JP2010210523A - 円筒状物体の表面欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】円筒状物体を回転させること無く、表面欠陥の大きさや形状を大きく変化させずに撮像することが可能で、且つ広い角度で円筒表面を検査することができる円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】円筒状物体10の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラ11と、円筒状物体とカメラを結ぶ直線13上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラー12と、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明20とを有し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光が共に円筒状物体の表面に照射されることを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査装置によって実現される。
【選択図】図1
【解決手段】円筒状物体10の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラ11と、円筒状物体とカメラを結ぶ直線13上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラー12と、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明20とを有し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光が共に円筒状物体の表面に照射されることを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査装置によって実現される。
【選択図】図1
Description
本発明は、丸棒やチューブなどの円筒状物体の円周表面におけるキズや汚れ等の欠陥を、物体を回転させること無く広角度で検査できる表面欠陥検査装置、或いは表面欠陥検査方法に関する。
物体の表面欠陥を検査する場合、照明によって検査表面を照射した上でカメラなどの撮像手段を用いて撮像し、画像処理を施すことで欠陥検出をおこなうのが一般的である。照明には同軸落射照明やリング照明などを使用するのが一般的であるが、何れも平面観察に適し、円筒形を成す表面の観察では狭角度で極限られた一部分しか観察できず広い角度で円筒表面の欠陥等を検査することができない。
そこで、円筒状物体をその軸心を中心として回転させながら撮像することによって表面の広範囲を検査する方法があるが、検査に要する時間が長くなるという問題がある上、押出し機などで連続的に押出される丸棒やチューブなどのオンライン検査では物体を回転させること自体が不可能であり同方法を適用することができない。
物体を回転させずに広い角度で円筒表面を検査する方法としては、円錐台ミラーと環状照明手段を用いて円筒状物体の表面全周をドーナツ形状に展開してカメラに撮像させる欠陥検査装置が考案されている(特許文献1)。この欠陥検査装置では1台のカメラで円筒状物体の表面全周を観察することができ安価な装置構成が可能だが、表面全周をドーナツ形状に展開するため、撮像した画像上での欠陥の大きさや形状が実際のものと大きく異なり、欠陥の大きさや形状による層別分類ができないという問題がある。
また、同軸落射照明と真横からの平行光照明を併用することで円筒状物体の広い角度を検査可能とする欠陥検査装置が考案されている(特許文献2)。この欠陥検査装置では円筒状物体の軸方向に対して垂直な方向から直接被写体を視認するため、撮像した画像上の欠陥の大きさや形状が実際にものにほぼ等しくなる。しかしながら円筒状物体へ入射する光の向きが垂直および水平の2方向しか無いため、粗さが小さく鏡面に近い表面を持つ円筒状物体を検査する場合には物体表面での光の乱反射が少なくカメラ方向に正反射する光のみが撮像されるため狭角度で極限られた一部分しか検査できない。
更に、半円筒形状を成す照明にすだれ状の明暗を施すことにより視野角約90°を確保する照明方法が考案されている(特許文献3)。この方法では半円筒の照明から光が被写体の中心に向かって入射するため、広い角度からの正反射光がカメラに集まり広角度で円筒表面を視認できる。しかしながら、照明に施されたすだれ状の明暗により被写体の表面上に被写体軸に平行な明暗の縞模様が撮像され、欠陥部位が暗い縞の中に隠れた場合には視認できず検出できないという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、円筒状物体を回転させること無く、表面欠陥の大きさや形状を大きく変化させずに撮像することが可能で、且つ広い角度で円筒表面を検査することができる円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討した結果、円筒状物体の表面欠陥検査装置において、円筒状物体の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラと、円筒状物体とカメラを結ぶ直線上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明とを有し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光が共に円筒状物体の表面に照射されることを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供した。これによれば、円筒状物体の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラにより直接被写体を視認するため、撮像した画像上の欠陥の大きさや形状が実際のものにほぼ等しくなる。
