JP2010232246A - 過電圧保護部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、より過電圧に対する耐性の低い電子部品の保護を可能とする放電開始電圧の低い過電圧保護部品の実現を目的としている。
【解決手段】本発明の過電圧保護部品は、基体1と、前記基体1上にギャップを隔てて形成された一対の電極である第1の放電電極2および第2の放電電極3と、前記基体1上における前記一対の電極である第1の放電電極2および第2の放電電極3のギャップ間に電気的に短絡しないように形成された導体粉4と、前記基体1上における前記一対の電極である第1の放電電極2および第2の放電電極3のギャップ間に形成され過電圧印加時に抵抗値が低下する過電圧保護体5とを備えたものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の過電圧保護部品は、基体1と、前記基体1上にギャップを隔てて形成された一対の電極である第1の放電電極2および第2の放電電極3と、前記基体1上における前記一対の電極である第1の放電電極2および第2の放電電極3のギャップ間に電気的に短絡しないように形成された導体粉4と、前記基体1上における前記一対の電極である第1の放電電極2および第2の放電電極3のギャップ間に形成され過電圧印加時に抵抗値が低下する過電圧保護体5とを備えたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は電子機器を静電気やサージ等から保護する過電圧保護部品に関するものである。
近年、電子機器の小型化、高性能化が急速に進み、それに伴い電子機器に用いられる電子部品の小型化も急速に進んでいる。しかしながら、その反面、この小型化に伴って電子機器や電子部品の静電気やサージ等の過電圧に対する耐性は低下しており、その対策として過電圧保護部品が使用されている。過電圧保護部品は、過電圧から保護したい電子部品と電気的に並列に接続させ、通常時は電気を通さないが、過電圧印加時には電気を通すことで過電圧による電流が電子部品に流れることを防止するものである。
このような過電圧保護部品の一例としては、同一平面上に2個の電極をギャップにより隔てて配置し、通常の動作時には2個の電極間は絶縁されているが、過電圧印加時には過電圧が2個の電極間を放電する機能を備えたものがある(特許文献1参照。)。
また、2個の電極のギャップ間に樹脂と金属粉からなる過電圧保護材料を備えたものも知られている(特許文献2参照。)。
また、一対の放電電極間の距離を短くせずに、蓋を導体と絶縁体の混合物で形成し、放電開始は蓋を構成する導電体を伝わって行われ、主放電は放電電極間で行われるという過電圧保護部品も知られている(特許文献3参照。)。
特開2004−14437号公報
特開2007−281112号公報
特開2001−345161号公報
近年、電子機器や電子部品の小型化により、過電圧に対する耐性は更に低下し、その電子部品にとって許容される電圧値が低下してきている。電子部品が許容する電圧値の低下に対応すべく、過電圧保護部品が電気を流し始める電圧、即ち、放電開始電圧(トリガー電圧)の低下が求められる。放電開始電圧を低下させるための一つの手段としては、2つの電極間のギャップの距離を短くすればよい。
しかし、ギャップ間距離を短くすることは、製造上の精度との兼ね合いもあり、ギャップ間距離を短くすることにより放電開始電圧を低下させる方法にも限界があった。
また、放電開始電圧を低下させるための他の手段として、上記特許文献3のような構造を採用し、一対の放電電極のギャップ間で放電を開始させるのではなく、一対の放電電極を含む空間の蓋を絶縁体と導電体の混合物で形成し、この蓋の導体間に放電を生じさせることによる方法も考えられる。しかし、この場合には、放電を開始する際の放電が生じる経路が、一対の放電電極のギャップ間ではなく、蓋を通る経路であるので、放電経路が長くなり、その分、放電開始電圧が高くなってしまい、放電開始電圧を低下させるとの要望に必ずしも応えるものではなかった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、より過電圧に対する耐性の低い電子部品の保護を可能とする放電開始電圧の低い過電圧保護部品の実現を目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
請求項1に記載の発明は、基体と、前記基体上にギャップを隔てて形成された一対の電極と、前記基体上における前記一対の電極のギャップ間に電気的に短絡しないように形成された導体粉と、前記基体上における前記一対の電極のギャップ間に形成され過電圧印加時に抵抗値が低下する過電圧保護体とを有するものである。
この構成によれば、請求項1に記載の発明は、過電圧保護体を経由した放電経路に加えてギャップ間に形成した導体粉を経由した放電経路の存在により、過電圧印加時のインピーダンスを下げることができるため、放電開始電圧を低下させることができるという作用効果を有する。
請求項2に記載の発明は、特に、前記基体と前記導体粉との間に前記導体粉を前記基体に接着するための接着層を付加したもので、この構成によれば、導体粉を確実に付着させることができるという作用効果を有する。
以上のように本発明の過電圧保護部品は、ギャップ間に形成した導体粉の存在により放電開始電流を低下させることができるので、より過電圧に対する耐性の低い電子部品や電子回路を保護することができるという効果を有するものである。
以下、本発明の請求項1〜2に記載の発明について説明する。
図1は本発明の一実施の形態における過電圧保護部品の正面断面図である。
