JP2010245387A - 波長可変レーザ、波長可変レーザ装置、及び波長可変レーザ制御方法 - Google Patents

波長可変レーザ、波長可変レーザ装置、及び波長可変レーザ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ピーク波長間隔を変化させることなくピーク波長をシフトさせることにより、波長制御を容易とする。
【解決手段】 波長可変レーザ100は、第1の回折格子31が設けられている領域である回折格子形成領域10dと、回折格子形成領域10dと光導波方向に連続して位置する利得領域10eと、を含む第1の光導波路10aを備えるDFB部2と、第2の回折格子32aが設けられると共に第1の光導波路10aと光学的に結合している第2の光導波路10bを備えるDBR部3と、DFB部2の第1の光導波路10aにおける回折格子形成領域10dにDFB部波長制御電流を注入する位置に設けられたDFB部波長制御電極45と、DFB部2の第1の光導波路10aにおける利得領域10eにDFB部波長制御電流より大きな利得用電流を注入する位置に設けられた利得用電極41と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長可変レーザ、波長可変レーザ装置、及び波長可変レーザ制御方法に関する。
従来、波長可変レーザとして、例えば、特許文献1には、分布反射(DistributedReflector:DR)型の波長可変レーザを応用し、回折格子にSG(Sampled Grating)を用いたDR型波長可変レーザが提案されている。このDR型の波長可変レーザは、利得領域と位相制御領域とを有し回折格子がSGを形成しているDFB領域と、DFB領域とは異なるサンプリング周期を持つ回折格子がSGを形成しているDBR領域と、から構成されている。
特許文献1に記載された波長可変レーザでは、DFB領域の位相制御領域、及びDBR領域への注入電流を制御することでバーニア効果を利用して各反射ピークの波長の選択を行っている。
特開2004−336002号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたレーザでは、DFB領域の利得領域に回折格子が設けられているため、反射スペクトルのピーク波長をシフトさせようとするとピーク波長間隔が変化してしまい波長制御が複雑になるという問題があった。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、ピーク波長間隔をなるべく変化させることなくピーク波長をシフトさせることにより、波長制御が容易となる波長可変レーザ、及び波長可変レーザ制御方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の波長可変レーザは、第1の回折格子が設けられている回折格子形成領域と、回折格子形成領域と光導波方向に連続して位置する利得領域と、を含む第1の光導波路を備えるDFB部と、第2の回折格子が設けられると共に第1の光導波路と光学的に結合している第2の光導波路を備えるDBR部と、DFB部の第1の光導波路における回折格子形成領域にDFB部波長制御電流を注入する位置に設けられたDFB部波長制御電極と、DFB部の第1の光導波路における利得領域にDFB部波長制御電流より大きな利得用電流を注入する位置に設けられた利得用電極と、を備える。
この構成では、第1の光導波路は、連続した回折格子形成領域と利得領域とを含み、第1の回折格子は回折格子形成領域に設けられ、利得を生じる利得領域には回折格子が設けられていないため、ピーク波長間隔を変化させることなくピーク波長をシフトさせることとなり、波長制御が容易になるという効果を得ることが可能となる。
また、波長可変レーザは、DFB部とDBR部との間に設けられ、第1の光導波路、及び第2の光導波路を導波する光の位相をシフトさせる位相シフト部を更に備えることが好適である。この構成により、低い閾値電流によりレーザ発振が生じるという効果を得ることが可能となる。
また、第2の回折格子は、SGを形成することが好適である。この構成により、SGの各反射ピークにおける位相のずれが小さいために、位相制御をより簡単とすることが可能となる。
また、第2の回折格子は、SSG(superstructure grating)を形成することが好適である。この構成により、反射率が高いため、より大きな光出力を得ることが可能となる。
上記課題を解決するため、本発明の波長可変レーザ装置は、上記波長可変レーザと、DFB部波長制御電流を調整することにより第1の回折格子が設けられた第1の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所定値に制御するDFB部波長制御部と、DBR部に注入されるDBR部波長制御電流を調整することにより第2の回折格子が設けられた第2の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所定値に制御するDBR部波長制御部と、を備える。
