JP2010245060A - 有機el素子 - Google Patents

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昌宏 河村
Kazuki Nishimura
和樹 西村
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Abstract

【課題】青色の発光波長の短波化及び長寿命化を図れる有機EL素子の提供。
【解決手段】有機EL素子の発光層を、クリセンを含むホストと、ベンジジンを含むドーパントと、から構成した。これにより、ドーパントのエネルギーギャップが大きくなるとともに、ドーパントのアフィニティ準位がホストのアフィニティ準位よりも低くなる。よって、有機EL素子の青色発光波長の短波か及び長寿命化を図ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機EL素子に関する。
陽極と陰極との間に有機発光層を備え、有機発光層に注入された正孔と電子との再結合によって生じる励起子(エキシトン)エネルギーから発光を得る有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)が知られている。
このような有機EL素子は、自発光型素子としての利点を活かし、発光効率、画質、消費電力さらには薄型のデザイン性に優れた発光素子として期待されている。
発光材料を有機EL素子のなかで利用するにあたっては、ホスト材料にドーパント材料をドーピングするドーピング法が知られている。
そして、注入されたエネルギーから効率よく励起子を生成するとともに励起子エネルギーを効率よく発光に繋げるため、ホストで生成された励起子エネルギーをドーパントに移動させ、ドーパントから発光が得られる構成が採用される。
このとき、ホストからドーパントに分子間エネルギー移動を行うためには、ホストのエネルギーギャップEgがドーパントのエネルギーギャップEgよりも大きいことが必要である。
しかしながら、近年、短波長化された深い青の発光色が求められる中、このような深い青色発光ドーパントと最適なホスト材料との組合せがない。
特許文献1には、広いエネルギーギャップを持ったホスト材料と、アリールアミン系ドーパントを用いた青色素子が開示されているが、組合せが適切でないため、極端に寿命が短いという欠点があった。また、発光色を短波長化したドーパント材料が数種あるにしても、これらを通常用いられているアントラセン系ホスト材料にドープしてもホストからドーパントへのエネルギー移動が起こらず、ドーパントからの発光が得られないという問題が生じていた。
特許公開2004−75567号公報
本発明の目的は、かかる問題を解決するためになされたものであり、青色の発光波長の短波化及び長寿命化を図れる有機EL素子を提供することである。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意研究したところ、青色の発光波長の短波長化を図れるエネルギーギャップが大きいドーパントとして、ベンジジンまたはクリセンを含むものを適用できることを見出した。
そして、このようなドーパントを発光させるために、このドーパントよりもアフィニティ準位が高くかつエネルギーギャップが大きいホストとして、クリセンを含むものを用いると、長寿命化を図れることを見出した。
ここで、エネルギーギャップとは、伝導レベルと価電子レベルとの差をいい、例えば、ベンゼン中の吸収スペクトルの吸収端から測定した値により規定することができる。
具体的には、市販の可視紫外分光光度計を用いて吸収スペクトルを測定し、その吸収スペクトルが立ち上がり始める波長から算出する。
ただし、上記の規定によらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でエネルギーギャップとして定義できる値であればよい。
また、アフィニティ準位Af(電子親和力)とは、材料の分子に電子を一つ与えた時に放出または吸収されるエネルギーをいい、放出の場合は正、吸収の場合は負と定義する。
アフィニティ準位Afは、イオン化ポテンシャルIpと光学エネルギーギャップEgとにより次のように規定する。
Af=Ip−Eg
ここで、イオン化ポテンシャルIpは、各材料の化合物から電子を取り去ってイオン化するために要するエネルギーを意味し、例えば、本願では、紫外線光電子分光分析装置(AC−3、理研(株)計器)で測定した値を用いることができる。
ただし、上記の規定によらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でアフィニティ準位として定義できる値であればよい。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明の有機EL素子は、陰極と陽極の間に少なくとも発光層を含む1層または複数層からなる有機薄膜層が狭持された有機EL素子であって、前記発光層は、以下の一般式(1)で表されるホストと、以下の一般式(2)で表されるドーパントと、からなる
ことを特徴とする。
一般式(1)において、R〜R12は、水素原子または置換基を表す。ただし、R〜R12のうち少なくとも一つは、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基を表す。
一般式(2)において、Ar〜Arは、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜14のアリール基を表す。
は、置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フルオレン、フェナントレンを表す。pは、独立に1〜6の整数であり、pが2以上の場合、L同士は、同一でも異なっていてもよい。また、pが2以上の場合、L同士は、置換位置が同一でも異なっていてもよい。sは、0または1である。
また、本発明の有機EL素子では、前記ドーパントは、前記一般式(2)に代えて、以下の一般式(3)で表されるものであってもよい。
一般式(3)において、Ar〜Arは、それぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、フェナントリレン基を表す。L,Lは、それぞれ独立に置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フェナントレンを表す。
さらに、本発明の有機EL素子では、前記ホストは、以下の一般式(4)で表されるものが好ましい。
一般式(4)において、Ar,Ar10は、それぞれ独立に炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を表す。
これらのような発明によれば、発光層を構成するドーパントとしてベンジジンまたはクリセンを含むものを適用するとともに、ホストとしてクリセンを含むのを適用しているので、青色発光波長の短波化を図れるとともに長寿命化を図れる有機EL素子が得られる。
