JP2010225539A - リチウムイオン二次電池用電極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 昇温時の安全性に優れるとともに、レート特性に優れ、繰り返し使用時のインピーダンスの上昇が十分に抑制されたリチウムイオン二次電池を形成可能なリチウムイオン二次電池用電極を提供すること。
【解決手段】 集電体16と、該集電体16上に形成された活物質層18と、該活物質層18上に形成された保護層30とを備え、上記保護層30は、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有する、リチウムイオン二次電池用電極。
【選択図】 図3

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極及びリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池の安全対策として、電極(負極)表面に保護層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。従来の保護層は、主に無機粒子を堆積させることにより形成されている。しかし、無機粒子は粒度分布が広く、保護層の膜厚を均一にするために粒径の小さいものが選択されている。
特開平7−220759号公報 国際公開WO97/01870号パンフレット 特開平11−54147号公報
しかしながら、保護層に粒径の小さい粒子を用いた場合、保護層に電解液が染み込みにくくなり、レート特性等の電池特性が低下するという問題が生じる。また、無機粒子を用いた保護層はシャットダウン機能を有しないため、昇温時の安全性が十分ではない。
一方、有機粒子を用いた保護層であっても、シャットダウン機能を持たせることと、昇温時の保護層のシュリンク(収縮)による内部短絡の発生を抑制することとの両立が困難である。また、有機粒子を用いて保護層にシャットダウン機能を持たせた場合、リチウムイオン二次電池を繰り返し使用することで、インピーダンスの上昇が生じるおそれもある。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、昇温時の安全性に優れるとともに、レート特性に優れ、繰り返し使用時のインピーダンスの上昇が十分に抑制されたリチウムイオン二次電池を形成可能なリチウムイオン二次電池用電極、及び、それを用いたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、集電体と、該集電体上に形成された活物質層と、該活物質層上に形成された保護層とを備え、上記保護層は、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有する、リチウムイオン二次電池用電極を提供する。
上記保護層は、溶融温度の異なる2種類の有機粒子を含有することにより、インピーダンスやレート特性といった電池特性を劣化させることなく、十分なシャットダウン機能を得ることができるとともに、昇温時のシュリンクを十分に抑制することができる。すなわち、上記保護層は昇温時において、低融点有機粒子がはじめに溶融してシャットダウンし、高融点有機粒子は溶融せずにそのまま維持されることで保護層の形状が維持され、内部短絡を防止することが可能となる。そのため、この保護層を表面に有する本発明のリチウムイオン二次電池用電極によれば、昇温時の安全性に優れるとともに、レート特性に優れ、繰り返し使用時のインピーダンスの上昇が十分に抑制されたリチウムイオン二次電池を形成することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極において、上記低融点有機粒子は、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子であることが好ましい。これにより、保護層はより良好なシャットダウン機能が得られ、昇温時の安全性がより優れ、且つ、繰り返し使用時のインピーダンスの上昇がより十分に抑制されたリチウムイオン二次電池を形成することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極において、上記高融点有機粒子は、ポリイミド及びポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子であることが好ましい。これにより、保護層は昇温時のシュリンクがより十分に抑制され、昇温時の安全性がより向上したリチウムイオン二次電池を形成することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極において、上記保護層における上記低融点有機粒子の含有量と上記高融点有機粒子の含有量との比が質量比で1:1〜1:4であることが好ましい。保護層が上記の比率で低融点有機粒子と高融点有機粒子とを含有することにより、保護層にシャットダウン機能を持たせることと、昇温時の保護層のシュリンクによる内部短絡の発生を抑制することとを高水準で両立することができる。
本発明はまた、正極及び負極を有するリチウムイオン二次電池であって、上記正極及び上記負極の少なくとも一方は、集電体と、該集電体上に形成された活物質層と、該活物質層上に形成された保護層とを備える電極であり、上記保護層は、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有する、リチウムイオン二次電池を提供する。
上記保護層は、溶融温度の異なる2種類の有機粒子を含有することにより、インピーダンスやレート特性といった電池特性を劣化させることなく、十分なシャットダウン機能を得ることができるとともに、昇温時のシュリンクを十分に抑制することができる。すなわち、上記保護層は昇温時において、低融点有機粒子がはじめに溶融してシャットダウンし、高融点有機粒子は溶融せずにそのまま維持されることで保護層の形状が維持され、内部短絡を防止することが可能となる。そのため、この保護層を表面に有する負極及び/又は正極を備えた本発明のリチウムイオン二次電池によれば、昇温時の優れた安全性が得られるとともに、優れたレート特性が得られ、更に繰り返し使用時のインピーダンスの上昇を十分に抑制することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池において、上記低融点有機粒子は、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子であることが好ましい。