JP2010270967A - 空調システム、空調システムの制御方法及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別な器具の追加設置を行うことなく省エネルギーを図ることができる、空調システムを提供すること。
【解決手段】循環する冷温水との間で熱を交換することにより設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備7と、二次側空調設備7の夫々に冷温水を供給する冷温水熱源機1と、冷温水熱源機1による冷温水の供給量を制御する中央監視ユニット12とを含む空調システムであって、中央監視ユニット12は、複数の二次側空調設備7に供給される冷温水と二次側空調設備7夫々を通過した冷温水との温度差を取得し、取得された温度差を定められた温度差仕様値で除算することにより負荷率を算出し、算出した負荷率を二次側空調設備7の空調能力の余裕率で除算することにより冷温水の供給量演算値を算出する。
【選択図】図1
【解決手段】循環する冷温水との間で熱を交換することにより設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備7と、二次側空調設備7の夫々に冷温水を供給する冷温水熱源機1と、冷温水熱源機1による冷温水の供給量を制御する中央監視ユニット12とを含む空調システムであって、中央監視ユニット12は、複数の二次側空調設備7に供給される冷温水と二次側空調設備7夫々を通過した冷温水との温度差を取得し、取得された温度差を定められた温度差仕様値で除算することにより負荷率を算出し、算出した負荷率を二次側空調設備7の空調能力の余裕率で除算することにより冷温水の供給量演算値を算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、循環する熱交換媒体の供給量を制御する空調システム、空調システムの制御方法及び制御装置に関する。
冷温水熱源機を用いた空調システムとしては、冷温水熱源機に冷却水配管系及び冷温水配管系を接続し、当該冷却水配管系に冷却水ポンプおよび冷却塔を接続して冷却水を循環させ、また、冷温水配管系には、インバータ制御(ポンプの回転数を変えることにより吐出量を制御する)の冷温水ポンプ、及び複数の空調機やファンコイル等からなる二次側空調設備が複数並列に接続され、当該各二次側空調設備に前記冷温水ポンプから冷温水が供給されるシステムが従来から一般的に用いられているシステムである。
当該システムにおいては、各二次側設備の冷温水配管中にそれぞれ流量調整弁が設けられており、当該流量調整弁の内、弁の開度が最も大きい流量調整弁についてその弁の開度がほぼ全開となるように前記冷温水ポンプの送水圧力を制御することにより、省エネルギーを図ることが提案されている(特許文献1参照)。
現在、ホテル、病院等では、二次側空調設備であるファンコイルユニットが多数設置されているが、一般的に、これらのファンコイルユニットの各々には流量調整弁が設けられていない。従って、特許文献1に開示された技術は、既設のホテル、病院等における既存の空調設備にそのまま適用することができない。
そのため、ホテル、病院等における既存の空調設備に特許文献1に開示された技術を適用するためには、ファンコイルユニットの各々に流量調節弁を新たに取り付けることとなる。この場合、流量調節弁の追加設置費用が発生することに加えて、流量調節弁の追加設置工事期間中は、ホテルの部屋や病院の病室等の利用が制限され、若しくは空調が利用できなくなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、特別な器具の追加設置を行うことなく省エネルギーを図ることができる、空調システム、空調システムの制御方法および制御装置を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明に係る空調システムは、循環する熱交換媒体との間で熱を交換することにより自身が設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備と、前記複数の二次側空調設備の夫々に前記循環する熱交換媒体であって冷温熱源機によって温度調整された熱交換媒体を供給する熱交換媒体供給装置と、前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の供給量を制御する制御装置とを含む空調システムであって、前記制御部は、前記複数の二次側空調設備に供給される熱交換媒体と前記複数の二次側空調設備夫々を通過した前記熱交換媒体との温度差の情報を取得し、前記複数の二次側空調設備夫々について取得された前記温度差を、前記複数の二次側空調設備夫々について定められた温度差仕様値で除算することにより、前記複数の二次側空調設備夫々について負荷率を算出し、前記複数の二次側空調設備夫々の空調能力の前記空調システムにおける最大空調負荷に対する割合を、前記複数の二次側空調設備の余裕率として取得し、夫々の二次側空調設備について、前記算出した負荷率を前記取得した余裕率で除算することにより前記熱交換媒体の供給量演算値を算出し、前記複数の二次側空調設備夫々について算出された前記熱交換媒体の供給量演算値の最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を制御することを特徴とする。
