JP2010272419A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】検知部材による検知動作の信頼性向上を図る。
【解決手段】検知部材50のアーム部56には、第1ストッパ17(第1前止まり用ストッパ)に係止することで検知部材50の待機位置から検知位置への移動を規制し、両コネクタハウジング10,70の嵌合過程で第1ストッパ17から解離する第1係止部59(第1前止まり用係止部)を形成した。検知部材50には、両コネクタハウジング10,70の嵌合過程でロックアーム19の第2ストッパ21(第2前止まり用ストッパ)と係止して検知部材50の検知位置への移動を規制し、両コネクタハウジング10,70が正規嵌合すると第2ストッパ21と解離する第2係止部54(第2前止まり用係止部)を形成した。
【選択図】図14

Description

本発明は、コネクタに関するものである。
特許文献1には、第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合状態を検知する機能を備えたコネクタが開示されている。このコネクタは、第1コネクタハウジングに検知部材を設け、第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングが正しく嵌合されたときにのみ、検知部材を待機位置から検知位置へ移動させることができるようになっている。
このコネクタでは、待機位置の検知部材を検知位置へ移動させるときには検知部材の操作面を前方へ押し操作するのであるが、このときの押し方向は、第1コネクタハウジングを第2コネクタハウジングに対して嵌合するときの押し方向と同じ方向である。また、操作面は、第1コネクタハウジングの後方へ付き出した状態となっている。
そのため、第1コネクタハウジングを第2コネクタハウジングと嵌合させるときに、作業者は、検知部材の操作面を押しながら嵌合作業を進めることができる。このとき、検知部材が検知位置へ移動してしまうと、両コネクタハウジングが正規嵌合した後に検知位置へ移動させる検知動作に支障を来す虞がある。
そこで、第1コネクタハウジングに形成したロックアームが、両コネクタハウジングの嵌合過程で弾性的に往復移動することに着目し、このロックアームに検知部材の一部を係止させることにより、検知部材の検知位置への移動を規制して、検知部材を待機位置に保持するようになっている。
具体的には、検知部材に、弾性撓み可能なアーム部を形成するとともに、アーム部とは別の位置に係止部を形成し、ロックアームが弾性撓みしていない状態(両コネクタハウジングが未嵌合の状態)では、アーム部の先端をロックアームに係止させることによって、検知部材を移動規制する。また、両コネクタハウジングの嵌合途中では、ロックアームが弾性撓みするのに伴い、アーム部とロックアームとの係止が解除されるのと同時に、ロックアームの自由端が係止部に係止し、このロックアームと係止部との係止作用によって検知部材を移動規制するようになっている。
特開2004−63090公報
上記のように1つのロックアームが変位しながらアーム部との係止状態から係止部との係止状態へ切り替わるときに、ロックアームがアーム部と係止部のいずれからも外れた非係止状態が生まれることが懸念される。もし、このような非係止状態が発生すると、検知部材には常に検知位置側への押圧力が付与されているので、両コネクタハウジングが嵌合途中であるにも拘わらず、検知部材が検知位置へ押し込まれてしまい、検知部材による検知動作を適正に行うことができなくなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、検知部材による検知動作の信頼性向上を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、第1コネクタハウジングと、前記第1コネクタハウジングに待機位置と検知位置との間での移動を可能に設けた検知部材と、前記第1コネクタハウジングと嵌合可能な第2コネクタハウジングを備え、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングが正規の嵌合状態に至ると、前記検知部材の待機位置から検知位置への移動が許容されるようになっているコネクタにおいて、前記第1コネクタハウジングには第1前止まり用ストッパが形成され、前記検知部材には、常には係止位置にあり、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングとの嵌合過程では前記第2コネクタハウジングとの干渉により解離位置へ弾性変位するアーム部が形成され、前記アーム部には、前記アーム部が係止位置にある状態では前記第1前止まり用ストッパに係止することにより待機位置にある前記検知部材が検知位置へ移動することを規制し、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングとの嵌合過程では前記アーム部が解離位置へ変位するのに伴って前記第1前止まり用ストッパから解離する第1前止まり用係止部が形成され、前記第1コネクタハウジングには、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングとの嵌合過程では前記第2コネクタハウジングとの干渉によりロック位置からロック解除位置へ弾性変位し、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングが正規の嵌合状態に至るとロック位置へ弾性復帰することにより前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングを嵌合状態にロックするロックアームが形成され、前記ロックアームには第2前止まり用ストッパが形成され、前記検知部材には、前記ロックアームがロック解除位置へ変位するのに伴い前記第2前止まり用ストッパを係止させることにより前記検知部材が待機位置から検知位置へ移動することを規制し、前記ロックアームがロック位置へ弾性復帰するのに伴い前記第2前止まり用ストッパが解離する第2前止まり用係止部が形成されているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記第2前止まり用係止部は、湾曲した壁部に形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記第1コネクタハウジングには、前記第2前止まり用係止部を挟んで前記ロックアームとは反対側に位置し、前記第2前止まり用係止部が前記第2前止まり用ストッパから逃げる方向へ変位するのを規制する支承部が形成されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記第1コネクタハウジングには、検知動作用ストッパが形成され、前記検知部材には、前記検知部材が待機位置にある状態で前記検知動作用ストッパに係止する検知動作用係止部が形成され、前記検知動作用係止部が検知動作用ストッパに係止することにより、前記検知部材の検知位置への自由な移動が規制され、前記検知動作用係止部と前記検知動作用ストッパとの係止力を上回る操作力を前記検知部材に付与したときには、前記検知動作用係止部と前記検知動作用ストッパとの係止が解除され、付与された前記操作力により前記検知部材が一気に検知位置まで移動するようになっているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記検知動作用係止部は、前記第1コネクタハウジングに対して相対的に変位しながら前記検知動作用ストッパから解離するようになっており、前記検知動作用係止部は、前記アーム部に形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合過程では、まず、第1前止まり用係止部と第1前止まり用ストッパとの係止作用により、検知部材の待機位置から検知位置への移動が規制され、その後は、第2前止まり用係止部と第2前止まり用ストッパとの係止作用により、検知部材の待機位置から検知位置への移動が規制される。
検知部材が待機位置から権検知位置へ移動するのを規制する手段として、1つの部位が2つの係止部の間で移動するのではなく、前止まり用係止部と前止まり用ストッパとによる係止手段を、互いに独立して係止し合うように2組設けているので、双方の係止手段が係止する二重係止状態を作ることができる。したがって、検知部材に検知位置側への押圧力を付与した状態で両コネクタハウジングの嵌合が行われた場合でも、両コネクタハウジングが正規嵌合状態に至る前に検知部材が検知位置へ移動してしまうのを回避できる。
<請求項2の発明>
第2前止まり用係止部が形成されている壁部は、湾曲しているので、剛性が高く、変形し難い。したがって、第2前止まり用係止部と第2前止まり用ストッパの係止作用の信頼性が高い。
<請求項3の発明>
第2前止まり用係止部が支承部により第2前止まり用ストッパから逃げないように支えられているので、第2前止まり用係止部と第2前止まり用ストッパとの係止作用の信頼性が高い。
<請求項4の発明>
検知部材は、常には、検知動作用係止部と検知動作用ストッパとの係止作用により待機位置に保持されるので、両コネクタハウジングが正規嵌合する前に検知部材が検知位置へ移動することを確実に防止できる。また、検知動作を行う際には、検知動作用係止部と検知動作用ストッパとの係止力を上回る操作力を検知部材に付与すれば、検知部材は一気に検知位置まで移動するので、検知部材が待機位置と検知位置との間の中途半端な位置に留まる虞がなく、検知部材を確実に検知位置へ到達させることができ、検知動作の信頼性に優れている。
<請求項5の発明>
アーム部には、第1前止まり用係止部だけでなく検知動作用係止部も形成されているので、アーム部とは別に弾性変位部を設け、その弾性変位部に検知動作用係止部を形成する場合に比べると、第1コネクタハウジングの形状の簡素化を図ることが可能である。
実施形態1の第1コネクタハウジングの正面図 第1コネクタハウジングにおいて検知部材が待機位置にある状態をあらわす図1のA−A線断面図 第1コネクタハウジングにおいて検知部材が待機位置にある状態をあらわす図1のB−B線断面図 第1コネクタハウジングにおいて検知部材が待機位置にある状態をあらわす図1のC−C線断面図 第1コネクタハウジングにおいて検知部材が待機位置にある状態をあらわす図1のD−D線断面図 第1コネクタハウジングにおいてカバーが不正な姿勢で組み付けられている状態をあらわす正面図 第1コネクタハウジングにおいて検知部材の組付け動作が阻害されている状態をあらわす図6のE−E線断面図 第1コネクタハウジングにおいて検知部材の組付け動作が阻害されている状態をあらわす図6のF−F線断面図 第1コネクタハウジングにおいてカバーが不正な姿勢で組み付けられている状態をあらわす図6のG−G線断面図 カバーが不正な姿勢で組み付けられている第1コネクタハウジングに対し検知部材を無理に組み付けた状態をあらわす図6のE−E線断面図 カバーが不正な姿勢で組み付けられている第1コネクタハウジングに対し検知部材を無理に組み付けた状態をあらわす図6のF−F線断面図 