JP2010255771A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスクブレーキ装置の外形寸法を大きくすることなく、各ブレーキパッドの脱着交換性を改善すること。
【解決手段】ブレーキパッド40がキャリパ20に組付けられている状態で、ブレーキパッド40のロータ周方向中間部には、凹部43が設けられている。この凹部43は、キャリパ20の中間ブリッジ部25に向けて開口し、ロータ径方向に延在している。このため、ブレーキパッド40が中間ブリッジ部25に対してロータ径方向に所要量移動可能である。キャリパ20の中間ブリッジ部25がブレーキパッド40における凹部43の最深部位に収容された状態では、ブレーキパッド40が中間ブリッジ部25の周りを回転可能である。
【選択図】 図9

Description

本発明は、回転体(例えば、車軸ハブ)に組付けられて同回転体と一体的に回転するディスクロータを制動するディスクブレーキ装置に関する。
この種のディスクブレーキ装置の一つとして、回転体に組付けられて同回転体と一体的に回転するディスクロータと、このディスクロータの一部の外周を跨ぐようにして対向するインナーハウジング部とアウターハウジング部を備えるとともに、これらをロータ周方向端部にて連結する一対の端部ブリッジ部とロータ周方向中間部にて連結する単一の中間ブリッジ部を備えていて、前記インナーハウジング部にて支持体に組付けられるキャリパと、前記ディスクロータを挟持可能に配置されてロータ周方向端部にて前記キャリパに設けたトルク受け部にロータ軸方向にて移動可能に支持される一対のブレーキパッドと、前記キャリパに組付けられて前記各ブレーキパッドを前記ディスクロータに向けて押圧するピストンを備えていて、前記ピストンが前記各ブレーキパッドの裏板を押圧することにより、前記各ブレーキパッドのライニングが前記ディスクロータの被制動面に摺動可能に圧接して、前記ディスクロータが制動されるように構成されているものがあり、例えば、下記特許文献1に記載されている。
特開2008−14486号公報
上記した特許文献1に記載されているディスクブレーキ装置では、キャリパの中間ブリッジ部が、キャリパの両端部ブリッジ部間で一方の端部ブリッジ部側に所定量変位し、かつ、ロータ径外方に所定量膨出した形状に形成されている。また、キャリパの他方の端部ブリッジ部に近接して設けた他方のトルク受けピンがキャリパに対して脱着可能とされている。このため、他方のトルク受けピンをキャリパから取り外した状態では、キャリパを支持体に組付けたままの状態で、キャリパの中間ブリッジ部と他方の端部ブリッジ部間の隙間を通して、ブレーキパッドを脱着交換することが可能である。
上記した特許文献1に記載されているディスクブレーキ装置においては、上記したブレーキパッドの脱着交換に際して、他方のトルク受けピンをキャリパから取り外す作業と組付ける作業が必要である。ところで、他方のトルク受けピンは、ブレーキパッドに加わる制動トルクを受承してキャリパに伝えるものであるため、キャリパに強固に組付ける必要があって、上記した各作業は容易なものではない。
また、上記した特許文献1に記載されているディスクブレーキ装置では、キャリパの中間ブリッジ部と他方の端部ブリッジ部間に必要十分な隙間を確保するために、キャリパの中間ブリッジ部が、キャリパの両端部ブリッジ部間で一方の端部ブリッジ部側に所定量変位し、かつ、ロータ径外方に所定量膨出した形状に形成されている。このため、当該ディスクブレーキ装置のロータ径方向寸法(外形寸法)が大きくなって、当該ディスクブレーキ装置が車輪のディスクホイール内に収容される場合であって、ディスクホイールの収容内径に大きさの制約がある場合には、キャリパの中間ブリッジ部とディスクホイール間に必要十分な隙間を確保することができない場合がある。
