JP2010250872A - 磁気記録媒体製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面が平滑なビットパターン媒体を、記録要素を劣化させることなく低コストで形成すること。
【解決手段】下部マスク層、主マスク層、副マスク層の三層をハードマスクとして記録層上に順次成膜し、ハードマスク上にレジストを形成してエッチングなどを用いてハードマスクを加工する。加工されたハードマスクを用いて記録層を加工し、その後、ハードマスクの除去を行なうことなく、形成された記録層の凹部に対して主マスク層と同一材料を充填する。充填後、記録媒体の表面を平坦化することで、余剰の充填剤と残存した主マスク層とを除去して表面を平滑にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録層に対する加工を行なう磁気記憶媒体製造方法に関する。
コンピュータの外部記憶装置として不可欠な存在である磁気ディスク装置は、高記録密度化が急速に進んでいる。高記録密度を実現するに当たって、SN比(信号と雑音の比)の向上が必要となるが、特に遷移ノイズの低減は最重要課題の一つである。遷移ノイズは、媒体の記録材料を構成する磁性粒子の大きさに依存し、粒径が小さいほど抑制できる。しかしながら、粒径の低減は記録情報の熱安定性を低下させるため、記録材料には磁気異方性エネルギーの高いものが必要となり、これはヘッドによる書き込みが困難になることを意味している。
この問題を回避する技術として、ディスクリートメディアやビットパターンドメディアと呼ばれる磁気記憶媒体が提案されている。ビットパターンドメディアでは、単磁区からなるパターンを媒体面に人工的に形成し、パターン1つに1ビットを書き込む。1ビットの記録に多数の磁性粒子を用いる従来の磁気記憶媒体と比較して、磁気記録単位の体積を大きく出来る。そのため、熱安定性を維持しながら磁気異方性エネルギーを下げることが可能となり、書込み容易性を確保できる。ディスクリートメディアは、1ビットごとではなく、トラック間に溝を設けた構成である。
磁気記憶媒体にパターンを形成する方法としては、EB(電子ビーム)描画などを用いたリソグラフィー技術によってスタンパを製造し、これを磁気記録層上に成膜したレジストに押し付けることでパターンを転写し、その後ドライエッチングを行うことで記録層にパターンを形成する技術が提案されている。なお、記録層上とは、記録層の面のうち基板と反対側の面をいう。以降、各層の上下方向については、基板方向を下として説明を行なう。
また、磁気ヘッドを磁気記憶媒体上で浮上させるためには、一旦記録層にパターンを形成した後に、パターン凹部を埋め戻して表面を平坦化することが求められる。また、記録セルとなる記録層のパターン凸部の上部から、埋め戻しに用いた材料を除くことで、記録セルと磁気ヘッドとの間の磁気スペーシングのロスを抑制することも求められる。例えば、SiO(酸化シリコン)などの非磁性体によってパターン凹部を埋め戻した後に、化学的機械的研磨(以下CMPと記載する)を用いて平坦化を行う技術、あるいはバイアススパッタによる埋め戻しに続いて、イオンビームエッチング(IBE)を用いて平坦化を行う技術が知られている。
特開2005-339669号公報 国際公開第2003/019540号 特開2003-16621号公報 特開2008-90881号公報 特開2006-12332号公報
従来、加工した記録層のパターン凹部の埋め戻しに先立って、記録層のエッチングの際に記録層凸部の上部に残ったマスク材料を取り除いていた。例えば、記録層上に直接レジストマスクを形成してエッチングを行なった場合には、酸素プラズマを用いたアッシングによって、残存したレジストマスクを除いていた。また、記録層上にハードマスクを形成してエッチングを行なった場合には、ハードマスク材料を反応性イオンエッチング(以下、RIEと呼ぶ)によって選択的に除いていた。
しかしながら、アッシングやRIEを行なうと、マスク材料をエッチングする反応性化学種が記録層凸部の側面にも衝突するため、記録セルの周囲から磁気特性の劣化が進行することとなる。そのため、実質的な記録セルのサイズは設計値よりも小さくなるという問題点があった。ビットパターンドメディアの記録セルのサイズは、記録密度1Tb/inの場合123nmと非常に小さいため、酸化した層の厚さが仮に1nmであった場合、記録セルの体積の約30%が酸化によって失われることになっていた。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、表面が平滑なビットパターンドメディアやディスクリートメディアを、記録セルを劣化させることなく形成可能な磁気記憶媒体製造方法を提供することを目的とする。
