JP2010210907A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体ドラムから用紙を剥離し易くすることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、感光体ドラム20と、転写ローラ24と、転写ローラ24に転写バイアスを印加する転写バイアス印加回路52と、用紙80を除電する除電針29と、除電針29に除電バイアスを印加する除電バイアス印加回路53と、環境条件を測定する温度センサ61及び湿度センサ62と、プリンタコントローラ70とを備える。用紙80の中央領域83が転写ローラ24を通過する間、環境条件に基づいて設定された転写バイアスが転写ローラ24へ印加され、先端領域84が転写ローラ24を通過する間、上記転写バイアスより小さい値が印加される。更に、先端領域84が除電針29を通過する間、中央領域83が除電針29を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが除電針29へ印加される。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
近年、感光体ドラムの表面を帯電して露光することで静電潜像を形成し、該静電潜像にトナーを付着させて可視像化し用紙に転写することで画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。このような画像形成装置では、トナー像を用紙に転写する際、用紙が感光体ドラムと転写ローラとのニップ部に挟まれた状態で、転写バイアスが転写ローラに印加される。これにより、帯電したトナーが静電気力によって用紙に転移する。その後、画像形成装置では、静電気力により感光体ドラムに張り付いた用紙を剥離するために、用紙を除電する。
特開平9−120220号公報
しかしながら、例えば、感光体ドラムの直径を大きくすると曲率分離作用が上手く働かず、この感光体ドラムから用紙が剥離し難くなる。また、転写時に用紙が水平方向へ搬送される場合、感光体ドラムの下側に位置する用紙は、その自重によって感光体ドラムから剥離し易いが、用紙が略鉛直上方に搬送される場合には、この自重による力が働きにくいので、用紙が剥離し難い。用紙が感光体ドラムから剥離できないと、紙詰まり又は画像の汚れ等が発生する。
そこで本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、感光体ドラムから用紙を剥離し易くすることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、電子写真方式を用いて画像を用紙に形成する画像形成装置において、トナー像が形成される外周面を有する感光体ドラムと、感光体ドラムと当接して設けられ、感光体ドラムの外周面に形成されたトナー像を用紙に転写する転写手段と、転写手段に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、トナー像が転写された用紙を除電する除電部材と、除電部材に転写バイアスと逆極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段と、温度又は湿度を含む環境条件を検知する検知手段と、転写バイアス印加手段及び除電バイアス印加手段を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、用紙搬送方向における用紙の中央領域が転写手段を通過する間、検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された転写バイアスが転写手段へ印加され、用紙における中央領域より先端側の少なくとも一部を含む先端領域が転写手段を通過する間、環境条件に基づいて設定された転写バイアスより小さい転写バイアスが転写手段へ印加されるように、転写バイアス印加手段を制御し、先端領域が除電部材を通過する間、中央領域が除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが除電部材へ印加されるように、除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、感光体ドラムにトナー像が形成された後、用紙が、転写手段と感光体ドラムとによって挟まれ、転写手段に転写バイアスが印加されることにより、感光体ドラムに形成されたトナー像が用紙に転写される。用紙の中央領域が転写手段を通過する間は、検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された転写バイアスが転写手段へ印加される。よって、環境条件が変動した場合であっても、用紙の中央領域にトナー像が良好に転写される。また、用紙の先端領域が転写手段を通過する間、環境条件に基づいて設定された転写バイアスより小さい転写バイアスが転写手段に印加され、その後、用紙の先端領域が除電部材を通過する間は、中央領域が除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが印加される。これにより、用紙の先端領域において、感光体ドラムとの間に発生する静電気力を中央領域より弱め、且つ、静電気力を中央領域より強力に除去することができる。従って、用紙の先端領域が感光体ドラムから剥離し易くなるので、用紙全体を感光体ドラムから剥離し易くすることができる。
なお、用紙の中央領域より先端側の領域において、転写バイアスを中央領域より小さく設定する領域と除電バイアスを中央領域より大きく設定する領域とは、必ずしも一致する必要はない。例えば、用紙の中央領域より先端側の領域において、転写バイアスを小さく設定した領域の一部に対して除電バイアスを大きく設定してもよい。
本発明の画像形成装置において、コントローラは、用紙における用紙搬送方向の中央領域より後端側の少なくとも一部を含む後端領域が転写手段を通過する間、環境条件に基づいて設定された転写バイアスより小さい転写バイアスが転写手段へ印加されるように、転写バイアス印加手段を制御し、後端領域が除電部材を通過する間、中央領域が除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが除電部材へ印加されるように、除電バイアス印加手段を制御することが好ましい。