この構成により、より適切に、第1の光導波路における反射スペクトルと、第2の光導波路における反射スペクトルと、を所望の値に制御することが可能となる
また、波長可変レーザ装置は、波長可変レーザが発振する光の光出力をモニタする光出力モニタ部と、光出力モニタ部がモニタした光出力が最大となるように位相シフト部に注入する位相制御用電流を制御する位相制御用電流制御部と、を更に備えることが好適である。この構成により、より大きな光出力を得ることが可能となる。
上記課題を解決するために、本発明の波長可変レーザ制御方法は、波長可変レーザにおけるDFB部波長制御電流を調整することにより、波長可変レーザの第1の回折格子が設けられた第1の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所定値に制御するDFB部波長制御ステップと、波長可変レーザにおけるDBR部波長制御電流を調整することにより、波長可変レーザの第2の回折格子が設けられた第2の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所定値に制御するDBR部波長制御ステップと、を備える。
この構成により、第1の光導波路の回折格子形成領域に対して電流を注入することにより第1の光導波路における反射スペクトルを制御し、さらに、第2の光導波路に注入する電流を制御することにより第2の光導波路における反射スペクトルを制御することとなる。それにより、波長制御がより容易になるという効果を得ることが可能となる。
また、波長可変レーザ制御方法は、波長可変レーザが発振する光の光出力をモニタする光出力モニタステップと、光出力モニタステップにおいてモニタされた光出力が最大となるように、波長可変レーザのDFB部とDBR部との間に設けられ、光の位相をシフトさせる位相シフト部に注入される位相制御用電流を制御する位相制御用電流制御ステップと、を更に備えることが好適である。
位相シフト部に注入する電流を調節することにより、より大きな光出力を得ることが可能となる。
本発明によれば、ピーク波長間隔を変化させることなくピーク波長をシフトさせることにより、波長制御が容易となる波長可変レーザ、及び波長可変レーザ制御方法を提供することが可能となる。
第1実施形態における波長可変レーザ装置を示す図である。 図1に示す制御部及びモニタ部の機能を説明するための図である。 実施形態に係る波長可変レーザ制御方法の処理の流れを示す図である。 第2実施形態における波長可変レーザ装置を示す図である。 第3実施形態における波長可変レーザ装置を示す図である。
<第1実施形態>
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態における波長可変レーザ装置1aの構成を示す。この図に示すように、本実施形態の波長可変レーザ装置1aは、波長可変レーザ100、波長可変レーザ100の適切な位置に配置された電極等を制御する制御部200、及び、波長可変レーザ100の出力をモニタしモニタ結果を制御部200へ出力するモニタ部300を含んで構成されている。本実施形態における波長可変レーザ100の発振波長可変範囲は、1.25マイクロメートルから1.75マイクロメートルで、光通信用波長多重光源として用いることができる。但し、波長可変レーザ1aの発振波長をこれに限定する意図はない。
波長可変レーザ100は、DFB部2、DBR部3、及びDFB部2とDBR部3との間に位置する位相シフト部4を備える。
利得を生じさせる機能を含むDFB部2は、第1の回折格子31が設けられた第1の光導波路10aを含む。DFB部2における第1の回折格子31は、導波方向の長さがΛsである単位構造(セグメント)(以下、「DFB部単位構造」と称する)からなるSGを形成している。DFB単位構造は、第1の回折格子31が設けられている部分と、第1の回折格子31が設けられていない部分と、から構成されている。
第1の光導波路10aは、第1の回折格子31が設けられている部分である回折格子形成領域10dと、回折格子形成領域10dと光導波方向に連続して位置しており、第1の回折格子31が設けられていない部分である利得領域10eと、に分けられる。本実施形態においては、第1の光導波路10aにおける回折格子形成領域10d及び利得領域10eは単一(同一)層から構成されており、組成は同一である。
