JP2010215511A - ヘテロアリールベンゼン化合物 - Google Patents

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広樹 梅宮
Masato Takahashi
正人 高橋
Tadahiro Bono
匡宏 坊野
Shinichi Shirokawa
伸一 城川
Takayuki Nagatsuka
貴之 永塚
Shigemasa Sasako
滋正 笹子
Rui Sato
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Abstract

【課題】ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害作用を有する新規化合物、及び該化合物を含有する医薬の提供。
【解決手段】下記式(1)
Figure 2010215511

(式(1)中、AはN又はCHを示し、Rは水素原子、又はC1−8アルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、又はC1−6アルキル基、等を示す。)で表されるヘテロアリールベンゼン化合物、及び該化合物を含有する医薬。該医薬は、DGAT1阻害作用により改善しうる疾患、特に、肥満症、高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症等の予防・治療薬として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、DGAT1(ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1)阻害作用を有する新規へテロアリールベンゼン化合物およびそれらを有効成分として含有する医薬に関する。
DGAT1は小腸もしくは脂肪組織に主に発現する、ジアシルグリセロールからトリグリセライド(中性脂肪)を合成する酵素である。小腸においては小腸上皮細胞に吸収されたグリセロールと脂肪酸はDGAT1によってトリグリセライドエステルに変換される。そして、MTP(ミクロソーマルトリグリセライドトランスファープロテイン)の作用により、カイロミクロンの構成脂質として組み込まれ、リンパ管に放出され、後に肝臓へ搬送される。脂肪細胞では取り込まれたグリセロールと脂肪酸は、DGAT1によってトリグリセライドエステルに変換されて蓄積される。この過程が異常亢進すると、脂肪細胞は肥大化し、TNFα等の悪性生理活性物質(アディポサイトカイン)を大量に分泌するようになる。分泌されたアディポサイトカインは、骨格筋細胞、肝細胞にインスリン抵抗性を引き起こし、糖取り込み能の低下及び脂肪合成が進む。
DGAT1は1998年にマウス、ヒトホモログのクローニングがそれぞれ別々のグループから相次いで報告され(非特許文献1、2参照)、さらに2000年にはDGAT1ノックアウトマウスの解析により、肥満治療の重要な標的分子としてDGAT1の重要性が示唆された(非特許文献3参照)。このDGAT1ノックアウトマウスは普通食の場合は正常マウスと体重差はなく、中性脂肪量も僅かな減少であったが、体脂肪量は有意に少なかった。そして高脂肪食負荷の場合では体重増加も強く抑制されており、さらに身体各部位の脂肪量も著しく減少し、中性脂肪量も低下していた。
以上より、DGAT1を阻害する物質(以下DGAT1阻害物質と記載する)は、小腸及び/又は脂肪組織においてトリグリセライドの産生を抑制することにより肥満症、高トリグリセライド血症、耐糖能異常等の疾患に対する有効な治療薬となることが期待される。
従来、DGAT1阻害物質として、ある種のビフェニルアミノ酸化合物、ビフェニルカルボニル化合物、ピリミドオキサジン化合物、ウレア化合物、アミド化合物が報告されているが、本発明の化合物の開示はない(特許文献1,2,3,4及び5参照)。また、構造的に類似した化合物が報告されているが、本発明化合物の具体的な開示は無く、本発明化合物とは用途が異なる(非特許文献4、特許文献6、及び特許文献7参照)。
Cases S et al.Proceeding of the National Academy of Sciences of the United States of America,95,13018-13023,1998 Oelkers P et al.The Journal of biological chemistry,273,26765−26771,1998 Smith SJ et al.Nature genetics,25,87−90,2000 Zhili Xin et al.Journal of Medicinal Chemistry 49,15,4459−4469,2006 WO07/016538 WO04/100881 WO04/047755 WO06/019020 WO06/082952 WO07/038669 WO00/055139
本発明の目的は、優れたDGAT1阻害作用を有し医薬品として有用な化合物を提供することにある。
本発明者らは、DGAT1阻害作用を有する化合物を見出すべく鋭意研究を進めた結果、一般式(1)で表されるへテロアリールベンゼン化合物又はその薬学的に許容される塩がこの目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(I)式(1)
Figure 2010215511
(式(1)中、
AはN又はCHを示し、
は水素原子、又はC1−8アルキル基を示し、
は水素原子、ハロゲン原子、又はC1−6アルキル基を示し、
Qはフェニル基(該フェニル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は置換されていないか、又はC1−6アルコキシ基、及びジ(C1−6アルキル)アミノ基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、ヒドロキシ基、及びC1−6アルキルチオ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)、ベンジル基(該ベンジル基は置換されていないか、又は1から2個のC1−3アルキル基で置換されている。)、又はC3−10シクロアルキル基を示し、
mは0又は1を示し、
nは0又は1を示し、
Xは−O−、又は−NR−(式中Rは水素原子、又はC1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は、Yの炭素原子と結合して5から7員のヘテロシクリル環を形成しても良い。)を示す。)を示し、
YはC1−8アルキレン基(該C1−8アルキレン基は置換されていないか、又はC1−6アルキル基及びヒドロキシC1−6アルキル基よりなる群から同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されており、該C1−8アルキレン基の炭素原子のうちの1つは酸素原子によって置換されていても良く、該C1−8アルキレン基の炭素原子のうちの1つは、その炭素原子自身を含んで形成される3から6員のシクロアルキル環、又は3から6員のヘテロシクリル環の一員となっていてもよい。)を示す。)で表されるヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(II)本発明の他の態様としては、式(2)
Figure 2010215511
(式(2)中、
Qはフェニル基(該フェニル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、ハロゲン原子、及びトリフルオロメチル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、A、R、R、Yは(I)で定義したとおりである。)で表される(I)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(III)本発明の他の態様としては、式(3)
Figure 2010215511
(式(3)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、A、R、Qは(II)で定義したとおりである。)で表される(II)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(IV)本発明の他の態様としては、
AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは(III)で定義したとおりである、(III)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(V)本発明の他の態様としては、
AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは(III)で定義したとおりである、(III)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(VI)本発明の他の態様としては、
式(4)
Figure 2010215511
(式(4)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、pは1〜4の整数を示し、A、R、Qは(II)で定義したとおりである。)で表される(II)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(VII)本発明の他の態様としては、
AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは(VI)で定義したとおりである、(VI)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(VIII)本発明の他の態様としては、
AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは(VI)で定義したとおりである、(VI)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(IX)本発明の他の態様としては、
式(5)
Figure 2010215511
(式(5)中、
Qはフェニル基(該フェニル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、ハロゲン原子、及びトリフルオロメチル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、A、R、R、Yは(I)で定義したとおりである。)で表される(I)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(X)本発明の他の態様としては、
式(6)
Figure 2010215511
(式(6)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、A、R、Qは(IX)で定義したとおりである。)で表される(IX)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(XI)本発明の他の態様としては、
AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは(X)で定義したとおりである、(X)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(XII)本発明の他の態様としては、
AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは(X)で定義したとおりである、(X)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(XIII)本発明の他の態様としては、
式(7)
Figure 2010215511
(式(7)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、pは1〜4の整数を表し、A、R、Qは(IX)で定義したとおりである。)で表される(IX)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(XIV)本発明の他の態様としては、
AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは(XIII)で定義したとおりである(XIII)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(XV)本発明の他の態様としては、
AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは(XIII)で定義したとおりである(XIII)に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
(XVI)本発明の他の態様としては、
以下に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
2−({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)−2−メチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(3−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
3−{[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
(XVII)本発明の他の態様としては、
以下に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を提供することである。
1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロブタンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−[({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
1−({[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
(XVIII)本発明の他の態様としては、(I)から(XVII)のいずれかに記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬を提供することである。
(XIX)本発明の他の態様としては、DGAT1阻害作用により改善しうる疾患又は状態を予防若しくは治療するための(XVIII)に記載の医薬を提供することである。
(XX)本発明の他の態様としては、肥満症、高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、または、肥満に起因する高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、もしくは、高血圧症の予防・治療薬である(XIX)に記載の医薬を提供することである。
本発明により、優れたDGAT1阻害作用を有する化合物を提供することができた。
以下に、本発明について詳細に説明するが、例示されたものに特に限定されない。
本発明において、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを示す。
「C1−3アルキル基」とは、炭素原子を1から3個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基を挙げることができ、メチル基がより好ましい。
「C1−6アルキル基」とは、炭素原子を1から6個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、i−ペンチル基を挙げることができ、メチル基がより好ましい。
「C1−8アルキル基」とは、炭素原子を1から8個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基を挙げることができ、メチル基、エチル基がより好ましい。
「C3−10シクロアルキル基」とは、炭素原子を3から10個有する環状のアルキル基を示し、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基を挙げることができ、シクロヘキシル基、アダマンチル基がより好ましい。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であり、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
「C1−6アルコキシ基」とは、炭素原子を1から6個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基を挙げることができ、メトキシ基がより好ましい。
「ジ(C1−6アルキル)アミノ基」とは、同一又は異なる2個の「C1−6アルキル基」を置換基として有するアミノ基を示し、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジ−i−ブチルアミノ基、ジ−s−ブチルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、エチル(メチル)アミノ基、メチル(n−プロピル)アミノ基を挙げることができる。
「C1−6アルキルチオ基」とは、炭素原子を1から6個有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルチオ基を示し、たとえばメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基を挙げることができる。
