JP2010244149A - データ分類方法,データ分類装置,診断方法,診断装置 - Google Patents

データ分類方法,データ分類装置,診断方法,診断装置 Download PDF

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雅之 深井
Satoru Shimizu
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Abstract

【課題】分類するデータ項目のバラツキに差がある場合、データを分類するためのカテゴリー数が多くなり、計算コストが大きくなる場合があった。
【解決手段】コンピュータが、サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理し、前処理した入力データに最も近いカテゴリーのプロトタイプを選択し、前記プロトタイプと前記入力データの関係から該選択されたプロトタイプが妥当であるかを評価し、複数項目からなる複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類する。
【選択図】図4

Description

本発明は、異常検知及び異常診断システムへの適用を目的とした、データ分類方法及び装置に関するものである。
データ分類方法の従来技術には、特許文献1に記載されたデータ分類方法がある。特許文献1に記載された従来技術は、適応共鳴理論(Adaptive Resonance Theory:ART)を用いたデータ分類装置により、予め想定した異常事象以外の異常事象が発生した場合においても、その異常個所を絞り込むことができる診断装置が記載されている。
特開平05−165375号公報
しかしながら、従来技術を異常検知に適用した場合、ある条件下では、カテゴリー数が多くなり、計算コストが大きくなる場合がある。
本発明の目的は、従来技術と同等のデータ分類性能を維持しながら、より少ないカテゴリーでデータを分類し、計算コストを小さくするデータ分類方法を提供することである。
本発明は、コンピュータが、サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理し、前処理した入力データに最も近いカテゴリーのプロトタイプを選択し、前記プロトタイプと前記入力データの関係から該選択されたプロトタイプが妥当であるかを評価し、複数項目からなる複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類するデータ分類方法である。
本発明によれば、異常検知や異常診断に適用した場合に、データの特徴に合わせてデータを前処理するため、少ないカテゴリー数でデータを分類することが可能となり計算コストを少なくすることが可能となる。
計測データの一例を示す図。 正規化した計測データを示す図。 従来技術によって分類した結果の概要示す図。 本発明の第1の実施例の構成を示す図。 データ前処理装置の処理フローを示す図。 本発明の第1の実施例による学習アルゴリズムを示す図。 本発明の第1の実施例による分類結果の概要を示す図。 本発明の第2の実施例の構成を示す図。 カテゴリー対応マトリックスの例を示す図。 本発明の第2の実施例による学習アルゴリズムを示す図。 判定モードの例を示す図。 本発明の第3の実施例の構成を示す図。 保守データの一例を示す図。 データ制御装置のデータ変換アルゴリズムを示す図。
本発明について、各実施例を用いて説明する。
複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類する第一の実施例を提案する。
また、複数個の入力データを予め設定した複数個のカテゴリーBに分類する第2の実施例を提案する。
また、複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類する第一の実施例を用いて、設備を診断する第三の実施例を提案する。
さらに、複数個の入力データを予め設定した複数個のカテゴリーBに分類する第2の実施例を用いて、設備を診断する第四の実施例を提案する。
以下説明する実施例によれば、従来技術と同等のデータ分類性能を維持しながら、より少ないカテゴリーでデータを分類し、計算コストを小さくするデータ分類方法を提供することができる。従来技術を異常検知に適用した場合、ある条件下では、カテゴリー数が多くなり、計算コストが大きくなる場合がある。以下図1〜図3を用いてその一例を説明する。
図1は、ある機器が正常に稼動しているときに計測した2つの計測値(データA,データB)のトレンドグラフである。この例は、運転条件1〜運転条件3の3つの運転条件で運転した場合の例である。この計測値を正常時の運転データとして学習させる場合について考える。一般に、計測値の単位,大きさにばらつきがあるため、まず、計測値を正規化する。ここでは、データA及びデータBの値がそれぞれ、[0.05,0.95]の範囲に入るように正規化した。
図2に、正規化したデータAとデータBの関係を示す。データは、運転条件1〜3で3つの固まりになっている。計測値を正規化することで、データAおよびデータBの取りうる範囲は同じになるが、データAに比べて、データBのばらつきが大きくなり、データ2の方向に細長く伸びたデータ群となる。これは、データAとデータBで、データのとりうる範囲とデータのばらつきの比率が異なるためである。
次に、このデータを複数のカテゴリーに分類し、機器が正常な状態の領域を定義する。図3に従来技術を用いてデータを分類した結果を示す。破線は、カテゴリーの領域を模式的に現したものである。この例では、データはA1〜A8の8つのカテゴリーに分類された。従来技術では、カテゴリーの領域の大きさは可変であるが、領域の形状は常に円形となるため、データの特性により、データ群が細長い形状になる場合には、カテゴリー数が増えてしまう。