この場合、用紙の後端領域において、感光体ドラムとの間に発生する静電気力を中央領域より弱め、且つ、静電気力を中央領域より強力に除去することができる。従って、用紙の後端領域を感光体ドラムから剥離し易くすることができる。
本発明の画像形成装置において、コントローラは、中央領域が除電部材を通過する間、検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された除電バイアスが除電部材に印加されるように、除電バイアス印加手段を制御することが好ましい。
この場合、中央領域が除電部材を通過する間に除電部材に印加される除電バイアスを環境条件に応じて設定することができる。従って、環境条件によって用紙が剥離し難い場合であっても、除電バイアスを最適な値に設定し、確実に用紙を剥離することができる。
本発明の画像形成装置において、コントローラは、先端領域又は後端領域が除電部材を通過する間、環境条件に関わらず固定値に設定された除電バイアスが除電部材に印加されるように、除電バイアス印加手段を制御することが好ましい。
この場合、先端領域又は後端領域が除電部材を通過する間における除電バイアスの値について、制御を容易にすることができる。
本発明の画像形成装置において、先端領域は、用紙の先端側においてトナー像を転写しない領域として設定された余白領域に含まれる領域であることが好ましい。
この場合、用紙の中央領域にトナー像が転写され、先端領域にトナー像は転写されない。上述したように、先端領域が転写手段を通過する間に転写手段へ印加する転写バイアスの値は、中央領域が転写手段を通過する間に転写手段へ印加する転写バイアスより小さく設定される。よって、画像が形成されない先端領域には、感光体ドラムとの間に発生する静電気力を中央領域より弱め、画像が形成される中央領域には、トナー像を良好に転写できるように用紙を帯電させることができる。また、上述したように、先端領域が除電部材を通過する間に除電部材へ印加する除電バイアスの値は、中央領域が除電部材を通過する間に除電部材へ印加する除電バイアスより大きく設定される。これにより、用紙に形成されたトナー像を除電バイアスによって乱すことなく、先端領域における静電気力を強力に除去することができる。従って、形成される画像を乱すことなく用紙を剥離し易くすることができる。
本発明の画像形成装置において、後端領域は、用紙の後端側においてトナー像を転写しない領域として設定された余白領域に含まれる領域であることが好ましい。
この場合、用紙の中央領域にトナー像が転写され、後端領域にトナー像は転写されない。上述したように、後端領域が転写手段を通過する間に転写手段へ印加する転写バイアスは、中央領域が転写手段を通過する間に転写手段へ印加する転写バイアスより小さく設定される。これにより、画像が形成されない後端領域には、感光体ドラムとの間に発生する静電気力を中央領域より弱め、画像が形成される中央領域には、トナー像を良好に転写できるように用紙を帯電させることができる。また、上述したように、後端領域が除電部材を通過する間に除電部材へ印加する除電バイアスの値は、中央領域が除電部材を通過する間に除電部材へ印加する除電バイアスより大きく設定される。これにより、用紙に形成されたトナー像を除電バイアスによって乱すことなく、後端領域における静電気力を強力に除去することができる。従って、形成される画像を乱すことなく用紙を剥離し易くすることができる。
本発明の画像形成装置において、コントローラは、厚さが比較的薄い用紙に画像を形成する薄紙モードに設定されている場合において先端領域又は後端領域が除電部材を通過する間に除電部材に印加される除電バイアスが、厚さが比較的厚い用紙に画像を形成する厚紙モードに設定されている場合において先端領域又は後端領域が除電部材を通過する間に除電部材に印加される除電バイアスより大きくなるように、除電バイアス印加手段を制御することが好ましい。
この場合、用紙の厚さに応じたモードによって除電バイアスの値を変更することにより、剥離が困難な薄い用紙をより確実に剥離し易くすることができる。
本発明の画像形成装置は、電子写真方式を用いて画像を用紙に形成する画像形成装置において、トナー像が形成される外周面を有する感光体ドラムと、感光体ドラムと当接して設けられ、感光体ドラムの外周面に形成されたトナー像を用紙に転写する転写手段と、転写手段に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、トナー像が転写された用紙を除電する除電部材と、除電部材に転写バイアスと逆極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段と、温度又は湿度を含む環境条件を検知する検知手段と、転写バイアス印加手段及び除電バイアス印加手段を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、用紙搬送方向における用紙の中央領域が転写手段を通過する間、検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された転写バイアスが転写手段へ印加され、用紙における中央領域より後端側の少なくとも一部を含む後端領域が転写手段を通過する間、環境条件に基づいて設定された転写バイアスより小さい転写バイアスが転写手段へ印加されるように、転写バイアス印加手段を制御し、後端領域が除電部材を通過する間、中央領域が除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが除電部材へ印加されるように、除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、用紙の中央領域が転写手段を通過する間は、検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された転写バイアスが転写手段へ印加される。よって、環境条件が変動した場合であっても、用紙の中央領域にトナー像が良好に転写される。また、用紙の後端領域が転写手段を通過する間、環境条件に基づいて設定された転写バイアスより小さい転写バイアスが転写手段に印加され、その後、用紙の後端領域が除電部材を通過する間は、中央領域が除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが印加される。これにより、用紙の後端領域において、感光体ドラムとの間に発生する静電気力を中央領域より弱め、且つ、静電気力を中央領域より強力に除去することができる。従って、用紙の後端領域が感光体ドラムから剥離し易くなるので、用紙全体を感光体ドラムから剥離し易くすることができる。
