JP2010248917A - 制御装置及び制御方法 - Google Patents

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【課題】ブレーキペダルの踏込量に応じて精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】
アイドリングストップを行う制御手段を備える制御装置であって、ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力で車両を制動する制動装置から、制動力を表す信号を取得する取得手段と、取得手段が取得した制動力に基づいて、エンジンの吸気による負圧を用いて制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された負圧が減少したか否かを判定する判定手段と、判定手段で負圧が減少したと判定した回数に基づいて、倍力装置の負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定手段とを備え、制御手段は、推定手段で負圧が上記圧力に達したと推定した場合に、アイドリングストップの実行を許可する。これによれば、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、エコランをするよう車両を制御する制御装置及び制御方法に関する。
近年、例えば、車両の燃費改善及び排気ガスの排出量の抑制を目的として、エンジンの自動停止(つまり、アイドリングストップ)を含むエコ運転(以下、エコランともいう)を行う車両が広く知られている。ここで、本明細書におけるエコとは、エコノミー及びエコロジーの少なくとも1以上の意味を持つものとする。また、エコノミーとは、燃料の消費を抑えて燃料を節約(省燃費)することを意味する。更に、エコロジーとは、化石燃料の消費を抑えたり、又は化石燃料の燃焼などによって生じる有害物質や二酸化炭素の発生及び排出を抑えることを意味する。
ここで、エコランを行う車両として、図1に示す様に、エンジン全般の制御を行うエンジン制御装置と、エコランを行うようエンジン等を制御をするエコラン制御装置とで構成される制御システムを備えたものが知られている。特に、エコラン制御装置としては、接続する各種のセンサが検出した信号に基づいて所定のエンジン停止条件が成立すると判断すると、エンジン停止指令をエンジン制御装置へ出力して、エンジンを停止するようエンジン制御装置を制御するアイドリングストップ制御装置が知られている。
このエンジン停止条件の具体例としては、車両が停止した状態にあり、かつ車両がアイドリングを停止できる状態にあるという条件が挙げられる。よって、このアイドリングストップ制御装置は、例えば、エンジン回転数、車速、シフト位置、ブレーキ操作の有無、車両にかかる加速度、及びアクセル開度等を表す信号の1つ以上に基づいて車両が停止したか否かを判断する。また、このアイドリングストップ制御装置は、例えば、ブレーキ負圧及びバッテリ電圧等を表す信号に基づいて、アイドリングを停止しても十分な制動力を維持することができ、かつエンジンを再始動するのに十分な電力をバッテリが蓄電していると判断する場合に、車両がアイドリングを停止できる状態にあると判断する。
このため、車両が停止した状態にあるか否かを精度良く判定すると共に、判定した結果に基づいてエンジンを自動停止できる自動停止装置が知られるに至った(例えば、特許文献1)。
この自動停止装置は、ブレーキ装置のブレーキ液圧に基づいて、ブレーキ操作による制動力を検出する制動力検出手段と、ブレーキ操作による制動力によって停止が見込まれる所定の速度以下に車速が低下した時点から、制動力検出手段が検出した制動力に基づいて設定された所定時間を経過したときに、車両が走行を停止したと判定する走行停止判定手段とを備える。
また、例えば、信号機の表示等に従って一時的に車両を停止する場合とそうでない場合とで、車両が停止してからエンジンを停止するよう制御するまでの待機時間を変更できるエンジン停止制御装置が知られるに至った(例えば、特許文献2)。
このエンジン停止制御装置は、車両に設けられた制動装置の制動力を取得する制動力取得手段と、制動力取得手段が取得した制動力に基づいて決定した所定時間に渡って、車速が値「0」である状態が継続する条件を含む停止条件が成立した場合にエンジンを停止させる停止手段とを有する。尚、制動力に基づいて所定時間の長さを決定するのは、運転者が一時的に車両を停止させようとする場合には、そうでない場合と比べて強い制動力で車両を停止させることが多いためである。
また、これらのアイドリングストップ制御装置は、接続する各種のセンサが検出した信号に基づいて所定のエンジン始動条件が成立すると判断すると、スタータモータを駆動すると共に、エンジン駆動指令をエンジン制御装置へ出力してエンジンを始動するようエンジン制御装置を制御する。
このエンジン始動条件の具体例としては、車両の運転者によるエンジンを始動させる操作を検出した、又はエンジンを再始動すべき事象が発生したという条件が挙げられる。よって、このアイドリングストップ制御装置は、例えば、シフト位置、ブレーキスイッチ信号(以下単に、ブレーキSW信号という)、及びアクセル信号のいずれか1つ以上の変化に基づいて運転者がエンジンを始動する意思があるか否かを判断する。また、このアイドリングストップ制御装置は、例えば、ブレーキ負圧及びバッテリ電圧に基づいて、エンジン始動によりバッテリ充電が必要な程にバッテリ電圧が減少する事象、及び車両の制動力を確保するためにエンジン始動による負圧の供給が必要な程にブレーキ負圧が減少する事象の発生を検知する。
このため、エコランをする車両には、ブレーキブースタの負圧を検出する負圧センサが追加されるようになった。よって、負圧センサの追加により生じる車両のコスト上昇を無くすため、負圧センサを搭載せずにエコランできる車両が知られるに至った(例えば、特許文献3)。
この車両は、エンジンの吸気系に発生する負圧を利用して運転者のブレーキペダル操作に要する力を低減する操作力低減手段と、エンジン停止中に検出したブレーキ制動力に基づき操作力低減手段内の負圧を推定すると共に、推定した負圧に応じてアイドリングストップしたエンジンを再始動する。
更に、アイドリングストップにより停止したエンジンを円滑に再始動する必要が生じた。よって、ブレーキ解除からエンジン駆動状態に円滑に移行させることができるエンジン自動停止・始動装置、及び運転者がエンジンのトルクに基づく違和感を感じないアイドリングストップ判断装置が知られるに至った(例えば、特許文献4及び5)。
この特許文献4に記載のエンジン自動停止・始動装置は、ブレーキ解除による制動力が所定の値より小さくなると停止したエンジンを再始動する。また特許文献5に記載のアイドリングストップ判断装置は、制動力を発生させるブレーキブースタの作動圧がエンジンのトルクに対して車両の停止状態を維持するのに十分に大きいという条件にエンジン停止条件を設定する設定手段と、設定されたエンジン停止条件に基づいてアイドリングストップの可否を判断するための判断手段とを有する。
特開2000−230443号公報 特開2005−180337号公報 特開2004−132248号公報 特開2000−8905号公報 特開2005−344665号公報
しかしながら、特許文献1、2、4、及び5に記載の装置等においては、上述した様に、エンジン停止条件を判断するために負圧検出センサが必要であり、車両のコスト増を招くという問題があった。
また、特許文献3に記載の車両においては、ブレーキのON/OFF状態に応じて負圧の推定マップを切り替えているため、エンジン停止前において、運転者が特殊なブレーキの踏み込みをする場合には、負圧を精度良く推定できないという問題があった。
具体的には、特許文献3に記載の車両は、ブレーキペダルが踏み込まれる前の状態における負圧と、踏込まれたブレーキペダルが元の位置に戻った状態において推定される負圧とを、両圧力とブレーキ液圧との釣り合い状態を記述する関係式に基づいて関連付けたマップを備え、このマップとブレーキペダルの踏戻し(つまり、ブレーキのON/OFF状態)とに基づいてエンジン停止後の負圧を推定している。
ここで、ブレーキブースタは、負圧を減少させる方向へ気体が流れるのを防止する逆止弁を備える。よって、ブレーキブースタの負圧は、ブレーキペダルが踏み込まれれば直ちに変化するのではなく、逆止弁を通過して気体を流すことができる所定値以上の踏力でブレーキペダルが踏み込まれて初めて変化する。
