JP2010269018A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の超音波画像を利用した計測を容易且つ正確に実行することのできる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波の送受により得られたエコー信号から被検体内部の情報を表す超音波画像を生成する超音波診断装置において、所定の表示装置15の画面上に複数の超音波画像を表示させる表示制御手段14と、前記複数の超音波画像のうち1つの画像上に計測範囲を指定するためのマーカを表示させる第1のマーカ表示手段20と、前記マーカの位置、大きさ、又は角度をオペレータに設定変更させるマーカ設定手段17と、前記複数の超音波画像のうちの他の画像上に、前記マーカ設定手段によって設定されたマーカと同一のマーカを表示させる第2のマーカ表示手段20と、前記複数の超音波画像のそれぞれにおいて、前記マーカによって指定された計測範囲について所定の計測を行う計測手段16とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関する。
血管の弾性が低下すると、IMT(Intima-Media Thickness:内膜中膜複合体厚)の肥厚、プラークの発現等を経て、脳梗塞や心筋梗塞等の血管系疾患の発症に至る可能性が高くなる。そこで、血管系疾患の予防のためには、定期的に血管弾性を評価することが望ましい。
こうした血管弾性の評価指標の一つとしてPWV(Pulse Wave Velocity:脈波伝播速度)が知られている。これは、血管が硬いほど脈波(心臓からの拍動)の伝播速度が速くなることを利用して血管の弾性を評価するものであり、脈波の伝播速度は被検者の四肢に装着した血圧測定カフを用いて観測される。しかしながら、PWVは血圧の影響を受けやすく、患者間での比較が難しいほか、血圧が変動すると同一患者での経過観察が困難になるという問題があった。
そこで、近年では血圧に依存し難い血管弾性指標としてStiffness Parameter β(以下、「β値」と略称する)が提唱され、広く用いられるようになっている(非特許文献1を参照)。β値は以下の式で表され、値が大きいほど血管弾性機能が低下していると判断することができる。
Figure 2010269018
ここで、Ddは拡張期血管内径、Dsは収縮期血管内径、Pdは拡張期血圧、Psは収縮期血圧である。Dd及びDsは一般的に頸動脈で計測される。なお、「拡張期」及び「収縮期」とは、心臓の拡張及び収縮を基準としており、頸動脈の血管径は拡張期に小さくなり、収縮期に大きくなる。
カーディオバスキュラー・リサーチ(Cardiovascular Research)、1987年、 第21巻、第9号、pp. 678-687
上記の式(1)にあるように、β値を導出するには、拡張期及び収縮期における血管径Dd、Dsを測定する必要がある。これらは、超音波診断装置を用いた以下のような手法によって測定される。
(1)Mモードを用いる手法
図6にBモードによる断層像とMモード画像とを並べて表示するいわゆるB/M表示における画面表示を示す。図中右側のMモード画像102は、縦軸を深さ、横軸を時間とし、図中左側のBモード画像101上のカーソル103で指定された位置におけるエコー信号の時間変化をリアルタイムで表したものである。こうしたMモード画像を利用して拡張期血管内径Dd及び収縮期血管内径Dsを測定する場合には、Mモード画像102をフリーズさせ、該Mモード画像102中で拡張期及び収縮期に相当すると思われる箇所を計測用のキャリパ104等を用いてオペレータが計測対象として指定し、各々における血管200の径を計測する。
但し、特定のビーム位置で得られるエコー信号の時間変化を観測するというMモードの原理上、この手法で一度に測定できるのは血管200上の1点における血管径のみである。
(2)B/B表示を用いる手法
