JP2010242707A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、内燃機関の制御装置に関し、始動時に内燃機関から排出されるHCの量を低減することを目的とする。
【解決手段】本発明は、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料インジェクタを気筒毎に備えた多気筒内燃機関を制御する装置であって、始動時に、各気筒の燃料噴射期間が当該気筒の吸気行程に重ならないようなタイミングで気筒毎に燃料噴射を実行する始動時噴射制御手段を備えることを特徴とする。始動時噴射制御手段は、好ましくは、各気筒の燃料噴射期間の少なくとも一部が当該気筒の吸気上死点前90〜180°CAの期間と重なるように各気筒の燃料噴射タイミングを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の排気エミッションに対する厳しい規制が行われている。排気エミッションを従来以上に改善するためには、始動時におけるHC排出量を更に低減することが極めて重要である。
特許第3931820号公報には、始動直後(全気筒で1回目の点火が完了した後)の機関回転数上昇度合いが所定度合い以上である場合には、排気浄化用の触媒が昇温されるように点火時期を遅角し、機関回転数上昇度合いが所定度合い未満である場合には、機関回転数のピークが検出された後に、触媒が昇温されるように点火時期を遅角する技術が開示されている。
特許第3931820号公報
上記従来の技術は、始動後、触媒をなるべく早く活性化させ、なるべく早く触媒でHCを浄化できる状態にすることにより、大気中へのHC排出量を低減することを狙ったものである。
一方、大気中へのHC排出量を低減するためには、始動時にエンジンから排出されるHCの量自体をなるべく少なくすることも重要である。上記従来の技術において、始動直後に点火時期が遅角されると、爆発トルクが減少してエンジン回転数が落ち込み、エンジンからのHC排出量の増加を招く場合がある。このような観点からして、上記従来の技術は、未だ改良の余地を残すものであった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、始動時に内燃機関から排出されるHCの量を低減することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
吸気ポート内に燃料を噴射する燃料インジェクタを気筒毎に備えた多気筒内燃機関を制御する装置であって、
始動時に、各気筒の燃料噴射期間が当該気筒の吸気行程に重ならないようなタイミングで気筒毎に燃料噴射を実行する始動時噴射制御手段を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記始動時噴射制御手段は、各気筒の燃料噴射期間の少なくとも一部が当該気筒の吸気上死点前90〜180°CAの期間と重なるように各気筒の燃料噴射タイミングを制御することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いが所定値より小さかった場合に、全気筒に対する非同期燃料噴射を行うか、または、始動時燃料噴射量を増量することにより、燃料不足を補う燃料不足補填手段を備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記回転上昇度合い検出手段は、始動時の最初の点火による機関回転速度の上昇度合いを検出することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、
始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いに基づいて、始動時燃料噴射量の設定値を補正する始動時燃料噴射量補正手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
前記始動時燃料噴射制御手段による燃料噴射制御の終了後に、始動後燃料噴射制御を実行する始動後燃料噴射制御手段と、
前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いが所定値より小さかった場合に、前記始動後燃料噴射制御における燃料噴射量を増量する始動後燃料噴射量増量手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第7の発明は、第1乃至第6の発明の何れかにおいて、
始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
始動後に、機関回転数を目標回転数に近づけるように点火時期を制御する点火時期フィードバック制御を実行する点火時期フィードバック制御手段と、
前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いに基づいて、前記点火時期フィードバック制御におけるフィードバック量を補正するフィードバック量補正手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第8の発明は、第1乃至第7の発明の何れかにおいて、
始動時に、各気筒の爆発毎に機関回転数の上昇度合いを検出し、その検出結果に基づいて、始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒を検知するトルク不足気筒検知手段と、
前記トルク不足気筒検出手段により、始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒が検知された場合に、当該気筒の始動時燃料噴射量の設定値を増大方向に補正するトルク不足気筒是正手段と、
を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、始動時に、各気筒の燃料噴射期間が当該気筒の吸気行程に重ならないようなタイミングで気筒毎に燃料噴射を実行することができる。これにより、吸気ポート内で燃料が気化して混合気が形成される時間を十分に確保することができ、吸気ポート内で形成された混合気を筒内に吸入するので、筒内の混合気形成を良好にすることができる。このため、筒内に流入した燃料を余すところなく燃焼させることができ、燃料が未燃のまま筒内から排出されることを確実に抑制することができる。また、始動時の燃料噴射量を混合気形成不良に備えて多めに設定する必要がなく、必要最小限の噴射量とすることができる。このようなことから、始動時のHC排出量を十分に低減することができる。また、第1の発明によれば、吸気ポート内に形成された混合気が筒内に吸入されることになるので、筒内の混合気形成は、新気の流速や温度にあまり影響を受けない。よって、気筒間での混合気形成のばらつきや外気温による混合気形成のばらつきが小さく、混合気形成が均質となる。このため、始動時の燃料噴射量が必要最小限の量に設定されていても、筒内で燃焼に寄与することのできる燃料量が不足する事態が生ずることがなく、常に確実に燃焼を行うことができる。従って、良好な始動を保証するために燃料噴射量を多めに設定しなくてもよくなり、必要最小限の噴射量に設定することができる。それゆえ、HC排出量を十分に低減することができる。
第2の発明によれば、始動時の各気筒の燃料噴射期間の少なくとも一部が当該気筒の吸気上死点前90〜180°CAの期間と重なるように各気筒の燃料噴射タイミングを制御することができる。これにより、吸気ポート内での燃料の気化時間を十分に確保してHC排出量をより確実に低減することと、始動をなるべく早く完了することとの両立を図ることができる。
