JP2010207011A - モータ制御装置とモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 移動時間tbと指令次数に関する変数kとaを移動距離に依存する変数とした速度時間関数に基づいて指令払い出し周期毎の指令を演算する指令演算部と,sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする2次の伝達関数GF(s)の特性を有するフィルタ演算をする指令フィルタ演算部と,移動時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて指令フィルタの変数であるωsを演算で求めるフィルタ定数演算部を備える。
【選択図】図1
Description
また,S字指令の加減速時間に応じてプレフィルタのノミナル振動周波数を設定することにより振動を抑制しているものもある(例えば、非特許文献1参照)。
v(t)=a・tk・(tb-t)k (1)
θL /θM * =ωa 2/(s2+ωa 2)*KPP(sKsp+KSI)/(s3JMn+s2Ksp+s(KSI+KPPKsp)+KPPKsI)
=ωa 2/(s2+ωa 2)*Gp(s) ・・・(2)
ここでGp(s)は上手く設計すれば共振振動とは関係しないため,結果として負荷に発生する振動は,制御対象の固有振動角周波数ωaによる共振振動となり,これを抑制すれば負荷は振動しないことになる。
θM ** =(ωan 2/ωa 2)・(s2+ωa 2)/(s2+ωan 2)θM * (3)
請求項1に記載の発明は、指令演算部はaを移動距離に依存する変数とした速度時間関数v(t)=a・tk・(tb−t)kに基づいて指令払い出し周期毎の指令を演算するようになっており、指令フィルタ演算部は,sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)で表される特性を有するフィルタになっており,移動時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて指令フィルタの変数であるωsを演算で求めるものである。
また、請求項2に記載の発明は、指令演算部はadを速度に依存する変数とした加速度時間関数
加速期間 0≦t≦ta α(t)=ad・tk・(ta-t)
一定速期間 ta≦t≦ta+tc α(t)=0
減速機間 ta+tc≦t≦2ta+tc α(t)=-ad・(t-ta-tc)k・(2ta+tc-t)k
に基づいて指令払い出し周期毎の指令を演算するようになっており、指令フィルタ演算部は,sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)で表される特性を有するフィルタになっており,フィルタ定数演算部では,加減速時間taと指令次数に関する変数kに基づいて前記指令フィルタの変数であるωsを演算で求めるようにするものである。
また、請求項4に記載の発明は、制御部と前記制御対象を合わせた全システムを近似する方法は,前記全システムの最も遅い振動根の周波数と減衰率を2次遅れ系の固有振動角周波数と減衰係数として近似するものである。
また、請求項5に記載の発明は、制御部と前記制御対象を合わせた全システムを近似する方法は,前記制御部の入力から制御対象の出力までの周波数特性を測定し,測定した周波数応答波形と2次遅れ系の周波数応答波形が一致するように近似することを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、フィルタ定数演算部では,前記速度時間関数v(t)を積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻tbで速度と加速度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したtbとkとωsの関係からωsを算出することを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、フィルタ定数演算部では,前記加速度時間関数α(t)を2階積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻tbで速度と加速度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したtaとkとωsの関係からωsを算出することを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、フィルタ定数演算部では,予め,各kの値に対して制御対象の振動が最も小さくなるような,前記tbとωsの関係をシミュレーションまたは実験により測定しておき,測定結果に基づきωsを設定することを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、フィルタ定数演算部では,予め,各kの値に対して制御対象の振動が最も小さくなるような,前記taとωsの関係をシミュレーションまたは実験により測定しておき,測定結果に基づきωsを設定することを特徴とするものである。