本発明の画像形成装置によれば、感光体ドラムから用紙を剥離し易くすることが可能な画像形成装置を提供することができる。
実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。 実施形態に係る画像形成装置の回路構成を示すブロック図である。 実施形態に係る画像形成装置が有する除電針を示す概略図である。 実施形態に係る画像形成装置が用いる用紙の領域を示す図である。 実施形態に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。 変形例に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1及び図2を併せて用いて、実施形態に係る画像形成装置1の構成について説明する。図1は、画像形成装置1の全体構成を示す概略断面図である。図2は、画像形成装置1の回路構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、接触型非磁性一成分現像方式を用いた電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置1の上部には原稿読取部2が配置され、その下部には、給紙部3、及び記録部4が配されている。
原稿読取部2では、原稿カバー10に設けられた原稿トレイ11にセットされた原稿が原稿搬送機構12により読取装置9と対向する位置に搬送されて読み取られ、その後、原稿排紙トレイ13に排出される。書籍等を読み取る場合には、原稿カバー10を上方に回動してプラテン14に書籍等の被読取部分を配置し読取装置9による読取動作を行う。なお、読み取られた原稿の画像情報は、後述するプリンタコントローラ70に送られる。
給紙部3には、給紙カセット15が配設されており、フラッパ16に所定のサイズの用紙が複数枚積載されている。給紙カセット15の端部には、ピックアップローラ17が配置されている。フラッパ16は、積載された用紙の上面がピックアップローラ17に圧接するようにバネ部材により上方に付勢されている。この状態でピックアップローラ17が回転駆動すると、ピックアップローラ17の表面に取り付けられた摩擦パッド(図示せず)と用紙の摩擦作用により用紙が一枚ずつ用紙搬送路に給紙される。なお、図1において、用紙搬送路を一点鎖線で示している。
給紙カセット15から給紙された用紙は、給紙経路上に配置されたPSSセンサ60によって、所定の位置に用紙が搬送された旨が検知される。その後、レジストローラ対18,19により記録部4に搬送される。記録部4には、搬送された用紙に画像情報を記録するために、主として感光体ドラム20、帯電器21、露光ヘッド22、現像器23、転写ローラ24、クリーニングブレード25、及び定着ローラ26等が備えられている。
感光体ドラム20は、円筒状で、外周面に感光体として所定膜厚の光導電膜が設けられている。感光体ドラム20はメインモータ56により回転駆動される。感光体ドラム20の周囲には、その回転方向に沿って帯電器21、露光ヘッド22、現像器23、転写ローラ24、及びクリーニングブレード25が順に配列されており、帯電器21、露光ヘッド22、及び現像器23によってその表面に静電潜像の形成が行われる。
帯電器21は、タングステン等の細線からなるコロナワイヤがケーシングで包囲された所謂スコロトロン帯電器(コロナ帯電器)であり、感光体ドラム20の表面を一様に帯電させる。帯電器21には、帯電バイアス印加回路50が接続されており、負の帯電バイアスが印加される。プリンタコントローラ70からの制御信号に基づいて帯電バイアス印加回路50が帯電バイアスを帯電器21に印加すると感光体ドラム20の表面は一様に約−750Vに帯電した状態となる。
露光ヘッド(露光器)22は、レーザー光を感光体ドラム20の表面に照射して露光し、静電潜像を形成する。より具体的には、露光ヘッド22は、プリンタコントローラ70から入力される画像情報に基づいてレーザー光を一様に帯電された感光体ドラム20の表面に照射し、感光体ドラム20の表面を露光して画像情報に対応した静電潜像を形成する。また、露光されることで感光体ドラム20の表面が除電され、露光後の表面電位は約−100Vとなる。
現像器23は、感光体ドラム20の回転方向に沿って露光ヘッド22の下流側に設けられている。現像器23の上部には、着脱可能なトナーカートリッジ23aが設けられ、このトナーカートリッジ23a内の非磁性一成分のトナーが現像器23内に供給される。現像器23は、供給ローラ27及び現像ローラ28によってトナーを感光体ドラム20表面に転移して表面に形成された静電潜像を可視像化する。
現像器23内の供給ローラ27及び現像ローラ28には現像バイアス印加回路51が接続されている。現像バイアス印加回路51は、プリンタコントローラ70から出力される制御信号に基づいて、供給ローラ27及び現像ローラ28それぞれにバイアス電圧を印加する。供給ローラ27には所定の供給バイアス(例えば−350V)が印加されて、現像器23内のトナーを負に帯電させながら現像ローラ28に供給する。現像ローラ28には所定の現像バイアス(例えば−300V)が印加され、感光体ドラム20の表面に接触しながら露光部分との電位差を利用してトナーを移転する。
転写ローラ24は、感光体ドラム20の回転方向に沿って現像器23の下流側に感光体ドラム20の外周面と当接して設けられ、転写ニップを形成している。転写ローラ24には、電子導電性ローラ又はイオン導電性ローラが主に用いられる。転写ローラ24には転写バイアス印加回路52が接続され、この転写バイアス印加回路52は、用紙が転写ニップ部に搬送されてくると、プリンタコントローラ70からの制御信号に基づいて転写バイアスを転写ローラ24に印加する。すなわち、転写ローラ24は特許請求の範囲に記載の転写手段として機能し、転写バイアス印加回路52は転写バイアス印加手段として機能する。