このため、特許文献3に記載の車両では、例えば、エンジン停止前にポンピングブレーキとして何回もブレーキ操作を行うといった特殊なブレーキの踏み込みがある場合には、負圧を精度良く推定できないという問題があった。このため、特許文献3に記載の車両では、ブレーキ補助に必要な負圧が確保できていないにも関わらず停止条件を満足したと判断してエコランを許可してしまう、又は逆に、負圧が確保できているにも関わらずエコランを許可しないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、ブレーキペダルの踏込量に応じて精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる制御装置及び制御方法を提供することにある。
本発明に係る制御装置は、所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御手段を備える制御装置であって、ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力でエンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得手段と、取得手段が取得した信号が表す制動力に基づいて、エンジンの吸気により生じる負圧を用いて制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された負圧が減少したか否かを判定する判定手段と、判定手段で負圧が減少したと判定した回数と、取得手段が取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、倍力装置が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定手段とを備え、制御手段は、推定手段で負圧が圧力に達したと推定した場合に、アイドリングストップの実行を許可することを特徴としている。
本発明に係る制御装置は、所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御手段を備える制御装置であって、ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力でエンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得手段と、取得手段が取得した信号が表す制動力に基づいて、エンジンの吸気により生じる負圧を用いて制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された負圧が減少したか否かを判定する判定手段と、判定手段で減少したと判定した負圧を用いて倍力装置が増加させた制動力の積算値を算出する算出手段と、算出手段が算出した積算値と、取得手段が取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、倍力装置が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定手段とを備え、制御手段は、推定手段で負圧が圧力に達したと推定した場合に、アイドリングストップの実行を許可することを特徴としている。
上記構成において、制御手段は、推定手段で負圧が圧力に達していないと推定した場合に、アイドリングストップの実行を禁止する構成を採用できる。
本発明に係る制御方法は、所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御ステップを備える制御方法であって、ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力でエンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得ステップと、取得ステップで取得した信号が表す制動力に基づいて、エンジンの吸気により生じる負圧を用いて制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された負圧が減少したか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで負圧が減少したと判定した回数と、取得ステップで取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、倍力装置が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定ステップと、推定ステップで負圧が圧力に達したと推定した場合に、アイドリングストップの実行を許可することを特徴としている。
本発明に係る制御方法は、所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御ステップを備える制御方法であって、ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力でエンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得ステップと、取得ステップで取得した信号が表す制動力に基づいて、エンジンの吸気により生じる負圧を用いて制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された負圧が減少したか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで減少したと判定した負圧を用いて倍力装置が増加させた制動力の積算値を算出する算出ステップと、算出ステップが算出した積算値と、取得ステップで取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、倍力装置が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定ステップと、推定ステップで負圧が圧力に達したと推定した場合に、アイドリングストップの実行を許可することを特徴としている。
請求項1の構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置に確保された負圧の減少を判定すると共に、減少したと判定した回数に基づいて負圧を推定するため、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
請求項2の構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置に確保された負圧の減少を判定すると共に、減少したと判定した負圧を用いて倍力装置が倍力した制動力の積算値に基づいて負圧を推定するため、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
請求項3の構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて精度良く推定した負圧に基づいてエコランを禁止できる。
請求項4の構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置に確保された負圧の減少を判定すると共に、減少したと判定した回数に基づいて負圧を推定するため、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
請求項5の構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置に確保された負圧の減少を判定すると共に、減少したと判定した負圧を用いて倍力装置が倍力した制動力の積算値に基づいて負圧を推定するため、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
本発明の制御装置を備える制御システムの一実施形態を示す構成図である。 マイコンの一構成例を表すハードウェア構成図である。 エコラン制御処理の実行に用いる信号等の変化タイミングの一例を表すタイミングチャートである。 制御装置が記憶するテーブルの一例を表す図である。 制御装置の一構成例を表す機能ブロック図である。 制御装置が実行する制御管理処理の一例を表すフローチャートである。 制御装置が実行する始動制御処理の一例を表すフローチャートである。 制御装置が実行する補正制御処理の一例を表すフローチャートである。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の制御装置を備える制御システム1の一実施形態を示す構成図である。
