JP2010227031A - 糸状菌連続培養によるタンパク質の製造方法およびその装置 - Google Patents

糸状菌連続培養によるタンパク質の製造方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、糸状菌の連続培養によりタンパク質を製造することを課題とする。
【解決手段】
糸状菌の培養液を合成高分子不織布で濾過し、濾液から生産物であるタンパク質を回収するとともに未濾過液を前記の培養液に保持または還流し、かつ、その糸状菌の培養原料を前記の培養液に追加する糸状菌連続培養による、タンパク質の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、糸状菌の連続培養によりタンパク質を製造する方法に関する。
糸状菌は、高いタンパク質生産能力を有し、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなど分泌性タンパク質を培養液中に産生する微生物である。一般に糸状菌の培養液には、こうした複数種のタンパク質が含まれており、その中から目的の性質を有するプロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼなどのタンパク質成分を回収し、工業的に利用されている。
糸状菌がその培養液中に産生するタンパク質の具体例のひとつとしてセルラーゼ混合物があげられる。糸状菌は培養液中に分解機構の異なる複数種からなるセルラーゼ混合物を産生しており、こうした分解機構の異なるセルラーゼによる協同作用により効率的なセルロース分解を可能としている。特にトリコデルマ属菌は、セルラーゼを生産する糸状菌の中でも、高いセルロース分解活性を有するセルラーゼ混合物を、大量に産生する糸状菌の1種である。
糸状菌を培養することによるタンパク質の製造方法としては、大きく(1)回分培養法(Batch培養法)および流加培養法(Fed−Batch培養法)と、(2)連続培養法とに分類することができる。
上記(1)のバッチ培養法および流加培養法は、設備的には簡素であり短時間で培養が終了し、雑菌汚染による被害が少ないという利点がある。また流加培養では、糸状菌生育あるいはセルラーゼ高生産に必要な栄養源を随時添加することが可能であり、回分培養に比べセルラーゼが高生産できることが知られている(非特許文献1)。しかしながら、一般的に、微生物のバッチ培養あるいは流加培養では、時間経過と共に培養液中の生育阻害物等の蓄積により、微生物の生理活性が低下してくる。また、回分培養における効率的なタンパク質の生産を行うには、グルコース濃度、窒素濃度、セルラーゼ誘導物質添加量など培養液の初期設定を慎重に行う必要がある。
上記(2)の連続培養法は、流加培養に比べさらに、セルラーゼを高生産できることが報告されている(非特許文献2)。その理由として、流加培養と同様に必要な栄養源を随時添加できることに加え、同時に培養液中からセルラーゼ生産に阻害的な因子を連続的に除去できることが挙げられる。セルラーゼ高生産に阻害的な因子としては、培養液に生産される有機酸などの生育阻害物質、あるいはセルラーゼ生産を抑制する培養液中の過剰量のグルコース、あるいは窒素源、ペプチダーゼなどのセルラーゼ分解酵素などが挙げられる。
糸状菌の連続培養によるタンパク質の生産を行うためには、培養槽から連続的に培養液を引き抜く必要がある。糸状菌は、液体培養下では塊状となりやすく、従来技術では、菌体と培養液の分離には特別の装置は設置せずに、培養槽内の連結管を通して培地の引き抜き、あるいは、糸状菌の分離に際して金属フィルター・メッシュを使用した培養装置により連続培養を行っていた(非特許文献3)。しかしながら、分離膜を使用しない、あるいは荒い金属フィルターを使用した糸状菌の連続培養の方法では、糸状菌の細かな菌糸、あるいは胞子、分生子なども培養液と同時に回収されるため、培養槽内に菌体を十分に濃縮できず、連続培養における生産性が低下するといった課題があった。
上記課題を解決する手段として、微生物とその培養液の分離に、微細孔を表面に有する分離膜を使用する方法がある。例えば、大腸菌の連続培養において、細孔径0.2μmのセラミックフィルターを使用して大腸菌を阻止しながら培養する方法(非特許文献4)、あるいはプロテウス属細菌の連続培養によるL−カルニチンの製造において、細孔径0.1μmのポリフッ化ビニルデン(PVDF)膜または0.1μmのポリスルホン中空糸膜を使用して細菌を阻止しながら培養する方法(非特許文献5)が知られている。また糸状菌に関しては、細孔径0.4μmのポリエチレン中空糸膜を使用し、カワラタケを阻止しながら連続培養し染料の分解を行った例(非特許文献6)、また一方で細孔径0.1μmのPVDF膜を使用し、タンパク質を分泌生産する能力を有する微生物(糸状菌を含む)を連続培養し、生産物であるタンパク質を効率的に分離回収するタンパク質の製造方法(特許文献1)が知られている。
上述した分離膜、特に膜表面の微細孔を有する膜によるふるい型濾過においては、濾過精度が高く、その細孔径以上の微生物や目的物を効率的に阻止できるという利点を有している。しかしながら、特に糸状菌の連続培養においては、分離膜の微細孔に糸状菌の菌糸あるいはタンパク質成分が付着し、実際に機能する微細孔が培養期間に伴って小さくなっていき、結果として目詰まりするという課題があった。特にPVDFは、タンパク質の吸着性が極めて高い高分子素材であるため、糸状菌が産生したタンパク質が吸着するため、膜の目詰まりの要因となりやすいといった課題があった。また、一般的なタンパク質あるいは酵素は、単量体でその機能が解析されているが、これらの多くは2量体、多量体、複合体、など種々の形態で存在し生体機能を発現している。一方でタンパク質あるいは酵素は、高分子化合物であるため、高濃度で存在すると凝集体を形成する。すなわち糸状菌連続培養によるタンパク質の製造において、細孔径0.1μm程度の分離膜とは、タンパク質1分子を見た場合、十分濾液として回収できる細孔径ではあるが、培養期間中の微細孔の目詰まり、あるいは培養液中にあるタンパク質の形態如何によっては、その濾液として生産物であるタンパク質を十分回収できないという課題があった。
