JP2010233184A - 無線基地局、ゲートウェイ装置、並びに呼接続方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】動作不能状態に陥ること無く、呼接続処理を代替実行する。
【解決手段】フェムト基地局20を構成する障害検出部21は、コアネットワーク10との伝送障害を検出する。障害検出部21により前記伝送障害が検出された場合、呼接続部22は、コアネットワーク10に代わって、自局20に在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行う。或いは、コアネットワーク10とフェムト基地局20(及び他のフェムト基地局)の間の通信を中継するゲートウェイ装置が、コアネットワーク10との伝送障害を検出した場合、コアネットワーク10に代わって、フェムト基地局20(及び他のフェムト基地局)に在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行う。
【選択図】図1
【解決手段】フェムト基地局20を構成する障害検出部21は、コアネットワーク10との伝送障害を検出する。障害検出部21により前記伝送障害が検出された場合、呼接続部22は、コアネットワーク10に代わって、自局20に在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行う。或いは、コアネットワーク10とフェムト基地局20(及び他のフェムト基地局)の間の通信を中継するゲートウェイ装置が、コアネットワーク10との伝送障害を検出した場合、コアネットワーク10に代わって、フェムト基地局20(及び他のフェムト基地局)に在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線基地局、ゲートウェイ装置、並びに呼接続方法及びプログラムに関し、特に呼接続処理を代替実行する無線基地局、ゲートウェイ装置、並びにこれらの呼接続方法及びプログラムに関する。
近年、屋内へ設置可能な無線基地局の開発が進められている。この無線基地局により形成されるセルは、そのカバーエリアが屋外に設置される無線基地局と比較して極めて小さいことから、一般にフェムトセルと呼ばれる。そこで、以降の説明においては、フェムトセルを形成する無線基地局をフェムト基地局と呼称する。これに対して、フェムトセルより大規模なセル(一般にマクロセルと呼ばれる)を形成する無線基地局をマクロ基地局と呼称し、フェムト基地局と区別する。
また、フェムト基地局は、マクロ基地局を制御するRNC(Radio Network Controller:無線ネットワーク制御装置)と同等の機能を有し、コアネットワークに、直接又はゲートウェイ装置を介して接続される。
以下、一般的なフェムト基地局を適用する移動体通信システムの構成及び動作を、図10及び図11を参照して説明する。
図10に示す移動体通信システム1xは、コアネットワーク10と、このコアネットワーク10に接続されたフェムト基地局20xと、このフェムト基地局20xに無線接続して所望の通信を行うm台の移動局30_1〜30_m(以下、符号30で総称することがある)とで構成されている。
この移動体通信システム1xにおける呼接続処理に係る動作を、移動局30_1及び30_2が通信を行う場合を例に取って説明する。
図11に示すように、移動局30_1は、フェムト基地局20xに在圏すると(ステップS101)、フェムト基地局20xに対して位置登録要求51_1を無線送信する(ステップS102)。フェムト基地局20xは、位置登録要求51_1を、コアネットワーク10へ転送する(ステップS103)。コアネットワーク10は、位置登録要求51_1に含まれる移動局30_1の位置情報52_1を、図示を省略するVLR(Visitor Location Register)又はHLR(Home Location Register)に、移動局30_1の識別情報(IDや電話番号等)と対応付けて登録する(ステップS104)。
また同様にして、移動局30_2は、フェムト基地局20xに在圏すると(ステップS105)、フェムト基地局20xに対して位置登録要求51_2を無線送信する(ステップS106)。フェムト基地局20xは、位置登録要求51_2を、コアネットワーク10へ転送する(ステップS107)。コアネットワーク10は、位置登録要求51_2に含まれる移動局30_2の位置情報52_2を、VLR又はHLRに、移動局30_2の識別情報と対応付けて登録する(ステップS108)。
なお、以降の説明においては、位置登録要求を符号51で総称し、位置情報を符号52で総称することがある。