転写ニップ部に搬送されて来た用紙は、感光体ドラム20の外周面と転写ローラ24とによって挟持されると共に、転写バイアスによって転写ローラ24を介して帯電する。これにより、用紙には、感光体ドラム20の表面に形成されたトナー像が静電気力により転写される。また、用紙が帯電しているので、転写後の用紙は、感光体ドラム20の表面に張り付く傾向にある。
そこで、転写により帯電した用紙を除電するための除電針29が、転写ローラ24の下流側に設けられている。図3は、この除電針29を示す図である。除電針29は、感光体ドラム20及び転写ローラ24の長手方向に延びた基端部29aと、基端部29aから針状に突き出た複数の針状部29bとを有する。この針状部29bの先端が、静電気力により感光体ドラム20に張り付いた用紙に近づくように配置されている。
除電針29には除電バイアス印加回路53が接続され、この除電バイアス印加回路53は、プリンタコントローラ70から出力される制御信号に基づいて、上述の転写バイアスとは逆極性の除電バイアスを除電針29に印加する。除電バイアスが印加された除電針29は、除電針29の前を通過する用紙を除電する。すなわち、除電針29は特許請求の範囲に記載の除電部材として機能し、除電バイアス印加回路53は除電バイアス印加手段として機能する。
除電された用紙は、感光体ドラム20から剥離し、搬送経路に沿って上部の定着ローラ26に向けて搬送される。なお、除電された用紙が剥離しない場合であっても、用紙が感光体ドラム20の回転と共に搬送されることにより、除電針29より下流側に設けられた剥離爪30が、用紙の先端側から感光体ドラム20と用紙との間に入りこみ、剥離を促すことができる。
用紙に転写されたトナー像は、加熱された定着ローラ26及びプレスローラ31によって挟持されることにより、加熱・プレスされ用紙に定着される。定着ローラ26にはヒータ駆動回路54が接続されている。ヒータ駆動回路54は、プリンタコントローラ70からの制御信号に基づいて定着ローラ26内のヒータランプを発熱させる。定着ローラ26の表面温度を検知するためにサーミスタが表面に接触して配置されており、サーミスタの検知信号に基づいてプリンタコントローラ70はヒータ駆動回路54を制御し、定着ローラ26の表面温度を所定温度に維持する。なお、定着された用紙は、排紙ローラ対32,33の間に挟持されて用紙排紙トレイ34に搬出される。
感光体ドラム20の回転方向に対して転写ローラ24の下流側には、感光体ドラム20上のトナーを回収するクリーニングブレード25が設けられている。クリーニングブレード25は、例えばゴム製のブレードであり、感光体ドラム20に当接して、感光体ドラム20上の残留トナーを掻き取り回収する。
メインモータ56は、プリンタコントローラ70からの制御信号に基づいて、現像プロセス部を構成する感光体ドラム20、供給ローラ27、現像ローラ28、転写ローラ24を回転駆動させる。また、用紙搬送部を構成するピックアップローラ17、レジストローラ対18,19、定着ローラ26、プレスローラ31、及び排紙ローラ対32,33は、サブモータ57からの回転駆動力により用紙を排紙する方向に回転されるようになっている。
ピックアップローラ17は、給紙クラッチ58を介してサブモータ57と接続されている。給紙クラッチ58は、プリンタコントローラ70からの制御信号に基づいて、サブモータ57からピックアップローラ17へ伝達される駆動力の断続を行う。レジストローラ対18,19は、レジストクラッチ59を介してサブモータ57と接続されている。レジストクラッチ59は、プリンタコントローラ70からの制御信号に基づいて、サブモータ57からレジストローラ対18,19へ伝達される駆動力の断続を行う。
また、画像形成装置1は、画像形成装置1内の環境条件を測定するための温度センサ61及び湿度センサ62を有する。環境条件とは、画像形成装置1において画像を用紙に形成する際に影響を受ける温度及び湿度である。この温度センサ61及び湿度センサ62によって測定された測定値は、プリンタコントローラ70へ出力される。なお、この温度センサ61及び湿度センサ62は、特許請求の範囲に記載の環境条件を検知する検知手段として機能する。温度センサ61と湿度センサ62とは、必ずしも双方を備えている必要はなく、いずれか一方だけを備えた構成であってもよい。また、検知手段として、転写ローラ24に試験電圧を印加して、その際に転写ローラ24に流れる電流を検知することにより、温湿度を推定する構成を採用することもできる。
プリンタコントローラ70は、温度センサ61及び湿度センサ62から入力した測定値と、予めメモリ内に保持した転写バイアステーブルとに基づいて、転写バイアス設定値を設定する。転写バイアス設定値は、トナー像が用紙に転写される際に、転写ローラ24へ印加される転写バイアスの値である。温度センサ61によって測定された温度Tが高いほど、また、湿度センサ62によって測定された湿度が高いほど、転写バイアス設定値が大きくなるように設定されている。
プリンタコントローラ70は、上述したようにメインモータ56及びサブモータ57の駆動制御を行うとともに、露光ヘッド22、帯電バイアス印加回路50、現像バイアス印加回路51、転写バイアス印加回路52、除電バイアス印加回路53及びヒータ駆動回路54を制御して画像形成プロセスを実行する。
プリンタコントローラ70は、演算を行うマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを一時的に記憶するRAM、及びデータがバックアップされているバックアップRAM等により構成されている。プリンタコントローラ70は、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、上述した画像形成装置1を構成するハードウェアを統合的に制御し、用紙に画像を形成する処理を行う。
図4は、画像形成装置1によって印刷が行われる用紙80を示す。用紙80が画像形成装置1内において給紙される際に前側となる端を先端81とし、後ろ側となる端を後端82とする。用紙80は、画像が印刷される中央領域83と、中央領域83より先端81側の先端領域84と、中央領域83より後端側の後端領域85とに領域分離できる。中央領域83は、トナー像が転写される転写領域である。先端領域84及び後端領域85は、トナー像を転写しない領域として設定された余白領域である。この先端領域84は先端81から3mm程度の領域であり、後端領域85は後端82から3mm程度の領域である。