本願の開示する磁気記憶媒体製造方法は、磁気記憶媒体の記録層上に1又は複数のマスク層を成膜して加工し、加工されたマスク層に基づいて記録層を加工した後、記録層の加工によって生じた凹部にマスク層のうちの1層として用いた材料を充填し、充填後の表面を平坦化する。
本願の開示する磁気記憶媒体製造方法によれば、表面が平滑なビットパターンドメディアやディスクリートメディアを、記録セルを劣化させることなく形成可能な磁気記憶媒体製造方法を得ることができるという効果を奏する。
図1は、本実施例にかかる記録層の加工過程のフローチャートである。 図2は、磁気記憶媒体を利用するハードディスク装置の概要構成図である。 図3は、ディスクリートメディアにおける記録層の形状の説明図である。 図4は、ビットパターンドメディアにおける記録層の形状の説明図である。 図5は、記録層の加工プロセスにおける被加工体の構成の説明図である。 図6は、副マスク層33を加工した状態の説明図である。 図7は、主マスク層332と下部マスク層31を加工した状態の説明図である。 図8は、記録層22を加工した状態の説明図である。 図9は、記録層22の間を充填した状態の説明図である。 図10は、製造された磁気記憶媒体について説明する説明図である。 図11は、主マスク層の材料、副マスク層の材料、副マスク層加工工程用ガス、主マスク層及び下部マスク加工工程用ガスの組み合わせ例を示す図である。
以下に、本願の開示する磁気記憶媒体製造方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本実施形態に係る磁気記憶媒体は、ガラスなどの基板上に軟磁性層、配向制御層、磁性記録層を順に形成し、記録層上にカーボン保護膜を成膜して、潤滑剤を塗布した構造を持つ。加えて、記録層がエッチングによって分断されたビットパターンドメディアもしくはディスクリートトラックメディアであり、記録層の分断された箇所を非磁性の充填材料で充填し、平坦化した構造を持つ。
軟磁性層としては、たとえばFe(鉄)合金またはCo(コバルト)合金を用いる。配向制御層としては、例えば、非磁性のCoCr(コバルト−クロム)合金、Ti(チタン)、Ru(ルテニウム)、RuとTa(タンタル)の積層体、MgO(酸化マグネシウム)などを用いる。磁性記録層としては、例えばCoCrPt(コバルト−クロム−プラチナ)合金などのCoCr系合金、CoPt系合金、FePt系合金、あるいはSiOなどの酸化物系材料の中にCoPtなどの強磁性粒子をマトリクス状に含有させた材料を用いる。
図1は、本実施例にかかる磁気記憶媒体の製造過程のうち、開示の技術の特徴部分を含む記録層の加工過程を説明するフローチャートである。図1に示した記録層の加工過程では、まず、記録層の上にマスク層を成膜する(S101)。そして、マスク層上にレジストを形成し(S102)、エッチングなどを用いてマスク層を加工する(S103)。
加工されたマスク層を用いて記録層を加工し(S104)、その後、マスク層の除去を行なうことなく、形成された記録層の凹部に対してマスク層と同一材料を充填する(S105)。その後、記録媒体の表面を平坦化する(S106)。この平坦化によって、マスク層も除去されることとなる。
このようにして製造された磁気記憶媒体を利用するハードディスク装置の概要構成を図2に示す。図2に示したハードディスク装置1は、ベース10内部に、磁気記憶媒体11、磁気記憶媒体11を回転させるスピンドルモータ17、磁気記憶媒体11に対して磁気情報の読み書きを行なう磁気ヘッド12、磁気ヘッド12を保持するサスペンション14、サスペンション14を揺動させて磁気ヘッド12の位置制御を行なうボイスコイルモータ16、ハードディスク装置1全体を制御する制御回路15を有する。
図3は、ディスクリートメディアにおける記録層の形状を説明する説明図である。ディスクリートメディアでは、トラック間に物理的に溝を設けることで、トラック同士を磁気的に分離している。トラック間の溝は、図示しない非磁性体で充填する。図4は、ビットパターンドメディアにおける記録層の形状を説明する説明図である。ビットパターンドメディアでは、トラック間に加え、ダウントラック方向についても溝を設けて各ビットを磁気的に分離している。ビットとビットの間は、図示しない非磁性体で充填する。