この後、移動局30_1から移動局30_2を着信先として指定する発信信号53が無線送出されると(ステップS109)、フェムト基地局20xは、発信信号53をコアネットワーク10へ転送する(ステップS110)。
コアネットワーク10は、発信信号53に含まれる移動局30_2の識別情報をキーとして、VLR又はHLRから位置情報52_2を読み出し、以て移動局30_2が在圏する基地局を判定する(ステップS111)。この結果、コアネットワーク10は、移動局30_2がフェムト基地局20xに在圏すると判定し、フェムト基地局20xに対して、移動局30_2への着信信号54を送信する(ステップS112)。
フェムト基地局20xは、着信信号54を移動局30_2へ無線転送する(ステップS113)。移動局30_2からの着信応答信号55を無線受信すると(ステップS114)、フェムト基地局20xは、着信応答信号55をコアネットワーク10へ転送する(ステップS115)。
着信応答信号55を受信したコアネットワーク10は、フェムト基地局20xに対して、移動局30_1への発信応答信号56を送信する(ステップS116)。フェムト基地局20xは、発信応答信号56を、移動局30_1へ無線転送する(ステップS117)。
これにより、移動局30_1−30_2同士間の呼が接続され、以降、移動局30_1及び30_2が通信状態となる。
しかしながら、上記の移動体通信システム1xには、呼接続処理に遅延が生じてしまうという問題があった。これは、発信側の移動局30_1と着信側の移動局30_2とが同一のフェムト基地局20xに在圏するにも関わらず、各種信号がコアネットワーク10を冗長に経由するためである。また、呼接続処理に限らず、通信データの伝送にも同様に遅延が生じる。
この問題に対処するフェムト基地局が、例えば特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されるフェムト基地局は、自局に在圏する移動局同士間の呼接続処理を、コアネットワークに代わって実行する。
また、例えば特許文献2には、コアネットワークを介さず、複数のフェムト基地局のいずれかに在圏する移動局同士間の呼接続処理を代替実行するゲートウェイ装置が記載されている。
しかしながら、上記の特許文献1及び2には、処理負荷が高いという課題があった。これは、フェムト基地局及びゲートウェイ装置が、フェムト基地局に在圏する移動局同士間の呼接続処理に加えて、他の無線基地局に在圏する他の移動局への発信に際しての信号転送処理、及び当該他の移動局からの着信に際しての信号転送処理を並列に実行する必要があるためである。
通常、フェムト基地局及びゲートウェイ装置の処理性能はコアネットワーク内の交換局等と比較して遥かに低い。このため、フェムト基地局及びゲートウェイ装置は、呼接続処理と信号転送処理の並列実行に因り輻輳し、最悪の場合には動作不能状態に陥る虞がある。
従って、本発明は、動作不能状態に陥ること無く、呼接続処理を代替実行することが可能な無線基地局、ゲートウェイ装置、並びにこれらの呼接続方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る無線基地局は、コアネットワークとの伝送障害を検出する障害検出部と、前記伝送障害が検出された場合、前記コアネットワークに代わって、自局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う呼接続部とを備える。
また、本発明の一態様に係るゲートウェイ装置は、コアネットワークと少なくとも1つの無線基地局の間の通信を中継する。このゲートウェイ装置は、前記コアネットワークとの伝送障害を検出する障害検出部と、前記伝送障害が検出された場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う呼接続部とを備える。
また、本発明の一態様に係る呼接続方法は、無線基地局における呼接続方法を提供する。この呼接続方法は、コアネットワークとの伝送障害を検出し、前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う。
また、本発明の他の一態様に係る呼接続方法は、コアネットワークと少なくとも1つの無線基地局の間の通信を中継するゲートウェイ装置における呼接続方法を提供する。この呼接続方法は、前記コアネットワークとの伝送障害を検出し、前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う。
また、本発明の一態様に係る呼接続プログラムは、無線基地局に、コアネットワークとの伝送障害を検出する処理と、前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う処理とを実行させる。