v(t)=a・tk・(tb-t)k
と、sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする伝達関数GF(s)を乗じた特性を持つ時間の関数ref(t)に基づいて指令払い出し周期ごとの指令を演算する指令演算部と,移動時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて前記伝達関数GF(s)の変数であるωsを演算で求める指令定数演算部からなることを特徴とするものである。
ここで、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。
ここでα(t)は、
0≦t≦ta1 α(t)=a1・tk・(ta1-t)
ta1≦t≦ta1+tc α(t)=0
ta1+tc≦t≦ta1+tc+ta2 α(t)=-a2・(t-ta1-tc)k・(ta1+tc+ta2-t)k
であり、GF(s)は
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。
また、請求項14に記載の発明は、請求項12にて、前記加速度時間関数α(t)を2階時間積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻ta1あるいはta2で加速度と躍度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したta1あるいはta2とkとωsの関係からωsを算出することを特徴とするものである。
ここでv(t)は、
v(t)=a・tk・(tb-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。
ここでα(t)は、
0≦t≦ta1 α(t)=a1・tk・(ta1-t)
ta1≦t≦ta1+tc α(t)=0
ta1+tc≦t≦ta1+tc+ta2 α(t)=-a2・(t-ta1-tc)k・(ta1+tc+ta2-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。
また、請求項18に記載の発明は、請求項16にて、前記加速度時間関数α(t)を2階時間積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻ta1あるいはta2で加速度と躍度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したta1あるいはta2とkとωsの関係からωsを算出することを特徴とするものである。
また,指令フィルタの分子に減衰の項があるため,もともと制御対象の共振に減衰がある場合や,制御系の設計により制御対象の極が移動して減衰を持つようになった場合も,完全に振動を抑制することが可能になる。
また,全システムを2次遅れ系で近似したときの固有振動角周波数ωcと減衰係数ζを設定するため,制御系により極が移動して極の周波数が変化した場合も完全に振動を抑制することができる。
また,制御系の設計はどのようなものでもよく,従来のように必ず電動機外乱オブザーバを用いる必要もなくなる。
また,S字指令ではなく,指令次数に関する変数kを調整することで振動を抑制できる時間関数を指令として用いることで,負荷の振動を抑制するだけでなく,モータも滑らかに動作させることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、全システムを2次遅れ系で近似したときの固有振動角周波数ωcと減衰係数ζを設定するため,制御系により極が移動して極の周波数が変化した場合や減衰を持つようになった場合も,完全に振動を抑制することができる。また,制御系の設計はどのようなものでもよく,従来のように必ず電動機外乱オブザーバを用いる必要もなくなる。
また、請求項4に記載の発明によると、数式で解析的に最も遅い振動根を算出し,そのまま指令フィルタの変数であるωcとζを決定できるため,制御対象が既知の場合に,簡単に変数を設定できる。
また、請求項6に記載の発明によると、シミュレーションおよび実機にて波形を見ながら調整しながら指令フィルタの変数を設定できるため,制御の知識がない場合や,周波数特性が取れない場合も制御対象の振動を抑制することができる。
また、請求項7,8に記載の発明によると、境界条件を元に解析的に移動時間tbあるいは加減速時間taとωsの関係を求めることができるため,変数kと移動時間tbあるいは加減速時間taが与えられた時,数式で正確にωsを算出することができるようになり,指令フィルタの分母の変数は自動的に設定することができる。
