満充電状態に近い充電状態にあることを示す第三の設定値および前記第一の系統が満充電状態にあることを示す第四の設定値と、前記第二の系統が過放電状態にあることを示す第五の設定値および前記第二の系統が過放電状態に近い充電状態にあることを示す第六の設定値とを前記所定の記憶部に格納し、
    前記制御ステップは、
    前記第一の系統の充放電を制御する際、前記第一の系統が充電されることを常に許可するように制御したうえで、前記第一の系統の指標値が前記第二の設定値を上回り、かつ、第二の系統の指標値が前記第五の設定値を下回る場合に前記第一の系統から放電が開始されるように制御し、前記第一の系統の指標値が前記第一の設定値を下回る場合に、あるいは、前記第二の系統の指標値が前記第六の設定値を上回る場合に前記第一の系統からの放電を中止するように制御し、
    前記第二の系統の充放電を制御する際、前記第一の系統の指標値が前記第四の設定値を上回る場合に前記第二の系統が充電されるように制御し、前記第一の系統の指標値が前記第三の設定値を下回る場合に前記第二の系統の充電を中止するように制御し、前記第二の系統の指標値が前記第六の設定値を上回る場合に前記第二の系統から放電が開始されるように制御し、前記第二の系統の指標値が前記第五の設定値を下回る場合に前記第二の系統からの放電を中止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の充放電制御方法。
  3. 前記格納ステップは、前記複数の設定値として、前記第一の系統が過放電状態にあることを示す第一の設定値、前記第一の系統が過放電状態に近い充電状態にあることを示す第二の設定値、前記第一の系統が満充電状態に近い充電状態にあることを示す第三の設定値および前記第一の系統が満充電状態にあることを示す第四の設定値と、前記第二の系統が過放電状態にあることを示す第五の設定値、前記第二の系統が過放電状態に近い充電状態にあることを示す第六の設定値、前記第二の系統が満充電状態に近い充電状態にあることを示す第七の設定値および前記第二の系統が満充電状態にあることを示す第八の設定値とを前記所定の記憶部に格納し、
    前記制御ステップは、
    前記第一の系統の充放電を制御する際、前記第一の系統の指標値が前記第三の設定値を下回る場合に前記第一の系統が充電されるように制御し、前記第一の系統の指標値が前記第四の設定値を上回る場合に前記第一の系統の充電を中止するように制御し、前記第一の系統の指標値が前記第二の設定値を上回り、かつ、第二の系統の指標値が前記第五の設定値を下回る場合に前記第一の系統から放電が開始されるように制御し、前記第一の系統の指標値が前記第一の設定値を下回る場合に、あるいは、前記第二の系統の指標値が前記第六の設定値を上回る場合に前記第一の系統からの放電を中止するように制御し、
    前記第二の系統の充放電を制御する際、前記第一の系統の指標値が前記第四の設定値を上回り、かつ、前記第二の系統の指標値が前記第七の設定値を下回る場合に前記第二の系統が充電されるように制御し、前記第一の系統の指標値が前記第三の設定値を下回る場合に、あるいは、前記第二の系統の指標値が前記第八の設定値を上回る場合に前記第二の系統の充電を中止するように制御し、前記第二の系統の指標値が前記第六の設定値を上回る場合に前記第二の系統から放電が開始されるように制御し、前記第二の系統の指標値が前記第五の設定値を下回る場合に前記第二の系統からの放電を中止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の充放電制御方法。
  4. 前記第一の系統および前記第二の系統それぞれの電池電圧または残容量を取得する取得ステップをさらに含み、
    前記格納ステップは、前記複数の設定値として、前記第一の系統および前記第二の系統それぞれの充電状態に対応する複数の電池電圧値、または、前記第一の系統および前記第二の系統それぞれの充電状態に対応する複数の残容量を前記所定の記憶部に格納し、
    前記制御ステップは、
    前記複数の設定値が電池電圧値である場合、前記取得ステップによって取得された前記第一の系統および前記第二の系統の電池電圧を前記指標値として用いることで各系統それぞれにおける充放電を制御し、前記複数の設定値が残容量である場合、前記取得ステップによって取得された前記第一の系統および前記第二の系統の残容量を前記指標値として用いることで各系統それぞれにおける充放電を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の充放電制御方法。
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