JP2010265855A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2種類の燃料をそれぞれ異なるタイミングで噴射可能な燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】燃料噴射装置10の第1制御弁100は、第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1が連通し、且つ第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1との連通が遮断された場合に、第1弁体101が加圧位置にあり、第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1との連通が遮断され、且つ第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1との連通が遮断された場合と、第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1が連通し、且つ第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1が連通する場合に、第1弁体101を減圧位置に操作する。第2制御弁200は、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1との連通が遮断された場合に、第2弁体202が加圧位置にあり、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1が連通する場合に、第2弁体202を減圧位置に操作する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関用の燃料噴射装置に関し、特に、2種類の燃料を、それぞれ異なるタイミングで噴射可能な燃料噴射装置に関する。
内燃機関用の燃料噴射装置(インジェクタ)には、異なる2種類の燃料を、それぞれ異なるタイミングで噴射可能なものが知られている。例えば、下記の特許文献1には、内燃機関の燃焼室内に気体燃料と液体燃料とを、それぞれ異なるタイミングで噴射可能な内燃機関用燃料噴射装置(燃料噴射器)が開示されている。
特表2004−501306号公報
ところで、特許文献1に記載の燃料噴射器においては、気体燃料制御用と、パイロット燃料(液体燃料)制御用との2つのソレノイド駆動弁(電磁弁)を用いているため、燃料噴射装置のコストが高くなるという問題がある。複数のソレノイド駆動弁を用いることなく、2つのノズルニードルを個別にリフトさせて、2種類の燃料(例えば、気体燃料と液体燃料)を、それぞれ異なるタイミングで噴射可能な燃料噴射装置が要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数のソレノイド駆動バルブを用いることなく、2種類の燃料をそれぞれ異なるタイミングで噴射可能な燃料噴射装置を提供する。
本発明に係る燃料噴射装置は、低圧側通路に連通する加圧開弁室が、高圧側通路に連通することにより加圧されて第1ノズルニードルがリフトし、且つ高圧側通路に連通する減圧開弁室が、低圧側通路に連通することにより減圧されて第2ノズルニードルがリフトする燃料噴射装置であって、加圧開弁室と高圧側通路とを連通させて加圧開弁室を加圧する加圧位置と、加圧開弁室と高圧側通路との連通を遮断して加圧開弁室を減圧する減圧位置との、いずれか一方に第1弁体が操作されて、加圧開弁室の加圧/減圧を制御可能な第1制御弁と、減圧開弁室と低圧側通路との連通を遮断して減圧開弁室を加圧する加圧位置と、減圧開弁室と低圧側通路とを連通させて減圧開弁室を減圧する減圧位置との、いずれか一方に第2弁体が操作されて、減圧開弁室の加圧/減圧を制御可能な第2制御弁と、を有し、第1制御弁は、高圧側通路に連通しており、且つ第1ポートが開放されている場合に当該第1ポートから低圧側通路に連通する第1制御圧力室と、高圧側通路に連通しており、且つ第2ポートが開放されている場合に当該第2ポートから低圧側通路に連通する第2制御圧力室と、第1制御圧力室と第2制御圧力室の圧力変化に応じて第1弁体を操作可能な第1ピストンと、を備え、第1制御圧力室と低圧側通路が連通し、且つ第2制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断された場合に、第1弁体が加圧位置にあり、一方、第1制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断され、且つ第2制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断された場合と、第1制御圧力室と低圧側通路が連通し、且つ第2制御圧力室と低圧側通路が連通する場合に、第1ピストンが第1弁体を減圧位置に操作するよう構成されており、第2制御弁は、高圧側通路に連通しており、且つ第2ポートが開放されている場合に当該第2ポートから低圧側通路に連通する制御圧力室と、制御圧力室の圧力変化に応じて第2弁体を操作可能な第2ピストンと、を備え、制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断された場合に、第2弁体は加圧位置にあり、一方、制御圧力室と低圧側通路が連通する場合に、第2ピストンが第2弁体を減圧位置に操作するよう構成されていることを特徴とする。
上記の燃料噴射装置において、第1ポートと低圧側通路との連通を遮断すると共に第2ポートと低圧側通路との連通を遮断する第1位置と、第1ポートと低圧側通路とを連通させると共に第2ポートと低圧側通路とを連通させる第2位置と、第1ポートと低圧側通路とを連通させると共に第2ポートと低圧側通路との連通を遮断する第3位置との、いずれかに弁体が操作される3位置弁を、さらに備えるものとすることができる。
上記の燃料噴射装置において、第1ノズルニードルは、リフトすることにより気体燃料用噴孔から気体燃料が噴射される気体燃料用ノズルニードルであり、第2ノズルニードルは、リフトすることにより液体燃料用噴孔から液体燃料が噴射される液体燃料用ノズルニードルであり、高圧側通路は、昇圧された液体燃料を燃料噴射装置に供給する管路である液体燃料供給ラインであり、低圧側通路は、燃料噴射装置において噴射されなかった液体燃料を燃料タンクに向けて戻す管路であるリターン燃料ラインであるものとすることができる。
本発明によれば、第1ポートの開放/閉止と、第2ポートの開放/閉止とを制御するだけで、第1ノズルニードルのリフト/着座と、第2ノズルニードルの着座/リフトとを、それぞれ別個に制御することができ、複数のソレノイド駆動弁を用いることなく、2つのノズルニードルを、それぞれ別個に制御して、2種類の燃料を、それぞれ異なるタイミングで噴射することができる。
図1は、本実施形態に係る燃料噴射装置の全体構成を示す断面図である。 図2は、本実施形態に係る燃料噴射装置のうちノズルニードルの周辺構成を示す拡大断面図である。 図3は、本実施形態に係る燃料噴射装置のうち第1制御弁及び第2制御弁の周辺構成を示す拡大断面図である。 図4は、本実施形態に係る燃料噴射装置のうち3位置弁の構成を説明する拡大断面図である。 図5は、本実施形態に係る3位置弁の弁体が「第1位置」に操作された「ゼロリフト」状態を説明する模式図である。 図6は、本実施形態に係る3位置弁の弁体が「第2位置」に操作された「中間リフト」状態を説明する模式図である。 図7は、本実施形態に係る3位置弁の弁体が「第3位置」に操作された「フルリフト」状態を説明する模式図である。
以下に、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と記す)について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により、本発明が限定されるものではない。
まず、本実施形態に係る燃料噴射装置の構成について、図1〜図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る燃料噴射装置の全体構成を示す断面図である。図2は、本実施形態に係る燃料噴射装置のうちノズルニードルの周辺構成を示す拡大断面図である。図3は、本実施形態に係る燃料噴射装置のうち第1制御弁及び第2制御弁の周辺構成を示す拡大断面図である。図4は、本実施形態に係る燃料噴射装置のうち3位置弁の構成を説明する拡大断面図である。
本実施形態に係る燃料噴射装置が適用される内燃機関は、圧縮着火式の内燃機関、すなわちディーゼル機関であり、当該内燃機関は、原動機として自動車に搭載される。本実施形態に係る燃料噴射装置は、当該内燃機関に設けられ、噴孔が燃焼室に面している。燃料噴射装置は、圧縮されて高温となった燃焼室内の雰囲気に燃料を噴射する。
燃料噴射装置10は、異なる2種類の燃料、すなわち第1燃料及び第2燃料を、それぞれ対する噴孔11,12から噴射可能であり、本実施形態においては、第1燃料として気体燃料を噴射し、第2燃料として液体燃料を噴射する。気体燃料には、例えば、圧縮天然ガス(CNG)等が用いられ、液体燃料には、例えば、軽油が用いられる。
内燃機関には、図示しない気体燃料用タンクからの気体燃料を、燃料噴射装置10に供給する管路(以下、気体燃料供給ラインと記す)G1が設けられている。気体燃料供給ラインG1から燃料噴射装置10に供給される気体燃料は、図示しない圧力調整弁により所定の圧力(例えば、20MPa)に調圧されている。
加えて、内燃機関には、液体燃料タンクから供給され、図示しない高圧燃料供給ポンプにより昇圧された液体燃料を、燃料噴射装置10に供給する管路(以下、液体燃料供給ラインと記す)F1が設けられている。液体燃料供給ラインF1から燃料噴射装置10に供給される液体燃料は、図示しない圧力調整弁により、所定圧力に調圧されている。なお、以下の説明において、燃料噴射装置10において、昇圧された液体燃料が流れる燃料通路を「液体燃料通路」と記す。液体燃料供給ライン及び液体燃料通路の燃料圧力は、例えば、180MPaに設定されている。
また、内燃機関には、燃料噴射装置10において液体燃料用噴孔12から噴射されなかった液体燃料を、液体燃料タンクに向けて戻す管路(以下、リターン燃料ラインR1と記す)が設けられている。なお、以下の説明において、液体燃料供給ラインF1から燃料噴射装置10に供給されたものの、液体燃料用噴孔12から噴射されずに、燃料噴射装置10からリターン燃料ラインR1を通って液体燃料タンクに戻される液体燃料を、特に「リターン燃料」と記す。また、燃料噴射装置10に設けられたリターン燃料が流れる液体燃料通路を、特に「リターン燃料通路」と記す。リターン燃料ライン及びリターン燃料通路の圧力は、大気圧程度となっている。