第一の実施例に係るデータ分類装置は、複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類するデータ分類装置であって、カテゴリーのプロトタイプと、カテゴリーの領域の大きさを規定する領域決定パラメータを格納する内部データ格納部と、サンプリングした入力データの各項目の分散を求め、求めた各項目の分散が全てある範囲に入るように入力データを前処理するデータ前処理手段と、前記データ前処理手段により処理した入力データに最も近いカテゴリーのプロトタイプを選択するプロトタイプ選択手段と、選択したプロトタイプが妥当であるかを、プロトタイプと入力データの類似度を両者の距離で評価するプロトタイプ評価手段と、新しいプロトタイプを新規に作成するプロトタイプ追加手段と、領域決定パラメータとプロトタイプの少なくとも一方を補正することができる内部データ補正手段を有し、前記プロトタイプ評価手段では、プロトタイプが妥当と判定された場合に、前記内部データ補正手段により、領域決定パラメータとプロトタイプの少なくとも一方を補正し、前記プロトタイプ評価手段でプロトタイプが妥当と判定なかった場合に、プロトタイプ追加手段により新しいプロトタイプを作成することを特徴とするデータ分類装置である。
第二の実施例に係るデータ分類装置は、複数個の入力データを予め設定した複数個のカテゴリーBに分類するデータ分類装置であって、該カテゴリーBに関連するカテゴリーAのプロトタイプと、カテゴリーAの領域の大きさを規定する領域決定パラメータを格納する内部データ格納部と、カテゴリーAをカテゴリーBに変換するためのカテゴリー対応マトリックスを格納するカテゴリー対応マトリックス格納部と、サンプリングした入力データの各項目の分散を求め、求めた各項目の分散が全てある範囲に入るように入力データを前処理するデータ前処理手段と、前記データ前処理手段により処理した入力データに最も近いカテゴリーAのプロトタイプを選択するプロトタイプ選択手段と、選択したプロトタイプが妥当であるかを、プロトタイプと入力データの類似度から評価するプロトタイプ評価手段と、カテゴリーAの新しいプロトタイプを新規に作成するプロトタイプ追加手段と、領域決定パラメータとプロトタイプの少なくとも一方、及び前記カテゴリー対応マトリックスを補正する内部データ及びマトリックス補正手段と、該選択されたカテゴリーAを前記カテゴリー対応マトリックスを用いてカテゴリーBに変換するカテゴリー変換手段を有し、前記内部データ及びマトリックス補正手段が、前記カテゴリー対応マトリックスに選択されたカテゴリーAと予め設定したカテゴリーBの関係を追加する場合において、選択したカテゴリーAが既に別のカテゴリーBに対応している場合、対応関係の追加を拒否し、追加拒否された場合には、前記カテゴリーAのプロトタイプを、前記入力データから遠ざけるように補正し、該領域決定パラメータを、該領域決定パラメータが該カテゴリーAのプロトタイプと該入力データの距離と等しくなるように補正することを特徴とするデータ分類装置である。
第三の実施例に係る設備の診断システムは、設備の診断システムにおいて、第一の発明であるデータ分類装置を有し、該設備の運転データを前記データ分類装置に入力し、分類されたカテゴリーに基づき設備の状態を診断することを特徴とする設備の診断システムである。
第四の実施例に係る設備の診断システムは第2の発明であるデータ分類装置を有し、設備の状態を教師パターンとして与え、設備の状態と該設備の運転データとの関係を前記データ分類装置により学習し、学習後の前記データ分類装置に未学習の運転データを入力し、該データ分類装置が出力したカテゴリーBにより機器の状態を診断することを特徴とする設備診断システムである。
図4に本発明の第一実施例の概要を示す。本実施例は、入力データをいくつかのカテゴリーに分類するデータ分類装置であり、予め分類したいカテゴリーを教師データとして与えておらず、教師なし分類である。
本実施例は、入力データ前処理手段10,データ分類手段20、および処理フロー制御手段からなる。また、データ分類手段20は、データ読込み手段21,内部データ初期化手段22,内部データ格納部23,プロトタイプ選択手段24,プロトタイプ評価手段25,プロトタイプ追加手段26,内部データ補正手段27からなる。
入力データ前処理手段10では、入力データの各項目によるバラツキを補正するように前処理する。入力データは、一般に、温度,流量,電圧,信号の強度などの物理量であるため、分類する入力データの種類,特性によって、値の大きさ,変動量には、ばらつきが生じる。入力データ前処理手段10では、これらのばらつきを補正するために、分類する入力データの最大値,最小値および分散を用いて、データを前処理する。データ処理の詳細については、後述する。
次に、データ分類手段20について説明する。データ読込み手段21は、処理フロー制御手段30の指令に応じて、前処理された入力データを読込む。内部データ初期化手段22は、データ分類処理の最初にのみ実行され、内部データ格納部23に格納されたデータを入力データに応じて初期化する。
内部データ格納部23には各カテゴリーのプロトタイプと、各カテゴリーの領域を決定するパラメータ(領域決定パラメータ)が格納されている。プロトタイプは各カテゴリーの代表例であり、カテゴリーと1対1に対応する。入力データがN次元のデータであった場合、プロトタイプもN次元のデータとなる。領域決定パラメータは、各カテゴリーの領域を規定するパラメータであり、カテゴリー毎に定義されている。プロトタイプ選択手段24は、前処理された入力データと内部データ格納部23に格納されているプロトタイプを比較し、入力データに最も近いプロトタイプを選択する機能である。どのプロトタイプが入力データに近いかは、入力データとプロトタイプの距離で判断する。すなわち、内部データ格納部23に格納されているプロトタイプと前処理された入力データの距離を計算し、最も距離が近いプロトタイプを選択する。具体的な処理は後述する。
プロトタイプ評価手段25では、プロトタイプ選択手段24で選択したプロトタイプが妥当であるかを評価する。選択したプロトタイプは内部データ格納部23に格納されているものの中では、最も入力データに近いが、十分に近いプロトタイプであるとは限らない。プロトタイプ評価手段25では、入力データと選択したプロトタイプjの距離rmjと領域決定パラメータRjとを比較し、式(1)を満足する場合、選択したプロトタイプjが妥当であると判断し、入力データが分類されるカテゴリーを決定する。また、同時に内部データ補正手段27の処理を実施する。
mj≦Rj …(1)
式(1)を満足しなかった場合、プロトタイプ追加手段26の処理を実施する。
プロトタイプ追加手段26は、プロトタイプ評価手段25で、選択したプロトタイプが妥当でないと判断された場合に、プロトタイプを追加する。プロトタイプは入力データを代表するものでなければならないため、後述のように入力データの近傍のデータが新たなプロトタイプとして追加される。なお、入力データと全く同じデータをプロトタイプとして追加しても良い。
