JP2010226784A - モーター用磁石組立体及びこれを用いたローター並びにモーター - Google Patents

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Abstract

【課題】一体に形成された多段構成の樹脂製永久磁石を有する低コストかつ高品質のモーター用磁石組立体、及び、それを用いたローター並びにモーターを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るモーター用磁石組立体1は、樹脂製永久磁石4と非磁性体部材3とを含んでおり、非磁性体部材3は、軸穴2と、その軸方向と同方向に延びる4つの貫通穴3aとを備えている。樹脂製永久磁石4は、非磁性体部材3の軸穴2と同軸に延びる軸穴12を有するとともに、軸方向の両側から非磁性体部材3を挟む本体部4b、4cと、非磁性体部材3の複数の貫通穴3aを満たす連結部4aとが一体化されてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モーター用磁石組立体及びこれを用いたローター並びにモーターに関し、特に、樹脂製永久磁石材を用いたモーター用磁石組立体及びこれを用いた永久磁石型インナーローターの構造に関する。
従来、永久磁石(PM)型インナーローターとして、図6に示す構成が知られている。このインナーローターは、保持部材52と、保持部材52の中心軸に沿って装着された回転軸51と、保持部材52の外周面に固着された円筒状の永久磁石53を含んでいる。通常、永久磁石53は、その円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁されており、また、永久磁石53の周囲には、永久磁石53に近接対向する極爪を有するステータヨークと、このステータヨークを励磁するための励磁コイルとを備えたステータが配設されて、モーターが構成される。このようなモーターの典型的な例として、PM型ステッピングモーターが挙げられる。
しかし、図6に示すインナーローターを用いてPM型ステッピングモーターを構成する場合、次のような問題が生じる。PM型ステッピングモーター、特に小形のPM型ステッピングモーターにおいて、そのステータは、複数のステータユニットを軸方向に積層した多段構成とすることが多く、例えば、2相PM型ステッピングモーターでは、A相のステータユニットとB相のステータユニットを軸方向に2段縦積みにした構成が用いられることが多い。そして、このように構成されたステータと図6に示すインナーローターを用いてモーターを構成した場合、永久磁石53からA相の極爪に流れ込む磁束とB相の極爪に流れ込む磁束との間にアンバランスが生じ、所謂コギングトルクが増大することによってインナーローターの滑らかな回転が阻害され、ひいては振動、騒音等の要因となるという問題がある。
この問題に対処するために、従来、図7に示すようなPM型インナーローターが知られている。図7に示すインナーローターは、回転軸55が装着された保持部材56の軸方向中央部にその外周面から突出する鍔部56aが設けられており、軸方向に沿って2段に積層されたステータ構成に応じて、鍔部56aにより永久磁石57、57を軸方向に2段に分離することで、A相とB相の磁気回路のバランスを保ち、コギングトルクを低減することが図られている。
しかしながら、図7に示すようなPM型インナーローターは、コギングトルクの低減のために有利ではあるものの、その製造工程において2つの永久磁石57、57を保持部材56に組み付ける工程が必要となる上、その工程には高い組み立て精度が要求されるため、工数が増大するとともに歩留まりが低下し、コストが増大するという問題がある。
そこで、従来、図8に示すように、樹脂製永久磁石63、63と保持部材62とを一体に成形したPM型インナーローターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。図8に示すPM型インナーローターは、回転軸61が装着された保持部材62を軸方向に沿って上部縮径部62cと下部縮径部62dに仕切る鍔部62a中に、上部縮径部62c側と下部縮径部62d側を連通する貫通穴62bが設けられており、永久磁石の射出成形時に、貫通穴62bを通じて上下の縮径部62c、62dに樹脂製永久磁石材料を供給することによって、鍔部62aにより仕切られた2段の樹脂製永久磁石63、63を一体に成形するとともに、樹脂成形部である保持部材62と樹脂製永久磁石63、63とを2色成形により構成するものである。