このように、液体燃料供給ラインF1は、リターン燃料ラインR1に比べて(例えば、180MPa程度)圧力が高い燃料通路となっており、本実施形態において、「高圧側通路」は、液体燃料供給ラインF1であり、「低圧側通路」は、リターン燃料ラインR1である。
燃料噴射装置10は、第1燃料としての気体燃料が噴射される第1噴孔として、気体燃料用噴孔11が設けられており、これとは別個に、第2燃料としての液体燃料が噴射される第2噴孔として、液体燃料用噴孔12が設けられている。気体燃料用噴孔11は、燃料噴射装置10の外装をなすインジェクタボデーのうち最も燃焼室側のボデーである第1ボデーB1に設けられている。インジェクタボデーは、第1ボデーB1、第2ボデーB2、第3ボデーB3、第4ボデーB4、第5ボデーB5、第6ボデーB6、第7ボデーB7、第8ボデーB8が積層されて構成されている。これら第1ボデーB1〜第8ボデーB8は、図示しないボルト等の締結部材により一体に結合されている。気体燃料用噴孔11は、インジェクタボデーのうち最も燃焼室側を構成する第1ボデーB1のうち燃焼室側に突出して設けられた部分(以下、突出部と記す)B1aに形成されている。
一方、液体燃料用噴孔12は、図2に示すように、第1ノズルニードルとしての気体燃料用ノズルニードル15に形成されている。気体燃料用ノズルニードル15は、底を有する筒状をなす弁体であり、第1ボデーB1に収容されている。気体燃料用ノズルニードル15の底部16は、燃焼室に面しており、当該底部16に液体燃料用噴孔12が形成されている。一方、気体燃料用ノズルニードル15の筒状部17の径方向内側の内部空間には、底部16に形成された液体燃料用噴孔12(第2噴孔)を塞ぐ第2ノズルニードルとしての液体燃料用ノズルニードル20が収容されている。
液体燃料用ノズルニードル20は、針状の弁体であり、気体燃料用ノズルニードル15の径方向内側の内部空間に同軸に配置されている。液体燃料用ノズルニードル20の軸心は、気体燃料用ノズルニードル15の軸心と一致している。液体燃料用ノズルニードル20及び気体燃料用ノズルニードル15の軸心を、図に一点鎖線Cで示し、以下の説明において、単に「軸心」と記す。このように、気体燃料用ノズルニードル15及び液体燃料用ノズルニードル20のうち、液体燃料用ノズルニードル20が、径方向内側を構成する「内側ノズルニードル」であり、気体燃料用ノズルニードル15が、径方向外側を構成する「外側ノズルニードル」である。液体燃料用ノズルニードル20は、気体燃料用ノズルニードル15の底部16に対して軸方向上側にリフトして、当該底部16から離間することにより、液体燃料用噴孔12が開口する(開放される)。
なお、以下の説明において、液体燃料用ノズルニードル20及び気体燃料用ノズルニードル15の軸心Cが延びている方向を、単に「軸方向」と記す。これに対して、軸心Cに直交する方向を、単に「径方向」と記す。当該「軸方向」のうち液体燃料用ノズルニードル20が、気体燃料用ノズルニードル15から離間する方向、すなわち液体燃料用ノズルニードル20及び気体燃料用ノズルニードル15がリフトする方向を「軸方向上側」又は「軸方向上向き」と記す。一方、液体燃料用ノズルニードル20が、気体燃料用ノズルニードル15に当接する向きを「軸方向下側」又は「軸方向下向き」と記す。
加えて、気体燃料用ノズルニードル15が、第1ボデーB1に対して軸方向上側に移動すること、及び液体燃料用ノズルニードル20が、気体燃料用ノズルニードル15の底部16に対して軸方向に離間することを「リフト」と記す。一方、気体燃料用ノズルニードル15及び液体燃料用ノズルニードル20が、軸方向下側に移動して、それぞれ対応するバルブシート(弁座)13,14に当接している状態を「着座」と記す。
液体燃料用ノズルニードル20の径方向外側、すなわち気体燃料用ノズルニードル15と液体燃料用ノズルニードル20との間には、液体燃料用噴孔12から噴射される液体燃料が充填される燃料室(以下、液体燃料室と記す)22が設けられている。液体燃料室22は、後述する液体燃料通路21,F2等を介して液体燃料供給ラインF1に連通しており、液体燃料の供給を受けている。液体燃料用ノズルニードル20がリフトすると、液体燃料用噴孔12は、当該液体燃料室22及び液体燃料供給ラインF1と連通して、液体燃料用噴孔12から燃焼室に液体燃料が噴射される。液体燃料用ノズルニードル20が着座すると、液体燃料室22と液体燃料用噴孔12との間における液体燃料の流通が遮断される、すなわち液体燃料室22と液体燃料用噴孔12との「連通が遮断される」。
気体燃料用ノズルニードル15の筒状部17の径方向外側、すなわち第1ボデーB1の突出部B1aと気体燃料用ノズルニードル15の筒状部17との間には、筒状の気体燃料室18が構成されている。気体燃料室18は、第1ボデーB1〜第5ボデーに形成された気体燃料通路G2を介して気体燃料供給ラインG1に連通しており、当該気体燃料供給ラインG1から気体燃料の供給を受けている。気体燃料用ノズルニードル15がリフトすると、気体燃料用噴孔11は、当該気体燃料室18を介して気体燃料通路G2及び気体燃料供給ラインG1と連通して、気体燃料用噴孔11から燃焼室に気体燃料が供給される。気体燃料用ノズルニードル15が着座すると、気体燃料室18と気体燃料用噴孔11との連通が遮断される。
気体燃料用ノズルニードル15と、第1ボデーB1との間には、気体燃料室18の気密を確保するために環状のガスシール部材30が設けられている。ガスシール部材30の軸方向上側には、ガスシール部材30と同様に環状をなしており、当該ガスシール部材30を保持する部材であるリング40が、気体燃料用ノズルニードル15と第1ボデーB1との間に所定の嵌め合い隙間を以って嵌挿されている。
リング40の径方向内側の壁面(以下、リング40の内壁面と記す)には、溝底が径方向内側に面する環状の溝(以下、リング内側環状溝と記す)42が形成されており、径方向外側の壁面には、溝底が径方向外側に面する環状の溝(以下、リング外側環状溝と記す)44が形成されている。加えて、リング40には、リング内側環状溝42と、リング外側環状溝44とを連通させる貫通した通路(以下、リング貫通通路と記す)46が設けられている。
これに対して、気体燃料用ノズルニードル15の筒状部17の径方向外側の壁面(以下、筒状部17の外壁面と記す)には、リング内側環状溝42に対向する環状の溝(以下、筒状部外側環状溝と記す)50が形成されており、筒状部17の径方向内側の壁面にも、環状の溝(以下、筒状部内側環状溝と記す)52が形成されている。加えて、気体燃料用ノズルニードル15には、筒状部外側環状溝50と、筒状部内側環状溝52とを連通させる貫通した通路(以下、筒状部貫通通路と記す)54が設けられている。
液体燃料用ノズルニードル20の径方向外側の壁面には、筒状部内側環状溝52に対向する環状の溝(以下、液体ノズルニードル環状溝と記す)24が設けられている。液体ノズルニードル環状溝24は、軸方向に延びている液体燃料通路21を介して液体燃料室22に連通している。
このように構成された燃料噴射装置10において、液体燃料供給ラインF1からの液体燃料は、液体燃料通路F2、リング40に形成されたリング外側環状溝44、リング貫通通路46、リング内側環状溝42、および気体燃料用ノズルニードル15に形成された筒状部外側環状溝50、筒状部貫通通路54、筒状部内側環状溝52、液体ノズルニードル環状溝24、液体燃料通路21を通って、液体燃料室22に供給される。気体燃料用ノズルニードル15の内部において、液体燃料用ノズルニードル20が着座している場合、液体燃料供給ラインF1から液体燃料室22に供給された液体燃料は、気体燃料用ノズルニードル15の底部16に形成されたバルブシート14において封止される。
また、リング40のうち、上述したリング貫通通路46より軸方向下側の壁面には、溝底が径方向内側に面する環状の溝である第2リング内側環状溝43が形成されており、径方向外側の壁面には、溝底が径方向外側に面する環状の溝である第2リング外側環状溝45が形成されている。第2リング外側環状溝45は、リターン燃料通路R2c,R2を介してリターン燃料ラインR1に連通している。加えて、リング40には、第2リング内側環状溝43と、リング外側環状溝45とを連通させる貫通した通路である第2リング貫通通路47が設けられている。
このように構成された燃料噴射装置10は、リング内側環状溝42から筒状部外側環状溝50に流れる液体燃料のうち、リング40の内壁面と筒状部17の外壁面との隙間からスプリング室75に漏れ出た液体燃料を、リターン燃料通路R2からリターン燃料ラインR1に戻すと共に、リング40の内壁面と筒状部17の外壁面との隙間から第2リング内側環状溝43に漏れ出た液体燃料を、第2リング貫通通路47、第2リング外側環状溝45、及びリターン燃料通路R2c,R2からリターン燃料ラインR1に戻す。
気体燃料用ノズルニードル15の軸方向上側には、後述する「加圧開弁室」の圧力を受けて軸方向上側に駆動されるピストン(以下、加圧開弁ピストンと記す)62が結合されている。加圧開弁ピストン62は、液体燃料用ノズルニードル20の径方向外側の壁面を囲う略円筒状をなしており、第1ボデーB1の軸方向上側に隣接する第2ボデーB2に収容されている。加圧開弁ピストン62は、その軸方向上側の部分63が、他の部分に比べて外径が大きく構成されており、以下に「大径部」63と記す。大径部63の軸方向下側には、大径部63に比べて外径の小さい「小径部」64が設けられている。
加圧開弁ピストン62の大径部63の軸方向下側であって小径部64の径方向外側には、第2ボデーB2との間において、加圧開弁ピストン62が軸方向上側に移動するに従って容積が増大する空間(以下、加圧開弁室と記す)60が形成される。当該加圧開弁室60を加圧すると、加圧開弁ピストン62には、軸方向上向きの力が作用して、加圧開弁ピストン62と一体に気体燃料用ノズルニードル15がリフトする。加圧開弁ピストン62は、小径部64より径方向外側にあって大径部63の軸方向下側を構成しており、大径部63のうち加圧開弁室60に向いている面で、加圧開弁室60の圧力を受けて軸方向上側に駆動される。加圧開弁室60は、常時、制御圧力通路C2、リターン燃料通路R4,R3,R2を介してリターン燃料ラインR1に連通している。加圧開弁室60における圧力すなわち加圧開弁室60の加圧/減圧は、後述する第1制御弁100により制御される。
加圧開弁ピストン62の軸方向下側の端には、フランジ(以下、下端フランジと記す)66が設けられており、当該下端フランジ66に対向して、気体燃料用ノズルニードル15の軸方向上側の端にも、フランジ(以下、上端フランジと記す)68が設けられている。加圧開弁ピストン62の下端フランジ66と、気体燃料用ノズルニードル15の上端フランジ68は、これらフランジを軸方向の両側から挟みこむストッパ70により結合される。これにより、加圧開弁ピストン62と、気体燃料用ノズルニードル15は、軸方向に一体に動作する。