「C1−8アルキレン基」とは、炭素原子を1から8個有する直鎖状のアルキレン基を示し、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基を挙げることができ、メチレン基、エチレン基、プロピレン基がより好ましい。
「ヒドロキシC1−6アルキル基」とは、ヒドロキシ基を置換基として有する「C1−6アルキル基」を示し、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−i−プロピル基を挙げることができ、ヒドロキシメチル基がより好ましい。
「5から7員のヘテロシクリル環」とは、1個の窒素原子及び4から6個の炭素原子からなる、5から7員環の単環系飽和複素環を示し、例えばピロリジン環、ピペリジン環、ホモピペリジン環を挙げることができ、ピロリジン環、ピペリジン環がより好ましい。
「3から6員のシクロアルキル環」とは、炭素原子を3から6個有する環状のアルキル環を示し、例えばシクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環を挙げることができ、シクロプロパン環、シクロブタン環がより好ましい。
「3から6員のヘテロシクリル環」とは、1個の酸素原子及び2から5個の炭素原子からなる、3から6員環の単環系飽和複素環を示し、例えばオキシラン環、オキセタン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環を挙げることができ、テトラヒドロピラン環がより好ましい。
本発明化合物の好ましい形態は以下の通りである。
すなわち、好ましいRは水素原子、メチル基、又はエチル基であり、さらに好ましいRは水素原子である。
好ましいRは水素原子、ハロゲン原子、又はメチル基であり、さらに好ましいRは水素原子である。
好ましいQはC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基及びハロゲン原子からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されているフェニル基である。
好ましいXは−O−、又は−NR−であり、さらに好ましいXは−O−である。
好ましいRは水素原子である。
好ましいmは1である。
好ましいnは1である。
好ましいYは、式(D−1)、(D−2)、(D−3)又は(D−4)
Figure 2010215511
で表される基であり、式(D−2)又は式(D−3)で表される基がさらに好ましい。
本発明において、薬学的に許容される塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような鉱酸塩;メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなスルホン酸塩;シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のようなカルボン酸塩;グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩;あるいはリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のような無機塩又はアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩のような有機塩基との塩であり、好適には塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩又はトリエチルアミン塩があげられる。
本発明における溶媒和物とは、本発明の化合物又はその塩の医薬上許容される溶媒和物である。本発明の化合物及びその塩は、大気にさらされ、又は再結晶することなどにより、水分を吸収し、吸着水が付く場合や水和物となる場合がある。本発明における化合物には、そのような水和物も含む。
本発明の化合物は、不斉中心を持つことがあり、その場合種々の光学異性体が存在する。したがって、本発明の化合物は、(+)体(単体)、(−)体(単体)、ラセミ体又は両光学活性体を任意の割合で含む(±)混合物として存在し得る。また、不斉中心を2個以上持つ化合物の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステレオマーも存在する。本発明の化合物は、これらすべての型を、任意の割合で含んだものも含む。たとえば、ジアステレオマーは当業者によく知られた方法、たとえば分別結晶法等によって分離することができ、また、光学活性体はこの目的のためによく知られた有機化学的手法によって得ることができる。また、本発明の化合物は、シス体、トランス体などの幾何異性体が存在することがある。本発明の化合物は、それらの異性体、及びそれらの異性体を任意の割合で含んだものも含む。
本発明のヘテロアリールベンゼン化合物は、その薬学的に許容される塩でも良く、又はそれらの溶媒和物であっても良い。以下、本発明のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を含めて、「本発明化合物」という。
また、化学的または代謝的に分解できる基を有し、加溶媒分解により又は生理的条件下のin vivoにおいて薬理学的に活性な本発明化合物を形成する化合物、通常プロドラッグと呼ばれる化合物についても「本発明化合物」に含む。
本発明化合物は、DGAT1阻害作用を有する。よって、本発明化合物は、小腸及び/又は脂肪組織においてトリグリセライドの産生および蓄積を阻害することで、肥満を是正することができる。従って、既存の肥満症治療薬とは作用機序の異なる新たな薬物として利用できる。さらに本発明化合物は脂肪細胞の肥大化を抑制することでTNFα等の悪性生理活性物質(アディポサイトカイン)の分泌を抑制しインスリン抵抗性改善による糖尿病治療薬として期待される。糖尿病とは、I型糖尿病、II型糖尿病、特定の原因によるその他の糖尿病を包含する。さらに、本発明化合物は、ケトアシドーシス、細小血管症(網膜症、腎症)、動脈硬化症(アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈閉塞など)、神経障害(感覚神経、運動神経、自律神経など)、足壊疽、感染症などの糖尿病性合併症の治療および予防にも有効である。
また、本発明化合物は、DGAT1阻害作用以外の異なった作用機序の抗肥満薬、糖尿病治療薬、糖尿病合併症治療薬、高脂血症治療薬、高血圧症治療薬などと併用して使用することもできる。本発明の化合物とその他の薬剤を組み合わせることによって、上記疾患においてそれぞれ単剤で得られる効果よりも併用した場合に相加的な効果が期待できる。
併用可能な抗肥満薬、糖尿病治療薬、糖尿病合併症治療薬としては、例えばβ-アドレナリン受容体作動薬(例、マジンドール)、セロトニン作動薬(例、フェンフラミン)、β3-受容体作動薬(例、BRL26830A)、ノルエピネフリン、セロトニン再取り込み作動薬(例、シブトラミン)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット)、カンナビノイド受容体拮抗薬(例、リモナバント、MK−0364、トラナバント、CP−945598)、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗薬(例、856464、AMG−076、NGD−4715)、インスリン製剤、インスリン抵抗性改善薬(PPARγアゴニスト、PPARα/γアゴニスト、PPARδアゴニスト、PPARα/γ/δアゴニスト等)(例、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、GW−501516、GW−590735、ABT−335、AZD−6610、AVE−8133)、αグルコシダーゼ阻害薬(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール)、ビグアナイド薬(例、メトホルミン、ブホルミン、フェンホルミン)、インスリン分泌促進薬(例、グリベンクラミド、グリメピリド、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニド)、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ促進薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬(例、ビルダグリプチン、TS-021、シタグリプチン、BMS−477118)、SGLT阻害薬(例、サーグリフロジン、ダパグリフロジン、KGT−1681、YM543、TS−033、AVE−2268、)、PTP1b阻害薬(例、バナジン酸ナトリウム)、グルコース6ホスファターゼ阻害薬、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害薬(例、PSN−357、FR−258900)、FBPase阻害薬(例、MB−07803)、PEPCK阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ阻害薬、D−カイロイノシトール、GSK3阻害薬、GLP−1アゴニスト(例、リラグルチド)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド)、グルココルチコイド受容体アンタゴニスト、11ベータHSD1阻害薬(例、AMG−221、INCB−13739)、プロテインキナーゼC阻害薬(例、ルボキシスタウリン)、ベータ3アドレナリン受容体アゴニスト(例、AJ−9677)、フォスファチジルイノシトールキナーゼ阻害薬、フォスファチジルイノシトールホスファターゼ阻害薬、ACC阻害薬、GPR40受容体アゴニスト、GPR119受容体アゴニスト(例、APD−668)、TGR5受容体アゴニスト、AMPK活性化薬(例、DRL−16536)、アルドース還元酵素阻害薬、AGE阻害薬、グルコキナーゼ活性化薬などが挙げられる。
また併用可能な糖尿病関連疾患の薬剤としては、HMG−CoA還元酵素阻害薬、スクアレン合成酵素阻害薬、胆汁酸吸着剤、IBAT阻害薬、CETP阻害薬、CPT阻害薬、フィブラート系薬剤、ACAT阻害薬、MGAT阻害薬、DGAT阻害薬、コレステロール吸収阻害薬、MTP阻害薬、ニコチン酸誘導体、LXRアゴニスト、LDL受容体促進薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンIIアンタゴニスト、利尿薬、カルシウム拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニスト、尿酸生成阻害薬、尿酸***促進薬などが挙げられる。
本発明化合物は、単独又は薬学的あるいは薬剤学的に許容される担体又は希釈剤と共に投与することができる。本発明化合物をDGAT1阻害物質として使用する場合は、本発明化合物をそのまま経口投与、又は非経口投与してもよい。また、本発明化合物を有効成分として含む剤として経口投与、又は非経口投与してもよい。非経口投与としては、静脈内投与、経鼻投与、経皮投与、皮下投与、筋肉内投与、舌下投与があげられる。
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば、成人の患者に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり、この量を1日1回−3回投与するのが望ましい。
本発明化合物は、以下に示す方法によって合成することができるが、下記製造法は一般的製造法例を示すものであり、製造法を限定するものではない。
スキーム1:化合物(1−a)から本発明化合物(1−e)及び本発明化合物(1−f)の製造方法
Figure 2010215511


(スキーム中R、Q、R、及びYは前記と同意義であり、Gはハロゲン原子を示す。)
工程(1−1):溶媒中、化合物(1−a)と、炭酸セシウム、炭酸カリウム等の塩基存在下、式Z−Y−COOR(式中Zはハロゲン原子を表す)で表される化合物を反応させることにより、化合物(1−b)を製造することができる。
工程(1−2):溶媒中、化合物(1−b)と、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム触媒存在下、式(8)
Figure 2010215511
又は式(9)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより、化合物(1−c)を製造することができる。
工程(1−3):溶媒中、化合物(1−c)を、水素ガス雰囲気下、10%パラジウムカーボン、2%プラチナカーボン等の金属触媒存在下反応させることにより、化合物(1−d)を製造することができる。
工程(1−4):溶媒中、化合物(1−d)を、ピリジン等の塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより、本発明化合物(1−e)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(1−d)を、トリエチルアミン等の塩基の存在下又は非存在下、式Q−NCOで表される化合物と反応させることでも、本発明化合物(1−e)を製造することができる。
工程(1−5):溶媒中、本発明化合物(1−e)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、本発明化合物(1−f)を製造することができる。

スキーム2:化合物(2−a)から本発明化合物(2−e)(ただし、RがC1−3アルキル基の時に該当する。)及び本発明化合物(2−f)の製造方法
Figure 2010215511
(スキーム中Q、R、及びYは前記と同意義であり、Gはハロゲン原子を示す。)
工程(2−1):溶媒中、化合物(2−a)と、式HC(=O)−Y’−COOR、(式中Y’は、上記スキーム2において、Y基から−NH−に隣接する−CH−を除いた基(但し、−NH−に酸素原子が結合する場合を除く)を表し、RはC1−3アルキル基又はベンジル基を表す。)で表されるアルデヒドをトリアセトキシヒドロホウ素ナトリウム、トリフルオロ酢酸等を用いて還元的にアミノ化させることにより、化合物(2−b)を製造することができる。
工程(2−2):溶媒中、化合物(2−b)と、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム触媒存在下、式(8)
Figure 2010215511
又は式(9)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより、化合物(2−c)を製造することができる。
工程(2−3):溶媒中、化合物(2−c)を、水素ガス雰囲気下、10%パラジウムカーボン、2%プラチナカーボン等の金属触媒存在下反応させることにより、化合物(2−d)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(2−c)を、鉄粉及び塩化アンモニウム水又は塩酸存在下反応させることでも、化合物(2−d)を製造することができる。
工程(2−4):溶媒中、化合物(2−d)を、ピリジン等の塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより、本発明化合物(2−e)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(2−d)を、トリエチルアミン等の塩基の存在下又は非存在下、式Q−NCOで表される化合物と反応させることでも、本発明化合物(2−e)を製造することができる。
工程(2−5):溶媒中、本発明化合物(2−e)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、本発明化合物(2−f)を製造することができる。

スキーム3:化合物(3−a)から本発明化合物(3−g)、本発明化合物(3−h)、及び本発明化合物(3−i)の製造方法
Figure 2010215511
(スキーム中R、Q、R、及びYは前記と同意義であり、G、及びJはハロゲン原子を示す。)
工程(3−1):溶媒中、化合物(3−a)に、m−クロロ過安息香酸などの酸化剤を反応させることにより、化合物(3−b)を製造することができる。
工程(3−2):溶媒中、化合物(3−b)と、炭酸セシウム、炭酸カリウム等の塩基存在下、式HO−Y−COORで表される化合物を反応させることにより、化合物(3−c)を製造することができる。
工程(3−3):溶媒中、化合物(3−c)に、インジウム、又はモリブデンヘキサカルボニル等を反応させることにより、化合物(3−d)を製造することができる。
工程(3−4):溶媒中、化合物(3−d)と、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム触媒存在下、式(8)
Figure 2010215511
又は式(9)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより、化合物(3−e)を製造することができる。
工程(3−5):溶媒中、化合物(3−e)を、水素ガス雰囲気下、10%パラジウムカーボン、2%プラチナカーボン等の金属触媒存在下反応させることにより、化合物(3−f)を製造することができる。
工程(3−6):溶媒中、化合物(3−f)を、ピリジン等の塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより、本発明化合物(3−g)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(3−f)を、トリエチルアミン等の塩基の存在下又は非存在下、式Q−NCOで表される化合物と反応させることでも、本発明化合物(3−g)を製造することができる。