DBR部3は、SSGを形成する第2の回折格子32aが設けられた第2の光導波路10bを含む。第2の回折格子32aは、光導波方向の長さがΛrである単位構造(セグメント)(以後「DBR部単位構造」と称する)からなるSSGを形成する。このDBR部単位構造は、波長可変範囲を回折波長に持つチャープ回折格子である。このチャープ回折格子の回折波長は離散化されている。つまり、DBR部3は、複数のDBR部単位構造からなる超構造回折格子SSGを有する。
本実施形態の波長可変レーザ100が発振する光は、バーニア効果(第1の光導波路10a、及び第2の光導波路10bおける反射スペクトルのピーク波長間隔のわずかの差を利用して、微少な波長の変化を拡大する効果)を用いることにより所望の波長に制御することができる。
その為に、DFB部2におけるDFB部単位構造の光路長と、DBR部3におけるDBR部単位構造の光路長と、は異なる。
第1の回折格子31の周期は、第2の回折格子32aにおける最小周期(Λ)と最大周期(Λ1)との間にあることが好ましい。なお、Λ1からΛを離散的に分割してステップ状に回折波長を変えることによって、チャープ回折格子の形成は連続的に回折格子周期を変えることができない、という問題を解消することができる。Λsは25マイクロメートルから250マイクロメートルの間であることが好ましい。Λsの長さのうち第1の回折格子31が設けられている長さはΛs全体の長さの5パーセントから50パーセントであることが好ましい。DFB部2全体の長さは200マイクロメートルから600マイクロメートルであることが好ましい。
DFB部2及びDBR部3の間には光導波路10を導波する光の位相をシフトさせる位相シフト部4が形成されている。この位相シフト部4は、低い閾値電流でレーザ発振が生じるように光導波路10の光路長を制御する機能を有する。
第1の光導波路10a、第2の光導波路10b、及び第3の光導波路10cは光学的に結合している(以後、第1の光導波路10a、第2の光導波路10b、及び第3の光導波路10cの全てを含めて光導波路10と称する)。DFB部2とDBR部3との回折格子の結合係数は、50cm-1〜500cm-1である。
光導波路10は、光閉じ込め層11及び13に挟まれたコア層12を含んで構成されている。なお、図1においては、第1の回折格子31、及び第2の回折格子32aは光閉じ込め層13(図1においてコア層12に対して下方)に設けられているように記載されているが、設けられる部分を光閉じ込め層13に限定する意図はない。第1の回折格子31、及び第2の回折格子32aは、光閉じ込め層11(すなわち、図1におけるコア層12の上方)に設けられていてもよい。光閉じ込め層11及び13は、コア層12のバンドギャップエネルギーより大きいバンドギャップエネルギーを有するGaInAsP系又はAlGaInAs系素材を用いることが可能である。
DFB部2におけるレーザ光L1が出射される面である光出射端面60aとDBR部3に設けられた、光をモニタする(後述)ためのモニタ光L2が出射される面である光出射端面60bは、誘電体多層膜により低反射コーティングされている。
コア層12の中で、位相シフト部4、及びDBR部3を形成しているコア層12は、DFB部2を形成している活性層のバンドギャップエネルギーより大きいバンドギャップエネルギーを持つGaInAsP系或いはAlGaInAs系の素材とすることが好適である。
第2の回折格子32aが形成するSSGにおいては、チャープ回折格子からなるDBR部単位構造が複数個形成されている。第2の光導波路10bの光導波方向の長さは300マイクロメートルから900マイクロメートルであることが好適である。また、Λrは、25マイクロメートルから250マイクロメートルであることが好適である。
第2の回折格子32aのチャープ回折格子の周期は、波長可変レーザ100の波長可変範囲をλ1からλ2(λ1<λ2)、群屈折率をneとすると、ΛからΛの範囲となる。ここで、Λ及びΛは数式1及び数式2を満たす。
Figure 2010245387

Figure 2010245387
実際のチャープ回折格子の形成では、連続的に回折格子の周期を変えることができないため、Λ1からΛ2を離散的に分割してステップ状に回折波長を変える。なお、上述の通り、第1の回折格子31の回折格子の周期をΛ0とすると、数式3を満たすことが好適である。
Figure 2010245387
本実施形態の波長可変レーザ100は、第1の光導波路10aにおける反射スペクトルのピーク波長と、第2の光導波路10bにおける反射スペクトルのピーク波長と、のバーニア効果を用いて所望の波長で光を発振している。
DFB部2と、DBR部3と、の回折格子の結合係数は、50cm−1から1000cm−1である。
DFB部2における利得を生じさせる光導波路10aは、例えば、GaInAsP系、又はAlGaInAs系の多重量子井戸構造を有することが可能である。