特開2009−39074号公報
Mcleanら,The Can.J.Chem.Eng.、64、588−597.1986 Esterbauerら、Bioresour.Tehcnol.36.51−65、1991 Hendyら,Enzyme Microb.Technol.,73−77,1984 Liら、J.Membr.Sci.,110,203−210,1996 Canovasら、J.Membr.Sci.,214,101−111,2003 Haiら、J.Membr.Sci.,325,395−403,2008
本発明は、糸状菌を連続培養し、培養液中に糸状菌が産生したタンパク質を、長期間・安定して製造することが可能な糸状菌連続培養によるタンパク質の製造方法を提供することを目的とする。
糸状菌連続培養において、培養中の糸状菌と、培養液含まれるタンパク質を分離する濾材として、合成高分子不織布を使用することで長期間目詰まりすることなく、また培養液に産生されたタンパク質を損失なく効率的に回収可能であるということを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の(1)〜(6)で構成される。
(1)糸状菌の培養液を合成高分子不織布で濾過し、濾液から生産物であるタンパク質を回収するとともに未濾過液を該培養液に保持または還流し、かつ、糸状菌の培養原料を該培養液に追加する、糸状菌連続培養によるタンパク質の製造方法。
(2)通気量が1〜300cc/cm/secの合成高分子不織布を用いて濾過処理することを特徴とする、(1)に記載のタンパク質の製造方法。
(3)タンパク質がセルラーゼ混合物であることを特徴とする、(1)または(2)に記載のタンパク質の製造方法。
(4)糸状菌がトリコデルマ属(Genus Tricoderma)であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載のタンパク質の製造方法。
(5)糸状菌連続培養が通気エアリフト混合である、(1)〜(4)のいずれかに記載のタンパク質の製造方法。
(6)糸状菌を培養する培養槽、合成高分子不織布を備えてなる分離膜ユニット、タンパク質を回収する回収槽、培養原料を供給する原料槽および通気エアリフト混合のための下部通気口を含む、糸状菌連続培養によるタンパク質製造装置。
本発明によれば、合成高分子不織布により糸状菌体を培養槽内に濃縮しながら、長期間安定な連続培養が可能となる。また糸状菌の培養液中に産生したタンパク質を損失なく培養液より分離回収することが可能である。
図1は、本発明で用いられる糸状菌連続培養によるタンパク質の製造装置の一つの実施の形態を説明するための概略側面図である。 図2は、本発明で用いられる分離膜エレメントの一つの実施の形態を説明するための概略斜視図である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明は、糸状菌の培養液を合成高分子不織布で濾過し、濾液から生産物であるタンパク質を回収するとともに未濾過液を該培養液に保持または還流し、かつ、糸状菌の培養原料を該培養液に追加する糸状菌連続培養によるタンパク質の製造方法である。
本発明で使用する糸状菌とは、鞭毛菌類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌のすべてを含み、好ましくは菌体が糸状を呈し、分生子と呼ばれる無性胞子を形成して増殖する糸状菌である。また該糸状菌に対し、突然変異処理、または遺伝子組換えなどの操作により生物機能を改変または向上させた糸状菌を使用することもできる。
本発明で使用する糸状菌の具体例としては、モナスカス属(Genus Monascus)、ペニシリウム属(Genus Penicillium)、ペリコニア属(Genus Periconia)、ニグロスポラ属(Genus Nigrospora)、セファロスポリウム属(Genus Cephalosporium)、アクレモニウム属(Genus Acremonium)、ムコール属(Genus Mucor)、リゾプス属(Genus Rhizopus)、フザリウム属(Genus Fusarium)、エメリセラ属(Genus Emericella) トリコデルマ属(Genus Trichoderma)、アスペルギルス属(Genus Aspergillus)、クラビセプス属(Genus Claviceps)、フミコラ属(Genus Humicola)、カワラタケ属(Genus Trametes)、オオウズラタケ属(Genus Fomitopusis)、ファネロカエテ属(Genus Phanerochaete)に属する糸状菌を例示することができ、好ましくはトリコデルマ属、アスペルギルス属、アクレモニウム属、カワラタケ属またはファネロカエテ属に属する糸状菌であり、より好ましくはトリコデルマ属に属する糸状菌である。
上記好ましい糸状菌の具体例として、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・アクレタス(Aspergillus aculeatus)、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium sp.)、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、カワラタケ(Trametes versicolor)、ファネロカエテ・ソルディダ(Phanerochaete sordida)、ファネロカエテ・クリソスポディウム(Phanerochaete chrysospodium)などを例示することができる。