工程(3−7):溶媒中、本発明化合物(3−g)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、本発明化合物(3−h)を製造することができる。
工程(3−8):溶媒中、本発明化合物(3−h)を、水酸化ナトリウム水溶液などを用いてナトリウム塩を形成することにより、本発明化合物(3−i)を製造することができる。

スキーム4:化合物(3−a)から本発明化合物(4−g)の製造方法
Figure 2010215511
(スキーム中Q、R、及びYは前記と同意義であり、G、及びJはハロゲン原子を示す。)
工程(4−1):溶媒中、化合物(3−a)と、
式(10)
Figure 2010215511
で表される化合物を、水素化ナトリウムなどの塩基存在下、反応させることにより化合物(4−b)を製造することができる。
工程(4−2):溶媒中、化合物(4−b)と、炭酸ナトリウムなどの塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム試薬存在下、
式(8)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより化合物(4−c)を製造することができる。
工程(4−3):溶媒中、化合物(4−c)を水素ガス雰囲気下、10%パラジウムカーボン、2%プラチナカーボンなどの金属触媒下反応させることにより化合物(4−d)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(4−c)を鉄粉及び塩化アンモニウム水存在下反応させることでも化合物(4−d)を製造することができる。
工程(4−4):溶媒中、化合物(4−d)に式Q−NCOで表される化合物を、トリエチルアミンなどの塩基存在下又は非存在下、反応させることにより、化合物(4−e)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(4−d)にピリジンなどの塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートを反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより化合物(4−e)を製造することができる。
工程(4−5):溶媒中、化合物(4−e)を、p−トルエンスルホン酸などの酸存在下、反応させることにより化合物(4−f)を製造することができる。
工程(4−6):溶媒中、化合物(4−f)に、m−クロロ過安息香酸などの酸化剤を反応させることにより本発明化合物(4−g)を製造することができる。

スキーム5:化合物(3−b)から本発明化合物(5−h)の製造方法
Figure 2010215511
(スキーム中Q、R、及びYは前記と同意義であり、G、及びJはハロゲン原子を示す。)
工程(5−1):溶媒中、化合物(3−b)と、炭酸セシウム、炭酸カリウム等の塩基存在下、式HO−Y−COOCHPhで表される化合物を反応させることにより、化合物(5−c)を製造することができる。
工程(5−2):溶媒中、化合物(5−c)に、インジウム、又はモリブデンヘキサカルボニル等を反応させることにより、化合物(5−d)を製造することができる。
工程(5−3):溶媒中、化合物(5−d)と、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム触媒存在下、式(8)
Figure 2010215511
又は式(9)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより、化合物(5−e)を製造することができる。
工程(5−4):溶媒中、化合物(5−e)を、鉄粉及び塩化アンモニウム水又は塩酸存在下反応させることで、化合物(5−f)を製造することができる。
工程(5−5):溶媒中、化合物(5−f)を、ピリジン等の塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより、化合物(5−g)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(5−f)を、トリエチルアミン等の塩基の存在下又は非存在下、式Q−NCOで表される化合物と反応させることでも、化合物(5−g)を製造することができる。
工程(5−6):溶媒中、化合物(5−g)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、本発明化合物(5−h)を製造することができる。

スキーム6:化合物(6−a)から本発明化合物(6−e)及び本発明化合物(6−f)の製造方法
Figure 2010215511
(スキーム中R、Q、R、及びYは前記と同意義であり、G、及びJはハロゲン原子を示す。)
工程(6−1):溶媒中、化合物(6−a)と、炭酸セシウム、炭酸カリウム等の塩基存在下、式HO−Y−COORで表される化合物を反応させることにより、化合物(6−b)を製造することができる。
工程(6−2):溶媒中、化合物(6−b)と、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム触媒存在下、式(8)
Figure 2010215511
又は式(9)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより、化合物(6−c)を製造することができる。
工程(6−3):溶媒中、化合物(6−c)を、水素ガス雰囲気下、10%パラジウムカーボン、2%プラチナカーボン等の金属触媒存在下反応させることにより、化合物(6−d)を製造することができる。
工程(6−4):溶媒中、化合物(6−d)を、ピリジン等の塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより、本発明化合物(6−e)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(6−d)を、トリエチルアミン等の塩基の存在下又は非存在下、式Q−NCOで表される化合物と反応させることでも、本発明化合物(6−e)を製造することができる。
工程(6−5):溶媒中、本発明化合物(6−e)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、本発明化合物(6−f)を製造することができる。

スキーム7:化合物(6−a)から本発明化合物(7−f)の製造方法
Figure 2010215511
(スキーム中Q、R、及びYは前記と同意義であり、G、及びJはハロゲン原子を示す。)
工程(7−1):溶媒中、化合物(6−a)と、炭酸セシウム、炭酸カリウム等の塩基存在下、式HO−Y−COOCHPhで表される化合物を反応させることにより、化合物(7−b)を製造することができる。
工程(7−2):溶媒中、化合物(7−b)と、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、且つテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム触媒存在下、式(8)
Figure 2010215511
又は式(9)
Figure 2010215511
で表される化合物を反応させることにより、化合物(7−c)を製造することができる。
工程(7−3):溶媒中、化合物(7−c)を、鉄粉及び塩化アンモニウム水存在下反応させることにより、化合物(7−d)を製造することができる。
工程(7−4):溶媒中、化合物(7−d)を、ピリジン等の塩基存在下、4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、さらに式Q−NHで表される化合物を反応させることにより、化合物(7−e)を製造することができる。また、溶媒中、化合物(7−d)を、トリエチルアミン等の塩基の存在下又は非存在下、式Q−NCOで表される化合物と反応させることでも、化合物(7−e)を製造することができる。
工程(7−5):溶媒中、化合物(7−e)を、水酸化ナトリウム水溶液などの塩基を用いて加水分解することにより、本発明化合物(7−f)を製造することができる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、水素化リチウム、ナトリウムアミド、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム若しくはリチウムジイソプロピルアミドなどのアルカリ金属塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピロリジン若しくはピペリジンなどのアミン類、酢酸ナトリウム又は酢酸カリウムが挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における酸化剤としては、例えば、m−クロロ過安息香酸、マグネシウムモノパーフタレート6水和物、過酢酸若しくは過ぎ酸などの有機過酸、過酸化水素、尿素過酸化水素付加物/無水フタル酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド若しくはクメンハイドロパーオキサイドなどの無機及び有機過酸化物、過ヨウ素酸ナトリウム、オキソン(登録商標)、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、クロラミン−T、次亜塩素酸t−ブチル、ヨードベンゼンジアセテート又は臭素−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン付加錯体が挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム又は水素化ホウ素リチウムが挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法の記載における溶媒とは、当該反応条件下にて安定であり、かつ、不活性で反応を妨げないものであれば特に制限はなく、例えば、水、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコール、n−ブタノール若しくはt−ブチルアルコールなどのアルコール類、ジオキサン若しくはテトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、酢酸、ベンゼン又はトルエンあるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。
本発明化合物の一般的な製造方法における反応温度は、−78℃から反応に用いる溶媒の沸点の範囲で適切な温度を選択することができ、本製造方法は常圧下、加圧下、マイクロウエーブ照射下等で実施することができる。
以下に、本発明化合物を更に詳細に示すため、実施例及び試験例を示すが、例示に限定はされない。
(実施例1)
2−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号1)の製造
(1)5−ブロモピリジン−2(1H)−オン(3.0g、17.2mmol)のジメチルホルムアミド(60ml)溶液に、2−ブロモイソ酪酸エチルエステル(6.7g、34.5mmol)、炭酸セシウム(11.2g、34.5mmol)を加え、60℃にて1.5時間攪拌した。室温まで放冷後、反応液を酢酸エチルで希釈し、有機層を塩化アンモニウム水溶液、および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=9:1]にて精製し、2−[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(2.08g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.15 (t, J=7.2 Hz, 3H) 1.65 (s, 6H) 4.14 (q, J=7.2 Hz, 2H) 6.67 (d, J=8.4 Hz, 1H) 7.64 (dd, J=2.7 Hz, 8.4 Hz, 1H) 8.08 (d, J=2.7 Hz, 1H)
(2)2−[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(2.08g、7.22mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(1.22g、7.58mmol)、酢酸パラジウム(II)(162mg、0.722mmol)、トリフェニルホスフィン(568mg、2.17mmol)のジオキサン溶液(40ml)に、室温下、2M炭酸ナトリウム水溶液(18ml、36.1mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃にて30分攪拌した。室温まで放冷後、反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を水および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=9:1]にて精製し、2−メチル−2−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸エチルエステル(1.64g)を得た。
MS(ESI): 331(M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.16 (t, J=7.2 Hz, 3H) 1.70 (s, 6H) 4.18 (q, J=7.2 Hz, 2H) 6.88 (d, J=8.7 Hz, 1H) 7.66 (d, J=9.0 Hz, 2H) 7.83 (dd, J=2.7 Hz, 8.7 Hz, 1H) 8.29 (d, J=9.0 Hz, 2H) 8.33 (d, J=2.7 Hz, 1H)
(3)2−メチル−2−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸エチルエステル(1.64g、4.96mmol)のメタノール(40ml)溶液に、2%プラチナカーボン(300mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて30分、45℃にて4時間攪拌した。セライトろ過により固形物を除去し、ろ液を濃縮し、固形物として2−メチル−2−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸エチルエステル(1.39g)を得た。
MS(ESI): 301(M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.14 (t, J=7.1 Hz, 3H) 1.69 (s, 6H) 3.64 3.82 (br, 2H) 4.15 (q, J=7.1 Hz, 2H) 6.69 6.83 (m, 3H) 7.27 7.36 (m, 2H) 7.67 7.77 (m, 1H) 8.16 8.24 (m, 1H)
(4)2−メチル−2−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸エチルエステル(199mg、0.663mmol)のクロロホルム(4ml)溶液に、氷冷下にてピリジン(0.081ml、0.995mmol)、および4−ニトロフェニルクロロホルメート(160mg、0.796mmol)を加え、0℃にて1時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(0.139ml、0.995mmol)、および2,3−ジメトキシアニリン(0.107ml、0.796mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、NHシリカゲルを加えて静置した。固形物をろ過し、ろ液を濃縮した。得られた固形物を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルに懸濁し、ろ取し、無色固体として2−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(306mg)を得た。
(実施例2)
実施例1の製造法に準拠し、2,3−ジメトキシアニリンの代わりに、2−メトキシ−5−メチルアニリン、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルアニリン、2−クロロ−4−フルオロアニリン、3,5−ジメチルベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、2,4−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2−クロロ−5−メトキシアニリン、3−クロロ−2−メチルアニリン、1−アダマンチルアミンを用いることで、以下の本発明化合物を得た。
2−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号2)
2−({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号3)
2−{[5−(4−{[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号4)
2−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルベンジル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号5)
2−[(5−{4−[(シクロヘキシルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号6)
2−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号7)
2−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号8)