つぎに、図5〜図10を参照し、記録層の加工プロセスについて更に詳細に説明する。図5は、記録層の加工プロセスにおける被加工体の構成の説明図である。被加工体20は、配向制御層21の上に記録層22とハードマスク30を成膜し、ハードマスク30の上にレジストマスク41を形成したものである。ハードマスク30は、下部マスク層31、主マスク層32、副マスク層33の順にスパッタリング法により成膜する。
主マスク層32は厚さが3〜50nmであり、Si(シリコン)またはSiOを用いる。下部マスク層31は厚さが1〜10nmであり、Ta、Ti、W(タングステン)、C(炭素)から選択する。Cを用いる場合には、下部マスク層材料として、ダイヤモンドライクカーボン(以下、DLCと記載する)と呼ばれる硬質炭素膜を選択することが望ましい。下部マスク層としてDLCを形成する場合には、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いる。副マスク層33は、厚さが2〜30nmであり、材料はNi(ニッケル)、Ru、Cu(銅)、Cr、Al(アルミニウム)、Al(アルミナ)等である。
レジストマスク41は、例えばインプリント法を用いて形成する。インプリント法を用いてレジストマスク41を形成する場合には、副マスク層33の上にレジスト樹脂を塗布する。そして、製造する磁気記憶媒体の記録層のパターンに対応する凹凸を表面に持つスタンパを当接させることで、レジスト樹脂に凹凸パターンを転写する。レジスト樹脂に凹凸パターンを転写した時点で、凹凸パターンの凹部の底部にもレジスト樹脂が存在しているが、これは酸素系ガスを用いたRIEにより除去する。なお、RIEによって、レジスト凸部も部分的に除去されるが、インプリント法で転写された凹凸の段差の高さだけ凸部が残存する。図5に示した被加工体20は、凹凸パターン凹部の底部のレジスト樹脂を、RIEを用いて除いた状態である。
次に、レジストマスクに基づいてレジストマスク凹部の底部に露出した副マスク層33をエッチングし、副マスク層33を凹凸パターンに加工する。図6は、副マスク層33を加工した状態の説明図である。副マスク層33のエッチングにはAr(アルゴン),Kr(クリプトン),Xe(キセノン)等の希ガスを用いたIBE、もしくはRIEを用いる。副マスク層33の材料がNiの場合には、副マスク層33の加工手法としてIBEが選択され、副マスク層33の材料がRu、Cu、Cr、Co、Al、Alの場合には、副マスク層33の加工手法としてIBEとRIEの両方が選択可能である。なお、本明細書において、IBEなる用語は、イオン化したガスを被加工体に照射して被加工体の一部を除去する加工法の総称という意義で用いることとし、イオンビームを絞って照射する加工方法に限定しない。
次に、ハロゲン系ガスを用いたRIEにより、副マスク層33のパターンに基づいて、主マスク層32及び下部マスク層31を凹凸パターンに加工する。図7は、主マスク層332と下部マスク層31を加工した状態の説明図である。この工程に用いるハロゲン系ガスは、具体的には、例えばCF、C、C、C、C、C、C等のC(x、yは1以上の整数)、SF、CHF等である。主マスク層32および下部マスク層31は上記ハロゲン系ガスに対するエッチングレートが高いので、容易に除去される。また、レジストなどの樹脂も、上記ハロゲン系ガスに対するエッチングレートが高いので、副マスク層33の上部に残ったレジスト樹脂も、このとき同時に除かれる。
図11は、主マスク層の材料、副マスク層の材料、副マスク層加工工程用ガス、主マスク層及び下部マスク加工工程用ガスの組み合わせ例を示す図である。図11に示したように、副マスク層33としてNiを用いた場合には、希ガスを用いたIBEにより、副マスク層33の加工を行うことができる。
また、副マスク層33としてRuを用いた場合には、酸素系ガスを用いたRIEによって副マスク層33を加工することができる。
また、副マスク層33としてCu、Cr、Al、Alを用いた場合には、Clを用いたRIEによって副マスク層33を加工することができる。
また、主マスク層32の材料としてSiまたはSiOを用いた場合、主マスク加工工程や下部マスク加工工程に用いるRIE用反応ガスとして、Fを含むガスを用いることができる。
