JP2010213745A - 内視鏡画像処理装置および方法ならびにプログラム - Google Patents

内視鏡画像処理装置および方法ならびにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】実際の被写体の分光反射率を精度良く分光推定画像に表す。
【解決手段】色毎に異なるパラメータセットを記憶したパラメータデータベースDBを用意しておく。内視鏡画像Pの画像データ(画素もしくは所定の領域)の色に基づいて色度座標(x、y)が色として判別される。その後、判別した色度座標(x、y)に基づいてマトリクス演算に用いるパラメータセットMPS1〜MPS6のいずれかが選択される。そして、選択したパラメータセットSMPSを用いて分光推定画像SPが生成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡を用いて取得された内視鏡画像をマトリクス演算することにより分光推定画像を生成する内視鏡画像処理装置および方法ならびにプログラムに関するものである。
近年、固体撮像素子を用いた電子内視鏡装置では、消化器官(胃粘膜等)における分光反射率に基づき、狭帯域バンドパスフィルタを組み合わせた分光イメージング、すなわち狭帯域フィルタ内蔵電子内視鏡装置(Narrow Band Imaging-NBl)が注目されている。この装置は、面順次式のR(赤),G(緑),B(青)の回転フィルタの代わりに、3つの狭(波長)帯域のバンドパスフィルタを設け、これら狭帯域バンドパスフィルタを介して照明光を順次出力し、これらの照明光で得られた3つの信号に対しそれぞれの重み付けを変えながらR,G,B(RGB)信号の場合と同様の処理を行うことにより、分光画像を形成するものである。このような分光画像によれば、胃、大腸等の消化器において、従来では得られなかった微細構造等が抽出される。
一方、上記の狭帯域バンドパスフィルタを用いる面順次式のものではなく、白色光で得られた画像信号を基に、演算処理にて分光画像を形成することが提案されている(たとえば特許文献1参照)。これは、RGBのそれぞれのカラー感度特性を数値データ化したものと、特定の狭帯域バンドパスの分光特性を数値データ化したものとの関係をマトリクスデータ(係数セット)として求め、このマトリクスデータとRGB信号との演算により狭帯域バンドパスフィルタを介して得られる分光画像を推定した分光画像信号を得るものである。このような演算によって分光画像を形成する場合は、所望の波長域に対応した複数のフィルタを用意する必要がなく、またこれらの交換配置が不要となるので、装置の大型化が避けられ、低コスト化を図ることができる。上述したマトリクスパラメータは、たとえば400nmから700nmまで5nm間隔で各波長毎に設定されており、表示する分光推定画像の波長に対応したパラメータが選択される。
このマトリクスパラメータは、たとえば分光反射率が既知のカラーチャート(たとえば24色のマクベスチャート)を撮影し取得された画像から算出される。具体的には、カラーチャートの各パッチのマトリクスパラメータを検出し、検出したマトリクスパラメータに対しスプライン補間やラグランジェ補間等の非線形補間を施すことにより、400nmから700nmまで5nm間隔のマトリクスパラメータを生成する。これにより、パラメータ数を増やしながら滑らかな分布のマトリクスパラメータを取得することができる。
特開2003−93336号公報
しかし、上述のように非線形補間を施してマトリクスパラメータを作成したとき、被写体の真の分光反射率と演算により得られる分光推定画像との誤差が大きくなる場合がある。つまり、上述したようにたとえば400nmから700nmまでの広範囲な波長域について非線形補間をした際、マトリクスパラメータの値が実際の分光反射率に対しずれている波長域が存在し、特定の波長域の誤差の誤差が大きくなってしまう場合がある。このずれが大きい波長域では上記誤差が大きくなり分光推定画像の精度を劣化させる原因になるという問題がある。