ここで、前記制御部は、前記最大値に基づく前記熱交換媒体の供給量が、予め定められた前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の最低供給量よりも大きい場合に、前記最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を制御することが好ましい。
また、前記熱交換媒体は液体であり、前記熱交換媒体供給部は、液体である前記熱交換媒体を循環させるポンプであることが好ましい。
また、前記温度差検知部は、前記二次側空調設備に供給される前記熱交換媒体の温度を検知する入口側温度センサ及び前記二次側空調設備を通過した前記熱交換媒体の温度を検知する出口側温度センサを含み、前記入り口側温度センサは、前記熱交換媒体供給部によって供給される熱交換媒体の流路が前記複数の二次側空調設備夫々に枝分かれする前に設けられることが好ましい。
また、本発明に係る空調システムの制御方法は、循環する熱交換媒体との間で熱を交換することにより自身が設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備と、前記複数の二次側空調設備の夫々に前記循環する熱交換媒体であって冷温熱源機によって温度調整された熱交換媒体を供給する熱交換媒体供給装置とを含む空調システムにおいて前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の供給量を制御する空調システムの制御方法であって、前記複数の二次側空調設備に供給される熱交換媒体と前記複数の二次側空調設備夫々を通過した前記熱交換媒体との温度差の情報を取得し、前記複数の二次側空調設備夫々について取得された前記温度差を、前記複数の二次側空調設備夫々について定められた温度差仕様値で除算することにより、前記複数の二次側空調設備夫々について負荷率を算出し、前記複数の二次側空調設備夫々の空調能力の前記空調システムにおける最大空調負荷に対する割合を前記複数の二次側空調設備の余裕率として算出し、夫々の二次側空調設備について、前記算出した負荷率を前記算出した余裕率で除算することにより前記熱交換媒体の供給量演算値を算出し、前記複数の二次側空調設備夫々について算出された前記熱交換媒体の供給量演算値の最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を決定する。
また、本発明に係る空調システムの制御装置は、循環する熱交換媒体との間で熱を交換することにより自身が設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備と、前記複数の二次側空調設備の夫々に前記循環する熱交換媒体であって冷温熱源機によって温度調整された熱交換媒体を供給する熱交換媒体供給装置とを含む空調システムにおいて前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の供給量を制御する空調システムの制御装置であって、前記複数の二次側空調設備に供給される熱交換媒体と前記複数の二次側空調設備夫々を通過した前記熱交換媒体との温度差の情報を取得する温度差情報取得部と、前記複数の二次側空調設備夫々について取得された前記温度差を、前記複数の二次側空調設備夫々について定められた温度差仕様値で除算することにより、前記複数の二次側空調設備夫々について負荷率を算出する負荷率算出部と、前記複数の二次側空調設備夫々の空調能力の前記空調システムにおける最大空調負荷に対する割合を前記複数の二次側空調設備の余裕率として算出する余裕率算出部と、夫々の二次側空調設備について、前記算出した負荷率を前記算出した余裕率で除算することにより前記熱交換媒体の供給量演算値を算出する供給量演算値算出部と、前記複数の二次側空調設備夫々について算出された前記熱交換媒体の供給量演算値の最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を決定する供給量決定部とを含む。
本発明によれば、流量調整弁を備えていない空調機やファンコイルユニットにおいても冷温水ポンプの回転数を最適に制御できるので省エネルギー効果を有し、特別な器具の追加設置等に係わる費用を必要としないコストメリットを有する。