さらにトリコデルマ・リーセイにおいては、トリコデルマ・リーセイQM9414(Trichoderma reesei QM9414)、トリコデルマ・リーセイQM9123(Trichoderma reeseiQM9123)、トリコデルマ・リーセイRutC−30(Trichoderma reeseiRut C−30)、トリコデルマ・リーセイCL−847(Trichoderma reeseiCL−847)、トリコデルマ・リーセイMCG77(Trichoderma reesei MCG77)、トリコデルマ・リーセイMCG80(Trichoderma reeseiMCG80)、トリコデルマ・リーセイPC−3−7(Trichoderma reeseiPC−3−7)、トリコデルマ・ビリデQM9123(Trichoderma viride9123)などを好ましく使用することができる。
本発明で使用される糸状菌は培養液中にタンパク質、中でもプロテアーゼ、リパーゼ、セロビオハイドラーゼ、エキソグルカナーゼ、エンドグルカナーゼ、β−グルコシダーゼ、キシラナーゼ、マンナーゼ、ガラクターゼ、アミラーゼ(例えばα−アミラーゼ)、グルコアミラーゼ、ペルオキシダーゼ(例えばリグニンペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ)、ラッカーゼなどの酵素を産生する。また、糸状菌は培養液中において複数種のタンパク質を産生するため本発明により製造されるタンパク質は、複数種のタンパク質成分を含んでいることが好ましい。その成分の組成、および混合比率に関しては特に限定されるものではない。
また、本発明により製造されるタンパク質には、糸状菌が本来分泌生産しない異種のタンパク質成分を含んでいてもよい。すなわち、糸状菌に対して、異種タンパク質をコードする遺伝子を挿入することで組換え糸状菌を作製し、この組換え糸状菌を培養することで異種タンパク質を含むタンパク質を得ることができる。更に、分泌生産効率を向上させるために、所望のタンパク質をコードする遺伝子を修飾することも可能である。具体的に修飾とは、分泌シグナルペプチドが所望のタンパク質に機能的に付加されるように遺伝子を修飾することである。分泌シグナルペプチドは、所望のタンパク質のアミノ末端に付加されることが望ましい。分泌シグナルペプチドが付加されることにより、分泌生産能力を向上させることができる。また、本発明においては、本発明で用いられる糸状菌のセルラーゼ分泌生産能力が高くなるような分泌シグナルペプチドを付加することが望ましい。また、本発明で使用される糸状菌細胞内で高発現するプロモーターの支配下に所望のセルラーゼをコードする遺伝子を連結することにより、タンパク質の生産性能を向上させることも可能である。
本発明により製造されるタンパク質の成分の組成、および混合比率に関しては特に限定されるものではない。また、タンパク質の濃度も特に限定されないが、通常、0.0001〜100mg/mLの範囲にある。
本発明により製造されるタンパク質は、さらに公知の方法に従って、特定のタンパク質成分の単離、あるいはタンパク質の濃度を高める、などの操作を行うことが可能である。例えば、タンパク質に含まれる特定のタンパク質成分を単離し、精製したい場合、硫酸アンモニウム等を用いた塩析、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、などにより単離または精製することができる。また、タンパク質の濃度を高める方法として、限外濾過、凍結乾燥などの操作によってタンパク質の濃度を濃縮することができる。
本発明により好ましく製造されるタンパク質として、セルラーゼ混合物がある。一般にセルラーゼとは、糖ポリマーであるセルロースあるいはヘミセルロースの加水分解を触媒する酵素であり、セルラーゼ混合物とは、具体的には、セルラーゼを主成分とし、その他セルロースまたはヘミセルロースを分解するのに有用な酵素を副成分として含む混合物である。
セルラーゼ混合物の主成分であるセルラーゼとしては、エンド型セルラーゼまたはエキソ型セルラーゼが例示される。エンド型セルラーゼとは、別名エキソグルカナーゼとも呼ばれ、主にセルロース分子鎖の中央部からの加水分解を触媒する酵素である。エキソ型セルラーゼとは、別名セロビオハイドラーゼとも呼ばれ、セルロース分子鎖の還元末端あるいは非還元末端からの加水分解を触媒する酵素である。
セルラーゼ混合物の副成分としては、主成分であるセルラーゼの酵素活性を阻害しないものであれば特に制限はないが、糸状菌が分泌するセルラーゼ以外の酵素であって、セルロース、あるいはセルロース系バイオマスの加水分解において、補助的に作用する酵素であることが好ましい。こうした副成分の具体例としては、β−グルコシダーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、マンナーゼ、ガラクターゼ、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、ペプチダーゼ、プロテアーゼなどが挙げられるが、β−グルコシダーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、マンナーゼ、ガラクターゼ、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、ペルオキシダーゼおよびラッカーゼからなる群から選択される1種または複数種であることが好ましい。
β−グルコシダーゼはセルロース分解によって生成したセロビオース(2糖)に対し特異性を有し、セロビオースのグルコースへの加水分解を触媒する酵素である。
ヘミセルラーゼは、キシラン、アラビナン、マンナン、ガラクタン、といったヘミセルロースの加水分解を触媒する酵素である。該酵素を含むセルラーゼ混合物は、特にセルロース系バイオマスの加水分解時において、セルロースと複合体を形成しているヘミセルロース成分の分解も同時に行うことが可能であるため、セルロース系バイオマス中のセルロース成分の加水分解効率を高めることができる。こうしたヘミセルラーゼとして、具体的に、キシラナーゼあるいはマンナナーゼといった酵素が例示できる。キシラナーゼは、ヘミセルロース成分であるキシラン(キシロースがβ−1,4結合した糖ポリマー)のキシロースへの加水分解を触媒する酵素である。マンナナーゼは、ヘミセルロース成分であるマンナン(マンノースを含む糖ポリマー)の加水分解を触媒する酵素である。
