JP2010242658A - 排気浄化触媒の昇温システム - Google Patents
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Abstract
【課題】排気浄化触媒の昇温要求時に排気通路を流れる排気ガスに添加した燃料を燃焼させる際に、排気エミッションが悪化することを抑制できる昇温システムを提供する。
【解決手段】DPNR触媒4の昇温要求時に、グロープラグ6による着火によって燃料添加弁5が添加した燃料を燃焼させる燃料燃焼制御を実施する。小径触媒7は、燃料燃焼制御において生成された燃焼ガス及び該燃焼ガスに含まれる燃料が導入されるように配置されている。また、燃料燃焼制御の実施に際して、小径触媒7を通過する排気ガスの空燃比がリッチ空燃比となり、且つDPNR触媒4に流入する排気ガス全体の空燃比がリーン空燃比となるように、燃料添加弁5に燃料を添加させる。
【選択図】図1
【解決手段】DPNR触媒4の昇温要求時に、グロープラグ6による着火によって燃料添加弁5が添加した燃料を燃焼させる燃料燃焼制御を実施する。小径触媒7は、燃料燃焼制御において生成された燃焼ガス及び該燃焼ガスに含まれる燃料が導入されるように配置されている。また、燃料燃焼制御の実施に際して、小径触媒7を通過する排気ガスの空燃比がリッチ空燃比となり、且つDPNR触媒4に流入する排気ガス全体の空燃比がリーン空燃比となるように、燃料添加弁5に燃料を添加させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の排気ガスを浄化する排気浄化触媒の昇温システムに関する。
内燃機関の排気ガスを浄化する排気浄化触媒を昇温させる技術として、燃焼バーナ装置によって流入する排気ガスの温度を上昇させる技術が知られている。特許文献1には、燃料を噴射するインジェクタ及びこの燃料への着火装置(グロープラグ)を備えたバーナ装置を排気浄化装置の上流側に配置する構成が開示されている。
ここで、排気浄化触媒より上流側の排気通路に燃料添加弁及び着火装置を配置し、排気浄化触媒の昇温要求時に着火装置による着火によって燃料添加弁が添加した燃料を燃焼させる燃料燃焼制御を実行し、生成された高温の燃焼ガスを排気浄化触媒に供給する昇温システムについて考える。かかる燃料燃焼制御の実行に際して、排気浄化触媒に流入する排気ガス全体の空燃比(以下、「全体空燃比」という)をリッチ空燃比としたリッチ燃焼を行うと、該流入する排気ガスに含まれるHC・COが排気浄化触媒にて浄化されずに下流へとすり抜けてしまい、エミッションが悪化するおそれがある。一方、燃料燃焼制御の実行に際して、全体空燃比をリーン空燃比としたリーン燃焼を行うと、その背反としてNOxが多量に生成されることが予想される。
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気浄化触媒の昇温要求時に排気通路を流れる排気ガスに添加した燃料を燃焼させる際に、排気エミッションが悪化することを抑制できる昇温システムを提供することである。
上記した課題を解決するために、本発明にかかる排気浄化触媒の昇温システムは、以下の手段を採用した。
すなわち、内燃機関の排気通路に設けられている排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒より上流側の排気通路に設けられており、排気通路を流れる排気ガスに燃料を添加する燃料添加弁と、前記排気浄化触媒より上流側の排気通路に設けられており、前記燃料添加弁から添加された燃料に着火する着火装置と、前記燃料添加弁及び着火装置より下流側であって前記排気浄化触媒より上流側の排気通路に設けられており、該排気通路を流れる排気ガスの一部のみが導かれるNOx還元能を有する前段分流触媒と、前記排気浄化触媒の昇温要求時に、前記着火装置による着火によって前記燃料添加弁が添加した燃料を燃焼させる燃料燃焼制御を実施する制御手段と、を備え、前記前段分流触媒は、前記燃料燃焼制御において生成された燃焼ガス及び該燃焼ガスに含まれる燃料が導入されるように配置されており、前記制御手段は、燃料燃焼制御の実施に際して、前記前段分流触媒を通過する排気ガスの空燃比(以下、「分流ガス空燃比」という)がリッチ空燃比となり、且つ前記排気浄化触媒に流入する排気ガス全体の空燃比(全体空燃比)がリーン空燃比となるように、前記燃料添加弁に燃料を添加させることを特徴とする。
