JP2010225954A - 補正ユニット、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

補正ユニット、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被照射面上の各点に関する瞳強度分布において光軸を挟んで所定方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度差を調整する。
【解決手段】 本発明の照明光学系は、照明瞳に形成される瞳強度分布(20a,20b,20c,20d)を補正する補正ユニット(8)を備えている。補正ユニットは、オプティカルインテグレータ(9)の入射面の近傍に配置された第1フィルタ(81)と、その直後に配置された第2フィルタ(82)とを有する。各フィルタは、オプティカルインテグレータの単位波面分割面に対応する外形形状および透過率分布を有する単位領域を少なくとも1つ有する。第1フィルタおよび第2フィルタのうちの少なくとも一方は、光軸(AX)を横切る方向(Z方向)に移動可能に構成されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、補正ユニット、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、例えば半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイスをリソグラフィー工程で製造するための露光装置に好適な照明光学系に関するものである。
この種の典型的な露光装置においては、光源から射出された光が、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズを介して、多数の光源からなる実質的な面光源としての二次光源(一般には照明瞳における所定の光強度分布)を形成する。以下、照明瞳での光強度分布を、「瞳強度分布」という。また、照明瞳とは、照明瞳と被照射面(露光装置の場合にはマスクまたはウェハ)との間の光学系の作用によって、被照射面が照明瞳のフーリエ変換面となるような位置として定義される。
二次光源からの光は、コンデンサーレンズにより集光された後、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクを透過した光は投影光学系を介してウェハ上に結像し、ウェハ上にはマスクパターンが投影露光(転写)される。マスクに形成されたパターンは高集積化されており、この微細パターンをウェハ上に正確に転写するにはウェハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
マスクの微細パターンをウェハ上に正確に転写するために、例えば輪帯状や複数極状(2極状、4極状など)の瞳強度分布を形成し、投影光学系の焦点深度や解像力を向上させる技術が提案されている(特許文献1を参照)。
米国特許公開第2006/0055834号公報
照明瞳に形成される瞳強度分布の形状にかかわらず、最終的な被照射面としてのウェハ上の各点に関する瞳強度分布において光軸を挟んで所定方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度の差が大き過ぎると、パターンが所望の位置から位置ずれして焼き付けられる恐れがある。
本発明は、被照射面上の各点に関する瞳強度分布において光軸を挟んで所定方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度差を調整することのできる照明光学系を提供することを目的とする。また、本発明は、被照射面上の各点に関する瞳強度分布において光軸を挟んで所定方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度差を調整する照明光学系を用いて、適切な照明条件のもとで良好な露光を行うことのできる露光装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、被照射面を照明する照明光学系の光路中に配置される波面分割型のオプティカルインテグレータと組み合わせて用いられ、該オプティカルインテグレータよりも前側に配置されて該オプティカルインテグレータよりも後側の照明瞳に形成される瞳強度分布を補正する補正ユニットであって、
前記オプティカルインテグレータの入射面の近傍の位置、あるいは該入射面と光学的に共役な位置またはその近傍の位置に配置された第1フィルタと、
前記第1フィルタの直後の位置、あるいは前記第1フィルタの位置と光学的に共役な位置の直後またはその近傍の位置に配置された第2フィルタとを備え、
前記第1フィルタは、前記オプティカルインテグレータの単位波面分割面に対応する外形形状および第1透過率分布を有する第1単位領域を少なくとも1つ有し、
前記第2フィルタは、前記単位波面分割面に対応する外形形状および第2透過率分布を有する第2単位領域を少なくとも1つ有し、
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタのうちの少なくとも一方は、前記照明光学系の光軸を横切る方向に移動可能に構成されていることを特徴とする補正ユニットを提供する。
本発明の第2形態では、光源からの光に基づいて被照射面を照明する照明光学系において、
前記照明光学系の光路中に配置された波面分割型のオプティカルインテグレータと、
前記オプティカルインテグレータと組み合わせて用いられる第1形態の補正ユニットとを備えていることを特徴とする照明光学系を提供する。
本発明の第3形態では、所定のパターンを照明するための第2形態の照明光学系を備え、前記所定のパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第4形態では、第3形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する現像工程と、
前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する加工工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
本発明の照明光学系は、波面分割型のオプティカルインテグレータよりも前側に配置されて照明瞳に形成される瞳強度分布を補正する補正ユニットを備えている。この補正ユニットは、単位波面分割面に対応して第1透過率分布を有する第1単位領域を少なくとも1つ有する第1フィルタと、同じく単位波面分割面に対応して第2透過率分布を有する第2単位領域を少なくとも1つ有する第2フィルタとを備え、第1フィルタと第2フィルタとは光軸を横切る方向に相対移動が可能に構成されている。