そこで、本発明は、実際の被写体の分光反射率を精度良く分光推定画像に表すことができる内視鏡画像処理装置および方法ならびにプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の内視鏡画像処理装置は、波長毎にマトリクスパラメータが割り当てられたパラメータセットを用いて内視鏡画像に対しマトリクス演算を行うことにより被写体の分光反射率を表した分光推定画像を生成する内視鏡画像処理装置であって、内視鏡画像の画像データの色を判別する色判別手段と、色毎に異なるパラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースと、色判別手段により判別された色に対応したパラメータセットをパラメータデータベースから選択するパラメータ選択手段と、パラメータ選択手段により選択されたパラメータセットを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成する演算手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の内視鏡画像処理方法は、波長毎にマトリクスパラメータが割り当てられたパラメータセットを用いて内視鏡画像に対しマトリクス演算を行うことにより被写体の分光反射率を表した分光推定画像を生成する内視鏡画像処理方法であって、内視鏡画像の画像データの色を判別し、色毎に異なるパラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースの中から、判別した色に対応したパラメータセットを選択し、選択したパラメータセットを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成することを特徴とするものである。
本発明の内視鏡画像処理プログラムは、コンピュータに、波長毎にマトリクスパラメータが割り当てられたパラメータセットを用いて内視鏡画像に対しマトリクス演算を行うことにより被写体の分光反射率を表した分光推定画像を生成することを実行させるための内視鏡画像処理プログラムであって、内視鏡画像の画像データの色を判別し、色毎に異なる前記パラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースの中から、判別した色に対応したパラメータセットを選択し、選択したパラメータセットを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成することを実行させることを特徴とするものである。
ここで、パラメータデータベースは、色毎に複数のパラメータセットを記憶したものであればよく、たとえば色度図上の色度座標空間の異なる領域毎にパラメータセットを有するものであってもよい。このとき、色判別手段は色度座標を色として判別し、パラメータ選択手段は色判別手段において判別された色度座標に対応するパラメータセットをパラメータデータベースから選択することになる。あるいは、色判別手段はたとえば「赤」、「赤紫」等といった色を判別するものであり、パラメータデータベースは、当該各色に対応したパラメータセットを記憶したものであってもよい。
また、各パラメータセットは、各パラメータセットに対応した色度座標空間上の各領域内の色をカラーパッチとして複数有するカラーチャートを用いてそれぞれ作成されたものであってもよい。
さらに、色判別手段は、内視鏡画像の画像データの色を判別するものであればよく、たとえば内視鏡画像の各画素毎に色を判別するようにしてもよい。このとき、パラメータ選択手段は画素毎にパラメータセットを選択し、分光画像生成手段はパラメータ選択手段により選択されたパラメータセットを用いて画素毎にマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成する。
あるいは、色判別手段が内視鏡画像を所定の領域に分割し、各領域毎に所定の領域内の各画素の色の集計に基づいて色を判別するようにしてもよい。このとき、パラメータ選択手段が所定の領域毎にパラメータセットを選択し、分光画像生成手段はパラメータ選択手段により選択されたパラメータセットを用いて画素毎にマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成する。なお、所定の領域とは、たとえば関心領域であってもよいし、内視鏡画像を所定の画素(たとえば8×8画素)のブロック領域に区切り、各ブロック領域毎に色を判別するようにしてもよい。さらに、色の判別はたとえば関心領域内の各画素において最も頻度の高い色や色の平均値等の各画素の集計に基づいて関心領域の色を判別する等その手法を問わない。