なお、ストッパ70と、当該ストッパ70より軸方向上側にある第2ボデーB2の壁面との間には、加圧開弁ピストン62及び気体燃料用ノズルニードル15を、ストッパ70を介して軸方向下側に付勢するコイルスプリング74が設けられている。
液体燃料用ノズルニードル20の軸方向上側には、軸心Cを中心とする環状の部材である自動調芯リング80が、第3ボデーB3の軸方向下側の端面に接して設けられている。自動調芯リング80は、軸方向下側の端面が、径方向内側に向かうに従って軸方向下側に位置するよう構成されている。さらに、自動調芯リング80に隣接して、軸心Cを中心として軸方向に延びる円筒状の部材である自動調芯パイプ84が設けられている。自動調芯パイプ84は、その内部空間に、液体燃料用ノズルニードル20の軸方向上側の端部20eが挿し込まれ、これを支持する。
液体燃料用ノズルニードル20は、自動調芯パイプ84と加圧開弁ピストン62との間において、径方向外側に突出する突出部20cを有している。当該突出部20cと自動調芯パイプ84との間には、液体燃料用ノズルニードル20を軸方向下側に付勢すると共に、自動調芯パイプ84及び自動調芯リング80を軸方向上側に付勢するコイルスプリング86が設けられている。当該コイルスプリングが収容される空間であるスプリング室88は、リターン燃料通路R2a,R2を介してリターン燃料ラインR1に連通しており、リターン燃料が充填される。
第3ボデーB3の軸方向下側の端面と液体燃料用ノズルニードル20の軸方向上側の端面との間であって、自動調芯パイプ84及び自動調芯リング80の径方向内側には、液体燃料用ノズルニードル20が軸方向上側に変位するに従って容積が減少する内部空間(以下、減圧開弁室と記す)90が形成される。当該減圧開弁室90を所定圧力まで減圧すると、液体燃料用ノズルニードル20は、軸方向上向きの力が作用して、軸方向上側にリフトする。減圧開弁室90は、常時、液体燃料通路F4,F5を介して、液体燃料供給ラインF1に連通しており、液体燃料が充填されている。減圧開弁室90の圧力、すなわち減圧開弁室90の加圧/減圧は、後述する第2制御弁200により制御される。
以上のように構成された燃料噴射装置10において、液体燃料供給ラインF1の圧力を受けて、減圧開弁室が加圧されている場合、液体燃料用ノズルニードル20には、軸方向下向きの力として、減圧開弁室90の燃料圧力による力(油圧力)と、コイルスプリング86の付勢力との合力が作用しており、軸方向上向きの力としては、液体燃料室22の燃料圧力よる力(油圧力)が作用しており、液体燃料用ノズルニードル20は着座する。この状態から、減圧開弁室90がリターン燃料ラインR1に連通して減圧されると、液体燃料用ノズルニードル20に作用する軸方向上向きの力が軸方向下向きの力を上回って、液体燃料用ノズルニードル20がリフトする。
また、燃料噴射装置10において、リターン燃料ラインR1と連通すると共に液体燃料供給ラインF1との連通が遮断されて、加圧開弁室が減圧されている場合、気体燃料用ノズルニードル15には、軸方向下向きの力として、液体燃料用ノズルニードル20を介して減圧開弁室90の圧力による力と、コイルスプリング86の付勢力が作用しており、加えて、スプリング室75に収容されたコイルスプリング74の付勢力がストッパ70を介して作用している。一方、軸方向上向きの力として、気体燃料室18の圧力による力と、加圧開弁室60の圧力による力が作用しており、気体燃料用ノズルニードル15は着座する。この状態から、加圧開弁室60が、液体燃料供給ラインF1と連通して、当該液体燃料供給ラインF1の圧力を受けて加圧されると、気体燃料用ノズルニードル15に作用する軸方向上向きの力が、軸方向下向きの力を上回って、気体燃料用ノズルニードル15がリフトする。
第3ボデーB3及び第4ボデーB4には、加圧開弁室60の加圧/減圧を制御する加圧開弁室用の制御弁(以下、第1制御弁と記す)100が設けられている。第1制御弁100は、3つのポート(燃料室)のうち連通するポートを切換える3ポート弁(three port connection valve、いわゆる三方弁)であり、球状の弁体(以下、第1弁体101と記す)を有している。この3つのポートすなわち燃料室には、リターン燃料ラインR1に常時連通しており、圧力がリターン燃料ラインR1の圧力と略同一である低圧室104と、液体燃料供給ラインF1に常時連通しており、圧力が液体燃料供給ラインF1と略同一である高圧室108と、加圧開弁室60に常時連通しており、第1弁体の位置に応じて圧力が変化する制御室106がある。第1制御弁100は、第1弁体101が低圧室104側(軸方向上側)に移動することで、制御室106と高圧室108が連通する。一方、第1弁体101が高圧室108側(軸方向下側)に移動することで、制御室106と低圧室104が連通する。
第1制御弁100には、制御室106と高圧室108とを連通させ、且つ制御室106と低圧室104とを連通させない位置である「加圧位置」に、第1弁体101を付勢するために、当該第1弁体101に当接するピストン(以下、付勢ピストンと記す)110と、第1弁体101及び付勢ピストン110を低圧室104側に付勢するコイルスプリング112が設けられている。付勢ピストン110及びコイルスプリング112は、液体燃料通路F3と高圧室108との間に設けられたスプリング室114に収容されている。付勢ピストン110には、高圧室108とスプリング室112とを連通させる液体燃料通路111が設けられている。
また、第1制御弁100には、制御室106と低圧室104と連通させ、且つ制御室106と高圧室108とを連通させない位置である「減圧位置」に、第1弁体101を操作するために、当該第1弁体101に当接して、これを操作するピストン(以下、第1ピストンと記す)120が設けられている。第1ピストン120は、低圧室104内を延びており、その先端が第1弁体101に当接する先端部121と、当該先端部121に比べて外径が大きく設定された小径部122と、当該小径部122に比べて外径が大きく設定された大径部124から構成されている。
第1制御弁100において、高圧室108は、スプリング室114と液体燃料通路F3,F2を介して液体燃料供給ラインF1と連通している。低圧室104は、リターン燃料通路R3,R2を介してリターン燃料ラインR1と連通している。制御室106は、制御圧力通路C1,C2を介して加圧開弁室60に連通している。当該制御圧力通路C1,C2は、リターン燃料通路R4,R3,R2を介してリターン燃料ラインR1とも連通している。制御室106と加圧開弁室60とを連通させる制御圧力通路C1,C2の途中には、流路断面積を減少させて液体燃料の流れに流路抵抗を付与する「絞り」S1が設けられている。また、制御圧力通路C1と制御圧力通路C2との合流部116とリターン燃料通路R3とを連通させるリターン燃料通路R4の途中にも、同様の絞りS2が設けられている。
第1制御弁100において、コイルスプリング112の付勢力とスプリング室114の燃料圧力による力との合力により、第1弁体101が付勢されて、低圧室104側のバルブシートである「低圧側シート」130に当接する位置に操作されることで、制御室106と高圧室108が連通する。制御室106と高圧室108が連通すると、加圧開弁室60は、液体燃料供給ラインF1と連通すると共に、リターン燃料ラインR1にも連通する。液体燃料供給ラインF1からの燃料は、高圧室108及び制御室106を経て、加圧開弁室60に流れる。このとき、加圧開弁室60とリターン燃料通路R4との間には、「絞り」S2が設けられているため、その分、加圧開弁室60は、圧力を受けて加圧される。
このように、第1弁体101が低圧側シート130に当接して制御室106と高圧室108が連通する位置、すなわち加圧開弁室60と高圧側通路である液体燃料供給ラインF1とを連通させる位置に操作されることで、加圧開弁室60は、常時リターン燃料ラインR1に連通しているものの、加圧される。この弁***置が、第1制御弁100において「加圧位置」となる。第1制御弁100において、加圧開弁室60と高圧側通路である液体燃料供給ラインF1とを連通させて加圧開弁室60が加圧される「加圧位置」に第1弁体101が操作されることにより、それまでインジェクタボデーに着座していた気体燃料用ノズルニードル15がリフトする。
一方、第1制御弁100において、第1ピストン120が、コイルスプリング112の付勢力とスプリング室114の燃料圧力による力(油圧力)との合力に抗して、第1弁体101を高圧室108側に押して、当該第1弁体101を高圧室108側のバルブシート(以下、高圧側シートと記す)132に当接する位置に操作することで、制御室106と低圧室104が連通する。制御室106と低圧室104が連通すると、加圧開弁室60は、液体燃料供給ラインF1との連通が遮断される共に、リターン燃料ラインR1と連通して減圧される。
このように、第1弁体101が高圧側シート132に当接して制御室106と低圧室104が連通する位置、すなわち加圧開弁室60と液体燃料供給ラインF1との連通を遮断する位置に操作されることで、常時リターン燃料ラインR1に連通している加圧開弁室60は、減圧される。この弁***置が、第1制御弁100において「減圧位置」となる。つまり、第1制御弁100において、第1ピストン120が、加圧開弁室60と液体燃料供給ラインF1との連通を遮断して加圧開弁室60が減圧される「減圧位置」に第1弁体101を操作することにより、気体燃料用ノズルニードル15は、インジェクタボデーに着座する。なお、第1制御弁100において、第1弁体101を操作するための構成については後述する。
一方、第3ボデーB3及び第4ボデーB4には、減圧開弁室90の加圧/減圧を制御する減圧開弁室用の制御弁(以下、第2制御弁と記す)200が設けられている。第2制御弁200は、3つのポート(燃料室)のうち連通させるポートを切換える3ポート弁(three port connection valve、いわゆる三方弁)であり、球状の弁体(以下、第2弁体と記す)202を有している。この3つのポートすなわち燃料室には、常時、リターン燃料ラインR1に常時連通しており、圧力がリターン燃料ラインR1の圧力と略同一である低圧室204と、液体燃料供給ラインF1に常時連通しており、圧力が液体燃料ラインの圧力と略同一である高圧室208と、減圧開弁室90に常時連通しており、第2弁体の位置に応じて圧力が変化する制御室206がある。第2制御弁200は、低圧室204側(軸方向上側)に第2弁体202が移動することで、制御室206と高圧室208が連通し、高圧室208側(軸方向下側)に第2弁体202が移動することで、制御室206と低圧室204が連通する。
第2制御弁200には、制御室206と高圧室208とを連通させ、且つ制御室206と低圧室204とを連通させない位置に、第2弁体202を付勢するために、当該第2弁体202に当接するピストン(以下、付勢ピストンと記す)210と、当該第2弁体202及び付勢ピストン210を低圧室204側に付勢するコイルスプリング212が設けられている。付勢ピストン210及びコイルスプリング212は、液体燃料通路F4,F5と高圧室208との間に設けられたスプリング室214に収容されている。付勢ピストン210には、高圧室208とスプリング室214とを連通させる液体燃料通路211が設けられている。