2−{[5−(4−{[(2−クロロ−5−メトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号9)
2−{[5−(4−{[(3−クロロ−2−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号10)
2−[(5−{4−[(アダマンタン−1−イルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号11)
(実施例3)
2−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号12)の製造
2−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(257mg、0.536mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)およびメタノール(2ml)の混合溶液に、6M水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、室温にて19時間攪拌した。反応液に1M塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮した。生じた固形物を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルに懸濁し、固形物をろ取し、無色固体として2−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(223mg)を得た。
(実施例4)
実施例3の製造法に準拠し、以下の本発明化合物を得た。
2−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号13)
2−({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)−2−メチルプロピオン酸(化合物番号14)
2−{[5−(4−{[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号15)
2−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルベンジル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号16)
2−[(5−{4−[(シクロヘキシルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸(化合物番号17)
2−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号18)
2−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号19)
2−{[5−(4−{[(2−クロロ−5−メトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号20)
2−{[5−(4−{[(3−クロロ−2−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号21)
2−[(5−{4−[(アダマンタン−1−イルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸(化合物番号22)
(実施例5)
2−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号23)の製造
2−メチル−2−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸エチルエステル(196mg、0.652mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液に、2−クロロフェニルイソシアナート(0.094ml、0.78mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた固形物を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルに懸濁し、ろ取し、無色固体として2−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(266mg)を得た。
(実施例6)
実施例5の製造法に準拠し、2−クロロフェニルイソシアナートの代わりに、2−エチルフェニルイソシアナートを用いることで、以下の本発明化合物を得た。
2−{[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号24)
(実施例7)
2−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号25)の製造
2−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(263mg、0.578mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)およびメタノール(2ml)の混合溶液に、6M水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、室温にて19時間攪拌した。反応液に1M塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮した。生じた固形物を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルに懸濁し、固形物をろ取し、無色固体として2−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(216mg)を得た。
(実施例8)
実施例5、及び7の製造法に準拠し、2−クロロフェニルイソシアナートの代わりに、2−エチルフェニルイソシアナートを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
2−{[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸(化合物番号26)
(実施例9)
3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号27)の製造
(1)5−ブロモピリジン−2−アミン(974mg、5.63mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸ベンジルエステル(文献:Org.Lett.2003,5,14,2473−2475に従って合成した)(2.32g、11.3mmol)を加え、氷冷下にてトリフルオロ酢酸(7.7g、67.6mmol)、およびトリアセトキシヒドロホウ素ナトリウム(4.77g、22.5mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に氷冷下にて飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=8:1]にて精製し、3−[(5−ブロモピリジン−2−イル)アミノ]−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(1.26g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.27 (s, 6H) 3.40 3.56 (m, 2H) 4.69 4.90 (m, 1H) 5.13 (s, 2H) 6.16 6.29 (m, 1H) 7.18 7.45 (m, 6H) 8.00 8.11 (m, 1H)
(2)3−[(5−ブロモピリジン−2−イル)アミノ]−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(1.26g、3.48mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(588mg、3.65mmol)、酢酸パラジウム(II)(78.1mg、0.348mmol)、トリフェニルホスフィン(274mg、1.04mmol)のジオキサン溶液(20ml)に、室温下、2M炭酸ナトリウム水溶液(8.7ml、17.4mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃にて1時間攪拌した。室温まで放冷後、反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を水および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から2:1]にて精製し、2,2−ジメチル−3−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}プロピオン酸ベンジルエステル(879mg)を得た。
(3)2,2−ジメチル−3−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}プロピオン酸ベンジルエステル(879mg、2.17mmol)のエタノール(20ml)溶液に、水(2ml)、鉄粉(1.21g、21.7mmol)、濃塩酸(0.1ml)を加え、80℃にて1時間攪拌した。反応液を室温まで放冷後、セライトろ過にて固形物を除去、ろ液を濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液に希釈し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1から1:1]にて精製し、3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(660mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.31 (s, 6H) 3.50 3.61 (m, 2H) 3.61 3.82 (br, 2H) 4.59 4.83 (m, 1H) 5.14 (s, 2H) 6.32 6.43 (m, 1H) 6.69 6.81 (m, 2H) 7.22 7.41 (m, 7H) 7.50 7.60 (m, 1H) 8.20 8.40 (m, 1H)
(4)3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(149mg、0.396mmol)のクロロホルム(3ml)溶液に、氷冷下にてピリジン(0.048ml、0.59mmol)、および4−ニトロフェニルクロロホルメート(95.8mg、0.475mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(0.083ml、0.59mmol)、および2,3−ジメトキシアニリン(0.064ml、0.48mmol)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[NHシリカゲル、展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1]にて精製し、3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(157mg)を得た。
MS(ESI): 555(M+1), 553(M-1)
(5)3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(156mg、0.281mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)、およびメタノール(2ml)の混合溶液に、6M水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、室温にて6時間攪拌した。反応液に1M塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで希釈懸濁した。有機層を水にて洗浄後、濃縮した。生じた固形物を酢酸エチルに懸濁し、ろ取し、淡黄色固体として3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(101mg)を得た。
(実施例10)
実施例9の製造法に準拠し、2,3−ジメトキシアニリンの代わりに、2−メトキシ−5−メチルアニリン、2,4−ジメチルアニリンを用い、2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸ベンジルエステルの代わりに1−ホルミルシクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(文献:Org.Lett.2003,5,14,2473−2475に従って合成した)、4−ホルミルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸ベンジルエステル(文献:Org.Lett.2003,5,14,2473−2475に従って合成した)を用いることで、以下の本発明化合物を得た。
3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号28)
1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号29)
4−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(化合物番号30)
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号31)
(実施例11)
3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号32)の製造
(1)3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(127mg、0.337mmol)のテトラヒドロフラン(1.5ml)溶液に、2−クロロフェニルイソシアナート(0.049ml、0.40mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1から1:1]にて精製し、3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(173mg)を得た。
MS(ESI): 529(M+1), 527(M-1)
(2)3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ベンジルエステル(167mg、0.316mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)、およびメタノール(1ml)の混合溶液に、6M水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、室温にて16時間攪拌した。反応液に1M塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和食塩水および水にて洗浄後、濃縮した。生じた固形物を酢酸エチル/イソプロピルエーテルに懸濁し、固形物をろ取し、淡黄色固体として3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(134mg)を得た。
(実施例12)
実施例9、及び実施例11の製造法に準拠し、2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸ベンジルエステルの代わりに1−ホルミルシクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル、4−ホルミルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸ベンジルエステルを用いることで、以下の本発明化合物を得た。
1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号33)
4−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(化合物番号34)
(実施例13)
3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号35)の製造
(1)2,5−ジブロモピリジン(9.0g、38mmol)のクロロホルム(81ml)溶液に、m−クロロ過安息香酸(30.2g、114mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液に氷冷下、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム層を抽出した。さらに1M水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[NHシリカゲル、展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1]で精製することにより、無色粉末の2,5−ジブロモピリジン 1−オキシド(6.29g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):252 (M+1)
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ ppm 7.19 - 7.28 (m, 1 H) 7.49 - 7.56 (m, 1 H) 8.49 - 8.53 (m, 1 H)