また、キャリパの中間ブリッジ部がキャリパの両端部ブリッジ部間で一方の端部ブリッジ部側に所定量変位して設けられているため、キャリパのロータ周方向での一方の剛性(例えば、ロータ回入側の剛性)と他方の剛性(例えば、ロータ回出側の剛性)に差が生じるばかりか、キャリパの中間ブリッジ部がロータ径外方に所定量膨出した形状に形成されているため、キャリパの両端部ブリッジ部間で必要十分な剛性が得られなくて、これらに起因してライニングのロータ周方向にて偏摩耗が生じるおそれがある。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、上記したディスクブレーキ装置において、前記各ブレーキパッドのロータ周方向中間部には前記中間ブリッジ部に向けて開口しロータ径方向に延在する凹部が設けられていて、前記各ブレーキパッドが前記中間ブリッジ部に対してロータ径方向に所要量移動可能であり、かつ、前記中間ブリッジ部が前記凹部の最深部位に収容された状態では前記各ブレーキパッドが前記中間ブリッジ部の周りを回転可能であることに特徴がある。
本発明によるディスクブレーキ装置において、一対のブレーキパッドがディスクロータを挟持可能に配置されていて、ロータ周方向端部にてキャリパに設けたトルク受け部にロータ軸方向にて移動可能に支持されている状態では、キャリパの中間ブリッジ部が各ブレーキパッドにおける凹部の最深部位に収容されていない。このため、かかる状態にて、ピストンが各ブレーキパッドの裏板を押圧すると、各ブレーキパッドのライニングがディスクロータの被制動面に摺動可能に圧接するとともに、各ブレーキパッドに加わる制動トルクがキャリパのトルク受け部にて受承されて、ディスクロータが制動される。
また、本発明によるディスクブレーキ装置においては、各ブレーキパッドの脱着交換に際して、キャリパを支持体に組付けたままの状態で、各ブレーキパッドがキャリパに対してロータ径外方向に移動されると、キャリパの中間ブリッジ部が各ブレーキパッドにおける凹部の最深部位に収容された状態となり、各ブレーキパッドがキャリパにおける中間ブリッジ部の周りを回転可能となる。このため、各ブレーキパッドをキャリパに対してロータ径外方向に所定量移動した後に、各ブレーキパッドをキャリパの中間ブリッジ部に対して回転し、更に、各ブレーキパッドの凹部をキャリパの中間ブリッジ部から外すことで、キャリパを支持体に組付けたままの状態で、中間ブリッジ部と端部ブリッジ部間のロータ周方向隙間を通して、各ブレーキパッドをキャリパから取り出すことが可能である。また、上記した作業とは逆の作業を行うことで、交換後の各ブレーキパッドをキャリパに取り付けることができて、各ブレーキパッドを交換することが可能である。
ところで、本発明によるディスクブレーキ装置においては、キャリパを支持体に組付けたままの状態で、上述したようにして各ブレーキパッドがキャリパに対して脱着可能であり、各ブレーキパッドの交換に際して、キャリパのトルク受け部をキャリパから取り外す作業およびキャリパに組付ける作業が不要である。このため、各ブレーキパッドの交換に際して必要な作業は容易であり、各ブレーキパッドの脱着交換を容易に行うことが可能である。
また、本発明によるディスクブレーキ装置においては、各ブレーキパッドのロータ周方向中間部に設けた凹部がキャリパの中間ブリッジ部に向けて開口しロータ径方向に延在する形状であるため、キャリパにおける中間ブリッジ部の外形寸法をキャリパにおける両端部ブリッジ部の外形寸法内に収めることが可能である。このため、キャリパの中間ブリッジ部によって当該ディスクブレーキ装置の外形寸法が大きくなることはなく、当該ディスクブレーキ装置が車輪のディスクホイール内に収容される場合であって、ディスクホイールの収容内径に大きさの制約がある場合においても、キャリパの中間ブリッジ部とディスクホイール間に必要十分な隙間を確保することが可能である。
上記した本発明の実施に際して、前記中間ブリッジ部は前記両端部ブリッジ部間のロータ周方向中央に設けられていることも可能である。この場合には、キャリパのロータ周方向での一方の剛性(例えば、ロータ回入側の剛性)と他方の剛性(例えば、ロータ回出側の剛性)を略同じとすることが可能である。したがって、この場合には、上記した作用効果が得られるとともに、各ブレーキパッドにおけるライニングのロータ周方向での偏摩耗を抑制することが可能である。