図7にBモード画像を2つ並べて表示するいわゆるB/B表示における画面表示を示す。こうしたB/B表示を利用して拡張期血管内径Dd及び収縮期血管内径Dsを測定する場合には、まず、各Bモード画像をフリーズさせ、シネサーチ機能を利用して、シネメモリに格納されたBモード画像を過去に遡って表示させる。これにより拡張期に相当する画像105及び収縮期に相当する画像106を探し出し、左右に並べて表示させる。そして、各画像105、106上に計測用のキャリパ107等を表示し、オペレータが各画像105、106上でそれぞれキャリパ107の位置及び大きさを調節して計測箇所を指定することにより、該計測箇所における血管200の径が測定される。
このような手法によれば、血管200上の複数の箇所における血管径を一度に計測することが可能であるため、複数箇所におけるβ値の平均を取ることにより計測結果の信頼性を向上させることができる。但し、上述のようにβ値は拡張期と収縮期における血管径の変化率を基に算出されるため、正確なβ値を求めるためには、拡張期血管内径Ddと収縮期血管内径Dsをそれぞれ血管上の同一の箇所で計測する必要がある(例えば、図中のDd1とDs1、Dd2とDs2、Dd3とDs3をそれぞれ血管上の同一箇所で計測する必要がある)。そのため、計測箇所を指定する際には、オペレータが左右の画像を見比べてキャリパ107の位置が同一になるよう配慮する必要があり煩雑であった。また、計測に用いる拡張期画像105及び収縮期画像106は、上述のようにシネサーチ機能を利用してオペレータが目視により探し出すため、これらが必ずしも前記Dd及びDsの計測に最適な画像ではない可能性があった。
(3)自動追尾機能を用いる手法
図8に自動追尾機能の実行時における画面表示を示す。自動追尾機能とは、画像中で予め指定された箇所をリアルタイムで追尾する機能であり、例えば、図中左側のBモード画像108上においてオペレータが血管壁201の位置を追尾箇所として指定しておくと、超音波走査によって新たなBモード画像108が生成・表示される度に画像中の追尾箇所(即ち血管壁201)が自動的に検出され、これに基づいて該画像における血管径が計測される。これにより、図中右側の解析画面109に示されたグラフ110のように血管径の時間変化を観測することができ、該グラフ110上で、血管径が最大となったときの径を収縮期血管内径Ds、最小となったときの径を拡張期血管内径Ddとすることによりβ値が求められる。
但し、Bモード画像が不鮮明な場合などには、追尾箇所が正しく検出されない可能性もあり、必ずしも常に自動追尾が行える訳ではない。また、このような自動追尾機能を実現するためには、専用のハードウェアが必要になる場合が多く、コストが増大するという問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記従来のB/B表示を利用した計測における問題点を解決することにより、超音波画像を利用した計測を容易且つ正確に実行することのできる超音波診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る超音波診断装置は、超音波の送受により得られたエコー信号から被検体内部の情報を表す超音波画像を生成する超音波診断装置において、
a)所定の表示装置の画面上に複数の超音波画像を表示させる表示制御手段と、
b)前記複数の超音波画像のうち1つの画像上に計測範囲を指定するためのマーカを表示させる第1のマーカ表示手段と、
c)前記マーカの位置、大きさ、又は角度をオペレータに設定変更させるマーカ設定手段と、
d)前記複数の超音波画像のうちの他の画像上に、前記マーカ設定手段によって設定されたマーカと同一のマーカを表示させる第2のマーカ表示手段と、
e)前記複数の超音波画像のそれぞれにおいて、前記マーカによって指定された計測範囲について所定の計測を行う計測手段と、
を有することを特徴としている。
ここで、上記「マーカ」は、二次元の計測範囲を指定するもの(例えば、関心領域を表す枠)であってもよく、一次元の計測範囲を指定するもの(例えば、キャリパやカーソル)であってもよい。
上記のような構成によれば、モニタに複数の超音波画像が表示された状態で、オペレータが一つの画像上で計測範囲を設定すると、自動的に他の画像上にも同一の計測範囲が設定される。このため、複数の画像について確実に同一箇所を計測することができるようになる。これにより、例えば、拡張期の画像と収縮期の画像において血管上の同一箇所の径を計測することができ、正確なβ値を求めることが可能となる。また、従来のようにオペレータが複数の画像を見比べながら各画像について個別に計測範囲を設定する必要がないため、オペレータの操作負担を軽減することができる。