燃料燃焼制御の実施に際し、全体空燃比がリーン空燃比となるリーン燃焼が行われるため、排気ガスに含まれるHC・COが排気浄化触媒において酸化される。よって、排気ガスに含まれるHC・COが浄化されないまま大気中に排出されることを抑制することができる。
また、前段分流触媒には排気通路を流れる排気ガスの一部のみが導かれるところ、燃料燃焼制御において生成された燃焼ガス及び該燃焼ガスに含まれる燃料が導入されるように配置されている。従って、燃料燃焼制御時に前段分流触媒を通過する排気ガスを、該前段分流触媒を迂回する排気ガスに比べてその空燃比を相対的に低下させることができる。これにより、燃料燃焼制御時にリーン燃焼を行いつつも、分流ガス空燃比がリッチ空燃比となるように燃料添加弁からの燃料を添加させることができる。その結果、燃料燃焼制御時に、前段分流触媒内部を還元雰囲気とすることができる。従って、リーン燃焼によって生成されたNOxを、前段分流触媒において還元し、浄化することができる。
なお、前段分流触媒において浄化されるNOxには、燃料燃焼制御におけるリーン燃焼によって生成されたNOxの他、機関燃焼時に燃焼室で生成されたNOxも含まれる。本発明によれば、内燃機関の燃焼室内で生成されて排気通路に排出されたNOxに関しても、燃料燃焼制御のリーン燃焼によって生成されたNOxと同様、前段分流触媒において浄化することができる。
ここで、前段分流触媒におけるNOxの浄化性能は、該前段分流触媒を通過する排気ガスの流速によって影響を受ける。他の条件が同等であれば、内燃機関から排出される排気ガス量が多いほど、前段分流触媒を通過する排気ガスの流速が速くなるため、NOxの浄化性能が低下する傾向がある。そこで、本発明において、前記制御手段は、前記内燃機関から排出される排気ガス量が多い場合には少ない場合に比べて、燃料燃焼制御時における前記前段分流触媒の床温が高くなるように前記燃料添加弁に燃料を添加させると良い。また、制御手段は、内燃機関から排出される排気ガス量が多いほど、燃料燃焼制御時における前段分流触媒の床温が高くなるように燃料添加弁に燃料を添加させても良い。
前段分流触媒の床温がより高温となるように燃料添加弁による燃料添加を行えば、前段分流触媒を通過する排気ガスの通過抵抗がより増大する。その結果、前段分流触媒に対して排気ガスが流入しにくくなり、該前段分流触媒を迂回する排気ガスの量が増加するようになる。その結果、前段分流触媒を通過する排気ガスの流速が低下する。これによれば、内燃機関から排出される排気ガス量が多い場合であっても、NOxの浄化性能が低下することが抑制される。つまり、内燃機関からの排気ガス量の増減に関わらず、NOx浄化性能を常に高水準に維持することができる。
本発明によれば、排気浄化触媒の昇温要求時に排気通路を流れる排気ガスに添加した燃料を燃焼させる際に、排気エミッションが悪化することを抑制できる昇温システムを提供することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
図1は、本実施例における排気浄化触媒の昇温システムが適用される内燃機関及びその排気系の概略構成を示した図である。内燃機関1は車両駆動用のディーゼルエンジンである。内燃機関1には、該内燃機関1の燃焼室からの排気ガスが排出される排気通路3が接続されている。
図1は、本実施例における排気浄化触媒の昇温システムが適用される内燃機関及びその排気系の概略構成を示した図である。内燃機関1は車両駆動用のディーゼルエンジンである。内燃機関1には、該内燃機関1の燃焼室からの排気ガスが排出される排気通路3が接続されている。
排気通路3は図示しないマフラーに接続されており、排気通路3の途中には、排気ガスに含まれる煤等の粒子状物質(PM)を除去するフィルタに、吸蔵還元型NOx触媒(以下、「NOx触媒」と称呼する)を担持して構成されるDPNR( Diesel Particulate NOx Reduction )触媒が設けられている。DPNR触媒4に担持されたNOx触媒は、流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比のときにNOxを吸蔵する。また、NOx触媒は、流入する排気ガスの空燃比がストイキ或いはリッチ空燃比まで低下すると吸蔵しているNOxを放出し、周囲に還元成分(例えば、燃料等)が存在することでそのNOxを還元する。本実施例においてはNOx触媒4が本発明における排気浄化触媒に対応している。