また、第2制御弁200には、制御室206と低圧室204とを連通させ、且つ制御室206と高圧室208とを連通させない位置に、第2弁体202を操作するために、当該第2弁体202に当接して、これを操作する操作用のピストン(以下、第2ピストンと記す)220が設けられている。第2ピストン220は、上述した低圧室204内を延びており、その先端が第2弁体202に当接する先端部221と、当該先端部221に比べて外径が大きく設定された小径部222と、当該小径部222に比べて外径が大きく設定された大径部224から構成されている。
第2制御弁200において、高圧室208は、スプリング室214と液体燃料通路を介して液体燃料供給ラインF1と連通しており、且つスプリング室214と液体燃料通路F4を介して減圧開弁室90と連通している。スプリング室214と減圧開弁室90とを連通させる液体燃料通路F4の途中には、絞りS4が設けられている。制御室206は、制御圧力通路C3を介して減圧開弁室90と連通している。制御室206と減圧開弁室90とを連通させる制御圧力通路C3の途中には、絞りS3が設けられている。低圧室204は、リターン燃料通路R3,R2を介して、リターン燃料ラインR1に連通している。
第2制御弁200において、コイルスプリング212の付勢力とスプリング室214の燃料圧力による力(油圧力)との合力により、当該第2弁体202が付勢されて、低圧室204側のバルブシートである「低圧側シート」230に当接する位置に操作されることで、制御室206と低圧室204との連通が遮断される。制御室206と低圧室204との連通が遮断されると、液体燃料供給ラインF1に連通する減圧開弁室90は、液体燃料供給ラインF1の圧力を受けて加圧される。
このように、第2弁体202が低圧側シート230に当接して制御室206と低圧室204との連通が遮断される位置、すなわち減圧開弁室90とリターン燃料ラインR1との連通が遮断される位置に操作されることで、減圧開弁室90は、液体燃料供給ラインF1の圧力を受けて加圧される。この弁***置が、第2制御弁200において「加圧位置」となる。第2制御弁200において、減圧開弁室90と液体燃料供給ラインF1とを連通させると共に、減圧開弁室90とリターン燃料ラインR1との連通を遮断して減圧開弁室90が加圧される「加圧位置」に第2弁体202が操作されることにより、液体燃料用ノズルニードル20は着座する。
一方、第2制御弁200において、第2ピストン220が、コイルスプリング212の付勢力及びスプリング室214の燃料圧力による力(油圧力)との合力に抗して、第2弁体202を高圧室208側に押して、当該第2弁体202を高圧室208側のバルブシート(以下、高圧側シートと記す)232に当接する位置に操作することで、制御室206と低圧室204が連通する。制御室206と低圧室204が連通すると、液体燃料供給ラインF1と常時連通する減圧開弁室90は、リターン燃料ラインR1にも連通する。液体燃料供給ラインF1から液体燃料通路F4にある絞りS4を通って減圧開弁室90に流入した液体燃料は、制御圧力通路C3に設けられた絞りS3を通って制御室206から低圧室204に流出し、リターン燃料通路R3,R2を通ってリターン燃料ラインR1に流れる。これにより、減圧開弁室90の圧力は、液体燃料供給ラインF1の圧力に比べて減圧される。
このように、第2弁体202が、高圧側シート232に当接して制御室206と低圧室204が連通する位置、すなわち減圧開弁室90と低圧側通路であるリターン燃料ラインR1とを連通させる位置に操作されることで、常時液体燃料供給ラインF1に連通している減圧開弁室90は、減圧される。この弁***置が、第2制御弁200において「減圧位置」となる。つまり、第2制御弁200においては、第2ピストン220が、減圧開弁室90とリターン燃料通路を連通させて減圧開弁室90が減圧位置される「減圧位置」に第2弁体202を操作することにより、液体燃料用ノズルニードル20は、バルブシートからリフトする。なお、第2制御弁200において、第2弁体202を操作するための構成については後述する。
以上のように構成された燃料噴射装置10は、第2制御弁200の第2弁体202の位置を操作する第2ピストン220と、第1制御弁100の第1弁体101の位置を操作する第1ピストン120とを、それぞれ別個に駆動するため、弁体の位置が、第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3と、3つある切換弁である「3位置弁(three position valve)」300が設けられている。3位置弁300には、第1ポートA及び第2ポートBとリターン燃料ラインR1が接続されている。3位置弁300は、第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通と遮断、及び第1ポートAとリターン燃料ラインR1との連通と遮断とを、それぞれ別個に切換可能に構成されている。
なお、以下の説明において、3位置弁300において、第1ポートAとリターン燃料ラインR1との連通を遮断すると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通を遮断する弁体の位置を「第1位置」P1と記し、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1とを連通させる弁体の位置を「第2位置」P2と記し、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通を遮断する弁体の位置を「第3位置」P3と記す。本実施形態に係る3位置弁300の詳細な構成については、後述する。
次に、第1制御弁100において第1弁体101を操作するための構成について図3を用いて説明する。
第4ボデーB4のうち第1ピストン120の大径部124の軸方向上側(すなわち第1弁体101が設けられている側とは反対側)には、常時、液体燃料供給ラインF1と連通しており、且つ第1ポートAから3位置弁300を介してリターン燃料ラインR1に連通可能な燃料室(以下、第1制御圧力室と記す)150が設けられている。第1制御圧力室150は、リターン燃料ラインR1と連通することにより減圧され、リターン燃料ラインR1との連通を遮断することにより加圧される。第1制御圧力室150の加圧/減圧は、3位置弁300の弁体303(図4参照)の位置に応じて制御される。
第1制御圧力室150は、第1ピストン120の大径部124の軸方向上側の端面である「上側端面」128に面している。第1制御圧力室150は、液体燃料通路F6,F7を介して液体燃料供給ラインF1に連通している。液体燃料供給ラインF1と第1制御圧力室150とを連通させる液体燃料通路F6の途中には、絞り151が設けられている。加えて、第1制御圧力室150は、制御圧力通路C5を介して第1ポートAに連通している。第1ポートAと第1制御圧力室150とを連通させる制御圧力通路C5にも、同様に絞り152が設けられている。
3位置弁300の弁体が第1位置P1に制御されて、第1ポートAとリターン燃料ラインR1との連通が遮断されると、液体燃料供給ラインF1から第1制御圧力室150に流入した液体燃料は、第1制御圧力室150から流動しない。第1制御圧力室150は、液体燃料供給ラインF1と略同一の圧力を受けて加圧される。
一方、3位置弁300の弁体が第2位置P2又は第3位置P3に制御されて、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると、液体燃料供給ラインF1から絞り151を通って第1制御圧力室150に流入した液体燃料は、制御圧力通路C5の絞り152を通って、第1ポートAからリターン燃料ラインR1に排出される。これにより、第1制御圧力室150は、液体燃料供給ラインF1の圧力に比べて減圧される。
また、第1制御弁100において、第4ボデーB4のうち第1ピストン120の大径部124の軸方向下側(すなわち第1弁体101が設けられている側)であって、小径部122の径方向外側には、常時液体燃料供給ラインF1と連通しており、第2ポートBから3位置弁300を介してリターン燃料ラインR1に連通可能な燃料室(以下、第2制御圧力室と記す)160が設けられている。第2制御圧力室160、リターン燃料ラインR1と連通することにより減圧され、リターン燃料ラインR1との連通が遮断されることにより加圧される。第2制御圧力室160の加圧/減圧は、3位置弁300の弁体の位置に応じて制御される。
第2制御圧力室160は、第1ピストン120の小径部122の軸心を中心とする環状に構成されている。第2制御圧力室160は、液体燃料通路F8,F7,F2を介して液体燃料供給ラインF1に連通している。液体燃料供給ラインF1と第2制御圧力室160とを連通させる液体燃料通路F8の途中には、絞り161が設けられている。加えて、第2制御圧力室160は、制御圧力通路C6を介して第2ポートBに連通している。第2制御圧力室160と第2ポートBとを連通させる制御圧力通路C6にも同様に、絞り162が設けられている。
3位置弁300の弁体が第1位置P1又は第3位置P3に制御されて、第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通が遮断されると、液体燃料供給ラインF1から第2制御圧力室160に流入した液体燃料は、当該第2制御圧力室160から流動しない。第2制御圧力室160は、液体燃料供給ラインF1と略同一の圧力を受けて加圧される。
一方、3位置弁300の弁体が第2位置P2に制御されて、第2ポートBがリターン燃料ラインR1に連通すると、液体燃料供給ラインF1から絞り161を通って第2制御圧力室160に流入した液体燃料は、制御圧力通路C6の絞り162を通って、第2ポートBからリターン燃料ラインR1に排出される。これにより、第2制御圧力室160は、液体燃料供給ラインF1の圧力に比べて減圧される。
また、第5ボデーB5及び第4ボデーB4には、第1制御弁100の第1弁体101が減圧位置となる向き(軸方向下側)に第1ピストン120を押すピストン(以下、加圧ピストンと記す)140が、第1ピストン120の大径部124の上側端面128に当接して設けられている。加圧ピストン140は、その軸心が第1ピストン120と一致しており、略円柱状に構成されている。加圧ピストン140は、その軸方向下側の端が、第1ピストン120の大径部124の上側端面128に当接している。第5ボデーB5のうち加圧ピストン140の軸方向上側(第1弁体101が加圧位置となる向き)には、当該加圧ピストン140の軸方向上側の端面144に、液体燃料供給ラインF1の圧力を作用させるための燃料室(以下、加圧室と記す)170が形成されている。加圧室170には、液体燃料通路F7を介して液体燃料供給ラインF1が連通しており、常時、液体燃料供給ラインF1と略同一の圧力が作用している。