内部データ補正手段27は、選択したプロトタイプが妥当であった場合に、プロトタイプ,領域決定パラメータを補正することで、データの分類特性をより適切にする手段である。したがって、内部データ補正手段27は、領域決定パラメータ補正手段とプロトタイプ補正手段からなる。領域決定パラメータ補正手段では、カテゴリー領域に含まれるデータの分布状態と領域決定パラメータを比較し、データの分布に対して、領域決定パラメータが大きい場合、領域決定パラメータを小さくする。プロトタイプ補正手段では、プロトタイプを入力データに近づける。近づける度合いはパラメータで調整可能である。プロトタイプは複数の入力データの代表例であり、入力データは逐次入力される。プロトタイプを入力データに近づける処理をすることで、プロトタイプをより適切に設定することが可能となる。
処理フロー制御手段30では、データ分類装置における処理フローを制御する。主な機能は、入力データを最初に読込んだ場合に内部データ初期化手段22を実行することと、プロトタイプ評価手段25から出力されるカテゴリーの変化から繰り返し処理の打ち切りを判断することである。
次に実施例1の処理フローについて詳細に説明する。本実施例では、入力データは2次元データであるが、3次元以上のデータであっても同様の処理となる。また、入力データ(X,Y)及び教師カテゴリーはM組あるとした。また、本データ分類方法は、M組のデータを繰り返し何度か与えることでデータを適切に分類する手法である。本実施例では、繰り返し回数をK回とした。以下、処理フローについて説明する。
最初に、入力データ前処理手段10の処理フローについて図5を用いて説明する。
Step101:(X,Y)のそれぞれについて、最大値と最小値を計算する。例えば、データXが温度、データYが流量で、それぞれ、500℃〜560℃,2.5t/h〜3.5t/hまで変動したとすると、Xの最大値は560,最小値は500。Yの最大値は3.5,最小値は2.5となる。
Step102:Step101で求めた最大,最小値で入力データを正規化する。ここでは、X,Yのどちらも、最小値が0.1、最大値が0.9となるように正規化する。
Step103:入力データの中から定常状態のデータを抽出する。ここで、定常状態のデータとは、操作条件を変更せずに、一定条件でしばらく運転していた場合のデータである。
Step104:抽出したデータの標準偏差を計算する。抽出したデータは定常状態のデータであるが、センサーの誤差,プロセスの外乱などのため、若干データにばらつきが生じるため、バラツキの程度の指標となる標準偏差をX,Yのそれぞれの正規化したデータについて計算する。
Step105:求めた標準偏差の値を使って、バラツキが同程度になるように正規化したデータを補正する。ここで、正規化したデータを(Xn,Yn)、補正したデータを(Xn′,Yn′)、Xn,Ynの標準偏差σx,σy、基準となる標準偏差をσsとすると、補正式は、式(2),式(3)となる。
Xn′=(Xn−0.5)*σs/σx+0.5 …(2)
Yn′=(Yn−0.5)*σs/σy+0.5 …(3)
なお、基準となる標準偏差はσx,σyのうち、小さい方とする。
これらのStep101〜Step105の処理により、入力データの各項目のバラツキが均一化されるため、データを分類する場合に、必要以上にカテゴリー数が増加することを抑制することが可能となる。尚、各カテゴリー項目間のデータのばらつきを均一化するための前処理として、各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理すればよく、式(2)及び式(3)以外のやり方でも良い。例えば、標準偏差の小さい方の正規化したデータに対して、予め定めた所定値を掛けるなどしてバラツキを均一化することによって、各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理しても良い。
次に、データ分類手段20の処理フローについて説明する。
Step201:内部データであるプロトタイプと領域決定パラメータを初期化する。プロトタイプの初期化処理とは、新規のプロトタイプを作成することである。本実施例では、プロトタイプ(Xj,Yj)(j=1〜5)を作成した。初期のプロトタイプはできるだけ分散している方が望ましいため、乱数を使って、x,yのそれぞれが、0.1から0.9に入るx,yの組み合わせを作成した。プロトタイプは、例えば、(0.45,0.28),(0.78,0.31),(0.15,0.17),(0.54,0.39),(0.78,0.12)のようになる。
領域決定パラメータRjは式(4)で作成した。
j=K_R×√N …(4)
K_Rは定数であり、Nは入力データの次元数である。本実施例では、K_R=0.1,N=2であるため、Rの初期値は0.1414となる。
Step202:繰り返し回数1回目で、入力データ番号m=1のデータを読込む。
Step203:読込んだ入力データ(x,y)とプロトタイプ(Xj,Yj)の距離rmjを式(5)で計算する。
mj=√((x−Xj)2+(y−Yj)2) …(5)
距離rmjが、最小となるjをプロトタイプの候補として選択する。
Step204:プロトタイプの妥当性を評価する。具体的には、rmjを、基準となる領域決定パラメータRjと比較し、rmjがRjよりも小さければ、選択したプロトタイプは妥当であると評価し、Step206の処理を実行する。プロトタイプが妥当でなければ、Step205の処理を実行する。
Step205:ここでは新たにプロトタイプを1つ追加する。追加するプロトタイプは式(6),式(7)で決定する。
X′j=kp×xm …(6)
Y′j=kp×ym …(7)
ここでkpはパラメータであり1近傍の値をとる。kp=1の場合は、プロトタイプは入力データxm,ymと等しくなる。
Step206:Step204でプロトタイプが妥当であると評価された場合の処理で、プロトタイプを入力データに合わせて補正する。具体的には、式(8),式(9)で補正する。
X′j=Xj+kw×(xm−Xj) …(8)
Y′j=Yj+kw×(ym−Yj) …(9)
ここで、kwはパラメータであり、0から1範囲の値をとり、kwの値によりどの程度入力データに合わせて補正するのかが決定される。kw=1の場合は、プロトタイプを入力データと完全に一致するまで補正することを意味する。また、kw=0の場合はプロトタイプは補正されない。