また、前記本発明に係る超音波診断装置は、前記計測手段が、前記マーカによって指定された計測範囲内の超音波画像に含まれる血管壁の位置を検出し、1組の血管壁間の距離を求めることによって血管径を計測するものであって、前記血管径の計測を各超音波画像上の同一の複数位置で行うものとすることが望ましい。
このような構成によれば、オペレータがマーカ設定手段を用いて所定の二次元の計測範囲を指定することにより、各画像の計測範囲内に含まれる血管壁の位置が自動的に検出され、血管上の複数の箇所で血管径が計測される。このとき各血管径は前記複数の超音波画像についてそれぞれ同一の位置で計測されるため、例えば拡張期の超音波画像と収縮期の超音波画像において対応する複数の箇所を容易に計測することが可能となる。
また、血管径の計測のために指定される計測範囲の中には、IMTの計測範囲(即ち血管の内膜と中膜)も含まれている。そこで、本発明に係る超音波診断装置は、前記計測手段が、前記血管径の計測に加えて、前記計測範囲に含まれる血管内膜の内壁位置と血管外膜の内壁位置を検出し、これら2つの内壁位置の間隔を求めることにより内膜中膜複合体厚の計測を行うものとしてもよい。
上記構成によれば、血管の弾性機能の指標であるβ値と血管の形態変化指標であるIMT値を同時に計測することができるため、動脈硬化の早期発見に有用である。また、上記のようにしてβ値とIMT値の同時計測を行うことができれば、診断における被検者やオペレータの負担を軽減することもできる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、更に、
f)被検体の心周期信号を取得し、該心周期信号から所定の心時相を検出してそれぞれに応じたタイミング信号を発生するタイミング信号発生手段、
を有し、前記表示制御手段が、該タイミング信号に同期して前記表示装置に超音波画像を表示させることにより、前記複数の超音波信号としてそれぞれ異なる心時相における超音波画像を表示させることを特徴とするものとしてもよい。
前記「心周期信号」とは、被検体の心臓の動きに対応した信号であって、例えば、既存の心電計、心音計、又は脈波計等によって取得された被検者の心電信号、心音信号、又は脈波信号等を利用することができる。
上記のような構成によれば、例えば、B/B表示において拡張期に相当する超音波画像と収縮期に相当する超音波画像とを容易且つ確実に表示させることができる。そのため、適切な画像を用いて拡張期血管内径Dd及び収縮期血管内径Dsの計測を行うことができ、正確なβ値を求めることが可能となる。また、従来のように、拡張期や収縮期に相当する画像をオペレータがシネサーチ機能を用いて探し出す必要がないため、オペレータの作業負担を軽減することができる。
また更に、本発明に係る超音波診断装置は、前記タイミング信号発生手段が被検体の心電信号を取得してR波及び/又はT波の出現タイミングに応じたタイミング信号を発生するものであって、
g)前記タイミング信号発生手段で発生したタイミング信号に所定時間の遅延を与える信号遅延手段、
を更に有し、前記表示制御手段が、前記遅延されたタイミング信号に同期して前記表示装置に超音波画像を表示させるものとすることが望ましい。
心電信号のR波は拡張期に相当し、T波は収縮期に相当する。上記構成によれば、例えば、R波、T波のタイミング信号の双方に対して所定の遅延時間を与えることによって、心時相と頸動脈変化の時間のずれを補正することができる。また、T波の検出は行わずに、急峻で比較的検出が容易なR波のみを検出し、該R波のタイミング信号に所定の遅延時間を与えたものをT波のタイミング信号として利用することもできる。
以上で説明したように、上記構成から成る本発明の超音波診断装置によれば、従来のB/B表示を利用した計測における問題点を解消し、超音波画像を利用した計測を容易且つ正確に行うことが可能となる。