さらに、本発明の他の一態様に係る呼接続プログラムは、コアネットワークと少なくとも1つの無線基地局の間の通信を中継するゲートウェイ装置に、前記コアネットワークとの伝送障害を検出する処理と、前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う処理とを実行させる。
本発明では、呼接続処理を、コアネットワークとの協調動作による信号転送処理が不要である場合に限り代替実行する。このため、無線基地局及びゲートウェイ装置は、安定して動作でき、以て動作不能状態に陥ることが無い。
以下、まず本発明に係る無線基地局の実施の形態1を、図1〜図5を参照して説明する。そして、本発明に係るゲートウェイ装置の実施の形態2を、図6〜図9を参照して説明する。なお、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
[実施の形態1]
図1に示す本実施の形態に係る移動体通信システム1は、コアネットワーク10と、このコアネットワーク10に接続されたフェムト基地局20と、このフェムト基地局20に無線接続して所望の通信を行うm台の移動局30_1〜30_mとで構成されている。
図1に示す本実施の形態に係る移動体通信システム1は、コアネットワーク10と、このコアネットワーク10に接続されたフェムト基地局20と、このフェムト基地局20に無線接続して所望の通信を行うm台の移動局30_1〜30_mとで構成されている。
また、フェムト基地局20は、障害検出部21と、呼接続部22とを備える。この内、障害検出部21は、コアネットワーク10との伝送障害を検出した場合、当該伝送障害を示す信号(以下、伝送障害検出信号と呼称する)60を呼接続部22に与える。
一方、呼接続部22は、伝送障害検出信号60の受信後、コアネットワーク10に代わって、フェムト基地局20に在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行う。
すなわち、フェムト基地局20は、コアネットワーク10に対して、他の無線基地局に在圏する他の移動局への発信信号を転送する必要が無く、且つコアネットワーク10から、当該他の移動局からの着信信号が転送され得ない場合に限り、呼接続処理を代替実行する。従って、フェムト基地局20は、輻輳すること無く安定して動作できる。
以下、フェムト基地局20の具体的な構成例及び動作例を、図2〜図5を参照して詳細に説明する。
図2に示すように、フェムト基地局20内の障害検出部21は、コアネットワークI/F211と、導通確認部212とを有する。この内、コアネットワークI/F211は、コアネットワーク10に有線回線70を介して接続され、コアネットワーク10−移動局30間の信号伝送を行う。また、導通確認部212は、I/F211を介して、コアネットワーク10に対する導通コマンド(例えば、PING(Packet INternet Groper)コマンド)61を定期的に送信し、その応答としてコアネットワーク10から導通応答62を受信する。導通コマンド61の送信から一定時間が経過しても導通応答62を受信できない場合、導通確認部212は、コアネットワーク10内部又は回線70のいずれかに障害が発生していると判断し、伝送障害検出信号60を発生する。
一方、呼接続部22は、無線送受信機221と、メモリ等の記憶媒体222と、信号処理部223とを有する。この内、無線送受信機221は、移動局30との無線信号の送受信、信号処理部223から受信したベースバンド信号の無線信号への変調、及び移動局30から受信した無線信号のベースバンド信号への復調を行う。また、信号処理部223は、移動局30から位置登録要求51(図11参照)を受信した場合、この位置登録要求51に含まれる位置情報52を、移動局30の識別情報(IDや電話番号等)と対応付けて記憶媒体222へ記憶する。また、信号処理部223は、伝送障害検出信号60の後に発信信号53を受信し、且つこの発信信号53に含まれる着信先の移動局の識別情報をキーとして、記憶媒体222から位置情報52を検索できた場合、当該着信先の移動局がフェムト基地局20に在圏すると判定し、着信先の移動局と発信元の移動局との間の呼を接続する。
次に、本実施の形態における呼接続処理例を、図1に示した移動局30_1及び30_2が通信を行う場合を例に取り、図3を参照して説明する。