また、上記した本発明の実施に際して、前記凹部にはパッド摩耗検出器が脱着可能に設けられていることも可能である。この場合には、各ブレーキパッドの凹部を有効に活用して、各ブレーキパッドにパッド摩耗検出器を配置することが可能である。また、各ブレーキパッドの凹部に装着されたパッド摩耗検出器は、キャリパの中間ブリッジ部によって外周側を保護されるため、小石等の飛来物から的確に保護される。
本発明によるディスクブレーキ装置の一実施形態を示すロータ外周側から見た斜視図である。 図1に示したディスクブレーキ装置の内周側から見た斜視図である。 図1に示したディスクブレーキ装置のブレーキパッドからパッド摩耗検出器を取り外した状態の斜視図である。 図3に示したディスクブレーキ装置から両パッド支持ピンとパッドスプリングを取り外した状態のインナー側を示した断面図である。 図4の示したブレーキパッド単体の拡大図である。 キャリパに組付けられているブレーキパッドにパッド摩耗検出器を取り付ける過程の状態を示した斜視図である。 キャリパに組付けられているブレーキパッドにパッド摩耗検出器を脱着する際の工程を示した工程説明図である。 図7に示したパッド摩耗検出器単体の正面図(a)、側面図(b)、底面図(c)、平面図(d)、斜視図(e)を示した図である。 図4に示したインナー側のブレーキパッドをキャリパから取り外す工程(a)〜(g)を示した工程説明図である。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図9は本発明によるディスクブレーキ装置を車両用のピストン対向型(固定型)ディスクブレーキ装置に実施した実施形態を示していて、この実施形態のディスクブレーキ装置DB1は、車軸ハブ(図示省略の回転体)に組付けられて車輪(図示省略)と一体的に回転するディスクロータ10(図4の破線参照)と、このディスクロータ10の外周部の一部分を跨ぐようにして配置されるキャリパ20と、このキャリパ20に組付けた片側3個で合計6個のピストン31,32,33(図4と図9にインナー側の3個が示されている)と、キャリパ20に組付けたインナー側ブレーキパッド40およびアウター側ブレーキパッド50を備えている。
また、ディスクブレーキ装置DB1は、キャリパ20と両ブレーキパッド40,50に組付けた一対のパッド支持ピン61,62と、図1右方のパッド支持ピン62と両ブレーキパッド40,50に組付けたパッドスプリング70を備えている。なお、パッドスプリング70は、図1右方のパッド支持ピン62側(ロータ回出側)にのみ設けて実施しているが、図1左方のパッド支持ピン61側(ロータ回入側)にも設けて実施することも可能である。
ディスクロータ10は、インナー側ブレーキパッド40のライニング42とアウター側ブレーキパッド50のライニング52によって挟持可能な環状の被制動面を有している。また、ディスクロータ10は、被制動面が制動時にインナー側ブレーキパッド40のライニング42およびアウター側ブレーキパッド50のライニング52によって挟持されることにより、回転を制動されるようになっている。このディスクロータ10は、車輪の前進回転時には、車輪と一体的に図4の時計方向に回転し、図4の左方側がロータ回入側となり、図4の右方側がロータ回出側となる。
キャリパ20は、ディスクロータ10の一部の外周を跨ぐようにして対向するインナーハウジング部21とアウターハウジング部22を備えるとともに、これらをロータ周方向端部にて連結する一対の端部ブリッジ部23,24とロータ周方向中央にて連結する単一の中間ブリッジ部25を備えている。インナーハウジング部21は、ディスクロータ10のインナー側に配置されていて、各ピストン31,32,33を収容する3個のシリンダ(図示省略)を有している。