kwの値はデータ分類処理の進行に合わせて段階的に変化させることとした。具体的には、処理の初期過程ではkwの値を大きくして、入力データに合わせてプロトタイプが変化するようにし、処理がある程度進むとkwの値を小さくし、プロトタイプが変化しないようにした。
Step207:選択されたカテゴリーの領域に含まれるデータから、領域決定パラメータRjが妥当であるかを判定する。ここでは選択されたカテゴリーのプロトタイプと、このカテゴリーに含まれる入力データの距離rmjの最大値rmj_maxを求め、Rjとの比率F_rを式(10)で計算する。
F_r=rmj_max/Rj …(10)
予め設定した閾値F_r_thと式(10)で求めたF_rを比較し、式(11)が成立すれば領域決定パラメータRjは妥当と判断し、Step209に進む。式(11)が成立しなければ、領域決定パラメータRjは妥当でないと判断し、Step208に進む。
F_r≧F_r_th …(11)
尚、ここでは距離に基づいて妥当性の評価を行っているが、選択されたカテゴリーのプロトタイプとこのカテゴリーに含まれる入力データの関係を予め定めるなどにより妥当性を評価する別の評価方法でも良い。
Step208:領域決定パラメータRjを式(12)にしたがって変更する。
j=rmj_max/F_r_th …(12)
Step209:入力データがM組全て処理されたかどうかを判定し、処理されていない入力データがあれば、次の入力データをStep203で処理する。全ての入力データが処理されていれば、Step210に進む。
Step210:繰り返し回数が、設定したK回実施されたか、あるいはデータ分類処理が収束した場合に処理を終了させる。データ分類の収束判定は、入力データが分類されたカテゴリーが前回(k−1回目)と今回(k回目)が同じか否かで判定する。分類されたカテゴリーが少なくとも1つ以上変化した場合、処理は収束していないと判定し、分類されたカテゴリーが全て同じであれば、処理が収束したと判定する。
実施例1では、k=1から図6に示した処理を実施したが、kがある値になるまでは、Step207〜Step208の処理を実施せず、kがある値を超えてからStep207〜Step208の処理を実施する処理フローでも良い。
図7は実施例1による分類結果を示す概念図である。入力データは図1と同じであるが、データのバラツキが大きかったデータBは、データ前処理装置10で前処理することにより、バラツキがデータAと同程度になっている。この場合、カテゴリーはA1′〜A3′の3つに分かれただけであり、少ないカテゴリー数でデータを分類することができた。
したがって、本実施例による分類方法を異常検知や異常診断に適用した場合、少ないカテゴリー数でデータを分類できるため、計算コストを小さくすることができる。
なお、データ分類手段20は、本実施例に記載した分類方法に限定されるものではなく、適応共鳴理論などのデータ分類手段を利用しても良い。
上述したように、コンピュータが、サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理し、前処理した入力データに最も近いカテゴリーのプロトタイプを選択し、前記プロトタイプと前記入力データの関係から該選択されたプロトタイプが妥当であるかを評価し、複数項目からなる複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類するデータ分類方法により、従来技術と同等のデータ分類性能を維持しながら、より少ないカテゴリーでデータを分類し、計算コストを小さくすることができる。
また、上述した様に、評価によって該プロトタイプが妥当と判定された場合に、領域決定パラメータとプロトタイプの少なくとも一方を補正し、前記評価によって該プロトタイプが妥当と判定されなかった場合に、新しいプロトタイプを追加するデータ分類方法により、データの分類特性をより適切にすることができる。
次に本発明の第2の実施例について説明する。図4に第2の実施例の概要を示す。
本実施例は、入力データと対応するカテゴリーを学習させるデータ分類方法である。ここで、第1の実施例での分類結果であるカテゴリーと予め学習させるカテゴリーは、必ずしも1対1に対応するものではない。そこで、第1の実施例の分類結果であるカテゴリーをカテゴリーA、予め学習させるカテゴリーをカテゴリーBと定義し、第2の実施例について説明する。なお、第2の実施例の構成要素の多くは第1の実施例と同じであるため、ここでは、第1の実施例との相違点のみを説明する。
第2の実施例のデータ分類手段40で新規に追加された構成要素は、カテゴリーB読込み手段41,カテゴリー変換手段42及びカテゴリー対応マトリックス43の3つである。また、第1の実施例の内部データ補正手段27は、内部データ及びマトリックス補正手段28に置き換わっている。
カテゴリーB読込み手段41は、予め学習させておくデータ(教師データ)であるカテゴリーBを読込む手段である。データ読込み手段21と同様に処理フロー制御手段30により、データを読込むタイミングを制御されている。
カテゴリー変換手段42はカテゴリーAをカテゴリーBに変換する手段である。ここで、カテゴリーAは、第1の実施例でデータを分類したカテゴリーと同じであり、いくつかの類似データを1つのグループにしたものである。カテゴリーAにはカテゴリー番号が付与されるが、その番号自体には意味がない。一方、カテゴリーBは、人間が意味づけしたカテゴリーである。本データ分類方法を異常診断に利用した場合、カテゴリーBは、例えば、「正常」「異常1」「異常2」などの事象が割り当てられる。
カテゴリーAをカテゴリーBに変換するには、カテゴリーAとカテゴリーBの対応関係を表した、カテゴリー対応マトリックスを利用する。
カテゴリー対応マトリックス格納部43にはカテゴリー対応マトリックスが格納されている。カテゴリー対応マトリックスの例を図9に示す。図9の例では、カテゴリーBは「正常」「異常1」「異常2」の3種類である。カテゴリーAはカテゴリー1〜10の10種類である。複数のカテゴリーAが1つのカテゴリーBに対応している。また、各カテゴリーは必ず1つのカテゴリーBにのみ対応しており、2つ以上のカテゴリーBに対応していることはない。このカテゴリー対応マトリックスを利用することで、カテゴリーAを与えるとカテゴリーBに変換することが可能となる。