以下、本発明一実施形態を図1、図2に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる2方弁を使用した空調システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る空調システムは、冷温熱源機1、冷却水ポンプ2、冷温水ポンプ3、冷却塔4、供給側ヘッダー5、戻り側ヘッダー6、複数の二次側空調設備7、二方弁9、二次側空調設備7を通過した冷温水の温度を計測する温度センサ10−1、10−2、10−3、10−4、二次側空調設備の入口温度を計測する温度センサ11、中央監視ユニット12、冷温水ポンプ用のインバータ13および室内などの被空調空間の温度を検知する温度センサ14を備えている。このような構成により、本実施形態に係る空調システムは、各二次側空調設備に二方弁を用い空調設備の熱交換器コイルの冷温水量を変化させ被空調空間温度を要求室温になるよう制御する。尚、図1においては、電気的接続を実線で示し、水流を破線で示している。
図1は、本発明の一実施形態に係わる2方弁を使用した空調システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る空調システムは、冷温熱源機1、冷却水ポンプ2、冷温水ポンプ3、冷却塔4、供給側ヘッダー5、戻り側ヘッダー6、複数の二次側空調設備7、二方弁9、二次側空調設備7を通過した冷温水の温度を計測する温度センサ10−1、10−2、10−3、10−4、二次側空調設備の入口温度を計測する温度センサ11、中央監視ユニット12、冷温水ポンプ用のインバータ13および室内などの被空調空間の温度を検知する温度センサ14を備えている。このような構成により、本実施形態に係る空調システムは、各二次側空調設備に二方弁を用い空調設備の熱交換器コイルの冷温水量を変化させ被空調空間温度を要求室温になるよう制御する。尚、図1においては、電気的接続を実線で示し、水流を破線で示している。
冷温熱源機1は冷温水を生成して供給する手段であり、吸収式冷温水機やチラーユニットなどのセントラル空調用熱源機が用いられている。冷却水ポンプ2は、冷温熱源機1と冷却塔4との間で循環する水流を発生させるポンプである。冷温水ポンプ3は、冷温熱源機1と複数の二次側空調設備7との間で循環する水流を発生させるポンプである。即ち、冷温熱源機1及び冷温水ポンプ3が、熱交換媒体供給装置として機能する。冷却塔4は、冷却水ポンプ2によって冷温熱源機1から供給された水を冷却する。
複数の二次側空調設備7は、夫々異なる被空調空間に設けられる空調設備であり、冷温水を利用して被空調空間を空調する空調機やファンコイルユニット等によって実現される。この複数の二次側空調設備7は、供給側ヘッダー5と戻り側ヘッダー6との間に並列に接続されている。二方弁9は、二次側空調設備7のコイルを通過する冷温水量を増減させる弁であり、冷温水流量調節機構として機能する。図1に示すように、二方弁9は夫々の二次側空調設備7が設置される被空調空間の温度を検知する温度センサ14と接続されている。また、二方弁9は、目標温度の情報を記憶している目標温度記憶部を含む。これにより、二方弁9は、目標温度記憶部に記憶された目標温度と温度センサ14による検知結果との差異に応じて、冷温熱源機1と二次側空調設備7との間で循環される冷温水流量を制御し、被空調空間の温度を目標値に近づける。
温度センサ10−1〜10−4は、上述したように、冷温熱源機1と夫々の二次側空調設備7との間で循環する冷温水のうち、二次側空調設備7を通過し、冷温熱源機1に戻る冷温水の温度を計測する。即ち、温度センサ10−1〜10−4は、出口側温度センサである。また、温度センサ11は、上述したように、冷温熱源機1と夫々の二次側空調設備7との間で循環する冷温水のうち、冷温熱源機1から出て二次側空調設備7に流入する冷温水の温度を計測する。即ち、温度センサ11は、入口側温度センサである。
中央監視ユニット12は、各二次側空調設備7を通過した温度センサ10−1〜10−4の温度情報をそれぞれ取得し、取得した各冷温水温度情報に基づいて必要な冷温水量、冷温水ポンプ3の回転数を演算してインバータ13を制御する制御装置である。さらに、中央監視ユニット12は、冷温熱現機1、冷却水ポンプ2、冷温水ポンプ3及び冷却塔4等の運転制御を行う。
次に、中央監視ユニット12のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係る中央監視ユニット12のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る中央監視ユニット12は、一般的なサーバやPC等と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る中央監視ユニット12は、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、HDD(Hard Disk Drive)24及びI/F25がバス28を介して接続されている。また、I/F25にはLCD(Liquid Crystal Display)26及び操作部27が接続されている。