DFB部2の上部であって、第1の回折格子31が設けられた回折格子形成領域10dに電流(以後「DFB部波長制御電流」と称する)を注入する位置にDFB部波長制御電極45が設けられている。また、DFB部2の上部であって、利得領域10eに電流(以後「利得用電流」と称する)を注入する位置に利得用電極41が設けられている。DFB部波長制御電流の密度は、回折格子形成領域10dの閾値電流密度より小さい。すなわち回折格子形成領域10dには利得が生じない。但し、回折格子形成領域10dの光吸収を小さくするために適度な電流は注入されている。
位相シフト部4の上部には、光導波路10を導波する光の位相を制御する電流である位相制御用電流を位相シフト部4に注入する位相制御用電極42が設けられている。
DBR部3の上部には、第2の光導波路10bの屈折率を変化させることで反射スペクトルを調整する電流(以下、「DBR部波長制御電流」と称する)をDBR部3に注入するDBR部波長制御電極43が設けられている。
光導波路10の上方には第2クラッド層23が設けられ、更に、第2クラッド層23の上方には、コンタクト層21が設けられている。コンタクト層21は高ドープn型GaInAsを用いることができる。
光導波路10の下方には第1クラッド層22が設けられ、更に、第1クラッド層22の下方には、半導体基板24が設けられている。半導体基板24の下方にはn型電極44が設けられている。n型半導体基板を用いた場合は、第1クラッド層22はn型InPを、第2クラッド層23はp型InPを、それぞれ用いることが可能である。
制御部200は、利得用電極41、位相制御用電極42、DBR部波長制御電極43、及びDFB部波長制御電極45を制御する機能を有する。
図2は、制御部200及びモニタ部300の機能構成を示す図である。制御部200は、DFB部波長制御部101、DBR部波長制御部102、位相制御用電流制御部103、光出力制御部104、メモリ105、及び判断部106を含んで構成される。
DFB部波長制御部101は、DFB部波長制御電流を調整することにより、第1の回折格子31が設けられた第1の光導波路10aにおける反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所望の発振波長であるλ0に制御する機能を備える。
DBR部波長制御部102は、DBR部波長制御電極43を用いてDBR部波長制御電流を調整することで、第2の回折格子32aが設けられた第2の光導波路10bにおける反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長をλ0に制御する機能を備える。
位相制御用電流制御部103は、位相制御用電極42を用いて光導波路10を導波する光の位相を変えるための電流である位相制御用電流を制御する機能を備える。制御方法は、例えば、波長可変レーザ100が発振するレーザ光の光出力が最大となるように制御してもよい。
光出力制御部104は、利得用電極41を用いて、利得用電流を調整することにより、波長可変レーザ100の光出力を所望の値に制御する機能を備える。
メモリ105は、DFB部波長制御電流と第1の回折格子31の反射スペクトルピーク波長との関係、DBR部波長制御電流と、第2の回折格子32aの反射スペクトルピーク波長との関係、その他、制御部200が制御する各種設定値と、モニタ部300がモニタした結果との関係、及び、それらの関係についての計算結果を初期値として記憶する機能を備える。それら、記憶された値は、次回同じλ0が選択された場合に初期値として用いられる。
モニタ部300は、波長可変レーザ100が発振した光の波長及び光出力をモニタし、モニタ結果を制御部200へ出力する機能を有する。具体的には、モニタ部300は、波長可変レーザ100が発振する光の波長をモニタする波長モニタ部201、及び波長可変レーザ100が発振する光の光出力をモニタする光出力モニタ部202を含んで構成されている。
モニタ部300は、光出射端面60bから出力されるモニタ光L2をモニタしてもよい。又は、光出射端面60aから出力されるレーザ光L1から分岐された光をモニタしてもよい。
<波長可変レーザ1aの製造方法について>
次に、本実施形態における波長可変レーザ1aの製造方法について説明する。
図1に本実施形態の波長可変レーザ100の層構造の一例を示しているが、これらの層構造は、GaAs、或いはInPなどの半導体基板上にOMVPE(Organic Metal Vapor Phase Epitaxy:有機金属気相成長)法、或いはMOCVD(Metal Organic Chemical VaporDeposition:有機金属化学気相成長)法などの結晶成長法を用いて各層を積層していくことにより形成することができる。また、回折格子の形成は、電子ビーム露光装置を用いて行うことができる。DFB部2とDBR部3において層の構造が異なる場合には、何れかの層をエッチングで除去した後、そこに別の層構造を再成長することで形成できる。