加圧ピストン140及び加圧室170の軸方向(第1弁体101の操作方向)に直交する断面の断面積は、第1ピストン120の小径部の断面積と略同一となるよう設定されている。加えて、加圧室170内には、加圧ピストン140の軸方向上側の端面144に当接して、加圧ピストン140を軸方向下向きに付勢するコイルスプリング177が、設けられている。コイルスプリング177の軸方向上側の端が、第5ボデーB5の加圧室170を規定する壁面に当接しており、軸方向下側の端が、加圧ピストン140の軸方向上側の端面に当接している。
次に、第2制御弁200の第2弁体202を操作するための構成について図3を用いて説明する。
第4ボデーB4のうち第2ピストン220の大径部224の軸方向下側(すなわち第2弁体202が設けられている側)であって、小径部222の径方向外側には、常時、液体燃料供給ラインF1と連通しており、且つ第2ポートBから3位置弁300を介してリターン燃料ラインR1に連通可能な燃料室(以下、制御圧力室と記す)240が設けられている。制御圧力室240は、リターン燃料ラインR1と連通することにより減圧され、リターン燃料ラインR1との連通を遮断することにより加圧される。制御圧力室240の加圧/減圧は、3位置弁300の弁体の位置に応じて制御される。
制御圧力室240は、第2ピストン220の小径部222の軸心を中心とする環状に構成されている。制御圧力室240は、液体燃料通路F9,F5を介して液体燃料供給ラインF1と連通している。制御圧力室240と液体燃料供給ラインF1とを連通させる液体燃料通路F9の途中には、絞り241が設けられている。加えて、制御圧力室240は、制御圧力通路C7,C6を介して第2ポートBに連通している。制御圧力室240と第2ポートBを連通させる制御圧力通路C7にも同様に絞り242が設けられている。
3位置弁300の弁体が第1位置P1又は第3位置P3に制御されて、第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通が遮断されると、液体燃料供給ラインF1から制御圧力室240に流入した液体燃料は、制御圧力室240から流動しない。制御圧力室240は、液体燃料供給ラインF1と略同一の圧力を受けて加圧される。
一方、3位置弁300の弁体が第2位置P2に制御されて、第2ポートBがリターン燃料ラインR1に連通すると、液体燃料供給ラインF1から絞り241を通って制御圧力室240に流入した液体燃料は、制御圧力通路C7の絞り242を通って、第2ポートBからリターン燃料ラインR1に排出される。これにより、制御圧力室240は、液体燃料供給ラインF1の圧力に比べて減圧されている。
また、第4ボデーB4のうち第2ピストン220の大径部224の軸方向上側(すなわち第2弁体202が設けられている側とは反対側)には、常時、液体燃料供給ラインF1と連通しており、液体燃料供給ラインF1と略同一の圧力を受ける燃料室(以下、加圧室と記す)270が設けられている。加圧室270には、第2ピストン220の大径部224の軸方向上側の端面(以下、上側端面と記す)228が面している。加圧室270は、液体燃料通路F10,F5を介して液体燃料供給ラインF1と連通しており、液体燃料供給ラインF1と略同一の圧力が作用している。
次に、本実施形態に係る3位置弁300の構成例について図4〜図7を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る燃料噴射装置10のうち3位置弁300の構成を説明する拡大断面図である。図5は、本実施形態に係る3位置弁300の弁体が「第1位置」に操作された「ゼロリフト」状態を説明する模式図である。図6は、本実施形態に係る3位置弁300の弁体が「第2位置」に操作された「中間リフト」状態を説明する模式図である。図7は、本実施形態に係る3位置弁300の弁体が「第3位置」に操作された「フルリフト」状態を説明する模式図である。
図4に示すように、3位置弁300は、略円柱状の弁体303を有しており、第6ボデーB6には、当該弁体303が収容されている。弁体303を収容する燃料室には、3位置弁300の弁体303が当接する(着座する)テーパ状且つ環状の弁座306が形成されている。3位置弁300は、いわゆるバランス型の三方弁(three port connection valve)として構成されており、3つの燃料室(ポート)の間で連通する2つの燃料室を切替えるものである。3つの燃料室は、後述する第1ポートAに連通する第1制御室311と、第2ポートBに連通する第2制御室312と、リターン燃料ラインR1に連通するリターン燃料室320である。燃料噴射装置10において、3位置弁300の弁体303を駆動するための構成については、後述する。
なお、以下の説明において、3位置弁300の弁体303の軸心の延びる方向、すなわち弁体303の移動方向を「弁体移動方向」と記す。弁体移動方向のうち弁体303が、第6ボデーB6に形成された弁座306に当接する向きを「下側」と記す。これに対して、弁体移動方向のうち第6ボデーB6に形成された弁座306から離間する向きを「上側」と記す。
第6ボデーB6の弁体移動方向上側には、後述する小径ピストン340及びリターン燃料室320を収容する第7ボデーB7が、第6ボデーB6に隣接して設けられている。加えて、第7ボデーB7の弁体移動方向上側には、後述する大径ピストン350及びピエゾスタック360を収容する第8ボデーB8が設けられている。これら、第6ボデーB6、第7ボデーB7及び第8ボデーB8は、図示しないボルト等の締結部材により一体に結合されている。
第6ボデーB6には、3位置弁300の弁体303が弁座306に着座した状態において、弁座306より弁体移動方向上側において、制御圧力通路C8を介して第1ポートAと連通する環状の燃料室である「第1制御室」311が設けられている。一方、弁座306より弁体移動方向下側においては、制御圧力通路C9を介して第2ポートBと連通する環状の燃料室である「第2制御室」312が設けられている。3位置弁300の弁体303が着座すると、第1制御室311と第2制御室312との連通が遮断される。一方、3位置弁300の弁体303がリフトすると、第1制御室311と第2制御室312が連通する、すなわち第1ポートAと第2ポートBが連通する。
3位置弁300の弁体303のうち、弁体移動方向上側の端面(以下、弁体上側端面と記す)304には、弁体移動方向上側に弁体の軸心を中心とする環状に突出する部分(以下、環状突出部と記す)305が設けられている。当該環状突出部305は、3位置弁300の弁体303がリフトすると、第7ボデーB7の弁体移動方向下側の端面310に当接する。以下の説明において、3位置弁300の弁体303の環状突出部305が当接する弁体移動方向下側の端面を「シート面」310と記す。
第7ボデーB7には、リターン燃料通路R5を介してリターン燃料ラインR1に連通する燃料室である「リターン燃料室」320が、3位置弁300の弁体303に対向して設けられている。詳細には、弁体上側端面304のうち3位置弁300の弁体303は、環状突出部305より径方向内側の部分が、リターン燃料室320に面している。
3位置弁300の弁体303より、弁体移動方向下側には、当該弁体を弁体移動方向上側に付勢する付勢部材としてコイルスプリング(以下、弁体付勢用スプリングと記す)330が設けられている。弁体付勢用スプリング330は、第6ボデーB6のうち3位置弁300の弁体303の弁体移動方向下側に形成された燃料室(以下、スプリング収容室と記す)333に収容されている。当該スプリング収容室333は、後述する中間圧生成弁400から、所定圧力の液体燃料が供給されている。
3位置弁300の弁体303は、弁体付勢用スプリング330により弁体移動方向上側に付勢されて、弁体上側端面304にある環状突出部305が、第7ボデーB7のシート面310に当接する。これにより、第1制御室311と第2制御室312が連通すると共に、第1制御室311とリターン燃料室320との連通が遮断される。なお、3位置弁300の弁体303は、後述する、小径ピストン340、大径ピストン350、及びピエゾスタック360等により弁体移動方向下側に駆動されて、弁体303の環状突出部305と第7ボデーB7のシート面310が離間する。
図5に示すように、3位置弁300の弁体303が第6ボデーB6の弁座306から離間しており、且つ3位置弁300の弁体303の環状突出部305が、第7ボデーB7のシート面310に当接して着座している場合、第1制御室311とリターン燃料室320との間における液体燃料の流通は遮断されると共に、第1制御室311と第2制御室312は連通する。すなわち、3位置弁300の第1ポートAと第2ポートBは、連通しており、且つ第1ポートA及び第2ポートBは、リターン燃料ラインR1と連通が遮断される。なお、以下の説明において、3位置弁300の弁体303が第6ボデーB6の弁座306から離間しており、且つ弁体の環状突出部305が第7ボデーB7のシート面310に当接している状態を「ゼロリフト」と記す。3位置弁300の弁体を「ゼロリフト」に操作することで、3位置弁300の弁体303の位置を、第1ポートAとリターン燃料ラインR1との連通を遮断すると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通を遮断する「第1位置」P1にすることができる。
図6に示すように、3位置弁300の弁体303が第6ボデーB6の弁座306から離間しており、且つ3位置弁300の弁体303の環状突出部305が、第7ボデーB7のシート面310から離間している場合、第1制御室311と第2制御室312が連通しており、且つ第1制御室311とリターン燃料室320が連通する。すなわち、3位置弁300の第1ポートAと第2ポートBが連通しており、且つ第1ポートA及び第2ポートBが、リターン燃料ラインR1と連通する。なお、以下の説明において、3位置弁300の弁体303が第6ボデーB6の弁座306から離間しており、且つ弁体の環状突出部305が第7ボデーB7のシート面310からも離間している状態を「中間リフト」と記す。3位置弁300の弁体303を「中間リフト」に操作することで、3位置弁300の弁体303の位置を、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると共に、第2ポートBとリターン燃料ラインR1とを連通させる「第2位置」P2にすることができる。