図1に示す制御システム1は、車両に搭載される。本実施例において、車両は、例えば、乗用車、バス、及びトラック等の自動車で構成される。また、これに限定される訳ではなく、原動機付自転車、軽車両、及びトロリーバス、戦車及び装甲車等の軍用車両、並びに鉄道車両で構成される実施例を採用できる。更に、制御システム1は、車両のみならず、船舶、航空機、並びに人工衛星、宇宙探査機、及び宇宙ステーション等の宇宙機に搭載される構成、及び車両又は船舶等に搭載されずに使用される構成を採用できる。
制御システム1は、第1検出装置10、第2検出装置20、始動装置30、エンジン40、制動装置50、倍力装置60、エンジン制御装置100、ブレーキ制御装置200、及びエコラン制御装置300(以下単に、制御装置300という)で構成される。
第1検出装置10及び第2検出装置20について説明する前に、始動装置30、エンジン40、制動装置50、倍力装置60、エンジン制御装置100、及びブレーキ制御装置200について説明する。
始動装置30は、例えば、スタータモータで構成される。始動装置30は、エンジン40及び制御装置300に接続する。始動装置30は、制御装置300の制御に従ってエンジン40を始動させる。
エンジン40は、例えば、レシプロエンジン又はロータリーエンジンで構成される。特に、エンジン40は、水素エンジンであっても良い。エンジン40は、始動装置30、エンジン制御装置100、及び倍力装置60に接続する。エンジン40は、始動装置30により始動されると共に、エンジン制御装置100の制御に従って吸気した燃料を燃焼させて車両を推進等させるための動力を発生させる。尚、エンジン40の吸気により生じる負圧は、例えば、インレット・マニホールド等を通じて倍力装置60に伝達される。また、エンジン40の吸気量は、例えば、スロットルバルブ等の制御弁の開度を制御するエンジン制御装置100によって制御される。
制動装置50は、例えば、ディスクブレーキ又はドラムブレーキの様に、摩擦により車両の運動エネルギーを熱エネルギーに変換する機械的ブレーキで構成される。制動装置50は、不図示のブレーキペダル、倍力装置60、及びブレーキ制御装置200に接続する。制動装置50は、ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力でエンジン40を搭載した車両を制動する。特に、制動装置50の制動力は、倍力装置60によって増加させられると共に、ブレーキ制御装置200によって制御される。
倍力装置60は、例えば、ブレーキブースタで構成される。倍力装置60は、エンジン40及び制動装置50に接続する。倍力装置60は、エンジン40の吸気により生じる負圧を用いて制動装置50の制動力を増加させる。尚、倍力装置60は、負圧を減少させる方向へ気体が流れるのを防止して負圧を確保する逆止弁を有する。
エンジン制御装置100、ブレーキ制御装置200、及び制御装置300は、例えば、ECU(Electronic control unit)で構成される。エンジン制御装置100から制御装置300は、例えば、CAN(Controller Area Network)バス又はLIN(Local Interconnect Network)バスを介して互いに通信可能に接続する。
エンジン制御装置100は、エンジン40にも接続する。エンジン制御装置100は、上記の様に、エンジン40を制御する。具体的には、エンジン制御装置100は、イグニッション信号及びアクセル開度等に基づいて制御弁の開度を制御することでエンジンの吸気量を制御する。また、エンジン制御装置100は、エンジンが吸気した混合気の点火タイミング等を制御する。またそれとは別に、エコランを実行するために、エンジン制御装置100は、制御装置300からエンジン停止指令を受けると停止するようエンジンを制御し、エンジン駆動指令を受けると駆動するようエンジンを制御する。
ブレーキ制御装置200は、制動装置50にも接続する。ブレーキ制御装置200は、例えば、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS:Antilock Brake System)又は横滑り防止機構(VSC:Vehicle Stability Control)を実現する。具体的には、ブレーキ制御装置200は、不図示のセンサ又は他の制御装置から、車輪の回転数を表す情報を取得する。次に、ブレーキ制御装置200は、取得した情報に基づいて、タイヤのロック又は車両の横滑り(以下、タイヤのロック等)を回避できる大きさの制動力を、タイヤのロック等を回避できるタイミングで発生させるよう制動装置50を制御する。その後、ブレーキ制御装置200は、例えば、制動装置50のブレーキ圧等の制動力の大きさを表す信号を制御装置300へ送信する。
第1検出装置10は、例えば、アクセル開度センサ、スロットル開度センサ、及び傾斜センサ等の各種センサで構成される。第1検出装置10は、制御装置300に接続する。第1検出装置10は、例えば、アクセル開度、スロットル開度等の制御弁の開度、及び車両の傾斜を(以下単に、スロットル開度等という)検出する。また、第1検出装置10は、検出したスロットル開度等を表す信号を制御装置300へ出力する。更に、第1検出装置10は、例えば、エンジン回転センサ、車速センサ、シフト位置センサ、ブレーキスイッチ、Gセンサ、及びアクセルセンサ等の各種のセンサで構成される。第1検出装置10は、エンジン40の回転数、車速、シフト位置、ブレーキ操作の有無、車両に加わる加速度、及びアクセル開度(以下単に、回転数等という)を検出する。また更に、第1検出装置10は、検出した回転数等を表す信号を制御装置300へ出力する。
第2検出装置20は、例えば、電圧センサ等の各種のセンサで構成される。第2検出装置20は、制御装置300に接続する。第2検出装置20は、バッテリ電圧を検出すると共に、検出した電圧を表す信号を制御装置300へ出力する。
尚、本実施例において、制御システム1は、第1検出装置10及び第2検出装置20の2つのセンサを備えるとして説明するが、これに限定される訳ではなく、例えば、第1検出装置10及び第2検出装置20が検出するスロットル開度等、回転数等、及びバッテリ電圧を検出する1つの又は3以上のセンサを制御システム1が備える構成を採用できる。
制御装置300は、第1検出装置10、第2検出装置20、及び始動装置30にも接続する。制御装置300は、マイコン310で構成される。制御装置300は、マイコン310を用いてソフトウェア処理であるエコラン制御処理を実行する。これにより、制御装置300は、第1検出装置10及び第2検出装置20が検出した回転数等及びバッテリ電圧に基づいてアイドリングストップを行うよう車両を制御する。よって、アイドリングストップを行う制御装置300を、以下特に、アイドリングストップ制御装置300ともいう。
ここで、図2を参照して、ソフトウェア処理を実行するために制御装置300が用いるマイコン310の構成について説明を行う。図2は、マイコン310の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図2に示すマイコン310は、CPU(Central Processing Unit)等の実行部310a、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等のメモリである読出専用記憶装置310b、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリである読書可能記憶装置310c、ハードウェアタイマである計時部310d、CANコントローラ等の通信部310e、及びA/D変換器等の入出力部310fで構成される。尚、実行部310a、読出専用記憶装置310b、読書可能記憶装置310c、計時部310d、通信部310e、及び入出力部310fは互いにバス310gによって情報の授受が可能なように接続している。
ソフトウェア処理は、実行部310aが、読出専用記憶装置310bに格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムが表すソフトウェア処理の実行手順に従って演算を行うことにより実現される。尚、読書可能記憶装置310cには、実行部310aが行った演算の結果を表す情報が書き込まれる。また、必要に応じて通信部310e及び入出力部310fは、接続する各種の部及び装置との間で通信又は入出力する情報を、実行部310aが演算対象とする情報又は演算した結果を表す情報として入出力する。
次に、図3及び4を参照して、制御装置300が実行するエコラン制御処理について概説する。図3は、制御装置300がエコラン制御処理の実行に用いる信号及び処理の実行に伴って更新する情報の変化タイミングを表すタイミングチャートである。