第1コネクタハウジングにおいて第2コネクタハウジングとの嵌合の様子をあらわす正面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合を開始した状態をあらわす図12のH−H線断面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合途中の状態をあらわす図12のI−I線断面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合途中の状態をあらわす図12のJ−J線断面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合が完了した状態をあらわす図12のJ−J線断面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合が完了し、検知部材が検知位置へ移動した状態をあらわす図12のI−I線断面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合が完了し、検知部材が検知位置へ移動した状態をあらわす図12のJ−J線断面図 第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合が完了し、検知部材が検知位置へ移動した状態をあらわす図12のH−H線断面図 第1コネクタハウジングに端子金具とカバーと検知部材を取り付けた状態をあらわす縦断面図 第1コネクタハウジングの斜視図 カバーの斜視図 検知部材の斜視図 検知部材の正面図 検知部材の平面図
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図25を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、互いに正面同士を対向させるようにして嵌合可能な第1コネクタハウジング10と第2コネクタハウジング70とを備えている。第1コネクタハウジング10には、端子金具30とカバー40と検知部材50が組み付けられるようになっている。尚、以下の説明では、両コネクタハウジング10,70の嵌合方向を単に嵌合方向ということにする。また、嵌合方向と前後方向を同義で用い、正面側と前方を同義で用い、背面側の後方を同義で用いる。
第1コネクタハウジング10は、合成樹脂製であり、端子金具30を収容する手段として、第1コネクタハウジング10の背面に開口する左右対称な一対のキャビティ11を有している。図20に示すように、キャビティ11は、第1コネクタハウジング10を前後方向に貫通した形態の第1室と、第1室の後端から第1コネクタハウジング10の背面に沿って下方へ延出した形態の第2室とから構成されている。第1コネクタハウジング10には、カバー40を組付け状態に保持する手段として、第1コネクタハウジング10の左右両側縁部に左右二対の保持用切欠部12が形成されているとともに、第1コネクタハウジング10の上面には保持用突部13が形成されている。また、第1コネクタハウジング10には、検知部材50のガイドバー55を案内するための前部ガイド孔14が貫通して形成されている。
第1コネクタハウジング10には、検知部材50のアーム部56と壁部52を後方から貫通させるための手段として、左右対称な一対の前部貫通孔15が形成されている。この両前部貫通孔15は、キャビティ11を左右両側から挟むように配された貫通領域と、両キャビティ11の上方に配された貫通領域とを備えている。この左右両前部貫通孔15の内壁面のうちロックアーム19と対向する領域は、左右対称な一対の支承部16となっている。この支承部16は、後述する検知部材50の壁部52を幅方向内側から支承する機能を発揮する。
この前部貫通孔15の内壁面には、第1コネクタハウジング10を水平に切断した断面において段差状に切欠した形態をなし第1コネクタハウジング10の後方を向いた面を有する第1ストッパ17(本発明の構成要件である第1前止まり用ストッパ)が形成されている。第1ストッパ17は、左右対称であり、容易に変形し難い形態となっていて、支承部16よりも上方に位置している。
同じく前部貫通孔15の内壁面には、第1コネクタハウジング10を水平に切断した断面において段差状に切欠した形態をなし第1コネクタハウジング10の後方を向いた面を有する第3ストッパ18(本発明の構成要件である検知動作用ストッパ)が形成されている。第3ストッパ18は、第1ストッパ17よりも後方であって、第1ストッパ17よりも低く且つ支承部16よりも高い位置に配置されている。この第3ストッパ18も、第1ストッパ17と同様、左右対称であり、容易に変形し難い形態となっている。
第1コネクタハウジング10の左右両側縁部には、第1コネクタハウジング10と第2コネクタハウジング70とを正規の嵌合状態にロック(保持)するための手段として、前方(正面側)へ片持ち状に突出する左右対称な一対のロックアーム19が形成されている。この一対のロックアーム19は、前部貫通孔15を左右両側から挟むように位置し、ロックアーム19の正面から見た形状は、前部貫通孔15の側縁に沿った円弧状をなしている。ロックアーム19は、常にはロック位置(図3及び図16を参照)に保持されているが、ロックアーム19の後端部(基端部)を支点として嵌合方向と交差する左右方向へ弾性撓みすることにより、ロック位置よりも幅方向内側のロック解除位置(図15を参照)へ変位し得るようになっている。
ロックアーム19の延出端部(前端部)には、外面側へ突出するロック突起20が形成されている。また、図4及び図13に示すように、ロックアーム19の内面のうちロック突起20よりも基端側(後方)の位置には、上から見て段差状に切欠した形態であって第1コネクタハウジング10の後方を向いた面を有する第2ストッパ21(本発明の構成要件である第2前止まり用ストッパ)が形成されている。