その結果、補正ユニットは、後述するように、第1フィルタと第2フィルタとの相対移動、第1および第2透過率分布の形態、第1および第2単位領域の配置などに応じて、瞳強度分布に対して多様な調整作用を発揮する。したがって、本発明の照明光学系では、補正ユニットの瞳強度分布に対する多様な調整作用により、被照射面上の各点に関する瞳強度分布において光軸を挟んで所定方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度差を調整することができる。また、本発明の露光装置では、被照射面上の各点に関する瞳強度分布において光軸を挟んで所定方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度差を調整する照明光学系を用いて、適切な照明条件のもとで良好な露光を行うことができ、ひいては良好なデバイスを製造することができる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 照明瞳に形成される4極状の二次光源を示す図である。 ウェハ上に形成される矩形状の静止露光領域を示す図である。 静止露光領域内の中心点P1に入射する光が形成する4極状の瞳強度分布の性状を説明する図である。 静止露光領域内の周辺点P2,P3に入射する光が形成する4極状の瞳強度分布の性状を説明する図である。 補正ユニットによる調整の原理を説明する 補正ユニットの構成を概略的に示す図である。 補正ユニットの基本的な作用を説明する第1の図である。 補正ユニットの基本的な作用を説明する第2の図である。 補正ユニットの基本的な作用を説明する第3の図である。 補正ユニットの基本的な作用を説明する第4の図である。 中心点P1に関する瞳強度分布が補正ユニットにより調整される様子を模式的に示す図である。 周辺点P2,P3に関する瞳強度分布が補正ユニットにより調整される様子を模式的に示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。図1において、感光性基板であるウェハWの露光面(転写面)の法線方向に沿ってZ軸を、ウェハWの露光面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、ウェハWの露光面内において図1の紙面に垂直な方向にX軸をそれぞれ設定している。
図1を参照すると、本実施形態の露光装置では、光源1から露光光(照明光)が供給される。光源1として、たとえば193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ光源や248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ光源などを用いることができる。光源1から射出された光束は、整形光学系2により所要の断面形状の光束に変換された後、例えば輪帯照明用の回折光学素子3を介して、アフォーカルレンズ4に入射する。
アフォーカルレンズ4は、その前側焦点位置と回折光学素子3の位置とがほぼ一致し且つその後側焦点位置と図中破線で示す所定面5の位置とがほぼ一致するように設定されたアフォーカル系(無焦点光学系)である。回折光学素子3は、基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する作用を有する。具体的には、輪帯照明用の回折光学素子3は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールド(またはフラウンホーファー回折領域)に輪帯状の光強度分布を形成する機能を有する。
したがって、回折光学素子3に入射したほぼ平行光束は、アフォーカルレンズ4の瞳面に輪帯状の光強度分布を形成した後、輪帯状の角度分布でアフォーカルレンズ4から射出される。アフォーカルレンズ4を介した光は、σ値(σ値=照明光学系のマスク側開口数/投影光学系のマスク側開口数)可変用のズームレンズ7および補正ユニット8を介して、オプティカルインテグレータとしてのマイクロフライアイレンズ(またはフライアイレンズ)9に入射する。補正ユニット8は、マイクロフライアイレンズ9の入射面の近傍に配置されている。補正ユニット8の構成および作用については後述する。
マイクロフライアイレンズ9は、例えば縦横に且つ稠密に配列された多数の正屈折力を有する微小レンズからなる光学素子であって、平行平面板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成されている。マイクロフライアイレンズを構成する各微小レンズは、フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また、マイクロフライアイレンズは、互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり、多数の微小レンズ(微小屈折面)が互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら、正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロフライアイレンズはフライアイレンズと同じ波面分割型のオプティカルインテグレータである。なお、マイクロフライアイレンズ9として、例えばシリンドリカルマイクロフライアイレンズを用いることもできる。シリンドリカルマイクロフライアイレンズの構成および作用は、例えば米国特許第6913373号公報に開示されている。
所定面5の位置はズームレンズ7の前側焦点位置またはその近傍に配置され、マイクロフライアイレンズ9の入射面はズームレンズ7の後側焦点位置またはその近傍に配置されている。換言すると、ズームレンズ7は、所定面5とマイクロフライアイレンズ9の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に配置し、ひいてはアフォーカルレンズ4の瞳面とマイクロフライアイレンズ9の入射面とを光学的にほぼ共役に配置している。したがって、マイクロフライアイレンズ9の入射面上には、アフォーカルレンズ4の瞳面と同様に、たとえば光軸AXを中心とした輪帯状の照野が形成される。この輪帯状の照野の全体形状は、ズームレンズ7の焦点距離に依存して相似的に変化する。
マイクロフライアイレンズ9における各微小レンズの入射面(すなわち単位波面分割面)は、例えばZ方向に沿って長辺を有し且つX方向に沿って短辺を有する矩形状であって、マスクM上において形成すべき照明領域の形状(ひいてはウェハW上において形成すべき露光領域の形状)と相似な矩形状である。マイクロフライアイレンズ9に入射した光束は二次元的に分割され、その後側焦点面またはその近傍の位置(ひいては照明瞳の位置)には、マイクロフライアイレンズ9の入射面に形成される照野とほぼ同じ光強度分布を有する二次光源、すなわち光軸AXを中心とした輪帯状の実質的な面光源からなる二次光源(瞳強度分布)が形成される。
マイクロフライアイレンズ9の後側焦点面またはその近傍には、必要に応じて、輪帯状の二次光源に対応した輪帯状の開口部(光透過部)を有する照明開口絞り(不図示)が配置されている。照明開口絞りは、照明光路に対して挿脱自在に構成され、且つ大きさおよび形状の異なる開口部を有する複数の開口絞りと切り換え可能に構成されている。開口絞りの切り換え方式として、たとえば周知のターレット方式やスライド方式などを用いることができる。照明開口絞りは、後述する投影光学系PLの入射瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、二次光源の照明に寄与する範囲を規定する。
マイクロフライアイレンズ9を経た光は、コンデンサー光学系10を介して、マスクブラインド11を重畳的に照明する。こうして、照明視野絞りとしてのマスクブラインド11には、マイクロフライアイレンズ9の微小レンズの形状と焦点距離とに応じた矩形状の照野が形成される。マスクブラインド11の矩形状の開口部(光透過部)を経た光は、前側レンズ群12aと後側レンズ群12bとからなる結像光学系12を介して、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。すなわち、結像光学系12は、マスクブラインド11の矩形状開口部の像をマスクM上に形成することになる。