なお、本発明において、請求項に記載のホスト材料とドーパント材料との組合せによって素子寿命が長くなる理由は必ずしも定かではないが、おおよそ次のような理由であると考えられる。
本発明におけるドーパント材料は短波長の青色発光材料とするため、アリールアミンを構造中に有する。
これによりイオン化ポテンシャルが大きくエネルギーギャップが大きくなるのでより短波長化された深みのある青色発光が可能となっている。
しかし、ドーパント中に含まれるアミンは電子に対する耐性が高くないと考えられ、素子の駆動に際して電子注入を直接にうけると分子が劣化して寿命がでないものとなる。
この点、本発明では、ホストのアフィニティ準位をドーパントのアフィニティ準位よりも小さいものとし、電子が直接にドーパントに注入されにくい構成とする。
これにより、ドーパントの劣化を防止して素子寿命を長くし、短波長の発光が可能でありながらも長寿命の素子を実現できる。
従来は、発光ドーパントのホスト材料としては、この発光ドーパントよりもエネルギーギャップが大きいホスト材料を選定すればよいと考えられていた。
すなわち、ドーパントに比べてアフィニティ準位は小さく、イオン化ポテンシャルは大きいホスト材料を選定すればよいと考えられていた。
単にこのような構成において、ドーパントがドープされたホストに電荷注入をした場合、注入した電荷のうちある割合はホストではなく、ドーパントにも直接に注入される。
例えば、電子を発光層に注入する場合を考えると、ホストに比べてアフィニティ準位が大きいドーパントの方にも電子注入がされる。
特に、短波長化のためにホストもドーパントもエネルギーギャップが広がっている場合には、電子輸送層からホストへのギャップが大きくなっており、ドーパントの方に電子注入がされやすい構成となっている。
そのため、短波長の青色発光のドーパントを単純にワイドギャップなホストにドープした場合には、素子寿命が極端に短くなってしまうという問題が生じる。
この点、本発明では、ドーパントのアフィニティ準位がホストのアフィニティ準位よりも小さいものとし、電子が直接にドーパントに注入されにくいホストとドーパントの組合せとする。
このような構成により、従来よりも短波長化された青色発光が可能でありながらも画期的に長寿命な素子を実現した。
なお、本発明では、発光層のホストのエネルギーギャップが大きくなり、イオン化ポテンシャルIpも大きくなっている。
すると、ホスト材料と正孔注入・輸送層との間のIpの差が大きくなり、発光層への正孔の注入が困難になる場合があり、十分な輝度を得るための駆動電圧が上昇するおそれがある。
このような場合、発光層に電荷注入補助剤を添加して正孔の注入障壁を緩和することが好ましい。
このような電荷注入補助剤としては正孔注入・輸送材料を利用することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔有機EL素子の構成〕
まず、有機EL素子の素子構成について説明する。
有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(1)陽極/発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(3)陽極/発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/有機半導体層/発光層/陰極
(6)陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
(7)陽極/有機半導体層/発光層/付着改善層/陰極
(8)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
(9)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(10)陽極/無機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(11)陽極/有機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(12)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(13)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
などの構造を挙げることができる。
本実施形態の有機EL素子は、少なくとも、陽極と、正孔注入層と、発光層と、電子輸送層と、陰極と、をこの順で備える。
これらの中で通常(8)の構成が好ましく用いられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
(透光性基板)
有機EL素子は、透光性の基板上に作製する。ここでいう透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で平滑な基板が好ましい。
具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。
ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等が挙げられる。
またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。
(陽極)
有機EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、酸化インジウム亜鉛酸化物、金、銀、白金、銅等が適用できる。また、陽極としては、電子輸送層又は発光層に電子を注入する目的で、仕事関数の小さい材料が好ましい。
陽極はこれらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。
このように発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
(発光層)
有機EL素子の発光層は以下の機能を併せ持つものである。
すなわち、
(1)注入機能;電界印加時に陽極又は正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極又は電子注入層より電子を注入することができる機能、
(2)輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能、
(3)発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能、
がある。
ただし、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また、正孔と電子の移動度で表される輸送能に大小があってもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。
