JP2010260817A - 4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造法 - Google Patents
4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの新規な製造方法を提供する。
【解決手段】4,5−ジアルキル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンにフッ素化剤を反応させることを特徴とする4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】4,5−ジアルキル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンにフッ素化剤を反応させることを特徴とする4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造方法に関する。
エチレンカーボネート(=1,3−ジオキソラン−2−オン)は、二次電池やキャパシタなどの電気化学デバイスに用いる電解液の溶媒として汎用されている。
さらに充放電サイクル特性や電流効率などに優れる点からフッ素化されたエチレンカーボネートが注目されており、ジフルオロエチレンカーボネート(4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)などが知られており(特許文献1)、モノフルオロエチレンカーボネートをフッ素化する製造法が提案されている。
フッ素化は置換エチレンカーボネートについても記載されており(特許文献2〜3)、特許文献2には非常に広範囲の一般式が提案されており、その例示化合物も多数列挙されているが、実際に実施例で使用されているフッ素化エチレンカーボネートはモノフルオロエチレンカーボネートおよびジフルオロエチレンカーボネートだけである。
特許文献3には、デンドライトの形成を抑制する効果があるとして、置換基としてメチル基を有するフルオロエチレンカーボネートが記載されている。しかし、この特許文献3でも実施例で実際に使用されているフッ素化エチレンカーボネートは1−メチル−2,2−ジフルオロエチレンカーボネート(=4,4−ジフルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン)1つだけであり、またジアルキル体の製造法については記載されていない。
ところで二フッ化カルボニルとジケトン化合物の反応で得られる反応生成物はtrans−体とcis−体の混合物であり、これらの異性体は分別蒸留で分けている。
また、電解液に用いる場合、trans−体が化合物の安定性がよく、粘性も低い点から特に好ましく、trans−体を直接合成できれば、処理工程を少なくでき、コスト面で有利となる。
本発明は、式(2):
(式中、R1およびR2は同じかまたは異なり、いずれもフッ素原子を有していてもよくエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基)で示される4,5−ジアルキル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンにフッ素化剤を反応させることを特徴とする式(1):
(式中、R1およびR2は式(2)と同じ)で示される4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造法に関する。
本発明によれば、式(1A):
(式中、R1およびR2は同じかまたは異なり、いずれもフッ素原子を有していてもよくエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基)で示されるtrans−4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを高収率で選択的に合成することができる。
フッ素化剤としては、フッ素ガスが後処理が簡単である点で有利であることから好ましい。
本発明の製造方法によれば、4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの新規な製造方法を提供でき、さらにはtrans−体を選択的に合成できる。
本発明の製造方法における出発物質である式(2):
(式中、R1およびR2は同じかまたは異なり、いずれもフッ素原子を有していてもよくエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基)で示される4,5−ジアルキル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンは、たとえば特開昭62−53983号公報に記載されている公知化合物であり、たとえばつぎの方法で製造できる。
式(3a):
で示される二塩化カルボニル(ホスゲン)、または式(3b):
で示されるトリクロロメチルクロロホルメート(トリホスゲン)と、式(4):
(式中、R1およびR2は式(2)と同じ)で示される化合物を塩基の存在下に反応させて式(5):
(式中、R1およびR2は式(2)と同じ)で示される4,5−ジアルキル−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを合成する。
この反応は塩基の存在下に溶媒中で定量的に進行する。
塩基としては任意の無機塩基、有機塩基が使用できるが、特にジメチルピリジン、ジメチルアニリン、ピリジン、トリエチルアミンなどの3級アミンのほか、1級アミン、2級アミンなどが好ましい。
溶媒としては有機溶媒が好ましく、たとえばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、グライム系溶媒、アセトニトリル、アセトン、トルエン、酢酸エチルなどの極性溶媒などが例示できる。
反応は、反応温度0〜40℃で、大気圧または加圧条件下で充分に進行する。なお、反応条件については、フッ素化エチレンカーボネートを合成する反応条件(たとえばSYNTHETIC COMMUNICATIONS,23(6),pp847-853(1993)またはJournal of Fluorine Chemistry,120,pp105-110(2003)に記載の条件)も採用できる。
4,5−ジアルキル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンは、ついで4,5−ジアルキル−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを塩基の存在下に脱HCl化することにより製造できる。
脱HCl反応の条件としては、たとえば上記の塩基の存在下に加熱(たとえば160℃にて3時間)するといった条件が採用できる(特開昭62−53983号公報参照)。
本発明において、R1およびR2は炭素数1〜4のエーテル結合を有していてもよいアルキル基または含フッ素アルキル基である。アルキル基の炭素数は得られるカーボネートの粘性が低い点から4まで、特に1〜3である。R1およびR2は同じでも異なっていてもよい。