DPNR触媒4より上流側の排気通路3には、液体の燃料(軽油)を噴射させることで排気ガスに燃料を添加する燃料添加弁5が設置されている。燃料添加弁5による排気ガスへの燃料添加は、DPNR触媒4に吸蔵されたNOxを還元するNOx還元処理やSOx被毒を回復させるSOx被毒回復処理を行う場合の他、DPNR触媒4を昇温させる制御を行う際にも行われる。
排気通路3における燃料添加弁5とDPNR触媒4との間には、バッテリ(図示省略)からの電力供給によって発熱部60が発熱し、燃料添加弁5から添加された燃料に着火するグロープラグ6が設けられている。本実施例においてはグロープラグ6が本発明における着火装置に対応している。排気通路3におけるグロープラグ6とDPNR触媒4との間には、排気通路3の内径よりも径の小さな小径触媒7が配置されている。この小径触媒7は、周囲雰囲気が還元雰囲気であるときにNOx還元能を有する触媒である。ここでいう還元雰囲気とは、流入する排気ガスの空燃比がストイキ或いはリッチ空燃比の状態で、周囲に還元成分が存在している雰囲気を意味する。
図2は、燃料添加弁、グロープラグ、小径触媒の構成を説明する説明図である。排気通路3において、小径触媒7が配置される部分はいわゆる二重管構造となっており、排気通路3の流路断面略中央に小径触媒7が配置されている。小径触媒7の外周には、排気ガスに小径触媒7を迂回させてDPNR触媒4を導くための迂回通路30が形成されている。すなわち、小径触媒7は、排気通路3を流れる排気ガスの全量ではなくその一部のみが通過するように形成された触媒であるといえる。本実施例においては小径触媒7が本発明における前段分流触媒に相当する。
内燃機関1には、該内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて運転状態を制御するための電子制御ユニットであるECU(Electronic Control Unit)10が併設されてい
る。このECU10は、内燃機関1の制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成される。燃料添加弁5及びグロープラグ6は電気配線を介してECU10と接続されており、該
ECU10によって制御される。
る。このECU10は、内燃機関1の制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成される。燃料添加弁5及びグロープラグ6は電気配線を介してECU10と接続されており、該
ECU10によって制御される。
また、排気通路3における小径触媒7とDPNR触媒4との間の部分には、排気ガスの温度に対応する電気信号を出力する温度センサ8が配置されている。この温度センサ8は、電気配線を介してECU10と接続されている。ECU10は、温度センサ8の出力信号に基づいてDPNR触媒4の温度を推定することができる。
以下、DPNR触媒4の昇温させる際にECU10が実行する燃料燃焼制御について説明する。この燃料燃焼制御はDPNR触媒4への昇温要求時に実施される制御であり、具体的には燃料添加弁5から排気ガスへと添加させた燃料をグロープラグ6による着火によって燃焼させ、燃料と共に高温の燃焼ガスをDPNR触媒4に供給することでDPNR触媒4を昇温させる。DPNR触媒4への昇温要求は、例えばDPNR触媒4の温度が規定温度以下であるときに出される。この規定温度は、DPNR触媒4の活性が低いと判断できる閾値としての温度であり、予め実験などの経験則に基づいて設定しておくことができる。
燃料燃焼制御の実行に際し、DPNR触媒4に流入する排気ガスの全体の空燃比(以下、「全体空燃比」と称呼する)に着目する。この全体空燃比は、燃料添加弁5により燃料が添加された排気ガスの燃焼時における空燃比に略等しい。全体空燃比が理論空燃比よりも低いリッチ空燃比とした燃焼(以下、「リッチ燃焼」という)を行うと、DPNR触媒4に流入する排気ガスの酸素量が不足し、同排気ガスに含まれるHC、COを充分に酸化させることができない。そうすると、排気ガスに含まれるHC、COがDPNR触媒4の下流側にすり抜けてしまい、排気ミッションの悪化を招くおそれがある。