本発明の内視鏡画像処理装置および方法ならびにプログラムによれば、内視鏡画像の画像データの色を判別し、色毎に異なるパラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースの中から、判別した色に対応したパラメータセットを選択し、選択したパラメータセットを用いてマトリクス演算を行い分光推定画像を生成することにより、内視鏡画像の画像データの色毎に対し最適なマトリクスパラメータを用いて分光推定画像を生成することができるため、従来の1つのマトリクスパラメータセットを用いて分光推定画像を生成した場合に比べて誤差の発生を防止して被写体の分光反射率を精度良く表した分光推定画像を生成することできる。
なお、パラメータデータベースが色度図上の色度座標空間の異なる領域毎にパラメータセットを有するものであり、色判別手段が色度図上の色度座標を色として判別するものであり、パラメータ選択手段が色判別手段において判別された色度座標に対応するパラメータセットをパラメータデータベースから選択するものであるとき、正確な色の判別を行い最適なパラメータセットを用いて分光推定画像を生成することができるため、より誤差の発生を防止して精度良く分光推定画像を生成することできる。
さらに、各パラメータセットが、各パラメータセットに対応した色度座標空間上の各領域内の色をカラーパッチとして複数有するカラーチャートを用いてそれぞれ作成されたものであれば、非線形補間によりマトリクスパラメータの数を増加させたときであっても、補間による誤差の発生を最小限に抑えることができる。
色判別手段が内視鏡画像の各画素の画像データから色を判別するものであり、パラメータ選択手段が画素毎にパラメータセットを選択するものであり、分光画像生成手段がパラメータ選択手段により選択されたパラメータセットを用いて画素毎にマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成するものであれば、各画素の色に最適なパラメータセットを用いて分光推定画像を生成することができるため、より誤差の発生を防止して精度良く分光推定画像を生成することできる。
また、色判別手段が内視鏡画像を所定の領域に分割し、分割した領域毎に領域内の各画素の色の集計に基づいて色を判別するものであり、パラメータ選択手段が領域毎にパラメータセットを選択するものであり、分光画像生成手段がパラメータ選択手段により選択されたパラメータセットを用いて領域毎にマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成するものであるとき、各領域について最適なパラメータセットを用いて分光推定画像を生成することができるため、誤差の発生を防止して精度良く効率的に分光推定画像を生成することできる。
本発明の内視鏡画像処理装置が適用された内視鏡装置の一例を示すブロック図 図1の色判別手段により判別される色度座標の一例を示す表 複数のパラメータセットと色度座標空間との関係を示す模式図 図2のパラメータデータベースに記憶されたマトリクスパラメータの一例を示す表 本発明の内視鏡画像処理方法の好ましい実施形態を示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の内視鏡装置の一例を示すブロック図である。内視鏡装置1は、光源ユニット10、スコープ20、内視鏡画像処理装置30を備えている。光源ユニット10は内視鏡による観察を行うために被写体に光を照射するものであって、キセノンランプ等の通常観察を行うために白色光を照射する。光源ユニット10は光ファイバ11および集光レンズ13を介してスコープ20のライトガイド15に光学的に接続されており、光源ユニット10から射出された白色光L1はライトガイド15内に入射され観察窓16から被写体に照射される。
スコープ20は、撮像レンズ21、撮像手段22、CDS/AGC回路23、A/D変換器24、CCD駆動部25、レンズ駆動部26等を有しており、各構成要素はスコープコントローラ27により制御されている。撮像レンズ21はたとえば複数のレンズ群から構成されており、レンズ駆動部26の駆動により撮影倍率が変更する。撮像手段22はたとえばCCDやCMOS等からなり、撮像レンズ21により結像された被写体像を光電変換して画像を取得するものである。この撮像手段22としては、例えば撮像面にMg(マゼンタ),Ye(イエロー),Cy(シアン),G(グリーン)の色フィルタを有する補色型、あるいはRGBの色フィルタを有する原色型が用いられる。なお、撮像手段22の動作はCCD駆動部25により制御されている。撮像手段22が画像(映像)信号を取得したとき、CDS/AGC(相関二重サンプリング/自動利得制御)回路23がサンプリングして増幅し、A/D変換器24がCDS/AGC回路17から出力された内視鏡画像をA/D変換し、内視鏡画像処理装置30に出力される。
