JP2010265347A - 難燃性樹脂組成物およびそれを用いた難燃性電線 - Google Patents

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【課題】伸びなどの機械的特性が良好で、しかも発火により燃焼が起こっても燃焼が続くことを阻止できる難燃性電線を提供する。
【解決手段】(I)ベース樹脂100重量部に対し、(II)難燃剤30〜200重量部と、(III)消火剤を内包したマイクロカプセル1〜50重量部と、が配合されてなる絶縁被覆3が導体2を被覆した構成とすることにより、絶縁被覆3の外観ならびに機械的特性が良好で難燃性を高める安全性の高い難燃性電線1を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電線・ケーブルの絶縁体やシースなどの被覆材料として用いられる難燃性樹脂組成物、ならびにその難燃性樹脂組成物で導体を被覆してなる難燃性電線に関する。
近年、高層ビルなどの建築物、発電所、各種プラントなどにおいて用いられる電線・ケーブルの被覆材には難燃性が強く求められている。また、被覆材には、人体に対する影響や機器の腐食の原因となるハロゲン系ガスを発生させないことも要求される。このような被覆材では、難燃剤として比較的多量の水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを配合するため、成形体の機械的特性が低下する問題があった。そこで、熱可塑性樹脂に対して、難燃剤、さらにマイクロカプセル化シリコーンゴムを配合して、伸びなどの機械的特性を向上させたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−222294号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている樹脂組成物は、マイクロカプセル化シリコーンゴムを配合させることにより、伸びなどの機械的特性が向上する反面、難燃性が低下するという問題がある。すなわち、この樹脂組成物は、一旦、発火により燃焼が起きた場合、その燃焼を食い止めることが困難であった。
本発明の目的は、伸びなどの機械的特性が良好で、しかも発火により燃焼が起こっても燃焼が続くことを阻止できる難燃性樹脂組成物およびそれを用いた難燃性電線を実現することにある。
本発明の第1の特徴は、難燃性樹脂組成物であって、(I)ベース樹脂100重量部に対し、(II)難燃剤30〜200重量部と、(III)消火剤を内包したマイクロカプセル1〜50重量部と、が配合されてなることを要旨とする。
ここで、(I)のベース樹脂は、オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、AS樹脂、MBS樹脂、ASA樹脂、PPS樹脂から選ばれることが好ましい。
また、オレフィン系樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、EEA樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)から選ばれることが好ましい。
さらに、難燃剤として、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物や、Intumescent系難燃剤や、リン系難燃剤(リン酸エステル、赤リンなど)の中から用いることができる。
本発明の第2の特徴は、難燃性電線であって、上記難燃性樹脂組成物で導体を被覆してなることを要旨とする。
本発明によれば、伸びなどの機械的特性が良好で、しかも発火により燃焼が起こっても燃焼が続くことを阻止できる難燃性樹脂組成物およびそれを用いた難燃性電線を実現することができる。
本発明の実施の形態に係る難燃性電線を示す断面図である。 実施例1〜4の配合比率および試験結果を示す図である。 実施例5〜11の配合比率および試験結果を示す図である。 実施例12〜18の配合比率および試験結果を示す図である。 比較例1〜6の配合比率および試験結果を示す図である。 比較例7〜10の配合比率および試験結果を示す図である。
以下、本発明に係る難燃性樹脂組成およびそれを用いた難燃性電線について詳細に説明する。
[難燃性樹脂組成]
本発明は、難燃性樹脂組成物であって、(I)ベース樹脂100重量部に対し、(II)難燃剤30〜200重量部と、(III)消火剤を内包したマイクロカプセル1〜50重量部と、が配合されてなることを特徴とする。
(I)ベース樹脂
ベース樹脂は、オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、AS樹脂、MBS樹脂、アクリロニトリル・アクリル酸メチル・スチレン(ASA)樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂から選ばれることが好ましい。
(オレフィン系樹脂)
また、オレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、オクテン−1、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1などのαオレフィンの単独重合体またはそれらの相互共重合体である。より具体的には、オレフィン系樹脂としては、高、中、低密度・超低密度ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン−1などの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1などの他のαオレフィンとの共重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸および/またはそのアルキルエステル共重合体などを挙げることができる。
さらに、オレフィン系樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体(EEA)などや、これら単独または2種類以上を混合して用いてもよい。
ポリプロピレン(PP)は、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とする他のαオレフィンとのブロック共重合体あるいはランダム共重合体などの公知のポリプロピレン(共)重合体を用いることができる。
エチレン−ビニルエステル共重合体は、エチレンを主成分とするプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単量体との共重合体である。これらの中では、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましい。
