JP2010202574A - 活性酸素種産生亢進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】
食品や医薬品に安全に適用でき、細胞外刺激に際しての細胞のスーパーオキシド産生量を高める活性酸素種産生亢進剤を提供する。
【解決手段】
ヒスチジン又はヒスチジン誘導体を含有する、活性酸素種産生亢進剤。
【選択図】図1

Description

本発明は活性酸素種産生亢進剤に関する。
活性酸素種は、体内の様々な酸化還元反応に関わる。例えば、ステロイド合成カスケードの一員として働いたり、転写調節因子NF−κBの活性化等を行なったりするなど、重要な働きを担っている(非特許文献1)。
ヒスチジンやヒスチジン誘導体は、元来体内に存在する物質であり、抵抗力が弱っている高齢者や小児へ適用しても安全である。ヒスチジンやヒスチジン誘導体である、ホモカルノシン、カルノシン、アンセリン等は、抗酸化能を有していることが知られており、この抗酸化能を利用してヒスチジンやヒスチジン誘導体を含有する食品、医薬品、化粧品が開発されている(特許文献1−3)。また、ヒスチジンやヒスチジン誘導体が赤血球減少を抑制することから、ヒスチジンやヒスチジン誘導体を含有した、赤血球減少を予防、改善する医薬品及び食品が開発されている(特許文献4)。
特開2006−265161号公報 特表平11−505540号公報 特開平9−175983号公報 特開平8−81372号公報
EMBO J.、1991、10(8)、2247−2258頁
活性酸素種の産生に関し、細胞の活性酸素種産生システムとして以下のシステムが知られている。細胞が刺激を受容すると、細胞外からカルシウムイオンが流入するため、また、小胞体からカルシウムイオンが細胞内に流出するため、細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇する。細胞内カルシウムイオン濃度上昇は、PKC(プロテインキナーゼC)を活性化する。活性化されたPKCは細胞表面のNADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)酸化酵素を活性化し、その結果、細胞外の酸素が還元され、活性酸素種の一種であるスーパーオキシドが産生される。スーパーオキシドは、過酸化水素やヒドロキシルラジカル等の各種活性酸素種へと変化する。
細胞が刺激に際して産生するスーパーオキシドの産生量を高めることは、体内で重要な働きをする活性酸素種の産生を亢進させるために有効である。したがって、本発明の目的は、食品や医薬品に安全に適用でき、細胞外刺激に際しての細胞のスーパーオキシド産生量を高める活性酸素種産生亢進剤を提供することにある。
本発明者らは、ヒスチジンやヒスチジン誘導体が、刺激を与えられた細胞のスーパーオキシド産生亢進に関与していることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ヒスチジン又はヒスチジン誘導体を含有する、活性酸素種産生亢進剤である。このような活性酸素種産生亢進剤は、食品や医薬品に安全に適用でき、細胞外刺激に際しての細胞のスーパーオキシド産生量を高めることができる。
上記ヒスチジン誘導体が、カルノシン、ホモカルノシン、アンセリン、2−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジン及びバレニンからなる群から選ばれるヒスチジン誘導体であることが好ましい。本発明の活性酸素種産生亢進剤がヒスチジン誘導体を含む形態である場合、該ヒスチジン誘導体が上記の群から選ばれるヒスチジン誘導体であると、刺激を与えられた細胞のスーパーオキシド産生量がより高くなる。
本発明のヒスチジン又はヒスチジン誘導体を含有する活性酸素種産生亢進剤は、食品や医薬品に安全に適用でき、細胞外刺激に際しての細胞のスーパーオキシド産生量を高めることができる。
図1は、f−MLP(ホルミルメチオニルロイシルフェニルアラニン)で好中球様細胞を刺激したときの、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(ヒスチジン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ヒスチジン濃度との関係を示す図である。 図2は、PMA(ホルボールミリステートアセテート)で好中球様細胞を刺激したときの、スーパーオキシド産生量のコントロール(ヒスチジン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ヒスチジン濃度との関係を示す図である。 図3は、カルシウムイオノフォアで好中球様細胞を刺激したときの、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(ヒスチジン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ヒスチジン濃度との関係を示す図である。 