<処理の流れについて>
次に図3を用いて本実施形態における処理の流れについて説明する。
光出力制御部104は、利得用電極41を用いて、DFB部2における利得領域10eに対してレーザ発振閾値以上の利得用電流を注入する(ステップS501)。
DFB部波長制御部101は、DFB部波長制御電極45を用いてDFB部2における回折格子形成領域10dに対して注入される電流(DFB部波長制御電流)を調整することにより、第1の回折格子31が形成された第1の光導波路10aにおける反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所望の発振波長λ0に制御する(ステップS502)。この時、初期値として、DFB部波長制御電流と第1の光導波路10aにおける反射ピーク波長との関係をあらかじめ測定あるいは計算しておきメモリ105に保存しておく。
DBR部波長制御部102は、DBR部波長制御電極43を用いてDBR部3に注入する電流を調整することにより、第2の回折格子32aが形成された第2の光導波路10bにおける反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長をλ0に制御する(ステップS503)。この時、初期値として、注入する電流と第2の光導波路10bにおける反射ピーク波長との関係をあらかじめ測定あるいは計算しておきメモリ105に保存しておく。
光出力モニタ部202は、波長可変レーザ100が発振する光の光出力をモニタする(ステップS504)。
位相制御用電流制御部103は、位相制御用電極42を用いて位相制御用電流を調整することにより、光出力モニタ部202がモニタする光出力を最大に制御する(ステップS505)。
光出力制御部104は、利得用電極41を用いてDFB部2における利得領域10eに対して注入される利得用電流を調整することにより、光出力を所望の値に制御する(ステップS506)。
波長モニタ部201は、波長可変レーザ100が発振する光の波長をモニタする(ステップS507)。
DFB部波長制御部101は、DFB部波長制御電極45を用いてDFB部2における回折格子形成領域10dに対して注入されるDFB部波長制御電流を再調整することにより、波長モニタ部201がモニタした波長可変レーザ100の光の波長をλ0に制御する(ステップS508)。
DBR部波長制御部102は、DBR部波長制御電極43を用いてDBR部3に注入する電流を再調整することにより波長可変レーザ100が発振する光の光出力を最大に制御する(ステップS509)。
位相制御用電流制御部103は、位相制御用電極42を用いて位相シフト部4に注入する位相制御用電流を調整することにより波長可変レーザ100が発振する光の光出力を最大に制御する(ステップS510)。
判断部106は、光出力モニタ部202がモニタした波長可変レーザ100が発振した光の光出力が所望の出力以上であるか否か判断する(ステップS511)。
光出力モニタ部202がモニタした波長可変レーザ100が発振した光の光出力が所望の出力以上でない場合(ステップS511において“NO”)は、ステップS506以降の処理を繰り返す。
光出力モニタ部202がモニタした波長可変レーザ100が発振した光の光出力が所望の出力以上である場合(ステップS511において“YES”)は、波長モニタ部201がモニタした波長可変レーザ100が発振した光の波長における波長精度が所望の精度以上であるか否かを判断する(ステップS512)。
波長精度が所望の精度以上ではないと判断した場合(ステップS512において“NO”)は、ステップS506以降の処理を繰り返す。
波長精度が所望の精度以上であると判断した場合(ステップS512において“YES”)は、処理を終了する。
なお、便宜のため図には示していないが、所望の光の出力波長λ0が変更された場合には、上記ステップS502以降の処理を実行する。
<作用及び効果について>
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本発明の波長可変レーザ100は、第1の回折格子31が設けられている領域である回折格子形成領域10dと、回折格子形成領域10dと光導波方向に連続して位置する利得領域10eと、を含む第1の光導波路10aを備えるDFB部2と、第2の回折格子32aが設けられると共に第1の光導波路10aと光学的に結合している第2の光導波路10bを備えるDBR部3と、DFB部2の第1の光導波路10aにおける回折格子形成領域10dにDFB部波長制御電流を注入する位置に設けられたDFB部波長制御電極45と、DFB部2の第1の光導波路10aにおける利得領域10eにDFB部波長制御電流より大きな利得用電流を注入する位置に設けられた利得用電極41と、を備える。