内視鏡画像処理装置30は、スコープ20を用いて取得された内視鏡画像を処理するものであって、たとえばDSP等により構成されている。内視鏡画像処理装置30は、画像取得手段31、前処理手段32、分光画像生成手段33、画像処理手段34、表示制御手段35を備えている。画像取得手段31は、スコープ20の撮像手段22により撮影された内視鏡画像Pを取得するものである。
前処理手段32は、画像取得手段31において取得された内視鏡画像Pに対し前処理を施すものであって、たとえば内視鏡画像PがYCC表色系からなっている場合にはRGB表色系に変換し、さらにガンマ変換機能、階調を調整する機能等を有している。
分光画像生成手段33は、内視鏡画像Pに対しマトリクスパラメータMを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像SPを生成するものである。なお、分光画像生成手段33の動作例の詳細については特開2003−93336号公報に記載されている。
具体的には、分光画像生成手段33は、用いて下記式(1)に示すマトリクス演算を行うことにより分光推定画像SPを生成する。
Figure 2010213745


なお、式(1)において、SPr、SPg、SPbは分光推定画像SPの各RGB成分、Pr、Pg、Pbは内視鏡画像Pの各RGB成分、M00〜M22からなる3×3行の行列はマトリクス演算を行うためのマトリクスパラメータMをそれぞれ示している。
画像処理手段34は内視鏡画像Pおよび分光推定画像SPに対し強調処理等を施すものであり、表示制御手段35は画像処理手段34において画像処理された内視鏡画像Pおよび分光推定画像SPをキャラクタ情報等とともに表示装置3に表示する機能を有している。特に、表示制御手段35は、内視鏡画像Pとして白色光L1が照射されたときの通常観察画像と分光推定画像SPとを表示する機能を有している。
ここで、上述した分光画像生成手段33は、各画素の色毎に異なるマトリクスパラメータMを用いて式(1)のマトリクス演算を行う機能を有している。具体的には、分光画像生成手段33は、色判別手段40、パラメータ選択手段50、演算手段60を備えている。
色判別手段40は内視鏡画像の色を判別するものであって、たとえば図2に示すように、RGB表色系で表される色は公知の手法により色度座標空間(x、y)のいずれかの座標(x、y)で表すことができ、色判別手段40は各画素のR成分、G成分、B成分の成分信号値に基づいて色度座標(x、y)を判別する。
なお、色判別手段40が内視鏡画像Pの画素毎に色を判別してパラメータセットを選択する場合について例示するが、内視鏡画像Pを複数の領域に分割し、各領域毎に色を判別するようにしてもよい。たとえば色判別手段40は、内視鏡画像を所定の画素(たとえば8×8画素)のブロック領域に分割し、分割した各ブロック領域毎に色を判別するようにしてもよい。各ブロック領域の色は、ブロック領域内の複数の画素の色の平均値や最も頻度の高い色等を集計に基づいて判別する。これにより、パラメータセットの選択処理の回数減らし高速で精度良く分光推定画像SPを生成することができる。
パラメータ選択手段50は、パラメータデータベースDBに記憶された複数のパラメータセットMPS1〜MPS6の中から、色判別手段40により判別された色に対応したパラメータセットSMPSを選択するものである。ここで、パラメータデータベースDB内には各色に対応した複数のパラメータセットMPS1〜MPS6が記憶されている。図3は色度座標空間上に複数のパラメータセットMPS1〜MPS6が存在する一例を示す模式図である。図3において、中心点Cはたとえば白色光の色度座標であって点Cから外側に向かうにつれて色の純度が高くなり、最も外側の線がスペクトル光の色度座標(最も色の純度が高い光)を示す。したがって、所定の点Pと点Cとを結んだ直線がスペクトルの色度座標に交わる点は色度座標Pの主波長(もしくは補色主波長)になり、点Cから点Pまでの線分の長さが純度を示す。
各パラメータセットMPS1〜MPS6には、たとえば400nmから700nmの波長域を5nm間隔で分けた波長域毎にマトリクスパラメータM=(Mj0,Mj1,Mj2)(i=1〜61、jはマトリクスパラメータMの行であってj=0〜2)が設定されている。図4はパラメータセットの1つであるパラメータセットMPS1の一例を示す表である。なお、図3においては、色度座標空間において6つの領域に分割した場合について例示しているが、2以上の領域に分割したものであればよい。また、MPS3〜MPS6にしめすように、異なる主波長(補色主波長)毎に領域を分割してもよいし、パラメータセットMPS1、MPS2のように同じ主波長であっても異なる純度毎に領域を分割してもよい。