引き続いて、図5を参照し、画像形成装置1の動作について説明すると共に、プリンタコントローラ70による転写バイアス印加回路52及び除電バイアス印加回路53の制御について詳細に説明する。図5は、画像形成装置1において2枚の用紙に連続して印刷処理を行う場合のタイミングチャートを示している。
図5では、横軸を時刻とし、露光ヘッド22、メインモータ56、給紙クラッチ58、PSSセンサ60、及びレジストクラッチ59のオン/オフ状態が示されている。転写バイアスについては、縦軸が、転写バイアス印加回路52から転写ローラ24へ印加される値の絶対値を示している。除電バイアスについては、縦軸が、除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される値の絶対値を示している。なお、図5に記載されている数字「1」と「2」は、用紙80の1枚目に対応するものと2枚目に対応するものとを示している。
まず、プリント信号がプリンタコントローラ70へ入力され(t0)、定着ローラ26の温度が所定値に達すると、メインモータ56へ駆動信号が出力される。これにより、メインモータ56の回転が開始される(t1)。メインモータ56の駆動力により感光体ドラム20が回転を始めると共に、感光体ドラム20の帯電処理が開始される。また、転写ローラ24上の逆帯電トナーを感光体ドラム20上に戻すクリーニング処理を実行するために、+5.0μA程度の転写バイアスが、転写ローラ24へ転写バイアス印加回路52によって印加される(t2)。
一方、給紙クラッチ58が係合(オン)する(t3)ことで、ピックアップローラ17によって用紙カセット15から1枚目の用紙が給紙経路に供給される。そして、用紙80の先端81がPSSセンサ60によって検知された(t4)後、用紙80の先端81が、回転を停止した状態のレジストローラ対18,19に当たって用紙80の向きが適正な位置に矯正される。続いて、t4から所定時間経過すると、レジストクラッチ59が係合(オン)することで、レジストローラ対18,19が回転を開始し、用紙80が転写位置に搬送される。
また、レジストクラッチ59が係合すると共に、露光ヘッド22がオンし、感光体ドラム20の露光処理が開始される。続けて、感光体ドラム20の現像処理が行われ、感光体ドラム20の外周面にはトナー像が形成され、このトナー像が形成された領域が、転写位置に向けて回転する。
一方、レジストクラッチ59が係合すると、1枚目の用紙80の先端81がニップ部に到達する(t5)。そして、用紙80の先端81が感光体ドラム20と転写ローラ24とによって挟まれ、転写ローラ24を通過する。用紙80の先端領域84が転写ローラ24を通過する間(X1)は、環境条件に応じて設定された転写バイアス設定値より小さい値(+5.0μA程度)の転写バイアスが転写ローラ24へ転写バイアス印加回路52によって引き続き印加される。これにより、転写ローラ24に接している用紙80の先端領域84が帯電する。
その後、用紙80の中央領域83の先端側がニップ部に到達するタイミングに合わせて、感光体ドラム20のトナー像が形成された領域がニップ部に到達する。これと同時に、転写バイアス設定値(+10μA程度)まで引き上げられた転写バイアスが、転写バイアス印加回路52から転写ローラ24へ印加される(t6)。中央領域83が転写ローラ24を通過する間(X2)、+10μA程度の転写バイアスが転写ローラ24へ印加される。
転写ローラ24に印加される転写バイアスが、転写バイアス設定値まで引き上げられるので、用紙80の中央領域83は先端領域84より強く帯電する。中央領域83が帯電することにより、静電気力によってトナー像が用紙80に転写される。
用紙80の後端領域85の先端側がニップ部に到達すると、再び、転写バイアス設定値より小さい値(+5.0μA程度)に引き下げられた転写バイアスが転写ローラ24へ印加される(t7)。後端領域85が転写ローラ24を通過する間(X3)、転写バイアス設定値より小さい値の転写バイアスが転写ローラ24へ印加される。これにより、転写ローラ24に接している用紙80の後端領域85の帯電量は、中央領域83の帯電量より小さくなる。
1枚目の用紙80の後端82がニップ部を通過し(t8)、2枚目の用紙80の先端81がニップ部に到達する(t9)までの間(Y)は、転写バイアス印加回路52から転写ローラ24へ、+5.0μA程度の転写バイアスが引き続き印加される。そして、2枚目の用紙80の先端81がニップ部に到達すると(t9)、1枚目と同様に、用紙80の先端領域84が転写ローラ24を通過する間(X1)は、転写バイアス設定値より小さい値の転写バイアスが引き続き印加される。中央領域83が転写ローラ24を通過する間(X2)は、転写バイアス設定値に引き上げられた転写バイアスが印加される。後端領域85が転写ローラ24を通過する間(X3)は、転写バイアス設定値より小さい値に引き下げられた転写バイアスが印加される。
一方、1枚目の用紙80の先端領域84は、転写ローラ24を通過した後、帯電しているので、感光体ドラム20に張り付く傾向を有したまま、除電針29に到達する。1枚目の用紙80の先端領域84が除電針29を通過する間(Z1)、−1.5kV程度の除電バイアスが、除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される。これにより、用紙80の先端領域84が除電されるので、用紙80の先端領域84と感光体ドラム20との間の静電気力が低下し、感光体ドラム20から用紙80の先端領域84が剥離する。
引き続いて、用紙80の中央領域83の先端側が除電針29に到達する。中央領域83が除電針29を通過する間(Z2)は、除電バイアスは、除電針29に印加されず、値は−0kVの固定値である。このため、用紙80の中央領域83は、除電されないので、静電気力により中央領域83に付着したトナー像を乱すことなく用紙80を搬送できる。また、先端領域84が既に感光体ドラム20から剥離しているため、用紙80が搬送されるにつれて、中央領域83は、感光体ドラム20から容易に剥離する。
続いて、用紙80の後端領域85の先端側が除電針29に到達し、後端領域85が除電針29を通過する間(Z3)は、−1.3kV程度の除電バイアスが除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される。用紙80の後端82は、比較的電荷が集中し、感光体ドラム20から剥離しにくくなるが、除電することにより、用紙80に負荷をかけることなく感光体ドラム20から剥離することができる。