特開平9−56140号公報
しかしながら、図8に示したようなPM型インナーローターの構成は、一体に成形された多段構成の樹脂製永久磁石を用いたインナーローターとして、コスト及び性能の点で十分なものとは言えず、特に、このインナーローターを用いてモーターを構成したときに、2段の永久磁石63、63が鍔部62aによって完全に分離されているのではなく、それらの間に貫通穴62b中に充填された樹脂製永久磁石が存在することの、モーターの性能(例えば、起動トルク及びコギングトルク)に対する影響については、全く考慮されていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、一体に形成された多段構成の樹脂製永久磁石を有する低コストかつ高品質のモーター用磁石組立体、及び、それを用いたローター並びにモーターを提供することを目的とする。
また、本発明は、一体に形成された多段構成の樹脂製永久磁石を有するモーター磁石組立体において、それを用いたローターをモーターに適用したときに、モーターの性能を最適化するモーター用磁石組立体、及び、それを用いたローター並びにモーターを提供することを目的とする。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、さらに他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)樹脂製永久磁石と非磁性体部材とを含むモーター用磁石組立体であって、前記非磁性体部材は、回転軸固定用穴と、その軸方向と同方向に延びる複数の貫通穴とを備えており、前記樹脂製永久磁石は、前記非磁性体部材の前記回転軸固定用穴と同軸に延びる回転軸固定用穴を有するとともに、前記軸方向の両側から前記非磁性体部材を挟む本体部と、前記非磁性体部材の前記複数の貫通穴を満たす連結部とが一体化されてなることを特徴とするモーター用磁石組立体(請求項1)。
本項に記載のモーター用磁石組立体は、非磁性体部材が、軸方向と同方向に延びる複数の貫通穴を備えており、樹脂製永久磁石が、軸方向の両側から非磁性体部材を挟む本体部と、非磁性体部材の複数の貫通穴を満たす連結部とが一体化されてなることによって、非磁性体部材と、非磁性体部材を介して軸方向に多段に積層配置された本体部を有する樹脂製永久磁石とを、成形工程により一体に形成することができる。これによって、多段構成のモーター用磁石組立体の製造において、非磁性体部材に複数の永久磁石を組み付ける工程が不要となり、組み立て工数が削減されるとともに組み立て精度が向上し、モーター用磁石組立体の低コスト化及び高品質化に寄与するものである。
(2)(1)項に記載のモーター用磁石組立体において、前記非磁性体部材は、円板状部材であり、前記樹脂製永久磁石の前記本体部は、前記非磁性体部材の表面及び裏面に連接することを特徴とするモーター用磁石組立体(請求項2)。
本項に記載のモーター用磁石組立体は、非磁性体部材が円板状の部材であり、樹脂製永久磁石の本体部が、非磁性体部材の表面及び裏面に連接する構成であることにより、例えば、図8に示したような、円筒状の保持部材(非磁性体部材)の外周面に鍔部を設け、その鍔部を両側から挟む樹脂製永久磁石を保持部材の外周面に設けた構成と比較して、非磁性体部材の製造コスト(例えば、材料費及び加工費)が低減し、樹脂製永久磁石の成形も容易であり、また、小型・軽量化により慣性モーメントの低減が図れるため、回転しやすいローターを構成することができる。
(3)(1)項または(2)項に記載のモーター用磁石組立体において、前記樹脂製永久磁石の前記連結部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積の総和(B)と、前記樹脂製永久磁石の前記本体部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積(A)との比(B/A)が、0.08<B/A<0.33であることを特徴とするモーター用磁石組立体(請求項3)。
本項に記載のモーター用磁石組立体は、これを用いたローターを適用してモーターを構成したときに、十分な起動トルクを確保しつつコギングトルクを低レベルに維持することができ、モーターの性能を最適化することができる。本発明に係るモーター用磁石組立体は、更に好ましくは、次の(4)項に記載の構成を有するものである。
