JP2010234464A - タレット式切削工具の異常検出方法 - Google Patents

タレット式切削工具の異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】切削工具の異常を高精度に検出することを可能としたタレット式切削工具台の異常検出方法を提供することを目的とする。
【解決手段】タレット式切削工具の異常検出方法において、タレット旋回側の切削工具に固定された少なくとも1個以上のセンサと、センサに電力を供給する少なくとも1個以上の電力受信機と、センサの信号を送信する少なくとも1個以上の信号送信機と、タレット固定部に固定された電力送信機と、センサの信号を受信する信号受信機と、信号受信機で受信したデータを解析する異常解析装置より構成する。また、タレット旋回部の切削工具側に固定された少なくとも1個以上のセンサの電力受信機及び信号送信機が、タレット旋回時に、タレット固定部に固定された電力送信機及び信号受信機と対向かつ近接する位置に配置する。
【選択図】 図１

Description

本発明はタレット上の複数の切削工具を用いて行う切削加工において、切削工具の欠けや切削工具の摩耗等による加工不良品の流出を防止ならびに、切削工具の交換時期を適正に判断する為の切削工具異常検出方法に関する。
切削工具によりワークの切削加工を行う加工機械では、切削工具の摩耗による加工精度の低下を防止するために、実際に切削加工を行ったワークの測定データを基に切削工具の寿命を設定し、加工精度が安定域であるうちに切削工具の交換を行うことで切削工具並びに加工精度の管理を行っている。
しかし、切削工具の交換時期の前に、切削工具の欠けや切削工具の摩耗の増加等の問題により、ワークの加工精度が規定値から外れてしまうことがある。その場合、後の部品は全て不良品を生産することになってしまう為に切削工具の欠けや摩耗等による異常の発生を検出し、異常が発生したことを警報する装置ならびに検出方法が考案されている。
特開２００６−１３０６０４号公報や特開２００６−２５８７４８号公報に示す検出方法として、切削加工中の切削音や振動をセンサで感知し、刃物などに異常が無いかを診断する方式のものが知られている。これらの方法は刃物台にセンサを固定し、センサが検出する音や振動を解析するものであるため、センサを稼働するために電力を供給するとともに測定した精密信号を異常解析装置に送らなければならないが、タレットのように複数の切削工具を交換しながら加工するタレット式切削工具台の場合には複数のセンサ及び線が必要になる。また、タレットは回転しながら切削工具を交換するため、切削工具台に固定したセンサの線が回転してしまい、断線しやすいという問題がある。
そのため、センサの線が断線しないように回転部に取り付けた各センサにコネクタを固定し、そのコネクタの相手側を前後駆動装置に取り付け、前後させて連結させる事によりセンサの電力及び信号の送受信を行う方法がとられている。
または、タレットの回転部にスリップリングを用いたロータリージョイントを取り付け、センサの電力及び信号の送受信を行う方法も行われている。
しかしながら上記方法は、切削加工を行う機械内部に設置されるため、切削油が多量にかかるので防水対策を行う必要があり、また接触部が摺動する構成なので、接触抵抗が変動しやすくノイズが入りやすいので、精密なデータを送るのには問題が発生しやすいという問題がある。
特開２００６−１３０６０４号公報
特開２００６−２５８７４８号公報
本発明は、切削工具の異常を高精度に検出することを可能としたタレット式切削工具の異常検出方法を提供することを目的とする。
本発明は、タレット式切削工具の異常検出方法において、タレット旋回側の切削工具に固定された少なくとも1個以上のセンサと、センサに電力を供給する少なくとも1個以上の電力受信機と、センサの信号を送信する少なくとも1個以上の信号送信機と、タレット固定部に固定された電力送信機と、センサの信号を受信する信号受信機と、信号受信機で受信したデータを解析する異常解析装置より構成する。
また、タレット旋回部の切削工具側に固定された少なくとも1個以上のセンサの電力受信機及び信号送信機が、タレット旋回時に、タレット固定部に固定された電力送信機及び信号受信機と対向かつ近接する位置に配置する。
さらに、センサと信号送信機の間及び、信号受信機と異常解析装置の間に信号増幅機を設けてセンサの信号を増幅し、正確に信号を伝達する。
また他の方法として、タレット旋回側の切削工具に固定された少なくとも1個以上のセンサと、センサに電力を供給する少なくとも1個以上の電力受信機と、センサの信号を送信する無線通信機と、タレット固定部に固定された電力送信機と、センサの信号を受信する無線通信機と、無線通信機で受信したデータを解析する異常解析装置より構成する。
タレット式切削工具台のように工具を旋回させて加工を行う場合、非接触でセンサの電力及び信号の送受信ができることにより、線の断線や切削油による漏電の心配がない。
また、電力受信機と電力送信機及び、信号送信機と信号受信機を対向かつ近接するように配置することで、外部環境の影響を受けにくくなり、電力及びデータの送受信が正確にできる。さらに、センサの微弱な信号を増幅して送受信することにより、外部環境が発生するノイズの影響を受けにくくすることができる。
さらに、センサの信号をデータ化して送信する無線通信機をタレット旋回部に設けて、少なくとも1個以上のセンサの信号を識別し、タレット固定側の無線通信機で受信することにより、複数の信号送信機及び複数の信号受信機を設けなくても良い。
本発明の実施方法を説明する説明図
本発明の実施例は図１を用いて説明する。
タレット固定側１は旋盤に固定されており、切削加工を行うときに刃具３が切削ワークに近づき加工を行う。タレット旋回側２は、タレット固定側１に対して規定の角度旋回する構成になっており、６０度の角度なら６個の刃具が交換可能になっている。
タレット旋回側２には、刃具３の固定部近くに刃具３の異常を検出するためのセンサ４が固定されている。センサ４は異常解析装置９で解析する種類のセンサが用いられ、振動センサや音センサがある。
タレット旋回部２にはセンサと同数の電力受信機５と信号送信機６が規定の角度ずらして固定されており、センサ４と信号送信機６の間には信号増幅器１０が配置されている。
タレット固定側１には、電力送信機７と信号受信機８がタレット旋回部側に固定される。
タレット旋回側２の電力受信機５及び信号送信機６は、タレット固定側１の電力送信機７及び信号受信機８の位置に対向かつ近接する位置に固定され、電力及び信号を非接触で送受信する。
信号受信機８は信号増幅器１０及び図示しない異常解析装置９に接続されており、センサ４で収集して信号増幅器１０が増幅したデータを、異常解析装置９が解析する。
実施例１に対して、信号送信機６及び信号受信機８の構成を、タレット固定側１及びタレット旋回側２の双方に無線通信機１１を設置し、センサ４で収集したデータを無線で送受信することもできる。このとき、少なくとも1個以上のセンサ４にはそれぞれセンサを識別する番号が設けられており、刃具ごとのデータを識別できるようになっている。
本発明は、タレット上の少なくとも1個以上の切削工具を用いて行う切削加工における切削工具の欠けや切削工具の摩耗等を検出し、切削工具の交換時期を適正に判断する為の切削工具異常検出方法に関するものであるが、複数のチャックやシリンダをタレット式に交換する治具においても、センサの断線防止として利用することができる。
１ タレット固定側
２ タレット旋回側
３ 刃具
４ センサ
５ 電力受信機
６ 信号送信機
７ 電力送信機
８ 信号受信機
９ 異常解析装置
１０ 信号増幅器
１１ 無線通信機