ペルオキシダーゼ(好ましくはマンガンペルオキシダーゼもしくはリグニンペルオキシダーゼ)またはラッカーゼは、糸状菌として、担子菌、白色腐朽担子菌、褐色腐朽担子菌を使用した際に多く含まれるが、該酵素を含むセルラーゼ混合物は、特にセルロース系バイオマスの加水分解時において、セルロースと複合体を形成しているリグニン成分の分解も同時に行うことが可能であるため、セルロース系バイオマス中のセルロース成分の加水分解効率を高めることができる。こうした培養濾液中に含まれるセルラーゼ以外の酵素は、セルラーゼ使用用途によって、除去する必要性がある場合は、公知の方法に従って除去すればよい。
上記の通り本発明によりセルラーゼ混合物を製造する場合、糸状菌はセルラーゼの分泌生産能力の高い糸状菌であることが好ましく、このような糸状菌しては、トリコデルマ属、アスペルギルス属、スポロトリクム属、アクレモニウム属、カワラタケ属、ファネロカエテ属などが好ましく使用できる。こうした糸状菌は、自然環境から単離されたものでもよく、突然変異によってセルラーゼ生産性、あるいはセルラーゼ活性が強化されたものであってもよい。また、本発明で使用される糸状菌は、セルラーゼ混合物のセルロース分解活性を高めるために、所望の異種または同種のセルラーゼをコードする遺伝子を1種または複数種導入した糸状菌も、本発明で使用される糸状菌に含まれる。
本発明によって製造されたセルラーゼ混合物は、これを使用することで、セルロース系バイオマスの加水分解反応に使用することが可能であり、公知文献に準じて行うことが可能である。例えば、セルロース系バイオマスを、酸処理、濃硫酸処理、希硫酸処理、蒸気爆砕処理、熱水処理、亜臨界水処理、アルカリ処理、アンモニア処理、アンモニア爆砕処理などを行うことで得たセルロース成分に対し、本発明の製造方法で得られたセルラーゼを添加し、40〜70℃の温度で1〜7日保温することで、セルロースの加水分解が可能であり、加水分解液として、セルロース由来糖液を製造することが可能である。
本発明では糸状菌を培養し、糸状菌の培養液を合成高分子不織布で濾過することで、糸状菌培養液に含まれる糸状菌菌体を合成高分子不織布で阻止しながら、培養液のみを透過させ濾過分離することを特徴としている。
本発明の糸状菌の培養液には、本発明の製造方法の目的物であるタンパク質、好ましくはセルラーゼ混合物に加え、糸状菌の菌体(または菌糸)および胞子(または分生子)、およびその生育に必要な、炭素源、窒素源、無機塩、誘導物質、界面活性剤、消泡剤、pH調製剤などから選ばれる成分を含んでなる培地、から構成されるが、こうした糸状菌の培養液を合成高分子不織布で濾過し、その濾液から生産物であるタンパク質を回収する。一方で、糸状菌の菌体または菌糸、あるいは一部の胞子(分生子)は、合成高分子不織布によって培養液中に阻止されるため、培養槽内の糸状菌濃度を維持、または高めることが可能である。
こうした培養液中の糸状菌の濃度は、効率よい生産性を得る上で、培養液の環境が糸状菌の増殖にとって不適切となって死滅する比率が高くならない範囲で、高い状態で維持することが好ましい。また、連続培養装置の運転上の不具合や生産効率の低下を招かなければ、糸状菌の濃度の上限値は特に限定されない。
不織布とは、繊維を織らずにシート状に成形した布状のものを指し、合成高分子不織布とは、不織布を構成する繊維として、合成高分子を使用した不織布を指す。合成高分子不織布を構成する繊維の原料としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成高分子が用いられる。なお、本発明で使用する合成高分子不織布は、糸状菌培養液を濾過する目的で使用するため、表面に付着した糸状菌を洗浄する際に蒸気滅菌可能な素材であることが好ましく、ポリエステルまたはポリプロピレンであることが好ましい。ポリプロピレンとは、プロピレンを重合したポリマーである。ポリエステルとは、多価カルボン酸とポリアルコールとの共重合体であり、使用する多価カルボン酸とポリアルコールの構造により、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、またはこれらの共重合体などを例示することができる。
本発明で使用される合成高分子不織布を構成する繊維の平均繊維径は、2〜30μmであることが好ましく、7〜25μmであることがより好ましい。平均繊維径が2μmより小さいと、不織布が過度に緻密化し通気量の低下に繋がることや、不織布製造時の紡糸性が悪化し糸切れ等のトラブルに繋がることがある。一方、平均繊維径が30μmより大きいと得られる不織布に目付斑が発生し密度斑や剛性斑が生じやすくなり、さらには表面平滑性が劣る傾向にある。ここで、平均繊維径は後記参考例(1)に記載の方法で測定したものをいう。
本発明で使用される合成高分子不織布を構成する繊維には、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤や艶消し剤、滑剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤、親水剤などの薬剤を添加してもよい。特に本発明の目的とする主な用途である糸状菌の分離膜として用いた際、糸状菌の生育に阻害がなく、生産物であるタンパク質に悪影響がないものであれば限定されない。また薬剤として場合によっては、連続培養時における合成高分子不織布に対する糸状菌の付着を抑制する効果のある薬剤を添加してもよい。
本発明で使用される合成高分子不織布を構成する繊維は、単成分の樹脂からなるものであっても良いし、2種以上の樹脂からなる複合繊維であっても良い。複合繊維としては、例えば同心芯鞘繊維、偏心芯鞘繊維、海島繊維、分割繊維等が挙げられ、単成分繊維、複合繊維のいずれに関わらずその形状としては、例えば円形断面、扁平断面、多角形断面、多葉断面、中空断面等が挙げられる。