図3は、制御装置300がエコラン制御処理の実行に用いる信号又は情報として、アクセル開度を表す信号、スタータ信号、ブレーキ圧を表す信号、車両の傾きを表す情報(以下単に、勾配情報という)を表す。また、図3は、制御装置300がエコラン制御処理の実行に伴って更新する情報として、アクセル開度最大値、負圧供給時間、ブレーキ操作有り検出フラグ(以下単に、ブレーキ操作検出フラグという)、ブレーキ圧積算値、負圧供給検出タイマ値、ブレーキによるエンジン停止許可フラグ(以下単に、エンジン停止許可フラグという)、及びアイドリングストップ状態フラグを表す。
ここで、アクセル開度最大値は、アクセルペダルが踏込まれてからエコランによりエンジン40が停止させられるまでに検出されたアクセル開度の最大値をいう。本実施例においては、説明を簡略化するために、スロットル開度とアクセル開度とは、ほぼ同様の開度を有するとして説明を行う。
負圧供給時間は、アクセルペダルが元の位置に戻ってから(つまり、スロットルが閉じてから)倍力装置60の確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達するまでの所要時間を表す。
スタータ信号及びブレーキ圧を表す信号については説明を省略する。ブレーキ操作検出フラグは、ブレーキ操作を検出したことを表すフラグである。尚、制御装置300は、ハンチングを防止するために、ブレーキ圧が第1の閾値を超えた場合にブレーキ操作が開始されたことを検出し、ブレーキ圧が第1の閾値と異なる第2の閾値を下回った場合にブレーキ操作が終了したことを検出する。本実施例において、第1の閾値は「0.8MPa」であり、第2の閾値は「0.4MPa」であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な第1の閾値及び第2の閾値は、当業者が実験により定めることができる。
また、制御装置300が、第1の閾値とブレーキ圧とを比較するのは、ブレーキペダルが踏み込まれれば直ちに倍力装置60の確保する負圧が変化するのではないためである。つまり、上記の様に、倍力装置60が確保する負圧は、倍力装置60が有する逆止弁を通過して気体を流すことができる所定値以上の踏力でブレーキペダルが踏み込まれて初めて変化するためである。よって、制御装置300は、第1の閾値を超えるブレーキ圧を制動装置50が発生させた場合に、負圧を用いてブレーキ圧を倍力装置60が増加させたと判断する。
この構成によれば、ブレーキ圧に応じて倍力装置に確保された負圧の減少を判定できる。
ブレーキ圧積算値は、エンジンが始動又は停止してから、次にエンジンが停止又は始動するまでの間に、負圧を用いて増加させられたブレーキ圧の積算値である。
負圧供給検出タイマ値は、負圧が倍力装置60へ供給され出してからの経過時間をカウントするタイマのタイマ値である。具体的には、エンジン駆動中にスロットルが閉じてからの経過時間を表す。
勾配情報については説明を省略する。エンジン停止許可フラグは、アイドリングストップを許可するか否かを表すフラグである。具体的には、制御装置300は、負圧供給検出タイマ値が負圧供給時間を超えると、アイドリングストップを許可すると判断する。これは、倍力装置60へ負圧が供給され出してからの経過時間が、倍力装置60の確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達するまでの所要時間を超えたと制御装置300が判断するためである。
アイドリングストップ状態フラグは、車両がアイドリングストップしている状態にあるか否かを表すフラグである。
ここで一旦、図4を参照して、図3に示す信号値を制御装置300が決定又は補正するため用いるテーブルについて説明を行う。図4は、制御装置300が記憶するテーブルの一例を表す図である。
図4(a)は、アクセル開度と負圧供給時間とを関連付けて保存する。図4(a)は、アクセル開度行と負圧供給時間行とを有する。アクセル開度行は、アクセル開度最大値を保存する。負圧供給時間行は、同一の列が保存するアクセル開度最大値までアクセルを踏み込むアクセル操作が行われた後に、負圧が車両の制動に必要な圧力に達するまでに要する負圧供給時間を保存する。倍力装置60が確保する負圧は、アクセル開度が増加すると減少するためである。
図4(b)は、ブレーキ圧積算値と負圧供給時間とを関連付けて保存する。図4(b)は、ブレーキ圧積算値行と負圧供給時間行とを有する。ブレーキ圧積算値行は、エンジン駆動期間におけるブレーキ圧積算値を保存する。負圧供給時間行は、エンジン駆動期間において、同一の列が保存するブレーキ圧積算値だけブレーキ圧の増加のために倍力装置60が負圧を使用した場合に、使用により負圧が減少することにより生じた図4(a)に示す負圧供給時間の延長時間を保存する。よって、制御装置300は、図4(a)に示す負圧供給時間に図4(b)に示す時間を加算する。
図4(c)は、勾配と負圧供給時間補正係数とを関連付けて保存する。負圧供給時間補正係数は、負圧供給時間の補正のために用いられる係数をいう。制御装置300は、負圧供給時間に負圧供給時間補正係数を乗算することで、負圧供給時間を補正する。図4(c)は、勾配行と負圧供給時間補正係数行とを有する。勾配行は、車両の勾配を保存する。負圧供給時間補正係数行は、同一の列が保存する勾配だけ車両が傾いている場合に、勾配より生じる車両の制動に必要な負圧の増加量を表す負圧供給時間補正係数を保存する。
図4(d)は、エコラン時間と負圧供給時間とを関連付けて保存する。制御装置300は、図4(a)に示す負圧供給時間に図4(d)に示す時間を加算する。図4(d)は、エコラン時間行と負圧供給時間行とを有する。エコラン時間行は、エコラン時間を保存する。負圧供給時間行は、同一の列が保存するエコラン時間だけエコランした後に、エコラン期間中に負圧が減少することにより生じる図4(a)に示す負圧供給時間の延長時間を保存する。これは、エコランによりエンジンが停止している間において、倍力装置60には負圧が供給されないだけでなく、時間の経過に伴って、例えば、負圧の減少を防ぐ逆止弁等から負圧が徐々に抜けるためである。
図4(e)は、ブレーキ圧積算値と負圧供給時間とを関連付けて保存する。制御装置300は、図4(a)に示す負圧供給時間に図4(e)に示す時間を加算する。図4(e)は、ブレーキ圧積算値行と負圧供給時間行とを有する。ブレーキ圧積算値行は、エコラン期間におけるブレーキ圧積算値を保存する。負圧供給時間行は、図4(b)と同様に、エコラン期間において、同一の列が保存するブレーキ圧積算値だけ倍力装置60が負圧を使用した場合に、使用による負圧の減少により生じる図4(a)に示す負圧供給時間の延長時間を保存する。
次に、エコラン許可時間に関する情報を記憶するテーブルの一例について説明する。
尚、エコラン許可時間とは、エコランの実行を許可する時間をいう。本実施例では、アイドリングストップによりエコランを行うため、エコラン許可時間をアイドリングストップ許可時間ともいう。エコラン許可時間の長さは、倍力装置60が負圧を用いたブレーキ圧の増力を行わない(つまり、ブレーキ操作がない)場合において、倍力装置60が車両の制動に必要な負圧を維持できる時間長をいう。具体的には、アイドリングストップ中は、倍力装置60に負圧が供給されないだけでなく、時間の経過に伴って倍力装置60が確保する負圧が徐々に減少する。このため、ブレーキ操作がない場合におけるエコラン許可時間長のより好適な長さは、当業者が実験により定めることができる。よって、本実施例において、ブレーキ操作がない場合のエコラン許可時間の長さは、実験により定まる所定長であるとして説明を行う。
図4(f)は、ブレーキ圧積算値とエコラン許可時間とを関連付けて保存する。図4(f)は、ブレーキ圧積算値行とエコラン許可時間行とを有する。ブレーキ圧積算値行は、エコランによるエンジン停止期間におけるブレーキ圧積算値を保存する。エコラン許可時間行は、エンジン停止期間において、同一の列が保存するブレーキ圧積算値だけブレーキ圧の増加のために倍力装置60が負圧を使用した場合に、使用により負圧が減少することにより生じた所定長のエコラン許可時間の短縮時間を保存する。よって、制御装置300は、所定長のエコラン許可時間から図4(f)に示す時間を減算する。
図4(g)は、図4(c)とほぼ同様の情報を保存するため、以下主に、相違点について説明する。図4(g)は、勾配とエコラン許可時間補正係数とを関連付けて保存する。エコラン許可時間補正係数は、エコラン許可時間の補正のために用いる係数をいう。
尚、制御装置300は、ブレーキ圧積算値の代わりにブレーキ操作の積算回数と負圧供給時間とを関連付けた図4(b)及び(e)の表に相当する表、ブレーキ操作の積算回数とエコラン許可時間とを関連付けた図4(f)の表に相当する表とを保存する構成を採用できる。