第3の発明によれば、始動時の機関回転速度の上昇度合いが所定値より小さかった場合に、全気筒に対する非同期燃料噴射を行うか、または、始動時燃料噴射量を増量することにより、燃料不足を補うことができる。これにより、粗悪燃料が使用されるなどの原因で、始動時に筒内に流入する気化燃料量が不足した場合であっても、その不足を迅速に解消することができる。このため、そのような場合の始動性の悪化を確実に抑制することができる。また、始動時の燃料噴射量を、粗悪燃料使用時を想定して、予め多めに設定しておく必要がなくなる。すなわち、始動時の燃料噴射量を、正常燃料での必要最小限の量に設定することができる。このため、始動時の燃料噴射量をより少なくすることができ、HC排出量を更に低減することができる。
第4の発明によれば、始動時の最初の点火による機関回転速度の上昇度合いを検出するので、最も早い段階で機関回転速度の上昇度合いを判定することができる。このため、機関回転速度の上昇度合いが基準値に満たなかった場合の燃料の追加を迅速に行うことができる。よって、粗悪燃料が使用された場合であっても、始動性の悪化をより確実に回避することができる。
第5の発明によれば、始動時の機関回転速度の上昇度合いに基づいて、始動時燃料噴射量の設定値を補正することができる。すなわち、第5の発明によれば、粗悪燃料の使用等によって始動時燃料噴射量が不足した場合には、始動時燃料噴射量の設定値を増加方向に補正することができる。このため、次回の始動時には、燃料不足になることを未然に防止することができる。また、始動時の機関回転速度の上昇度合いが必要以上に高かった場合には、始動時燃料噴射量の設定値を減少方向に補正することができる。このため、始動時に必要以上の燃料を噴射することが防止されるので、HC排出量をより確実に低減することができる。
第6の発明によれば、始動時の機関回転速度の上昇度合いが所定値より小さかった場合に、始動後燃料噴射制御における燃料噴射量を増量することができる。このため、粗悪燃料の使用等によって始動時の燃料噴射量が不足した場合には、始動後の燃料噴射量が増量されるので、始動後のエンジン回転数が目標より低くなることを未然に防止することができる。
第7の発明によれば、始動時の機関回転速度の上昇度合いに基づいて、点火時期フィードバック制御におけるフィードバック量を補正することができる。このため、粗悪燃料が使用されているような場合であっても、点火時期フィードバック制御開始後のエンジン回転数を目標回転数に確実に保持することができる。
第8の発明によれば、始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒を検知し、その気筒の始動時燃料噴射量の設定値を増大方向に補正することができる。これにより、燃料インジェクタの個体差などの原因で始動時の燃料噴射量が不足する傾向にある気筒が生じた場合であっても、その気筒の爆発トルクの不足を是正することができる。その結果、始動時のエンジン回転数の落ち込みを回避することができるので、始動の遅れやHC排出量の増大を防止することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の始動時燃料噴射制御を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の始動時燃料噴射制御を説明するための図である。 始動時の燃料噴射開始タイミングと、始動時にエンジンから排出されるHCの量との関係を調べた実験結果を示す図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 エンジン回転数積算値nesumに基づいてtaust補正値を算出するためのマップである。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4において実行されるルーチンのフローチャートである。 エンジン回転数積算値nesumに基づいてゲイン補正値anefbgainadjを算出するためのマップである。 エンジン回転数積算値nesumに基づいて上下限ガード補正値guardadjを算出するためのマップである。 本発明の実施の形態4において実行されるルーチンのフローチャートである。 始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒を検出する方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態5において実行されるルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは、内燃機関(以下、単に「エンジン」と称する)10を備えている。このエンジン10は、車両等の動力源として用いられる。本実施形態のエンジン10は、1番(#1)〜8番(#8)の8個の気筒を有するV型8気筒エンジンである。このエンジン10の点火順序(爆発順序)は、#1→#8→#7→#3→#6→#5→#4→#2であるものとする。図1では、簡略化のため、1個の気筒のみが描かれている。
エンジン10には、吸気通路12および排気通路14が接続されている。吸気通路12には、吸入空気量を検出するエアフローメータ16と、吸入空気量を調節するためのスロットル弁18とが設置されている。スロットル弁18は、スロットルモータ20によって開閉駆動される。スロットル弁18の開度は、スロットルポジションセンサ22によって検出される。
エンジン10の各気筒には、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料インジェクタ26と、吸気弁28と、排気弁29と、燃焼室内の混合気に点火するための点火プラグ30と、ピストン34とが設けられている。
各気筒のピストン34は、コネクティングロッドを介して、クランク軸36に連結されている。クランク軸36の回転角度は、クランク角センサ38によって検出される。
エンジン10の排気通路14には、排気ガスを浄化するための触媒40が設置されている。触媒40としては、例えば、三元触媒、NOx触媒等が好ましく用いられる。
また、図1に示すシステムは、車両のアクセルペダル位置を検出するアクセルポジションセンサ24と、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ41と、吸気弁28あるいは排気弁29を駆動するカムシャフト(図示省略)の回転角度を検出するカム角センサ42と、始動時にエンジン10をクランキングする始動装置44と、ECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。ECU50には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータが電気的に接続されている。
エンジン10を始動する際には、まず、始動装置44によってエンジン10がクランキングされる。クランキングの開始後、ECU50は、クランク角センサ38の信号とカム角センサ42の信号とに基づいて気筒判別を行う。この気筒判別が完了することにより、ECU50が正しいクランク角度を認識する。すなわち、気筒判別が完了した時点で、ECU50は、各気筒がそれぞれどの行程にあるかを認識可能となり、燃料噴射制御や点火制御を開始可能となる。気筒判別完了後、ECU50は、最も早く燃料噴射を開始可能な気筒を選択して最初の燃料噴射を実行し、その後は点火順序に従い、他の気筒の燃料噴射を順次実行する。始動時の燃料噴射量は、予め設定した固定値とされる。また、各気筒の燃料噴射量は、原則として、相互に等しくすることが好ましい。