マスクステージMS上に保持されたマスクMには転写すべきパターンが形成されており、パターン領域全体のうちY方向に沿って長辺を有し且つX方向に沿って短辺を有する矩形状(スリット状)のパターン領域が照明される。マスクMのパターン領域を透過した光は、投影光学系PLを介して、ウェハステージWS上に保持されたウェハ(感光性基板)W上にマスクパターンの像を形成する。すなわち、マスクM上での矩形状の照明領域に光学的に対応するように、ウェハW上においてもY方向に沿って長辺を有し且つX方向に沿って短辺を有する矩形状の静止露光領域(実効露光領域)にパターン像が形成される。
こうして、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式にしたがって、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内において、X方向(走査方向)に沿ってマスクステージMSとウェハステージWSとを、ひいてはマスクMとウェハWとを同期的に移動(走査)させることにより、ウェハW上には静止露光領域のY方向寸法に等しい幅を有し且つウェハWの走査量(移動量)に応じた長さを有するショット領域(露光領域)に対してマスクパターンが走査露光される。
本実施形態では、上述したように、マイクロフライアイレンズ9により形成される二次光源を光源として、照明光学系(2〜12)の被照射面に配置されるマスクMをケーラー照明する。このため、二次光源が形成される位置は投影光学系PLの開口絞りASの位置と光学的に共役であり、二次光源の形成面を照明光学系(2〜12)の照明瞳面と呼ぶことができる。典型的には、照明瞳面に対して被照射面(マスクMが配置される面、または投影光学系PLを含めて照明光学系と考える場合にはウェハWが配置される面)が光学的なフーリエ変換面となる。
なお、瞳強度分布とは、照明光学系(2〜12)の照明瞳面または当該照明瞳面と光学的に共役な面における光強度分布(輝度分布)である。マイクロフライアイレンズ9による波面分割数が比較的大きい場合、マイクロフライアイレンズ9の入射面に形成される大局的な光強度分布と、二次光源全体の大局的な光強度分布(瞳強度分布)とが高い相関を示す。このため、マイクロフライアイレンズ9の入射面および当該入射面と光学的に共役な面における光強度分布についても瞳強度分布と称することができる。図1の構成において、回折光学素子3、アフォーカルレンズ4、ズームレンズ7、およびマイクロフライアイレンズ9は、マイクロフライアイレンズ9よりも後側の照明瞳に瞳強度分布を形成する分布形成光学系を構成している。
輪帯照明用の回折光学素子3に代えて、複数極照明(2極照明、4極照明、8極照明など)用の回折光学素子(不図示)を照明光路中に設定することによって、複数極照明を行うことができる。複数極照明用の回折光学素子は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに複数極状(2極状、4極状、8極状など)の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、複数極照明用の回折光学素子を介した光束は、マイクロフライアイレンズ9の入射面に、たとえば光軸AXを中心とした複数の所定形状(円弧状、円形状など)の照野からなる複数極状の照野を形成する。その結果、マイクロフライアイレンズ9の後側焦点面またはその近傍にも、その入射面に形成された照野と同じ複数極状の二次光源が形成される。
また、輪帯照明用の回折光学素子3に代えて、円形照明用の回折光学素子(不図示)を照明光路中に設定することによって、通常の円形照明を行うことができる。円形照明用の回折光学素子は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、円形照明用の回折光学素子を介した光束は、マイクロフライアイレンズ9の入射面に、たとえば光軸AXを中心とした円形状の照野を形成する。その結果、マイクロフライアイレンズ9の後側焦点面またはその近傍にも、その入射面に形成された照野と同じ円形状の二次光源が形成される。また、輪帯照明用の回折光学素子3に代えて、適当な特性を有する回折光学素子(不図示)を照明光路中に設定することによって、様々な形態の変形照明を行うことができる。回折光学素子3の切り換え方式として、たとえば周知のターレット方式やスライド方式などを用いることができる。
以下の説明では、本実施形態にかかる補正ユニット8の作用効果の理解を容易にするために、マイクロフライアイレンズ9の後側焦点面またはその近傍の照明瞳には、図2に示すような4極状の瞳強度分布(二次光源)20が形成されるものとする。また、以下の説明において単に「照明瞳」という場合には、マイクロフライアイレンズ9の後側焦点面またはその近傍の照明瞳を指すものとする。
図2を参照すると、照明瞳に形成される4極状の瞳強度分布20は、光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の円弧状の実質的な面光源20a,20bと、光軸AXを挟んでX方向に間隔を隔てた一対の円弧状の実質的な面光源(以下、単に「面光源」という)20c,20dとを有する。なお、照明瞳におけるX方向はマイクロフライアイレンズ9の矩形状の微小レンズの短辺方向であって、ウェハWの走査方向に対応している。また、照明瞳におけるZ方向は、マイクロフライアイレンズ9の矩形状の微小レンズの長辺方向であって、ウェハWの走査方向と直交する走査直交方向(ウェハW上におけるY方向)に対応している。
ウェハW上には、図3に示すように、Y方向に沿って長辺を有し且つX方向に沿って短辺を有する矩形状の静止露光領域ERが形成され、この静止露光領域ERに対応するように、マスクM上には矩形状の照明領域(不図示)が形成される。ここで、静止露光領域ER内の1点に入射する光が照明瞳に形成する4極状の瞳強度分布は、入射点の位置に依存することなく、互いにほぼ同じ形状を有する。しかしながら、4極状の瞳強度分布を構成する各面光源の光強度は、入射点の位置に依存して異なる場合がある。
比較的単純な一例として、静止露光領域ER内の中心の点P1に入射する光が図4に模式的に示す4極状の瞳強度分布を照明瞳に形成し、周辺の点P2,P3に入射する光が図5に模式的に示す4極状の瞳強度分布を照明瞳に形成する場合について考える。すなわち、静止露光領域ER内の中心点P1に入射する光が形成する4極状の瞳強度分布21では、図4に示すように、面光源21b,21cおよび21dの光強度が互いにほぼ等しく、面光源21aの光強度は他の面光源21b〜21dの光強度よりも大きいものとする。
静止露光領域ER内の中心点P1から+Y方向に間隔を隔てた周辺の点P2に入射する光が形成する4極状の瞳強度分布22では、図5に示すように、面光源22b,22cおよび22dの光強度が互いにほぼ等しく、面光源22aの光強度は他の面光源22b〜22dの光強度よりも大きいものとする。また、面光源22aの光強度は中心点P1に関する面光源21aよりも大きく、面光源22b〜22dの光強度は中心点P1に関する面光源21b〜21dの光強度とほぼ等しいものとする。
