JP2010201514A - ダイヤモンド砥粒及び半導体研磨布用コンディショナー - Google Patents

ダイヤモンド砥粒及び半導体研磨布用コンディショナー Download PDF

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Abstract

【課題】切れ味が高められ、脱粒を防止でき、剛性を確保できるダイヤモンド砥粒及びこれを用いた半導体研磨布用コンディショナー。
【解決手段】ダイヤモンド粒子3Aに、ダイヤモンド膜3Bが被覆されている。その被覆されたダイヤモンドが基板から突出する切刃の作用をし、前記基板に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナー。また、そのダイヤモンド砥粒の平均粒径が、55μm〜300μmの範囲内に設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、工具の切刃として用いられるダイヤモンド砥粒及びこれを用いた半導体研磨布用コンディショナーに関する。
近年、半導体産業の進展とともに、金属、半導体、セラミックスなどの表面を高精度に仕上げる加工方法の必要性が高まっており、特に、半導体ウェーハでは、その集積度の向上とともにナノメーターオーダーの表面仕上げが要求されている。このような高精度の表面仕上げに対応するために、半導体ウェーハに対して、多孔性の半導体研磨布を用いたCMP(ケミカルメカニカルポリッシュ)研磨が一般に行われている。
半導体ウェーハ等の研磨加工に用いられる半導体研磨布は、研磨時間が経過していくにつれ目詰まりや圧縮変形を生じ、その表面状態が次第に変化していく。すると、研磨速度の低下や不均一研磨等の好ましくない現象が生じるので、半導体研磨布用コンディショナーを用い、半導体研磨布の表面を研削加工することにより、半導体研磨布の表面状態を一定に保って、良好な研磨状態を維持する工夫が行われている。
このような半導体研磨布用コンディショナーとして、例えば、特許文献1に示すような、研削・研磨工具(半導体研磨布)の加工面を加工する合わせ工具(半導体研磨布用コンディショナー)が知られている。この合わせ工具は、その研削・研磨工具に対向する台金の表面に、Ni等からなるメッキ層(結合材)を介しダイヤモンド砥粒を配列保持しており、これらのダイヤモンド砥粒を切刃として用いている。このように、ダイヤモンド砥粒を切刃に用いることによって、切れ味が高められている。
ところで、特許文献1のような半導体研磨布用コンディショナーでは、研磨用のスラリーにより、メッキ層に含まれる金属成分が溶出して、研磨する半導体ウェーハ等に損傷(スクラッチ)を生じさせることがある。
また、一般に、ダイヤモンド粒子をNi等の金属膜により被覆したダイヤモンド砥粒が知られているが、このようなダイヤモンド砥粒を半導体研磨布用コンディショナーに用いた場合も、前記金属膜から金属成分が溶出することがある。
また、このように金属成分の溶出があると、結合材のダイヤモンド砥粒に対する保持力が低減して、該ダイヤモンド砥粒が工具から脱粒することがある。この場合、半導体ウェーハ等に大きなスクラッチを生じさせてしまうだけでなく、半導体研磨布用コンディショナーの半導体研磨布に対する研削性能が低減して、半導体研磨布の半導体ウェーハ等に対する研磨性能が低下する。
そこで、結合材として樹脂材料からなるレジンボンドを用い、かつ、ダイヤモンド砥粒に裸のダイヤモンド粒子を用いることで、金属成分の溶出を防止することが考えられる。
特開平8−25195号公報
しかしながら、この場合、前記メッキ層に比べダイヤモンド砥粒に対する結合材の保持力が低減して、ダイヤモンド砥粒が脱粒することがある。
前述の保持力を増大させるため、例えば、イレギュラーな形状のダイヤモンド砥粒を用いる手法が考えられる。すなわち、ダイヤモンド砥粒として、粉砕加工等により製造され、張り出した角部や鋭利な稜線部を有し表面に比較的凹凸が多いものやアスペクト比が比較的大きいものを用いることによって、ダイヤモンド砥粒を結合材に強固に保持させ、脱粒しにくくすることが考えられる。
しかしながら、このようにイレギュラーな形状のダイヤモンド砥粒を用いた場合、ダイヤモンド砥粒自体の剛性が確保できず、該ダイヤモンド砥粒が破砕して半導体ウェーハ等にスクラッチを生じさせることがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、切れ味が高められ、脱粒を防止でき、剛性を確保できるダイヤモンド砥粒及びこれを用いた半導体研磨布用コンディショナーを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明に係るダイヤモンド砥粒は、ダイヤモンド粒子に、ダイヤモンド膜が被覆されていることを特徴とする。