この発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法、スピンコート法、LB法等の公知の方法を適用することができる。
発光層は、分子堆積膜であることが好ましい。
ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態又は液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
さらに、発光層の膜厚は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜50nm、最も好ましくは10〜50nmである。5nm未満では発光層形成が困難となり、色度の調整が困難となる恐れがあり、50nmを超えると駆動電圧が上昇する恐れがある。
本実施形態の有機EL素子において、発光層は、ホストと、ドーパントとを含んで構成されている。
そして、ホストの具体例としては、以下の一般式(5)で表される化合物が挙げられる。
一般式(5)において、R〜R12は、水素原子または置換基を表す。ただし、R〜R12のうち少なくとも一つは、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基を表す。
また、一般式(5)の具体的な化合物としては、以下の一般式(6)で表される化合物が挙げられる。
一般式(6)において、Ar,Ar10は、それぞれ独立に炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を表す。
さらに、ホストの具体例としては、以下の一般式(7)〜(11)で表される化合物が挙げられる。
一般式(7)において、Chは置換もしくは無置換のクリセンを示し、Ar、Arはそれぞれ独立に、核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を示す。ただし、Ar≠Arであり、Ar、Arは、アントラセンを含まない。
一般式(8)において、Ar、Arはそれぞれ独立に、核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を示す。ただし、Ar≠Arであり、Ar、Arは、アントラセンを含まない。R〜R10は、水素原子または置換基を表す。
一般式(9)において、Arが置換もしくは無置換のナフタレン、置換もしくは無置換のフェナントレンであり、Arは核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を示す。R〜R11は、水素原子または置換基を表す。kは1〜4の整数である。なお、kが2以上のときは、R11同士は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一般式(10)において、Ar、Arはそれぞれ独立に、核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を示す。ただし、Ar≠Arであり、Ar、Arは、アントラセンを含まない。R〜R12は、水素原子または置換基を表す。kは1〜4の整数である。なお、kが2以上のときは、R11同士は同じであってもよいし、異なっていてもよい。lは1〜4の整数である。なお、lが2以上のときは、R12同士は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一般式(11)において、Ar、Arはそれぞれ独立に、核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を示す。ただし、Ar≠Arであり、Ar、Arは、アントラセンを含まない。R21〜R30は、水素原子または置換基を表す。
ここで、一般式(7)、(8)において、Arが置換もしくは無置換のナフタレン、置換もしくは無置換のフェナントレンである構成が好ましい。
また、一般式(8)〜(11)において、R〜R10、あるいは、R21〜R30のうち、少なくとも一つが核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基である構成が好ましい。
さらに、一般式(11)において、R21〜R30のうち少なくとも一つが核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基である場合、R22とR27がそれぞれ独立に核炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基である構成が好ましい。
また、一般式(5)〜(11)で表される他の化合物を以下に示す。
また、ドーパントの具体例としては、以下の一般式(12)で表される化合物が挙げられる。
一般式(12)において、Ar〜Arは、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜14のアリール基を表す。Lは、置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フルオレン、フェナントレンを表す。pは、独立に1〜6の整数であり、pが2以上の場合、L同士は、同一でも異なっていてもよい。また、pが2以上の場合、L同士は、置換位置が同一でも異なっていてもよい。sは、0または1である。
そして、一般式(12)で表される他の化合物のうち、アフィニティ準位が2.4eVのものを以下に示す。
また、一般式(12)で表される他の化合物のうち、アフィニティ準位が2.5eVのものを以下に示す。
なお、ドーパントとしては、上記一般式(12)で表される化合物の代わりに、以下の一般式(13)で表される化合物を用いてもよい。
一般式(13)において、Ar〜Arは、それぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、フェナントリレン基を表す。L,Lは、それぞれ独立に置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フェナントレンを表す。
そして、上述したようなクリセンを含むホストと、ベンジジンまたはクリセンを含むドーパントとを含んで発光層を構成することにより、ドーパントのエネルギーギャップが大きくなるとともに、ドーパントのアフィニティ準位がホストのアフィニティ準位よりも低くなる。よって、青色発光波長の短波化と、長寿命化とを図れる。
(正孔注入・輸送層(正孔輸送帯域))
正孔注入・輸送層は発光層への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.5eV以下と小さい。このような正孔注入・輸送層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば10〜10V/cmの電界印加時に、少なくとも10−4cm/Vsであれば好ましい。