(2)2,5−ジブロモピリジン 1−オキシド(900mg、3.56mmol)のトルエン(18ml)溶液に3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(941mg、7.12mmol)、炭酸カリウム(984mg、7.12mmol)を加え、18時間加熱還流した。反応液をセライトろ過、濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;メタノール:酢酸エチル=0:1から1:50]で精製することにより、無色粉末の3−[(5−ブロモ−1−オキシドピリジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(545mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):304 (M+1), 302 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.36 (s, 6 H) 3.70 (s, 3 H) 4.31 (s, 2 H) 6.83 (d, J=8.9 Hz, 1 H) 7.29 - 7.34 (m, 1 H) 8.33 - 8.35 (m, 1 H)
(3)3−[(5−ブロモ−1−オキシドピリジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(200mg、0.658mmol)のエタノール(1.9ml)溶液に、飽和塩化アンモニウム水溶液(1.3ml)、インジウム(90.7mg、0.79mmol)を加え、10時間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1から10:1]で精製することにより、無色油状の3−[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(115mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):288 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.30 (s, 6 H) 3.69 (s, 3 H) 4.29 (s, 2 H) 6.63 - 6.68 (m, 1 H) 7.60 - 7.66 (m, 1 H) 8.15 - 8.19 (m, 1 H)
(4)3−[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(140mg、0.486mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(93.3mg、0.559mmol)、トリフェニルホスフィン(38.2mg、0.146mmol)のジオキサン(1.94ml)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(1.21ml)懸濁液に、酢酸パラジウム(II)(10.9mg、0.0486mmol)を加え、外温80℃にて45分間攪拌した。反応液をセライトろ過後、ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=6:1]で精製することにより、黄色粉末の2,2−ジメチル−3−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(130mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):331 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.34 (s, 6 H) 3.71 (s, 3 H) 4.40 (s, 2 H) 6.83 - 6.91 (m, 1 H) 7.64 - 7.72 (m, 2 H) 7.79 - 7.87 (m, 1 H) 8.27 - 8.35 (m, 2 H) 8.39 - 8.45 (m, 1 H)
(5)2,2−ジメチル−3−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(120mg、0.362mmol)のエタノール(1.5ml)及びテトラヒドロフラン(1.5ml)の混合溶液に10%プラチナカーボン(12mg)を加え、水素ガス雰囲気下室温にて15時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製することにより、無色粉末状の3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(99mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):301 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.32 (s, 6 H) 3.67 −3.72 (br, 2 H) 3.69 (s, 3 H) 4.35 (s, 2 H) 6.72 - 6.79 (m, 3 H) 7.28 - 7.36 (m, 2 H) 7.71 (dd, J=8.6, 2.5 Hz, 1 H) 8.29 (dd, J=2.5, 0.7 Hz, 1 H)
(6)3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(1.55g、5.16mmol)、4−ニトロフェニルクロロホルメート(1.25g、6.19mmol)のクロロホルム(25ml)溶液に氷冷下、ピリジン(0.565ml、6.97mmol)を加え、氷冷下にて30分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣を再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)することにより、淡黄色粉末の2,2−ジメチル−3−{[5−(4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(2.09g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.33 (s, 6 H) 3.71 (s, 3 H) 4.37 (s, 2 H) 6.79 - 6.84 (m, 1 H) 7.09 (br, 1 H) 7.38 - 7.45 (m, 2 H) 7.53 (s, 4 H) 7.75 - 7.80 (m, 1 H) 8.28 - 8.33 (m, 2 H) 8.33 - 8.36 (m, 1 H)
(7)2,2−ジメチル−3−{[5−(4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(200mg、0.430mmol)、2−メトキシ−5−メチルアニリン(65mg、0.473mmol)のクロロホルム(6ml)溶液に、室温にてトリエチルアミン(0.12ml、0.860mmol)を加え、2.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、1M水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[NHシリカゲル、展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=8:1から1:2]で精製することにより、淡茶色アモルファスの3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(140mg)を得た。
(実施例14)
実施例13の製造法に準拠し、2−メトキシ−5−メチルアニリンの代わりに、2,3−ジメトキシアニリン、2−クロロアニリン、3−エチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2−エチルアニリン、シクロヘキシルアミンを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号36)
3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号37)
3−{[5−(4−{[(3−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸エチルエステル(化合物番号38)
3−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号39)
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号40)
3−{[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号41)
3−[(5−{4−[(シクロヘキシルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号42)
(実施例15)
3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号43)の製造
(1)2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(特許文献:WO05102977参照)(453mg、3.10mmol)のジメチルホルムアミド(1ml)溶液に氷冷下、水素化ナトリウム(流動パラフィン45%添加)(119mg、3.10mmol)を加え、氷冷下10分間攪拌した。反応液を室温まで昇温し、5−ブロモ−2−クロロピリジン(199mg、1.03mmol)を加え、室温にて30分間、外温90℃にて2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1から2:1]で精製することにより、無色固体の5−ブロモ−2−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]ピリジン(275mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):302 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.04 (s, 6 H) 3.84 - 3.91 (m, 2 H) 3.91 - 3.99 (m, 2 H) 4.14 (s, 2 H) 4.84 (s, 1 H) 6.66 (dd, J=8.7, 0.6 Hz, 1 H) 7.62 (dd, J=8.7, 2.6 Hz, 1 H) 8.17 (dd, J=2.6, 0.6 Hz, 1 H)
(2)5−ブロモ−2−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]ピリジン(263mg、0.87mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(290mg、1.74mmol)、10%パラジウムカーボン(132mg)、及びトリフェニルホスフィン(46mg、0.174mmol)のエタノール(2.7ml)、水(2.7ml)混合液に炭酸ナトリウム(738mg、6.96mmol)を加え、外温85℃にて11時間攪拌した。反応液に水、および酢酸エチルを加え、セライトろ過し、酢酸エチル層を抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=15:1から6:1]で精製することにより、淡黄色粉末状の2−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]−5−(4−ニトロフェニル)ピリジン(278mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):345 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.08 (s, 6 H) 3.86 - 3.93 (m, 2 H) 3.94 - 4.01 (m, 2 H) 4.25 (s, 2 H) 4.88 (s, 1 H) 6.85 - 6.91 (m, 1 H) 7.64 - 7.71 (m, 2 H) 7.80 - 7.86 (m, 1 H) 8.27 - 8.34 (m, 2 H) 8.41 - 8.45 (m, 1 H)
(3)2−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]−5−(4−ニトロフェニル)ピリジン(266mg、0.772mmol)のエタノール(1.8ml)及びテトラヒドロフラン(1.8ml)の混合溶液に10%プラチナカーボン(27mg)を加え、水素ガス雰囲気下室温にて15時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1から2:3]で精製することにより、無色粉末状の4−{6−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]ピリジン−3−イル}アニリン(193mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):315 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.07 (s, 6 H) 3.67 - 3.80 (m, 2 H) 3.84 - 3.92 (m, 2 H) 3.92 - 4.00 (m, 2 H) 4.19 (s, 2 H) 4.89 (s, 1 H) 6.72 - 6.80 (m, 3 H) 7.29 - 7.36 (m, 2 H) 7.71 (dd, J=8.6, 2.6 Hz, 1 H) 8.30 (dd, J=2.6, 0.7 Hz, 1 H)
(4)4−{6−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]ピリジン−3−イル}アニリン(190mg、0.604mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液にトリエチルアミン(0.084ml、0.604mmol)、2−メトキシ−5−メチルフェニルイソシアナート(251mg、1.51mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液を濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=6:1から2:3]で精製することにより、淡茶色アモルファス状の1−(4−{6−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]ピリジン−3−イル}フェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア(223mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):478 (M+1), 476 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.08 (s, 6 H) 2.31 (s, 3 H) 3.82 (s, 3 H) 3.85 - 3.92 (m, 2 H) 3.92 - 4.00 (m, 2 H) 4.22 (s, 2 H) 4.89 (s, 1 H) 6.71 (s, 1 H) 6.74 - 6.85 (m, 3 H) 7.13 (s, 1 H) 7.47 (s, 4 H) 7.76 (dd, J=8.6, 2.6 Hz, 1 H) 7.93 - 7.95 (m, 1 H) 8.33 - 8.36 (m, 1 H)
(5)1−(4−{6−[2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−メチルプロポキシ]ピリジン−3−イル}フェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア(202mg、0.423mmol)のクロロホルム(2.4ml)及びアセトン(32ml)の混合溶液に、水(1.2ml)及びp−トルエンスルホン酸1水和物(121mg、0.635mmol)を加え、18時間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=4:1から2:1]で精製することにより、淡茶色アモルファス状の1−{4−[6−(2,2−ジメチル−3−オキソプロポキシ)ピリジン−3−イル]フェニル}−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア(176mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.13 (s, 6 H) 2.24 (s, 3 H) 3.85 (s, 3 H) 4.38 (s, 2 H) 6.72 - 6.78 (m, 1 H) 6.83 - 6.92 (m, 2 H) 7.51 - 7.62 (m, 4 H) 7.95 - 8.01 (m, 2 H) 8.18 - 8.22 (m, 1 H) 8.41 - 8.45 (m, 1 H) 9.41 - 9.44 (m, 1 H) 9.62 (s, 1 H)
(6)1−{4−[6−(2,2−ジメチル−3−オキソプロポキシ)ピリジン−3−イル]フェニル}−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)ウレア(30mg、0.0692mmol)のクロロホルム(1ml)溶液に氷冷下、m−クロロ過安息香酸(18mg、0.1038mmol)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。さらにm−クロロ過安息香酸(12mg、0.069mmol)を加え室温にて1時間攪拌した。反応液を濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=5:1から1:1]、さらにプレパラティブ薄層板シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=15:1]で精製することにより、無色粉末の3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(8mg)を得た。