また、インナーハウジング部21は、図4に示したように、インナー側ブレーキパッド40における裏板41のロータ回入側周方向端部内周部分41aに係合する回入側内周トルク受け部(ピン)21aと、インナー側ブレーキパッド40における裏板41のロータ回入側周方向端部外周部分41bに係合する回入側外周トルク受け部(壁)21bを有するとともに、インナー側ブレーキパッド40における裏板41のロータ回出側周方向端部内周部分41cに係合する回出側内周トルク受け部(ピン)21cと、インナー側ブレーキパッド40における裏板41のロータ回出側周方向端部外周部分41dに係合する回出側外周トルク受け部(壁)21dを有している。また、インナーハウジング部21は、ロータ径内方端にてロータ径内方に向けて延びる一対の取付け部21e,21fを有していて、これらの取付け部21e,21fにてボルト(図示省略)を用いて車体側(支持体)に取付けられるように構成されている。
アウターハウジング部22は、ディスクロータ10のアウター側に配置されていて、インナーハウジング部21のシリンダ(図示省略)と同様に、3個のシリンダを有するとともに、インナーハウジング部21の各トルク受け部21a〜21dと同様に、アウター側ブレーキパッド50における裏板51の各部に係合する各トルク受け部を有している。このため、アウターハウジング部22は、一対の取付け部21e,21fを備えていないことを除いて、インナーハウジング部21と実質的に同じ構成とされている。
インナー側の各ピストン31,32,33とアウター側の各ピストン(図示省略)は、各シリンダ(図示省略)に周知のように液密的かつロータ軸方向に摺動可能に組付けられていて、ディスクロータ10を挟んで対向配置されている。また、インナー側の各ピストン31,32,33とアウター側の各ピストン(図示省略)は、ディスクロータ10の制動時に、各シリンダとの間に形成される油室にブレーキマスタシリンダから供給される作動油によって押動されて、インナー側ブレーキパッド40とアウター側ブレーキパッド50をディスクロータ10に向けてロータ軸方向に押圧可能である。なお、各油室はキャリパ20に設けた油路20a(図4参照)を通して互に連通している。
インナー側ブレーキパッド40とアウター側ブレーキパッド50は、それぞれ裏板41,51と、ライニング42,52によって構成されていて、同一形状に形成されている。このため、インナー側ブレーキパッド40の構成を以下に詳細に説明して、アウター側ブレーキパッド50の構成説明は省略する。
インナー側ブレーキパッド40は、図1、図4および図5に示したように、裏板41と、この裏板41に固着したライニング42によって構成されていて、ロータ周方向中央部には凹部43が設けられている。また、インナー側ブレーキパッド40は、キャリパ20のインナーハウジング部21側に配置されていて、裏板41にてインナーハウジング部21の各トルク受け部21a、21b、21c、21dに制動トルクを伝達可能に組付けられている。
裏板41は、平板状に形成されていて、図9の(a)に示した状態での左右方向寸法がキャリパ20の端部ブリッジ部23,24間の離間寸法より僅かに小さく設定され、図9の(f)に示した状態での左右方向寸法がキャリパ20の端部ブリッジ部24と中間ブリッジ部25間の隙間寸法より所定量小さく設定されている。また、裏板41は、図4に示した状態でロータ周方向端部に、各トルク受け部21a、21b、21c、21dに対してロータ軸方向に摺動可能に係合する各トルク受け面41a1、41b1、41c1、41d1(図5参照)を有している。
また、裏板41のロータ周方向中央部には、U字状の切欠41eが設けられている。また、裏板41のロータ径方向外側には、一対のパッド支持ピン61,62を挿通するための一対の貫通孔41fが設けられるとともに、パッドスプリング70を取付けるための突起41gと係合孔41hがそれぞれ一対設けられている。
ライニング42は、略扇形にてロータ周方向に延びるように形成されていて、ピストン31,33,33が裏板41を押圧することにより、ディスクロータ10の被制動面に摺動可能に圧接してディスクロータ10を制動可能である。また、ライニング42は、ロータ周方向中央部に、U字状の切欠42aが設けられている。ライニング42の切欠42aは、裏板41の切欠41eとロータ軸方向にて重合していて、これらの切欠41e、42aによって凹部43が構成されている。
