JP2010208362A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】後進走行する際に内燃機関のモータリングをより適正に行なう。
【解決手段】アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときには、エンジンの運転制御を停止した状態で第2モータから要求トルクTr*に相当するトルクを出力して走行し(S150〜S170)、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のとき、即ち第2モータから定格トルクTm2minを出力したときでも要求トルクTr*を出力することができない状態になるときには、エンジンのモータリングを行なっても車両が後進方向へ登坂することができない状態や駆動軸としてのリングギヤ軸に要求トルクTr*を出力することができない状態ではエンジンのモータリングを行なわず第2モータにより走行し(S180〜S260)、こうした状態以外ではリングギヤ軸32aに要求トルクTr*が出力されるようエンジンのモータリングを行なう(S270,S280)。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、エンジンと、第1モータと、駆動輪に連結された駆動軸とエンジンと第1モータとがリングギヤとキャリアとサンギヤとに接続された遊星歯車機構と、駆動軸に接続された第2モータと、第1モータおよび第2モータと電気的に接続されたバッテリとを備え、後進走行する際にエンジンのモータリングを伴って走行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、後進走行する際に要求トルクが第2モータの定格最大トルクを超えたときにエンジンをモータリングすることにより、第2モータから出力可能なトルクより大きなトルクにより後進走行することができるものとしている。
特開2007−112291号公報
上述のハイブリッド車では、後進走行する際に要求トルクが第2モータの定格最大トルクを超えたときにエンジンをモータリングすると、駆動軸に出力されるトルクがスムーズに大きくならずに運転者や乗員に違和感を与える場合がある。また、第2モータからのトルクが制限されているときには、後進走行する際に要求トルクが第2モータの定格最大トルクを超えることを条件としてエンジンをモータリングしても要求トルクを出力することができない場合がある。さらに、後進方向への登坂路で勾配が大きいときには、エンジンをモータリングしても運転性を損なうだけで登坂することができない場合もある。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、後進走行する際に内燃機関のモータリングをより適正に行なうことを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記第1電動機の回転軸との3軸に共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車であって、
アクセル操作量に基づいて走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには前記内燃機関を停止した状態で前記設定された要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときには前記内燃機関のモータリングを伴って前記設定された要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには内燃機関を停止した状態でアクセル操作量に基づく走行に要求される要求駆動力に基づいて走行するよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量以上のときには内燃機関のモータリングを伴って要求駆動力に基づいて走行するよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを制御する。これにより、後進走行する際に内燃機関のモータリングをより適正に行なうことができる。この場合、所定操作量は、最大のアクセル操作量より若干小さい操作量であるものとすることもできる。こうすれば、アクセル操作量が最大のアクセル操作量のときに内燃機関のモータリングを行なうものに比して、駆動軸に出力される駆動力をスムーズに大きくすることができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときであっても前記第2電動機がトルクを出力しながら略回転停止して所定時間が経過するロック状態になることにより該第2電動機の駆動力が制限されているときには、前記内燃機関のモータリングを行なわずに制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、内燃機関のモータリングを行なっても要求駆動力を出力することができない状態で内燃機関のモータリングを行なうのが抑制されるから、内燃機関の不要なモータリングを抑制することができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときであっても前記設定された要求駆動力が路面勾配に基づいて得られる車両が後進方向へ登坂するのに必要な駆動力以下のときには、前記内燃機関のモータリングを行なわずに制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、内燃機関のモータリングを行なっても車両が後進方向へ登坂することができない状態で内燃機関のモータリングを行なうのが抑制されるから、内燃機関の不要なモータリングを抑制することができる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記第1電動機の回転軸との3軸に共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには前記内燃機関を停止した状態でアクセル操作量に基づく走行に要求される要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときには前記内燃機関のモータリングを伴って前記設定された要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには内燃機関を停止した状態でアクセル操作量に基づく走行に要求される要求駆動力に基づいて走行するよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量以上のときには内燃機関のモータリングを伴って要求駆動力に基づいて走行するよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを制御する。これにより、後進走行する際に内燃機関のモータリングをより適正に行なうことができる。この場合、所定操作量は、最大のアクセル操作量より若干小さい操作量であるものとすることもできる。こうすれば、アクセル操作量が最大のアクセル操作量以上のときに内燃機関のモータリングを行なうものに比して、駆動軸に出力される駆動力をスムーズに大きくすることができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される後進時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 仮開度閾値設定用マップの一例を示す説明図である。 