(実施例16)
3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号43)の製造
3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(137mg、0.296mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)及びメタノール(1ml)の混合溶液に6M水酸化ナトリウム水溶液(0.49ml)を加え、室温にて8時間攪拌した。反応液に氷冷下1M塩酸水溶液を加え中和し、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色粉末の3−{[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(125mg)を得た。
(実施例17)
実施例13、16の製造法に準拠し、2−メトキシ−5−メチルアニリンの代わりに、2,3−ジメトキシアニリン、2−クロロアニリン、3−エチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2−エチルアニリン、シクロヘキシルアミンを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号44)
3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号45)
3−{[5−(4−{[(3−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号46)
3−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号47)
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号48)
3−{[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号49)
3−[(5−{4−[(シクロヘキシルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号50)
(実施例18)
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ナトリウム塩(化合物番号51)の製造
3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸(4.4g、10.2mmol)のエタノール(21.3ml)懸濁液に40%水酸化ナトリウム水溶液(0.66ml)を加え、室温にて25℃にて40分、11℃にて40分、0℃にて60分攪拌した。得られた個体をろ取し、氷冷エタノール(6.5ml)で洗浄することにより、無色粉末の3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸ナトリウム塩(4.08g)を得た。
1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステルの製造
(1)マロン酸ジベンジル(5g、17.6mmol)のジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、氷冷下にて炭酸カリウム(24.3g、0.186mol)およびジブロモエタン(4.55ml、52.8mmol)を加え、室温にて17時間攪拌した。氷冷下にて反応液に水を加え、酢酸エチルで希釈した。有機層を(食塩水および)飽和食塩水にて洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1]にて精製し、油状物としてシクロプロパン−1,1−ジカルボン酸ジベンジルエステル(4.39g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.50 (s, 4H) 5.16 (s, 4H) 7.25 7.35 (m, 10H)
(2)シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸ジベンジルエステル(4.09g、13.2mmol)の塩化メチレン(80ml)溶液に、−65℃以下を保ちながら1M水素化ジイソブチルアルミニウムヒドリド トルエン溶液(29.3ml、29.0mmol)を滴下した。反応液を−15℃まで昇温し、30分間攪拌した。そのままの温度で反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(40ml)、続いて1M塩酸(40ml)を加えた。反応液をセライトろ過し、固形物をクロロホルムで洗浄した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1]にて精製し、油状物として1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(1.33g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 0.88 0.92 (m, 2H) 1.31 1.34 (m, 2H) 2.53 (t, J=6.9 Hz, 1H) 3.65 (d, J=6.9 Hz, 2H) 5.14 (s, 2H) 7.30 7.40 (m, 5H)
1−(ヒドロキシメチル)シクロブタンカルボン酸ベンジルエステルの製造
1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステルの製造法に準拠し、ジブロモエタンの代わりにジヨードプロパンを用いることで、1−(ヒドロキシメチル)シクロブタンカルボン酸ベンジルエステルを得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.91 2.08 (m, 4H) 2.26 (t, J=6.7 Hz, 1H) 2.40 2.55 (m, 2H) 3.85 (d, J=6.7 Hz, 2H) 5.18 (s, 2H) 7.31 7.45 (m, 5H)
(実施例19)
1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号52)の製造
(1)2,5−ジブロモピリジン 1−オキシド(815mg、3.23mmol)のトルエン(16ml)溶液に、1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(1.33g、6.45mmol)および炭酸カリウム(891mg、6.45mmol)を加え、24時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、セライトろ過し、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1から0:1、酢酸エチル:メタノール=50:1]にて精製し、1−{[(5−ブロモ−1−オキシドピリジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(178mg)を得た。
MS(ESI): 378(M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.13 - 1.22 (m, 2H) 1.42 - 1.51 (m, 2H) 4.52 (s, 2H) 5.13 (s, 2H) 6.75 (d, J=8.7 Hz, 1H) 7.18 (dd, J=2.4 Hz, 8.7 Hz, 1H) 7.23 7.52 (m, 5H) 8.30 (d, J=2.4 Hz, 1H)
(2)1−{[(5−ブロモ−1−オキシドピリジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(178mg、0.471mmol)のエタノール(6ml)溶液にモリブデンヘキサカルボニル(137mg、0.518mmol)を加え、1.5時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、セライトろ過し、ろ液を濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに希釈し、水および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1]にて精製し、1−{[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(111mg)を得た。
MS(ESI): 362(M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.01 - 1.12 (m, 2H) 1.38 - 1.49 (m, 2H) 4.47 (s, 2H) 5.15 (s, 2H) 6.66 (d, J=8.7 Hz, 1H) 7.22 7.50 (m, 5H) 7.63 (dd, J=2.4 Hz, 8.7 Hz, 1H) 8.14 (d, J=2.4 Hz, 1H)
(3)1−{[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(110mg、0.304mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(52.8mg、0.334mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.8mg、0.030mmol)、トリフェニルホスフィン(23.9mg、0.091mmol)のジオキサン溶液(2ml)に、室温下、2M炭酸ナトリウム水溶液(0.759ml、1.52mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃にて1.5時間攪拌した。室温まで放冷後、反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を水および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1]にて精製し、1−({[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(75mg)を得た。
MS(ESI): 405(M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.10 (dd, J=4.4 Hz, 7.4 Hz, 2H) 1.45 (dd, J=4.4 Hz, 7.4 Hz, 2H) 4.57 (s, 2H) 5.17 (s, 2H) 6.87 (d, J=8.7 Hz, 1H) 7.31 (s, 5H) 7.68 (d, J=8.9 Hz, 2H) 7.83 (dd, J=2.7 Hz, 8.7 Hz, 1H) 8.31 (d, J=8.9 Hz, 2H) 8.39 (d, J=2.7 Hz, 1H)
(4)1−({[5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(75mg、0.186mmol)のエタノール(1ml)溶液に、水(0.1ml)、鉄粉(103mg、1.86mmol)、濃塩酸(0.01ml)を加え、80℃にて1時間攪拌した。反応液を室温まで放冷後、セライトろ過にて固形物を除去、ろ液を濃縮し、残渣を酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液に希釈し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1]にて精製し、1−({[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(49mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.09 (dd, J=4.4 Hz, 7.4 Hz, 2H) 1.42 (dd, J=4.4 Hz, 7.4 Hz, 2H) 3.68 3.82 (br, 2H) 4.52 (s, 2H) 5.17 (s, 2H) 6.72 6.84 (m, 3H) 7.21 7.41 (m, 7H) 7.67 7.78 (m, 1H) 8.21 8.31 (m, 1H)
(5)1−({[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(49mg、0.131mmol)のクロロホルム(1ml)溶液に、氷冷下にてピリジン(0.016ml、0.196mmol)、および4−ニトロフェニルクロロホルメート(29mg、0.145mmol)を加え、そのままの温度で1時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(0.027ml、0.196mmol)、および2,4−ジメチルアニリン(0.019ml、0.157mmol)を加え、室温にて19時間攪拌した。反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[NHシリカゲル、展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1]にて精製し、1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(47.5mg)を得た。
MS(ESI): 522(M+1), 520(M-1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.09 1.34 (m, 4H) 2.23 (s, 3H) 2.25 (s, 3H) 4.47 (s, 2H) 5.14 (s, 2H) 6.83 7.05 (m, 3H) 7.22 7.42 (m, 5H) 7.55 (d, J=9.0 Hz, 2H) 7.59 (d, J=9.0 Hz, 2H) 7.68 (d, J=8.4 Hz, 1H) 7.89 (s, 1H) 7.98 (dd, J=2.4 Hz, 8.4 Hz, 1H) 8.41 (d, J=2.4 Hz, 1H) 9.06 (s, 1H)
(6)1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(47.5mg、0.091mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)、およびメタノール(1ml)の混合溶液に、6M水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、室温にて6時間攪拌した。反応液に1M塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和食塩水および水にて洗浄後、有機層を濃縮した。生じた固形物を酢酸エチルに懸濁し、固形物をろ取し、無色固体として1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(30.6mg)を得た。
(実施例20)
実施例19の製造法に準拠し、1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステルの代わりに1−(ヒドロキシメチル)シクロブタンカルボン酸ベンジルエステルを用い、2,4−ジメチルアニリンの代わりに、2−クロロ−4−フルオロアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルアニリン、2,3−ジメトキシアニリンを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロブタンカルボン酸(化合物番号53)
1−({[5−(4−{[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号54)
1−({[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号55)
1−[({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボン酸(化合物番号56)
1−({[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号57)
(実施例21)
1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号58)の製造
(1)1−({[5−(4−アミノフェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(73.6mg、0.196mmol)のテトラヒドロフラン(0.54ml)溶液に、2−クロロフェニルイソシアナート(0.028ml、0.235mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応液を酢酸エチルに希釈し、有機層を水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1から2:1]にて精製し、1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(91.7mg)を得た。