(4)(1)項または(2)項に記載のモーター用磁石組立体において、前記樹脂製永久磁石の前記連結部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積の総和(B)と、前記樹脂製永久磁石の前記本体部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積(A)との比(B/A)が、0.15<B/A<0.27であることを特徴とする記載のモーター用磁石組立体(請求項4)。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載のモーター用磁石組立体と、前記回転軸固定用穴に装着された回転軸とを含むローター(請求項5)。
(6)(5)項に記載のローターと、該ローターの周囲に配設されたステータとを含むモーター(請求項6)。
本項に記載のモーターによれば、(5)項に記載のローターを用いることにより、低コストかつ高品質のモーターを実現することができる。本項に記載のモーターは、ローターの構成に応じた多段構成のステータを有するモーターとして好適なものであり、例えば、多相PM型ステッピングモーターに適用することができる。特に、ローターに用いられる磁石組立体を(3)項または(4)項に記載の磁石組立体とすることで、十分な起動トルクを確保しつつコギングトルクを低レベルに維持することができ、モーターの性能を最適化することができる。
本発明は、以上のように構成したことにより、一体に形成された多段構成の樹脂製永久磁石を有する低コストかつ高品質のモーター用磁石組立体、及び、それを用いたローター並びにモーターを提供することが可能となる。更に、一体に形成された多段構成の樹脂製永久磁石を有するモーター磁石組立体において、それを用いたローターをモーターに適用したときに、モーターの性能を最適化するモーター用磁石組立体、及び、それを用いたローター並びにモーターを提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態におけるモーター用磁石組立体の構造を示す図であり、(a)は正面図、(b)は、(a)のC−C’断面図、(c)は、(a)のD−D’断面図である。 図1に示す磁石組立体の構造を示す斜視図であり、(a)は全体図、(b)及び(c)は、それぞれ非磁性体部材及び樹脂製永久磁石を仮想的に別体として示した図である。 (a)及び(b)は、本発明の第1実施形態におけるモーター用磁石組立体において、非磁性体部材の別の例を示す平面図である。 本発明の第2実施形態におけるローター及びモーターを、中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。 図4に示すモーターにおいて、磁石組立体の連結部断面積の総和(B)と本体部断面積(A)との比(B/A)に対して、起動トルク及びコギングトルクをプロットしたグラフである。 従来の永久磁石型インナーローターの構造の一例を、中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。 従来の永久磁石型インナーローターの構造の別の例を、中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。 従来の永久磁石型インナーローターの構造の別の例を、中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本発明の第1実施形態におけるモーター用磁石組立体1は、図1及び図2に示すように、樹脂製永久磁石4と非磁性体部材3とを含んでおり、非磁性体部材3は、回転軸固定用穴(以下、軸穴という)2と、その軸方向と同方向に延びる4つの貫通穴3aとを備えている。樹脂製永久磁石4は、非磁性体部材3の軸穴2と同軸に延びる軸穴12を有するとともに、軸方向の両側から非磁性体部材3を挟む2段の本体部4b、4cと、非磁性体部材3の4つの貫通穴3aを満たす4本の連結部4aとが一体化されてなるものである。
また、本実施形態において、非磁性体部材3は円板状部材であり、樹脂製永久磁石4の本体部4b、4cは、非磁性体部材3の表面(例えば、図2に示す面3b)及び裏面(例えば、図2に示す面3c)にそれぞれ連接する円柱状部として構成されている。
以上のような構成されるモーター用磁石組立体1は、好ましくは2色成形(ダブルモールド)により、樹脂製永久磁石4と非磁性体部材3とが一体に成形される。例えば、周知の2色成形工程において、一次成形用金型に樹脂材料(例えば、PBTまたは液晶ポリマー)を射出して非磁性体部材3を成形した後、一旦型開きを行い、コア側に非磁性部材3を付着させた状態で二次成形用金型を型閉めし、樹脂材料(例えば、ナイロン)のバインダーに磁石粉末(例えば、NdFeB系等の希土類磁石粉末)を混合してなるコンパウンドを射出することにより樹脂製永久磁石4を成形する。この際、二次成形用のゲートから一方の本体部(例えば本体部4b)側に射出された樹脂製永久磁石材料は、非磁性体部材3の貫通穴3a内を充填しつつ他方の本体部(例えば本体部4c側)にも供給され、これによって、本体部4b、4c及び連結部4aを有する樹脂製永久磁石4と、非磁性体部材3とが一体化されたモーター用磁石組立体1が成形される。