上述した、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸および/またはそのアルキルエステル共重合体としては、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、およびそれらのアミド、イミドなどを挙げることができる。これらの中では、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体などを挙げることができ、特にエチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)が好ましい。
(II)難燃剤
難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物や、Intumescent系難燃剤や、リン系難燃剤(リン酸エステル、赤リンなど)の中から用いることができる。本発明では、伸びなどの機械的特性が良好で、しかも難燃性を有する難燃性樹脂組成とするために、ベース樹脂100重量部に対し、難燃剤の配合割合を30〜200重量部としている。
(III)消火剤を内包したマイクロカプセル
マイクロカプセルのカプセル壁材料としては、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フュームドシリカなどを用いることができる。なお、マイクロカプセルの粒径は、10μm以下が好ましい。その理由は、マイクロカプセルの粒径を10μm以下とすることにより、樹脂内でのマイクロカプセルの分散性が良好であることと、マイクロカプセルの粒径が大きいと樹脂の機械的特性(引張特性)が低下してしまう傾向が見られるからである。消火剤としては、粉末の炭酸水素ナトリウムや炭酸水素カリウムなどを液体として界面活性剤に多糖類やリン酸塩などを配合したリン酸系の中性強化液などを用いる。本発明では、伸びなどの機械的特性が良好で、しかも高い難燃性を実現するために、ベース樹脂100重量部に対して、消火剤を内包したマイクロカプセルを1〜50重量部配合している。
上述のように、本発明の難燃性樹脂組成は、(I)ベース樹脂100重量部に対し、(II)難燃剤30〜200重量部と、(III)消火剤を内包したマイクロカプセル1〜50重量部を配合してなり、必要に応じて充填剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤などを配合してなる。
上記構成の難燃性樹脂組成では、押出成形の際に要求される伸びなどの機械的特性が良好で、しかも発火により燃焼が起こっても燃焼が続くことを阻止できる。
[難燃性電線]
図1は、本発明の実施の形態に係る難燃性電線1を示す断面図である。図1に示すように、この難燃性電線1は、複数本の導体2の束を、上記難燃性樹脂組成物からなる絶縁被覆3で被覆して構成される。上記難燃性樹脂組成物は、押出成形に際して伸びなどの機械的特性が良好であるため、導体2を被覆した状態で絶縁被覆3の外観が良好であり、電線としての信頼性が高い。
[実施例]
以下、本発明の実施例、比較例について図2〜図6を用いて具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例、比較例で用いた配合樹脂および配合材料]
○(I)オレフィン系樹脂
エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体(EEA):商品名A−1100(日本ポリエチレン株式会社製)
○(IIa)第1の難燃剤
水酸化マグネシウム:商品名キスマ5A(協和化学株式会社製)
○(IIb)第2の難燃剤
水酸化アルミニウム:商品名ハイジライト421(昭和電工化学株式会社製)
○(III)消火剤を内包したマイクロカプセル
炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル
○酸化防止剤
IRGANOX1010(チバスペシャルティ・ケミカルズホールディングインコーポレーテッド製)
(試験法)
○難燃性(60°傾斜試験)
ケーブルを所定の長さに切断した試料をJIS C 3005(傾斜)に準拠して試験した。完成品から採取した長さ300mmの試料を水平に対して約60°傾斜させて支持し、試料の下端から約20mmの位置に還元炎の先端を30秒以内で燃焼するまで当て、炎を静かに取り去った後、試料の燃焼の程度を調べる。すなわち、炎を静かに取り去った後、消炎するまでの時間を調べたものである。その目標となる値は60秒以下である。したがって、目標値である60秒以内に消火した場合を○とし、60秒を越えて消火した場合を×とした。
○酸素指数
JIS K 7201に準拠し、試料の酸素指数による燃焼性を評価する酸素指数方式燃焼性試験機を用い、燃焼カラム内に垂直に支持された小試験片が有炎燃焼を維持できる酸素と窒素の混合ガスの最小酸素濃度(酸素指数)を測定した。
○外観
押出成形を経て作製された難燃性電線の絶縁被覆3の外観を観察して、良好な場合を○とし、亀裂などが生じている場合を×とした。
以下、本発明の具体的な実施例を説明するともに、実施例と比較例とを比較する。実施例1〜18、比較例1〜6は、図2〜図6に示した配合で材料をブレンドした後、200℃で溶融混練して押出成型機で押出成形を行って絶縁被覆を被覆し、図1に示した構造の難燃性電線を製造した。なお、実施例1〜18、比較例1〜6の全ての例において酸化防止剤の配合割合は1重量部とした。図2〜図6には、上記難燃性(60°傾斜試験)、酸素指数、外観評価の結果も合わせて記載する。
(実施例1〜3)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を30重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を、1重量部、25重量部、50重量部と振った。
(実施例4〜6)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIb)難燃剤(水酸化アルミニウム)を30重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を、1重量部、25重量部、50重量部と振った。
(実施例7〜9)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を100重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を、1重量部、25重量部、50重量部と振った。
(実施例10〜12)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIb)難燃剤(水酸化アルミニウム)を100重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を、1重量部、25重量部、50重量部と振った。
(実施例13〜15)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を200重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を、1重量部、25重量部、50重量部と振った。