凹部43は、キャリパ20の中間ブリッジ部25に向けて開口しロータ径方向(図4の上下方向)に所定量延在していて、インナー側ブレーキパッド40が中間ブリッジ部25に対してロータ径方向に所要量移動可能である。凹部43のロータ径方向長さ(深さ)は、裏板41の形状を考慮して予め所定値に設定されており、図9の(b)に示したように、中間ブリッジ部25が凹部43の最深部位に収容された状態では、図9の(c)〜(e)に示したように、インナー側ブレーキパッド40が中間ブリッジ部25の周りを回転可能である。すなわち、この実施形態では、図9の(b)〜(e)に示した状態のインナー側ブレーキパッド40の回転中心(中間ブリッジ部25の中心)から各端部ブリッジ部23,24までの最短長さRを半径とする円(図9(e)の仮想線参照)内に、インナー側ブレーキパッド40の裏板41とライニング42が収容されるように、インナー側ブレーキパッド40の各部寸法が設定されている。
また、凹部43の切欠41e部分には、パッド摩耗検出器80を脱着可能に組付けるための一対の凸部41e1(図5および図7参照)が設けられている。各凸部41e1は、切欠41eの最深部位に設けられていて、ロータ径方向に沿って延在しており、図7に示したように、パッド摩耗検出器80がその一対の係合溝81にて係合・離脱可能である。
パッド摩耗検出器80は、インナー側ブレーキパッド40がキャリパ20に組付けられている状態にて、図7に示したように、キャリパ20の中間ブリッジ部25とインナー側ブレーキパッド40間の隙間を通して、裏板41の切欠41eに脱着可能である。なお、パッド摩耗検出器80は、図8に示した形状に形成されていて、警告ランプ(図示省略)等とともに使用されて、ライニング42が摩耗限界に達したときに検出部82がディスクロータ10に接して通電することにより、インナー側ブレーキパッド40の交換時期を運転者に知らせることが可能である。
各パッド支持ピン61,62は、キャリパ20に設けた取付孔と各ブレーキパッド40,50の裏板41,51に設けた貫通孔(41f)に抜き差し可能に組付けられていて、クリップ63,64によって抜け止めされている。パッドスプリング70は、両ブレーキパッド40,50をロータ軸方向にて弾撥的に離間させるとともに、両ブレーキパッド40,50をロータ径内方向に弾撥的に付勢するためのものであり、パッド支持ピン62と各ブレーキパッド40,50の裏板41,51を用いて組付けられている。なお、パッドスプリング70と両パッド支持ピン61,62は、キャリパ20を支持体に組付けたままの状態で、キャリパ20のロータ径外方から容易に脱着可能に構成されている。
上記のように構成したこの実施形態のディスクブレーキ装置DB1においては、一対のブレーキパッド40,50がディスクロータ10を挟持可能に配置されていて、ロータ周方向端部にてキャリパ20に設けた各トルク受け部(21aと21bまたは21cと21d)にロータ軸方向にて移動可能に支持されている状態では、キャリパ20の中間ブリッジ部25が各ブレーキパッド40,50における凹部(43)の最深部位に収容されていない。このため、かかる状態にて、ピストン(31,32,33)が各ブレーキパッド40,50の裏板41,51を押圧すると、各ブレーキパッド40,50のライニング42,52がディスクロータ10の被制動面に摺動可能に圧接するとともに、各ブレーキパッド40,50に加わる制動トルクがキャリパ20の各トルク受け部(21aと21bまたは21cと21d)にて受承されて、ディスクロータ10が制動される。
また、この実施形態のディスクブレーキ装置DB1においては、各ブレーキパッド40,50の脱着交換に際して、キャリパ20を支持体に組付けたままの状態で、各ブレーキパッド40,50がキャリパ20に対してロータ径外方向に移動されると、図9の(b)にて例示したように、キャリパ20の中間ブリッジ部25が各ブレーキパッド40,50における凹部(43)の最深部位に収容された状態となり、各ブレーキパッド40,50がキャリパ20における中間ブリッジ部25の周りを回転可能となる。