尚、モーター用磁石組立体1は、予め形成された非磁性体部材3を金型内に装着して成形するインサート成形法を用いて成形するものであってもよい。
このように、本実施形態におけるモーター用磁石組立体1によれば、その製造工程において、非磁性部材に対して複数の永久磁石を組み付ける工程が不要となるため、組み立て工数が削減されるとともに組み立て精度を向上させることが可能となり、低コストかつ高品質のモーター用磁石組立体1を実現することができる。
ここで、図1及び図2に示すモーター用磁石組立体1では、非磁性体部材3に設けられる複数の貫通穴3aを4つの同径の丸穴とし、これらの丸穴が周方向に等間隔に配列されている。但し、本実施形態におけるモーター用磁石組立体において、これらの貫通穴は、成形工程における樹脂製永久磁石材料の流動性、及び、貫通穴3a内に充填されてなる連結部4aの断面積のコギングトルク等に及ぼす影響(この点については後述する)等を勘案の上、その形状、サイズ、数、及び配列パターン等を任意に設定することができる。
例えば、図3(a)に示す非磁性体部材13のように、4つの部分円環状の貫通穴13aを周方向に等間隔に配列することもできる。また、図3(b)に示す非磁性体部材23のように、半径方向に延びる楔形の8つの貫通穴23aを、周方向に等間隔に配列することもできる。尚、図示の例は、いずれも同一の形状及びサイズの複数の貫通穴を用いたものであるが、樹脂製永久磁石を成形する際の成形条件等に応じて、形状またはサイズもしくはその両方が異なる貫通穴を組み合わせて用いるものであってもよい。
このように、本実施形態における磁石組立体1は、樹脂製永久磁石4の2段の本体部4b、4cを一体に成形するための貫通穴3a、13a、23aを設ける領域として、円板状の非磁性体部材3の、軸穴2部分を除いた全面を利用することができるため、その設計の自由度が高い点でも有利なものである。
次に、本発明の第2実施形態として、上述したモーター用磁石組立体1を用いたローター並びにモーターについて説明し、併せて、モーターの性能を最適化するためのモーター用磁石組立体1の構成について説明する。
図4に示す本発明の第2実施形態におけるモーター40は、その主要な構成要素として、ローター42と、ローター42の周囲に配設されたステータ46とを含んでいる。ローター42は、本発明の第1実施形態における磁石組立体1と、磁石組立体1の軸穴2、12に装着された回転軸41からなり、回転軸41は、ハウジング48に取り付けられた一対の軸受47、47により、回転自在に支承されている。また、磁石組立体1の樹脂製永久磁石4は、円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁されている。
ステータ46は、軸方向に積層された2つのステータ46A、46Bからなる。ステータ46A、46Bのそれぞれは、ローター42の外周面と所定の空隙を隔てて対向する複数の極爪43aが設けられたステータヨーク43を含み、ステータヨーク43内には励磁コイル45が収容されている。これらのステータ46A、46Bは、電気角90度の位相差となるように構成されており、例えばステータ46AをA相、ステータ46BをB相とする2相の磁界を形成して、ローター42を回転させるものである。モーター40において、ローター42及びステータ46は、樹脂製永久磁石4の本体部4b、4cが、それぞれステータ46A、46Bの磁気センターに配置されるように構成されている。
以上のように、本発明の第2実施形態におけるモーター40は、ローター42をPM型インナーローターとして用いた2相PM型ステッピングモーターとして構成されている。
ここで、本発明者は、モーター用磁石組立体1において、樹脂製永久磁石4の本体部4b、4cの間に連結部4aが存在することの、モーター40の性能に対する影響について着目し、鋭意研究の結果、樹脂製永久磁石4において、連結部4aの、軸方向に対して垂直な断面(図1(c)のハッチング部)の面積の総和(B)と、本体部4b、4cの、軸方向に対して垂直な断面(図1(b)のハッチング部)の面積(A)との比(B/A)について、モーター40の性能を最適化する範囲を見出した。