出発物質(2)と反応させるフッ素化剤としては、フッ酸、フッ素ガスのほか、式:MF(式中、Mはアルカリ金属原子または4級アンモニウムカチオン)で示される化合物が好ましく例示できる。MFは具体的には、KF、NaF、CsF、LiF、4級アンモニウムカチオンとフルオロアニオンとの化合物などがあげられる。これらのうち、後処理が簡単である点で有利なことからフッ素ガスが好ましい。フッ素ガスは窒素ガスなどの不活性ガスで希釈して用いてもよい。
フッ素化反応は、有機溶媒中で行うことが好ましい。有機溶媒としては、たとえばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、グライム系溶媒、アセトニトリル、アセトン、トルエン、酢酸エチルなどの極性溶媒などが例示できる。
反応温度は−20〜0℃の範囲でよい。
本発明の製造方法の特徴は、式(1):
(式中、R1およびR2は式(2)と同じ)で示される4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとして、式(1A):
(式中、R1およびR2は同じかまたは異なり、いずれもフッ素原子を有していてもよくエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基)で示されるtrans−4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが高収率で高選択率(trans−体選択率:70〜90%、さらには80〜90%、特に85〜90%)に合成できることである。
またさらに、得られた高選択率でtrans−体を含む生成物を分別蒸留に供することにより、trans−体の純度を99.5GC%(ゲルクロマロトグラフィ純度)以上にまで向上させることができる。
式(1)で示される4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、特に式(1A)で示されるtrans−4,5−ジアルキル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンは、リチウム二次電池の電極(正極または負極)に安定な保護被膜を形成させる効果を有しており、非水電解液の添加剤として有用である。
つぎに実施例をあげて本発明の製造法を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例で使用した分析方法はつぎのものである。
(1)NMR
装置:BRUKER製のAC−300
測定条件:
19F−NMR:282MHz(トリフルオロメチルベンゼン=−62.3ppm)
1H−MNR:300MHz(トリフルオロメチルベンゼン=7.51ppm)
装置:BRUKER製のAC−300
測定条件:
19F−NMR:282MHz(トリフルオロメチルベンゼン=−62.3ppm)
1H−MNR:300MHz(トリフルオロメチルベンゼン=7.51ppm)
(2)trans−体の選択率(%)
19F−NMRのデータから、trans−体とcis−体の積分値の比率によって決定する。
19F−NMRのデータから、trans−体とcis−体の積分値の比率によって決定する。
(3)trans−体の純度(GC%)
ガスクロマトグラフィ(GC)により測定する。
ガスクロマトグラフィ(GC)により測定する。
装置:(株)島津製作所製のGC−17A
カラム:DB624(Length60、I.D 0.32、Film1.8μm)
測定条件:100℃で5分間保持後、10℃/分で230℃に昇温
カラム:DB624(Length60、I.D 0.32、Film1.8μm)
測定条件:100℃で5分間保持後、10℃/分で230℃に昇温
参考例1(4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンの合成)
3−ヒドロキシ−2−ブタノン50gを窒素雰囲気下に95℃に加熱し、1時間撹拌した。室温に冷却後、75mLのジクロロメタンと53.9gのピリジンを加えた。反応溶液が10℃を超えないようにしながらトリホスゲン/ジクロロメタン溶液(67.5g/125mL)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応終了後、1N塩酸400mLを用いてクエンチし、つづいて1N塩酸200mLで洗浄し、さらに純水200mLで洗浄した。得られた4,5−ジメチル−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを含む有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ別後、エバポレータにて減圧濃縮した。濃縮液を160℃で3時間加熱撹拌して脱HCl化した後、室温に冷却し、ヘキサンを200mL加えて再結晶させ、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを68.4g得た(収率80%、純度97GC%)。
3−ヒドロキシ−2−ブタノン50gを窒素雰囲気下に95℃に加熱し、1時間撹拌した。室温に冷却後、75mLのジクロロメタンと53.9gのピリジンを加えた。反応溶液が10℃を超えないようにしながらトリホスゲン/ジクロロメタン溶液(67.5g/125mL)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応終了後、1N塩酸400mLを用いてクエンチし、つづいて1N塩酸200mLで洗浄し、さらに純水200mLで洗浄した。得られた4,5−ジメチル−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを含む有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ別後、エバポレータにて減圧濃縮した。濃縮液を160℃で3時間加熱撹拌して脱HCl化した後、室温に冷却し、ヘキサンを200mL加えて再結晶させ、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを68.4g得た(収率80%、純度97GC%)。
実施例1(4,5−ジメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造)
500mLのニッケル製オートクレーブに、参考例1と同様にして製造した4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを114g、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下、R−113と略す)を200mL入れて撹拌し、−20℃に冷却した。オートクレーブのガス出口にはアルミナ充填塔を接続し、さらに水酸化ナトリウム/亜硫酸ナトリウム水溶液を充填したトラップを接続した。窒素ガスを1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20容量%に希釈したフッ素ガスを流速6.0L/hで11.2時間吹き込んだ。さらに窒素ガスを1時間吹き込んだ時点で反応生成液を19F−NMRで定量したところ、目的物である4,5−ジメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの生成が確認され、そのtrans−体の選択率は88%であった。