図7に示すように、3位置弁300の弁体303が第6ボデーB6の弁座306に当接して着座している場合、すなわち、弁体の環状突出部305と、第7ボデーB7のシート面310が離間している場合、当該シート面310と弁体の環状突出部305との間を通って、第1制御室311とリターン燃料室320が連通する。すなわち、3位置弁300の第1ポートAがリターン燃料ラインR1と連通する。この状態においては、上述したように、第1制御室311と第2制御室312との間における液体燃料の流通は、遮断される。このため、3位置弁300の第2ポートBは、リターン燃料ラインR1とは連通しなくなり、3位置弁300の弁体303により閉止された状態となる。以下の説明において、3位置弁300の弁体303が、第6ボデーB6の弁座306に着座しており、弁体の環状突出部305がシート面310から離間している状態を、3位置弁300の弁体303の「フルリフト」と記す。3位置弁300の弁体303を「フルリフト」に操作することで、3位置弁300の弁体303の位置を、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通を遮断する「第3位置」P3にすることができる。
次に、3位置弁300の弁体303を操作するための構成について図4を用いて説明する。第7ボデーB7のうち弁体移動方向上側には、当該第7ボデーB7に隣接して第8ボデーB8が設けられており、3位置弁300を駆動する小径ピストン340、大径ピストン350、及びピエゾスタック360は、当該第7ボデーB7及び第8ボデーB8に各部品が収容されている。
第7ボデーB7の内部には、3位置弁300の弁体303の弁体上側端面304に当接して設けられ、後述する大径ピストンの変位に応じて増大する圧力を受けて、弁体移動方向下側に変位する小径ピストン340が設けられている。小径ピストン340のうち弁体移動方向下側の先端が、弁体303の弁体上側端面304に当接する。小径ピストン340より、弁体移動方向上側には、大径ピストン350の弁体移動方向下側への変位に応じて圧力が増大する燃料室である「変位拡大室」345が設けられている。小径ピストン340は、弁体移動方向上側の端面342が、変位拡大室345に面しており、当該変位拡大室345の圧力を受けて、弁体移動方向下側に付勢される。変位拡大室345は、逆止弁380を介して後述する中間圧室410から液体燃料の供給を受けている。
第8ボデーB8の内部には、後述するピエゾスタック360の伸長に応じて弁体移動方向下側に変位することにより、変位拡大室345にある液体燃料を加圧可能な大径ピストン350と、大径ピストン350を弁体移動方向上側に付勢する付勢部材であるコイルスプリング(以下、大径ピストン用スプリングと記す)356が設けられている。
また、第8ボデーB8の内部には、大径ピストン350を弁体移動方向下側に変位させるピエゾスタック360が第8ボデーB8に設けられている。ピエゾスタック360は、複数の圧電素子が積層されて構成されており、燃料噴射装置10用の電子制御装置(以下、単に「ECU」と記す)により、印加される電圧、すなわち供給される電荷量が制御されることにより、当該電荷量に応じて弁体移動方向下側に伸長する。ピエゾスタック360の弁体移動方向下側の端361は、大径ピストン350に当接して設けられており、ピエゾスタック360の伸長量に応じて、大径ピストン350は、弁体移動方向下側に変位する。
また、第8ボデーB8の内部には、大径ピストン用スプリング356を収容する燃料室(以下、大径スプリング収容室と記す)358が設けられている。大径スプリング収容室358は、大径ピストン350の外周を囲うように形成されており、リターン燃料通路R6を介してリターン燃料ラインR1に連通している。大径ピストン350の外周と第8ボデーB8との間には、Oリング359が設けられており、大径スプリング収容室358にある液体燃料が、ピエゾスタック360側に浸入することを防止している。
変位拡大室345は、第8ボデーB8側すなわち大径ピストン350側に形成された燃料室(以下、大径側変位拡大室と記す)346と、第7ボデーB7側すなわち小径ピストン340側に形成された燃料室(以下、小径側変位拡大室と記す)344から構成されている。大径側変位拡大室346の弁体移動方向(すなわち大径ピストン350が変位する方向)に直交する断面の断面積は、小径側変位拡大室344の断面積に比べて大きく設定されている。以下に、大径側変位拡大室346と小径側変位拡大室344との断面積の比率を、以下に「変位拡大率」と記す。
以上のように構成された3位置弁300は、ピエゾスタック360が伸長して、大径ピストン350を弁体移動方向下側に変位させると、大径側変位拡大室346の液体燃料が加圧され、当該圧力が小径側変位拡大室344に伝達されて、小径ピストン340に弁体移動方向下側の力が作用する。大径ピストン350を弁体移動方向下側に変位させると、大径側変位拡大室346の容積が減少した分、小径側変位拡大室344の容積が増大して、小径ピストン340を弁体移動方向下側に変位させることができる。つまり、小径ピストン340の変位すなわち3位置弁300の弁体303の変位を、変位拡大率の分だけ、大径ピストン350の変位すなわちピエゾスタック360の伸長量に比べて増大させることができる。
また、第6ボデーB6の内部には、上述した変位拡大室345に液体燃料を供給する中間圧室410の圧力を所定の圧力に調圧する圧力制御弁(以下、中間圧生成弁と記す)400が設けられている。中間圧生成弁400は、液体燃料供給ラインF1の圧力に比べて低く、且つリターン燃料ラインR1の圧力に比べて高い圧力(以下、中間圧と記す)に調圧する。本実施形態において、中間圧は、例えば、約1MPaに設定されている。
中間圧生成弁400は、略円柱状をなす弁体404と、当該弁体404を弁体移動方向下側に付勢するコイルスプリング420とを有している。第6ボデーB6には、当該コイルスプリング420を収容するスプリング室422が形成されている。当該スプリング室422は、リターン燃料通路R7、リターン燃料室320を介して、リターン燃料ラインR1に連通している。
また、第6ボデーB6には、中間圧生成弁400の弁体404に対して、スプリング室422とは反対側(すなわち弁体移動方向下側)には、逆止弁380を介して変位拡大室345に中間圧に調圧された燃料を供給可能な燃料室である「中間圧室」410が形成されている。なお、以下の説明において、中間圧生成弁400により中間圧に調圧され、中間圧室410と連通する液体燃料通路を、特に「中間圧通路」と記す。中間圧室410は、第6ボデーB6及び第7ボデーB7に形成された中間圧通路M1及び液体燃料通路F11を介して液体燃料供給ラインF1と連通している。
中間圧通路M1と液体燃料通路F11との間には、中間圧ピン430が嵌挿されている。中間圧室410には、液体燃料供給ラインF1にある液体燃料が、中間圧通路M1と中間圧ピン430との嵌め合い隙間を通って中間圧通路M1に流れ出て、中間圧室410に供給される。
また、第6ボデーB6及び第7ボデーB7には、上述した変位拡大室345と中間圧室410とを連通させる中間圧通路M3が形成されている。変位拡大室345と中間圧室410とを連通させる中間圧通路M3の変位拡大室345側の端には、中間圧室410から変位拡大室345に向かう方向にのみ液体燃料の流れを許す逆止弁380(チェックバルブ)が設けられている。変位拡大室345の圧力が、中間圧を下回るときに、中間圧室410からの液体燃料が、逆止弁380を通って変位拡大室345に供給される。
加えて、第6ボデーB6には、中間圧室410と、上述した3位置弁300の弁体303の弁体移動方向下側に形成されたスプリング収容室333とを連通させる中間圧通路M4が形成されている。スプリング収容室333は、中間圧に調圧された液体燃料の供給を受ける。スプリング収容室333の中間圧を受けて、3位置弁300の弁体303には、弁体移動方向上向きの力が作用する。
中間圧生成弁400の弁体404は、スプリング室422側(すなわち弁体移動方向上側)において、弁体404の径方向外側に突出して、第6ボデーB6に形成された弁座401に当接する部分(以下、上側突出部と記す)402と、上側突出部402より中間圧室410側(すなわち弁体移動方向下側)に設けられ、第6ボデーB6に形成されたシリンダ穴に摺接する部分(以下、下側ピストン部と記す)406とを有している。下側ピストン部406とシリンダ穴とのには数μmの隙間(クリアランス)が設定されている。なお、中間圧生成弁400において、第6ボデーB6のうち、上側突出部402が当接する弁座401となる部分を、以下の説明において「シート部」401と記す。
下側ピストン部406は、略円柱状をなしており、その外周壁には、全周に亘って環状の溝(以下、外周溝と記す)407が形成されている。加えて、下側ピストン部406の外周壁には、弁体移動方向に延びて、外周溝407と中間圧室410とを連通させる溝(以下、縦溝と記す)が形成されている。つまり、外周溝407は、縦溝408を介して中間圧室410と連通している。
中間圧生成弁400において、下側ピストン部406と上側突出部402との間であって、当該弁体404と第6ボデーB6との間には、燃料室(以下、第2中間圧室と記す)412が設けられている。中間圧生成弁400の弁体404の上側突出部402が第6ボデーB6のシート部401に当接している(着座している)場合、第2中間圧室412とスプリング室422との連通は、遮断されており、且つ第2中間圧室412と、外周溝407及び縦溝408との間の連通も遮断されている。
中間圧室410の圧力が、所定圧力(例えば、1MPa)を上回り、中間圧生成弁400の弁体404に作用する力が、コイルスプリング420の付勢力を上回ると、当該弁体404は、弁体移動方向上側に変位し、弁体の上側突出部402と第6ボデーB6のシート部401が離間すると共に、第2中間圧室412と外周溝407が連通する。このとき、中間圧室410は、縦溝408、外周溝407、第2中間圧室412を介して、スプリング室422と連通するため、中間圧室410にある液体燃料は、スプリング室422に流出する。スプリング室422に流出した液体燃料は、リターン燃料室320を経てリターン燃料ラインR1に戻される。これにより、中間圧室410、及び当該中間圧室410に連通する中間圧通路の圧力は、その圧力変動が抑制されると共に、所定の中間圧に保たれる。
次に、本実施形態に係る燃料噴射装置10の動作について、図1及び図5〜図7を用いて説明する。
図1に示すように、燃料噴射装置10は、3位置弁300の弁体303が、第1位置P1(図5参照)又は第3位置P3(図7参照)に操作された場合、第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通が遮断される。すなわち第2ポートBが閉止された状態となる。この場合、第2制御弁200において、制御圧力室240の圧力は、液体燃料供給ラインF1の圧力となり、加圧室270、制御圧力室240、制御室206、及び高圧室208の圧力は、等しくなる。低圧側シート230の開口断面積が、第2ピストン220の小径部222の断面積に比べて大きく設定されているため、第2ピストン220及び第2弁体202は、燃料圧力により軸方向上向きに付勢されて、第2弁体202が低圧側シート230に当接し、制御室206と高圧室208が連通する。これにより、液体燃料供給ラインF1に連通する減圧開弁室90は、リターン燃料ラインR1との連通が遮断され、液体燃料供給ラインF1の圧力を受けて加圧されて、液体燃料用ノズルニードル20は、リフトせずに着座する。