次に、Ar等の希ガスを用いたIBEにより、副マスク層33、主マスク層32および下部マスク層31のパターンに基づいて、記録層43を凹凸パターンに加工する。図8は、記録層22を加工した状態の説明図である。この加工で残った記録層23は、互いに分断された記録要素となる。
つぎに、スパッタリング又はバイアススパッタリングにより、充填材50を成膜することで、記録層22の間を充填する。このとき、充填材は主マスク層32と同一の材料を選択する。図9は、記録層22の間を充填した状態の説明図である。
次に、記録層22の上部に存在する余剰の充填材50を除きつつ表面を平坦化し、カーボン保護膜51を形成して潤滑剤52を塗布することで、磁気記憶媒体60が製造される。図10は、製造された磁気記憶媒体について説明する説明図である。
余剰の充填材50を除く手段としては、CMPあるいはIBEを用いることができる。IBEを用いる場合には、下部マスク層31としてエッチングレートの低いCを用いることが好ましい。CMPを用いる場合は、下部マスク層としてTa、Ti、W、Cの全てを用いることができる。この場合、下部マスク層31はCMPの際のストップ層として働く。
カーボン保護膜51を形成する前に、余剰の充填材50が除かれることで露出した下部マスク31を、例えばRIEあるいはIBEによって除くよう構成してもよい。下部マスクがCから成る場合には、水素を用いたRIEもしくはIBEによって除くことができ、下部マスク層31がTa、Ti、Wの場合にはIBEによって除くことができる。
上述の製造プロセスによる第1の具体例について説明する。基板として外径65mm、内径20mm、厚さ0.63mmのハードディスク用結晶化ガラスを用い、軟磁性裏打ち層としてNiFeパーマロイを100nm厚でスパッタ成膜した。軟磁性裏打ち層上に配向制御層としてRuを20nm厚でスパッタ成膜し、記録層としてCoCrPtを20nm厚でスパッタ成膜した。
下部マスク層の厚さは2nm、下部マスク層の材料はCであり、CVD法で成膜を行った。主マスク層の厚さは20nm、主マスク層の材料はSiOとした。副マスク層の厚さは5nm、副マスク層の材料はCrとした。副マスク層上部に、インプリント法により、データ領域において凸部の径方向の長さ40nm、周方向の長さ30nm、高さが30nmであり、間隔が径方向に40nm、周方向に30nmである、ドットの配列パターンを持つレジストマスクを形成した。
続いてOガスを用いたRIEより、レジストマスク凹部の底部のレジスト樹脂を除去した。なお、この際ソースパワーをRF(高周波電源)で50W、被加工体に印加するバイアスパワーをRF5Wに設定した。
次に、Clガスを用いたRIEにより、レジストマスクに基づいて副マスク層を凹凸パターンに加工した。この際、ソースパワーをRF1000W、バイアスパワーをRF50Wに設定した。
次に、同じ真空チャンバ内でCFガスを用いたRIEにより、副マスク層に基づいて、主マスク層および下部マスク層を凹凸パターンに加工した。なお、この際ソースパワーをRF1000W、被加工体に印加するバイアスパワーをRF50Wに設定した。
次に、Arガスを用いたIBEにより、主マスク層および下部マスク層に基づいて、連続膜である記録層をエッチングして凹凸パターンの記録層を形成した。なお、この工程で副マスク層は完全に除去され、下部マスク層および主マスク層の一部が残存していた。次に、凹凸パターンの記録層上にバイアススパッタによってSiOを成膜し、凹部の充填を行った。
次に、CMPにより、下部マスク層が露出するまでSiOの研磨を行い、表面を平坦化した。次に、CVD法により、厚さ3nmのカーボン保護膜を成膜し、パーフルオロポリエーテルから成る潤滑剤を塗布して、磁気記憶媒体とした。
具体例1と比較する比較例の磁気記憶媒体は、次のように製造した。下部マスク層の材料をTa、厚さを2nmとし、主マスク層の材料をRu、厚さはを20nm、副マスク層の材料はTa、厚さを5nmとした。副マスク上に具体例1と同様のレジストマスクを形成し、同様の条件でO2ガスを用いたRIEを行い、凹部の底部のレジスト樹脂を除去した。次に、SFガスを用いたRIEにより、レジストマスクに基づいて副マスク層を凹凸パターンに加工した。
