JP2010224205A - 接合光学素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学基材の位置決めが容易で、光学面の形状精度が高い接合光学素子を得る。
【解決手段】光学有効径Dよりも外側に接触部16、16を有する2つの光学基材11,12と、2つの光学基材11,12と接触部16、16によって空間5が形成され、その空間5内に充填されるエネルギー硬化型樹脂1による樹脂層2と、接触部16、16と樹脂層2との間の光学有効径D外を満たす空気層18とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、接触部を有する接合光学素子及びその製造方法に関する。
2つ以上の光学基材をエネルギー硬化型樹脂を介して貼り合わせる技術は、例えば、1つの光学基材だけでは実現の難しい光学性能(例えば色収差の改善)を実現させるために行われている。
このような接合光学素子は次のような方法で製造される。まず、2つの光学基材の間に未硬化状態のエネルギー硬化型樹脂を介在させつつ、2つの光学基材の位置決め(基材同士が有する光軸に対し垂直方向や平行方向の、少なくとも一方のズレを修正すること)を行う。その後、未硬化樹脂にエネルギーを照射して硬化させることで接合光学素子が製造される。
しかし、一般的に2つの光学基材を位置決めするには、製造装置に高い精度が求められる。このため、光学基材側に位置決めを行うための手段を持たせる方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、貼り合わせる2つの光学基材の光学有効径の外周で光学基材同士を線接触させ、位置決めする方法が開示されている。また、特許文献2には、光学有効径外に互いの光学基材が嵌合することで位置決め可能な嵌合部を有する技術が開示されている。
特開2001−42212号公報 特開平05−19104号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2においては、エネルギー硬化型樹脂が密閉されているため、次のような問題が発生する。例えば図18に示すように、2つの光学基材111,112同士が接触部116で接触している状態を考える。この状態で、2つの光学基材111,112の間の閉空間にエネルギー硬化型樹脂101を介在させ、エネルギー硬化型樹脂101にエネルギーを印加し樹脂層102として硬化させたとする。そうすると硬化の際、この樹脂層102には数%の体積収縮が起こるため、この体積収縮分により、2つの光学基材111,112は図の破線のように変形する。これは光学基材111,112が樹脂のエネルギー硬化型樹脂101の収縮に伴い引っ張られることが原因である。その結果、2つの光学基材111,112の面形状が悪くなるという問題が発生する。
また、光学基材111,112がエネルギー硬化型樹脂101の収縮に引っ張られない場合でも、エネルギー硬化型樹脂101の硬化中に、2つの光学基材111,112の貼り合わせ面から樹脂層102が剥離し、所望の光学性能を得ることができなくなるという問題も発生する。この傾向は、樹脂層102の体積が大きい場合(特に、樹脂層102の光軸Oに対し平行方向の厚さが厚い場合)に顕著になる。
本発明は係る課題を解決するためになされたもので、光学基材の位置決め精度と光学面の形状精度が高い接合光学素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、
光学有効径よりも外側に接触部を有する少なくとも2つの光学基材と、
前記少なくとも2つの光学基材と前記接触部とによって空間が形成され、当該空間内に充填されるエネルギー硬化型樹脂によるレンズ層と、
前記接触部と前記レンズ層との間の光学有効径外を満たす空気層と、を備えたことを特徴とする。
また、上記の接合光学素子において、
前記少なくとも2つの光学基材のうち、対向する少なくとも一方の前記接触部は、光学有効径よりも外側において複数に分割して配置されているのが好ましい。
また、上記の接合光学素子において、
前記空気層が輪帯状に形成されているのが好ましい。
また、上記の接合光学素子において、
前記空気層と外気とを連通させる空気孔を有するのが好ましい。
また、上記の接合光学素子において、
前記接触部は微細凹凸部を有する粗面に形成されているのが好ましい。
本発明は、
光学有効径よりも外側に接触部を有する第1の光学基材の光学面上にエネルギー硬化型樹脂を塗布する工程と、
光学有効径よりも外側に接触部を有する第2の光学基材により前記エネルギー硬化型樹脂を押延する工程と、
エネルギー硬化型樹脂の外周に空気層を残した状態になるように前記第1の光学基材の持つ接触部と前記第2の光学基材の持つ接触部を接触させる工程と、
エネルギーを照射することにより前記エネルギー硬化型樹脂を硬化する工程と、を備えたことを特徴とする。
また上記の製造方法において、
前記エネルギー硬化型樹脂を塗布する工程では、前記接触部を接触させた際の前記エネルギー硬化型樹脂の外周が光学有効径と前記接触部の間になるように必要な量の前記エネルギー硬化型樹脂を塗布するのが好ましい。
本発明によれば、光学基材の位置決め精度と光学面の形状精度が高い接合光学素子及びその製造方法を提供することができる。
実施の形態1における2つの光学基材の断面図である。 2つの光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 実施の形態2における2つの光学基材の断面図である。 一方の光学基材の外観を示す図である。 2つの光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 実施の形態3における2つの光学基材の断面図である。 2つの光学基材を貼り合わせてできた中間接合光学素子の断面図である。 中間接合光学素子と光学基材との断面図である。 中間接合光学素子と光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 実施の形態4における2つの光学基材の断面図である。 2つの光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 同上の要部拡大図である。 実施の形態5における2つの光学基材の断面図である。 2つの光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 実施の形態6における2つの光学基材の断面図である。 2つの光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 同上のA矢視図である。 空間が樹脂に満たされた状態で硬化した際の光学素子の形状変化の図