ここで図3に戻り、制御装置300が実行する制御処理について引き続き概説する。
時刻t1において、アイドリングストップではなくエンジンは停止している。また、ブレーキ圧が第1の閾値を超えたため、制御装置300は、ブレーキ検出フラグをONにする。
次に、時刻t2において、ブレーキ圧が第2の閾値を下回ると、制御装置300は、ブレーキ検出フラグをOFFにする。また、制御装置300は、ブレーキ圧積算値に対して、ブレーキ操作時におけるブレーキ圧の最大値「0.8MPa」を加算する。
時刻t3からt6においてブレー気圧が第1の閾値を超えないので、制御装置300は、ブレーキペダルの踏み込みがあっても(負圧が減少する程の)ブレーキ操作が無いと判断する。
時刻t4において、例えば、「IG-ON」信号を取得すると、制御装置300は、スタータ信号を発生させて、エンジンを始動させるよう始動装置30及びエンジン制御装置100を制御する。
時刻t5においてエンジンが始動すると、制御装置300は、負圧供給時間を決定する。具体例としては、制御装置300は、エンジンの停止期間とブレーキ圧積算値とに基づいて負圧供給時間を決定する。より具体的には、制御装置300は、エンジンが「1時間半」停止していたため、図4(d)の表から負圧供給時間を「3秒」と定める。また、制御装置300は、ブレーキ圧積算値が「0.8MPa」であるため、図4(e)から「2秒」を負圧供給時間に加算して、負圧供給時間を「5秒」とする。
また、エンジンが駆動しており、かつスロットルが全閉であるため、制御装置300は、倍力装置60に対する負圧の供給が開始したと判断する。よって、制御装置300は、負圧供給タイマを作動させて、負圧供給時間の計測を開始する。
時刻t6において、アクセル開度が上昇し始めたため、制御装置300は、倍力装置60の負圧が減少したと判断する。よって、制御装置300は、一旦、負圧供給時間を初期値の値「1秒」に、ブレーキ積算値を値「0MPa」に、負圧検出タイマを停止してタイマ値を「0秒」にして初期化する。
時刻t7において、アクセル開度は、アクセル操作における最大の開度「70%」となった。
時刻t8において、アクセル開度が「0%」に戻ると、制御装置300は、アクセル開度に基づいて負圧供給時間を決定する。具体例としては、制御装置300は、アクセル開度最大値が「70%」であるため、図4(a)から「約5秒」(正確には、「4.5秒」)を「1秒」の負圧供給時間に加算して「6秒」とする。また、時刻t5と同様に、制御装置300は、負圧供給タイマを作動させる。尚、車両の勾配が「0m/2」であるため、制御装置300は、図4(c)から負圧供給時間を補正しない。
時刻t9からt12における制御装置300の処理は、時刻t1及びt2と同様であるので、以下主に、相違点について説明する。時刻t10及びt12において、制御装置300は、ブレーキ圧の最大値「0.8MPa」をそれぞれ「0MPa」及び「0.8MPa」のブレーキ圧積算値に加算して「0.8MPa」及び「1.6MPa」とする。また、制御装置300は、「0.8MPa」及び「1.6MPa」となったブレーキ圧積算値と図4(b)とに基づいて、それぞれ「1秒」及び「3秒」だけ負圧供給時間を増加させて「7秒」及び「10秒」とする。
その後、時刻t13において、負圧供給タイマのタイマ値が負圧供給時間「10秒」を超えるため、制御装置300は、倍力装置60が十分な負圧を確保したと推定する。よって、制御装置300は、アイドリングストップを許可するために、エンジン停止許可フラグを「ON」にする。
時刻t14において、制御装置300は、アイドリングストップを実行する。このため、制御装置300は、アイドリングストップ状態フラグを「ON」にする。また、制御装置300は、負圧供給タイマを停止すると共に、アクセル開度最大値、負圧供給時間、ブレーキ圧積算値、負圧供給タイマのタイマ値、及びエンジン停止許可フラグを初期値にして初期化する。
時刻t15において、ブレーキ操作の終了を検出すると、制御装置300は、ブレーキ圧の最大値を用いてブレーキ圧積算値を更新し、更新したブレーキ圧積算値と図4(e)とを用いて負圧供給時間を更新する。また、制御装置300は、更新したブレーキ圧積算値と図4(f)とを用いて、所定のエコラン許可時間をより短い時間に補正して、「30秒」以下のエコラン許可時間とする。
時刻t16において、エコランを開始した時刻t14から補正されたエコラン許可時間が経過した。よって、制御装置300は、スタータ信号を発生させて、エンジンを始動させる。
尚、時刻t17からt19における制御装置300の処理は、既に説明した処理とほぼ同様であるので、以下主に、相違点について説明を行う。時刻t19において、制御装置300は、アクセル開度の最大値「90%」と図4(a)とを用いて定める時間「10秒」、ブレーキ圧積算値「0MPa」と図4(b)とを用いて定める時間「0秒」のみならず、「30秒」以下のエコラン許可時間と図4(d)とを用いて定める時間「0秒」とを、負圧供給時間「6秒」に加算して「16秒」とする。その後、制御装置300は、既に説明した処理を繰り返す。
次に、図5を参照して、制御装置300の構成について、機能に着目して説明する。図5は、制御装置300の一構成例を表す機能ブロック図である。
制御装置300は、取得部311、判定部312、最大値保存部313、算出部314、記憶部315、決定部316、補正部317、推定部318、経過時間管理部319、及び制御部320で構成される。
取得部311は、通信部310e及び入出力部310fで実現される。取得部311は、第1検出装置10、第2検出装置20、ブレーキ制御装置200、判定部312、最大値保存部313、補正部317、推定部318、経過時間管理部319、及び制御部320に接続する。取得部311は、第1検出装置10及び第2検出装置20から、検出されたスロットル開度等、回転数等、及びバッテリ電圧を取得する。また、取得部311は、ブレーキ制御装置200からブレーキ圧等の制動力を表す信号を取得する。その後、取得部311は、取得したブレーキ圧を判定部312へ出力し、取得したブレーキ圧及びスロットル開度を最大値保存部313へ出力し、取得した車両の傾斜を補正部317へ出力し、取得したスロットル開度を推定部318へ出力し、取得したスロットル開度等、回転数等、及びバッテリ電圧を制御部320へ出力する。
判定部312は、実行部310aが判定処理を実行することで実現される。判定部312は、取得部311及び算出部314に接続する。判定部312は、取得部311が取得した信号が表すブレーキ圧等の制動力に基づいて、倍力装置60に確保された負圧が減少したか否かを判定する。具体的には、上記の様に、判定部312は、ブレーキ圧が第1の閾値を超えた場合に、倍力装置60に確保された負圧の減少が開始した(つまり、ブレーキ操作が開始した)と判断する。また同様に、判定部312は、ブレーキ圧が第2の閾値を下回った場合に、倍力装置60に確保された負圧の減少が終了した(つまり、ブレーキ操作が終了した)と判断する。その後、判定部312は、算出部314及び最大値保存部313へ判定結果を出力する。
この構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置60に確保された負圧の減少を判定できる。
最大値保存部313は、実行部310aが最大値保存処理を実行することで実現される。最大値保存部313は、取得部311及び記憶部315に接続する。最大値保存部313は、取得部311が取得したアクセル開度、スロットル開度、及びブレーキ圧に基づいて、アクセル開度最大値、スロットル開度最大値、及びブレーキ圧最大値を記憶部315に保存する。
算出部314は、実行部310aが算出処理を実行することで実現される。算出部314は、判定部312及び記憶部315に接続する。算出部314は、判定部312で減少したと判定した負圧を用いて倍力装置60が増加させた制動力の積算値を算出する。具体的には、算出部314は、判定部312でブレーキ操作が終了したと判断すると、記憶部315が記憶するブレーキ圧最大値とブレーキ圧積算値とを参照する。次に、算出部314は、参照したブレーキ圧積算値にブレーキ圧最大値を加算し、演算結果をブレーキ圧積算値として記憶部315に保存する。尚、算出部314は、判定部312がブレーキ操作有りと判定した回数の積算値を算出する構成を採用できる。
記憶部315は、例えば、読出専用記憶装置310b又は読書可能記憶装置310cで実現される。記憶部315は、最大値保存部313、算出部314、決定部316、及び補正部317に接続する。記憶部315は、上記及び下記各種の情報を保存する。具体的には、記憶部315は、最大値保存部313及び算出部314により、上記の最大値及び積算値を保存される。また、記憶部315は、図4に示す表を保存する。記憶部315が記憶する情報は、補正部317、及び決定部316により参照される。