(実施例16〜18)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIb)難燃剤(水酸化アルミニウム)を200重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を、1重量部、25重量部、50重量部と振った。
(比較例1)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を10重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例2)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIb)難燃剤(水酸化アルミニウム)を10重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例3)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を30重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例4)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を100重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例5)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIb)難燃剤(水酸化アルミニウム)を100重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例6)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を200重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例7)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を250重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例8)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIb)難燃剤(水酸化アルミニウム)を250重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0重量部とした。
(比較例9)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を30重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を0.5重量部とした。
(比較例10)
(I)オレフィン系樹脂100重量部に対して、(IIa)難燃剤(水酸化マグネシウム)を30重量部とし、(III)マイクロカプセル化消火剤(炭酸水素ナトリウム含有マイクロカプセル)を100重量部とした。
図2〜図6に示した結果から、オレフィン系樹脂100重量部に対して、難燃剤が30〜200重量部の範囲であることが好ましいことが判る。以下、実施例1と比較例9とを比較検討する。マイクロカプセル化消火剤が1重量部である実施例1は難燃性(60°傾斜試験)、酸素指数、外観評価の全てで良好な結果が得られるが、比較例9では、実施例1の配合において、マイクロカプセル化消火剤を0.5重量部に変えただけで、難燃性(60°傾斜試験)が×であり、酸素指数も19.2と低くなっている。このことから、難燃剤を30重量部未満にすることは好ましくないことが判る。
また、難燃剤の配合比率の上限は、実施例13と比較例6と比較例7とを比較検討する。すなわち、実施例13では、オレフィン系樹脂100重量部、(IIa)難燃剤200重量部、マイクロカプセル化消火剤1重量部の配合で、難燃性(60°傾斜試験)、酸素指数、外観評価で良好な結果が得られる。これに対して、実施例13の配合からマイクロカプセル化消火剤のみを取り除いた配合の比較例6においても、難燃性(60°傾斜試験)、酸素指数、外観評価で良好な結果が得られる。しかし、比較例7のように、実施例13の配合より(IIa)難燃剤を50重量部増やして250重量部とすると、外観評価が悪化して×となる。また、比較例8においては、(IIb)難燃剤を250重量部とする配合で、比較例7と同程度の結果を示している。したがって、難燃剤の配合比率の上限は、200重量部辺りとなる。
マイクロカプセル化消火剤(消火剤を内包したマイクロカプセル)の配合比率の下限を考察する。比較例9は、オレフィン系樹脂100重量部、(IIa)難燃剤30重量部、マイクロカプセル化消火剤0.5重量部という配合で、難燃性(60°傾斜試験)が×であるが、実施例1ではマイクロカプセル化消火剤が1.0重量部になっただけで、難燃性(60°傾斜試験)が良好な結果となる。したがって、マイクロカプセル化消火剤の配合比率の下限は1重量部となる。
マイクロカプセル化消火剤の配合比率の上限は、比較例10のように100重量部の配合比率となると外観評価が悪化することから100重量部以下であることが判る。これに加えて、実施例3、6、9、12、15、18が諸条件でマイクロカプセル化消火剤50重量部で良好な結果となっていることを考慮すると、マイクロカプセル化消火剤の配合比率は、100重量部以下で好ましくは50重量部以下であるといえる。
本発明は、電線・ケーブルやその絶縁被覆などの絶縁材料などの製造分野で利用できる。
1…難燃性電線
2…導体
3…絶縁被覆

Claims (5)

  1. (I)ベース樹脂100重量部に対し、
    (II)難燃剤30〜200重量部と、(III)消火剤を内包したマイクロカプセル1〜50重量部と、が配合されてなることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記(I)ベース樹脂は、オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、AS樹脂、MBS樹脂、ASA樹脂、PPS樹脂から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記オレフィン系樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、EEA樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)から選ばれることを特徴とする請求項2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記難燃剤として、水酸化マグネシウムおよび/または水酸化アルミニウムを用いること特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物を押出成形して、導体を被覆してなることを特徴とする難燃性電線。
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