これにより、保護層はより良好なシャットダウン機能が得られ、リチウムイオン二次電池は、昇温時の安全性をより向上させることができるとともに、繰り返し使用時のインピーダンスの上昇をより十分に抑制することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池において、上記高融点有機粒子は、ポリイミド及びポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子であることが好ましい。これにより、保護層は昇温時のシュリンクがより十分に抑制され、リチウムイオン二次電池の昇温時の安全性をより向上させることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池において、上記保護層における上記低融点有機粒子の含有量と上記高融点有機粒子の含有量との比が質量比で1:1〜1:4であることが好ましい。保護層が上記の比率で低融点有機粒子と高融点有機粒子とを含有することにより、保護層にシャットダウン機能を持たせることと、昇温時の保護層のシュリンクによる内部短絡の発生を抑制することとを高水準で両立することができる。そのため、リチウムイオン二次電池の昇温時の安全性をより向上させることができる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池において、少なくとも上記負極が、上記集電体と、上記活物質層と、上記保護層とを備える電極であることが好ましい。
正極よりも負極に保護層を設けた方が、昇温時の安全性をより向上させることができる。これは、負極の活物質表面におけるデンドライトの成長を抑止できるからである。
本発明によれば、昇温時の安全性に優れるとともに、レート特性に優れ、繰り返し使用時のインピーダンスの上昇が十分に抑制されたリチウムイオン二次電池を形成可能なリチウムイオン二次電池用電極、及び、それを用いたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池の好適な一実施形態を示す正面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のX−X線に沿って切断した模式断面図である。 リチウムイオン二次電池の負極の基本構成の一実施形態を示す模式断面図である。 リチウムイオン二次電池の正極の基本構成の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池の他の好適な一実施形態を示す部分破断斜視図である。 図5に示すリチウムイオン二次電池のYZ平面に沿った概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本発明のリチウムイオン二次電池の好適な一実施形態を示す正面図である。図2は、図1のリチウムイオン二次電池1をX−X線に沿って切断した断面の模式図である。
図1及び図2に示すように、リチウムイオン二次電池1は、主として、互いに対向する板状の負極10及び板状の正極20、並びに負極10と正極20との間に隣接して配置される板状のセパレータ40を備える発電要素60と、リチウムイオンを含む電解質溶液(本実施形態では非水電解質溶液)と、これらを密閉した状態で収容するケース50と、負極10に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケース50の外部に突出される負極用リード12と、正極20に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケース50の外部に突出される正極用リード22とから構成されている。
なお、本明細書において、「負極」とは、電池の放電時の極性を基準とする電極であって、放電時の酸化反応により電子を放出する電極である。更に、「正極」とは、電池の放電時の極性を基準とする電極であって、放電時の還元反応により電子を受容する電極である。
また、図3及び図4は、本発明のリチウムイオン二次電池用電極の好適な実施形態を示す模式断面図である。ここで、図3は、リチウムイオン二次電池1の負極10の基本構成の一実施形態を示す模式断面図である。また、図4は、リチウムイオン二次電池1の正極20の基本構成の一実施形態を示す模式断面図である。
図3に示すように、負極10は、集電体16と、該集電体16上に形成された負極活物質層18と、該負極活物質層18上に形成された保護層30とからなる。また、図4に示すように、正極20は、集電体26と、該集電体26上に形成された正極活物質層28と、該正極活物質層28上に形成された保護層30とからなる。そして、保護層30は、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有してなる層である。
集電体16及び集電体26は、負極活物質層18及び正極活物質層28への電荷の移動を充分に行うことができる良導体であれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている集電体を使用することができる。例えば、集電体16及び集電体26としては、それぞれ銅、アルミニウム等の金属箔が挙げられる。
負極10の負極活物質層18は、主として、負極活物質と、バインダーとから構成されている。なお、負極活物質層18は、更に導電助剤を含有していることが好ましい。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能なものであれば特に制限されず、公知の負極活物質を使用できる。このような負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、Al、Si、Sn等のリチウムと化合することのできる金属、SiO、SiO、SiO、SnO等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)、TiOが挙げられる。
負極10に用いられるバインダーとしては、公知のバインダーを特に制限なく使用することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。このバインダーには、活物質粒子や必要に応じて添加される導電助剤等の構成材料同士をより十分に結着するとともに、それらの構成材料と集電体とをより十分に結着するために、カルボン酸等の官能基を導入してもよい。
また、上記の他に、バインダーとしては、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
更に、上記の他に、バインダーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、セルロース及びその誘導体、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いてもよい。セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、硫酸セルロース等が挙げられる。また、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子を用いてもよい。更に、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体等を用いてもよい。また、導電性高分子を用いてもよい。
必要に応じて用いられる導電助剤としては特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属粉、炭素材料及び金属粉の混合物、ITOのような導電性酸化物が挙げられる。
負極活物質層18中の負極活物質の含有量は、負極活物質層18全量を基準として80〜98質量%であることが好ましく、85〜97質量%であることがより好ましい。活物質の含有量が80質量%未満であると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、エネルギー密度が低下する傾向があり、98質量%を超えると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、接着力が不足してサイクル特性が低下する傾向がある。
正極20の正極活物質層28は、主として、正極活物質と、バインダーとから構成されている。なお、正極活物質層28は、更に導電助剤を含有していることが好ましい。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の正極活物質を用いることができる。このような正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素またはVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)等の複合金属酸化物が挙げられる。
正極20に用いられるバインダーとしては、負極10に用いられるバインダーと同様のものを使用することができる。また、正極20に必要に応じて用いられる導電助剤としては、負極10に用いられる導電助剤と同様のものを使用することができる。
正極活物質層28中の正極活物質の含有量は、正極活物質層28全量を基準として80〜98質量%であることが好ましく、85〜97質量%であることがより好ましい。活物質の含有量が80質量%未満であると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、エネルギー密度が低下する傾向があり、98質量%を超えると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、接着力が不足してサイクル特性が低下する傾向がある。
負極10及び正極20における保護層30はいずれも、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有してなる層である。なお、保護層30は、低融点有機粒子及び高融点有機粒子のみからなる層であってもよく、低融点有機粒子及び高融点有機粒子と、バインダー等の他の材料とを含有してなる層であってもよい。
低融点有機粒子は、溶融温度が100〜200℃であれば特に限定されない。低融点有機粒子の材質としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が挙げられる。これらの中でも、低融点有機粒子は、本発明の効果をより十分に得る観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子であることが好ましい。
低融点有機粒子の溶融温度は100〜200℃であるが、102〜190℃であることが好ましく、105〜180℃であることがより好ましい。低融点有機粒子の溶融温度が100℃未満であると、保護層30がシャットダウンする温度が低くなりすぎるため、リチウムイオン二次電池を繰り返し使用した場合に意図しないシャットダウンが生じてしまい、インピーダンスが増大するという問題が生じる。一方、融点有機粒子の溶融温度が200℃を超えると、保護層30は十分なシャットダウン機能が得られず、昇温時に熱暴走が進んでしまうという問題が生じる。
また、低融点有機粒子の平均粒径D50は、0.10〜6.0μmであることが好ましく、0.30〜5.0μmであることがより好ましく、0.50〜4.0μmであることが特に好ましい。この平均粒径D50が0.10μm未満であると、保護層30及び活物質層への電解液の浸透が阻害され、レート特性等の電池特性が劣化する傾向がある。一方、平均粒径D50が6.0μmを超えると、インピーダンスが増大する傾向がある。
高融点有機粒子は、溶融温度が300℃以上であれば特に限定されない。高融点有機粒子の材質としては、例えば、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)等が挙げられる。これらの中でも、高融点有機粒子は、本発明の効果をより十分に得る観点から、ポリアミドイミド、ポリイミド及びポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子であることが好ましい。
なお、後述する実施例5で使用のポリイミド(PI)粒子は、例えば、特開昭59−108030号公報や特開昭60−221425号公報より公知の製造方法であるイソシアネート法により作製することができる。
高融点有機粒子の溶融温度は300℃以上であるが、300〜350℃であることが好ましく、350〜400℃であることがより好ましい。高融点有機粒子の溶融温度が300℃未満であると、昇温時に保護層30のシュリンクが生じ、内部短絡が発生しやすくなるという問題が生じる。
また、高融点有機粒子の平均粒径D50は、0.30〜6.0μmであることが好ましく、0.50〜5.0μmであることがより好ましく、1.0〜4.0μmであることが特に好ましい。この平均粒径D50が0.30μm未満であると、保護層30及び活物質層への電解液の浸透が阻害され、レート特性等の電池特性が劣化する傾向がある。一方、平均粒径D50が6.0μmを超えると、インピーダンスが増大する傾向がある。
低融点有機粒子及び高融点有機粒子の平均粒径D50は、レーザ回折・散乱法による粒度分布測定装置(マイクロトラック社製、装置名:HRA)により測定される。
また、低融点有機粒子の平均粒径D50と高融点有機粒子の平均粒径D50との比(低融点有機粒子の平均粒径D50:高融点有機粒子の平均粒径D50)は、1:1.5〜1:8であることが好ましく、1:2〜1:6であることがより好ましい。高融点有機粒子の平均粒径D50に対する低融点有機粒子の平均粒径D50が上記範囲よりも小さいと、低融点有機粒子が昇温時に早く溶融する傾向があるため、内部インピーダンスが上昇する傾向がある。一方、高融点有機粒子の平均粒径D50に対する低融点有機粒子の平均粒径D50が上記範囲よりも大きいと、粒子の比表面積が下がって、シャットダウンの反応が遅れることで、過充電試験による結果が悪化する傾向がある。