1枚目の用紙80の後端82が除電針29を通過し、2枚目の用紙80の先端81が除電針29に到達するまでの間は、除電バイアスは除電針29に印加されない。そして、2枚目の用紙80の先端81が除電針29に到達すると、上記と同様に、先端領域84が除電針29を通過する間(Z1)、−1.5kV程度の除電バイアスが除電針29へ印加される。中央領域83が除電針29を通過する間(Z2)は、除電バイアスは、除電針29に印加されない。後端領域85が除電針29を通過する間(Z3)は、−1.3kV程度の除電バイアスが除電針29へ印加される。以上により、2枚目の用紙80も感光体ドラム20から容易に剥離する。用紙80は、感光体ドラム20から剥離すると、定着ローラ26へ搬送され、トナー像が定着ローラ26によって定着され、排紙トレイ34へ搬送される。
なお、プリンタコントローラ70は、タイマを用いて、レジストクラッチ59が係合してから所定時間後に用紙80の先端81が転写ローラ24に到達したと判定し、さらにその所定時間後に、用紙80の中央領域83の先端側が転写ローラ24に到達したと認識して制御を行う。また、PSSセンサ60がオフしてから所定時間後に、中央領域83の後端側が転写ローラ24を通過し、更にその所定時間後に、後端82が転写ローラ24を通過したと認識して制御を行う。
また、プリンタコントローラ70は、レジストクラッチ29が係合してから所定時間後に、用紙80の先端81が除電針29に到達し、更にその所定時間後に、中央領域83の先端側が除電針29に到達したと認識して制御を行う。また、PSSセンサ60がオフしてから所定時間後に、中央領域83の後端側が除電針29を通過し、更にその所定時間後に、後端82が除電針29を通過したと認識して制御を行う。
以上説明したように、用紙80の中央領域83が転写ローラ24を通過する間は、環境条件に基づいて設定された転写バイアスが転写ローラ24へ印加される。よって、環境条件が変動した場合であっても、用紙80の中央領域83にトナー像が良好に転写される。
また、用紙80の先端領域84が転写ローラ24を通過する間、転写バイアス設定値より小さい転写バイアスが転写ローラ24に印加され、その後、用紙80の先端領域84が除電針29を通過する間は、中央領域83が除電針29を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが印加される。これにより、用紙80の先端領域84において、感光体ドラム20との間に発生する静電気力を中央領域83より弱め、且つ、静電気力を中央領域83より強力に除去することができる。従って、用紙80の先端領域84が感光体ドラム20から剥離し易くなるので、用紙80全体を感光体ドラムから剥離し易くすることができる。
また、用紙80の後端領域85が転写ローラ24を通過する間、転写バイアス設定値より小さい転写バイアスが転写ローラ24へ印加され、後端領域85が除電針29を通過する間、中央領域83が除電針29を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが除電針29へ印加される。これにより、用紙80の後端領域85において、感光体ドラム20との間に発生する静電気力を中央領域83より弱め、且つ、静電気力を中央領域83より強力に除去することができる。従って、用紙80の後端領域85を感光体ドラム20から剥離し易くすることができる。
また、用紙80の先端領域84は余白領域であるため、用紙80の中央領域83にトナー像が転写され、先端領域84にトナー像は転写されない。ここで、上述したように、先端領域84が転写ローラ24を通過する間に転写ローラ24へ印加する転写バイアスは、中央領域83が転写ローラ24を通過する間に転写ローラ24へ印加する転写バイアス設定値より小さく設定される。これにより、画像が形成されない先端領域84には、感光体ドラム20との間に発生する静電気力を中央領域83より弱め、画像が形成される中央領域83には、トナー像を良好に転写できるように用紙を十分に帯電させることができる。
また、上述したように、先端領域84が除電針29を通過する間に除電部材へ印加する除電バイアスは、中央領域83が除電針29を通過する間に除電針29へ印加する除電バイアスより大きく設定される。これにより、用紙80に形成されたトナー像を除電バイアスによって乱すことなく、先端領域84における静電気力を強力に除去することができる。従って、形成される画像を乱すことなく用紙を剥離し易くすることができる。
また、用紙80の後端領域85は余白領域であるため、用紙80の中央領域83にトナー像が転写され、後端領域85にトナー像は転写されない。ここで、上述したように、後端領域85が転写ローラ24を通過する間に転写ローラ24へ印加する転写バイアスは、中央領域83が転写ローラ24を通過する間に転写ローラ24へ印加する転写バイアス設定値より小さく設定される。これにより、画像が形成されない後端領域85には、感光体ドラム20との間に発生する静電気力を中央領域83より弱めることができる。
また、上述したように、後端領域85が除電針29を通過する間に除電部材へ印加する除電バイアスは、中央領域83が除電針29を通過する間に除電針29へ印加する除電バイアスより大きく設定される。これにより、用紙80に形成されたトナー像を除電バイアスによって乱すことなく、後端領域85における静電気力を強力に除去することができる。
画像形成装置1では、用紙80を感光体ドラム20から剥離し易くできるので、感光体ドラム20の直径をより大きくできる。一般的に、感光体ドラム20の直径を大きくすると、用紙80が感光体ドラム20から剥離し難くなり、紙詰まり及び画像汚れが発生し易くなる。画像形成装置1では、感光体ドラム20から用紙80が剥離し易いので、感光体ドラム20の直径を大きくしても、紙詰まり及び画像汚れの発生を防止できる。そして、感光体ドラム20の直径を大きくすることにより、感光体ドラム20の寿命を延ばすことができる。
次に、図6を参照して除電バイアスの制御についての変形例を説明する。図6は、2枚の用紙に連続して印刷処理を行う場合のタイミングチャートを示している。なお、露光ヘッド22、メインモータ56、給紙クラッチ58、PSSセンサ60、レジストクラッチ59、転写バイアスの値は、上記と同様に制御されるので、ここでは詳細な説明を省略する。