本発明の合成高分子不織布は、通気量が1〜300cc/cm/secであることが好ましく、2〜260cc/cm/secであることが好ましい。通気量が1cc/cm/secより小さいと、連続培養時における培養液の連続的な濾過が困難となる可能性がある。一方、通気量が300cc/cm/secより大きいと不織布の緻密さが失われ、長期連続培養における膜の破れなどに繋がる可能性がある。なお、不織布の通気量は、例えば後記参考例(3)に記載の方法などにより測定したものをいう。
本発明で使用される合成高分子不織布の製法については、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法、ニードルパンチ法、水流交絡法、エアレイド法、サーマルボンド法、レジンボンド法、湿式法等、限定されるものではないが、長繊維フィラメントから構成されるため、本発明において濾材として使用した際に繊維が脱落し濾液中に混入することがなく、また得られる不織布の強力および剛性、さらには製造コストにも優れることからスパンボンド法であることが好ましい。
スパンボンド法とは、溶融したポリマーをノズルから押し出し、これを高速吸引ガスにより吸引延伸した後、移動コンベア上に繊維を捕集してウェブとし、さらに連続的に熱接着、絡合等を施すことにより一体化してシートとなす不織布の製法である。本発明において濾材として使用する際に十分な不織布の強力を得るという観点から、構成する繊維をより高度に配向結晶化させるため、紡糸速度は2000m/分以上であることが好ましく、3000m/分以上であることがより好ましく、4000m/分以上であることがさらに好ましい。
さらに、本発明の合成高分子不織布として好適に用いられる不織布を得るために通気量等の特性をコントロールするには、熱接着によるシート一体化が好ましい。熱接着の方法としては、1対の凹凸を有するロールや、凹凸を有するロールとフラットロールによる熱接着等による部分的熱接着や、1対のフラットロールによる全面熱接着等の方法が挙げられる。また、より精密に不織布の特性をコントロールするために、部分的熱接着の後に全面熱接着を施したり、全面熱接着の後に部分的熱接着を施したり、全面熱接着の後にさらに全面熱接着を施す等の、2段階熱接着方法も好ましく用いることができる。2段階熱接着の場合は、1段階目と2段階目の熱接着を連続して行っても良いし、1段階目の熱接着を施した後に不織布を一旦巻取り、あらためて2段階目の熱接着を行っても良い。
該ロールの温度としては、不織布を構成する繊維の融点より120〜20℃ 低いことが好ましく、100〜30℃ 低いことがより好ましい。また2種以上の融点の異なる樹脂からなる複合繊維の場合は、繊維の表面に存在する最も融点の低い樹脂の融点より120〜20℃ 低いことが好ましく、100〜30℃ 低いことがより好ましい。一方、該ロールの線圧としては、20kg/cm以上であることが好ましく、50kg/cm以上であることがより好ましい。
また、2段階熱接着の1段階目に全面熱接着を適用する際は、2段階目の熱接着での不織布の特性のコントロールがより容易となることから、1段階目の全面熱接着は2段階目の熱接着よりも低温および/または低線圧で熱接着することが好ましい。
本発明では、合成高分子不織布を設置する分離膜エレメントを使用する。該分離膜エレメントを構成する部材は、高圧蒸気滅菌操作に耐性の部材であることが好ましい。連続培養装置内が滅菌可能であれば、連続培養時に好ましくない糸状菌による汚染の危険を回避することができ、より安定した連続培養が可能となる。分離膜エレメントを構成する部材は、高圧蒸気滅菌操作の条件である、121℃で15分間に耐性であることが好ましい。分離膜エレメント部材には、例えば、ステンレスやアルミニウムなどの金属、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、PVDF、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂およびポリサルホン系樹脂等の樹脂を好ましく選定することができる。
分離膜エレメントは、後述の通り図2で示されるものが好ましく使用される。また、分離膜エレメントは培養槽内に設置しても培養槽外に設置してもよいが、図1の2のように培養槽内に設置する方が培養装置全体を簡素化することができるため好ましい。
本発明における、糸状菌の培養原料としては、糸状菌の生育およびタンパク質の産生に必要な炭素源、窒素源、無機塩、金属塩、ビタミン、などの成分を含んでいれば限定されるものではない。また必要であれば消泡剤、界面活性剤などを含んでいてもよい。特に消泡剤に関しては、液面センサーおよび制御装置を設けておき、液面に発生した泡を感知して、消泡剤を添加するようにしてもよい。
また、本発明によりセルラーゼ混合物を製造する場合、培養原料としてセルラーゼ誘導物質を含んでいることが好ましい。セルラーゼ誘導物質としては、セルロース(固体)、オリゴ糖、ソホロース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラミナリビオース、ラクトース、ソルボースなどを例示することができる。
糸状菌培養液のpH調整のために、培養液中に中和液を添加してもよい。中和液としては、酸性溶液またはアルカリ性溶液であれば限定されない。また、酸性溶液およびアルカリ性溶液の中和液を2種使用して、培養液のpHを調製してもよい。また中和液として使用するアルカリ性溶液として、アンモニア水溶液を使用すれば、窒素源として、中和に使用したアンモニアが使用されるため好ましい。
本発明における、糸状菌培養液の攪拌方法は、攪拌翼を使用した攪拌混合、あるいは下面通気によるエアリフト混合が挙げられるが、通気エアリフト混合が好ましい。糸状菌は、激しい攪拌混合を行うと菌糸の切断が引き起こされ、タンパク質の生産性が低下する場合があることが知られているが、通気エアリフト混合であると、攪拌剪断力が少なく、結果として糸状菌のタンパク質の生産性も向上する。