保護層30において、上記低融点有機粒子の含有量と上記高融点有機粒子の含有量との比(低融点有機粒子の含有量:高融点有機粒子の含有量)は質量比で1:1〜1:4であることが好ましく、1:1.3〜1:3.2であることが好ましく、1:1.5〜1:3.0であることが特に好ましい。高融点有機粒子の含有量に対する低融点有機粒子の含有量が上記範囲よりも少ないと、保護層30のシャットダウン機能が低下し、昇温時の安全性が低下する傾向がある。一方、高融点有機粒子の含有量に対する低融点有機粒子の含有量が上記範囲よりも多いと、保護層30が昇温時にシュリンクしやすくなり、内部短絡の発生を抑制する効果が低下する傾向がある。
保護層30に必要に応じて用いられるバインダーとしては、例えば、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、PVDF、PTFE等が挙げられる。これらの中でも、活物質層への接着性や塗布液の粘性調整の観点から、スチレン・ブタジエンゴムやカルボキシメチルセルロースナトリウムが好ましい。
低融点有機粒子、高融点有機粒子及びバインダー以外の保護層30に使用可能な他の材料としては、例えば、セラミック等の無機材料が挙げられるが、デンドライト抑制の観点から、高抵抗で充放電の際にリチウムイオンの脱挿入をしない材料であれば必要に応じて使用してもよい。
保護層30が低融点有機粒子及び高融点有機粒子以外にバインダーを含む場合、バインダーの含有量は、過充電試験でのシャットダウン効果を損なわないようにする観点から、保護層30全量を基準として10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。
保護層30の厚さは、0.3〜6.0μmであることが好ましく、0.5〜5.0μmであることがより好ましい。保護層30の厚さが0.3μm未満であると、保護層30により内部短絡の発生を抑制する効果が不十分となる傾向があり、6.0μmを超えると、レート特性が低下するとともに、インピーダンスが増大する傾向がある。
なお、負極10の保護層30と、正極20の保護層30とは、同一の構成であってもよく、異なっていてもよい。
正極20の集電体26は、例えばアルミニウムからなる正極用リード22の一端に電気的に接続され、正極用リード22の他端はケース50の外部に延びている。一方、負極10の集電体16も、例えば銅又はニッケルからなる負極用リード12の一端に電気的に接続され、負極用リード12の他端はケース50の外部に延びている。
負極10と正極20との間に配置されるセパレータ40は、イオン透過性を有し、且つ、電子的絶縁性を有する多孔体から形成されていれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられるセパレータを使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの積層体や、上記高分子の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種の構成材料からなる繊維不織布等が挙げられる。
電解液(図示せず)はケース50の内部空間に充填され、その一部は、負極10、正極20、及びセパレータ40の内部に含有されている。電解液は、リチウム塩を有機溶媒に溶解した非水電解質溶液が使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)等の塩が使用される。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、電解液は、高分子等を添加することによりゲル状としてもよい。
また、有機溶媒は、公知のリチウムイオン二次電池に使用されている溶媒を使用することができる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、及び、ジエチルカーボネート等が好ましく挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
ケース50は、図2に示すように、互いに対向する一対のフィルム(第1のフィルム51及び第2のフィルム52)を用いて形成されている。対向して重なるフィルムの縁部は、接着剤又はヒートシールによって封止され、シール部50Aを形成している。
第1のフィルム51及び第2のフィルム52を構成するフィルムは、可とう性を有するフィルムである。これらのフィルムは、可とう性を有するフィルムであれば特に限定されないが、ケースの十分な機械的強度と軽量性とを確保しつつ、ケース50外部からケース50内部への水分や空気の侵入及びケース50内部からケース50外部への電解質成分の逸散を効果的に防止する観点から、発電要素60に接触する高分子製の最内部の層と、最内部の層の発電要素と接する側の反対側に配置される金属層とを少なくとも有することが好ましい。
シール部50Aに接触する負極用リード12の部分には、負極用リード12とケース50の金属層との接触を防止するための絶縁体14が被覆され、シール部50Aに接触する正極用リード22の部分には、正極用リード22とケース50の金属層との接触を防止するための絶縁体24が被覆されている。また、絶縁体14、24の他の役目は、ケース50の最内層とリード12、22との密着性を向上させるためでもある。
次に、上述したリチウムイオン二次電池1の製造方法について説明する。
まず、負極10及び正極20を作製する。負極10の作製において、負極活物質層18の形成方法については特に限定されない。例えば、上述した負極10の構成成分を混合し、バインダーが溶解可能な溶媒に分散させ、負極活物質層形成用塗布液(スラリー又はペースト等)を作製する。溶媒としては、バインダーが溶解可能であれば特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、水等を使用するバインダーの種類に応じて用いることができる。
次に、上記負極活物質層形成用塗布液を集電体16表面上に塗布し、乾燥させ、必要に応じて圧延等を行うことにより集電体16上に負極活物質層18を形成する。負極活物質層形成用塗布液を集電体16の表面に塗布する際の手法は特に限定されるものではなく、集電体16の材質や形状等に応じて適宜決定すればよい。塗布方法としては、例えば、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