各パラメータセットMPS1〜MPS6は以下のように作成される。たとえばパラメータセットMPS1の場合、パラメータセットMPS1に対応する色度空間上の色から構成された分光反射率が既知の複数のカラーパッチからなるカラーチャートが用意される。このカラーチャートを撮影し取得した画像からRGBの各信号成分値と各カラーパッチの分光反射率との関係からパラメータセットMPS1が作成される。このとき、5nm間隔のマトリクスパラメータを作成するために、各カラーパッチから検出したマトリクスパラメータに対しスプライン補間等の非線形補間処理が施される。なお、パラメータセットMPS2〜MPS6についても上述した手法により作成される。
図1の演算手段60は、パラメータ選択手段50により選択されたパラメータセットSMPSを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像SPを生成する。ここで、式(1)における分光推定画像SPのRGBに割り当てる波長は、観察部位に適した波長域の波長セットが用意されており、たとえばマウスやキーボード等の入力手段からいずれの波長セットを用いるかが入力される。具体的には、例えば(λ1,λ2,λ3)=(400,500,600)の標準セットCH1、血管を描出するための(λ1,λ2,λ3)=(470,500,670)もしくは(475,510,685)の血管セットCH2、CH3、特定組織を描出するための(λ1,λ2,λ3)=(440,480,520)もしくは(480,510,580)の組織セットCH5、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンとの差を描出するための(λ1,λ2,λ3)=(400,430,475)のヘモグロビンセットCH6、血液とカロテンとの差を描出するための(λ1,λ2,λ3)=(415,450,500)の血液‐カロテンセットCH7、血液と細胞質の差を描出するための(λ1,λ2,λ3)=(420,550,600)の血液‐細胞質セットCH8の8つの波長セットが記憶されている。そして、演算手段60は選択されたパラメータセットSMPSのうち、入力された波長セットに該当するマトリクスパラメータMを用いて上記式(1)に基づき分光推定画像SPを生成する。
このように、色毎に異なるパラメータセットMPS1〜MPS6を用意して分光推定画像SPを生成することにより、誤差を最小限に抑え精度良く分光推定画像SPを生成することができる。すなわち、パラメータセットはカラーチャートを用いて作成するため、カラーパッチ以外の波長域についてマトリクスパラメータを作成するためには非線形補間処理が必要になる。この非線形補間処理において、従来のように400〜700nmの波長域を1つのカラーセットで作成したとき、特定の波長域において誤差が大きくなってしまう場合がある。
一方、色度座標空間を複数の領域に分割し(図3参照)、各色空間領域毎にカラーチャートを用意し、複数のカラーチャートから複数のパラメータセットMPS1〜MPS6を作成することにより、データ補間処理を行ったとしても誤差を小さくすることができる。結果として、当該マトリクスパラメータを用いて分光推定画像SPと実際の被写体の分光特性と誤差が小さくなり、精度の良い分光推定画像SPを生成することができる。
図5は本発明の内視鏡画像処理方法の好ましい実施形態を示すフローチャートであり、図1から図5を参照して内視鏡画像処理方法について説明する。まず、スコープ20が体腔内に挿入さたた状態で撮影を行うことにより、内視鏡画像Pが取得され(ステップST1)、前処理手段32により内視鏡画像Pに前処理が施される。その後、色判別手段40において内視鏡画像Pの画像データ(画素もしくは所定の領域)の色に基づいて色度座標(x、y)が色として判別される(ステップST2)。その後、パラメータ選択手段50において、判別した色度座標(x、y)に基づいてマトリクス演算に用いるパラメータセットMPS1〜MPS6のいずれかが選択される(ステップST3)。そして、演算手段60により選択したパラメータセットSMPSを用いて分光推定画像SPが生成される(ステップST4)、表示装置3に表示出力される(ステップST5)。