図5は、上記B/Aに対して、モーター40の起動トルクとコギングトルクを任意単位で示したグラフである。図5から、十分な起動トルクを確保しつつコギングトルクを低レベルに維持するためには、B/Aを、0.08<B/A<0.33とするのが好ましく、更に好ましくは、0.15<B/A<0.27とするのがよいことが分かる。したがって、モーター用磁石組立体1を、B/Aがこの範囲内となるように形成することによって、ローター42を用いたモーター40の性能を最適化することができる。
尚、本発明は、理論によって限定されるものではないが、図5において、B/Aが比較的小さい範囲(図5においてB/Aが0.15程度以下の範囲)で、B/Aの減少とともにコギングトルクが増大するのは、非磁性体部材3の貫通穴3aの総面積が小さくなることに伴って、樹脂製永久磁石4の成形時に、一方の本体部(例えば、本体部4b)側から射出したコンパウンドが、その粘性抵抗により非磁性体部材3の貫通穴3aを通じて他方の本体部(例えば、本体部4c)側に供給され難くなり、他方の本体部が低密度のまま固化することによって、2つの本体部4b、4cの磁気特性にアンバランスが生じるためと考えられる。また、B/Aが比較的大きい範囲(図5においてB/Aが0.27程度以上の範囲)で、B/Aの増大とともにコギングトルクが増大するのは、非磁性体部材3の貫通穴3aの総面積が大きくなることに伴って、連結部4aを構成する樹脂製永久磁石の量が増大し、連結部4aからステータ46A、46Bの極爪43aに流れ込む漏れ磁束が増大することにより、A相とB相の磁気回路にアンバランスが生じるためと考えられる。
以上、本発明を好ましい実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。例えば、上述したモーター用磁石組立体1は、1つの非磁性体部材3を樹脂製永久磁石4の2つの本体部4b、4cで挟む2段構成としたが、本発明に係るモーター用磁石組立体は、複数(n個)の非磁性体部材と複数(n+1個)の本体部を、軸方向に、本体部−非磁性体部材−本体部−非磁性体部材―本体部−・・・のように積層した、3段以上の多段構成としてもよい。
1:モーター用磁石組立体、2:回転軸固定用穴(非磁性体部材)、3:非磁性体部材、3a:貫通穴、4:樹脂製永久磁石、4a:連結部、4b,4c:本体部、12:回転軸固定用穴(樹脂製永久磁石)、40:モーター、41:回転軸、42:ローター、46:ステータ

Claims (6)

  1. 樹脂製永久磁石と非磁性体部材とを含むモーター用磁石組立体であって、前記非磁性体部材は、回転軸固定用穴と、その軸方向と同方向に延びる複数の貫通穴とを備えており、前記樹脂製永久磁石は、前記非磁性体部材の前記回転軸固定用穴と同軸に延びる回転軸固定用穴を有するとともに、前記軸方向の両側から前記非磁性体部材を挟む本体部と、前記非磁性体部材の前記複数の貫通穴を満たす連結部とが一体化されてなることを特徴とするモーター用磁石組立体。
  2. 前記非磁性体部材は、円板状部材であり、前記樹脂製永久磁石の前記本体部は、前記非磁性体部材の表面及び裏面に連接することを特徴とする請求項1に記載のモーター用磁石組立体。
  3. 前記樹脂製永久磁石の前記連結部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積の総和(B)と、前記樹脂製永久磁石の前記本体部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積(A)との比(B/A)が、0.08<B/A<0.33であることを特徴とする請求項1または2に記載のモーター用磁石組立体。
  4. 前記樹脂製永久磁石の前記連結部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積の総和(B)と、前記樹脂製永久磁石の前記本体部の、前記中心軸方向に対して垂直な断面積(A)との比(B/A)が、0.15<B/A<0.27であることを特徴とする請求項1または2に記載のモーター用磁石組立体。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のモーター用磁石組立体と、前記回転軸固定用穴に装着された回転軸とを含むローター。
  6. 請求項5に記載のローターと、該ローターの周囲に配設されたステータとを含むモーター。
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