内部データ及びマトリックス補正手段28は、内部データ格納部23に格納されている内部データとカテゴリー対応マトリックス格納部43に格納されているカテゴリー対応マトリックスを補正する。
補正する内部データは、プロトタイプと領域決定パラメータであり、第1の実施例の内部データ補正手段27と同じである。ただし、補正方法は内部データ補正手段27とは異なる。内部データ及びマトリックス補正手段28では、図9で示したように、カテゴリーAに対応するとカテゴリーBが2つ以上にならないように内部データを補正する。具体的な補正アルゴリズムについては、後述する。
カテゴリー対応マトリックスの補正は、カテゴリーAとカテゴリーBの関係が常に最新の入力データの分類結果と一致するように補正する。各入力データに対応するカテゴリーBは教師データとして与えられるため、変更はない。しかし、プロトタイプまたは領域決定パラメータが変化した場合、同じ入力データであっても、カテゴリーAは変化する可能性がある。したがって、カテゴリーAが変更となった場合に、逐次、カテゴリーBとの対応関係を補正する。
次に、実施例2の動作について説明する。実施例2では、学習モードと判定モードの2種類の動作モードがある。学習モードでは、入力データとカテゴリーB(教師データ)を与え、入力データがカテゴリーBに分類されるように学習する動作モードである。判定モードは入力データのみを与え、入力データが分類されるカテゴリーBを判定する動作モードである。なお、入力データは、実施例1と同様に2次元データ(X,Y)である。
入力データ前処理手段の処理フローは実施例と全く同じであるため、説明は割愛する。
図10にデータ分類手段40の学習モードの処理フローを示す。図中の破線で囲んだ部分が、実施例1の処理フローと異なる部分である。異なる部分を中心に、処理フローを説明する。
Step201〜205:入力データを正規化し、プロトタイプなどの内部データを初期化し、入力データが分類されるカテゴリーAのプロトタイプを決定する。
Step206−1:入力データが分類されたカテゴリーAと、教師データとして与えられるカテゴリーBの関係をカテゴリー対応マトリックスに追加する。ただし、追加するカテゴリーAとカテゴリーBの組み合わせにおいて、選択されたカテゴリーAが既に別のカテゴリーBとの対応関係が記録されている場合には、追加が拒否される。また、カテゴリーAとカテゴリーBの対応関係が既にマトリックスに記録されている場合は、修正しない。
Step206−2:プロトタイプの補正は、Step206−1によって追加拒否されたか否かで処理が異なる。Step206−1で追加拒否されなかった場合には、式(8),式(9)でプロトタイプを修正する。追加拒否された場合には、入力データが分類されたカテゴリーAがふさわしくないことを意味する。したがって、対象の入力データが分類されたカテゴリーAに分類されないようにプロトタイプを補正する必要がある。具体的には式(13),式(14)によって、プロトタイプを補正する。
X′j=Xj−kw×(xm−Xj) …(13)
Y′j=Yj−kw×(ym−Yj) …(14)
式(13),式(14)で、kw>0の場合、プロトタイプは入力データから離れる方向に補正される。kwの値が大きいほど、その度合いは大きくなる。なお、kw=0の場合、プロトタイプは変更されない。
Step207:Rjの妥当性判断は、式(11)の成立の有無及び追加拒否の有無によって異なる。式(11)が成立し、かつ追加拒否がない場合は、妥当であると判定し、Step209に進む。式(11)を満足しないか追加拒否があった場合は妥当でないと判定し、Step208に進む。
Step208:追加拒否があった場合は、入力データが分類されたカテゴリーAがふさわしくないことを意味する。したがって、対象の入力データが分類されたカテゴリーAに分類されないように領域決定パラメータを補正する必要がある。具体的には式(15)で補正する。
j=rmj …(15)
また、式(11)を満足しない場合は、式(12)でRjを補正する。
Step209〜210:処理を繰り返すか否かを判定し、繰り返しが必要なければ、Step211に進む。Step210までの処理が全て終了すると、M個全ての入力データが、あるカテゴリーAに分類され、各カテゴリーAとカテゴリーBの対応関係がカテゴリー対応マトリックスに記録される。
Step211:カテゴリー対応マトリックスを利用してカテゴリーAをカテゴリーBに変換する。変換するデータはM個の入力データである。マトリックスとして図9の例を利用した場合、ある入力データのカテゴリーAがカテゴリー3とすると、対応するカテゴリーBは異常1であり、カテゴリー3は異常1に変換される。
以上の処理により、M個の入力データを、教師データとして与えたカテゴリーBに分類することができる。
なお、Step206−1〜Step208までの処理の中で、カテゴリー対応マトリックスに関連する処理を除くと実施例1のStep206〜Step208の処理と同じになる。実施例2では、k=1から図に示した処理を実施したが、kがある値になるまでは、カテゴリー対応マトリックスに関連する処理を実施せず、実施例1のStep206〜Step208の処理のみを実施し、kがある値を超えてからカテゴリー対応マトリックスに関連する処理を追加する処理フローとしてもよい。
次に判定モードについて図11を用いて説明する。1つの入力データを判定する場合について説明する。
Step221:内部データを学習モードが終了した状態にする。
Step222:入力データを読込む。
Step223:学習モードのStep203と同じアルゴリズムでプロトタイプを選択する。
Step224:学習モードのStep204と同じアルゴリズムでプロトタイプの妥当性を判定する。妥当であれば、入力データのカテゴリーAは選択されたプロトタイプを持つカテゴリーAであると判定しStep225に進む。妥当でなければ、入力データのカテゴリーAは新規カテゴリーと判定しStep225に進む。
Step225:学習モードのStep211と同様のアルゴリズムで、カテゴリーAをカテゴリーBに変換する。ただし、入力データのカテゴリーAが新規カテゴリーであった場合には、カテゴリー対応マトリックスに対応関係が記録されていないため、カテゴリーBは不定となる。
最後に、実施例2の効果について述べる。実施例2においても、データ前処理手段10でデータの各項目のデータのバラツキが均一になるため、従来技術に比べて少ないカテゴリー数でカテゴリーAを分類することができ、計算コストを小さくできる。