MS(ESI): 528(M+1), 526(M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.03 1.11 (m, 2H) 1.37 1.45 (m, 2H) 4.54 (s, 2H) 5.17 (s, 2H) 6.67 (s, 1H) 6.76 6.84 (m, 1H) 6.97 7.10 (m, 2H) 7.21 7.38 (m, 7H) 7.44 7.54 (m, 4H) 7.73 7.80 (m, 1H) 8.16 8.23 (m, 1H) 8.26 8.33 (m, 1H)
(2)1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(91.7mg、0.174mmol)のテトラヒドロフラン(1.16ml)、およびメタノール(0.58ml)の混合溶液に、氷冷下にて6M水酸化ナトリウム水溶液(0.29ml)を加え、室温にて23時間攪拌した。反応液に1M塩酸を加えて中和し、濃縮した。得られた懸濁液に水を加え、固形物をろ取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、無色固体として1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(64.9mg)を得た。
(実施例22)
実施例21の製造法に準拠し、2−クロロフェニルイソシアナートの代わりに、2−エチルフェニルイソシアナートを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
1−({[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号59)
(実施例23)
3−[(5−{4−[(ベンジルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号60)の製造
(1)5−ブロモ−2−クロロピリミジン(25.0g、125mmol)、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(33.1g、251mmol)、炭酸カリウム(34.7g、251mmol)、及びテトラn−ブチルアンモニウムアイオダイド(92.6g、251mmol)のジメチルアセトアミド(500ml)懸濁液を外温140℃にて3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=15:1から3.5:1]で精製することにより、無色粉末状の3−[(5−ブロモピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(17.48g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 289 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.34 (s, 6 H) 3.70 (s, 3 H) 4.37 (s, 2 H) 8.52 (s, 2 H)
(2)3−[(5−ブロモピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(17.4g、60.14mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(11.04g、66.16mmol)、酢酸パラジウム(II)(1.35g、6.01mmol)、及びトリフェニルホスフィン(4.73g、18.04mmol)の2M炭酸ナトリウム水溶液(150ml)、ジオキサン(350ml)混合液を外温80℃にて30分間攪拌した。反応液に水、および酢酸エチルを加え、セライトろ過し、酢酸エチル層を抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=8:1から1:3]で精製することにより、黄色粉末状の2,2−ジメチル−3−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(16.87g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 332 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.38 (s, 6 H) 3.72 (s, 3 H) 4.48 (s, 2 H) 7.67 - 7.73 (m, 2 H) 8.33 - 8.39 (m, 2 H) 8.77 (s, 2 H)
(3)2,2−ジメチル−3−{[5−(4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(16.87g、50.9mmol)のメタノール(200ml)及びテトラヒドロフラン(200ml)の混合溶液に10%プラチナカーボン(1.69g)を加え、水素ガス雰囲気下室温にて20時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:5]で精製することにより、淡黄色粉末の3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(14.2g)を得た。
MS (ESI/APCI Dual): 302 (M+1), 300 (M-1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.36 (s, 6 H) 3.71 (s, 3 H) 3.75 - 3.88 (br, 2 H) 4.42 (s, 2 H) 6.74 - 6.81 (m, 2 H) 7.28 - 7.35 (m, 2 H) 8.63 (s, 2 H)
(4)3−{[5−(4−アミノフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(440mg、1.46mmol)のクロロホルム(0.9ml)溶液に氷冷下、4−ニトロフェニルクロロホルメート(338mg、1.68mmol)、ピリジン(0.2ml、1.97mmol)を加え、氷冷下1.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣を再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)することにより、淡黄色粉末の2,2−ジメチル−3−{[5−(4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(540mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.37 (s, 6 H) 3.71 (s, 3 H) 4.45 (s, 2 H) 7.09 - 7.14 (br, 1 H) 7.38 - 7.46 (m, 2 H) 7.49 - 7.62 (m, 4 H) 8.27 - 8.35 (m, 2 H) 8.70 (s, 2 H)
(5)2,2−ジメチル−3−{[5−(4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}プロピオン酸メチルエステル(150mg、0.322mmol)のクロロホルム(3ml)溶液に、ベンジルアミン(38mg、0.354mmol)、トリエチルアミン(0.09ml、0.648mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1から1:2]で精製することにより、無色粉末の3−[(5−{4−[(ベンジルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(128mg)を得た。
(実施例24)
実施例23の製造法に準拠し、ベンジルアミンの代わりにシクロヘキシルアミンを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
3−[(5−{4−[(シクロへキシルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(化合物番号61)
(実施例25)
3−[(5−{4−[(ベンジルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号62)の製造
3−[(5−{4−[(ベンジルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸メチルエステル(128mg、0.295mmol)のテトラヒドロフラン(1.8ml)及びメタノール(1.8ml)の混合溶液に6M水酸化ナトリウム水溶液(0.49ml)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に氷冷下2M塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより無色粉末の3−[(5−{4−[(ベンジルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸(82mg)を得た。
(実施例26)
実施例23、25の製造法に準拠し、ベンジルアミンの代わりにシクロヘキシルアミンを用いることにより、以下の本発明化合物を得た。
3−[(5−{4−[(シクロへキシルカルバモイル)アミノ]フェニル}ピリミジン−2−イル)オキシ]−2,2−ジメチルプロピオン酸(化合物番号63)
(実施例27)
1−({[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号64)の製造
(1)5−ブロモ−2−クロロピリミジン(727mg、3.758mmol)、1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(1.55g、7.516mmol)、炭酸カリウム(1.04g、7.516mmol)、及びテトラn−ブチルアンモニウムアイオダイド(1.42g、3.758mmol)のトルエン(14.5ml)懸濁液を外温140℃にて4時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=15:1から3.5:1]で精製することにより、淡黄色粉末の1−{[(5−ブロモピリミジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(438mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):363 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.05 - 1.11 (m, 2 H) 1.41 - 1.46 (m, 2 H) 4.53 (s, 2 H) 5.11 (s, 2 H) 7.23 - 7.34 (m, 5 H) 8.47 (s, 2 H)
(2)1−{[(5−ブロモピリミジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(410mg、1.129mmol)、4−ニトロフェニルホウ酸(198mg、1.185mmol)、酢酸パラジウム(II)(25mg、0.1129mmol)、及びトリフェニルホスフィン(89mg、0.339mmol)の2M炭酸ナトリウム水溶液(2.8ml)、ジオキサン(8.2ml)混合液を外温80℃にて30分間攪拌した。反応液に水、および酢酸エチルを加え、セライトろ過し、酢酸エチル層を抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1から1:4]で精製することにより、淡黄色粉末の1−({[5−(4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(180mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):406 (M+1)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.10 - 1.15 (m, 2 H) 1.45 - 1.50 (m, 2 H) 4.64 (s, 2 H) 5.13 (s, 2 H) 7.24 - 7.32 (m, 5 H) 7.66 - 7.72 (m, 2 H) 8.33 - 8.38 (m, 2 H) 8.74 (s, 2 H)
(3)1−({[5−(4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(173mg、0.427mmol)のエタノール(17.5ml)溶液に、2M塩酸水溶液(0.21ml)、水(1ml)、及び鉄粉(238mg、4.27mmol)を加え、1時間加熱還流した。反応液に水、酢酸エチルを加えセライトろ過し、酢酸エチル層を抽出後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣を濃縮することにより、淡黄色粉末の1−({[5−(4−アミノフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(123mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):376 (M+1)
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ ppm 1.05 - 1.16 (m, 2 H) 1.38 - 1.50 (m, 2 H) 3.76 - 3.85 (br, 2 H) 4.59 (s, 2 H) 5.13 (s, 2 H) 6.72 - 6.83 (m, 2 H) 7.23 - 7.35 (m, 7 H) 8.61 (s, 2 H)
(4)1−({[5−(4−アミノフェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(120mg、0.32mmol)のクロロホルム(2.4ml)溶液に、氷冷下、ピリジン(0.043ml、0.43mmol)、4−ニトロフェニルクロロホルメート(74mg、0.37mmol)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。さらに氷冷下、トリエチルアミン(0.089ml、0.35mmol)、2−メトキシ−5−メチルアニリン(48mg、0.35mmol)を加え、外温40℃にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、1M水酸化ナトリウム水溶液、1M塩酸水溶液、飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[NHシリカゲル、展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:4]で精製することにより、淡黄色アモルファス状の1−({[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(142mg)を得た。
MS (ESI/APCI Dual):539 (M+1), 537 (M-1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.14 - 1.21 (m, 2 H) 1.27 - 1.33 (m, 2 H) 2.24 (s, 3 H) 3.85 (s, 3 H) 4.52 (s, 2 H) 5.12 (s, 2 H) 6.72 - 6.79 (m, 1 H) 6.90 (d, J=8.2 Hz, 1 H) 7.24 - 7.35 (m, 5 H) 7.54 - 7.69 (m, 4 H) 7.98 - 8.01 (m, 1 H) 8.22 (s, 1 H) 8.87 (s, 2 H) 9.47 (s, 1 H)
(5)1−({[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸ベンジルエステル(137mg、0.254mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)及びメタノール(1ml)の混合溶液に6M水酸化ナトリウム水溶液(0.42ml)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に氷冷下1M塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃縮することにより得られた残渣をプレパラティブ薄層板シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1]で精製することにより、無色粉末の1−({[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸(10mg)を得た。

実施例で得られた化合物の構造、NMRデータ、及びMSデータを表1−1から表1−7に示す。
Figure 2010215511
Figure 2010215511
Figure 2010215511
Figure 2010215511
Figure 2010215511
Figure 2010215511
Figure 2010215511
本発明化合物のDGAT1阻害作用を、以下の試験例に記載した方法を用いて測定した。
(試験例1.) −DGAT1阻害作用試験−
試験化合物のDGAT1阻害試験は、Sylvaine Casesらの方法(PNAS.1998 Oct;95:13018)に準拠して実施した。
ヒトDGAT1を Bac-to-Bac Baculovirus Expression System(Invitrogen)を用いて昆虫細胞(Sf9)に発現させた。この細胞を超音波破砕し、100,000G(980,665m/s)×1時間遠心操作することで沈殿を得た。この沈殿を本アッセイで使用するヒトDGAT1酵素画分とした。
