JP2010204297A - ワイヤーグリッド偏光子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規なワイヤーグリッド偏光子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】透光性基材1及びこの透光性基材1に周期的に並置されている複数の金属細線2を有するワイヤーグリッド偏光子10を製造する本発明の方法は、細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有する透光性基材1を提供するステップ、この基材1に、金属粒子分散液をコーティングして、この基材1の凹部に分散液を導入するステップ、及び分散液を乾燥し、そしてこの基材1の凹部において金属粒子を凝集させることによって、金属粒子の凝集体で作られている金属細線2を、基材1の凹部内に形成するステップを含む。また、本発明のワイヤーグリッド偏光子10は、この本発明の方法によって得られるようなものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規なワイヤーグリッド偏光子及びその製造方法に関する。
液晶表示装置、液晶プロジェクタ等の光学機器のための偏光は一般に、一方の偏光を吸収又は反射し、且つ他方の偏光を透過させる偏光子を使用して得られている。これらの偏光子のうちの、一方の偏光を反射させる反射型偏光子としては、透光性基材上に多数の金属細線を互いに平行に配列させてなるワイヤーグリッド偏光子が知られている。
従来、ワイヤーグリッド偏光子は、透光性基材上に金属膜を形成し、この金属膜をエッチングして、金属細線を透光性基材状に残すことによって得られていた(特許文献1)。また、近年では、ワイヤーグリッド偏光子を得るために、透光性基材上に凹部を形成し、この凹部内にメッキ、真空蒸着、スパッタリング等によって金属膜を形成することも提案されている(特許文献2及び3)。
特開2006−84776号公報 特開2005−70456号公報 特開2009−31392号公報
本発明では、新規なワイヤーグリッド偏光子及びその製造方法を提供する。
本発明のワイヤーグリッド偏光子及びその製造方法は下記のようなものである:
(1)透光性基材及び上記透光性基材に周期的に並置されている複数の金属細線を有するワイヤーグリッド偏光子であって、
上記基材が、細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有し、且つ
上記金属細線が、上記凹部内に形成されており、且つ金属粒子の凝集体で作られている、
ワイヤーグリッド偏光子。
(2)透光性基材及び上記透光性基材に周期的に並置されている複数の金属細線を有するワイヤーグリッド偏光子の製造方法であって、
細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有する透光性基材を提供するステップ、
上記基材に、金属粒子分散液をコーティングして、上記基材の凹部に上記分散液を導入するステップ、及び
上記分散液を乾燥し、そして上記基材の凹部内において上記金属粒子を凝集させて、上記金属粒子の凝集体で作られている金属細線を、上記基材の凹部内に形成するステップ、
を含む、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法。
(3)上記分散液の分散媒に対する親和性が、上記凹部の底面及び/又は側面と、上記凸部の上面とで異なっており、それによって上記分散液が、上記凸部の上面よりも、上記凹部の底面及び/又は側面に対して親和性を有するようにする、上記(2)項に記載の方法。
(4)上記基材を傾斜させて配置し、そして傾斜させて配置した上記基材に上記分散液を流下させることによって、上記分散液をコーティングする、上記(2)又は(3)項に記載の方法。
(5)上記金属粒子の最大径が、上記金属細線の線幅以下である、上記(2)〜(4)項のいずれかに記載の方法。
(6)上記凹部及び凸部の周期構造の幅が、1μm以下である、上記(2)〜(5)項のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、新規なワイヤーグリッド偏光子が提供される。また、ワイヤーグリッド偏光子を製造する本発明の方法によれば、ワイヤーグリッド偏光子、特に本発明のワイヤーグリッド偏光子を効率的に製造することができる。