次に本発明の第3の実施例について説明する。本発明の第3の実施例は、本発明の第2の実施例であるデータ分類装置を利用した発電設備の遠隔診断システムである。第2の実施例で説明するが、第1の実施例のデータ分類装置でも実施することができる。
本実施例の構成を図12に示す。本実施例は、発電設備8a〜8nと監視センタからなり、発電設備8a〜8nと監視センタはインターネット7により接続されている。
発電設備8a〜8nはコンバインドサイクル発電システム81,制御装置82及びデータ送信装置83からなる。コンバインドサイクル発電システム81は圧縮機,燃焼器,ガスタービン,排熱回収ボイラ,蒸気タービン,復水器および発電機からなる。
まず、コンバインドサイクル発電システム81について説明する。圧縮機による圧縮空気は燃焼器に送られ、燃料と混合されて燃焼器で燃焼する。燃焼により発生した高圧ガスによりガスタービンが回転し発電する。ガスタービンの排ガスは排熱回収ボイラに入り、タービンの排ガスで蒸気を発生する。発生した蒸気で蒸気タービンを回転し発電する。
制御装置82では電力需要に応じてコンバインドサイクル発電システム81の出力を制御する。また、コンバインドサイクル発電システム81に設置されたセンサーを用いて運転データを計測する。本実施例では、運転データとして吸気温度,燃料投入量,ガスタービン排ガス温度,ガスタービン回転数,排熱回収ボイラ蒸気発生量,蒸気タービン出力等の状態量を1秒間隔で計測した。データ送信装置では、制御装置82で計測した運転データをインターネット7経由で監視センターに送信する。
監視センターでは、インターネット7経由で受信した発電設備8a〜8nの運転データを受信し、発電設備8a〜8nの状態を監視する。監視センターは、データ受信装置2,運転データベース3,保守データベース4,データ制御装置5,データ分類装置1a〜1n及び操作端末6からなる。これらの構成要素について以下に示す。
データ受信装置2は受信したデータを各データベース及びデータ制御装置5に送る。発電設備8a〜8nから送信された運転データはデータ制御装置5に送ると同時に運転データベース3に送る。また、保守員が携帯端末から入力した保守情報は保守データベース4に送る。
運転データベース3はデータ受信装置2から送られた運転データを発電設備8a〜8n毎に格納する。運転データは吸気温度,燃料投入量,ガスタービン排ガス温度等の状態量であり、1秒間隔で記録されている。また、これらの計測データの他に運転モードが記録されている。運転モードは「起動運転」「定格運転」などに対応する数値で記録されている。さらに、発電設備から送信されるデータの他に、データ分類装置1a〜1nによる分類結果も格納されている。分類結果は2種類ある。ひとつはデータ分類装置内部のカテゴリーAの番号が記録されている。もうひとつは「正常」「異常A」などのような機器の状態(カテゴリーB)であり、同じく状態に対応する番号で記録されている。
保守データベース4はデータ受信装置2から送られた保守情報を格納する。保守データベース4には保守員が行った保守情報が記録されている。蓄積されている保守情報は、例えば図13のように記録されている。図13の例では実際の保守作業は次のようになる。9:50にモニタリングによりアラームが発生し、異常が確認された。10:30に現地に保守員が到着し保守作業を開始した。10:45に部品を交換したのち、ガスタービン発電機の試運転を実施した。11:30に異常が復旧したことを確認し、保守作業を終了した。
データ制御装置5では、運転データ及び保守データをサイト,運転モードで分類し、データ分類装置1a〜1nに入力可能な形式に加工する。このデータの分類・加工方法の詳細については、後ほど説明する。また、データ分類装置には推定モード、学習モード及び準備モードがある。データ制御装置5ではモードに合わせた入力データの制御を行う。
操作端末6では、データ制御装置5のモード切替え指令を入力する。また、運転データベース3や保守データベース4に記録された情報、あるいはデータ分類装置1a〜1nにより分類された結果をモニタ画面に出力することができる。
データ分類装置1a〜1nには、推定モード,学習モード及び準備モードがある。推定モードではデータ受信装置20から送られた運転データに基づき発電設備8a〜8nの状態を診断する。診断結果は運転データベース3に送られる。学習モードでは運転データベース3及び保守データベースに格納された情報を用いて運転データと発電設備の状態の関係を学習する。また、準備モードは学習も推定も行わない。このモードは新規サイトが設置された場合などに学習に必要なデータがない場合のモードである。これらのモードは診断装置1a〜1n毎に個別に設定可能である。モードの設定は操作端末6にて行う。
次に、監視センターの動作について説明する。データ分類装置1a〜1nが実際に動作するモードは学習モード及び推定モードの2つであるため、学習モード,推定モードの順で説明する。なお、前述したように、学習モード,推定モードはサイト毎に個別に設定可能であるが、ここでは、複数のサイトが全て学習モードの場合及び全て推定モードの場合を例に説明する。
学習モードでは運転データベース3及び保守データベース4に格納された情報を用いて運転データと発電設備の状態の関係を学習する。ただし、両データベースに格納された情報をそのままデータ分類装置1a〜1nに入力することはできない。そこで、データ制御装置5において、運転データ及び保守情報をデータ分類装置に入力するデータ形式に変換する。そのアルゴリズムを図14に示す。なお、以下の説明では、計測項目は前述した項目の中から3項目(DATA1〜DATA3)を選択した例で説明する。
Step301:全運転データをサイトと運転モードでグループ分けし、各グループのデータのサンプリング間隔を決定する。グループ分けの例を次に示す。例えば、「サイト1」〜「サイト3」の3つのサイトで運転モードが「起動運転」「定格運転」「停止運転」の3モードであったとすると、運転データは合計9つのグループにグループ分けられる。データのサンプリング間隔は運転モードによって異なる。本実施例では運転データの変化が少ない「定格運転」では1分間隔とし、それ以外のモードでは1秒間隔とした。
Step302:Step301で分類したグループのうち1つのグループを選択する。
Step303:Step302で選択したグループに該当するデータを用いてDATA1〜DATA3のデータについて、図5に示したデータ前処理装置20処理のStep101〜Step105の処理を実施する。