最初の点火は、最初に燃料噴射が実行された気筒で行われる。その後、点火順序に従い、他の気筒の点火(爆発)が順次行われる。この間、各気筒の爆発によって発生するトルクにより、エンジン回転数が上昇していく。エンジン回転数が所定の始動判定回転数(例えば500rpm)を超えると、ECU50は、エンジン10が始動したと判定する。
気筒数の多いエンジンでは、全部の気筒が1回目の点火(爆発)を終える前にエンジン回転数が始動判定回転数を超える場合もある。例えば、本実施形態のようなV型8気筒エンジンの場合であると、6番目の気筒の点火を終えた時点でエンジン回転数が始動判定回転数を超える場合がある。そのような場合には、エンジン回転数が始動判定回転数を超えた時点でエンジン10が始動したと判定するのではなく、全部の気筒で1回目の点火が終了した時点(本実施形態では、8番目の点火を終えた時点)でエンジン10が始動したと判定するようにしてもよい。本明細書では、エンジン10が始動したと判定されるまでの間を「始動時」と称し、エンジン10が始動したと判定された以降を「始動後」と称する。
本実施形態では、始動時の点火時期は、固定値とされる。一方、始動後、エンジン回転数が所定の目標アイドル回転数(例えば1350rpm)を超えた場合、あるいは所定数の点火を終えた場合には、点火時期フィードバック制御が開始される。点火時期フィードバック制御では、エンジン回転数が目標アイドル回転数に維持されるように、点火時期が制御される。すなわち、エンジン回転数が目標アイドル回転数を超えている場合には、点火時期を遅角して爆発トルクを減少させることによってエンジン回転数を下げるように制御され、エンジン回転数が目標アイドル回転数を下回っている場合には、点火時期を進角して爆発トルクを増大させることによってエンジン回転数を上げるように制御される。
本実施形態のエンジン10のように、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射式エンジンにおいては、始動時に、燃料を筒内に確実に供給することが重要である。始動時に筒内の燃料が不足すると、始動が遅れるからであり、また、失火して未燃ガスが筒内から排出されてしまうので、HCの排出量が増加してしまうからである。
ポート噴射式エンジンにおいては、従来、始動時の燃料噴射を吸気行程に同期して実行することが一般的である。吸気弁28が開いている吸気行程時に燃料噴射を実行すれば、燃料インジェクタ26から吸気ポート内に噴射された燃料が、そのまま筒内に流入する。すなわち、従来の始動時燃料噴射制御の考え方は、吸気弁28が開いているときに燃料噴射を実行することにより、燃料を筒内に確実に送り込もうとするものであった。
しかしながら、筒内に燃料を流入させたとしても、燃料が十分に気化(霧化)して空気と混合し、良好な混合気を形成していなければ、燃料は燃焼することはできない。すなわち、筒内に燃料を流入させたとしても、混合気形成が良好でないと、燃料が未燃のまま排出されてしまう割合が大きくなり、HC排出量が多くなってしまう。このような観点からすると、始動時の燃料噴射を吸気行程に同期して行うことには、次のようなデメリットがある。
(デメリット1)始動時はエンジン10が低温であるため、燃料が気化するのに時間がかかる。吸気行程に同期して燃料噴射を行うと、燃料インジェクタ26から噴射された燃料がそのまま筒内に流入することになるため、点火までに燃料が気化する時間が十分に取れず、混合気の形成が不十分となり易い。このため、筒内に流入した燃料のうち、燃焼に寄与できる燃料の割合が少ないので、これを補うために、燃料噴射量を多めに設定しなければならない。燃焼に寄与できなかった燃料は、未燃のまま筒内から排出されるので、HC排出量が多くなる。
(デメリット2)吸気行程に同期して燃料噴射を行った場合には、燃料インジェクタ26から噴射された燃料が新気と共にそのまま筒内に吸入される過程、および筒内で圧縮される過程で、混合気が形成される。このため、新気の流速や新気の温度によって、混合気の形成が大きく左右される。しかしながら、始動時にエンジン回転数が上昇していくにつれて新気の流速は変化する。よって、燃料噴射が実行されるときの新気の流速は、気筒毎に異なることになる。また、新気の温度は外気温に応じて変化する。このため、吸気行程に同期して燃料噴射を行った場合には、気筒間での混合気形成のばらつきが大きく、また、外気温によっても混合気形成のばらつきが生ずる。このように、混合気形成のばらつきが大きいため、燃料噴射量を多めに設定して余裕を持たせることが必要となる。その結果、HC排出量が多くなる。
本発明者は、上述したような知見に基づいて鋭意研究を重ねた結果、始動時の各気筒の燃料噴射を、その気筒の吸気行程に重ならないようなタイミングで実行することにより、HC排出量を低減することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
図2および図3は、本発明の実施の形態の始動時燃料噴射制御を説明するための図である。図2には、1サイクル目(気筒判別完了後1サイクル目)における各気筒の行程が示されている。図3は、図2の続きであり、2サイクル目における各気筒の行程を示している。図2および図3中の斜線部は、燃料噴射の実行を表しており、星印は点火(爆発)を表している。なお、この星印は、便宜上、圧縮上死点の位置に置かれているが、始動時の点火時期は圧縮上死点に一致していなくてもよい。
図2に示すように、本実施形態では、始動時の各気筒の燃料噴射開始タイミングを、その気筒の吸気上死点(吸気行程開始点)より180°CA(Crank Angle)だけ前の時点としている。すなわち、始動時の燃料噴射は、排気行程の初期に実行される。
本発明の始動時燃料噴射制御によれば、燃料噴射期間が吸気行程に重なっていないので、燃料噴射が実行されるとき、その気筒の吸気弁28は閉じている。このため、燃料インジェクタ26から噴射された燃料の一部はそのまま吸気ポート内で気化し、残りは吸気弁28の裏面や吸気ポートの内壁に一旦付着する。そして、吸気弁28の裏面や吸気ポートの内壁に付着した燃料は、吸気ポート内に気化していく。このようにして、吸気弁28が開くまでの間に、吸気ポート内に混合気が形成される。そして、吸気弁28が開き、吸気行程が開始すると、吸気ポート内の混合気が筒内に吸入される。
上述したように、本発明の始動時燃料噴射制御によれば、始動時の燃料噴射を、吸気行程に重ならないように実行することにより、吸気ポート内で燃料が気化して混合気が形成される時間を十分に確保することができ、吸気ポート内で形成された混合気を筒内に吸入するので、筒内の混合気形成を良好にすることができる。このため、筒内に流入した燃料を余すところなく燃焼させることができ、燃料が未燃のまま筒内から排出されることを確実に抑制することができる。また、燃料噴射量を多めに設定する必要がなく、必要最小限の噴射量とすることができる。このようなことから、HC排出量を十分に低減することができる。
また、本発明の始動時燃料噴射制御によれば、吸気ポート内に形成された混合気が筒内に吸入されることになるので、筒内の混合気形成は、新気の流速や温度にあまり影響を受けない。よって、気筒間での混合気形成のばらつきや外気温による混合気形成のばらつきが小さく、混合気形成が均質となる。このため、始動時の燃料噴射量が必要最小限の量に設定されていても、筒内で燃焼に寄与することのできる燃料量が不足する事態が生ずることがなく、常に確実に燃焼を行うことができる。従って、エンジン10の良好な始動を保証するために燃料噴射量を多めに設定しなくてもよくなり、必要最小限の噴射量に設定することができる。それゆえ、HC排出量を十分に低減することができる。