次に、負極活物質層18上に保護層30を形成する。
保護層30が低融点有機粒子、高融点有機粒子、バインダー及び必要に応じて他の材料を含有する層である場合、まず、上述した保護層30の構成成分を混合し、バインダーが溶解可能な溶媒に分散させ、保護層形成用塗布液(スラリー又はペースト等)を作製する。溶媒としては、バインダーが溶解可能であり、且つ、低融点有機粒子及び高融点有機粒子が溶解しないものであれば特に限定されるものではないが、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アミルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、シクロヘキサノール等のヒドロキシル基を有する化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸ブチル、乳酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレン、n−ブタン、シクロヘキサン、シクロペンタン等の炭化水素類、エチルエーテル、ブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アリルエーテル、テトラヒドロフラン、フェニルエーテル等のエーテル類等を使用するバインダーの種類に応じて用いることができる。
次に、上記保護層形成用塗布液を負極活物質層18表面上に塗布し、乾燥させることにより、負極活物質層18上に保護層30を形成する。このとき、低融点有機粒子及び高融点有機粒子の形状を維持する観点から、保護層30に対して圧延等の処理は行わないことが好ましいが、有機粒子の形状に影響がない場合は、圧延処理を行ってもよい。保護層形成用塗布液を負極活物質層18の表面に塗布する際の手法は特に限定されるものではなく、負極活物質層18の材質や形状等に応じて適宜決定すればよい。塗布方法としては、上記負極活物質層形成用塗布液の塗布方法と同様の手法が挙げられる。
また、保護層30が低融点有機粒子及び高融点有機粒子のみからなる場合、まず、有機粒子を溶媒に分散させて分散液(塗布液)を調製し、上記と同様に塗布、乾燥及び必要に応じてプレス等を行うことで、保護層30を形成することができる。
また、正極20についても、負極10と同様の手順で作製することができる。
上記のようにして負極10及び正極20を作製した後、負極10及び正極20のそれぞれに対して、負極用リード12及び正極用リード22をそれぞれ電気的に接続する。
次に、負極10と正極20との間に、セパレータ40を接触した状態(好ましくは非接着状態)で配置し、発電要素60(負極10、セパレータ40及び正極20がこの順で順次積層された積層体)を完成する。このとき、負極10の保護層30側の面F2、及び、正極20の保護層30側の面F2がセパレータ40と接触するように配置する。
次に、重ね合わせた第1のフィルム51及び第2のフィルム52の縁部を、接着剤又はヒートシールによって封止(シール)して、ケース50を作製する。このとき、後工程において発電要素60をケース50中に導入するための開口部を確保するために、一部封止を行わない部分を設けておく。これにより開口部を有した状態のケース50が得られる。
開口部を有した状態のケース50の内部に、負極用リード12及び正極用リード22が電気的に接続された発電要素60を挿入し、更に電解質溶液を注入する。続いて、負極用リード12、正極用リード22の一部をそれぞれケース50内に挿入した状態で、ケース50の開口部を封止することにより、リチウムイオン二次電池1が完成する。
以上、本発明の好適な一実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態の説明においては、負極10及び正極20の両方が保護層30を有する場合について説明したが、保護層30は負極10及び正極20のいずれか一方のみが有していてもよい。なお、本発明の効果をより十分に得る観点からは、少なくとも負極10が保護層30を有していることが好ましい。
また、上記実施形態の説明においては、負極10及び正極20をそれぞれ1つずつ備えたリチウムイオン二次電池1について説明したが、負極10及び正極20をそれぞれ2以上備え、負極10と正極20との間にセパレータ40が常に1つ配置される構成としてもよい。また、リチウムイオン二次電池1は、図1に示したような形状のものに限定されず、例えば、円筒形等の形状でもよい。
また、本発明のリチウムイオン二次電池は、自走式のマイクロマシン、ICカードなどの電源や、プリント基板上又はプリント基板内に配置される分散電源の用途にも使用することが可能である。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池の他の好適な実施形態について説明する。
図5は本発明の他の好適な一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100を示す部分破断斜視図である。また、図6は図5のYZ面断面図である。本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、図5及び図6に示すように、主として、積層構造体85と、積層構造体85を密閉した状態で収容するケース(外装体)50と、積層構造体85とケース50の外部とを接続するための負極用リード12及び正極用リード22とから構成されている。
積層構造体85は、図6に示すように、上から順に、両面塗布負極130、セパレータ40、両面塗布正極140、セパレータ40、両面塗布負極130、セパレータ40、両面塗布正極140、セパレータ40、両面塗布負極130を積層したものである。
両面塗布負極130は、集電体(負極集電体)16と、集電体16の両面上に形成された2つの負極活物質層18と、各負極活物質層18上に形成された2つの保護層30とを有する。両面塗布負極130は、保護層30がセパレータ40と接触するように積層されている。
また、両面塗布正極140は、集電体(正極集電体)26と、集電体26の両面上に形成された2つの正極活物質層28とを有する。両面塗布正極140は、正極活物質層28がセパレータ40と接触するように積層されている。
電解液(図示せず)はケース50の内部空間に充填され、その一部は、負極活物質層18、正極活物質層28、保護層30、及びセパレータ40の内部に含有されている。