図3に示すように、移動局30_1は、フェムト基地局20に在圏すると(ステップS1)、フェムト基地局20に対して位置登録要求51_1を無線送信する(ステップS2)。フェムト基地局20内の信号処理部223は、無線送受信機221で受信された位置登録要求51_1を、コアネットワークI/F211を介してコアネットワーク10へ転送する(ステップS3)。コアネットワーク10は、位置登録要求51_1に含まれる移動局30_1の位置情報52_1を、VLR又はHLRに、移動局30_1の識別情報と対応付けて登録する(ステップS4)。
上記のステップS3と並行して、信号処理部223は、位置登録要求51_1から位置情報52_1を抽出し、移動局30_1の識別情報と対応付けて記憶媒体222へ記憶する(ステップS5)。
また同様にして、移動局30_2は、フェムト基地局20に在圏すると(ステップS6)、フェムト基地局20に対して位置登録要求51_2を無線送信する(ステップS7)。信号処理部223は、位置登録要求51_2をコアネットワーク10へ転送する(ステップS8)。コアネットワーク10は、位置登録要求51_2に含まれる移動局30_2の位置情報52_2を、VLR又はHLRに、移動局30_2の識別情報と対応付けて登録する(ステップS9)。
上記のステップS8と並行して、信号処理部223は、位置登録要求51_2から位置情報52_2を抽出し、移動局30_2の識別情報と対応付けて記憶媒体222へ記憶する(ステップS10)。
この後、図2に示した回線70に障害が発生した場合、コアネットワーク10からの導通応答62を受信できなくなるため、導通確認部212は、コアネットワーク10との伝送障害を検出し、以て伝送障害検出信号60を信号処理部223に与える(ステップS11)。伝送障害検出信号60を受けた信号処理部223は、以降、フェムト基地局20に在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行うべきと判断する。なお、図示を省略するが、信号処理部223は、コアネットワーク10との伝送障害が発生していない場合、図11と同様の信号転送処理を実行する。
そして、移動局30_1から移動局30_2を着信先として指定する発信信号53が無線送出されると(ステップS12)、信号処理部223は、発信信号53に含まれる移動局30_2の識別情報をキーとして記憶媒体222から位置情報52_2を検索する。この結果、位置情報52_2を検索できた場合、信号処理部223は、移動局30_2がフェムト基地局20に在圏すると判定し(ステップS13)、移動局30_2に対して着信信号54を送信する(ステップS14)。なお、図示を省略するが、位置情報52_2を検索できなかった場合、信号処理部223は、移動局30_2がフェムト基地局20に在圏しない(すなわち、移動局30_2への着信が不可能)と判定し、移動局30_1に対して、着信不可を示す発信応答信号を送信する。
そして、信号処理部223は、移動局30_2から着信応答信号55を受信すると(ステップS15)、移動局30_1に対して発信応答信号56を送信する(ステップS16)。
これにより、移動局30_1−30_2同士間の呼が接続され、以降、移動局30_1及び30_2が通信状態となる。
また、信号処理部223は、導通確認部212でコアネットワーク10との伝送障害が検出された場合、図4に示す如く動作すると好適である。
すなわち、信号処理部223は、上記のステップS11で伝送障害検出信号60を受信した際、コアネットワーク10との伝送障害の検出を示す通知(以下、伝送障害検出通知)57を、フェムト基地局20が形成するセルに報知する。この伝送障害検出通知57は、例えば、既存の報知情報中の予約領域を利用し、報知用無線チャネルを介して無線送出すれば良い。
この場合、フェムト基地局20は、移動局30を所持するユーザに対して、他の無線基地局に在圏する他の移動局への発信が不可である旨を警告でき、以て当該他の移動局への不要な発信信号の発生が抑止される。このため、フェムト基地局20の処理負荷をさらに低減することができる。
なお、上記の障害検出部21及び呼接続部22は、プログラムにより実現することもできる。より具体的には、図5に示すように、フェムト基地局20内のプロセッサ23が、図2に示したコアネットワークI/F211及び無線送受信機221を制御すると共に、記憶媒体222に格納された、導通確認部212と同等の処理を記述した障害検出処理プログラム24と、信号処理部223と同等の処理を記述した呼接続処理プログラム25とをそれぞれ実行する。また、障害検出処理プログラム24及び呼接続処理プログラム25は、既存の制御回路に組み込まれたファームウェアへのプラグインとして提供しても良い。
[実施の形態2]