静止露光領域ER内の中心点P1から−Y方向に間隔を隔てた周辺の点P3に入射する光が形成する4極状の瞳強度分布23は、周辺点P2に関する瞳強度分布22とほぼ同じであるものとする。すなわち、面光源23b,23cおよび23dの光強度は互いにほぼ等しく、面光源23aの光強度は他の面光源23b〜23dの光強度よりも大きいものとする。また、面光源23aの光強度は周辺点P2に関する面光源22aとほぼ等しく、面光源23b〜23dの光強度は中心点P1に関する面光源21b〜21dの光強度および周辺点P2に関する面光源22b〜22dの光強度とほぼ等しいものとする。
このように、ウェハW上の各点に関する瞳強度分布において光軸AXを挟んでZ方向(走査直交方向(ウェハW上におけるY方向)に対応する方向)に間隔を隔てた一対の領域の光強度の差が大き過ぎると、ショット領域(図4および図5に示す例の場合には周辺点P2,P3に対応する周辺の位置)に焼き付けられるパターンが所望の位置から位置ずれする恐れがある。
本実施形態では、各点P1,P2,P3に関する瞳強度分布21,22,23において光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の面光源21aと21bとの間、面光源22aと22bとの間、および面光源23aと23bとの間の光強度の差を調整するための調整手段として、補正ユニット8を備えている。以下、補正ユニット8の具体的な構成および作用の説明に先立ち、図6を参照して補正ユニット8による調整の原理を説明する。
図6では、ウェハW上の静止露光領域ER内の中心点P1に達する光、すなわちマスクブラインド11の開口部の中心点P1’に達する光のうち、マイクロフライアイレンズ9の1つの特定の微小レンズ9aaを介して面光源21aの形成(ひいては面光源20aの形成)に寄与する光L1に着目している。また、静止露光領域ER内の周辺点P2,P3に達する光、すなわちマスクブラインド11の開口部の周辺点P2’,P3’に達する光のうち、特定微小レンズ9aaを介して面光源22a,23aの形成(ひいては面光源20aの形成)に寄与する光L2,L3に着目している。
図6では、説明を単純化するために、静止露光領域ER内の周辺点P2に対応する周辺点P2’はマスクブラインド11の開口部の+Z方向側に位置し、静止露光領域ER内の周辺点P3に対応する周辺点P3’はマスクブラインド11の開口部の−Z方向側に位置するものとする。また、図6では、図面の明瞭化のために、各微小レンズ9aのサイズを大きく誇張するとともに、Z方向に沿って3列に並んだ複数の微小レンズ9aを介した光により面光源20aの全体を形成する様子を模式的に示しているが、実際にはマイクロフライアイレンズ9のさらに多くの微小レンズ9aを通過した光が面光源20aを形成するのが一般的である。
図6に示すように、マイクロフライアイレンズ9の入射面近傍の位置にフィルタ80が配置されている場合、マイクロフライアイレンズ9の複数の単位波面分割面のうちの1つである特定微小レンズ9aaの入射面に対応する矩形状のフィルタ領域(単位領域)80aを通過した光が、特定微小レンズ9aaを通過して面光源20aの一部の形成に寄与した後、コンデンサー光学系10を介してマスクブラインド11の位置に照野を形成する。このとき、マスクブラインド11の開口部の中心点P1’に達する光L1は、フィルタ領域80aにおいてZ方向に沿った中心位置P1''を通過する。
また、マスクブラインド11の開口部の周辺点P2’に達する光L2はフィルタ領域80aにおいて−Z方向側の周辺位置P2''を通過し、周辺点P3’に達する光L3はフィルタ領域80aにおいて+Z方向側の周辺位置P3''を通過する。静止露光領域ERの位置とマスクブラインド11の位置とマイクロフライアイレンズ9の入射面の位置とは光学的に共役であり、静止露光領域ERへの光の入射位置と、マスクブラインド11の開口部への光の入射位置と、マイクロフライアイレンズ9の入射面の近傍位置に配置されたフィルタ80においてマイクロフライアイレンズ9の単位波面分割面に対応する単位領域への光の入射位置とは互いに一対一対応する。
したがって、フィルタ80が介在しない光学系においてマスクブラインド11の開口部の各点P1’,P2’,P3’に達する光L1,L2,L3の強度が互いに等しい場合、Z方向に沿って変化する透過率分布が付与されたフィルタ領域80aを有するフィルタ80を光学系に付設すると、マイクロフライアイレンズ9の特定微小レンズ9aaに入射する光L1,L2,L3のうちの少なくとも1つの光の強度が変化し、ひいては面光源21a,22a,23aのうちの少なくとも1つの面光源の光強度が変化する。すなわち、マスクブラインド11の開口部の点P1’,P2’,P3’に達する光が照明瞳に形成する面光源21a,22a,23aの光強度は、照明瞳における面光源20aの形成に寄与する光が通過する特定微小レンズ9aaに対応するフィルタ80の単位領域80aに付与された透過率分布に応じて変化する。
このことは、面光源20aの形成に寄与する光が通過する複数の微小レンズ9aのうちの少なくとも1つの微小レンズ9aに対応するフィルタ80の単位領域に所要の透過率分布を付与することにより、マスクブラインド11の開口部の点P1’,P2’,P3’に関する面光源21a,22a,23aの光強度を調整し、ひいては静止露光領域ER内の点P1,P2,P3に関する面光源21a,22a,23aの光強度を調整することができることを意味している。さらに一般的には、フィルタ80の1つまたは複数の単位領域に所要の透過率分布をそれぞれ付与することにより、静止露光領域ER内の各点に関する瞳強度分布の少なくとも一部の領域の光強度を調整することができる。
本実施形態の補正ユニット8は、図7に示すように、光軸AX(Y方向に対応)に沿って配置された一対のフィルタ81および82を備えている。各フィルタ81,82は、例えば石英または蛍石のような光学材料により形成された平行平面板の形態を有する。第1フィルタ81はマイクロフライアイレンズ9の入射面9bの近傍位置に配置され、第2フィルタ82は第1フィルタ81の直後の位置に配置されている。
第1フィルタ81は、その入射面81aが光軸AXと直交する姿勢を維持しつつ、Z方向に沿って移動可能に構成されている。第2フィルタ82も、その入射面82aが光軸AXと直交する姿勢を維持しつつ、Z方向に沿って移動可能に構成されている。換言すれば、第1フィルタ81および第2フィルタ82は、マイクロフライアイレンズ9の矩形状の単位波面分割面の長辺方向であるZ方向に沿ってそれぞれ移動可能に構成されている。補正ユニット8では、駆動制御系89からの指令に基づき、第1フィルタ81および第2フィルタ82がZ方向に沿って個別に移動する。
補正ユニット8は、4極状の瞳強度分布20において光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の面光源20aおよび20bのうちの一方の面光源20aに達する光に作用するように構成されている。具体的に、第1フィルタ81の射出面81b(あるいは入射面81a)において、面光源20aの形成に寄与する光が通過する複数の微小レンズ9aのうちの少なくとも1つの微小レンズ9aに対応する単位領域81cには、Z方向の位置に応じて厚さが変化する減光性の薄膜(例えばクロムや酸化クロムからなる薄膜)が形成されている。
同様に、第2フィルタ82の入射面82a(あるいは射出面82b)において、面光源20aの形成に寄与する光が通過する複数の微小レンズ9aのうちの少なくとも1つの微小レンズ9aに対応する単位領域82cにも、Z方向の位置に応じて厚さが変化する減光性の薄膜が形成されている。すなわち、各フィルタ81,82は、光の入射位置に応じて透過率の異なる透過率分布を有する少なくとも1つの単位領域81c,82cをそれぞれ含んでいる。上述したように、単位領域81c,82cは、フィルタ81,82においてマイクロフライアイレンズ9の単位波面分割面に対応する外形形状を有する領域、すなわちX方向に沿った一辺とZ方向に沿った一辺とにより規定される矩形状の領域である。