また、円筒状物体とカメラを結ぶ直線上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明によって、発光面より拡散発光した光が直接円筒表面に入射するだけでなくハーフミラー面で正反射した光も円筒表面に入射するため、広い角度からの正反射光がカメラに集まり広角度で円筒表面を視認できる。
また、円筒状物体が前記ハーフミラーと前記平面状拡散照明が成す略逆V字形状のV字開口内部に入り込むように配置されていることを特徴とする前記円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供した。
更には、前記平面状拡散照明が、平面状に多数配置した高輝度発光ダイオードを用いたもの、或いは光源にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ストロボランプの何れかを用い、光源からの光を平面状拡散板を用いて平面全体からの拡散光に変換したものとした前記円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供した。
また、円筒状物体の表面欠陥を検査する工程において、円筒状物体の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラと、円筒状物体とカメラを結ぶ直線上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明とを配置し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光を共に円筒状物体の表面に照射することを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査方法を提供した。
本発明によれば、円筒状物体を回転させること無く、表面欠陥の大きさや形状を大きく変化させずに撮像することが可能で、且つ広い角度で円筒表面を検査することができる円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供できる。
本発明は、円筒状物体の表面欠陥を検査する工程において、円筒状物体の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラと、円筒状物体とカメラを結ぶ直線上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明とを有し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光が共に円筒状物体の表面に照射されることを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査装置、或いはこの様な表面欠陥検査方法に関するものである。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の円筒状物体の表面欠陥検査装置について説明する。図1は本発明の円筒状物体の表面欠陥検査装置の機構を示す図である。
本発明では、被写体である円筒状物体10の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラ11により撮像し欠陥検査をおこなう。円筒状物体10とカメラ11の間にはハーフミラー12が存在するが、一般にハーフミラー12は光を半分反射し半分透過させる性質を持つため、ハーフミーラー12を透過して円筒状物体10を直接撮像することができる。曲面ミラーなどの反射光を利用して広角度を視認する場合に比べ、撮像した画像上の欠陥の大きさや形状が実際のものにほぼ等しくなるため、欠陥の大きさや形状による層別が可能となる。
更に、円筒状物体10とカメラ11を結ぶ直線13上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜させ、なお且つその傾斜面が円筒状物体10の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラー12と、前記ハーフミラー12と略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体10の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明20を配置している。これによれば、照明20の発光面全体から様々な方向に拡散して発光するため、直接円筒状物体10に照射される光路30だけでなく、ハーフミラー12上で反射して円筒状物体10に照射される光路31も描くことになり、円筒状物体10の表面上へ、広い角度から光を照射することが可能となる。
また、図2に示すように、円筒状物体10がハーフミラー12と平面状拡散照明20が成す略逆V字形状のV字開口内部に入り込むように配置することが好ましい。これによれば、円筒状物体10の表面上への入射光の角度をより広げることが可能となる。
以下、図3に従って本原理について説明する。図3(a)は本発明の表面欠陥検査装置の円筒状物体近傍の機器配置図、図3(b)は円筒状物体での光路の拡大図である。