このような正孔注入層又は正孔輸送層の形成材料としては、具体的には、例えばトリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、***特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
正孔注入層又は正孔輸送層の材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−295695号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、芳香族第三級アミン化合物を用いることもできる。また米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル、また特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4"−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン等を挙げることができる。また、特許公報第3614405号、3571977号または米国特許4,780,536に記載されているヘキサアザトリフェニレン誘導体等も正孔注入性の材料として好適に用いることができる。さらに、発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物の他、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入層又は正孔輸送層の材料として使用することができる。
この正孔注入層又は正孔輸送層は、上述した材料の1種または2種以上からなる一層で構成されてもよいし、また、正孔注入層又は正孔輸送層とは別種の化合物からなる正孔注入層又は正孔輸送層を積層したものであってもよい。正孔注入層又は正孔輸送層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは、20〜200nmである。
(有機半導体層)
有機半導体層は、発光層への正孔注入または電子注入を助ける層であって、10-10 S/cm以上の導電率を有するものが好適である。このような有機半導体層の材料としては、含チオフェンオリゴマーや特開平8−193191号公報に記載の含アリールアミンオリゴマー等の導電性オリゴマー、含アリールアミンデンドリマー等の導電性デンドリマー等を用いることができる。有機半導体層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは、10〜1,000nmである。
電子注入・輸送層(電子輸送帯域)
陰極と発光層の間に、第二の有機層として、電子注入層又は電子輸送層等を設けることができる。電子注入層又は電子輸送層は、発光層への電子の注入を助ける層であって、電子移動度が大きい。電子注入層はエネルギーレベルの急な変化を緩和する等、エネルギーレベルを調整するために設ける。電子注入層又は電子輸送層に用いられる材料としては、8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体、オキサジアゾール誘導体、含窒素複素環誘導体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウムを用いることができる。そして、オキサジアゾール誘導体としては、下記一般式で表される電子伝達化合物が挙げられる。
式中、Ar17、Ar18、Ar19、Ar21、Ar22及びAr25は、それぞれ置換基を有する若しくは有しないアリール基を示し、Ar17とAr18、Ar19とAr21、Ar22とAr25は、たがいに同一でも異なっていてもよい。Ar20、Ar23及びAr24は、それぞれ置換基を有する若しくは有しないアリーレン基を示し、Ar23とAr24は、たがいに同一でも異なっていてもよい。
上記式におけるアリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、アントラニル基、ペリレニル基、ピレニル基などが挙げられる。また、アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントラニレン基、ペリレニレン基、ピレニレン基などが挙げられる。そして、これらへの置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基またはシアノ基等が挙げられる。この電子伝達化合物は、薄膜形成性の良好なものが好ましく用いられる。そして、これら電子伝達性化合物の具体例としては、下記のものを挙げることができる。
含窒素複素環誘導体としては、以下の一般式を有する有機化合物から成る金属錯体でない含窒素化合物が挙げられる。
式中、Xは炭素原子もしくは窒素原子を表す。ZならびにZは、それぞれ独立に含窒素ヘテロ環を形成可能な原子群を表す。
好ましくは、5員環もしくは6員環からなる含窒素芳香多環族を有し、窒素原子複数個の場合は隣接しない結合位に有する骨格を有する有機化合物。さらには、このような複数窒素原子を有する含窒素芳香多環族の場合は、上記(101)と(102)もしくは(101)と(103)を組み合わせた骨格を有する含窒素芳香多環有機化合物。
含窒素有機化合物の含窒素基(HAr)が、以下の一般式で表される含窒素複素環基から選択される含窒素複素環誘導体。
式中、Rは、炭素数6〜40のアリール基、炭素数3〜40のヘテロアリール基、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基であり、nは0〜5の整数であり、nが2以上の整数であるとき、複数のRは互いに同一又は異なっていてもよい。
さらに、好ましい具体的な化合物として、下記一般式で表される含窒素複素環誘導体。
式中、HArは、置換基を有していても良い炭素数3〜40の含窒素複素環であり、Lは単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリーレン基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリーレン基であり、Arは置換基を有していても良い炭素数6〜40の2価の芳香族炭化水素基であり、Arは置換基を有していても良い炭素数6〜40のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリール基である。
また、HArが、以下からなる群から選択される含窒素複素環誘導体。
Lが、以下からなる群から選択される含窒素複素環誘導体。
Arが、以下からなる群から選択される含窒素複素環誘導体。
Ar1が、以下で表されるアリールアントラニル基を有する含窒素複素環誘導体。