本発明で用いられる連続培養装置のうち、分離膜エレメントが、培養槽の内部に設置された代表的な一例を図1の概要図に示す。図1は、本発明の糸状菌の連続培養によるタンパク質の製造の一つの実施の形態を説明するための概略側面図である。
図1において、連続培養装置は、糸状菌を培養する培養槽1と、その内部に分離膜エレメント2と、培養原料槽11、回収槽14、で基本的に構成されている。ここで、分離膜エレメント2には、合成高分子不織布が組み込まれている。なお本発明では、糸状菌を培養槽1に維持したままで、培養槽1からの培養液を濾過することが可能であることから、糸状菌を連続的に培養し、十分な増殖を確保した後に培養原料の成分を変更し、目的とするタンパク質を効率よく製造することが可能である。一例として、Enz.Microb.Technol.739−743、9、1987年(Turkerら)に開示されているように、炭素源として、グルコース含む培地で糸状菌の増殖を数日間行い、その後セルラーゼ混合物の製造のための培地としてグルコースを含まない培養原料液を還流しセルラーゼ混合物を生産することが可能である。
図1において、培養原料供給ポンプ12によって培養原料槽11から培養原料を培養槽1に投入する。図1において、下部通気口により気体を通気することにより、培養槽内の糸状菌培養液を攪拌するとともに、糸状菌生育に必要な酸素を供給することができる。培養槽1には、円筒形の整流板3を配置しておくことで、培養槽内で糸状菌培養液の対流を一定方向に制御することができる。また必要に応じて、下部通気口に連結するにマスフローコントローラー6によって、供給する気体の酸素分圧を高めることできる。また、培養液中のDOセンサー・制御装置7を使用して、培養液中の溶存酸素濃度を測定しておき、この測定値をマスフローコントローラー6に信号として送ることで、酸素分圧の制御を自動で行うことができる。また、必要に応じて、pHセンサー・制御装置8および中和液供給ポンプ9によって、中和液10を培養槽1に添加することで、培養液のpHを調整することができる。また必要に応じて、温度調節器4によって培養液の温度を調節することができる。タンパク質を含む培養液は分離膜エレメント2によって糸状菌とタンパク質を含む培養液に濾過・分離され、タンパク質は濾液ポンプ13によって回収槽14に回収される。
分離膜エレメントは、図2に示すように、剛性を有する支持板15の片面に、流路材17と合成高分子不織布18をこの順序で配し構成されている。支持板15は、凹部16を有している。合成高分子不織布18は、糸状菌培養液を濾過する。流路材17は、合成高分子不織布18で濾過された濾液を効率よく支持板19に流すためのものである。支持板15に流れた濾液は、支持板15の凹部16を通り、排出手段である集水パイプ19を介して回収槽に取り出される。
本発明によれば、従来のバッチ式の培養と比較して、高い体積生産速度が得られ、極めて効率のよいタンパク質の製造が可能となる。ここで、連続培養におけるタンパク質の生産速度は、次の(式3)で計算される。
タンパク質生産速度(g/L/day)=抜き取り液中のタンパク質の濃度(g/L)×培養液抜き取り速度(L/day)÷装置の運転液量(L)・・・(式3)。
また、バッチ式培養によるタンパク質混の生産速度は、培養液中のタンパク質の濃度(g/L)を、培養期間(day)とその時点の培養液量(L)で除して求められる。
さらに本発明により製造されるタンパク質がセルラーゼ混合物である場合、その培養液中のセルラーゼ量(FPU)は、次の(式4)にて計算される。
FPU(1分間に1マイクロモルのグルコースを生成する酵素量)=0.37/2.0mgのグルコースを生成するのに必要な酵素濃度(units/ml)・・・(式4)。
以下、本発明の糸状菌の連続培養によるタンパク質の製造方法をさらに詳細に説明するために、図1および図2の概略図に示す装置を用いることによる糸状菌の連続培養の実施例を挙げて説明する。
本発明の糸状菌の連続培養によるタンパク質の製造方法に関する実施例においては、タンパク質としてセルラーゼ混合物を生産させる糸状菌の一例として、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)のうち、トリコデルマ・リーセイRutC30株(実施例2)を用いた。また、培養原料である炭素源、窒素源および無機塩類など栄養源に関しては、下記の実施例で説明する培地を用いて実施した。
(参考例1)合成高分子不織布および織布の特性解析
前記した不織布の各特性値、および下記実施例における各特性値は、次の方法で測定したものである。
(1)平均繊維径( μm )
不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡で500〜3000倍の写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維の直径を測定し、それらの平均値の小数点以下第一位を四捨五入して求めた。
(2)目付(g/m
30cm×50cmの不織布を3個採取して、各試料の重量をそれぞれ測定し、得られた値の平均値を単位面積当たりに換算し、小数点以下第一位を四捨五入した。
(3)通気量(cc/cm/sec)
JIS L 1906(2000年版)の4.8(1)フラジール形法に基づいて、気圧計の圧力125Paで、30cm×50cmの不織布において任意の45点について測定した。ただし、その平均値は小数点以下第二位を四捨五入した。
(参考例2)多孔性分離膜の特性解析(平均細孔径(μm))
分離膜の多孔質樹脂層表面の9.2μm×10.4μmの範囲内を、倍率10,000倍で走査型電子顕微鏡観察を行い、観察できる細孔すべての直径を測定し、その平均をもって算出した。
(参考例3)多孔性分離膜の作製(その1)
特開2009−39074号公報の参考例1に記載の通り作成したポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂の多孔性分離膜(PVDF膜1)を(比較例1)として使用した。多孔質樹脂層表面の9.2μm×10.4μmの範囲内を、倍率10,000倍で走査型電子顕微鏡観察を行った。観察できる細孔すべての直径の平均は、0.1μmであった。