基体1は絶縁体からなり、板状の形状を有する。基体1は絶縁性と、その表面で放電が生じても損傷がないことが求められ、耐熱、対熱衝撃に優れたアルミナ基板などを材料とすることが好ましい。
第1の放電電極2および第2の放電電極3は一対の電極を構成し、ともに基体1上に互いにギャップを隔てて形成されている。第1の放電電極2および第2の放電電極3の材質としては、導電性に優れ、耐熱性にも優れるものがよく、金属が好適である。金属の中でも、導電性を重視するならば、銅、銀、金、パラジウムあるいはこれらの合金を用い、耐熱性を重視するならばタングステンやモリブデンが好適である。
導体粉4は、基体1上の第1の放電電極2と第2の放電電極3間のギャップに形成されている。導体粉4の材質としては、耐熱性や導電性の点で金属粉が好適であり、第1の放電電極2および第2の放電電極3の材質として好適なものを用いることができる。導体粉4の材質は、第1の放電電極2および第2の放電電極3の材質と同じにしてもよく、異なるものにしてもよい。
過電圧保護体5は、導体粉4を覆い、第1の放電電極2と第2の放電電極3上の一部に重畳して形成されている。過電圧保護体5は、通常は絶縁体として機能するが、過電圧が印加された場合には、良導体として機能する。具体的には、シリコーンなどの樹脂中に表面を絶縁膜で覆った導体粉を混合させるものが挙げられる。そのような導体粉としては、アルミニウムの表面を酸化させたものを用いることができるが、これに限られるものではない。
保護層6は少なくとも過電圧保護体5を覆い、過電圧保護体5を機械的衝撃や湿度などの環境から保護する機能を有しており、ポリアミドやエポキシ樹脂を用いることが好ましい。なお、保護層6と、過電圧保護体5との間に緩衝層としての機能を有するシリコーン系樹脂等による中間層を用いてもよい。
第1の端子電極7は基体1の端面、裏面の一部および基体1の上面の第1の放電電極2の一部と重畳するように形成され、第1の放電電極2に電気的に接続している。第1の端子電極7は銅などの良導体にニッケルめっき層を形成し、さらにすずめっき層を形成した構成にすることができる。
同様に、第2の端子電極8も基体1の端面、裏面の一部および基体1の上面の第2の放電電極3の一部と重畳するように形成され、第2の放電電極3に電気的に接続している。第2の放電電極3は銅などの良導体にニッケルめっき層を形成し、さらにすずめっき層を形成した構成にすることができる。
過電圧保護部品9は以上の構成を有するものである。
以上のように構成された過電圧保護部品9の製造方法について、以下に説明をする。
図2は本発明の一実施の形態における過電圧保護部品の製造方法を示す正面断面図、図3は同平面図である。
図2(a)、図3(a)に示すように、まず基体1を準備する。
次に、図2(b)、図3(b)に示すように基体1の略中央の後述する第1の放電電極2と第2の放電電極3とのギャップ間に相当する部分に導体粉4を付着させる。具体的な製造方法としては、導体粉4とアクリルなどの樹脂のペーストとの混合物を塗布し、焼成することにより作ることができる。また、第1の放電電極2と第2の放電電極3とのギャップ間にあらかじめガラスなどの接着層となるものを形成しておき、その上に導体粉4と樹脂のペーストとの混合物を塗布し、その後に焼成する方法でもよい。この場合には、導体粉4の付着が、より確実になる。接着層となる物質としては、ガラス、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化ケイ素、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ酸化物の内の一種類を少なくとも含むものがよい。また、導体粉4を塗装などの方法で付着させてもよい。
次に、図2(c)、図3(c)に示すように基体1上に第1の放電電極2および第2の放電電極3を形成する。これらは、印刷し焼成することで形成することができるが、薄膜工法により形成してもよい。
次に、図2(d)、図3(d)に示すように、第1の放電電極2および第2の放電電極3上の一部と導体粉4上に過電圧保護体5を印刷により塗布する。過電圧保護体5は、第1の放電電極2および第2の放電電極3上には必ずしも形成されている必要はないが、第1の放電電極2と第2の放電電極3とのギャップ間には形成する必要がある。
次に、図2(e)、図3(e)に示すように、過電圧保護体5を覆い第1の放電電極2と第2の放電電極3の一部に重畳させて保護層6を形成する。保護層6は過電圧保護体5の全体を覆うように形成させるので、第1の放電電極2と第2の放電電極3の一部に重畳するように形成しているが、第1の放電電極2と第2の放電電極3の全面を覆ってしまうと第1の端子電極7および第2の端子電極8との電気的接続を行う部分がなくなってしまうので、一部のみに重畳するように形成している。
次に、図2(f)、図3(f)に示すように、基体1の端面と裏面の一部、および第1の放電電極2と電気的に接続するように第1の端子電極7を、第2の放電電極3と電気的に接続するように第2の端子電極8をそれぞれ形成する。第1の端子電極7および第2の端子電極8は銅などの良導体をペースト状にしたものを印刷して焼成した後に、その表面にニッケルめっき層を電解めっきで形成し、さらにその後にすずめっき層を電解めっきで形成する方法を採ることができる。
効率的に製造するためには、大きな基板を用い、この大きな基板に複数の第1の放電電極2、第2の放電電極3、導体粉4、過電圧保護体5および保護層6を形成しておき、これを第1の端子電極7および第2の端子電極8を形成するための側面が露出するように短冊状に分割して、その後に第1の端子電極7および第2の端子電極8の下地電極を形成し、さらにその後に個片に分割して、第1の端子電極7および第2の端子電極8の下地電極上にニッケルめっき層とすずめっき層を形成するようにしてもよい。