式中、R1〜R14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜40のアリールオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基又は炭素数3〜40のヘテロアリール基であり、Ar3は、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基又は炭素数3〜40のヘテロアリール基である。
Ar1において、R1〜R8が、いずれも水素原子である含窒素複素環誘導体。
下記式で示される含窒素複素環誘導体も電子注入(輸送)材として好適である。
式中、A1〜A3は、窒素原子または炭素原子であり、Rは、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基であり、nは0から5の整数であり、nが2以上の整数であるとき、複数のRは互いに同一又は異なっていてもよい。
また、隣接する複数のR基同士で互いに結合して、置換または未置換の炭素環式脂肪族環、あるいは、置換または未置換の炭素環式芳香族環を形成していてもよい。
Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基であり、Ar2は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基である。ただし、Ar1、Ar2のいずれか一方は置換基を有していてもよい炭素数10〜60の縮合環基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロ縮合環基である。
L1、L2は、それぞれ単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜60の縮合環、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロ縮合環または置換基を有していてもよいフルオレニレン基である。
式中、HArは、置換基を有していても良い炭素数3〜40の含窒素複素環であり、L1は、単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリーレン基または置換基を有していてもよいフルオレニレン基であり、Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基であり、Ar2は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基または置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基である。
また、次のシラシクロペンタジエン誘導体も電子注入(輸送)材に好適である。
式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素数1から6までの飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ヒドロキシ基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和又は不飽和の環を形成した構造である。
R1〜R4は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、置換もしくは無置換の炭素数1から6までのアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルフィニル基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル基、カルバモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基もしくはシアノ基又は隣接した場合には置換若しくは無置換の環が縮合した構造である。
但し、R1及びR4がフェニル基の場合、X及びYは、アルキル基及びフェニル基ではなく、R1及びR4がチエニル基の場合、X及びYは、一価炭化水素基を、R2及びR3は、アルキル基、アリール基、アルケニル基又はR2とR3が結合して環を形成する脂肪族基を同時に満たさない構造であり、R1及びR4がシリル基の場合、R2、R3、X及びYは、それぞれ独立に、炭素数1から6の一価炭化水素基又は水素原子でなく、R1及びR2でベンゼン環が縮合した構造の場合、XおよびYは、アルキル基及びフェニル基ではない。
次式で表されるボラン誘導体も電子注入(輸送)材として好適である。
式中、R1〜R8およびZ2は、それぞれ独立に、水素原子、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、芳香族基、ヘテロ環基、置換アミノ基、置換ボリル基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、X、YおよびZ1は、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、芳香族基、ヘテロ環基、置換アミノ基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Z1とZ2の置換基は相互に結合して縮合環を形成してもよく、nは1〜3の整数を示し、nが2以上の場合、Z1同士Z2同士は異なってもよい。
但し、nが1、X、YおよびR2がメチル基であって、R8が水素原子または置換ボリル基の場合、および、nが3でZ1がメチル基の場合を含まない。
また、次式で示されるガリウム錯体も電子注入(輸送)材に好適である。
式中、Q1およびQ2は、それぞれ独立に、下記式で示される配位子を表し、Lは、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、−OR1(R1は、水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基である。)、または―O―Ga−Q3(Q4)(Q3およびQ4は、Q1およびQ2と同じ意味を表す。)で示される配位子を表す。
式中、Q1〜Q4は次式で表される残基で、8−ヒドロキシキノリン、2−メチル−8−ヒドロキシキノリン等のキノリン残基があるが、これらに限られるものではない。
環A1およびA2は、互いに結合した置換もしくは未置換のアリール環もしくは複素環構造である。
上記金属錯体はn型半導体としての性質が強く、電子注入能力が大きい。さらには、錯体形成時の生成エネルギーも低いために、形成した金属錯体の金属と配位子との結合性も強固になり、発光材料としての蛍光量子効率も大きくなっている。