以下、本実施形態の始動時燃料噴射制御について更に説明する。図2に示す例では、図中の左端の矢印で示す位置で気筒判別が完了している。この位置で気筒判別が完了した場合に、最も早く上記のタイミングで燃料噴射を実行することのできる気筒は、#2気筒(2番気筒)となる。よって、図2に示す例では、始動時の最初の燃料噴射が#2気筒において実行されるので、最初の点火も#2気筒で行われる(図2中の630°の位置)。#2気筒以降は、点火順序に従った順番で、各気筒の燃料噴射や点火が順次実行される。
ところで、従来のように始動時の燃料噴射を吸気行程に同期して実行する(例えば、吸気上死点後30°CAで燃料噴射する)と仮定すると、図2に示す例の位置で気筒判別が完了した場合、#6気筒に最初の燃料噴射を実行することができる。このため、最初の点火は図2中の360°の位置で行われることになる。これに対し、本実施形態における最初の点火は、上述したように図2中の630°の位置であるので、従来と比べて最初の点火が遅れることになる。この遅れは、時間にすると、0.2秒程度である。しかしながら、本実施形態によれば、始動時の混合気形成を従来より良好とすることができるので、従来より大きな爆発トルクを発生させることができ、始動時のエンジン回転数の立ち上がり速度(エンジン回転数の上昇勾配)が従来より向上する。このため、エンジン回転数が目標アイドル回転数に到達する時点での遅れは、0.1秒程度に挽回する。よって、始動の遅れの影響は小さく、問題はない。
図4は、始動時の燃料噴射開始タイミングと、始動時にエンジン10から排出されるHCの量との関係を調べた実験結果を示す図である。図4の横軸の0°が吸気上死点に相当している。図4に示す実験結果からも、始動時の燃料噴射を吸気行程に重ならないように実行することにより、HC排出量を低減することができることが明らかである。
また、図4に示す実験結果によれば、燃料噴射開始タイミングが、吸気上死点前90°CA以前である場合には、HC排出量を特に少なくすることができることが分かる。これは、燃料噴射開始タイミングを、吸気上死点前90°CA以前とすることにより、燃料が吸気ポート内で気化する時間を十分に長く確保することができるので、混合気形成をより良好なものとすることができるためであると考えられる。
一方、図4の実験結果からは、始動時の燃料噴射タイミングを吸気上死点前180°CAより前にしても、HC排出量はそれ以上はあまり減少しないことが分かる。すなわち、始動時の燃料噴射タイミングを吸気上死点前180°CAより前にしても、HC排出量をそれ以上は低減しにくい。一方、始動時の燃料噴射タイミングを吸気上死点に対して前にするほど、最初の点火が遅れるので、始動が遅れることになる。
以上のようなことに鑑みて、本実施形態では、始動時の燃料噴射タイミングとしては、燃料噴射期間の少なくとも一部が吸気上死点前90〜180°CAの期間と重なるように、始動時の燃料噴射を実行することが最も好ましい。このようなタイミングで始動時の燃料噴射を実行することにより、HC排出量をより確実に低減することと、始動をなるべく早く完了することとの両立を図ることができる。
前述したように、本実施形態によれば、始動時の混合気形成を良好且つばらつき無く行うことができるので、始動時の燃料噴射量を必要最小限の量に設定することが可能となる。その結果、HC排出量を確実に低減することができる。しかしながら、品質の低い粗悪な燃料が使用された場合を想定すると、始動時の燃料噴射量が不足することも考えられる。始動時の燃料噴射量が正常な燃料の場合の必要最小限の量に設定されているとすると、気化特性の悪い粗悪燃料が使用された場合には、筒内に流入する気化燃料量が足りなくなるからである。始動時に筒内に流入する気化燃料量が足りなくなると、エンジン回転数の立ち上がりが鈍くなる。
そこで、本実施形態では、始動時のエンジン回転数の上昇度合いが所定の基準値に満たない場合には、筒内に流入する気化燃料量が不足しているものと判断し、その不足を補うべく、全気筒に対する非同期燃料噴射を実行することとした。これにより、粗悪燃料が使用された場合であっても、始動性の悪化を確実に抑制することができる。
粗悪燃料使用時の始動性の悪化をより確実に抑制するためには、燃料が不足しているか否かをなるべく早い段階で判定することが望ましい。そこで、本実施形態では、最初の点火によるエンジン回転数上昇度合いを検出して、燃料が不足しているか否かを判定することとした。すなわち、本実施形態では、図2に示すように、最初の点火より約90°CA後のタイミングで、エンジン回転数上昇度合いが基準値以上であるか否かを判定することととした。このタイミングは、図3中では、0°の位置に相当する。エンジン回転数上昇度合いが基準値に満たず、燃料不足と判定された場合には、図3中の0°直後のタイミングで、全気筒に非同期噴射が実行される。図3に示すように、このタイミングにおいて、#3気筒は吸気行程にあるので、吸気弁28が開いている。従って、#3気筒の燃料インジェクタ26から非同期噴射された燃料は、開いている吸気弁28を通ってそのまま#3気筒内に流入することができる。従って、非同期噴射による追加の燃料が燃焼に最初に反映されるのは、#3気筒の1回目の点火、すなわち始動時の5番目の点火となる。このように、本実施形態では、粗悪燃料が使用されたために始動時の燃料が不足した場合であっても、5番目以降の点火では、その燃料不足を解消することができる。よって、粗悪燃料の使用による始動性の悪化を確実に抑制することができる。
図5は、上述した燃料不足補填制御を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。本ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行されるものとする。本ルーチンによれば、まず、始動時であるか否か(始動が完了しているか否か)が判別される(ステップ100)。このステップ100で、始動時であると判定された場合には、次に、始動時点火実行カウンタcigtstの値が1であるか否かが判別される(ステップ102)。
始動時点火実行カウンタcigtstの値は、0から始まる整数の値をとり、何れかの気筒で点火が実行される毎に1ずつ増加する。よって、最初の点火が実行されると、cigtst=1となる。本実施形態では、上述したように、最初の点火によるエンジン回転数上昇度合いを検出する。このため、上記ステップ102で、cigtst=1でない場合には、エンジン回転数上昇度合いの検出タイミングに該当しないため、本ルーチンの処理はここで終了される。これに対し、上記ステップ102で、cigtst=1である場合には、エンジン回転数上昇度合いの検出タイミングが到来したと判断できる。そこで、この場合には、次に、クランク角30°時間gat30が検出され、判定値αと比較される(ステップ104)。クランク角センサ38のロータには30°間隔で歯が設けられており、クランク軸36が30°回転する毎に信号を発する。クランク角30°時間gat30は、その信号と信号の間の時間、つまりクランク軸36が30°回転するのに要する時間である。従って、gat30が小さいほどエンジン回転数が高く、gat30が大きいほどエンジン回転数は低い。
上記ステップ104で、gat30≦αが認められた場合には、最初の点火後のエンジン回転数が基準値以上であるので、始動時のエンジン回転数上昇度合いは低くないと判断できる。この場合には、燃料噴射量の不足はなく、非同期燃料噴射を実行する必要はないので、本ルーチンの処理はここで終了される。