図1は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の断面概略図(A)及び上面概略図(B)である。 図2は、実施例1の透光性基材の表面SEM像である。 図3は、実施例1の透光性基材の断面SEM像である。 図4は、実施例1のワイヤーグリッド偏光子の表面SEM像である。 図5は、実施例1のワイヤーグリッド偏光子の断面SEM像である。 図6は、実施例1のワイヤーグリッド偏光子の偏光度を示すグラフである。
《ワイヤーグリッド偏光子》
本発明のワイヤーグリッド偏光子は、例えば図1で示されているように、透光性基材1及び透光性基材1に周期的に並置されている複数の金属細線2を有する。ここで、この基材1は、細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有する。また、金属細線2は、凹部内に形成されており、且つ金属粒子の凝集体で作られている。
この本発明のワイヤーグリッド偏光子によれば、一方の偏光を反射し、且つ他方の偏光を透過させることができる。なお、本発明のワイヤーグリッド偏光子によって偏光することができる光の波長は、主として金属細線の周期構造の幅に依存しており、例えば金属細線の周期構造の幅は、偏光することを意図する光の波長の1/2〜1/5程度にすることができる。
本発明のワイヤーグリッド偏光子で使用される透光性基材及び金属細線の詳細については、ワイヤーグリッド偏光子を製造する本発明の方法に関する下記の説明を参照できる。
《ワイヤーグリッド偏光子の製造方法》
本発明の方法は、透光性基材及び透光性基材に周期的に並置されている複数の金属細線を有するワイヤーグリッド偏光子を製造する方法に関する。ここで、この方法は、細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有する透光性基材を提供するステップ、この基材に、金属粒子分散液をコーティングして、基材の凹部に分散液を導入するステップ、分散液を乾燥し、そして基材の凹部内において金属粒子を凝集させて、金属粒子の凝集体で作られている金属細線を、基材の凹部内に形成するステップを含む。
〈透光性基材の提供〉
本発明の方法は、細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有する透光性基材を提供するステップを含む。
ここで提供される透光性基材の凹部及び凸部からなる周期構造の幅は、1μm以下、500nm以下、300nm以下、250nm以下、200nm以下、150nm以下、100nm以下、又は50nm以下にすることができる。
なお、この周期構造の幅は、得られるワイヤーグリッド偏光子によって偏光することを意図する光の波長に依存して決定することができ、例えば金属細線の周期構造の幅は、偏光することを意図する光の波長の約1/5以下〜1/2以下にすることができる。すなわち、波長460nm〜780nmの可視光を本発明のワイヤーグリッド偏光子によって偏光する場合、この周期構造の幅は、92nm以下〜230nm以下にすることができる。
透光性基材としては、偏光することを意図する光に対して透過性であれば任意の基材を用いることができ、したがって有機ポリマーのような有機基材であっても、ガラスのような無機基材であってもよい。透光性基材として使用できる有機ポリマーとしては、熱可塑性ポリマー、例えばシクロオレフィンポリマーを用いることができる。また、透光性基材は任意の形状であってよいが、シート状又はフィルム状であることが、一般に得られるワイヤーグリッド偏光子の使用に関して好ましい。
透光性基材の細線状凹部及び細線状凸部は、任意の方法で形成でき、例えば微細な型を未硬化状態のポリマーに押し当て、そしてポリマーを硬化させるマイクロ又はナノインプリントによって得ることができる。また、マイクロ又はナノインプリントに代えて又はこれに加えて、エッチングを用いて、透光性基材の細線状凹部及び細線状凸部を得ることもできる。なお、透光性基材の凹部及び凸部の形成については、特許文献1〜3を参照することもできる。
〈透光性基材の提供−分散媒に対する凹部及び凸部の親和性〉
1つの態様では、本発明の方法において使用する金属粒子分散液の分散媒に対する親和性が、基材の凹部の底面及び/又は側面と、基材の凸部の上面とで異なっており、それによって分散液が、凸部の上面よりも、凹部の底面及び/又は側面に対して親和性を有するようにできる。これによれば、基材に、分散液をコーティングしたときに、分散液が、主として基材の凹部に又は基材の凹部にのみ、溜まるようにすることができ、したがって基材の凸部に残った分散液及び/又は金属粒子を除去する必要を減らす又はなくすことができる。