モータMG2からの動力のみを用いて後進走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 エンジン22のモータリングを伴ってモータMG2からの動力を用いて後進走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,路面の勾配を検出する勾配センサ89からの勾配θなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、シフトレバー81のシフトポジションSPとしては、通常の前進走行用のドライブポジション(Dポジション)や後進走行用のリバースポジション(Rポジション)、駐車時に用いる駐車ポジション(Pポジション)、中立のニュートラルポジション(Nポジション)などがある。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に後進走行する際の動作について説明する。図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される後進時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、シフトポジションSPがリバースポジション(Rポジション)のときに所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
後進時駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,勾配センサ89からの勾配θ,モータMG2の回転数Nm2など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG2の回転数Nm2は、回転位置検出センサ44により検出されたモータMG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。なお、実施例では、車速Vや回転数Nm2は車両が後進するときに負の値となるものとし、勾配θは車両の後進方向へ登坂するときに正の値となるものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定し(ステップS110)、入力した勾配θに基づいて次式(1)により車両が後進方向へ登坂するのに必要なトルクとしての登坂要求トルクTraを設定する(ステップS120)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。また、式(1)では、車両の質量(例えば定員乗車時のものなど)Mと重力加速度gと勾配θの正弦値との積に対して車両に作用する力を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクに換算する換算係数kaを乗じることにより登坂要求トルクTra(実施例では正の値)を計算する。
Tra=M・g・sinθ・ka (1)
続いて、入力した車速Vに対して要求トルクTr*およびモータMG2の定格トルクTm2min(実施例では負の値)と減速ギヤ35のギヤ比Grとの積が等しくなるときのアクセル開度Accとしての仮開度閾値Atmpを設定すると共に(ステップS130)、設定した仮開度閾値Atmpから所定開度ΔAを減じたものを開度閾値Arefとして設定し(ステップS140)、入力したアクセル開度Accと設定した開度閾値Arefとを比較する(ステップS150)。仮開度閾値Atmpは、実施例では、車速Vと仮開度閾値Atmpとの関係を予め定めて仮開度閾値設定用マップとしてROM74に記憶しておき、車速Vが与えられると記憶したマップから対応する仮開度閾値Atmpを導出して設定するものとした。図4に仮開度閾値設定用マップの一例を示す。ここで、開度閾値Arefと所定開度ΔAとについて説明するために、モータMG2からの動力のみを用いて後進走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図5に示し、エンジン22のモータリングを伴ってモータMG2からの動力を用いて後進走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図6に示す。図5および図6中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。図6中、R軸上の2つの太線矢印は、燃料噴射を停止したエンジン22をモータリングするモータMG1からのトルクTm1によりリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。図5に示すように、モータMG2からの動力のみにより後進走行するときには、アクセルペダル83が大きく踏み込まれて要求トルクTr*がモータMG2の定格トルクTm2minとギヤ比Grとの積を超えて小さく(絶対値としては大きく)なると、駆動軸としてのリングギヤ軸32aには要求トルクTr*に不足するトルクしか出力できなくなる。このため、実施例では、アクセル開度Accに基づく要求トルクTr*が定格トルクTm2minとギヤ比Grとの積を超えるよりも前にエンジン22のモータリングを開始することによって、図6に示すように、モータMG2からの定格トルクTm2minとギヤ比Grとの積よりも絶対値として大きなトルクをリングギヤ軸32aに作用させるのである。したがって、開度閾値Arefは、運転者がアクセルペダル83を踏み込んでいく際にエンジン22のモータリングを開始しない場合に、モータMG2から定格トルクTm2minを出力してもリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力できない状態となるのを判定するためのものである。また、所定開度ΔAは、アクセル開度Accが仮開度閾値Atmpに至ってから、即ちモータMG2から出力可能な最小(絶対値としては最大)の定格トルクTm2minを出力する状態になってからエンジン22のモータリングを開始すると、リングギヤ軸32aに出力されるトルクが変動してショックが生じるなど、運転性が損なわれる(運転者や乗員に違和感を与える)場合があることを考慮して定めるものとした。即ち、所定開度ΔAは、モータMG2からのトルクの増加とエンジン22のモータリングによるトルクの出力とが同時に生じる時間を確保するために、運転性が損なわれるのを抑制できる程度にアクセル開度Accが仮開度閾値Atmpに至るよりも早いタイミングでエンジン22のモータリングを開始するためのものであり、実施例では、モータMG1の特性などに基づいて実験などにより予め定められた小さな値(例えば、3%や5%,10%など)を用いるものとした。
アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときには、エンジン22のモータリングを行なわないと判断し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS160)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS170)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS290)、後進時駆動制御ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。なお、エンジンECU24によるエンジン22の燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調整制御などの運転制御は、エンジン22のモータリングを行なわない限り停止されている。こうした制御により、アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときには、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して後進走行することができる。
アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときには、要求トルクTr*の絶対値が登坂要求トルクTraより大きいか否かを判定し(ステップS180)、要求トルクTr*の絶対値が登坂要求トルクTra以下のときには、エンジン22のモータリングを行なっても車両は後進方向へ登坂することができない可能性が高いと判断し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS190)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものとモータMG2の定格トルクTm2minとのうち大きい方(絶対値としては小さい方)を次式(2)によりモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS200)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS290)、後進時駆動制御ルーチンを終了する。こうした制御により、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときに、エンジン22のモータリングを行なっても車両が後進方向へ登坂することができない状態でエンジン22のモータリングを行なうのが抑制されるから、エンジン22の不要なモータリングを抑制することができる。
Tm2*=max(Tr*/Gr, Tm2min) (2)
アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときであって要求トルクTr*の絶対値が登坂要求トルクTraより大きいときには、モータMG2がロック状態となることによりトルク制限がなされるか否かを判断する(ステップS210〜S230)。具体的には、モータMG2から出力されているトルクを表すものとして前回このルーチンを実行したときに設定されたモータMG2のトルク指令Tm2*(前回Tm2*)の絶対値が所定トルクTm2ref以上であり(ステップS210)、且つモータMG2の回転数Nm2の絶対値がモータMG2の略回転停止した状態を示す所定回転数Nref未満の状態となってから(ステップS220)、所定時間trefが経過したときに(ステップS230)、モータMG2がロック状態になったと判断し、そして、モータMG2の定格トルクTm2minに値1未満の正の係数kmを乗じたものをモータMG2のトルク制限Tm2limとして設定する(ステップS240)。ここで、所定トルクTm2refと所定回転数Nrefと所定時間trefは、実施例では、いずれもモータMG2の三相コイルの一相に電流が集中してモータMG2やインバータ42が過熱する可能性が生じるのを判断するためのものとし、所定トルクTm2refとしては例えば車速Vが値0且つアクセル開度Accが10%や15%のときの要求トルクTr*に相当するトルクなどを用いたり、所定回転数Nrefとしては例えば100rpmや120rpmなどを用いたり、所定時間trefとしては例えば500msecや600msecなどを用いたりすることができる。また、係数kmは、実施例では、モータMG2の定格トルクTm2minのうちモータMG2から出力するのを許容するトルクの割合であり、モータMG2やインバータ42の過熱が抑制される程度に小さい値(例えば、値0.2や値0.3,値0.5など)を用いるものとした。
こうしてモータMG2のトルク制限Tm2limを設定すると、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS250)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものと設定したトルク制限Tm2limとのうち大きい方(絶対値としては小さい方)を次式(3)によりモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS260)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS290)、後進時駆動制御ルーチンを終了する。こうした制御により、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときに、モータMG2のロック状態によるトルク制限のためにエンジン22のモータリングを行なってもリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することができない状態でエンジン22のモータリングを行なうのが抑制されるから、エンジン22のモータリングに伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクにより運転性が損なわれるのを抑制することができると共にエンジン22の不要なモータリングを抑制することができる。
Tm2*=max(Tr*/Gr, Tm2lim) (3)
モータMG2がロック状態になっていないとき、即ち、前回Tm2*の絶対値が所定トルクTm2ref未満であるか(ステップS210)、回転数Nm2の絶対値が所定回転数Nref以上であるか(ステップS220)、前回Tm2*の絶対値が所定トルクTm2ref以上且つ回転数Nm2の絶対値が所定回転数Nref未満の状態であってもその状態になってから所定時間trefが経過していないときであるか(ステップS230)、のうちいずれかのときには、モータMG2のトルク制限Tm2limを設定する必要はなくエンジン22のモータリングを行なうと判断し、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものとモータMG2の定格トルクTm2minとのうち大きい方(絶対値としては小さい方)を前述の式(2)によりモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS270)、要求トルクTr*から設定したトルク指令Tm2*と減速ギヤ35のギヤ比Grとの積を減じたものに動力分配統合機構30のギヤ比ρと値−1とを乗じる次式(4)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定し(ステップS280)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS290)、後進時駆動制御ルーチンを終了する。式(4)は、モータMG2からトルク指令Tm2*に相当するトルクを出力したときに要求トルクTr*に対して不足するトルクをエンジン22をモータリングするモータMG1から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用させるための動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式であり、前述の図6の共線図から容易に導くことができる。