また、請求項9,10に記載の発明によると、移動時間tbあるいは加減速時間taとωsの関係をシミュレーションおよび実機で波形を見ながら調整できるため,制御の知識がない場合も,移動時間tbあるいは加減速時間taとωsの関係を予め求めることができ,指令フィルタの分母の変数は自動的に設定することができる。
また、請求項12および請求項16に記載の発明によると、加速、一定速、減速といった区間に場合分けされる、いわゆる台形速度指令のように一定の速度で動作する動きも実現でき、請求項1の効果と同等の効果が得られる。
また、請求項13、14および請求項17、18に記載の発明によると、パラメータkを決定すれば、振動抑制できるωsを自動的に演算で求めることができるため、実際に設定あるいは調整するパラメータは、2次遅れ系で近似した際の分母の伝達関数の変数である振動周波数ωcと減衰係数ζの2つのみで良くなり簡単に位置指令を作成することができる。
v(t)=a・tk・(tb-t)k (4)
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2) (5)
図2に3の指令フィルタ演算部の入出力の関係を示す。モータ制御装置はデジタル処理されるため,指令フィルタ演算部3では通常,このフィルタを離散化した演算を行う。離散化の方法はどのようにしてもよいが,通常,後退差分や前進差分あるいは双一次変換を用いると簡単である。また,演算量が許す場合には,厳密に0次ホールドを考慮したZ変換により離散化しても良い。
ωs=1.4303*2・π/tb (6)
今指令を入力するシステムの伝達関数をG(s)として式(7)のように,固有振動角周波数ωs,減衰=0の2次遅れ系を考える。
G(s)=ωs2/(s2+ωs2) (7)
vy(2)(t)+ωs2・vy(t)=ωs2・v(t) (8)
vy(t)={12ωs-6t2・ωs3+6t・tb・ωs3-12ωs・cos(t・ωs)
-6tb・ωs2・sin(t・ωs)}/(6・ωs5) (9)
αy(t)={-12t・ωs3+6tb・ωs3-6tb・ωs3・cos(t・ωs)
+12ωs2・sin(t・ωs)}/(6・ωs5) (10)
cos(tb・ωs)={4-(tb・ωs)2}/{4+(tb・ωs)2}
sin(tb・ωs)=4(tb・ωs)/{4+(tb・ωs)2}
(11)
ωs=1.8354・2π/tb (12)
ωs=2.2255・2π/tb (13)
加速期間 0≦t≦ta α(t)=ad・tk・(ta-t)
一定速期間 ta≦t≦ta+tc α(t)=0
減速機間 ta+tc≦t≦2ta+tc α(t)=-ad・(t-ta-tc)k・(2ta+tc-t)k
(14)
指令条件設定部ではさらに,後述する伝達特性GFのパラメータであるωcとζを設定する。ωcとζは制御系と制御対象を合わせた全システムを2次遅れ系で近似した際の固有振動角周波数と減衰係数に設定する。2は指令演算部であり指令払い出しサンプリングごとの指令refを算出し出力する。6は指令定数演算部であり,移動速時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて指令フィルタの変数であるωsを演算で求める。5は制御演算部であり,指令refおよび制御対象100に付加された検出器200で検出されたモータ位置xfbを入力し,位置・速度制御を行いトルク指令trefを出力する。
以下,実際に指令演算部で作成する指令に関して詳細を説明する。
ここでは,次数を決定するハ゜ラメーラkは1として説明するが,kが変わった場合も同様の方法で指令を作成することが可能である。
v(t)=a・t・(tb−t) (15)
ここで、aは移動距離distから自動的に計算される。
a = dist*6/tb^3。
ここで式(15)をラプラス変換し、式(16)を導出する。
V(s)=a・((tb/s2)-(2/s2)) (16)
一方、伝達特性GF(s)は式(17)にように表される。
GF(s)=(ωs 2/ωc 2)(s2+2ζωc+ωc 2)/(s2+ωs 2) (17)
式(16)と式(17)を乗算し、さらに、速度を位置にするため積分を乗じ式(18)を得る。
ここで,式(16)に示す速度時間関数v(t)を用いて,k=1としたときに移動時間tbを用いてωsは式(20)のように計算される。
ωs=1.4303*2・π/tb (20)
今指令を入力するシステムの伝達関数をG(s)として式(21)のように,固有振動角周波数ωs,減衰=0の2次遅れ系を考える。
G(s)=ωs2/(s2+ωs2) (21)
このようなシステムへ速度指令として式(16)に示す速度時間関数v(t)を入力した際の出力である速度vy(t)は、式(22)に示す微分方程式を解くことで求めることができる。
vy(2)(t)+ωs2・vy(t)=ωs2・v(t) (22)
vy(t)={12ωs-6t2・ωs3+6t・tb・ωs3-12ωs・cos(t・ωs)-6tb・ωs2・sin(t・ωs)}/(6・ωs5) (23)