まず、DATA1〜DATA5の計測項目毎に最大値及び最小値を計算する。計算した最大値及び最小値はサイト毎にデータ制御装置5内に記憶される。
次に、計算した最大値及び最小値を用いてデータを正規化する。その方法についてDATA1を例に説明する。DATA1のデータ数がM個でm番目の計測値をdata1(m)とする。また、M個のデータの中の最大値及び最小値をそれぞれMax_1,Min_1すると、正規化したデータNdata_1(m)は式(16)で計算する。
Ndata_1(m)=α+(1−α)×(data_1(m)−Min_1)/(Max_1−Min_1)
…(16)
ここで、α(0≦α<0.5)の定数であり、式(1)によりデータは[α,1−α]の範囲に正規化される。本実施例ではα=0.1とした。
次に、図5のStep103,Step104の処理を実施する。ここでは、運転データに定格運転のデータを200点抽出し、DATA1〜DATA3の標準偏差σi(i=1〜3)を計算した。最後にDATA1〜DATA3の正規化データNdata_i(m)(i=1〜3)を式(17)で補正する。
Ndata_i′(m)=(Ndata_i(m)−0.5)*σs/σi+0.5 …(17)
ここで、σsはσi(i=1〜3)の中の最小の値である。
Step304:機器状態データを変換してカテゴリーBのデータを作成する。保守データベース4には、機器の状態が記録されている。例えば、状態として「正常」「異常A」「異常B」の3種類があったとすると、それぞれを「1」「2」「3」のような番号データに変換する。ただし、保守データベース4には決まった時間間隔で設備の状態が記録されているわけではない。したがって、入力データaの時間間隔に合わせてデータを加工する。このように時間間隔を修正することで、同一時刻の運転データとそのときの設備の状態が対応したデータが得られる。
Step305:Step301で分類した全てのグループに対してStep303〜Step305の処理を実行したかを判定する。残っているグループがあればそれらのグループに対応するデータについてStep303〜Step305を実行する。全てのグループに対して処理が完了した場合は終了する。
以上の処理により、Step301で分類した個数だけ入力データとそのときのカテゴリーBのペアが作成される。これらはそれぞれ異なるデータ分類装置1a〜1nに入力される。
次にデータ分類装置1a〜1nの動作について説明する。データ分類装置1a〜1nでは、入力データとカテゴリーBの関係を学習する。入力データ,カテゴリーBは共にM個ある。本実施例では、M組のデータを順にデータ分類装置1a〜1nに入力した。M組の入力データとカテゴリーBの関係を学習するアルゴリズムについては本発明の第2の実施例において詳細に説明したため、本実施例では説明は割愛する。
学習が終了すると、学習の結果得られたプロトタイプをデータ分類装置1a〜1n内の記憶領域に保存する。
次に推定モードの動作について説明する。推定モードでは、データ受信装置2から1分毎に送られる運転データに基づき発電設備8a〜8nの状態を診断する。データ受信装置2から送られたデータはデータ制御装置5により加工され、データ分類装置1a〜1nに送られる。
データ制御装置5にはサイト毎にデータを正規化するための最大値及び最小値が記憶されている。従って、データ受信装置2から送られたデータは、学習モードのステップ304の処理により瞬時にデータ変換され、データ分類装置1a〜1nに入力される。データ分類装置1a〜1nには学習モードで得られたプロトタイプが記憶されている。従って、第2の実施例の推定モードで説明した手順でカテゴリーA及び発電設備の状態(カテゴリーB)が推定される。推定されたカテゴリーA及び発電設備の状態は操作端末6のモニタ画面に出力することができる。また、運転データベース3に保存することもできる。
なお、実施例3では、実施例2のデータ分類装置を利用したが、実施例1のデータ分類装置を利用することも可能である。
上述した各実施例の装置は、記憶手段やCPUを備えたコンピュータなどで実施することができ、また装置の有する機能としての各処理手段などはプログラムモジュールであり、モジュールを読込んでコンピュータに実行させることで各機能を実施することができる。また、プログラムモジュールを記録した記録媒体をコンピュータに読込ませることにより各機能を実施可能である。
尚、上述した実施例では、データ分類装置の中に、入力データ前処理手段10,データ分類手段20,処理フロー制御手段30などの各手段を設けて、処理を実行することとしたが、それぞれの処理を別々の装置で実行し、相互の装置間で通信することでも実行することができる。
1 データ分類装置
2 データ受信装置
3 運転データベース
4 保守データベース
5 データ制御装置
6 操作端末
7 インターネット
8 発電設備
10 入力データ前処理手段
20,40 データ分類手段
21 データ読込み手段
22 内部データ初期化手段
23 内部データ格納部
24 プロトタイプ選択手段
25 プロトタイプ評価手段
26 プロトタイプ追加手段
27 内部データ補正手段
28 内部データ及びマトリックス補正手段
30 処理フロー制御手段
41 カテゴリーB読込み手段
42 カテゴリー変換手段
43 カテゴリー対応マトリックス格納部

Claims (12)

  1. コンピュータが、
    サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理し、
    前処理した入力データに最も近いカテゴリーのプロトタイプを選択し、
    前記プロトタイプと前記入力データの関係から該選択されたプロトタイプが妥当であるかを評価し、
    複数項目からなる複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類することを特徴とするデータ分類方法。
  2. 請求項1に記載のデータ分類方法において、
    前記評価によって該プロトタイプが妥当と判定された場合に、領域決定パラメータとプロトタイプの少なくとも一方を補正し、
    前記評価によって該プロトタイプが妥当と判定されなかった場合に、新しいプロトタイプを追加することを特徴とするデータ分類方法。
  3. コンピュータが、自然界の複数個の入力データを予め設定した複数個のカテゴリーBに分類するデータ分類方法であって、