本発明の一実施例に係る超音波診断装置の要部構成を示すブロック図。 心周期の位相について説明する図。 本発明の一実施例に係る超音波診断装置における計測範囲の設定方法を説明する図。 超音波画像中の血管壁周辺の領域を表す拡大図。 計測範囲の設定方法の他の例を説明する図。 従来のMモードを利用したβ値の計測について説明する図。 従来のB/B表示を利用したβ値の計測について説明する図。 従来の自動追尾機能を利用したβ値の計測について説明する図。
以下、本発明を実施するための形態について、実施例を用いて説明する。
図1は本実施例に係る超音波診断装置の要部構成を示すブロック図である。プローブ11は、被検者の体表に当接され、該被検者の体内に超音波を送波すると共に、体内組織で反射された超音波を受波して電気信号(エコー信号)に変換する。送受信部12は、プローブ11による超音波の送受を制御すると共に、該プローブ11内の各超音波振動子から出力されるエコー信号をA/D変換し、整相加算して音線データを生成する。画像生成部13は前記音線データに所定の処理を施して1フレーム分の超音波画像データを生成すると共に、モニタ15で表示可能な形式に変換する。画像生成部13から出力された超音波画像データは、表示処理部14に設けられた表示用の画像メモリ(図示略)に一旦格納され、モニタ15の走査タイミングに従って読み出されて順次モニタ15へ送られる。以上の工程を繰り返し実行することにより、モニタ15の画面上に表示された画像が所定の時間間隔で更新され、動画として視認される。
心電センサ22は、被検者の心電を検出するものであり、被検者の心臓近傍の体表面に取り付けられる。心電センサ22には、心電図測定用の既存のセンサを用いることができる。心電センサ22から出力される心電検出信号は、心電信号取得部21を経てタイミング信号発生部19に入力される。
タイミング信号発生部19は、心電センサ22によって取得された心電検出信号をリアルタイムで解析し、R波又はT波が検出される毎に各々に対応したタイミング信号を発生する。
前記心電検出信号には、図2に示すように、P波31、Q波32、R波33、S波34、及びT波35と呼ばれるピークが含まれており、このうちR波33が拡張期に、T波35が収縮期に対応する。従って、心電センサ22がR波33を検出したとき(符号36)に血管径を計測すれば、拡張期血管内径Ddが測定でき、心電センサ22がT波35を検出したとき(符号37)に血管径を計測すれば、収縮期血管径Dsが測定できることとなる。
計測部16は、関心領域(Region Of Interest)を表す枠(以下、これを「ROI枠」と呼ぶ)等によって指定された測定対象領域内の超音波画像のデータを表示処理部14の画像メモリから取得し、該画像データに基づいて所定の計測を実行する(詳細は後述する)。
グラフィック生成部20は、文字や図形等のグラフィックを生成するものであり、計測結果を表す文字や心電波形を表すグラフ、超音波画像上で計測に用いる部位を指定するためのROI枠やキャリパ等を生成する。グラフィック生成部20には図示しないグラフィック用メモリが設けられており、制御部18の指示に基づいて生成されたグラフィックデータは一旦前記グラフィック用メモリに格納される。そして、適宜表示処理部14に読み出され、超音波画像データと合成されてモニタ15に送出される。これにより、モニタ15の画面上には超音波画像と並べて又は超音波画像に重畳して前記の各種グラフィックが表示される。
上記各部の動作はCPUやメモリ等を含む制御部18によって制御され、さらに制御部18に対してはキーボードや各種操作ボタン、トラックボールなどを備えた操作部17を介してオペレータの指示が入力される。
なお、制御部18を中心とする上記各部の機能は、超音波プローブ11、操作部17、モニタ15などの入出力装置を除いて、CPUに所定のプログラムを実行させることにより、いわゆるソフトウェア的に実現してもよく、回路などによってハードウェア的に構成してもよい。また、両者が組み合わされた構成であってもよい。
なお、本実施例では、表示処理部14が本発明における表示制御手段に相当し、操作部17が本発明におけるマーカ設定手段に相当する。また、グラフィック生成部20が、本発明における第1のマーカ表示手段及び第2のマーカ表示手段として機能する。