集電体16,26の端には、図5に示すように、各集電体がそれぞれ外側に向かって延びてなる舌状部16a,26aが形成されている。また、負極用リード12及び正極用リード22は、図5に示すように、ケース50内からシール部50bを通って外部に突出している。そして、リード12のケース50内の端部は、3つの集電体16の各舌状部16aと溶接されており、リード12は各集電体16を介して各負極活物質層18に電気的に接続されている。一方、リード22のケース50内の端部は、2つの集電体26の各舌状部26aと溶接されており、リード22は各集電体26を介して各正極活物質層28に電気的に接続されている。
また、リード12、22においてケース50のシール部50bに挟まれる部分は、図5に示すように、シール性を高めるべく、樹脂等の絶縁体14,24によって被覆されている。また、リード12とリード22とは積層構造体85の積層方向と直交する方向に離間している。
ケース50は、図5に示すように、矩形状の可撓性のシート51Cを長手方向の略中央部で2つ折りにして形成したものであり、積層構造体85を積層方向(上下方向)の両側から挟み込んでいる。2つ折りにされたシート51Cの端部のうち、折り返し部分50aを除く3辺のシール部50bがヒートシール又は接着剤により接着されており、積層構造体85が内部に密封されている。また、ケース50は、シール部50bにおいて絶縁体14,24と接着することによりリード12,22をシールしている。
そして、図5及び図6に示したリチウムイオン二次電池100における集電体16,26、活物質層18,28、保護層30、セパレータ40、電解液、リード12,22、絶縁体14,24及びケース50には、図1〜図4に示したリチウムイオン二次電池1と同様の構成材料からなるものが用いられる。
なお、図5及び図6に示したリチウムイオン二次電池100においては、積層構造体85は単セルとしての二次電池要素、すなわち、負極/セパレータ/正極の組合せを4つ有しているが、4つより多く有していてもよいし、3つ以下であってもよい。
また、上記実施形態では、好ましい形態として、最外層の2つをそれぞれ両面塗布負極130とした形態を例示しているが、最外層の2つのいずれか一方又は両方を2層負極としても実施可能である。
また、上記実施形態では、好ましい形態として、最外層の2つをそれぞれ負極とした形態を例示しているが、最外層の2つを、正極及び負極としたものや、正極及び正極としたものであっても本発明の実施は可能である。
また、上記実施形態では、負極にのみ保護層30を設けた形態を例示したが、正極にも保護層30を設けてもよい。また、負極に保護層30を設けずに、正極にのみ保護層30を設けてもよい。更に、上記実施形態では、両面塗布負極の両面に保護層30を設けた形態を例示したが、一方の負極活物質層上にのみ保護層30を設けてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(負極の作製)
カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬社製、商品名:セロゲンWS−C)1.5質量部を純水(イオン交換膜で精製し、蒸留して得られたもの)に溶解し、その溶解液に天然黒鉛(日立化成工業社製、商品名:HG−702)93.5質量部と、アセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名:デンカブラック)2.0質量部と、スチレンブタジエンゴム(日本エイアンドエル社製、商品名:SN−307R)3.0質量部とを加え、プラネタリーミキサーで混合分散して、スラリー状の負極活物質層形成用塗布液を得た。この塗布液をドクターブレード法によって厚さ15μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥した後にカレンダーロールにてプレスすることによって、厚さ80μm(片面当り)の負極活物質層を形成した。
次に、低融点有機粒子としてのポリエチレン粒子(住友精化社製、商品名:フロービーズHEシリーズを分級させものを使用、溶融温度:130℃、平均粒径D50:2.0μm)31.8質量部と、高融点有機粒子としてのポリテトラフルオロエチレン粒子(SHAMROCK TECHNOLOGIES社製、商品名:SSTシリーズ、溶融温度:327℃、平均粒径D50:2.0μm)63.7質量部と、スチレンブタジエンゴム(日本エイアンドエル社製、商品名:SN−307R)3.0質量部と、カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬社製、商品名:セロゲンWS−C)1.5質量部とを混合し、純水(イオン交換膜で精製し、蒸留して得られたもの)に溶解してスラリー状の保護層形成用塗布液を得た。この塗布液をドクターブレード法によって各負極活物質層上に塗布し、乾燥することによって厚さ3.0μm(片面当り)の保護層を形成した。これにより、集電体の両面上に負極活物質層及び保護層が形成された負極(両面塗布負極)を得た。
(正極の作製)
ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(戸田工業社製、商品名:NCM−01ST−5)44.5質量部と、リチウムマンガンスピネル(戸田工業社製、商品名:HPM−6050)44.5質量部と、アセチレンブラック(電気化学工業社製、商品名:デンカブラック)3.0質量部と、グラファイト(ティムカル社製、商品名:KS−6)3.0質量部と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)(アルケマ社製、商品名:KYNAR−761)5.0質量部とを混合し、N−メチルピロリドン(NMP)に溶解してスラリー状の正極活物質層形成用塗布液を得た。この塗布液をドクターブレード法によって厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥した後にカレンダーロールにてプレスすることによって、厚さ95μm(片面当り)の正極活物質層を形成した。これにより、集電体の両面上に正極活物質層が形成された正極(両面塗布正極)を得た。
(電解液の調製)
プロピレンカーボネート(PC)20体積部と、エチレンカーボネート(EC)10体積部と、ジエチルカーボネート70体積部とを混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒に、6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.5mol・dm−3の濃度となるように溶解し、電解液を得た。
(リチウムイオン二次電池の作製)