CPU21は演算手段であり、中央監視ユニット12全体の動作を制御する。RAM22は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU21が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM23は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD24は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
I/F25は、バス28と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD26は、ユーザが中央監視ユニット12の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部27は、キーボードやマウス等、ユーザが中央監視ユニット12に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、図1において説明したように、本実施形態に係る中央監視ユニット12は、空調システムの制御を行う構成であり、ユーザの操作によらず自立して動作する場合もあり得る。従って、LCD26及び操作部27等のユーザインタフェースは省略可能である。
このようなハードウェア構成において、ROM23やHDD24若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM22に読み出され、CPU21の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る中央監視ユニット12の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、本実施形態に係る中央監視ユニット12の機能構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係る中央監視ユニット12は、温度差情報取得部121、温度差仕様値記憶部122、負荷率算出部123、余裕率記憶部124、供給量算出部125、供給量決定部126及び制御信号出力部127を含む。
温度差情報取得部121は、温度センサ11及び温度センサ10−1〜10−4による検知温度を取得し、複数の二次側空調設備7に供給される冷温水(以降、供給冷温水とする)と二次側空調設備7を通過した冷温水(以降、通過冷温水とする)との温度差を算出することにより、温度差の情報を取得する。温度差仕様値記憶部122は、二次側空調設備7において定められている供給冷温水の温度と通過冷温水の温度との差の仕様値を記憶している記憶部である。
負荷率算出部123は、温度差情報取得部121が取得した温度差を温度差仕様値記憶部122に記憶されている仕様値で除算することにより、夫々の二次側空調設備7にどの程度の負荷がかかっているかを示す負荷率を算出する。余裕率記憶部124は、本実施形態に係る空調システムにおける複数の二次側空調設備7夫々の性能の余裕を示す余裕率を記憶している。
供給量算出部125は、負荷率算出部123が算出した負荷率を余裕率記憶部124に記憶されている余裕率で除算することにより、二次側空調設備7夫々について適正な冷温水の供給量を算出する。本実施形態に係る供給量算出部125は、上記供給量として冷温水ポンプ3の回転数を算出する。供給量決定部126は、供給量算出部125が夫々の二次側空調設備7について算出した供給量の最大値を冷温水ポンプ3の回転数を制御する際の制御量として決定する。制御信号出力部127は、供給量決定部126によって決定された制御量に基づき、冷温水ポンプ3の回転量を制御するための制御信号をインバータ13に出力する。
次に、中央監視ユニット12が冷温水ポンプ3を制御するためにインバータ13に対して出力する制御信号(周波数設定値)の求め方について図4を参照して説明する。図4は、二次側空調設備を冷房として動作させる場合の、制御信号の求め方を示す図である。図4においては、中央監視ユニット12が上記制御信号を求める際の計算過程において求める“項目”、その項目の“信号種類”、その項目を求める際の“演算式”がそれぞれ示されていると共に、複数の二次側空調設備7が図1に示すように4系統あるものとして夫々の系統における数値例が示されている。