決定部316は、実行部310aが決定処理を実行することで実現される。決定部316は、記憶部315及び推定部318に接続する。決定部316は、記憶部315が記憶するアクセル開度最大値又はスロットル開度最大値と、図4(a)に示す表とを用いて負圧供給時間を決定する。その後、決定部316は、決定した負圧供給時間を補正部317へ出力する。
この構成によれば、アクセル開度最大値に応じて倍力装置60に確保された負圧減少量を精度良く推定できる。
補正部317は、実行部310aが補正処理を実行することで実現される。補正部317は、記憶部315及び決定部316に接続する。補正部317は、決定部316が決定した負圧供給時間、及びデフォルトで所定値であるエコラン許可時間の時間長を補正する。その後、補正した負圧供給時間及びエコラン許可時間を推定部318へ出力する。
具体的には、補正部317は、エンジン停止前に、記憶部315が記憶するブレーキ圧積算値又はブレーキ操作積算回数に基づいて図4(b)に示す表から検索した時間だけ負圧供給時間を延長して補正する。
また、補正部317は、エンジン停止前に、取得部311が取得した勾配情報に基づいて図4(c)に示す表から検索した補正係数を、既に補正した負圧供給時間に乗算して補正する。しかし、これに限定される訳ではなく、例えば、車両が傾斜センサを備えていないために取得部311が勾配情報を取得しない場合には、補正部317は、例えば、GPS(Global Positioning System)等の車両位置計測システムで計測した緯度及び経度等の車両位置を表す情報、及び記憶部315が関連付けて記憶する位置を表す情報とその位置における地形等の勾配を表す情報とを用いて補正する構成を採用できる。
更に、補正部317は、エンジン停止前に、前回にエコランを実行した時間長に基づいて、図4(d)に示す表から検索した時間だけ負圧供給時間を延長して補正する。
同様に、補正部317は、エンジン停止前に、前回にエコランを実行した期間において算出したブレーキ圧積算値又はブレーキ操作積算回数に基づいて、図4(e)に示す表から検索した時間だけ負圧供給時間を延長して補正する。
更に、補正部317は、エンジン停止前又はエンジン停止後に、記憶部315が記憶するブレーキ圧積算値又はブレーキ操作積算回数に基づいて図4(f)に示す表から検索した時間だけエコラン許可時間を短縮して補正する。
また、補正部317は、エンジン停止前又はエンジン停止後に、取得部311が取得した勾配情報に基づいて図4(g)に示す表から検索した補正係数を、既に補正した又はデフォルトの負圧供給時間に乗算して補正する。尚、上記で説明したように、これに限定される訳ではなく、補正部317は、車両位置計測システムで計測した車両位置から求める勾配情報を用いる構成を採用できる。
推定部318は、実行部310aが推定処理を実行することで実現される。推定部318は、取得部311、補正部317、経過時間管理部319、及び制御部320に接続する。アイドリングストップ前において、推定部318は、算出部314が算出した積算値と、取得部311が取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、倍力装置60が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する。この構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置60に確保された負圧の減少を判定すると共に、減少したと判定した負圧を用いて倍力装置60が倍力した制動力の積算値に基づいて負圧を推定するため、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
また、これに限定される訳ではなく、推定部318は、判定部312で負圧が減少したと判定した回数と、取得部311が取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、倍力装置60が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する。この構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて倍力装置60に確保された負圧の減少を判定すると共に、減少したと判定した回数に基づいて負圧を推定するため、精度良く推定した負圧に基づいてエコランを許可できる。
具体的には、推定部318は、経過時間管理部319が管理するエンジン駆動中にアクセル開度が全閉(つまり、「0%」)となってからの経過時間が、補正部317が補正した負圧供給時間を超えた場合に、負圧が車両の制動に必要な圧力に達したと推定する。その後、推定部318は、推定結果を制御部320へ出力する。
更に、アイドリングストップ中において、推定部318は、算出部314が算出した積算値に基づいて、倍力装置60が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力を下回ったか否かを推定する。しかし、これに限定される訳ではなく、推定部318は、判定部312で負圧が減少したと判定した回数に基づいて、倍力装置60が確保する負圧が車両の制動に必要な圧力を下回ったか否かを推定する。
具体的には、経過時間管理部319が管理するエンジン停止後の経過時間が、補正部317が補正したエコラン許可時間を超えた場合に、負圧が車両の制動に必要な圧力を下回ったと推定する。その後、推定部318は、推定結果を制御部320へ出力する。この構成によれば、ブレーキが踏込まれた程度に応じて精度良く推定した負圧に基づいてエコランを禁止できる。
経過時間管理部319は、実行部310aが計時部310dを用いて時間管理処理を実行することで実現される。経過時間管理部319は、取得部311、推定部318、及び制御部320に接続する。経過時間管理部319は、制御部320がエンジンを駆動させた後に、取得部311が取得したアクセル開度又はスロットル開度が全閉となった時からの経過時間を管理する。また、経過時間管理部319は、制御部320がアイドリングストップによりエンジンを停止した後の経過時間を管理する。経過時間管理部319が管理する経過時間は、推定部318により参照される。
制御部320は、実行部310aが制御処理を実行することで実現される。制御部320は、始動装置30、エンジン制御装置100、取得部311、推定部318、及び経過時間管理部319に接続する。制御部320は、実制御処理により、取得部311が取得したスロットル開度等、回転数等、バッテリ電圧、及びブレーキ圧に基づいて所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するようエンジン制御装置100を制御してアイドリングストップを行う。また、制御部320は、取得部311が取得した開度等、回転数等、バッテリ電圧、及びブレーキ圧に基づいて所定の再始動条件が成立したと判断すると停止したエンジンを再始動するよう始動装置30及びエンジン制御装置100を制御する。
また、制御部320は、推定部318で負圧が車両を制動するのに十分な圧力に達したと推定した場合に、アイドリングストップの実行を許可する。逆に、制御部320は、推定部318で負圧が十分な圧力に達していないと推定した場合に、アイドリングストップの実行を禁止する。
次に、図6から8を参照して、制御装置300が実行するエコラン制御処理について説明する。エコラン制御処理は、実制御処理と、制御管理処理と、始動制御処理と、補正制御処理とで構成される。実制御処理は、エコランを実行するよう車両を制御する処理である。また、制御管理処理は、推定された倍力装置60の負圧に基づいて、実制御処理の実行を禁止又は許可する処理である。更に、始動制御処理は、推定された倍力装置60の負圧に基づいて、制御管理処理により許可されたアイドリングストップで停止したエンジンを再始動するよう制御する処理である。補正制御処理は、負圧の推定に用いる負圧供給時間等を補正する処理である。
先ず、図6を参照して、制御装置300が実行する制御管理処理について説明する。図6は、制御装置300が実行する制御管理処理の一例を表すフローチャートである。尚、制御装置300は、例えば、16ミリ秒等の定周期で制御管理処理を実行する。