分散媒に対する基材の凹部又は凸部の親和性を変化させる処理は、任意の方法で行うことができる。例えばポリマーのような有機基材の凹部又は凸部を、分散媒、特に極性分散媒に対して親和性にする処理としては、基材の紫外線(UV)オゾン処理を挙げることができる。また、例えば基材の凹部又は凸部を分散媒に対して非親和性にする処理としては、コンタクトプリント法を用いて、分散媒に対して親和性が小さい層を凸部の上面に転写形成する処理を挙げることができる。
なお、分散媒に対する基材の親和性の基準としては例えば、分散媒と基材との接触角を用いることができ、この接触角が小さいほど、分散媒に対する基材の親和性が大きいと考えることができる。したがって、分散液の分散媒に対する親和性が、凹部の底面及び/又は側面と凸部の上面とで異なるようにするためには、分散媒と凹部の底面及び/又は側面の接触角と、分散媒と凸部の上面との接触角との差を、30度以上、40度以上、50度以上、60度以上、又は70度以上にできる。
分散媒と基材との接触角を用いた親和性の評価に関して、水と基材との接触角の評価を、代替的な指標として用いることができる場合がある。例えば、分散媒の揮発性が高いと、接触角が短い時間で逐次変化し、したがって分散媒と基材との接触角の評価が困難なことがある。このような場合に、水と基材との接触角を利用するこの代替的な指標が特に有益なことがある。この場合、分散液の分散媒に対する親和性が、凹部の底面及び/又は側面と凸部の上面とで異なるようにするためには、水と凹部の底面及び/又は側面の接触角と、水と凸部の上面との接触角との差を、30度以上、40度以上、50度以上、60度以上、又は70度以上にできる。
具体的には、分散媒が、ケトン部分、アルコール部分、エステル部分、エーテル部分、グリコールエーテル部分等の親水基部位を有し、それによって分散媒の親水性が大きい場合、分散媒と基材との接触角の評価に代えて、水と基材との接触角の評価を、代替的な指標として用いることができる。すなわち、このような分散媒では、水と基材との接触角が大きい場合には、このような分散媒と基材との接触角も大きくなり、且つ水と基材との接触角が小さい場合には、このような分散媒と基材との接触角も小さくなる。
ここで、親水基部位を有し、それによって大きい親水性を有する分散媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系分散媒;メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系分散媒;クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系分散媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル透のエステル系分散媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系分散媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系分散媒を挙げることができる。
〈分散液のコーティング〉
本発明の方法は、透光性基材に、金属粒子分散液をコーティングして、基材の凹部に分散液を導入するステップを含む。
ここで用いられる分散液は、金属粒子を含有する任意の分散液であってよい。また、この分散液の分散媒は、金属粒子を分散させることができる任意の分散媒、例えば極性分散媒又は非極性分散媒であってよい。
この分散液に含有される金属粒子は、基材の凹部において凝集させたときにワイヤーグリッド偏光子のための金属細線を形成できる任意の金属であってよい。したがって、この金属粒子は、金、銀、銅、アルミニウム、白金、鉄、ケイ素等の金属(ケイ素等の半金属を含む)粒子であってよい。
また、分散液に含有される金属粒子は、基材の凹部において凝集させたときにワイヤーグリッド偏光子のための金属細線を形成できる限り、任意の形状及び寸法を有することができる。したがって例えば、この金属粒子は、球状であっても、ロッド状であってもよい。また例えば、この金属粒子の最大径は、金属細線の線幅以下、特に金属細線の線幅の1/2以下、1/3以下、1/5以下、又は1/10以下にすることができる。