これに対し、上記ステップ104で、gat30>αが認められた場合には、最初の点火後のエンジン回転数が基準値に達しておらず、始動時のエンジン回転数上昇度合いが低いと判定される。この場合には、始動時の燃料噴射量が不足しているために、エンジン回転数上昇度合いが低くなっていると判断できる。よって、この場合には、非同期燃料噴射を実行する必要がある。この場合には、何れかの気筒の圧縮上死点の到来を待ち(ステップ106)、非同期燃料噴射の履歴がないことを確認した上で(ステップ108)、全気筒に対し一斉に非同期燃料噴射が実行される(ステップ110)。その後、非同期燃料噴射の履歴がセットされる(ステップ112)。なお、上記ステップ108の処理は、1サイクル中に1回だけ非同期燃料噴射を許可するための処理である。
本実施形態では、以上説明した燃料不足補填制御を行うことにより、次のような効果が得られる。
(1)粗悪燃料が使用されるなどの原因で、始動時に筒内に流入する気化燃料量が不足した場合であっても、その不足を迅速に解消することができる。このため、そのような場合の始動性の悪化を確実に抑制することができる。
(2)始動時の燃料噴射量を、粗悪燃料使用時を想定して、予め多めに設定しておく必要がなくなる。すなわち、始動時の燃料噴射量を、正常燃料での必要最小限の量に設定することができる。このため、始動時の燃料噴射量をより少なくすることができ、HC排出量を更に低減することができる。
なお、上述した実施の形態では、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合に、非同期燃料噴射を実行することによって燃料不足を補うようにしているが、本発明では、上述した始動時燃料噴射制御による燃料噴射量を増量することによって燃料不足を補うようにしてもよい。本実施形態の場合には、図3中の0°においてエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たないと判定された場合、#4気筒の燃料噴射(8番目の燃料噴射)以降の燃料噴射量を増量することができる。このため、8番目以降の点火において、燃料不足を解消することができる。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が、図2および図3に示す始動時燃料噴射制御を実行することにより前記第1および第2の発明における「始動時噴射制御手段」が、上記ステップ102および104の処理を実行することにより前記第3および第4の発明における「回転上昇度合い検出手段」が、上記ステップ110の処理を実行することにより前記第3の発明における「燃料不足補填手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図6および図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態のシステムは、実施の形態1と同様のハードウェア構成を用いて、ECU50に、図6および図7に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
ECU50は、エンジン10が始動したと判定した場合には、始動時燃料噴射制御を終了し、始動後燃料噴射制御を実行する。この始動後燃料噴射制御においては、エンジン回転数、エアフローメータ16で検出される吸入空気量等に基づいて、燃料噴射量が計算される。
前述したように、実施の形態1では、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、粗悪燃料の使用などが原因となって、筒内に流入する気化燃料の量が不足しているものと判定し、始動中に非同期燃料噴射を実行することにより、その燃料不足を補うようにしている。
粗悪燃料の使用などが原因となって始動時の燃料が不足した場合には、始動後燃料噴射制御においてもやはり燃料が不足する可能性が高い。始動後燃料噴射制御において燃料が不足すると、エンジン回転数を目標アイドル回転数に維持することが困難となる。そこで、本実施形態では、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、始動後にエンジン回転数が低くなることを防止するため、始動後燃料噴射制御の噴射量を増量補正することとした。更に、本実施形態では、その場合には、始動後の点火時期フィードバック制御のフィードバック量が大きくなるように補正することとした。
図6および図7は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。以下、図6において、図5に示すステップと同様のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
図6に示すルーチンでは、前述した図5のルーチンと同様にして、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値より低いか否かが判定される(ステップ100〜106)。その結果、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値より低い場合には、燃料が不足しているものと判断して、非同期燃料噴射を実行することにより、燃料が追加される(ステップ114)。本実施形態では、この場合に、始動後に燃料増量補正を要求するための始動後増量補正要求がセットされる(ステップ116)。更に、本実施形態では、この場合に、点火時期フィードバック制御におけるフィードバック量を大きくすることを要求するための点火フィードバック補正要求がセットされる(ステップ118)。
図7は、始動時および始動後の燃料噴射量を設定するためのルーチンである。本ルーチンによれば、まず、始動時(始動中)であるか始動後であるかが判別される(ステップ120)。このステップ120で始動時であると判定された場合には、始動時噴射量が算出され(ステップ122)、その始動時噴射量が燃料インジェクタ26の燃料噴射量として設定される(ステップ130)。前述したように、本実施形態では、始動時噴射量は、予め設定された固定値とされている。
一方、上記ステップ120で、始動後であると判定された場合には、吸入空気量、エンジン回転数等に基づいて、始動後噴射量が算出される(ステップ124)。次いで、始動後の燃料増量補正が要求されているか否かが判別される(ステップ126)。すなわち、前述した始動後増量補正要求がセットされている場合には、このステップ126において始動後の燃料増量補正が要求されていると判定される。この場合には、上記ステップ124で算出された始動後噴射量が増大方向に補正される。そして、その増量補正後の始動後噴射量が、燃料インジェクタ26の燃料噴射量として設定される(ステップ130)。これにより、始動後燃料噴射制御の燃料噴射量を増量することができる。このため、粗悪燃料が使用されているような場合であっても、始動後のエンジン回転数が目標より低くなることを未然に防止することができる。
また、点火フィードバック補正要求がセットされている場合には、点火時期フィードバック制御において、フィードバックゲインを通常時より大きくするか、あるいはフィードバック補正値の上下限ガード値を通常時より大きくする補正が実行される。これにより、点火時期フィードバック制御におけるフィードバック量を増大させることができるので、粗悪燃料が使用されているような場合であっても、始動後のエンジン回転数を目標アイドル回転数に確実に保持することができる。