本発明に係るダイヤモンド砥粒によれば、ダイヤモンド粒子に、例えば、化学気相蒸着(CVD)法により、ダイヤモンド膜が被覆されている。このように、ダイヤモンド粒子にダイヤモンド膜が成膜されることにより、ダイヤモンド砥粒の表面には、微細な凹凸が形成されることとなる。すなわち、ダイヤモンド膜は、ダイヤモンド粒子の表面において柱状成長するように形成されていくことから、ダイヤモンド砥粒の表面は、微細な凹凸形状となる。
このような表面を有するダイヤモンド砥粒は、例えば、ダイヤモンド砥粒を切刃として研削加工や切断加工等を行う種々の工具に用いた際に、工具の砥粒層を構成するレジンボンド、メタルボンド、ビトリファイドボンド、電鋳ボンド等の種々の結合材に対する接触面積が充分に確保され、砥粒層に強固に保持される。従って、加工の際、ダイヤモンド砥粒に対して種々の方向から外力が作用しても、該ダイヤモンド砥粒が工具の砥粒層から容易に脱粒するようなことが防止されて、工具寿命が延長する。
また、ダイヤモンド砥粒の表面が凹凸形状とされ、かつ、該表面の硬度が非常に高く設定されていることから、工具の切れ味が高められ、前述の研削加工や切断加工等の加工性能が向上する。
また、このように表面が凹凸形状とされているにも係わらず、ダイヤモンド砥粒の剛性が充分に確保される。すなわち、ダイヤモンド砥粒のダイヤモンド膜は、同一材種のダイヤモンド粒子の表面に成膜されているので、該表面に強固に結合して機械的強度が大幅に高められている。従って、ダイヤモンド砥粒の剛性が確保され、該ダイヤモンド砥粒が外力を受けて破砕するようなことが防止される。
また、本発明に係るダイヤモンド砥粒において、前記ダイヤモンド膜の膜厚が、2μm〜15μmの範囲内に設定されていることとしてもよい。
本発明に係るダイヤモンド砥粒によれば、ダイヤモンド膜の膜厚が2μm〜15μmの範囲内に設定されているので、確実にダイヤモンド砥粒の切れ味が高められ、脱粒が防止される。すなわち、ダイヤモンド膜の膜厚が2μm未満に設定された場合は、ダイヤモンド粒子の表面にダイヤモンド膜が充分に成膜されず、ダイヤモンド砥粒に対する前記結合材の保持力が低減し、ダイヤモンド砥粒が砥粒層から脱粒することがある。また、ダイヤモンド膜の膜厚が15μmを超える場合は、ダイヤモンド膜の剛性が充分に確保できないことがある。
また、本発明は、基板から突出する切刃を用いて、前記基板に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、前記切刃として、前述のダイヤモンド砥粒を用いたことを特徴とする。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、切刃として前述のダイヤモンド砥粒を用いているので、切れ味が高められ、半導体研磨布を研削加工する性能が大幅に向上する。また、切刃の剛性が高められているので、工具寿命が延長し、長期に亘り安定して半導体研磨布を研削加工できる。また、従来のように、切刃として、ダイヤモンド粒子をNi等の金属膜で被覆したダイヤモンド砥粒を用いる構成に対比して、金属成分の溶出がなく、また、この溶出に起因したダイヤモンド砥粒の脱粒を防止するので、半導体ウェーハ等のスクラッチが確実に防止される。
また、本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーにおいて、前記ダイヤモンド砥粒の平均粒径が、55μm〜300μmの範囲内に設定されていることとしてもよい。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、ダイヤモンド砥粒の平均粒径が55μm〜300μmの範囲内に設定され、比較的大きな粒径とされていることから、これらのダイヤモンド砥粒が砥粒層から充分に突出して配設されるとともに確実に半導体研磨布に切り込み、研削性能がより高められる。また、このようにダイヤモンド砥粒が比較的大きな粒径とされていても、前述の作用によりダイヤモンド砥粒の脱粒が確実に抑制されて、安定した研削加工が行える。
本発明に係るダイヤモンド砥粒によれば、切れ味が高められ、脱粒を防止でき、剛性を充分に確保できる。
また、本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、切刃として前述のダイヤモンド砥粒を用いているので、半導体研磨布を安定して研削加工できる。
本発明の一実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナーを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナーの台座部を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナーのダイヤモンド砥粒の部分を拡大して示す断面図である。 (a)本発明のダイヤモンド砥粒におけるダイヤモンド膜の一例を示す画像であり、(b)図4(a)の部分を拡大して示す画像である。 本発明の実施例の抗析力と比較例の抗析力とを示すグラフである。