そこで、本実施例の燃料燃焼制御では、全体空燃比が理論空燃比より高いリーン空燃比とした燃焼(以下、「リーン燃焼」という)を行うことで上記不具合を回避する。ここで、リーン燃焼を行うと、その背反としてNOxが生成され易くなる。そこで、本実施例に係る昇温システムでは、リーン燃焼の実施によって生成されたNOxを小径触媒7にて浄化させるようにした。
燃料燃焼制御時に生成されたNOxを小径触媒7において浄化させるには、小径触媒7の周囲雰囲気を還元雰囲気にする必要がある。そこで、ECU10は、全体空燃比をリーン空燃比としつつも小径触媒7を通過する排気ガスの空燃比(以下、「分流ガス空燃比」という)がリッチ空燃比となるように燃料燃焼制御を実施する。
図2を参照して具体的に説明すると、燃料添加弁5の噴射孔50、グロープラグ6の発熱部60、小径触媒7の上流端面70の中央部は、排気通路3の長手方向に沿って略一直線上に配置されている。ECU10は、DPNR触媒4への昇温要求を検出すると内燃機関1の運転状態を検出する。そして、内燃機関1の運転状態に基づいて燃料燃焼制御に係る目標燃料添加量を算出する。この目標燃料添加量は、全体空燃比がリーン空燃比となるような燃料添加量の目標値である。この目標燃料添加量は、同時に、燃料燃焼制御時の分流ガス空燃比がリッチ空燃比となるような燃料添加量の目標値でもあるが、その点に関しては後述する。
ECU10から燃料添加弁5に対して燃料添加の制御指令が出されると、燃料その噴射孔50から燃料が噴射され、略円錐状に広がった噴霧(図2中、格子ハッチングにて表す)が形成される。グロープラグ6の発熱部60は、噴射孔50からの燃料の噴霧の領域内に配置されている。ECU10は、燃料着火制御の実施に際して予めグロープラグ6に通電し、その発熱部60を燃料の着火温度よりも高温(例えば、800℃)に発熱させておく。その結果、燃料着火制御時に燃料添加弁5から添加された燃料がグロープラグ6の発
熱部60へと到達した時点で発熱部60を着火源として燃料が着火し、燃焼する。
熱部60へと到達した時点で発熱部60を着火源として燃料が着火し、燃焼する。
燃料添加弁5から添加された燃料の一部は未燃のまま、燃焼ガスとともに下流へと流れる。ここで、グロープラグ6の発熱部60と小径触媒7の上流端面70は対向しているため、燃料燃焼制御において生成された燃焼ガス、及び該燃焼ガスに含まれる燃料の大部分は小径触媒7へと上流端面70から導入される(図中、矢印にて表す)。つまり、燃焼ガス及び燃料から構成される空燃比の低いリッチな排気ガスが専ら小径触媒7を通過し、小径触媒7の外周側に形成された迂回通路30には空燃比の高いリーンな排気ガスが通過するように構成されている。従って、この構成によれば、燃料燃焼制御の実施に際して分流ガス空燃比を全体空燃比に比べて相対的に低下させることができる。
燃料燃焼制御において生成される燃焼ガス(及び燃焼ガスに含まれる燃料)の総量(トータル量)に対する小径触媒7へと導入される量の割合を燃焼ガス導入割合と称呼する。燃料燃焼制御における燃焼ガス導入割合が高いほど全体空燃比とリーン空燃比との差が大きくなり、分流ガス空燃比を全体空燃比に比べて顕著に低下させることができる。燃焼ガス導入割合は、燃料添加弁5、グロープラグ6、小径触媒7等の各種機器における相対的な位置関係、小径触媒7の上流端面70の面積(流路断面積)、及びその他の条件等によって変化する。そのため、全体空燃比がリーン空燃比となる範囲で燃料燃焼制御に係る燃料添加量を制御した際に、確実に分流ガス空燃比がリッチ空燃比となるように、各種機器同士の相対的な位置関係や小径触媒7の流路断面積などのハード構成を決定している。
図3は、燃料燃焼制御ルーチンを示したフローチャート図である。以下、このフローチャートを参照して、ECU10が実行する燃料燃焼制御の具体的処理内容について説明する。本ルーチンは、予めECU10に記憶されており、所定時間毎に繰り返されるルーチンである。ステップS101において、ECU10は、温度センサ8の出力信号に基づいてDPNR触媒4の温度を推定する。
ステップS102において、ECU10は、DPNR触媒4の温度が規定温度以下であるか否かが判定される。DPNR触媒4の温度が規定温度以下であると判定された場合にはDPNR触媒4に昇温要求が出されていると判断し、ステップS103に進む。一方、DPNR触媒4の温度が規定温度よりも高いと判定された場合、DPNR触媒4に昇温要求が出されていないと判断し、本ルーチンを一旦抜ける。