一方、3位置弁300の弁体303が、第2位置P2(図6参照)に操作された場合、第2ポートBとリターン燃料ラインR1が連通する。すなわち第2ポートBが開放された状態となる。この場合、第2制御弁200において、制御圧力室240は、液体燃料供給ラインF1の圧力から減圧されて、第2ピストン220に作用する軸方向上向きの力が減少する。これにより、第2ピストン220が、第2弁体202を軸方向下向きに操作して、低圧側シート230と面積が等しい高圧側シート232に当接させて、制御室206と低圧室204が連通する。これにより、液体燃料供給ラインF1に連通する減圧開弁室90は、さらに、リターン燃料ラインR1と連通することで減圧されて、液体燃料用ノズルニードル20は、リフトする。
また、燃料噴射装置10は、3位置弁300の弁体303が、第1位置P1(図5参照)に操作された場合、第1ポートA及び第2ポートBは、双方共にリターン燃料ラインR1との連通が遮断される。すなわち第1ポートAと第2ポートBが双方共に閉止された状態となる。この場合、第1制御弁100において、第1制御圧力室150及び第2制御圧力室160の圧力は、液体燃料供給ラインF1の圧力となり、加圧室170、第1制御圧力室150、第2制御圧力室160、及び高圧室108の圧力は等しくなる。第1ピストン120の小径部122の断面積が、高圧側シート132の開口断面積より大きく設定されているため、加圧ピストン140、第1ピストン120及び第1弁体101は、燃料圧力により軸方向下向きに付勢されて、第1弁体101が高圧側シート132に当接して、制御室106と低圧室104が連通する。これにより、リターン燃料ラインR1に連通する加圧開弁室60は、液体燃料供給ラインF1との連通が遮断されており、リターン燃料ラインR1の圧力に維持(すなわち減圧)されて、気体燃料用ノズルニードル15は、リフトせずに着座する。
加えて、3位置弁300の弁体303が、第2位置P2(図6参照)に操作された場合、第1ポートA及び第2ポートBは、双方共にリターン燃料ラインR1と連通する。すなわち第1ポートAと第2ポートBが双方共に開放された状態となる。この場合、第1制御弁100において、第1制御圧力室150及び第2制御圧力室160の圧力は、液体燃料供給ラインF1の圧力から減圧される。加圧ピストン140の断面積が第1ピストン120の小径部の断面積と略等しく、且つ高圧側シート132の開口断面積に比べて大きく設定されているため、加圧ピストン140、第1ピストン120、及び第1弁体101は、燃料圧力により軸方向下向きに付勢されて、第1弁体101が高圧側シート132に当接し、制御室106と低圧室104が連通する。これにより、リターン燃料ラインR1に連通する加圧開弁室60は、液体燃料供給ラインF1との連通が遮断されており、リターン燃料ラインR1の圧力に維持(すなわち減圧)されて、気体燃料用ノズルニードル15は、リフトせずに着座する。
一方、3位置弁300の弁体303が、第3位置P3(図7参照)に操作された場合、第1ポートAとリターン燃料ラインR1が連通すると共に、第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通が遮断される。すなわち第1ポートAが開放された状態となり、且つ第2ポートBが閉止された状態となる。この場合、第1制御弁100において、第1制御圧力室150の圧力は、液体燃料供給ラインF1から減圧されると共に、第2制御圧力室160の圧力は、液体燃料供給ラインF1の圧力となる。低圧側シート130の開口断面積が、高圧側シート132の開口断面積に略等しく設定されており、且つ第1ピストン120の小径部122の断面積が、加圧ピストン140の断面積と略等しく設定されているため、加圧ピストン140、第1ピストン120、及び第1弁体101は、燃料圧力により軸方向上向きに付勢されて、第1弁体101が低圧側シート130に当接し、制御室106と高圧室108が連通する。これにより、リターン燃料ラインR1に連通する加圧開弁室60は、液体燃料供給ラインF1と連通して、加圧されて、気体燃料用ノズルニードル15は、リフトする。
このようにして、燃料噴射装置10は、3位置弁300の弁体303が、第1位置P1に操作された場合は、気体燃料用ノズルニードル15と、液体燃料用ノズルニードル20は、双方共にリフトせずに着座する。また、3位置弁300の弁体303が、第2位置P2に操作された場合は、気体燃料用ノズルニードル15が着座した状態で、液体燃料用ノズルニードル20がリフトする。また、3位置弁300の弁体303が、第3位置P3に操作された場合は、液体燃料用ノズルニードル20が、気体燃料用ノズルニードル15の底部15に形成されたバルブシート14に着座した状態で、気体燃料用ノズルニードル15がリフトする。
以上に説明したように本実施形態に係る燃料噴射装置10は、低圧側通路(リターン燃料ラインR1)に連通する加圧開弁室60が、高圧側通路(液体燃料供給ラインF1)に連通することにより加圧されて第1ノズルニードル(気体燃料用ノズルニードル15)がリフトし、且つ高圧側通路(液体燃料供給ラインF1)に連通する減圧開弁室90が、低圧側通路(リターン燃料ラインR1)に連通することにより減圧されて第2ノズルニードル(液体燃料用ノズルニードル20)がリフトするものである。なお、燃料噴射装置10は、第1ノズルニードルである気体燃料用ノズルニードル15がリフトすることで、第1噴孔である気体燃料用噴孔11から第1燃料である気体燃料を噴射し、第2ノズルニードルである液体燃料用ノズルニードル20がリフトすることで、第2噴孔である液体燃料用噴孔12から液体燃料を噴射する。
燃料噴射装置10は、加圧開弁室60と液体燃料供給ラインF1とを連通させて加圧開弁室60を加圧する加圧位置と、加圧開弁室60と液体燃料供給ラインF1との連通を遮断して加圧開弁室60を減圧する減圧位置との、いずれかに一方に第1弁体101が操作されることで、加圧開弁室60の加圧/減圧を制御可能な第1制御弁100と、減圧開弁室90とリターン燃料ラインR1との連通を遮断して減圧開弁室を加圧する加圧位置と、減圧開弁室90とリターン燃料ラインR1とを連通させて減圧開弁室を減圧する減圧位置との、いずれか一方に第2弁体202が操作されることで、減圧開弁室90の加圧/減圧を制御可能な第2制御弁200とを有している。
第1制御弁100は、液体燃料供給ラインF1に(常時)連通しており、且つ第1ポートAが開放されている場合に当該第1ポートAからリターン燃料ラインR1に連通する第1制御圧力室150と、液体燃料供給ラインF1に(常時)連通しており、且つ第2ポートBが開放されている場合に第2ポートBからリターン燃料ラインR1に連通する第2制御圧力室160と、第1制御圧力室150と第2制御圧力室160の圧力変化に応じて第1弁体101を操作可能な第1ピストン120とを備えている。第1制御弁100は、第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1が連通し、且つ第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1との連通が第2ポートBにおいて遮断された場合に、第1弁体101が加圧位置にあり、一方、第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1との連通が第1ポートAにおいて遮断され、且つ第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1との連通が第2ポートBにおいて遮断された場合と、第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1が連通し、且つ第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1が連通する場合に、第1ピストン120が第1弁体101を減圧位置に操作するよう構成されている。
第2制御弁200は、液体燃料供給ラインF1に(常時)連通しており、且つ第2ポートBが開放されている場合に第2ポートBからリターン燃料ラインR1に連通する制御圧力室240と、制御圧力室240の圧力変化に応じて第2弁体202を操作可能な第2ピストン220とを備えている。第2制御弁200は、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1との連通が第2ポートBにおいて遮断された場合に、第2弁体202が加圧位置にあり、一方、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1が連通する場合に、第2ピストン220が第2弁体202を減圧位置に操作するよう構成されている。
このように構成された燃料噴射装置10は、第1ポートA及び第2ポートBを、第1制御弁100及び第2制御弁200とは別のバルブ等により双方共に閉止することにより、第1制御弁100においては、第1制御圧力室150及び第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1との連通が遮断され、第1制御圧力室150と第2制御圧力室160は、液体燃料供給ラインF1の圧力となり、第1ピストン120が第1弁体101を減圧位置に操作する。一方、第2制御弁200においては、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1との連通が遮断されて、制御圧力室240は、液体燃料供給ラインF1の圧力となり、当該圧力を受けて第2弁体202が加圧位置となる。これにより、減圧開弁室90を加圧して液体燃料用ノズルニードル20をリフトさせない状態にする、すなわち着座させると共に、加圧開弁室60を減圧して気体燃料用ノズルニードル15を着座させることができる。
一方、燃料噴射装置10は、第1ポートA及び第2ポートBを双方共に開放することにより、第1制御弁100においては、第1制御圧力室150及び第2制御圧力室160は、リターン燃料ラインR1と連通して、液体燃料供給ラインF1の圧力から減圧されて、第1ピストン120が第1弁体101を減圧位置に操作する。一方、第2制御弁200においては、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1が連通して、制御圧力室240は、液体燃料供給ラインF1の圧力から減圧されて、第2ピストン220が第2弁体202を減圧位置に操作する。これにより、加圧開弁室60を減圧して気体燃料用ノズルニードル15を着座させる共に、減圧開弁室90を減圧して液体燃料用ノズルニードル20を(気体燃料用ノズルニードル15に対して)リフトさせることができる。