メインモータ56の駆動開始後に所定時間経過した(d1)後、1枚目の用紙80の先端81が除電針29に到達するまでの間、−0.5kV程度の除電バイアスが、除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される。
用紙80の先端81が除電針29に到達すると、除電バイアスが、−0.5kVから−2.5kVまで引き上げられる。1枚目の用紙80の先端領域84が除電針29を通過する間(P1)、−2.5kV程度の除電バイアスが、除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される。
引き続いて、中央領域83の先端側が除電針29に到達するタイミングで、除電バイアスは、−2.5kVから除電バイアス設定値(−1.0kV程度)に引き下げられる。そして、中央領域83が除電針29を通過する間(P2)、除電バイアス設定値の除電バイアスが除電針29へ印加される。
この除電バイアス設定値は、プリンタコントローラ70によって、環境条件に基づいて設定される。プリンタコントローラ70は、温度センサ61及び湿度センサ62から入力される温度及び湿度と、除電バイアステーブルとに基づいて設定される。温度は高くなるほど、また、湿度が高くなるほど、用紙80は感光体ドラム20から剥離しにくくなるので、除電バイアステーブルでは、高温高湿な環境条件ほど転写バイアス設定値が高くなるように設定されている。
続いて、後端領域85が除電針29を通過する間(P3)は、再び−2.5kV程度に引き上げられた除電バイアスが除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される。これにより、後端領域85も除電されて、感光体ドラム20から剥離し易くなる。
1枚目の用紙80の後端82が除電針29を通過し、2枚目の用紙80の先端81が除電針29に到達するまでの間は、−0.5kV程度の除電バイアスが、除電バイアス印加回路53から除電針29へ印加される。2枚目の用紙80についても同様に制御が行われることにより、2枚目の用紙80も感光体ドラム20から容易に剥離することができる。
以上説明したように、変形例に係る画像形成装置において、用紙80の中央領域83が除電針29を通過する間、環境条件に基づいて設定された除電バイアス設定値が除電針29に印加される。これにより、中央領域83が除電針29を通過する間に除電針29に印加される除電バイアスを環境条件に応じて設定することができる。従って、高温高湿な環境条件で、用紙80が剥離し難い場合であっても、除電バイアスを最適な値に設定し、確実に用紙80を剥離することができる。
また、先端領域84及び後端領域85が除電針29を通過する間、環境条件に関わらず除電バイアスを固定値とする。これにより、制御を容易にすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、普通紙の通紙モードとして、厚紙モード、ノーマルモードおよび薄紙モードの3つのモードを準備し、モード毎に除電バイアスの値を変化させても構わない。ここで、厚紙モードとは、用紙80が例えば厚さ90g/m以上の厚紙である場合に設定されるモードである。薄紙モードとは、用紙80が例えば厚さ60g/m未満の薄紙である場合に設定されるモードである。ノーマルモードとは、用紙80が上記厚紙および薄紙以外の普通紙である場合に設定されるモードであり、通常は初期モードに設定される。これらの普通紙の通紙モードのほかに、用紙80が、OHP、封筒およびはがきである場合の通紙モードをそれぞれ準備し、これらのモードが設定された場合にも、モード毎に除電バイアス設定値を変化させても構わない。
具体的な制御としては、薄紙モードに設定されている場合、先端領域84及び後端領域85が除電針29を通過する間に除電針29へ印加される除電バイアスの値が、厚紙モードに設定されている場合より大きい値となるように、プリンタコントローラ70が除電バイアス印加回路53を制御する。
用紙80の厚さが薄いと感光体ドラム29から剥離し難いが、用紙80が厚い場合より除電バイアスの値を大きくすることにより、剥離が困難な薄い用紙をより確実に剥離し易くすることができる。
また、用紙の厚さ(種類)ごとに、中央領域が転写ローラ24を通過するときの転写バイアスの値、又は、除電針29を通過するときの除電バイアスの値を変化させることも好ましい。この場合、用紙の厚さが厚いほど、転写バイアス及び除電バイアスの値を大きく設定する。また、用紙80の幅が大きいほど、中央領域が転写ローラを通過するときの転写バイアスの値、又は、除電針29を通過するときの除電バイアスの値を大きくすることも好ましい。また、両面印刷を行う場合、1面目の画像形成プロセスを行うと、定着ローラ26によって用紙80が乾き、2面目の画像形成プロセスを行う際に、用紙の抵抗値が上がるので、転写バイアス及び除電バイアスの値を1面目より大きくすることが好ましい。
また、上記実施形態では、先端領域84を余白領域、すなわち、用紙80の短辺に沿った帯状の領域としたが、先端領域84はこれに限られない。先端領域84は、先端側の余白領域の一部であってもよい。同様に、後端領域85は、後端側の余白領域の一部であってもよい。
また、上記実施形態では、先端領域84が除電針29を通過する間、除電バイアス設定値より大きい値の除電バイアスを除電針29に印加したが、これに限られない。先端領域84のうち一部の領域が除電針29を通過している間に、除電バイアス設定値より大きい値の除電バイアスを除電針29に印加してもよい。後端領域85についても同様である。
また、上記実施形態では、環境条件を測定するのに、温度センサ61及び湿度センサ62を備えることとしたが、転写ローラ24の抵抗値を測定することにより、環境条件を測定してもよい。この場合、環境条件に応じて抵抗が変化するイオン電導を利用した転写ローラを用い、転写バイアス印加回路52が印加する転写バイアスの値に対する転写ローラの抵抗値を測定するための回路を設ける。
1 画像形成装置
20 感光体ドラム
21 帯電器
22 露光ヘッド
23 現像器
24 転写ローラ
25 クリーニングブレード
26 定着ローラ
29 除電針
52 転写バイアス印加回路
53 除電バイアス印加回路
56 メインモータ
57 サブモータ