図6に示す本実施の形態に係る移動体通信システム1aは、コアネットワーク10と、n台のフェムト基地局20x_1〜20x_n(以下、符号20xで総称することがある)と、フェムト基地局20x_1〜20x_nのいずれかに無線接続して所望の通信を行うm台の移動局30_1〜30_mと、コアネットワーク10とフェムト基地局20x_1〜20x_nの間の通信を中継するゲートウェイ装置40とで構成されている。なお、フェムト基地局20xは、図10に示した一般的なフェムト基地局である。また、ゲートウェイ装置40には、少なくとも1台のフェムト基地局が接続されていれば良い。
図6に示す本実施の形態に係る移動体通信システム1aは、コアネットワーク10と、n台のフェムト基地局20x_1〜20x_n(以下、符号20xで総称することがある)と、フェムト基地局20x_1〜20x_nのいずれかに無線接続して所望の通信を行うm台の移動局30_1〜30_mと、コアネットワーク10とフェムト基地局20x_1〜20x_nの間の通信を中継するゲートウェイ装置40とで構成されている。なお、フェムト基地局20xは、図10に示した一般的なフェムト基地局である。また、ゲートウェイ装置40には、少なくとも1台のフェムト基地局が接続されていれば良い。
また、ゲートウェイ装置40は、障害検出部41と、呼接続部42とを備える。この内、障害検出部41は、コアネットワーク10との伝送障害を検出した場合に、伝送障害検出信号60を呼接続部42に与える。
一方、呼接続部42は、伝送障害検出信号60の受信後、コアネットワーク10に代わって、フェムト基地局20xに在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行う。
すなわち、ゲートウェイ装置40は、コアネットワーク10に対して、他の無線基地局に在圏する他の移動局への発信信号を転送する必要が無く、且つコアネットワーク10から、当該他の移動局からの着信信号が転送され得ない場合に限り、呼接続処理を代替実行する。従って、ゲートウェイ装置40は、輻輳すること無く安定して動作できる。
以下、ゲートウェイ装置40の具体的な構成例及び動作例を、図7〜図9を参照して詳細に説明する。
図7に示すように、ゲートウェイ装置40内の障害検出部41は、図2と同様のコアネットワークI/F211及び導通確認部212を有する。また、呼接続部42は、フェムト基地局20xとのインタフェースとして機能する基地局I/F421と、図2と同様の記憶媒体222及び信号処理部223とを有する。なお、障害検出部41及び呼接続部42は、プログラムにより実現することもできる。この場合、ゲートウェイ装置40内のプロセッサ(図示せず)が、コアネットワークI/F211及び無線送受信機221を制御すると共に、記憶媒体222に格納された、図5と同様の障害検出処理プログラム24及び呼接続処理プログラム25をそれぞれ実行する。また、障害検出処理プログラム24及び呼接続処理プログラム25は、既存の制御回路に組み込まれたファームウェアへのプラグインとして提供しても良い。
次に、本実施の形態における呼接続処理例を、図6に示したフェムト基地局20x_1に在圏する移動局30_1と、フェムト基地局20x_2に在圏する移動局30_2とが通信を行う場合を例に取り、図8を参照して説明する。なお、以降の説明は、移動局30_1及び30_2が同一のフェムト基地局に在圏する場合も同様に適用される。
図8に示すように、移動局30_1は、フェムト基地局20x_1に在圏すると(ステップS21)、フェムト基地局20x_1に対して位置登録要求51_1を無線送信する(ステップS22)。フェムト基地局20x_1は、位置登録要求51_1をゲートウェイ装置40へ転送する(ステップS23)。ゲートウェイ装置40内の信号処理部223は、基地局I/F421で受信された位置登録要求51_1を、コアネットワークI/F211を介してコアネットワーク10へ転送する(ステップS24)。コアネットワーク10は、位置登録要求51_1に含まれる移動局30_1の位置情報52_1を、VLR又はHLRに、移動局30_1の識別情報と対応付けて登録する(ステップS25)。
上記のステップS24と並行して、信号処理部223は、位置登録要求51_1から位置情報52_1を抽出し、移動局30_1の識別情報と対応付けて記憶媒体222へ記憶する(ステップS26)。
また同様にして、移動局30_2は、フェムト基地局20x_2に在圏すると(ステップS27)、フェムト基地局20x_2に対して位置登録要求51_2を無線送信する(ステップS28)。フェムト基地局20x_2は、位置登録要求51_2をゲートウェイ装置40へ転送する(ステップS29)。信号処理部223は、位置登録要求51_2をコアネットワーク10へ転送する(ステップS30)。コアネットワーク10は、位置登録要求51_2に含まれる移動局30_2の位置情報52_2を、VLR又はHLRに、移動局30_2の識別情報と対応付けて登録する(ステップS31)。