この際、ソースパワーをRF50W、被加工体に印加するバイアスパワーをRF30Wに設定した。続いて、Oガスを用いたRIEにより、副マスク層に基づいて、主マスク層を凹凸パターンに加工した。なお、この際ソースパワーをRF500W、バイアスパワーをRF50Wに設定した。次に、Arガスを用いたIBEにより、副マスク層および主マスク層に基づいて、下部マスク層および記録層をエッチングして凹凸パターンの記録層を形成した。なお、この工程で副マスク層は完全に除去され、下部マスク層および主マスク層の一部が残存していた。次に、残存した主マスク層を、Oガスを用いたRIEにより除いた。この際、ソースパワーをRF500W、バイアスパワーをRF5Wに設定した。以下、具体例1と同様に凹凸パターンの記録層上にバイアススパッタによってSiOを成膜し、凹部の充填を行い、続いて、CMPにより、下部マスク層が露出するまでSiOの研磨を行い、表面を平坦化した。
次に、CVD法により、厚さ3nmのカーボン保護膜を成膜し、パーフルオロポリエーテルから成る潤滑剤を塗布して、磁気記憶媒体とした。
この方法によって製造された磁気記憶媒体に対してリード・ライトテストを行ったところ、具体例1に示した方法によって製造された磁気記憶媒体に対して出力が11%小さく、残存した主マスク層を除くために行った、Oガスを用いたRIEによって、記録層の劣化が進んだことが示唆された。
上述の具体例1では、平坦化にCMPを用いた。開示の技術の変形例の一つとして、平坦化にエッチングを用いる第2の具体例について説明する。具体例1と同様に、基板として外径65mm、内径20mm、厚さ0.63mmのハードディスク用結晶化ガラスを用い、軟磁性裏打ち層としてNiFeパーマロイを100nm厚でスパッタ成膜した。軟磁性裏打ち層上に配向制御層としてRuを20nm厚でスパッタ成膜し、記録層としてCoCrPtを20nm厚でスパッタ成膜した。
下部マスク層の厚さは2nm、下部マスク層の材料はCであり、CVD法で成膜を行った。主マスク層の厚さは20nm、主マスク層の材料はSiOとした。副マスク層の厚さは5nm、副マスク層の材料はCrとした。副マスク層上部に、インプリント法により、データ領域において凸部の径方向の長さ40nm、周方向の長さ30nm、高さが30nmであり、間隔が径方向に40nm、周方向に30nmである、ドットの配列パターンを持つレジストマスクを形成した。
続いてOガスを用いたRIEにより、レジストマスク凹部の底部のレジスト樹脂を除去した。なお、この際ソースパワーをRF50W、被加工体に印加するバイアスパワーをRF5Wに設定した。
次に、Clガスを用いたRIEにより、レジストマスクに基づいて副マスク層を凹凸パターンに加工した。この際、ソースパワーをRF1000W、バイアスパワーをRF50Wに設定した。
次に、同じ真空チャンバ内でCFガスを用いたRIEにより、副マスク層に基づいて、主マスク層および下部マスク層を凹凸パターンに加工した。なお、この際ソースパワーをRF1000W、被加工体に印加するバイアスパワーをRF50Wに設定した。
次に、Arガスを用いたIBEにより、主マスク層および下部マスク層に基づいて、連続膜である記録層をエッチングして凹凸パターンの記録層を形成した。なお、この工程で副マスク層は完全に除去され、下部マスク層および主マスク層の一部が残存していた。
次に、凹凸パターンの記録層上にバイアススパッタによってSiOを成膜し、凹部の充填を行った。
次に、Arガスを用いたIBEにより、下部マスク層が露出するまでSiOをエッチングし、表面の平坦化を行った。
次に、CVD法により、厚さ3nmのカーボン保護膜を成膜し、パーフルオロポリエーテルから成る潤滑剤を塗布して、磁気記憶媒体とした。
このように平坦化にエッチングを用いた製造プロセスであっても、具体例1と同様に記録層の側面を劣化させること無く磁気記憶媒体を製造可能である。
以上説明してきたように、本実施例にかかる磁気記憶媒体の製造方法では、真空中でのドライエッチングによる磁性記録層の加工に引き続いて、真空成膜技術により磁性記録層凹部の埋め戻しを行った後に、化学的機械的研磨もしくはドライエッチングによって表面平坦化が行われるため、磁性記録層の凸部側面が反応性ガスや空気との接触によって劣化することがない。
また、主マスク層の材料と磁性記録層凹部の埋め戻しに用いる充填材料とを同一にすることで、磁性記録層の凸部上に残った主マスク層は、表面平坦化工程の際に取り除くことができ、別途マスク除去工程を設ける必要がなくなるため、製造プロセスの簡素化が可能となる。