なお、上述した実施の形態2においては、ECU50が、図6に示すルーチンの処理を実行することにより前記第6の発明における「始動後燃料噴射制御手段」が、上記ステップ116,126および128の処理を実行することにより前記第6の発明における「始動後燃料噴射量増量手段」が、上記ステップ118の処理を実行することにより前記第6の発明における「フィードバック量補正手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
次に、図8乃至図10を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態のシステムは、実施の形態1と同様のハードウェア構成を用いて、ECU50に、図8および図10に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
前述したように、実施の形態1では、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、粗悪燃料の使用などが原因となって、筒内に流入する気化燃料の量が不足しているものと判定し、始動中に非同期燃料噴射を実行することにより、その燃料不足を補うようにしている。
粗悪燃料が使用されていると仮定すると、次回の始動時にも、同じようにして燃料が不足する可能性が高い。そこで、本実施形態では、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、始動時燃料噴射量の設定値を増加方向に補正することとした。これにより、次回の始動時には、燃料不足になることを未然に防止することができる。
また、本実施形態では、実施の形態1とは異なる方法で、始動時のエンジン回転数上昇度合いを判定することとした。すなわち、本実施形態では、始動時の9番目の点火までのエンジン回転数を積算した値を算出し、その値に基づいて、始動時のエンジン回転数上昇度合いを判定することとした。
図8および図10は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図8に示すルーチンによれば、まず、始動時であるか始動後であるかが判別される(ステップ140)。このステップ140で始動時であると判定された場合には、クランク角センサ38の信号に基づいて算出されるエンジン回転数neをエンジン回転数積算値nesumに加算することにより、エンジン回転数積算値nesumの値が更新される(ステップ144)。一方、ステップ140で始動後であると判定された場合には、次に、始動時点火実行カウンタcigtstの値が9以下であるか否かが判定される(ステップ142)。その結果、始動時点火実行カウンタcigtstが9以下である場合には、エンジン回転数neがエンジン回転数積算値nesumに加算される(ステップ144)。
以上のような処理によって算出されるエンジン回転数積算値nesumは、始動時の9番目の点火までのエンジン回転数を積算した値に相当する。始動時のエンジン回転数上昇度合いが高いほど、エンジン回転数積算値nesumは大きくなり、始動時のエンジン回転数上昇度合いが低いほど、エンジン回転数積算値nesumは小さくなる。よって、エンジン回転数積算値nesumに基づいて、始動時のエンジン回転数上昇度合いを判定することができる。
上記ステップ144の処理に続いて、始動時点火実行カウンタcigtstの値が9であるか否か、すなわち9番目の点火が終了したか否かが判別される(ステップ146)。このステップ146で、9番目の点火が終了したと判定された場合には、次に、エンジン回転数積算値nesumに基づいて、始動時燃料噴射量taustを補正するための補正値が算出される(ステップ148)。図9は、このステップ148で参照されるマップであり、エンジン回転数積算値nesumに基づいてtaust補正値を算出するためのマップである。図9において、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅に入っている場合には、始動時のエンジン回転数上昇度合いは正常であると判定される。この場合には、taust補正値が0と算出される。これに対し、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅に達していない場合には、始動時のエンジン回転数上昇度合いが正常より低いと判定される。この場合には、taust補正値が正の値に算出される。一方、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅を超えている場合には、始動時のエンジン回転数上昇度合いが正常より高いと判定される。この場合には、taust補正値が負の値に算出される。このようにして算出されたtaust補正値は、SRAMに格納される(ステップ150)。
図10は、始動時および始動後の燃料噴射量を設定するためのルーチンである。本ルーチンによれば、まず、始動時(始動中)であるか始動後であるかが判別される(ステップ160)。このステップ160で始動時であると判定された場合には、始動時噴射量が算出される(ステップ164)。続いて、このステップ164で算出された始動時燃料噴射量にtaust補正値を加算することにより、始動時燃料噴射量が補正される(ステップ166)。この補正後の始動時噴射量が、燃料インジェクタ26の燃料噴射量として設定される(ステップ170)。
なお、本実施形態では、上記ステップ160で始動後であると判定された場合であっても、8番目の点火が終了するまでは、始動後燃料噴射制御を開始せず、始動時燃料噴射を続行することとした。すなわち、上記ステップ160で始動後であると判定された場合には、次に、始動時点火実行カウンタcigtstの値が8未満であるか否かが判別される(ステップ162)。その結果、始動時点火実行カウンタcigtstの値が8未満であった場合、つまり8番目の点火がまだ終了していなかった場合には、上記ステップ164以下の処理が実行される。一方、上記ステップ162で、始動時点火実行カウンタcigtstの値が8以上であることが認められた場合には、吸入空気量、エンジン回転数等に基づいて、始動後噴射量が算出される(ステップ168)。そして、この始動後噴射量が、燃料インジェクタ26の燃料噴射量として設定される(ステップ170)。
以上説明した本実施形態の制御によれば、粗悪燃料の使用などが原因となって始動時のエンジン回転数の上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、始動時燃料噴射量の設定値を増加方向に補正することができる。このため、粗悪燃料が使用された場合であっても、次回以降の始動時においては、エンジン回転数が目標より低くなることを未然に防止することができ、良好な始動性が得られる。
また、本実施形態では、エンジン回転数の上昇度合いが正常より高かった場合には、taust補正値が負の値に算出されるので、始動時燃料噴射量の設定値が減少方向に補正される。このような制御によれば、使用される燃料が粗悪燃料から正常燃料に戻ったような場合には、始動時の燃料噴射量を適正な量に戻し、必要以上の燃料を噴射することを防止することができる。このため、HC排出量をより確実に低減することができる。
なお、上述した実施の形態3においては、ECU50が、上記ステップ140,142および144の処理を実行することにより前記第5の発明における「回転上昇度合い検出手段」が、上記ステップ148,150および166の処理を実行することにより前記第5の発明における「始動時燃料噴射量補正手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態4.