以下、説明の理解を容易にするために、面光源20aの形成に寄与する光が通過するすべての微小レンズ9aに対応する複数の単位領域81c,82cが互いに同じ透過率分布を有するものとする。また、単位領域81cは第1フィルタ81の射出面81bに設けられ、単位領域82cは第2フィルタ82の入射面82aに設けられているものとする。また、単位領域81c,82cには、図8において参照符号31a,31bで示すように、単位領域81c,82cのZ方向に沿った中心位置81ca,82caにおいて透過率が最も大きく、中心位置81ca,82caからZ方向に沿って周辺位置81cb,81cc;82cb,82ccまで透過率が線形的に減少する透過率分布が形成されているものとする。
なお、図8において、縦軸は中心位置81ca,82caにおける最大透過率を1としたときの規格化された透過率を示し、横軸は単位領域81c,82cにおけるZ方向位置を示している。図8では、補正ユニット8の作用の理解を容易にするために、1つの単位領域81c,82cのZ方向に沿った両側の単位領域の一部にも同様の透過率分布が形成されている様子を示している。具体的な数値例として、互いに同じ透過率分布31a,31bは中心位置81ca,82caに関して対称であるものとし、中心位置81ca,82caでの透過率が1であり、且つ周辺位置81cb,82cb;81cc,82ccでの透過率が0.95であるものとする。図8における表記は、これに関連する図9〜図11においても同様である。
単位領域81cの中心位置81caと単位領域82cの中心位置82caとがZ方向に沿って一致している補正ユニット8の基準状態では、第1フィルタ81の1つの単位領域81cおよび第2フィルタ82の対応する1つの単位領域82cを通過して面光源20aを形成する光は、図8において参照符号32で示す合成透過率分布を有する1つの単位領域(図6のフィルタ領域80aに対応)だけを通過して面光源20aを形成する光と光学的に等価である。ここで、合成透過率分布32は、Z方向の位置に応じて単位領域81cでの透過率分布31aに単位領域82cでの透過率分布31bを単純に加算して得られる分布である。
補正ユニット8の基準状態では、面光源21aを形成して静止露光領域ER内の中心点P1に達する光の強度は低下しないが、面光源22a,23aを形成して静止露光領域ER内の周辺点P2,P3に達する光の強度は10%低下する。すなわち、補正ユニット8の基準状態では、中心点P1に関する瞳強度分布21の面光源21aの光強度は低下しないが、周辺点P2,P3に関する瞳強度分布22,23の面光源22a,23aの光強度は10%低下する。その結果、面光源21aの光強度の低下率と面光源22a,23aの光強度の低下率との差は10%となる。
上述の補正ユニット8の基準状態から、単位領域81c,82cのZ方向寸法(単位波面分割面の長手方向の寸法に対応)の1/16の距離だけ第1フィルタ81を+Z方向(または−Z方向)へ移動させ且つ同じ距離だけ第2フィルタ82を−Z方向(または+Z方向)へ移動させた第1移動状態では、Z方向に互いに位置ずれした透過率分布31aと31bとを加算して図9に示すような合成透過率分布33が得られる。第1フィルタ81と第2フィルタ82とが基準状態からZ方向に単位領域81c,82cのZ方向寸法の1/8の距離だけ相対移動した第1移動状態では、面光源21aを形成して中心点P1に達する光の強度は約1.1%低下し、面光源22a,23aを形成して周辺点P2,P3に達する光の強度は約8.9%低下する。
すなわち、補正ユニット8の第1移動状態では、中心点P1に関する瞳強度分布21の面光源21aの光強度は約1.1%低下し、周辺点P2,P3に関する瞳強度分布22,23の面光源22a,23aの光強度は約8.9%低下する。その結果、面光源21aの光強度の低下率と面光源22a,23aの光強度の低下率との差は約7.7%となる。
補正ユニット8の基準状態から、単位領域81c,82cのZ方向寸法の1/8の距離だけ第1フィルタ81を+Z方向(または−Z方向)へ移動させ且つ同じ距離だけ第2フィルタ82を−Z方向(または+Z方向)へ移動させた第2移動状態では、Z方向に互いに位置ずれした透過率分布31aと31bとを加算して図10に示すような合成透過率分布34が得られる。第1フィルタ81と第2フィルタ82とが基準状態からZ方向に単位領域81c,82cのZ方向寸法の1/4の距離だけ相対移動した第2移動状態では、面光源21aを形成して中心点P1に達する光の強度は約2.7%低下し、面光源22a,23aを形成して周辺点P2,P3に達する光の強度は約7.3%低下する。
すなわち、補正ユニット8の第2移動状態では、中心点P1に関する瞳強度分布21の面光源21aの光強度は約2.7%低下し、周辺点P2,P3に関する瞳強度分布22,23の面光源22a,23aの光強度は約7.3%低下する。その結果、面光源21aの光強度の低下率と面光源22a,23aの光強度の低下率との差は約4.6%となる。
補正ユニット8の基準状態から、単位領域81c,82cのZ方向寸法の1/4の距離だけ第1フィルタ81を+Z方向(または−Z方向)へ移動させ且つ同じ距離だけ第2フィルタ82を−Z方向(または+Z方向)へ移動させた第3移動状態では、Z方向に互いに位置ずれした透過率分布31aと31bとを加算して図11に示すような合成透過率分布35が得られる。第1フィルタ81と第2フィルタ82とが基準状態からZ方向に単位領域81c,82cのZ方向寸法の1/2の距離だけ相対移動した第3移動状態では、面光源21a,22a,23aの形成に寄与して点P1,P2,P3に達する光の強度はともに約5%低下する。
すなわち、補正ユニット8の第3移動状態では、中心点P1に関する瞳強度分布21の面光源21aの光強度は約5%低下し、周辺点P2,P3に関する瞳強度分布22,23の面光源22a,23aの光強度も約5%低下する。その結果、面光源21aの光強度の低下率と面光源22a,23aの光強度の低下率との差は無くなる。
上述の数値例によれば、基準状態と第3移動状態との間で第1フィルタ81と第2フィルタ82とのZ方向に沿った相対位置が変化することにより、面光源21aの光強度の低下率と面光源22a,23aの光強度の低下率との差が0%と10%との間で連続的に変化する。なお、上述の数値例では、単位領域81cの透過率分布31aと単位領域82cの透過率分布31bとが互いに同じであり、中心位置81ca,82caに関して対称に且つ線形的に透過率が変化している。また、面光源20aの形成に寄与する光が通過するすべての微小レンズ9aに対応する一群の単位領域81c,82cに互いに同じ透過率分布を付与している。
しかしながら、単位領域81c,82cに付与される透過率分布、単位領域81c,82cの配置(数およびその位置)については様々な形態が可能である。すなわち、本実施形態の補正ユニット8では、第1フィルタ81と第2フィルタ82とのZ方向に沿った相対位置、単位領域81c,82cに付与される透過率分布の形態(透過率の変化の形態)、単位領域81c,82cの配置などに応じて、ウェハWの静止露光領域ER内の各点に関する瞳強度分布において光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の領域(例えば面光源21a,22a,23aと面光源21b,22b,23b)の光強度差を調整することができ、ひいては瞳強度分布に対して多様な調整作用を発揮することができる。