ここで、上記式の配位子を形成する環A1およびA2の置換基の具体的な例を挙げると、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、トリクロロメチル基等の置換もしくは未置換のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−トリクロロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、3−ニトロフェニル基等の置換もしくは未置換のアリール基、メトキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基、6−(パーフルオロエチル)ヘキシルオキシ基等の置換もしくは未置換のアルコキシ基、フェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基、p−tert−ブチルフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基等の置換もしくは未置換のアリールオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等の置換もしくは未置換のアルキルチオ基、フェニルチオ基、p−ニトロフェニルチオ基、ptert−ブチルフェニルチオ基、3−フルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基等の置換もしくは未置換のアリールチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のモノまたはジ置換アミノ基、ビス(アセトキシメチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)アミノ基、ビスアセトキシプロピル)アミノ基、ビス(アセトキシブチル)アミノ基等のアシルアミノ基、水酸基、シロキシ基、アシル基、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、プロイピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等のカルバモイル基、カルボン酸基、スルフォン酸基、イミド基、シクロペンタン基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等のアリール基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、インドリニル基、キノリニル基、アクリジニル基、ピロリジニル基、ジオキサニル基、ピペリジニル基、モルフォリジニル基、ピペラジニル基、カルバゾリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基等の複素環基等がある。また、以上の置換基同士が結合してさらなる6員アリール環もしくは複素環を形成しても良い。
この他、特開平9−3448号公報記載の以下のもので、前記素子構成条件を満たす有機化合物が挙げられる。
式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族基、置換もしくは未置換の脂肪族式環基、置換もしくは未置換の炭素環式芳香族環基、置換もしくは未置換の複素環基を表し、X、Xは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子もしくはジシアノメチレン基を表す。
特開2000−173774号公報記載の以下のもので、前記素子構成条件を満たす有機化合物が挙げられる。
但し、上記一般式において、R、R、R及びRは互いに同一の又は異なる基であって、下記一般式で表わされるアリール基である。
但し、上記一般式において、R5、、R、R及びRは互いに同一の又は異なる基であって、水素原子、或いはそれらの少なくとも1つが飽和または不飽和アルコキシル基、アルキル基、アミノ基又はアルキルアミノ基である。
さらに、該含窒素複素環基もしくは含窒素複素環誘導体を含む高分子化合物であってもよい。
電子注入層又は電子輸送層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは、1〜100nmである。
陽極に最も近い有機層である第一発光層又は第一の有機層が、酸化剤を含有していることが好ましい。第一発光層又は第一の有機層に含有される好ましい酸化剤は、電子吸引性又は電子アクセプターである。好ましくはルイス酸、各種キノン誘導体、ジシアノキノジメタン誘導体、芳香族アミンとルイス酸で形成された塩類である。特に好ましいルイス酸は、塩化鉄、塩化アンチモン、塩化アルミニウム等である。
陰極に最も近い有機層である発光層又は第二の有機層が、還元剤を含有していることが好ましい。好ましい還元剤は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、アルカリ金属と芳香族化合物で形成される錯体である。特に好ましいアルカリ金属はCs、Li、Na、Kである。
有機EL素子の好ましい形態に、電子を輸送する領域又は陰極と有機層の界面領域に、還元性ドーパントを含有する素子がある。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。したがって、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物または希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Li(仕事関数:2.9eV)、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)およびCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、およびBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、RbおよびCsからなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、RbまたはCsであり、最も好ましいのは、Csである。これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組み合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