図1に示すように、本実施形態の半導体研磨布用コンディショナー10は、円板状をなし、その中心軸周りに回転する基板1と、この基板1に対向配置される半導体研磨布(不図示)側に向けて該基板1から突出する複数の切刃とを有している。詳しくは、基板1において半導体研磨布側を向く表面には、円板状をなし、該表面から突出する複数の台座部2が配設されており、これらの台座部2の半導体研磨布側を向く表面に、前記切刃が配されている。
台座部2は、基板1の表面における外周縁部に配置され、周方向に互いに間隔を開けリング状に配列している。また、台座部2は、径方向にも互いに間隔を開け配列している。また、径方向に隣り合う台座部2同士は、周方向の位置を互いに異ならせるように千鳥状に並べられている。また、これらの台座部2は、基板1とは別体に作製され、接着剤等を用いて基板1の表面に接着されている。
また、図2に示すように、台座部2は、基板1の表面に接着される基部2Aと、基部2Aの基板1側とは反対側を向く表面に形成された砥粒層2Bとを有している。基部2Aは、例えば、基板1と同一の材料で形成されている。また、砥粒層2Bは、樹脂材料からなるレジンボンド(結合材)と、このレジンボンドに分散された複数のダイヤモンド砥粒3とからなる。
詳しくは、砥粒層2Bは、基部2Aの基板1側とは反対側を向く表面にレジンボンドを均一の厚さで塗布し、このレジンボンドに複数のダイヤモンド砥粒3を互いに間隔を開け配置した後、該レジンボンドを硬化させることにより形成されている。本実施形態では、これらのダイヤモンド砥粒3が、平面視略格子状に配列される。
また、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径は、55μm〜300μmの範囲内に設定されている。より好ましくは、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径が、105μm〜180μmの範囲内に設定される。
また、これらのダイヤモンド砥粒3は、その基板1側とは反対側を向く先端部を砥粒層2Bの表面(つまり砥粒層2Bにおいて基板1側とは反対側を向く表面)から突出させており、これらの先端部が前記切刃とされている。
半導体研磨布用コンディショナー10は、基板1の表面に対向配置された半導体研磨布に押し付けられ研削加工を施す際に、これらのダイヤモンド砥粒3からなる前記切刃を該半導体研磨布に切り込んでいく。また、この半導体研磨布は、半導体ウェーハ等に対して研磨加工を施す。
また、ダイヤモンド砥粒3は、ダイヤモンド粒子3Aと、該ダイヤモンド粒子3Aを被覆するダイヤモンド膜3Bとからなる。詳しくは、ダイヤモンド砥粒3は、例えば、共有結合結晶の割合が高く設定されたダイヤモンド粒子3Aに、CVD法により、ダイヤモンド膜3Bを成膜して形成されている。また、ダイヤモンド膜3Bの膜厚は、例えば、2μm〜15μmの範囲内に設定されている。
また、図3に示すように、ダイヤモンド膜3Bの表面は、微細な凹凸形状とされている。詳しくは、ダイヤモンド膜3Bは、成膜の際、ダイヤモンド粒子3Aの表面において柱状成長するように形成されていくことから、ダイヤモンド砥粒3の表面が、微細な凹凸形状となる。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナー10によれば、ダイヤモンド砥粒3の表面が微細な凹凸形状とされているので、該ダイヤモンド砥粒3のレジンボンドに対する接触面積が充分に確保されて、ダイヤモンド砥粒3が砥粒層2Bに強固に保持される。
従って、半導体研磨布を研削加工する際、ダイヤモンド砥粒3に対して種々の方向から外力が作用しても、該ダイヤモンド砥粒3が砥粒層2Bから脱粒するようなことが防止され、半導体研磨布の半導体ウェーハ等に対する研磨加工が精度よく安定して行われる。また、半導体研磨布用コンディショナー10の工具寿命が延長する。
また、ダイヤモンド砥粒3の表面が凹凸形状とされ、かつ、該表面の硬度が非常に高く設定されていることから、半導体研磨布に対する切れ味が高められ、研削性能が向上する。
また、このように表面が凹凸形状とされているにも係わらず、ダイヤモンド砥粒3の剛性が充分に確保されている。すなわち、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bは、同一材種のダイヤモンド粒子3Aの表面に成膜されているので、該表面に強固に結合して機械的強度が大幅に高められている。また、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド粒子3Aは、共有結合結晶の割合が高く設定されており、非常に高い機械的強度を有している。従って、ダイヤモンド砥粒3の剛性が充分に確保され、該ダイヤモンド砥粒3が外力を受け破砕するようなことが防止されている。