両面塗布負極を31.0mm×41.5mmの寸法を有し且つ舌状部を有する形状に、両面塗布正極を30.5mm×41.0mmの寸法を有し且つ舌状部を有する形状に、それぞれ打ち抜いた。また、32.0mm×43.0mmの寸法のポリエチレン製のセパレータを準備した。6枚の両面塗布負極と、5枚の両面塗布正極とを、間にセパレータを介在させながら交互に積層し、両面塗布負極/セパレータ/両面塗布正極/セパレータ/両面塗布負極/セパレータ/両面塗布正極/セパレータ/両面塗布負極/セパレータ/両面塗布正極/セパレータ/両面塗布負極/セパレータ/両面塗布正極/セパレータ/両面塗布負極/セパレータ/両面塗布正極/セパレータ/両面塗布負極の積層構造を有する積層構造体を形成した。得られた積層構造体をアルミラミネートフィルムに入れ、電解液を注液し、真空封入した。これにより、両面塗布負極及び両面塗布正極の積層枚数が異なる以外は図5及び図6に示したものと同様の構造を有するリチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例2]
保護層の低融点有機粒子として、ポリエチレン粒子(住友精化社製、商品名:フロービーズLEシリーズを分級させたものを使用、溶融温度:105℃、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例3]
保護層の低融点有機粒子として、ポリプロピレン粒子(トライアル社製、商品名:ポリプロピレン粒子[TRL−PP−101シリーズ]を分級させたものを使用、溶融温度:170℃、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例4]
保護層の高融点有機粒子として、ポリメチルメタクリレート粒子(根上工業社製、商品名:ハイパールシリーズ(アクリルビーズ)を分級させたものを使用、溶融温度:195℃、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例5]
保護層の高融点有機粒子として、ポリイミド粒子(イソシアネート法により合成、溶融温度:300℃以上(300℃未満では軟化しない)、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
なお、上記ポリイミド粒子は、以下のイソシアネート法により作製した。3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)0.1モルをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)224gに溶解させて溶液を調製した。この溶液を140℃で加熱撹拌しながら、触媒としてのトリエチレンジアミン(TEDA)0.05モルを加えてよく分散させ、次いで2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)0.1モルを加えて混合し、24時間撹拌を行うことで、ポリイミド前駆体微粒子を析出させた。この後、遠心分離機を用いて回収したポリイミド前駆体微粒子をアセトンで洗浄した。遠心分離と洗浄を繰り返してポリイミド前駆体微粒子の精製を行い、その後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)で分散させて190℃で5時間還流し、重合反応を続けた。反応後に冷却してポリイミドを濾過し、アセトンで洗浄して乾燥させ、ポリイミド粒子を得た。得られたポリイミド粒子を平均粒径D50が2.0μmとなるよう分級採取し、これを本実施例の高融点有機粒子として用いた。
[実施例6]
保護層において、低融点有機粒子の配合量を47.7質量部とし、且つ、高融点有機粒子の配合量を47.8質量部とした以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例7]
保護層において、低融点有機粒子の配合量を53.0質量部とし、且つ、高融点有機粒子の配合量を42.5質量部とした以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例8]
保護層において、低融点有機粒子の配合量を19.1質量部とし、且つ、高融点有機粒子の配合量を76.4質量部とした以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例9]
保護層において、低融点有機粒子の配合量を17.4質量部とし、且つ、高融点有機粒子の配合量を78.1質量部とした以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例1]
保護層の低融点有機粒子として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)粒子(中央理化工業社製、商品名:アクアテックEC−1700溶液からエチレン−酢酸ビニル共重合粒子を抽出して分級させたものを使用、溶融温度:80℃、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例2]
保護層の低融点有機粒子として、ベンゾグアナミン(BG)粒子(本触媒社製、商品名:エポスター(登録商標)MSグレードを分級させたものを使用、溶融温度:228℃、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例3]
保護層の高融点有機粒子として、ポリフェニレンサルファイド(PPS)粒子(ポリプラスチックス社製、商品名:[フォートロン 0220A9グレード]を微粉砕して分級させたものを使用、溶融温度:282℃、平均粒径D50:2.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例4]
保護層において、低融点有機粒子の配合量を95.5質量部とし、且つ、高融点有機粒子を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例5]
保護層において、低融点有機粒子を配合せず、且つ、高融点有機粒子の配合量を95.5質量部とした以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例6]
保護層において、低融点有機粒子及び高融点有機粒子を配合せず、代わりに無機粒子としてアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:ALシリーズ、平均粒径D50:2.0μm)95.5質量部を配合した以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例7]
保護層において、低融点有機粒子を配合せず、代わりに無機粒子としてアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:ALシリーズ、平均粒径D50:2.0μm)31.8質量部を配合し、且つ、高融点有機粒子の配合量を63.7質量部とした以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例8]