(参考例4)多孔性分離膜の作製(その2)
樹脂としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂と、開孔剤として、分子量が約20,000のポリエチレングリコール(PEG)と、溶媒として、N,N−ジメチルアセトアミドと、非溶媒として純水を、それぞれ用い、これらを90℃の温度下に十分に攪拌し、次の組成を有する原液を得た。
ポリフッ化ビニリデン:13.0重量%
ポリエチレングリコール: 5.5重量%
N,N−ジメチルアセトアミド:78.0重量%
純水 : 3.5重量%。
次に、上記原液を25℃に冷却した後、密度が0.48g/cm、厚みが220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに25℃の純水中に5分間浸漬し、さらに80℃の熱水に3回浸漬して、N,N−ジメチルアセトアミドおよびポリエチレングリコールを洗い出し、分離膜を得た。
この分離膜の原液を塗布した側における、多孔質樹脂層表面の9.2μm×10.4μmの範囲内を、倍率10,000倍で走査型電子顕微鏡観察を行った。観察できる細孔すべての直径の平均は0.02μmであった。この多孔性分離膜をPVDF膜2(比較例2)として使用した。
(参考例5)織布の特性
比較例として使用した織布の特性を以下に示す。
織布1(比較例3)
品名:マディソンフィルターPX305−07
目付:300g/m
通気量:1.5cc/cm/sec
素材:ポリプロピレン
縦糸:モノフィラメント
横糸:マルチフィラメント
織り:朱子織。
織布2(比較例4)
品名:マディソンフィルターPX515−07
目付:510g/m
通気量:0.2cc/cm/sec
素材:ポリプロピレン
縦糸:モノフィラメント
横糸:マルチフィラメント
織り:朱子織。
織布3(比較例5)
品名:マディソンフィルターPX587−10
目付:600g/m
通気量:0.3cc/cm/sec以下
素材:ポリプロピレン
縦糸:マルチフィラメント
横糸:ステープルスパン
織り:リバーシブル二重織り。
織布4(比較例6)
品名:マディソンフィルターPX351−82
目付:350g/m
通気量:32cc/cm/sec
素材:ポリプロピレン
縦糸:モノフィラメント
横糸:モノフィラメント
織り:二重織。
なお織布1〜4について、参考例2に記載の平均細孔径の測定方法で、測定を実施したが、縦糸および横糸が交差した構造であるため、多孔性分離膜で見られるような細孔は確認できなかった。
(参考例6)天然繊維不織布
比較例として使用した天然繊維不織布(濾紙)の特性を以下に示す。
天然繊維不織布(比較例7)
品名:ワットマンNo.1定性・定量濾紙
素材:セルロース繊維
厚さ:0.18mm
目付:86g/m
通気量:0.64cc/cm/sec。
なお上記天然繊維不織布(濾紙)について、参考例2に記載の平均細孔径の測定方法で、測定を実施したが、表面は長繊維が複雑に絡み合った構造であるため、多孔性分離膜で見られるような細孔は確認できなかった。
(実施例1)合成高分子不織布の特性
本発明では、以下特性の合成高分子不織布を使用し、糸状菌連続培養によるタンパク質の製造を実施した。使用した合成高分子不織布は、東レ株式会社製ポリエステル長繊維不織布“アクスター”の以下品番のものを使用した。各品番の目付(g/m)および通気量(cc/cm/sec)、平均繊維径(μm)、膜厚(mm)に関し、これら特徴を表1にまとめる。
Figure 2010227031
なお上記合成高分子不織布について、参考例3および4記載の細孔径の測定方法で、測定を実施したが、表面は長繊維が複雑に絡み合った構造であるため、多孔性分離膜で見られるような細孔は確認できなかった。
(実施例2)トリコデルマの連続培養によるセルラーゼ混合物の製造
図1に示す合成高分子不織布を膜分離ユニットに設置した連続培養装置を使用し、糸状菌連続培養によるタンパク質、特にセルラーゼ混合物の製造が可能かを調べるため、同装置を用いた連続培養試験を行った。糸状菌としてトリコデルマ・リーセイRutC30株を用いた。培地には表2に示す培地を用い、121℃の温度で15分間高圧蒸気滅菌処理して用いた。分離膜エレメント部材として、ステンレスおよびポリサルホン樹脂の成形品を用いた。
また、比較例として、参考例3および4で作製したPVDF膜1(比較例1)およびPVDF膜2(比較例2)、織布の比較例として参考例5に記載の織布1(比較例3)、織布2(比較例4)、織布3(比較例5)、および織布4(比較例6)、天然繊維不織布(比較例7)、そして、合成高分子不織布として実施例1記載の5種の合成高分子不織布をそれぞれ使用した。また比較例8として、分離膜エレメントに分離膜を設置せずに実施した。
この実施例2における連続培養条件は、特に断らない限り下記のとおりである。
・培養槽容量:2.0(L)
・使用分離膜:合成高分子不織布、多孔性分離膜(比較例1および2)、織布(比較例3〜6)、天然繊維不織布(比較例7)
・膜分離エレメント有効濾過面積:20cm
・温度調整:28(℃)
・培養槽通気量:1.0(L/min)
・滅菌:分離膜エレメントを含む培養槽、および使用培地は総て121℃、20minのオートクレーブにより高圧蒸気滅菌
・pH調整:1N NHOHによりpH5.0に調整
・濾液回収速度:2.0 (L/day)。
まず、ポテトデキストロース寒天培地で固体静地培養したRutC30株の分生子を、試験管で表2に示す100mLの増殖用培地で3日間(28℃)振とう培養した(前培養)。得られた前培養液100mLは、連続培養装置図1において、表2の増殖培地2.0Lを含む培養槽1に植菌した。その後、前培養と同じ条件で3日間培養した。培養完了後直ちに、表4の界面活性剤、および消泡剤、セルラーゼ誘導物質としてソホロース(シグマ・アルドリッチ・ジャパン)を含む培養原料槽11より、培養原料送液ポンプ12によって培養槽1に送液した。また同時に、濾過ポンプ13を使用して培養槽1の培養液を分離膜ユニットに設置した前記分離膜を介して濾過し、回収槽14に培養液、および培養液中に含まれるセルラーゼ混合物を回収した。培養原料送液ポンプ、および濾過ポンプの送液量は1日当たり(24時間)で2Lのセルラーゼ混合物溶液を回収できるように設定した。