端子金具30は、所定形状に打ち抜いた金属板材に曲げ加工等を施して成形されたものであり、図20に示すように、前後方向に細長い本体部31と上下方向に細長い電線接続部32とが一体に形成されて全体として略L字形をなすように屈曲している。電線接続部32には、電線33の上端部が接続され、この接続部分はホルダ34で包囲されている。かかる端子金具30は、後方から第1コネクタハウジング10に取り付けられる。取付けの際には、本体部31を第1室に挿入するとともに、電線接続部32とホルダ34を第2室に収容する。
カバー40は、合成樹脂製であり、全体として板状をなす。図5及び図22に示すように、カバー40には、その左右両側縁から前方へ突出する左右一対の壁状保持部41と、上縁から前方へ突出する枠状保持部42とが形成されている。カバー40は、第1コネクタハウジング10に対しその後方から背面に当接するように(即ち、キャビティ11の開口を塞いで端子金具30をキャビティ11内に保持するように)組み付けられる。組付け状態では、図5に示すように左右一対の壁状保持部41が保持用切欠部12に係止するとともに、上縁の枠状保持部42が保持用突部13に係止し、これらの係止作用により、カバー40は、第1コネクタハウジング10に対し組付け状態にロック(保持)される。
カバー40には、第1コネクタハウジング10の前部貫通孔15と対応するように左右対称な一対の後部貫通孔43が形成されているとともに、前部ガイド孔14と対応するように後部ガイド孔44が貫通形態で形成されている。また、後部貫通孔43の開口縁の一部は、干渉部45となっている。この干渉部45は、第1コネクタハウジング10に対するカバー40の組付けが不正である場合に、検知部材50と干渉するようになっており、この干渉作用により、カバー40の組み付け状態が不正であることを検知できるようになっている。
検知部材50は、合成樹脂製であり、左右対称な板状部51と、左右対称な一対の壁部52と、1本のガイドバー55と、左右対称な一対のアーム部56とを一体に形成したものである。壁部52は、板状部51の左右両側縁から前方(正面側)へ片持ち状に延出した形態でり、正面から見ると湾曲した形状となっている。各壁部52の外面には抜止め突起53が形成されている。同じく、壁部52の外面には、抜止め突起53よりも前方に配置され、上から見て段差状をなす第2係止部54(本発明の構成要件である第2前止まり用係止部)が形成されている。また、ガイドバー55は、板状部51から前方へ片持ち状に細長く延出した形態である。ガイドバー55は、左右方向において板状部51の中央に位置し、上下方向においては、板状部51の下端部に位置している。
アーム部56は、板状部51から前方へ片持ち状に延出した形態であり、上下方向においてアーム部56は壁部52よりも上方に位置し、左右方向においてアーム部56は壁部52よりも内側に位置している。アーム部56は、常には係止位置(図2及び図3を参照)に保持されているが、アーム部56の後端部(基端部)を支点として嵌合方向と交差する左右方向へ弾性撓みすることにより、係止位置よりも幅方向外側の解離位置(図14〜図16を参照)へ変位し得るようになっている。
アーム部56は、上下2段のアーム片57,58を上下に重ねた状態で一体に形成したものである。上段アーム片57の板状部51からの前方への延出寸法は、下段アーム片58の延出寸法よりも短い。また、上段アーム片57の幅寸法は、下段アーム片58の幅寸法よりも薄く、上段アーム片57の外面と下段アーム片58の外面とは面一状に連なっている。したがって、上段アーム片57の内面は下段アーム片58の内面よりも凹んだ形態となっている。
上段アーム片57の延出端部(前端部)には、その内側面から内側へ突出する第1係止部59(本発明の構成要件である第1前止まり用係止部)が形成されている。第1係止部59の平面視における形成領域は、下段アーム片58の上面の範囲内に収まっている。つまり、第1係止部59は、下段アーム片58の内側面から内側へは突出していない。第1係止部59の前面は、嵌合方向とほぼ直角な平面となっているが、第1係止部59の後面は、嵌合方向に対して傾斜したテーパ面となっている。
下段アーム片58には、その内側面から内側へ突出する第3係止部60(本発明の構成要件である検知動作用係止部)が形成されている。第3係止部60は、第1係止部59よりも後方、即ちアーム部56の基端側の位置に配置されている。図3に示すように、アーム部56が係止位置にある状態では、第3係止部60の前面と後面は、いずれも、嵌合方向に対して傾斜した向きとなっている。また、アーム部56が解離位置へ変位した状態では、図15及び図16に示すように、第3係止部60の前面は、嵌合方向に対してほぼ直角をなす。また、下段アーム片58の延出端部には、その内側面から内側へ突出する解除用突起61が形成されている。図2及び図3に示すように、解除用突起61の前面と後面は、いずれも、嵌合方向に対して傾斜した向きとなっている。
第2コネクタハウジング70は、図示しない機器に一体に形成されたものであり、図13〜図19に示すように、正面側へ突出するフード部71を有している。フード部71の内周には、その一部を凹ませた形態のロック部72が、左右対称に一対形成されている。また、フード部71内には、左右対称な一対の解除部73が形成されている。解除部73は、幅方向においてはフード部71の中央位置であり、上下方向においてはアーム部56の下段アーム片58と同じ高さに配されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、第1コネクタハウジング10に端子金具30とカバー40と検知部材50を組み付ける手順を説明する。最初は、電線33が圧着済みでホルダ34が取り付けられている状態の端子金具30を、背面側から第1コネクタハウジング10のキャビティ11に収容する。この後、カバー40を背面側から組み付ける。組付けの過程では、一対の壁状保持部41が左右方向へ拡開するように弾性変形するとともに、枠状保持部42が上方へ弾性変位する。そして、カバー40が第1コネクタハウジング10に対して正しい位置及び向きで組み付けられると、壁状保持部41が弾性復帰して保持用切欠部12に係止するとともに、枠状保持部42が保持用突部13に係止し、これらの係止作用によってカバー40が第1コネクタハウジング10に対して組み付け状態にロック(保持)される。