次に、図11乃至図14を参照して、本発明の実施の形態4について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態のシステムは、実施の形態1と同様のハードウェア構成を用いて、ECU50に、図11および図14に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
前述したように、実施の形態2では、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、始動後にエンジン回転数が低くなることを防止するため、点火時期フィードバック制御のフィードバック量が大きくなるように補正することとしている。本実施形態においても、これと同様の制御を行う。図11および図18は、そのような制御を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図11に示すルーチンによれば、まず、始動時であるか始動後であるかが判別される(ステップ180)。このステップ180で始動時であると判定された場合には、エンジン回転数neがエンジン回転数積算値nesumに加算される(ステップ184)。一方、ステップ180で始動後であると判定された場合には、次に、始動時点火実行カウンタcigtstの値が5以下であるか否かが判定される(ステップ182)。その結果、始動時点火実行カウンタcigtstが5以下である場合には、エンジン回転数neがエンジン回転数積算値nesumに加算される(ステップ184)。以上のような処理によって算出されるエンジン回転数積算値nesumは、始動時の5番目の点火までのエンジン回転数を積算した値に相当する。
上記ステップ184の処理に続いて、始動時点火実行カウンタcigtstの値が5であるか否か、すなわち5番目の点火が終了したか否かが判別される(ステップ186)。このステップ186で、5番目の点火が終了したと判定された場合には、次に、エンジン回転数積算値nesumに基づいて、点火時期フィードバック制御におけるフィードバックゲインを補正するための補正値anefbgainadjが算出される(ステップ188)。図12は、このステップ188で参照されるマップであり、エンジン回転数積算値nesumに基づいてゲイン補正値anefbgainadjを算出するためのマップである。このマップによれば、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅に入っている場合には、ゲイン補正値anefbgainadjが0と算出される。これに対し、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅に達していない場合には、ゲイン補正値anefbgainadjが正の値に算出される。一方、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅を超えている場合には、この場合には、ゲイン補正値anefbgainadjが負の値に算出される。
上記ステップ188の処理に続いて、エンジン回転数積算値nesumに基づいて、点火時期フィードバック制御における上下限ガード値guardを補正するための補正値guardadjが算出される(ステップ190)。図13は、このステップ188で参照されるマップであり、エンジン回転数積算値nesumに基づいて上下限ガード補正値guardadjを算出するためのマップである。このマップによれば、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅に入っている場合には、上下限ガード補正値guardadjが0と算出される。これに対し、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅に達していない場合には、上下限ガード補正値guardadjが正の値に算出される。一方、エンジン回転数積算値nesumが基準値βを中心とする所定幅を超えている場合には、この場合には、上下限ガード補正値guardadjが負の値に算出される。
図14は、始動後の点火時期フィードバック制御を実行するためのルーチンである。本ルーチンによれば、まず、始動時点火実行カウンタcigtstの値が8を超えているか否かが判別される(ステップ200)。このステップ200で、始動時点火実行カウンタcigtstが8を超えている場合、つまり、始動時の9番目の点火が既に終了している場合には、点火時期フィードバック制御の実行が許可される(ステップ202)。これに対し、上記ステップ200で、始動時点火実行カウンタcigtstが8以下である場合には、点火時期フィードバック制御の実行は許可されないので、本ルーチンの処理がここで終了される。
点火時期フィードバック制御の実行が許可された場合には、次に、図11のルーチンのステップ188で算出されたゲイン補正値anefbgainadjと、ステップ190で算出された上下限ガード補正値guardadjとが読み込まれる(ステップ204)。この読み込まれたゲイン補正値anefbgainadjは、点火時期フィードバック制御のフィードバックゲインanefbgainに加算される。これにより、フィードバックゲインanefbgainが補正される。また、読み込まれた上下限ガード補正値guardadjに基づいて、上下限ガード値が補正される。上下限ガード補正値guardadjが正である場合には、上下限ガード値guardが拡大方向に補正され、上下限ガード補正値guardadjが負である場合には、上下限ガード値guardが縮小方向に補正される。続いて、補正後のフィードバックゲインanefbgainを用いて、点火時期を補正するためのフィードバック量が算出される(ステップ206)。このステップ206では、算出されたフィードバック量が、上記補正後の上下限ガード値guardを超えている場合には、そのガード値内に収まるように、フィードバック量が修正される。このようにして算出されたフィードバック量が格納され、点火時期の補正に反映される(ステップ208)。
以上説明したような本実施形態の制御によれば、始動時のエンジン回転数上昇度合いが基準値に満たなかった場合には、始動後の点火時期フィードバック制御において、フィードバックゲインを通常時より大きくしたり、上下限ガード値を通常時より拡大したりすることにより、フィードバック量が通常時より大きくなるように補正することができる。このため、粗悪燃料が使用されているような場合であっても、始動後のエンジン回転数を目標アイドル回転数に確実に保持することができる。
なお、本実施形態では、フィードバックゲインおよび上下限ガード値の双方を補正するようにしたが、何れか一方を補正するようにしてもよい。
上述した実施の形態4においては、ECU50が、上記ステップ180,182および184の処理を実行することにより前記第7の発明における「回転上昇度合い検出手段」が、図14に示すルーチンの処理を実行することにより前記第7の発明における「点火時期フィードバック制御手段」が、上記ステップ188,190,204および206の処理を実行することにより前記第7の発明における「フィードバック量補正手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態5.