陰極と有機層の間に絶縁体や半導体で構成される電子注入層をさらに設けても良い。この時、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも1つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲニド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲニドとしては、例えば、Li2O、K2O、Na2S、Na2SeおよびNa2Oが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲニドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、およびCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KClおよびNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2およびBeF2といったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnの少なくとも1つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等の1種単独または2種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶または非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
(陰極)
陰極としては、電子注入・輸送層又は発光層に電子を注入するため、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム・カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属などが挙げられる。
この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
ここで発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。
また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
(絶縁層)
有機EL素子は超薄膜に電界を印加するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては例えば酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。
これらの混合物や積層物を用いてもよい。
〔有機EL素子の製造方法〕
次に、有機EL素子の製造方法について説明する。
以上例示した材料及び形成方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入層、及び必要に応じて電子注入層を形成し、さらに陰極を形成することにより有機EL素子を作製することができる。また陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
以下、透光性基板上に陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例を記載する。
まず適当な透光性基板上に陽極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して陽極を作製する。
次にこの陽極上に正孔注入層を設ける。
正孔注入層の形成は、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができる。膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。
次に、正孔注入層上に設ける発光層の形成は、所望の有機発光材料を用いて真空蒸着法に代表されるドライプロセスや、スピンコート法、キャスト法等のウエットプロセスにより有機発光材料を薄膜化することにより形成できる。
次に、この発光層上に電子注入層を設ける。
真空蒸着法により形成することが例として挙げられる。
最後に陰極を積層して有機EL素子を得ることができる。
陰極は金属から構成されるもので、蒸着法、スパッタリングを用いることができる。
しかし下地の有機物層を製膜時の損傷から守るためには真空蒸着法が好ましい。
有機EL素子の各層の形成方法は特に限定されない。
従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができ、すなわち、有機薄膜層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法、インクジェット法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
有機EL素子の各有機層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
なお、有機EL素子に直流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にして、5〜40Vの電圧を印加すると発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合には陽極が+、陰極が−の極性になった時のみ均一な発光が観測される。印加する交流の波形は任意でよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
〔試料の構成〕
まず、試料の構成について説明する。
(実施例1)
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚75nmの下記化合物A−1を成膜した。
さらに、このA−1膜上に膜厚40nmで下記化合物H−1と下記化合物D−1を40:2の膜厚比で成膜し青色系発光層とした。化合物H−1はホスト、D−1はドーパントとして機能する。
この膜上に電子輸送層として膜厚20nmで下記構造のAlqを蒸着により成膜した。この後、LiFを膜厚1nmで成膜した。このLiF膜上に金属Alを150nm蒸着させ金属陰極を形成し有機EL素子を形成した。
(実施例2)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−2を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例3)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−3を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例4)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−4を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例5)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−5を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例6)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−6を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例7)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−7を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例8)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−8を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例9)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造のD−9を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例10)