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1は、貼り合わせる2つの光学基材11,12の断面図である。また、図2は、2つの光学基材11,12を貼り合わせてできた接合光学素子10の断面図である。
図1において、光学基材11は、両凹レンズ形状をなしている。この光学基材11は、貼り合わせ面13と反貼り合わせ面14とを有している。貼り合わせ面13は、その近似曲率半径R1aがR1a=8mmの非球面形状を有している。なお、この貼り合わせ面13は非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施形態においてもそれは同様である)。
また、反貼り合わせ面14は、その近似曲率半径R1bがR1b=38mmの非球面形状を有している。なお、この反貼り合わせ面14は非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施形態においてもそれは同様である)。
ここで、「貼り合わせ面」とはエネルギー硬化型樹脂と接触する側の光学基材の面のことであり、「反貼り合わせ面」とは貼り合わせ面と基材を挟んで対向する光学基材の面のことである。
この光学基材11は、中心肉厚tがt=0.8mm、外径DがD=φ12.4mmのガラス成形レンズである。
本実施の形態では、光学基材11として、光学硝材S−BSL7((株)オハラ製)を用いた。この光学基材11は、光学有効径Dを有する貼り合わせ面13の外周部に、非接触部15を有している。この非接触部15は、光軸Oに対し垂直な方向に延びる平面に形成されている。この非接触部15の外周部には、接触部16が形成されている。ここで、非接触部15は、輪帯状の平面である。ただし、非接触部15は、必ずしも平面である必要はなく、また、光軸Oに対し垂直な方向に伸びる面である必要はない。これらの点は後述する各実施の形態においても同様である。
この接触部16は、非接触部15と光学基材11の外周面11aとの間に形成されている。本実施の形態では、この接触部16は光軸Oに対して45°の斜面に形成されている。この接触部16は、貼り合わせ時に他方の光学基材12と接触する。この接触部16は、研磨加工等により鏡面に仕上げられている。
なお、本実施形態では、接触部16を光軸Oに対して45°の斜面としたが、これに限らない。例えば、この傾斜角度を0°よりも大きく90°よりも小さい値としてもよい。この点は、後述する各実施の形態においても同様である。
次に、光学基材12は、メニスカスレンズ形状をなしている。この光学基材12は、貼り合わせ面13と反貼り合わせ面14とを有している。貼り合わせ面13は、その近似曲率半径R2aがR2a=6.4mmの非球面形状を有している。なお、この貼り合わせ面13は非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施の形態でも同様である)。
また、反貼り合わせ面14は、その近似曲率半径R2bがR2b=16mmの非球面形状を有している。なお、この反貼り合わせ面14は非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施の形態でも同様である)。
この光学基材12は、中心肉厚tがt=2.4mm、外径DがD=φ12.4mmのプラスチック成形レンズである。
本実施の形態では、光学基材12として、PC(ポリカーボネート)樹脂(ユピゼータEP5000:三菱ガス化学(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。この光学基材12は、光学有効径D(図2参照)を有する貼り合わせ面13の外周部に、非接触部15を有している。この非接触部15は、光軸Oに対し垂直な方向に延びる平面により形成されている。この非接触部15の外周部には、接触部16が形成されている。ここで、非接触部15は、輪帯状の平面である。ただし、非接触部15は、必ずしも平面である必要はなく、また、光軸Oに対し垂直な方向に伸びる面である必要はない。これらの点は後述する各実施の形態においても同様である。
この接触部16は、非接触部15と光学基材12の外周面12aとの間に形成されている。本実施の形態では、この接触部16は光軸Oに対して45°の斜面に形成されている。この接触部16は、貼り合わせ時に他方の光学基材11と接触する。この接触部16は、研磨加工等により鏡面に仕上げられている。
なお、本実施形態では、接触部16を光軸Oに対して45°の斜面としたが、これに限らない。例えば、この傾斜角度を0°よりも大きく90°よりも小さい値としてもよい。この点は、後述する各実施の形態においても同様である。
こうして、図2に示すように、光学基材11と光学基材12とが接触部16,16で接触した時点で、貼り合わせ面13と貼り合わせ面13との間に空間(閉空間)5が形成される。後述するように、この空間5内にエネルギー硬化型樹脂1が充填される。
そして、このエネルギー硬化型樹脂1により、レンズ層としての樹脂層2が形成される。
さらに、接触部16,16と樹脂層2との間を満たすように空気層18が形成されている。この空気層18は、接合光学素子10の光学有効径Dよりも外周側に形成されている。この空気層18は、輪帯状(又はリング状)に形成されている。
この場合、エネルギー硬化型樹脂1からなる樹脂層2は、硬化時に体積収縮を起こす。そして、樹脂層2では空気層18との接触面側に優先的にひけが発生する。その理由は、空気層18からは、樹脂層2の収縮を妨げる応力が作用しないためである。この空気層18との接触面側のひけが、樹脂層2の体積収縮分を補うことができる。
また、本実施例では空気層18は接合光学素子10の全周にわたって均等に形成されている。よって、前述したひけも全周にわたって均一に発生する。このため、樹脂層2の硬化収縮に伴う応力も均等となる。こうして、硬化収縮時の応力による光学基材11、12の光学面の変形は小さくなる。
次に、貼り合わせ方法について説明する。
図1において、光学基材11の貼り合わせ面13に、不図示の供給装置によりエネルギー硬化型樹脂1としての熱硬化型樹脂を所望量吐出する。なお、エネルギー硬化型樹脂1として、熱硬化型樹脂の代わりに例えば紫外線硬化型樹脂を用いてもよい。