αy(t)={-12t・ωs3+6tb・ωs3-6tb・ωs3・cos(t・ωs)+12ωs2・sin(t・ωs)}/(6・ωs5)
(24)
ここで式(23)および式(24)に対して時刻t=0および時刻t=tbの時に,速度vyおよび加速度αyが0になるという境界条件を適用すると,式(25)の関係が得られる。
cos(tb・ωs)={4-(tb・ωs)2}/{4+(tb・ωs)2}
sin(tb・ωs)=4(tb・ωs)/{4+(tb・ωs)2}
(25)
同様に,k=2,3の時は式(26),式(27)のような結果になる。
ωs=1.8354・2π/tb (26)
ωs=2.2255・2π/tb (27)
k=1のとき加速度関数α(t)は式(28)で表される。
α(t)=a・t・(ta-t) (28)
ここで、aは移動速度Vから自動的に計算される。
a = V*6/tb^3
式(16)をラプラス変換し、式(29)を導出する。
α(s)=a・(ta/s2-2/s3) (29)
一方、伝達特性GF(s)は式(30)にように表される。
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2) (30)
式(29)と式(30)を乗算し、さらに、加速度を位置にするため2階積分を乗じ式(31)を得る。
ただし,この場合の境界条件としては,t=0およびt=taの時点で加速度と躍度がともに0となる条件を用いる。
k=1のときの結果を式(33)に示す。
ωs=1.4303*2・π/ta (33)
このように、指令として加速,一定速,減速区間を場合わけした式(32)の指令を用いることで,速度の最大値に制限がある場合や動作速度を指定されている場合も問題なく本発明を使用でき,実施例1の効果と同様の効果が得られる。
加速時は式(32)と式(33)のtaをta1としてref1(t)とし,減速時は式(32)と式(33)のtaをta2としてref2(t)とする。
これらを用い場合わけした式を式(34)に示す。
加速 0≦t≦ta1 ref1(t)
定速 ta1≦t≦ta1+tc V(ta1・ωc+4・ζ)/2ωc+V(t-ta1)
減速 ta1+tc≦t≦ta1+tc+ta2 V(ta1・ωc+4・ζ)/2ωc+V・tc+V(t-ta1-tc)
-ref2(t-ta1-tc)
(34)
2 指令演算部
3 指令フィルタ演算部
4 フィルタ定数演算部
5 制御演算部
6 指令定数演算部
100 制御対象
200 検出器
31 位置制御比例制御部
32 速度制御比例制御部
33 速度制御積分制御部
34 慣性モーメントノミナル値乗算部
35 微分演算部
61 位置指令振幅設定部
62 S字位置指令発生部
63 プレフィルタ
65 速度・位置制御部
66 モータから負荷の伝達関数
Claims (18)
- 指令条件設定部と、指令演算部と、指令フィルタ演算部と,指令フィルタ演算部の一部の定数を指令条件設定部で設定された条件から算出するフィルタ定数演算部とを備え,前記指令フィルタの出力と制御対象に付加された検出器で検出される信号をもとに制御演算を行うモータ制御装置において、
前記指令条件設定部は,移動距離distと移動時間tbと指令次数に関する変数kを設定するようになっており,
前記指令演算部は,aを移動距離に依存する変数とした速度時間関数v(t) に基づいて指令払い出し周期毎の指令を演算するようになっており、
前記指令フィルタ演算部は,sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)で表される特性を有するフィルタになっており,
前記フィルタ定数演算部では,移動時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて前記指令フィルタの変数であるωsを演算で求めるようになっていることを特徴とするモータ制御装置。
ここでv(t)は、
v(t)=a・tk・(tb-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。 - 指令条件設定部と、指令演算部と、指令フィルタ演算部と,指令フィルタ演算部の一部の定数を指令条件設定部で設定された条件から算出するフィルタ定数演算部と,前記指令フィルタの出力と制御対象に付加された検出器で検出される信号をもとに制御演算を行う制御部を備えたモータ制御装置において、
前記指令条件設定部は,移動距離distあるいは速度Vと加減速時間taと一定速度時間tcと指令次数に関する変数kを設定するようになっており,
前記指令演算部は,adを速度に依存する変数とした加速度時間関数α(t) に基づいて指令払い出し周期毎の指令を演算するようになっており、
前記指令フィルタ演算部は,sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)で表される特性を有するフィルタになっており,