透光性基材への分散液のコーティングは、任意の様式で行うことができ、例えば基材を傾斜させて配置し、そして傾斜させて配置した基材に分散液を流下させることによって行うことができる。この場合例えば、基材の細線構造が斜面の上下方向に延在するようにして、基材を傾斜させて設置し、そして金属粒子分散液を、傾斜させた基材の上側に滴下して、分散液が細線構造に沿って流下するようにして、コーティングをすることができる。
また随意に、透光性基材への分散液のコーティングの後で、過剰な分散液を、拭き取り処理、吹き飛ばし処理、遠心処理等によって除去して、分散液が、基材の凸部に残らずに、基材の凹部にのみ溜まるようにすることもできる。
〈金属粒子の凝集〉
本発明の方法は、分散液を乾燥し、そして基材の凹部内において金属粒子を凝集させて、金属粒子の凝集体で作られている金属細線を、基材の凹部内に形成するステップを含む。
分散液の乾燥及び金属粒子の凝集は、透光性基材及び得られる金属細線に有意の悪影響を与えず、且つ金属粒子の凝集、及び好ましくは安定化を可能にする任意の温度で行うことができる。したがって、透光性基材として有機基材を使用する場合には、比較的低い温度での処理を行うことが一般に好ましく、また透光性基材として無機基材を使用する場合には、比較的高い温度での処理を行うこともできる。具体的には、この処理は、80℃〜200℃、例えば約100℃の温度で行うことができる。
また随意に、金属粒子の凝集の後で、基材の凸部状に残った金属粒子を、拭き取り処理、吹き飛ばし処理、遠心処理等によって除去して、金属粒子が、基材の凸部に残らずに、基材の凹部にのみ存在するようにすることもできる。
〈実施例1〉
シクロオレフィンポリマーフィルム(日本ゼオン、ゼオノアZF−14、厚み200μm)を透光性基材として用い、幅500nm及び深さ1μmの細線周期構造パターンを有するシリコンモールドによるナノインプリント法によって、成形温度170℃及び成形圧力1000Nで、透光性基材としてのポリマーフィルムに細線周期構造を転写した。SEM(Scanning Electron Microscope)(日本電子(株)、JSM−5310型)観察により、細線周期構造パターンが、凸部の幅437nm、凹部の幅526nm、及び凹部の深さ1.13μmを有することを確認した(図2及び3)。
次いで、紫外線(UV)オゾン処理装置(アイUV−オゾン洗浄装置OC−250615−D+A、アイグラフィックス株式会社)を用いて、透光性基材としてのポリマーフィルムの細線周期構造パターンを有する面を20分間にわたってUVオゾン処理して、この面を、実施例1で使用する金属粒子分散液の分散媒であるメチルイソブチルケトン(MIBK)に対して親和性にした。
このUVオゾン処理によって、透光性基材としてのポリマーフィルムの水接触角(FACE CA−X型接触角計)は35度となった。また、このUVオゾン処理の前には、ポリマーフィルムの水接触角73度であった。なお、MIBKは親水性部分であるケトン部分を有し、それによって比較的大きい親水性を有するので、この実施例では、MIBKと基材との接触角の評価に代えて、水と基材との接触角の評価を、代替的な指標として用いる。
次に、窒素パージしたグローブボックス中で、オクタデシルトリクロロシラン(「ODTS」、信越化学、LS−6495)50mmolを溶媒としてのヘキサン10mlに溶解した溶液中に、シリコーンエラストマーであるポリジメチルシロキサン(「PDMS」、ダウ・コーニング製、Sylgard 184、厚み100μm)フィルムを浸し、この溶液からPDMSフィルムを取り出し、そしてPDMSフィルムの表面の溶媒媒が乾燥するまで放置した。
このようにして処理したPDMSフィルムを、透光性基材としてのポリマーフィルムの細線周期構造パターン面に被せ、30分間保持し、その後、PDMSフィルムを除去して、透光性基材の細線周期構造パターンの凸部の上面にODTSの膜を転写した。この転写処理によって、実施例1で使用する金属粒子分散液の分散媒であるメチルイソブチルケトン(MIBK)に対する基材の凸部の上面の親和性が小さくなった。なお、凸部の上面の水接触角は108度となった。
上記のようにして得た細線周期構造パターンを有する透光性基材、すなわち凹部が金属粒子分散液の分散媒に対して親和性であり、且つ凸部がこの分散媒に対して非親和性である透光性基材を、細線構造が斜面の上下方向に延在するようにして、約40度傾斜させて設置した。その後、金属粒子分散液(金ナノロッド分散液、平均長軸長さ(粒子最大径)36nm、平均短軸長さ8nm、大日本塗料株式会社、Au−3/メチルイソブチルケトン(MIBK)25wt%分散液)を、傾斜させた透光性基材の上側に滴下して、分散液が細線構造に沿って流下するようにして、コーティングを行った。