図3(b)に示すように、平面状拡散照明20の最下端から円筒状物体10へ直接照射され円筒状物体10の表面で反射しカメラに入射する光路32において、円筒状物体10の表面上の反射点と円筒状物体10の軸芯を結ぶ直線と、円筒状物体10とカメラ11を結ぶ直線13とが成す角度をθ1とする。また、平面状拡散照明20の最下端からハーフミラー12で正反射した後に円筒状物体10へ照射され円筒状物体10の表面で反射しカメラに入射する光路33において、円筒状物体10の表面上の反射点と円筒状物体10の軸芯を結ぶ直線と、円筒状物体10とカメラ11を結ぶ直線13とが成す角度をθ2とする。このとき、θ1+θ2が実際にカメラで明視野観察が可能な視野角度となる。ここで、θ1とθ2は、それぞれ次式で求めることができる。
尚、式中の各記号の意味は以下の通りである。
Lm:ハーフミラー12の長さ
ηm:ハーフミラー12の傾斜角度
Ll:平面状拡散照明20の長さ
ηl:平面状拡散照明20の傾斜角度
Xw:ハーフミラー12下端から円筒状物体10の軸芯の水平方向オフセット量
Hw:ハーフミラー12下端から円筒状物体10の軸芯の垂直方向オフセット量
ハーフミラー12と平面状拡散照明20が成す略逆V字形状のV字開口内部に円筒状物体10が入り込むということはすなわちHwが大きくなることをあらわしている。式1、式2のHwを変数とみなしその他をすべて定数とみなすと、それぞれ次式のようになる。
Lm:ハーフミラー12の長さ
ηm:ハーフミラー12の傾斜角度
Ll:平面状拡散照明20の長さ
ηl:平面状拡散照明20の傾斜角度
Xw:ハーフミラー12下端から円筒状物体10の軸芯の水平方向オフセット量
Hw:ハーフミラー12下端から円筒状物体10の軸芯の垂直方向オフセット量
ハーフミラー12と平面状拡散照明20が成す略逆V字形状のV字開口内部に円筒状物体10が入り込むということはすなわちHwが大きくなることをあらわしている。式1、式2のHwを変数とみなしその他をすべて定数とみなすと、それぞれ次式のようになる。
ここで、A〜Fは定数とする。
ハーフミラー12の傾斜角度ηmは45°以下であるため、次の式5が成立する。
また、ハーフミラー12の傾斜角度がηmが45°以下であること、およびθ1の取り得る値の範囲が、0°<θ1<90°であることを鑑みると、式3の逆正接関数内部の分数の値に関して、式1より、
が成り立つ。すなわち式3の逆正接関数内部の分数は常に分母より分子の値が小さいということが言える。
ここで、Hwがαだけ大きくなったとき、前記分数の分子はα・cosηmだけ小さくなり、前記分数の分母はα・sinηmだけ小さくなる。式5より、
が成り立つため、分母の減少分より分子の減少分が大きいということが言える。これらの事実を合わせて考察すると、Hwがαだけ大きくなったとき前記分数の値は小さくなる。これより、Hwが大きくなると、θ1は大きくなることが言える。
同様に、式4の逆正接関数内部の分数に関して考察することにより、Hwが大きくなると、θ2も大きくなることが言える。
以上より、Hwが大きくなる、すなわちハーフミラー12と平面状拡散照明20が成す略逆V字形状のV字開口内部に円筒状物体10が入り込んでいくと、視野角度θ1+θ2が大きくなることが言える。
図4(a)、(b)に、本発明で用いる平面状拡散照明の例を示す。図4(a)は、高輝度発光ダイオード光源21を平面状に多数配置した照明である。これによれば、個々の発光ダイオード光源21から発する光34は光源中心から周囲の全方向に向かって発せられる光となる。これらの発光ダイオードを平面状に多数配置することで、平面全体から様々な方向に拡散して発光せしめることが可能となる。
図4(b)は、ランプ光源22を用い、光源22からの光を光拡散板23を用いて平面全体からの発光に変換させている照明である。ランプ光源22には、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ストロボランプなどが使用可能である。これによれば、ランプ光源22から発する光35は光源中心から周囲の全方向に向かって発せられる光となる。ランプ光源から発する光35を光拡散板23を透過させることにより、様々な方向に発せられる光36に分散させることができ、光拡散板23の平面全体を拡散して発光せしめることが可能となる。
本発明によれば、円筒状物体を回転させること無く、表面欠陥の大きさや形状を大きく変化させずに撮像することが可能で、且つ広い角度で円筒表面を検査することができる円筒状物体の表面欠陥検査装置を提供できる。
尚、ここまで円筒状物体に対して1組の表面欠陥検査装置を配置する例を示したが、2組、或いは3組以上の表面欠陥検査装置を異なる面内、或いは同一面内(この場合、合成タイミングを調整することなしに、円筒状物体の軸方向における同一円周を観察することが可能である。)に配置し(即ち、2組、或いは3組以上の表面欠陥検査装置を配置したシステム)、検査を行うことも可能である。これにより、更に広い角度、更には全周にわたって円筒状物体を検査することが可能となる。特に、円筒状物体の全周にわたって検査を行う場合は、4組以上の表面欠陥検査装置を配置したシステムを構成する必要がある。但し、円筒状物体と表面欠陥検査装置の配置の関係から各装置を同一面内に配置できない場合など、各装置を円筒状物体の軸方向の異なる面内に配置する場合などには、円筒状物体が軸方向に進む間に捩れる可能性があり、確実に全周を検査する為に、特に5組以上の表面欠陥検査装置を配置したシステムを構成することが好ましい。
以下、実施例、及び比較例に基づいて本発明による円筒状物体の表面欠陥検査装置について、更に具体的に説明する。
(実施例1)
図5(a)、(b)、(c)に実施した本発明の円筒状物体の表面欠陥検査装置を示す。図5(a)は装置全体の機構図、図5(b)は円筒状物体での光路の拡大図、図5(c)は実際にカメラで撮像される円筒状物体表面の画像の模式図である。