前記フィルタ定数演算部では,加減速時間taと指令次数に関する変数kに基づいて前記指令フィルタの変数であるωsを演算で求めるようになっていることを特徴とするモータ制御装置。
ここでα(t)は、
加速期間 0≦t≦ta α(t)=ad・tk・(ta-t)
一定速期間 ta≦t≦ta+tc α(t)=0
減速機間 ta+tc≦t≦2ta+tc α(t)=-ad・(t-ta-tc)k・(2ta+tc-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。 - 前記指令フィルタ演算部で用いるフィルタの変数であるωcとζを,前記制御部と前記制御対象を合わせた全システムを2次遅れ系で近似した際の,固有振動角周波数と減衰係数に設定することを特徴とする請求項1乃至請求項2記載のモータ制御装置。
- 前記制御部と前記制御対象を合わせた全システムを近似する方法は,前記全システムの最も遅い振動根の周波数と減衰率を2次遅れ系の固有振動角周波数と減衰係数として近似することを特徴とする請求項3記載のモータ制御装置。
- 前記制御部と前記制御対象を合わせた全システムを近似する方法は,前記制御部の入力から制御対象の出力までの周波数特性を測定し,測定した周波数応答波形と2次遅れ系の周波数応答波形が一致するように近似することを特徴とする請求項3記載のモータ制御装置。
- 前記指令フィルタ演算部で用いるフィルタの変数であるωcとζを設定する方法として,シミュレーションあるいは実機応答を確認しながらωcとζ調整し,最も振動が小さくなる値に設定することを特徴とする請求項1乃至請求項2記載のモータ制御装置。
- 前記フィルタ定数演算部では,前記速度時間関数v(t)を積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻tbで速度と加速度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したtbとkとωsの関係からωsを算出することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 前記フィルタ定数演算部では,前記加速度時間関数α(t)を2階積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻taで速度と加速度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したtaとkとωsの関係からωsを算出することを特徴とする請求項2記載のモータ制御装置。
- 前記フィルタ定数演算部では,予め,各kの値に対して制御対象の振動が最も小さくなるような,前記tbとωsの関係をシミュレーションまたは実験により測定しておき,測定結果に基づきωsを設定することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 前記フィルタ定数演算部では,予め,各kの値に対して制御対象の振動が最も小さくなるような,前記taとωsの関係をシミュレーションまたは実験により測定しておき,測定結果に基づきωsを設定することを特徴とする請求項2記載のモータ制御装置。
- 指令条件設定部と、指令演算部と、前記指令演算部で使用する定数を指令条件設定部で設定された条件から算出する指令定数演算部とを備え,前記指令演算部の出力と制御対象に付加された検出器で検出される信号をもとに制御演算を行うモータ制御装置において、
前記指令条件設定部は,移動距離distと移動時間tbと指令次数に関する変数kを設定するようになっており,
前記指令演算部は,aを移動距離に依存する変数とした速度時間関数v(t) と、sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)を乗じた特性を持つ時間の関数ref(t)に基づいて指令払い出し周期ごとの指令を演算するようになっており、
前記指令定数演算部は,移動時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて前記伝達関数GF(s)の変数であるωsを演算で求めるようになっていることを特徴とするモータ制御装置。
ここでv(t)は、
v(t)=a・tk・(tb-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。 - 指令条件設定部と、指令演算部と、前記指令演算部で使用する定数を指令条件設定部で設定された条件から算出する指令定数演算部とを備え,前記指令演算部の出力と制御対象に付加された検出器で検出される信号をもとに制御演算を行うモータ制御装置において、
前記指令条件設定部は,移動距離distあるいは速度Vと加速時間ta1、一定速度時間tc、減速時間ta2と指令次数に関する変数kを設定するようになっており,