図4に示す記号“A”は、二次側空調設備冷温水入口温度であり、図1に示す温度センサ11の検知温度である。二次側空調設備冷温水入口温度は、計測値であるため、求めるための演算式は無い。また、図1に示すように、温度センサ11は、冷温水の流路が夫々の二次側空調設備7に対して枝分かれする前に設けられているため、いずれの系統かに関わらず二次側空調設備冷温水入口温度は同一であり、本実施形態においては“7℃”となっている。温度センサ11を冷温水の流路が夫々の二次側空調設備7に対して枝分かれする前に設けることにより、温度センサ11は1つで良いため、コストを削減することができる。
図4に示す記号“B”は、二次側空調設備冷温水出口温度であり、図1に示す温度センサ10−1〜10−4夫々の計測値であり、夫々の系統毎に温度が計測される。図4の例においては、系統1から系統4の順に、夫“11”、“10”、“11”、“9”という温度が検知された場合を示している。記号“C”は、二次側空調設備冷温水出入口温度差であり、上述したAとBとの差で示される演算値である。上述したように、図4は、二次側空調設備を冷房として動作させる場合の例であるため、上記Bは、上記Aよりも高い温度になっていることが一般的であり、記号Cの演算式は“C=B−A”で表される。また、図3において説明したように、Cは温度差情報取得部121によって算出される。
図4に示す記号Dは、二次側空調設備冷温水出入口温度差仕様値であり、上記Cの二次側空調設備7において定められている固定値である。上述したように、Dは温度差仕様値記憶部122に記憶されている。二次側空調設備7における熱交換量は、“(二次側空調設備冷温水出入口温度差:C)×(冷温水流量)”で求められる。ここで、二次側空調設備7による空調負荷が大きくなればこの熱交換量も増加する。一方空調負荷が一定の場合、冷温水流量を減じることで二次側空調設備出入口温度差は大きくなる。一方、二次側空調設備能力は最大負荷より大きな容量の設備が納入されているのが一般的であり、最大負荷時でも二次側空調設備の冷温水出入口温度差は5℃以下となる。
図4に示す記号“E”は、二次側空調設備負荷率であり、夫々の二次側空調設備7にどの程度の負荷がかかっているかを示す値を、CのDに対する割合で示した演算値である。上述したように、Eは負荷率算出部123によって算出される。記号“F”は、二次側空調設備能力余裕率であり、二次側空調設備冷却能力の最大冷房負荷に対する割合を示す値である。上述したように、Fは、余裕率記憶部124に記憶されている。
図4に示す記号“G”は、ポンプ回転数演算値(Nc)であり、夫々の二次側空調設備7の適正ポンプ回転数、即ち、定格流量に対する流量比である。ポンプ回転数演算値は、上記EのFに対する割合で示される演算値である。上述したように、Gは供給量算出部125によって算出される。このような演算により、系統1〜系統4の夫々についてポンプ回転数演算値が求められる。中央監視ユニット12は、系統1〜系統4の夫々について求められたポンプ回転数演算値のうち、最も大きい値を選択し、その回転数で冷温水ポンプ3を動作させるためにインバータ13を制御する。尚、ポンプの最低回転数を設定することによって、熱源機の最低流量を確保することもできる。
次に、本実施形態における中央監視ユニット12による冷温水ポンプ3の制御動作について、図5を参照して説明する。空調システムに電源が投入されて動作を開始すると、中央監視ユニット12は、冷温水ポンプ3が予め定められている初期回転数(N0)で動作するように、インバータ13を制御する(S501)。具体的には、冷温水ポンプ3が初期回転数(N0)で回転するようにインバータ13を制御するための制御信号を、信号出力部127が出力する。初期回転数(N0)は、たとえば最大回転数の70%である。中央監視ユニット12は、冷温水ポンプ3が回転を開始してから所定期間が経過するまで、冷温水ポンプ3を初期回転数(N0)で回転させる(S502/No)。上記TT秒は、例えば60秒であり、二次側空調設備7の初期動作期間である。
冷温水ポンプ3が回転を開始してから予め定められた所定期間(TT秒)が経過すると(S502/Yes)、中央監視ユニット12は、温度センサ11の計測値及び温度センサ10−1〜10−4の計測値、即ち、二次側空調設備冷温水入口温度及び二次側空調設備冷温水出口温度を取得する(S503)。そして、空調システムが冷房として動作している場合(S504/Yes)、中央監視ユニット12は、図4において説明した方法により、ポンプ回転数演算値(Nc)を求める(S505)。
S505の処理により求められたポンプ回転数演算値(Nc)のうち、最も大きい値(以降、最大ポンプ回転数演算値とする)が、最低ポンプ回転数(Nm)よりも大きければ(S506/Yes)、中央監視ユニット12は、冷温水ポンプ3が、求められた最大ポンプ回転数演算値で回転するようにインバータ13を制御する(S507)。他方、最大ポンプ回転数演算値が最低ポンプ回転数(Nm)以下であれば(S506/No)、中央監視ユニット12は、冷温水ポンプ3が、最低ポンプ回転数(Nm)で回転するようにインバータ13を制御する(S508)。