なお、エンジンECU24は、エンジン22のモータリングを行なうときには、スロットル開度が所定開度(例えばアイドル運転時のスロットル開度など)となるようエンジン22の運転制御を行なうものとし、燃料噴射や点火は行なわない。こうした制御により、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときには、エンジン22のモータリングを行なっても車両が後進方向へ登坂することができない状態でエンジン22のモータリングを行なったり、エンジン22のモータリングを行なってもモータMG2のトルク制限によりリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することができない状態でエンジン22のモータリングを行なったりするのを抑制することによって、エンジン22の不要なモータリングを抑制することができると共に、モータMG2から定格トルクTm2minを出力したときでも要求トルクTr*を出力することができないときに要求トルクTr*が出力されるようエンジン22のモータリングを行なうものとなるから、後進走行する際にエンジン22のモータリングをより適正に行なうことができる。しかも、アクセル開度Accと比較する開度閾値Arefを、車速Vに対して要求トルクTr*およびモータMG2の定格トルクTm2minとギヤ比Grとの積が等しくなるときのアクセル開度Accとしての仮開度閾値Atmpよりも所定開度ΔAだけ小さいものとしたから、エンジン22のモータリングの開始に伴って運転性が損なわれるのを抑制することができる。もとより、アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときには、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して後進走行することができる。
Tm1*=-ρ・(Tr*-Tm2*・Gr) (4)
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときには、エンジン22の運転制御を停止した状態でモータMG2から要求トルクTr*に相当するトルクを出力して走行し、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときには、エンジン22のモータリングを行なっても車両が後進方向へ登坂することができない状態でエンジン22のモータリングを行なったり、エンジン22のモータリングを行なってもモータMG2のトルク制限によりリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することができない状態でエンジン22のモータリングを行なったりするのを抑制することによって、エンジン22の不要なモータリングを抑制することができると共に、モータMG2から定格トルクTm2minを出力したときでも要求トルクTr*を出力することができないときに要求トルクTr*が出力されるようエンジン22のモータリングを行なうから、後進走行する際にエンジン22のモータリングをより適正に行なうことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accが仮開度閾値Atmpより所定開度ΔAだけ小さい開度閾値Aref以上か否かに応じてエンジン22のモータリングを行なうものとしたが、開度閾値Arefに代えて、アクセル開度Accが所定値(例えば、80%や90%,100%など)としての開度閾値Aref2以上か否かに応じてエンジン22のモータリングを行なうものとしてもよい。この場合、アクセル開度Accが開度閾値Aref2以上か否かに代えて、アクセル開度Accが開度閾値Aref2以上且つモータMG2の回転数Nm2の絶対値が所定回転数Nref未満の状態になってから前述の所定時間trefより短い所定時間tref2が経過したか否かに応じてエンジン22のモータリングを行なうものとしてもよい。こうすれば、モータMG2がロック状態になる前に例えば平坦路上の段差を乗り越えやすくするなどとすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、要求トルクTr*の絶対値が登坂要求トルクTra以下のときにはエンジン22のモータリングを行なわないものとしたが、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときであれば、要求トルクTr*の絶対値が登坂要求トルクTra以下であるか否かに拘わらずにエンジン22のモータリングを行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2がロック状態となることによりモータMG2のトルク制限Tm2limが設定されるときにはエンジン22のモータリングを行なわないものとしたが、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときであれば、モータMG2がロック状態であるか否かに拘わらずにエンジン22のモータリングを行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上か否かに応じてエンジン22のモータリングを行なったり行なわなかったりするものとしたが、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上か否かに代えて、要求トルクTr*がモータMG2の定格トルクTm2minと減速ギヤ35のギヤ比Grとの積以下(絶対値としてはこの積以上)か否かに応じてエンジン22のモータリングを行なったり行なわなかったりするものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、勾配θに基づいて式(1)により登坂要求トルクTraを設定するものとしたが、勾配θに基づいて式(1)により得られる値と車輪の転がり抵抗に基づくトルク(例えば、車両質量Mと重力加速度gと転がり抵抗係数krとの積に対して前述の換算係数kaを乗じたものなど)との和のトルクを登坂要求トルクTraとして設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図7における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の列車などのハイブリッド車の形態としても構わない。