また、燃料噴射装置10は、第1ポートAを開放すると共に第2ポートBを閉止することにより、第1制御弁100においては、第1制御圧力室150は、リターン燃料ラインR1に連通して減圧され、第2制御圧力室160は、リターン燃料ラインR1との連通が遮断されて、液体燃料供給ラインF1の圧力となり、この場合、第1弁体101は加圧位置となる。一方、第2制御弁200においては、制御圧力室240とリターン燃料ラインR1との連通が遮断され、液体燃料供給ラインF1の圧力となり、第2弁体202は、加圧位置となる。これにより、加圧開弁室60が加圧されて気体燃料用ノズルニードル15がリフトさせることと共に、減圧開弁室90を加圧して液体燃料用ノズルニードル20を(気体燃料用ノズルニードル15に)着座させることができる。
このように本実施形態に係る燃料噴射装置10は、第1ポートAの開放/閉止、すなわち第1制御弁100の第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1(低圧側通路)との連通/遮断と、第2ポートBの開放/閉止、すなわち第1制御弁100の第2制御圧力室160、及び第2制御弁200の制御圧力室240と、リターン燃料ラインR1(低圧側通路)との連通/遮断とを制御するだけで、第1制御弁100による加圧開弁室の加圧/減圧、すなわち第1ノズルニードルとしての気体燃料用ノズルニードル15のリフト/着座と、第2制御弁200による減圧開弁室の加圧/減圧、すなわち第2ノズルニードルとしての液体燃料用ノズルニードル20の着座/リフトとを、それぞれ別個に制御することができる。これにより、燃料噴射装置10は、複数のソレノイド駆動弁を用いることなく、2つのノズルニードルを、それぞれ別個に制御して、気体燃料と液体燃料を、それぞれ異なるタイミングで噴射することができる。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置10は、第1ポートAとリターン燃料ラインR1との連通を遮断すると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通を遮断する第1位置P1と、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1とを連通させる第2位置P2と、第1ポートAとリターン燃料ラインR1とを連通させると共に第2ポートBとリターン燃料ラインR1との連通を遮断する第3位置P3との、いずれかに弁体が操作される3位置弁300をさらに備えるものとした。第1ポートAとリターン燃料ラインR1(低圧側通路)との連通/遮断と、第2ポートBとリターン燃料ラインR1(低圧側通路)との連通/遮断とを、1つの3位置弁を用いるだけで実現することができる。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置10において、第1ノズルニードルは、リフトすることにより気体燃料用噴孔11から気体燃料が噴射される気体燃料用ノズルニードル15であり、第2ノズルニードルは、リフトすることにより液体燃料用噴孔12から液体燃料が噴射される液体燃料用ノズルニードル20であり、高圧側通路は、昇圧された液体燃料を燃料噴射装置10に供給する管路である液体燃料供給ラインF1であり、低圧側通路は、燃料噴射装置10において噴射されなかった液体燃料を燃料タンクに向けて戻す管路であるリターン燃料ラインR1であるものとした。昇圧されて燃料噴射装置10に供給されて液体燃料用噴孔12から噴射される高圧の液体燃料と、液体燃料用噴孔12から噴射されずに燃料噴射装置10から燃料タンク(図示せず)に向けて戻される低圧の液体燃料(リターン燃料)の圧力差を利用して、上述した第1制御弁100の第1弁体101と、第2制御弁200の第2弁体202とをそれぞれ操作することができる。
なお、本実施形態に係る燃料噴射装置10においては、第1ポートAの開放/閉止、すなわち第1制御圧力室150とリターン燃料ラインR1(低圧側通路)との連通/遮断と、第2ポートBの開放/閉止、すなわち第2制御圧力室160とリターン燃料ラインR1との連通/遮断とを、1つの3位置弁の弁***置を切換えることにより、それぞれ制御するものとしたが、第1ポートA及び第2ポートBの開放/閉止を制御する手法は、3位置弁に限定されるものではない。第1ポートA及び第2ポートBの開放/閉止をそれぞれ別個に制御可能な弁機構であれば、本発明に適用することができる。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置10において、第1ノズルニードルは、リフトすることにより気体燃料用噴孔11から気体燃料が噴射される気体燃料用ノズルニードル15であり、第2ノズルニードルは、リフトすることにより液体燃料用噴孔12から液体燃料が噴射される液体燃料用ノズルニードル20であるものとしたが、燃料噴射装置10の態様は、これに限定されるものではない。2つのノズルニードルを備えた燃料噴射装置であれば良く、例えば、第1及び第2ノズルニードルのリフトによりそれぞれ異なる種類の液体燃料を噴射する燃料噴射装置にも本発明を適用することができる。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置10において、低圧側通路は、リターン燃料ラインR1であり、高圧側通路は、液体燃料供給ラインF1であるものとしたが、本発明に係る低圧側通路及び高圧側通路の態様は、これに限定されるものではない。低圧側通路と高圧側通路は、これら通路間の圧力差が、減圧開弁室の加圧/減圧と加圧開弁室の加圧/減圧によりそれぞれ対応するノズルニードルをリフトさせることが可能なものであれば良く、このような圧力差を有する2つの燃料通路(管路)や、2つの油圧通路(管路)を備えた燃料噴射装置であれば、本発明を適用することができる。
10 燃料噴射装置
11 気体燃料用噴孔(第1噴孔)
12 液体燃料用噴孔(第2噴孔)
15 気体燃料用ノズルニードル(第1ノズルニードル、外側ノズルニードル)
20 液体燃料用ノズルニードル(第2ノズルニードル、内側ノズルニードル)
60 加圧開弁室
90 減圧開弁室
100 第1制御弁(加圧開弁室用制御弁)
101 第1弁体(加圧開弁室用制御弁の弁体)
120 第1ピストン
150 第1制御圧力室
160 第2制御圧力室
200 第2制御弁(減圧開弁室用制御弁)
202 第2弁体(減圧開弁室用制御弁の弁体)
220 第2ピストン
240 制御圧力室
300 3位置弁
303 3位置弁の弁体
400 中間圧生成弁
F1 液体燃料供給ライン(高圧側通路)
F2〜F11 液体燃料通路(高圧側通路)
R1 リターン燃料ライン(低圧側通路)
R2〜R5 リターン燃料通路(低圧側通路)

Claims (3)

  1. 低圧側通路に連通する加圧開弁室が、高圧側通路に連通することにより加圧されて第1ノズルニードルがリフトし、且つ高圧側通路に連通する減圧開弁室が、低圧側通路に連通することにより減圧されて第2ノズルニードルがリフトする燃料噴射装置であって、
    加圧開弁室と高圧側通路とを連通させて加圧開弁室を加圧する加圧位置と、加圧開弁室と高圧側通路との連通を遮断して加圧開弁室を減圧する減圧位置との、いずれか一方に第1弁体が操作されて、加圧開弁室の加圧/減圧を制御可能な第1制御弁と、
    減圧開弁室と低圧側通路との連通を遮断して減圧開弁室を加圧する加圧位置と、減圧開弁室と低圧側通路とを連通させて減圧開弁室を減圧する減圧位置との、いずれか一方に第2弁体が操作されて、減圧開弁室の加圧/減圧を制御可能な第2制御弁と、
    を有し、
    第1制御弁は、
    高圧側通路に連通しており、且つ第1ポートが開放されている場合に当該第1ポートから低圧側通路に連通する第1制御圧力室と、
    高圧側通路に連通しており、且つ第2ポートが開放されている場合に当該第2ポートから低圧側通路に連通する第2制御圧力室と、
    第1制御圧力室と第2制御圧力室の圧力変化に応じて第1弁体を操作可能な第1ピストンと、
    を備え、
    第1制御圧力室と低圧側通路が連通し、且つ第2制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断された場合に、第1弁体が加圧位置にあり、
    一方、第1制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断され、且つ第2制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断された場合と、第1制御圧力室と低圧側通路が連通し、且つ第2制御圧力室と低圧側通路が連通する場合に、第1ピストンが第1弁体を減圧位置に操作するよう構成されており、
    第2制御弁は、
    高圧側通路に連通しており、且つ第2ポートが開放されている場合に当該第2ポートから低圧側通路に連通する制御圧力室と、
    制御圧力室の圧力変化に応じて第2弁体を操作可能な第2ピストンと、
    を備え、
    制御圧力室と低圧側通路との連通が遮断された場合に、第2弁体は加圧位置にあり、
    一方、制御圧力室と低圧側通路が連通する場合に、第2ピストンが第2弁体を減圧位置に操作するよう構成されている
    ことを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    第1ポートと低圧側通路との連通を遮断すると共に第2ポートと低圧側通路との連通を遮断する第1位置と、第1ポートと低圧側通路とを連通させると共に第2ポートと低圧側通路とを連通させる第2位置と、第1ポートと低圧側通路とを連通させると共に第2ポートと低圧側通路との連通を遮断する第3位置との、いずれかに弁体が操作される3位置弁を、さらに備える燃料噴射装置。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料噴射装置において、
    第1ノズルニードルは、リフトすることにより気体燃料用噴孔から気体燃料が噴射される気体燃料用ノズルニードルであり、
    第2ノズルニードルは、リフトすることにより液体燃料用噴孔から液体燃料が噴射される液体燃料用ノズルニードルであり、
    高圧側通路は、昇圧された液体燃料を燃料噴射装置に供給する管路である液体燃料供給ラインであり、
    低圧側通路は、燃料噴射装置において噴射されなかった液体燃料を、液体燃料タンクに向けて戻す管路であるリターン燃料ラインである
    燃料噴射装置。
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