Figure 2010227031
Figure 2010227031
Figure 2010227031
図1の連続培養装置を使用して、分離ユニットに各種分離膜を使用した際、糸状菌の連続培養が可能であった培養期間を表5にまとめる。25日間の連続培養を行った結果、図1に示した合成高分子不織布を使用した連続培養装置を用いることにより、長期間、安定したセルラーゼ混合物の製造が可能であることを確認することができた。一方、PVDF膜1および2、織布1〜4では、膜の目詰まりによって、タンパク質の回収が長期連続で実施することが困難であった。天然繊維不織布は、連続培養1日目で膜の破れが生じ、糸状菌体の回収槽への漏出が確認された。
Figure 2010227031
また、本発明の連続培養では、連続してタンパク質を濾液として回収する必要がある。そこで、各培養日数において、糸状菌が培養液中に産生したタンパク質を、損失がなく回収しているか、その回収率を以下の式5をもって算出した。
回収率(%)=培養X日目の濾液中のタンパク質濃度(mg/mL)/培養X日目の培養槽中のタンパク質濃度(mg/mL)×100・・・(式5)。
すなわち、式5において、100以下の数値であると、培養液中に産生されたタンパク質が分離膜によって、その成分の一部が阻止されており、濾液として回収槽に効率的に回収されていないことを表す。各分離膜を使用した際の回収率を表6にまとめた。比較例であるPVDF膜、あるいは織布に関しては、25日間培養を実施できなかったため、培養1日目、あるいは5日目の時点での回収率を算出してある。また連続培養を実施できなかった期間においては「−:ハイフン」で表示してある。表6に示すように、本発明で使用した合成高分子不織布では、タンパク質の回収率が培養期間に渡って95%以上を維持しており、効率的なタンパク質の回収が可能であることを示している。一方、比較例として使用した織布あるいはPVDF膜では、効率的なタンパク質の回収ができていないことが判明した。
Figure 2010227031
次に、上記のタンパク質の回収効率とそのセルラーゼ活性との相関を見るために、連続培養5日目における濾液中のセルラーゼ活性を測定した結果を表7にまとめる。各分離膜を介して回収された濾液中のセルラーゼ活性を測定したところ、合成高分子不織布を使用した場合に比べ、PVDF膜および織布を使用した連続培養ではセルラーゼ活性が低下していることが解った。したがって、表6の結果にあるタンパク質の回収率が低いものは、濾液として回収されるセルラーゼ混合物の活性も低く、両者には相関関係があることが示された。すなわち、セルラーゼ混合物に含まれる酵素成分の一部が分離膜によって阻止している可能性が示された。一方で、本発明における合成高分子不織布を使用した連続培養では、セルラーゼ混合物が分離膜によって阻止されることがなく、効率的に回収可能であることが示された。
Figure 2010227031
次に本発明の連続培養を実施した際の濾液中のセルラーゼ活性の経時的な推移を表8にまとめる。また比較例8として、分離膜エレメントに分離膜を設置しないものを比較例として実施した。表8記載のとおり、合成高分子不織布を使用することで、培養槽内に糸状菌体を濃縮することができ、分離膜エレメントを使用しない例よりセルラーゼ混合物の生産効率が向上することが確認できた。
Figure 2010227031
以上の実施例より、糸状菌連続培養において、合成高分子不織布を使用することで、他の分離膜を使用するのに比べて、長期間、効率的に目的のセルラーゼ混合物を回収できることが確認できた。
本発明は、糸状菌を使用したタンパク質の製造において利用することができる。本発明で製造可能なタンパク質としては、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼなどが例示でき、これらを高効率に製造することが可能である。
1 培養槽
2 分離膜エレメント
3 整流板
4 温度調節器
5 曝気ノズル
6 マスフローコントローラー
7 DOセンサー・制御装置
8 pHセンサー・制御装置
9 中和液送液ポンプ
10 中和液
11 培養原料槽
12 培養原料送液ポンプ
13 濾過ポンプ
14 回収槽
15 支持板
16 凹部
17 流路材
18 合成高分子不織布
19 集水パイプ

Claims (6)

  1. 糸状菌の培養液を合成高分子不織布で濾過し、濾液から生産物であるタンパク質を回収するとともに未濾過液を該培養液に保持または還流し、かつ、糸状菌の培養原料を該培養液に追加する、糸状菌連続培養によるタンパク質の製造方法。
  2. 通気量が1〜300cc/cm/secの合成高分子不織布を用いて濾過処理することを特徴とする、請求項1に記載のタンパク質の製造方法。
  3. タンパク質がセルラーゼ混合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載のタンパク質の製造方法。
  4. 糸状菌がトリコデルマ属(Genus Tricoderma)であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のタンパク質の製造方法。
  5. 糸状菌連続培養が通気エアリフト混合である、請求項1〜4のいずれかに記載のタンパク質の製造方法。
  6. 糸状菌を培養する培養槽、合成高分子不織布を備えてなる分離膜ユニット、タンパク質を回収する回収槽、培養原料を供給する原料槽および通気エアリフト混合のための下部通気口を含む、糸状菌連続培養によるタンパク質製造装置。
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