空調システムが暖房として動作している場合(S504/No)、中央監視ユニット12は、中央監視ユニット12は、図4とは異なる方法により、暖房用のポンプ回転数演算値(Nh)を求める(S509)。暖房動作時において、中央監視ユニット12がポンプ回転数演算値(Nh)を求める際の方法を図6に示す。暖房時は、出入口温度の差は冷房時と反転するものの基本的な考え方は、図4において説明した態様と同じである。
S508の処理により求められたポンプ回転数演算値(Nh)のうち、最も大きい値である最大ポンプ回転数演算値が、最低ポンプ回転数(Nm)よりも大きければ(S510/Yes)、中央監視ユニット12は、最大ポンプ回転数演算値で冷温水ポンプ3が回転するように、インバータ13を制御する(S511)。他方、最大ポンプ回転数演算値が最低ポンプ回転数(Nm)以下であれば(S506/No)、中央監視ユニット12は、冷温水ポンプ3が、最低ポンプ回転数(Nm)で回転するようにインバータ13を制御する(S508)。
中央監視ユニット12は、S503〜S511までの処理を1サイクルの動作として、システムへの電源供給が停止されるまで、S503〜S511の動作を繰り返す(S512/No)。そして、システムへの電源供給が停止されると(S512/Yes)、中央監視ユニット12は、処理を終了する。このような動作により、全ての二次側空調設備7の入口温度と出口温度の差が二次側空調設備の仕様値(通常 5℃)以下となり、冷温水量が不足し、冷房不足、暖房不足となることはない。
以上説明したように、本実施形態に係る空調システムにおいては、二次側空調設備7に設けられた二方弁9を一切動作させることなく、冷温水ポンプ3の回転数を必要且つ十分な回転数に制御することができる。従って、特別な器具の追加設置を行うことなく、省エネルギー化が実現された空調システムを提供することができる。
尚、上記実施形態においては、図1に示すように、二方弁を用いた空調システムを例として説明したが、図7に示すように、三方弁を使った空調システムであっても同様に適用可能である。更には、図8に示すような冷温水流量調整弁を有さない空調システムであっても、同様に適用可能である。
また、上記実施形態においては、図1に示すように、二次側空調設備7が4系統である場合を例として説明したが、3系統以下であっても、5系統以上であっても良い。また、上記実施形態においては、二次側空調設備7において熱を交換する熱交換媒体として冷温水を用いる場合を例として説明した。しかしながら、この熱交換媒体としては、オイル等の他の液体を用いることも可能である。また、液体ではなく、気体を熱交換媒体として用いても良い。この場合、冷温水ポンプ3のように水流を発生させる構成に替えて、気流を発生させる構成を用いることにより、上記と同様の効果を得ることが可能である。
1 冷温熱源機、
2 冷却水ポンプ、
3 冷温水ポンプ、
4 冷却塔、
5 供給側ヘッダー、
6 戻り側ヘッダー、
7 複数の二次側空調設備、
9 二方弁、
10−1、10−2、10−3、10−4 温度センサ、
11 温度センサ11、
12 中央監視ユニット12、
13 インバータ、
14 温度センサ、
21 CPU、
22 RAM、
23 ROM、
24 HDD、
25 I/F、
26 LCD、
27 操作部、
28 バス、
121 温度差情報取得部、
122 温度差仕様値記憶部、
123 負荷率算出部、
124 余裕率記憶部、
125 供給量算出部、
126 供給量決定部、
127 制御信号出力部
2 冷却水ポンプ、
3 冷温水ポンプ、
4 冷却塔、
5 供給側ヘッダー、
6 戻り側ヘッダー、
7 複数の二次側空調設備、
9 二方弁、
10−1、10−2、10−3、10−4 温度センサ、
11 温度センサ11、
12 中央監視ユニット12、
13 インバータ、
14 温度センサ、
21 CPU、
22 RAM、
23 ROM、
24 HDD、
25 I/F、
26 LCD、
27 操作部、
28 バス、
121 温度差情報取得部、
122 温度差仕様値記憶部、
123 負荷率算出部、
124 余裕率記憶部、
125 供給量算出部、
126 供給量決定部、
127 制御信号出力部
Claims (6)
- 循環する熱交換媒体との間で熱を交換することにより自身が設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備と、
前記複数の二次側空調設備の夫々に前記循環する熱交換媒体であって冷温熱源機によって温度調整された熱交換媒体を供給する熱交換媒体供給装置と、
前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の供給量を制御する制御装置とを含む空調システムであって、
前記制御部は、
前記複数の二次側空調設備に供給される熱交換媒体と前記複数の二次側空調設備夫々を通過した前記熱交換媒体との温度差の情報を取得し、