そのため、高記録密度のビットパターン媒体を容易に、かつ低コストで提供することができる。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)磁気記憶媒体の記録層上に1又は複数のマスク層を成膜するマスク層成膜工程と、
前記マスク層を加工するマスク層加工工程と、
前記加工されたマスク層に基づいて前記記録層を加工する記録層加工工程と、
前記記録層の加工によって生じた凹部に前記1又は複数のマスク層の1層として用いた材料を充填する充填工程と、
前記充填後の表面を平坦化する平坦化工程と
を含んだことを特徴とする磁気記憶媒体製造方法。
(付記2)前記マスク層成膜工程は、前記充填する材料と同一材料の主マスク層と前記記録層との間に前記平坦化による前記記録層の加工を抑制するストップ層として機能する下部マスク層を成膜することを特徴とする付記1に記載の磁気記憶媒体製造方法。
(付記3)前記マスク層加工工程は、反応性イオンエッチングによる加工を行なう工程であり、前記マスク層成膜工程は、前記主マスク層の反応性イオンエッチングに使用する化学種でエッチングされる材料で前記下部マスク層を成膜することを特徴とする付記2に記載の磁気記憶媒体製造方法。
(付記4)前記マスク層成膜工程は、前記主マスク層の反応性イオンエッチングにおけるエッチングレートが前記主マスクに比して小さい副マスク層を前記主マスク層上に成膜することを特徴とする付記3に記載の磁気記憶媒体製造方法。
(付記5)前記記録層加工工程は、加工されたマスク層をマスクとして、ドライエッチングによって記録層を凹凸形状に加工する工程であることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の磁気記憶媒体製造方法。
(付記6)前記平坦化工程は、化学的機械的研磨もしくはエッチングによる平坦化を行なうことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の磁気記憶媒体製造方法。
(付記7)前記充填工程は、前記記録層の加工後に残存したマスク層の上から充填を行なうことを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の磁気記憶媒体製造方法。
1 ハードディスク装置
10 ベース
11 磁気記憶媒体
12 磁気ヘッド
14 サスペンション
15 制御回路
16 ボイスコイルモータ
17 スピンドルモータ
20 被加工体
21 配向制御層
22 記録層
30 ハードマスク
31 下部マスク層
32 主マスク層
33 副マスク層
41 レジストマスク
50 充填材
51 カーボン保護膜
52 潤滑剤
60 磁気記憶媒体

Claims (5)

  1. 磁気記憶媒体の記録層上に1又は複数のマスク層を成膜するマスク層成膜工程と、
    前記マスク層を加工するマスク層加工工程と、
    前記加工されたマスク層に基づいて前記記録層を加工する記録層加工工程と、
    前記記録層の加工によって生じた凹部に前記1又は複数のマスク層の1層として用いた材料を充填する充填工程と、
    前記充填後の表面を平坦化する平坦化工程と
    を含んだことを特徴とする磁気記憶媒体製造方法。
  2. 前記マスク層成膜工程は、前記充填する材料と同一材料の主マスク層と前記記録層との間に前記平坦化による前記記録層の加工を抑制するストップ層として機能する下部マスク層を成膜することを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶媒体製造方法。
  3. 前記マスク層加工工程は、反応性イオンエッチングによる加工を行なう工程であり、前記マスク層成膜工程は、前記主マスク層の反応性イオンエッチングに使用する化学種でエッチングされる材料で前記下部マスク層を成膜することを特徴とする請求項2に記載の磁気記憶媒体製造方法。
  4. 前記マスク層成膜工程は、前記主マスク層の反応性イオンエッチングにおけるエッチングレートが前記主マスクに比して小さい副マスク層を前記主マスク層上に成膜することを特徴とする請求項3に記載の磁気記憶媒体製造方法。
  5. 前記記録層加工工程は、加工されたマスク層をマスクとして、ドライエッチングによって記録層を凹凸形状に加工する工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の磁気記憶媒体製造方法。
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