上記のステップS30と並行して、信号処理部223は、位置登録要求51_2から位置情報52_2を抽出し、移動局30_2の識別情報と対応付けて記憶媒体222へ記憶する(ステップS32)。
この後、図7に示した回線70に障害が発生した場合、導通確認部212は、コアネットワーク10との伝送障害を検出し、以て伝送障害検出信号60を信号処理部223に与える(ステップS33)。伝送障害検出信号60を受けた信号処理部223は、以降、フェムト基地局20x_1〜20x_nのいずれかに在圏する移動局30_1〜30_m同士間の呼接続を行うべきと判断する。なお、図示を省略するが、信号処理部223は、コアネットワーク10との伝送障害が発生していない場合、図11と同様の信号転送処理を実行する。
そして、移動局30_1から移動局30_2を着信先として指定する発信信号53が無線送出されると(ステップS34)、フェムト基地局20x_1は、発信信号53をゲートウェイ装置40へ転送する(ステップS35)。信号処理部223は、上記の実施の形態1と同様にして、移動局30_2がフェムト基地局20x_1〜20x_nのいずれかに在圏するか否かを判定する(ステップS36)。この結果、信号処理部223は、移動局30_2がフェムト基地局20x_2に在圏すると判定し、フェムト基地局20x_2に対して、移動局30_2への着信信号54を送信する(ステップS37)。フェムト基地局20x_2は、着信信号54を移動局30_2へ無線転送する(ステップS38)。なお、図示を省略するが、移動局30_2がフェムト基地局20x_1〜20x_nのいずれにも在圏しないと判定した場合、信号処理部223は、フェムト基地局20x_1を介し、移動局30_1に対して着信不可を示す発信応答信号を送信する。
そして、信号処理部223は、移動局30_2から、フェムト基地局20x_2を介して着信応答信号55を受信すると(ステップS39及びS40)、フェムト基地局20x_1を介し、移動局30_1に対して発信応答信号56を送信する(ステップS41及びS42)。
これにより、移動局30_1−30_2同士間の呼が接続され、以降、移動局30_1及び30_2が通信状態となる。
また、信号処理部223は、導通確認部212でコアネットワーク10との伝送障害が検出された場合、図9に示す如く動作すると好適である。
すなわち、信号処理部223は、上記のステップS33で伝送障害検出信号60を受信した際、フェムト基地局20x_1〜20x_nに対して報知指示58を送信し、以て伝送障害検出通知57を報知するよう指示する(ステップS43)。この報知指示58を受けたフェムト基地局20x_1〜20x_nは、伝送障害検出通知57を報知する(ステップS44)。
この場合、ゲートウェイ装置40は、移動局30を所持するユーザに対して、他の無線基地局に在圏する他の移動局への発信が不可である旨を警告でき、以て当該他の移動局への不要な発信信号の発生が抑止される。このため、ゲートウェイ装置40の処理負荷をさらに低減することができる。
なお、上記の実施の形態によって本発明は限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づき、当業者によって種々の変更が可能なことは明らかである。
1, 1a 移動体通信システム
10 コアネットワーク
20, 20x, 20x_1〜20x_n フェムト基地局
21, 41 障害検出部
22, 42 呼接続部
23 プロセッサ
24 障害検出処理プログラム
25 呼接続処理プログラム
30, 30_1〜30_m 移動局
40 ゲートウェイ装置
51, 51_1, 51_2 位置登録要求
52, 52_1, 52_2 位置情報
53 発信信号
54 着信信号
55 着信応答信号
56 発信応答信号
57 伝送障害検出通知
58 報知指示
60 伝送障害検出信号
61 導通コマンド
62 導通応答
70 回線
211 コアネットワークI/F
212 導通確認部
221 無線送受信機
222 記憶媒体
223 信号処理部
421 基地局I/F
10 コアネットワーク
20, 20x, 20x_1〜20x_n フェムト基地局
21, 41 障害検出部
22, 42 呼接続部
23 プロセッサ
24 障害検出処理プログラム
25 呼接続処理プログラム
30, 30_1〜30_m 移動局
40 ゲートウェイ装置
51, 51_1, 51_2 位置登録要求
52, 52_1, 52_2 位置情報
53 発信信号
54 着信信号
55 着信応答信号