先ず、制御装置300は、負圧が供給されているか否かを判断する(ステップS01)。具体的には、制御装置300は、エンジンが駆動中であって、かつアクセル又はスロットルが全閉であるか否かを判断する。制御装置300は、負圧が供給されていると判断する場合にはステップS02の処理を、そうでない場合にはステップS08の処理を実行する。
ステップS01において、制御装置300は、負圧が供給されていると判断した場合には、負圧が供給され出してからの経過時間を計測するインターバルタイマーが「ON」になっているか否かを判断する(ステップS02)。制御装置300は、インターバルタイマーが「ON」であると判断する場合にはステップS03の処理を、そうでない場合にはステップS06の処理を実行する。
ステップS02において、制御装置300は、インターバルタイマーが「ON」であると判断した場合には、インターバルタイマーを用いて車両の制動に十分な負圧が倍力装置60に確保されたか否かを判断する(ステップS03)。具体的には、制御装置300は、タイマ値が負圧供給時間(以下、インターバル時間ともいう)を超えた場合に、十分な負圧が確保されたと判断する。制御装置300は、十分な負圧が確保されたと判断する場合にステップS04の処理を、そうでない場合にステップS05の処理を実行する。
ステップS03において、制御装置300は、十分な負圧が確保されたと判断した場合に、アイドリングストップの実行を許可する(ステップS04)。よって、並列的に実行される実制御処理において、エンジン停止条件が成立したと判断すると、制御装置300は、エンジンを停止するよう制御する。尚、ステップS04を実行した後に、制御装置300は、制御管理処理の実行を終了する。
ステップS03において、制御装置300は、十分な負圧が確保されていないと判断した場合に、アイドリングストップの実行を禁止する(ステップS05)。よって、実制御処理においてエンジン停止条件が成立したと判断しても、制御装置300は、アイドリングストップを行わない。尚、ステップS05を実行した後に、制御装置300は、制御管理処理の実行を終了する。
ステップS02において、制御装置300は、インターバルタイマーが「OFF」であると判断した場合には、インターバルタイマーを「ON」にする(ステップS06)。次に、制御装置300は、アクセル開度最大値に基づいてインターバル時間(つまり、負圧供給時間)を決定する(ステップS07)。その後、制御装置300は、制御管理処理の実行を終了する。
ステップS01において、制御装置300は、負圧が供給されていないと判断した場合には、インターバルタイマーが「ON」になっているか否かを判断する(ステップS08)。制御装置300は、インターバルタイマーが「ON」であると判断する場合にはステップS09の処理を実行し、そうでない場合には制御管理処理の実行を終了する。
ステップS08において、制御装置300は、インターバルタイマーが「ON」であると判断した場合には、インターバルタイマーを「OFF」にする(ステップS09)。負圧が供給されていないためである。次に、制御装置300は、ブレーキ積算値等の値を初期化する(ステップS10)。その後、制御装置300は、制御管理処理の実行を終了する。
尚、図6において、ステップS01、S02、S06、S08、及びS09の処理が経過時間管理部319を実現するための時間管理処理に相当し、ステップS03の処理が推定部318を実現するための推定処理に相当し、ステップS04及びS05の処理が制御部320を実現するための制御処理に相当し、ステップS07の処理が決定部316を実現するための決定処理に相当する。
次に、図7を参照して、制御装置300が実行する始動制御処理について説明する。図7は、制御装置300が実行する始動制御処理の一例を表すフローチャートである。尚、制御装置300は、例えば、16ミリ秒等の定周期で始動制御処理を実行する。
先ず、制御装置300は、アイドリングストップ中であるか否かを判断する(ステップS21)。制御装置300は、アイドリングストップ中であると判断する場合にはステップS22の処理を実行し、そうでない場合にはステップS28の処理を実行する。
ステップS21において、アイドリングストップ中であると判断した場合には、制御装置300は、エコランによるアイドリングストップの実行時間を計測するエコランタイマーが「ON」になっているか否かを判断する(ステップS22)。制御装置300は、エコランタイマーが「ON」であると判断する場合にはステップS23の処理を、そうでない場合にはステップS26の処理を実行する。
ステップS22において、エコランタイマーが「ON」であると判断した場合には、制御装置300は、エコランタイマーを用いて車両の制動に十分な負圧が倍力装置60に確保されているか否かを判断する(ステップS23)。具体的には、制御装置300は、タイマ値がエコラン許可時間を超えた場合に、十分な負圧が確保されていないと判断する。制御装置300は、十分な負圧が確保されていないと判断する場合にステップS25の処理を、そうでない場合にステップS24の処理を実行する。
ステップS23において、エコランタイマーを用いて十分な負圧が確保されていると判断した場合には、制御装置300は、ブレーキ圧積算値を用いて十分な負圧が確保されているか否かを判断する(ステップS24)。具体的には、制御装置300は、ブレーキ圧積算値が所定値を上回った場合に、十分な負圧が確保されていないと判断する。制御装置300は、十分な負圧が確保されていないと判断した場合にステップS25の処理を実行し、そうでない場合に始動制御処理の実行を終了する。
ステップS23又はS24において、十分な負圧が確保されていないと判断した場合には、制御装置300は、エコランによるアイドリングストップの実行を禁止する(ステップS25)。よって、並列的に実行される実制御処理において、エンジン再始動条件が成立したと判断しなくとも、制御装置300は、エンジンを再始動するよう制御する。尚、ステップS25を実行した後に、制御装置300は、始動制御処理の実行を終了する。
ステップS22において、エコランタイマーが「OFF」であると判断した場合には、制御装置300は、エコランタイマーを「ON」にする(ステップS26)。エコランを開始したためである。次に、制御装置300は、エコラン許可時間を所定値とする(ステップS27)。その後に、制御装置300は、始動制御処理の実行を終了する。
ステップS21において、アイドリングストップ中でないと判断した場合には、制御装置300は、エコランタイマーが「ON」になっているか否かを判断する(ステップS28)。制御装置300は、エコランタイマーが「ON」であると判断する場合にはステップS29の処理を実行し、そうでない場合には始動制御処理の実行を終了する。
ステップS28において、エコランタイマーが「ON」になっていると判断した場合には、エコランタイマーを「OFF」にする(ステップS29)。エコランを実行していないためである。次に、制御装置300は、ブレーキ積算値等の値を初期化する(ステップS30)。その後、制御装置300は、制御管理処理の実行を終了する。
尚、図7において、ステップS21、S22、S26、S28、及びS29の処理が経過時間管理部319を実現するための時間管理処理に相当し、ステップS23及びS24の処理が推定部318を実現するための推定処理に相当し、ステップS25の処理が制御部320を実現するための制御処理に相当する。
次に、図8を参照して、制御装置300が実行する補正制御処理について説明する。図8は、制御装置300が実行する補正制御処理の一例を表すフローチャートである。尚、制御装置300は、ブレーキ操作が終了したと判断したタイミングで補正制御処理を実行する。
先ず、制御装置300は、ブレーキ圧積算値にブレーキ圧最大値を加算する(ステップS31)。次に、制御装置300は、算出したブレーキ圧積算値に基づいてインターバル時間及びエコラン許可時間の補正値を検索する(ステップS32)。その後、制御装置300は、インターバル時間に補正値を加算して補正する(ステップS33)。また、制御装置300は、エコラン許可時間から補正値を減算して補正する(ステップS34)。その後、制御装置300は、補正制御処理の実行を終了する。
尚、図8において、ステップS31の処理が算出部314を実現するための算出処理に相当し、ステップS32からS34の処理が補正部317を実現するための補正処理に相当する。
本実施例において、取得部311が取得手段の一例に相当し、判定部312が判定手段の一例に相当し、算出部314が算出手段の一例に相当し、推定部318が推定手段の一例に相当し、制御部320が制御手段の一例に相当する。
制御装置300が実行するプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