Claims (4)

  1. タレット式切削工具の異常検出方法において、タレット旋回側の切削工具に固定された少なくとも1個以上のセンサと、センサに電力を供給する少なくとも1個以上の電力受信機と、センサの信号を送信する少なくとも1個以上の信号送信機と、タレット固定部に固定された電力送信機と、センサの信号を受信する信号受信機と、信号受信機で受信したデータを解析する異常解析装置より構成することを特徴とするタレット式切削工具の異常検出方法。
  2. タレット旋回側の切削工具に固定された複数のセンサの電力受信機及び信号送信機が、タレット旋回時に、タレット固定部に固定された電力送信機及び信号受信機と対向かつ近接する位置に配置することを特徴とする請求項１のタレット式切削工具の異常検出方法。
  3. センサと信号送信機の間及び、信号受信機と異常解析装置の間に信号増幅機を設けてセンサの信号を増幅することを特徴とする請求項１及び請求項２のタレット式切削工具の異常検出方法。
  4. タレット旋回側の切削工具に固定された少なくとも1個以上のセンサと、センサに電力を供給する少なくとも1個以上の電力受信機と、センサの信号を送信する無線通信機と、タレット固定部に固定された電力送信機と、センサの信号を受信する無線通信機と、無線通信機で受信したデータを解析する異常解析装置より構成することを特徴とするタレット式切削工具の異常検出方法。
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