56 発信応答信号
57 伝送障害検出通知
58 報知指示
60 伝送障害検出信号
61 導通コマンド
62 導通応答
70 回線
211 コアネットワークI/F
212 導通確認部
221 無線送受信機
222 記憶媒体
223 信号処理部
421 基地局I/F
Claims (18)
- コアネットワークとの伝送障害を検出する障害検出部と、
前記伝送障害が検出された場合、前記コアネットワークに代わって、自局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う呼接続部と、
を備えた無線基地局。 - 請求項1において、
前記呼接続部が、前記伝送障害の検出を報知することを特徴とした無線基地局。 - 請求項1又は2において、
前記呼接続部が、着信側の移動局から位置登録を予め要求されていた場合、前記呼接続に際して前記着信側の移動局が自局に在圏すると判定することを特徴とした無線基地局。 - 請求項1〜3のいずれか一項において、
前記伝送障害が、前記コアネットワーク内部に発生する障害、又は自局と前記コアネットワークとの間に設けられた回線に発生する障害であることを特徴とした無線基地局。 - コアネットワークと少なくとも1つの無線基地局の間の通信を中継するゲートウェイ装置であって、
前記コアネットワークとの伝送障害を検出する障害検出部と、
前記伝送障害が検出された場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う呼接続部と、
を備えたゲートウェイ装置。 - 請求項5において、
前記呼接続部が、前記無線基地局に、前記伝送障害の検出を報知させることを特徴としたゲートウェイ装置。 - 請求項5又は6において、
前記呼接続部が、前記無線基地局を介して、着信側の移動局から位置登録を予め要求されていた場合、前記呼接続に際して前記着信側の移動局が前記無線基地局に在圏すると判定することを特徴としたゲートウェイ装置。 - 請求項5〜7のいずれか一項において、
前記伝送障害が、前記コアネットワーク内部に発生する障害、又は自装置と前記コアネットワークとの間に設けられた回線に発生する障害であることを特徴としたゲートウェイ装置。 - 無線基地局における呼接続方法であって、
コアネットワークとの伝送障害を検出し、
前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う呼接続方法。 - 請求項9において、
前記伝送障害の検出を報知することを特徴とした呼接続方法。 - 請求項9又は10において、
着信側の移動局から位置登録を予め要求されていた場合、前記呼接続に際して前記着信側の移動局が前記無線基地局に在圏すると判定することを特徴とした呼接続方法。 - 請求項9〜11のいずれか一項において、
前記伝送障害として、前記コアネットワーク内部に発生する障害、又は前記無線基地局と前記コアネットワークとの間に設けられた回線に発生する障害を検出することを特徴とした呼接続方法。 - コアネットワークと少なくとも1つの無線基地局の間の通信を中継するゲートウェイ装置における呼接続方法であって、
前記コアネットワークとの伝送障害を検出し、
前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う呼接続方法。 - 請求項13において、
前記無線基地局に、前記伝送障害の検出を報知させることを特徴とした呼接続方法。 - 請求項13又は14において、
前記無線基地局を介して、着信側の移動局から位置登録を予め要求されていた場合、前記呼接続に際して前記着信側の移動局が前記無線基地局に在圏すると判定することを特徴とした呼接続方法。 - 請求項13〜15のいずれか一項において、
前記伝送障害として、前記コアネットワーク内部に発生する障害、又は前記ゲートウェイ装置と前記コアネットワークとの間に設けられた回線に発生する障害を検出することを特徴とした呼接続方法。 - 無線基地局に、
コアネットワークとの伝送障害を検出する処理と、
前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う処理と、
を実行させるための呼接続プログラム。 - コアネットワークと少なくとも1つの無線基地局の間の通信を中継するゲートウェイ装置に、
前記コアネットワークとの伝送障害を検出する処理と、
前記伝送障害を検出した場合、前記コアネットワークに代わって、前記無線基地局に在圏する移動局同士間の呼接続を行う処理と、
を実行させるための呼接続プログラム。
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