次いで、光学基材11に対して光学基材12を接近移動させる。なお、光学基材12に対して光学基材11を接近移動させてもよい。このとき、光学基材11、12の光学有効径Dよりも外側に有る夫々の接触部16,16が、互いに嵌合するまで熱硬化型樹脂を押延する。これらの接触部16,16は、互いに嵌合することで樹脂層2が所望の樹脂厚(中心樹脂厚t)となるように加工されている。
また、本実施の形態では、各貼り合わせ面13、13は、光軸Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材11と光学基材12の光軸Oは、光学基材11、12の各接触部16,16が互いに嵌合することで一致するようになっている。
さらに、光学基材11,12は、夫々の接触部16、16が嵌合した状態で、樹脂層2の厚さ(中心樹脂厚t)と光軸Oに対し平行方向の位置が決定される。本実施の形態では、熱硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の光軸に対し垂直方向の径が光学有効径D以上となるようにした。若しも、樹脂層2の光軸に対し垂直方向の径が光学有効径D以下とすると、樹脂層2のひけが光学面に及び、光学性能に影響を与えるおそれがあるからである。
さらに、熱硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の外周部に空気層18が残るのに必要な樹脂量とした。こうして、樹脂層2の外周部には必ず空気層18が残るようにした。
空気層18を残したのは、樹脂層2が硬化により体積収縮するときに、空気層18との接触面側から優先的にひけが発生するようにするためである。これにより、樹脂層2の体積収縮は専ら空気層18との接触部分に発生する。また、樹脂層2と空気層18との接触
部分は、光学有効径Dの外周側にあるので光学特性に影響を与えることもない。
この状態を保持したまま、貼り合わせた光学基材11及び光学基材12を加熱炉に入れる。そして、光学基材11,12を50℃で3時間加熱し、樹脂層2を硬化させた。
このとき、光学基材11と樹脂、樹脂と光学基材12の密着性を上げるため、基材同士を貼り合わせる前に、光学基材11の貼り合わせ面13はシランカップリング処理を行った。また、光学基材12の貼り合わせ面13は紫外線オゾン処理による親水処理を行った後、シランカップリング処理を行った。
こうして、図2に示すように、2つの光学基材11、12を貼り合わせてできた接合光学素子10は、中心樹脂厚tがt=0.05mmであった。また、樹脂層2の光学有効径D(D=φ8.8mm)における光軸Oに対し平行方向の樹脂厚tはt=0.5mmであった。
以上説明した通り、本実施の形態では、樹脂層2の外周部に環状の空気層18を形成した状態で樹脂層2を硬化させた。この硬化時に、樹脂層2は体積収縮を起こすが、樹脂層2には空気層18との接触面に優先的にひけが発生する。
そして、この空気層18との接触面に生じたひけが樹脂層2の体積収縮分を補うことができる。このため、光学基材11、12には樹脂層2の硬化収縮時の応力がほとんど作用しない。よって、光学面の形状精度が高い接合光学素子10を得ることができる。
さらに、空気層18は接合光学素子10の全周にわたって均等に形成されるので、ひけも全周に均一に発生する。このため、樹脂層2が収縮する際にかかる応力は回転対称性を保って均等に応力がかかる。これにより、光学基材11、12の光学面の形状劣化もほとんど生じない。こうして、光学面の面精度の高い接合光学素子10を得ることができる。
[実施の形態2]
図3は、貼り合わせる2つの光学基材21、22の断面図である。図4は、光学基材22の外観を示す図である。また、図5は、2つの光学基材21,22を貼り合わせてできた接合光学素子20の断面図である。
図3において、光学基材21は、第1の実施の形態の光学基材11と同一である。このため、光学基材11と同一の構成部分は、第1の実施の形態に記載の符号に10を加えた符号を付してその説明を省略する。
また、光学基材22は、第1の実施の形態の光学基材12と一部の形状のみが相違する。このため、光学基材12と同一の構成部分は、第1の実施の形態に記載の符号に10を加えた符号を付してその説明を省略する。
図4は、図3に示した光学基材22を、光軸Oに対し垂直方向の軸を中心として180°回転させた状態の外観図を示している。
この図4で明らかなように、光学基材22の接触部26は、外周全体に亘っては形成されていない。すなわち、光学基材22の接触部26は、円周が等間隔に4つの接触部26−1〜26−4に分割されている。
この接触部26−1〜26−4の夫々の内側面(光軸Oに面する側)は、光軸Oに対して45°の斜面に形成されている。
こうして、図5に示すように、光学基材21と光学基材22とが接触部26,26で接触している。すると、接触部26,26で接触した時点で、貼り合わせ面23と貼り合わせ面23との間に空間5が形成される。そして、この空間5内にエネルギー硬化型樹脂1が充填される。こうして、このエネルギー硬化型樹脂1によりレンズ層としての樹脂層2が形成される。
さらに、接触部26,26と樹脂層2との間を満たすように空気層28が形成されている。この空気層28は、接合光学素子20の光学有効径Dよりも外周側に形成されている。また、この空気層28は、4つの接触部26−1〜26−4の部分を除いて外気に連通している。すなわち、この空気層28は閉空間とはなっていない(開空間)。
また、樹脂層2が硬化するとき、その外周部の全周にわたって空気層28が存在する。そして、樹脂層2には空気層28との接触面側に優先的にひけが発生する。これは、前述したように、空気層28からは収縮を妨げる応力が作用しないためである。こうして、この空気層28との接触面側のひけが、樹脂層2の体積収縮分を補う。
さらに、この空気層28は外気に連通していて、樹脂層2が収縮しても外気から空気を補充することが出来る。このため、樹脂層2の硬化時に空気層28との接触面側のひけ易さが増大する。しかも、樹脂層2と空気層28との接触部分は、光学有効径Dの外周側にあるので光学面の光学特性に影響を与えることもない。
このため、樹脂層2の硬化収縮時の応力に伴う光学基材21、22の光学面の変形はさらに小さくなる。
次に、貼り合わせ方法は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図5に示したように、2つの光学基材21,22を貼り合わせてできた接合光学素子20は、第1の実施の形態と同様に、中心樹脂厚tがt=0.05mmであった。また、樹脂層2の光学有効径D(D=φ8.8mm)における光軸Oに対し平行な方向の樹脂厚tはt=0.5mmであった。