カバー40を組み付けた後は、検知部材50を背面側から第1コネクタハウジング10に組み付ける。組付けに際しては、アーム部56と壁部52を、カバー40の後部貫通孔43と第1コネクタハウジング10の前部貫通孔15に順に挿通させるとともに、ガイドバー55を後部ガイド孔44と前部ガイド孔14に順に嵌通させる。このガイドバー55と前後両ガイド孔14,44との嵌合により、検知部材50は、第1コネクタハウジング10及びカバー40に対し、左右への傾き及び上下左右への相対変位を規制された正しい位置関係を保ちながら組み付けられる。
組み付けの途中では、第3係止部60と抜止め突起53が後部貫通孔43の開口縁に係止するが、この係止力を上回る押圧力を検知部材50に付与すると、壁部52とアーム部56が弾性撓みすることによって、第3係止部60と抜止め突起53が後部貫通孔43を通過する。そして、検知部材50が第1コネクタハウジング10に対して正しい組付位置まで押し込まれて待機位置に到達すると、図2に示すように第1係止部59が第1ストッパ17に対して後方から係止するとともに、図3に示すように第3係止部60が第3ストッパ18に対して後方から係止し、これらの係止作用により、検知部材50が待機位置で前止まりされた状態に保持される。
このとき、第1係止部59と第1ストッパ17とは面当たり状態で係止し、その係止面は、前後方向(即ち、第1コネクタハウジング10に対する検知部材50の着脱方向)と直角な方向に対して僅かに傾斜している。この傾斜の向きは、検知部材50に前方への押込力が作用したときに、第1係止部59と第1ストッパ17との係止代が増大する方向(幅方向内側)へアーム部56を変位させる向きとなっている。したがって、第1係止部59と第1ストッパ17との係止により、検知部材50は確実に前止まりされる。
また、第3係止部60の前面は、前後方向に対して傾斜しているが、この傾斜の向きは、検知部材50に前方への押込力が作用したときに、第3係止部60と第3ストッパ18との係止代が減少する方向(幅方向外側)へアーム部56を変位させる向きとなっている。したがって、第1係止部59と第1ストッパ17との係止力は、第3係止部60と第3ストッパ18との係止力を上回っている。
また、検知部材50が待機位置に到達するのと同時に、図4に示すように抜止め突起53が後部貫通孔43の開口縁に対して前方から係止可能に接近して対向する状態となる。これにより、検知部材50に後方(離脱方向)への引張力が作用しても、抜止め突起53が後部貫通孔43の開口縁に対して前方から係止することにより、検知部材50の離脱が規制される。以上により、検知部材50は待機位置に保持される。
上記のようにして端子金具30とカバー40と検知部材50が組み付けられた第1コネクタハウジング10は、第2コネクタハウジング70と嵌合される。この嵌合に際しては、第1コネクタハウジング10をフード部71内に嵌入させる。このとき、検知部材50の板状部51の背面(後端面)を押し操作用の操作面として利用することができる。第1コネクタハウジング10をフード部71に嵌入し始めると、ロックアーム19のロック突起20がフード部71の先端縁と干渉するので、ロックアーム19は、ロック位置からロック解除位置に向かって幅方向内側への弾性変位を開始する。ロックアーム19の弾性変位が開始すると、図13に示すように、ロックアーム19の第2ストッパ21が、検知部材50の第2係止部54に係止し、この係止作用によって検知部材50は前止まりされる。
また、第2係止部54と第2ストッパ21が係止を開始するまでの間、アーム部56は、その解除用突起61と解除部73との係止により、係止位置から解離位置に向かって幅方向外側へ弾性変位するため、第1係止部59と第1ストッパ17との係止代が減少するのであるが、第1係止部59と第1ストッパ17とは、係止代が少ないながらも、係止状態を維持している。したがって、検知部材50は、後方からの押圧力を受けていたとしても、第2係止部54と第2ストッパ21との係止作用と、第1係止部59と第1ストッパ17との係止作用という2つの係止作用によって、検知位置への移動が確実に規制され、確実に待機位置に保持される。
第2係止部54と第2ストッパ21が係止した後、両コネクタハウジング10,70の嵌合が進むと、図14に示すように、第1係止部59が第1ストッパ17から完全に解離し、第1係止部59と第1ストッパ17との係止作用による前止まり機能は消失する。しかしながら、この間、ロックアーム19の幅方向内側(即ち、壁部52に接近する方向)への弾性変位量が増大するので、第2ストッパ21と第2係止部54との係止作用は継続している。
尚、壁部52は、ロックアーム19からの押圧力を受けるため、幅方向内側へ逃げるように変位することが懸念される。しかし、壁部52の内面には第1コネクタハウジング10の支承部16が面当たり状態で当接し、この当接によって壁部52がロックアーム19とは反対側から支承されているので、壁部52がロックアーム19から逃げる方向へ変位することはない。したがって、この第2係止部54と第2ストッパ21との係止代が減少したり、その係止が解離したりする虞はない。
さらに、図15に示すように、第3係止部60と第3ストッパ18は、係止代が減少しているものの、係止状態を維持しており、しかも、第3係止部60と第3ストッパ18との係止面は、前後方向に対してほぼ直角な向きとなっている。したがって、検知部材50は、後方から押圧力を受けていても、第2係止部54と第2ストッパ21との係止作用、及び第3係止部60と第3ストッパ18との係止作用により確実に待機位置に保持される。