終濃度2mM 塩化マグネシウム、1mg/mlウシ血清アルブミン、90μM ジアシルグリセロール、100mM トリス塩酸(pH=7.5)を含む緩衝液を作製し、これにジメチルスルホキシド(DMSO)で種々濃度に調製した被験化合物を、終濃度DMSO1%となるように添加し、ヒトDGAT1酵素画分を終濃度100μg/ml、14C標識オレオイルコエンザイムA(室町薬品)を終濃度18μMとなるように添加して総量100μlとした。この溶液を37℃で30分間反応させた。
等量のイソプロパノールを反応液に添加することによって反応を停止させた後、反応液中に含まれる基質(14C標識 オレオイルコエンザイムA)と反応生成物(14C標識トリアシルグリセロール)をオクタドデシルシラン樹脂(ワコーゲル50C18)に吸着させ、イソプロパノールで溶出することによって分離した。反応生成物の量を液体シンチレーションカウンターによって測定して、被検化合物無添加時の14C標識トリアシルグリセロール産生量を100%として被検化合物存在下に50%産生量が阻害される化合物濃度(IC50値)を算出した。
結果を以下の表2に示す。
Figure 2010215511
(試験例2.) −中性脂肪吸収阻害作用−
本発明化合物の中性脂肪吸収阻害作用を、SDラットを用いて検討した。雄性SDラット(8週齢、体重220−260g、日本チャールスリバー)に0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁した化合物(1mg/kg)と20%中性脂肪エマルジョン(イントラリポス20%:大塚製薬(株))を強制経口投与(5ml/kg)し、一方、対照群には0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液と20%中性脂肪エマルジョンを強制経口投与(5ml/kg)した。投与1時間後にペントバルビタール(ネンブタール:大日本住友製薬(株))の腹腔内投与による麻酔下にてSDラットを開腹し、小腸リンパ管より小腸リンパ液を20−30μL採取した。リンパ液中の中性脂肪濃度を市販キット(トリグリセライドEテストワコー:和光純薬(株))を用いて測定し、20%エマルジョン、0.5%カルボキシメチルセルロース投与群(対照群)に対する薬物投与群の中性脂肪濃度低下率を算出して、中性脂肪吸収阻害活性とした。化合物番号44、48の1mg/kg投与群ではそれぞれ、81%、80%の中性脂肪吸収阻害活性を示した。
(試験例3.) −抗肥満作用−
本発明化合物の抗肥満作用を、C57BL/6Jマウスを用いて検討した。雄性C57BL/6Jマウス(7週齢、体重20−25g、日本チャールスリバー)を用いて1群12匹で試験を行った。各マウスは、試験期間中は自由摂食、飲水で飼育した。7週齢のマウスの体重を測定し、各群間での体重の平均値に差がないように12匹ずつ群分けを行った。群分け後、各マウスには総エネルギー中の脂肪由来のカロリー比が60%の高脂肪食を与え、薬物投与群のマウスには、0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁した化合物を、対照群には0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液を28日間経口投与(5ml/kg、1日2回)した。各群の体重増加量を算出し、0.5%カルボキシメチルセルロース投与群の体重増加量に対する薬物投与群での体重増加抑制率を算出した。化合物番号48の化合物の投与による高脂肪食負荷マウスの体重増加抑制率は、30mg/kg投与で44.6%であった。
本発明化合物の製剤例を以下に示す。
製剤例1
以下の成分を含有する顆粒剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 10mg
乳糖 700mg
コーンスターチ 274mg
HPC−L 16mg
1000mg
式(1)で表される化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらをV型混合機にて混合する。混合末に低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液を添加し、練合、造粒(押し出し造粒 孔径0.5〜1mm)した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるい(12/60メッシュ)で篩過し顆粒剤を得る。
製剤例2
以下の成分を含有するカプセル充填用散剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 10mg
乳糖 79mg
コーンスターチ 10mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
1000mg
式(1)で表される化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらとステアリン酸マグネシウムをV型混合機にて混合する。10倍散100mgを5号硬ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例3
以下の成分を含有するカプセル充填用顆粒剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 15mg
乳糖 90mg
コーンスターチ 42mg
HPC−L 3mg
150mg
式(1)で表される化合物と乳糖を60メッシュのふるいに通す。コーンスターチを120メッシュのふるいに通す。これらをV型混合機にて混合する。混合末に低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液を添加し、練合、造粒した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるい(12/60メッシュ)で篩過し整粒し、その150mgを4号硬ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例4
以下の成分を含有する錠剤を製造する。
成分 式(1)で表される化合物 10mg
乳糖 90mg
微結晶セルロース 30mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
CMC-Na 15mg
150mg
式(1)で表される化合物と乳糖と微結晶セルロース、CMC−Na(カルボキシメチルセルロース ナトリウム塩)を60メッシュのふるいに通し、混合する。混合末にステアリン酸マグネシウムを添加し、製剤用混合末を得る。本混合末を直打し150mgの錠剤を得る。
製剤例5
静脈用製剤は次のように製造する。
式(1)で表される化合物 100mg
飽和脂肪酸グリセリド 1000ml
上記成分の溶液は通常、1分間に1mlの速度で患者に静脈内投与される。
本発明化合物は、優れたDGAT1阻害作用を有し、肥満症、高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、または、肥満に起因する高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、もしくは、高血圧症の予防・治療薬提供することができる。

Claims (20)

  1. 式(1)
    Figure 2010215511
    (式(1)中、
    AはN又はCHを示し、
    は水素原子、又はC1−8アルキル基を示し、
    は水素原子、ハロゲン原子、又はC1−6アルキル基を示し、
    Qはフェニル基(該フェニル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は置換されていないか、又はC1−6アルコキシ基、及びジ(C1−6アルキル)アミノ基からなる群より選ばれる1個の基で置換されている。)、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、ヒドロキシ基、及びC1−6アルキルチオ基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)、ベンジル基(該ベンジル基は置換されていないか、又は1から2個のC1−3アルキル基で置換されている。)、又はC3−10シクロアルキル基を示し、
    mは0又は1を示し、
    nは0又は1を示し、
    Xは−O−、又は−NR−(式中Rは水素原子、又はC1−8アルキル基(該C1−8アルキル基は、Yの炭素原子と結合して5から7員のヘテロシクリル環を形成しても良い。)を示す。)を示し、
    YはC1−8アルキレン基(該C1−8アルキレン基は置換されていないか、又はC1−6アルキル基及びヒドロキシC1−6アルキル基よりなる群から同一若しくは異なって選ばれる1から2個の基で置換されており、該C1−8アルキレン基の炭素原子のうちの1つは酸素原子に置換されていても良く、該C1−8アルキレン基の炭素原子のうちの1つは、その炭素原子自身を含んで形成される3から6員のシクロアルキル環、又は3から6員のヘテロシクリル環の一員となっていてもよい。)を示す。)で表されるヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  2. 式(2)
    Figure 2010215511
    (式(2)中、
    Qはフェニル基(該フェニル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、ハロゲン原子、及びトリフルオロメチル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、A、R、R、Yは請求項1で定義したとおりである。)で表される請求項1に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  3. 式(3)
    Figure 2010215511
    (式(3)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、A、R、Qは請求項2で定義したとおりである。)で表される請求項2に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  4. AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは請求項3で定義したとおりである、請求項3に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  5. AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは請求項3で定義したとおりである、請求項3に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  6. 式(4)
    Figure 2010215511
    (式(4)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、pは1〜4の整数を示し、A、R、Qは請求項2で定義したとおりである。)で表される請求項2に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  7. AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは請求項6で定義したとおりである、請求項6に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  8. AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは請求項6で定義したとおりである、請求項6に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  9. 式(5)
    Figure 2010215511
    (式(5)中、
    Qはフェニル基(該フェニル基は置換されていないか、又はC1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、ハロゲン原子、及びトリフルオロメチル基からなる群より同一若しくは異なって選ばれる1から3個の基で置換されている。)を示し、A、R、R、Yは請求項1で定義したとおりである。)で表される請求項1に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  10. 式(6)
    Figure 2010215511
    (式(6)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、A、R、Qは請求項9で定義したとおりである。)
    で表される請求項9に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  11. AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは請求項10で定義したとおりである、請求項10に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  12. AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Qは請求項10で定義したとおりである、請求項10に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  13. 式(7)
    Figure 2010215511
    (式(7)中、Rは水素原子、又はC1−3アルキル基を表し、pは1〜4の整数を表し、A、R、Qは請求項9で定義したとおりである。)で表される請求項9に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  14. AがNであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは請求項13で定義したとおりである請求項13に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  15. AがCHであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、pが1、又は2であり、Qは請求項13で定義したとおりである請求項13に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
  16. 以下のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
    2−({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)−2−メチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(3−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
    3−{[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}−2,2−ジメチルプロピオン酸
  17. 以下のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物。
    1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]アミノ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2,4−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロブタンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−[({5−[4−({[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)フェニル]ピリジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2,3−ジメトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2−クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2−エチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
    1−({[5−(4−{[(2−メトキシ−5−メチルフェニル)カルバモイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボン酸
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載のヘテロアリールベンゼン化合物、該化合物の互変異性体、立体異性体、若しくはその薬学的に許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬。
  19. DGAT1阻害作用により改善しうる疾患又は状態を予防若しくは治療するための請求項18に記載の医薬。
  20. 肥満症、高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、または、肥満に起因する高脂血症、高トリグリセライド血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、もしくは、高血圧症の予防・治療薬である請求項19に記載の医薬。
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