また、ダイヤモンド膜3Bの膜厚が2μm〜15μmの範囲内に設定されているので、確実にダイヤモンド砥粒3の切れ味が高められ、脱粒が防止される。すなわち、ダイヤモンド膜3Bの膜厚が2μm未満に設定された場合は、ダイヤモンド粒子3Aの表面にダイヤモンド膜3Bが充分に成膜されず、ダイヤモンド砥粒3に対するレジンボンドの保持力が低減し、ダイヤモンド砥粒3が砥粒層2Bから脱粒することがある。また、ダイヤモンド膜3Bの膜厚が15μmを超える場合は、ダイヤモンド膜3Bの剛性が充分に確保できないことがある。
また、この半導体研磨布用コンディショナー10によれば、従来のように、切刃として、ダイヤモンド粒子3AをNi等の金属膜で被覆したダイヤモンド砥粒を用いる構成に対比して、金属成分の溶出がなく、また、この溶出に起因したダイヤモンド砥粒3の脱粒を防止するので、半導体ウェーハ等のスクラッチが確実に防止される。
また、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径が55μm〜300μmの範囲内に設定され、比較的大きな粒径とされていることから、これらのダイヤモンド砥粒3が砥粒層2Bの表面から充分に突出して配設されるとともに確実に半導体研磨布に切り込み、研削性能がより高められている。また、このようにダイヤモンド砥粒3が比較的大きな粒径とされていても、前述の作用によりダイヤモンド砥粒3の脱粒が確実に抑制されて、安定した研削加工が行える。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では、ダイヤモンド膜5の厚みが、2μm〜15μmの範囲内に設定されていることとしたが、これに限定されるものではない。
また、図2においては、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bが、ダイヤモンド粒子3Aの表面全体を被覆する一例を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、ダイヤモンド膜3Bは、ダイヤモンド粒子3Aの表面全体を被覆していなくとも構わない。
詳しくは、図4に示すように、ダイヤモンド膜3Bが、ダイヤモンド粒子3Aの表面を部分的に被覆して、斑状に成膜されていても構わない。この場合、ダイヤモンド膜3Bの表面における前述の微細な凹凸以外に、ダイヤモンド膜3Bの周縁部に比較的大きな凹凸が形成されることとなり、ダイヤモンド砥粒3がより強固に砥粒層2Bに保持される。
また、ダイヤモンド粒子3Aとして、共有結合結晶の割合が高く設定されたものを用いることとしたが、これに限定されるものではない。
また、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径が、55μm〜300μmの範囲内に設定されていることとしたが、これに限定されるものではない。
また、ダイヤモンド砥粒3が、台座部2に平面視略格子状に配列されることとしたが、これに限定されるものではない。
また、台座部2が、基板1の表面に接着されていることとしたが、台座部2は、基板1に一体に形成されていても構わない。
また、基板1の表面に台座部2が設けられていなくとも構わない。すなわち、台座部2を設けずに、基板1の表面にレジンボンドを直接塗布し、該レジンボンドにダイヤモンド砥粒3を分散させて砥粒層2Bを形成してもよい。
また、本実施形態では、ダイヤモンド砥粒3を、半導体研磨布用コンディショナー10の切刃に用い、ダイヤモンド砥粒3を保持する結合材として、レジンボンドを用いることとしたが、これらに限定されるものではない。
すなわち、ダイヤモンド砥粒3は、例えば、ダイヤモンド砥粒3を切刃として研削加工を行う研削砥石や切断加工を行う切断ブレード等、種々の工具に用いることができる。また、このような加工の種類に合わせ、砥粒層2Bを構成する結合材として、レジンボンド以外のメタルボンド、ビトリファイドボンド、電鋳ボンド等を用いることとしてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(研削試験)
まず、実施例1として、外径φ98mmのエポキシ樹脂製からなる基板1の表面に、図1に示すように、台座部2を180個配置した半導体研磨布用コンディショナー10を用意した。また、台座部2の砥粒層2Bは、レジンボンドにダイヤモンド砥粒3を分散して形成した。詳しくは、台座部2の表面に、ダイヤモンド砥粒3を平面視格子状に縦5列×横5列となるように25個ずつ配置した。つまり、基板1におけるダイヤモンド砥粒3の総数を、180×25=4500個に設定した。