以下、本実施例の超音波診断装置を用いてβ値の計測を行う際の手順について説明する。
まず、オペレータが被検者頸部の所定の位置にプローブ11を当接させ、Bモードによる超音波走査を開始する。これにより、モニタ15の画面上には、頸動脈の超音波断層画像(Bモード画像)が動画としてリアルタイムで表示される。
オペレータが操作部17で所定の操作を行ってB/B表示への切り替えを指示すると、モニタ15の画面が左右に2分割され、それぞれにBモード画像が表示される。この時点では左右の画像は同一のリアルタイム動画像である。
続いて、オペレータが操作部17を介して心電波形の表示を指示すると、心電センサ22の出力信号に基づいてグラフィック生成部20で心電波形を表すグラフィックが生成され、該心電波形が前記のBモード画像と共にモニタ15の画面上に表示される。このとき心電波形のピークが低いと、タイミング信号発生部19におけるR波やT波の検出が困難となる。そこで、オペレータは、前記心電波形をモニタ15上で確認しながら操作部17を操作することによって心電信号のゲインを調節し、各ピークが検出しやすい高さになるようにする。
その後、オペレータが操作部17で心電信号に同期した画像表示の開始を指示すると、モニタ15に表示された2つのBモード画像がそれぞれ心電波形のR波、T波に同期したタイミングで更新されるようになる。
具体的には、心電センサ22から出力される心電検出信号をタイミング信号発生部19がリアルタイムで解析し、R波を検出した時点で第1のタイミング信号を、T波を検出した時点で第2のタイミング信号を表示処理部14へ発信する。表示処理部14は、前記第1のタイミング信号(R波に対応)を受け取ると、その時点で画像生成部13にて生成された画像をモニタ15の画面左側に表示させる。また、前記第2のタイミング信号(T波に対応)を受け取ると、その時点で画像生成部13にて生成された画像をモニタ15の画面右側に表示させる。これにより、モニタ15の画面の左半分には、拡張期に対応したBモード画像(以下、「拡張期画像」と呼ぶ)が表示され、画面の右半分には収縮期に対応したBモード画像(以下、「収縮期画像」と呼ぶ)が表示されることとなる。これらの画像は新たにR波又はT波が検出される毎にそれぞれ更新される。
なお、上記の各タイミング信号に所定の遅延時間を与えるようにしてもよい。例えば、図2に示したように、R波は急峻で検出しやすいのに対し、T波はなだらかで比較的検出し難い。そこで、タイミング信号発生部19ではR波のみを検出するようにし、R波を検出した時点で表示処理部14へ第1のタイミング信号(R波に対応)を発信すると共に、該第1のタイミング信号に対してR波の出現タイミングとT波の出現タイミングとの時間差Δtに相当する遅延時間を与え、この遅延したタイミング信号を第2のタイミング信号(T波に対応)として表示処理部14へ発信する。このようにすれば、心電波形が弱くてT波の検出が困難な被検者についても、確実に拡張期画像及び収縮期画像を表示することができる。また、前記第1のタイミング信号と第2のタイミング信号の双方に所定の遅延時間を与えることにより、心時相と頸動脈の血管径変化とのタイミングのズレを補正するようにしてもよい。
オペレータは以上の処理によってモニタ15に順次表示される拡張期画像及び収縮期画像を確認し、操作部17を操作して各画像をそれぞれ適当な時点でフリーズさせる。
その後、オペレータが操作部17を用いて左右いずれかのBモード画像を操作対象として選択し、計測モードの開始を指示する。これにより、グラフィック生成部20において計測範囲を指定するためのROI枠のグラフィックが生成され、図3に示すように、モニタ15の画面に表示された拡張期画像41及び収縮期画像42上の対応する位置に同一の形状及び大きさのROI枠43、44がそれぞれ表示される。なお、このとき上記で操作対象として選択された画像(図中では、収縮期画像42)には、実線のROI枠44が重畳表示され、他方の画像(図中では、拡張期画像41)には破線のROI枠43が重畳表示される。