このため、各ブレーキパッド40,50をキャリパ20に対してロータ径外方向に所定量移動した後に、図9の(b)〜(e)にて例示したように、各ブレーキパッド40,50をキャリパ20の中間ブリッジ部25に対して回転し、更に、図9の(f)、(g)にて例示したように、各ブレーキパッド40,50の凹部(43)をキャリパ20の中間ブリッジ部25から外すことで、キャリパ20を支持体に組付けたままの状態で、中間ブリッジ部25と端部ブリッジ部24間のロータ周方向隙間を通して、各ブレーキパッド40,50をキャリパ20から取り出すことが可能である。また、上記した作業とは逆の作業を行うことで、交換後の各ブレーキパッド40,50をキャリパ20に取り付けることができて、各ブレーキパッド40,50を交換することが可能である。
ところで、この実施形態のディスクブレーキ装置DB1においては、キャリパ20を支持体に組付けたままの状態で、上述したようにして各ブレーキパッド40,50がキャリパ20に対して脱着可能であり、各ブレーキパッド40,50の交換に際して、キャリパ20の各トルク受け部(21a〜21d)をキャリパ20から外す作業およびキャリパ20に組付ける作業が不要である。このため、各ブレーキパッド40,50の交換に際して必要な作業は容易であり、各ブレーキパッド40,50の脱着交換を容易に行うことが可能である。
また、この実施形態のディスクブレーキ装置DB1においては、各ブレーキパッド40,50のロータ周方向中央に設けた凹部(43)がキャリパ20の中間ブリッジ部25に向けて開口しロータ径方向に延在する形状であるため、キャリパ20における中間ブリッジ部25の外形寸法をキャリパ20における両端部ブリッジ部23,24の外形寸法内に収めることが可能である。このため、キャリパ20の中間ブリッジ部25によって当該ディスクブレーキ装置DB1の外形寸法が大きくなることはなく、当該ディスクブレーキ装置DB1が車輪のディスクホイール内に収容される場合であって、ディスクホイールの収容内径に大きさの制約がある場合においても、キャリパ20の中間ブリッジ部25とディスクホイール間に必要十分な隙間を確保することが可能である。
また、この実施形態のディスクブレーキ装置DB1においては、キャリパ20の中間ブリッジ部25が両端部ブリッジ部23,24間のロータ周方向中央に設けられている。このため、キャリパ20のロータ周方向での一方の剛性(例えば、ロータ回入側の剛性)と他方の剛性(例えば、ロータ回出側の剛性)を略同じとすることが可能である。したがって、各ブレーキパッド40,50におけるライニング42,52のロータ周方向での偏摩耗を抑制することが可能である。また、キャリパ20における中間ブリッジ部25のロータ径方向配設位置がディスクロータ10の外周に近くて、中間ブリッジ部25がインナーハウジング部21とアウターハウジング部22を効果的に連結しているため、中間ブリッジ部25によるキャリパ20の補強が効果的に得られている。
また、この実施形態のディスクブレーキ装置DB1においては、各ブレーキパッド40,50の凹部(43)にパッド摩耗検出器80が脱着可能に設けられている。このため、各ブレーキパッド40,50の凹部(43)を有効に活用して、各ブレーキパッド40,50にパッド摩耗検出器80を配置することが可能である。また、各ブレーキパッド40,50の凹部(43)に装着されたパッド摩耗検出器80は、キャリパ20の中間ブリッジ部25によって外周側を保護されるため、小石等の飛来物から的確に保護される。
上記した実施形態においては、キャリパ20の中間ブリッジ部25が両端部ブリッジ部23,24間のロータ周方向中央に設けられるように構成して実施したが、キャリパ20の中間ブリッジ部25が両端部ブリッジ部23,24の何れか一方側に所定量変位して設けられるように構成して実施することも可能である。また、各ブレーキパッド40,50の凹部(43)にパッド摩耗検出器80が脱着可能に設けられるように構成して実施したが、パッド摩耗検出器80が設けられないように構成して実施することも可能である。