上記実施の形態によれば、内視鏡画像Pの色を判別し、色毎に異なるパラメータセットMPS1〜MPS6を複数記憶したパラメータデータベースDBの中から、判別した色に対応したパラメータセットSMPSを選択し、選択したパラメータセットSMPSを用いてマトリクス演算を行うことにより、色毎に最適なマトリクスパラメータMを用いて分光推定画像SPを生成することができるため、従来の1つのマトリクスパラメータセットを用いて分光推定画像SPを生成した場合に比べて誤差の発生を防止して精度良く分光推定画像SPを生成することできる。
また、図3に示すように、パラメータデータベースDBが色度図上の色度座標空間の異なる領域毎のパラメータセットMPS1〜MPS6を記憶したものであり、色判別手段40が色として色度座標(x、y)を判別するものであり、パラメータ選択手段50が色判別手段40において判別された色度座標(x、y)に対応するパラメータセットSMPSをパラメータデータベースDBから選択するものであれば、正確な色の純度および明度に従い最適なパラメータセットを用いて分光推定画像SPを生成することができるため、より誤差の発生を防止して精度良く分光推定画像SPを生成することできる。
さらに、色判別手段40が内視鏡画像Pの各画素毎に色を判別するものであり、パラメータ選択手段50が画素毎にパラメータセットSMPSを選択するものであり、演算手段60がパラメータ選択手段50により選択されたパラメータセットSMPSを用いて画素毎にマトリクス演算を行うことにより分光推定画像SPを生成するものであれば、各画素の色に最適なパラメータセットSMPSを用いて分光推定画像SPを生成することができるため、より誤差の発生を防止して精度良く分光推定画像SPを生成することできる。
また、色判別手段40が内視鏡画像P内の所定の領域BR毎に所定の領域内の各画素の色の集計に基づいて色を判別するものであり、パラメータ選択手段50が所定の領域BR毎にパラメータセットSMPSを選択するものであり、演算手段60がパラメータ選択手段50により選択されたパラメータセットを用いて所定の領域BR毎にマトリクス演算を行うことにより分光推定画像SPを生成するものであるとき、各領域BR毎に最適なパラメータセットSMPSを用いて分光推定画像を生成することができるため、誤差の発生を防止して精度良く効率的に分光推定画像を生成することできる。
本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されない。たとえば、図2においてパラメータデータベースDBには5つのパラメータセットMPS1〜MPS6が記憶されている場合について例示しているが2以上であればよい。特に、体腔内を撮影した内視鏡画像PにおいてはパラメータセットMPS1の色度座標(x、y)になる場合が多いため、当該色度座標上のMPS1の領域をさらに細分化して複数のパラメータセットを設定するようにしてもよい。
さらに、パラメータデータベースには色度座標空間上において複数のパラメータセットMPS1〜MPS6が記憶された場合について例示しているが、たとえば図2に示す「赤」、「紅色」等の各色毎にパラメータセットを記憶するようにしてもよい。このとき、色判別手段は上記色のいずれに該当するかを判別することになる。
また、領域毎に分割して色を判別する際にブロック領域に分割する場合について例示しているが、体腔内を撮影した内視鏡画像Pにおいては、特定の色度座標(x、y)に偏った色分布になる傾向があるため、マウス等の入力手段からの入力もしくは自動識別された関心領域ROIを抽出し、当該領域ROIの色を上述した手法により判別をしてもよいし、1枚の内視鏡画像全体を1つの領域として上述した手法により色を判別してもよい。この場合であっても、上記領域の色の傾向に合致したパラメータセットMPS1〜MPS6を用いることにより、被写体の分光反射率を精度良く表した分光推定画像SPを生成することができる。
また、図1の内視鏡装置1において内視鏡画像処理装置30の構成がDSP等により構成されている場合について例示しているが、補助記憶装置に読み込まれた内視鏡画像処理プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現されるようにしてもよい・この内視鏡画像処理プログラムは、たとえばCD−ROM等の情報記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、コンピュータにインストールされることになる。
1 内視鏡装置
20 スコープ
30 内視鏡画像処理装置
31 画像取得手段
32 前処理手段
33 分光画像生成手段
34 画像処理手段