本実施の形態では、樹脂層2の外周の空気層28は閉空間ではなく外気に連通している。このため、本実施の形態によれば、樹脂層2の硬化時に空気層28との接触面のひけ易さがさらに増大し、樹脂層2の体積収縮はほとんどこの空気層28との接触面で発生する。よって、接合光学素子20の光学有効径D内には影響が及ばず、接合光学素子20は優れた光学性能を維持することができる。
[実施の形態3]
図6は、貼り合わせる2つの光学基材31、32の断面図である。また、図7は、2つの光学基材31,32を貼り合わせてできた中間接合光学素子30’の断面図である。
図6において、光学基材31は、第1の実施の形態の光学基材11と略同一である。但し、光学基材31における接触部36は、微細凹凸部を有する粗面(砂ズリ面)に形成されている点が相違する。このため、光学基材11と同一の構成部分は、第1の実施の形態に記載の符号に20を加えた符号を付してその説明を省略する。
また、光学基材32は、両凸レンズ形状をなしている。この光学基材32は、貼り合わせ面33と、貼り合わせ面33に光学基材32を介して対向する貼り合わせ面34とを有している。貼り合わせ面33は、その近似曲率半径R2aがR2a=6.4mmの非球面形状を有している。
また、貼り合わせ面34は、近似曲率半径R2bがR2b=9mmの非球面形状を有している。この光学基材32は、中心肉厚tがt=4mm、外径DがD=φ12.4mmのプラスチック成形レンズである。
本実施の形態では、光学基材32として、PC(ポリカーボネート)樹脂(ユピゼータEP5000:三菱ガス化学(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。この光学基材32は光学有効径D(図7参照)をそれぞれ有する貼り合わせ面33及び貼り合わせ面34の外周部に、貼り合わせ時に他方の光学基材31、31’(図8参照)と接触しない非接触部35、35を有している。この非接触部35、35は、光軸Oに対し垂直に延びる平面に形成されている。
また、非接触部35、35の外周部には、接触部36、36を有している。この接触部36、36の表面には、微細凹凸部を有する粗面(砂ズリ面)が形成されている。本実施の形態では、これら接触部36、36は光軸Oに対して45°の斜面に形成されている。
この貼り合わせ面33側の接触部36は、貼り合わせ時に他方の光学基材31の接触部36と接触する部分である。(なお、後述するが、貼り合わせ面34側の接触部36は、貼り合わせ時に他方の光学基材31’の接触部36’と接触する部分である。)
本実施の形態では、接触部36と接触部36が粗面(砂ズリ面)に形成されているため、その接触部36と接触部36の間の接触面は微細凹凸部の凸部同士で接触する点接触状態となっている。このため、この接触面を介して後述する空間5は外気と連通状態となっている。
こうして、図7に示すように、光学基材31、32が接触部36,36で接触した時点で、貼り合わせ面33と貼り合わせ面33との間には空間5が形成される。そして、この空間5内にエネルギー硬化型樹脂1が充填される。このエネルギー硬化型樹脂1により、レンズ層としての樹脂層2が形成される。
さらに、接触部36,36と樹脂層2との間を満たすように空気層38が形成されている。この空気層38は、中間接合光学素子30’の光学有効径Dよりも外周側に形成されている。この空気層38は、輪帯状(又はリング状)に形成されている。
この場合、前述と同様に、樹脂層2は硬化時に体積収縮を起こす。そして、樹脂層2には空気層38との接触面側に優先的にひけが発生する。この空気層38との接触面側のひけが、樹脂層2の体積収縮分を補うことができる。
また、空気層38は輪帯状に形成されているので、ひけも全周にわたって均一に発生する。このため、樹脂層2の硬化収縮に伴う応力による光学基材31、32の光学面の変形は小さくなる。
次に、貼り合わせ方法について説明する。
光学基材31の貼り合わせ面33に、不図示の供給装置によりエネルギー硬化型樹脂1としての熱硬化型樹脂を所望量吐出する。
次いで、光学基材31に光学基材32を接近移動させる。
このとき、光学基材31、32の光学有効径Dよりも外側にある接触部36,36が、互いに嵌合するまで熱硬化型樹脂を押延する。この接触部36,36は、互いに嵌合することで樹脂層2が所望の樹脂厚(中心樹脂厚t)となるように加工されている。
また、本実施の形態では、各貼り合わせ面33、33は、光軸Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材31、32の光軸Oは、光学基材31、32の各接触部36,36が互いに嵌合することで一致するようになっている。
さらに、光学基材31,32は、夫々の接触部36、36が嵌合した状態で、樹脂層2の厚さと光軸Oに対し平行方向の位置が決定される。本実施の形態では、熱硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の光軸に対し垂直方向の径が光学有効径D以上となるようにした。若しも、樹脂層2の光軸に対し垂直方向の径が光学有効径D以下の場合、樹脂層2のひけが光学性能に影響するおそれがあるからである。
さらに、熱硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の外周部に空気層38が残るのに必要な樹脂量とした。こうして、樹脂層2の外周部には必ず空気層38が残るようにした。
これにより、樹脂層2の体積収縮は専ら空気層38との接触部分に発生する。また、樹脂層2と空気層38との接触部分は、光学有効径Dの外周側にあるので光学特性に影響を与えることもない。
この状態を保持したまま、貼り合わせた光学基材31及び光学基材32を加熱炉に入れる。そして、光学基材31,32を50℃で3時間加熱し、樹脂層2を硬化させた。
このとき、光学基材31と樹脂、樹脂と光学基材32の密着性を上げるため、貼り合わせ前に、光学基材31の貼り合わせ面33はシランカップリング処理を行った。また、光学基材32の貼り合わせ面33は紫外線オゾン処理による親水処理を行った後、シランカップリング処理を行った。
こうして、図7に示すように、2つの光学基材31、32を貼り合わせてできた中間接合光学素子30’は、中心樹脂厚tがt=0.05mmであった。また、樹脂層2の光学有効径D(D=φ8.8mm)における光軸に対し平行方向の樹脂厚tはt=0.5mmであった。