また、こうしたハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「第1電動機」に相当し、動力分配統合機構30が「遊星歯車機構」に相当し、モータMG2が「第2電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する図2の後進時駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求駆動力設定手段」に相当し、アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときにはエンジン22の運転制御を停止した状態でモータMG2から要求トルクTr*に相当するトルクを出力して走行するようトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTr*に基づくトルク指令Tm2*を設定し、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときにはエンジン22の不要なモータリングを抑制するようにした上で要求トルクTr*と定格トルクTm2minとに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*とモータMG2のトルク指令Tm2*とを設定して設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する図2の後進時駆動制御ルーチンのステップS120〜S290の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジン22の運転制御を停止したりスロットル開度を調整したりするエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*でモータMG1,MG2が駆動されるようインバータ41,42を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「第1電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「遊星歯車機構」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものなど、駆動輪に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と第1電動機の回転軸との3軸に共線図上で駆動軸,出力軸,回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続されたものであれば如何なるものとしても構わない。「第2電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、第1電動機および第2電動機と電力のやりとりが可能であれば如何なるものとしても構わない。「要求駆動力設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定するものなど、アクセル操作量に基づいて走行に要求される要求駆動力を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、アクセル開度Accが開度閾値Aref未満のときにはエンジン22の運転制御を停止した状態でモータMG2から要求トルクTr*に相当するトルクを出力して走行するようトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTr*に基づくトルク指令Tm2*を設定し、アクセル開度Accが開度閾値Aref以上のときにはエンジン22の不要なモータリングを抑制するようにした上で要求トルクTr*と定格トルクTm2minとに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*とモータMG2のトルク指令Tm2*とを設定して設定したトルク指令Tm1*,Tm2*でモータMG1,MG2が駆動されるようインバータ41,42を制御したりエンジン22の運転制御を停止したりスロットル開度を調整したりしたりするものに限定されるものではなく、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには内燃機関を停止した状態で設定された要求駆動力に基づいて走行するよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量以上のときには内燃機関のモータリングを伴って設定された要求駆動力に基づいて走行するよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車の製造産業などに利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 勾配センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (4)

  1. 内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記第1電動機の回転軸との3軸に共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車であって、
    アクセル操作量に基づいて走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには前記内燃機関を停止した状態で前記設定された要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときには前記内燃機関のモータリングを伴って前記設定された要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド車であって、
    前記制御手段は、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときであっても前記第2電動機がトルクを出力しながら略回転停止して所定時間が経過するロック状態になることにより該第2電動機の駆動力が制限されているときには、前記内燃機関のモータリングを行なわずに制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド車であって、
    前記制御手段は、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときであっても前記設定された要求駆動力が路面勾配に基づいて得られる車両が後進方向へ登坂するのに必要な駆動力以下のときには、前記内燃機関のモータリングを行なわずに制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  4. 内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記第1電動機の回転軸との3軸に共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が所定操作量未満のときには前記内燃機関を停止した状態でアクセル操作量に基づく走行に要求される要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御し、シフトポジションが後進走行用のポジションでアクセル操作量が前記所定操作量以上のときには前記内燃機関のモータリングを伴って前記設定された要求駆動力に基づいて走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する、
    ハイブリッド車の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015116922A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車
JP2016222092A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

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