第1係止部59と第1ストッパ17との係止が解除された後は、図14〜図16に示すように、解除用突起61が摺接する解除部73の外面は、両コネクタハウジング10,70の嵌合方向と平行な面であるため、アーム部56は解離位置から変位しない。したがって、第1係止部59と第1ストッパ17との係止は解除されたままであり、第3係止部60第3ストッパ18との係止状態も維持されたままである。従って、検知部材50に後方からの押圧力が作用したとしても、検知部材50は待機位置に保持される。
そして、両コネクタハウジング10,70が正規の嵌合状態に至ると、図16に示すように、ロックアーム19がロック解除位置からロック位置へ弾性復帰してそのロック突起20をロック部72に係合させる。このロックアーム19とロック部72との係合により、両コネクタハウジング10,70は正規の嵌合状態にロックされる。また、ロックアーム19がロック位置へ弾性復帰すると、第2ストッパ21が第2係止部54から解離し、第2係止部54と第2ストッパ21との係止作用による検知部材50の前止まり機能が消失する。しかし、第3係止部60と第3ストッパ18との係止作用により、検知部材50は待機位置に保持されている。
両コネクタハウジング10,70の嵌合作業が済んだ後は、板状部51を後方から押して検知部材50を待機位置から検知位置へ押し込む。このとき、検知部材50には、第3係止部60と第3ストッパ18との係止力を上回る押し操作力を付与する。すると、アーム部56が幅方向外側へ弾性変位しながら、第3係止部60が第3ストッパ18を乗り越え、検知部材50が一気に検知位置に到達する。
検知部材50が検知位置へ移動した状態では、図17及び図18に示すように解除用突起61が解除部73を通過し、図17に示すように第1係止部59が第1ストッパ17を通過し、図18に示すように第3係止部60が第3ストッパ18を通過するので、アーム部56が解離位置から係止位置へ弾性復帰する。そして、第1係止部59が第1ストッパ17に対して前方から係止するとともに、第3係止部60が第3ストッパ18に対して前方から係止するので、検知部材50は、待機位置側への移動を規制され、検知位置に保持される。
また、図19に示すように、壁部52がロックアーム19の内面に対して面当たり状態で当接又は接近して対向するので、ロックアーム19がロック位置からロック解除位置側へ変位することが規制され、両コネクタハウジング10,70が確実に嵌合状態にロックされる。
尚、両コネクタハウジング10,70を離脱する際には、治具などを用いて検知部材50を検知位置から待機位置へ引き戻す。このとき、第1係止部59と第1ストッパ17との係止面、及び第3係止部60と第3ストッパ18との係止面は、いずれも、前後方向(検知位置から待機位置へ検知部材50を移動させる方向)に対して傾斜している。したがって、検知部材50に後方への引張力を付与すれば、アーム部56は容易に弾性撓みし、第1係止部59と第3係止部60が、夫々、第1ストッパ17と第3ストッパ18から解離する。
検知部材50を待機位置へ戻したら、第1コネクタハウジング10を第2コネクタハウジング70から引き離せばよい。このとき、ロック突起20におけるロック部72との係止面は、両コネクタハウジング10,70の嵌合方向に対して傾斜しているので、第1コネクタハウジング10に引張力を付与すれば、ロックアーム19が容易に弾性撓みしてロック突起20がロック部72から解離し、ロックアーム19によるロックが解除される。
次に、カバー40が第1コネクタハウジング10に対して正しく組み付けられていない場合について説明する。カバー40の組付けが不正であって、図9に示すように左右両壁状保持部41のうちいずれか一方の壁状保持部41が保持用切欠部12に正しく係止されていない場合には、図7及び図8に示すように、カバー40は、第1コネクタハウジング10に対して斜めの姿勢となる。
この状態で検知部材50を組み付けようとした場合、組付けの途中で検知部材50が第1コネクタハウジング10に対して斜め姿勢となり、図7に示すように一方のアーム部56の解除用突起61が第3ストッパ18よりも少し前方の面に対して強く当接するとともに、図8に示すように一方の壁部52の先端が支承部16に対して強く当接する。したがって、そのまま検知部材50を押し込もうとしても、強く当接している部分の摩擦抵抗が大きく、組み付け作業が阻害される。これにより、カバー40の組み付け状態が不正であることを検知することが可能である。
また、図7及び図8に示す状態から、無理に検知部材50を押し込んだ場合には、図10に示すように一方のアーム部56の基端部の内面と他方のアーム部56の基端部の外面が、夫々、対応するカバー40の干渉部45に対して強く当接するとともに、図11に示すように一方の壁部52の内面と他方の壁部52の外面が、夫々、対応する干渉部45に対して強く当接する。したがって、この状態のままで両コネクタハウジング10,70の嵌合作業を行い、その後、検知部材50を検知位置へ押し込もうとしても、干渉部45において強く当接する部分で発生する摩擦抵抗が大きく、しかも、検知部材50を検知位置へ移動させるためには第3係止部60と第3ストッパ18の係止力を上回る押し操作力が必要であることから、検知部材50を簡単に検知位置へ押し込むことはできない。したがって、両コネクタハウジング10,70を嵌合した後においても、カバー40の組み付け状態が不正であることを検知することが可能である。