以上のように構成され、製造された過電圧保護部品9の動作について、以下、説明する。過電圧保護部品9は、過電圧から保護したい電子部品等と電気的に並列に接続する。従って、第1の放電電極2と第2の放電電極3のいずれか一方を印加電圧側に接続し、他方をグランド側に接続する。
通常の使用状態においては、第1の放電電極2と第2の放電電極3間の抵抗値は極めて高く、過電圧保護部品9は絶縁体として機能する。従って、通常時は、過電圧から保護したい電子部品に電流が流れる。一方、過電圧が印加された場合には、第1の放電電極2と第2の放電電極3のギャップ間に付着された導体粉4間を放電することにより、放電が開始される。この放電が開始されることにより、過電圧保護体5内にも電気が流れ、過電圧保護部品9は導体としての機能を発揮し、これにより、過電圧による電流が、保護したい電子部品を流れずに過電圧保護部品9を通過してグランドに流れるので、電子部品を保護することができる。
ここで、一般に、放電は、電圧が高いと生じ易く、電圧が低いと生じ難いものであるが、この放電が生じる最小の電圧値である放電開始電圧は、放電が生じる2つの電極間の距離に関係しており、電極間距離が短いと放電し易く、長いと放電し難いものである。
本発明の過電圧保護部品9は、第1の放電電極2と第2の放電電極3とのギャップ間に導体粉4を付着しており、この導体粉4の存在により放電が生じ易くなる。この点について説明すると、導体粉4が付着された部分は平滑ではなく、凹凸があり、その部分に過電圧保護体5が入り込む構成になるので、この部分においては、導体粉4が存在する分、導体粉4が存在しない過電圧保護体5のみで構成されている部分より放電が開始し易くなる。このため、まず、導体粉4が存在せず過電圧保護体5のみで構成された場合よりも低い電圧で、導体粉4を経由して第1の放電電極2の先端部と第2の放電電極3の先端部との間で放電が開始される。一度、放電が開始されると、過電圧保護体5を経由して、第1の放電電極2の先端部と第2の放電電極3の先端部との間での放電が行われる。放電開始時の放電と主放電の放電とは、ともに、第1の放電電極2の先端部と第2の放電電極3の先端部との間での放電であるので、放電開始の状態から主放電へと円滑に移行できる。
以上のように、本発明の過電圧保護部品9は、過電圧による大電流が流れても、過電圧保護部品9内を電気が通過することができ、電子部品をより低い過電圧から保護することが可能となる。
なお、導体粉4の平均粒径としては、0.1〜10μm程度が好ましい。
さらに、導体粉4を印刷法で形成する際の、導体粉4と樹脂ペーストとの成分比は、第1の放電電極2と第2の放電電極3間に付着された導体粉4間の距離に影響するものであり、放電開始電圧に関わってくるものであるが、想定する放電開始電圧に応じて、適宜決定すればよい。導体粉4の付着を塗装等の方法で行う際にも同様であり、電子機器に用いられる電子部品に有用である。
本発明にかかる過電圧保護部品およびその製造方法は、放電開始電圧を低下させることができるので、より過電圧に弱い電子部品等の保護を行うことができるという優れた効果を奏するものである。
1 基体
2 第1の放電電極(一対の電極)
3 第2の放電電極(一対の電極)
4 導体粉
5 過電圧保護体
6 保護層
7 第1の端子電極
8 第2の端子電極
9 過電圧保護部品
2 第1の放電電極(一対の電極)
3 第2の放電電極(一対の電極)
4 導体粉
5 過電圧保護体
6 保護層
7 第1の端子電極
8 第2の端子電極
9 過電圧保護部品
Claims (2)
- 基体と、
前記基体上にギャップを隔てて形成された一対の電極と、
前記基体上における前記一対の電極のギャップ間に通常時には電気的に短絡しないように形成された導体粉と、
前記基体上における前記一対の電極のギャップ間に形成され過電圧印加時に抵抗値が低下する過電圧保護体と、
を備えた過電圧保護部品。 - 前記基体と前記導体粉との間に前記導体粉を前記基体に接着するための接着層を付加した請求項1記載の過電圧保護部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009075545A JP2010232246A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 過電圧保護部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009075545A JP2010232246A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 過電圧保護部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010232246A true JP2010232246A (ja) | 2010-10-14 |
Family
ID=43047837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009075545A Pending JP2010232246A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 過電圧保護部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010232246A (ja) |
-
2009
- 2009-03-26 JP JP2009075545A patent/JP2010232246A/ja active Pending
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