前記複数の二次側空調設備夫々について取得された前記温度差を、前記複数の二次側空調設備夫々について定められた温度差仕様値で除算することにより、前記複数の二次側空調設備夫々について負荷率を算出し、
前記複数の二次側空調設備夫々の空調能力の前記空調システムにおける最大空調負荷に対する割合を、前記複数の二次側空調設備の余裕率として取得し、
夫々の二次側空調設備について、前記算出した負荷率を前記取得した余裕率で除算することにより前記熱交換媒体の供給量演算値を算出し、
前記複数の二次側空調設備夫々について算出された前記熱交換媒体の供給量演算値の最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を制御することを特徴とする空調システム。 - 前記制御部は、前記最大値に基づく前記熱交換媒体の供給量が、予め定められた前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の最低供給量よりも大きい場合に、前記最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を制御することを特徴とする、請求項1に記載の空調システム。
- 前記熱交換媒体は液体であり、
前記熱交換媒体供給部は、液体である前記熱交換媒体を循環させるポンプであることを特徴とする請求項1または2に記載の空調システム。 - 前記温度差検知部は、前記二次側空調設備に供給される前記熱交換媒体の温度を検知する入口側温度センサ及び前記二次側空調設備を通過した前記熱交換媒体の温度を検知する出口側温度センサを含み、
前記入り口側温度センサは、前記熱交換媒体供給部によって供給される熱交換媒体の流路が前記複数の二次側空調設備夫々に枝分かれする前に設けられることを特徴とする、請求項1乃至3いずれか1項に記載の空調システム。 - 循環する熱交換媒体との間で熱を交換することにより自身が設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備と、前記複数の二次側空調設備の夫々に前記循環する熱交換媒体であって冷温熱源機によって温度調整された熱交換媒体を供給する熱交換媒体供給装置とを含む空調システムにおいて前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の供給量を制御する空調システムの制御方法であって、
前記複数の二次側空調設備に供給される熱交換媒体と前記複数の二次側空調設備夫々を通過した前記熱交換媒体との温度差の情報を取得し、
前記複数の二次側空調設備夫々について取得された前記温度差を、前記複数の二次側空調設備夫々について定められた温度差仕様値で除算することにより、前記複数の二次側空調設備夫々について負荷率を算出し、
前記複数の二次側空調設備夫々の空調能力の前記空調システムにおける最大空調負荷に対する割合を前記複数の二次側空調設備の余裕率として算出し、
夫々の二次側空調設備について、前記算出した負荷率を前記算出した余裕率で除算することにより前記熱交換媒体の供給量演算値を算出し、
前記複数の二次側空調設備夫々について算出された前記熱交換媒体の供給量演算値の最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を決定する空調システムの制御方法。 - 循環する熱交換媒体との間で熱を交換することにより自身が設置された空間の気温を調節する複数の二次側空調設備と、前記複数の二次側空調設備の夫々に前記循環する熱交換媒体であって冷温熱源機によって温度調整された熱交換媒体を供給する熱交換媒体供給装置とを含む空調システムにおいて前記熱交換媒体供給装置による前記熱交換媒体の供給量を制御する空調システムの制御装置であって、
前記複数の二次側空調設備に供給される熱交換媒体と前記複数の二次側空調設備夫々を通過した前記熱交換媒体との温度差の情報を取得する温度差情報取得部と、
前記複数の二次側空調設備夫々について取得された前記温度差を、前記複数の二次側空調設備夫々について定められた温度差仕様値で除算することにより、前記複数の二次側空調設備夫々について負荷率を算出する負荷率算出部と、
前記複数の二次側空調設備夫々の空調能力の前記空調システムにおける最大空調負荷に対する割合を前記複数の二次側空調設備の余裕率として算出する余裕率算出部と、
夫々の二次側空調設備について、前記算出した負荷率を前記算出した余裕率で除算することにより前記熱交換媒体の供給量演算値を算出する供給量演算値算出部と、
前記複数の二次側空調設備夫々について算出された前記熱交換媒体の供給量演算値の最大値に基づいて前記熱交換媒体の供給量を決定する供給量決定部とを含む空調システムの制御装置。
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