次に、図8は、貼り合わせる中間接合光学素子30’と光学基材31’との断面図である。なお、中間接合光学素子30’は上下を反転させている。また、図9は、中間接合光学素子30’と光学基材31’とを貼り合わせてできた接合光学素子30の断面図である。
図8において、光学基材31’は、平凹レンズ形状をなしている。この光学基材31’は、貼り合わせ面33’と反貼り合わせ面34’とを有している。貼り合わせ面33’は、その近似曲率半径R1aがR1a=10mmの非球面形状を有している。
また、反貼り合わせ面34’は、平面形状を有している。この光学基材31’は、中心肉厚tがt=1.7mm、外径DがD=φ12.4mmのガラス成形レンズである。本実施の形態では、光学基材31’として、光学硝材S−BSL7((株)オハラ製)を用いた。この光学基材31’は、貼り合わせ面33’の外周部に、非接触部35’を有している。この非接触部35’は、光軸Oに対し垂直に延びる平面に形成されている。この非接触部35’の外周部には、接触部36’が形成されている。
この接触部36’は、非接触部35’と光学基材31’の外周面31a’との間に形成されている。本実施の形態では、この接触部36’は光軸Oに対して45°の斜面に形成されている。この接触部36’は、貼り合わせ時に他方の光学基材32の接触部36と接触する。この接触部36’の表面は微細凹凸部を有する粗面(砂ズリ面)に仕上げられている。
次に、貼り合わせ方法について説明する。
光学基材31’の貼り合わせ面33’に、不図示の供給装置によりエネルギー硬化型樹脂1としての熱硬化型樹脂を所望量吐出する。次いで、光学基材31’に、中間接合光学素子30’の光学基材32を接近移動させる。
このとき、光学基材31’、32の光学有効径Dよりも外側にある接触部36’,36が、互いに嵌合するまで熱硬化型樹脂を押延する。この接触部36’,36は、互いに嵌合することで、樹脂層3が所望の樹脂厚(中心樹脂厚t)となるように加工されている。
また、本実施の形態では、各貼り合わせ面33’、34は、光軸Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材31’と光学基材32の光軸は、光学基材31’、32の各接触部36’,36が互いに嵌合することで一致するようになっている。
さらに、光学基材31’、32は、夫々の接触部31’,36が嵌合した状態で、樹脂層2の光軸Oに対し平行方向と垂直方向の位置が決定される。本実施の形態では、熱硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の光軸Oに対し径が光学有効径D以上となるようにした。光学有効径D以下の場合、樹脂層2のひけが光学性能に影響するおそれがあるからである。
さらに、熱硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の外周部に空気層39が残るのに必要な樹脂量とした。こうして、樹脂層2の外周部には必ず空気層39が残るようにした。
この状態を保持したまま、貼り合わせた光学基材31’及び中間接合光学素子30’を加熱炉に入れ、50℃30分加熱し、樹脂層3を硬化した。
なお、光学基材31’と樹脂、樹脂と光学基材32の密着性を上げるため、貼り合わせ前に、光学基材31’の貼り合わせ面33’はシランカップリング処理を行った。また、光学基材32の貼り合わせ面34は紫外線オゾン処理による親水処理を行った後、シランカップリング処理を行った。
こうして、図9に示すように、光学基材31’と中間接合光学素子30’とを貼り合わせてできた接合光学素子30は、中心樹脂厚tがt=0.07mmであった。また、樹脂層3の光学有効径D(D=φ8.8mm)における光軸Oに対し平行方向の樹脂厚tはt=0.2mmであった。
本実施の形態によれば、各接触部36,36,36、36’を微細凹凸部を有する粗面に形成したため、ひけの発生による空気層38,39の体積増に対応した空気が各接触部36等から補填されやすくなった。このため、光学基材31,32,31’の各貼り合わせ面の形状劣化をさらに抑制することができた。
[実施の形態4]
図10は、貼り合わせる2つの光学基材41,42の断面図である。図11は、2つの光学基材41,42を貼り合わせてできた接合光学素子40の断面図である。また、図12は、図11の要部拡大図である。
図10において、光学基材41は、凹メニスカスレンズ形状をなしている。この光学基材41は、貼り合わせ面43と反貼り合わせ面44とを有している。貼り合わせ面43は、その近似曲率半径R1aがR1a=12mmの非球面形状を有している。
また、反貼り合わせ面44は、その近似曲率半径R1bがR1b=20mmの非球面形状を有している。
この光学基材41は、中心肉厚tがt=1mm、外径DがD=φ20mmのプラスチック成形レンズである。
本実施形態では、光学基材41として、PC(ポリカーボネート)樹脂(ユピゼータEP5000:三菱ガス化学(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。この光学基材41は、光学有効径D(図11参照)を有する貼り合わせ面43の外周部に、貼り合わせ時に他方の光学基材42と接触しない非接触部45を有している。この非接触部45は光軸Oに対し垂直に延びる平面に形成されている。
また、非接触部45の外周部には、第1の接触部46を有している。この第1の接触部46は、光軸Oに対して30°の斜面に形成されている。さらに、この第1の接触部46の外周部には、第2の接触部47を有している。
この第2の接触部47は、光軸Oに対し垂直に延びる平面に形成されている。これら第1と第2の接触部46、47は、貼り合わせ時に他方の光学基材42の第1と第2の接触部46,47と接触する部分である。
光学基材42は、両凸レンズ形状をなしている。この光学基材42は、貼り合わせ面43と反貼り合わせ面44とを有している。貼り合わせ面43は、その近似曲率半径R2aがR2a=13mmの非球面形状を有している。
また、反貼り合わせ面44は、その近似曲率半径R2bがR2b=80mmの非球面形状を有している。
この光学基材42は、中心肉厚tがt=5mm、外径DがD=φ20mmのプラスチック成形レンズである。
本実施形態では、光学基材42として、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂(ゼオネックス480R:日本ゼオン(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。