また、このような半導体研磨布用コンディショナー10を複数用意し、これらの半導体研磨布用コンディショナー10におけるダイヤモンド砥粒3の平均粒径を、360μm、300μm、250μm、180μm、150μm、125μm、105μm、90μm、75μm、60μm、55μm、45μmに夫々設定した。尚、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径の選定方法としては、表1に示すように、メッシュサイズの異なる複数の篩を用いた。また、ダイヤモンド砥粒3としては、ダイヤモンド膜3Bがダイヤモンド粒子3Aの表面全体を被覆し、ダイヤモンド膜3Bの膜厚が1μmに設定されたものを用いた。
次いで、これらの半導体研磨布用コンディショナー10を半導体研磨装置に取り付け、半導体研磨布を用いて半導体ウェーハの研磨加工を行い、ダイヤモンド砥粒3の脱粒数及び半導体ウェーハのスクラッチの有無を夫々確認した。尚、半導体ウェーハにスクラッチが無い場合は、研磨レート:WRR(Wafer Removal Rate:単位Å/分)を測定した。
また、半導体ウェーハの研磨加工は、半導体研磨布:ニッタハース社製IC1000、半導体ウェーハ荷重:35kPa、半導体研磨布用コンディショナー荷重:6ポンド、スラリー:キャボット社製SS25、の条件下で行った。
また、ダイヤモンド砥粒3の脱粒数の確認は、半導体ウェーハの研磨処理枚数(以下「Run」)が800Run(24時間研磨相当)に達した時点で行った。また、WRRの測定は、半導体ウェーハの研磨処理枚数が1Run(初期)、800Runに達した時点で夫々行った。結果を表1に示す。
(溶出試験)
また、半導体研磨布用コンディショナー10を用い、半導体研磨布を研削加工した際の、金属成分の溶出の有無について確認した。詳しくは、試料にキャボット社製W2000を用い、該試料に含有される成分構成に対比して、金属成分の溶出が有るか否かを濃度(ppm)とともに確認した。結果を表4に示す。
(抗析力試験)
また、外形寸法がL40×W10×T5に設定され、フェノール樹脂からなるテストピースに、ダイヤモンド砥粒3を集中度75で配設したものを10ヶ用意し、夫々のテストピースにつき抗析力評価を行った。尚、ダイヤモンド砥粒3としては、平均粒径が75μmに設定され、ダイヤモンド膜3Bがダイヤモンド粒子3Aの表面全体を被覆し、ダイヤモンド膜3Bの膜厚が1μmに設定されたものを用いた。結果を図5に示す。
[実施例2]
実施例2として、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bの膜厚が2μmに設定されたものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を表1、表4、図5に夫々示す。
[実施例3]
実施例3として、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bの膜厚が5μmに設定されたものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を表1、表4、図5に夫々示す。
[実施例4]
実施例4として、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bの膜厚が15μmに設定されたものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を表2、表4、図5に夫々示す。
[実施例5]
実施例5として、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bの膜厚が16μmに設定されたものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を表2、表4、図5に夫々示す。
[実施例6]
実施例6として、ダイヤモンド砥粒3のダイヤモンド膜3Bが、ダイヤモンド粒子3Aの表面全体を被覆せずに、図4に示すように、該表面を部分的に被覆して、斑状に成膜されたものを用いた。また、ダイヤモンド膜3Bの膜厚は、2μmに設定した。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を表2、表4、図5に夫々示す。
[比較例1]
また、比較例1として、ダイヤモンド粒子3Aにダイヤモンド膜3Bが被覆されていない裸のダイヤモンド砥粒3を用いた。尚、ダイヤモンド粒子3Aとしては、共有結合結晶の割合が高く設定された、ブロッキーな形状のものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を、表3、表4、図5に夫々示す。