具体的には、図12に示すように、補正ユニット8の作用により、中心点P1に関する瞳強度分布21において、面光源21aの光強度を他の面光源21b〜21dの光強度とほぼ等しくなるように低下させる。その結果、補正ユニット8により調整された中心点P1に関する瞳強度分布21’において、Z方向に間隔を隔てた面光源21a’の光強度と面光源21bの光強度とがほぼ等しくなり、且つX方向に間隔を隔てた面光源21c,21dの光強度ともほぼ等しくなる。あるいは、面光源21a’の光強度と面光源21bの光強度との差が、所要の光強度差に調整される。
また、図13に示すように、補正ユニット8の作用により、周辺点P2,P3に関する瞳強度分布22,23において、面光源22a,23aの光強度を他の面光源22b〜22d;23b〜23dの光強度とほぼ等しくなるように低下させる。その結果、補正ユニット8により調整された周辺点P2,P3に関する瞳強度分布22’,23’において、Z方向に間隔を隔てた面光源22a’,23a’の光強度と面光源22b,23bの光強度とがほぼ等しくなり、且つX方向に間隔を隔てた面光源22c,22d;23c,23dの光強度ともほぼ等しくなる。あるいは、面光源22a’,23a’の光強度と面光源22b,23bの光強度との差が、所要の光強度差に調整される。
なお、面光源21a’,22a’,23a’の光強度と面光源21b,22b,23bの光強度との差を所要の光強度差に調整する動作は、例えば投影光学系PLを介した光に基づいて投影光学系PLの瞳面における瞳強度分布を計測する瞳強度分布計測装置(不図示)の計測結果に基づいて行われる。瞳強度分布計測装置は、例えば投影光学系PLの瞳位置と光学的に共役な位置に配置された撮像面を有するCCD撮像部を備え、投影光学系PLの像面上の各点に関する瞳強度分布(各点に入射する光線が投影光学系PLの瞳面に形成する瞳強度分布)をモニターする。瞳強度分布計測装置の詳細な構成および作用については、米国特許公開第2008/0030707号公報などを参照することができる。
具体的に、瞳強度分布計測装置の計測結果は、制御部(不図示)に供給される。制御部は、瞳強度分布計測装置の計測結果に基づいて、投影光学系PLの瞳面における瞳強度分布が所望の分布になるように、補正ユニット8の駆動制御系89に指令を出力する。駆動制御系89は、制御部からの指令に基づいて各フィルタ81,82のZ方向位置を制御し、面光源21a’,22a’,23a’の光強度と面光源21b,22b,23bの光強度との差を所要の光強度差に調整する。
以上のように、本実施形態の照明光学系(2〜12)は、波面分割型のオプティカルインテグレータであるマイクロフライアイレンズ9よりも前側に配置されて、マイクロフライアイレンズ9の後側焦点位置またはその近傍の照明瞳に形成される瞳強度分布を補正する補正ユニット8を備えている。補正ユニット8は、マイクロフライアイレンズ9の入射面の近傍に配置された第1フィルタ81と、第1フィルタ81の直後に配置された第2フィルタ82とを備えている。
第1フィルタ81は、マイクロフライアイレンズ9の単位波面分割面に対応する矩形状の外形形状および透過率分布31aを有する単位領域81cを少なくとも1つ有する。第2フィルタ82は、同じく単位波面分割面に対応する矩形状の外形形状および透過率分布31bを有する単位領域82cを少なくとも1つ有する。第1フィルタ81と第2フィルタ82とは、光軸AXを横切るZ方向、すなわち矩形状の単位波面分割面の長辺に対応する方向に相対移動が可能に構成されている。
その結果、補正ユニット8は、第1フィルタ81と第2フィルタ82との相対移動、透過率分布31a,31bの形態、単位領域81c,82cの配置などに応じて、瞳強度分布に対して多様な調整作用を発揮する。したがって、本実施形態の照明光学系(2〜12)では、補正ユニット8の瞳強度分布に対する多様な調整作用により、静止露光領域ER内の各点に関する瞳強度分布において光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の領域の間の光強度の差を調整することができる。
また、本実施形態の露光装置(2〜WS)では、ウェハW上の静止露光領域ER内の各点に関する瞳強度分布において光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の領域の光強度差を調整する照明光学系(2〜12)を用いて、マスクMの微細パターンに応じた適切な照明条件のもとで良好な露光を行うことができ、ひいてはマスクMの微細パターンを露光領域の全体に亘って所望の位置に所望の線幅でウェハW上に忠実に転写することができる。
本実施形態において、ウェハ(被照射面)W上の光量分布が、例えば補正ユニット8の調整作用の影響を受けることが考えられる。この場合、必要に応じて、公知の構成を有する光量分布調整部の作用により、静止露光領域ER内の照度分布または静止露光領域(照明領域)ERの形状を変更することができる。具体的に、照度分布を変更する光量分布調整部としては、特開2001−313250号および特開2002−100561号(並びにそれらに対応する米国特許第6771350号および第6927836号)に記載された構成および手法を用いることができる。また、照明領域の形状を変更する光量分布調整部としては、国際特許公開第WO2005/048326号パンフレット(およびそれに対応する米国特許公開第2007/0014112号公報)に記載された構成および手法を用いることができる。
なお、上述の実施形態では、図7に示す特定の形態にしたがって、光軸AXに対して垂直に配置された平行平面板の形態を有する一対のフィルタ81および82により補正ユニット8を構成している。しかしながら、これに限定されることなく、補正ユニット8の具体的な構成については、様々な形態が可能である。すなわち、補正ユニットが作用する瞳強度分布上の領域、補正ユニットを構成する各フィルタの形態(外形形状など)、各フィルタの姿勢、各フィルタの相対移動の方向(光軸を横切る方向)、各フィルタに形成される透過率分布の形態、透過率分布の形成面の位置(入射面または射出面)、各フィルタの配置位置などについて、様々な形態が可能である。例えば、各フィルタとして、少なくとも一方の面が曲率を有するような光透過性の基板を用いることもできる。
また、上述の実施形態では、第1フィルタ81をマイクロフライアイレンズ9の入射面の近傍に配置し、第2フィルタ82を第1フィルタ81の直後に配置している。しかしながら、これに限定されることなく、マイクロフライアイレンズ9の入射面と光学的に共役な位置またはその近傍の位置(例えばアフォーカルレンズ4の瞳位置またはその近傍の位置)に第1フィルタ81を配置したり、第1フィルタ81の位置と光学的に共役な位置(例えばアフォーカルレンズ4の光路中において第1フィルタ81の位置と光学的に共役な位置)の直後またはその近傍の位置に第2フィルタ82を配置したりすることができる。
また、上述の実施形態では、4極状の瞳強度分布20において光軸AXを挟んでZ方向に間隔を隔てた一対の面光源20aおよび20bのうちの一方の面光源20aに達する光に補正ユニット8を作用させている。しかしながら、これに限定されることなく、4極状の瞳強度分布を構成する4つの面光源から選択された1つまたは複数の面光源に達する光に補正ユニットを作用させることもできる。さらに一般的には、任意の外形形状を有する瞳強度分布上の任意の領域に達する光に補正ユニットを作用させることもできる。