35 表示制御手段
40 色判別手段
50 パラメータ選択手段
60 演算手段
DB パラメータデータベース
M マトリクスパラメータ
MPS1〜MPS6 パラメータセット
P 内視鏡画像
SP 分光推定画像

Claims (7)

  1. 波長毎にマトリクスパラメータが割り当てられたパラメータセットを用いて内視鏡画像に対しマトリクス演算を行うことにより被写体の分光反射率を表した分光推定画像を生成する内視鏡画像処理装置であって、
    前記内視鏡画像の画像データの色を判別する色判別手段と、
    色毎に異なる前記パラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースと、
    前記色判別手段により判別された色に対応した前記パラメータセットを前記パラメータデータベースから選択するパラメータ選択手段と、
    該パラメータ選択手段により選択された前記パラメータセットを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成する演算手段と
    を備えたことを特徴とする内視鏡画像処理装置。
  2. 前記パラメータデータベースが色度図上の色度座標空間の異なる領域毎に前記パラメータセットを有するものであり、
    前記色判別手段が前記色度図上の色度座標を前記色として判別するものであり、
    前記パラメータ選択手段が前記色判別手段において判別された前記色度座標に対応する前記パラメータセットを前記パラメータデータベースから選択するものであることを特徴とする請求項1記載の内視鏡画像処理装置。
  3. 前記各パラメータセットが、該各パラメータセットに対応した前記色度座標空間上の各領域内の色をカラーパッチとして複数有するカラーチャートを用いてそれぞれ作成されたものであることを特徴とする請求項2記載の内視鏡画像処理装置。
  4. 前記色判別手段が前記内視鏡画像の各画素の画像データから色を判別するものであり、前記パラメータ選択手段が前記画素毎に前記パラメータセットを選択するものであり、前記分光画像生成手段が前記パラメータ選択手段により選択された前記パラメータセットを用いて画素毎にマトリクス演算を行うことにより前記分光推定画像を生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内視鏡画像処理装置。
  5. 前記色判別手段が前記内視鏡画像を所定の領域に分割し、分割した前記領域毎に該領域内の前記各画素の色の集計に基づいて色を判別するものであり、前記パラメータ選択手段が前記領域毎に前記パラメータセットを選択するものであり、前記分光画像生成手段が前記パラメータ選択手段により選択された前記パラメータセットを用いて前記領域毎にマトリクス演算を行うことにより前記分光推定画像を生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内視鏡画像処理装置。
  6. 波長毎にマトリクスパラメータが割り当てられたパラメータセットを用いて内視鏡画像に対しマトリクス演算を行うことにより被写体の分光反射率を表した分光推定画像を生成する内視鏡画像処理方法であって、
    前記内視鏡画像の画像データの色を判別し、
    前記色毎に異なる前記パラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースの中から、判別した前記色に対応した前記パラメータセットを選択し、
    選択した前記パラメータセットを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成する
    ことを特徴とする内視鏡画像処理方法。
  7. コンピュータに、波長毎にマトリクスパラメータが割り当てられたパラメータセットを用いて内視鏡画像に対しマトリクス演算を行うことにより被写体の分光反射率を表した分光推定画像を生成することを実行させるための内視鏡画像処理プログラムであって、
    前記内視鏡画像の画像データの色を判別し、
    前記色毎に異なる前記パラメータセットを複数記憶したパラメータデータベースの中から、判別した前記色に対応した前記パラメータセットを選択し、
    選択した前記パラメータセットを用いてマトリクス演算を行うことにより分光推定画像を生成する
    ことを実行させるための内視鏡画像処理プログラム。
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