この光学基材42は、光学有効径D(図11参照)を有する貼り合わせ面43の外周部に、段差面49を介して非接触部45を有している。段差面49は光軸Oに対し平行な平面に形成されている。また、非接触部45は、光軸Oに対し垂直に延びる平面に形成されている。
この非接触部45の外周部には、第1の接触部46が形成されている。さらに、この第1の接触部46の外周部に第2の接触部47を有している。
第1の接触部46は、光軸Oに対し30°の斜面に形成されている。また、第2の接触部47は、光軸Oに対し垂直に延びる平面に形成されている。
こうして、図11に示すように、光学基材41と光学基材42とが夫々第1の接触部46、46及び第2の接触部47、47で接触する。この時点で、貼り合わせ面43と貼り合わせ面43との間に閉空間5が形成される。そして、この閉空間5に、エネルギー硬化型樹脂1が充填される。また、このエネルギー硬化型樹脂1によりレンズ層としての樹脂層2が形成される。
さらに、図12に示すように、貼り合わせ面43、43の外周部、第1の接触部46、46、及び非接触部45、45の間に、空気溜まり部48が環状に形成される。この空気溜まり部48には、空気層を残した状態で樹脂層2の外周側の一部2aが入り込んでいる。
次に、貼り合わせ方法について説明する。
図10において、光学基材41の貼り合わせ面43に、不図示の供給装置によりエネルギー硬化型樹脂1としての紫外線硬化型樹脂を所望量吐出する。
次いで、光学基材41に光学基材42を接近移動させる。
このとき、光学基材41、42の光学有効径Dよりも外側にある第1の接触部46、46及び第2の接触部47、47が、互いに嵌合するまで紫外線硬化型樹脂を押延する。この第1の接触部46、46及び第1の接触部47、47は、嵌合することで所望の樹脂厚(中心樹脂厚t)となるように加工されている。
また、この第1の接触部46、46及び第2の接触部47、47は、光軸Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材41と光学基材42の光軸Oは、光学基材41と光学基材42の各接触部46、46等が互いに嵌合することで一致するようになっている。
さらに、光学基材41、42は、夫々の各接触部46、46等が嵌合した状態で、樹脂層2の光軸Oに対し平行方向と垂直方向の位置が決定されるようになっている。
本実施の形態では、図11に示すように、紫外線硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の径が光学有効径D以上となるようにした。
さらに、紫外線硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の外周部に空気溜まり部48に空気層が残るのに必要な量とした。こうして、樹脂層2の外周部には空気層が形成される。
このときの閉空間5の容積は、設計段階で正確に計算することができる。一方、紫外線硬化型樹脂の吐出量にはバラツキが生じ得る。このようにバラツキが生じる場合においても、図12に示すように、余剰の樹脂の一部2aが空気溜まり部48に押し出されて、空気溜まり部48には空気層が残る程度の吐出量とした。
この状態を保持したまま、光学基材41の下方から光学基材41を通して紫外線ランプ4により紫外線を照射する。紫外線の照度は、15±2mW/cmのほぼ均一な照度分布で80秒照射した。この照射により、樹脂層2が硬化してレンズ層となる。
なお、本実施の形態では、光学基材41と樹脂、樹脂と光学基材42との密着性を上げる処理を行った。すなわち、貼り合わせ前に、光学基材41、42の夫々の貼り合わせ面43,43を紫外線オゾン処理による親水処理を行った。さらに、その後、シランカップリング処理を行った。
さらに、図11に示すように、2つの光学基材41、42を貼り合わせてできた接合光学素子40は、中心樹脂厚tがt=0.5mmであり、樹脂層2の光学有効径D(D=φ15mm)における光軸Oに対し平行方向の樹脂厚tがt=0.25mmであった。
本実施の形態によれば、樹脂層2の硬化時に樹脂層2の外周側には、空気溜まり部48に残った空気層との接触面に優先的にひけが発生する。このひけにより、樹脂層2の体積収縮は専ら空気溜まり部48との接触部分に発生する。さらに、空気溜まり部48は全周にわたって均等に形成されているので、ひけも全周に均一に発生する。このため、樹脂層2に偏った応力が発生することはない。
また、本実施の形態によれば、紫外線硬化型樹脂の吐出量のバラツキが大きくても、空気溜まり部48の容量が大きくなったため、確実に空気溜まり部48の空気層を確保できるようにした。このため、高精度の樹脂吐出機構が必要なく、吐出機構の簡易化が可能になった。
[実施の形態5]
図13は、貼り合わせる2つの光学基材51,52の断面図である。また、図14は、2つの光学基材51,52を貼り合わせてできた接合光学素子50の断面図である。
光学基材51は、凹メニスカスレンズ形状をなしている。この光学基材51は、貼り合わせ面53と反貼り合わせ面54とを有している。貼り合わせ面53は、その近似曲率半径R1aがR1a=12mmの非球面形状を有している。
また、反貼り合わせ面54は、その近似曲率半径R1bがR1b=20mmの非球面形状を有している。
この光学基材51は、中心肉厚tがt=1mm、外径DがD=φ20mmのプラスチック成形レンズである。
本実施の形態では、光学基材51として、PC(ポリカーボネート)樹脂(ユピゼータEP5000:三菱ガス化学(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。この光学基材51は、光学有効径D(図14参照)を有する貼り合わせ面53の外周部に、貼り合わせ時に他方の光学基材52と接触しない非接触部55を有している。この非接触部55は光軸Oに対し垂直な平面に形成されている。
また、非接触部55の外周部に、第1の接触部56を有している。この第1の接触部56は、光軸Oに対し平行な平面に形成されている。さらに、この第1の接触部56の外周部に、第2の接触部57を有している。
この第2の接触部57は、光軸Oに対し垂直な平面に形成されている。これら第1と第2の接触部56、57は、貼り合わせ時に他方の光学基材52の第1及び第2の接触部56,57と接触する部分である。
光学基材52は、両凸レンズ形状をなしている。この光学基材52は、貼り合わせ面53と反貼り合わせ面54とを有している。貼り合わせ面53は、その近似曲率半径R2aがR2a=13mmの非球面形状を有している。