図4は、PMAで好中球様細胞を刺激したときの、スーパーオキシド産生量のコントロール(ホモカルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ホモカルノシン濃度との関係を示す図である。 図5は、EGTA(グリコールエーテルジアミン四酢酸)で細胞外のカルシウムイオンをキレートし、f−MLPで好中球様細胞を刺激したときの、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(ホモカルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ホモカルノシン濃度との関係を示す図である。 図6は、f−MLPで好中球様細胞を刺激したときの、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(カルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中カルノシン濃度との関係を示す図である。 図7は、PMAで好中球様細胞を刺激したときの、スーパーオキシド産生量のコントロール(カルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中カルノシン濃度との関係を示す図である。 図8は、カルシウムイオノフォアで好中球様細胞を刺激したときの、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(カルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中カルノシン濃度との関係を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明の活性酸素種産生亢進剤は、ヒスチジン又はヒスチジン誘導体を含む。該ヒスチジン誘導体としては、例えば、カルノシン、ホモカルノシン、アンセリン、2−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジン及びバレニンが挙げられる。本発明の活性酸素種産生亢進剤は、特に、ヒスチジン、ホモカルノシン又はカルノシンを含むことが好ましい。
本発明の活性酸素種産生亢進剤に含まれるヒスチジン又はヒスチジン誘導体は市販のものを用いることができる。ヒスチジン又はヒスチジン誘導体は、公知の無機又は有機の担体或いは医療用賦形剤を加えて、常法にしたがい、経口投与剤のほか、外用剤等の非経口投与剤に製剤化することができる。経口投与剤の場合、その投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、うがい薬等が挙げられる。これらの各種製剤は、主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。また、本発明の活性酸素種産生亢進剤を、常法にしたがい、調味料、畜肉加工品、水産加工品、農産加工品、調味食品、調理済食品、デザート類、菓子類、又は乳油製品等の食品、或いは、飼料、餌料等の形態にして提供することも可能である。本発明に用いられる、医薬担体又は賦形剤或いは食品、飼料、餌料等の各々の成分は特に限定されるものではなく、当該活性酸素種産生亢進剤の具体的用途に応じて当業者が適宜選択できる。また、活性酸素種産生亢進剤の形態も特に限定されず、具体的用途に応じて、種々の固体や半固体、液体の形態とすることができる。
本発明の活性酸素種産生亢進剤に含まれるヒスチジン又はヒスチジン誘導体の量は、ヒスチジン誘導体の種類、症状、年令、体重、投与方法および剤形等によって異なるが、通常、経口投与される量が成人1日当り、例えばヒスチジンでは0.18〜6.2g、ホモカルノシンでは0.48〜1.92g、カルノシンでは0.904〜1.92gであると、細胞外刺激に際して細胞から産生されるスーパーオキシドの量がさらに高くなり、活性酸素種産生亢進剤としての機能がさらに高くなる。
本発明の活性酸素種産生亢進剤に含まれるヒスチジン又はヒスチジン誘導体は、元来体内に含まれているため、毒性については格別の問題はなく、したがって、必要であれば上記範囲よりも多量に使用してもさしつかえない。
本発明の活性酸素種産生亢進剤は、ヒトのほか、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジといった各種の哺乳動物に対して適用することができ、また、ウサギ、ラット、マウスといった実験動物に対しても適用することができる。