図5(a)、(b)、(c)に実施した本発明の円筒状物体の表面欠陥検査装置を示す。図5(a)は装置全体の機構図、図5(b)は円筒状物体での光路の拡大図、図5(c)は実際にカメラで撮像される円筒状物体表面の画像の模式図である。
被検査体である円筒状物体10は、外径がφ2mmの樹脂製円筒棒とした。
円筒状物体10とカメラ11を結ぶ直線13上に前記直線に対して45°の角度で傾斜させたハーフミラー12を配置した。ハーフミラー12の長さは60√2mmとした。
ハーフミラー12に近接して角度45°の略逆V字形状を成すように平面状拡散照明を配置した。前記照明はストロボランプ光源22と光拡散板23から成り、照明の長さは60mmとした。
ハーフミラー12下端から円筒状物体10の軸芯のオフセット量は、それぞれ水平方向は30mm、垂直方向は上方に10mmとした。
以上の条件で円筒状物体10の表面欠陥検査をおこなった結果、図5(b)に示すように、円筒状物体10の表面で明るく視認できる視野角度は約69°となった。また、図5(c)に示すように、カメラ11で明るく視認できる範囲40は幅広の帯状となり、広角度で円筒表面を検査することができた。
(比較例1)
図6(a)、(b)、(c)に比較例として実施した同軸落射照明を用いた円筒状物体の表面欠陥検査装置を示す。図6(a)は装置全体の機構図、図6(b)は円筒状物体での光路の拡大図、図6(c)は実際にカメラで撮像される円筒状物体表面の画像の模式図である。
図6(a)、(b)、(c)に比較例として実施した同軸落射照明を用いた円筒状物体の表面欠陥検査装置を示す。図6(a)は装置全体の機構図、図6(b)は円筒状物体での光路の拡大図、図6(c)は実際にカメラで撮像される円筒状物体表面の画像の模式図である。
被検査体である円筒状物体10は、外径がφ2mmの樹脂製円筒棒とした。
円筒状物体10とカメラ11を結ぶ直線13上には同軸落射ユニット24を配置した。同軸落射ユニット24は、45°の角度で傾斜させ配置したハーフミラー12と、ハーフミラー12から水平方向に配置した光ファイバー25から成る。ストロボ光源ユニット26から光ファイバー25を導光した光はハーフミラー12によって円筒状物体10へ向かって落射される。ハーフミラー12の長さは60√2mmとし、ハーフミラー12の中央から光ファイバーまでの距離は60mm、光ファイバーの径はφ10mmとした。
ハーフミラー12下端から円筒状物体10の軸芯のオフセット量は、それぞれ水平方向は30mm、垂直方向は下方に30mmとした。
以上の条件で円筒状物体10の表面欠陥検査をおこなった結果、図6(b)に示すように、円筒状物体10の表面で明るく視認できる視野角度は約5°となった。また、図6(c)に示すように、カメラ11で明るく視認できる範囲40は幅狭の帯状となり、狭い限られた角度でしか円筒表面を検査することができなかった。
(比較例2)
図7(a)、(b)、(c)に比較例として実施したリング照明を用いた円筒状物体の表面欠陥検査装置を示す。図7(a)は装置全体の機構図、図7(b)は円筒状物体での光路の拡大図、図7(c)は実際にカメラで撮像される円筒状物体表面の画像の模式図である。
図7(a)、(b)、(c)に比較例として実施したリング照明を用いた円筒状物体の表面欠陥検査装置を示す。図7(a)は装置全体の機構図、図7(b)は円筒状物体での光路の拡大図、図7(c)は実際にカメラで撮像される円筒状物体表面の画像の模式図である。
被検査体である円筒状物体10は、外径がφ2mmの樹脂製円筒棒とした。
円筒状物体10とカメラ11を結ぶ直線13上にはリング落射ユニット27を配置した。リング落射ユニット27は、45°の角度で傾斜しているリング状の光拡散板23と、水平方向に配置した光ファイバー25から成る。ストロボ光源ユニット26から光ファイバー25を導光した光はリング落射ユニット内を導光し光拡散板23によって円筒状物体10へ向かって落射される。光拡散板23の長さは20√2mmとし、光拡散板中央の径はφ60mmとした。
光拡散板23中央から円筒状物体10の軸芯の水平方向オフセット量は30mm、光拡散板23下端から円筒状物体10の軸芯の垂直方向オフセット量は下方に30mmとした。
以上の条件で円筒状物体10の表面欠陥検査をおこなった結果、図7(b)に示すように、円筒状物体10の表面で明るく視認できる視野は2箇所に分断され、それぞれ角度は約15°となった。また、図7(c)に示すように、カメラ11で明るく視認できる範囲40は2箇所の幅狭の帯形状となり、狭い限られた部分しか円筒表面を検査することができなかった。
10.円筒状物体(被検査物)
11.カメラ
12.ハーフミラー
13.被検査物とカメラを結ぶ直線
20.平面状拡散照明
21.高輝度発光ダイオード光源
22.ランプ光源
23.光拡散板
24.同軸落射ユニット
25.光ファイバー
26.ストロボ光源ユニット
27.リング落射ユニット
30.照明から直接被検査物に照射される光路
31.ハーフミラーで正反射し被検査物に照射される光路
32.照明の最下端から直接被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
33.照明の最下端からハーフミラーで反射した後に被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
34.発光ダイオードから発光する光
35.ランプ光源から発光する光
36.光拡散板から拡散して発光する光
37.照明の最上端からハーフミラーで反射した後に被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