また、上述の実施形態では、第1フィルタ81および第2フィルタ82が、マイクロフライアイレンズ9の矩形状の単位波面分割面の長辺方向であるZ方向に沿ってそれぞれ移動可能に構成されている。しかしながら、これに限定されることなく、単位波面分割面の短辺方向であるX方向に沿って一対のフィルタを移動可能に構成することもできる。さらに一般的には、第1フィルタおよび第2フィルタのうちの少なくとも一方を、光軸を横切る任意の方向に移動可能に構成することもできる。
また、上述の実施形態では、所定方向に沿って厚さが変化する減光性の薄膜を単位領域81c,82cに形成することにより、単位領域81c,82cに所要の透過率分布を付与している。しかしながら、これに限定されることなく、光軸を横切る方向に沿って濃度分布が変化する複数の遮光性ドット(例えばクロムや酸化クロム等からなる微小な遮光性ドット)を単位領域に形成することにより、単位領域に所要の透過率分布を付与することもできる。また、単位領域に少なくとも1つの減光領域(遮光領域、散乱領域、回折領域など)を形成することにより、単位領域に所要の透過率分布を付与することもできる。
なお、上述の説明では、照明瞳に4極状の瞳強度分布が形成される変形照明、すなわち4極照明を例にとって、本発明の作用効果を説明している。しかしながら、4極照明に限定されることなく、例えば輪帯状の瞳強度分布が形成される輪帯照明、4極状以外の他の複数極状の瞳強度分布が形成される複数極照明などに対しても、同様に本発明を適用して同様の作用効果を得ることができることは明らかである。
上述の実施形態では、マスクの代わりに、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。このような可変パターン形成装置を用いれば、パターン面が縦置きでも同期精度に及ぼす影響を最低限にできる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含むDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いることができる。DMDを用いた露光装置は、例えば特開2004−304135号公報、国際特許公開第2006/080285号パンフレットおよびこれに対応する米国特許公開第2007/0296936号公報に開示されている。また、DMDのような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。なお、パターン面が横置きの場合であっても可変パターン形成装置を用いても良い。ここでは、米国特許公開第2007/0296936号公報の教示を参照として援用する。
また、上述の実施形態において、回折光学素子3に代えて、或いは回折光学素子3に加えて、たとえばアレイ状に配列され且つ傾斜角および傾斜方向が個別に駆動制御される多数の微小な要素ミラーにより構成されて入射光束を反射面毎の微小単位に分割して偏向させることにより、光束の断面を所望の形状または所望の大きさに変換する空間光変調素子を用いても良い。このような空間光変調素子を用いた照明光学系は、例えば特開2002−353105号公報に開示されている。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図14は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図14に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを、感光性基板つまりプレートPとしてパターンの転写を行う。
図15は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図15に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルター形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。
ステップS50のパターン形成工程では、プレートPとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートPの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルター形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルターを形成する。
ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルターとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルターとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、上述の実施形態では、露光光としてArFエキシマレーザ光(波長:193nm)やKrFエキシマレーザ光(波長:248nm)を用いているが、これに限定されることなく、他の適当なレーザ光源、たとえば波長157nmのレーザ光を供給するF2レーザ光源などに対して本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態において、投影光学系と感光性基板との間の光路中を1.1よりも大きな屈折率を有する媒体(典型的には液体)で満たす手法、所謂液浸法を適用しても良い。この場合、投影光学系と感光性基板との間の光路中に液体を満たす手法としては、国際公開第WO99/49504号パンフレットに開示されているような局所的に液体を満たす手法や、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる手法や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する手法などを採用することができる。ここでは、国際公開第WO99/49504号パンフレット、特開平6−124873号公報および特開平10−303114号公報の教示を参照として援用する。
また、上述の実施形態において、米国公開公報第2006/0170901号及び第2007/0146676号に開示されるいわゆる偏光照明方法を適用することも可能である。ここでは、米国特許公開第2006/0170901号公報及び米国特許公開第2007/0146676号公報の教示を参照として援用する。
また、上述の実施形態では、ウェハWのショット領域にマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に対して本発明を適用している。しかしながら、これに限定されることなく、ウェハWの各露光領域にマスクMのパターンを一括露光する動作を繰り返すステップ・アンド・リピート方式の露光装置に対して本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態では、露光装置においてマスク(またはウェハ)を照明する照明光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、マスク(またはウェハ)以外の被照射面を照明する一般的な照明光学系に対して本発明を適用することもできる。
1 光源
3 回折光学素子