500mLのニッケル製オートクレーブに、参考例1と同様にして製造した4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを114g、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下、R−113と略す)を200mL入れて撹拌し、−20℃に冷却した。オートクレーブのガス出口にはアルミナ充填塔を接続し、さらに水酸化ナトリウム/亜硫酸ナトリウム水溶液を充填したトラップを接続した。窒素ガスを1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20容量%に希釈したフッ素ガスを流速6.0L/hで11.2時間吹き込んだ。さらに窒素ガスを1時間吹き込んだ時点で反応生成液を19F−NMRで定量したところ、目的物である4,5−ジメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの生成が確認され、そのtrans−体の選択率は88%であった。
この反応生成液をエバポレータで減圧下に濃縮し、つづいて10段のオルダーショーを用いて減圧蒸留(10〜11mmHg、溶液温度55℃)したところ、trans−4,5−ジメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを122g(収率80%、純度99.7GC%)得た。
参考例2(4,5−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンの合成)
4−ヒドロキシ−3−ブタノン50gを窒素雰囲気下に95℃に加熱し、1時間撹拌した。室温に冷却後、50mLのジクロロメタンと40.9gのピリジンを加えた。反応溶液が10℃を超えないようにしながらトリホスゲン/ジクロロメタン溶液(51.1g/100mL)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応終了後、1N塩酸300mLを用いてクエンチし、つづいて1N塩酸150mLで洗浄し、さらに純水150mLで洗浄した。得られた4,5−ジエチル−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを含む有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ別後、エバポレータにて減圧濃縮した。濃縮液を160℃で3時間加熱撹拌して脱HCl化した後、室温に冷却し、ヘキサンを200mL加えて再結晶させ、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを47.7g得た(収率78%、純度98GC%)。
4−ヒドロキシ−3−ブタノン50gを窒素雰囲気下に95℃に加熱し、1時間撹拌した。室温に冷却後、50mLのジクロロメタンと40.9gのピリジンを加えた。反応溶液が10℃を超えないようにしながらトリホスゲン/ジクロロメタン溶液(51.1g/100mL)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応終了後、1N塩酸300mLを用いてクエンチし、つづいて1N塩酸150mLで洗浄し、さらに純水150mLで洗浄した。得られた4,5−ジエチル−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを含む有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ別後、エバポレータにて減圧濃縮した。濃縮液を160℃で3時間加熱撹拌して脱HCl化した後、室温に冷却し、ヘキサンを200mL加えて再結晶させ、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを47.7g得た(収率78%、純度98GC%)。
実施例2(4,5−ジエチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造)
500mLのニッケル製オートクレーブに、参考例2と同様にして製造した4,5−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを142g、R−113を200mL入れて撹拌し、−20℃に冷却した。オートクレーブのガス出口にはアルミナ充填塔を接続し、さらに水酸化ナトリウム/亜硫酸ナトリウム水溶液を充填したトラップを接続した。窒素ガスを1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20容量%に希釈したフッ素ガスを流速6.0L/hで11.2時間吹き込んだ。さらに窒素ガスを1時間吹き込んだ時点で反応生成液を19F−NMRで定量したところ、目的物である4,5−ジエチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの生成が確認され、そのtrans−体の選択率は85%であった。
500mLのニッケル製オートクレーブに、参考例2と同様にして製造した4,5−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン−4,5−エンを142g、R−113を200mL入れて撹拌し、−20℃に冷却した。オートクレーブのガス出口にはアルミナ充填塔を接続し、さらに水酸化ナトリウム/亜硫酸ナトリウム水溶液を充填したトラップを接続した。窒素ガスを1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20容量%に希釈したフッ素ガスを流速6.0L/hで11.2時間吹き込んだ。さらに窒素ガスを1時間吹き込んだ時点で反応生成液を19F−NMRで定量したところ、目的物である4,5−ジエチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンの生成が確認され、そのtrans−体の選択率は85%であった。
この反応生成液をエバポレータで減圧下に濃縮し、つづいて10段のオルダーショーを用いて減圧蒸留(10〜11mmHg、溶液温度67℃)したところ、trans−4,5−ジエチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンを146g(収率81%、純度99.6GC%)得た。
Claims (3)
- フッ素化剤が、フッ素ガスである請求項1または2記載の製造方法。
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