38.照明の最上端から直接被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
40.円筒状物体表面での光の反射により明るく視認できる視野範囲
41.円筒状物体表面での光の反射が無く暗くて視認できない視野範囲
11.カメラ
12.ハーフミラー
13.被検査物とカメラを結ぶ直線
20.平面状拡散照明
21.高輝度発光ダイオード光源
22.ランプ光源
23.光拡散板
24.同軸落射ユニット
25.光ファイバー
26.ストロボ光源ユニット
27.リング落射ユニット
30.照明から直接被検査物に照射される光路
31.ハーフミラーで正反射し被検査物に照射される光路
32.照明の最下端から直接被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
33.照明の最下端からハーフミラーで反射した後に被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
34.発光ダイオードから発光する光
35.ランプ光源から発光する光
36.光拡散板から拡散して発光する光
37.照明の最上端からハーフミラーで反射した後に被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
38.照明の最上端から直接被検査物に照射され、被検査物表面で反射しカメラに入射する光路
40.円筒状物体表面での光の反射により明るく視認できる視野範囲
41.円筒状物体表面での光の反射が無く暗くて視認できない視野範囲
Claims (8)
- 円筒状物体の表面欠陥検査装置において、円筒状物体の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラと、円筒状物体とカメラを結ぶ直線上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明とを有し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光が共に円筒状物体の表面に照射されることを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査装置。
- 円筒状物体が、前記ハーフミラーと前記平面状拡散照明が成す略逆V字形状のV字開口内部に入り込むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の円筒状物体の表面欠陥検査装置。
- 前記平面状拡散照明が、平面状に多数配置した高輝度発光ダイオードを用いたことを特徴とする請求項1または2の何れか1項に記載の円筒状物体の表面欠陥検査装置。
- 前記平面状拡散照明が、光源にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ストロボランプの何れかを用い、光源からの光を平面状拡散板を用いて平面全体からの拡散光に変換することを特徴とする請求項1または2の何れか1項に記載の円筒状物体の表面欠陥検査装置。
- 円筒状物体の表面欠陥を検査する工程において、円筒状物体の軸方向に対して垂直な位置に配置したカメラと、円筒状物体とカメラを結ぶ直線上に前記直線に対して45°以下の角度で傾斜し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーと略逆V字形状を成し、なお且つその傾斜面が円筒状物体の軸方向に対して平行に配置された平面状の拡散照明とを配置し、照明からの直接光とハーフミラーからの反射光を共に円筒状物体の表面に照射することを特徴とする円筒状物体の表面欠陥検査方法。
- 円筒状物体が、前記ハーフミラーと前記平面状拡散照明が成す略逆V字形状のV字開口内部に入り込むように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の円筒状物体の表面欠陥検査方法。
- 前記平面状拡散照明が、平面状に多数配置した高輝度発光ダイオードを用いたことを特徴とする請求項5または6の何れか1項に記載の円筒状物体の表面欠陥検査方法。
- 前記平面状拡散照明が、光源にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ストロボランプの何れかを用い、光源からの光を平面状拡散板を用いて平面全体からの拡散光に変換することを特徴とする請求項5または6の何れか1項に記載の円筒状物体の表面欠陥検査方法。
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CN108548504A (zh) * | 2018-03-07 | 2018-09-18 | 中国核电工程有限公司 | 一种mox燃料芯块端面缺损面积的检测装置和检测方法 |
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2009
- 2009-03-11 JP JP2009058635A patent/JP2010210523A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108548504A (zh) * | 2018-03-07 | 2018-09-18 | 中国核电工程有限公司 | 一种mox燃料芯块端面缺损面积的检测装置和检测方法 |
CN108548504B (zh) * | 2018-03-07 | 2021-06-25 | 中国核电工程有限公司 | 一种mox燃料芯块端面缺损面积的检测装置和检测方法 |
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