また、反貼り合わせ面54は、その近似曲率半径R2bがR2b=80mmの非球面形状を有している。この光学基材52は、中心肉厚tがt=5mm、外径DがD=φ20mmのプラスチック成形レンズである。
本実施の形態では、光学基材52として、PMMA(アクリル)樹脂(デルペット80N:旭化成ケミカルズ(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。
この光学基材52は、光学有効径D(図14参照)を有する貼り合わせ面53の外周部に、段差面59を介して非接触部55を有している。段差面59は、光軸Oに対し傾斜した面に形成されている。非接触部55は、光軸Oに対し垂直な平面に形成されている。また、この非接触部55の外周部には、第1の接触部56が形成されている。さらに、この第1の接触部56の外周部に第2の接触部57を有している。
第1の接触部56は、光軸Oと平行な平面に形成されている。また、第2の接触部57は、光軸Oに対し垂直な平面に形成されている。
また、非接触部55には、光軸Oに対し平行に延びる空気孔52aが形成されている。この空気孔52aは、光学基材51と光学基材52とを貼り合わせた後に外気と連通するとともに、後述する空気溜まり部58とも連通する。これにより、空気溜まり部58が負圧になることはない。
こうして、図14に示すように、光学基材51と光学基材52とが夫々第1の接触部56、56及び第2の接触部57、57で接触する。この時点で、貼り合わせ面53と貼り合わせ面53との間に閉空間5が形成される。そして、この閉空間5に、エネルギー硬化型樹脂1が充填される。また、このエネルギー硬化型樹脂1によりレンズ層としての樹脂層2が形成される。
さらに、貼り合わせ面53、53の外周部と第1の接触部56、56との間に、空気溜まり部58が環状に形成される。
次に、貼り合わせ方法について説明する。
光学基材51の貼り合わせ面53に、不図示の供給装置によりエネルギー硬化型樹脂1としての紫外線硬化型樹脂を所望量吐出する。
次いで、光学基材51に光学基材52を接近移動させる。
このとき、光学基材51、52の光学有効径Dよりも外側にある第1の接触部56、56及び第2の接触部57、57が、互いに嵌合するまで紫外線硬化型樹脂を押延する。この第1の接触部56、56及び第2の接触部57、57が嵌合することで、接合光学素子50は所望の樹脂厚(中心樹脂厚t)となるように加工されている。
また、この第1の接触部56、56(及び第2の接触部57、57)は、光軸Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材51と光学基材52の光軸Oは、光学基材51と光学基材52の各接触部56、56等が互いに嵌合することで一致するようになっている。
さらに、紫外線硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の光軸Oに対し垂直方向の径が光学有効径D以上でかつ空気溜まり部58に空気層が残るのに必要な樹脂量とした。このとき、光学基材51と光学基材52は接触部56、56等で嵌合し、樹脂層2の光軸Oに対し平行方向と垂直方向の位置が決まった状態である。
こうして、樹脂層2の外周部には空気層が形成されるようにした。
このときの閉空間5の容積は、設計段階で正確に計算することができる。一方、紫外線硬化型樹脂の吐出量にはバラツキが生じ得る。このようにバラツキが生じる場合も、余剰の樹脂が空気溜まり部58に押し出されて空気層が形成される程度の吐出量とした。
この状態を保持したまま、光学基材51の下方から光学基材51を通して紫外線ランプ4により紫外線を照射する。紫外線の照度は、15±2mW/cmのほぼ均一な照度分布で80秒照射した。この照射により、樹脂層2が硬化してレンズ層が形成される。
なお、本実施の形態では、光学基材51と樹脂、樹脂と光学基材52との密着性を上げる処理を行った。すなわち、貼り合わせ前に光学基材51、52の夫々の貼り合わせ面53,53を紫外線オゾン処理による親水処理を行った。さらに、その後、シランカップリング処理を行った。
図14に示すように、2つの光学基材51、52を貼り合わせてできた接合光学素子50は、中心樹脂厚tがt=0.5mmであり、樹脂層2の光学有効径D(D=φ15mm)における光軸Oに対し平行方向の樹脂厚tがt=0.25mmであった。
本実施の形態によれば、第1の接触部56、56を光軸Oに対し平行な面としたため、貼り合わせ時のチルト方向の貼り合わせ精度を向上させることができる。すなわち、2つの光学基材51、52がクサビ形に貼り合わせられてしまう事がなくなる。
さらに、空気孔52aによって空気層と外気が連通しているため、接合光学素子50が環境変化(温度変化)によって生じる空気層の内圧変化を防ぐ事ができる。こうして、環境変化による貼り合わせ面の剥離を回避することができる。
[実施の形態6]
図15は、貼り合わせる2つの光学基材61,62の断面図である。図16は、2つの光学基材61,62を貼り合わせてできた接合光学素子60の断面図である。また、図17は、図16のA矢視図である。
光学基材61は、第5の実施の形態で示した光学基材51と、空気孔(2箇所)61aを設けた点が相違する。この空気孔61aは断面矩形状に形成されている。ただし、その形状は断面矩形状に限らない。
また、光学基材62は、第5の実施の形態で示した光学基材52と同一の構成である。このため、光学基材61,62において、第5の実施の形態の光学基材51、52と同一の構成部分には、その符号に10を加えた符号を付してその説明を省略する。
次に、光学基材61と光学基材62との貼り合わせ方法について説明する。
図15において、光学基材61の貼り合わせ面63に、不図示の供給装置によりエネルギー硬化型樹脂1としての紫外線硬化型樹脂を所望量吐出する。
次いで、光学基材61に光学基材62を接近移動させる。
このとき、光学基材61、62の光学有効径Dよりも外側にある第1の接触部66、66及び第2の接触部67、67が、互いに嵌合するまで紫外線硬化型樹脂を押延する。この第1の接触部66、66及び第2の接触部67、67は、嵌合することで接合光学素子60が所望の樹脂厚(中心樹脂厚t)となるように加工されている。
また、この第1の接触部66、66(及び第2の接触部67、67)は、光軸Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材61と光学基材62の光軸Oとは、光学基材61と光学基材62の各接触部66、66等が互いに嵌合することで一致するようになっている。