次に、図15および図16を参照して、本発明の実施の形態5について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態のシステムは、実施の形態1と同様のハードウェア構成を用いて、ECU50に、図16に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
前述したように、始動時のHC排出量を低減するためには、無駄な(必要以上の)燃料を噴射しないことが重要である。このため、本発明では、始動時の各気筒の燃料噴射量は、必要最小限の量に揃えられていることが望ましい。
しかしながら、各気筒の始動時噴射量が同じ値に設定されていたとしても、気筒毎の燃料インジェクタ26の個体差により、燃料噴射量が不足する気筒が生ずる場合もある。始動時噴射量が不足する気筒が生ずると、その気筒の爆発時にトルクが不足するので、エンジン回転数が落ち込み、始動が遅れたり、HC排出量が増大したりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、始動時に、各気筒の爆発毎にエンジン回転数上昇度合いを検出することにより、爆発トルクが不足する傾向にある気筒を検知し、その気筒の始動時噴射量の設定値を増加させることとした。
図15は、始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒を検出する方法を説明するための図である。本実施形態では、最初の点火から8番目の点火まで、各回の点火(爆発)毎に、クランク角30°時間gat30を検出する。gat30は、前述したように、クランク軸36が30°回転するのに要する時間である。各気筒の始動時燃料噴射量が適正である場合には、最初の点火から8番目の点火までの間に、エンジン回転数が上昇していくので、gat30は短くなっていく。図15中の破線は、その場合の標準的なgat30の変化を表している。この破線で表される時間を以下「標準タイム」と称する。図15中の丸印は、gat30の検出データの一例を示している。この例においては、7番目の点火のときにgat30が増大しており、エンジン回転数が落ち込んだことを示している。従って、この場合には、7番目に点火された気筒の始動時噴射量が不足していると判定することができる。このように、本実施形態では、1番目から8番目までの各回の点火において検出されたgat30と、標準タイムとの偏差に基づいて、爆発トルクの不足する気筒を検知する。
図16は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図16に示すルーチンによれば、まず、始動時点火実行カウンタcigtstの値が8以下であるか否かが判定される(ステップ220)。このステップ220において、始動時点火実行カウンタcigtstが8以下であった場合、つまり始動時の8番目以内の点火であった場合には、クランク角センサ38によって検出されるクランク角30°時間gat30が読み込まれ、そのgat30と標準タイムとの偏差が算出される(ステップ222)。
次いで、上記ステップ222で算出された偏差が所定の判定値を超えているか否かが判別される(ステップ224)。このステップ224で、上記偏差が判定値以下である場合には、今回点火された気筒の爆発トルクは不足していないと判断できる。この場合には、本ルーチンの処理がここで終了される。
一方、上記ステップ224で、上記偏差が判定値を超えている場合には、今回点火された気筒の爆発トルクが不足していると判断できる。そこで、この場合には、今回点火された気筒が何番気筒であるかが特定され、その特定された気筒の始動時噴射量を増量する要求がセットされる(ステップ226)。これにより、次回の始動時においては、爆発トルクが不足する傾向にあると特定された気筒の始動時噴射量が増量される。その結果、その気筒の爆発トルクの不足が是正されるので、エンジン回転数の落ち込みを回避することができる。よって、始動の遅れやHC排出量の増大を防止することができる。
なお、上述した実施の形態5においては、ECU50が、上記ステップ220,222および224の処理を実行することにより前記第8の発明における「トルク不足気筒検知手段」が、上記ステップ226の処理を実行することにより前記第8の発明における「トルク不足気筒是正手段」が、それぞれ実現されている。
10 内燃機関
12 吸気通路
14 排気通路
16 エアフローメータ
18 スロットル弁
24 アクセルポジションセンサ
26 燃料インジェクタ
28 吸気弁
29 排気弁
30 点火プラグ
40 触媒
50 ECU

Claims (8)

  1. 吸気ポート内に燃料を噴射する燃料インジェクタを気筒毎に備えた多気筒内燃機関を制御する装置であって、
    始動時に、各気筒の燃料噴射期間が当該気筒の吸気行程に重ならないようなタイミングで気筒毎に燃料噴射を実行する始動時噴射制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記始動時噴射制御手段は、各気筒の燃料噴射期間の少なくとも一部が当該気筒の吸気上死点前90〜180°CAの期間と重なるように各気筒の燃料噴射タイミングを制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
    前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いが所定値より小さかった場合に、全気筒に対する非同期燃料噴射を行うか、または、始動時燃料噴射量を増量することにより、燃料不足を補う燃料不足補填手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記回転上昇度合い検出手段は、始動時の最初の点火による機関回転速度の上昇度合いを検出することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
    前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いに基づいて、始動時燃料噴射量の設定値を補正する始動時燃料噴射量補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  6. 始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
    前記始動時燃料噴射制御手段による燃料噴射制御の終了後に、始動後燃料噴射制御を実行する始動後燃料噴射制御手段と、
    前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いが所定値より小さかった場合に、前記始動後燃料噴射制御における燃料噴射量を増量する始動後燃料噴射量増量手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  7. 始動時の機関回転速度の上昇度合いを検出する回転上昇度合い検出手段と、
    始動後に、機関回転数を目標回転数に近づけるように点火時期を制御する点火時期フィードバック制御を実行する点火時期フィードバック制御手段と、
    前記回転上昇度合い検出手段により検出された回転上昇度合いに基づいて、前記点火時期フィードバック制御におけるフィードバック量を補正するフィードバック量補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  8. 始動時に、各気筒の爆発毎に機関回転数の上昇度合いを検出し、その検出結果に基づいて、始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒を検知するトルク不足気筒検知手段と、
    前記トルク不足気筒検出手段により、始動時の爆発トルクが不足する傾向にある気筒が検知された場合に、当該気筒の始動時燃料噴射量の設定値を増大方向に補正するトルク不足気筒是正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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