実施例1において、H−1の代わりに下記構造のH−2を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例11)
実施例1において、H−1の代わりに下記構造のH−3を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例12)
実施例1において、H−1の代わりに下記構造のH−4を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例13)
実施例1において、H−1の代わりに下記構造のH−5を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(実施例14)
実施例1において、H−1の代わりに下記構造のH−6を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(比較例1)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造の化合物(A)を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(比較例2)
実施例1において、D−1の代わりに下記構造の化合物(B)を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
(比較例3)
実施例1において、H−1の代わりに下記構造の化合物(C)を用いて同様の方法で有機EL素子を作成した。
〔評価方法〕
次に、評価方法について説明する。
上述した実施例1〜14、比較例1〜3の有機EL素子について、電流密度10mA/cm駆動時の素子性能である外部量子収率、発光波長、及び、初期輝度300cd/mにおける半減寿命を測定した。これらの結果を、表1に示す。また、実施例で用いたホスト材料およびドーパント材料の物性値を表2に示す。
〔評価結果〕
表1に示すように、外部量子収率について、実施例1〜14及び比較例1〜2で大きな差異がないことが確認できた。
また、発光波長について、実施例1〜14は、比較例1〜2よりも短い波長になることが確認できた。
さらに、寿命について、実施例1〜14は、比較例1〜2よりも2倍以上長くなることが確認できた。
なお、比較例3においては、ホストのエネルギーギャップがドーパントのエネルギーギャップよりも小さいため、ドーパントからの発光が得られなかった。
つまり、本発明の構成の発光層を用いることにより、青色の発光波長の短波化及び長寿命化を図れる有機EL素子を得ることができることが確認できた。
なお、特許文献1(特開2004−75567)では、オリゴアリーレン誘導体をホストと材料とし、アリールアミン化合物またはスチリルアミン化合物をドーパントとした発光層を備える有機EL素子が記載されている。
そして、オリゴアリーレン誘導体としてはクリセンを中心骨格にしたものが開示されている。
しかし、この文献に示される実施例9、実施例11で使用されるドーパントD1(スチリルアミン化合物)は、本発明のごとく中心骨格がアリールの連結からなるものとは異なり、ドーパントの発光波長が十分に短波長と言えず、また寿命も十分には保てない。
また、この文献の実施例10、実施例12で使用されるドーパントD2(アリールアミン化合物)では中心骨格がピレンとなっているため、本発明のごとく中心骨格を置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フルオレン、フェナントレンから選択するものに比べて発光波長が長くなり、本発明の目的を奏さない。
したがって、本発明にかかるホストとドーパントの組合せのごとく短波長の発光でありながら長寿命という効果を奏し得ない。
本発明は、表示装置などに用いる有機EL素子に使用できる。

Claims (3)

  1. 陰極と陽極の間に少なくとも発光層を含む1層または複数層からなる有機薄膜層が狭持された有機EL素子であって、
    前記発光層は、以下の一般式(1)で表されるホストと、以下の一般式(2)で表されるドーパントと、からなる
    ことを特徴とした有機EL素子。

    一般式(1)において、R〜R12は、水素原子または置換基を表す。
    ただし、R〜R12のうち少なくとも一つは、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基を表す。

    一般式(2)において、Ar〜Arは、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜14のアリール基を表す。
    は、置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フルオレン、フェナントレンを表す。
    pは、独立に1〜6の整数であり、pが2以上の場合、L同士は、同一でも異なっていてもよい。
    また、pが2以上の場合、L同士は、置換位置が同一でも異なっていてもよい。
    sは、0または1である。
  2. 請求項1に記載の有機EL素子であって、
    前記ドーパントは、前記一般式(2)に代えて、以下の一般式(3)で表される
    ことを特徴とした有機EL素子。

    一般式(3)において、Ar〜Arは、それぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、フェナントリレン基を表す。
    ,Lは、それぞれ独立に置換もしくは無置換のベンゼン、ナフタレン、フェナントレンを表す。
  3. 請求項1または請求項2に記載の有機EL素子であって、
    前記ホストは、以下の一般式(4)で表される
    ことを特徴とした有機EL素子。

    一般式(4)において、Ar,Ar10は、それぞれ独立に炭素数5〜14の置換もしくは無置換のアリール基が単独または複数の組合せで構成される置換基を表す。
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