さらに、図16に示すように、紫外線硬化型樹脂の吐出量は、樹脂層2の光軸Oに大し垂直方向の径が光学有効径D以上でかつ空気溜まり部68に空気層が残るのに必要な量とした。このとき、光学基材61と光学基材62とは、接触部66、66等で嵌合し樹脂層2の厚さと光軸O方向の位置が決まった状態である。
こうして、樹脂層2の外周部には確実に空気層が形成されるようにした。この場合、図16及び図17に示すように、この空気層は空気孔61aと連通している。このため、空気層も外気に連通し、負圧となることはない。よって、樹脂層2は空気層との接触面側から優先的にひけが発生する。また、樹脂層2と空気層との接触部分は、光学有効径Dの外周側にあるので、このひけが光学特性に影響を与えることはない。
この状態を保持したまま、光学基材61の下方から光学基材61を通して紫外線ランプ4により紫外線を照射する。紫外線の照度は、15±2mW/cmのほぼ均一な照度分布で80秒照射した。この照射により、樹脂層2が硬化してレンズ層が形成される。
なお、本実施の形態では、光学基材61と樹脂、樹脂と光学基材62との密着性を上げる処理を行った。すなわち、貼り合わせ前に、光学基材61、62の夫々の貼り合わせ面63,63を紫外線オゾン処理による親水処理を行った。さらに、その後、シランカップリング処理を行った。
さらに、図16に示すように、2つの光学基材61、62を貼り合わせてできた接合光学素子60は、中心樹脂厚tがt=0.5mmであり、樹脂層2の光学有効径D(D=φ15mm)における光軸Oに対し平行方向の樹脂厚tがt=0.25mmであった。
本実施の形態によれば、空気孔61aを光学基材61の側面に2箇所設けたため、樹脂層2を成形する時の各光学基材61,62の光学面への影響をなくすことができる。このため、光学基材61、62自体の光学面形状の高精度化を図ることができる。
なお、以上説明した各実施形態で記載した光学基材の形状・材質、樹脂の種類はこれに限定されるものではない。
1 エネルギー硬化型樹脂
2 樹脂層
2a 樹脂層の外周側の一部
3 樹脂層
4 紫外線ランプ
5 空間
10 接合光学素子
11 光学基材
11a 外周面
12 光学基材
12a 外周面
13 貼り合わせ面
13 貼り合わせ面
14 反貼り合わせ面
14 反貼り合わせ面
15 非接触部
15 非接触部
16 接触部
16 接触部
18 空気層
20 接合光学素子
21 光学基材
22 光学基材
23 貼り合わせ面
23 貼り合わせ面
24 反貼り合わせ面
24 反貼り合わせ面
25 非接触部
25 非接触部
26 接触部
26 接触部
28 空気層
30 接合光学素子
30’ 中間接合光学素子
31 光学基材
32 光学基材
31’ 光学基材
31a’ 外周面
33 貼り合わせ面
33’ 貼り合わせ面
33 貼り合わせ面
34 反貼り合わせ面
34’ 反貼り合わせ面
34 貼り合わせ面
35 非接触部
35’ 非接触部
35 非接触部
36 接触部
36’ 接触部
36 接触部
38 空気層
39 空気層
40 接合光学素子
41 光学基材
42 光学基材
43 貼り合わせ面
43 貼り合わせ面
44 反貼り合わせ面
44 反貼り合わせ面
45 非接触部
45 非接触部
46 第1の接触部
46 第1の接触部
47 第2の接触部
47 第2の接触部
48 空気溜まり部
49 段差面
50 接合光学素子
51 光学基材
52 光学基材
52a 空気孔
53 貼り合わせ面
53 貼り合わせ面
54 反貼り合わせ面
54 反貼り合わせ面
55 非接触部
55 非接触部
56 第1の接触部
56 第1の接触部
57 第2の接触部
57 第2の接触部
58 空気溜まり部
59 段差面
60 接合光学素子
61 光学基材
61a 空気孔
62 光学基材
63 貼り合わせ面
63 貼り合わせ面
64 反貼り合わせ面
64 反貼り合わせ面
65 非接触部
65 非接触部
66 第1の接触部
66 第1の接触部
67 第2の接触部
67 第2の接触部
68 空気溜まり部
69 段差面
101 エネルギー硬化型樹脂
102 樹脂層
111 光学基材
112 光学基材

Claims (7)

  1. 光学有効径よりも外側で接触部を介して接触する2つの光学基材と、
    前記2つの光学基材の間に配置されたエネルギー硬化型樹脂からなるレンズ層と、
    前記光学基材および前記レンズ層の間に形成された空気層と、
    を備えた接合光学素子。
  2. 前記少なくとも2つの光学基材のうち、対向する少なくとも一方の前記接触部は、光学有効径よりも外側において複数に分割して配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の接合光学素子。
  3. 前記空気層が輪帯状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の接合光学素子。
  4. 前記空気層と外気とを連通させる空気孔を有する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の接合光学素子。
  5. 前記接触部は微細凹凸部を有する粗面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の接合光学素子。
  6. 光学有効径よりも外側に接触部を有する第1の光学基材の光学面上にエネルギー硬化型樹脂を塗布する工程と、
    光学有効径よりも外側に接触部を有する第2の光学基材により前記エネルギー硬化型樹脂を押延する工程と、
    前記エネルギー硬化型樹脂の外周に空気層を残した状態になるように前記第1の光学基材の持つ接触部と前記第2の光学基材の持つ接触部を接触させる工程と、
    エネルギーを照射することにより前記エネルギー硬化型樹脂を硬化する工程と、を備えた
    ことを特徴とする接合光学素子の製造方法。
  7. 前記エネルギー硬化型樹脂を塗布する工程では、前記接触部を接触させた際の前記エネルギー硬化型樹脂の外周が光学有効径と前記接触部の間になるように必要な量のエネルギー硬化型樹脂を塗布する
    ことを特徴とする請求項6に記載の接合光学素子の製造方法。
JP2009071256A 2009-03-24 2009-03-24 接合光学素子及びその製造方法 Pending JP2010224205A (ja)

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