この時点では、ROI枠43、44は未確定の状態にあり、オペレータが操作部の指示に応じて任意に移動、回転、及び拡大・縮小させることができる。なお、これらのROI枠43、44は連動しており、オペレータが操作部17を操作して操作対象の画像42上のROI枠44を移動させると、他方の画像41上のROI枠43もこれと同一方向に同一の距離だけ移動する。また、オペレータが操作部17を操作して操作対象の画像42上のROI枠44を拡大・縮小させると、他方の画像41上のROI枠43もこれと同一の倍率で拡大・縮小される。
オペレータは左右の画像41、42を確認しながら、計測しようとする血管50が枠内に含まれるようにROI枠44の位置や大きさ等を調節し、適当な計測範囲が決定したら操作部17で所定の操作を行ってROI枠の確定を指示する。これにより操作対象画像42上のROI枠44が確定され、同時に他方の画像41上のROI枠43も確定される。従って、以上により、左右の画像(拡張期画像41と収縮期画像42)の双方について同一の計測範囲が設定されたこととなる。
計測範囲の設定が完了すると、計測部16によって以下のような処理が実行される。
まず、計測部16は、収縮期画像42についてROI枠44で指定された計測範囲内の画像データを取得し、各画素の輝度分布に基づいて血管壁の位置を検出する。
具体的には、計測部16が、表示処理部14の画像メモリから前記計測範囲の左右一方の端にある画素の輝度値を縦方向に一列分取得する。続いて、このデータから所定の基準で輝度値が急変する箇所を全て検出する。そして、このうち所定の基準を満たす1組の輝度値急変箇所を血管内膜の内壁位置と認定し、該1組の内壁位置の間の距離を血管内径として測定する。
計測部16は、上記の輝度値の取得から血管内径の測定までの処理を測定領域の左右方向に順に行い、測定領域内の全ての画素列(縦の列)について血管内径を測定する。
更に、拡張期画像41についても同様の処理を行って血管内径を測定する。
続いて、計測部16は、拡張期画像41について計測された血管内径を拡張期血管内径Dd、収縮期画像42について計測された血管内径を収縮期血管内径Dsとして、上述の式(1)よりβ値を算出する。なお、拡張期血圧Pd、収縮期血圧Psについては図示しない血圧計を用いて測定した値を使用する。
以上のようにすることで、血管上の多数の点における拡張期血管内径Dd及び収縮期血管内径Dsを求めることができ、例えば、これらの平均値を取ることでより信頼性の高いβ値を算出することができる。また、これらの最小値や最大値を用いてβ値を算出することにより、医学的に意義のある情報を得ることもできる。
なお、ここでは、計測範囲内の全画素列について拡張期血管内径Dd及び収縮期血管内径Dsを計測する場合を例に挙げて説明したが、拡張期画像と収縮期画像の同一箇所について血管内径を計測できれば必ずしも全画素列について計測を行う必要はなく、例えば、計測範囲内の所定の画素列(例えば、中央の列や左右両端の列)についてのみ上記のような血管内径の計測を行うようにしてもよい。
なお、上記のような血管径の計測のために指定される計測範囲には、IMTの計測範囲(即ち血管の内膜と中膜)が含まれている。
そこで、上記のような血管内径の自動計測を行う際に、同時にIMTの自動計測を行うようにしてもよい。図4に、図3の画像42における下側(プローブから遠い側)の血管壁51付近を拡大したものを示す。具体的には、上述のように計測範囲内の画像データの輝度分布から血管内膜52の内壁位置55を検出する際に、更に血管外膜54の内壁位置56(即ち中膜53と外膜54の境界位置)も検出するようにし、前記内膜の内壁位置55と外膜の内壁位置56の間の距離をIMT値として算出する。これにより、血管内径の自動計測とIMTの自動計測とを一度に行うことができる。なお、IMT値は拡張期画像と収縮期画像のどちらを用いて計測してもよい。また、血管径の計測のために指定される計測範囲にはプローブから近い方と遠い方の2つの血管壁51が含まれるが、IMT値はどちらの血管壁について計測してもよい。
IMTは血管の形態変化の指標であり、これを血管の弾性機能の指標であるβ値と併せて評価することは動脈硬化の早期発見に有用である。また、上記のようにしてβ値とIMT値の同時計測を行うことができれば、診断における被検者やオペレータの負担を軽減することができる。