その為、第1の光導波路10aは、連続した回折格子形成領域10dと利得領域10eとを含み、第1の回折格子31は回折格子形成領域10dに設けられ、利得を生じる利得領域10eには第1の回折格子31が設けられていないため、ピーク波長間隔を変化させることなくピーク波長をシフトさせることとなり、波長制御が容易になるという効果を得ることが可能となる。
また、波長可変レーザ100は、DFB部2とDBR部3との間に設けられ、第1の光導波路10a、及び第2の光導波路10bを導波する光の位相をシフトさせる位相シフト部4を更に備えるため、低い閾値電流によりレーザ発振が生じるという効果を得ることが可能となる。
また、第2の回折格子32aは、SSGを形成している。その為、反射率が高いため、より大きな光出力を得ることが可能となる。
また、波長可変レーザ装置1aは、DFB部波長制御電流を調整することにより、第1の回折格子31が設けられた第1の光導波路10aにおける反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所望の値λ0に制御するDFB部波長制御部101と、DBR部3に注入されるDBR部波長制御電流を調整することにより、第2の回折格子32aが設けられた第2の光導波路10bにおける反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長をλ0に制御するDBR部波長制御部102と、を備えるため、より適切に、第1の光導波路10aにおける反射スペクトルと、第2の光導波路10bにおける反射スペクトルと、を所望の値に制御することが可能となる
また、上記波長可変レーザ装置1aは、波長可変レーザ100が発振する光の光出力をモニタする光出力モニタ部202と、光出力モニタ部202がモニタした光出力が最大となるように位相シフト部4に注入される位相制御用電流を制御する位相制御用電流制御部103と、を更に備えるため、より大きな光出力を得ることが可能となる。
<第2実施形態>
第1実施形態においては、DBR部3における第2の光導波路10bに設けられた回折格子はSSGを形成していた。しかし、DBR部3における第2の光導波路10bに設けられた回折格子はSGを形成してもよい。以下、説明する。但し、第1実施形態と同様である部分に付いては説明を省略し、相違している部分を中心に説明する。
図4に、本実施形態の波長可変レーザ装置1bを示す。図1との差異は第2の回折格子32bがSGを形成している点である。
この場合、第2の回折格子32bが設けられている第2の光導波路10bにおける反射スペクトルの各反射ピークでの位相のずれは、第2の光導波路10bに形けられた回折格子がSSGを形成している場合と比較して、少ないため、位相制御がより簡単になる利点がある。
本実施形態のその他の構成については第1実施形態と同様である。
本実施形態の波長可変レーザ100の製造方法は第1実施形態と同様である。また、本実施形態の波長可変レーザ装置1bにおける処理の流れも上記第1実施形態と同様である。
本実施形態における波長可変レーザ100は、第2の回折格子32bがSGを形成しており、SGの各反射ピークにおける位相のずれが小さいために、位相制御をより簡単とすることが可能となる。
<第3実施形態>
第1実施形態及び第2実施形態では、第1の光導波路10aにおけるコア層12は単一層から構成されていた。しかし、光導波層33と活性層34とでは異なる組成としてもよい。以下説明する。但し、上記実施形態と同様である部分に付いては説明を省略し、相違している部分を中心に説明する。
図5に、本実施形態の波長可変レーザ装置1cを示す。図4との差異は、コア層12が、第1の回折格子31が設けられている領域に対応する領域である光導波層33と、第1の回折格子31が設けられていない領域に対応する領域である活性層34と、から構成されており、光導波層33と活性層34とでは異なる組成である点である。
本実施形態の波長可変レーザ100では、DFB部2の(第1の回折格子31が設けられている)光導波層33のバンドギャップエネルギーが、活性層34のバンドギャップエネルギーより大きくなっている。その為、光導波路10の光吸収を小さくできるので、レーザ閾値を下げることができ、更に波長可変レーザ100が発振する光出力を大きくすることができる。
また、第1の光導波路10aの単位構造であるDFB部単位構造の光路長と、第2の光導波路10bの単位構造であるDBR部単位構造の光路長と、は異なる。更に、第1の回折格子31の周期と、第2の回折格子32bの周期と、は同じであることが望ましい。