基材の凹部が分散媒に対して親和性であり、且つ基材の凸部が分散媒に対して非親和性であるので、このコーティングによって、分散液は透光性基材の凹部にのみ溜まった。
この凹部に溜まった分散液を自然乾燥することによって、凹部においてのみ金属粒子の凝集体を得た。このようにして得た透光性基材を、大気下において100℃で60分間にわたって乾燥して、残留分散媒を除去し、且つ金属粒子を熱固定して、実施例1のワイヤーグリッド偏光子を得た。
実施例1のワイヤーグリッド偏光子のSEM像により、凹部にのみ金属粒子が堆積していることが確認できた(図4及び5)。
また、実施例1のワイヤーグリッド偏光子の偏光特性を、分光光度計(U−4000型、株式会社日立ハイテクノロジーズ)により評価した(図6)。この評価によれば、実施例1のワイヤーグリッド偏光子は、2300nm程度の波長に対して、約80%の偏光度を達成できることが確認された。
〈実施例2〉
UVオゾン処理及びコンタクトプリント処理を行わなかったことを除いて実施例1と同様にして、細線周期構造を有する透光性基材を得た。また、実施例1と同様にして、傾斜させて配置したこの透光性基材の上側に、金属粒子分散液(Au−3)を滴下して、コーティングを行った。その後、実施例1と同様にして、乾燥を行うことによって、ワイヤーグリッド偏光子を得た。
得られたワイヤーグリッド偏光子では、細線周期構造部の凸部にも金属粒子が堆積していることが観測された。凸部に堆積した金属粒子は、基材の細線周期構造部に傷がつかないように、ミクロスター(登録商標)(NI帝人商事株式会社)で、細線周期構造の長さ方向に軽くふき取って除去して、実施例2のワイヤーグリッド偏光子を得た。
実施例2のワイヤーグリッド偏光子の偏光特性を、実施例1と同様にして評価した。この評価によれば、このワイヤーグリッド偏光子は、2300nm程度の波長に対して、約60%の偏光度を達成できることが確認された。
1 透光性基材
2 金属粒子の凝集体で作られている金属細線
10 本発明のワイヤーグリッド偏光子

Claims (6)

  1. 透光性基材及び前記透光性基材に周期的に並置されている複数の金属細線を有するワイヤーグリッド偏光子であって、
    前記基材が、細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有し、且つ
    前記金属細線が、前記凹部内に形成されており、且つ金属粒子の凝集体で作られている、
    ワイヤーグリッド偏光子。
  2. 透光性基材及び前記透光性基材に周期的に並置されている複数の金属細線を有するワイヤーグリッド偏光子の製造方法であって、
    細線状凹部と細線状凸部の繰返し交互構造を有する透光性基材を提供するステップ、
    前記基材に、金属粒子分散液をコーティングして、前記基材の凹部に前記分散液を導入するステップ、及び
    前記分散液を乾燥し、そして前記基材の凹部内において前記金属粒子を凝集させて、前記金属粒子の凝集体で作られている金属細線を、前記基材の凹部内に形成するステップ、
    を含む、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法。
  3. 前記分散液の分散媒に対する親和性が、前記凹部の底面及び/又は側面と、前記凸部の上面とで異なっており、それによって前記分散液が、前記凸部の上面よりも、前記凹部の底面及び/又は側面に対して親和性を有するようにする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記基材を傾斜させて配置し、そして傾斜させて配置した前記基材に前記分散液を流下させることによって、前記分散液をコーティングする、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記金属粒子の最大径が、前記金属細線の線幅以下である、請求項2〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記凹部及び凸部の周期構造の幅が、1μm以下である、請求項2〜5のいずれかに記載の方法。
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