保護層を設けなかった以外は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<レート特性の測定>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、1C(25℃で定電流放電を行ったときに1時間で放電終了となる電流値)での放電容量、及び、5C(25℃で定電流放電を行ったときに0.2時間で放電終了となる電流値)での放電容量をそれぞれ測定し、1Cでの放電容量を100%とした場合の5Cでの放電容量の比率(%)をレート特性として求めた。その結果を表1〜2に示す。
<インピーダンス上昇率の測定>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、東陽テクニカ社製インピーダンスアナライザー(SI 1287、SI 1260)を用いて、1kHzの交流インピーダンス(mΩ)を測定し、これを初期のインピーダンスとした。次に、リチウムイオン二次電池について、あらかじめ、25℃で0.05Cの低レート充放電を行った後に、50℃の環境下で、1C充電で4.2VまでCC充電とCV充電を行った後、1Cで3.0Vまで放電することを1サイクルとし、同様に100サイクルまで繰り返した。その後、リチウムイオン二次電池の1kHzの交流インピーダンス(mΩ)を東陽テクニカ社製インピーダンスアナライザー(SI 1287、SI 1260)を用いて測定し、これをサイクル試験後のインピーダンスとした。なお、インピーダンスの測定は、測定環境温度25℃、相対湿度60%において行った。初期のインピーダンスをR1、サイクル試験後のインピーダンスをR2とし、下記式(A)によりインピーダンス上昇率を求めた。その結果を表1〜2に示す。
インピーダンス上昇率(%)={(R2−R1)/R1}×100 …(A)
<過充電試験>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、あらかじめ、25℃で0.05Cの低レート充放電を行った後に、3Cで10VになるまでCC充電させて、その後にセル温度が低下するまでCV充電をキープさせた。セル表面の最大表面温度とセルの状態を観察することで測定結果とした。その結果を表1〜2に示す。なお、この過充電試験においてセルの破裂が生じなかったリチウムイオン二次電池は、保護層が十分なシャットダウン機能を有しており、昇温時の安全性に優れていると判断することができる。また、破裂が生じなかったもののうち、セル温度が低いほど、電池内部の温度上昇が抑えられており、安全性が高いことを意味する。セル温度は、80℃以下であることが好ましい。
<昇温試験>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、あらかじめ、25℃で0.05Cの低レート充放電を行った後に、1Cで4.2Vにまで充電を行った後のセルの厚み(保存前)を測定した。その後、リチウムイオン二次電池をオーブン中に入れて、昇温速度5℃/分で150℃になるまで昇温させた後に、150℃で1時間保存させた後のセルの状態を観察した。破裂の無かったセルについては、セルの厚みを測定して(保存後)、保存前後の厚みの差を膨らみ(mm)として求めた。その結果を表1〜2に示す。なお、この昇温試験において破裂が生じなかったリチウムイオン二次電池は、昇温時の保護層のシュリンクが十分に抑制されており、昇温時の安全性に優れていると判断することができる。
Figure 2010225539

Figure 2010225539

1,100…リチウムイオン二次電池、10…負極、12…負極用リード、14…絶縁体、16…集電体、18…負極活物質層、20…正極、22…正極用リード、24…絶縁体、26…集電体、28…正極活物質層、30…保護層、40…セパレータ、50…ケース、60…発電要素。

Claims (9)

  1. 集電体と、該集電体上に形成された活物質層と、該活物質層上に形成された保護層とを備え、
    前記保護層は、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有する、リチウムイオン二次電池用電極。
  2. 前記低融点有機粒子が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子である、請求項1記載のリチウムイオン二次電池用電極。
  3. 前記高融点有機粒子が、ポリイミド及びポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子である、請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池用電極。
  4. 前記保護層において、前記低融点有機粒子の含有量と前記高融点有機粒子の含有量との比が質量比で1:1〜1:4である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用電極。
  5. 正極及び負極を有するリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極及び前記負極の少なくとも一方は、集電体と、該集電体上に形成された活物質層と、該活物質層上に形成された保護層とを備える電極であり、
    前記保護層は、溶融温度が100〜200℃である低融点有機粒子と、溶融温度が300℃以上である高融点有機粒子とを含有する、リチウムイオン二次電池。
  6. 前記低融点有機粒子が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子である、請求項5記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記高融点有機粒子が、ポリイミド及びポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粒子である、請求項5又は6記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 前記保護層において、前記低融点有機粒子の含有量と前記高融点有機粒子の含有量との比が質量比で1:1〜1:4である、請求項5〜7のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 少なくとも前記負極が、前記集電体と、前記活物質層と、前記保護層とを備える電極である、請求項5〜8のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
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