本発明を以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下のようにして、細胞を刺激した際の細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシドの産生量を、ヒスチジン又はヒスチジン誘導体存在下と非存在下とで比較した。細胞を刺激した際の細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生の評価には、化学発光及び蛍光変化を同時に計測する方法(特許第3183863号明細書(特許文献6)に記載の方法)を用いた。実験に用いる純水として、水道水をミリQ(ミリポワ社製)により処理した超純水を使用した。
(実施例1)
スーパーオキシドを産生させる細胞として、ヒト前骨髄球系細胞であるHL−60細胞をジメチルスルホキシド(DMSO、分化誘導剤)により好中球様細胞に分化させた細胞を使用した。好中球様細胞に分化誘導した細胞を回収後、RHバッファー(10mM HEPES、154mM NaCl、5.6mM KCl、pH7.4)で1回洗浄し、10%ウシ胎児血清入りRPMI1640medium又はGIT培地(日本製薬株式会社製)に懸濁した。この細胞懸濁液にカルシウム検出用指示薬として3μMのfluo3−AM(1−[2−アミノ−5−(2,7−ジクロロ−6−ヒドロキシ−3−オキシ−9−ザンテニル)フェノキシ]−2−(2−アミノ−5−メチルフェノキシ)エタン−N,N,N’,N’−四酢酸、蛍光性指示薬)を加えて37℃、5%CO存在下で45分間インキュベートし、細胞内にfluo3−AMを取り込ませた。この細胞を、RHバッファーで1回洗浄し、同バッファーに懸濁し、終濃度が1.0×10cells/mlとなるように体積を調製した。この細胞懸濁液を測定用セル(ポリメタクリル酸メチル樹脂製、カルテル社製)に入れ、CaClとスーパーオキシド検出用指示薬としてCLA(2−メチル−6−フェニル−3,7−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−オン、化学発光性指示薬)をそれぞれ終濃度が1mM、1μMとなるように加え、さらに、濃度を調製したヒスチジン又はヒスチジン誘導体の水溶液を15μl添加してそれぞれ総液量を1.5mlとした(以下、「測定試料液」という)。また、コントロールとして、ヒスチジン及びヒスチジン誘導体を含んでいない純水を添加した測定試料液も調製した。
用いたヒスチジン及びヒスチジン誘導体の水溶液は以下の通りである:終濃度が0.3、1、3、又は10mMとなるように調製したヒスチジン水溶液、或いは終濃度が0.001、0.01、0.1、又は1mMとなるように調製したカルノシン水溶液。
化学発光及び蛍光の同時測定装置(特許文献6に記載の装置)の測定試料用セルホルダーに測定試料液を入れ、攪拌しながら37℃で4分間インキュベートした。62.5msec間隔(500msecの8分の1)でLED(500nm)を点滅させ、励起光としてセルホルダー内の測定試料液への照射を開始した。
照射開始から2.5分後に、刺激誘導剤として100μmol/lのf−MLP(好中球遊走性ペプチド、ホルミルメチオニルロイシルフェニルアラニン)15μlを測定試料液にサンプルディスペンサーより添加して細胞を刺激し、Fluo−3の蛍光強度及びCLAの化学発光強度の変化から、細胞内カルシウムイオン濃度及び細胞外に産生されたスーパーオキシド量の変化を同時にモニターした。結果を、図1及び6に示す。
(実施例2)
以下のヒスチジン及びヒスチジン誘導体の水溶液を用いた:終濃度が0.3、1、3、又は10mMとなるように調製したヒスチジン水溶液、終濃度が0.5、1、又は2mMとなるように調製したホモカルノシン水溶液、或いは終濃度が0.001、0.01、0.1、又は1mMとなるように調製したカルノシン水溶液。
実施例1と同様にして、測定試料液の総液量を1.5mlに調製した。また、コントロールとして、ヒスチジン及びヒスチジン誘導体を含んでいない測定試料液を用意した。測定試料液に刺激誘導剤として10μmol/lのPMA(PKC活性化剤、ホルボールミリステートアセテート)15μlを測定試料液にサンプルディスペンサーより添加して細胞を刺激した。CLAの化学発光強度の変化から細胞外に産生されたスーパーオキシド量の変化をモニターした。なお、PMA刺激の場合、PMAにより活性化されたPKCが細胞表面のNADPH酸化酵素を活性化し、その結果、細胞外の酸素が還元されスーパーオキシドが産生されるので、細胞内カルシウム濃度によらず、スーパーオキシド産生が生じる。したがって、PMA刺激の場合、細胞内カルシウムイオン濃度は変化しないので、細胞内カルシウムイオン濃度は測定しなかった。結果を図2、4及び7に示す。
(実施例3)
以下のヒスチジン及びヒスチジン誘導体の水溶液を用いた:終濃度が0.3、1、3、又は10mMとなるように調製したヒスチジン水溶液、或いは終濃度が0.001、0.01、0.1、又は1mMとなるように調製したカルノシン水溶液。