4 アフォーカルレンズ
7 ズームレンズ
8 補正ユニット
81,82 各フィルタ
9 マイクロフライアイレンズ(オプティカルインテグレータ)
10 コンデンサー光学系
11 マスクブラインド
12 結像光学系
M マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
AS 開口絞り
W ウェハ
WS ウェハステージ

Claims (20)

  1. 被照射面を照明する照明光学系の光路中に配置される波面分割型のオプティカルインテグレータと組み合わせて用いられ、該オプティカルインテグレータよりも前側に配置されて該オプティカルインテグレータよりも後側の照明瞳に形成される瞳強度分布を補正する補正ユニットであって、
    前記オプティカルインテグレータの入射面の近傍の位置、あるいは該入射面と光学的に共役な位置またはその近傍の位置に配置された第1フィルタと、
    前記第1フィルタの直後の位置、あるいは前記第1フィルタの位置と光学的に共役な位置の直後またはその近傍の位置に配置された第2フィルタとを備え、
    前記第1フィルタは、前記オプティカルインテグレータの単位波面分割面に対応する外形形状および第1透過率分布を有する第1単位領域を少なくとも1つ有し、
    前記第2フィルタは、前記単位波面分割面に対応する外形形状および第2透過率分布を有する第2単位領域を少なくとも1つ有し、
    前記第1フィルタおよび前記第2フィルタのうちの少なくとも一方は、前記照明光学系の光軸を横切る方向に移動可能に構成されていることを特徴とする補正ユニット。
  2. 前記オプティカルインテグレータは、矩形状の単位波面分割面を有し、
    前記第1フィルタおよび前記第2フィルタのうちの少なくとも一方は、前記矩形状の単位波面分割面の一辺の方向に沿って移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の補正ユニット。
  3. 前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、前記一辺の方向に沿ってそれぞれ移動可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の補正ユニット。
  4. 前記第1単位領域と前記第2単位領域とは互いに同じ透過率分布を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の補正ユニット。
  5. 前記第1単位領域および前記第2単位領域のうちの少なくとも一方は、少なくとも1つの減光領域を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の補正ユニット。
  6. 前記第1単位領域および前記第2単位領域のうちの少なくとも一方は、前記横切る方向に沿って濃度分布が変化する複数の遮光性ドットを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の補正ユニット。
  7. 前記第1単位領域および前記第2単位領域のうちの少なくとも一方は、前記横切る方向に沿って厚さが変化する薄膜を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の補正ユニット。
  8. 前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、平行平面板の形態を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の補正ユニット。
  9. 前記第1フィルタと前記第2フィルタとは、互いに平行な状態を維持することを特徴とする請求項8に記載の補正ユニット。
  10. 光源からの光に基づいて被照射面を照明する照明光学系において、
    前記照明光学系の光路中に配置された波面分割型のオプティカルインテグレータと、
    前記オプティカルインテグレータと組み合わせて用いられる請求項1乃至9のいずれか1項に記載の補正ユニットとを備えていることを特徴とする照明光学系。
  11. 前記オプティカルインテグレータよりも後側の前記照明瞳に瞳強度分布を形成する分布形成光学系をさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の照明光学系。
  12. 前記オプティカルインテグレータは、所定方向に沿って細長い矩形状の単位波面分割面を有し、
    前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、前記所定方向に沿ってそれぞれ移動可能に構成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の照明光学系。
  13. 前記補正ユニットは、前記照明瞳において前記照明光学系の光軸を挟んで前記所定方向に間隔を隔てた一対の領域のうちの少なくとも一方の領域に達する光に作用するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の照明光学系。
  14. 前記被照射面上での照度分布または前記被照射面上に形成される照明領域の形状を変更する光量分布調整部をさらに備えることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の照明光学系。
  15. 前記光量分布調整部は、前記補正ユニットによる前記被照射面上の光量分布への影響を補正することを特徴とする請求項14に記載の照明光学系。
  16. 前記被照射面と光学的に共役な面を形成する投影光学系と組み合わせて用いられ、前記照明瞳は前記投影光学系の開口絞りと光学的に共役な位置であることを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の照明光学系。
  17. 所定のパターンを照明するための請求項10乃至16のいずれか1項に記載の照明光学系を備え、前記所定のパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置。
  18. 前記所定のパターンの像を前記感光性基板上に形成する投影光学系を備え、該投影光学系に対して前記所定のパターンおよび前記感光性基板を走査方向に沿って相対移動させて、前記所定のパターンを前記感光性基板へ投影露光することを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  19. 前記オプティカルインテグレータは所定方向に沿って細長い矩形状の単位波面分割面を有し、前記所定方向は前記走査方向と直交する方向に対応していることを特徴とする請求項17または18に記載の露光装置。
  20. 請求項17乃至19のいずれか1項に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
    前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する現像工程と、
    前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する加工工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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