更に、制御装置300がソフトウェア処理を実行することで実現する機能の一部又は全部は、ハードウェア回路を用いて実現することができる。逆に、制御装置300がハードウェア回路を用いて実現する機能の一部又は全部は、ソフトウェア処理を実行することで実現することができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1…制御システム 10…第1検出装置
20…第2検出装置 30…始動装置(スタータモータ)
40…エンジン 50…ブレーキ
60…ブレーキブースタ 100…エンジン制御装置
200…ブレーキ制御装置
300…アイドリングストップ制御装置
310…マイコン 310a…CPU
310b…ROM 310c…RAM
310d…タイマ 310e…通信部
310f…I/F 310g…バス
311…取得部(取得手段) 312…判定部(判定手段)
313…最大値保存部 314…算出部(算出手段)
315…記憶部 316…決定部
317…補正部 318…推定部(推定手段)
319…経過時間管理部 320…制御部(制御手段)

Claims (5)

  1. 所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御手段を備える制御装置であって、
    ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力で前記エンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、前記制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、前記エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した信号が表す制動力に基づいて、前記エンジンの吸気により生じる負圧を用いて前記制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された前記負圧が減少したか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で負圧が減少したと判定した回数と、前記取得手段が取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、前記倍力装置が確保する負圧が前記車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定手段とを備え、
    前記制御手段は、前記推定手段で前記負圧が前記圧力に達したと推定した場合に、前記アイドリングストップの実行を許可することを特徴とする制御装置。
  2. 所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御手段を備える制御装置であって、
    ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力で前記エンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、前記制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、前記エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した信号が表す制動力に基づいて、前記エンジンの吸気により生じる負圧を用いて前記制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された前記負圧が減少したか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で減少したと判定した負圧を用いて前記倍力装置が増加させた制動力の積算値を算出する算出手段と、
    前記算出手段が算出した積算値と、前記取得手段が取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、前記倍力装置が確保する負圧が前記車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定手段とを備え、
    前記制御手段は、前記推定手段で前記負圧が前記圧力に達したと推定した場合に、前記アイドリングストップの実行を許可することを特徴とする制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記推定手段で前記負圧が前記圧力に達していないと推定した場合に、前記アイドリングストップの実行を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御ステップを備える制御方法であって、
    ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力で前記エンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、前記制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、前記エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得した信号が表す制動力に基づいて、前記エンジンの吸気により生じる負圧を用いて前記制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された前記負圧が減少したか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで負圧が減少したと判定した回数と、前記取得ステップで取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、前記倍力装置が確保する負圧が前記車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで前記負圧が前記圧力に達したと推定した場合に、前記アイドリングストップの実行を許可することを特徴とする制御方法。
  5. 所定の停止条件が成立したと判断するとエンジンを停止するよう制御してアイドリングストップを行う制御ステップを備える制御方法であって、
    ブレーキペダルの踏込量に応じた制動力で前記エンジンを搭載した車両を制動する制動装置を制御する制御装置から、前記制動装置の制動力を表す信号を取得すると共に、前記エンジンの吸気量を制御する制御弁の開度を検出する検出装置から、検出した開度を表す信号を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得した信号が表す制動力に基づいて、前記エンジンの吸気により生じる負圧を用いて前記制動装置の制動力を増加させる倍力装置に確保された前記負圧が減少したか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで減少したと判定した負圧を用いて前記倍力装置が増加させた制動力の積算値を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップが算出した積算値と、前記取得ステップで取得した信号の表す制御弁の開度とに基づいて、前記倍力装置が確保する負圧が前記車両の制動に必要な圧力に達したか否かを推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで前記負圧が前記圧力に達したと推定した場合に、前記アイドリングストップの実行を許可することを特徴とする制御方法。
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JP2012255384A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Mitsubishi Motors Corp 車両の制御装置
DE102013206270A1 (de) 2012-04-27 2013-10-31 Denso Corporation Fahrzeugsteuerungssystem
JPWO2013093982A1 (ja) * 2011-12-22 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 アイドリングストップ制御装置、車両、および、車両制御方法
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