前記指令演算部は,速度に依存する変数a1およびa2とし、場合分けされた加速度時間関数α(t) と、sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)を乗じた特性を持つ時間の関数ref(t)に基づいて指令払い出し周期ごとの指令を演算するようになっており、
前記指令定数演算部は,加減速時間ta1および減速時間ta2と指令次数に関する変数kに基づいて前記伝達関数GF(s)の変数であるωsを演算で求めるようになっていることを特徴とするモータ制御装置。
ここで、α(t)は、
加速期間 0≦t≦ta1 α(t)=a1・tk・(ta1-t)
一定速期間 ta1≦t≦ta1+tc α(t)=0
減速機間 ta1+tc≦t≦ta1+tc+ta2 α(t)=-a2・(t-ta1-tc)k・(ta1+tc+ta2-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。 - 前記速度時間関数v(t)を時間積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻tbで速度と加速度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したtbとkとωsの関係からωsを算出することを特徴とする請求項11記載のモータ制御装置。
- 前記加速度時間関数α(t)を2階時間積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻ta1あるいはta2で加速度と躍度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したta1あるいはta2とkとωsの関係からωsを算出することを特徴とする請求項12記載のモータ制御装置。
- 指令条件設定部と、指令演算部と、前記指令演算部で使用する定数を指令条件設定部で設定された条件から算出する指令定数演算部とを備え,前記指令演算部の出力と制御対象に付加された検出器で検出される信号をもとに制御演算を行うモータ制御装置において、
移動距離distと移動時間tbと指令次数に関する変数kを設定し,aを移動距離に依存する変数とした速度時間関数v(t) と、sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)を乗じた特性を持つ時間の関数ref(t)に基づいて指令払い出し周期ごとの指令を演算するようになっており、移動時間tbと指令次数に関する変数kに基づいて前記伝達関数GF(s)の変数であるωsを演算することを特徴とするモータ制御方法。
ここで、v(t)は、
v(t)=a・tk・(tb-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。 - 指令条件設定部と、指令演算部と、前記指令演算部で使用する定数を指令条件設定部で設定された条件から算出する指令定数演算部とを備え,前記指令演算部の出力と制御対象に付加された検出器で検出される信号をもとに制御演算を行うモータ制御装置において、
移動距離distあるいは速度Vと加速時間ta1、一定速度時間tc、減速時間ta2と指令次数に関する変数kを設定し,速度に依存する変数a1およびa2とし、場合分けされた加速度時間関数α(t) と、sをラプラス演算子とした時に,ωs,ωc,ζを変数とする以下の伝達関数GF(s)を乗じた特性を持つ時間の関数ref(t)に基づいて指令払い出し周期ごとの指令を演算するようになっており、加減速時間ta1および減速時間ta2と指令次数に関する変数kに基づいて前記伝達関数GF(s)の変数であるωsを演算することを特徴とするモータ制御方法。
ここで、α(t)は、
0≦t≦ta1 α(t)=a1・tk・(ta1-t)
ta1≦t≦ta1+tc α(t)=0
ta1+tc≦t≦ta1+tc+ta2 α(t)=-a2・(t-ta1-tc)k・(ta1+tc+ta2-t)k
であり、GF(s)は、
GF(s)=(ωs2/ωc2)・(s2+2・ζ・ωc・s+ωc2)/(s2+ωs2)
である。 - 前記速度時間関数v(t)を時間積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻tbで速度と加速度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したtbとkとωsの関係からωsを算出することを特徴とする請求項15記載のモータ制御方法。
- 前記加速度時間関数α(t)を2階時間積分した位置指令を減衰係数0で固有振動角周波数がωsの2次遅れ系の伝達関数に入力した際に,時刻0および時刻ta1あるいはta2で加速度と躍度が0となる境界条件を元に解析的に解くことにより導出したta1あるいはta2とkとωsの関係からωsを算出することを特徴とする請求項16記載のモータ制御方法。
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