ステップS103において、ECU10は、内燃機関1から排出される排気ガスの空燃比、排気ガス量Gaに基づいて、燃料燃焼制御に係る目標燃料添加量を算出する。上述したように、この目標燃料添加量は、分流ガス空燃比がリッチ空燃比となり、且つ全体空燃比がリーン空燃比となるような量として算出される。ステップS104においてECU10は燃料燃焼制御を実施した後、本ルーチンを一旦終了する。
ステップS104においてECU10は、具体的には、燃料添加弁5から目標燃料添加量の燃料を排気ガスへと添加させ、その燃料にグロープラグ6に着火させる。その結果、リーン燃焼が行われると共に、生成された燃焼ガスや還元成分(燃料添加弁5による添加燃料やリーン燃焼によって生成されたCO、H2など)の大部分が小径触媒7へと流入する。その結果、分流ガス空燃比がリッチ空燃比まで低下し、小径触媒7に流入したNOxが還元される。尚、小径触媒7はDPNR触媒4に比べて熱容量が小さく、高温の燃焼ガスが導入されることで容易に活性を高めることができる。
小径触媒7から流出したリッチ空燃比の排気ガスは、迂回通路30を流れるリーン空燃比の排気ガスと合流してからDPNR触媒4に流入し、DPNR触媒4が加熱される。ここで、DPNR触媒4に流入する排気ガス全体としてはリーン空燃比であるため、この排
気ガスに含まれるHC、COをDPNR触媒4において酸化するに十分な酸素量が確保される。よって、DPNR触媒4に流入する排気ガスに含まれるHC、COは確実に酸化され、DPNR触媒4を昇温させる際における排気エミッションの悪化が抑制される。また、HC、COが酸化されるときの反応熱はDPNR触媒4の昇温に寄与するため、DPNR触媒4の早期昇温を実現することができる。
気ガスに含まれるHC、COをDPNR触媒4において酸化するに十分な酸素量が確保される。よって、DPNR触媒4に流入する排気ガスに含まれるHC、COは確実に酸化され、DPNR触媒4を昇温させる際における排気エミッションの悪化が抑制される。また、HC、COが酸化されるときの反応熱はDPNR触媒4の昇温に寄与するため、DPNR触媒4の早期昇温を実現することができる。
また、リーン燃焼によって生成された燃焼ガスが小径触媒7を通過する際に、そのガスに含まれる酸素の一部が消費される。また、小径触媒7において、燃焼ガスに含まれる燃料の一部は改質されたり、気化が促進される。その結果、DPNR触媒4における還元成分の燃焼反応が緩慢となり、DPNR触媒4におけるNOxの生成が抑制される。
以上のように、本実施例における排気浄化触媒の昇温システムによれば、DPNR触媒4(排気浄化触媒)の昇温要求時に排気通路3を流れる排気ガスに添加した燃料を燃焼させる際に、排気エミッションが悪化することが抑制される。本実施例においては、DPNR触媒4(排気浄化触媒)の昇温要求時に燃料燃焼制御を実施するECU10が本発明における制御手段に対応する。
<実施例2>
次に、本発明の実施形態における第2の実施例について説明する。本実施例における昇温システムが適用される内燃機関及びその吸排気系の概略構成は図1、2に示した構成と同様である。以下、本実施例の昇温システムにおける特徴的な部分を中心に説明する。
次に、本発明の実施形態における第2の実施例について説明する。本実施例における昇温システムが適用される内燃機関及びその吸排気系の概略構成は図1、2に示した構成と同様である。以下、本実施例の昇温システムにおける特徴的な部分を中心に説明する。
本実施例おける燃料燃焼制御では、内燃機関1から排出される排気ガス量Gaに応じて、燃料燃焼制御時の小径触媒7の温度(以下、「小径触媒床温」と称呼する)THcを制御することを特徴とする。ECU10は、温度センサ8の出力信号に基づきDPNR触媒4への昇温要求を検出すると、排気ガス量Gaを推定する。例えば、ECU10は、吸気通路を流れる空気量を測定するエアフローメータ(図示省略)の出力信号に基づき、排気ガス量Gaを推定することができる。
小径触媒7におけるNOxの浄化性能は、小径触媒7を通過する排気ガスの流速Vgに応じて変化する。内燃機関1からの排気ガス量Gaが多いほど、小径触媒7を通過する排気ガスの流速Vgが速くなる。そうすると小径触媒7におけるNOxの還元反応が起こりにくくなり、NOxの浄化性能が低下する。そこで、ECU10は、内燃機関1から排出される排気ガス量Gaが多い場合には少ない場合に比べて、燃料燃焼制御時における小径触媒床温THcがより高温となるように制御することとした。