上述のように本実施形態では、第3係止部60を第3ストッパ18に係止させることにより、検知部材50が待機位置から検知位置へ自由に移動することを規制した上で、検知動作を行う際には、第3係止部60と第3ストッパ18との係止力を上回る操作力を検知部材50に付与することによって、検知部材50を一気に検知位置まで移動させるようにした。したがって、検知部材50が待機位置と検知位置との間の中途半端な位置に留まる虞がなく、検知部材50を確実に検知位置へ到達させることができ、検知動作の信頼性に優れている。
また、両コネクタハウジング10,70を嵌合する前の状態では、第3係止部60と第3ストッパ18の係止力よりも大きい係止力で第1係止部59と第1ストッパ17を係止させ、この係止作用により検知部材50を待機位置に保持するようにしたので、検知部材50を確実に待機位置に保持しておくことができる。これにより、第3係止部60と第3ストッパ18との係止作用を利用した検知部材50の検知動作を確実に行わせることができる。
また、第1係止部59と第1ストッパ17の係止は、両コネクタハウジング10,70の嵌合に伴って解除されるので、両コネクタハウジング10,70が正規嵌合した後の検知部材50の検知動作に支障を来すことはない。
また、検知部材50に、両コネクタハウジング10,70の嵌合過程で第2コネクタハウジング70により弾性変位させられるアーム部56を形成し、アーム部56に、第3係止部60と第1係止部59とを形成した。これにより、両コネクタハウジング10,70を嵌合する前の状態では、第3係止部60と第3ストッパ18との係止代が十分確保されるとともに、第1係止部59と第1ストッパ17との係止代も十分確保されるので、検知部材50は確実に待機位置に保持される。
また、両コネクタハウジング10,70の嵌合に伴い、アーム部56が弾性変位して、第3係止部60と第3ストッパ18との係止代が減少するようにしたので、検知部材50に検知動作を行わせる際に検知部材50に付与する操作力が、過剰に大きくならずに済む。つまり、検知動作に支障を来すことなく、検知部材50を確実に待機位置に保持しておくことができる。尚、両コネクタハウジング10,70の嵌合に伴い、第1係止部59と第1ストッパ17との係止が解除されるので、第1係止部59と第1ストッパ17との係止構造が、検知部材50の検知動作の妨げになることはない。
また、アーム部56を片持ち状に延出した形態とした上で、アーム部56の延出方向において、第1係止部59を、第3係止部60よりも延出端側の位置に配置した。つまり、第1係止部59は、比較的アーム部56の延出端に近い位置に配置されているので、アーム部56の弾性変位に伴う第1係止部59と第1ストッパ17との係止代の変動量、即ち検知部材50を待機位置に保持しているときの第1係止部59と第1ストッパ17との係止代が大きく確保される。したがって、検知部材50を確実に待機位置に保持しておくことができる。
一方、第3係止部60は、第1係止部59とは逆に、比較的アーム部56の基端部に近い位置に配置されているので、アーム部56の撓み方向においてアーム部56の延出端部の位置にバラツキがあっても、第3係止部60と第3ストッパ18との係止代のバラツキは小さくて済む。したがって、検知部材50に検知動作を行わせるために検知部材50に付与すべき操作力の大きさが安定し、検知作業を行う際の操作性に優れている。
また、カバー40には、第1コネクタハウジング10に対するカバー40の組付けが不正な状態で検知部材50を第1コネクタハウジング10に組み付けたときに、検知部材50と干渉することで検知部材50の待機位置から検知位置への移動を阻害する干渉部45が形成されている。したがって、検知部材50を待機位置から検知位置へ支障なく移動させることができるか否かに基づいて、第1コネクタハウジング10に対するカバー40の組付け状態を検知することができるようになっている。
また、両コネクタハウジング10,70の嵌合過程では、まず、第1係止部59と第1ストッパ17との係止作用により、検知部材50の待機位置から検知位置への移動が規制され、その後は、第2係止部54と第2ストッパ21との係止作用により、検知部材50の待機位置から検知位置への移動が規制される。本実施形態では、検知部材50が待機位置から権検知位置へ移動するのを規制する手段として、1つの部位が2つの係止部の間で移動するのではなく、係止部59,54とストッパ17,21とによる係止手段を、互いに独立して係止し合うように2組設けているので、双方の係止手段が係止する二重係止状態を作ることが可能となっている。したがって、検知部材50に検知位置側への押圧力を付与した状態で両コネクタハウジング10,70の嵌合が行われた場合でも、両コネクタハウジング10,70が正規嵌合状態に至る前に検知部材50が検知位置へ移動してしまうのを回避できる。
また、第2係止部54が形成されている壁部52は、湾曲した形態となっているので、剛性が高く、変形し難い。したがって、第2係止部54と第2ストッパ21の係止作用の信頼性が高い。
また、第1コネクタハウジング10には、第2係止部54を挟んでロックアーム19との反対側に位置し、第2係止部54が第2ストッパ21から逃げる方向へ変位するのを規制する支承部16が形成されている。つまり、第2係止部54が支承部16により第2ストッパ21から逃げないように支えられているので、第2係止部54と第2ストッパ21との係止作用の信頼性が高い。
また、検知部材50を検知位置へ移動させる際には、第3係止部60が、第1コネクタハウジング10に対して相対的に変位しながら第3ストッパ18から解離するという点に着目し、第3係止部60を、弾性変位可能なアーム部56に一体に形成している。このように、アーム部56に、第1係止部59だけでなく第3係止部60も形成しているので、アーム部56とは別に弾性変位部を設け、その弾性変位部に第3係止部60を形成する場合に比べると、第1コネクタハウジング10の形状の簡素化を図ることが可能となっている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、第2前止まり用係止部(第2係止部)を湾曲した壁部に形成したが、第2前止まり用係止部は、平板状の壁部や、ブロック状部分の外面に形成してもよい。