    前記カテゴリーBに関連するカテゴリーAのプロトタイプと、カテゴリーAの領域の大きさを規定する領域決定パラメータと、カテゴリーAをカテゴリーBに変換するためのカテゴリー対応マトリックスとを格納し、
    サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理し、
    前処理された入力データに最も近いカテゴリーAのプロトタイプを選択し、該選択されたプロトタイプと前処理された入力データとの関係から該プロトタイプが妥当であるかを評価し、該プロトタイプが妥当と判定されなかった場合に、新しいプロトタイプを追加して前記プロトタイプの選択を繰り返し、該プロトタイプが妥当と判定された場合に、前記領域決定パラメータ又は前記プロトタイプ、及び前記カテゴリー対応マトリックスを補正し、
    補正されたカテゴリー対応マトリックスを用いて、前記選択されたカテゴリーAをカテゴリーBに変換することを特徴とするデータ分類方法。
  4. 請求項3記載のデータ分類方法であって、
    前記カテゴリー対応マトリックスに選択されたカテゴリーAと予め設定したカテゴリーBの関係を追加するときに、選択したカテゴリーAが既に別のカテゴリーBに対応している場合、
    対応関係の追加を拒否し、前記カテゴリーAのプロトタイプを、前記入力データから遠ざけるように補正し、該領域決定パラメータを、該領域決定パラメータが該カテゴリーAのプロトタイプと該入力データの距離と等しくなるように補正することを特徴とするデータ分類方法。
  5. コンピュータが、設備の運転データを入力し、請求項1に記載のデータ分類方法を実行し、
    前記データ分類方法により分類されたカテゴリーに基づき設備の状態を診断することを特徴とする設備の診断方法。
  6. コンピュータが、設備の運転データを入力し、請求項3に記載のデータ分類方法を実行し、
    該設備の状態を教師パターンとして与え、設備の状態と該設備の運転データとの関係を前記データ分類装置により学習し、
    学習後の前記データ分類装置に未学習の運転データを入力し、該データ分類装置が出力したカテゴリーBにより前記設備の状態を診断することを特徴とする診断方法。
  7. 複数項目からなる複数個の入力データを複数個のカテゴリーに分類するデータ分類装置であって、
    サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理するデータ前処理手段と、
    前記データ前処理手段により処理した入力データに最も近いカテゴリーのプロトタイプを選択するプロトタイプ選択手段と、
    前記プロトタイプと前記入力データの関係から該プロトタイプが妥当であるかを評価するプロトタイプ評価手段とを有することを特徴とするデータ分類装置。
  8. 請求項7に記載のデータ分類装置において、
    カテゴリーの前記プロトタイプと、カテゴリーの領域の大きさを規定する領域決定パラメータを格納する内部データ格納部と、
    プロトタイプを新規に作成するプロトタイプ追加手段と、
    前記領域決定パラメータと前記プロトタイプを補正することができる内部データ補正手段を有し、
    前記プロトタイプ評価手段では、プロトタイプが妥当と判定された場合に、前記内部データ補正手段により、当該領域決定パラメータと当該プロトタイプの少なくとも一方を補正し、プロトタイプが妥当と判定されなかった場合に、前記プロトタイプ追加手段により新しいプロトタイプを作成することを特徴とするデータ分類装置。
  9. 複数項目からなる複数個の入力データを予め設定した複数個のカテゴリーBに分類するデータ分類装置であって、
    前記カテゴリーBに関連するカテゴリーAのプロトタイプと、カテゴリーAの領域の大きさを規定する領域決定パラメータを格納する内部データ格納部と、
    カテゴリーAをカテゴリーBに変換するためのカテゴリー対応マトリックスを格納するカテゴリー対応マトリックス格納部と、
    サンプリングした入力データの各項目の標準偏差を求め、求めた各項目の標準偏差に基づいて入力データを前処理するデータ前処理手段と、
    前記データ前処理手段により処理した入力データに最も近いカテゴリーAのプロトタイプを選択するプロトタイプ選択手段と、
    前記プロトタイプと前記入力データの関係から該プロトタイプが妥当であるかを評価するプロトタイプ評価手段と、
    前記プロトタイプ評価手段で前記プロトタイプが妥当と判定されなかった場合に、カテゴリーAのプロトタイプを新規に作成し、前記プロトタイプの選択を繰り返すプロトタイプ追加手段と、
    該プロトタイプが妥当と判定された場合に、前記領域決定パラメータ又は前記プロトタイプ、及び前記カテゴリー対応マトリックスを補正する内部データ及びマトリックス補正手段と、
    該プロトタイプが妥当と判定された場合に、前記選択されたカテゴリーAを前記カテゴリー対応マトリックスを用いてカテゴリーBに変換するカテゴリー変換手段を有することを特徴とするデータ分類装置。
  10. 請求項9記載のデータ分類装置であって、
    前記内部データ及びマトリックス補正手段において、前記カテゴリー対応マトリックスに選択されたカテゴリーAと予め設定したカテゴリーBの関係を追加するときに、選択したカテゴリーAが既に別のカテゴリーBに対応している場合、対応関係の追加を拒否し、
    前記カテゴリーAのプロトタイプを、前記入力データから遠ざけるように補正し、該領域決定パラメータを、前記領域決定パラメータが前記カテゴリーAのプロトタイプと該入力データの距離と等しくなるように補正することを特徴とするデータ分類装置。
  11. 設備の診断装置において、請求項6記載のデータ分類装置を有し、
    該設備の運転データを前記データ分類装置に入力し、分類されたカテゴリーに基づき設備の状態を診断することを特徴とする設備の診断装置。
  12. 設備の診断装置において、
    請求項8記載のデータ分類装置を有し、
    該設備の状態を教師パターンとして与え、設備の状態と該設備の運転データとの関係を前記データ分類装置により学習し、
    学習後の前記データ分類装置に未学習の運転データを入力し、該データ分類装置が出力したカテゴリーBにより機器の状態を診断することを特徴とする設備診断装置。
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