実施例1と同様にして、測定試料液の総液量を1.5mlに調製した。また、コントロールとして、ヒスチジン及びヒスチジン誘導体を含んでいない測定試料液を用意した。測定試料液に刺激誘導剤として10μmol/lのカルシウムイオノフォアA23187(細胞膜に直接作用し、カルシウムイオンの細胞膜における透過性を亢進して、細胞内にカルシウムイオンを取り込ませる作用を持つ刺激誘導剤)15μlを測定試料液にサンプルディスペンサーより添加して細胞を刺激した。実施例1と同様にFluo−3の蛍光強度及びCLAの化学発光強度の変化から、細胞内カルシウムイオン濃度及び細胞外に産生されたスーパーオキシド量の変化を同時にモニターした。結果を図3及び8に示す。
(実施例4)
ヒスチジン誘導体としてホモカルノシンを用いた。ホモカルノシン水溶液の濃度は、終濃度が0.5、1、又は2mMとなるように調製した。実施例1と同様にして、測定試料液の総液量を1.5mlに調製した。また、コントロールとして、ホモカルノシンを含んでいない測定試料液を用意した。測定試料液に終濃度5mMとなるようにEGTA(グリコールエーテルジアミン四酢酸、キレート剤)を添加して、細胞外のカルシウムイオンをキレートさせた。実施例1と同様にしてf−MLP刺激を行った。実施例1と同様にFluo−3の蛍光強度及びCLAの化学発光強度の変化から、細胞内カルシウムイオン濃度及び細胞外に産生されたスーパーオキシド量の変化を同時にモニターした。結果を図5に示す。
図1〜3は、それぞれf−MLP、PMA又はカルシウムイオノフォアにて刺激した場合の、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(ヒスチジン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ヒスチジン濃度との関係を示す。縦軸には、コントロールの測定試料液の化学発光及び蛍光のピーク面積を1とし、ヒスチジンを含有するそれぞれの測定試料液の化学発光及び蛍光のピーク面積の、コントロールのピーク面積に対する割合を表示した。横軸にはヒスチジン濃度を対数目盛りで表示した。
図4は、PMAで刺激した場合の、スーパーオキシド産生量のコントロール(ホモカルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ホモカルノシン濃度との関係を示す。図5は、EGTAで細胞外のカルシウムイオンをキレートし、f−MLPで刺激した場合の、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(ホモカルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中ホモカルノシン濃度との関係を示す。縦軸には、コントロールの測定試料液の化学発光及び蛍光のピーク面積を1とし、ホモカルノシンを含有するそれぞれの測定試料液の化学発光及び蛍光のピーク面積の、コントロールのピーク面積に対する割合を表示した。横軸にはホモカルノシン濃度を対数目盛りで表示した。
図6〜8は、それぞれf−MLP、PMA又はカルシウムイオノフォアで刺激した場合の、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇及びスーパーオキシド産生量のコントロール(カルノシン非含有測定試料液)に対する割合と測定試料液中カルノシン濃度との関係を示す。縦軸には、コントロールの測定試料液の化学発光及び蛍光のピーク面積を1とし、カルノシンを含有するそれぞれの測定試料液の化学発光及び蛍光のピーク面積の、コントロールのピーク面積に対する割合を表示した。横軸にはカルノシン濃度を対数目盛りで表示した。
ヒスチジンが測定試料液に存在した場合、いずれの刺激によっても、ヒスチジン非存在下のコントロールよりも細胞から放出されるスーパーオキシド産生量が高くなる傾向が観察された。また、ホモカルノシンが測定試料液に存在した場合も、ホモカルノシン非存在下のコントロールよりもスーパーオキシド産生量が高く、ホモカルノシン濃度依存的にスーパーオキシド産生量が高くなった。特に細胞外のカルシウムをキレートさせてf−MLPで刺激した場合、濃度依存的な産生量の上昇が顕著であった。また、カルノシンが測定試料液に存在した場合も、いずれの刺激によっても、カルノシン非存在下のコントロールよりもスーパーオキシド産生量が高くなる傾向が観察された。
本発明のヒスチジン又はヒスチジン誘導体を含有する活性酸素種産生亢進剤は、細胞の活性酸素種産生を亢進する製剤として医薬品や食品に利用できる。また、本発明の活性酸素種産生亢進剤は、副作用の心配が少なく、抵抗力が弱っている高齢者や小児へも利用しやすいと思われる。

Claims (2)

  1. ヒスチジン又はヒスチジン誘導体を含有する、活性酸素種産生亢進剤。
  2. 前記ヒスチジン誘導体が、カルノシン、ホモカルノシン、アンセリン、2−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジン及びバレニンからなる群から選ばれる、請求項1に記載の活性酸素種産生亢進剤。
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