(2)上記実施形態では、第2前止まり用係止部(第2係止部)が第2前止まり用ストッパ(第2ストッパ)から逃げないように支えるための支承部を形成したが、このような支承部を形成しない形態であってもよい。
(3)上記実施形態では、検知部材を待機位置から検知位置へ確実に移動させる手段として、検知動作用係止部(第3係止部)と検知動作用ストッパ(第3ストッパ)を設けたが、このような検知動作用係止部と検知動作用ストッパを設けない形態としてもよい。
(4)上記実施形態では、アーム部に、第1前止まり用係止部(第1係止部)だけでなく検知動作用係止部(第3係止部)も形成したが、アーム部とは別に弾性変位部を設け、その弾性変位部に検知動作用係止部を形成してもよい。
10…第1コネクタハウジング
16…支承部
17…第1ストッパ(第1前止まり用ストッパ)
18…第3ストッパ(検知動作用ストッパ)
19…ロックアーム
21…第2ストッパ(第2前止まり用ストッパ)
50…検知部材
52…壁部
54…第2係止部(第2前止まり用係止部)
56…アーム部
59…第1係止部(第1前止まり用係止部)
60…第3係止部(検知動作用係止部)
70…第2コネクタハウジング

Claims (5)

  1. 第1コネクタハウジングと、
    前記第1コネクタハウジングに待機位置と検知位置との間での移動を可能に設けた検知部材と、
    前記第1コネクタハウジングと嵌合可能な第2コネクタハウジングを備え、
    前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングが正規の嵌合状態に至ると、前記検知部材の待機位置から検知位置への移動が許容されるようになっているコネクタにおいて、
    前記第1コネクタハウジングには第1前止まり用ストッパが形成され、
    前記検知部材には、常には係止位置にあり、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングとの嵌合過程では前記第2コネクタハウジングとの干渉により解離位置へ弾性変位するアーム部が形成され、
    前記アーム部には、前記アーム部が係止位置にある状態では前記第1前止まり用ストッパに係止することにより待機位置にある前記検知部材が検知位置へ移動することを規制し、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングとの嵌合過程では前記アーム部が解離位置へ変位するのに伴って前記第1前止まり用ストッパから解離する第1前止まり用係止部が形成され、
    前記第1コネクタハウジングには、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングとの嵌合過程では前記第2コネクタハウジングとの干渉によりロック位置からロック解除位置へ弾性変位し、前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングが正規の嵌合状態に至るとロック位置へ弾性復帰することにより前記第1コネクタハウジングと前記第2コネクタハウジングを嵌合状態にロックするロックアームが形成され、
    前記ロックアームには第2前止まり用ストッパが形成され、
    前記検知部材には、前記ロックアームがロック解除位置へ変位するのに伴い前記第2前止まり用ストッパを係止させることにより前記検知部材が待機位置から検知位置へ移動することを規制し、前記ロックアームがロック位置へ弾性復帰するのに伴い前記第2前止まり用ストッパが解離する第2前止まり用係止部が形成されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記第2前止まり用係止部は、湾曲した壁部に形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記第1コネクタハウジングには、前記第2前止まり用係止部を挟んで前記ロックアームとは反対側に位置し、前記第2前止まり用係止部が前記第2前止まり用ストッパから逃げる方向へ変位するのを規制する支承部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記第1コネクタハウジングには、検知動作用ストッパが形成され、
    前記検知部材には、前記検知部材が待機位置にある状態で前記検知動作用ストッパに係止する検知動作用係止部が形成され、
    前記検知動作用係止部が検知動作用ストッパに係止することにより、前記検知部材の検知位置への自由な移動が規制され、
    前記検知動作用係止部と前記検知動作用ストッパとの係止力を上回る操作力を前記検知部材に付与したときには、前記検知動作用係止部と前記検知動作用ストッパとの係止が解除され、付与された前記操作力により前記検知部材が一気に検知位置まで移動するようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ。
  5. 前記検知動作用係止部は、前記第1コネクタハウジングに対して相対的に変位しながら前記検知動作用ストッパから解離するようになっており、
    前記検知動作用係止部は、前記アーム部に形成されていることを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
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