図4は、燃料燃焼制御時における排気ガス量Gaと小径触媒床温THcとの関係を例示したマップである。この図において、燃料燃焼制御時における小径触媒床温THcは、内燃機関1から排出される排気ガス量Gaが多くなるに従って、対応する温度が高くなっている。ECU10は、排気ガス量Gaの推定値を図4に示したマップに代入し、小径触媒床温THcの目標値(以下、「目標小径触媒床温THct」という)を演算する。そして、ECU10は、小径触媒床温THcが目標小径触媒床温THctとなるように、燃料添加弁5における燃料を添加させる。例えば、燃料添加弁5から間欠的に燃料添加を行うときの1回の燃料添加の期間を添加期間と称し、添加期間と添加期間との間の期間を添加インターバルと称する。この場合、燃料添加弁5から単位時間当たりに添加される燃料添加量、添加インターバル、所定時間当たりの添加回数等の添加パラメータを変更することで、小径触媒床温THcを目標小径触媒床温THctに制御することができる。
ここで、小径触媒床温THcが高温となるほど、小径触媒7を通過する排気ガスの通過抵抗が増大する。従って、排気ガス量Gaが多いほど燃料燃焼制御時における小径触媒床
温THcを高く制御することにより、小径触媒7を通過する排気ガスの流速Vgが低下する。その結果、小径触媒7におけるNOxの還元反応を促進させることができ、NOxの浄化性能の低下を抑制することができる。従って、内燃機関1からの排気ガス量Gaの増減に関わらず、燃料燃焼制御時における小径触媒7のNOx浄化性能を常に高水準に維持することができる。
温THcを高く制御することにより、小径触媒7を通過する排気ガスの流速Vgが低下する。その結果、小径触媒7におけるNOxの還元反応を促進させることができ、NOxの浄化性能の低下を抑制することができる。従って、内燃機関1からの排気ガス量Gaの増減に関わらず、燃料燃焼制御時における小径触媒7のNOx浄化性能を常に高水準に維持することができる。
1・・・内燃機関
3・・・排気通路
4・・・DPNR触媒
5・・・燃料添加弁
6・・・グロープラグ
7・・・小径触媒
10・・ECU
3・・・排気通路
4・・・DPNR触媒
5・・・燃料添加弁
6・・・グロープラグ
7・・・小径触媒
10・・ECU
Claims (2)
- 内燃機関の排気通路に設けられている排気浄化触媒と、
前記排気浄化触媒より上流側の排気通路に設けられており、排気通路を流れる排気ガスに燃料を添加する燃料添加弁と、
前記排気浄化触媒より上流側の排気通路に設けられており、前記燃料添加弁から添加された燃料に着火する着火装置と、
前記燃料添加弁及び着火装置より下流側であって前記排気浄化触媒より上流側の排気通路に設けられており、該排気通路を流れる排気ガスの一部のみが導かれるNOx還元能を有する前段分流触媒と、
前記排気浄化触媒の昇温要求時に、前記着火装置による着火によって前記燃料添加弁が添加した燃料を燃焼させる燃料燃焼制御を実施する制御手段と、を備え、
前記前段分流触媒は、前記燃料燃焼制御において生成された燃焼ガス及び該燃焼ガスに含まれる燃料が導入されるように配置されており、
前記制御手段は、燃料燃焼制御の実施に際して、前記前段分流触媒を通過する排気ガスの空燃比がリッチ空燃比となり、且つ前記排気浄化触媒に流入する排気ガス全体の空燃比がリーン空燃比となるように、前記燃料添加弁に燃料を添加させることを特徴とする排気浄化触媒の昇温システム。 - 前記制御手段は、前記内燃機関から排出される排気ガス量が多い場合には少ない場合に比べて、燃料燃焼制御時における前記前段分流触媒の床温が高くなるように前記燃料添加弁に燃料を添加させることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化触媒の昇温システム。
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CN103459789A (zh) * | 2011-03-28 | 2013-12-18 | 丰田自动车株式会社 | 内燃机的排气净化装置 |
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2009
- 2009-04-08 JP JP2009093707A patent/JP2010242658A/ja not_active Withdrawn
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