以上、実施例を用いて本発明を実施するための形態について説明を行ったが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容されるものである。
例えば、上記実施例ではROI枠によって二次元の計測範囲を指定し、該計測範囲内の血管壁の位置を自動的に検出して血管径を計測するものとしたが、この他、例えば、図5のように、キャリパ45、46によって各画像中に一次元の計測範囲を指定し、該キャリパ45、46によって指定された計測範囲の長さを計測部16にて計測するようにしてもよい。この場合も、まず、左右の画像41、42の同一位置に同一形状のキャリパ45、46をそれぞれ表示させ、その後、オペレータが一方の画像上のキャリパの位置や角度等を変更させると、これに連動して他方の画像上のキャリパの位置や角度が変化するものとする。但し、この場合、各画像41、42上のキャリパ45、46の長さはオペレータが個別に変更できるようにする必要がある。
11…超音波プローブ
12…送受信部
13…画像生成部
14…表示処理部
15…モニタ
16…計測部
17…操作部
18…制御部
19…タイミング信号発生部
20…グラフィック生成部
21…心電信号取得部
22…心電センサ
41…拡張期画像
42…収縮期画像
43、44…ROI枠
45、46…キャリパ
50、200…血管
51、201…血管壁
52…内膜
53…中膜
54…外膜

Claims (5)

  1. 超音波の送受により得られたエコー信号から被検体内部の情報を表す超音波画像を生成する超音波診断装置において、
    a)所定の表示装置の画面上に複数の超音波画像を表示させる表示制御手段と、
    b)前記複数の超音波画像のうち1つの画像上に計測範囲を指定するためのマーカを表示させる第1のマーカ表示手段と、
    c)前記マーカの位置、大きさ、又は角度をオペレータに設定変更させるマーカ設定手段と、
    d)前記複数の超音波画像のうちの他の画像上に、前記マーカ設定手段によって設定されたマーカと同一のマーカを表示させる第2のマーカ表示手段と、
    e)前記複数の超音波画像のそれぞれにおいて、前記マーカによって指定された計測範囲について所定の計測を行う計測手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記計測手段が、前記マーカによって指定された計測範囲内の超音波画像に含まれる血管壁の位置を検出し、1組の血管壁間の距離を求めることによって血管径を計測するものであって、前記血管径の計測を各超音波画像上の同一の複数位置で行うものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記計測手段が、前記血管径の計測に加えて、前記計測範囲に含まれる血管内膜の内壁位置と血管外膜の内壁位置を検出し、これら2つの内壁位置の間隔を求めることにより内膜中膜複合体厚の計測を行うものであることを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 更に、
    f)被検体の心周期信号を取得し、該心周期信号から所定の心時相を検出してそれに応じたタイミング信号を発生するタイミング信号発生手段、
    を有し、前記表示制御手段が、該タイミング信号に同期して前記表示装置に超音波画像を表示させることにより、前記複数の超音波信号としてそれぞれ異なる心時相における超音波画像を表示させるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波診断装置。
  5. 前記タイミング信号発生手段が被検体の心電信号を取得してR波及び/又はT波の出現タイミングに応じたタイミング信号を発生するものであって、
    g)前記タイミング信号発生手段で発生したタイミング信号に所定時間の遅延を与える信号遅延手段、
    を更に有し、前記表示制御手段が、前記遅延されたタイミング信号に同期して前記表示装置に超音波画像を表示させるものであることを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
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