この場合、SGの各反射ピークでの位相のずれが少ないため、位相制御がより簡単になる利点がある。
本実施形態のその他の構成については第2実施形態と同様である。
本実施形態の波長可変レーザ1cの製造方法は上記第2実施形態と同様である。また、本実施形態の波長可変レーザ1cにおける処理の流れも上記第2実施形態と同様である。
1a、1b、1c…波長可変レーザ装置、2…DFB部、3…DBR部、4…位相シフト部、10…光導波路、10a…第1の光導波路、10b…第2の光導波路、10c…第3の光導波路、10d…回折格子形成領域、10e…利得領域、11、13…光閉じ込め層、12…コア層、21…コンタクト層、22…第1クラッド層、23…第2クラッド層、24…半導体基板、31…第1の回折格子、32a、32b…第2の回折格子、33…光導波層、34…活性層、41…利得用電極、42…位相制御用電極、43…DBR部波長制御電極、44…n型電極、45…DFB部波長制御電極、60a、60b…光出射端面、100…波長可変レーザ、200…制御部、101…DFB部波長制御部、102…DBR部波長制御部、103…位相制御用電流制御部、104…光出力制御部、105…メモリ、106…判断部、200…制御部、201…波長モニタ部、202…光出力モニタ部、300…モニタ部、L1…レーザ光、L2…モニタ光。

Claims (8)

  1. 第1の回折格子が設けられている回折格子形成領域と、前記回折格子形成領域と光導波方向に連続して位置する利得領域と、を含む第1の光導波路を備えるDFB部と、
    第2の回折格子が設けられると共に前記第1の光導波路と光学的に結合している第2の光導波路を備えるDBR部と、
    前記DFB部の第1の光導波路における回折格子形成領域にDFB部波長制御電流を注入する位置に設けられたDFB部波長制御電極と、
    前記DFB部の第1の光導波路における利得領域に前記DFB部波長制御電流より大きな利得用電流を注入する位置に設けられた利得用電極と、
    を備える波長可変レーザ。
  2. 前記DFB部と前記DBR部との間に設けられ、前記第1の光導波路、及び前記第2の光導波路を導波する光の位相をシフトさせる位相シフト部を更に備える請求項1に記載の波長可変レーザ。
  3. 前記第2の回折格子は、SGを形成する請求項1又は2に記載の波長可変レーザ。
  4. 前記第2の回折格子は、SSGを形成する請求項1又は2に記載の波長可変レーザ。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載された波長可変レーザと、
    前記DFB部波長制御電流を調整することにより、前記第1の回折格子が設けられた第1の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所定値に制御するDFB部波長制御部と、
    前記DBR部に注入されるDBR部波長制御電流を調整することにより、前記第2の回折格子が設けられた第2の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を前記所定値に制御するDBR部波長制御部と、
    を備える波長可変レーザ装置。
  6. 前記波長可変レーザが発振する光の光出力をモニタする光出力モニタ部と、
    前記光出力モニタ部がモニタした光出力が最大となるように前記位相シフト部に注入する位相制御用電流を制御する位相制御用電流制御部と、
    を更に備える請求項5に記載の波長可変レーザ装置。
  7. 請求項1〜4の何れか1項に記載された波長可変レーザにおける前記DFB部波長制御電流を調整することにより、前記波長可変レーザの第1の回折格子が設けられた第1の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を所定値に制御するDFB部波長制御ステップと、
    前記波長可変レーザにおける前記DBR部波長制御電流を調整することにより、前記波長可変レーザの第2の回折格子が設けられた第2の光導波路における反射スペクトルの複数のピーク波長の中の一つのピーク波長を前記所定値に制御するDBR部波長制御ステップと、
    を備える波長可変レーザ制御方法。
  8. 前記波長可変レーザが発振する光の光出力をモニタする光出力モニタステップと、
    前記光出力モニタステップにおいてモニタされた光出力が最大となるように、前記波長可変レーザのDFB部とDBR部との間に設けられ、光の位相をシフトさせる位相シフト部に注入される位相制御用電流を制御する位相制御用電流制御ステップと、
    を更に備える請求項7に記載の波長可変レーザ制御方法。
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