[比較例2]
また、比較例2として、ダイヤモンド粒子3Aにダイヤモンド膜3Bが被覆されていない裸のダイヤモンド砥粒3を用いた。尚、ダイヤモンド粒子3Aとしては、粉砕加工等により製造されたイレギュラーな形状のものを用いた。詳しくは、ダイヤモンド粒子3Aとして、張り出した角部や鋭利な稜線部を有し表面に比較的凹凸が多いものやアスペクト比が比較的大きいものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を、表3、表4、図5に夫々示す。
[比較例3]
また、比較例3として、ダイヤモンド膜3Bの代わりに、ニッケル(Ni)膜がダイヤモンド粒子3Aの表面全体を被覆し、Ni膜の膜厚が5μmに設定されたものを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として、研削試験、溶出試験及び抗析力試験を夫々行った。結果を、表3、表4、図5に夫々示す。
(研削試験結果)
表1〜表3に示す通り、実施例1〜6においては、比較例1〜3に比べて、ダイヤモンド砥粒3の脱粒が大幅に抑制されているとともに、半導体ウェーハのスクラッチが防止された。また、実施例1〜6において、特に、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径が55μm〜300μmに設定されたものについては、スクラッチが全く見受けられず、かつ、WRRが初期(1Run)及び800Runともに全て2000Å/分以上に確保されて、研削性能が高められることが確認された。
また、実施例2〜4、6において、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径が55μm〜300μmに設定されたものについては、WRRが全て2200Å/分以上に確保され、研削性能がより高められることがわかった。
特に、実施例2〜4、6において、ダイヤモンド砥粒3の平均粒径が105μm〜180μmに設定されたものについては、WRRが全て2400Å/分以上に確保され、研削性能が大幅に高められることがわかった。
(溶出試験結果)
表4に示す通り、実施例1〜6及び比較例1、2においては、金属成分の溶出が殆ど見受けられなかった。一方、比較例3においては、Ni、Mn、P、Zn等の溶出が顕著に見受けられた。
(抗析力試験結果)
図5に示す通り、実施例1〜6においては、比較例1〜3に対比して、抗析力の平均値が高く、機械的強度が確保されていることが確認された。すなわち、テストピースがダイヤモンド砥粒3を強固に保持して、剛性が充分に確保されることが確認された。
また、実施例1〜6は、比較例1〜3に比べて、抗析力のばらつきが大幅に抑制されることがわかった。
また、特に、実施例2〜4、6においては、抗析力が全て150MPa以上に確保され、機械的強度が大幅に高められており、ダイヤモンド砥粒3の脱粒がより確実に防止されることが確認された。
1 基板
3 ダイヤモンド砥粒(切刃)
3A ダイヤモンド粒子
3B ダイヤモンド膜
10 半導体研磨布用コンディショナー

Claims (4)

  1. ダイヤモンド粒子に、ダイヤモンド膜が被覆されていることを特徴とするダイヤモンド砥粒。
  2. 請求項1に記載のダイヤモンド砥粒であって、
    前記ダイヤモンド膜の膜厚が、2μm〜15μmの範囲内に設定されていることを特徴とするダイヤモンド砥粒。
  3. 基板から突出する切刃を用いて、前記基板に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、
    前記切刃として、請求項1又は2に記載のダイヤモンド砥粒を用いたことを特徴とする半導体研磨布用コンディショナー。
  4. 請求項3に記載の半導体研磨布用コンディショナーであって、
    前記ダイヤモンド砥粒の平均粒径が、55μm〜300μmの範囲内に設定されていることを特徴とする半導体研磨布用コンディショナー。
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JP2009046469A Withdrawn JP2010201514A (ja) 2009-02-27 2009-02-27 ダイヤモンド砥粒及び半導体研磨布用コンディショナー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015086238A (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 株式会社ユーテック 研磨剤、研磨用品、研磨剤エアゾール、研磨部材及び研磨剤の製造方法

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