61 温度センサ
62 湿度センサ
70 プリンタコントローラ
80 用紙
83 中央領域
84 先端領域
85 後端領域

Claims (8)

  1. 電子写真方式を用いて画像を用紙に形成する画像形成装置において、
    トナー像が形成される外周面を有する感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムと当接して設けられ、前記感光体ドラムの外周面に形成された前記トナー像を用紙に転写する転写手段と、
    前記転写手段に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    前記トナー像が転写された用紙を除電する除電部材と、
    前記除電部材に前記転写バイアスと逆極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段と、
    温度又は湿度を含む環境条件を検知する検知手段と、
    前記転写バイアス印加手段及び前記除電バイアス印加手段を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    用紙搬送方向における前記用紙の中央領域が前記転写手段を通過する間、前記検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された転写バイアスが前記転写手段へ印加され、前記用紙における前記中央領域より先端側の少なくとも一部を含む先端領域が前記転写手段を通過する間、前記環境条件に基づいて設定された前記転写バイアスより小さい転写バイアスが前記転写手段へ印加されるように、前記転写バイアス印加手段を制御し、
    前記先端領域が前記除電部材を通過する間、前記中央領域が前記除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが前記除電部材へ印加されるように、前記除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記コントローラは、
    前記用紙における前記中央領域より後端側の少なくとも一部を含む後端領域が前記転写手段を通過する間、前記環境条件に基づいて設定された前記転写バイアスより小さい転写バイアスが前記転写手段へ印加されるように、前記転写バイアス印加手段を制御し、
    前記後端領域が前記除電部材を通過する間、前記中央領域が前記除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが前記除電部材へ印加されるように、前記除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記コントローラは、前記中央領域が前記除電部材を通過する間、前記検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された除電バイアスが前記除電部材に印加されるように、前記除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記コントローラは、前記先端領域又は前記後端領域が前記除電部材を通過する間、前記環境条件に関わらず固定値に設定された除電バイアスが前記除電部材に印加されるように、前記除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記先端領域は、用紙の先端側においてトナー像を転写しない領域として設定された余白領域に含まれる領域であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記後端領域は、用紙の後端側においてトナー像を転写しない領域として設定された余白領域に含まれる領域であることを特徴とする請求項2又は4に記載の画像形成装置。
  7. 前記コントローラは、厚さが比較的薄い用紙に画像を形成する薄紙モードに設定されている場合において前記先端領域又は前記後端領域が前記除電部材を通過する間に前記除電部材に印加される除電バイアスが、厚さが比較的厚い用紙に画像を形成する厚紙モードに設定されている場合において前記先端領域又は前記後端領域が前記除電部材を通過する間に前記除電部材に印加される除電バイアスより大きくなるように、前記除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 電子写真方式を用いて画像を用紙に形成する画像形成装置において、
    トナー像が形成される外周面を有する感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムと当接して設けられ、前記感光体ドラムの外周面に形成された前記トナー像を用紙に転写する転写手段と、
    前記転写手段に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    前記トナー像が転写された用紙を除電する除電部材と、
    前記除電部材に前記転写バイアスと逆極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段と、
    温度又は湿度を含む環境条件を検知する検知手段と、
    前記転写バイアス印加手段及び前記除電バイアス印加手段を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    用紙搬送方向における前記用紙の中央領域が前記転写手段を通過する間、前記検知手段によって検知された環境条件に基づいて設定された転写バイアスが前記転写手段へ印加され、前記用紙における前記中央領域より後端側の少なくとも一部を含む後端領域が前記転写手段を通過する間、前記環境条件に基づいて設定された前記転写バイアスより小さい転写バイアスが前記転写手段へ印加されるように、前記転写バイアス印加手段を制御し、
    前記後端領域が前記除電部材を通過する間、前記中央領域が前記除電部材を通過する間に印加される除電バイアスより大きい除電バイアスが前記除電部材へ印加されるように、前記除電バイアス印加手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
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