また、上記した実施形態においては、インナー側ブレーキパッド40とアウター側ブレーキパッド50が、一対のパッド支持ピン61,62と、パッドスプリング70を用いて、キャリパ20に支持されるように構成して実施したが、インナー側ブレーキパッドとアウター側ブレーキパッドのキャリパに対する支持構成は適宜変更可能であり、上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記した実施形態においては、キャリパ20が、ディスクロータ10の外周部の一部分を跨いで対向するインナーハウジング部21とアウターハウジング部22を備えるとともに、これらを連結する一対の端部ブリッジ部23,24と単一の中間ブリッジ部25を備えていて、これらが一体的に形成されているものを採用して実施したが、キャリパのインナーハウジング部とアウターハウジング部をロータ軸方向にて二分割して、これらを複数の連結ボルトで連結して構成したキャリパを採用して実施することも可能である。
また、上記した実施形態においては、キャリパ20のインナーハウジング部21とアウターハウジング部22に形成されているシリンダとこれに組付けられるピストンがそれぞれ3個ずつであるように構成して実施したが、キャリパのインナーハウジング部とアウターハウジング部に形成されているシリンダと、これに組付けられるピストンの数は、それぞれ一個または二個であってもよく、適宜変更可能であり、上記実施形態に限定されるものではない。
DB1…ディスクブレーキ装置、10…ディスクロータ、20…キャリパ、21…インナーハウジング部、21a〜21d…トルク受け部、22…アウターハウジング部、23,24…端部ブリッジ部、25…中間ブリッジ部、31,32,33…ピストン、40…インナー側ブレーキパッド、50…アウター側ブレーキパッド、41,51…裏板、42,52…ライニング、43…凹部、80…パッド摩耗検出器

Claims (3)

  1. 回転体に組付けられて同回転体と一体的に回転するディスクロータと、
    このディスクロータの一部の外周を跨ぐようにして対向するインナーハウジング部とアウターハウジング部を備えるとともに、これらをロータ周方向端部にて連結する一対の端部ブリッジ部とロータ周方向中間部にて連結する単一の中間ブリッジ部を備えていて、前記インナーハウジング部にて支持体に組付けられるキャリパと、
    前記ディスクロータを挟持可能に配置されてロータ周方向端部にて前記キャリパに設けたトルク受け部にロータ軸方向にて移動可能に支持される一対のブレーキパッドと、
    前記キャリパに組付けられて前記各ブレーキパッドを前記ディスクロータに向けて押圧するピストンを備えていて、
    前記ピストンが前記各ブレーキパッドの裏板を押圧することにより、前記各ブレーキパッドのライニングが前記ディスクロータの被制動面に摺動可能に圧接して、前記ディスクロータが制動されるように構成されているディスクブレーキ装置において、
    前記各ブレーキパッドのロータ周方向中間部には前記中間ブリッジ部に向けて開口しロータ径方向に延在する凹部が設けられていて、前記各ブレーキパッドが前記中間ブリッジ部に対してロータ径方向に所要量移動可能であり、かつ、前記中間ブリッジ部が前記凹部の最深部位に収容された状態では前記各ブレーキパッドが前記中間ブリッジ部の周りを回転可能であることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載のディスクブレーキ装置において、前記中間ブリッジ部は前記両端部ブリッジ部間のロータ周方向中央に設けられていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  3. 請求項1に記載のディスクブレーキ装置において、前記凹部にはパッド摩耗検出器が脱着可能に設けられていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
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